説明

運動学習支援装置および方法

【課題】より正確なタイミングで運動を学習できるようにする。
【解決手段】信号処理部10で、指導者51の動作に関する動作画像32Vとフィードバック信号22Sとを並行して出力する際、当該動作に関する動作画像32Vが出力されるタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関するフィードバック信号22Sを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体インターフェース技術に関し、特に表面筋電信号により運動の学習を支援する運動学習支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
筋肉(骨格筋)の力の入れ具合、いわゆる筋張力は、神経パルスにより刺激された筋細胞膜が興奮して筋肉が収縮しようとすることで起こる。この興奮を皮膚上に貼着した電極により電気的に計測したものが表面筋電信号である。なお、以下では特に断りのない限り、表面筋電信号のことを筋電信号という。
【0003】
筋電信号を運動学習に用いる技術は、例えば、特許文献1に示されているように、筋電信号から動作部分のインピーダンスを計算し、この計算結果を表示することで筋肉の使い方を定量的に利用者に示すものである。すなわち、表示装置が、運動学習目標値と今の動作における動作部分のインピーダンスの程度を表示するので、両者の差が視覚化される。このため、学習者は、この差を認識することで基準動作と現動作との相違の原因を知ることができ、動作部分が運動学習目標値に達するようにそのインピーダンスを調整することができるというものである。
【0004】
また、電気刺激によりフィードバックを行う例として、非特許文献1に示された事例がある。これは、書道の熟練者の筋電信号をもとに電気刺激の信号を生成し、生成した電気刺激を初心者に与えることで、筆遣いの習得を感覚的に行うことを目的とした研究である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4005864号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】内藤裕ほか、「感覚情報を用いた書道における教示効果」、電気情報通信学会、信学技報、Vol.103, No.734, pp.139-144, 2004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
筋電信号を運動学習に用いる場合、電気刺激の波形は、例えば特許文献1による演算によって求められた筋の活性レベルに合わせて作成される。波形自体は筋張力を実時間で再現し、その波形が被指導者に電気刺激として他動的に与えられるため、同じ運動を誘導することができる。
しかしながら、被指導者(学習者)が自分勝手に動く場合と異なり、外部からのトリガーとタイミングを合わせて運動する場合には、与える刺激の伝達と運動が発現するまでの時間差が問題となる。特に、画像の動作を目視によって真似て運動する場合には、画像信号と電気刺激信号にはある程度の時間差を考慮することが必要となる。また、被指導者によっては、指導者より早めに動作を行ってしまうケースも考えられ、このような場合にも画像信号と電気刺激信号との出力タイミングを調整する必要がある。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、より正確なタイミングで運動を学習できる運動学習支援技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するために、本発明にかかる運動学習支援装置は、指導者の動作を示す動作画像を撮影する画像入力部と、指導者の所定部位に貼着されて、当該指導者の動作により当該部位で発生する筋電信号を検出する検出電極と、指導者の動作を示す動作画像を画面表示する画面表示部と、被指導者の部位に貼着されて、当該被指導者の当該部位に対して指導者の動作を示す電気刺激からなるフィードバック信号を出力する出力電極と、画像入力部で得られた動作画像を画面表示部へ出力するとともに、検出電極で検出された筋電信号に応じたフィードバック信号を生成して出力電極へ出力する信号処理部とを備え、信号処理部で、動作画像とフィードバック信号とを並行して出力する際、動作に関する当該動作画像を出力するタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関するフィードバック信号を出力する。
【0010】
