説明

遠距離通信用端子

【課題】頑丈、軽量でアクセスしやすく、光ファイバケーブルの特定の必要性及び要望に対処し、導電性遠距離通信ケーブル用にも用いることができるケーブル端子を提供する。
【解決手段】本発明に係る端子は、複数の遠距離通信線を有する遠距離通信ケーブルと共に用いることができる。当該端子は、スプライス接続された遠距離通信線を遠距離通信ケーブル内に収容するためのスプライスクロージャと、スプライスクロージャに接合される端子クロージャと、スプライスクロージャ中の前記スプライス接続された遠距離通信線と、端子クロージャの外側に延在する引込線との間の接続を行うための、端子クロージャの内部の接続素子と、余分な長さの上記引込線を保持するための、端子クロージャの内部の格納部材と、上記引込線に接続するための、端子クロージャの内部の歪み緩和ブラケットとを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、遠距離通信ケーブル用の端子に関する。さらに詳細には、本発明は、遠距離通信業界で用いられるような汎用の一体型のスプライスクロージャおよび引込線クロージャに関する。
【背景技術】
【0002】
遠距離通信ケーブルは、至る所にあり、巨大ネットワークにわたってあらゆる態様のデータを分散するために用いられる。遠距離通信ケーブルの大部分は、導電性ケーブル(一般に銅)であるが、ますます大量のデータが伝送されるにつれて、光ファイバケーブルの利用が急速に増大しつつある。遠距離通信ケーブルがネットワークにわたって経路指定されるとき、ケーブルおよびスプライスを定期的に開放するか、またはケーブルに接続して、データがネットワークの「分岐」に分散されることができるようにすることが必要である。ネットワークが個々の家庭、会社、オフィスなどに達するまで、分岐をさらに分散することができる。分散線は、引込線または配電線と呼ばれることが多い。ケーブルが開放される各点では、ケーブルを保護するためのある種のクロージャを設けることが必要である。クロージャはケーブルに容易かつ反復してアクセスすることができ、技術者が任意の必要なサービスを提供するためにケーブルに容易にアクセスしやすいようになっていることが好ましい。
【0003】
ケーブルクロージャおよび引込線をケーブルに接続するための関連する端子箱を有するケーブル端子が、一般に公知である。これらの特許の実施例としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7が挙げられる。これらの端子のそれぞれは、ケーブルクロージャと、ケーブルスプライスなどのケーブルが開放される同一位置で引込線に接続するための端子箱と、を有する。
【0004】
ケーブルクロージャから離隔され、ケーブルクロージャまたは架空ケーブルの場合には支持ストランドなどの隣接する支持構造から垂れ下がるように設計される他の端子箱がある。これらの実施例は、特許文献8、特許文献9、特許文献10である。
【0005】
上述の特許は、一般に重く、構築および使用が複雑であるケーブル端子について記載している。特許文献11は、従来技術を改良し、接合用ケーブルクロージャおよび頑丈かつ軽量の端子箱を有するケーブル端子を提供する。従来技術により優れた利点を有するが、従来技術のようなこの構造は、導電性遠距離通信ケーブルと共に用いることを意図としている。導電性ケーブルに比べて、異なる構成および性能問題を有する光ファイバケーブルと共に用いることに一般に適していない。たとえば、光ファイバケーブルにおいて用いられる光ファイバは、最小曲げ半径を超えて曲げられる場合には、性能の劣化を生じることが多く、破損することもある。さらに、光ファイバおよびその接続部(スプライス、コネクタまたは他の接続素子)は、物的運搬および埃、湿気などの破片の存在の影響を受けやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第3,836,696号明細書
【特許文献2】米国特許第4,390,744号明細書
【特許文献3】米国特許第4,535,197号明細書
【特許文献4】米国特許第4,536,611号明細書
【特許文献5】米国特許第4,605,815号明細書
【特許文献6】米国特許第4,647,715号明細書
【特許文献7】米国特許第4,694,118号明細書
