説明

遊技用装置

【課題】遊技者の意図していない処理による不利益の発生を防ぐこと。
【解決手段】遊技機2に対応して設けられ、遊技者が所有する有価価値が記憶された携帯端末5に関係する所定の処理を行う遊技用装置3であって、前記携帯端末を受付けて、該受付けた携帯端末とのデータ通信を行う携帯端末通信手段330と、該受付けに応じて携帯端末5からデータ通信により受信した有価価値の使用を伴う第1処理と、該携帯端末とのデータ通信を実施するが有価価値の使用を伴わない第2処理と、を前記所定の処理として実施する処理手段328と、該処理手段328における少なくとも第1処理の実施、非実施を設定するための設定手段332と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に対応して設けられ、遊技者が携行する携帯端末に関係する所定の処理を行う遊技用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機に対応して設けられ、対応する遊技機において使用する遊技媒体の貸し出しを行う遊技用装置において、遊技者の利便性を向上させるために、遊技者が携行する携帯電話機等の携帯端末に記憶された電子マネーを遊技媒体の貸し出しに使用できるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、対応する遊技機の紹介ページURLを遊技者が携行する携帯電話機等の携帯端末に送信することで、携帯端末にて対応する遊技機の紹介ページを閲覧できるようにしるものがある。(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−5199号公報
【特許文献2】特開2008−237580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これら引用文献1の電子マネーを使用する処理、並びに引用文献2の紹介ページURLを送信する処理は、いずれも遊技機に対応設置される遊技用装置において、遊技者の携帯端末が近接されて受付けられることにより実施される処理であるので、これらの双方の処理を遊技用装置において実施可能とした場合にあっては、遊技者が、紹介ページURLの取得を希望して携帯端末を近接させた場合に、遊技者が意図していない電子マネーを使用する処理が実施されてしまい、遊技者に不利益が生じてしまう畏れがあるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技者が意図していない処理が実施されてしまうことによる不利益の発生を防ぐことのできる遊技用装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技用装置は、
遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられ、遊技者が所有する有価価値(電子マネー額、貯蓄玉数)を特定可能な有価価値特定情報(電子マネー額データ、会員ID)が記憶された携帯端末(携帯電話端末5,会員携帯電話端末5’)に関係する所定の処理を行う遊技用装置(カードユニット3、3’)であって、
前記携帯端末を受付けて、該受付けた携帯端末とのデータ通信を行う携帯端末通信手段(外部リーダライタ330)と、
前記携帯端末の受付けに応じて、該携帯端末から前記携帯端末通信手段によるデータ通信により受信した前記有価価値特定情報から特定される有価価値の使用を伴う第1処理(電子マネー貸出処理、携帯再プレイ処理)と、前記携帯端末通信手段による該携帯端末とのデータ通信を実施するが前記有価価値の使用を伴わない第2処理(情報送信処理)と、を前記所定の処理として実施する処理手段(制御ユニット328)と、
前記処理手段における少なくとも前記第1処理の実施(有効)、非実施(無効)を設定するための設定手段(変更操作部332の操作に応じて実施する制御ユニット328が変更操作処理を実施すする部分)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、携帯端末の受付けに応じて、有価価値の使用を伴う第1処理を実施するか否かを適宜に設定することができるので、遊技者が有価価値の使用を意図していないときに、第1処理が実施されて遊技者に不利益が発生してしまうことを防ぐことができる。
【0008】
本発明の手段1に記載の遊技用装置は、請求項1に記載の遊技用装置であって、
前記第1処理(電子マネー貸出処理、携帯再プレイ処理)が前記設定手段(変更操作部332)により実施、非実施のいずれに設定されているかを報知する報知手段(貸出有効表示部331)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1処理が実施に設定されているのか非実施に設定されているかを、携帯端末を受付けする前に事前に遊技者が確認できるようになるため、誤った携帯端末の受付けを遊技者が実施してしまうことを防止できるようになるので、より確実に、遊技者に不利益が発生してしまうことを防ぐことができる。
【0009】
本発明の手段2に記載の遊技用装置は、請求項1または手段1に記載の遊技用装置であって、
前記設定手段は、遊技者が前記第1処理(電子マネー貸出処理、携帯再プレイ処理)の実施、非実施を設定するための操作部(変更操作部332)を有する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者は、係員等を呼ぶことなく自分自身で第1処理の実施、非実施を設定変更できるようになるので、遊技者の利便性を向上できる。
【0010】
本発明の手段3に記載の遊技用装置は、請求項1、手段1、手段2のいずれかに記載の遊技用装置であって、
前記設定手段は、所定の変更条件(対応するパチンコ機2における大当りの発生から大当り経過タイマにセットされた所定時間の経過、無効化経過タイマにセットされた所定時間の経過)が成立したか否かを判定する条件成立判定手段(制御ユニット328が、割り込み監視処理を実施して大当り経過タイマや無効化経過タイマのタイマアップを監視する部分)を有し、該条件成立判定手段の判定結果に基づいて前記第1処理(電子マネー貸出処理)の実施、非実施を設定する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定の変更条件が成立したか否かに応じて第1処理の実施、非実施が自動的に設定されるようになるため、これら設定を変更するための遊技者の手間を省くことができるので、遊技者の利便性を向上できる。
【0011】
本発明の手段4に記載の遊技用装置は、手段3に記載の遊技用装置であって、
前記条件成立判定手段(制御ユニット328)は、所定の外部信号(例えば、大当り信号)を入力するための外部信号入力手段(外部入出力IF335)を有し、該外部信号入力手段への前記外部信号の入力の有無に基づいて(大当り信号の入力によりセットされる大当り経過タイマのタイマアップにより)前記変更条件が成立したか否かを判定する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、外部信号の入力の有無に基づいて変更条件が成立したか否かを判定するため、これら変更条件が成立したか否かの判定を的確に実施できるようになるので、判定の精度を向上できる。
【0012】
本発明の手段5に記載の遊技用装置は、請求項1または手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技用装置であって、
前記第2処理(情報送信処理)は、所定の有用コンテンツまたは該有用コンテンツを取得可能な情報(紹介ページのURL、特典提供サイトのURL)を前記携帯端末に送信する処理である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者は、所定の有用コンテンツを取得できるようになるので、遊技者へのサービスを向上できる。
【0013】
本発明の手段6に記載の遊技用装置は、手段5に記載の遊技用装置であって、
対応する遊技機の遊技状態(大当り状態)を特定可能な遊技状態特定情報(大当り中信号)を入力する遊技状態特定情報入力手段(外部入出力IF335)を備え、
前記有用コンテンツは、遊技機の異なる遊技状態(大当り中、大当り中以外)に対応する複数の有用コンテンツ(紹介ページ、特典提供サイトにて提供される待ち受け画面コンテンツ等)から成り、
前記処理手段(制御ユニット328)は、前記第2処理(情報送信処理)において、前記遊技状態特定情報入力手段に入力される遊技状態特定情報から特定される当該時点における前記遊技機の遊技状態に対応する有用コンテンツ(大当り状態でない場合には紹介ページ、大当り状態である場合には特典となる待ち受け画面コンテンツ等)を前記携帯端末に送信する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、対応する遊技機の遊技状態に応じて異なる有用コンテンツを遊技者に提供できるので、遊技者へのサービスを更に向上できるとともに、遊技機の遊技状態を、これら有用コンテンツを取得できる遊技状態にしようとする遊技者の意欲を喚起できるため、遊技機の稼働向上に資することもできる。
【0014】
本発明の手段7に記載の遊技用装置は、請求項1または手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技用装置であって、
前記第2処理(情報送信処理)は、前記遊技者の遊技履歴情報(会員遊技情報)を前記携帯端末(会員携帯電話端末5’)に送信する処理である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者は、自身の遊技履歴情報を携行する携帯端末に簡便に入力し、該入力された遊技履歴情報を携帯端末において利用できるようになるので、遊技者へのサービスを向上できる。
【0015】
本発明の手段8に記載の遊技用装置は、手段5〜手段7のいずれかに記載の遊技用装置であって、
前記有用コンテンツまたは前記有用コンテンツを取得可能な情報(紹介ページのURL、特典提供サイトのURL)または前記遊技履歴情報(会員遊技履歴)を管理する所定の管理装置(会員管理コンピュータ12)との通信を行う管理装置通信手段(通信部334)を備え、
前記処理手段(制御ユニット328)は、前記管理装置通信手段を通じて前記管理装置から取得した前記有用コンテンツまたは前記有用コンテンツを取得可能な情報(紹介ページのURL、特典提供サイトのURL)または前記遊技履歴情報(変形例において会員管理コンピュータ12から取得する会員遊技履歴)を前記第2処理において前記携帯端末(携帯電話端末5、会員携帯電話端末5’)に送信する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、個々の遊技用装置にて有用コンテンツまたは有用コンテンツを取得可能な情報または遊技履歴情報を管理する必要がないので、これら有用コンテンツまたは有用コンテンツを取得可能な情報または遊技履歴情報を記憶するための記憶容量を削減することができるばかりか、管理装置におけるデータを更新するのみで、各遊技用装置から送信される有用コンテンツまたは有用コンテンツを取得可能な情報または遊技履歴情報を更新できるので、これら更新の作業負荷を著しく低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の遊技用装置が適用された遊技用システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】実施例1に用いたパチンコ遊技機とカードユニットとを示す正面図である。
【図3】実施例1におけるカードユニットの構成を示すブロック図である。
【図4】実施例1のカードユニットにおける突出部を示す拡大図である。
【図5】(a)は、実施例に用いたカードユニットにおけるカードテーブルを示す図であり、(b)は、実施例に用いたカードユニットにおける遊技情報テーブルを示す図であり、(c)は、実施例に用いたカードユニットにおける会員遊技情報テーブルを示す図である。
【図6】実施例1における会員管理コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図7】実施例1に用いた会員情報テーブルの構成を示す図である。
【図8】実施例1におけるカードユニットの処理内容を示すフロー図である。
【図9】実施例1のカードユニットにおいて実施される電子マネー貸出処理の処理内容を示すフロー図である。
【図10】実施例1のカードユニットにおいて実施される情報送信処理の処理内容を示すフロー図である。
【図11】実施例1のカードユニットにおいて実施される変更操作処理の処理内容を示すフロー図である。
【図12】実施例1のカードユニットにおいて実施される無効化経過タイマタイマアップ処理の処理内容を示すフロー図である。
【図13】実施例1のカードユニットにおける表示部の表示内容の推移を示す図である。
【図14】(a)〜(e)は、実施例1のカードユニットにおける変更操作と設定内容との関係を示す説明図である。
【図15】実施例2におけるカードユニットの処理内容を示すフロー図である。
