説明

遊技機

【課題】一種タイプの遊技機において、遊技者の出球に対する不満感を和らげることができる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】特別遊技手段は、第1特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定されると共に、特定遊技判定手段により特定遊技を行うと判定された場合、第2可変入賞装置を所定時間、開状態に作動させる第1特別遊技を行い、第2特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定されると共に、特定遊技判定手段により特定遊技を行うと判定された場合、第2可変入賞装置を所定時間よりも短い時間、開状態に作動させる第2特別遊技または第2可変入賞装置を所定時間よりも長い時間、開状態に作動させる第3特別遊技の何れかを行うようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関わり、特にパチンコ遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機には、始動条件の成立に伴って図柄が変動を開始し、図柄が特定図柄(例えば「777」など三つ揃い図柄)にて停止することで、特別遊技である大当たり遊技に移行するように構成された、所謂一種タイプの遊技機がよく知られている。
【0003】
近年の一種タイプの遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄を備え、例えば遊技盤の中央に配置されている第1始動口に遊技球が入球した場合は、第1特別図柄を変動表示させ、変動入賞装置内に設けられている第2始動口に遊技球が入球した場合は、第2特別図柄を変動表示させる。
大当たりに当選したと判定した場合は、第1特別図柄または第2特別図柄を特定の図柄で停止させた後、大当たり遊技を実行する。大当たり遊技中は、遊技盤に設けられている大入賞装置の大入賞口を閉状態から開状態に作動することで、大入賞口に遊技球が入賞可能になる。
【0004】
大当たり遊技終了後は、例えば遊技者に有利な時間短縮遊技(以下、「時短遊技」と称する)や、確率変動遊技(以下、「確変遊技」と称する)を付与するように構成されている。
なお、時短遊技とは、変動入賞装置の開放時間を延長して始動条件の成立確率を高めた遊技状態をいう。また、確変遊技とは、上記した時短遊技と大当たりの当選確率を通常遊技より高めた高確率遊技とからなる遊技状態をいう。
なお、先行技術文献としては特許文献1などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−045497公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、上記したような一種タイプの遊技機には、遊技にメリハリを付けるために、通常遊技中は大当たりによる出球が期待できないものの大当たり終了後には次回の大当たりが約束された確変遊技が付与される大当たり、いわゆる突確(突然確率変動)に当選する割合を高める一方、確変遊技中は、大量の出球を獲得できる大当たりに当選する割合を高めるようにした遊技機がある。
【0007】
この種の遊技機では、例えば通常遊技中の大当たりが出球を殆ど獲得できない突確大当たりであったとしても、突確大当たり後に付与される確変遊技中に出球を獲得できる確変大当たりに連続して当選すれば、大量の出球を獲得できる可能性が高いため、遊技者が出球に対して殆ど不満を感じることがなかった。しかしながら、例えば最初の確変遊技において、通常大当たりに当選した場合は、遊技者が獲得できる出球が大当たり1回分となるため、遊技者が出球に対して不満を感じるという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は上記したような点を鑑みてなされたものであり、一種タイプの遊技機において、遊技者の出球に対する不満感を和らげることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態により実現することが可能である。
第1の形態の遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1始動領域および第2始動領域と、前記第2始動領域を遊技球が通過し難い第1状態と、当該第1状態よりも遊技球が通過し易い第2状態とに作動し得る第1可変入賞装置と、前記遊技領域に設けられた入賞領域と、前記入賞領域を遊技球が通過しない閉状態と、遊技球が通過可能な開状態とに作動し得る第2可変入賞装置と、前記第1始動領域または前記第2始動領域を遊技球が通過することを条件に、前記第2可変入賞装置を前記開状態に作動させる特別遊技を行うか否かを所定の確率で判定する特別遊技判定手段と、前記第1可変入賞装置を前記第2状態に作動させ易くすると共に、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うか否かが前記所定の確率よりも高確率で判定される特定遊技を行うか否かを判定する特定遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、複数種類の特別遊技のうち1の特別遊技を行う特別遊技手段と、前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技手段により前記1の特別遊技が行われた後に、前記特定遊技を行う特定遊技手段と、を備え、前記特別遊技判定手段は、前記第1始動領域を遊技球が通過することを条件に、前記特別遊技を行うか否かを判定する第1特別遊技判定手段と、前記第2始動領域を遊技球が通過することを条件に、前記特別遊技を行うか否かを判定する第2特別遊技判定手段と、を有し、前記特別遊技手段は、前記第1特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると共に、前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行うと判定された場合、前記複数種類の特別遊技のうち前記第2可変入賞装置を所定時間、前記開状態に作動させる第1特別遊技を行い、前記第2特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると共に、前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行うと判定された場合、前記複数種類の特別遊技のうち前記第2可変入賞装置を前記所定時間よりも短い時間、前記開状態に作動させる第2特別遊技または前記第2可変入賞装置を前記所定時間よりも長い時間、前記開状態に作動させる第3特別遊技の何れかを行うことを特徴とする。
【0010】
第2の形態の遊技機は、前記特別遊技手段は、前記第2特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると共に、前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行わないと判定された場合、前記複数種類の特別遊技のうち前記第2可変入賞装置を前記第2特別遊技よりも長い時間、前記開状態に作動させる第4特別遊技を行うことを特徴とする。
【0011】
第3の形態の遊技機は、前記第4特別遊技は、前記第2可変入賞装置を前記所定時間よりも短い時間前記開状態に作動させる特別遊技であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第1特別遊技判定手段により第1特別遊技と判定されたときは、第2特別遊技判定手段により第2特別遊技と判定されたときより、第2可変入賞装置を開状態に作動させる時間よりも長くして、第1特別遊技において、常に出球を獲得できるように構成したことで、遊技者の出球に対する満足感を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の全体正面図である。
【図2】本実施形態のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本実施形態のパチンコ遊技機の遊技制御基板において取得される各種乱数の説明図であり、(a)は大当たり乱数、(b)は大当たり図柄乱数、(c)はリーチ乱数、(d)は当たり乱数の一例をそれぞれ示した図である。
【図4】本実施形態のパチンコ遊技機における大当たりの種類と出球の関係を示した図である。
【図5】本実施形態のパチンコ遊技機における遊技状態の移行を説明する図である。
【図6】遊技制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
【図7】遊技制御基板のCPUが実行する始動口SW処理の一例を示したフローチャートである。
【図8】遊技制御基板のCPUが実行するゲートSW処理の一例を示したフローチャートである。
【図9】遊技制御基板のCPUが実行する特別図柄処理の一例を示したフローチャートである。
【図10】遊技制御基板のCPUが実行する大当たり判定処理の一例を示したフローチャートである。
【図11】遊技制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図12】遊技制御基板のCPUが実行する停止中処理の一例を示したフローチャートである。
【図13】遊技制御基板のCPUが実行する客待ち設定処理の一例を示したフローチャートである。
【図14】遊技制御基板のCPUが実行する普通図柄処理の一例を示したフローチャートである。
【図15】遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
【図16】大入賞装置のラウンド数/開放パターンの設定例を示した図である。
【図17】遊技制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