【特許文献8】米国特許第4,414,426号明細書
【特許文献9】米国特許第4,513,171号明細書
【特許文献10】米国特許第4,992,627号明細書
【特許文献11】米国特許第5,247,135号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
頑丈かつ軽量で、アクセスしやすく、光ファイバケーブルの特定の必要性および要望に対処するほか、導電性遠距離通信ケーブル用にも用いることができるケーブル端子が、きわめて望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
複数の遠距離通信線を有する遠距離通信ケーブルと共に用いるための端子が、本願明細書に記載される。端子は、導電性遠距離通信ケーブルおよび光ファイバ遠距離通信ケーブルの両方に用いることができる。この端子は、スプライスクロージャおよびスプライスクロージャに接合される端子クロージャを具備する。スプライスクロージャはケーブルの開放領域を包囲し、端子クロージャはスプライスクロージャ中の遠距離通信線と引込線との間の接続を確立するための接続素子を包囲する。
【0009】
一実施形態において、フレームがスプライスクロージャの中に取付けられる。フレームは、スプライス接続された線から離れて遠距離通信ケーブルの非スプライス接続線を保持するための保持部材を有する。他の実施形態において、余分な長さの引込線を保持するために、収納部材が端子クロージャの中に設置される。さらに別の実施形態において、歪み緩和ブラケットが、引込線に接続するために、端子クロージャの中に取付けられる。さらに別の実施形態において、メモリ素子が端子に関する情報を格納するために、端子に組み込まれる。
【0010】
本発明の実施形態は、以下の図面を参照することでより理解される。図面の要素は、互いに対して必ずしも一定の縮尺である必要はない。同様の参照符号は、対応する類似の部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による端子の一実施形態の斜視図である。
【図2】開放位置におけるスプライスクロージャを示す図1の端子の側面図である。
【図3】開放位置における端子クロージャを示す図1の端子の側面図である。
【図4】図3の端子の斜視断面図である。
【図5】開放位置におけるスプライスクロージャおよび開放位置における端子クロージャを示す図2の線5−5に沿って切り取った端子の端面図である。
【図6】スプライスクロージャフレームの斜視図である。
【図7】光ファイバケーブルおよびスプライストレイと共に用いることを示す図6のスプライスクロージャフレームの斜視図である。
【図8a】端子クロージャにおける収納部材の別の実施形態の図である。
【図8b】端子クロージャにおける収納部材のさらに別の実施形態の図である。
【図9】端子クロージャにおける歪み緩和ブラケットの斜視図である。
【図10A】無線周波数識別素子の概略図である。
【図10B】無線周波数識別素子の概略図である。
【図11】無線周波数識別素子の別の実施形態の概略図である。
【図12】RFIDメモリ素子と相互に作用するRFID問合せシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明では、添付図面を参照する。添付図面は、本願明細書の一部をなし、本発明を実行しうる特定の実施形態の実例として示される。他の実施形態を利用し、本発明の範囲を逸脱することなく、構造的変更または論理的変更を行うことができることを理解すべきである。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で捉えるべきではなく、本発明の範囲は添付請求項によって定義される。
【0013】
図1および図2を参照すると、端子10は、一体型のスプライスクロージャ12および端子クロージャ14を具備する。端子10は、1対のハンガ16によって支持ケーブル(図示せず)から懸架されるように構成されてもよい。
【0014】