【図16】実施例2の遊技用システムにおける遊技履歴情報の送受状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る遊技用装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の遊技用装置であるカードユニット3が適用された本実施例の遊技用システムの構成を示す図であり、本実施例の遊技用システムは、図1に示すように、各遊技場に設置された遊技機であるカードリーダ式パチンコ遊技機2(以下、パチンコ機2と略称する)に1対1に対応して設けられ、該パチンコ遊技機2において使用される遊技媒体であるパチンコ玉の貸出等の各種の処理を行うカードユニット3と、各遊技場毎に設置され、当該遊技場に設置されている各カードユニット3とデータ通信可能に接続されて、当該遊技場において会員登録した会員遊技者の管理を行う会員管理コンピュータ12と、遊技者が携行する携帯端末である携帯電話端末5と、該携帯電話端末5とインターネット網を介して接続され、該携帯電話端末5からのアクセスに応じてパチンコ機2の紹介ページ等を配信する情報配信サーバ100と、携帯電話端末5を所持する会員遊技者に対して、遊技履歴の管理や公開等のホスティングサービスを行う会員サイトサーバ150と、から主に構成されている。
【0019】
また、カードユニット3と対応するパチンコ機2(賞球制御基板)とは、パチンコ玉の貸出に伴う各種の信号を入出力するために、直接接続されている。
【0020】
尚、各遊技場には、特に図示しないが、会員管理コンピュータ12以外に、当該遊技場に設置されている各パチンコ機2の遊技情報(台データ)等を収集、管理するためのホールコンピュータや、各カードユニット3において使用されるプリペイドカードや会員カードに残存するプリペイド残額等の管理を行うカード管理コンピュータが設置されており、これらホールコンピュータやカード管理コンピュータも、会員管理コンピュータ12と同様に、各カードユニット3にデータ通信可能に接続されている。
【0021】
本実施例のカードユニット3において使用される会員カード並びにビジターカードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップを有する非接触ICカードを使用しており、これら会員カードやビジターカードのICチップには、該会員カードやビジターカードを個々に識別可能な識別情報であるカードIDが書き換え不能に予め記憶されている。尚、ビジターカードについては、これらカードIDに加えて、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが書き換え可能に記憶されている。尚、本実施例のビジターカードは、遊技場内に設置された図示しない発行機において、購入、発行される。
【0022】
また、本実施例のカード管理コンピュータは、当該遊技場において使用されるプリペイドカードである会員カード若しくはビジターカードに記憶されている、各カードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該会員カードまたはビジターカードに残存するプリペイド残額を記憶するカード管理テーブル(図示略)を有しており、該カード管理テーブルにおいて各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額が管理されており、これらプリペイド残額の照合が可能とされている。
【0023】
ここで、本実施例に用いた遊技機であるパチンコ機2について簡単に説明すると、該パチンコ機2は、図2に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠202を有し、該ガラス扉枠202の下部表面には打球供給皿203がある。打球供給皿203の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿203の下部には、打球供給皿203から溢れた景品玉を貯留する余剰玉受皿204と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)205とが設けられている。
【0024】
操作部14の上面には、図示しないが、記カードユニット3において会員カード或いはビジターカードより読み出されたプリペイド残額データに基づくプリペイド残額が表示される残額表示器や、遊技の開始または前記打球供給皿203に持玉が少なくなったか或いは無くなった際に押圧操作されることで、残額表示器にプリペイド残額が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出がパチンコ機2より実施される貸出ボタンスイッチや、遊技の終了時にてカードユニット3に受付中の会員カードやビジターカードを返却させるための返却ボタンスイッチ等が設けられており、これら各部は操作部14内部に設けられている操作基板上に実装されているとともに、該操作基板とカードユニット3とが電気的に接続されている。
【0025】
ガラス扉枠202の後方には、遊技盤206が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤206の前面には遊技領域207が設けられている。この遊技領域207の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部208と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出表示部209と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置210とが設けられている。また遊技盤206には、複数の入賞口224や通過ゲート211、始動入賞口214、可変入賞球装置216が設けられているとともに、遊技領域207の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口226が形成されている。
【0026】
打球操作ノブ205の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域207に入り、その後、遊技領域207を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて遊技領域207に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて余剰玉受皿204に環流されるようになっている。
【0027】
また、遊技領域207に打ち込まれた打込玉が通過ゲート211を通過すると、可変表示装置210に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
【0028】
可変表示装置210の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば7)となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
【0029】
また、始動入賞口214にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部208において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出表示部209において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部208における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出表示部209における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
【0030】
そして、このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置216に設けられた開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
【0031】
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置216の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
【0032】
また、前記特図可変表示部208の表示結果並びに演出可変表示部209の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
【0033】
ここで、「リーチ状態」とは、特図可変表示部208並びに演出可変表示部209の表示が可変開始された後、演出可変表示部209の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、大当り図柄となる表示条件から外れていない表示態様をいう。例えば、特定の表示態様の演出図柄の組合せが揃った状態を維持しながら可変表示を行う状態、具体的には同一の演出図柄が揃って回転する全回転状態等もリーチ表示状態に含まれる。更にリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいもの、例えば、前出の全回転状態によるリーチ等がある。このようなリーチをスーパーリーチという。更にリーチの中には、相当な低確率ではあるが、それが出現すると、ほぼ確実に大当りが発生するものがある。このようなリーチをプレミアムリーチという。
【0034】
また、特図可変表示部208並びに演出可変表示部209で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当りの発生に伴って該大当り中信号とともに確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部(カードユニット3)に通知される。
【0035】
また、特図可変表示部208並びに演出可変表示部209で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部208並びに演出可変表示部209で可変表示が所定回数に達するか或いは次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部208における特別図柄および演出可変表示部209における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部(カードユニット3)に通知される。
【0036】
本実施例1のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための図示しない情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とカードユニット3とが、図示しない信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してカードユニット3(外部入出力IF335)に出力される。
【0037】
ここで、大当り中信号は大当り状態の期間中において出力状態とされる信号であり、確変中信号は確変状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、時短中信号は時短状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、始動信号は、特図可変表示部208の表示結果が全て導出表示されて可変表示が終了した際に出力される所定幅のパルス信号であり、賞球信号は、所定玉数(本実施例では10玉)が払い出される毎に出力される所定幅のパルス信号である。
【0038】
尚、信号ケーブルの一部は、パチンコ機2の下方に、パチンコ機2において遊技に使用されたパチンコ玉を計数するために設けられているアウト球計数器26(図2参照)にも接続されており、アウト球計数器26において所定球数(本実施例では10玉)のアウト玉(打込玉)数が計数される毎に所定時間幅のパルスとして出力されるアウト玉計数信号が、該信号ケーブルを介してカードユニット3(外部入出力IF335)に出力される。
【0039】
次いで、本発明の遊技用装置となる本実施例のカードユニット3について、図2〜図5に基づいて説明すると、該カードユニット3は、遊技場に設置された遊技機であるパチンコ機2に1対1に対応して設けられ、該対応するパチンコ機2と接続されており、カードユニット3と対応するパチンコ機2との間で、パチンコ玉の貸出に関する各種信号の入出力が可能とされている。
【0040】
本実施例のカードユニット3の前面には、図2並びに図4に示すように、多機能ランプ301等の各種表示部と、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、遊技者が所持する携帯電話端末5が近接されることで、該携帯電話端末5に内蔵されている非接触ICチップとの近距離非接触データ通信を行って、非接触ICチップに記憶されているデータの読み出しや書き込みを含む非接触ICチップとの近距離データ通信が可能な外部リーダライタ330、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
【0041】
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、カードユニット3の下方位置に内蔵されるカードリーダライタ327のカードスロット(図示略)に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
