遊技球排出構造および遊技機
【課題】 遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、作業効率を格段に高めることができるようにする。
【解決手段】 遊技機1は、遊技球8の貯留タンク30と、貯留タンク30の遊技球8を下流側に通過させて遊技機1外に払い出す払出通路31と、貯留タンク30の遊技球8を抜き取るための抜取通路32と、払出通路31と抜取通路32とを切り替える切替弁50と、切替弁50の下流側でかつ払出通路31の中途部に設けられるとともにこの払出通路31を通る遊技球8を所定の個数で排出させる払出装置41とを備え、払出装置41は、遊技球8が抜取通路32を通過するように切替弁50が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置41よりも上流側で払出通路31内に残っている遊技球8を下流側に払い出すように構成されている。
【解決手段】 遊技機1は、遊技球8の貯留タンク30と、貯留タンク30の遊技球8を下流側に通過させて遊技機1外に払い出す払出通路31と、貯留タンク30の遊技球8を抜き取るための抜取通路32と、払出通路31と抜取通路32とを切り替える切替弁50と、切替弁50の下流側でかつ払出通路31の中途部に設けられるとともにこの払出通路31を通る遊技球8を所定の個数で排出させる払出装置41とを備え、払出装置41は、遊技球8が抜取通路32を通過するように切替弁50が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置41よりも上流側で払出通路31内に残っている遊技球8を下流側に払い出すように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機等の遊技球を遊技媒体として使用する遊技機について、遊技球を排出する遊技球排出構造およびこの構造を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ機などの弾球遊技機や、遊技球を用いるスロットマシン等の遊技機は、内部に所定数の遊技球を貯留する貯留タンクを有しており、この貯留タンクには、所定の賞球の払い出しをするために遊技球が通過する払出通路と、メンテナンス時等に貯留タンクの遊技球を抜き取るための抜取通路(玉抜通路)とが繋がっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
払出通路および抜取通路の上流側には、遊技球の抜取装置(球抜装置)が設けられており、この抜取装置は、遊技機の使用時には、貯留タンクの遊技球を払出通路に案内し、メンテナンス時には、この抜取装置を操作することによって、遊技球を払出通路に流れないようにするとともに、この遊技球を抜取通路に案内するようになっている。
【0004】
抜取装置には、払出通路につながる第1分岐誘導樋と、抜取通路につながる第2分岐誘導樋と、第1分岐誘導樋に遊技球を案内する場合と第2分岐誘導樋に遊技球を案内する場合とを切り替える玉抜き切替弁とが設けられている。
【0005】
抜取装置は、この玉抜き切替弁を操作することにより、遊技機の通常使用時に遊技球を払出通路に流す状態から、遊技球を抜き取る状態に切り替えて遊技球を抜き取ることができるようになっている。
【0006】
第1分岐誘導樋の下流側には、スプロケットを備えた賞球払出装置が設けられており、遊技機は、このスプロケットを制御して所定の回転をさせることで、所定数の賞球を払い出すことができるようになっている。
【特許文献1】特開2002−200289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の遊技機は、抜取装置を操作して貯留タンクの遊技球を抜き取っても、賞球払出装置のスプロケットと第1分岐誘導樋との間に遊技球が残った状態になる。このため、従来の遊技機は、例えば、賞球払出装置のクリーニングを行う場合に、この遊技球が邪魔になってしまっていた。
【0008】
このため、遊技球を完全に抜き取ろうとすると、賞球払出装置のユニットを取り外し、スプロケット等の回転体を手動にて回転させたり、ユニットを逆さにして遊技球を抜いたりといった作業をせざるを得ない。このような作業を行う場合、遊技球が落下して飛散してしまう虞があるばかりか、対象とする台(遊技機)が多い場合には遊技球の抜き取りに膨大な時間を要し、非常に非効率的である。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、遊技球の抜き取りの際に、払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる遊技球排出構造およびこの遊技球排出構造を備えた遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る遊技球排出構造は、上記課題を解決するものであって、遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に迅速に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。したがって、この遊技球排出構造は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0012】
本発明に係る遊技球排出構造は、上記課題を解決するものであって、遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。また、払出装置の上流側に残っていた遊技球は、払出装置、案内通路を介して抜取通路に流されることにより、遊技機外に払い出されて邪魔になるということもない。したがって、この遊技球排出構造は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0014】
本発明に係る遊技機は、上記課題を解決するものであって、遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。したがって、この遊技機は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0016】
本発明に係る遊技機は、上記課題を解決するものであって、遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする。
【0017】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。また、払出装置の上流側に残っていた遊技球は、払出装置、案内通路を介して抜取通路に流されることにより、遊技機外に払い出されて邪魔になるということもない。したがって、この遊技機は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0018】
また、本発明に係る遊技機は、遊技球が抜取通路を通過するように前記切替弁が通路を切り替えるときに、切替弁と当接することで払出装置を作動させる作動スイッチを有する構成を採用できる。
【0019】
かかる構成によれば、切替弁と当接して払出装置を作動させる作動スイッチによって、切替弁の通路の切替がなされたときに、確実に払出装置を連動して作動させることができる。
【0020】
また、本発明に係る遊技機では、前記作動スイッチは、抜取通路を区画する区画壁の内面側に設けられている構成を採用できる。
【0021】
かかる構成によれば、作動スイッチは、抜取通路の内側に設けられることになり、この作動スイッチは、切替弁が通路を切り替えた場合にのみ払出装置を作動させることができる。したがって、貯留タンクの遊技球を抜き取る目的以外でこの作動スイッチに触れることができず、不測に作動スイッチが作動することを防止できる。
【0022】
また、本発明に係る遊技機では、切替弁は、手動によって払出通路と抜取通路とを切り替え可能な構成を採用できる。
【0023】
かかる構成によれば、手動により切替弁の通路の切替を行うことで、遊技機の省電力化を実現できる。
【0024】
また、本発明に係る遊技機は、前記切替弁が遊技球の通路を抜取通路に切り替えたときに、この切り替えに連動して、払出通路を遮断するとともに、払出装置の上流側で払出通路内に残っていた遊技球を抜取通路へと案内する案内部材が払出装置の下流側に設けられている構成を採用できる。
【0025】
かかる構成によれば、案内部材を払出通路の下流側に設けることで、払出装置を通過した遊技球は、確実に抜取通路を通って回収されることになる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、遊技球の抜き取りの際に、払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0028】
図1〜図12は、遊技球排出構造およびこの排出構造を備えた遊技機の第1実施形態としてパチンコ機の例を示している。図1に示すように、本実施形態に係る遊技機1は、外枠2と、この外枠2に着脱自在かつ開閉自在に取り付けられる本体枠3と、遊技盤4と、遊技盤4を覆うガラス5を有する前扉6を備える。外枠2は、遊技店のいわゆる島設備内に設けられている。
【0029】
前記本体枠3には、その下部側に、遊技機1内から賞球、貸し出し等によって出される遊技球8を受ける上皿9と、上皿9に所定数の遊技球8が貯まった後にさらに払い出された遊技球8を受ける下皿10と、遊技球8を遊技盤4に対して打ち出し操作するためのハンドル11とが設けられている。
【0030】
遊技盤4には、本体枠3のハンドル11の操作によって打ち出された遊技球8を遊技盤4の上部側に案内するガイドレール15、遊技盤4を通過する遊技球8に不規則な動きをさせるための多数の遊技釘16、遊技に関わる図柄を表示する図柄表示部17、図柄表示部17を作動させる始動口18、大当たり時に開閉する大入賞口22、複数の普通入賞口23、および風車24、入賞を逃した遊技球8(アウト玉)を遊技機1内に回収するアウト口25(回収口)等が設けられている。
【0031】
図柄表示部17は、始動口18に遊技球8が入ったときに変動表示するようになっている。図柄表示部17は、例えば液晶ディスプレーで構成され、複数列(例えば3列)の数字等を順次変化させながら表示できる。遊技機1は、図柄表示部17の複数列の数字等が揃ったときに、大当たり遊技が発生するようになっている。
【0032】
また、この遊技機1は、大入賞口22、普通入賞口23に遊技球8が入ると、所定数の遊技球8を上皿9に払い出すようになっている。また、大入賞口22は、遊技中に大当たりとなった場合に、一定時間(例えば30秒)、所定数(例えば10球)の遊技球8が入るまで開いた状態になる。遊技機1は、大入賞口22がこのように一定時間開いた状態を1ラウンドとして、大当たり時には、この大入賞口22が複数ラウンド(例えば15ラウンド)開くとともにこの大入賞口22に遊技球8が入ることで、多量の遊技球8を賞球として払い出すようになっている。
【0033】
