説明

運転スケジュール演算装置

【課題】発電ユニットを構成する各発電軸を効率的に起動し、停止する。
【解決手段】ガスタービンおよび発電機を結合した発電設備を複数備え、前記各発電設備ごとに独立して起動停止を行う発電ユニットの運転スケジュール計算装置であって、各発電設備の運転データをもとに、発電設備の出力範囲を表す負荷帯毎に、発電設備を発電効率に従って順位付けする発電端効率順位作成手段110と、前記発電端効率順位作成手段が作成した発電端効率の順位とあらかじめ設定された発電設備の通常運転スケジュールにしたがって前記発電設備の出力操作順位を決定する出力操作順位決定手段111と、予め設定された起動スケジュールおよび停止スケジュールにしたがって各発電設備の起動停止の順位を決定する起動停止順位決定手段112と、給電指令からの要求電力量をもとに運転すべき発電設備数を決定する発電軸数決定手段103を備え、前記出力操作順位決定手段および起動停止順位決定手段が決定した順位にしたがって各発電設備を運転する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転スケジュール演算装置に係り、特に複数の発電設備(発電軸)を連携して運転する際に、各発電設備に好適な運転スケジュールを演算する運転スケジュール演算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PPS(Power Producer&Supplier:特定規模電気事業者)対応の小電力発電装置の運用が開始され、例えば複数台の小電力発電設備を1つの発電装置として、数名の運転員により運用されている。
【0003】
また、PPS対応の発電設備は、各売電先顧客の状況に応じて要求される発電電力量が時々刻々変更され,起動・停止が頻繁に発生する。このため、要求される発電電力量毎に発電端での発電効率が最大となるように各発電設備を運転して前記要求に応じるとともに燃料を節約することが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−334207号公報
【特許文献2】特開平05−86810号公報
【特許文献3】特開昭61−157233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発電設備(発電軸)の発電端効率は、発電設備を構成するガスタービンが吸気冷却器を使用するか否かにより変動する。また、季節変化などにより大気温度が変化すると変動する。このため、複数の発電軸を備えた発電ユニットを効率よく運用することは容易ではない。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、発電ユニットを構成する各発電軸を効率的に起動し、停止し、運用する運転スケジュールを生成することのできる演算装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
【0008】
ガスタービンおよび発電機を結合した発電設備を複数備え、前記各発電設備ごとに独立して起動停止を行う発電ユニットの運転スケジュール計算装置であって、各発電設備の運転データをもとに、発電設備の出力範囲を表す負荷帯毎に、発電設備を発電効率に従って順位付けする発電端効率順位作成手段と、前記発電端効率順位作成手段が作成した発電端効率の順位とあらかじめ設定された発電設備の通常運転スケジュールにしたがって前記発電設備の出力操作順位を決定する出力操作順位決定手段と、予め設定された起動スケジュールおよび停止スケジュールにしたがって各発電設備の起動停止の順位を決定する起動停止順位決定手段と、給電指令からの要求電力量をもとに運転すべき発電設備数を決定する発電軸数決定手段を備え、前記出力操作順位決定手段および起動停止順位決定手段が決定した順位にしたがって各発電設備を運転する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上の構成を備えるため、発電ユニットを構成する各発電軸を効率的に起動し、停止し、運用することのできる運転スケジュールを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】統括スケジュール計算手段の全体構成を示す図である。
【図2】発電機(発電軸)の負荷運転状態、および発電機負荷が属する負荷帯の判別方法を説明する図である。
【図3】発電機の負荷運転状態、および発電機負荷が属する負荷帯の判別方法を説明する図である。
【図4】負荷帯毎のプラントデータ収集タイミングを説明する図である。
【図5】発電機負荷帯別の平均発電端効率の計算開始・終了タイミングの生成を説明する図である。
【図6】発電機負荷帯2における平均発電端効率を計算する計算手段を説明する図である。
【図7】発電機負荷帯2における規定回数分を考慮した平均発電端効率計算手段を説明する図である。
【図8】季節を考慮した平均発電効率計算手段の説明図を示したものである。
【図9】季節を考慮した平均発電効率計算フローを説明する図である。
【図10】吸気冷却器を考慮した発電機負荷帯毎の平均発電端効率計算結果を示す図である。
【図10A】発電機負荷帯毎の平均発電端効率計算結果を示す図である。
【図11】大気温度変化を示す曲線を説明する図である。
【図12】ガスタービン入口空気温度による発電機負荷・所内電力の変化を説明する図である。
【図13】ガスタービン入口空気温度を判断基準とした出力優先判断手段を説明する図である。
【図14】起動・停止・通常運転スケジュール計算用入力手段を説明する図である。
【図15】停止軸における効率優先順位による軸起動順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。
【図16】運転軸における効率優先順位による軸停止順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。
【図17】運転軸における効率優先順位による負荷増加順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。