【0042】
外部リーダライタ330の周囲には、図2に示すように、該外部リーダライタ330への携帯電話端末5の近接によって、該携帯電話端末5に記憶されている電子マネーを使用した玉貸しが有効(可能)であるか無効(不能)であるかを点灯(有効)・非点灯(無効)により報知する貸出有効表示部331や、これら電子マネーを使用した玉貸しの有効(可能)、無効(不能)を遊技者等が設定変更するための変更操作部332が設けられている。
【0043】
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2並びに図4に示すように、表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードの会員IDにより特定される貯蓄玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
【0044】
メニューボタン316が操作された場合には、図4に示すように、表示部312には、メインメニュー(会員)が表示される。尚、挿入されているカードがビジターカードである場合、或いはいずれのカードも挿入されていない場合にメニューボタン316が操作された場合には、図4におけるメインメニュー(会員)中の「貯玉」と「ポイント」の項目を含まないメインメニュー(ビジター)が表示部312に表示される。
【0045】
台データボタン318が操作された場合、或いは、メインメニューの「台データ」が選択操作された場合には、対応するパチンコ機2の台データが表示部312に表示される。尚、これら台データのうち、後述する遊技情報テーブルに記憶されていない遊技情報は、ホールコンピュータから取得されて表示部312に表示される。
【0046】
また、カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
【0047】
この紙幣識別ユニット321の下方位置には、突出部305に臨むように、突出部305に設けられた表示部312の表示等に関する制御を行う表示制御基板329が配置されているとともに、該表示制御基板329に設けられたボードコネクタに、突出部305内部に格納され、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチが実装されたユニット基板の接続端子部が接続されることで、該ユニット基板に実装されている各部が、電気的に表示制御基板329に接続されるようになっている。
【0048】
図3は、本実施例のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、前述した紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327、外部リーダライタ330並びに表示制御基板329と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328と、から主に構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327、外部リーダライタ330及び表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
【0049】
制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施するために、パチンコ機2と直接接続されている。
【0050】
本実施例の制御ユニット328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードのプリペイド残額や、該会員カードの所有者である会員遊技者の貯蓄玉数やポイント数や会員情報等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、制御プログラム等の各種のデータを記憶可能なROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源の供給が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
【0051】
RAM328bに記憶されている本実施例のカードテーブルには、図5(a)に示すように、カードリーダライタ327に挿入されたプリペイドカードや会員カードから読み出したカードIDや会員ID(会員カードのみ)、カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、会員IDから特定される貯蓄玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)が記憶されるようになっている。
【0052】
尚、図5には図示しないが、会員カードの受付け時において会員管理コンピュータ12に対して送信される後述する会員カード受付け通知に応じて返信される、会員の氏名や性別等の会員属性情報(個人情報)もカードテーブルとともにRAM328bに、会員カードの受付け中において記憶される。
【0053】
また、RAM328bに記憶されている本実施例の遊技情報テーブルには、図5(b)に示すように、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。尚、前日データ、前々日データは、不揮発性メモリであるEEPROM328cにも記憶されているが、これら前日データ、前々日データを表示する際に、EEPROM328cから読み出すよりも高速に処理できるようにするために、本実施例では、予めEEPROM328cより読み出した前日データ、前々日データをRAM328bに記憶されている遊技情報テーブルに記憶しておくようにしている。
【0054】
この本実施例の遊技情報テーブルには、対応するパチンコ機2から出力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号の図示しない入力端子1〜3への入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ(左のビットから順に入力端子1〜入力端子3の入力状態、0:LOW/未接続、1:HIGH、本日のみ)並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力端子に入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
【0055】
尚、本実施例では、これら対応する台の遊技情報(台データ)をカードユニット3において記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報(台データ)を全てホールコンピュータから取得するようにしてもよい。
【0056】
また、これら遊技情報テーブルにおいて集計、管理されている本日の台データは、その先頭に台データを含む送信データ列であることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、対応するパチンコ遊技機1の台番号とが付与された所定フォーマットの送信データ列として、当該遊技場内に設置された図示しないホールコンピュータからの送信要求の受信に応じて(遊技状態の変更時には、その時点で)送信されることで、該ホールコンピュータにおいて各パチンコ機2の台データが集中管理される。
【0057】
また、RAM328bに記憶されている本実施例の会員遊技情報テーブルには、図5(c)に示すように、カードリーダライタ327に会員カードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードを所持する会員の遊技に関する遊技情報が集計される。
【0058】
具体的には、会員が遊技を開始した開始時間(会員カードの受付け時刻)、会員が遊技を終了した終了時間(会員カードの返却時刻)、会員の遊技時間、会員が遊技を開始してからの始動回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した確変回数、会員が遊技を開始してから発生した打込玉数、会員が遊技を開始してから発生した賞球数、打込玉数と賞球数との差である差玉数、会員が遊技に使用した売上(使用)金額とが更新記憶されており、対応するパチンコ機2で遊技中の会員遊技者が遊技を開始してからの遊技情報(台データ)を把握できるようになっている。
【0059】
制御ユニット328には、データ通信部334が設けられており、該データ通信部334を通じて、ビジターカードや会員カードに残存するプリペイド残額を管理する図示しないカード管理コンピュータや、各会員の貯蓄玉数やポイント数を管理する会員管理コンピュータ12や、各パチンコ機2の台データを管理する図示しないホールコンピュータ等とデータ通信可能に接続されており、受付けたビジターカードや会員カードに残存するプリペイド残額の照合等の処理をカード管理コンピュータとの間で実施可能とされ、受付けたカードが会員カードである場合に、該会員カードに記憶されている会員IDから特定される貯蓄玉数やポイント数を会員管理コンピュータ12から取得できるとともに、対応するパチンコ機2の台データをホールコンピュータから取得できるようになっている。
【0060】
また、制御ユニット328には、外部入出力IF335が設けられており、該外部入出力IF335においてパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受が可能とされているともに、パチンコ機2やアウト球計数器26から出力される各種信号が入力可能とされている。
【0061】
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されているカードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
【0062】
また、外部リーダライタ330は、電子マネー額が記憶された非接触ICチップを有することで電子マネー額の利用機能、いわゆるお財布機能を有する携帯電話端末5が、所定の通信可能距離の範囲内に近接されることにより、該近接された携帯電話端末5を受付けるとともに、該受付けた携帯電話端末5との近距離データ通信、具体的には、電子マネー額の情報(データ)や、対応するパチンコ機2の紹介ページのURLや、携帯端末IDや会員ID並びに遊技履歴情報(実施例2)の送受信を実施する。よって、該外部リーダライタ330が本発明の携帯端末通信手段に該当する。
【0063】
具体的には、携帯電話端末5に内蔵されている非接触ICチップは、外部リーダライタ330からの質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって、外部リーダライタ330側の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけてデータ通信を行うことができる。但し、これら非接触データ通信の方式自体はこれに限定されるものではなく、これらの振幅変調による方式以外のものを使用するようにしても良い。
【0064】
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されている。
【0065】
制御ユニット328は、突出部305に設けられている再プレイボタン319の操作による表示制御基板329からの再プレイ操作情報や紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報、外部リーダライタ330からの携帯受付け情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LED、カードリーダライタ327並びに外部リーダライタ330、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びにカード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードに対してカード管理コンピュータと連携して利用の可/不可を判別するカード受付け処理(図8)や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データ、若しくはRAM328bに記憶されたプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理(図8)や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理(図8)や、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への貨幣投入による入金を行う入金処理(図8)や、貯蓄玉数を用いた再プレイ処理(図8)、電子マネーを使用してパチンコ玉を貸し出す電子マネー貸出処理(図9)、対応するパチンコ機2の紹介ページのURLを送信する情報送信処理(図10)等の各種処理を実行する。
【0066】
制御ユニット328には、貸出有効表示部331に内在されている貸出有効LED331aが接続されており、該貸出有効LED331aの点灯、非点灯を制御することで貸出有効表示部331の点灯、非点灯による電子マネー貸出処理の有効、無効の報知を行うとともに、変更操作部332の操作を検出するための変更スイッチ332aが接続されており、該変更スイッチ332aから出力される信号により変更操作部332の操作を検出したときには、図11に示す変更操作処理を実施する。