図2に示すように、遊技機1の裏側(本体枠3の背面側)には、その上部に遊技球8の貯留タンク30が設けられている。また、遊技機1の裏側には、貯留タンク30の遊技球8を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機1外に払い出す払出通路31、メンテナンス等の際に貯留タンク30の遊技球8を抜き取るために下流側に通過させる抜取通路32、貯留タンク30の遊技球8を払出通路31または抜取通路32に誘導する誘導通路33等が設けられている。貯留タンク30、払出通路31、抜取通路32、誘導通路33は、複数の樹脂成形体を組み合わせて形成された1つの通路形成枠36に一体に設けられている。
【0034】
貯留タンク30は通路形成枠36の上部に設けられ、誘導通路33は、この貯留タンク30の下方位置に設けられている。この誘導通路33は、その一端部が貯留タンク30に接続されており、貯留タンク30から払出通路31または抜取通路32に向かうにつれて徐々に下方に傾斜している。誘導通路33の他端部側には、貯留タンク30から誘導した遊技球8を排出する排出口33aが設けられている。
【0035】
払出通路31の上端部は、誘導通路33の排出口33aの近傍位置に設けられている。抜取通路32の上端部には、誘導通路33の排出口33aから排出された遊技球8が入る第1入球口31aが形成されている。同様に、抜取通路32の上端部は、誘導通路33の排出口33aの近傍に設けられている。この抜取通路32の上端部には、誘導通路33の排出口33aから排出された遊技球8が入る第2入球口32aが形成されている。払出通路31の第1入球口31aと抜取通路32の第2入球口32aは、図3、図4に示すように誘導通路33の排出口33aの近傍で並設されている。
【0036】
払出通路31は、その中途部に払出通路31を通過する遊技球8を所定個数に計数して下流側に排出する払出装置41を有する。また、払出通路31は、払出装置41よりも下流側に、払出装置41によって払い出された遊技球8を上皿9に誘導する第1誘導部42と、下皿10に誘導する第2誘導部43、遊技盤4のアウト口25に入った遊技球8を下方に誘導する第3誘導部44とを有する。
【0037】
図2に示すように、第1誘導部42は、遊技球8を上皿9へと排出する第1排出口46を有し、この第1排出口46を介して上皿9と繋がっている。第2誘導部43は、遊技球8を下皿10への排出する第2排出口47を有し、この第2排出口47を介して下皿10と繋がっている。第3誘導部44は、その下端部が遊技店のいわゆる島設備と繋がっており、遊技盤4のアウト口25に入った遊技球8は、この第3誘導部44を通じて島設備に回収される。回収された遊技球8は島設備によって再び貯留タンク30に搬送される。第3誘導部44の中途部には、抜取通路32が合流しており、これによって抜取通路32を通過してきた遊技球8は、遊技機1外の島設備に回収されるようになっている。
【0038】
払出通路31または抜取通路32の上方には、誘導通路33から排出された遊技球8の通路を払出通路31側または抜取通路32側に切り替える切替弁50が設けられている。この切替弁50は払出装置41の上流側に設けられている。切替弁50は、弁本体51と、この弁本体51を回動自在に支持する支持軸52と、弁本体51を所定の姿勢で支持する支持部材53とを備える。
【0039】
弁本体51は、図3に示すように、遊技球8が払出通路31を通過できるように、抜取通路32の第1入球口31aを塞ぎながら払出通路31と係合する第1姿勢Aと、図4に示すように、払出通路31との係合を解除して、誘導通路33から排出された遊技球8が抜取通路32を通過できるようにする第2姿勢Bとに姿勢変更可能となっている。
【0040】
図3、図4に示すように、弁本体51は、その一端部(下端部)に弁部51aを有し、その他端部(上端部)に支持部材53に係合する係合突起部51bを有する。この弁本体51の中途部は、通路形成枠36に設けられた支持軸52によって枢支されている。
【0041】
弁部51aは、図3に示すように、弁本体51が第1姿勢Aにあるときに、払出通路31の一部を構成するように、円弧状に湾曲して形成されている。また、弁本体51が第1姿勢Aにあるとき、この弁部51aは、抜取通路32の第2入球口32aを塞ぐとともに、誘導通路33の排出口33aから排出された遊技球8を払出通路31の第1入球口31aに案内する。
【0042】
抜取通路32を区画構成する区画壁56の内面56a側には、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えるときに、この切替弁50と当接することで払出装置41を作動させる作動スイッチ58が設けられている。弁部51aには、弁本体51が第2姿勢Bになったときに、この作動スイッチ58に当接する当接部51cが設けられている。
【0043】
作動スイッチ58は、ボタン部58a、基部58bを有し、基部58bとストッパー部材63によって抜取通路32のを区画する区画壁56に固定されている。この基部58bからは後述する玉抜制御部105へボタン部58aが押圧されたときの入力信号を送信するための接続線64が延びており、この接続線64の留め部材65が区画壁56の外面56bに設けられ、接続線64は、この留め部材65を介して区画壁56の外面56bに沿って固定されている。
【0044】
図4に示すように、弁本体51が第2姿勢Bにあるとき、弁部51aは第2入球口32aを塞いだ位置から退避し、払出通路31の第1入球口31aと抜取通路32の第2入球口32aは、開放された状態になる。この状態において、誘導通路33を通過する遊技球8は、この誘導通路33の傾斜によって所定速度に加速され、誘導通路33の排出口33aから排出されたときに、払出通路31の第1入球口31aを越えて抜取通路32の第2入球口32aに入るようになっている。
【0045】
支持部材53は、弁本体51が第1姿勢Aにあるとき、または第2姿勢Bにあるときに、その姿勢を維持するように弁本体51を支持している。この支持部材53は、図5に示すように、側面視L字状に形成されており、その一片(以下、「第1片53a」という)に弁本体51と係合する突起部60が形成されている。
【0046】
支持部材53の他片(以下、「第2片53b」という)と通路形成枠36との間には、この支持部材53を付勢するバネ部材61が設けられている。バネ部材61は、支持部材53の第1片53aに形成された突起部60が弁本体51の係合突起部51bに向かうように、支持部材53の第2辺部を付勢している。支持部材53の第1片53aと第2片53bは、側面視においてほぼ直角に交わって一体に形成されている。この支持部材53の中途部(第1片53aと第2片53bの交差部分)は、通路形成枠36に設けられたブラケット部66に枢支軸67を介して回動自在に支持されている。
【0047】
図4に示すように、支持部材53の第1片53aに形成された突起部60は、弁本体51が第1姿勢Aにあるときに弁本体51の係合突起部51bを係止する第1辺部60aと、弁本体51が第2姿勢Bにあるときに弁本体51の係合突起部51bを係止する第2辺部60bとを有する。この第1辺部60aは、図3、図4に示すように鉛直方向に沿って直線状に形成されている。また、第2辺部60bは、鉛直方向に対して傾斜した直線状に形成されている。
【0048】
図3、図4に示すように、支持部材53の第1片53aの周囲には、支持部材53、弁本体51の動きを規制する壁部70が設けられている。この壁部70は、支持部材53の第1片53aの上方に設けられた第1壁部71と、支持部材53の第1片53aまたは弁本体51の側方に設けられた第2壁部72および第3壁部73とを有する。第2壁部72および第3壁部73は第1壁部71と繋がって形成されている。これにより、支持部材53の第1片53aと、弁本体51の係合突起部51bは、この壁部70によって囲まれた状態になっている。
【0049】
図2、図6、図7に示すように、切替弁50の下流側で、払出通路31の中途部に設けられた払出装置41は、通路形成枠36に設けられたケース76と、このケース76の外面に固定されるモータ77と、このモータ77を駆動する駆動基板78と、このモータ77の回転軸77aに取り付けられていて、払出通路31を通過する遊技球8を受けるスプロケット79を有する。このモータ77の回転軸77aには、2個のスプロケット79が設けられている。
【0050】
図7に示すように、ケース76に固定されたモータ77の回転軸77aは、ケース76の壁部70を貫通して形成された貫通孔に挿通されてケース76内に入っている。スプロケット79は、回転軸77aに取り付けられた状態で、ケース76内に配置されている。ケース76は、その上部に第1開口部81を有し、払出通路31を通過する遊技球8を内部に入球可能な構成となっている。また、ケース76は、その下部に第2開口部82を有しており、この第2開口部82は、払出通路31の第1誘導部42の上部と繋がっている。したがって、遊技球8は、ケース76の第1開口部81からケース76内に入り、第2開口部82から出て第1誘導部42に流れるようになっている。すなわち、このケース76は払出通路31の一部を構成するものとなっている。
【0051】
ケース76の内側には、ケース76内に入った遊技球8をスプロケット79に案内する案内部83が設けられている。この案内部83は、ケース76内に入った遊技球8をスプロケット79の近傍位置に案内する通路である。この案内部83は第1開口部81と繋がって形成されている。
【0052】
図6、図7に示すように、払出通路31と抜取通路32との間には、スプロケット79から送られてきた遊技球8を抜取通路32へと案内する案内通路90が形成されている。案内通路90は、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えるときに、これに連動して払出装置41が払い出す遊技球8を抜取通路32に案内するためのものである。この案内通路90は、遊技球8の入口90aがケース76内に位置するように設けられている。
【0053】
ケース76内において、スプロケット79の下方位置には、遊技球8の抜き取りの際にスプロケット79が回転したときにスプロケット79から落とされた遊技球8を受ける受け部91が設けられている。受け部91は板状に構成されており、案内通路90と連続状に繋がって形成されている。この受け部91は、案内通路90に向かうにつれて徐々に下方に傾斜している。
【0054】
スプロケット79には、複数(図例では3つ)の鉤状の突起部79aが形成されている。スプロケット79は、鉤状の突起部79aに遊技球8を載せることができるようになっている。スプロケット79に載った遊技球8は、スプロケット79が図6において反時計回りに回転することにより、下方に落ち、第2開口部82から第1誘導部42へと流れて払出通路31の下流側に送られるようになっている。1個のスプロケット79が一回転すると、3個の遊技球8が払出通路31の下流側に送られる。
【0055】
払出通路31は、払出装置41よりも上流側の部分において、第1通路31bと第2通路31cの2本の通路が並設された構造となっており、誘導通路33から排出された遊技球8は、第1通路31bと第2通路31cを通過し、払出装置41によって計数されて下流側の第1誘導部42に送られる。
【0056】