【図18】遊技制御基板のCPUが実行する電チュー処理の一例を示したフローチャートである。
【図19】(a)〜(d)は演出制御基板が実行する特徴的な遊技演出の一例を示した図である。
【図20】演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
【図21】演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
【図22】演出制御基板のCPUが実行する演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図23】演出制御基板のCPUが実行する変動演出終了中処理の一例を示したフローチャートである。
【図24】演出制御基板のCPUが実行する当たり演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図25】演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の全体正面図である。
この図1に示すパチンコ遊技機100は、矩形形状の枠101を有し、この枠101の窓孔に対して遊技盤10が着脱可能に取り付けられている。
遊技盤10の前面側には、図示しないガラス枠が開閉可能に取り付けられている。また遊技盤10の下部には、遊技球を貯留する受け皿部102と、この受け皿部102の遊技球を発射する発射レバー103等が設けられている。
受け皿部102の上面には、例えば遊技者自身に操作を行わせて遊技に対する参加感を演出する操作手段として演出ボタン104が設けられている。なお、演出ボタン104の詳細については後述する。
また、図示しないが受け皿部102の上面には、遊技球の購入ボタン、購入取り消しボタン、受け皿部102内の遊技球を下方から外部に抜くための球抜きボタン等が設けられている。
【0015】
遊技盤10の裏面側には、主制御基板とサブ制御基板等、遊技の進行、演出に関わる裏部品を組み付けた合成樹脂製の機構板(何れも図示せず)が装着されている。遊技盤10における遊技領域10aの周囲には、外レールR1及び内レールR2が設けられている。これら外レールR1及び内レールR2は、発射レバー103を操作したときに発射装置から発射された遊技球を遊技領域10aの上部に案内したり、アウト口18に案内したりする。
遊技盤10のほぼ中央には、画像表示装置11が配置されている。画像表示装置11は、例えば液晶表示装置等の液晶表示パネルにより構成され、特別図柄に応じた複数の装飾図柄、例えば数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄等の画像が表示される。また、所謂リーチ状態や特別遊技状態の時は、それぞれの遊技状態であることを示す演出画像等も表示される。
【0016】
画像表示装置11の下方には、始動入賞装置12が配置されている。始動入賞装置12は、第1始動領域である第1始動口13と、第2始動領域である第2始動口を備える。第2始動口は左右一対の開閉爪(可動片)を有する電動式チューリップ(第1可変入賞装置)14により構成されている。
電動式チューリップ(以下、「電チュー」と称する)14は、左右一対の開閉爪を遊技球が通過し難い閉状態(第1状態)と、閉状態よりも遊技球が通過し易い開状態(第2状態)とに作動可能に構成される。
第1始動口13は、遊技球が入賞したときに第1特別図柄表示器21の第1特別図柄を変動表示させる権利を発生させる。
また電チュー14は、遊技球が入賞したときに第2特別図柄表示器22の第2特別図柄を変動表示させる権利を発生させる。このため、第1始動口13の内部には、遊技球の入球を検出する第1始動口スイッチ(SW)13a(図2参照)が設けられている。また電チュー14の内部には、遊技球の入球を検出する第2始動口スイッチ(SW)14a(図2参照)が設けられている。
電チュー14は、普通図柄表示器23の普通図柄が所定態様で停止したときに所定時間、開成動作するように構成されている。
なお、本実施形態では、第1始動口13及び電チュー14の内部にそれぞれ別々に始動口SWを設けるようにしているが、始動口SWは共有であってもよい。
【0017】
画像表示装置11の左側には、後述する普通図柄表示器23を作動させるためのゲート15が設けられている。ゲート15は、その内部にゲートスイッチ(SW)(図2参照)が設けられている。
また始動入賞装置12の下方には、第2可変入賞装置である大入賞装置が設けられている。大入賞装置には、入賞領域として特別遊技状態のときに遊技球が入賞する大入賞口16が遊技領域に設けられている。
大入賞口16には、開閉扉16aが設けられており、遊技球が大入賞口16に通過し難い閉状態と、閉状態よりも遊技球が通過し易い開状態とに作動可能に構成される。
【0018】
さらに遊技盤10の遊技領域10aには、一般入賞口17が配置されていると共に、風車や図示しない多数の遊技釘が突設されている。遊技釘は、遊技球の落下速度を遅くすると共に、落下方向を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。
【0019】
遊技盤10の右側下方の遊技領域外には、第1特別図柄の変動と表示を行う第1特別図柄表示器21、第2特別図柄の変動と表示を行う第2特別図柄表示器22、及び普通図柄の変動と表示を行う普通図柄表示器23が設けられている。
第1特別図柄表示器21及び第2特別図柄表示器22は、特別図柄を変動表示させ所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより特別図柄が当たりに当選したか否かを表示する。
普通図柄表示器23は、遊技球がゲートSW15aを通過したときに、普通図柄を変動表示させ所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより普通図柄が当たりに当選したか否かを表示する。
【0020】
第1特別図柄保留ランプ24は、第1特別図柄の変動表示を開始させる権利(保留球)の保留個数(最大4個)を表示する。第2特別図柄保留ランプ25は、第2特別図柄の変動表示を開始させる権利の保留個数(最大4個)を表示する。
普通図柄保留ランプ26は、普通図柄が変動中に遊技球がゲート15を通過したときに、ゲート15の通過によって得られる普通図柄の変動表示を開始させる権利(最大4個)の保留個数を表示する。
なお、本実施形態では、第1、第2特別図柄表示器21、22、普通図柄表示器23、第1、第2特別図柄保留ランプ24、25、及び普通図柄保留ランプ26を遊技盤10の遊技領域外に配置しているが、これはあくまでも一例であり、これらの表示器を遊技盤10の遊技領域10a内に配置することも勿論可能である。
【0021】
図2は、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
この図2に示す遊技制御装置には、遊技の進行を制御する主制御基板として遊技制御基板111が設けられている。また副制御基板として、演出制御基板121、画像制御基板131、ランプ制御基板141、払出制御基板151等が設けられている。
遊技制御基板111は、CPU112、ROM113、及びRAM114等を有し、当該パチンコ遊技機の主たる制御を行う。
遊技制御基板111には、第1始動口13内に設けられた第1始動口SW13a、電チュー14内に設けられた第2始動口SW14a、電チュー14を開閉動作させるための電チューソレノイド(SOL)14b、ゲート15内に設けられたゲートSW15a、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW16a、大入賞口16の開閉扉を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド(SOL)16b、一般入賞口SW17aが接続されている。
【0022】
また遊技制御基板111には、第1特別図柄の変動と表示を行う第1特別図柄表示器21、第2特別図柄の変動と表示を行う第2特別図柄表示器22、普通図柄の変動と表示を行う普通図柄表示器23が接続されている。
第1特別図柄表示器21及び第2特別図柄表示器22は、特別図柄を変動表示させ所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより特別図柄が当たりに当選したか否かを表示する。また、普通図柄表示器23は、遊技球がゲートSW15aを通過したときに、普通図柄を変動表示させ所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより普通図柄が当たりに当選したか否かを表示する。
【0023】
更に遊技制御基板111には、第1特別図柄の変動表示を開始させる権利(保留球)の保留個数を表示する第1特別図柄保留ランプ24、第2特別図柄の変動表示を開始させる権利の保留個数を表示する第2特別図柄保留ランプ25、普通図柄が変動中に遊技球がゲート15を通過したときに、ゲート15の通過によって得られる普通図柄の変動表示を開始させる権利の保留個数を表示する普通図柄保留ランプ26等が接続されている。
遊技制御基板111は、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とが共に保留されている場合は、第2特別図柄の保留球を優先的に消化するように構成されている。勿論、第1特別図柄と第2特別図柄の保留球を入賞順に消化するように構成してもよい。
【0024】
更に遊技制御基板111には、演出制御基板121、払出制御基板151、及び盤用外部情報端子基板160等が接続されている。
演出制御基板121は、CPU122、ROM123、RAM124、RTC(リアルタイムクロック)125等を有し、遊技演出全体の制御を行う。