【0067】
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、前記した表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、台データボタン318に対応する台データスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や前述した再プレイ表示部320内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されている。
【0068】
本実施例の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施するサブマイコン(図示略)等が実装されている。
【0069】
次に、本実施例の会員管理コンピュータ12ついて、図6、図7に基づき簡潔に説明する。
【0070】
まず、本実施例に用いた会員管理コンピュータ12は、図6に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス121に、該会員管理コンピュータ12が実施する各種処理を行うCPU122、ワークメモリ等として使用されるRAM123、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC124、ハードディスク等からなる記憶装置125、キーボードやマウス等の入力装置126、各種の画面を表示出力する表示装置127、各種情報をプリント出力するプリンタ128、各カードユニット3等とのデータ通信を行う通信部129が接続された通常のコンピュータである。
【0071】
記憶装置125には、会員管理コンピュータ12が後述する各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図7参照)等が記憶されている。
【0072】
会員情報テーブルには、図7に示すように、会員カードを所持する会員遊技者に対して当該遊技場にて各会員遊技者に固有に付与された会員ID毎に、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、過去の遊技にて獲得して再プレイに使用可能な貯蓄玉数と、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所等からなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。尚、来店ポイントは、カードユニット3にて新たに会員カードが受付けられることにより送信される会員カード受付け通知の受信に基づいて1日に1回だけ加算更新される。
【0073】
つまり、各会員遊技者が所有する貯蓄玉数は、会員カードには直接記憶されておらず、会員カードに記憶されている会員IDに対応付けて会員管理コンピュータに記憶されている貯蓄玉数により特定される。
【0074】
尚、会員管理コンピュータ12には、各カードユニット3の装置IDに対応付けて、該カードユニット3が対応するパチンコ機2の機種や該機種の紹介ページのURLが記憶されており、各カードユニット3(制御ユニット328)から送信される当該カードユニット3の装置IDを含む紹介URL送信要求の受信に応じて、該装置IDに対応して記憶されているURLが特定されて該URL送信要求の送信元のカードユニット3に返信されることで、該返信されたURLが外部リーダライタ330に受付け中の携帯電話端末5に送信されるようになる。
【0075】
また、会員管理コンピュータ12には、大当りとなることで遊技者に提供される特典コンテンツの提供を行う特典提供サイトのURLも記憶されており、各カードユニット3(制御ユニット328)から送信される当該カードユニット3の装置IDを含む特典URL送信要求の受信に応じて、該特典提供サイトのURLが該特典URL送信要求の送信元のカードユニット3に返信されることで、該返信されたURLが外部リーダライタ330に受付け中の携帯電話端末5に送信されるようになる。
【0076】
尚、本実施例では、上記した機種の紹介ページは情報配信サーバ100に記憶されており、該紹介ページのURLに携帯電話端末5からアクセスすることで、該紹介ページが情報配信サーバ100から携帯電話端末5に配信される。
【0077】
また、特典提供サイトも情報配信サーバ100内に設けられており、該特典提供サイトのURLに携帯電話端末5からアクセスすることで、例えば、携帯電話端末5において使用可能な待ち受け画面コンテンツや、対応する機種の関係するキャラクタの画像コンテンツ等の、遊技者にとって有用な有用コンテンツから遊技者が所望するコンテンツを取得することができるようになっている。
【0078】
ここで、本実施例に用いた携帯電話端末5について説明すると、携帯電話端末5は、公知の通常の無線による通話機能に加えて、電子マネー額を記憶可能な非接触ICチップ、例えば、モバイルFeliCa ICチップ(ソニー(株)製商品名)を搭載することにより電子マネー額を各種サービスに使用可能なお財布機能や、携帯電話会社(キャリア)の基地局並びにゲートウェイサーバを介してインターネット網に接続できるインターネット接続機能を備えるものであれば良い。
【0079】
尚、非接触ICチップは、例えば、外部リーダ/ライタ330からの質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって、外部リーダ/ライタ330側の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて通信を行うことができる。但し、これら非接触データ通信の方式自体はこれに限定されるものではなく、これらの振幅変調による方式以外のものを使用するようにしても良い。
【0080】
また、携帯電話端末5に搭載されて、該携帯電話端末5の動作を制御する制御用マイクロコンピュータ(MPU)は、非接触ICチップに接続されて該非接触ICチップとの間においてデータの授受が可能とされていることにより、制御用マイクロコンピュータ(MPU)は、該非接触ICチップを介してカードユニット3(制御ユニット328)とのデータ通信を実施可能とされている。
【0081】
尚、携帯電話端末5の電子マネー額には、遊技者により、所定のチャージサイトへのアクセスまたは所定のチャージ端末において予め電子マネー額へのチャージがなされていれば良い。
【0082】
以下、本実施例のカードユニット3の制御ユニット328が実施する各処理の処理内容について説明していく。尚、以下の説明においては、ステップの表記を省略する場合がある。
【0083】
まず、図8に示すように制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、S1の起動処理を実施して、対応するパチンコ機2の接続状況の確認や、カード管理コンピュータ、会員管理コンピュータ12、ホールコンピュータへの接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じて返信される設定情報に基づく初期値の各設定データへの設定等を実施する。
【0084】
そして、該起動処理の実施後においてステップS2〜S8の処理を巡回実施することで、カード挿入口309へのカード挿入であるカード受付け(ステップS2)、遊技者(会員遊技者またはビジター)による貸出ボタンの操作(ステップS3)、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け(ステップS4)、遊技者による返却ボタンの操作(ステップS5)、遊技者による再プレイボタン319の操作(ステップS6)、外部リーダライタ330への携帯電話端末5の近接による受付け(ステップS7)、メニューボタン316の操作(ステップS8)、を検知する待機状態となる。
【0085】
これらの待機状態において、ビジター遊技者や会員遊技者が、ビジターカードや会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該カードの挿入に伴う挿入検知情報が内部カードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、S2においてカード受付け有りと判断してS20に進み、カード受付け処理を実施する。
【0086】
このS20におけるカード受付け処理においては、まず、既にカードリーダライタ327に受付け中の会員カードまたはビジターカードが存在するか否かを判定し、受付け中の会員カードまたはビジターカードが存在する場合には、カードリーダライタ327に排出指示を出力することで、カード挿入口309に挿入されたビジターカード或いは会員カードを返却させて該カード受付け処理を終了する一方、受付け中のカードが存在しない場合には、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ等を読み出す。
【0087】
そして、受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求をカード管理コンピュータに送信し、カード管理コンピュータからの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
【0088】
この認証要求の受信に応じてカード管理コンピュータは、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、図示しないカード管理テーブルに存在するか否かを判定し、存在する場合には、該(会員)カードIDに対応付けて該カード管理テーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信するとともに、プリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。
【0089】
カード管理コンピュータから返信された認証結果が「認証NG」である場合には、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けた会員カードから読み出した会員IDとプリペイド残額、又はビジターカードから読み出したカードIDとプリペイド残額とを、図5(a)に示すカードテーブルのカードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額の各項目に格納するとともに、格納したプリペイド残額を、残額表示器に表示する。
【0090】
そして、カードテーブルの会員IDの項目に会員IDが格納されているか否かを判定して、会員IDが格納されていない場合、つまり受付けたカードがビジターカードである場合には該カード受付け処理を終了して、ステップS2〜S8の待機状態に戻る一方、会員IDが格納されている場合には、受付けた会員カードの会員IDを含む会員情報送信要求を会員管理コンピュータ12に送信することで、会員管理コンピュータ12に該会員カードの受付けがあったことを通知するとともに、該会員カードを所有する会員遊技者の会員情報を会員管理コンピュータから取得する会員情報取得処理を実施する。
【0091】
そして、図5(c)の会員遊技情報テーブルをリセットして、該リセットした会員遊技情報テーブルにおける当該会員の遊技情報の集計を開始した後、該カード受付け処理を終了して、ステップS2〜S8の待機状態に戻る。
【0092】
そして、これらプリペイド残額が残額表示器に表示されているステップS2〜S8の待機状態において、遊技者が、貸出ボタンの操作を実施した場合には、制御ユニット328は、S3のステップにおいて貸出操作が有りと判断してS21のステップに進み、貸出処理を実施する。
【0093】
この貸出処理においては、まず、挿入された会員カード或いはビジターカードから読み出してカードテーブルに記憶したプリペイド残額、或いは後述する入金処理にてカードテーブルに記憶したプリペイド残額が、本実施例における使用単位額となる100円と該使用単位額に相当する消費税額である5円(本実施例においては税率5%)との合計額である税込単位額となる105円未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が105円未満である場合には該判定において「Yes」と判定されて、該貸出処理を終了してステップS2〜S8の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が105円以上である場合には、プリペイド残額(表示金額)が本実施例において貸出処理の払出単位金額として設定されている500円と該払出単位金額に相当する消費税額である25円(税率5%)との合計額である税込払出金額となる525円以上であるか否かを判定する。尚、以下の説明においても、残額表示器に表示されているプリペイド残額とは、カードテーブルのプリペイド残額の項目に格納されている金額を示す。
【0094】
プリペイド残額が税込払出金額である525円以上である場合には、払出金額玉貸処理を実施する一方、税込払出金額である525円未満である場合には、表示金額玉貸処理を実施する。
【0095】
