説明

遊技球検出装置及びこれを備えた弾球遊技機

【課題】突出して遊技球の流れを阻害することなく、遊技球を1個に限らず適正に検知することが可能な遊技球検知センサを備えた遊技球検出装置及び弾球遊技機を提供する。
【解決手段】遊技球検出装置は、移動する遊技球8を検知する遊技球検知センサ42を備えて構成されている。この遊技球検知センサ42は、誘電体からなるシート状部材54と、互いに間隔をあけた並列状態でシート状部材54の一方向に沿って該シート状部材54にライン状に設けられた複数の電極とを有して、複数の電極と各電極間の誘電体部分とでセンサキャパシタを形成してなり、ライン状に延在する複数の電極を該延在の方向と交差する交差方向に遊技球8が通過する際の静電容量変化に基づき該遊技球8を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球を検知する遊技球検知センサを備えた遊技球検出装置、及び該遊技球検出装置を備えた弾球遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の弾球遊技機には、球受け皿に滞留している遊技球が発射ハンドルの操作で遊技盤の遊技領域に発射されると、それら遊技球が遊技領域に設けられた障害釘や風車等に当たりながら遊技領域を流下し、遊技領域に設けられた各種の入賞口に入球したり、それらに入球せずに遊技領域最下部のアウト口から外部に排出されたりする構成を備えたものが存在する(特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1記載の弾球遊技機では、一般入賞口に入球すると対応する個数の遊技球が払い出され、またスタートチャッカーに入球するとこれを契機として当たり抽選が実行されると共に、対応する個数の遊技球が払い出され、当たり抽選の結果に応じて、遊技領域中央の図柄表示装置で演出表示が行われる。そして、当たり抽選に当選すると、遊技領域下部に設けられた可変入賞装置(大入賞口)が開閉動作し、その入球に対応する多量の遊技球が払い出される。この当たり抽選に対応する図柄表示装置での表示は、抽選結果に応じた特別図柄に対応する装飾図柄を用いて行われる。
【0004】
また、この弾球遊技機では、上記当たり抽選とは別に、スタートチャッカーを遊技中に所定時間ずつ開放動作させるための開放抽選が行われるが、該開放抽選は、遊技領域に設けられたスルーゲートを遊技球が通過したことを契機として行われる。この開放抽選に対応する表示は、上記図柄表示装置とは別に遊技領域に設けられた表示部に、抽選結果に応じた普通図柄を用いて行われる。この弾球遊技機では、上記図柄表示装置を有するセンター飾りが遊技領域の中央部に配置されており、上記スルーゲートは、センター飾りの両側にそれぞれ配置されている。
【0005】
上記スルーゲートは、一部が遊技領域の盤面に嵌め込まれた状態で取り付けられている。つまり、遊技盤には、スルーゲートに対応させて盤面前後方向に貫通された貫通孔が形成されており、スルーゲートはその一部が該貫通孔に対して嵌め込まれた状態で遊技盤に固定されている。図12(a),(b)に示すように、スルーゲート70は、遊技球を通過させる検知孔71aを有する近接センサからなるゲートセンサ71と、該ゲートセンサ71の後端部に接続された配線72と、ゲートセンサ71を保持するセンサホルダ73とを有し、ゲートセンサ71をセンサホルダ73に保持したユニット状態で、センサホルダ73から両側に突出するベース部73aを遊技盤80にネジ止めされる。この状態で、ゲートセンサ71は、後部半分が遊技盤80内に埋設され、かつ前部半分が遊技盤80の盤面から前方に突出した形で該遊技盤80に取り付けられる。なお、図12(b)における符号tは、ゲートセンサ71の厚さを示している。
【0006】
また、遊技球の通過を検出するものとして、微小容量キャパシタに生じる微弱な容量変化に基づいて所要の物理現象を検出するスイッチドキャパシタ型超高感度センサ回路を用いたパチンコ玉通過検出器が存在する(特許文献2(本出願人による出願件)参照)。
【0007】
このパチンコ玉通過検出器では、筒状に構成されたセンサキャパシタの内側を遊技球(パチンコ玉)が通過するときの微弱な静電容量変化を検出することで、該遊技球の通過を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−19848号公報
【特許文献2】特許第3350662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1記載のスルーゲート70は、ゲートセンサ71の検知孔71aが遊技球を1個のみ通過させ得る内径を有するだけであるため、遊技球を1個ピンポイントで検知するのみであり、例えば、遊技領域での遊技球の流れを領域的に検知するようなことはできなかった。
【0010】
そして、ゲートセンサ71の前部及びセンサホルダ73が遊技盤80から前方に大きく突出するため、遊技球の流れを阻害することにもなり、このような遊技球の流れを勘案して遊技領域の他の遊技部品の配置を考慮する必要も生じ、また、スルーゲート70の上記突出部分に遊技球が引っ掛かって球詰まりを起こすなどの不都合を生じる虞もあった。
【0011】
また、上記特許文献2記載のパチンコ玉通過検出器にあっても、筒状のセンサキャパシタが遊技球を1個のみ通過させ得るものであるため、遊技球を1個ピンポイントで検知するのみであり、上述と同様、遊技領域での遊技球の流れを領域的に検知することはできない。更に、筒状のセンサキャパシタの配置状態によっては、上記ゲートセンサ71の場合と同様、遊技盤から前方に大きく突出することになり、球詰まりを誘発するなど、上述と同様の不都合を生じる虞もある。
【0012】
そこで本発明は、突出して遊技球の流れを阻害することなく、遊技球を1個に限らず適正に検知することが可能な遊技球検知センサを備えた遊技球検出装置、及び該遊技球検出装置を備えた弾球遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は(例えば図1乃至図11参照)、移動する遊技球(8)を検知する遊技球検知センサ(42)を備えた遊技球検出装置(4)において、
前記遊技球検知センサ(42)は、誘電体からなるシート状部材(54)と、互いに間隔をあけた並列状態で前記シート状部材(54)の一方向に沿って該シート状部材(54)にライン状に設けられた複数の電極(55a,55b,55c)と、を有して、前記複数の電極(55a〜55c)と各電極間の誘電体部分とでセンサキャパシタ(Cs,Cs1,Cs2)を形成してなり、
ライン状に延在する前記複数の電極(55a〜55c)を該延在の方向と交差する交差方向に遊技球(8)が通過する際の静電容量変化に基づき該遊技球(8)を検出してなる、
ことを特徴とする遊技球検出装置(4)にある。
【0014】
好ましくは、前記複数の電極(55a,55b,55c)を前記交差方向に並列的に通過する複数個の遊技球(8)を検知してなる構成を備える。
【0015】
また好ましくは、所定の高周波スイッチング信号で駆動されるスイッチング回路(51,56,57)によって、前記センサキャパシタ(Cs,Cs1,Cs2)に電圧源を接続して該センサキャパシタ(Cs,Cs1,Cs2)に一定電圧を急速充電する期間と、該センサキャパシタ(Cs,Cs1,Cs2)に積分回路(52)を接続して該センサキャパシタ(Cs,Cs1,Cs2)の充電電荷を放出させて蓄積する期間と、を高速に繰り返して、前記センサキャパシタ(Cs,Cs1,Cs2)の静電容量変化を前記積分回路(52)の出力電圧変化として検出してなる構成を備える。