【図18】運転軸における効率優先順位による負荷減少順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。
【図18A】吸気冷却器を考慮した発電機負荷帯別の最大発電可能出力計算結果を説明する図である。
【図18B】発電機負荷帯別の最大発電可能出力計算結果を説明する図である。
【図19】負荷増加時・負荷減少時の軸順位決定手段の処理フローを説明する図である。
【図20】軸起動時・軸停止時の軸順位決定手段の処理フローを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる統括スケジュール計算手段の全体構成を示す図である。
【0012】
図において、102は給電指令装置101から、例えば30分単位で要求される負荷パターンが入力される要求電力量入力手段である。統括スケジュール演算部120は、運転員が各発電軸を起動する際の起動順位を設定するための起動スケジュール計算用入力設定手段104、各発電軸の停止順位を設定するための停止スケジュール計算用入力設定手段105、および各発電軸の通常運転における負荷上昇・負荷減少順位を設定するための通常運転スケジュール計算用入力設定手段106を備え、プラントデータ処理手段107で処理したプラントデータ108を入力し、統括スケジュール作成のための計算を実施する。
【0013】
また、統括スケジュール演算部120は、負荷帯毎に各発電軸の平均発電端効率を算出する平均発電端効率算出手段109、負荷帯毎に平均発電端効率の順位を作成する平均発電端効率順位作成手段110、負荷増加・負荷減少時における各発電軸の操作順位を決定する操作順位決定手段111、ユニット起動・停止時における操作順位を決定する操作順位決定手段112、統括スケジュール計算手段113、および運転ユニット数決定手段103を備えている。
【0014】
また、統括スケジュール演算部120は、プラントデータ処理手段107で処理されたプラントデータ108を、負荷帯毎に収集し、収集したプラントデータを基に平均発電端効率算出手段109により各発電機負荷帯毎における各軸の平均発電端効率を計算する。平均発電端効率順位決定手段110は、前記計算した平均発電端効率をもとに平均発電端効率の高い順に順位を作成する。
【0015】
負荷増加時・負荷減少時の軸操作順位決定手段111は、通常運転スケジュール計算用入力手段106からの設定データと平均発電端効率の順位をもとに負荷増加時・負荷減少時における軸操作順位を決める。
【0016】
要求電力量に対し負荷増加・負荷減少では賄い切れない場合、軸を新規に起動・停止する。軸起動時・軸停止時の軸操作順位決定手段112は、起動・停止スケジュール計算用入力設定手段104〜105からの入力信号をもとに、新たに起動・停止させる軸の順位を決定する。運転軸数決定手段103は、これらの負荷増加、負荷減少、軸起動、軸停止の出力値と要求電力量入力手段102からの要求値をもとに、運転する軸数を最終決定する。
【0017】
統括スケジュール計算手段113は、各発電軸のスケジュール計算手段114〜115に対し、起動時には目標到達時刻、目標負荷を、停止時には停止開始時刻、停止開始負荷を設定する。各軸スケジュール計算手段114〜115は、統括スケジュール計算手段113の信号を基に、各個別軸毎に起動・停止時の負荷スケジュールを計算し、起動時には起動開始時刻、併入時刻、停止時は解列時刻、停止完了時刻を求める。
【0018】
統括スケジュール計算手段113は上記個別軸毎の各時刻を収集し、個別発電軸の起動時・停止時おけるスケジュールの決定等を実施し、再度各軸のスケジュール計算演算機能に対して見直し要求した後、起動時は目標到達時刻、目標負荷を、停止時は停止開始時刻、停止開始負荷を設定する。
【0019】
各発電軸のスケジュール計算手段114〜115は、再度発電軸のスケジュール計算を実施し、起動開始時刻、併入時刻、解列時刻、停止完了時刻を決定すると共に装置の起動・停止用の制御信号を作成する。
【0020】
各発電軸を構成するGT(ガスタービン)、ST(蒸気タービン)および補機を制御するGT・ST・補機制御装置116〜117は、各発電軸のスケジュール計算手段114〜115から起動・通常運転・停止の各制御信号を受信し、各発電軸118〜119の起動・停止を実施する。
【0021】
図2は、発電機(発電軸)の負荷運転状態および発電機負荷が属する負荷帯を判別する方法を説明する図である。
【0022】
ガスタービンおよび蒸気タービンを用いたコンバインドプラントは中間負荷を担うことが多く、毎日起動停止をすることが多い。図2は、朝、起動し、夜停止するパターンとなる1日の発電機負荷201を示した図である。要求電力量の変化に伴い発電電力は常に変化する。
発電機負荷の収集に際しては、例えば、同一負荷帯に属する負荷である時刻Aから時刻Bまでの間および時刻Mから時刻Nまでの間における発電機負荷は発電機負荷帯3(γ≦〜<β%)204として収集する。時刻Cから時刻Dまでの間および時刻Gから時刻Hまでの間および時刻Kから時刻Lまでの間における発電機負荷値は発電機負荷帯2(β≦〜<α%)203として収集する。同様に、時刻Eから時刻Fまでの間および時刻Iから時刻Jまでの間における発電機負荷値は発電機負荷帯1(α≦〜≦100%)202として収集する。
【0023】
このように発電機負荷帯を数種類に分け、発電機負荷値を発電機負荷帯毎に振り分けて収集する。
【0024】
図3は、発電機の負荷運転状態および発電機負荷が属する負荷帯の判別方法を説明する図である。図に示すように、1日の発電機負荷、燃料発熱量、燃料流量のデータ301を、平均発電端効率を求めるためのデータとして、発電機負荷帯毎に収集する。例えば、時刻Aから時刻Bの間の計測データは発電機負荷帯3(γ≦〜<β%)204に保管する。この際、発電機負荷および燃料流量は前記時間幅における積算値として求め、燃料発熱量は前記時間幅における平均値として求め、各々を保管する。
【0025】