この際、信号処理部に、検出電極からの筋電信号をデジタル信号へ変換する筋電位測定部と、筋電位測定部で得られたデジタル信号を全波整流した後に平均化処理することにより加工信号を生成する信号加工部と、加工信号と画像入力部で得られた動作画像とを時系列で順に記憶する記憶部と、記憶部から動作画像を読み出して画面表示部へ出力するのと並行して、記憶部のうち当該動作画像の読み出し時間位置より調整時間だけシフトした早いまたは遅い時間位置から加工信号を読み出して、当該加工信号から生成したフィードバック信号を出力電極へ出力するフィードバック信号生成部とを設けてもよい。
【0011】
また、本発明にかかる運動学習支援方法は、指導者の動作を示す動作画像を撮影するステップと、指導者の動作により所定の部位で発生する筋電信号を検出するステップと、指導者の動作を示す動作画像を画面表示するステップと、被指導者の部位に対して指導者の動作を示す電気刺激からなるフィードバック信号を出力するステップと、画像入力部で得られた動作画像を出力するとともに、検出された筋電信号に応じたフィードバック信号を生成して出力する信号処理ステップとを備え、信号処理ステップで、動作画像とフィードバック信号とを並行して出力する際、動作に関する当該動作画像を出力するタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関するフィードバック信号を出力する。
【0012】
この際、信号処理ステップに、検出電極からの筋電信号をデジタル信号へ変換するステップと、デジタル信号を全波整流した後に平均化処理することにより加工信号を生成するステップと、加工信号と動作画像とを時系列で順に記憶部で記憶するステップと、記憶部から動作画像を読み出して画面表示するのと並行して、記憶部のうち当該動作画像の読み出し時間位置より調整時間だけシフトした早いまたは遅い時間位置から加工信号を読み出して、当該加工信号から生成したフィードバック信号を被指導者の部位に対して出力するステップとを設けてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、教示動作を模倣する際に、指導者の動作に関する動作画像が出力されるタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関するフィードバック信号を被指導者に与えることができる。したがって、動作画像において指導者が運動を始めるタイミングより、フィードバック信号を早めに与えた場合、例えば、電気刺激を与えてから筋収縮を起こして運動が発現するまでの遅れ時間を補償することができ、より正確なタイミングで運動を学習することが可能となる。また、動作画像において指導者が運動を始めるタイミングより、フィードバック信号を遅めに与えた場合、例えば、指導者より早めに動作を行ってしまう傾向にある被指導者に対して、その動作を指導者に合わせるよう誘導することができ、結果として、より正確なタイミングで運動を学習することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態にかかる運動学習支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる運動学習支援装置の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[運動学習支援装置]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる運動学習支援装置について説明する。図1は、本実施の形態にかかる運動学習支援装置の構成を示すブロック図である。
【0016】
この運動学習支援装置1は、指導者51から検出した筋電信号をもとにしてフィードバック信号を生成し、このフィードバック信号を被指導者52へ電気刺激として初心者に与えることで、指導者51の運動を学習する被指導者52の支援を行う装置である。
運動学習支援装置1には、主な構成として、画像入力部31、検出電極21、画面表示部32、出力電極22、および信号処理部10が設けられている。
【0017】
画像入力部31は、一般的なビデオカメラからなり、指導者51の動作を示す動作画像31Vを撮影する機能を有している。
検出電極21は、複数の生体電極からなり、指導者51の所定部位に貼着されて、指導者51の動作により当該部位で発生する筋電信号21Sを検出する機能を有している。
画面表示部32は、一般的な画面モニタ装置からなり、指導者51の動作を示す動作画像32Vを画面表示する機能を有している。
【0018】
出力電極22は、複数の生体電極からなり、被指導者52のうち検出電極21が貼着されている部位に貼着されて、被指導者52の当該部位に対して指導者51の動作を示す電気刺激からなるフィードバック信号22Sを出力する機能を有している。