【0016】
また、本発明は(例えば図1、図2及び図10参照)、前記遊技球検出装置(4)を備え、かつ、
遊技球(8)を打ち出して遊技する遊技領域(21)を有する遊技盤(20)、該遊技領域(21)の中央部に配置されたセンター役物(22)、及び、前記遊技領域(21)における該センター役物(22)の一側(例えば図1の左側)及び他側(例えば図1の右側)にそれぞれ設けられて遊技球(8)をそれぞれ流下させる第1及び第2遊技球流路(21a,21b)を備え、
前記遊技球検知センサ(42)を、前記第1及び第2遊技球流路(21a,21b)における各上部にそれぞれ配置してなる、
ことを特徴とする弾球遊技機(1)にある。
【0017】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、遊技球検知センサが、誘電体からなるシート状部材と、互いに間隔をあけた並列状態でシート状部材の一方向に沿って該シート状部材にライン状に設けられた複数の電極とを有して、複数の電極と各電極間の誘電体部分とでセンサキャパシタを形成してなり、ライン状に延在する複数の電極を該延在の方向と交差する交差方向に遊技球が通過する際の静電容量変化に基づき該遊技球を検出するので、検出しようとする物理現象に伴って微小容量のセンサキャパシタに生じる微弱な容量変化を超高感度に検出して、遊技球の移動を正確に検出することができる。そして、シート状部材に複数の電極をライン状に設けた遊技球検知センサを面状に貼り付けることで、従来のように遊技盤に突出して遊技球の流れを阻害するような不都合を生じることなく、遊技球を1個に限らず適正に検出できる遊技球検知センサを備えた遊技球検出装置を提供することができる。
【0019】
また、本発明によると、複数の電極を交差方向に並列的に通過する複数個の遊技球を検知するので、シート状部材に複数の電極をライン状に設けた遊技球検知センサを所要の部位に面状に貼り付けることで、様々な遊技等、種々の用途に応用することができる。
【0020】
更に、本発明によると、所定の高周波スイッチング信号で駆動されるスイッチング回路によって、センサキャパシタに電圧源を接続して該センサキャパシタに一定電圧を急速充電する期間と、該センサキャパシタに積分回路を接続して該センサキャパシタの充電電荷を放出させて蓄積する期間と、を高速に繰り返して、センサキャパシタの静電容量変化を積分回路の出力電圧変化として検出するので、検出しようとする物理現象に伴って微小容量のセンサキャパシタに生じる微弱な容量変化を超高感度に検出するセンサ回路を実現でき、これを応用した高性能な遊技球検知センサを実現することができる。
【0021】
本発明によると、遊技領域の中央部に配置されたセンター役物、及び該遊技領域における該センター役物の一側及び他側にそれぞれ設けられて遊技球をそれぞれ流下させる第1及び第2遊技球流路を備え、遊技球検知センサを、第1及び第2遊技球流路における各上部にそれぞれ配置したので、第1遊技球流路と第2遊技球流路にそれぞれ流下する遊技球をそれぞれ検出することで、例えば所謂右打ち又は左打ちすべき状況下で誤った操作をしている遊技者に注意を促すなどの処置を施すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る第1の実施形態におけるパチンコ機の構成を示す正面図である。
【図2】第1の実施形態におけるパチンコ機の遊技領域を拡大して示す正面図である。
【図3】本発明に係る遊技球検知センサの構成の一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図4】遊技球検知センサの変形例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図5】(a),(b)は遊技球検知センサのセンサキャパシタの検知信号を検出する遊技球検出装置に適用し得るセンサ回路の第1構成例を示す図である。
【図6】(a)はセンサキャパシタの検知信号を検出する遊技球検出装置に適用し得るセンサ回路の第2構成例を示す図、(b)はセンサ回路の第3構成例を示す図である。
【図7】(a),(b),(c)はセンサキャパシタの検知信号を検出する遊技球検出装置に適用し得るセンサ回路の第4構成例を示す図である。
【図8】(a),(b),(c)はセンサキャパシタの検知信号を検出する遊技球検出装置に適用し得るセンサ回路の第5構成例を示す図である。
【図9】第2の実施形態におけるパチンコ機の遊技領域を拡大して示す正面図である。
【図10】(a),(b),(c)は、それぞれ本発明に係る遊技球検知センサを用いた構成例を示す正面図である。
【図11】本発明に係る遊技球検知センサを遊技球計数機に適用した構成例を示す図であり、(a)は遊技球計数機全体を示す斜視図、(b)は該遊技球計数機の遊技球検知部を示す平面図である。
【図12】従来のスルーゲートを示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る遊技球検知センサを備えた遊技球検出装置、及び該遊技球検出装置を備えた弾球遊技機に関する実施形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
まず、本発明に係る実施形態として、遊技球検出装置を備えた弾球遊技機としてのパチンコ機、並びに該遊技球検出装置について、図1乃至図10を参照して説明する。なお、図1は本実施形態のパチンコ機の構成を示す正面図、図2は該パチンコ機の遊技領域を拡大して示す正面図である。
【0025】
<第1の実施形態>
図1に示すように、遊技場等に設置される本実施形態のパチンコ機1は、液晶装置からなる図柄表示装置36を組み込んだセンター飾り(センター役物)22が遊技領域21の中央部に配置され、図柄表示装置36を囲む枠体の下枠部分にステージが設けられている。
【0026】
すなわち、パチンコ機1は、移動する遊技球8を検知する遊技球検知センサ42を有する遊技球検出装置4(図5〜図8参照)を備えたもので、矩形状の外枠2と、該外枠2の前側に設けられ、該外枠2に合わせて方形枠サイズに構成された前枠3とを備えている。遊技球8は、鉄等の磁性体からなる直径11mm程度の球体として構成される。上記前枠3は、一側の上下部に配設されたヒンジ機構5a,5b等により外枠2に開閉可能に組み付けられると共に、他側に配設された施錠装置6を介して閉止状態に保持される。前枠3の正面側には、矩形状のガラス扉7及び上球皿9が共に横開き開閉及び着脱可能に取り付けられており、施錠装置6及びロック機構(不図示)を介して前枠3の前面を覆う閉止状態で保持される。
【0027】
上球皿9には、貯留する遊技球を下球皿10に排出する球抜きボタン13が配設されている。また、前枠3の下部には、球出口17を有する下球皿10が配設され、該下球皿10に他側(図1の右側)には発射ハンドル11が配置されている。
【0028】
前枠3には、遊技球8を打ち出して遊技する遊技領域21を有する遊技盤20が着脱可能に保持されており、遊技領域21は、ガラス扉7の正面を臨むように設けられている。遊技盤20の前面側には、外周に突出する円弧状の外レール31a及び内レール31bによって構成される案内レール31が配設され、該案内レール31に囲まれた内側に上記遊技領域21が設けられている。