この払出金額玉貸処理においては、払出金額となる500円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的に本実施例においては、1玉のパチンコ玉の貸出単価が4円であるので、500円分に相当する125玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
【0096】
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額から、税込払出金額である525円を減算更新するとともに、カードテーブルのプリペイド残額並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するときには該受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データを、税込払出金額である525円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、カード管理コンピュータに対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードID(カード受付け時のみ)と、税込払出金額とを含む貸出完了通知を送信して、カード管理コンピュータのカード管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額から税込払出金額を減算更新させる。
【0097】
そして、ビジターカードを受付け中であるか否かを判定し、ビジターカードを受付け中でない場合には該貸出処理を終了してステップS2〜S8の待機状態に戻る一方、ビジターカードを受付け中である場合には、残額表示器に表示されている新たなプリペイド残額が0であるか否かを判定する。
【0098】
そして、該判定においてプリペイド残額が0でない場合には、該貸出処理を終了してステップS2〜S8の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が0である場合には、当該プリペイド残額が0となったビジターカードをカードリーダライタ327の貯留部に回収して該貸出処理を終了し、ステップS2〜S8の待機状態に戻る。
【0099】
一方、表示金額玉貸処理においては、残額表示器に表示されているプリペイド残額の内、使用単位額である100円に当該使用単位額である100円に対応する消費税額である5円の合計額である税込単位額となる105円の整数倍の金額で最大の金額、例えば、プリペイド残額が475円であれば、税込単位額となる105円の整数倍の金額で最大の金額となる4倍に該当する420円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的に本実施例においては、1玉のパチンコ玉の貸出単価が4円であるので、420円から消費税額である20円を除いた税なし金額である400円分に相当する100玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
【0100】
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額から、パチンコ玉の玉貸に使用した税込みの金額である420円を減算更新するとともに、カードテーブルのプリペイド残額データ、並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するときには該受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データを、該税込みの金額である420円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、カード管理コンピュータに対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードID(カード受付け時のみ)と、該税込みの金額である420円とを含む貸出完了通知を送信して、カード管理コンピュータにて(会員)カードIDに対応付けてカード管理テーブルに記憶されているプリペイド残額から該税込みの金額を減算更新させる。そして、払出金額玉貸処理と同じく、ビジターカードを受付け中であるか否かを判定し、ビジターカードを受付け中でない場合には該貸出処理を終了してステップS2〜S8の待機状態に戻る一方、ビジターカードを受付け中である場合には、残額表示器に表示されている新たなプリペイド残額が0であるか否かを判定して、プリペイド残額が0である場合には、当該プリペイド残額が0となったビジターカードをカードリーダライタ327の貯留部に回収して該貸出処理を終了し、ステップS2〜S8の待機状態に戻る。
【0101】
また、ステップS2〜S8の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から紙幣を投入した場合には、該紙幣の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、S4のステップにおいて紙幣の受付け有りと判断してS22のステップに進んで入金処理を実施する。
【0102】
この入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された紙幣の投入金額を特定する。
【0103】
そして、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定し、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しない場合には、特定した投入金額を、カードテーブルのプリペイド残額(0円を含む)に加算更新した後、該加算更新した入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDとを含む入金通知をカード管理コンピュータに送信したのち、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、カードテーブルのプリペイド残額に記憶されている加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してS2〜S8の待機状態に戻る。
【0104】
つまり、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しない場合には、投入金額に相当するプリペイド残額がカードテーブルに記憶されることで、該プリペイド残額を遊技に使用できるようになる。尚、これらプリペイド残額が残っている状態で遊技を終了する場合には、後述するように、該残存しているプリペイド残額が記録されたビジターカードが発行される。
【0105】
一方、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在する場合には、特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはビジターカード(並びにカードテーブル)に記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、該プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDとを含むカード入金通知をカード管理コンピュータに送信して、該カード管理コンピュータのカード管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させたのち、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、カードテーブル(受付け中の会員カード或いはビジターカード)のプリペイド残額に記憶されている加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してステップS2〜S8の待機状態に戻る。
【0106】
尚、本実施例では、入金処理を、加算更新前のプリペイド残額に依存することなく、実施できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら入金処理を、加算更新前のプリペイド残額が所定金額、例えば1000円以下となった場合にのみ、実施できるようにして、プリペイド残額が不必要に大きくなることで、該大きなプリペイド残額のビジターカードを紛失する等の遊技者の不利益や、遊技への過度ののめり込みを防止できるようにしても良い。
【0107】
また、ステップS2〜S8の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施することで返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に入力された場合には、制御ユニット328は、ステップS5において返却操作有りと判断してステップS23に進み、返却・発行処理を実施する。
【0108】
この返却・発行処理においては、まず、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定し、存在しない場合には誤操作と判定して当該処理を終了し、ステップS2〜S8の待機状態に戻る。
【0109】
一方、存在する場合には、排出指示をカードリーダライタ327に出力することで、該カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードを、排出させて返却した後、該返却したカードが会員カードであるか否かを、カードテーブルに会員IDが記憶されているか否かにより判定する。
【0110】
返却したカードがビジターカードである場合には、該返却したビジターカードのカードIDと当該カードユニット3の装置IDとを含む返却通知をカード管理コンピュータに送信して、カードIDから特定されるビジターカードが返却されたことをカード管理コンピュータに通知するとともに、カードテーブルをリセットした後、該返却・発行処理を終了し、ステップS2〜S8の待機状態に戻る。
【0111】
また、返却したカードが会員カードである場合には、該返却した会員カードの会員カードID(カード管理コンピュータの場合)または会員ID(会員管理コンピュータ12の場合)と当該カードユニット3の装置IDとを含む返却通知をカード管理コンピュータ並びに会員管理コンピュータ12に送信して、当該会員カードが返却されたことを通知するとともに、カードテーブル並びに会員遊技情報テーブルをリセットした後、該返却・発行処理を終了し、ステップS2〜S8の待機状態に戻る。尚、照合済みフラグ等がセットされている場合には、該照合済みフラグも会員カードの返却とともにリセットされる。
【0112】
一方、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しない場合には、カードテーブルのプリペイド残額の項目に記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額、つまり、その時点で残額表示器に表示されているプリペイド残額が存在するか否かを判定し、プリペイド残額が存在しない場合、つまり、プリペイド残額が0円である場合には、該返却・発行処理を終了する一方、プリペイド残額が存在する、つまり0円ではない場合には、カードリーダライタ327の貯留部に貯留されているビジターカードを、カードリーダライタ327のカードスロットの読み出し位置まで移動させて、該発行に使用するビジターカードの記憶データ、具体的にはカードIDを読み出すとともに、カードテーブルのプリペイド残額の項目に記憶されているプリペイド残額データを該ビジターカードに書き込んで、プリペイド残額データを更新した後、当該ビジターカードをカード挿入口309から排出させて、その時点にて残額表示器に表示されているプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データが記憶されたビジターカードを遊技者に対して発行する。尚、貯留部に貯留されているビジターカードが存在しない場合には、表示部312にエラーを表示して、ビジターカードの挿入待ち状態となり、カード挿入口309から発行用のカードが挿入されることで、当該挿入されたビジターカードを発行に使用する。
【0113】
そして、カードテーブルをリセットするとともに、当該カードユニット3の装置IDと、発行するビジターカードから読み出したカードIDと、該ビジターカードに書き込み記憶したプリペイド残額データを含む発行通知を、カード管理コンピュータに送信することにより、該カード管理コンピュータにて、該発行されたビジターカードのカードIDに対応付けてカード管理テーブルに記憶されているプリペイド残額が発行されたビジターカードに記憶されているプリペイド残額に更新されることで、該ビジターカードを他のカードユニット3や図示しない精算装置にて精算できるようになる。
【0114】
尚、本実施例では、前述の貸出処理において、会員カード或いはビジターカードに記憶されたプリペイド残額データをプリペイド残額が玉貸に使用される毎に逐次更新することで、返却操作時にプリペイド残額データを更新することなく会員カードやビジターカードを返却するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらプリペイド残額が玉貸に使用される毎に会員カードやビジターカードのプリペイド残額データを更新せずに、カードテーブルのプリペイド残額の項目に記憶されているプリペイド残額データだけ更新しておいて、返却時においてその時点にてカードテーブルのプリペイド残額の項目に記憶されているプリペイド残額データをビジターカードのプリペイド残額データとして更新記憶して返却するようにしても良い。