なお、スプロケット79が止まっている場合、このスプロケット79よりも上流側の払出通路31にある遊技球8は、このスプロケット79によって堰き止められ、この払出装置41よりも上流側に残った状態となっている。
【0057】
図8に示すように、抜取通路32の中途部には、この抜取通路32を遮断する遮断手段95が設けられている。この遮断手段95は、所定のタイミングで抜取通路32を遮断する遮断部材96と、この遮断部材96を付勢する付勢部材97(バネ部材)を備える。遮断部材96には遊技球8が通過可能な孔(以下、「通過孔96a」という)が板厚方向に貫通して形成されている。遮断部材96は、抜取通路32の中途部を横断し、抜取通路32とほぼ直交する方向にスライド自在に設けられている。
【0058】
遮断部材96は、通過孔96aと抜取通路32とが一致して、遊技球8の通過を許容する通過許容位置(図8(a)に示す遮断部材96の位置)と、通過孔96aと抜取通路32とがずれて遊技球8の通過を遮る遮断位置(図8(b)に示す遮断部材96の位置)とに位置変更可能となっている。
【0059】
この遮断部材96は、遊技機1の本体枠3の開閉動作に連動して、通過許容位置と遮断位置とに位置を変更するようになっている。すなわち、遮断部材96は、本体枠3が開いた状態のときには、遮断位置にて遊技球8が抜取通路32を通過するのを遮断し、本体枠3が閉じた状態のときに、通過許容位置にて遊技球8を通過させるようになっている。この遮断部材96は、例えば、遊技機1内に設けられたソレノイド(99)、および付勢部材97を介して通過許容位置と遮断位置とに位置変更されるようになっている。
【0060】
遊技機1内には、図柄表示部17の制御や賞球の払い出し、遊技球8の貸し出し等、種々の遊技の進行に関わる制御を行う制御装置101が設けられている。この制御装置101は、図9に示すように、遊技機1の大当たりの抽選等を行う主制御部102、主制御部102の抽選結果を受けて図柄表示部17の演出等を行う副制御部103、遊技盤4の各入賞口に遊技球8が入り主制御部102が入賞を判定したことに基づいて賞球の払出を行う払出制御部104、抜取通路32を介して遊技球8を抜き取る際の制御を行う球抜制御部105等から主構成される。なお、制御装置101は、遊技機1外からの貸し出し信号に応じて、払出装置41を駆動して所定数の遊技球8を上皿9に排出して貸し出すようになっている。
【0061】
主制御部102は、予め設定入力されている遊技制御プログラムに従い各種演算を行うメインCPU111、図柄表示部17に表示される図柄変動パターン等を含む遊技制御プログラム等が記憶されているROM112、データの読み書きに用いられるRAM113等を備える。
【0062】
図10に示すように、球抜制御部105は、各種演算を行うCPU121と、電源監視部122と、払出装置41等の駆動プログラム124、タイマー125、球抜きスイッチ状態監視部126(作動スイッチ58の状態監視部)、切替弁50の開閉状態監視部127(切替弁50の切替状態監視部)等が組み込まれたROM128と、球抜きスイッチ状態記憶部131(作動スイッチ58の状態記憶部)、切替弁50の切り替え状態を記憶する開閉スイッチ状態記憶部132(切替弁50の切替状態記憶部)、球抜き球数記憶部133等を有するRAM134とを備えている。
【0063】
球抜制御部105は、電源監視部122によって、遊技機1の主電源のON/OFFを監視し、切替弁50の開閉状態監視部127によって切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えているかどうかを監視し、球抜きスイッチ状態監視部126によって、作動スイッチ58が弁本体51の当接部51cと当接してONになっているか否かを監視するようになっている。
【0064】
払出通路31において払出装置41の上流側の部分に残っている遊技球8を抜き取る場合、球抜制御部105は、図11に示すように、遊技機1の電源監視部122によって遊技機1の主電源のON/OFFをチェックする(S1)とともに、遊技機1の主電源がOFFになっている場合に、開閉状態監視部127によって、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えているか否かをチェックする(S2)。
【0065】
球抜制御部105は、切替弁50が抜取通路32に切り替わっている場合には、球抜きスイッチ状態監視部126によって作動スイッチ58のON/OFFの監視を行う(S3)。そして、球抜制御部105は、この球抜きスイッチ状態監視部126によって作動スイッチ58がONになっているかどうかをチェックする(S4)とともに、作動スイッチ58がONになっている場合には、払出装置41のモータ77をタイマー125を介して所定時間駆動して(S5)、払出装置41よりも上流側(上側)で、払出通路31に残っている遊技球8を下流側に排出させる。
【0066】
球抜制御部105は、払出装置41の上流側に残っている遊技球8の数がわかっている場合には、その球数を払い出すのに必要な時間だけモータ77を駆動することができる。球抜制御部105は、図11に示すように、所定数の遊技球8が排出された否かをチェックし(S6)、所定数の遊技球8が排出された場合には、払出装置41の駆動を停止する。
【0067】
また、遊技機1内には、本体枠3が開いているか否かを感知する筐体開閉センサ(図示略)が設けられており、球抜制御部105は、図12に示すように、筐体開閉センサのON/OFFを監視し(S11)、この筐体開閉センサがONのとき(本体枠3が開いているとき)、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えているか否かをチェックする(S12)。切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えている場合には、球抜制御部105は、遮断手段95の遮断部材96を操作するソレノイド99をONにし(S13)、遮断部材96を抜取位置から遮断位置へと位置変更させる。なお、球抜制御部105は、筐体開閉センサがOFFのときには、前記ソレノイド99をOFFにし、遮断部材96は、付勢部材97の付勢力によって遮断位置から通過許容位置への位置変更する。また、遮断部材96は、付勢部材97の付勢力によって作動が制御されていてもよい。この場合、遮断部材96は、遊技機1の筐体が開状態(本体枠3が開いている状態)にあるときは、本体枠3に向かって突出するように設けられる。この状態では、遮断部材96は抜取通路32を遮断する遮断位置に配置される。そして、この遮断部材96は、筐体が閉状態(本体枠3が閉じられた状態)になったときに、本体枠3に押圧されて通過許容位置に変位する。
【0068】
以下、遊技機1の貯留タンク30の遊技球8および払出通路31に残っている遊技球8の抜き取り方法について説明する。貯留タンク30の遊技球8を抜き取るには、まず、弁本体51を第1姿勢Aから第2姿勢Bに変更する。弁本体51を第1姿勢Aから第2姿勢Bに変更するには、まず、支持部材53の第1片53aを壁部70の第1壁部71に向かうように指で押し上げる。このとき、第1片53aは第1壁部71に当接し、その動きが規制される。そうすると、第1片53aの突起部60が上方に移動し、弁本体51の係合突起部51bから離れる。
【0069】
このとき、弁本体51の弁部51aに当接している遊技球8がこの弁部51aを押し、弁部51aは、払出通路31から離れるように移動する。そうすると、弁本体51は、図3において反時計回りに回動し、係合突起部51bが第2壁部72に当接するかまたは近接した状態になる。このとき押し上げていた支持部材53の第1片53aを下ろすと、その突起部60の第2辺部60bが弁本体51の係合突起部51bに当接して係止する。突起部60の第2辺部60bは、支持部材53を付勢するバネ部材61の付勢力により、所定の押圧力で係合突起部51bを係止する。
【0070】
以上により、弁本体51は、第1姿勢Aから第2姿勢Bに姿勢変更される。弁本体51が第2姿勢Bに変わると、弁部51aに塞がれていた抜取通路32の第2入球口32aが開放され、誘導通路33の遊技球8が抜取通路32を通過し、これにより貯留タンク30の遊技球8は全て抜き取られる。
【0071】
弁本体51が第2姿勢Bに変わったとき、弁部51aに設けられた当接部51cが抜取通路32に設けられた作動スイッチ58に当接する。そうすると、この作動スイッチ58がONとなり、これに連動して払出装置41が作動する。作動スイッチ58がONになると、制御装置101によって払出装置41のモータ77が駆動される。このとき、モータ77の回転軸77aは、図6において時計回りに回転する。これによりスプロケット79は、遊技球8は払い出す方向(反時計回り)とは逆の方向(時計回り)に回転する。このスプロケット79の回転により、スプロケット79から落ちた遊技球8は、ケース76内の受け部91上に載り、この受け部91に案内されて案内通路90から抜取通路32へと流れる。
【0072】
なお、弁本体51を第2姿勢Bから第1姿勢Aに変更するには、弁本体51が図6において時計回りに回動するように係合突起部51bを第2壁部72に向かって指で押す。そうすると、支持部材53の突起部60の第2辺部60bは、鉛直方向に対して傾斜して形成されていることから、この係合突起部51bに押されて上方に移動する。
【0073】
支持部材53の係合突起部51bは、支持部材53の突起部60の第2辺部60bを押し上げながら、第3壁部73に向かって移動する。弁本体51の係合突起部51bが支持部材53の突起部60の第2辺部60bを越えたとき、支持部材53の突起部60による弁本体51の係止が解除される。このとき、弁本体51の係合突起部51bは、第3壁部73に当接または近接するが、弁本体51の自重、または誘導通路33からの遊技球8が弁部51aに当接すること等により、再び支持部材53の突起部60の第1辺部60aに当接して係止される。
【0074】
上述したように、弁本体51は、支持部材53の第1片53aを指で押し上げることにより第1姿勢Aから第2姿勢Bに姿勢変更し、また、第2姿勢Bにある突起部60を第3壁部73に向かって指で押すことにより第2姿勢Bから第1姿勢Aに姿勢変更する。これにより、切替弁50は、払出通路31と抜取通路32との通路の切替を手動により行うことができるようになっている。
【0075】
以上説明した遊技球排出構造および遊技機1によれば、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えたとき、払出装置41の上流側で払出通路31に残っていた遊技球8は、切替弁50の通路の切り替えに連動した払出装置41による迅速な排出によって、抜取通路32から抜き取られるため、例えば払出装置41のクリーニング等のメンテナンス時に遊技球8が払出装置41からこぼれ出て邪魔になるということがなく、メンテナンス時の作業性が向上する。
【0076】
また、払出通路31と抜取通路32の間には、払出装置41によって払い出される遊技球8を払出通路31から抜取通路32へと案内する案内通路90が設けられているので、払出通路31の上流側で、払出通路31内に残っていた遊技球8は、案内通路90を通じて抜取通路32から遊技店内の島設備に回収されるため、遊技機1の上皿9に排出されて邪魔になることがなく、また、上皿9に排出された遊技球8が不正に使用されることをも防止できる。