信号処理部10は、全体としてコンピュータなどの情報処理装置、あるいは入力信号を処理して出力する信号処理装置からなり、画像入力部31で得られた動作画像31Vからなる動作画像32Vを画面表示部32へ出力する機能と、検出電極21で検出された筋電信号21Sに応じたフィードバック信号22Sを生成して出力電極22へ出力する機能とを有している。
【0019】
本実施の形態は、信号処理部10で、指導者51の動作に関する動作画像32Vとフィードバック信号22Sとを並行して出力する際、当該動作に関する動作画像32Vが出力されるタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関するフィードバック信号22Sを出力するようにしたものである。
【0020】
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる信号処理部10の構成について詳細に説明する。
信号処理部10には、主な機能部として、筋電位測定部11、信号加工部12、記憶部13、およびフィードバック信号生成部14が設けられている。
【0021】
筋電位測定部11は、専用の信号処理回路からなり、検出電極21で検出された微弱な皮膚表面の電位を示すアナログ電位からなる筋電信号21Sを差動増幅し、これを1kHz〜2kHz程度のサンプリング周波数でA/D変換処理することにより、デジタルデータ列からなるデジタル信号11Sを変換する機能を有している。
【0022】
信号加工部12は、筋電位測定部11より出力されるデジタル信号11Sを、全波整流してから適宜に係数を設定したデジタルフィルタにより平均化処理して加工信号12Sを生成する機能を有している。
【0023】
記憶部13は、画像入力部31で得られた動作画像31Vと信号加工部12で生成された加工信号12Sとを時系列で順に記憶する機能を有している。これにより、記憶部13には、指導者51の動作に関する動作画像31Vと、この動作に関する指導者51の筋肉の動きに応じて皮膚の表面に発生した筋電信号21Sの変化に対応した加工信号12Sが、時系列で順に記憶される。
【0024】
フィードバック信号生成部14は、動作画像31Vからなる動作画像13Vを記憶部13から読み出して画面表示部32へ出力する機能と、加工信号12Sからなる加工信号13Sを、記憶部13のうち動作画像13Vの読み出し時間位置より調整時間だけシフトした早いまたは遅い時間位置から読み出す機能と、読み出した加工信号13Sからフィードバック信号22Sを生成して出力電極22へ出力する機能とを有している。これにより、指導者51の動作に関する動作画像13Vが出力されるタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関するフィードバック信号22Sが出力される。
【0025】
[本実施の形態の動作]
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる運動学習支援装置の動作について説明する。図2は、本実施の形態にかかる運動学習支援装置の動作を示す説明図である。ここでは、電気刺激を与えてから筋収縮を起こして運動が発現するまでの時間遅れを解消するため、画像表示部32に表示再生される指導者51の動作より、調整時間だけ早いタイミングで、フィードバック信号22Sを出力する場合を例として説明する。
【0026】
筋電位測定部11は、検出電極21で検出された指導者51の動作を示す筋電信号21Sを取得し、デジタル信号11Sへ変換する。信号加工部12は、筋電位測定部11からのデジタル信号11Sを加工して加工信号12Sを生成する。
【0027】
記憶部13は、画像入力部31で得られた指導者51の動作に関する動作画像31Vを時系列で順に、記憶区領域へ書き込むとともに、これと並行して、デジタル信号11Sからの加工信号12Sを時系列で順に、記憶領域へ書き込む。
図2の例では、時刻T0に得られた指導者51の動作Xに関する動作画像31Vが、アドレスA1から順に書き込まれ、時刻T0に得られた指導者51の動作Xに関する加工信号12Sが、アドレスA2から順に書き込まれている。
【0028】
フィードバック信号生成部14は、動作画像32Vとフィードバック信号22Sとを並行して出力する際、記憶部13から動作画像13Vと加工信号13Sとを並行して読み出す。このとき、フィードバック信号生成部14は、記憶部13に記憶されている加工信号13Sのデータ列を、調整時間だけ早い時間位置から読み出して、50Hz以下の周波数でサンプリングして、このサンプリング点に刺激用のパルス信号を当てはめたフィードバック信号22Sを生成する。
【0029】
図2の例では、時刻T1において、指導者51の動作Xに関する動作画像13Vが記憶部13のアドレスA1から順に読み出されている。この際、動作Xに関する加工信号13Sは、時刻T1より調整時間Δtだけ早い時刻T1−Δtに、アドレスA2から順に読み出される。実際には、動作画像13Vと加工信号13Sとは、時間的に連続するデータ列であるため、常時、動作画像13Vの読み出し時間位置より調整時間Δtだけシフトした早い時間位置から加工信号13Sを読み出すことになる。
