説明

遊技機

【課題】特別遊技(特図の大当り)が発生するか否かを決定するゲームのみでなく、特定遊技(例えば確率変動)が発生するか否かを決定するゲームにおいても遊技者の興趣を高められ、視覚的な面白さを味わいながら、ハラハラドキドキする遊技機を提供する。
【解決手段】遊技球導入部71から導入され保留部74に保留された遊技球が、ストッパー76が開位置に制御されると流下路75を流下して遊技者が視認可能な球見せ判定部72に導入され、この球見せ判定部には複数の入賞領域(判定穴80a、80b、80c)が設けられ、前記球見せ判定部に導入された遊技球が、前記入賞領域のうちから予め選択された入賞領域に入賞する場合に特定遊技が発生するとともに、特定遊技は、前記球見せ判定部に遊技球が導入されていない場合であっても、変動表示ゲームの停止結果態様に対応して発生する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機などの遊技機に係わり、詳しくは特別遊技が発生するか否かを決定するゲームのみでなく、特定遊技が発生するか否かを決定するゲームにおいても遊技者の興趣を高められる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機として、遊技球が打ち込まれる遊技領域に、複数の図柄を表示可能な表示部が設けられ、遊技球が始動入賞口に検出されることに基づき、表示部に表示された図柄の変動を開始し、所定時間後に図柄が確定表示され、この確定表示された図柄が予め設定された特別の図柄の組み合わせ(特別表示態様)、すなわち大当り図柄(例えば、「7、7、7」)である場合に、大入賞口を所定回数繰り返し開成する等の遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当り状態)を発生させるものが知られている。
【0003】
この従来のパチンコ機においては、「大当り図柄」にも、例えば「7、7、7」等の特定図柄と呼ばれる図柄と、例えば「6、6、6」等の通常図柄と呼ばれる図柄の2種類があり、大当り図柄が特定図柄である場合には、特別遊技状態の終了後に、普通図柄表示装置の図柄の変動表示時間が確定するまでの時間が短くなるいわゆる時間短縮や大当り状態を発生させる確率が高くなるいわゆる確率変動等の特定遊技状態を発生させるようになっているものも知られている。
【0004】
しかしながら、特定遊技状態に関しては、表示された大当り図柄が特定図柄であれば発生するという極めて単調なものであった。
そこで、特許文献1に見られるように、特定遊技状態を発生させるか否かを決定する決定ゲームを行い、この決定ゲームを行う際に、遊技者に所定の入賞口を狙って遊技球を発射させ、その入賞口に遊技球が入賞することに基づいて乱数を抽出し、抽出した乱数に基づいて特定遊技状態を発生させるか否かを判定するようにしたパチンコ機が提案された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−271281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のパチンコ機では、遊技者に所定の入賞口を狙って遊技球を発射させ、その結果に基づいて特定遊技状態を発生させるか否かを判定しているため、視覚的な面白さを味わうことができなかった。
そこで本発明は、視覚的な面白さを味わいながら、ハラハラドキドキする遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的達成のため、請求項1に記載の発明は、複数の識別情報を変動表示して変動表示ゲームを実施可能な変動表示装置と、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別表示態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生可能な特別遊技制御手段と、を備えた遊技機において、
前記特別遊技とは異なる特定遊技を発生可能な特定遊技制御手段と、
遊技球を導入する遊技球導入部と、
前方が開口された球見せ判定部と、
前記遊技球導入部から導入された遊技球を保留する保留部と、
前記保留部に保留された遊技球を流下させる流下路と、
を備え
前記保留部と前記流下路との間には、ストッパーが設けられ、
前記ストッパーは、前記保留部と前記流下路とを閉じる閉位置と、前記保留部と前記流下路とを開放する開位置とに開閉制御され、
前記ストッパーが閉位置に制御されると遊技球が前記保留部に保留され、開位置に制御されると前記保留部に保留された遊技球が前記流下路に流下するように構成され、
前記流下路の終端から流下した遊技球は、前記球見せ判定部に導入され、
前記球見せ判定部には複数の入賞領域が設けられ、前記流下路の終端から流下した遊技球がどの入賞領域に入るか開口部を介して遊技者が視認可能に形成されており、
前記球見せ判定部に導入された遊技球が、前記複数の入賞領域のうちから予め選択された入賞領域に入賞する場合に前記特定遊技が発生するとともに、
前記特定遊技は、前記球見せ判定部に遊技球が導入されていない場合であっても、前記変動表示ゲームの停止結果態様に対応して発生することを特徴とする。
【0008】
また請求項2に記載の発明は、前記開口部の上部には前記球見せ判定部への遊技球の直接の流入を阻止する起立壁が設けられていることを特徴とする。
また請求項3に記載の発明は、前記ストッパーの開閉制御が前記特別遊技中に行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、遊技者は保留球の動きに注視して、視覚的な面白さを味わいながら、ハラハラドキドキすることになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】パチンコ機の外観を示す斜視図である。
【図2】遊技盤を示す正面図である。
【図3】センターケースを示す正面図である。
【図4】センターケースを示す縦断面図である。
【図5】振分球流下路と振分球貯留手段を説明する図である。
【図6】振分球貯留手段のシャッターを説明する図である。
【図7】パチンコ機の制御系統を示す図である。
【図8】遊技制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図9】遊技制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図10】遊技制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図11】遊技制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図12】遊技制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図13】遊技制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図14】遊技制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図15】遊技盤(実施例2)を示す正面図である。
【図16】確率変動決定用役物(実施例2)を説明する図である。
【図17】確率変動決定用役物(実施例2)を説明する図である。
【図18】パチンコ機の制御系統(実施例2)を示す図である。
【図19】遊技制御装置の制御処理(実施例2)を示すフローチャートである。
【図20】遊技制御装置の制御処理(実施例2)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0011】
以下、本発明の実施例1として、パチンコ遊技機に適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。
A.パチンコ遊技機の正面構成及び全体構造
まず図1により、本例のパチンコ遊技機1の正面構成及び全体構造について説明する。
このパチンコ遊技機1は、この場合いわゆるCR機(カードリーディング機)と称されるもので、大きく分けてパチンコ機2(遊技機本体)と、遊技媒体貸出装置としてのカード式球貸機(図示省略)とによって構成され、これらが対をなして設置される。カード式球貸機には、カードリーダライタが内蔵され、前面には磁気カード又はICカードなどのカードが挿入されるカード挿入口等が設けられている。
【0012】
パチンコ機2は、図1に示すように、前面枠11がこの前面枠11の裏面側に配された機枠12に対して開閉自在に取付けられ、後述する遊技領域が形成された遊技盤10(図2に示す)は、この前面枠11の上側に取付けられている。また、この前面枠11には、その前面上側を覆うようにガラス枠13が開閉自在に取付けられ、このガラス枠13により保持されるガラス板14(透明のプラスチックボードでもよい)を介して遊技盤10の遊技領域が視認可能となっている。
また、このガラス枠13の下側には、開閉パネル15が配置され、前面枠11に対して開閉自在に取り付けられている。さらに、この開閉パネル15の下側には、操作パネル16が前面枠11に対して通常は固定状態に設けられている。
【0013】
また、遊技盤10の前面には、球を上方から落下させつつアウトあるいはセーフの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域(後述する遊技領域31)が形成され、入賞口に遊技球が入って有効にセーフとなる場合は、所定数の遊技球が開閉パネル15に設けられた上皿17に排出される(即ち、賞球として排出される)構成となっている。
また、前面枠11の開閉側(図1において右側)の縁部には、前面枠11及びガラス枠13の施錠装置(図示省略)の鍵挿入部21が形成されている。
【0014】
ここで、開閉パネル15に設けられた上皿17は、賞球として又は貸球として排出された発射前の遊技球を一時保持し、これら遊技球を前面枠11の裏面下側に設けられた発射装置(図示省略)への球送り装置(図示省略)に順次供給するものである。そして、この上皿17又はその周辺には、玉貸ボタン18やカード返却ボタン19(カード操作部)と、上皿17の遊技球を後述の下皿24に移す玉通路開閉用の操作部20に加え、特定遊技決定ゲームに使用する第1選択ボタン22a(左側選択用)や第2選択ボタン22b(右側選択用)などが設けられている。