【0077】
また、切替弁50が遊技球8の通路を払出通路31から抜取通路32に切り替えたとき、この切替弁50の弁本体51と当接することで払出装置41を作動させるようにしているので、遊技球8を抜き取りたい場合のみに、払出装置41の上流側で払出通路31に残っている遊技球8を確実に抜き取ることができる。しかも、この作動スイッチ58は、抜取通路32を区画する区画壁56の内面56a側に設けられているので、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えたときにのみ作動するようになっている。これにより、遊技機1は、作動スイッチ58が誤作動を生じ難い構成になっている。また、本実施形態では、切替弁50の操作を手動で行うことができるようになっていることから、遊技機1の省電力化を実現できる。
【0078】
図13〜図15は、遊技球排出構造および遊技機1の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、払出装置41の下流側に、切替弁50が遊技球8の通路を払出通路31から抜取通路32に切り替えたとき、この切り替えに連動して、払出通路31を通過する遊技球8を抜取通路32に案内する案内部材140が設けられている。
【0079】
図13、図14に示すように、案内部材140は、リンク部材141を介して弁本体51と連結されている。リンク部材141は、長尺上の板形状とされており、その一端部に弁本体51が第1連結軸142を介して連結されている。リンク部材141には、第1連結軸142が挿通される孔(図示略)が形成されており、第1連結軸142は、リンク部材141の孔に挿通された状態でリンク部材141と弁本体51を連結している。弁本体51とリンク部材141は、第1連結軸142まわりに相対回動自在に連結されている。リンク部材141の他端部には、案内部材140の一端部が第2連結軸143を介して連結されている。リンク部材141と案内部材140は、第2連結軸143まわりに相対回動自在に連結されている。リンク部材141には、第2連結軸143が挿通される孔(図示略)がこのリンク部材141の長手方向に長い長孔として形成されており、第2連結軸143は、この孔の長手方向に沿って移動可能となっている。リンク部材141の中途部は、第1枢支軸144を介して通路形成枠36に回動自在に設けられている。案内部材140の他端部(基部)は、第2枢支軸145を介して通路形成枠36に回動自在に設けられている。
【0080】
第2実施形態では、図15に示すように、払出通路31と抜取通路32とが並設されている。払出通路31と抜取通路32との間には、この払出通路31と抜取通路32とを区画する区画壁部146が設けられている。払出通路31と抜取通路32は、この区画壁部146を挟んで一体に形成されている。この区画壁部146には、払出通路31と抜取通路32と繋ぐ開口部147が設けられている。案内部材140は、弁本体51が第1姿勢Aにあるときに、この開口部147を塞ぐように設けられている。
【0081】
弁本体51が第1姿勢Aにあるとき、案内部材140は、前記区画壁部146とほぼ平行になり、この区画壁部146の開口部147を閉塞している。切替弁50が遊技球8の通路を払出通路31から抜取通路32に切り替えたとき(弁本体51が第2姿勢Bとなったとき)、案内部材140は、これと連動し、この弁本体51およびリンク部材141を介して第2枢支軸145まわりに回動する。
【0082】
このとき、案内部材140は図14に示すように払出通路31を遮断し、案内部材140の回動によって区画壁部146の開口部147が払出通路31と抜取通路32とを連通した状態となり、払出装置41によって下流側に払い出された遊技球8は、この案内部材140に当たって開口部147から抜取通路32側に案内される。これによって、遊技機1は貯留タンク30の遊技球8を抜き取り可能となっている。
【0083】
上記構成の第2実施形態によれば、払出装置41の下流側に設けた案内部材140によって、払出装置41から払出通路31の下流側に排出された遊技球8を抜取通路32に案内することで、払出装置41の上流側で払出通路31内に残っていた遊技球8を確実に抜き取ることができる。第2実施形態のその他の構成は第1実施形態と同じである。第2実施形態は、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0084】
なお、本発明は上記の実施の形態に限らず、種々の変更・変形が可能である。
【0085】
例えば、上述した第2実施形態では、弁本体51がリンク部材141を介して切替弁50を連動して作動する構成を例示したが、遊技機1は、リンク部材141を用いずに、弁本体51を切替弁50と連動する構成を採用できる。すなわち、図16に示すように、遊技機1内に弁本体51を作動させるソレノイド149(下部弁切替ソレノイド)を設けておき、球抜制御部105の開閉状態監視部127が、切替弁50が遊技球8を通路を抜取通路32に切り替わったことを感知したとき、そして、球抜きスイッチ状態監視部126が作動スイッチ58がONになったことを感知したときに、球抜制御部105によって、このソレノイド149を作動させ、弁本体51を作動させるようにしてもよい。
【0086】
さらに、上述した実施の形態では、遊技機1の主電源がOFFのときに、遊技球8の抜き取りが可能になる構成を例示したが、遊技機1の主電源がONの状態であっても遊技球8の抜き取りを行うようにしてもよい。この場合、例えば、図17に示すように、球抜制御部105の電源監視部122が、遊技機1の主電源がONであることを感知した場合、主制御部102によって、賞球が払い出されている途中であるか否かをチェックし(S21)、賞球が払い出されている途中であれば、主制御部102のRAM113に賞球払出指令の記憶があるかどうかをチェックする(S22)。
【0087】
主制御部102は、主制御部102のRAMに賞球払出指令が記憶されている場合には、遊技球8の球数減算処理(S23)を行い、払出装置41の上流側に遊技球8が残っているか否かの判定を行う(S24)。払出装置41の上流側に遊技球8が残っている場合には、賞球の払出が終了したか否かがチェックされ(S25)、賞球の払出が終了している場合には、ソレノイドを作動させて、案内部材140を動かして払出通路31の遊技球8を抜取通路32に案内可能な状態にして、払出装置41を作動して残っている遊技球8は抜取通路32へと排出させるようにする(S26)。
【0088】
また、上述した実施の形態では、遊技球8を案内通路90を介して抜取通路32側に通過させる例を示したが、スプロケット79を反時計回りに回転させて第1誘導部42の第1排出口46から上皿9に出して、払出通路31の上流側に残った遊技球8を抜き取るようにしてもよい。
【0089】
上述した実施の形態では、抜取通路32の中途部に遮断手段95を設けた例を示したが、抜取通路32に遮断手段95を設けない構成を採用できる。
【0090】
上述した実施の形態では、切替弁50が手動により操作される例を示したが、この切替弁50を電動によって作動させるようにしてもよい。また、上述した実施の形態では、払出通路31と抜取通路32を1つの通路形成枠36に一体に設けた例を示したが、これらを別々の樹脂成形体で構成してもよい。
【0091】
なお、上述した実施形態においては、本発明をパチンコ機に適用した例を示したが、これに限らず、アレンジボールやじゃん球等の弾球遊技機全般、および遊技球を用いたスロットマシンにも適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】第1実施形態に係る遊技機の正面図である。
【図2】遊技機の背面図である。
【図3】切替弁の弁本体が第1姿勢にあるときの背面図である。
【図4】切替弁の弁本体が第2姿勢にあるときの背面図である。
【図5】切替弁の弁本体が第1姿勢にあるときの側面図である。
【図6】払出装置の背面図である。
【図7】払出装置の断面図である。
【図8】(a)は、遮断手段が抜取通路を遮断を解除した状態を示す断面図であり、(b)は、遮断手段が抜取通路を遮断した状態を示す断面図である。
【図9】遊技機の制御系統のブロック図である。
【図10】球抜制御部のブロック図である。
【図11】遊技球の抜き取り手順を示すフローチャートである。
【図12】遮断手段の作動手順を示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態を示し、切替弁の弁本体が第1姿勢にあるときの背面図である。
【図14】切替弁の弁本体が第2姿勢にあるときの背面図である。
【図15】案内部材を示す部分断面図である。
【図16】遊技機の変形例を示す制御系統のブロック図である。
【図17】遊技機の変形例を示す遊技球の抜き取り手順のフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
1…遊技機、8…遊技球、30…貯留タンク、31…払出通路、32…抜取通路、41…払出装置、50…切替弁、56…区画壁、58…作動スイッチ、90…案内通路、140…案内部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機等の遊技球を遊技媒体として使用する遊技機について、遊技球を排出する遊技球排出構造およびこの構造を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ機などの弾球遊技機や、遊技球を用いるスロットマシン等の遊技機は、内部に所定数の遊技球を貯留する貯留タンクを有しており、この貯留タンクには、所定の賞球の払い出しをするために遊技球が通過する払出通路と、メンテナンス時等に貯留タンクの遊技球を抜き取るための抜取通路(玉抜通路)とが繋がっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
払出通路および抜取通路の上流側には、遊技球の抜取装置(球抜装置)が設けられており、この抜取装置は、遊技機の使用時には、貯留タンクの遊技球を払出通路に案内し、メンテナンス時には、この抜取装置を操作することによって、遊技球を払出通路に流れないようにするとともに、この遊技球を抜取通路に案内するようになっている。
【0004】
抜取装置には、払出通路につながる第1分岐誘導樋と、抜取通路につながる第2分岐誘導樋と、第1分岐誘導樋に遊技球を案内する場合と第2分岐誘導樋に遊技球を案内する場合とを切り替える玉抜き切替弁とが設けられている。
【0005】
抜取装置は、この玉抜き切替弁を操作することにより、遊技機の通常使用時に遊技球を払出通路に流す状態から、遊技球を抜き取る状態に切り替えて遊技球を抜き取ることができるようになっている。
【0006】
第1分岐誘導樋の下流側には、スプロケットを備えた賞球払出装置が設けられており、遊技機は、このスプロケットを制御して所定の回転をさせることで、所定数の賞球を払い出すことができるようになっている。