【0029】
図1及び図2に示すように、遊技領域21には、中央部にセンター飾り(センター役物)22が配置され、その周囲に多数の遊技釘35、複数の風車32、及び、遊技盤20裏面側に遊技球検知センサ42を配設されたスルーゲート27が配置されている。更に、一般入賞口29,33、始動入賞口23,30、アタッカー25,26などの入賞口、並びにセンター飾り22等が配置されている。
【0030】
スルーゲート27は、遊技盤20上面(表面)を通過する遊技球を遊技盤20裏面側の遊技球検知センサ42によって検知するように構成されているため、従来のように遊技盤20から前方に大きく突出することはなく、遊技球8の流れを阻害することがなく、遊技球8の流れを勘案して第2遊技球流路21bの他の遊技部品の配置を考慮する必要がない。従って、従来のようにスルーゲートの突出部分に遊技球が引っ掛かって球詰まりを起こすなどの不都合の発生は確実に防止されている。
【0031】
また、一般入賞口29,33はそれぞれ、不図示の入賞孔に入賞した遊技球を検知する入賞球検知センサ(不図示)を有している。この入賞球検知センサは、図12で説明した従来型のゲートセンサ71を用いて構成することも、本発明に係る遊技球検知センサ42を用いて構成することも可能であるが、遊技球検知センサ42を用いる場合は、上記したスルーゲート27と同様に遊技盤20裏面側に遊技球検知センサ42を配置する構成となる。
【0032】
始動入賞口23は、チューリップ状の開閉部材を有さないポケット状に構成され、不図示の入賞孔に入賞した遊技球を検知する入賞球検知センサを有している。また、始動入賞口30は、左右のチューリップ状の開閉部材を開閉動作させる構成を有しており、入賞した遊技球を検知する不図示の入賞球検知センサを有している。これら入賞球検知センサは、図12で説明した従来型のゲートセンサ71を用いて構成することも、本発明に係る遊技球検知センサ42を用いて構成することも可能であるが、遊技球検知センサ42を用いる場合は、上記したスルーゲート27と同様に遊技盤20裏面側に遊技球検知センサ42を配置する構成となる。
【0033】
また、アタッカー25,26は、横方向に長い矩形状の開閉部材25a,26aをそれぞれ有している。開閉部材25a,26aは、通常時閉止されており、遊技中、所定の条件下で特別遊技状態が成立した際に前方に開放されるように構成されている。アタッカー25,26内には入賞球検知センサ(不図示)が配置されており、この入賞球検知センサも、従来型のゲートセンサ71を用いて、或いは本発明の遊技球検知センサ42を用いて構成することが可能である。
【0034】
一般入賞口29,33、始動入賞口23,30及びアタッカー25,26の後側にはそれぞれ、遊技盤20を貫通する球通路孔が設けられており、それぞれに入賞した遊技球は、この球通路孔を通って遊技盤20裏側に排出される。遊技領域21の最下部には、各入賞口に入賞せずに流下した遊技球を遊技盤20裏側に排出させるアウト口44が設けられている。
【0035】
本パチンコ機1は、遊技状況に応じて所謂左打ちと右打ちを切り替えて操作する形式のものであり、遊技領域21におけるセンター飾り22の一側(図1の左側)と他側(図1の右側)には、主に左打ちによる遊技球8(即ち、遊技領域21に弱めに打ち出された遊技球8)を流下させる第1遊技球流路21aと、主に右打ちによる遊技球8(即ち、遊技領域21に強めに打ち出された遊技球8)を流下させる第2遊技球流路21bとがそれぞれ設けられている。これら第1遊技球流路21a及び第2遊技球流路21bの各上部(即ち、遊技球の流下開始部)における遊技盤20の裏面側には、遊技球検知センサ42がそれぞれ配設されている。
【0036】
このような本パチンコ機1は、上球皿9及びガラス扉7が閉止施錠された状態で遊技に供され、上球皿9に遊技球8を貯留した状態で発射ハンドル11が回動操作されることによって弾球遊技が開始される。発射ハンドル11が回動操作されると、上球皿9に貯留された遊技球8が1個ずつ案内レール31に沿って遊技領域21に順次送り出される。
【0037】
遊技領域21に打ち出された遊技球8が入賞口の何れかに入賞すると、該入賞口内の入賞球検知センサによって検知され、入賞した入賞口の種類や遊技状況に応じた個数の賞球が賞球払出し機構(不図示)によって上球皿9或いは下球皿10に払い出される。遊技領域21中央部の図柄表示装置36は、遊技盤20裏面側に配設された制御基板(不図示)による制御で遊技状況に応じた種々の演出表示を行う。一方、遊技領域21に打ち出されて何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球8は、アウト球としてアウト口44から遊技盤20裏面側に排出される。
【0038】
次に、センター飾り22及びその周辺部について詳細に説明する。上述したように、遊技領域21におけるセンター飾り22の左右は、所謂左打ち用の第1遊技球流路21aと所謂右打ち用の第2遊技球流路21bとに分けられている。そして、センター飾り22の一側と他側には第1遊技球流路21aと第2遊技球流路21bとがそれぞれ設けられ、センター飾り22の上部には第1及び第2遊技球流路21a,21bを連絡する上部通過路21cが設けられている。
【0039】
また、第1遊技球流路21aには、前述した多数の遊技釘35と共に上下2つの風車32、一般入賞口33、始動入賞口23及びアタッカー25が設けられている。第1遊技球流路21aは、パチンコ機1が通常モードの状態及び通常モードから当選した大当たりのラウンド消化時において遊技球8を導く領域であり、発射ハンドル11の回動角が比較的小さく、発射ハンドル11で打ち出す遊技球の初速が比較的小さい状態で用いられる領域である。なお、パチンコ機1が通常モードの状態とは、大当たりの抽選確率が低確率で、始動入賞口30の羽根部材が開閉しないか又は低い確率で開閉動作する状態(所謂電チューサポートが無い状態)を示している。
【0040】
また、第2遊技球流路21bには、前述した多数の遊技釘35と共にスルーゲート27、一般入賞口29、始動入賞口30及びアタッカー26が設けられている。第2遊技球流路21bは、時間短縮(時短)モードの状態、確率変動(確変)モードの状態、時短モード又は確変モードから当選した大当たりのラウンド消化において遊技球を導く領域であり、発射ハンドル11の回動角が比較的大きく、打ち出される遊技球の初速が比較的高い状態で用いられる領域である。なお、パチンコ機1が時短モードの状態とは、通常大当たりのラウンド消化後に移行するモードであり、大当たりの抽選確率が低確率で、始動入賞口30の羽根部材が高い確率で開閉する状態(所謂電チューサポートが有る状態)を示している。また、パチンコ機1が確変モードの状態とは、確変大当たりのラウンド消化後に移行するモードであり、大当たりの抽選確率が高確率で、始動入賞口30の羽根部材が高い確率で開閉する状態を示している。
【0041】
一方、センター飾り22の左側部には、第1遊技球流路21aを流下する遊技球8が遊技釘35の誘導により比較的低い確率で進入し得るワープ入球口37が形成されている。センター飾り22におけるステージ41の左側には、ワープ入球口37から進入した遊技球を該ステージ41上に放出する放出口39が形成されている。また、ステージ41の下部中央には、放出口39から放出されて該ステージ41上の誘導口(不図示)に進入した遊技球8を始動入賞口23に向けて落下させる放出口40が形成されている。