図4は、負荷帯毎のプラントデータ収集タイミングを説明する図である。負荷帯毎に各発電軸の平均発電端効率を算出する平均発電端効率算出手段109は、プラントデータ収集タイミング管理手段401、プラントデータ収集ファイル1(発電機負荷帯1(α%≦〜≦100%)用)402、プラントデータ収集ファイル2(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)用)403、およびプラントデータ収集ファイル3(発電機負荷帯3(γ%≦〜<β%)用)404を備える。
【0026】
プラントデータ収集開始タイミングおよびプラントデータ収集終了タイミングを管理するプラントデータ収集タイミング管理手段401は、発電機負荷帯毎にプラントデータ収集開始指令およびプラントデータ収集終了指令を発し、プラントデータ処理手段107で処理したプラントデータ108を発電機負荷帯毎にプラントデータ収集ファイルに収集し保管する。
【0027】
収集する発電機負荷がα%≦〜≦100%の範囲に相当する場合、プラントデータ収集ファイル1(発電機負荷帯1(α%≦〜≦100%)用)402に収集し保管する。収集する発電機負荷がβ%≦〜<α%の範囲に相当する場合はプラントデータ収集ファイル2(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)用)403に収集し保管する。同様に収集する発電機負荷がγ%≦〜<β%の範囲に相当する場合はプラントデータ収集ファイル3(発電機負荷帯3(γ%≦〜<β%)用)404に収集し保管する。
【0028】
図5は、発電機負荷帯別の平均発電端効率の計算開始・終了タイミングの生成を説明する図である。
【0029】
図4で示したようにプラントデータ収集タイミング管理手段401は、各発電機負荷帯毎の平均発電端効率の計算処理タイミングを管理する。例えば、発電機負荷帯1の場合、プラントデータ収集開始タイミング501は、発電機負荷の目標値となる発電機負荷設定値が(α%≦〜≦100%)の範囲である条件と、発電機運転の実負荷である発電機負荷が(α%≦〜≦100%)の範囲である条件と、発電機負荷の目標値となる発電機負荷設定値と発電機運転の実負荷である発電機負荷との差が規定値(±P%)の範囲以内になってから一定時間経過したという3つの条件が全て成立したタイミングを発電機負荷帯1の平均発電端効率計算処理開始タイミングとして出力し、プラントデータ収集を開始する。
【0030】
また、プラントデータ収集終了タイミング502は、発電機負荷の目標値となる発電機負荷設定値が(α%≦〜≦100%)の範囲を逸脱した条件、もしくは発電機運転の実負荷である発電機負荷が(α%≦〜≦100%)の範囲を逸脱した条件、もしくは発電機負荷の目標値となる発電機負荷設定値と発電機運転の実負荷である発電機負荷との差が規定値(±P%)の範囲を逸脱した条件の内、何れか1つの条件が成立したタイミングを発電機負荷帯1の平均発電端効率計算処理終了タイミングとして出力し、プラントデータ収集を停止する。
【0031】
発電機負荷帯2の場合のプラントデータ収集開始タイミング503、およびプラントデータ収集終了タイミング504、あるいは発電機負荷帯3の場合のプラントデータ収集開始タイミング505、およびプラントデータ収集終了タイミング506は、それぞれ発電機負荷帯が(β%≦〜<α%)、(γ%≦〜<β%)の場合に使用する。
【0032】
図6は、発電機負荷帯2における平均発電端効率を計算する計算手段を説明する図である。プラントデータ収集ファイル手段2(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%))403に収集したプラントデータは、プラントデータ積算ファイル手段2(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%))601において、0時から24時までにおける各時間帯毎の発電機負荷および燃料流量の積算量として求める。
【0033】
燃料発熱量については各時間帯の平均値を算出する。次に平均発電端効率計算処理手段2(24時間)(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%))602において、発電機負荷積算量/(燃料発熱量平均値×燃料流量積算量)により、24時間内における発電機負荷帯2の平均発電端効率を算出する。
【0034】
図7は、発電機負荷帯2における規定回数分を考慮した平均発電端効率計算手段を説明する図である。平均発電端効率計算処理手段2(24時間)(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%))602で算出した24時間内における発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)の平均発電端効率は、平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−1)の当日エリア701に保管する。翌日に平均発電端効率が算出された場合は、翌日からみた平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−1)の当日エリア701に保管するので、翌日からみた前日分の平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−1)の当日エリア701に保管されていたデータは、平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−2)の過去1回前エリア702に異動されることになり、当日および翌日分の平均発電端効率計算結果が保管されることになる。
【0035】
このように平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−3)の過去2回前エリア703、平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−n)の過去(n−1)回前エリア704と、順次保管ファイル手段を異動させることにより、合計n回(n日)分のデータを保管することが可能となる。n回分を超えたデータは順次廃棄していくことにより、最新のn回分のデータを保管されることになる。