【特許文献1】特開2002−200289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の遊技機は、抜取装置を操作して貯留タンクの遊技球を抜き取っても、賞球払出装置のスプロケットと第1分岐誘導樋との間に遊技球が残った状態になる。このため、従来の遊技機は、例えば、賞球払出装置のクリーニングを行う場合に、この遊技球が邪魔になってしまっていた。
【0008】
このため、遊技球を完全に抜き取ろうとすると、賞球払出装置のユニットを取り外し、スプロケット等の回転体を手動にて回転させたり、ユニットを逆さにして遊技球を抜いたりといった作業をせざるを得ない。このような作業を行う場合、遊技球が落下して飛散してしまう虞があるばかりか、対象とする台(遊技機)が多い場合には遊技球の抜き取りに膨大な時間を要し、非常に非効率的である。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、遊技球の抜き取りの際に、払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる遊技球排出構造およびこの遊技球排出構造を備えた遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る遊技球排出構造は、上記課題を解決するものであって、遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に迅速に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。したがって、この遊技球排出構造は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0012】
本発明に係る遊技球排出構造は、上記課題を解決するものであって、遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。また、払出装置の上流側に残っていた遊技球は、払出装置、案内通路を介して抜取通路に流されることにより、遊技機外に払い出されて邪魔になるということもない。したがって、この遊技球排出構造は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0014】
本発明に係る遊技機は、上記課題を解決するものであって、遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。したがって、この遊技機は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0016】
本発明に係る遊技機は、上記課題を解決するものであって、遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする。
【0017】
かかる構成によれば、切替弁が払出通路から抜取通路に通路を切り替えたとき、この払出装置よりも上流側で払出通路に残っている遊技球は、切替弁の切替と連動して払出装置によって下流側に払い出されるため、払出通路には遊技球が残らず、払出装置等のクリーニング等のメンテナンスの際に遊技球がこぼれ出たり、遊技球が邪魔になるということがなくなる。また、払出装置の上流側に残っていた遊技球は、払出装置、案内通路を介して抜取通路に流されることにより、遊技機外に払い出されて邪魔になるということもない。したがって、この遊技機は、遊技球の抜き取りの際に払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【0018】
また、本発明に係る遊技機は、遊技球が抜取通路を通過するように前記切替弁が通路を切り替えるときに、切替弁と当接することで払出装置を作動させる作動スイッチを有する構成を採用できる。
【0019】
かかる構成によれば、切替弁と当接して払出装置を作動させる作動スイッチによって、切替弁の通路の切替がなされたときに、確実に払出装置を連動して作動させることができる。
【0020】
また、本発明に係る遊技機では、前記作動スイッチは、抜取通路を区画する区画壁の内面側に設けられている構成を採用できる。
【0021】
かかる構成によれば、作動スイッチは、抜取通路の内側に設けられることになり、この作動スイッチは、切替弁が通路を切り替えた場合にのみ払出装置を作動させることができる。したがって、貯留タンクの遊技球を抜き取る目的以外でこの作動スイッチに触れることができず、不測に作動スイッチが作動することを防止できる。
【0022】
また、本発明に係る遊技機では、切替弁は、手動によって払出通路と抜取通路とを切り替え可能な構成を採用できる。
【0023】
かかる構成によれば、手動により切替弁の通路の切替を行うことで、遊技機の省電力化を実現できる。
【0024】
また、本発明に係る遊技機は、前記切替弁が遊技球の通路を抜取通路に切り替えたときに、この切り替えに連動して、払出通路を遮断するとともに、払出装置の上流側で払出通路内に残っていた遊技球を抜取通路へと案内する案内部材が払出装置の下流側に設けられている構成を採用できる。
【0025】
かかる構成によれば、案内部材を払出通路の下流側に設けることで、払出装置を通過した遊技球は、確実に抜取通路を通って回収されることになる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、遊技球の抜き取りの際に、払出通路側に残っている遊技球を迅速に抜き取ることができ、メンテナンス作業の効率を格段に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0028】
図1〜図12は、遊技球排出構造およびこの排出構造を備えた遊技機の第1実施形態としてパチンコ機の例を示している。図1に示すように、本実施形態に係る遊技機1は、外枠2と、この外枠2に着脱自在かつ開閉自在に取り付けられる本体枠3と、遊技盤4と、遊技盤4を覆うガラス5を有する前扉6を備える。外枠2は、遊技店のいわゆる島設備内に設けられている。
【0029】
前記本体枠3には、その下部側に、遊技機1内から賞球、貸し出し等によって出される遊技球8を受ける上皿9と、上皿9に所定数の遊技球8が貯まった後にさらに払い出された遊技球8を受ける下皿10と、遊技球8を遊技盤4に対して打ち出し操作するためのハンドル11とが設けられている。
【0030】
遊技盤4には、本体枠3のハンドル11の操作によって打ち出された遊技球8を遊技盤4の上部側に案内するガイドレール15、遊技盤4を通過する遊技球8に不規則な動きをさせるための多数の遊技釘16、遊技に関わる図柄を表示する図柄表示部17、図柄表示部17を作動させる始動口18、大当たり時に開閉する大入賞口22、複数の普通入賞口23、および風車24、入賞を逃した遊技球8(アウト玉)を遊技機1内に回収するアウト口25(回収口)等が設けられている。
【0031】
図柄表示部17は、始動口18に遊技球8が入ったときに変動表示するようになっている。図柄表示部17は、例えば液晶ディスプレーで構成され、複数列(例えば3列)の数字等を順次変化させながら表示できる。遊技機1は、図柄表示部17の複数列の数字等が揃ったときに、大当たり遊技が発生するようになっている。
【0032】
また、この遊技機1は、大入賞口22、普通入賞口23に遊技球8が入ると、所定数の遊技球8を上皿9に払い出すようになっている。また、大入賞口22は、遊技中に大当たりとなった場合に、一定時間(例えば30秒)、所定数(例えば10球)の遊技球8が入るまで開いた状態になる。遊技機1は、大入賞口22がこのように一定時間開いた状態を1ラウンドとして、大当たり時には、この大入賞口22が複数ラウンド(例えば15ラウンド)開くとともにこの大入賞口22に遊技球8が入ることで、多量の遊技球8を賞球として払い出すようになっている。
【0033】
図2に示すように、遊技機1の裏側(本体枠3の背面側)には、その上部に遊技球8の貯留タンク30が設けられている。また、遊技機1の裏側には、貯留タンク30の遊技球8を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機1外に払い出す払出通路31、メンテナンス等の際に貯留タンク30の遊技球8を抜き取るために下流側に通過させる抜取通路32、貯留タンク30の遊技球8を払出通路31または抜取通路32に誘導する誘導通路33等が設けられている。貯留タンク30、払出通路31、抜取通路32、誘導通路33は、複数の樹脂成形体を組み合わせて形成された1つの通路形成枠36に一体に設けられている。
【0034】
貯留タンク30は通路形成枠36の上部に設けられ、誘導通路33は、この貯留タンク30の下方位置に設けられている。この誘導通路33は、その一端部が貯留タンク30に接続されており、貯留タンク30から払出通路31または抜取通路32に向かうにつれて徐々に下方に傾斜している。誘導通路33の他端部側には、貯留タンク30から誘導した遊技球8を排出する排出口33aが設けられている。
【0035】
払出通路31の上端部は、誘導通路33の排出口33aの近傍位置に設けられている。抜取通路32の上端部には、誘導通路33の排出口33aから排出された遊技球8が入る第1入球口31aが形成されている。同様に、抜取通路32の上端部は、誘導通路33の排出口33aの近傍に設けられている。この抜取通路32の上端部には、誘導通路33の排出口33aから排出された遊技球8が入る第2入球口32aが形成されている。払出通路31の第1入球口31aと抜取通路32の第2入球口32aは、図3、図4に示すように誘導通路33の排出口33aの近傍で並設されている。
【0036】
払出通路31は、その中途部に払出通路31を通過する遊技球8を所定個数に計数して下流側に排出する払出装置41を有する。また、払出通路31は、払出装置41よりも下流側に、払出装置41によって払い出された遊技球8を上皿9に誘導する第1誘導部42と、下皿10に誘導する第2誘導部43、遊技盤4のアウト口25に入った遊技球8を下方に誘導する第3誘導部44とを有する。
【0037】
図2に示すように、第1誘導部42は、遊技球8を上皿9へと排出する第1排出口46を有し、この第1排出口46を介して上皿9と繋がっている。第2誘導部43は、遊技球8を下皿10への排出する第2排出口47を有し、この第2排出口47を介して下皿10と繋がっている。第3誘導部44は、その下端部が遊技店のいわゆる島設備と繋がっており、遊技盤4のアウト口25に入った遊技球8は、この第3誘導部44を通じて島設備に回収される。回収された遊技球8は島設備によって再び貯留タンク30に搬送される。第3誘導部44の中途部には、抜取通路32が合流しており、これによって抜取通路32を通過してきた遊技球8は、遊技機1外の島設備に回収されるようになっている。
【0038】
払出通路31または抜取通路32の上方には、誘導通路33から排出された遊技球8の通路を払出通路31側または抜取通路32側に切り替える切替弁50が設けられている。この切替弁50は払出装置41の上流側に設けられている。切替弁50は、弁本体51と、この弁本体51を回動自在に支持する支持軸52と、弁本体51を所定の姿勢で支持する支持部材53とを備える。
【0039】