【0042】
次に、本パチンコ機1での左打ちによる遊技について説明する。このパチンコ機1は、通常モードの場合、通常モードに対応した画像を図柄表示装置36に表示する。その際、遊技者は、発射ハンドル11の回動角を比較的小さく調整して、初速が比較的低い状態で遊技球8を打ち出す。すると、遊技球8は、案内レール31から離れた後、センター飾り22上部の左側部及びその付近の遊技釘35に当接して第1遊技球流路21aに流下し、該第1遊技球流路21a内の風車32や遊技釘35に衝突しながら、ワープ入球口37に進入して誘導口(不図示)に落下したものは始動入賞口23に落下し、或いは、誘導口に落下しないものはステージ41の左右部分から、始動入賞口23と離れた方向に落下する。また、ワープ入球口37に進入しない遊技球8は、遊技釘35に導かれて一般入賞口33や始動入賞口23に入賞し、或いは、これらに入賞せずにアウト口44から遊技盤20裏面側に排出される。
【0043】
始動入賞口23に遊技球8が入賞した場合には、遊技盤裏側に設けられた主制御基板(不図示)において、低確率(例えば1/399の確率)で確変大当たり及び通常大当たりの抽選が行われる。そして、確変大当たりと通常大当たりの何れかに当選すると、遊技盤裏側に設けられた副制御基板(不図示)を介して図柄表示装置36に表示される図柄(例えば1〜9の数字の何れか)のうちの同じものを例えば3つ揃え、所定のラウンド数(例えば15回)を消化するまでアタッカー25の開閉部材25aを繰り返し開閉動作させる。
【0044】
本パチンコ機1では、確変大当たりに当選した場合には大当たりの所定ラウンド終了後に確変モードに移行し、また、通常大当たりに当選した場合には大当たりの所定ラウンド終了後に時短モードに移行する。そして、確変モード又は時短モードに移行した場合、副制御基板の制御で、右打ちを行う旨の遊技者に対する指示(メッセージ)が図柄表示装置36に表示されるため、遊技者は、この指示に従い、当選した大当たりが確変モードか時短モードかに拘わらず右打ちを行う。
【0045】
次に、本パチンコ機1での右打ちによる遊技について説明する。このパチンコ機1では、確変モード又は時短モードの場合、移行したモードに対応した画像を図柄表示装置36に表示する。その場合、遊技者は、発射ハンドル11の回動角を比較的大きく調整し、初速が比較的早い遊技球を打ち出す。
【0046】
これにより、打ち出された遊技球8は、上部通過路21cを通過して第2遊技球流路21bを流下する。第2遊技球流路21bを流下する遊技球8は、遊技釘35に当接しながら、或るものは遊技釘35に導かれてスルーゲート27を通過し、或るものは一般入賞口29や始動入賞口30に入賞し、これらの何れにも入賞しなかったものはアウト口44から遊技盤20裏面側に排出される。
【0047】
スルーゲート27を通過する遊技球8は、該スルーゲート27に対応する遊技球検知センサ42で検知されるため、主制御基板がこれに基づいて、始動入賞口30の羽根部材を所定回数だけ開閉動作させる(電チューサポート状態)。これにより、始動入賞口30に遊技球8が高確率で入賞し、これに対応した賞球の払い出しが行われるため、遊技者は、手持ちの遊技球をあまり減らすことなく大当たり抽選での当選を狙い続けることができる。
【0048】
上記確変モードにおいて、主制御基板は、電チューサポート状態で始動入賞口30に遊技球8が入賞する度に高確率(例えば1/39の確率)で確変大当たり、通常大当たりの抽選を行い、確変大当たりと通常大当たりの何れかに当選すると、図柄表示装置36に表示される図柄のうちの同じものを例えば3つ揃わせ、所定ラウンド数が消化するまでアタッカー26の開閉部材26aを繰り返し開閉動作させる。確変モードは、次の大当たりに当選するまで継続する。
【0049】
また、上記時短モードにおいて、主制御基板は、電チューサポート状態で始動入賞口30に遊技球8が入賞する度に低確率(例えば1/399の確率)で確変大当たり、通常大当たりの抽選を行い、確変大当たりと通常大当たりの何れかに当選すると、図柄表示装置36で図柄の同じものを揃わせ、所定ラウンド数が消化するまでアタッカー26の開閉部材26aを繰り返し開閉動作させる。この際、主制御基板は、通常大当たりから時短モードに移行させ、該時短モードで例えば100回の抽選を終了するまでに大当たりに当選しない場合には時短モードを終了させ、左打ちの通常モードに復帰させる。
【0050】
通常モードに復帰する場合、副制御基板の制御で、左打ちに戻す旨の遊技者に対する指示が図柄表示装置36に表示されるため、遊技者は、この指示に従い、発射ハンドル11の回動角を戻して遊技球8の打ち出しを弱くする左打ちに切り替え、第1遊技球流路21aに遊技球8を流下させて再び大当たりを狙う状態となる。
【0051】
ここで、上記確変モードか時短モードで右打ちしている際、或いは上記通常モードで左打ちしている際に、遊技者が誤って逆の打ち方を行っている場合には、副制御基板(不図示)が、第1遊技球流路21a裏面側に配置された遊技球検知センサ42による検知信号と、第2遊技球流路21b裏面側に配置された遊技球検知センサ42による検知信号とに基づき、右打ち又は左打ちにする旨の指示(メッセージ)を図柄表示装置36に表示して、その時点での正規の打ち方に修正するように遊技者に促す。つまり、右打ちしなければならない場合に左打ちしている際には、「右打ちして下さい!!」等のメッセージを図柄表示装置36に表示し、左打ちしなければならない場合に右打ちしている際には、「左打ちして下さい!!」等のメッセージを図柄表示装置36に表示するように制御する。
【0052】
上述の「誤って逆の打ち方を行っているか否か」の検出は、第1及び第2遊技球流路21a,21bの各遊技球検知センサ42の遊技球検知に基づく遊技球検出装置4の検出結果を、副制御基板(不図示)が、例えば、右打ちすべき状況において第2遊技球流路21bで規定数(例えば10個)以上の遊技球が検出されず、第1遊技球流路21aで規定数(例えば10個)以上の遊技球が検出された場合に、遊技者が逆の打ち方を行っていると判定して、図柄表示装置36に上記メッセージを表示するように制御する。そして副制御基板は、この表示を表示している間、遊技球の個数の変化を監視し、右打ちすべき状況において第2遊技球流路21bでの遊技球が規定数(例えば10個)以上となり、第1遊技球流路21aでの遊技球が規定数(例えば10個)未満となったことを検出した時点で、遊技者が正規の打ち方に戻したと判定して、上記メッセージの表示を停止する。左打ちすべき状況において「逆の打ち方を行っているか否か」の検出及びメッセージの表示の仕方は、上記と逆に行われることは勿論である。
【0053】
なお、上述した打ち方の誤りを知らせる手法として、メッセージ表示に代えて音声で打ち方の誤りを知らせることも可能である。その場合、パチンコ機1の遊技機本体に備えた不図示の演出用放音装置などから所要の内容を音声で発するように構成することができる。
【0054】