スプライスクロージャ12は、埃、水、虫などがケーシング20の中に入るのを制限するためにラビリンス型シールを形成するために、嵌合するねじ山および溝を有する縁または開放シーム21に沿って開放することができるようなケーシング20を具備する。一般に、ケーシング20は、蝶番線26に沿って互いに回転可能に接続される第1のケーシング部分22および第2のケーシング部分24を具備する。本発明による一実施形態において、蝶番線26は、圧縮成形される蝶番28によって画定される。すなわち、蝶番28は、ケーシング部分22、24と一体である。ケーシング20は、ポリエチレンなどの適切なポリマー材料から成形されることが好ましい。このような態様で、ケーシング20が成形されるとき、蝶番28はケーシング部分22、24と一体成形されてもよい。本発明によれば、ケーシング20は、吹込成形、射出成形などの任意の従来の成形技術によって作製されうる。各部分22、24は、ケーシング20の約2分の1である。すなわち、部分のそれぞれ22、24は、実質的に半円筒形の構造である。
【0015】
図1において分かるように、ケーシング20は、細長く、実質的に円筒形状であり、第1および第2の対向する端部30、32を有する。端部シール34(図2において最もよく分かる)は、第1の端部30および第2の端部32でケーシング20に入るケーブル(図示せず)を収容し、密閉するために、第1の端部30および第2の端部32に配置される。円筒形のケーシング20は、ラッチまたは固締素子40によって閉鎖状態を維持して固定される。固締素子40は、種々の従来の構成のいずれであってもよく、それによって部分22をシーム21に沿って部分24に選択的に固定することができる。図1および図2に示される実施形態において、固締素子40は、アクチュエータハンドルおよびトグルラッチを形成する固定ラッチを具備する。したがって、必要に応じて、ケーシング20の内部へのアクセスを提供するために、ケーシング20を容易に開閉することができる。
【0016】
図1および図4を調べれば明白であるように、ケーシング20の中に包囲されたスプライス領域へのアクセスは、第2のケーシング部分24(下部位置)に対する第1のケーシング部分22(上部位置)の回転位置によって容易になる。具体的に言えば、ケーシング20が開放されているとき、ケーシング20の内側のスプライス領域は実質的に妨げられることなく見えるように、ケーシング20の第1の部分22および第2の部分24が向けられる。これは、ハンガ16の位置に対する蝶番線26の好ましい位置決めによって実現される。一実施形態において、蝶番線26は、支持ケーブル(図示せず)に端子10を取付けるために、ハンガ16の取付け点から約125°〜145°で位置決めされ、約135°であれば好ましい。
【0017】
図2において、スプライスクロージャ12は、ケーシング20が開放位置にある状態を示している。端部シール34は、本願明細書の譲受人に譲渡された米国特許第4,857,672号明細書に基づいて形成されてもよく、部分22の第1の端部30および第2の端部32にある凹部に支持され、その中にケーブルを収容するときに、端部シール34が第1の端部30および第2の端部32にそれぞれ隣接して保持されるようになっている。部分22、24が閉鎖位置にあるときには、端部シール34は、部分24の1の端部30および第2の端部32で凹部領域と協働することによって、係合して密閉される。
【0018】
ケーシング20の部分24は、ケーシング20の下部分にドレインを形成する開口部42を具備する。開口部42は、スクリーンカバーされていてもよく、ケーシング20への埃、水、虫などの侵入を制限するために、ろ過手段を具備していてもよい。
【0019】
ケーシング20はまた、端子クロージャ14に接合してその上に端子クロージャ14を支持するための支持面50を具備する。支持面50は、ケーシング20の内側および外側で略平坦である。支持面50には複数の開口部52が形成され、それを通って、光ファイバケーブルまたは銅線などの遠距離通信線がスプライスクロージャ12から端子クロージャ14へ通過することができる。支持面50は開放シーム21の下にケーシング20の側面に設置されるように位置決めされ、その上に支持される端子クロージャ14が端子10の側面または前面から容易にアクセス可能になっている。スプライスクロージャ12はさらに固締素子40を具備し、図2の実施形態では固締素子40はケーシング20の部分22に支持され、固締素子40のラッチ部分が支持面50の上にある部分24のボス56と係合してもよい。さらに、部分24は任意に、端子クロージャ14に入る引込線(図示せず)を支持する複数の引込線歪み緩和ブラケット60をその外面に支持する。ケーシング20の外壁において隣接する開放シーム21は、凹部64を画定する凹状部分を備えた突出部62である。記載されているように、端子クロージャ14の内側にアクセスすることが必要である場合には、端子クロージャ14の蓋78を収容するために、凹部64が形成される。
