説明

遊技機

【課題】 遊技機の背板の通気口から液状の異物が入り込む場合において、不具合が発生するのを防止する遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】遊技機筐体と、メイン制御基板Mと、メイン制御基板Mを収納するメイン基板ケースMCと、メイン基板ケースMCを遊技機筐体の背板2Bに固定するためのベース部材BMと、を有する遊技機であって、遊技機筐体の背板2Bには、第1の通気口Bh1が形成されて、ベース部材BMは背板2Bに締結されるととともに、ベース部材BMと背板2Bとの間の隙間には、第1の通気口Bh1から侵入した液体を案内する導水路が形成される、ことを特徴とする遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の背板には、筐体内部に実装される各種基板等の放熱を行うために通気口が形成されている。
【0003】
なお、特許文献1(特開2010−200988号公報)には、筺体本体の前面に開閉可能に取り付けられた扉体と、筺体本体の上面と筺体の上面の間に形成された開口部から、異物が侵入または浸入することを規制する異物規制部材とを備えた遊技台が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−200988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
遊技機が設置されるホールでは、メダルをいれるドル箱を配置するための棚板が遊技機の上部に設けられることがある。この棚板には、例えば、遊技者が購入したドリンク等が一時的に載せられることもある。
【0006】
しかしながら、遊技機の天板と棚板の間には隙間が存在する場合があり、ドリンク等がこぼれて当該隙間に侵入して遊技機の背板に至ってしまうと、液状の異物が通気口から入り込んで筐体内部の各種基板に悪影響を及ぼすことが想定される。
【0007】
本発明は、遊技機の背板の通気口から液状の異物が入り込む場合において、不具合が発生するのを防止する遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
遊技機筐体と、メイン制御基板と、前記メイン制御基板を収納するメイン基板ケースと、前記メイン基板ケースを前記遊技機筐体の背板に固定するためのベース部材と、を有する遊技機であって、前記遊技機筐体の背板には、第1の通気口が形成されて、前記ベース部材は前記背板に締結されるとともに、前記ベース部材と前記背板との間の隙間には、前記第1の通気口から侵入した液体を案内する導水路が形成される、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記遊技機筐体に収納されるリールユニットを有し、前記導水路は、前記第1の通気口から侵入した液体を、前記リールユニットを避ける位置に案内するように形成される、ことを特徴としてもよい。
【0010】
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記リールユニットよりも前記遊技機の一方の側板の側に、電源ユニットが配置され、前記導水路は、前記電源ユニットが配置されている側と反対の側に前記液体を案内する、ことを特徴としてもよい。
【0011】
また、本発明にかかる遊技機の一態様では、前記ベース部材は、前記遊技機筐体の前記背板側に形成されて前記背板に圧接される被圧接リブを有し、前記導水路内の側壁は、前記被圧接リブによって形成される、ことを特徴としてもよい。
【0012】
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記ベース部材は、前記導水路内において前記背板に向かって形成される内部リブを有して、当該内部リブは、前記背板に届かない高さに制限されて前記背板との間で隙間を形成し、前記被圧接リブ及び前記内部リブは、格子状に形成される、ことを特徴としてもよい。
【0013】
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記ベース部材は、前記導水路内において前記背板に向かって形成される内部リブを有して、当該内部リブは、穴部を有するとともに前記背板に密着する部分を有し、前記被圧接リブ及び前記内部リブは、格子状に形成される、ことを特徴としてもよい。
【0014】
また、本発明にかかる遊技機の一態様では、前記導水路は、前記リールユニットよりも前記遊技機の側板の側に、前記ベース部材の外部への出口を有する、ことを特徴としてもよい。
【0015】
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記遊技機筐体の前記背板には、前記液体が侵入する前記第1の通気口よりも下方に第2の通気口が形成され、前記ベース部材に形成される前記導水路の前記出口は、前記出口から漏出する液体が前記第2の通気口に至るように形成される、ことを特徴としてもよい。
【0016】