弁本体51は、図3に示すように、遊技球8が払出通路31を通過できるように、抜取通路32の第1入球口31aを塞ぎながら払出通路31と係合する第1姿勢Aと、図4に示すように、払出通路31との係合を解除して、誘導通路33から排出された遊技球8が抜取通路32を通過できるようにする第2姿勢Bとに姿勢変更可能となっている。
【0040】
図3、図4に示すように、弁本体51は、その一端部(下端部)に弁部51aを有し、その他端部(上端部)に支持部材53に係合する係合突起部51bを有する。この弁本体51の中途部は、通路形成枠36に設けられた支持軸52によって枢支されている。
【0041】
弁部51aは、図3に示すように、弁本体51が第1姿勢Aにあるときに、払出通路31の一部を構成するように、円弧状に湾曲して形成されている。また、弁本体51が第1姿勢Aにあるとき、この弁部51aは、抜取通路32の第2入球口32aを塞ぐとともに、誘導通路33の排出口33aから排出された遊技球8を払出通路31の第1入球口31aに案内する。
【0042】
抜取通路32を区画構成する区画壁56の内面56a側には、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えるときに、この切替弁50と当接することで払出装置41を作動させる作動スイッチ58が設けられている。弁部51aには、弁本体51が第2姿勢Bになったときに、この作動スイッチ58に当接する当接部51cが設けられている。
【0043】
作動スイッチ58は、ボタン部58a、基部58bを有し、基部58bとストッパー部材63によって抜取通路32のを区画する区画壁56に固定されている。この基部58bからは後述する玉抜制御部105へボタン部58aが押圧されたときの入力信号を送信するための接続線64が延びており、この接続線64の留め部材65が区画壁56の外面56bに設けられ、接続線64は、この留め部材65を介して区画壁56の外面56bに沿って固定されている。
【0044】
図4に示すように、弁本体51が第2姿勢Bにあるとき、弁部51aは第2入球口32aを塞いだ位置から退避し、払出通路31の第1入球口31aと抜取通路32の第2入球口32aは、開放された状態になる。この状態において、誘導通路33を通過する遊技球8は、この誘導通路33の傾斜によって所定速度に加速され、誘導通路33の排出口33aから排出されたときに、払出通路31の第1入球口31aを越えて抜取通路32の第2入球口32aに入るようになっている。
【0045】
支持部材53は、弁本体51が第1姿勢Aにあるとき、または第2姿勢Bにあるときに、その姿勢を維持するように弁本体51を支持している。この支持部材53は、図5に示すように、側面視L字状に形成されており、その一片(以下、「第1片53a」という)に弁本体51と係合する突起部60が形成されている。
【0046】
支持部材53の他片(以下、「第2片53b」という)と通路形成枠36との間には、この支持部材53を付勢するバネ部材61が設けられている。バネ部材61は、支持部材53の第1片53aに形成された突起部60が弁本体51の係合突起部51bに向かうように、支持部材53の第2辺部を付勢している。支持部材53の第1片53aと第2片53bは、側面視においてほぼ直角に交わって一体に形成されている。この支持部材53の中途部(第1片53aと第2片53bの交差部分)は、通路形成枠36に設けられたブラケット部66に枢支軸67を介して回動自在に支持されている。
【0047】
図4に示すように、支持部材53の第1片53aに形成された突起部60は、弁本体51が第1姿勢Aにあるときに弁本体51の係合突起部51bを係止する第1辺部60aと、弁本体51が第2姿勢Bにあるときに弁本体51の係合突起部51bを係止する第2辺部60bとを有する。この第1辺部60aは、図3、図4に示すように鉛直方向に沿って直線状に形成されている。また、第2辺部60bは、鉛直方向に対して傾斜した直線状に形成されている。
【0048】
図3、図4に示すように、支持部材53の第1片53aの周囲には、支持部材53、弁本体51の動きを規制する壁部70が設けられている。この壁部70は、支持部材53の第1片53aの上方に設けられた第1壁部71と、支持部材53の第1片53aまたは弁本体51の側方に設けられた第2壁部72および第3壁部73とを有する。第2壁部72および第3壁部73は第1壁部71と繋がって形成されている。これにより、支持部材53の第1片53aと、弁本体51の係合突起部51bは、この壁部70によって囲まれた状態になっている。
【0049】
図2、図6、図7に示すように、切替弁50の下流側で、払出通路31の中途部に設けられた払出装置41は、通路形成枠36に設けられたケース76と、このケース76の外面に固定されるモータ77と、このモータ77を駆動する駆動基板78と、このモータ77の回転軸77aに取り付けられていて、払出通路31を通過する遊技球8を受けるスプロケット79を有する。このモータ77の回転軸77aには、2個のスプロケット79が設けられている。
【0050】
図7に示すように、ケース76に固定されたモータ77の回転軸77aは、ケース76の壁部70を貫通して形成された貫通孔に挿通されてケース76内に入っている。スプロケット79は、回転軸77aに取り付けられた状態で、ケース76内に配置されている。ケース76は、その上部に第1開口部81を有し、払出通路31を通過する遊技球8を内部に入球可能な構成となっている。また、ケース76は、その下部に第2開口部82を有しており、この第2開口部82は、払出通路31の第1誘導部42の上部と繋がっている。したがって、遊技球8は、ケース76の第1開口部81からケース76内に入り、第2開口部82から出て第1誘導部42に流れるようになっている。すなわち、このケース76は払出通路31の一部を構成するものとなっている。
【0051】
ケース76の内側には、ケース76内に入った遊技球8をスプロケット79に案内する案内部83が設けられている。この案内部83は、ケース76内に入った遊技球8をスプロケット79の近傍位置に案内する通路である。この案内部83は第1開口部81と繋がって形成されている。
【0052】
図6、図7に示すように、払出通路31と抜取通路32との間には、スプロケット79から送られてきた遊技球8を抜取通路32へと案内する案内通路90が形成されている。案内通路90は、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えるときに、これに連動して払出装置41が払い出す遊技球8を抜取通路32に案内するためのものである。この案内通路90は、遊技球8の入口90aがケース76内に位置するように設けられている。
【0053】
ケース76内において、スプロケット79の下方位置には、遊技球8の抜き取りの際にスプロケット79が回転したときにスプロケット79から落とされた遊技球8を受ける受け部91が設けられている。受け部91は板状に構成されており、案内通路90と連続状に繋がって形成されている。この受け部91は、案内通路90に向かうにつれて徐々に下方に傾斜している。
【0054】
スプロケット79には、複数(図例では3つ)の鉤状の突起部79aが形成されている。スプロケット79は、鉤状の突起部79aに遊技球8を載せることができるようになっている。スプロケット79に載った遊技球8は、スプロケット79が図6において反時計回りに回転することにより、下方に落ち、第2開口部82から第1誘導部42へと流れて払出通路31の下流側に送られるようになっている。1個のスプロケット79が一回転すると、3個の遊技球8が払出通路31の下流側に送られる。
【0055】
払出通路31は、払出装置41よりも上流側の部分において、第1通路31bと第2通路31cの2本の通路が並設された構造となっており、誘導通路33から排出された遊技球8は、第1通路31bと第2通路31cを通過し、払出装置41によって計数されて下流側の第1誘導部42に送られる。
【0056】
なお、スプロケット79が止まっている場合、このスプロケット79よりも上流側の払出通路31にある遊技球8は、このスプロケット79によって堰き止められ、この払出装置41よりも上流側に残った状態となっている。
【0057】
図8に示すように、抜取通路32の中途部には、この抜取通路32を遮断する遮断手段95が設けられている。この遮断手段95は、所定のタイミングで抜取通路32を遮断する遮断部材96と、この遮断部材96を付勢する付勢部材97(バネ部材)を備える。遮断部材96には遊技球8が通過可能な孔(以下、「通過孔96a」という)が板厚方向に貫通して形成されている。遮断部材96は、抜取通路32の中途部を横断し、抜取通路32とほぼ直交する方向にスライド自在に設けられている。
【0058】
遮断部材96は、通過孔96aと抜取通路32とが一致して、遊技球8の通過を許容する通過許容位置(図8(a)に示す遮断部材96の位置)と、通過孔96aと抜取通路32とがずれて遊技球8の通過を遮る遮断位置(図8(b)に示す遮断部材96の位置)とに位置変更可能となっている。
【0059】
この遮断部材96は、遊技機1の本体枠3の開閉動作に連動して、通過許容位置と遮断位置とに位置を変更するようになっている。すなわち、遮断部材96は、本体枠3が開いた状態のときには、遮断位置にて遊技球8が抜取通路32を通過するのを遮断し、本体枠3が閉じた状態のときに、通過許容位置にて遊技球8を通過させるようになっている。この遮断部材96は、例えば、遊技機1内に設けられたソレノイド(99)、および付勢部材97を介して通過許容位置と遮断位置とに位置変更されるようになっている。
【0060】
遊技機1内には、図柄表示部17の制御や賞球の払い出し、遊技球8の貸し出し等、種々の遊技の進行に関わる制御を行う制御装置101が設けられている。この制御装置101は、図9に示すように、遊技機1の大当たりの抽選等を行う主制御部102、主制御部102の抽選結果を受けて図柄表示部17の演出等を行う副制御部103、遊技盤4の各入賞口に遊技球8が入り主制御部102が入賞を判定したことに基づいて賞球の払出を行う払出制御部104、抜取通路32を介して遊技球8を抜き取る際の制御を行う球抜制御部105等から主構成される。なお、制御装置101は、遊技機1外からの貸し出し信号に応じて、払出装置41を駆動して所定数の遊技球8を上皿9に排出して貸し出すようになっている。
【0061】
主制御部102は、予め設定入力されている遊技制御プログラムに従い各種演算を行うメインCPU111、図柄表示部17に表示される図柄変動パターン等を含む遊技制御プログラム等が記憶されているROM112、データの読み書きに用いられるRAM113等を備える。
【0062】
図10に示すように、球抜制御部105は、各種演算を行うCPU121と、電源監視部122と、払出装置41等の駆動プログラム124、タイマー125、球抜きスイッチ状態監視部126(作動スイッチ58の状態監視部)、切替弁50の開閉状態監視部127(切替弁50の切替状態監視部)等が組み込まれたROM128と、球抜きスイッチ状態記憶部131(作動スイッチ58の状態記憶部)、切替弁50の切り替え状態を記憶する開閉スイッチ状態記憶部132(切替弁50の切替状態記憶部)、球抜き球数記憶部133等を有するRAM134とを備えている。