【0020】
端子クロージャ14は、スプライスクロージャ12および端子クロージャ14を単一構造に形成するために、任意の適切な手段によって支持面50でケーシング20に接合される。スプライスクロージャ12および端子クロージャ14が最初は、個別のユニットとして形成される場合には、スプライスクロージャ12および端子クロージャ14を単一構造に形成するための適切な手段としては、たとえば、ポップリベット、小ねじ、ボルト、熱溶接、音波溶接などを用いて、スプライスクロージャ12および端子クロージャ14を接合することが挙げられる。スプライスクロージャ12および端子クロージャ14は別法として、クロージャ12、14を個別のユニットとして最初に形成するのではなく、単一構造として共に成形することによって、単一構造を形成するように接合されてもよい。
【0021】
支持面50は、端子10が支持ケーブル(図示せず)から懸架されるときに、ケーシング20の側面に端子クロージャ14を配置するように位置決めされる。端子クロージャ14は、上壁70、下壁72、端壁74、75、後壁76および蓋78を具備する。蓋78は、端子クロージャ14の上壁70に蝶着され、圧縮成形される蝶番80によって蝶着されることが好ましい。すなわち、蝶番80は、端子クロージャ14の上壁70および蓋78と一体である。端子クロージャ14は、ポリエチレンなどの適切なポリマー材料から成形されてもよい。このような態様で、蝶番80は、成形されるときに、端子クロージャ14の壁および蓋と容易に一体形成することができる。端子クロージャ14は、吹込成形、射出成形などの任意の従来の成形技術によって形成されてもよい。
【0022】
蓋78は、その外面に蝶番80に隣接して移動止め81を備える。移動止め81はケーシング20の凹部64と協働し、蓋78がたとえば、端子クロージャ14の中身に作業するサービス技術者によって十分に持ち上げられるときに、開放して持ち上げられた位置に蓋78を維持する。スプライスクロージャ12および端子クロージャ14を形成するポリマー材料の可撓性は、移動止め81を凹部64に入れることによって持ち上げた開放位置に蓋78を固定することができるほど十分である。蓋78および下壁72は、協働するラッチ82、84を有し、蓋78を閉鎖位置に保持する。
【0023】
使用中、端子10は、1ヶ所以上の位置に信号を分散するためにケーブルが「スプライス接続」される点で遠距離通信ケーブルを包囲するために用いられる。「スプライス接続された」なる言い回しは、本願明細書で用いられるとき、遠距離通信ケーブルにおける信号が1ヶ所以上の位置に分散するために、ケーブルから経路指定される任意の通路を含むことを理解し、意図することを留意すべきである。実際には、遠距離通信ケーブルをスプライス接続、分割、タップ接続、結合してもよい。たとえば、遠距離通信ケーブルは、複数のデータ線を含みうる。所定の点で、ケーブルはスプライス接続され、1つ以上の複数のデータ線からの信号が主ケーブルから経路指定される。これは、一例として、電話ネットワークで生じると考えられ、1次または「中継線」遠距離通信ケーブルが領域を通って経路指定され、周期的に、1つ以上の個別のデータ線がネットワークの「分岐」に分散される。ネットワークが個別の家庭、会社、オフィスなどに達するまで、分岐をさらに分散してもよい。分散線は、引込線または配電線と呼ばれることが多い。
【0024】
光ファイバ遠距離通信ケーブルの実施例において、ケーブルは複数のバッファチューブを含んでもよく、各バッファチューブは複数の個別の光ファイバを含む。ケーブルに沿った種々の点で、光ファイバから1つ以上のバッファチューブに分岐することが望ましい場合があるが、ケーブルの光ファイバのすべてに当てはまる必要はない。バッファチューブの個別の光ファイバは、対応する引込線に直にスプライス接続されてもよく、または単独のファイバの信号が2つ以上の引込線に分散されるように、スプリッタまたはカプラなどを用いて個別の光ファイバを分割してもよい。現時点では、端子10は主に光ファイバ遠距離通信ケーブルと共に用いられるものとして本願明細書に記載されているが、端子10は一般に導電性(すなわち、銅)ケーブルをはじめとする遠距離通信ケーブルと共に用いられてもよく、端子10は光ファイバケーブルと共に用いることに限定されるわけではないことを留意すべきである。遠距離通信ケーブルの各タイプは、対応する素子を有し、ケーブルから引込線に信号を経路しているための方法を備え、それらの素子のそれぞれおよび方法は、「スプライス」および「スプライス接続」に関連して含められることを理解し、意図されたい。