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記リールユニットの下側には、遊技者に遊技メダルの払出しを行う遊技メダル払出し装置が配置され、前記遊技メダル払出し装置の一方の側には、前記遊技メダル払出し装置から溢れた前記遊技メダルを受け入れる遊技メダル補助収納箱が配置され、前記ベース部材に形成される前記導水路の前記出口は、前記遊技メダル補助収納箱の直上となる位置に形成される、ことを特徴としてもよい。
【0017】
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記ベース部材の上端部は、前記第1の通気口の下側端面よりも上方に位置して、前記第1の通気口に跨るように形成される、ことを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遊技機の背板の通気口から液状の異物が入り込む場合においても、筐体の内部に実装された機器に不具合が発生するのを防止することができる遊技機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1の実施形態にかかる遊技機の概観を示す斜視図である。
【図2】遊技機筐体の本体の内部の様子を正面からみた図である。
【図3】遊技機のリールユニットの構造を示す説明図である。
【図4】遊技機筐体の本体の背板の様子を説明するための斜視図である。
【図5】ベース部材を裏側から見た斜視図である。
【図6】ベース部材とメイン基板ケースとメイン基板の断面図である。
【図7】遊技機筐体の背板を取り除いて様子を示す図であり、導水路内を流れる液体の経路を説明するための図である。
【図8】第2の実施形態における遊技機の外観を示す下側からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる遊技機1(スロットマシン)の概観を示す斜視図である。遊技機1の筐体は、リールユニット(リール可変表示装置)やメイン基板ケースを収納する本体2と、本体2の前面に配置した前面扉3から構成されている。本体2と前面扉3は、蝶番により片側で繋がって開閉できるようになっており、本体2は、天板と、底板と、左右両側の側板と、背板とによって箱状に構成されている。
【0021】
また、前面扉3は、遊技者が遊技を行うためのボタン類が配置された操作部OP、リールユニットRLの図柄を視認させるためのリール窓や、遊技を進行するための情報が表示される表示器類が配置されたパネル表示部DP、遊技を進行するための情報が表示される液晶表示器類や電飾装置が配置された演出表示部TP、および、受皿部BPから構成されている。
【0022】
図2は、前面扉3を取り除いた状態の本体2の正面の様子を示しており、遊技機1の筐体内部の様子を説明するための図である。また図3は、遊技機1の筐体内部の中央に配置されるリールユニットRLの斜視図である。以下では、これらの図を用いて、遊技機筐体内の構成を順番に説明をする。
【0023】
遊技機筐体の本体2は、図2で示されるように、底板2U、天板2T、背板2B、側板2Sにより、木製の箱状に形成されて、その内部には、リールユニットRLの他に、リール支持部材RSと、メイン基板ケースMCと、メイン基板ケースMCを本体2の背板2Bに固定するためのベース部材BMと、サブ基板ケースSCと、電源ユニットECと、メダル払出ユニットHPと、メダル補助収納箱OFと、が配置される。
【0024】
リールユニットRLは、図3で示されるように、ステッピングモーターに固定されて回転動作をするリールR1〜R3と、これらを収納するケース体RCを含んで構成される。リールR1〜R3は、軸部から放射線状に延びた複数のスポーク部と環状の枠からなるリール枠と、そのリール枠の周面に貼り付けられている21個の各種の図柄が印刷されたリール帯を備え、リールR1〜R3のそれぞれは、ベース板に固定されるようになっている。そして、各ベース板は、ケース体RCに設けられたガイドレールに沿って挿入されて、リールR1〜R3がケース体RC内に収容されるようになっている。
【0025】
リール支持部材RSは、図2で示されるように、本体2の側板2Sに取り付けられた支持部SSと、背板2Bに取り付けられる板状の部材であり、リールユニットRLのケース体RCを下側から支持して遊技機筐体内に固定する部材となっている。
【0026】
つぎに、メイン基板ケースMCは、遊技機全体を制御するメイン制御基板を収容する透明のケースであり、ベース部材BMを介して背板2Bに固定される。このメイン基板ケースMCには、ベース部材BMからの取り外しを不能にするかしめ構造が取り付けられるほか、さらに、メイン基板ケースMC自体を開封不能に封止するかしめ構造も取り付けられる。これらのメイン基板ケースMCおよびベース部材BMは、図2で示されるように、リールユニットRLよりも上側の位置で背板2Bに固定される。本実施形態におけるベース部材BMの詳細については、後述する。
【0027】
サブ基板ケースSCは、効果音や効果演出を行うサブ制御基板を収容するケースであり、本体2の側板2Sに固定される。サブ基板ケースSCは、遊技者から見てリールユニットRLの左側の位置でリールユニットRLと同様の高さで固定され、サブ基板ケースSCにおいても、かしめ構造が取り付けられる。
【0028】