【0115】
また、前述したステップS2〜S8の待機状態において、再プレイボタン319の操作を実施することで再プレイボタンスイッチ319aからの信号の入力があった場合には、制御ユニット328は、ステップS6において再プレイ動作または再プレイ操作有りと判断してステップS24に進み、再プレイ処理を実施する。
【0116】
この再プレイ処理においては、まず、遊技者が会員であるか否かを、カードテーブルに会員IDの記憶が有るか否かにより判定し、会員IDの記憶が無い場合(遊技者が会員でない場合)には、該再プレイ処理を終了する一方、会員IDの記憶が有る場合(遊技者が会員である場合)には、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、暗証番号を受付けるためのテンキー等を含む図示しない暗証番号受付け画面を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを実施する。
【0117】
そして、該暗証番号受付け画面にて受付けた暗証番号と装置IDとカードテーブルに記憶されている会員IDとを含む貯蓄玉数出力要求を会員管理コンピュータ12に送信する。
【0118】
この貯蓄玉数出力要求の受信に応じて会員管理コンピュータ12は、会員情報テーブルにおいて受信した貯蓄玉数出力要求に含まれる会員IDに対応して記憶されている暗証番号と、受信した貯蓄玉数出力要求に含まれる暗証番号とを照合し、照合が一致したことを条件として、該会員IDに対応して会員情報テーブルに記憶されている貯蓄玉数を、貯蓄玉数出力要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。尚、暗証番号が一致しない場合には、照合エラーが返信されることで、暗証番号が一致しない旨が表示部312に表示され、再プレイ処理が終了される。
【0119】
このようにして会員管理コンピュータ12から取得された貯蓄玉数は、カードテーブルに格納されるとともに、照合済みフラグが照合済みを示す「1」に更新される。
【0120】
このようにして照合済みフラグに「1」をセットした後、若しくは照合済みフラグに「1」がセットされていることを確認した後に、カードテーブルに記憶されている貯蓄玉数を表示部312に表示して、会員遊技者に該貯蓄玉数を報知した後、該貯蓄玉数が再プレイに設定されている再プレイ単位数、具体的に本実施例では、500円分に相当する125玉と、再プレイ手数料となる10玉との合計数である135玉以上存在するか否かを判定し、再プレイ単位数以上の貯蓄玉数が存在しない場合には、再プレイが不可である旨を示すメッセージを表示部312に表示した後、該再プレイ処理を終了する一方、再プレイ単位数以上の貯蓄玉数が存在する場合には、再プレイ表示部320(LED320a)を点灯して再プレイボタン319の操作が有効であることを会員に報知するとともに、表示制御基板329に対して、再プレイボタン319の操作を促すメッセージの表示要求を送信して、表示部312に再プレイボタン319の操作を促すメッセージを表示させた後、再プレイボタン319の操作待ち状態となる。
【0121】
そして、所定時間内に再プレイボタン319の操作が無い場合には、該再プレイ処理を終了する一方、所定時間内に再プレイボタン319の操作が有った場合には、カードテーブルに記憶されている貯蓄玉数から、再プレイ単位数(135玉)を減算更新するとともに、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施例の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応するパチンコ玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料を除いた125玉のパチンコ玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
【0122】
そして、該カードユニット3の装置IDと、カードテーブルに記憶されている会員IDとを含む再プレイ完了通知を会員管理コンピュータ12に対して送信することで、該会員管理コンピュータ12の会員情報テーブルにおいて該会員IDに対応して記憶されている貯蓄玉数から再プレイ単位数(135玉)を減算更新させた後、該再プレイ処理を終了する。
【0123】
また、ステップS2〜S8の待機状態において、外部リーダライタ330への携帯電話端末5の近接による受付けに応じて携帯受付け情報の入力があった場合には、制御ユニット328は、ステップS7において携帯電話端末5の受付け有りと判断してステップS7+に進み、電子マネー玉貸処理が有効に設定されているか否かを、後述する有効フラグがセットされているか否かに基づいて判定する。
【0124】
電子マネー玉貸処理が有効に設定されている場合には、ステップS25に進み、図9に示す電子マネー玉貸処理を実施する一方、電子マネー玉貸処理が有効に設定されていない場合(無効に設定されている場合)には、ステップS26に進んで、図10に示す情報送信処理を実施する。
【0125】
有効フラグがセットされている場合において実施される本実施例の電子マネー玉貸処理について、図9を用いて説明すると、電子マネー玉貸処理においては、受付けた携帯電話端末5から取得した電子マネー額(電子マネー残額)が最小単位玉貸額より小さいか否かを判定する(ステップSk1)。
【0126】
ステップSk1の判定において、電子マネー残額が設定されている貸出レートの最小単位玉貸額(例えば、105円)より小さい場合には、残額が最小単位玉貸額より小さいことにより玉貸を実施できないことを示す残額エラーを携帯電話端末5に送信して該電子マネー玉貸処理を終了して玉貸を実施しない一方(Sk6)、残額が最小単位玉貸額以上である場合には、Sk25に進んで、残額がその時点において設定されている貸出レートの単位玉貸額(例えば、1050円)以上であるか否かを判定する。
【0127】
該ステップSk5の判定において、残額が単位玉貸額以上である場合にはSk3に進んで、該単位玉貸額、例えば1050円と当該カードユニット3のユニットIDと貸出レートとを含む、特定取引情報を、携帯電話端末5に送信して、該携帯電話端末5の電子マネー額を減算更新させる。
【0128】
一方、ステップSk2の判定において、残額が単位玉貸額以上でない場合にはSk10に進んで、残額の範囲内で最大の最小単位玉貸額の整数倍の金額、例えば、電子マネー残額が750円であって、単位玉貸額が1050円(貸出レート4円/玉)であり、最小単位玉貸額が105円である場合であれば、735円を残額の範囲内で最大の最小単位玉貸額の整数倍の金額として特定する。
【0129】
そして、Sk10にて特定した金額と当該カードユニット3のユニットIDと貸出レートとを含む特定取引情報を、携帯電話端末5に送信して、該携帯電話端末5の電子マネー額を減算更新させる。
【0130】
これら特定取引情報が送信された携帯電話端末5においては、記憶されている電子マネー残額から、受信した特定取引情報に含まれる金額が減算更新され、該減算更新が完了したことに応じて該完了した旨の減算更新完了通知が返信される。
【0131】
このようにして返信された減算更新完了通知の受信は、電子マネー玉貸処理におけるステップSk4において検知されてステップSk5に進み、特定取引情報として送信した単位玉貸額またはステップSk10にて特定された金額に相当するパチンコ玉数の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる処理(単位玉貸額であれば25の払出しを10回実施して250個を払い出させる)を実施して、当該電子マネー玉貸処理を終了し、ステップS2〜S8の待機状態に移行する。
【0132】
次に、有効フラグがセットされていない場合において実施される本実施例の情報送信処理について、図10を用いて説明すると、情報送信処理においては、まず、対応するパチンコ機2から大当り信号が入力中であるか否か、つまり、対応するパチンコ機2が大当り中であるか否かを判定する(ステップSc1)。
【0133】
該判定において大当り信号が入力中である場合には、ステップSc6に進み、特典提供サイトのURLを受付けた携帯電話端末5に送信する送信情報として決定した後、ステップSc3に進む。
【0134】
一方、ステップSc1の判定において大当り信号が入力中でない場合には、ステップSc2に進み、対応するパチンコ機2の機種を紹介する紹介パージのURLを受付けた携帯電話端末5に送信する送信情報として決定した後、ステップSc3に進む。
【0135】
ステップSc3においては、ステップSc2またはステップSc6にて決定された送信情報を会員管理コンピュータ12から取得する。
【0136】
具体的には、送信情報として対応するパチンコ機2の機種を紹介する紹介パージのURLを決定した場合には、当該カードユニット3の装置IDを含む紹介URL送信要求を会員管理コンピュータ12に送信することで、会員管理コンピュータ12から対応するパチンコ機2の機種を紹介する紹介パージのURLを取得する一方、送信情報として特典提供サイトのURLを決定した場合には、当該カードユニット3の装置IDを含む特典URL送信要求を会員管理コンピュータ12に送信することで、会員管理コンピュータ12から特典提供サイトのURLを取得する。
【0137】
そして、取得した紹介パージのURLまたは特典提供サイトのURLを、携帯電話端末5に送信した後(ステップSc4)、有効フラグをセットして電子マネー玉貸処理を有効に設定するとともに、当該送信情報を送信するために電子マネー玉貸処理が無効化された際にセットされた後述する無効化経過タイマ(図11参照)をリセットして当該処理を終了する。
【0138】
このようにして携帯電話端末5に対して紹介パージのURLまたは特典提供サイトのURLが送信されることにより、遊技者は、携帯電話端末5から遊技中のパチンコ機2の紹介パージや特典が提供される特典提供サイトに容易にアクセスできるので、遊技中のパチンコ機2の遊技方法や特徴点等の情報を得ることのできる遊技者にとって有用な有用コンテンツである紹介パージを取得できるようになるとともに、特典提供サイトから待ち受け画面や、対応する機種の関係するキャラクタ画像等の有用コンテンツを取得できるようになる。
【0139】
このように、本実施例では、電子マネー玉貸処理が有効に設定されている場合において外部リーダライタ330に携帯電話端末5が近接させて受付けた場合には、電子マネー玉貸処理が実施されることで、携帯電話端末5(非接触ICチップ)に記憶されている電子マネー額を使用した玉貸しを受けることが可能とされ、遊技者が変更操作部332の操作によって電子マネー玉貸処理が無効に設定されている場合において外部リーダライタ330に携帯電話端末5が近接させて受付けた場合には、情報送信処理が実施されることにより、遊技者にとって有用な有用コンテンツを取得するための送信情報が送信されるので、これら送信情報の送信を受けようとして外部リーダライタ330に携帯電話端末5を近接させたときに、遊技者が意図していない電子マネー玉貸処理が不用意に実施されて電子マネー額が使用されてしまい、遊技者に不利益が発生してしまうことを防ぐことができる。
【0140】
また、ステップS2〜S8の待機状態において、遊技者がメニューボタン316の操作を実施することでメニューボタンスイッチ316aからの信号の入力があった場合には、制御ユニット328は、ステップS8においてメニュー操作有りと判断してステップS27に進み、メニュー表示処理を実施する。
【0141】
このメニュー表示処理において制御ユニット328は、まず、カードテーブルに記憶されているデータに基づいて、対応するパチンコ遊技機1で遊技中の遊技者が会員であるか否か(会員IDが記憶されているか否か)を判定し、遊技者が会員でない場合(会員IDが記憶されていない場合)には、会員固有のメニュー項目を含まない「台データ」、「ランキング」、「お知らせ」の各メニュー項目のみを含むビジターメインメニュー(図4参照)を、ビジターメインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより、表示部312に表示させる一方、遊技者が会員である場合には、会員固有のメニュー項目である「ポイント表示」、「再プレイ」のメニュー項目と、RAM328b内に記憶されている当該会員の氏名を内在する歓迎メッセージを含む、図4に示す会員メインメニューを、会員メインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより表示部312に表示させる。
【0142】
これら表示部312に表示された各メニュー項目は、遊技者が選択操作可能とされており、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択されない場合には、メニュー表示終了指示を表示制御基板329に出力することでメインメニューの表示が終了されてステップS2〜S8の待機状態に戻る一方、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択された場合には、該選択されたメニュー項目に該当する処理を実行した後、ステップS2〜S8の待機状態に戻る。