【0025】
図2および図6において最もよく分かるように、フレーム90は、スプライスクロージャ12の中に取付けられる。フレーム90は、たとえば、ポップリベット、小ねじ、ボルトなどの適切な固締素子を用いて、スプライス(エン)クロージャ12の中に固定される。あるいは、スプライスクロージャ12の中にフレーム90を固定するために、他の固締素子を必要としないように、フレーム90は、スプライスクロージャ12によってオーバモールドされてもよい。取付け用ブラケット92は、遠距離通信ケーブル(図示せず)に取付けるために、スプライスクロージャ12の第1の端部30および第2の端部32に隣接して設けられる。一実施形態において、取付け用ブラケット92は、遠距離通信ケーブルの強度部材に取付けるための歪み緩和特徴部94を具備する。図2および図6に示される実施形態において、歪み緩和特徴部94は、たとえば、遠距離通信ケーブルおよびその強度部材を固定するケーブルクランプまたはケーブルタイを係合するために、凹部領域96を備える。
【0026】
上述したように、多くの用途では、遠距離通信ケーブルにおける複数のデータ線の一部のみが、スプライス接続された。使い勝手の良さから、端子10を通過するだけのデータ線からスプライス接続されたことになっているデータ線を分離することが望ましい。フレーム90は、スプライスクロージャ12の中で遠距離通信ケーブルのスプライス接続されたデータ線から遠距離通信ケーブルの非スプライス接続データ線を保持するための保持部材100を具備する。特に、保持部材100は、フレーム90の第1の側面102に隣接するスプライス接続線および第1の側面102に対向するフレーム90の第2の側面104に隣接する非スプライス接続線を維持する。
【0027】
非スプライス接続線からスプライス接続線を分離するために、フレーム90は、スプライス接続線をフレーム90の第1の側面102に向け、非スプライス接続線を第2の側面104に向けるための分離ポート110を具備する。光ファイバケーブルと合わせた端子10の具体的な使用において、その中にスプライス接続またはタップ接続される光ファイバを有する1つ以上のバッファチューブは、分離ポート110を通してフレーム90の第1の側面102に経路指定されるのに対し、ケーブルの他のバッファチューブは、フレーム90の第2の側面104に隣接したままである。開口部114が、分離ポート110に隣接するフレーム90に設けられ、分離ポート110によって経路指定されるデータ線をケーブルクランプ、ケーブルタイなどによってフレーム90に固定してもよい。
【0028】
図7は、上述したように、ケーブルクランプ118を用いて遠距離通信ケーブル116に固定されるフレーム90を示している(スプライスクロージャ12は、図示せず)。フレーム90は、その第1の側面102に、遠距離通信ケーブル116の分離されたデータ線123に接続するための通信線122を有するスプライストレイ120を備えている。通信線122は、たとえば、予め成端されたピグテールをスプライストレイ120で遠距離通信ケーブル116の分離されたデータ線123とスプライス接続するために、第1の端部124に用意してもよく、端子クロージャ14において1本以上の引込線(図示せず)との接続のために第2の端部126に用意してもよい。
【0029】
遠距離通信ケーブル116の1本以上の分離されたデータ線123がスプライス接続された後で、通信線122は、1つ以上の開口部52によって端子クロージャ14の中に経路指定される(図2および図3)。端子クロージャ14の中で、接続素子140は、スプライスクロージャ中のスプライス接続された遠距離通信線と端子クロージャ14の外側に延在する1本以上の引込線(図示せず)との間の接続を確立するために設けられる。
【0030】