リールユニットRLおよびリール支持部材RSの下側には、メダル払出ユニットHPと、電源ユニットECと、メダル補助収納箱OFが配置される。メダル払出ユニットHPは、遊技メダル(メダル)を遊技の結果に応じて受皿部BPに払い出す装置であり、リールユニットRLの直下に配置される。また、電源ユニットECは、遊技機1の各部に電源を供給するための電源基板を収納するボックスであり、メダル補助収納箱OFは、メダル払出ユニットHPから溢れたメダルを受け入れるボックスである。図2で示されるように、電源ユニットECはサブ基板ケースSCの下側に配置され、メダル補助収納箱OFは、リールユニットRLを基準として電源ユニットECが配置される側の反対側に配置されて図中右側の側板2Sに沿って位置している。
【0029】
なお、本実施形態のメダル補助収納箱OFは、底部に穴部を有しており、メダル払出ユニットHPから溢れたメダルが底板2Uに形成された穴部を介してホール側のメダル回収システムに回収されるようになっている。しかしながら、メダル補助収納箱OFの底部に穴部が存在せずともよく、メダル払出ユニットHPから溢れたメダルが蓄積されるようになっていてもよいのはいうまでもない。
【0030】
ここで、上述したような本実施形態の遊技機1においては、遊技機1の上方に設置される棚板で飲料等が零れると、棚板と天板2Tの隙間を介して背板2Bに至ることが想定される。遊技機筐体の本体2の背板2Bの各所には、図4で示されるように、筐体内の各種基板や熱源のレイアウトに合わせて第1〜第4の通気口Bh1〜Bh4が配置されているため、零れた飲料等が、背板2Bの各通気口に至って筐体内部に侵入することが考えられる。
【0031】
本実施形態の遊技機1では、このような通気口から侵入する液体状の異物に着目しており、図5の斜視図で示されるようなベース部材BMを背板2Bに締め付けて固定し、ベース部材BMと背板2Bとの間に生じる隙間によって導水路を形成するようにしている。このような導水路により、メイン基板ケースMCに至る前にベース部材BMと背板2Bの隙間に液体が誘導されるため、メイン基板ケースMCの内部への液体の侵入が防止されることとなる。以下においては、本実施形態におけるベース部材BMと、ベース部材BMが取り付けられる背板2Bをさらに具体的に説明をする。
【0032】
図5は、本実施形態におけるベース部材BMの斜視図であり、ベース部材BMの背板2Bに面する側の様子を示すものである。ベース部材BMは、前面扉3側にてメイン基板ケースMCと接触する平板状の部分を有し、当該平板状の部分から背板2B側に突出するリブを有している。そして、ベース部材BMは、4箇所のネジ穴Shのそれぞれに背板2Bを介してネジが挿入されることにより、背板2Bに締め付けられて固定されるようになっている。
【0033】
平板状の部分の背板2B側に形成されるリブとしては、まず、背板2Bに圧接されるリブ(被圧接リブPR)があり、被圧接リブPRには、ベース部材BMの外形に沿って形成されるものや、外形の内側で格子状に形成されるものがある。そして、前述した導水路は、ベース部材BMにおける平板状の部分と背板2Bとの間(具体的には、メイン基板ケースMCと接触する部分の背板2B側の面と、背板2Bの内側の面の間)に形成されており、背板2Bに圧接された被圧接リブPRによって導水路の側壁が形成されて、侵入した液体が誘導されるようになっている。
【0034】
また、ベース部材BMは、被圧接リブPRのほかに、導水路の内側に形成される内部リブIRを有しており、図5で示されるように、被圧接リブPRと内部リブIRが格子状に形成される。内部リブIRは、導水路の側壁を形成する2つの被圧接リブPR間に形成されるリブであり、侵入した液体が導水路内を通過するのを完全に遮断することがないように、背板2Bに届かない高さに制限されて導水路内に隙間を生じさせている。なお、図5における内部リブIRは、導水路の側壁を形成する2つの被圧接リブPR間の全体で、背板2Bに届かない高さになっているが、少なくとも一部において背板2Bに圧接されていてもよい。また、内部リブIRが、導水路を形成する2つの被圧接リブPR間を横断して背板2Bに密着して形成されるような場合であっても、当該内部リブIRに穴部が形成されて、これにより導水路内に隙間を生じさせるようにしてもよい。
【0035】
次に、図6は、図2におけるIV−IV断面の様子を示す断面図である。図6における一点鎖線は、天板2Tおよび背板2Bから第1の通気口Bh1を伝って、ベース部材BMと背板2Bの隙間に形成された導水路の入り口に液体が侵入する様子を示している。
【0036】
図6の断面図で示されるように、ベース部材BMの上端部E2は、第1の通気口Bh1の下側端面E1よりも上方に位置して、第1の通気口Bh1に跨るように形成される。具体的には、ベース部材BMの上辺を形成する上端部E2は、第1の通気口Bh1の下辺よりも上方で平板状の部分から折れ曲がって形成されており、上端部E2における背板2B側の端面は、筐体内部の内側にとどまるようになっている。これにより、第1の通気口Bh1の気道を確保しつつ、侵入する液体を導水路内に導きやすい構造になっている。
【0037】