なお、選択ボタン22a,22bは、本発明の選択手段を構成するもので、上皿17の上部に設けられている態様に限定されず、遊技者が操作可能な場所であれば特に限定されるものではなく、例えば、遊技盤の盤面や下皿24の前面に設けてもよい。
【0015】
また、操作パネル16には、灰皿23と、下皿24と、下皿24に貯留された球を外部下方に抜くための球抜きレバー25と、前記発射装置の操作を行う発射操作ハンドル26とが設けられている。
また、上記上皿17の前面側と、ガラス枠13の左右両側には、音響効果用のスピーカ27,28,29が設けられている。
【0016】
B.遊技盤の正面構成
次に、遊技盤10の正面構成を説明する。図2に示すように、遊技盤10の前面には、ガイドレール30で囲まれることにより略円形の遊技領域31が形成されている。
遊技盤10には、アウト球流入口32、変動表示装置33(この場合、普図始動記憶表示器及び普図表示器含む)、普通電動役物タイプの始動入賞口34、変動入賞装置35(大入賞口)、普図始動ゲート36,37、複数の一般入賞口38〜39、変動表示装置33の表示部の周囲前面側を囲むように設けられるセンターケース50、風車と呼ばれる打球方向変換部材(図示省略)、多数の障害釘(図示省略)などが設けられている。
【0017】
変動表示装置33は、画像、図柄などの識別情報(以下、場合により特図という)を表示可能な画面(後述する表示部61)を備え、変動表示ゲームのための特図の表示が可能である。例えば、画面の略中央部に三つの変動表示領域を横3列で形成し、各変動表示領域には、数字や文字等よりなる特図を停止状態で表示(停止表示)したり、あるいは変動状態(例えば、縦方向にスクロールする状態)で表示(変動表示)したりすることが可能である。
また、変動入賞装置35は、この場合、チューリップ型のものであり、センターケース50の頂上部に設けられている。変動入賞装置35は、チューリップ型の開閉部材(符号省略)が閉じて遊技球を受け入れないか又は受け入れ難い閉状態(第1状態)と、前記開閉部材が開いて遊技球を受け入れ易い開状態(第2状態)とに変動可能となっている。
【0018】
遊技盤10に設けられた全ての入賞口には、各入賞口毎に入賞センサ(例えば、近接センサ)が配置されている。即ち、始動入賞口34内には特図始動センサ131(図7に示す)が、変動入賞装置35(大入賞口)内には後述するカウントセンサ57,58が、さらに一般入賞口38〜39内には後述する入賞センサA1〜ANが配置されている。
【0019】
なお、遊技盤10における遊技領域31は、変動表示装置と変動入賞装置を備え、パチンコ球を用いて遊技を行うものであれば、例えば、いわゆる「第1種」に属するもの、あるいは、変動表示装置を備えた「第3種」に属するもの、あるいは他の機種等であってもよく、任意の構成をとり得るが、一例として本実施の形態では「第1種」に属するタイプのものを用いている。
【0020】
C.センターケース内の詳細構成
次に、センターケース50内の詳細構成について、図3〜図6により説明する。図3は、センターケース50の正面図、図4は、センターケース50の縦断面図である。また図5は、振分手段や振分球流下路や振分球貯留手段の構成や作用を説明する図である。また図6は、振分球貯留手段のシャッターを説明する図である。
【0021】
センターケース50は、図3,4に示すように、起立壁51及びベース52よりなり、組立状態において変動表示装置33の表示部を前方に臨ませる矩形の表示窓52aが略中央に形成されている。
このセンターケース50は、振分部材53(振分手段)、振分流路54(振分手段)、第1振分球流下路55、第2振分球流下路56、第1カウントセンサ57、第2カウントセンサ58(振分球検出手段)、第1振分球貯留部59、及び第2振分球貯留部60(振分球貯留手段;入賞領域)を備える。
なお図3において、符号61で示すものは、変動表示装置33における特図及び普図の表示部であり、符号62は変動表示装置33における特図始動記憶表示器である。
【0022】
ここで、ベース52は、前述の表示窓52aを内側に有する基板部材であり、センターケース50を遊技盤10に取り付けるための樹脂製の部材である。なお、図4に示すように、ベース52の外周が遊技盤10(遊技盤の基板であるベニヤ板)に形成された開口に前面側からはめ込まれることによって、センターケース50が遊技盤10に取り付けられる。
【0023】
また、起立壁51は、センターケース50の上部(変動入賞装置35の左右両側)に設けられた庇状の部分を構成する樹脂製の部材で、遊技盤面から前面側に突出し、センターケース50の上方から流下してきた球がこの起立壁51で必ず左右両側に流れて、変動表示装置33の表示部前方や、各振分球貯留部などの位置を流れ落ちないようになっている。このような起立壁51により、センターケース50の上部周縁部を覆うことで、振分球流下路55,56や振分球貯留部59,60に上方から遊技球が衝突することが防止され、振分球流下路55,56による天秤動作(シーソーのように揺動する動作)が正確に行われる(各振分球貯留部59,60の後述する動きを邪魔しないようになっている)。
【0024】
次に、振分流路54は、変動入賞装置35(大入賞口)に入賞した球が最初に流れ落ちる流路である。なお、振分流路54はベース52(即ち、遊技盤10)に対して固定状態に取り付けられている。
また、振分部材53は、振分流路54内に設けられた山形状の部材であり、流れ落ちた球を、第1振分球流下路55又は第2振分球流下路56の何れか一方にランダムに振り分ける。
また、第1カウントセンサ57と第2カウントセンサ58は、それぞれ、第1振分球流下路55又は第2振分球流下路56に流れる球を検出してカウントするためのセンサである。
【0025】
次に、第1振分球流下路55と第2振分球流下路56は、変動表示装置33の上方において、変動表示装置33の左右両側に対称に伸びるように設けられた流路であり、振分流路54の下方に設けられた遊技盤10に直角な軸63(支持部)により、ベース52に対して天秤状に支持されて、遊技盤10の表面に沿って揺動可能となっている。
また、第1振分球貯留部59及び第2振分球貯留部60は、それぞれ、第1振分球流下路55又は第2振分球流下路56の端部に接続された、この場合丸い箱形の部材であり、各振分球流下路を経由した球が内部に流入する構成となっている。また各振分球貯留部は、遊技球の自重による上記振分球流下路の揺動(天秤動作)に伴って、図5に示すように略上下方向に動く。
【0026】
これら第1振分球貯留部59及び第2振分球貯留部60は、図4に示すように、内部に流入した球が奥側に流れるように底面が傾斜しており、この底面を流れた球が最終的に排出される球抜口64を奥側に有している。また、この球抜口64を開閉可能なこの場合回転式のシャッター65も備えている。このシャッター65は、図4に示す軸66でベース52に対して回転自在に支持されており、図4に示すギア67により図示省略したモータ(図7に示すシャッターモータ111,112)の回転駆動力を伝えられて、図6(a),(b)の左側に示すように球抜口64を閉じた位置(閉位置)と、図6(a),(b)の右側に示すように球抜口64を開放して球抜口64から球が流下する位置(開位置)とに回転移動する。なお、この回転制御のための位置検出は、後述する第1モータ基準位置検出手段136と第2モータ基準位置検出手段137(図7に示す)が行う。
【0027】
なお図4において、符号68で示すのは、遊技盤10の裏側に設けられて、入賞した球を収集する球寄せ部材であり、球抜口64から流下して各振分球貯留部から排出された球は、ベース52に設けられた開口部69を経由して、この球寄せ部材68内に流下して遊技機下方に回収される。
ここで、シャッター65の裏面側の開口部69は、シャッター65の前面側の球抜口64よりも相当に大きく形成されているため、シャッター65が開状態の場合に振分球貯留部60が上下動しても遊技球が詰まることなく排出される構成となっている。
即ち、通常状態では、図6の左側のように半円型のシャッター65が各振分球貯留部の球抜口64を後方から塞ぐようになっている。また、貯留した球を抜く際には、図6の右側のようにシャッター65が軸を中心として回動することで、球抜口64が開口部69に対して開放され、球が後方に抜き取られる。
【0028】
また、各振分球流下路55,56には、振分流路54との接続のために上面に開口部が2つあり(図示省略)、各振分球流下路が遊技球の自重によって揺動した際に、一方の開口部に振分流路54の一方の下端部が入り込み、他方の下端部が他方の開口部から少しはみ出る(図5参照)。しかし、上記振分流路54の下端部と上記開口部の開口端部との隙間は、最大でも遊技球の直径未満に設定されているため、この隙間から遊技球がこぼれたり、この隙間に遊技球が噛み込まれたりするトラブルは発生しない。
また、各振分球貯留部59、60の前面側は、透明の樹脂等で形成されて内部が視認可能となっている。
【0029】
D.制御系の構成
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図7を参照して説明する。
図7において、遊技制御装置100は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイコン101(遊技用マイクロコンピュータ:いわゆるアミューズチップ用のICとして製造)と、外部通信端子101aと、入力インターフェース102と、出力インターフェース103とを含んで構成され、さらに遊技用マイコン101は、CPU104、ROM105、及びRAM106を備えている。なお、遊技制御装置100は、本発明の特別遊技制御手段、比較判定手段、特定遊技制御手段、振分球計数手段を構成している。
【0030】
ここで、遊技制御装置100の入力インターフェース102には、特図始動センサ131、普図始動センサ132、第1カウントセンサ57、第2カウントセンサ58、第1選択スイッチ134、第2選択スイッチ135、第1モータ基準位置検出手段136(モータ基準位置検出センサ1)、第2モータ基準位置検出手段137(モータ基準位置検出センサ2)、及び入賞センサA1〜ANからの検出信号が入力される。
ここで、入賞センサA1〜ANは一般入賞口38〜39に入賞した入賞球をそれぞれ検出するセンサであり、遊技盤に一般入賞口がn個ある場合には、入賞センサはn個配置される。
【0031】