【0143】
尚、メインメニュー中の「台データ」のメニューが選択された場合には、対応するパチンコ機2の遊技情報(台データ)が表示される台データ表示処理が実施され、「ランキング」のメニューが選択された場合には、台データに基づく遊技場内のパチンコ機2のランキングがホールコンピュータから取得されて表示され、「お知らせ」のメニューが選択された場合には、お知らせ情報がホールコンピュータから取得されて表示され、「ポイント表示」のメニューが選択された場合には、受付け中の会員カードを所持する会員がその時点において獲得している来店ポイント数(カードテーブルに記憶されている来店ポイント数)が表示される。尚「再プレイ」メニューが選択された場合には、再プレイボタン319の操作と同じく、前述したステップS24の再プレイ処理が実行される。
【0144】
ここで、遊技者が変更操作部332を操作したときに制御ユニット328が実施する変更操作処理を、図11に基づいて説明する。
【0145】
尚、変更操作部332が操作されたことは、前述したステップS2〜S8の処理と平行して制御ユニット328が実施する図示しない割り込み監視処理にて、該操作により変更スイッチ332aから出力される信号の入力が検知されることにより検知される。
【0146】
本実施例の変更操作処理においては、図11に示すように、まず、電子マネー貸出処理が有効に設定されているかを、電子マネー貸出処理の有効、無効を判定するためにセットされる有効フラグのセットの有無により判定する(ステップSd1)。
【0147】
該判定において電子マネー貸出処理が有効でない場合(有効フラグがセットされていない場合)には、ステップSd5に進んで、有効フラグをセットして電子マネー貸出処理を有効とするとともに、貸出有効LED331aを点灯させて貸出有効表示部331を点灯状態とすることで、電子マネー貸出処理が有効であることを報知して、当該処理を終了する。
【0148】
一方、ステップSd1の判定において電子マネー貸出処理が有効である場合(有効フラグがセットされている場合)には、ステップSd2に進んで、有効フラグをリセットして電子マネー貸出処理を無効とするとともに、貸出有効LED331aを消灯させて貸出有効表示部331を消灯状態とすることで、電子マネー貸出処理が無効であることを報知する。
【0149】
そして、無効化経過タイマに、電子マネー貸出処理を無効としておく所定時間(例えば、1分)をセットするとともに、該無効化経過タイマのタイマカウントを開始して当該処理を終了する。
【0150】
このようにして電子マネー貸出処理が無効とされた時点においてタイマカウントが開始された無効化経過タイマは、該無効化経過タイマにセットされた所定時間である1分が経過する前に、遊技者が携帯電話端末5を外部リーダライタ330に近接させることにより、前述した情報送信処理が実施されることで、タイマアップすることなくステップSc5においてリセットされて、電子マネー貸出処理が有効に設定されるが、所定時間である1分以内に遊技者が携帯電話端末5を外部リーダライタ330に近接させない場合には、無効化経過タイマがタイマアップすることにより、図12に示す無効化経過タイマタイマアップ処理が実施される。
【0151】
尚、これら無効化経過タイマのタイマアップは、上述した変更操作部332の操作と同様に、制御ユニット328が実施する図示しない割り込み監視処理にて検知される。
【0152】
この無効化経過タイマタイマアップ処理においては、まず、電子マネー貸出処理が無効に設定されているか否かを確認する(ステップSg1)。
【0153】
電子マネー貸出処理が無効に設定されていない場合、つまり、既に有効に設定されている場合には、当該処理を終了する一方、電子マネー貸出処理が無効に設定されている場合には、ステップSgに進み、有効フラグをセットして電子マネー貸出処理を有効とするとともに、貸出有効LED331aを点灯させて貸出有効表示部331を点灯状態とすることで、電子マネー貸出処理が有効であることを報知して、当該処理を終了する。
【0154】
つまり、本実施例では、通常(デフォルト)においては、電子マネー貸出処理が優先的に有効とされ、変更操作部332の操作によって電子マネー貸出処理が所定期間である1分間において無効とされ、該無効期間において携帯電話端末5の近接による情報送信処理が実施された場合には、該情報送信処理が実施された時点で無効期間が終了し、電子マネー貸出処理が有効とされるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら所定期間を設けずに、変更操作部332の操作によって電子マネー貸出処理を無効とした場合には、次に変更操作部332が操作されるまで電子マネー貸出処理の無効を継続し該操作に応じて電子マネー貸出処理を有効とするようにしても良い。
【0155】
尚、これら電子マネー貸出処理が無効とされるのは、変更操作部332の操作のみではなく、本実施例の制御ユニット328は、対応するパチンコ機2から大当り信号が入力されてから所定時間(例えば1分)を経過したか否かを、大当り信号の入力開始時にセットした大当り経過タイマのタイマアップを前述した割り込み監視処理にて監視し、該大当り経過タイマのタイマアップがあったときに、有効フラグをリセットして電子マネー貸出処理を無効とするとともに、対応するパチンコ機2からの大当り信号の入力が終了されたときに、有効フラグをセットして電子マネー貸出処理を有効とする。
【0156】
つまり、大当りが発生している期間においては、遊技者が、有用コンテンツを取得できる特典提供サイトのURLを入手可能な期間であるので、この期間においては、遊技者が変更操作部332を操作しなくても自動的に電子マネー貸出処理が無効に設定されることで、遊技者が特典提供サイトのURLを入手するために、いちいち変更操作部332を操作する面倒を解消できるようになっているが、持ち玉が無くなった時点において大当りが発生する場合もあり、このような場合には、電子マネー貸出処理により貸出をする必要が生じる可能性があることから、対応するパチンコ機2から大当り信号が入力されてから所定時間である1分が経過するまでは、電子マネー貸出処理の有効設定を維持するようになっている。
【実施例2】
【0157】
次に、実施例2に係るカードユニット3’ついて、図15から図16を参照して説明する。尚、前記実施例1では、遊技者が所有する有価価値を電子マネーとし、携帯電話端末5に送信する情報を、有用コンテンツを取得するためのURLとしているのに対し、本実施例2では、携帯電話端末5が近年において会員カードとして使用されているので、遊技者が所有する有価価値を会員遊技者の貯蓄玉数とし、携帯電話端末5に送信する情報を会員遊技者の遊技履歴としている点が異なり、その他の構成等は、実施例1と同様であるので、これら本実施例2の特徴点に関する部分を以下に説明し、実施例1と同一構成については、同一の符号並びに同一のステップを付することで説明を省略する。
【0158】
よって、本実施例2では、遊技場に会員登録する会員遊技者が前述した非接触ICチップが搭載された携帯電話端末である場合には、携帯電話端末に内蔵されている非接触ICチップに会員IDを記憶することにより、該携帯電話端末を会員携帯電話端末5’として会員カードに代えて利用する。
【0159】
この会員携帯電話端末5’の外部リーダライタ330への受付けは、図15に示すように、ステップS9において検知されてステップS9+に進むことで、会員携帯電話端末5’から特定される貯蓄玉数を使用した携帯再プレイ処理が有効であるか否かを、有効フラグがセットされているか否かに基づいて判定する。
【0160】
携帯再プレイ処理が有効に設定されている場合には、ステップS28に進み、図16に示す携帯再プレイ処理を実施する一方、携帯再プレイ処理が有効に設定されていない場合(無効に設定されている場合)には、ステップS26’に進んで、図16に示す情報送信処理を実施する。
【0161】
有効フラグがセットされている場合において実施される本実施例2の携帯再プレイ処理について、図16を用いて説明すると、携帯再プレイ処理においては、まず、会員携帯電話端末5’に対して識別情報送信要求を送信して会員携帯電話端末5’から会員IDを取得する。
【0162】
そして、該取得した会員IDが、カードテーブルに記憶されている認証済みであって既に受付けによって暗証番号による本人確認が済んでいる会員IDに一致するか否かを照合する(認証処理)。
【0163】
一致する場合には、既に暗証番号による本人確認が完了している会員携帯電話端末5’の再度の受付けであるので、本人確認処理を実施することなく払い戻し処理に進んで、カードテーブルに記憶されている貯蓄玉数に基づいたパチンコ玉の払い戻しを行う。尚、これら貯蓄玉数に基づいたパチンコ玉の払い戻しは、実施例1におけるステップS24の再プレイと同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0164】
一方、カードテーブルに記憶されている会員IDと一致しない場合(カードテーブルに会員IDの記憶が存在しない場合を含む)には、会員携帯電話端末5’から取得した会員IDと当該カードユニット3’の装置IDとを含む認証要求を会員管理コンピュータ12に対して送信して、該取得した会員IDが正規の会員IDであるか否かを会員管理コンピュータ12に認証させる(認証処理)。
【0165】
この認証要求の受信に応じて会員管理コンピュータ12は、受信した認証要求に含まれる会員IDが会員情報テーブルに記憶されている正規の会員IDのいずれかに一致するか否かに基づいて該会員IDの認証を行い、いずれかに一致する場合には、受信した認証要求に含まれる装置IDから特定される該認証要求の送信元のカードユニット3’に対して「認証OK」を返信し、いずれの会員IDにも一致しない場合には、該認証要求の送信元のカードユニット3’に対して「認証NG」を返信する。
【0166】
制御ユニット328は、「認証NG」の返信を受信した場合には、会員登録がなされていない旨のエラー表示を表示部312に表示して当該処理を終了する一方、「認証OK」を受信した場合には、会員管理コンピュータ12に対して会員携帯電話端末5’から取得した会員IDと当該カードユニット3’の装置IDとを含む会員情報送信要求を送信して、当該会員の貯蓄玉数、暗証番号、来店ポイント、氏名等の会員情報を会員管理コンピュータ12から取得する。
【0167】
この会員情報送信要求の受信に応じて会員管理コンピュータ12は、受信した会員情報送信要求に含まれる会員IDに対応付けて会員情報テーブルに記憶されている貯蓄玉数、暗証番号、来店ポイント、氏名等の各種の会員情報を読み出して、該会員情報送信要求の送信元のカードユニット3’に対して返信する。
【0168】
また、制御ユニット328は、暗証番号を受付けるためのテンキー等を含む図示しない暗証番号受付け画面を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを実施し、会員管理コンピュータ12から取得した暗証番号と照合する(本人確認処理)。
【0169】
そして、暗証番号が一致した場合には、暗証番号の照合済みフラグを照合済みである旨の「1」に更新するとともに、当該会員IDとともに、会員管理コンピュータ12から取得した貯蓄玉数等の会員情報をカードテーブル等に記憶した後、会員遊技情報テーブルをリセットして、該会員遊技情報テーブルにおける会員遊技情報の集計を開始する。
【0170】
そして、払い戻し処理に進んで、カードテーブルに記憶されている貯蓄玉数に基づいたパチンコ玉の払い戻しを、実施例1におけるステップS24の再プレイと同様に行う。
【0171】
このように、携帯再プレイ処理においては、会員携帯電話端末5’の受付けにおいて、該受付けが最初である場合には、暗証番号の受付けによる照合により会員本人であることが確認されたことを条件に貯蓄玉数の払い戻しが実施され、2回目以降の受付けである場合には、暗証番号の受付け無しに貯蓄玉数の払い戻しが実施される。
【0172】
これら払い戻されたパチンコ玉等により会員遊技者が遊技を実施した後、遊技を終了するときに、遊技情報を会員携帯電話端末5’に送信させたい場合には、変更操作部332を操作して、携帯再プレイ処理を無効に設定した後、外部リーダライタ330に会員携帯電話端末5’を近接させれば良い。
【0173】
このように、携帯再プレイ処理が無効に設定されている状態において会員携帯電話端末5’の受付けがあった場合には、前述したように、ステップS26’の情報送信処理が実施される。
【0174】
本実施例2の情報送信処理においては、図16に示すように、まず、会員携帯電話端末5’に対して識別情報送信要求を送信して会員携帯電話端末5’から会員IDを取得する。
【0175】
そして、該取得した会員IDが、カードテーブルに記憶されている会員IDに一致するか否かを照合する。
【0176】