また、ベース部材BMは、図6で示されるように、格子状に形成された被圧接リブPRの背板2B側の端面が、背板2Bに密着するようになっており、ベース部材BMの前面扉3側には、メイン基板ケースMCが固定されるようになっている。メイン基板ケースMCは、ケース部材MCaとカバー部材MCbを含んで構成されて、ケース部材MCaとカバー部材MCbは、蝶番によって開閉できるように連結される。また、メイン基板ケースMCの内部にはメイン制御基板Mが収納され、メイン制御基板Mは、固定ネジによってメイン基板ケースMCに固定される。第1の通気口Bh1から侵入した液体は、メイン基板ケースMCの蝶番の部分や、ケース部材MCaとカバー部材MCbの境界を避けて、平板状の部分の背板2B側を経て下側へと誘導されることなる。
【0038】
なお、ベース部材BMは、メイン基板ケースMCを装着するための不図示のガイドレールを有しており、本実施形態のガイドレールは、天板2Tや底板2Uに対して平行な方向に伸びるものとなっている。メイン基板ケースMCは、ベース部材BMに押しつけられつつ横方向にスライドされることにより、ベース部材BMに略固定され、さらに、かしめ構造で封印されることにより筐体内でセットされる。
【0039】
図7は、本実施形態において背板2Bを取り除いた遊技機1の状態を示す図であり、導水路を流れる液体の様子を説明するための図である。
【0040】
図7や図5、さらには、図2の正面図からわかるように、本実施形態の導水路は、第1の通気口Bh1の左右両側に広がって、第1の通気口Bh1からしたたる液体を受ける部分を有している。そしてさらに、当該液体を受ける部分から遊技機筐体の下側に伸びる部分と、当該下側に伸びる部分からさらに電源ユニットECの反対側に伸びる部分とを有して、正面(遊技者側)から見て、侵入した液体がリールユニットと重ならない位置まで誘導されるようになっている。このように本実施形態では、第1の通気口Bh1から侵入した液体が、リールユニットRLが配置されている位置を避けて案内されるため、リールユニットRLで液体が撥ねて、メイン制御基板に接続されるコネクタやメイン基板ケースMC等に液体がかかることが防止される。
【0041】
また、図7や図5で示されるように、本実施形態の導水路は、電源ユニットEC側の側壁を形成する被圧接リブPRと、メダル補助収納箱OF側の側壁を形成する被圧接リブPRとの一対の被圧接リブPRによって構成されて、当該一対の被圧接リブPRの間に液体が流れる経路が形成される。また、導水路の入り口では、当該一対の被圧接リブPRの間に第1の通気口Bh1が介在しており、導水路の出口においては、当該一対の被圧接リブPRの間に、導水路の出口となる切り欠き部CPが介在している。本実施形態の導水路(一対の被圧接リブPR)は、第1の通気口Bh1からの液体を受ける部分を経て、遊技者から見てL字状になるように形成されて電源ユニットECの反対側に折れ曲がっている。これにより、侵入した液体がリールユニットRLや電源ユニットEC、サブ基板ケースSCの各々を避けて、メダル補助収納箱OF側に誘導されて筐体内部の電子機器等に悪影響が及ぼされることが防止される。
【0042】
また、導水路の出口となる切り欠き部CPは、リールユニットRLのケース体RCよりも側板2Sに近い位置に形成される。この切り欠き部CPは、背板2Bに形成される第2の通気口Bh2よりも上方に位置して、切り欠き部CPから漏出した液体が第2の通気口Bh2に至るようになっている。本実施形態では、図2等で示されるように、正面から見て第2の通気口Bh2の鉛直上方となる位置に切り欠き部CPが存在し、筐体内に侵入した液体が外部に排出されるようになっている。
【0043】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る遊技機1について説明をする。第2の実施形態では、導水路の出口となる穴部HLが、メダル補助収納箱OFの直上となる位置で背板2Bから離れて形成されて、穴部HLから落下する水がメダル補助収納箱OFに受け入れられる。
【0044】
図8は、第2の実施形態に係る遊技機1を下側から斜視をした図であり、前面扉3およびリールユニットRLが取り除かれた状態となっている。同図で示されるように、ベース部材BMの導水路の終点となる位置に穴部HLが形成されて、一点鎖線で示されるような経路で液体が落下してメダル補助収納箱OFに受け入れられる。また、リール支持部材RSには、穴部HLの位置に対応して欠落部HAが形成されて、穴部HLから落下する液体は欠落部HAを介してメダル補助収納箱OFに至るようになっており、これによって、筐体内に侵入した液体による悪影響が防止される。第2の実施形態は、このような点で第1の実施形態と異なっており、他の構成については第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。
【0045】
なお、上記の各実施形態のように、正面から見てリールユニットRLと重複しない位置に導水路の出口(切り欠き部CPや穴部HL)が形成されて、遊技機筐体の外部や、メダル補助収納箱OFに異物である液体が案内されるのが望ましい。しかしながら、導水路の末端で一対の被圧接リブPRが繋がることにより、その出口が形成されない場合であってもよく、このような場合であっても、ベース部材BMと背板2Bの隙間に液体が案内されて導水路内に停滞することで、メイン基板ケースMCの内部への液体の侵入が防がれることになる。なお本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0046】