【0063】
球抜制御部105は、電源監視部122によって、遊技機1の主電源のON/OFFを監視し、切替弁50の開閉状態監視部127によって切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えているかどうかを監視し、球抜きスイッチ状態監視部126によって、作動スイッチ58が弁本体51の当接部51cと当接してONになっているか否かを監視するようになっている。
【0064】
払出通路31において払出装置41の上流側の部分に残っている遊技球8を抜き取る場合、球抜制御部105は、図11に示すように、遊技機1の電源監視部122によって遊技機1の主電源のON/OFFをチェックする(S1)とともに、遊技機1の主電源がOFFになっている場合に、開閉状態監視部127によって、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えているか否かをチェックする(S2)。
【0065】
球抜制御部105は、切替弁50が抜取通路32に切り替わっている場合には、球抜きスイッチ状態監視部126によって作動スイッチ58のON/OFFの監視を行う(S3)。そして、球抜制御部105は、この球抜きスイッチ状態監視部126によって作動スイッチ58がONになっているかどうかをチェックする(S4)とともに、作動スイッチ58がONになっている場合には、払出装置41のモータ77をタイマー125を介して所定時間駆動して(S5)、払出装置41よりも上流側(上側)で、払出通路31に残っている遊技球8を下流側に排出させる。
【0066】
球抜制御部105は、払出装置41の上流側に残っている遊技球8の数がわかっている場合には、その球数を払い出すのに必要な時間だけモータ77を駆動することができる。球抜制御部105は、図11に示すように、所定数の遊技球8が排出された否かをチェックし(S6)、所定数の遊技球8が排出された場合には、払出装置41の駆動を停止する。
【0067】
また、遊技機1内には、本体枠3が開いているか否かを感知する筐体開閉センサ(図示略)が設けられており、球抜制御部105は、図12に示すように、筐体開閉センサのON/OFFを監視し(S11)、この筐体開閉センサがONのとき(本体枠3が開いているとき)、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えているか否かをチェックする(S12)。切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えている場合には、球抜制御部105は、遮断手段95の遮断部材96を操作するソレノイド99をONにし(S13)、遮断部材96を抜取位置から遮断位置へと位置変更させる。なお、球抜制御部105は、筐体開閉センサがOFFのときには、前記ソレノイド99をOFFにし、遮断部材96は、付勢部材97の付勢力によって遮断位置から通過許容位置への位置変更する。また、遮断部材96は、付勢部材97の付勢力によって作動が制御されていてもよい。この場合、遮断部材96は、遊技機1の筐体が開状態(本体枠3が開いている状態)にあるときは、本体枠3に向かって突出するように設けられる。この状態では、遮断部材96は抜取通路32を遮断する遮断位置に配置される。そして、この遮断部材96は、筐体が閉状態(本体枠3が閉じられた状態)になったときに、本体枠3に押圧されて通過許容位置に変位する。
【0068】
以下、遊技機1の貯留タンク30の遊技球8および払出通路31に残っている遊技球8の抜き取り方法について説明する。貯留タンク30の遊技球8を抜き取るには、まず、弁本体51を第1姿勢Aから第2姿勢Bに変更する。弁本体51を第1姿勢Aから第2姿勢Bに変更するには、まず、支持部材53の第1片53aを壁部70の第1壁部71に向かうように指で押し上げる。このとき、第1片53aは第1壁部71に当接し、その動きが規制される。そうすると、第1片53aの突起部60が上方に移動し、弁本体51の係合突起部51bから離れる。
【0069】
このとき、弁本体51の弁部51aに当接している遊技球8がこの弁部51aを押し、弁部51aは、払出通路31から離れるように移動する。そうすると、弁本体51は、図3において反時計回りに回動し、係合突起部51bが第2壁部72に当接するかまたは近接した状態になる。このとき押し上げていた支持部材53の第1片53aを下ろすと、その突起部60の第2辺部60bが弁本体51の係合突起部51bに当接して係止する。突起部60の第2辺部60bは、支持部材53を付勢するバネ部材61の付勢力により、所定の押圧力で係合突起部51bを係止する。
【0070】
以上により、弁本体51は、第1姿勢Aから第2姿勢Bに姿勢変更される。弁本体51が第2姿勢Bに変わると、弁部51aに塞がれていた抜取通路32の第2入球口32aが開放され、誘導通路33の遊技球8が抜取通路32を通過し、これにより貯留タンク30の遊技球8は全て抜き取られる。
【0071】
弁本体51が第2姿勢Bに変わったとき、弁部51aに設けられた当接部51cが抜取通路32に設けられた作動スイッチ58に当接する。そうすると、この作動スイッチ58がONとなり、これに連動して払出装置41が作動する。作動スイッチ58がONになると、制御装置101によって払出装置41のモータ77が駆動される。このとき、モータ77の回転軸77aは、図6において時計回りに回転する。これによりスプロケット79は、遊技球8は払い出す方向(反時計回り)とは逆の方向(時計回り)に回転する。このスプロケット79の回転により、スプロケット79から落ちた遊技球8は、ケース76内の受け部91上に載り、この受け部91に案内されて案内通路90から抜取通路32へと流れる。
【0072】
なお、弁本体51を第2姿勢Bから第1姿勢Aに変更するには、弁本体51が図6において時計回りに回動するように係合突起部51bを第2壁部72に向かって指で押す。そうすると、支持部材53の突起部60の第2辺部60bは、鉛直方向に対して傾斜して形成されていることから、この係合突起部51bに押されて上方に移動する。
【0073】
支持部材53の係合突起部51bは、支持部材53の突起部60の第2辺部60bを押し上げながら、第3壁部73に向かって移動する。弁本体51の係合突起部51bが支持部材53の突起部60の第2辺部60bを越えたとき、支持部材53の突起部60による弁本体51の係止が解除される。このとき、弁本体51の係合突起部51bは、第3壁部73に当接または近接するが、弁本体51の自重、または誘導通路33からの遊技球8が弁部51aに当接すること等により、再び支持部材53の突起部60の第1辺部60aに当接して係止される。
【0074】
上述したように、弁本体51は、支持部材53の第1片53aを指で押し上げることにより第1姿勢Aから第2姿勢Bに姿勢変更し、また、第2姿勢Bにある突起部60を第3壁部73に向かって指で押すことにより第2姿勢Bから第1姿勢Aに姿勢変更する。これにより、切替弁50は、払出通路31と抜取通路32との通路の切替を手動により行うことができるようになっている。
【0075】
以上説明した遊技球排出構造および遊技機1によれば、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えたとき、払出装置41の上流側で払出通路31に残っていた遊技球8は、切替弁50の通路の切り替えに連動した払出装置41による迅速な排出によって、抜取通路32から抜き取られるため、例えば払出装置41のクリーニング等のメンテナンス時に遊技球8が払出装置41からこぼれ出て邪魔になるということがなく、メンテナンス時の作業性が向上する。
【0076】
また、払出通路31と抜取通路32の間には、払出装置41によって払い出される遊技球8を払出通路31から抜取通路32へと案内する案内通路90が設けられているので、払出通路31の上流側で、払出通路31内に残っていた遊技球8は、案内通路90を通じて抜取通路32から遊技店内の島設備に回収されるため、遊技機1の上皿9に排出されて邪魔になることがなく、また、上皿9に排出された遊技球8が不正に使用されることをも防止できる。
【0077】
また、切替弁50が遊技球8の通路を払出通路31から抜取通路32に切り替えたとき、この切替弁50の弁本体51と当接することで払出装置41を作動させるようにしているので、遊技球8を抜き取りたい場合のみに、払出装置41の上流側で払出通路31に残っている遊技球8を確実に抜き取ることができる。しかも、この作動スイッチ58は、抜取通路32を区画する区画壁56の内面56a側に設けられているので、切替弁50が遊技球8の通路を抜取通路32に切り替えたときにのみ作動するようになっている。これにより、遊技機1は、作動スイッチ58が誤作動を生じ難い構成になっている。また、本実施形態では、切替弁50の操作を手動で行うことができるようになっていることから、遊技機1の省電力化を実現できる。
【0078】
図13〜図15は、遊技球排出構造および遊技機1の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、払出装置41の下流側に、切替弁50が遊技球8の通路を払出通路31から抜取通路32に切り替えたとき、この切り替えに連動して、払出通路31を通過する遊技球8を抜取通路32に案内する案内部材140が設けられている。
【0079】
図13、図14に示すように、案内部材140は、リンク部材141を介して弁本体51と連結されている。リンク部材141は、長尺上の板形状とされており、その一端部に弁本体51が第1連結軸142を介して連結されている。リンク部材141には、第1連結軸142が挿通される孔(図示略)が形成されており、第1連結軸142は、リンク部材141の孔に挿通された状態でリンク部材141と弁本体51を連結している。弁本体51とリンク部材141は、第1連結軸142まわりに相対回動自在に連結されている。リンク部材141の他端部には、案内部材140の一端部が第2連結軸143を介して連結されている。リンク部材141と案内部材140は、第2連結軸143まわりに相対回動自在に連結されている。リンク部材141には、第2連結軸143が挿通される孔(図示略)がこのリンク部材141の長手方向に長い長孔として形成されており、第2連結軸143は、この孔の長手方向に沿って移動可能となっている。リンク部材141の中途部は、第1枢支軸144を介して通路形成枠36に回動自在に設けられている。案内部材140の他端部(基部)は、第2枢支軸145を介して通路形成枠36に回動自在に設けられている。
【0080】
第2実施形態では、図15に示すように、払出通路31と抜取通路32とが並設されている。払出通路31と抜取通路32との間には、この払出通路31と抜取通路32とを区画する区画壁部146が設けられている。払出通路31と抜取通路32は、この区画壁部146を挟んで一体に形成されている。この区画壁部146には、払出通路31と抜取通路32と繋ぐ開口部147が設けられている。案内部材140は、弁本体51が第1姿勢Aにあるときに、この開口部147を塞ぐように設けられている。
【0081】