【0036】
平均発電端効率計算処理手段2(n回分)(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%))705では平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−1)の当日エリア701から平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−n)の過去(n−1)回前エリア704までの発電機負荷積算量、燃料流量積算量、燃料発熱量平均値を各々合計し、n個の平均発電端効率計算結果保管ファイル手段のデータを使用した平均発電機負荷帯2の平均発電端効率(n回分)を算出する。これによりn回(n日)分の平均発電機負荷帯2における平均発電端効率が求まる。なお、発電機負荷帯1、発電機負荷帯3における平均発電端効率計算処理手段は、発電機負荷帯2における701〜705の内容と同様とする。
【0037】
図8は、季節を考慮した平均発電効率計算手段の説明図を示したものである。図7で求めた平均発電端効率計算処理手段2(n回分)(発電機負荷帯2(β%≦〜<α%))705で求めた効率値は最大n回分の平均値となっている。発電軸のn回の起動停止回数が2ヶ月以上にまたがる様な場合、大気温度が季節の変化と共に変わる。このため、大気温度から求めている発電機最大出力値および発電端効率値は変化する。この変化してしまった発電機最大出力値および発電端効率の平均値では、n回分の平均発電端効率の精度が低下し、スケジュール計算で算出する発電軸の効率順位の信頼性が損なわれる。
【0038】
このため、例えば大気温度の変化が極力少ない1月と2月の2ヶ月間で最大n回分の平均発電端効率801を求める。1ヶ月単位で平均発電端効率を求めるため翌月分の平均発電端効率計算値を収集開始した場合は、最も古い1月分の収集データを破棄し、繰越し用の2月分と3月の収集分による2ヶ月分で最大n回分の平均発電端効率802を求める。12月経過時は12月分と1月の収集データで最大n回分の平均発電端効率803を求める。順次古い月のデータを廃棄し常に最大2ヶ月のデータから平均発電端効率を求める。
【0039】
図9は、季節を考慮した平均発電効率計算フロー(図7,8の計算フロー)を説明する図である。ステップ901においてプラントデータを取り込み、平均発電端効率計算結果個数判断ステップ902において、最大n個より多い結果個数が存在する場合はオーバーした個数分を廃棄ステップ903で廃棄する。ステップ902で求めた平均発電端効率計算結果個数の収集期間が判断ステップ904により2ヶ月を超えていると判断した場合は、最も古い月の平均発電端効率計算結果を廃棄ステップ905で廃棄する。ステップ905で廃棄処理したことにより最新2ヶ月間の平均発電端効率計算結果個数が1個以上であることを判断ステップ906で確認する。結果個数が無い場合は平均発電端効率計算結果が無くなってしまうため、代わりにステップ907で前年同月期間の平均発電端効率を使用する。ステップ901から906までの一連のステップ処理を実施することにより、発電機負荷帯毎の平均発電端効率をステップ908で算出する。
【0040】
図10は、吸気冷却器を考慮した発電機負荷帯別の発電端効率計算結果を示す図である。図では、図9で求めた平均発電端効率結果を、運転員が入力設定する吸気冷却器の使用・不使用毎に、また発電機負荷帯毎に平均発電端効率計算結果の高い順番に管理テーブル1001に纏め保管している。
【0041】
図10Aは、発電機負荷帯毎に求めた平均発電端効率計算結果を示す図である。
【0042】
図11は、大気温度変化を示す曲線を説明する図である。大気温度は曲線1101に示すように、夜間は低く昼間の正午過ぎに高くなる。ガスタービン入口空気温度は低下させると、発電機負荷が増加する場合と変化しない場合があり、そのしきい値温度を吸気冷却器利用価値基準温度T 1102とする。なお、しきい値Tは、大気温度がTよりも低い場合は吸気冷却器を使用してもガスタービンの空気圧縮機入口温度をT以下に低下させることが不可能である温度である。よって大気温度がTよりも低い場合は発電機負荷を増加させることができないため発電機負荷は変わらない。すなわち、吸気冷却器を運転することにより発電機負荷の一部が使用されるため効率が低下することになるので吸気冷却器を利用する価値が無いことになる。
【0043】
大気温度がTよりも高い場合は吸気冷却器を使用することにより発電機負荷が増加するため、吸気冷却器の運転により発電機負荷の一部が使用されても総合的に発電機負荷が増加する。さらに吸気冷却器の運転に使用される発電機負荷量によっては、平均発電端効率が変化する。したがって、Tよりも低い時間帯1103と1105においては吸気冷却器の利用価値が無いと判断され、Tよりも高い時間帯1104においては吸気冷却器の利用価値が有ると判断される。
【0044】
図12は、ガスタービン入口空気温度による発電機負荷・所内電力の変化を説明する図である。横軸がガスタービン入口空気温度、縦軸が発電機負荷および吸気冷却器運転負荷を示している。発電機負荷はガスタービン入口空気温度が高くなると共に低下する傾向にあるため右下がりの実線で示すカーブとなる。吸気冷却器の運転に必要な所内負荷1214はガスタービン入口空気温度が高くなると共に冷却能力を増加させる必要があるため右上がりに増加する2点鎖線で示すカーブとなる。発電機負荷1201〜1203から吸気冷却器の所内負荷1214を差し引いた残りが発電負荷1211〜1213であり点線で記載したカーブとなる。吸気冷却器利用価基準温度T以上における発電機負荷は、吸気冷却器不使用時には発電機負荷カーブ1202となり、吸気冷却器を使用することによりガスタービン入口空気温度が低くなり発電機負荷が増加するため発電機負荷カーブ1203となる。それぞれの発電機負荷から吸気冷却器による所内負荷分を差し引いた発電負荷カーブは1212または1213の点線となる。