図3に示されるように、本発明による一実施形態において、接続素子140は、複数のコネクタ144を有するパッチパネル142である。光ファイバケーブルと合わせた端子10の具体的な使用において、パッチパネル142の各コネクタ144は、ケーブルの個別の光ファイバに成端されてもよい。当業者は、コネクタ144が任意の適切なコネクタであってもよいことを認識されたい。たとえば、コネクタ144は、SC型コネクタ、ST型コネクタ、FC型コネクタまたはLC型コネクタであってもよく、たとえばポジティブコンタクト(PC)タイプまたは角度付き研磨コネクタ(APC)タイプのいずれのコネクタであってもよい。パッチパネル142は、複数のコネクタ144(洗浄が必要であるものなど)の裏面にアクセスすることができるように、開放することができる蓋146を有することが好ましい。しかし、蓋146は、複数のコネクタ144の裏面へのアクセスが認定ユーザのみに限定されるように固定可能であることが好ましい。このような態様で、コネクタ144の完全性を維持してもよい。パッチパネル142はまた、パッチパネル142に堆積しうる任意の結露を出すために少なくとも1つの水抜き孔148を具備する。パッチパネル142内にまたはパッチパネル142上で形成されうる任意の結露を排出するために、パッチパネル142の表面は疎水性であることが好ましい。疎水性のコーティングの塗布、疎水性材料によるパッチパネル142の形成または疎水性の表面組織(水の玉、または堆積を回避する微細複製特徴部など)を備えた表面の形成によって、表面を疎水性にすればよい。
【0031】
図8a(スプライスクロージャ12は図示せず)に示されているように、本発明による一実施形態において、端子クロージャ14における接続素子140は、図3に示されているようなパッチパネル142およびコネクタ144ではなく、たとえば、1つ以上のスプライスであってもよい。図8aの実施形態において、スプライスクロージャ12の中で用いるために、図7のフレーム90に示されているように、スプライストレイ120の中にスプライスを保持または格納することができる。任意の適切な態様では、スプライストレイ120を端子クロージャ14の中に固定してもよい。収納領域150において実際のスプライス接続を保持することに加えて、スプライストレイ120はまた、余分な長さの引込線を保持するための収納領域152と、スプライスクロージャ12と端子クロージャ14との間で延在する余分な長さの通信線を保持するための収納領域154と、を提供することが好都合である。
【0032】
引込線は、接続素子140から端子クロージャ14の外側でスプライス接続またはタップ接続されたデータ線を備えている。現在入手可能な端子では、余分な長さの引込線は、端子の外側に格納されることが多い。そのような外部収納は、さまざまな欠点を有する。余分な長さが必要である場合には、端子の近くに格納することが好都合であるとは限らない。余分な長さは、環境または端子の近くで作業する人によって損傷を受ける。収納は、(支持ワイヤから垂れ下がる何重にも巻きつけられた線など)見苦しいことが多い。収納用の空間は、端子の外側に容易に入手できるとは限らない。
【0033】
本願明細書に記載される端子10において、端子クロージャ10の中で余分な長さの引込線を保持するために、収納部材160が、端子クロージャ14の中に設けられる。上述したように、スプライストレイ120が端子クロージャ14に用いられるとき、スプライストレイはまた、余分な長さの引込線およびスプライスクロージャと端子クロージャとの間で延在する余分な長さの通信線を保持するための収納領域152、154を備える。
【0034】
図3に示される実施形態において、収納部材160は、系統化された態様で余分な長さの引込線を固定するために用いてもよい少なくとも1つの固締具162を具備する。余分な長さの移動およびシフティングが低減されるように、複数の固締具が設けられることが好ましい。一実施形態において、余分な長さの引込線が用いられるか、または布設されるときに、固締具162は、反復して開閉することができるように、再閉鎖可能である。他の実施形態において、光ファイバ遠距離通信ケーブルおよび引込線と共に用いられるとき、収納部材160および固締具162は、ファイバ曲げ半径が制御されるような大きさで位置決めされるため、光ファイバの最小曲げ半径を超えることはない。
【0035】