会員IDが一致しない場合には、会員IDが一致しない旨のエラー表示を表示部312に表示して当該処理を終了する一方、会員IDが一致する場合には、会員遊技情報テーブルにおける集計を終了して、該会員遊技情報テーブルに集計されている会員遊技情報を会員携帯電話端末5’に対して、外部リーダライタ330を通じて送信した後、当該会員遊技者の遊技終了と判断して、カードテーブルや照合済みフラグ等をリセットして、該カードテーブルに記憶されている当該会員IDや貯蓄玉数等の当該会員の会員情報を消去する。
【0177】
このようにしてカードユニット3’から送信された会員遊技情報の受信に応じて会員携帯電話端末5’においては、該受信した会員遊技情報を新たな遊技履歴として追加記憶されるとともに、図16に示すように、全ての有利履歴に基づく総合会員遊技情報が、新たに遊技履歴として追加された会員遊技情報に基づいて更新される。
【0178】
そして、これら更新後の総合会員遊技情報は、会員サイトサーバ150に送信されて、該会員サイトサーバ150に記憶されている当該会員の総合会員遊技情報が更新され、該更新された総合会員遊技情報に基づいて、当該会員の達人レベルや所定のミッション(例えば、総始動回数1万回)をクリアした等の遊技実績の情報が更新され、これら遊技実績の情報を第三者に公開できるようになる。
【0179】
以上、前記各実施例によれば、携帯電話端末5や会員携帯電話端末5’の受付けに応じて、遊技者が所有する有価価値である電子マネー額の使用を伴う電子マネー貸出処理や貯蓄玉数の使用を伴う携帯再プレイ処理を実施するか否かを適宜に設定することができるので、遊技者が電子マネー額や貯蓄玉数の使用を意図していないときに、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理が実施されて遊技者に不利益が発生してしまうことを防ぐことができる。
【0180】
また、前記各実施例によれば、貸出有効表示部331の点灯の有無により、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効が遊技者に対して報知されるので、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理が実施に設定されているのか非実施に設定されているかを、携帯電話端末5や会員携帯電話端末5’を受付けする前に事前に遊技者が確認できるようになるため、誤った受付けを遊技者が実施してしまうことを防止できるようになるので、より確実に、遊技者に不利益が発生してしまうことを防ぐことができる。
【0181】
また、前記各実施例によれば、遊技者が電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効を設定変更可能な変更操作部332を有しているので、遊技者は、係員等を呼ぶことなく自分自身で電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効(実施)、無効(非実施)を設定変更できるようになるので、遊技者の利便性を向上できる。
【0182】
つまり、前記実施例では、変更操作部332をカードユニット3、3’に設けることで、遊技者が電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効を設定変更できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技場の店員が所持するリモコンからの信号を受信するリモコン受信部をカードユニット3、3’に設け、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効を遊技場の店員のみがリモコンにより設定変更できるようにしたり、或いは、ホールコンピュータにおける操作に基づいて送信される設定変更指示により設定変更できるようにしても良く、遊技者自身が電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効を設定変更できないものであっても良い。
【0183】
また、前記実施例1によれば、所定の変更条件である対応するパチンコ機2における大当りの発生条件が成立した場合には、自動的に電子マネー貸出処理が無効とされるようになるため、これら設定を変更するための遊技者の手間を省くことができるので、遊技者の利便性を向上できる。
【0184】
また、前記実施例1によれば、制御ユニット328は、外部信号である大当り信号の有無に基づいて、変更条件である大当りの発生条件が成立した否かを判定するため、これら変更条件が成立したか否かの判定を的確に実施できるようになるので、判定の精度を向上できる。
【0185】
また、前記実施例1によれば、遊技者は、所定の有用コンテンツを取得可能な情報である紹介ページのURLや特典提供サイトのURLの送信を受けることで、有用コンテンツである紹介ページや待ち受け画面等を取得できるようになるので、遊技者へのサービスを向上できる。
【0186】
尚、前記実施例1では、非接触ICチップによる通信容量の関係から、紹介ページのURLや特典提供サイトのURLを携帯電話端末5に送信するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら紹介ページや待ち受け画面等の有用コンテンツ自体をカードユニット3から送信するようにしても良い。
【0187】
また、前記実施例1によれば、カードユニット3が対応するパチンコ機2の遊技状態、つまり、大当り中であるか否かに応じて異なる有用コンテンツを遊技者に提供できるので、遊技者へのサービスを更に向上できるとともに、パチンコ機2の遊技状態を、これら有用コンテンツを取得できる遊技状態にしようとする遊技者の意欲を喚起できるため、パチンコ機2の稼働向上に資することもできる。
【0188】
また、前記実施例2によれば、遊技者は、自身の遊技履歴情報となる会員遊技情報を携行する会員携帯電話端末5’に簡便に入力し、該入力された会員遊技情報を会員携帯電話端末5’において利用できるようになるので、遊技者へのサービスを向上できる。
【0189】
また、前記実施例1によれば、有用コンテンツを取得可能な情報である紹介ページのURLや特典サイトのURLの情報を会員管理コンピュータ12から取得するので、個々のカードユニット3において、これらのURLの情報を管理する必要がないので、これらURLの情報を記憶するための記憶容量を削減することができるばかりか、管理装置となる会員管理コンピュータにおけるデータを更新するのみで、各カードユニット3から送信されるURLの情報を更新できるので、これら更新の作業負荷を著しく低減できる。
【0190】
尚、前記実施例では、会員遊技情報をカードユニット3において集計して会員携帯電話端末5’に送信するようにしているが、これら会員遊技情報の集計を、カードユニット3に代えて会員管理コンピュータ12において実施し、該会員遊技情報を送信する際に、会員管理コンピュータ12から該集計された会員遊技情報を取得して会員携帯電話端末5’に送信することで、会員遊技情報テーブルを各カードユニット3に設けない構成とすることで、これら会員遊技情報テーブルに必要な記憶容量を削減できるようにしても良い。
【0191】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0192】
例えば、前記実施例では、外部リーダライタ330の近傍に貸出有効表示部331や変更操作部332を設けることにより、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効を報知や、遊技者による設定変更を行うようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの報知や設定変更操作を、例えば、図13に示すように、タッチパネル操作が可能な表示部312の例えば下端部分に、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効をメッセージにて表示するともに、変更操作を行うための操作部を表示して、遊技者による設定変更を表示部312において受付けるようにしても良い。
【0193】
また、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効の報知を、貸出有効表示部331の点灯、非点灯ではなく、貸出有効表示部331の色により報知するようにしても良い。尚、外部リーダライタ330の内部に貸出有効LED331aを設けて、該貸出有効LED331aの点灯色により電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理の有効、無効の報知を行うようにしても良い。
【0194】
また、前記実施例では、図14(a)に示すように、デフォルトにおいて、本発明の第1処理である電子マネー貸出処理を有効、第2処理である情報送信処理を無効とするとともに、変更操作部332の操作によって、電子マネー貸出処理を無効、情報送信処理を有効とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図14(c)に示すように、デフォルトにおいて、本発明の第1処理である電子マネー貸出処理を無効、第2処理である情報送信処理を有効とするとともに、変更操作部332の操作によって、電子マネー貸出処理を有効、情報送信処理を無効とするようにしても良い。
【0195】
また、図14(a)や図14(c)に示すように、第2処理である情報送信処理が変更操作部332の操作によって無効とされるのではなく、図14(b)や図14(d)に示すように、変更操作部332の操作に係わらず、常に有効とされ、第1処理である電子マネー貸出処理の有効、無効だけが、変更操作部332の操作によって変更されるようにしても良い。
【0196】
また、図14(e)に示すように、デフォルトにおいては、本発明の第1処理である電子マネー貸出処理も第2処理である情報送信処理も共に無効とし、変更操作部332の1回目の操作(第1変更操作)により電子マネー貸出処理のみを有効とし、変更操作部332の2回目の操作(第2変更操作)により情報送信処理のみを有効とするように設定変更しても良い。
【0197】
また、前記実施例1では、所定の変更条件として、対応するパチンコ機2の大当りの発生を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら変更条件として、所定の営業開始時刻(例えば午前10時)になったことをRTC328dから出力される時刻情報により判定し、所定の営業開始時刻となったことを条件に、電子マネー貸出処理や携帯再プレイ処理を有効に設定するようにしても良い。
【0198】
また、1の電子マネー貸出処理を実施した場合には、該電子マネー貸出処理から所定時間が経過するまでの期間は電子マネー貸出処理を無効に設定することにより、不正な電子マネー貸出処理が連続して実施されて遊技場の損害が大きくなってしまうことを防止できるようにしても良い。
【0199】
また、前記実施例では、会員カードの受付けにより、貯蓄玉数が存在している場合や、プリペイド残額が存在している場合においては、電子マネー貸出処理を無効に設定し、これら貯蓄玉数やプリペイド残額が存在しないことを条件に電子マネー貸出処理を有効に設定するようにしても良い。
【0200】
また、会員遊技情報テーブルにて集計された打込玉数と賞球数との差に基づく差玉数が所定数以上であること、つまり、対応するパチンコ機2で遊技中の遊技者が所定数以上の持ち玉を所持していることを条件に電子マネー貸出処理を無効に設定し、差玉数から特定される持ち玉が所定数未満であることを条件に、電子マネー貸出処理を有効に設定するようにしても良い。
【符号の説明】
【0201】
2 パチンコ機
3、3’ カードユニット
12 会員管理コンピュータ
309 カード挿入口
312 表示部
321 紙幣識別ユニット
327 カードリーダライタ
328 制御ユニット
330 外部リーダライタ
331 貸出有効表示部
331a 貸出有効LED
332 変更操作部
332a 変更スイッチ
334 通信部
335 外部入出力IF

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、遊技者が所有する有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された携帯端末に関係する所定の処理を行う遊技用装置であって、
前記携帯端末を受付けて、該受付けた携帯端末とのデータ通信を行う携帯端末通信手段と、
前記携帯端末の受付けに応じて、該携帯端末から前記携帯端末通信手段によるデータ通信により受信した前記有価価値特定情報から特定される有価価値の使用を伴う第1処理と、前記携帯端末通信手段による該携帯端末とのデータ通信を実施するが前記有価価値の使用を伴わない第2処理と、を前記所定の処理として実施する処理手段と、
前記処理手段における少なくとも前記第1処理の実施、非実施を設定するための設定手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技用装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−245129(P2012−245129A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118578(P2011−118578)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】