以下、このような第1及び第2遊技球流路21a,21bを流下する遊技球8を検知する遊技球検知センサ42、並びに該検知による容量(静電容量)の変化に基づいて遊技球8の流下を検出する遊技球検出装置4を実現するための具体的構成について詳細に説明する。該遊技球検出装置4は、副制御基板(不図示)に接続されており、遊技球検知センサ42の検知による容量(静電容量)の変化に基づいて遊技球8の流下を検出する。なお、図3は遊技球検知センサ42の構成の一例を示す図であり、図3(a)は正面図、図3(b)は背面図である。
【0055】
図3(a)に示すように、移動する遊技球8を検知する遊技球検知センサ42は、非金属製の誘電体(絶縁体)からなる横長矩形状のシート状部材54と、互いに僅かな間隔をあけて近接した並列状態で該シート状部材54の一方向(図3の左右方向)に沿って該シート状部材54の表側にライン状に薄膜形成された複数(本実施形態では3本)の電極55a,55b,55cとを有して、電極55a〜55cと各電極間の誘電体部分とで横長状のセンサキャパシタCs(後述するセンサキャパシタCs1,Cs2も同様)を形成している。
【0056】
上記遊技球検知センサ42を有する遊技球検出装置4は、ライン状に延在する電極55a,55b,55cを該延在の方向と交差する交差方向(図3の上下方向)に遊技球8が通過する際の静電容量変化に基づき該遊技球8を検出する。なお、上記シート状部材54は、縦長の矩形状に構成することも、正方形状に構成することも、更に横方向に長尺にしたベルト状に構成することも可能であり、取り付ける部位に対応して適宜の形状に構成することが可能である。
【0057】
上記遊技球検知センサ42は、電極55a,55b,55cを交差する方向に並列的に通過する複数個の遊技球8を、静電容量の総変化量に基づいて同時的に検知できるように構成されている。その場合、遊技球8の各1個の静電容量の変化量が予め測定されて副制御基板のメモリ(不図示)に記憶され、この副制御基板に接続された遊技球検出装置4は、例えば、遊技球検知センサ42によって検知された静電容量の総変化量を1個の静電容量の変化量で除算することで遊技球8の個数を正確に算出する。
【0058】
図3(b)に示すように、遊技球検知センサ42の裏側には、ほぼ全面に粘着面48が設けられ、その中央部に矩形状に残された誘電体の部分には、シート状部材54を一部貫通して表面側の電極55a,55b,55cに導通する導電性部材からなる端子58a,58b,58cが取り付けられている。これら端子58a〜58cは、副制御基板側の同数(3つ)のプリント状の端子(不図示)にそれぞれ密接されて導通する。センサキャパシタCsは、このプリント状端子を介して、後述する図5〜図8のスイッチング回路51,56,57に接続される。
【0059】
なお、本実施形態の場合、遊技球検知センサ42は、遊技盤20の裏側から図3(b)の状態で遊技盤裏面に粘着面48を面状に貼着される(貼り付けられる)ため、電極55a〜55cは実際には遊技盤20の前方側(図1の手前側)を向かずに後方側(図1の奥側)を向くことになる。しかし、本発明に係る遊技球検知センサ42は、その設定に応じてシート状部材54の厚さ方向(図3の手前−奥方向)に広がる検知領域を形成するため、遊技盤20の表側を流下する遊技球8を、遊技盤20裏側の、しかも後方を向いた電極55a〜55cとシート状部材54の誘電体部分とで成すセンサキャパシタCsによって的確に検知することができる。上記検知領域の遊技球検知センサ42の厚さ方向での広がり状態は、遊技球検出装置4における設定により適宜、広く又は狭くすることが可能である。
【0060】
ここで、図4は遊技球検知センサ42の変形例を示す図であるが、同図を参照して、この変形例について説明する。なお、図4(a)は正面図、図4(b)は背面図である。
【0061】
図4(a),(b)に示す遊技球検知センサ42は、シート状部材54及び電極55a,55b,55cについては、図3に示した遊技球検知センサ42の構成例と同様であるが、シート状部材54の裏面には端子58a〜58cは無く、これに代えて、電極55a,55b,55cの一端部に接続されて導通する配線59a,59b,59cを有している。シート状部材54の一端部には、シート状部材54から離れる方向に延びる配線支持部54aが形成され、該配線支持部54aには配線59a〜59cが互いの間隔を狭めた状態で固定又はプリント化されている。配線支持部54aの先端部には、裏面に粘着面54bを有する固定部54cが設けられており、遊技盤20裏面などに粘着面48を貼着してシート状部材54を面状に固定した状態で、配線支持部54aを延ばして粘着面54bで固定部54cを近傍に固定して、固定部54cから更に延びる配線部54dによって遊技球検出装置4に接続される。つまり、センサキャパシタCsは、配線部54dを介して、後述する図5〜図8のスイッチング回路51,56,57に接続される。
【0062】
このような変形例の遊技球検知センサ42によると、図3に示した遊技球検知センサ42とは異なる配置構造が得られ、これら図3及び図4に示した遊技球検知センサ42を適宜用いることで、取付け時の自由度を拡大できるという利点が得られる。
【0063】
なお、図3及び図4に示した遊技球検知センサ42では、電極を3本有し、電極55aと55bとの間及び電極55bと55cとの間にそれぞれセンサキャパシタCsを形成したが、これに限らず、電極55a,55b(又は55b,55c)を2本のみ設け、電極55a,55bの間(又は55b,55cの間)にセンサキャパシタCsを形成した構成によっても、同様の効果が得られることは勿論である。この場合、シート状部材54の上下方向の幅をより小さくしてコンパクト化できるという効果も得ることができる。或いはこれとは逆に、電極を3本超えて設け(4本以上)、それら電極の各間にセンサキャパシタCsを形成するように構成することもできる。その場合、同様の効果を得ることができると共に、検知精度をより高めることができるという効果も得られる。
【0064】
次に、図5乃至図8を参照し、上記遊技球検知センサ42のセンサキャパシタCsの検知信号(微小な静電容量変化)を超高感度に検出する遊技球検出装置4に適用し得るセンサ回路の第1〜第5構成例について説明する。なお、このセンサ回路には、前述した、本出願人により出願されて既に特許第3350662号として特許登録されている回路構成を適用している。
【0065】
これらセンサ回路は、微小なICチップ内に形成され得るものであり、遊技球検出装置4の遊技球検知センサ42に一体的に設けた状態で該遊技球検知センサ42と一体的に配置されることも、遊技球検知センサ42に別途接続した状態でパチンコ機1の副制御基板(不図示)等に配設することもできる。
【0066】
まず、図5(a),(b)を参照し、第1構成例における遊技球検出装置4の回路構成と動作波形の要点について説明する。該遊技球検出装置4は、検出しようとする物理現象に伴って容量変化が生じるセンサキャパシタCsと、所定の高周波スイッチング信号で切り換えられるスイッチング回路51と、演算増幅器52、抵抗Rf、及びキャパシタCfからなる積分回路と、演算増幅器53、抵抗R1〜R3及びキャパシタC1からなる平滑回路とを有している。なお、同図では、高周波スイッチング信号を発生する系やセンサキャパシタCsの充電電源は図示していない。なお、センサキャパシタCs及びキャパシタC1の一端や演算増幅器52の非反転入力は、ゼロボルト電位点に接続されている(▽印がそのことを示している)。
【0067】