弁本体51が第1姿勢Aにあるとき、案内部材140は、前記区画壁部146とほぼ平行になり、この区画壁部146の開口部147を閉塞している。切替弁50が遊技球8の通路を払出通路31から抜取通路32に切り替えたとき(弁本体51が第2姿勢Bとなったとき)、案内部材140は、これと連動し、この弁本体51およびリンク部材141を介して第2枢支軸145まわりに回動する。
【0082】
このとき、案内部材140は図14に示すように払出通路31を遮断し、案内部材140の回動によって区画壁部146の開口部147が払出通路31と抜取通路32とを連通した状態となり、払出装置41によって下流側に払い出された遊技球8は、この案内部材140に当たって開口部147から抜取通路32側に案内される。これによって、遊技機1は貯留タンク30の遊技球8を抜き取り可能となっている。
【0083】
上記構成の第2実施形態によれば、払出装置41の下流側に設けた案内部材140によって、払出装置41から払出通路31の下流側に排出された遊技球8を抜取通路32に案内することで、払出装置41の上流側で払出通路31内に残っていた遊技球8を確実に抜き取ることができる。第2実施形態のその他の構成は第1実施形態と同じである。第2実施形態は、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0084】
なお、本発明は上記の実施の形態に限らず、種々の変更・変形が可能である。
【0085】
例えば、上述した第2実施形態では、弁本体51がリンク部材141を介して切替弁50を連動して作動する構成を例示したが、遊技機1は、リンク部材141を用いずに、弁本体51を切替弁50と連動する構成を採用できる。すなわち、図16に示すように、遊技機1内に弁本体51を作動させるソレノイド149(下部弁切替ソレノイド)を設けておき、球抜制御部105の開閉状態監視部127が、切替弁50が遊技球8を通路を抜取通路32に切り替わったことを感知したとき、そして、球抜きスイッチ状態監視部126が作動スイッチ58がONになったことを感知したときに、球抜制御部105によって、このソレノイド149を作動させ、弁本体51を作動させるようにしてもよい。
【0086】
さらに、上述した実施の形態では、遊技機1の主電源がOFFのときに、遊技球8の抜き取りが可能になる構成を例示したが、遊技機1の主電源がONの状態であっても遊技球8の抜き取りを行うようにしてもよい。この場合、例えば、図17に示すように、球抜制御部105の電源監視部122が、遊技機1の主電源がONであることを感知した場合、主制御部102によって、賞球が払い出されている途中であるか否かをチェックし(S21)、賞球が払い出されている途中であれば、主制御部102のRAM113に賞球払出指令の記憶があるかどうかをチェックする(S22)。
【0087】
主制御部102は、主制御部102のRAMに賞球払出指令が記憶されている場合には、遊技球8の球数減算処理(S23)を行い、払出装置41の上流側に遊技球8が残っているか否かの判定を行う(S24)。払出装置41の上流側に遊技球8が残っている場合には、賞球の払出が終了したか否かがチェックされ(S25)、賞球の払出が終了している場合には、ソレノイドを作動させて、案内部材140を動かして払出通路31の遊技球8を抜取通路32に案内可能な状態にして、払出装置41を作動して残っている遊技球8は抜取通路32へと排出させるようにする(S26)。
【0088】
また、上述した実施の形態では、遊技球8を案内通路90を介して抜取通路32側に通過させる例を示したが、スプロケット79を反時計回りに回転させて第1誘導部42の第1排出口46から上皿9に出して、払出通路31の上流側に残った遊技球8を抜き取るようにしてもよい。
【0089】
上述した実施の形態では、抜取通路32の中途部に遮断手段95を設けた例を示したが、抜取通路32に遮断手段95を設けない構成を採用できる。
【0090】
上述した実施の形態では、切替弁50が手動により操作される例を示したが、この切替弁50を電動によって作動させるようにしてもよい。また、上述した実施の形態では、払出通路31と抜取通路32を1つの通路形成枠36に一体に設けた例を示したが、これらを別々の樹脂成形体で構成してもよい。
【0091】
なお、上述した実施形態においては、本発明をパチンコ機に適用した例を示したが、これに限らず、アレンジボールやじゃん球等の弾球遊技機全般、および遊技球を用いたスロットマシンにも適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】第1実施形態に係る遊技機の正面図である。
【図2】遊技機の背面図である。
【図3】切替弁の弁本体が第1姿勢にあるときの背面図である。
【図4】切替弁の弁本体が第2姿勢にあるときの背面図である。
【図5】切替弁の弁本体が第1姿勢にあるときの側面図である。
【図6】払出装置の背面図である。
【図7】払出装置の断面図である。
【図8】(a)は、遮断手段が抜取通路を遮断を解除した状態を示す断面図であり、(b)は、遮断手段が抜取通路を遮断した状態を示す断面図である。
【図9】遊技機の制御系統のブロック図である。
【図10】球抜制御部のブロック図である。
【図11】遊技球の抜き取り手順を示すフローチャートである。
【図12】遮断手段の作動手順を示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態を示し、切替弁の弁本体が第1姿勢にあるときの背面図である。
【図14】切替弁の弁本体が第2姿勢にあるときの背面図である。
【図15】案内部材を示す部分断面図である。
【図16】遊技機の変形例を示す制御系統のブロック図である。
【図17】遊技機の変形例を示す遊技球の抜き取り手順のフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
1…遊技機、8…遊技球、30…貯留タンク、31…払出通路、32…抜取通路、41…払出装置、50…切替弁、56…区画壁、58…作動スイッチ、90…案内通路、140…案内部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする遊技球排出構造。
【請求項2】
遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、
払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする遊技球排出構造。
【請求項3】
遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、
払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする遊技機。
【請求項5】
遊技球が抜取通路を通過するように前記切替弁が通路を切り替えるときに、切替弁と当接することで払出装置を作動させる作動スイッチを有することを特徴とする請求項3または4に記載の遊技機。
【請求項6】
前記作動スイッチは、抜取通路を区画する区画壁の内面側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
【請求項7】
前記切替弁は、手動によって払出通路と抜取通路とを切り替え可能に構成されてなることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項8】
前記切替弁が遊技球の通路を抜取通路に切り替えたときに、この切り替えに連動して、払出通路を遮断するとともに、払出装置の上流側で払出通路内に残っていた遊技球を抜取通路へと案内する案内部材が払出装置の下流側に設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の遊技機。
【請求項1】
遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする遊技球排出構造。
【請求項2】
遊技機の上部に設けられる遊技球の貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技球排出構造であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、
払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする遊技球排出構造。
【請求項3】
遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成されてなることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
遊技球を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの遊技球を賞球または貸し出しのために下流側に通過させて遊技機外に払い出す払出通路と、貯留タンクの遊技球を抜き取るためにこの遊技球を下流側に通過させる抜取通路と、払出通路と抜取通路とを切り替える切替弁と、切替弁の下流側でかつ払出通路の中途部に設けられるとともにこの払出通路を通る遊技球を所定の個数で排出させる払出装置とを備えた遊技機であって、
払出装置は、遊技球が抜取通路を通過するように切替弁が通路を切り替えたときに、この切り替えに連動してこの払出装置よりも上流側で払出通路内に残っている遊技球を下流側に払い出すように構成され、
払出通路には、この払出装置が払い出す遊技球を抜取通路へと流れるように案内する案内通路が設けられていることを特徴とする遊技機。
【請求項5】
遊技球が抜取通路を通過するように前記切替弁が通路を切り替えるときに、切替弁と当接することで払出装置を作動させる作動スイッチを有することを特徴とする請求項3または4に記載の遊技機。
【請求項6】
前記作動スイッチは、抜取通路を区画する区画壁の内面側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
【請求項7】
前記切替弁は、手動によって払出通路と抜取通路とを切り替え可能に構成されてなることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項8】
前記切替弁が遊技球の通路を抜取通路に切り替えたときに、この切り替えに連動して、払出通路を遮断するとともに、払出装置の上流側で払出通路内に残っていた遊技球を抜取通路へと案内する案内部材が払出装置の下流側に設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−229243(P2008−229243A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−76954(P2007−76954)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(000169477)アビリット株式会社 (294)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(000169477)アビリット株式会社 (294)
【Fターム(参考)】
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