演出制御基板121には、画像及び音声の制御を行う画像制御基板131、各種ランプ及び演出役物の制御を行うランプ制御基板141、及び演出ボタン104が接続されている。
画像制御基板131は、CPU132、ROM133、RAM134等を有し、演出制御基板121の指示に基づいて、画像及び音声の制御を行う。画像制御基板131には、画像表示装置11及びスピーカ105が接続されている。
ランプ制御基板141は、CPU142、ROM143、RAM144等を有し、枠ランプ145や盤ランプ146、演出役物147等の制御を行う。
払出制御基板151は、CPU152、ROM153、RAM154等を有し、遊技球払出装置の払出モータ155、払出球検出SW156、球有り検出SW157、満タン検出SW158等の制御を行う。また払出制御基板151には、枠用外部情報端子基板170が接続されている。
盤用外部情報端子基板160は、遊技盤の各種情報を外部に出力するための端子基板である。また枠用外部情報端子基板170は、枠の各種情報を外部に出力するための端子基板である。
【0025】
<主制御基板>
次に、本実施形態のパチンコ遊技機100の主制御基板である遊技制御基板111が実行する各種動作について説明する。
図3は、パチンコ遊技機100の遊技制御基板111において取得される各種乱数の説明図であり、(a)は大当たり乱数、(b)は大当たり図柄乱数、(c)はリーチ乱数、(d)は当たり乱数の一例をそれぞれ示した図である。
遊技制御基板111においては、図3(a)に示す大当たり乱数と図3(b)に示す大当たり図柄乱数とにより特別図柄が決定される。また、図3(d)に示す当たり乱数により普通図柄が決定される。
【0026】
図3(a)に示す大当たり乱数は、遊技球が第1始動口13に入球するという第1始動条件又は遊技球が第2始動口14に入球するという第2始動条件が成立した時に、例えば「0」〜「399」までの400個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。
図3(a)に示す大当たり乱数の場合、低確率遊技状態(通常遊技状態)では、大当たりの割合が1/400に設定され、取得した大当たり乱数値が「3」のときに大当たりと判定される。
一方、高確率遊技状態では、大当たりの割合が低確率遊技状態の10倍である10/400に設定され、取得した大当たり乱数値が「3」,「7」,「37」,「67」,「97」,「127」,「157」,「187」,「217」,「247」のときに大当たりと判定される。また、図3(a)に示す大当たり乱数では、ハズレの一種である小当たりの抽選も行っている。ここでは、小当たりの割合が3/400に設定され、取得した大当たり乱数値が「150」,「200」,「250」のときに小当たりと判定される。
【0027】
次に、図3(b)に示す大当たり図柄乱数は、上記大当たり乱数と同じタイミングで取得される。すなわち、遊技球が上記第1始動口13に入球するという第1始動条件又は遊技球が第2始動口14に入球するという第2始動条件が成立した時に、例えば「0」〜「199」までの200個の乱数の中から一つの乱数値を取得し、取得した大当たり図柄乱数に基づいて、複数種類の大当たりの中から何れか1つの大当たりを決定する。
本実施形態では、A:第1高確率時短付き大当たり、B:第2高確率時短付き大当たり、C:第1通常時短付き大当たり、D:第3高確率時短付き大当たり、E:第4高確率時短付き大当たり、F:第2通常時短付き大当たりという6種類の大当たりが用意されている。
【0028】
第1及び第2高確率時短付き大当たり(第1特別遊技)は、遊技球が第1始動口13に入賞したときに選択される大当たりであり、大当たり遊技時に大入賞口16が開状態になる時間が比較的長く、且つ、大当たり遊技終了後に高確率遊技と時短遊技の両方が付与される大当たりである。
第1及び第2高確率時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第1出球を獲得できるように構成されている。第1出球数は、図4に示すように例えば約1200個に設定されている。
【0029】
上記第1及び第2高確率時短付き大当たりが選択される割合は、それぞれ80/200とされ、遊技球が第1始動口13に入賞した際に取得された大当たり図柄乱数が、「0」〜「79」のときに第1高確率時短付き大当たりが選択され、大当たり図柄乱数が「80」〜「159」のときに第2高確率時短付き大当たりが選択される。
【0030】
次に、第1通常時短付き大当たりは、遊技球が第1始動口13に入球した場合に選択される大当たりであり、大当たり遊技時に大入賞口16が開状態になる時間が比較的短く、且つ、大当たり遊技終了後に特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技が付与される大当たりである。
第1通常時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第4出球を獲得できるように構成されている。第4出球数は、図4に示すように、例えば上記第1出球より少ない約600個に設定されている。
上記第1通常時短付き大当たりが選択される割合は、40/200とされ、遊技球が第1始動口13に入賞した際に取得された大当たり図柄乱数が「160」〜「199」のときに選択される。
【0031】
次に、第3高確率時短付き大当たり(第2特別遊技)は、遊技球が電チュー14に入球した場合に選択される大当たりであり、大当たり遊技時に大入賞口16が開状態になる時間が最も長く、且つ、大当たり遊技終了後に高確率遊技と時短遊技の両方が付与される大当たりである。
第3高確率時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第2出球を獲得できるように構成されている。第2出球数は、図4に示すように、例えば上記第1出球より少ない出球とされ、本実施形態では0個に設定されている。
上記第3高確率時短付き大当たりが選択される割合は、80/200とされ、遊技球が電チュー14に遊技球が入賞した際に取得された大当たり図柄乱数が「0」〜「79」のときに選択される。
【0032】
次に、第4高確率時短付き大当たり(第3特別遊技)は、遊技球が電チュー14に入球した場合に選択される大当たりであり、大当たり遊技時に大入賞口16が開状態になる時間が非常に短く、且つ、大当たり遊技終了後に高確率遊技と時短遊技の両方が付与される大当たりである。
第4高確率時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第3出球を獲得できるように構成されている。第3出球数は、図4に示すように、例えば上記第1出球より多い約2400個に設定されている。
上記第4高確率時短付き大当たりが選択される割合は、上記第3高確率時短付き大当たりと同様、80/200とされ、遊技球が電チュー14に遊技球が入賞した際に取得された大当たり図柄乱数が「80」〜「159」のときに選択される。
【0033】
次に、第2通常時短付き大当たりは、遊技球が電チュー14に入球した場合に選択される大当たりであり、上記第1通常時短付き大当たりと同様、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が比較的短く、且つ、大当たり遊技終了後に特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技が付与される大当たりである。
第2通常時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第4出球を獲得できるように構成されている。第4出球数としては、図4に示すように、例えば上記第1出球より少ない約600個に設定されている。
上記第2通常時短付き大当たりが選択される割合は、40/200とされ、遊技球が第1始動口13に入賞した際に取得された大当たり図柄乱数が「160」〜「199」のときに選択される。
【0034】
このように本実施形態のパチンコ遊技機100では、遊技球が第1始動口13に入賞することを条件に選択される第1高確率時短付き大当たり、第2高確率時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第1出球を獲得できる大当たり遊技(第1特別遊技)を実行するようにしている。
また遊技球が電チュー14に入球することを条件に選択される第3高確率時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第1出球より少ない第2出球を獲得できる大当たり遊技(第2特別遊技)を実行する一方、第4高確率時短付き大当たりに当選した場合は、賞球として第1出球より多い第3出球を獲得できる大当たり遊技(第3特別遊技)を実行するようにした。
【0035】
なお、本実施形態のパチンコ遊技機100では、第1出球を1200個、第2出球を0個、第3出球を2400個、第4出球を600個に夫々設定しているが、これはあくまでも一例であり、第1〜第3出球の関係は、第3出球が第1出球より多く、第2出球が第3出球より少なくなるように大入賞口16が開状態になる時間を設定すればよい。但し、好適には第2出球は第1出球より少ない個数に設定することが望ましい。
【0036】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、確変遊技中において大当たりに連続して当選した場合に比較的大量の出球の獲得を期待できる構成となっている。
このため、本実施形態では、第1通常時短付き大当たり又は第2通常時短付き大当たりに当選した場合に遊技者が獲得できる第4出球を第2出球よりは多く、第1出球よりは少ない個数に設定するようにしている。
【0037】
次に、図3(c)に示すリーチ乱数は、遊技球が始動口に入賞した時に「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値を取得し、取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のときにリーチ有り、取得したリーチ乱数値が「22」〜「249」のときに「リーチ無し」と判定する。