スイッチング回路51は、周波数Fの高周波スイッチング信号によって繰り返し切り換えられる。スイッチング回路51がA側に接続されると、センサキャパシタCsは所定の負電圧源−Vrに接続され、センサキャパシタCsは電圧−Vr(一定電圧)を急速充電される。スイッチング回路51がB側に接続されると、センサキャパシタCsは負電圧源−Vrから切り離されて演算増幅器52の反転入力に接続される。このとき、抵抗RfとキャパシタCfを介して演算増幅器52の反転入力が非反転入力と同じゼロボルトに保たれるように帰還作用が働く。つまり、センサキャパシタCsの充電電荷が抵抗Rfを通じた電流によって放電される。言い換えると、センサキャパシタCsに積分回路を接続して該センサキャパシタCsの充電電荷を放出させて蓄積する。
【0068】
スイッチング回路51の切り換えが高速に繰り返されると共に、センサキャパシタCsの放電時定数がある程度大きいので、センサキャパシタCsの電圧がゼロボルトになる前にスイッチング回路51が再びA側に接続され、センサキャパシタCsが再び電圧−Vrに急速充電される。この動作を繰り返しているときの演算増幅器52(積分回路)の出力電圧V1の平均値(積分電圧V1とも記す)は、
V1=Cs×Vr×Rf×F
となる。ここで、Csが0.1pF、Vrが1ボルト、Rfが100kΩ、Fが1MHzであるとすると、積分電圧V1は10ミリボルトであり、十分に大きな電圧となる。そしてスイッチング周波数が十分に高いので、センサキャパシタCsの微弱で短時間の変化でも積分回路が高速にこれに応答し、積分電圧V1の変化が明確に現れる。例えば、この積分電圧V1を目的に応じて設定したしきい値で2値化することで、センサキャパシタCsに容量変化を生じさせる物理現象の有無を高精度・高感度に検出することができる。図5の第1構成例では、積分電圧V1をより取り扱いやすくするために、演算増幅器52の出力に演算増幅器53、抵抗R1〜R3及びキャパシタC1からなる平滑回路を接続している。必要に応じて更に増幅回路を接続する。
【0069】
図3及び図4で説明した遊技球検知センサ42を参照する。ここで、中央の電極55bと隣の電極55aとの間の静電容量を第1センサキャパシタCs1とし、中央の電極55bと隣の電極55cとの間の静電容量を第2センサキャパシタCs2とする。遊技球の直径は約11mmであり、電極55a,55b,55cの各幅は約1mm、各電極の間隔も約1mmとした。これにより、遊技球が遊技球検知センサ42の表面側又は裏面側を通過するプロセスで、第1センサキャパシタCs1と第2センサキャパシタCs2の容量変化が相補的に生じる。
【0070】
そこで、2つのセンサキャパシタCs1,Cs2のそれぞれを、図5(a)と同様な構成の図6(a)のセンサ回路に接続して第2構成例とする。図6(a)では、図5(a)における演算増幅器52、抵抗Rf及びキャパシタCfからなる積分回路と、演算増幅器53、抵抗R1〜R3及びキャパシタC1からなる平滑回路とを、積分平滑回路61,62として示している。また、2つのスイッチング回路56,57は同じ高周波スイッチング信号により同期して切り換えられ、負電圧源−Vrは同一電圧源を使用する。
【0071】
積分平滑回路61からは第1センサキャパシタCs1の容量に対応する積分電圧V11が出力され、積分平滑回路62からは第2センサキャパシタCs2の容量に対応する積分電圧V12が出力される。この2つの積分電圧V11とV12とを差動増幅回路46に入力し、その差動電圧ΔVを、ウインドコンパレータを構成する2つのコンパレータ81,82に入力する。このウインドコンパレータには正負のしきい値±Vsが設定されており、差動電圧ΔVが±Vsの範囲内に収まっていれば両コンパレータ81,82の出力はともに“0”である。2つのセンサキャパシタCs1,Cs2の容量バランスがくずれると、差動電圧ΔVが±Vsの範囲から外れ、コンパレータ81又は82の出力が“1”になる。
【0072】
上記遊技球検知センサ42を遊技球が通過する方向によって、第1センサキャパシタCs1と第2センサキャパシタCs2の相補的容量変化のシーケンスが異なり、そのため2つのコンパレータ81と82から“1”パルスが出力されるシーケンスが異なる。従って、コンパレータ81と82から“1”パルスが出力される順番を検出することで、遊技球の通過方向も弁別できる。
【0073】
図6(b)に示す第3構成例は、図6(a)に示した第2構成例の改良タイプである。差動増幅回路46の出力側に直流カット用のCR微分回路47を接続すると共に、その出力側に増幅回路49を接続している。この構成によれば、差動増幅回路46の出力の直流電圧誤差(オフセット電圧)による影響を除外することができ、より高精度化を実現することができる。
【0074】
図7(a),(b),(c)に、第4構成例における回路構成と動作波形の要点を示す。この第4構成例では、センサキャパシタCsは1個である。所定の高周波スイッチング信号で駆動されるスイッチング回路51によってセンサキャパシタCsの一方の電極に電圧対称な正電源+Vrと負電源−Vrとを交互に繰り返し接続すると共に、スイッチング回路51に同期するサンプルホールド回路63の入力にセンサキャパシタCsの他方の電極を接続し、かつサンプルホールド回路63の出力をスイッチング回路51に同期する同期検波回路64に入力し、センサキャパシタCsの容量変化を同期検波回路64の出力電圧変化として検出する。
【0075】
サンプルホールド回路63は、非反転入力がゼロボルト点に接続された演算増幅器65と、この演算増幅器65の出力と反転入力とを接続するキャパシタ66と、キャパシタ66と並列接続されたスイッチング回路67とからなる。同期検波回路64は、演算増幅器68と、演算増幅器65の出力と演算増幅器68の非反転入力を結ぶキャパシタ69とスイッチング回路74の直列回路と、キャパシタ69とスイッチング回路74の中点をゼロボルト点に導くスイッチング回路75と、演算増幅器68の非反転入力とゼロボルト点に接続されたキャパシタ76と、演算増幅器68の出力と反転入力とを結ぶ抵抗77とキャパシタ78の並列回路と、演算増幅器68の反転入力とゼロボルト点に接続された抵抗79とからなる。
【0076】
各スイッチング回路67,74,75は、スイッチング回路51と同期してオンオフ制御される。スイッチング回路67は、スイッチング回路51によりセンサキャパシタCsに負電圧から正電圧に接続切り換えする直前に短時間オンとなる。スイッチング回路74は、スイッチング回路51によりセンサキャパシタCsに負電圧を印加している期間の中間でオンとなる。スイッチング回路75は、スイッチング回路51によりセンサキャパシタCsに正電圧を印加している期間の中間でオンになる。
【0077】
演算増幅器65の作用により、その反転入力は非反転入力と同じゼロボルトに保たれる。そのため、スイッチング回路51によりセンサキャパシタCsが−Vrから+Vrに接続切り換えされると、演算増幅器65の反転入力には、
Q=Cs×2Vr
の電荷が流入する。この電荷は全てキャパシタ66を介して吸収されるため、この瞬間に演算増幅器65の出力電圧は、キャパシタ66の容量をC22とすると、
ΔV=Cs×2Vr÷C22
だけ低下する。同様にスイッチング回路51によりセンサキャパシタCsが−Vrから+Vrに接続切り換えされると、演算増幅器65の出力電圧は前記ΔVだけ上昇する。このΔVで変化する交流電圧を同期検波回路64により直流電圧に変換する。この直流電圧がセンサキャパシタCsの容量に対応した電圧である。これを平滑回路(低域通過フィルタ)や増幅回路を通し、適宜な電圧弁別回路で2値化するなどのように応用する。