また、特図始動センサ131は、特図の始動入賞口34に入賞した入賞球を検出するセンサであり、普図始動センサ132は、普図始動ゲート36、37を通過した球を検出するセンサである。なお、普図始動センサ132は、二つの普図始動ゲート36、37に対応して、実際には二つ(第1と第2)ある。
また、第1選択スイッチ134と第2選択スイッチ135は、前述した第1選択ボタン22a,第2選択ボタン22bに対応するスイッチ(選択手段)であり、第1選択ボタン22a,第2選択ボタン22bが操作されることにより作動する。
【0032】
また、第1カウントセンサ57と第2カウントセンサ58は、既述したようにセンターケース50に設けられ、変動入賞装置35(大入賞口)に入賞し、第1振分球流下路55又は第2振分球流下路56に流れる遊技球を検出する。これらセンサの出力に基づき、遊技制御装置100は、変動入賞装置35(大入賞口)に入賞した遊技球の総数をカウント可能であるとともに、各振分球流下路55,56のそれぞれに流下する遊技球の数をカウント可能である。
【0033】
一方、遊技制御装置100の出力インターフェース103からは、前述の始動入賞口34(普通変動入賞装置)のチューリップ型の開閉部材を駆動する普電ソレノイド108、変動入賞装置35のチューリップ型の開閉部材を駆動する大入賞口ソレノイド109、遊技店の管理装置に対して盤用外部情報(例えば、大当り信号等)を送信するための盤用外部接続端子110、前述の球貯留部59,60のシャッター65を駆動する第1シャッターモータ111及び第2シャッターモータ112に信号が出力される。
【0034】
また、出力インターフェース103からは、排出制御装置113に対して、賞球データ等の信号が出力される。即ち、遊技制御装置100は、遊技盤10の各入賞口毎に設けられた入賞センサ131,57,58,A1〜ANにより遊技球の入賞が検出されると、入賞口の入賞価値に対応して予め設定された賞球数の情報(賞球データ)を、排出制御装置113へ送信する。そして、排出制御装置113では、この賞球データを受信して、それに応じた賞球排出制御を行う。
また、出力インターフェース103からは、演出制御装置120(前述の変動表示装置33を制御する表示制御装置としても機能する装置)に対して、制御情報が送信される。
【0035】
ここで、演出制御装置120は、やはりCPUを含むマイクロコンピュータよりなり、遊技制御装置100から送信される表示制御情報などの制御情報に基づき変動表示装置33の画像表示制御等を実行する。例えば、変動表示ゲームを実行する際には、遊技制御装置100から停止図柄の組み合わせ(結果態様)のデータと、変動時間のデータとを含む表示制御情報が、この場合送信される構成となっており、演出制御装置120では、この停止態様と変動時間を満足する変動態様を選択して、変動表示装置33に特図(識別情報)を変動表示させて最終的に特定の図柄の組合せ(結果態様)を導出表示する変動表示ゲームを行う構成となっている。なお、演出制御装置120の制御で実際に実施される特図の変動表示の態様(変動態様)は、遊技制御装置100からの表示制御情報によって一義的に決定されてもよいが、この場合には上記表示制御情報で与えられた条件の範囲で、演出制御装置120が乱数抽出などによって変動態様を最終的に選択する構成(演出制御装置120にも変動態様を選択するある程度の裁量が与えられた構成)となっている。
【0036】
また、演出制御装置120は、前記制御情報に基づいて変動表示装置33を制御して、前記特図の表示を実現するとともに、音制御装置141を介して前述のスピーカ27〜29を制御して所定の音響効果を実現し、さらに、装飾制御装置142を介して遊技盤10等に設けられたLED143やランプ144の点灯制御も実行する。
【0037】
E.遊技の内容
(a)遊技の概要
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
まず、遊技開始当初の時点(或は遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、客待ち画面の表示を指令する表示制御情報が遊技制御装置100から送信され、表示装置33の画面には客待ち画面(動画又は静止画)が表示される。
そして、ガイドレール30を介して遊技領域中に打込まれた遊技球が、特図の始動口(チャッカー)である始動入賞口34に入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、前述した変動表示を指令する表示制御情報が遊技制御装置100から送信され、表示装置33の表示画面61において特図(数字、文字、記号、模様等よりなるもの)が変動(例えば、スクロール)する表示(いわゆる変動表示)が行われて、変動表示ゲームが行われる。
【0038】
そして、この変動表示ゲームの結果態様(変動表示により導出された特図の組合せ)が特定の態様(例えば、「7、7、7」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ばれる特典が遊技者に付与される。なお制御上は、例えば始動入賞があったことを条件として、大当り乱数の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当りとするか否かが決定され、この決定に応じて上記変動表示ゲームが開始される。
また、いわゆる特図の変動時間短縮の制御が行われている状態(時短状態)の場合には、特図の変動の開始から終了までの時間が通常よりも短縮され、その分だけ時間当たりの変動表示ゲームの頻度が実質的に増加して有利となる。また、いわゆる確率変動の制御によって大当りの確率が高確率に設定されている状態(確率変動状態)であると、通常よりも大当りとなる確率が増加する。
【0039】
この大当りになると、変動入賞装置35(大入賞口)の開閉部材が、規定時間(例えば、30秒)を越えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作が行われる。そしてこの開放動作は、例えば、16ラウンドまで複数回行われる。また、この大当たり状態では、大当たり状態を演出したり大当たりラウンド数などを遊技者に報知するための大当たり画面の表示を指令する表示制御情報が遊技制御装置100から送信され、表示装置33の表示画面では、このような大当たり中の表示が実行される。
さらに、この大当り状態(特別遊技状態)では、その後に特定遊技状態(上記確率変動状態又は特図の時短状態、或いは普図の時短状態)を発生させるか否かを決定するゲーム(特定遊技決定ゲーム)が実行される(詳細後述する)。
【0040】
また、上記特図の変動表示ゲーム中又は大当り中に、始動入賞口34にさらに遊技球が入賞したときには、特図始動記憶表示器62の表示が行われてこの場合4個まで記憶され、変動表示ゲーム又は大当りが終了した後に、その記憶(即ち、始動記憶)に基づいて上記特図の変動表示ゲームが繰り返されたり、客待ち状態に戻ったりする。
即ち、変動表示ゲームが大当たりで終了すれば大当たり状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当たりが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当たりが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
【0041】
一方、遊技中に、遊技球が普図始動ゲート36、37を通過したときは、表示装置33上での普図(例えば、一桁の数字)の変動表示による普図の変動表示ゲームが行われる。そして、この変動表示ゲーム結果(停止した普図)が所定の態様(例えば、「7」)であれば、普図当りと呼ばれる遊技価値(特典)が付与される。
この普図当りになると、始動入賞口34の一対の開閉部材が逆ハの字に開いた開放状態に、例えば0.5秒程度保持される遊技が行われる。これにより、始動入賞口13に遊技球が入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート36、37にさらに遊技球が入賞したときには、表示装置33上で普図始動記憶表示が実行されてこの場合4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。
【0042】
(a)特定遊技決定ゲーム
次に、本形態例のパチンコ機で大当り時に行われる特定遊技決定ゲーム(この場合、入賞球の振分が多い側を選択するゲーム)について説明する。このゲームは、大当り後に確率変動状態などの特定遊技状態を発生させるか否かを決定する遊技である。大当り(特図当り)が発生すると、遊技者は、所定の有効時間内に、前述の選択ボタン22a又は22bを押すことによりこのゲームを能動的に楽しむことができる。
即ち、大当りが発生すると、特定のラウンド中に前述のセンターケース50におけるシャッター65が閉位置に制御される。そして、前述のセンターケース50において、左側の第1振分球貯留部59及び第1振分球流下路55と、右側の第2振分球貯留部60及び第2振分球流下路56は、既述したように左右対称構造で天秤状に支持されて揺動可能とされているため、大当り中に大入賞口35に入賞する遊技球が左右どちら側により多く流入するかによって、全体の傾き方向や各振分球貯留部の上下方向位置が異なってくる。例えば、左側に多く流入すれば、その遊技球の自重により図5(a)に示す如く左側がより下方に傾き、逆に右側に多く流入すれば、その遊技球の自重により図5(b)に示す如く右側がより下方に傾く。また、このように傾いた側と、上記有効時間中に選択ボタン22a又は22bにより選択された側が一致していれば、後述する制御によって、確率変動状態などの特定遊技状態が特典として発生する。
【0043】
したがって遊技者は、上記センターケース50における上記天秤状の部材の最終的な傾き方向(遊技球の振分結果)という不確定かつ不確実な結果を、予め予想して、何れか一方に賭けるという気持ちで何れか一方の選択ボタン22a又は22bを押すことにより、このゲームを能動的に楽しむことができる。なお、上記天秤状の部材の傾き方向は、大当りラウンド中に遊技球の振分状況によって絶えず変化するため、遊技者はこの天秤状の部材の動き(天秤動作)に注視してハラハラドキドキすることになる。また、各振分球貯留部59,60は内部が透視でき、遊技球の流入状態や貯留状態が遊技者に見えるので、この点でも遊技者は視覚的な面白さを味わえる。