【0030】
このことは、換言すれば、指導者51の動作Xに関する動作画像13Vは、動作Xに関する加工信号13Sより、調整時間Δtだけ遅れて記憶部13から順に読み出されることになる。したがって、動作画像13Vと加工信号13Sとは、時間的に連続するデータ列であるため、常時、加工信号13Sの読み出し時間位置より調整時間Δtだけシフトした遅い時間位置から動作画像13Vを読み出すことになる。
【0031】
フィードバック信号生成部14において、加工信号13Sからフィードバック信号22Sを生成する際の処理時間は、ほとんど無視できる程度である。これにより、図2に示すように、指導者51の動作Xに関する動作画像32Vが出力されるタイミングより調整時間Δtだけ早めに当該動作Xに関するフィードバック信号22Sが出力される。
【0032】
なお、フィードバック信号生成部14が生成するフィードバック信号22Sは、例えば、医療用として用いられている低周波治療器と同等のパルス信号を用いればよい。また、生成するフィードバック信号22Sにおけるパルス幅、パルス高、および繰り返し周波数については、被指導者52が受ける刺激に応じて事前に調整しておけばよい。
【0033】
このようにして設定したパルス幅、パルス高、および繰り返し周波数に応じて生成されたフィードバック信号22Sによる電気刺激は、画像表示部32に表示再生される指導者51の動作より、調整時間だけ早いタイミングで、出力電極22により、被指導者52の対応する筋肉に与えて筋収縮を起こすことになる。これにより、電気刺激を与えてから筋収縮を起こして運動が発現するまでの時間遅れが解消されるため、表示再生される指導者51の動作を模倣する運動を、正確なタイミングで学習することができる。
【0034】
調整時間を決めるために、簡単なタスクを模倣する実験を行って効果的な時間シフト量を調べた。タスクは、10秒間に単関節の屈伸を模倣するもので、画像とともに電気刺激を与えて運動を学習させた後、運動の再現性を調べることで行った。シフト量は0.1秒から0.3秒の範囲内で良好な結果が得られた。特に、画像と電気刺激のシフト量を−0.2、0、+0.2、+0.4(秒)早めた場合の再現性を調べてみると、この中で+0.2秒の場合がもっとも再現性がよく、それより早くても遅くても結果は+0.2秒の場合よりも良くなかった。したがって、+0.2秒付近が最適なシフト量であることが分かった。
【0035】
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、信号処理部10で、指導者51の動作に関する動作画像32Vとフィードバック信号22Sとを並行して出力する際、当該動作に関する動作画像32Vが出力されるタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関するフィードバック信号22Sを出力している。
したがって、動作画像において指導者が運動を始めるタイミングより、フィードバック信号を早めに与えることにより、例えば、電気刺激を与えてから筋収縮を起こして運動が発現するまでの遅れ時間を補償することができ、より正確なタイミングで運動を学習することが可能となる。また、動作画像において指導者が運動を始めるタイミングより、フィードバック信号を遅めに与えることにより、例えば、指導者より早めに動作を行ってしまう傾向にある被指導者に対して、その動作を指導者に合わせるよう誘導することができ、結果として、より正確なタイミングで運動を学習することが可能となる。
【0036】
また、本実施の形態では、信号処理部10において、筋電位測定部11により、検出電極21からの筋電信号21Sをデジタル信号11Sへ変換し、信号加工部12により、筋電位測定部21Sで得られたデジタル信号11Sを全波整流した後に平均化処理することにより加工信号12Sを生成し、記憶部13で、加工信号12Sと画像入力部31で得られた動作画像31Vとを時系列で順に記憶し、フィードバック信号生成部14により、記憶部13から動作画像13Vを読み出して画面表示部32で動作画像32Vを画面表示するのと並行して、記憶部13のうち当該動作画像13Vの読み出し時間位置より調整時間だけシフトした早いあるいは遅い時間位置から加工信号13Sを読み出して、当該加工信号13Sから生成したフィードバック信号22Sを出力電極22により被指導者52の部位に対して出力するようにしたので、簡素な構成で動作画像32Vの画面表示とフィードバック信号22Sの出力とを調整時間だけずらすことができる。
【0037】