【0038】
また、図3(d)に示す普通図柄の当たり乱数は、遊技球がゲートを通過した時に「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値を取得する。
そして、時短フラグと高確フラグが共にOFFとなる低確率遊技状態又は時短フラグがOFFで高確フラグがONとなる高確率時短無し遊技状態のときは、取得した当たり乱数が「7」のときのみ当たりと判定する。一方、時短フラグがON、高確フラグがOFFとなる低確率時短遊技状態、又は時短フラグと高確フラグが共にONとなる高確率時短遊技状態のときは、取得した当たり乱数が「0」〜「9」のときに当たりと判定する。
【0039】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機100における遊技状態の移行について図5を用いて説明する。
図5に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機100の遊技状態は、大当たり当選確率が低い通常又は時短遊技状態と、通常又は時短遊技状態に比べて大当たり当選確率が高い確変遊技状態とに分けることができる。
通常又は時短遊技状態において、第1高確率時短付き大当たり、第2高確率時短付き大当たり、第3高確率時短付き大当たり又は第4高確率時短付き大当たりに当選した場合は、大当たり遊技後、確変遊技状態に移行(矢印A,B,D,E)する。
また、通常又は時短遊技状態において、第1通常時短付き大当たり又は第2通常時短付き大当たりに当選した場合は、大当たり遊技後、時短遊技状態に移行(矢印C,F)する。即ち、通常又は時短遊技状態のときに第1通常時短付き大当たり、又は第2通常時短付き大当たりに当選した場合は通常又は時短遊技状態に滞在したままとなる。
【0040】
通常又は時短遊技状態において、第1高確率時短付き大当たりに当選する割合は、第1始動口13による大当たり全体の40%、第2高確率時短付き大当たりに当選する割合は、第1始動口13による大当たり全体の40%、第1通常時短付き大当たり当選する割合は、第1始動口13による大当たり全体の20%に設定されている。また、第3高確率時短付き大当たりに当選する割合は、電チュー14による大当たり全体の40%、第4高確率時短付き大当たりに当選する割合は、電チュー14による大当たり全体の40%、第2通常時短付き大当たり当選する割合は、電チュー14による大当たり全体の20%に設定されている。
従って、通常又は時短遊技状態において大当たり当選した場合は、80%の割合で確変遊技状態に移行することになる。
【0041】
次に、確変遊技状態において、第1高確率時短付き大当たり、第2高確率時短付き大当たり、第3高確率時短付き大当たり、又は第4高確率時短付き大当たりに当選した場合は、大当たり遊技後も確変率遊技に滞在する(矢印A,B,D,E)。即ち、
一方、確変遊技状態において、第1通常時短付き大当たり、又は第2通常時短付き大当たり当選した場合は、大当たり遊技後に時短遊技状態に移行(矢印C,F)する。
【0042】
確変遊技状態において、第1高確率時短付き大当たりに当選する割合は、第1始動口13による大当たり全体の40%、第2高確率時短付き大当たりに当選する割合は、第1始動口13による大当たり全体の40%、第1通常時短付き大当たりに当選する割合は、第1始動口13による大当たり全体の20%に設定されている。
また、確変遊技状態において、第3高確率時短付き大当たりに当選する割合は、電チュー14による大当たり全体の40%、第4高確率時短付き大当たりに当選する割合は、電チュー14による大当たり全体の40%、第2通常時短付き大当たり当選する割合は、電チュー14による大当たり全体の20%に設定されている。
従って、確変遊技状態において大当たり当選した場合は、80%の割合で確変遊技状態に滞在することになる。
【0043】
上記のように構成された本実施形態のパチンコ遊技機100では、遊技者は先ず通常遊技状態において遊技を開始する。通常遊技状態では、遊技者が遊技盤10の遊技領域10aの始動入賞装置12を狙って遊技球を発射する。
ここで、遊技球が遊技領域10aの第1始動口13に入球すると、遊技制御基板111は、この入球を契機に大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数等の抽選を行うと共に、第1特別図柄表示器21の第1特別図柄の変動表示を開始する。
乱数抽選の結果、大当たり乱数が大当たりに当選したと判定した場合は、第1特別図柄表示器21の第1特別図柄を特定の図柄で停止させることにより、上記した第1高確率時短付き大当たり、第2高確率時短付き大当たり又は第1通常時短付き大当たりの何れかの大当たり遊技を実行する。
大当たり遊技中は、遊技盤10の遊技領域10aに設けられている大入賞口16の開閉扉16aが閉状態から開状態になり、遊技者は開状態にある大入賞口16を狙って遊技球を発射することで出球を獲得することができる。
【0044】
大当たり遊技終了後は、大当たり図柄乱数の抽選結果に基づいて時短遊技又は特定遊技である高確率時短遊技(確変遊技)のいずれかを付与する。
大当たり遊技終了後に時短遊技又は確変遊技が付与された場合、遊技制御基板111は、遊技球のゲート15の通過を契機に行われる普通図柄の当たり乱数の当選確率を通常遊技状態より高確率にすると共に、普通図柄の当たり乱数が当たりに当選した時の電チュー14の開放時間を通常遊技状態より長くなるように制御する。従って、時短遊技中は、電チュー14の入賞率が通常遊技状態より高くなるため、遊技者は電チュー14を狙って遊技を行うことで、遊技球の損失を最小限に抑えて効率良く遊技を行うことができる。
【0045】
ここで、遊技球が電チュー14に入球したときは、この入球を契機に大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数等の抽選を行うと共に、第2特別図柄表示器22の第2特別図柄の変動表示を開始する。
【0046】
乱数抽選の結果、大当たり乱数が大当たりに当選したと判定した場合は、第2特別図柄表示器22の第2特別図柄を特定の図柄で停止させることにより、上記した第3高確率時短付き大当たり、第4高確率時短付き大当たり、又は第2通常時短付き大当たりの何れかの大当たり遊技に移行する。
大当たり遊技中は、遊技者は大入賞口16を狙って遊技を行うことで出球を獲得することができる。
大当たり遊技終了後は、大当たり図柄乱数の抽選結果に基づいて、時短遊技又は確変遊技のいずれかが付与される。
時短遊技は、特別図柄の変動回数が予め設定した設定回数(例えば100回)に達するか、或いは再度大当たりに当選するまで継続して行う。
一方、確変遊技は、特別図柄の変動回数が予め設定した設定回数(例えば10000回)に達するか、或いは再度大当たりに当選するまで継続して行うようにしている。
【0047】
このように構成された本実施形態のパチンコ遊技機100では、第1の始動口13に入球した遊技球で大当たりに当選した場合、即ち第1特別図柄表示器21の第1特別図柄で大当たりに当選した場合は、その大当たりが第1高確率時短付き大当たり又は第2高確率時短付き大当たりのときに獲得できる出球数を第1出球に設定するようにした。
【0048】
このように構成すると、通常遊技中に確変遊技を伴う第1高確率時短付き大当たり又は第2高確率時短付き大当たりに当選したときも常に出球を獲得することができるので、従来のように通常遊技中の大当たりが出球を殆ど獲得できない突確大当たりの割合が高い遊技機に比べて遊技者の出球に対する満足感を高めることができる。
【0049】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100では、第1通常時短付き大当たり又は第2通常時短付き大当たりに当選したときに獲得できる出球数を第2出球より多い第4出球に設定している。
このため、例えば通常遊技中に第1高確率時短付き大当たり又は第2高確率時短付き大当たりに当選し、最初の確変遊技中に第1通常時短付き大当たり又は第2通常時短付き大当たりに当選した場合でも、遊技者は大当たり2回分の出球を獲得することができる。よって、例えば最初の確変遊技において通常大当たりに当選した場合でも遊技者の出球に対する不満を和らげることができるという利点がある。
【0050】
さらに、本実施形態のパチンコ遊技機100では、第2の始動口である電チュー14に入球した遊技球で高確率時短付き大当たりに当選した場合に獲得できる出球数を第2出球又は第3出球に設定するようにしている。
このように構成した場合は、第1特別図柄で大当たり当選した場合の出球率と第2特別図柄で大当たり当選した場合の出球率を同じできる。その一方で、第2特別図柄で第4高確率時短付き大当たりに当選した場合は、第1特別図柄で第1高確率時短付き大当たり又は第2高確率時短付き大当たりに当選したときの約2倍の出球が得られるので、第1特別図柄で大当たりに当選したときより、第2特別図柄で大当たり当選したときのほうが、遊技者が獲得できる出球にメリハリを与えることができるようになる。
【0051】
さらに、本実施形態の遊技機100では、大当たり遊技後に時短遊技のみを付与する第1通常時短付き大当たり又は第2通常時短付き大当たりに当選したときに遊技者が獲得できる出球数を、第1出球より少ない第4出球に設定するようにしているので、遊技機の射幸性を抑えることができるという利点もある。
【0052】
なお、本実施形態では、第1始動口13又は電チュー14に遊技球が入球した場合、例えば3個程度の払い出し(賞球)を行うようにしているが、始動口への遊技球の入球に伴う賞球は必ずしも行う必要は無い。