なお、遊技者が何れの選択ボタンも押さなかった場合には、何れか一方(例えば、第1選択ボタン)が選択されたとして遊技が進行する。
【0044】
F.制御系の動作
次に、前述した制御系により行われる制御内容について説明する。
(a)メインルーチン
まず、図8(左側)により、遊技制御装置100(マイコン101)のメインルーチンの概略を説明する。
電源が供給されリセット信号が解除されてマイコン101が起動すると、まず電源の投入時であるか否かを判定する処理を行い、電源投入時であればステップS1で初期化処理を行い、RAM106におけるワークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設定、システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニシャライズ等が行われる。なおこの初期化処理において、前述のシャッター65は、開位置に位置決めされる。
【0045】
次いで、ステップS2で攪拌用乱数更新処理を実行する。これは後述するタイマ割込処理のステップS15で更新する各乱数を攪拌するものである。具体的には、各乱数の値が1周する毎に、次のスタート値をランダムに変える処理である。
なお、以上のメインルーチン(初期化処理等の起動時の処理を除く)は、例えばシーケンシャルに繰り返し実行される。
【0046】
(b)タイマ割込処理
次に、遊技制御装置100(マイコン101)のタイマ割込処理を、図8(右側)により説明する。
このタイマ割込処理は、前述したメインルーチンにおけるタイマ起動処理(図示省略)によって起動され、例えば0.5msec毎に実行される。
このタイマ割込処理では、まずステップS11で、必要に応じてレジスタの退避や割込の禁止処理を実行した後、ステップS12の入力処理を実行する。この入力処理では、前述の各センサ類(特図始動センサ131、普図始動センサ132、カウントセンサ57,58、入賞口センサ1〜n(A1〜AN)など)の検出信号の読み取りを実行する。具体的には、各センサの出力値をタイマ割込周期毎に判定し、同じレベルの出力値が規程回数(例えば、2回)以上継続した場合に、この出力値のレベルを各センサの検出信号の確定的な値として読み取る。なお、何れかのセンサ或いはスイッチがオンしていることが読み取られると、それを示すフラグ(入力フラグ)がたてられる。
【0047】
次に、ステップS13で、後述するステップS18,S19で設定された出力データを出力ポートに設定し出力する出力処理を実行し、次いでステップS14で、設定された各制御装置(演出制御装置120、排出制御装置113)への制御情報(コマンド)を送信する処理(コマンド送信処理)を実行する。
これにより、演出制御装置120により表示装置33にて特図が変動表示される変動表示ゲームが適宜行われる。
【0048】
その後、ステップS15で、乱数更新処理を実行する。ここでは、特図に関連する乱数及び普図に関連する乱数の更新が行われる。特図に関連する乱数としては、例えば、大当り乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、リーチ乱数(リーチ態様決定用の乱数)、大当り停止図柄乱数(大当り停止図柄決定用の乱数)、などがある。乱数の生成では、特図及び普図の乱数を例えば「1」ずつインクリメントして更新することが行われる。したがって、本ルーチンが繰り返される毎に、特図及び普図の乱数が変り、大当り或いは普図当りの乱数抽出値がアトランダム性を保つようになる。リーチ乱数、大当り停止図柄乱数などについても同様である。
【0049】
次に、ステップS16では、エラー監視処理を実行する。これは、各賞球センサの未検出エラーや、賞球排出の過剰エラーや、遊技盤1の前面を覆うガラス枠13の開放状態などを監視するための処理である。
次いで、ステップS17では、スイッチ監視処理(センサ入力監視処理)を実行する。これは、前述したように設定される入力フラグを監視し、例えば特図始動センサ131の入力フラグが設定されていると、大当たり乱数の値を抽出し記憶するなどの処理を実行するものである(詳細後述する)。
【0050】
次に、ステップS18では、特図ゲーム処理を行う。この特図ゲーム処理では、変動表示ゲーム全体の統括的制御が行われる。即ち、変動開始条件成立時において、大当たり乱数の判定(上記スイッチ監視処理で抽出記憶した大当たり乱数が大当たりか否か判定する処理)や、大当たりの場合に大当たりフラグをセットする処理や、特図の停止図柄の組み合わせ(結果態様)を設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理が行われる(詳細後述する)。
ここで、変動開始条件成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当たりが終了して始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。即ち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、演出制御装置120などへ送信する制御情報(コマンド)の内容(コマンドデータ)を設定する。
【0051】
次いで、ステップS19では、普図の変動表示ゲームのための処理を行う。即ち、普図の変動表示遊技の状態に合わせて演出制御装置120などへ送信する制御情報(コマンド)の内容(コマンドデータ)を設定する処理などを行う。
次に、ステップS20では、外部情報編集処理を実行する。これは、盤用外部接続端子110の出力データ(大当たり信号、賞球信号等)を設定する処理である。
その後、ステップS21で、メインルーチンを再開すべく、退避させたレジスタを復帰させ、割込を許可し、そして割込時に中断した処理に復帰(リターン)する。
【0052】
(c)スイッチ監視処理
次に、前記タイマ割込処理におけるスイッチ監視処理を、図9により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS31で、特図始動入賞記憶処理(特図始動センサ131の入力フラグが設定されていると、大当たり乱数の値を抽出し記憶するなどの処理)を実行し、次のステップS32で、普図始動入賞記憶処理(普図始動センサ132の入力フラグが設定されていると、普図当たり乱数の値を抽出し記憶するなどの処理)を実行する。
【0053】
次いでステップS33では、第1カウントセンサ57の入力フラグが設定されていると、それを計数し、計数結果を総カウントメモリへ加算する。ここで総カウントメモリは、大当り中に大入賞口の開放終了条件(大当りラウンド終了条件)を決定する10個入賞をカウントするための記憶領域を意味し、この値は大当りラウンド終了時にゼロに初期化される。
次いでステップS34では、第1カウントセンサ57の入力フラグが設定されていると、それを計数し、計数結果を第1貯留カウンタ(貯留カウンタ1)へ加算する。ここで第1貯留カウンタは、第1振分球貯留部59に流入した遊技球数をカウントするための記憶領域である。
【0054】
次いでステップS35では、第2カウントセンサ58の入力フラグが設定されていると、それを計数し、計数結果をステップS33と同じ総カウントメモリへ加算する。
次いでステップS36では、第2カウントセンサ58の入力フラグが設定されていると、それを計数し、計数結果を第2貯留カウンタ(貯留カウンタ2)へ加算する。ここで第2貯留カウンタは、第2振分球貯留部60に流入した遊技球数をカウントするための記憶領域である。
ステップS36を経ると、リターンする。
【0055】
(d)特図ゲーム処理
次に、前記タイマ割込処理における特図ゲーム処理を、図10(a)により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS41で処理番号により分岐する。即ち、処理番号0でステップS42(特図始動処理)へ、処理番号1でステップS43(特図停止監視処理)へ、処理番号2でステップS44(大当り処理)へ進む。なお、客待ち状態(デモ中)は、処理番号0である。
【0056】
そして、ステップS42(特図始動処理)では、特図始動入賞記憶を監視し、特図始動入賞記憶があれば、特図の変動表示を開始するための処理(大当たり乱数の判定や、大当たりの場合に大当たりフラグをセットする処理や、特図の停止図柄の組み合わせを設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理、特図の変動表示の実行コマンド等を送信する設定処理など)を実行し、処理番号を1とした後にリターンする。特図始動入賞記憶がなければ、そのままリターンする(処理番号は0のままとする)。
またステップS43(特図停止監視処理)では、設定された特図変動表示時間が経過すると、図柄停止コマンドを送信した後、大当りなら処理番号を2とし、外れなら処理番号を0としてリターンする。設定された特図変動表示時間が未経過のときは、そのままリターンする(処理番号は1のままとする)。なお、この特図停止監視処理では、大当りになると、前述の選択ボタン22a,22bの有効時間を計時する選択タイマ(例えば、10sec)の計時動作を開始する処理や、表示装置33にメッセージ等を表示して遊技者に選択ボタン22a,22bの操作を促す処理も実行する。
また、ステップS44(大当り処理)の処理内容は、後述する。
【0057】
(e)大当り処理
次に、上記特図ゲーム処理における大当り処理を、図10(b)により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS45で、処理番号により分岐する。即ち、処理番号AでステップS46(大当り開始処理)へ、処理番号BでステップS47(大当り中処理)へ、処理番号CでステップS48(大当り終了処理)へ進む。なお、この大当り処理への移行直後は、処理番号Aである。
また、各ステップS46〜S48の処理内容は、後述する。
【0058】
(f)大当り開始処理
次に、上記大当り処理における大当り開始処理を、図11により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS51で、前述の選択タイマがタイムアップしたか否か(即ち、前記有効時間が経過したか否か)判定する。そして、タイムアップしていれば、ステップS54に進んで、選択情報(特定遊技決定ゲームで遊技者が左右どちらを選択したかの情報)をA(左側を選択した情報)に設定し、その後ステップS56で処理番号をBとしてリターンする。一方、タイムアップしていないときには、ステップS52に進む。