【0045】
図13は、ガスタービン入口空気温度を判断基準とした出力優先判断手段を説明する図である。ガスタービン入口空気温度と吸気冷却器利用価値基準温度Tを比較判断ステップ1301で比較し、ガスタービン入口空気温度が吸気冷却器利用価値基準温度Tより低い場合は吸気冷却器の利用価値が無い。このため、図12における運転状態は曲線1201に相当し、この曲線における発電機負荷が本発電軸の出力となる。
【0046】
ガスタービン入口空気温度が吸気冷却器利用価値基準温度Tより高い場合は吸気冷却器の利用価値があるため、吸気冷却器が使用可能状態にあるかまたは故障等で不可能状態にあるかの可否をステップ1302で判断する。吸気冷却器が使用不可能状態であれば、図12における運転状態は1202に相当する発電機負荷が本発電軸の出力となる。吸気冷却器が使用可能状態であれば、次に統括スケジュール計算における吸気冷却器の使用・不使用選択ステップ1303で、吸気冷却器の使用・不使用プッシュボタンを操作して選択する。
【0047】
吸気冷却器不使用時は上記で記載した曲線1202に相当し、吸気冷却器使用時はガスタービン入口空気温度が低下することにより発電機負荷が増加した曲線1203に相当する発電機負荷になる。しかし、吸気冷却器運転により所内負荷が必要であるため発電機負荷から吸気冷却器所内負荷を差し引いた差分が発電負荷となり、これが該当発電軸の出力となる。
【0048】
図14は、起動・停止・通常運転スケジュール計算用入力手段を説明する図である。前記入力手段は、統括スケジュール計算を実行する前に、運転員がどのような運転をするか入力する入力設定手段である。起動スケジュール計算用入力手段1401は、起動過程における吸気冷却器の「使用」、「不使用」を表すプッシュボタンを選択する。また起動時にどのような順番で発電軸を起動させるかを指定する起動軸順位を表すプッシュボタン「1」〜「n」を設定することができる。なお、起動軸順位により起動順位を設定しても、優先選択欄の「出力優先」、「効率優先」による指定結果が優先される。例えば、PPS発電所として、出力確保が必須な場合は「出力優先」を表すプッシュボタンを選択し、燃料節約を目的に可能な限り高効率で運転させる場合は「効率優先」プッシュボタンを選択する。PPS発電所としては出力確保の点から「出力優先」がデフォルトとして選択される。
【0049】
停止スケジュール計算用入力手段1402は、停止時にどのような順番で発電軸を停止させるかを選択するための停止軸順位を表すプッシュボタン「1」〜「n」を設定することができる。停止軸順位により停止順位を設定しても優先選択欄の「出力優先」、「効率優先」を表すプッシュボタンによる指定結果が優先される。
【0050】
「出力優先」プッシュボタンを選択すると出力確保分以外に相当する発電軸が停止軸となる。また、「効率優先」プッシュボタンを選択すると、燃料節約を目的に可能な限り高効率の発電軸を連続運転させるために低効率の発電軸を停止する。
【0051】
通常運転スケジュール計算用入力手段1403は、通常運転時における負荷増加・減少過程において、負荷増加・負荷減少に対応する軸の順位を表すプッシュボタンとして「1」〜「n」を設定することができる。起動・停止のスケジュール計算と同様に負荷上昇軸順位・負荷減少軸順位を設定しても優先選択欄の「出力優先」プッシュボタン、「効率優先」プッシュボタンによる選択結果が優先される。
【0052】
図15は、停止軸における効率優先順位による軸起動順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。
【0053】
発電機負荷帯2における第1軸起動順位1501は、個別条件の成立時に図10で算出した発電機負荷帯別の平均発電端効率計算結果管理表の管理表順位(平均発電端効率順位)から求める。個別条件として起動スケジュール計算用入力設定手段の効率優先選択プッシュボタンが選択設定されていること、かつ停止状態にあること、かつ起動目標負荷がβ%≦〜<α%の範囲にあること、かつ起動目標負荷(β%≦〜<α%)における発電端効率計算結果管理表順位(1位)の全てが成立することが必要となる。第n軸起動順位1502においても個別条件成立時に管理表順位から求め、各個別条件内容は第1軸起動順位と同様となる。
【0054】
図16は、運転軸における効率優先順位による軸停止順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。図15が起動順位であるのに対し、図16は停止順位を求める順位選択手段である。
【0055】
発電機負荷帯2における第1軸停止順位1601は、個別条件の成立時に図10で算出した発電機負荷帯別の平均発電端効率計算結果管理表の管理表順位から求める。個別条件としては、停止スケジュール計算用入力設定手段の優先選択プッシュボタンが選択設定されていること、かつ運転状態にあること、かつ現状の運転負荷がβ%≦〜<α%の範囲にあること、かつ運転負荷(β%≦〜<α%)における発電端効率計算結果管理表順位の全てが成立することが必要となる。第n軸停止順位1602においても個別条件成立時に管理表順位から求め、各個別条件内容は第1軸停止順位と同様となる。
【0056】
図17は、運転軸における効率優先順位による負荷増加順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。
【0057】
発電機負荷帯2における第1軸負荷増加順位1701は、個別条件の成立時に図10で算出した発電機負荷帯別の平均発電端効率計算結果管理表の管理表順位から求める。個別条件として通常運転スケジュール計算用入力設定手段の効率優先選択プッシュボタンが選択設定されていること、かつ運転状態にあること、かつ起動操作過程でなく、かつ停止操作過程でなく、かつ増加目標負荷がβ%≦〜<α%の範囲にあること、かつ増加目標負荷(β%≦〜<α%)における発電端効率計算結果管理表順位の全てが成立することが必要となる。第n軸負荷増加順位1702においても個別条件成立時に管理表順位から求め、各個別条件内容は第1軸負荷増加順位と同様となる。