また、本実施形態では、確変遊技の設定回数として、例えば10000回を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、任意の回数に設定可能である。また、確変遊技時の高確率遊技と時短遊技の設定回数を夫々異なる回数に設定することも可能である。
【0053】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機100の遊技制御基板111が実行する主要な処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、遊技制御基板111のCPU112がROM113に格納されているプログラムを実行することにより実現することができる。
【0054】
[タイマ割込処理]
図6は、遊技制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、タイマ割込処理として、乱数更新処理(S10)、スイッチ処理(S20)、図柄処理(S30)、電動役物処理(S40)、賞球処理(S50)、出力処理(S60)等を実行する。
【0055】
次に、上記タイマ割込処理として実行される各種処理について説明する。
[始動口SW処理]
図7は、遊技制御基板のCPUが実行する始動口SW処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU112は、ステップS201において、第1始動口13の第1始動口SW13aがオンであるか否かの判別を行い、第1始動口SW13aがオンであると判別した場合は、ステップS202において、第1始動口SW13aの保留個数U1が「4」より少ないか否かの判別を行う。
ここで、保留個数U1が「4」より少ないと判別した場合は、ステップS203において、保留個数U1に「1」を加算する。この後、ステップS204において、特別図柄用の大当たり乱数、大当たり図柄乱数、及びリーチ乱数等を取得してRAM114に格納する。
次いで、CPU112は、ステップS205において、第1特別図柄保留ランプ24の保留数を増加するために第1保留数増加コマンドをセットする。なお、ステップS202において、否定結果が得られた場合、つまり保留個数U1が最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、ステップS203〜S205の処理をスキップしてステップS206に進む。
【0056】
次に、CPU112は、ステップS206において、電チュー14の第2始動口SW14aがオンであるか否かの判別を行い、第2始動口SW14aがオンであると判別した場合は、ステップS207において、第2始動口SW14aの保留個数U2が「4」より少ないか否かの判別を行う。
ここで、保留個数U2が「4」より少ないと判別した場合は、ステップS208において、保留個数U2に「1」を加算する。この後、ステップS209において、特別図柄用の大当たり乱数、大当たり図柄乱数、及びリーチ乱数等を取得してRAM114に格納する。
次いで、CPU112は、ステップS210において、第2特別図柄保留ランプ25の保留数を増加するために第2保留数増加コマンドをセットして、始動口SW処理を終了する。
なお、ステップS207において、否定結果が得られた場合、つまり保留個数U2が最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、始動口SW処理を終了する。
【0057】
[ゲートSW処理]
図8は、遊技制御基板のCPUが実行するゲートSW処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS221において、ゲート15のゲートSW15aがオンであるか否かの判別を行い、ステップS221において、ゲートSW15aがオンであると判別した場合は、ステップS222において、ゲートSW15aのゲート通過回数Gが「4」より少ないか否かの判別を行う。
ステップS222において、ゲート通過回数Gが「4」より少ないと判別した場合は、ステップS223において、ゲート通過回数Gに「1」を加算し、続くステップS224において、普通図柄用の当たり乱数を取得してRAM114に格納して、ゲートSW処理を終了する。
なお、ステップS221において、ゲートSW15aがオンでないと判別した場合、或いはステップS222において、否定結果が得られた場合、つまりゲート通過回数Gが最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、ゲートSW処理を終了する。
【0058】
[特別図柄処理]
図9は、遊技制御基板のCPUが実行する特別図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS311において、当たり遊技フラグがONであるか否か、つまり大当たり遊技中であるか否かの判別を行い、ステップS311において、大当たり遊技中でないと判別した場合は、続くステップS312において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の特別図柄が変動中であるか否かの判別を行う。
ステップS312において、特別図柄が変動中でないと判別した場合は、次にステップS313において、優先的に消化する第2始動口SW14aの保留個数U2が「1」より多いか否かの判別を行い、ステップS313において、保留個数U2が「1」より多いと判別した場合は、ステップS314において、保留個数U2を「1」減算する。
【0059】
一方、ステップS313において、保留個数U2が≧1でないと判別した場合、つまり保留個数U2が「0」である場合は、次にステップS315において、第1始動口SW13aの保留個数U1が「1」より多いか否かの判別を行い、ステップS315において、保留個数U1が「1」より多いと判別した場合は、続くステップS316において、保留個数U1を「1」減算する。
【0060】
次に、CPU112は、ステップS317において、客待ちフラグがONであればOFFにした後、ステップS318において、後述する大当たり判定処理を実行する。ステップS318における大当たり判定処理実行後は、ステップS319において、後述する変動パターン選択処理を実行する。ステップSS319における変動パターン選択処理実行後は、ステップS320において、対応する第1特別図柄表示器21、又は第2特別図柄表示器22の図柄変動を開始させると共に、続くステップS321において、演出制御基板121に送信する変動開始コマンドをセットする。
変動開始コマンドには、特別図柄の変動時間を示した変動パターンコマンド、大当たり抽選の抽選結果示す大当たりコマンド、大当たり図柄の抽選結果を示す大当たり図柄コマンド、リーチ抽選の抽選結果を示すリーチコマンド、現在の遊技状態に関する遊技状態コマンド等が含まれる。
【0061】
次に、CPU112は、ステップS322において、第1又は第2特別図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
ステップS322において、所定の変動時間を経過したと判別した場合は、続くステップS323において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の変動を停止して所定特別図柄を表示させる。
この後、ステップS324において、変動停止コマンドをセットし、続くステップS325において、後述する停止中処理を実行して特別図柄処理を終了する。
【0062】
なお、ステップS311において、当たり遊技フラグがONであると判別した場合、或いはステップS322において、特別図柄の変動時間が所定の変動時間に達していないと判別した場合は、特別図柄処理を終了する。
また、ステップS312において、特別図柄が変動中であると判別した場合は、ステップS322に進み、特別図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
また、ステップS316において、保留個数U1が≧1でないと判別した場合、つまり保留個数U1、U2の保留が無いと判別した場合は、ステップS326において、後述する客待ち設定処理に実行して特別図柄処理を終了する。
【0063】
[大当たり判定処理]
図10は、遊技制御基板のCPUが実行する大当たり判定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS331において、RAM114に記憶された大当たり乱数の判定を行い、続くステップS332において、大当たりであるか否かの判別を行う。
ステップS332において、大当たりと判別した場合は、続くステップS333において、RAM114に記憶された大当たり図柄乱数の判定を行い、ステップS334において、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットする大当たり図柄を設定して、大当たり判定処理を終了する。
【0064】
一方、ステップS332において、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS335において、大当たり乱数に基づいて小当たりであるか否かの判別を行う。
ステップS335において、小当たりと判別した場合は、続くステップS336において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットする小当たり図柄を設定して、大当たり判定処理を終了する。
また、ステップS335において、小当たりでないと判別した場合は、ステップS337において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットするハズレ図柄を設定して大当たり判定処理を終了する。
【0065】
[変動パターン選択処理]
図11は、遊技制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS341において、大当たり図柄に基づいて大当たりであるか否かの判別を行い、大当たりであると判別した場合は、ステップS342において、大当たり用テーブルをRAM114にセットする。