次にステップS52では、第1選択スイッチ134がオンしたか否か(左側選択のため第1選択ボタン22aが押されたか否か)を判定し、肯定的であればステップS54に進み、否定的であればステップS53に進む。
【0059】
次いでステップS53では、第2選択スイッチ135がオンしたか否か(右側選択のため第2選択ボタン22bが押されたか否か)を判定し、肯定的であればステップS55に進み、否定的であれば処理番号Aのままリターンする。
次にステップS55では、選択情報をB(右側を選択した情報)に設定し、その後ステップS56で処理番号をBとしてリターンする。
【0060】
(g)大当り中処理
次に、前記大当り処理における大当り中処理を、図12〜13により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS61で、大当りのインターバル期間中に設定されるウエイトフラグがセットされているか否か判定し、セットされていればステップS64に進み、セットされていなければステップS62に進む。
そしてステップS62では、大当り中にセットされる大入賞口開放フラグがセットされているか否か判定し、セットされていればステップS68に進み、セットされていなければステップS63に進む。
【0061】
次いでステップS63では、大入賞口開放フラグをセットし、大入賞口開放タイマをセット(計時開始)し、大入賞口SOLオン情報をセットした後、リターンする。なお、大入賞口開放タイマは、大入賞口が開放している最大時間(例えば、30sec)を計時するタイマである。また、大入賞口SOLオン情報は、大入賞口SOL109を駆動制御する情報で、このオン情報がセットされていると、大入賞口SOL109が駆動されて大入賞口35の開放部材が、図5に示すように大きく開く。
一方、ステップS64では、前述のシャッター65を閉じることを指令するクローズフラグがセットされているか否か判定し、セットされていればステップS65に進み、セットされていなければステップS66に進む。
【0062】
そしてステップS65では、シャッターモータ111,112を駆動して各シャッター65を閉じる処理を実行し、ステップS66に進む。
次にステップS66では、大当りのインターバル期間を形成する所定のウエイトタイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS67に進み、タイムアップしていなければリターンする。なお、ウエイトタイマの値(即ち、大当りのインターバル期間)は、ステップS65によるシャッター65の閉動作(開位置から閉位置への動作)が確実に完了するのに十分な長さに設定される。
【0063】
次いで、ステップS67では、インターバル期間が終了したのでウエイトフラグのリセット(セット状態の解除)を実行し、新たな大当りラウンドを開始させるべく大入賞口SOLオン情報をセットし、さらにクローズフラグをリセットした後、リターンする。
一方、ステップS68では、大入賞口開放タイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS70に進み、タイムアップしていなければステップS69に進む。
【0064】
そしてステップS69では、総カウントメモリの値(大入賞口への入賞球数)が制限個数(例えば10個)未満か否か判定し、制限個数未満ならばラウンド継続すべくリターンし、そうでなければラウンド終了すべくステップS70に進む。
次にステップS70では、大当りラウンドを終了させるため、大入賞口SOLオフ情報をセットする。大入賞口SOLオフ情報は、大入賞口SOL109の駆動を停止する情報で、このオフ情報がセットされると、大入賞口SOL109の駆動が停止されて大入賞口35の開放部材が、図3に示すように狭く閉じた状態となる。
【0065】
ステップS70を経ると、ステップS71に進み、サイクル数(大当りラウンド数)を更新(カウントアップ)するとともに、大入賞口開放タイマをセットし、総カウントメモリをリセット(0に初期化)する。
ステップS71を経ると、ステップS72で、サイクル数が14になったか否か判定し、14になっていれば各振分球貯留部に球を貯めるためにステップS73に進み、そうでなければ図13のステップS74に進む。
【0066】
そしてステップS73では、特定遊技決定ゲームを進行させるため(前述の各振分球貯留部に球を貯めて天秤状部材の自重による揺動を開始するため)の初期化処理を行い、その後ステップS74に進む。この初期化処理としては、前述のクローズフラグをセットする処理、第1貯留カウンタと第2貯留カウンタをリセット(値を0に初期化)する処理がある。
なお、ここでクローズフラグがセットされることにより、次のインターバル期間中でのステップS64,S65の処理によって、前記シャッター65が閉位置にセットされ、その後、次のラウンド(第15ラウンド)が開始することになる。つまり、特定遊技決定ゲームを進行させるための各振分球貯留部59,60への遊技球(大入賞口への入賞球)の貯留が、第15ラウンドの最初から開始される。
【0067】
次に、ステップS74では、サイクル数が上限値である16未満か否か判定し、16未満であればステップS75に進み、そうでなければのステップS76に進む。
そしてステップS75では、次のサイクル(大当りラウンド)を開始する前のインターバル期間を開始すべく、ウエイトフラグをセットするとともに、ウエイトタイマをセットした後、リターンする。
またステップS76では、大当り終了処理に移行するための初期化処理等を実行した後、リターンする。即ちここでは、サイクル数のカウント値を0にリセットし、大入賞口開放フラグをリセットし、貯留球安定タイマをセットし、処理番号をCにする。貯留球安定タイマは、大入賞口に入賞した遊技球が何れかの球貯留部59又は60内に安定的に収まるまで待つためのタイマである。
【0068】
(h)大当り終了処理
次に、前記大当り処理における大当り終了処理を、図14により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS81で、エンディングフラグがセットされているか否か判定し、セットされていればステップS84に進み、セットされていなければステップS82に進む。
そしてステップS82では、貯留球安定タイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS83に進み、タイムアップしていなければこの大当り終了処理を継続すべくリターンする。
【0069】
次にステップS83では、エンディングフラグをセットするとともに、シャッター開タイマをセットした後、リターンする。シャッター開タイマは、シャッター65を開位置に戻す動作が完了するのを待つためのタイマである。
一方、ステップS84では、シャッター開タイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS86に進み、タイムアップしていなければステップS85に進み、シャッター65を開位置に戻す制御を開始又は継続してリターンする。
次いでステップS86では、前述した選択情報がA(左側)であるか否か判定し、AであればステップS87に、それ以外(つまり、選択情報がB)ならステップS89に進む。
【0070】
そして、ステップS87では、第1貯留カウンタの値(左側の球貯留部59の貯留球数)が、第2貯留カウンタの値(右側の球貯留部60の貯留球数)と同じかそれ以上か判定し、肯定的であればステップS90に進み、否定的であればステップS88に進む。
また、ステップS89では、ステップS87と逆の判定を行い、第2貯留カウンタの値が第1貯留カウンタの値と同じかそれ以上であるときには、ステップS90に進み、そうでないときには、ステップS88に進む。
そして、ステップS88では、特定遊技決定ゲームの選択情報と実際のカウント結果が一致しない(遊技者の予想が外れた)として、確率変動フラグをリセットする。確率変動フラグがリセットされると、大当り後の確率変動状態(特定遊技状態)は発生しない。
【0071】
一方、ステップS90では、特定遊技決定ゲームの選択情報と実際のカウント結果が一致した(遊技者の予想が当った)として、確率変動フラグをセットする。確率変動フラグがセットされると、大当り後の確率変動状態(特定遊技状態)が発生する。
なお、ステップS88及びS90では、特図又は普図の時短制御を行うか否かのフラグをセット又はリセットするようにしてもよい。
ステップS90を経ると、ステップS91で、大当り終了処理(大当り処理)を終了させるための各種処理を実行しリターンする。この各種処理としては、エンディングフラグのリセット、各貯留カウンタのリセット、特図ゲーム処理における処理番号を0とする処理がある。
【0072】
以上説明した制御処理により実行される本パチンコ機の動作(遊技内容等)の要点を説明すると次のようになる。
即ち、通常の第1種のパチンコ機と同様に特図が揃って大当りが発生する。その際、大当り遊技が開始する前に、選択ボタン22a,22bの有効時間が開始し、遊技者に第1振分球貯留部59と第2振分球貯留部60のどちらに遊技球が多く貯留されるか選択させる。(この際、表示器でメッセージ等を表示して遊技者に選択ボタンの操作を促す。)
何れかの選択ボタンが操作されるか、選択ボタンの操作がないまま有効時間が経過することで大当り遊技が開始される。なおこの場合、選択ボタンの操作がないまま有効時間が経過すると、ステップS51を経てステップS54が実行され、選択情報は強制的にA(左側)になる。
【0073】
大当り遊技が開始されると、大入賞口に入賞した遊技球は全て第1振分球貯留部59か第2振分球貯留部60のどちらかに振り分けられ、14ラウンドまでは、シャッター65が開位置にあるため、これら遊技球は一時貯留されずに全て後方に抜き取られる。
そして、大当りのラウンド数が14ラウンドを終了した段階でシャッター65が閉位置に回動され、各振分球貯留部に遊技球が貯留される。この際、遊技球が貯留される重みで、前述の天秤状の各部材(左側の第1振分球貯留部59及び第1振分球流下路55と、右側の第2振分球貯留部60及び第2振分球流下路56)がまるで天秤のようにゆらゆら動いて、どちらかに傾き、遊技球の振り分け状況に応じて傾き方向や角度が変化するので、遊技者に貯留状態の途中経過を明確に報知することができて、遊技者はハラハラドキドキすることになる。