また、本実施の形態では、検出電極21および出力電極22として複数の電極を用い、検出電極21の各電極で得られた各筋電信号について、これら筋電信号から生成したフィードバック信号22Sをそれぞれ早めまたは遅めに出力するようにしたので、各部位の連動のタイミングや力の強弱を、被指導者52に体感させることが可能となる。
【0038】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0039】
1…運動学習支援装置、10…信号処理部、11…筋電位測定部、11S…デジタル信号、12…信号加工部、12S…加工信号、13…記憶部、13S…加工信号、13V…動作画像、14…フィードバック信号生成部、21…検出電極、21S…筋電信号、22…出力電極、22S…フィードバック信号、31…画像入力部、31V…動作画像、32…画面表示部、32V…動作画像、51…指導者、52…被指導者。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指導者の動作を示す動作画像を撮影する画像入力部と、
前記指導者の所定部位に貼着されて、当該指導者の前記動作により当該部位で発生する筋電信号を検出する検出電極と、
前記指導者の動作を示す動作画像を画面表示する画面表示部と、
被指導者の前記部位に貼着されて、当該被指導者の当該部位に対して前記指導者の動作を示す電気刺激からなるフィードバック信号を出力する出力電極と、
前記画像入力部で得られた前記動作画像を前記画面表示部へ出力するとともに、前記検出電極で検出された前記筋電信号に応じた前記フィードバック信号を生成して前記出力電極へ出力する信号処理部と
を備え、
前記信号処理部は、前記動作画像と前記フィードバック信号とを並行して出力する際、前記動作に関する当該動作画像を出力するタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関する前記フィードバック信号を出力する
ことを特徴とする運動学習支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の運動学習支援装置において、
前記信号処理部は、
前記検出電極からの筋電信号をデジタル信号へ変換する筋電位測定部と、
前記筋電位測定部で得られたデジタル信号を全波整流した後に平均化処理することにより加工信号を生成する信号加工部と、
前記加工信号と前記画像入力部で得られた前記動作画像とを時系列で順に記憶する記憶部と、
前記記憶部から前記動作画像を読み出して前記画面表示部へ出力するのと並行して、前記記憶部のうち当該動作画像の読み出し時間位置より調整時間だけシフトした早いまたは遅い時間位置から前記加工信号を読み出して、当該加工信号から生成した前記フィードバック信号を前記出力電極へ出力するフィードバック信号生成部と
を含むことを特徴とする運動学習支援装置。
【請求項3】
指導者の動作を示す動作画像を撮影するステップと、
指導者の前記動作により所定の部位で発生する筋電信号を検出するステップと、
前記指導者の動作を示す動作画像を画面表示するステップと、
被指導者の前記部位に対して前記指導者の動作を示す電気刺激からなるフィードバック信号を出力するステップと、
前記画像入力部で得られた前記動作画像を出力するとともに、検出された前記筋電信号に応じた前記フィードバック信号を生成して出力する信号処理ステップと
を備え、
前記信号処理ステップは、前記動作画像と前記フィードバック信号とを並行して出力する際、前記動作に関する当該動作画像を出力するタイミングより調整時間だけ早めまたは遅めに当該動作に関する前記フィードバック信号を出力する
ことを特徴とする運動学習支援方法。
【請求項4】
請求項3に記載の運動学習支援方法において、
前記信号処理ステップは、
前記検出電極からの筋電信号をデジタル信号へ変換するステップと、
前記デジタル信号を全波整流した後に平均化処理することにより加工信号を生成するステップと、
前記加工信号と前記動作画像とを時系列で順に記憶部で記憶するステップと、
前記記憶部から前記動作画像を読み出して画面表示するのと並行して、前記記憶部のうち当該動作画像の読み出し時間位置より調整時間だけシフトした早いまたは遅い時間位置から前記加工信号を読み出して、当該加工信号から生成した前記フィードバック信号を前記被指導者の前記部位に対して出力するステップと
を含むことを特徴とする運動学習支援方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−139728(P2011−139728A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510(P2010−510)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【Fターム(参考)】