【0066】
一方、ステップS341において、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS343において、リーチ乱数の判定を行い、続くステップS344において、リーチであるか否かの判別を行う。
ステップS344において、リーチと判別した場合は、ステップS345において、リーチ用テーブルをRAM114にセットする
また、ステップS344において、リーチでないと判別した場合は、ステップS346において、ハズレ用テーブルをRAM114にセットする。
次に、CPU112は、ステップS347において、先に取得した変動パターン乱数の判定を行い、続くステップS348において、その変動パターン乱数に応じた変動パターンを設定して変動パターン選択処理を終了する。
【0067】
[停止中処理]
図12は、遊技制御基板のCPUが実行する停止中処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS351において、時短フラグがONであるか否かの判別を行い、ステップS351において、時短フラグがONであると判別した場合は、続くステップS352において、RAM114に記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」減算する。
次に、CPU112は、ステップS353において、残ゲーム回数Jが「0」であるか否かの判別を行い、残ゲーム回数Jが「0」であれば、時短ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)行われたことを意味するので、続くステップS354において、時短フラグをOFFにする。
なお、ステップS351において時短フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS353において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判別した場合は、ステップS355に移行する。
【0068】
次に、CPU112は、続くステップS355において、高確フラグがONであるか否かの判別を行い、高確フラグがONであると判別した場合は、続くステップS356において、RAM114に記憶されている高確率ゲームの残ゲーム回数Xから「1」減算する。
次に、CPU112は、ステップS357において、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かの判別を行い、残ゲーム回数Xが「0」であれば、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、続くステップS358において、高確フラグをOFFにする。
なお、ステップS355において、高確フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS357において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判別した場合は、ステップS359に移行する。
【0069】
次に、CPU112は、ステップS359において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットされた特別図柄により大当たりであるか否かの判別を行い、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS360において、セットされている特別図柄が「小当たり」であるか否かの判別を行う。ここで、小当たりであると判別した場合は、ステップS361において、小当たり遊技フラグをONにする。この後、ステップS362において、大当たりのオープニングを開始すると共に、ステップS363において、大当たりオープニングコマンドをセットして、停止中処理を終了する。
【0070】
一方、ステップS360において、小当たりでないと判別した場合は、小当たり遊技フラグをONにすることなく変動停止中処理を終了する。
また、ステップS359において、大当たりであると判別した場合は、次にステップS364において、大当たりが長当たりであるか否かの判別を行い、長当たりであると判別した場合は、ステップS365において、長当たり遊技フラグをONにし、そうでなければステップS366において、短当たりフラグをONにする。この後、ステップS367において、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xをそれぞれ「0」にセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットした後、ステップS368において、時短フラグと高確フラグをOFFにして、ステップS362に進む。
【0071】
[客待ち設定処理]
図13は、遊技制御基板のCPUが実行する客待ち設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS371において、客待ちフラグがONであるか否かの判別を行い、客待ちフラグがONであると判別した場合は、客待ち設定処理を終了する。
一方、ステップS371において、待ちフラグがONでないと判別した場合は、ステップS372において、客待ちコマンドをセットし、続くステップS373において、客待ちフラグをONにしてから客待ち設定処理を終了する。
なお、客待ちフラグは、第1特別図柄と第2特別図柄の変動が共に停止状態のとき、或いは第1特別図柄と第2特別図柄の変動が共に停止した状態が所定期間継続したときに、OFFからONになる。
【0072】
[普通図柄処理]
図14は、遊技制御基板のCPUが実行する普通図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS381において、補助遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、補助遊技フラグがONであると判別した場合は、普通図柄処理を終了する。
一方、ステップS381において、補助遊技フラグがONでないと判別した場合は、ステップS382において、普通図柄が変動中であるか否かの判別を行う。ステップS382において、普通図柄が変動中でないと判別した場合は、ステップS383において、遊技球がゲートSW15aを通過した回数を記憶したゲート通過回数Gが「1」より多いか否かの判別を行い、ゲート通過回数Gが「1」より多い場合は、続くステップS384において、ゲート通過回数Gを「1」減算し、ゲート通過回数Gが「1」より多くないと判別した場合、つまり「0」の場合は、普通図柄処理を終了する。
次に、CPU112は、ステップS385において、普通図柄の当たり乱数の判定を行い、続くステップS386において、普通図柄表示器23に停止表示する停止図柄を設定し、ステップS387において、変動時間を設定する。
ここで、変動時間は、時短フラグがOFFであれば、例えば4.0秒、時短フラグがONであれば、例えば1.5秒に設定することが考えられる。
【0073】
次に、CPU112は、ステップS389において、普通図柄の変動時間が所定時間経過したか否かの判別を行い、所定の変動時間を経過したと判別した場合は、ステップS390において、変動を停止する。一方、ステップS389において、普通図柄の変動時間が所定時間経過していないと判別した場合は、普通図柄処理を終了する。
次に、CPU112は、ステップS391において、普通図柄が当たり図柄であるか否かの判別を行い、普通図柄が当たり図柄である場合は、ステップS392において、補助遊技フラグをONにして、普通図柄処理を終了する。なお、ステップS391において、停止図柄が当たり図柄でない場合は、補助遊技フラグをONにすることなく、普通図柄処理を終了する。
なお、ステップS382において、普通図柄が変動中であると判別した場合は、ステップS389に進み、普通図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
【0074】
[大入賞口処理]
図15は、遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS410において、大当たり遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、大当たり遊技フラグがONであると判別した場合は、ステップS411において、オープニング中であるか否かの判別を行う。ステップS411において、大当たりのオープニング中であると判別した場合は、次にステップS412において、オープニング時間を経過したか否かの判別を行う。ステップS412において、オープニング時間を経過したと判別した場合は、続くステップS413において、ラウンド回数Rの値に「0」をセットする共に、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
【0075】
図16は、ラウンド回数/作動パターンの設定例を示した図であり、大当たりが長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定する。また大当たりが短当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する、更に、小当たりであった場合は、上記短当たりと同様、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する。
【0076】
次に、CPU112は、ステップS414において、大入賞口16への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットすると共に、続くステップS415において、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。