【0078】
この第4構成例によれば、各スイッチング回路の動作周波数に同期した信号のみを選択的に検出することにより、外来雑音を効果的に除去できることとなり、高感度で安定なセンサ回路を実現することができる。
【0079】
次に、図8(a),(b),(c)を参照して、第4構成例の回路原理を差動タイプに適用した第5構成例について説明する。ここでは、検出しようとする物理現象に伴って2つのセンサキャパシタCs1とCs2に微弱な容量変化が相補的に生じるように構成している。この構成は図3及び図4において詳しく説明した。
【0080】
図8(a)に示すように、第1センサキャパシタCs1と第2センサキャパシタCs2とを直列接続し、所定の高周波スイッチング信号で駆動される2つのスイッチング回路56,57によってこの直列センサキャパシタCs1・Cs2の両端に電圧対称な正電源+Vrと負電源−Vrとを交互に繰り返し接続すると共に、スイッチング回路56,57に同期するサンプルホールド回路63の入力に直列センサキャパシタCs1,Cs2の中点を接続し、かつサンプルホールド回路63の出力をスイッチング回路56,57に同期する同期検波回路64に入力し、両センサキャパシタCs1,Cs2の差動的容量変化を同期検波回路64の出力電圧変化として検出する。
【0081】
サンプルホールド回路63と同期検波回路64の構成と動作は図7の第4構成例と同じである。この第5構成例では、第2構成例及び第3構成例の効果と第4構成例の効果とを合わせ持つことになり、これも遊技球検出装置4の適用に好適である。
【0082】
第1の実施形態では、以上説明した第1〜第5構成例の遊技球検出装置4を適用することにより、検出しようとする物理現象に伴って微小容量のセンサキャパシタCsに生じる微弱な容量変化を超高感度に検出して、遊技球8の移動を正確に検出することができる。そして、シート状部材54に電極55a,55b,55cをライン状に設けた遊技球検知センサ42を面状に貼り付けることで、従来のように遊技盤に突出して遊技球の流れを阻害するような不都合を生じることなく、遊技球を1個に限らず適正に検出できる遊技球検知センサ42を備えた遊技球検出装置4、及び該遊技球検出装置4を備えたパチンコ機(弾球遊技機)1を提供することができる。
【0083】
また、本実施形態によると、電極55a〜55cを交差方向に並列的に通過する複数個の遊技球8を検知することができるので、シート状部材54に複数の電極をライン状に設けた遊技球検知センサ42を所要の部位に面状に貼り付けることで、様々な遊技など、種々の用途に応用することができる。
【0084】
また、本実施形態によると、遊技領域21の中央部に配置されたセンター飾り22、及び遊技領域21における該センター飾り22の一側及び他側にそれぞれ設けられて遊技球8をそれぞれ流下させる第1及び第2遊技球流路21a,21bを備え、遊技球検知センサ42を、第1及び第2遊技球流路21a,21bにおける各上部にそれぞれ配置したので、第1及び第2遊技球流路21a,21bにそれぞれ流下する遊技球8をそれぞれ検出することで、所謂右打ち又は左打ちすべき状況下で誤った操作をしている遊技者に注意を促すなどの処置を施すことができる。
【0085】
<第2の実施形態>
前述した第1の実施形態では、図1及び図2において第1及び第2遊技球流路21a,21bの各上部に遊技球検知センサ42をそれぞれ配設することで、遊技者による右打ち、左打ちが適正に行われているか否かを検出、判定したが、これに限らず、図9に示すように構成することもできる。
【0086】
すなわち、第1及び第2遊技球流路21a,21bの各上部の遊技球検知センサ42を無くし、これに代えて、上部通過路21cにおける遊技盤20裏面側に遊技球検知センサ42を配設する。これにより、第2遊技球流路21b側に通過した遊技球の個数を検出することで、右打ち、左打ちが適正に行われているか否かを判定する。このように構成した第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0087】
一方、図9に示すように、センター飾り22のワープ入球口37の近傍、及びステージ41下部の内面両側に遊技球検知センサ42をそれぞれ配設することによって、以下のような遊技に活用することもできる。
【0088】
すなわち、ワープ入球口37から進入した時点で、センター飾り22の上部や側部に配設した演出用照明装置(不図示)を副制御基板(不図示)の制御で点滅させて興趣を向上させる構成を備える場合に、通常であれば、ワープ入球口37の部分にセンサを配設し該センサの遊技球検知に基づいて演出用照明装置を点滅させて所定時間後に停止するように構成するのであるが、本構成例の場合、次のように制御することができる。つまり、ワープ入球口37に進入した遊技球8をワープ入球口37近傍の遊技球検知センサ42を用いて検出すると共に、この遊技球8がステージ41から下方に落下したことをステージ41下部両側の遊技球検知センサ42を用いて検出する。この際、副制御基板は、ワープ入球口37に遊技球8が進入したことを検出した時点から演出用照明装置を点滅させ、ステージ41上から遊技球8が落下したことを検出した時点で点滅を停止させるように制御するのである。この場合、遊技球8がステージ41上に放出されてステージ41中央の誘導口(不図示)に落下した際は、遊技球8が始動入賞口23に入賞したことを検出した時点で点滅を停止することになる。
【0089】
本構成例では、このような制御が可能になることにより、通常であれば、ステージ41上から既に遊技球が落下しているにも拘わらず所定時間が経過していないため演出用照明装置の点滅を続けていたものを、ステージ41上から落下した時点で直ちに点滅を停止させて電力供給を節約(節電)することができる、という効果が得られる。
【0090】
次に、図10(a),(b),(c)を参照して、本発明に係る遊技球検知センサ42を用いた別の構成例について説明する。なお、これら構成例では、図1で説明した構成部分を共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0091】
図10(a)に示すパチンコ機1では、遊技領域21の中央部に図柄表示装置36を、センター飾り22を介さずに配置しており、図柄表示装置36の左右に、○印通過検知部83及び△印通過検知部84を有している。また、図柄表示装置36の中央下部の始動入賞口85は、×印通過検知部を兼用している。これら○印通過検知部83、△印通過検知部84及び始動入賞口85の各裏面側にはそれぞれ、本発明に係る前述の遊技球検知センサ42が配設されている。なお、図中の符号86は、一般入賞口である。
【0092】
この構成のパチンコ機1では、発射ハンドル11の操作で遊技領域21に打ち出されて流下する遊技球が、○印通過検知部83、△印通過検知部84、始動入賞口85を全て通過して、その旨が前述の遊技球検出装置4で検出されると、副制御基板(不図示)が、例えば「3」ポイントを取得した旨を図柄表示装置36に表示する演出を行う。これを繰り返すことで、「3ポイント」ずつ加算されていき、実際には大当たり抽選は主制御基板(不図示)で行うため本演出は大当たりとは無関係であるが、あたかも大当たりに近づくような感触を遊技者に与え、興趣を向上させることができる。