【0058】
図18は、運転軸における効率優先順位による負荷減少順位決定手段(発電機負荷帯2)を説明する図である。
【0059】
発電機負荷帯2における第1軸負荷減少順位1801は、個別条件の成立時に図10で算出した発電機負荷帯別の平均発電端効率計算結果管理表の管理表順位から求める。個別条件として通常運転スケジュール計算用入力設定手段の効率優先選択プッシュボタンが選択設定されていること、かつ運転状態にあること、かつ起動操作過程でなく、かつ停止操作過程でなく、かつ減少目標負荷がβ%≦〜<α%の範囲にあること、かつ減少目標負荷(β%≦〜<α%)における発電端効率計算結果管理表順位の全てが成立することが必要となる。第n軸負荷減少順位1802においても個別条件成立時に管理表順位から求め、各個別条件内容は第1軸負荷減少順位と同様となる
図18Aは、吸気冷却器を考慮した発電機負荷帯別の最大発電可能出力計算結果を説明する図である。最大発電可能出力の計算結果を発電機負荷帯毎に、運転員が入力設定する吸気冷却器の使用時または不使用時のそれぞれパターン毎に纏めて保管する。
【0060】
図18Bは、発電機負荷帯別の最大発電可能出力計算結果を説明する図である。
【0061】
図18Aの管理表から求めた吸気冷却器使用時の最大発電可能出力、または吸気冷却器不使用時の最大発電可能出力を、運転員が吸気冷却器の使用不使用について選択入力した状態をもとに、何れか一方を選択して最大発電可能出力の高い順番に並べて管理テーブル1812に纏め保管する。
【0062】
図19は、負荷増加時・負荷減少時の軸順位決定手段の処理を説明する図である。統括スケジュール計算機能120は、給電指令装置101からの指令値を要求電力量入力手段102を介して入力する。次に負荷増加・負荷減少軸番号入力済み判断手段1903において負荷増加・負荷減少順位決定手段1902からの負荷増加順位・負荷減少順位が入力されているかを判定する。
【0063】
順位番号入力済みであれば統括スケジュール計算手段113へ進み、起動停止順位に基づいて各軸に対し起動時であれば目標到達時刻および目標負荷を、停止時であれば停止開始時刻および停止開始負荷を送信する。判断手段1903で順位番号入力が未済であると判断すれば、起動・停止スケジュール計算用入力手段から効率優先または出力優先が入力されているかを効率優先・出力優先選択状況判断手段1904で判定する。
【0064】
効率優先が入力されている場合は発電機負荷帯毎の発電端効率優先順位による軸起動・軸停止順位決定手段1905で効率優先による軸起動・停止の順位を求める。出力優先が入力されている場合は発電機負荷帯毎の発電機出力優先順位による軸起動・軸停止順位決定手段1906で出力優先による軸起動・停止の順位を求める。
【0065】
これらの軸起動・停止の順位を基に統括スケジュール計算手段113は、起動時であれば目標到達時刻および目標負荷を、停止時であれば停止開始時刻および停止開始負荷を各軸に対し送信し、各軸のスケジュール計算手段114〜115は図1において説明した手順にしたがって起動・停止用の制御信号を作成する。
【0066】
効率優先・出力優先選択状況判断手段1904での判定結果が効率優先および出力優先の何れにも該当しない場合、統括スケジュール計算演算が計算不可となりエラー処理手段1907から軸起動・軸停止用軸番号入力状況判断手段1903に戻し、軸起動・軸停止順位の入力若しくは効率優先または出力優先の選択を待って再処理を実施する。
【0067】
図20は、負荷増加時・負荷減少時の軸順位決定手段の処理フローを説明する図である。 統括スケジュール計算機能120は、給電指令装置101からの指令値を要求電力量入力手段102を介して入力し、要求電力量に対する負荷増加・負荷減少対応可否判断手段2001は、負荷増加・減少時における現在運転発電軸軸数での対応可否を判断する。
【0068】
次に負荷増加・負荷減少軸番号入力済み判断手段2003において負荷増加・負荷減少順位決定手段2002からの負荷増加順位・負荷減少順位が入力されているかを判定する。
【0069】
順位番号入力済みであれば統括スケジュール計算手段113へ進み、負荷増加・負荷減少順位に基づいて各軸に対し負荷増加時であれば負荷増加到達時刻および目標負荷を、負荷減少時であれば負荷減少到達時刻および負荷減少開始負荷を送信する。判断手段2003で順位番号入力が未済であれば、通常運転スケジュール計算用入力手段から効率優先・出力優先が入力されているかを効率優先・出力優先選択状況判断手段2004で判定する。
【0070】
効率優先が選択されている場合は発電機負荷帯毎の発電端効率優先順位による負荷増加・負荷減少順位決定手段2005で効率優先による負荷増加・負荷減少の順位を求める。出力優先が選択されている場合は発電機負荷帯毎の発電機出力優先順位による負荷増加・負荷減少順位決定手段2006で出力優先による負荷増加・負荷減少の順位を求める。これらの負荷増加・負荷減少の順位を基に統括スケジュール計算手段113で、負荷増加・負荷減少順位に基づいて各軸に対し負荷増加時であれば目標到達時刻および目標負荷を、停止時であれば停止開始時刻および停止開始負荷を送信する。各軸のスケジュール計算手段114〜115は図1において説明した手順にしたがって起動・停止用の制御信号を作成する。
【0071】
効率優先・出力優先選択状況判断手段2004での判定結果が効率優先および出力優先の何れにも該当しない場合、統括スケジュール計算演算が計算不可となりエラー処理手段2007から軸起動・軸停止用軸番号入力状況判断手段2003に戻し、軸順位若しくは効率優先または出力優先が選択された後、再処理を実施する。
【0072】