そして、続くステップS416において、ラウンドコマンドをセットした後、ステップS417において、大入賞口16の作動を開始する。つまり、大入賞口16を閉状態から開状態にする。
次に、CPU112は、ステップS418において、大入賞口16の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かの判別を行い、作動時間が所定時間を経過していないと判別した場合は、続くステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数に達したか否かの判別を行う。
ステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数Cであると判別した場合は、ステップS420において、大入賞口16の作動を終了する。つまり、大入賞口16を開状態から閉状態にする。
一方、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判別した場合は、大入賞口処理を終了する。
また、ステップS418において、大入賞口16の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合は、ステップS419の処理をスキップして、個数カウンタCの個数をチェックすることなく、ステップS420において、大入賞口16の作動を終了する。
【0077】
次に、CPU112は、ステップS421において、大当たりラウンド回数が最大ラウンド回数Rであるか否かの判別を行う。つまり、大当たりラウンドが最終ラウンドであるか否かの判別を行う。
ステップS421において、大当たりラウンドが最終ラウンドであると判別した場合は、ステップS422において、エンディングを開始すると共に、ステップS423において、エンディングコマンドをセットする。
次いで、CPU112は、ステップS424において、ラウンド回数Rの値を「0」にセットする。この後、ステップS425において、エンディング時間が経過したか否かの判別を行い、エンディング時間を経過したと判別した場合は、続くステップS426において、後述する遊技状態設定処理を実行する。この後、ステップS427において、大当たりフラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する。
【0078】
また、ステップS411において、大当たりのオープニング中でないと判別した場合は、ステップS428において、エンディング中であるか否かの判別を行い、エンディング中であると判別した場合は、ステップS425に進み、エンディング中でないと判別した場合は、ステップS429において、大入賞口が作動中であるか否かの判別を行う。
ステップS429において、大入賞口16が作動中であると判別した場合は、ステップS418に移行し、大入賞口16が作動中でないと判別した場合はステップS414に移行する。
なお、ステップS412において、オープニング時間を経過していないと判別した場合は、大入賞口処理を終了する。また、同様にステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判別した場合、ステップS421において大当たりラウンドが最終ラウンドでないと判別した場合、或いはステップS425においてエンディング時間を経過していないと判別した場合も、大入賞口処理を終了する。
【0079】
[遊技状態設定処理]
図17は、遊技制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、先ず、ステップS431において、小当たりであるか否かの判別を行い、小当たりであると判別した場合は、遊技状態設定処理を終了する。
一方、ステップS431において、小当たりでないと判別した場合は、次にステップS432において、通常当たり(通常時短付き長当たり又は通常時短付き短当たり)であるか否かの判別を行い、通常当たりであると判別した場合は、ステップS433において、時短フラグをONにすると共に、ステップS434において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。
【0080】
また、ステップS432において、通常当たりでないと判別した場合は、高確率遊技を付与する大当たりであるので、ステップS435において、高確フラグをONにすると共に、ステップS436において、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、CPU112は、ステップS437において、当たりが時短付き当たりであるか否かの判別を行い、時短付き当たりであると判別した場合は、ステップS438において、時短フラグをONにすると共に、ステップS439において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「10000」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。一方、ステップS437において、時短付き当たりでないと判別した場合、ステップS440において、時短フラグをOFFにすると共に、ステップS441において、時短ゲームの残ゲーム回数Jをリセットして、遊技状態設定処理を終了する。
【0081】
[電チュー処理]
図18は、遊技制御基板のCPUが実行する電チュー処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS511において、補助遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、補助遊技フラグがONであると判別した場合は、次にステップS512において、電チュー14が作動中であるか否かの判定を行う。
ステップS512において、電チュー14が作動中でなければ、ステップS513において、遊技状態に応じて、電チュー14の作動パターンを設定し、ステップS514において、電チュー14の作動を開始する。
【0082】
次に、CPU112は、ステップS515において、電チュー14の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かの判別を行い、電チュー14の作動時間が経過したと判別した場合は、ステップS516において、補助遊技フラグをOFFにして、電チュー処理を終了する。
ここで、設定する電チュー14の作動時間は、例えば時短フラグがOFFであれば、0.15秒開放×1回、時短フラグがONであれば、1.80秒開放×3回に設定することが考えられる。なお、ステップS512において、電チュー14が作動中であると判別した場合は、ステップS515に移行する。また、ステップS511において、補助遊技フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS515において、電チュー14の作動時間が経過していないと判別した場合、電チュー処理を終了する。
【0083】
<副制御基板>
次に、本実施形態のパチンコ遊技機100の副制御基板である演出制御基板121が実行する演出動作について説明する。
演出制御基板121は、遊技制御基板111から送信されてくる各種コマンド等に基づいて遊技演出を実行する。
例えば遊技制御基板111から保留増加コマンドを受信した場合は、RAM124に記憶された特別図柄の保留数を増加させると共に、保留数に応じた保留球画像を画像表示装置11に表示する制御を行う。
また、遊技制御基板111から変動開始コマンドを受信した場合は、変動演出コマンドに応じた遊技演出を選択して実行する。
【0084】
図19は、演出制御基板が実行する特徴的な遊技演出の一例を示した図である。
演出制御基板121は、確変遊技状態では、例えば図19(a)に示すようなバトル演出画像51を画像表示装置11に表示する。
バトル演出画像51としては、例えば主人公と、この主人公と敵対するライバルとが対決する対決画像などを表示する。
【0085】
ここで、例えば出球を獲得できる第1高確率時短付き大当たり、第2高確率時短付き大当たり、又は第4高確率時短付き大当たりに当選した場合は、図19(b)に示すようなバトル勝利画像52を画像表示装置11に表示する。例えば主人公が敵対するライバルに勝利する勝利画像を表示する。
一方、例えば殆ど出球を獲得することができない第3高確率時短付き大当たりに当選した場合は、図19(c)に示すようなバトル継続画像53を画像表示装置11に表示する。例えば主人公と敵対するライバルとのバトルが継続するような画像を表示する。
また、例えば第1通常時短付き大当たり又は第2通常時短付き大当たりに当選した場合は、図19(d)に示すようなバトル敗北画像54を画像表示装置11に表示する。
【0086】
このような演出画像を画像表示装置11に表示する表示制御を行うようにすれば、確変遊技中に殆ど出球を獲得することができない第3高確率時短付き大当たりに当選した場合でも、遊技者は違和感なく遊技を行うことができる。
【0087】
以下、上記したような遊技演出を実現するために演出制御基板121、画像制御基板131が実行する処理について説明する。
[タイマ割込処理]
図20は、演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。なお、図19に示すタイマ割込み処理は、演出制御基板121のCPU122がROM123に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
この場合、演出制御基板121のCPU122は、タイマ割込処理として、コマンド受信処理(S610)、操作ボタン処理(S620)、コマンド送信処理(S630)等を実行する。
【0088】