【0093】
図10(b)に示す構成例では、遊技領域21の中央部に横長の図柄表示装置36を配設すると共に、その下方に、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の通過検知部88を横一列に配設する。これら通過検知部88の各裏面側にはそれぞれ、本発明に係る遊技球検知センサ42が配設されている。また、各通過検知部88の下部には、それぞれ、遊技球通過時に点滅する照明部89が配設されている。
【0094】
この構成のパチンコ機1では、遊技領域21に打ち出されて流下する遊技球が、複数の通過検知部88の、どの数字を通過したかに応じて、副制御基板(不図示)が図柄表示装置36に「20120101」等を表示する演出を行う。これを繰り返すことで、偶然的に「123456789」が並んだ場合、あたかも大当たりに近づくような感触を遊技者に与えて、興趣を向上させることができる。この場合も、大当たり抽選は主制御基板(不図示)で行われるため、本演出は大当たりとは無関係である。
【0095】
図10(c)に示す構成例では、遊技領域21の中央部に図柄表示装置36を配設すると共に、その周囲を含む遊技領域21全体に、アルファベットのA〜Zを付した通過検知部87を配置する。これら通過検知部87の各裏面側にはそれぞれ、本発明に係る遊技球検知センサ42が配設されている。
【0096】
この構成のパチンコ機1では、遊技領域21に打ち出されて流下する遊技球が、複数の通過検知部87を、予め決められた順に通過することで、副制御基板(不図示)が図柄表示装置36に例えば「HAPPY」を表示する演出を行う。偶然的に「HAPPY」が並んだ場合、あたかも大当たりに近づくような感触を遊技者に与え、興趣を向上させることができる。この場合も、大当たり抽選は主制御基板(不図示)で行われるため、本演出は大当たりとは無関係である。
【0097】
次に、図11(a),(b)を参照して、本発明に係る遊技球検知センサ42を遊技球計数機に適用した構成例について説明する。なお、図11(a)は遊技球計数機全体を示す斜視図、図11(b)は該遊技球計数機の遊技球検知部を示す平面図である。
【0098】
図11(a)に示すように、遊技球計数機90は、パチンコ機で用いられる遊技球の個数を計数するもので、ホッパ93と、該ホッパ93の底面部に形成された投入口94と、該投入口94から投入された遊技球を並列状に一斉に転がり移動(転動)させる複数の転動流路14(図11(b))を有する係数部95と、を内部に備えている。更に、遊技球計数機90は、上部に、遊技球計数機の総数を表示する総数表示部91、及び、交換可能な景品数や余り球数を表示する表示部92を有している。
【0099】
この遊技球計数機90は、本発明に係る遊技球検出装置4(図5〜図8参照)を有し、図11(b)に示すように、上記転動流路14をその転動方向(同図の上下方向)と直交する幅方向(同図の左右方向)に亘るように、該転動流路14の内面(下面)に面状に貼着した遊技球検知センサ42を有している。転動流路14を転動した後の遊技球8は、放出部97から、不図示の下方の球回収装置に向けて放出され、パチンコ機が多数配備されている遊技場内に戻される。
【0100】
この遊技球計数機90では、横方向に長尺の遊技球検知センサ42は、図3及び図4に示した電極55a,55b,55cを交差する交差方向に通過する多数の遊技球8を、静電容量の総変化量に基づいて同時的に検知するように構成されている。遊技球8の各1個の静電容量の変化量が予め測定されて計数機制御部のメモリ(不図示)に記憶されており、この計数機制御部に接続された遊技球検出装置4(図5〜図8参照)が、遊技球検知センサ42によって検知されて記憶された静電容量の総変化量を、1個の静電容量の変化量で除算することで遊技球8の個数を正確に算出する。
【0101】
この構成例では、前述した第1〜第5構成例の遊技球検出装置4を適用することにより、多数の遊技球8を一斉に検出することで極めて短時間で計数できるという効果を得ることができる。
【0102】
以上、本発明をその好適な実施形態及び構成例に基づいて説明したが、本発明の遊技球検出装置及び弾球遊技機は、上記実施形態及び構成例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態及び構成例の構成から種々の修正及び変更を施した遊技球検出装置及び弾球遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
4…遊技球検出装置、
8…遊技球、
20…遊技盤、
21…遊技領域、
21a…第1遊技球流路、
21b…第2遊技球流路、
22…センター役物(センター飾り)、
42…遊技球検知センサ、
51,56,57…スイッチング回路、
54…シート状部材、
55a,55b,55c…電極、
Cs,Cs1,Cs2…センサキャパシタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する遊技球を検知する遊技球検知センサを備えた遊技球検出装置において、
前記遊技球検知センサは、誘電体からなるシート状部材と、互いに間隔をあけた並列状態で前記シート状部材の一方向に沿って該シート状部材にライン状に設けられた複数の電極と、を有して、前記複数の電極と各電極間の誘電体部分とでセンサキャパシタを形成してなり、
ライン状に延在する前記複数の電極を該延在の方向と交差する交差方向に遊技球が通過する際の静電容量変化に基づき該遊技球を検出してなる、
ことを特徴とする遊技球検出装置。
【請求項2】
前記複数の電極を前記交差方向に並列的に通過する複数個の遊技球を検知してなる、
請求項1に記載の遊技球検出装置。
【請求項3】
所定の高周波スイッチング信号で駆動されるスイッチング回路によって、前記センサキャパシタに電圧源を接続して該センサキャパシタに一定電圧を急速充電する期間と、該センサキャパシタに積分回路を接続して該センサキャパシタの充電電荷を放出させて蓄積する期間と、を高速に繰り返して、前記センサキャパシタの静電容量変化を前記積分回路の出力電圧変化として検出してなる、
請求項1又は2に記載の遊技球検出装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の遊技球検出装置を備え、かつ、
遊技球を打ち出して遊技する遊技領域を有する遊技盤、該遊技領域の中央部に配置されたセンター役物、及び、前記遊技領域における該センター役物の一側及び他側にそれぞれ設けられて遊技球をそれぞれ流下させる第1及び第2遊技球流路を備え、
前記遊技球検知センサを、前記第1及び第2遊技球流路における各上部にそれぞれ配置してなる、
ことを特徴とする弾球遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−249836(P2012−249836A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125007(P2011−125007)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(511135802)株式会社 ティーエス (1)
【出願人】(397024030)株式会社エーシーティー・エルエスアイ (13)
【Fターム(参考)】