【0074】
大当り遊技が終了すると、遊技者が選択した何れかの側(この場合、右か左)の振分球貯留部に貯留された遊技球数が、選択されなかった振分球貯留部よりも多いか少ないかの判定が行われ(ステップS87,S89)、選択した振分球貯留部の貯留数が多い場合(遊技者が選択した側に上記天秤状部材が傾いている場合)は、その後に確率変動状態(または、時短遊技でもよい)になる(ステップS90)。なお、この際、表示器で各振分球貯留部の貯留数を表示するなどして、選択した側の振分球貯留部の最終的な貯留数を表示し、他方の振分球貯留部よりも貯留数が多いことを遊技者に確実に報知するようにしてもよい。
なお、振分球貯留部に貯留した遊技球は、大当り終了後にシャッター65が開放して抜き取られ(ステップS85)、遊技球が全て抜き取られると(ステップS84)、上記判定(確率変動状態を発生させるか否かの判定)が行われた後、次の遊技が開始される。
【0075】
以上説明したパチンコ機によれば、変動入賞装置35に入賞した遊技球を振分部材53によって複数の入賞領域(第1及び第2振分球貯留部59,60)に振り分け、この振分結果を予め遊技者に予想させて選択手段(選択ボタン22a,22b)によって選択させ、その振分結果と選択結果の比較判定を行う比較判定手段(遊技制御装置100)の判定結果に基づいて、特定遊技制御手段(遊技制御装置100)が特定遊技状態(確率変動状態又は時短制御状態)を発生可能とするように構成したので、特定遊技状態を発生させるか否かの判定に遊技者自身が関与するとともに、その決定方法も明確にすることができ、特別遊技状態(特図大当り状態)が発生するか否かを決定するゲームのみでなく、確率変動状態などの特定遊技状態が発生するか否かを決定するゲームにおいても遊技者の興趣を高めることができる。
【0076】
また、振分部材53によって振り分けられた遊技球を検出する振分球検出手段(第1及び第2カウントセンサ57,58)と、振分球検出手段によって検出された遊技球を計数する振分球計数手段(第1及び第2貯留カウンタ)とを備え、選択手段(選択ボタン22a,22b)によって複数の入賞領域の何れかが選択され、比較判定手段(遊技制御装置100)は、選択された入賞領域への遊技球の振り分け数に基づいて比較判定を行うので、特定遊技状態を発生させるか否かの判定に遊技者自身が関与するとともに、遊技者がその決定方法を容易かつ明瞭に把握することができる。この場合、振分結果は、各入賞領域に振り分けられた遊技球数により決まる何れか一つの入賞領域(遊技球数が一番多い入賞領域)であるため、振分結果の内容や上記比較判定の内訳が極めて明確で分かり易く、遊技者が不信感を抱く可能性が極めて低くなる。
【0077】
また本例では、振分部材53によって振り分けられた遊技球を複数の入賞領域の何れかに流下させる振分球流下路(第1振分球流下路55、第2振分球流下路56)を備え、この振分球流下路を、当該振分球流下路の中央に軸63を介装して天秤状に支持し、流下する遊技球の自重に基づいて揺動可能に構成した。このため、振り分けられた遊技球数が多い入賞領域の側に、上記振分球流下路が傾くように動き、この動きによって、遊技者は自身が選択した入賞領域への遊技球の流下状態を一見して容易に確認することでき、特定遊技状態を決定する遊技がより分かり易くなる。また、振り分け状況の途中経過に応じて、上記振分球流下路が一方の入賞領域の方に傾いたり、他方の入賞領域の方に傾いたりするので、遊技者はこの動きに一喜一憂することになり、ハラハラドキドキするような高い興趣を実現することができる。
【0078】
また本例では、複数の入賞領域を、振分球流下路によって流下された遊技球を貯留可能な振分球貯留手段(第1及び第2振分球貯留部59,60)で構成し、振分球貯留手段に貯留される遊技球の貯留量に応じて振分球流下路が傾く構成とするとともに、振分球貯留手段内の遊技球を視認可能な構成とした、このため、振分球貯留手段内に貯留された遊技球の貯留量を遊技者に視覚的に報知して、振分状況や振分結果をより明確かつ容易に遊技者に分からせることができる。特に、遊技者自身が選択手段によって選択した振分球貯留手段の貯留状態を容易かつ明確に知ることができる。したがって、遊技者はその貯留状態に基づいて特定遊技状態となるか否かを明朗に認識するようになり、遊技者が不信感を抱く可能性をより低減できる。
【実施例2】
【0079】
次に、本発明の実施例2を説明する。この例は、通常の第1種の変動表示装置の横に確率変動決定用役物(特定遊技決定用役物)を設けたものである。枠側の構成等は、実施例1と同様でよいので、実施例1と同様の要素には同符号を使用して、重複する説明を省略する。
【0080】
A.遊技盤の正面構成
まず、本例の遊技盤10aの正面構成を説明する。図15に示すように、遊技盤10aには、アウト球流入口32、変動表示装置33(普図始動記憶表示器及び普図表示器含む)、普通電動役物タイプの始動入賞口34、通常のアタッカータイプの変動入賞装置35a(大入賞口)、普図始動ゲート36,37、複数の一般入賞口(図示省略)、変動表示装置33の表示部の周囲前面側を囲むように設けられる通常のセンターケース50a(この場合、遊技盤10aの中央より左側に設定されている)、センターケース50aの右側に設けられた確率変動決定用役物70などが設けられている。
なお、センターケース50aの頂上部に一般入賞口が設けられていてもよい。またこの場合、確率変動決定役物用役物70が一般入賞口としても機能する。
【0081】
B.確率変動決定用役物の詳細構成
次に、確率変動決定用役物70の詳細構成について、図16〜図17により説明する。図16は、確率変動決定用役物70の正面図、図17(a)は、確率変動決定用役物70の斜視図(部分的に破断したもの)である。また図17(b)は、確率変動決定用役物70のストッパー部分の縦断面図である。
【0082】
確率変動決定用役物70は、図16に示すように、上部に遊技球導入部71が、下部に球見せ判定部72が設けられたものである。
遊技球導入部71は上面が開口しており、この遊技球導入部71の上部両側には、確率変動決定用役物70の上方から流れ落ちた遊技球を中央に流入させる導入流路73(図17(a)に示す)が形成されており、また遊技球導入部71の底部中央には、流入した遊技球を1個だけ保留する保留部74(遊技球保持手段)が設けられている。
なお、確率変動決定用役物70の内部空間上側(遊技球導入部71の下部)が、本発明の特定領域を構成している。
【0083】
また、遊技球導入部71における保留部74の奥側には、保留部74に保留された遊技球を奥に向かって下降させる流下路75が形成され、この流下路75の終端から流れ落ちた遊技球は、球見せ判定部72内に落下する構成となっている。また、保留部74と流下路75との間には、この箇所を開閉するストッパー76(遊技球保持手段)が設けられている。ストッパー76は、図18に示すストッパーSOL151に駆動されて上下動し、上記流路を閉じる閉位置と、上記流路を開放する開位置とに移動する。このストッパー76が閉位置になると、遊技球が保留部74に保留され、このストッパー76が開位置のときは、遊技球は保留部74を通過して流下路75に流下する。なお、保留部74に保留されている遊技球は、保留球検出センサ152(図18に示す)により検出される。
【0084】
また、球見せ判定部72の上部前面側には、球見せ判定部72への遊技球の直接の流入を阻止する起立壁77が形成されている。なお、前記保留部74に遊技球が保留されていると、後から遊技球導入部71内に流入した遊技球は、図16に示すように、この保留球に衝突することによって弾き出され、上記起立壁77の上面を流下して遊技領域(役物70の外)に戻される。
【0085】
そして、球見せ判定部72(保持球振分手段)の内周面には、図17(a)に示すように、流下路75の終端から流れ落ちた遊技球を螺旋状に流下させる螺旋流路78(保持球振分手段)が形成され、また球見せ判定部72の底面には、3個の判定穴80a,80b,80c(入賞領域)が偏りなく配置されて設けられた判定テーブル79(保持球振分手段)が設けられている。ここで、判定テーブル79は、螺旋流路78を経由して流下した遊技球が流れ込み、何れかの判定穴から遊技球が下方に落下する構成となっている。なお、判定穴80a,80b,80cから落下する遊技球は、それぞれ、第1検出センサ81a,第2検出センサ81b,第3検出センサ81c(図18に示す)によって検出された後、図示省略した球寄せ部材によって回収される。
なお、球見せ判定部72の前面には図16及び図17に示す如く開口部82が形成され、この開口部82を介して遊技者が内部(特に、判定テーブル79の上面)を見ることが可能となっている。
【0086】
C.制御系の構成
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図18を参照して説明する。
本例の遊技制御装置100の入力インターフェース102には、特図始動センサ131、普図始動センサ132、第1検出センサ81a、第2検出センサ81b、第3検出センサ81c、保留球検出センサ152、第1選択スイッチ153、第2選択スイッチ154、第3選択スイッチ155、及び入賞センサ1〜Nからの検出信号が入力される。
【0087】
ここで、入賞センサ1〜Nは一般入賞口(確率変動決定用役物70以外)に入賞した入賞球をそれぞれ検出するセンサである。
また、第1選択スイッチ153、第2選択スイッチ154、第3選択スイッチ155は、実施例1の第1選択ボタン22a,第2選択ボタン22bの代わりに設けられた3個のスイッチボタン(第1選択ボタン、第2選択ボタン、第3選択ボタン;図示省略)が操作されることにより作動する。
【0088】
一方、遊技制御装置100の出力インターフェース103からは、前述の始動入賞口34(普通変動入賞装置)のチューリップ型の開閉部材を駆動する普電ソレノイド108、変動入賞装置35aのアタッカー型の開閉部材を駆動する大入賞口ソレノイド109a、遊技店の管理装置に対して盤用外部情報(例えば、大当り信号等)を送信するための盤用外部接続端子110、前述の保留部74のシャッター76を駆動するストッパーSOL151などに信号が出力される。
【0089】
D.遊技の内容
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の内容の特徴部分について説明する。なお、遊技の概略や全体的な流れは、通常の第1種パチンコ機と同様でよく、例えば実施例1で説明したものと同様である。