図8bに示されているように、さらに別の実施形態において、収納部材160は、接続素子140(この実施例ではパッチパネル142)から余分な長さの引込線を分離する包囲可能トレイ166であり、余分な長さの引込線を損傷から守る。トレイ166は外見上、スプライストレイ120の収納領域152、154における収納スプールに類似し、余分な長さの引込線を巻きつけることができる領域を備えていてもよい(図8a)。可動収納プラットホーム上にトレイ166を位置決めし、引込線へのアクセスを完了して自由にアクセスすることができるようにするために、端子クロージャ14から持ち上げたり、端子クロージャ14の中で回転したりすることができるようになっていてもよい。
【0036】
図3および図9において最もよく分かるように、引込線が端子クロージャ14を出るときに、引込線に接続するために、歪み緩和ブラケット180が端子クロージャ14の中に設けられる。歪み緩和ブラケット180は、端子クロージャ14の外側に引込線を通すことができるようにするために、複数の開口部182を具備する。歪み緩和ブラケット180はさらに、引込線の外装に取付けるための第1の歪み緩和部材184と、引込線の強度部材に取付けるための第2の歪み緩和部材186と、を具備する。
【0037】
引込線が端子クロージャ14を出るときに、第1の歪み緩和部材184は開口部182および引込線と整列するように位置決めされ、引込線および第1の歪み緩和部材184の周囲にケーブルクランプ、ケーブルタイなどの固締部材が固定されるようになっている。引込線を第1の歪み緩和部材184に固定する固締部材が引込線の両方の軸方向において歪み緩和を提供するように、第1の歪み緩和部材184は拡大ヘッド部分188を有することが好ましい。すなわち、第1の歪み緩和部材184は、引込線が端子クロージャ14から外れたり端子クロージャ14の中に押込まれたりすることがないようにする。
【0038】
第2の歪み緩和部材186の形状および位置決めは、用いられる引込線のタイプに左右され、特に引込線が強度部材を含むかどうか、および任意の強度部材のタイプに左右される。強度部材が比較的剛性である場合には、上述したように、第2の歪み緩和部材186は第1の歪み緩和部材184に類似の形状であり、第1の歪み緩和部材184のように用いてもよい。たとえばアラミドファイバ強度部材のように、強度部材が可撓性である場合には、強度部材を第2の歪み緩和部材186に単に巻きつけて結合すればよい。図9に示されているように、第2の歪み緩和部材186は、可撓性強度部材が巻きつけて結合されうるコームを形成する。
【0039】
歪み緩和ブラケット180と併せて、シーリング部材190が設けられる。シーリング部材190は、端子クロージャ14の外側に延在するため、各引込線を包囲し、その周囲で密閉する。図9に示されているように、シーリング部材190は、複数のスリット192を有する個別の可撓性の弾性ストリップとして形成されてもよい。各スリット192は、歪み緩和ブラケット180の開口部182と整列され、引込線の通過を可能にする。各スリット192は1つの直線状スリットとして示されているが、引込線の周囲を密閉するのに適しているような各スリットの種々の形状、サイズおよび向きのいずれを用いてもよい。シーリング部材190は、ゴムまたは熱可塑性エラストマ(TPE)または熱可塑性加硫物(TPV)タイプの材料をはじめとするポリマー材料などの任意の適切な可撓性の弾性材料から構成されてもよい。入れる引込線の周囲に形成し、耐引裂性で適度に耐圧縮永久歪みであるように形成するために、シーリング部材190は、紫外線に安定で、化学的に不活性で可撓性である材料から構成されることが好ましい。
【0040】
他の実施形態において、シーリング部材190は、歪み緩和ブラケット180と共に一体形成されてもよく、または複数のシーリング部材190を設けてもよい。たとえば、シーリング部材190は、各開口部182にある可撓性のグロメットであってもよい。そのようなグロメットは、開口部182の中に固定されてもよく、開口部182から除去可能であってもよい。あるいは、シーリング部材190は、開口部182の中に確実に固定するために十分な直径まで、引込線を中心に巻きつけられるテープを含みうる。
【0041】