以上説明したように、本実施形態によれば、給電指令装置からの要求電力量の負荷パターンを取り込む要求電力入力手段、起動・停止・通常運転用のスケジュール計算用のデータを入力する入力設定手段を備え、発電機負荷値を発電機負荷帯毎に自動収集し、このデータから各発電機負荷帯毎の平均発電端効率を計算し、さらにこの平均発電端効率から高効率の軸を自動選択してスケジュール計算を実施することが可能となる。また、PPS発電所として発電機出力が優先される場合は、高出力が可能な発電軸を自動選択してスケジュール計算を実施することが可能である。また、予め入力された空気冷却器の使用・不使用を表す信号にしたがった各発電設備の運転をもとに作成した各発電設備の発電端効率あるいは発電端出力をもとに作成した発電端効率順位あるいは発電端出力順位をもとに、高効率あるいは高出力の発電軸を自動選択してスケジュール計算を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0073】
101 給電指令装置
102 要求電力量入力手段
103 運転軸数決定手段
104 起動スケジュール計算用入力設定手段
105 停止スケジュール計算用入力設定手段
106 通常運転スケジュール計算用入力設定手段
107 プラントデータ処理手段
108 プラントデータ
109 負荷帯毎における各軸の発電端効率算出手段
110 負荷帯毎における各軸の発電端効率順位作成手段
111 負荷上昇時・負荷減少時の軸操作順位決定手段
112 軸起動時・軸停止時の軸操作順位決定手段
113 統括スケジュール計算手段
114 1軸スケジュール計算手段
115 n軸スケジュール計算手段
116 1軸ガスタービン・蒸気タービン・補機制御装置
117 n軸ガスタービン・蒸気タービン・補機制御装置
118 1軸発電軸
119 n軸発電軸
120 統括スケジュール演算装置
201 1日間の発電機負荷カーブデータ、
202 発電機負荷帯1(α%≦〜≦100%)、
203 発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)、
204 発電機負荷帯3(γ%≦〜<β%)、
301 1日間の発電機負荷・燃料発熱量・燃料流量カーブデータ、
401 プラントデータ収集タイミング管理手段、
402 プラントデータ収集ファイル手段1 発電機負荷帯1(α%≦〜≦100%)、
403 プラントデータ収集ファイル手段2 発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)、
404 プラントデータ収集ファイル手段3 発電機負荷帯3(γ%≦〜<β%)、
501 発電機負荷帯1 プラントデータ収集開始タイミング、
502 発電機負荷帯1 プラントデータ収集終了タイミング、
503 発電機負荷帯2 プラントデータ収集開始タイミング、
504 発電機負荷帯2 プラントデータ収集終了タイミング、
505 発電機負荷帯3 プラントデータ収集開始タイミング、
506 発電機負荷帯3 プラントデータ収集終了タイミング、
601 プラントデータ積算ファイル手段2 発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)、
602 平均発電端効率計算処理手段2(24時間) 発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)、
701 平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−1)当日エリア、
702 平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−2)過去1回前エリア、
703 平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−3)過去2回前エリア、
704 平均発電端効率計算結果保管ファイル手段(2−n)過去(n−1)回前エリア、
705 平均発電端効率計算処理手段2(n回分) 発電機負荷帯2(β%≦〜<α%)、
801 1、2月における平均発電端効率計算保管手段、
802 2、3月における平均発電端効率計算保管手段、
803 12、1月における平均発電端効率計算保管手段、
901 プラントデータ取り込み実施ステップ、
902 平均発電端効率計算結果はn回分以上の有無判断ステップ、
903 最新n回分以上時における平均発電端効率計算の破棄ステップ、
904 最新n回の平均発電端効率計算結果範囲の最新2ヶ月以内の判断ステップ、
905 最新2ヶ月以上時における平均発電端効率計算の破棄ステップ、
906 平均発電端効率計算結果が1回分以上の存在有無判断ステップ、
907 前年同月期間の平均発電端効率使用ステップ、
908 負荷帯毎の平均発電端効率の使用ステップ、
1001 吸気冷却器を考慮した発電機負荷帯別の平均発電端効率計算結果管理表、
1002 発電機負荷帯別の平均発電端効率計算結果管理表、
1101 1日における大気温度値、
1102 吸気冷却器利用価値基準温度、
1103 吸気冷却器の不使用エリアにおける大気温度値、
1104 吸気冷却器の使用エリアにおける大気温度値、
1105 吸気冷却器の不使用エリアにおける大気温度値、
1201 吸気冷却器不使用時の発電機負荷カーブ(GT入口空気温度T未満)、
1202 吸気冷却器不使用時の発電機負荷カーブ(GT入口空気温度T以上)、
1203 吸気冷却器使用時の発電機負荷カーブ(GT入口空気温度T以上)、
1211 吸気冷却器不使用時の所内負荷カーブ(GT入口空気温度T未満)、
1212 吸気冷却器不使用時の所内負荷カーブ(GT入口空気温度T以上)、
1213 吸気冷却器使用時の所内負荷カーブ(GT入口空気温度T以上)、
1214 吸気冷却器の所内負荷カーブ、
1301 吸気冷却器使用可否の判断ステップ、
1302 GT入口空気温度と吸気冷却器の利用価値基準温度Tの比較ステップ、
1303 吸気冷却器使用・不使用選択PBの状況判断ステップ、
1501 発電機負荷帯2における第1軸目起動順位手段、
1502 発電機負荷帯2における第n軸目起動順位手段、
1601 発電機負荷帯2における第1軸目停止順位手段、
1602 発電機負荷帯2における第n軸目停止順位手段、
1701 発電機負荷帯2における第1軸目負荷増加順位手段、