ここでは、本形態例のパチンコ機で大当り時に行われる特定遊技決定ゲームについて説明する。このゲームは、大当り後に確率変動状態などの特定遊技状態を発生させるか否かを決定する遊技である。大当り(特図当り)が終了すると、遊技者は、前述の第1選択ボタン、第2選択ボタン、第3選択ボタンのうちの何れかを押すことによりこのゲームを能動的に楽しむことができる。
【0090】
まず、大当り開始から大当り終了までの間、つまり大当り遊技中は、ストッパー76が閉位置に下降して遊技球を1個だけ保留できる状態になる。このため遊技者は、大当り中に役物70を狙う右打ちを少し行って、役物70内に遊技球を少なくとも1個入賞させれば、前述の保留部74に遊技球が保留される。
次に、大当り遊技の終了から通常ゲームが開始されるまでの間、各選択ボタンの操作が有効になり、遊技者は、前述した3個の判定穴80a,80b,80cの何れに遊技球が入賞するかを予想して、対応する選択ボタン(例えば、判定穴80aなら第1選択ボタン)を操作して入賞すると予想した判定穴を選択できる。
【0091】
次いで、選択ボタンが操作されるとストッパーが開位置に上昇して、保留球が開放されて役物70の球見せ判定部72内に流下し、さらに判定テーブル79上に流れて、3個の判定穴80a,80b,80cのうちの何れかに入賞する。
そして、この遊技球が入賞した判定穴が、遊技者の選択した判定穴と一致すれば、確率変動の遊技が開始され、一致しなければ確率変動でない通常の遊技が開始される。
なお、何れの選択ボタンも操作されなかったり、役物70に遊技球が保留されなかった場合は、従来の第1種のパチンコ機と同様に、特図の変動表示結果によって(制御上は乱数に基づいて)確率変動とするか否かが判定される。
【0092】
したがって遊技者は、上述したような右打ち操作(役物70に遊技球を打ち込む操作)を行った上で、役物70において保留球が最終的に入賞する判定穴がどれになるかという不確定かつ不確実な結果を、予め予想して、何れか一つに賭けるという気持ちで何れか一つの選択ボタンを押すことにより、このゲーム(特定遊技決定ゲーム)を能動的に楽しむことができる。なお、上記保留球は、この場合螺旋流路78を経由して、螺旋運動をしながら判定穴がある判定テーブル79上に流れて、判定テーブル79上で旋回するように移動して何れかの判定穴に入賞するので、遊技者はこの保留球の動きに注視して、視覚的な面白さを味わいながら、ハラハラドキドキすることになる。
【0093】
E.制御系の動作
次に、前述した制御系により行われる制御内容の特徴部分について説明する。
なお、メインルーチンやタイマ割込み処理等については、通常の第1種パチンコ機の制御処理と同様でよく、フローチャートは、例えば実施例1の図8や図10に示したものと同様でよい。
【0094】
(a)大当り中処理
まず、特図ゲーム処理の中の大当り処理における大当り中処理を、図19により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS101で、大当りのインターバル期間中に設定されるウエイトフラグがセットされているか否か判定し、セットされていればステップS104に進み、セットされていなければステップS102に進む。
そしてステップS102では、大当り中にセットされる大入賞口開放フラグがセットされているか否か判定し、セットされていればステップS106に進み、セットされていなければステップS103に進む。
【0095】
次いでステップS103では、大入賞口開放フラグをセットし、大入賞口開放タイマをセット(計時開始)し、大入賞口SOLオン情報をセットし、さらにストッパーSOLオン情報をセットした後、リターンする。なお、ストッパーSOLオン情報は、ストッパーSOL151を駆動制御する情報で、このオン情報がセットされていると、ストッパーSOL151が駆動されてストッパー76が、例えば図17(b)に示すように閉位置に移動する。また、大入賞口SOLオン情報は、大入賞口SOL109aを駆動する情報で、このオン情報がセットされると、大入賞口SOL109aが駆動されて大入賞口35aの開放部材が開いた状態となる。
一方、ステップS104では、大当りのインターバル期間を形成する所定のウエイトタイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS105に進み、タイムアップしていなければリターンする。
【0096】
次いで、ステップS105では、インターバル期間が終了したのでウエイトフラグのリセット(セット状態の解除)を実行し、新たな大当りラウンドを開始させるべく大入賞口SOLオン情報をセットした後、リターンする。
一方、ステップS106では、大入賞口開放タイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS108に進み、タイムアップしていなければステップS107に進む。
【0097】
そしてステップS107では、総カウントメモリの値(大入賞口への入賞球数)が制限個数(例えば10個)未満か否か判定し、制限個数未満ならばラウンド継続すべくリターンし、そうでなければラウンド終了すべくステップS108に進む。
次にステップS108では、大当りラウンドを終了させるため、大入賞口SOLオフ情報をセットする。大入賞口SOLオフ情報は、大入賞口SOL109aの駆動を停止する情報で、このオフ情報がセットされると、大入賞口SOL109aの駆動が停止されて大入賞口35aの開放部材が閉じた状態となる。
【0098】
ステップS108を経ると、ステップS109に進み、サイクル数(大当りラウンド数)を更新(カウントアップ)するとともに、大入賞口開放タイマをセットし、総カウントメモリをリセット(0に初期化)する。
ステップS109を経ると、ステップS110で、サイクル数が上限値である16未満か否か判定し、16未満であればステップS111に進み、そうでなければのステップS112に進む。
【0099】
そしてステップS111では、次のサイクル(大当りラウンド)を開始する前のインターバル期間を開始すべく、ウエイトフラグをセットするとともに、ウエイトタイマをセットした後、リターンする。
またステップS112では、大当り終了処理に移行するための初期化処理等を実行した後、リターンする。即ちここでは、サイクル数のカウント値を0にリセットし、大入賞口開放フラグをリセットし、エンディングゲームタイマをセットし、処理番号をCにする。なお、エンディングゲームタイマは、特定遊技決定ゲーム(エンディングゲーム)のための遊技者の選択ボタンの操作を待つためのタイマ(選択ボタンの有効時間をカウントするタイマ)である。
【0100】
(h)大当り終了処理
次に、大当り処理における大当り終了処理を、図20により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS121で、エンディングフラグがセットされているか否か判定し、セットされていればステップS131に進み、セットされていなければステップS122に進む。
そしてステップS122では、保留部74に保留球があるか否か判定し、あればステップS123に進み、なければ、大当り図柄で確率変動発生を決定すべく、ステップS133に進む。
次いでステップS123では、エンディングゲームタイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS124に進み、タイムアップしていなければステップS125に進む。
【0101】
そして、ステップS125では、第1選択ボタンに対応する第1検出センサ81a(選択SWa)がオンしたか否か判定し、肯定的であればステップS126へ、否定的であればステップS127へ進む。
次にステップS127では、第2選択ボタンに対応する第2検出センサ81b(選択SWb)がオンしたか否か判定し、肯定的であればステップS128へ、否定的であればステップS129へ進む。
次にステップS129は、第3選択ボタンに対応する第3検出センサ81c(選択SWc)がオンしたか否か判定し、肯定的であればステップS130へ、否定的であればリターンする。
そして、ステップS126,S128,S130では、選択情報(特定遊技決定ゲームで遊技者が判定穴80a,80b,80cのどれを選択したかの情報)を、それぞれ、A(判定穴80aを選択した情報)、B(判定穴80bを選択した情報)、C(判定穴80cを選択した情報)に設定し、リターンする。
【0102】
一方、ステップS124では、ストッパーSOLオフ情報をセットし、エンディングフラグをセットするとともに、ゲームタイマをセットした後、リターンする。
なお、ストッパーSOLオフ情報は、ストッパーSOL151の駆動を停止する情報で、このオフ情報がセットされていると、ストッパーSOL151の駆動が停止されてストッパー76が、例えば図17(a)に示すように開位置に移動する。
また、ゲームタイマは、保留球が解除されてから検出センサ81a,81b,81cの何れかにより検出されるまでに多少の時間を要するので、そのための時間を確保するための検出待ち時間をカウントするタイマである。
【0103】
一方、ステップS131では、ゲームタイマがタイムアップしたか否か判定し、タイムアップしていればステップS132に進み、タイムアップしていなければ、上記検出センサの検出を待つためにリターンする。
そしてステップS132では、何れかの選択ボタンが操作されたか否か、即ち何れかの選択情報が設定されているか否か判定し、設定されていればステップS134に進み、設定されていないと、大当り図柄で確率変動発生を決定すべくステップS133に進む。
【0104】
そして、ステップS133では、大当り図柄が奇数か否か判定し、肯定的であればステップS136に進み、否定的であればステップS135に進む。
また、ステップS134では、特定遊技決定ゲームの選択情報(遊技者が判定穴80a,80b,80cのどれを選択したか)と実際の検出結果(検出センサ81a,81b,81cの何れにより遊技球が検出されたか)が一致したか否か判定し、一致しない場合(遊技者の予想が外れた場合)には、ステップS135に進み、一致した場合(遊技者の予想が当った場合)には、ステップS136に進む。
【0105】
そしてステップS135では、特定遊技決定ゲームの結果が外れであるとして、確率変動フラグをリセットする。確率変動フラグがリセットされると、大当り後の確率変動状態(特定遊技状態)は発生しない。