次に、演出制御基板121のCPU122がタイマ割込処理として実行する主要な処理の一例について説明する。
なお、以下に説明する処理も演出制御基板121のCPU122がROM123に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
【0089】
[コマンド受信処理]
図21は、演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS701において、保留数増加コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS701において、保留数増加コマンドを受信したと判別した場合は、ステップS702において、RAM124に記憶した保留球の保留数の加算を行い、続くステップS703において、保留数コマンドをセットする。
次に、CPU122は、ステップS704において、変動開始コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS704において、変動開始コマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS705において、演出選択処理を実行する。
なお、ステップS704において、変動開始コマンドを受信していないと判別した場合は、演出選択処理を実行することなくステップS706に進む。
【0090】
次に、CPU122は、ステップS706において、変動停止コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS706において、変動停止コマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS707において、変動演出終了中処理を実行する。
なお、ステップS706において、変動停止コマンドを受信していないと判別した場合は、変動演出終了中処理を実行することなくステップS708に進む。
【0091】
次に、CPU122は、ステップS708において、オープニングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS708において、オープニングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS709において、当たり演出選択処理を実行する。
なお、ステップS708において、オープニングコマンドを受信していないと判別した場合は、当たり演出選択処理を実行することなくステップS710に進む。
【0092】
次に、CPU122は、ステップS710において、エンディング演出選択処理を実行するエンディングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS710において、エンディングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS711において、エンディング演出選択処理を実行する。なお、ステップS710において、エンディングコマンドを受信していないと判別した場合は、エンディング演出選択処理を実行することなくステップS712に進み、ステップS712において、客待ちコマンドの受信処理を行ってコマンド受信処理を終了する。
【0093】
[演出選択処理]
図22は、演出制御基板のCPUが実行する演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、先ず、ステップS721において、変動開始コマンドの解析を行い、続くステップS722において、RAM124に記憶されている保留球の保留数を減算する。
次に、ステップS723において、変動開始コマンドの解析結果に基づいて変動演出パターンを選択し、続くステップS724において、変動演出開始コマンドをセットして、演出選択処理を終了する。
【0094】
[変動演出終了中処理]
図23は、演出制御基板のCPUが実行する変動演出終了中処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS741において、変動停止コマンドの解析を行い、解析結果に基づいてモードフラグの変更等の各種処理を行った後、次のステップS742において、変動演出終了コマンドをセットして、変動演出終了中処理を終了する。
【0095】
[当たり演出選択処理]
図24は、演出制御基板のCPUが実行する当たり演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS751において、オープニングコマンドの解析を行い、続くステップS752において、当選した大当たりの種類に応じて当たり演出パターン選択処理を行う。
例えば、大当たりが第1高確率時短付き大当たり、第2高確率時短付き大当たり、又は第4高確率時短付き大当たりのときは、図19(b)に示すようなバトル勝利画像52を画像表示装置11に表示するための演出パターンが選択される。また、例えば大当たりが第3高確率時短付き大当たりのときは、図19(c)に示すようなバトル継続画像53を画像表示装置11に表示する。例えば主人公と敵対するライバルとのバトルが継続するような画像を表示するための演出パターンが選択される。また、例えば大当たりが第1通常時短付き大当たり又は第2通常時短付き大当たりに当選した場合は、図19(d)に示すようなバトル敗北画像54を画像表示装置11に表示するための演出パターンが選択される。
当たり演出パターン選択後、ステップS753において、オープニング演出開始コマンドをセットして、当たり演出選択処理を終了する。
【0096】
[エンディング演出選択処理]
図25は、演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS761において、エンディングコマンドの解析を行い、続くステップS762において、エンディング演出パターン選択を行う。この後、ステップS763において、エンディング演出開始コマンドをセットして、エンディング演出選択処理を終了する。
【符号の説明】
【0097】
11…画像表示装置、111…遊技制御基板、112 122…CPU、113 123…ROM、114 124…RAM、121…演出制御基板、200…パチンコ遊技機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1始動領域および第2始動領域と、
前記第2始動領域を遊技球が通過し難い第1状態と、当該第1状態よりも遊技球が通過し易い第2状態とに作動し得る第1可変入賞装置と、
前記遊技領域に設けられた入賞領域と、
前記入賞領域を遊技球が通過しない閉状態と、遊技球が通過可能な開状態とに作動し得る第2可変入賞装置と、
前記第1始動領域または前記第2始動領域を遊技球が通過することを条件に、前記第2可変入賞装置を前記開状態に作動させる特別遊技を行うか否かを所定の確率で判定する特別遊技判定手段と、
前記第1可変入賞装置を前記第2状態に作動させ易くすると共に、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うか否かが前記所定の確率よりも高確率で判定される特定遊技を行うか否かを判定する特定遊技判定手段と、
前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、複数種類の特別遊技のうち1の特別遊技を行う特別遊技手段と、
前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技手段により前記1の特別遊技が行われた後に、前記特定遊技を行う特定遊技手段と、を備え、
前記特別遊技判定手段は、
前記第1始動領域を遊技球が通過することを条件に、前記特別遊技を行うか否かを判定する第1特別遊技判定手段と、
前記第2始動領域を遊技球が通過することを条件に、前記特別遊技を行うか否かを判定する第2特別遊技判定手段と、を有し、
前記特別遊技手段は、
前記第1特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると共に、前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行うと判定された場合、前記複数種類の特別遊技のうち前記第2可変入賞装置を所定時間、前記開状態に作動させる第1特別遊技を行い、
前記第2特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると共に、前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行うと判定された場合、前記複数種類の特別遊技のうち前記第2可変入賞装置を前記所定時間よりも短い時間、前記開状態に作動させる第2特別遊技または前記第2可変入賞装置を前記所定時間よりも長い時間、前記開状態に作動させる第3特別遊技の何れかを行うことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特別遊技手段は、前記第2特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると共に、前記特定遊技判定手段により前記特定遊技を行わないと判定された場合、前記複数種類の特別遊技のうち前記第2可変入賞装置を前記第2特別遊技よりも長い時間、前記開状態に作動させる第4特別遊技を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記第4特別遊技は、前記第2可変入賞装置を前記所定時間よりも短い時間前記開状態に作動させる特別遊技であることを特徴とする請求項2記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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