1702 発電機負荷帯2における第n軸目負荷増加順位手段、
1801 発電機負荷帯2における第1軸目負荷減少順位手段、
1802 発電機負荷帯2における第n軸目負荷減少順位手段、
1811 吸気冷却器を考慮した発電機負荷帯別の発電出力計算結果管理表、
1812 発電機負荷帯別の発電出力計算結果管理表、
1902 負荷増加・負荷減少順位決定手段、
1903 負荷増加・負荷減少軸番号入力済み判断手段、
1904 効率優先・出力優先の選択状況判断手段、
1905 発電機負荷帯毎の発電端効率優先順位による負荷増加減少順位決定手段、
1906 発電機負荷帯毎の発電機出力優先順位による負荷増加減少順位決定手段、
1908 軸起動・軸停止順位決定手段、
1909 要求電力量に対する負荷増加・負荷減少対応可否判断手段、
1910 要求電力量に対する負荷増加・負荷減少対応可否判断手段、
2003 軸起動・軸停止用軸番号入力状況判断手段、
2004 効率優先・出力優先選択状況判断手段、
2005 発電機負荷帯毎の発電端効率優先順位による軸起動・軸停止順位決定手段、
2006 発電機負荷帯毎の発電機出力優先順位による軸起動・軸停止順位決定手段、
2009 運転軸数決定手段、
2010 運転軸数決定手段、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンおよび発電機を結合した発電設備を複数備え、前記各発電設備ごとに独立して起動停止を行う発電ユニットの運転スケジュール計算装置であって、
各発電設備の運転データをもとに、発電設備の出力範囲を表す負荷帯毎に、発電設備を発電効率に従って順位付けする発電端効率順位作成手段と、
前記発電端効率順位作成手段が作成した発電端効率の順位とあらかじめ設定された発電設備の通常運転スケジュールにしたがって前記発電設備の出力操作順位を決定する出力操作順位決定手段と、
予め設定された起動スケジュールおよび停止スケジュールにしたがって各発電設備の起動停止の順位を決定する起動停止順位決定手段と、
給電指令からの要求電力量をもとに運転すべき発電設備数を決定する発電軸数決定手段を備え、
前記出力操作順位決定手段および起動停止順位決定手段が決定した順位にしたがって各発電設備を運転することを特徴とする発電ユニットの運転スケジュール演算装置。
【請求項2】
ガスタービンおよび発電機を結合した発電設備を複数備え、前記各発電設備ごとに独立して起動停止を行う発電ユニットの運転スケジュール計算装置であって、
各発電設備の運転データをもとに、発電設備の出力範囲を表す負荷帯毎に、各発電装置を発電出力に従って順位付けする発電出力順位作成手段と、
前記発電出力順位作成手段が作成した出力順位とあらかじめ設定された発電設備の通常スケジュールにしたがって前記発電設備の出力操作順位を決定する出力操作順位決定手段と、
給電指令からの要求電力量をもとに運転すべき発電設備数を決定するとともに、前記出力操作順位決定手段および起動停止順位決定手段が決定した順位にしたがって各発電設備を運転することを特徴とする複数発電ユニットの運転スケジュール演算装置。
【請求項3】
請求項1記載の運転スケジュール演算装置において、
前記発電端効率順位作成手段は、予め入力された空気冷却器の使用・不使用を表す信号にしたがった各発電設備の運転をもとに作成した各発電設備の発電端効率をもとに発電端効率順位を作成することを特徴とする運転スケジュール演算装置。
【請求項4】
請求項2記載の運転スケジュール演算装置において、
前記発電端出力順位作成手段は、予め入力された空気冷却器の使用・不使用を表す信号にしたがった各発電設備の運転をもとに作成した各発電設備毎の出力順位をもとに発電端出力順位を作成することを特徴とする運転スケジュール演算装置。
【請求項5】
請求項1記載の運転スケジュール演算装置において、
各発電機負荷帯における発電端効率計算を計算する発電端効率計算手段を備え、該計算手段は、発電機負荷設定値および発電機負荷が規定の発電機負荷帯に含まれている条件、並びに前記発電機負荷設定値と発電機負荷の差分が一定範囲内に含まれている条件により、発電機負荷帯における発電端効率計算処理開始タイミングを自動生成し、
発電機負荷設定値および発電機負荷が規定の発電機負荷帯を逸脱した条件、または発電機負荷設定値と発電機負荷の差分が一定範囲を逸脱した条件により、発電機負荷帯における発電端効率計算処理終了タイミングを自動作成することを特徴とする運転スケジュール演算装置。
【請求項6】
請求項5記載の運転スケジュール演算装置において、
各発電機負荷帯における発電端効率は、前記発電端効率計算処理開始タイミングから発電端効率計算処理終了タイミング間で収集した1日の発電機負荷積算量、燃料発熱量平均値、燃料流量積算値をもとに自動計算することを特徴とする運転スケジュール演算装置。
【請求項7】
請求項6記載の運転スケジュール演算装置において、
発電端効率計算結果は、予め設定した所定期間分保存し、所定期間を超えた分は古いデータから順に廃棄することを特徴とする運転スケジュール演算装置。
【請求項8】
請求項1記載の運転スケジュール演算装置において、
通常運転スケジュール、起動スケジュールおよび停止スケジュール計算用データの入力手段は、ガスタービン入り口空気を冷却するための空気冷却器の使用・不使用を選択する選択ボタンを供えたことを特徴とする運転スケジュール演算装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図10A】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−169234(P2011−169234A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−33824(P2010−33824)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000153443)株式会社日立情報制御ソリューションズ (359)
【Fターム(参考)】