一方、ステップS136では、特定遊技決定ゲームの結果が当りであるとして、確率変動フラグをセットする。確率変動フラグがセットされると、大当り後の確率変動状態(特定遊技状態)が発生する。
【0106】
なお、ステップS135及びS136では、特図又は普図の時短制御を行うか否かのフラグをセット又はリセットするようにしてもよい。
ステップS135,S136を経ると、ステップS137で、大当り終了処理(大当り処理)を終了させるための各種処理を実行しリターンする。この各種処理としては、エンディングフラグのリセット、特図ゲーム処理における処理番号を0とする処理がある。
【0107】
以上説明した制御処理により実行される本パチンコ機の動作(遊技内容等)の要点を説明すると次のようになる。
即ち、大当り中でない通常の遊技中には、ストッパー76を開放する制御がなされ、確率変動決定用役物70は、一般入賞口として機能する。そして、大当り中には、ストッパー76を閉じる制御がなされるため(ステップS103)、確率変動決定用役物70は、1個だけ入賞球を前記保留部74に保留する。大当りが終了すると、エンディングゲームタイマがセットされ(ステップS112)、特定遊技決定ゲームのための選択ボタンの有効時間が開始され、遊技者は前述の予想に基づく選択操作が可能となる。
次に、大当り終了時については、(A)保留球が有って選択ボタンが操作された場合、(B)保留球が有って選択ボタンが操作されなかった場合、(C)保留球が無かった場合、の三つに分けて以下説明する。
【0108】
(A)保留球が有って選択ボタンが操作された場合
この場合まず、ステップS121〜S123を経て、ステップS125〜S130が実行されて、選択ボタンの何れかがオンされたか否かが判定され、オンされた選択ボタンに該当する選択情報がセットされる。
次に、エンディングゲームタイマがタイムアップした時点のシーケンスで、ステップS124が実行され、ストッパー76が開放されるとともに、前述の検出待ち時間が開始される。ストッパー76が開放されると、役物70内での保留球の前述した流下が始まり、最終的に何れかの判定穴に入賞する。
【0109】
そして、検出待ち時間が経過すると、ステップS131及びステップS132を経て、ステップS134が実行され、選択情報(遊技者が入賞を予想した判定穴;選択結果)と検出センサの検出結果(実際に入賞した判定穴;振分結果)が一致したか否かの判定が行われ、一致していれば確率変動状態が発生する制御が実行され(ステップS136)、一致していなければ確率変動状態を発生させない制御が実行される(ステップS135)。
【0110】
(B)保留球が有って選択ボタンが操作されなかった場合
この場合、検出待ち時間が経過後、ステップS132を経て、ステップS133に処理が進み、大当たり図柄が奇数か否かの判定が行われる。つまり、選択ボタンが操作されずに選択の有効時間が終了したため、大当り図柄によって確率変動発生の判定が行われる。そして、大当り図柄が奇数なら確率変動状態が発生する制御が実行され(ステップS136)、奇数でなければ確率変動状態を発生させない制御が実行される(ステップS135)。
【0111】
(C)保留球が無かった場合
この場合、ステップS122を経てステップS133に処理が進むため、やはり同様に大当り図柄によって確変変動発生の判定が行われる。即ち、大当り図柄が奇数なら確率変動状態が発生する制御が実行され(ステップS136)、奇数でなければ確率変動状態を発生させない制御が実行される(ステップS135)。
【0112】
以上説明した本例のパチンコ機によれば、遊技球保持手段(ストッパー76)によって特定領域(役物70)に流入した遊技球が保持され、かつ振分結果選択手段(選択ボタン)によって振分結果が選択された場合には、変更手段(遊技制御装置100が確率変動発生の判定条件を上述したように切り換える機能)によって、特定遊技を発生させるか否かを特定領域(役物70)への遊技球の流入に基づいて判断する第1判断手段(遊技制御装置100が役物70への入賞に基づいて確率変動発生の判定を行う機能)が有効とされる。そして、この第1判断手段の機能によって、上述したように、保持球の実際の振分結果と選択結果(遊技者の予想)とが一致すれば、確率変動状態が発生し、そうでなければ確率変動状態が発生しない。このため、特定遊技状態を発生させるか否かの決定に基本的に遊技者自身が関与でき、またその決定方法を明確かつ分かり易いものにして、遊技の興趣を高めることができる。
【0113】
しかも、遊技球保持手段(ストッパー76)によって特定領域に流入した遊技球が保持されない場合(既述したタイミングで役物70に遊技球を打ち込めなかった場合)であっても、変更手段によって、特定遊技を発生させるか否かを変動表示ゲームの停止結果態様に基づいて判断する第2判断手段(遊技制御装置100が大当り図柄に基づいて確率変動発生の判定を行う機能)に変換するようにしたので、特定遊技状態を発生させるか否かの決定に基本的に遊技者自身が関与するようにして興趣を高めている一方で、特定領域に遊技球が流入せずに特定遊技状態が発生されないといった遊技者に不利益なことが発生することを防止し、遊技者の興趣向上を妨げることを防止することができる。
【0114】
また、上記変更手段は、振分結果の選択手段(選択ボタン)によって振分結果が選択されない場合は、第2判断手段によって特定遊技状態を発生させるか否かの判断を行うようにしたので、例えば、振分結果を選択し忘れてしまった遊技者に対しても特定遊技状態を発生させるか否かの決定ゲームを行い、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。よって、この点においても、遊技者の興趣向上を妨げることを防止できる。
【0115】
なお、本発明は上述した形態例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
例えば、入賞領域は2箇所でなく、3箇所以上設けてもよい。
また、大入賞口内(又は大入賞口の後流側)にV入賞口を設けて、このV入賞口への入賞を大当りラウンド継続の必要条件としてもよい。
或いは、大入賞口への入賞球数が10個以下の場合には、大当りラウンドの継続を止めて、特定遊技決定ゲームを行わないようにしてもよい。
【0116】
また、今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0117】
10 遊技盤
22a,22b 選択ボタン(選択手段)
33 変動表示装置
35 変動入賞装置
53 振分部材(振分手段)
54 振分流路(振分手段)
55 第1振分球流下路
56 第2振分球流下路
59 第1振分球貯留部(入賞領域、振分球貯留手段)
60 第2振分球貯留部(入賞領域、振分球貯留手段)
57 第1カウントセンサ(振分球検出手段)
58 第2カウントセンサ(振分球検出手段)
63 軸(支持部)
70 確率変動決定用役物(特定領域)
72 球見せ判定部(保持球振分手段)
74 保留部(遊技球保持手段)
76 ストッパー(遊技球保持手段)
78 螺旋流路(保持球振分手段)
79 判定テーブル(保持球振分手段)
80a,80b,80c 判定穴(入賞領域)
100 遊技制御装置(特別遊技制御手段、比較判定手段、特定遊技制御手段、振分球計数手段、変更手段)
134 第1選択スイッチ(選択手段)
135 第2選択スイッチ(選択手段)
153 第1選択スイッチ(選択手段)
154 第2選択スイッチ(選択手段)
155 第3選択スイッチ(選択手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の識別情報を変動表示して変動表示ゲームを実施可能な変動表示装置と、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別表示態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生可能な特別遊技制御手段と、を備えた遊技機において、
前記特別遊技とは異なる特定遊技を発生可能な特定遊技制御手段と、
遊技球を導入する遊技球導入部と、
前方が開口された球見せ判定部と、
前記遊技球導入部から導入された遊技球を保留する保留部と、
前記保留部に保留された遊技球を流下させる流下路と、
を備え
前記保留部と前記流下路との間には、ストッパーが設けられ、
前記ストッパーは、前記保留部と前記流下路とを閉じる閉位置と、前記保留部と前記流下路とを開放する開位置とに開閉制御され、
前記ストッパーが閉位置に制御されると遊技球が前記保留部に保留され、開位置に制御されると前記保留部に保留された遊技球が前記流下路に流下するように構成され、
前記流下路の終端から流下した遊技球は、前記球見せ判定部に導入され、
前記球見せ判定部には複数の入賞領域が設けられ、前記流下路の終端から流下した遊技球がどの入賞領域に入るか開口部を介して遊技者が視認可能に形成されており、
前記球見せ判定部に導入された遊技球が、前記複数の入賞領域のうちから予め選択された入賞領域に入賞する場合に前記特定遊技が発生するとともに、
前記特定遊技は、前記球見せ判定部に遊技球が導入されていない場合であっても、前記変動表示ゲームの停止結果態様に対応して発生することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記開口部の上部には前記球見せ判定部への遊技球の直接の流入を阻止する起立壁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記ストッパーの開閉制御は前記特別遊技中に行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−152465(P2011−152465A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110105(P2011−110105)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【分割の表示】特願2009−191799(P2009−191799)の分割
【原出願日】平成15年12月22日(2003.12.22)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】