1 遊技機、2 本体、2T 天板、2B 背板、2U 底板、2S 側板、3 前面扉、BP 受皿部、DP パネル表示部、 OP 操作部、TP 演出表示部、EC 電源ユニット、HP メダル払出ユニット、MC メイン基板ケース、SC サブ基板ケース、SS 固定部、OF メダル補助収納箱、RC ケース体、RL リールユニット、RS リール支持部材、Bh1〜Bh4 第1〜第4の通気口、BM ベース部材、CP 切り欠き部、E2 上端部、Sh ネジ穴、PR 被圧接リブ、IR 内部リブ、E1 下側端面、M メイン制御基板、MCa ケース部材、Mcb カバー部材、HL 穴部、HA 欠落部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機筐体と、
メイン制御基板と、
前記メイン制御基板を収納するメイン基板ケースと、
前記メイン基板ケースを前記遊技機筐体の背板に固定するためのベース部材と、を有する遊技機であって、
前記遊技機筐体の背板には、第1の通気口が形成されて、
前記ベース部材は前記背板に締結されるとともに、前記ベース部材と前記背板との間の隙間には、前記第1の通気口から侵入した液体を案内する導水路が形成される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載された遊技機は、
前記遊技機筐体に収納されるリールユニットを有し、
前記導水路は、前記第1の通気口から侵入した液体を、前記リールユニットを避ける位置に案内するように形成される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項2に記載された遊技機であって、
前記リールユニットよりも前記遊技機の一方の側板の側に、電源ユニットが配置され、
前記導水路は、前記電源ユニットが配置されている側と反対の側に前記液体を案内する、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載された遊技機であって、
前記ベース部材は、前記遊技機筐体の前記背板側に形成されて前記背板に圧接される被圧接リブを有し、
前記導水路内の側壁は、前記被圧接リブによって形成される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項4に記載された遊技機であって、
前記ベース部材は、前記導水路内において前記背板に向かって形成される内部リブを有して、当該内部リブは、前記背板に届かない高さに制限されて前記背板との間で隙間を形成し、
前記被圧接リブ及び前記内部リブは、格子状に形成される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項6】
請求項4に記載された遊技機であって、
前記ベース部材は、前記導水路内において前記背板に向かって形成される内部リブを有して、当該内部リブは、穴部を有するとともに前記背板に密着する部分を有し、
前記被圧接リブ及び前記内部リブは、格子状に形成される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項7】
請求項2ないし3のいずれかに記載された遊技機であって、
前記導水路は、前記リールユニットよりも前記遊技機の側板の側に、前記ベース部材の外部への出口を有する、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項8】
請求項7に記載された遊技機であって、
前記遊技機筐体の前記背板には、前記液体が侵入する前記第1の通気口よりも下方に第2の通気口が形成され、
前記ベース部材に形成される前記導水路の前記出口は、前記出口から漏出する液体が前記第2の通気口に至るように形成される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項9】
請求項7に記載された遊技機であって、
前記リールユニットの下側には、遊技者に遊技メダルの払出しを行う遊技メダル払出し装置が配置され、
前記遊技メダル払出し装置の一方の側には、前記遊技メダル払出し装置から溢れた前記遊技メダルを受け入れる遊技メダル補助収納箱が配置され、
前記ベース部材に形成される前記導水路の前記出口は、前記遊技メダル補助収納箱の直上となる位置に形成される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項10】
請求項1ないし9に記載された遊技機であって、
前記ベース部材の上端部は、前記第1の通気口の下側端面よりも上方に位置して、前記第1の通気口に跨るように形成される、
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−85704(P2013−85704A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228930(P2011−228930)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【特許番号】特許第5011447号(P5011447)
【特許公報発行日】平成24年8月29日(2012.8.29)
【出願人】(501016847)KPE株式会社 (145)
【Fターム(参考)】