本発明による一実施形態において、端子10は、端子に関する情報を格納するために、端子に取付けられるメモリ素子200を具備する。図3において、メモリ素子200は、端子ハウジング14の蓋78の中に配置されることが示されている。しかし、明白となるように、端子10の内部または外部のいずれにメモリ素子200を配置してもよい。メモリ素子200は、電子物品監視システム(「EAS」)と対話するように構成され、EASシステムのユーザが端子に関する情報を入手することができるようになっている。メモリ素子に格納された情報としては、いくつかの例を挙げると、たとえば、端子位置、端子所有者識別、端子取付日、サービスプロバイダ識別、遠距離通信ケーブルタイプ、スプライスタイプ、コネクタタイプおよび使用に利用可能なコネクタの数が挙げられる。断続的または連続的にメモリ素子200に電子的に問合せを行うことによって、このような情報を入手することができる。
【0042】
一実施形態において、EASシステムは無線周波数識別(「RFID」)システムであり、メモリ素子200は無線周波数問合せ信号に応答するRFID素子である。「応答する」なる語は、本発明に関して、適切な問合せフィールドを必要とする場合に、メモリ素子200が理解可能な情報を提供することを意味する。
【0043】
RFID素子は、能動的または受動的のいずれであってもよい。能動的な素子は、バッテリなどのさらなるエネルギ源を素子構成に組込む。このエネルギ源は、能動的なRFID素子が、問合せ用の無線周波数フィールドが弱い領域であっても、強い応答信号を形成し送信することを可能にするため、より広い範囲で能動的なRFID素子を検出することができる。しかし、バッテリの耐用期間が比較的短いことから、素子の有効寿命が制限されうる。さらに、バッテリは、素子の大きさおよびコストを増大する。受動的な素子は、問合せ用の無線周波数フィールドから素子に電力を供給するために必要なエネルギを導出し、そのエネルギを用い、アンテナが問合せフィールドに提供するインピーダンスを変調することによって応答コードを送信し、それによって、リーダアンテナに反射される信号を変調する。したがって、それらの範囲はより限定される。多くの用途では受動的なRFID素子が好ましいため、残りの説明は、この類のRFID素子に限定することにする。しかし、当業者は、能動的RFID素子、受動的RFID素子および他のRFID素子は、多くの特徴と共有し、本発明と共にそれぞれの素子を用いることができることを認識されたい。
【0044】
図10Aに示されているように、(メモリ素子200を形成するような)受動的な無線周波数応答素子210は一般に、2つの構成要素、すなわち集積回路212およびアンテナ214を具備する。集積回路212は、主な識別機能を提供する。集積回路212はソフトウェアおよび回路を含み、端子識別情報および他の望ましい情報を永久に格納し、問合せ用ハードウェアから受信したコマンドを解釈して処理し、質問器によって情報に対する要求に応答し、問合せに同時に応答する複数のメモリ素子200から生じる矛盾を解決する際に、ハードウェアを支援する。任意に、集積回路212は、情報を読出すだけ(読出し専用)メモリとは対照的に、そのメモリ(読出し/書込み)に格納される情報を更新してもよい。RFIDマーカに用いるのに適した集積回路としては、特にテキサス・インストルメンツ(Texas Instruments)(TIRISまたはタグイット(Tag−it)シリーズの製品)、フィリップス(Philips)(Iコード(I−Code)、マイフェア(Mifare)、ハイタグ(Hitag)シリーズの製品)、モトローラ/インダーラ(Motorola/Indala)およびシングル・チップ・システムズ(Single Chip Systems)から市販されているものが挙げられる。
【0045】
アンテナ214の幾何構成および特性は、RFID素子の所望の動作周波数に左右される。たとえば、2.45GHz(または類似の)RFID素子は一般に、図10Aに示されているような直線状ダイポールアンテナ214または図10Bの無線周波数応答素子10’に取付けられるように示されている折畳み式ダイポールアンテナ214’などのダイポールアンテナを備えうる。図11の無線周波数応答素子10”に取付けられるように示されているように、13.56MHz(または類似の)RFID素子は、螺旋状またはコイル状のアンテナ214”を用いてもよい。
【0046】
アンテナ214は、問合せ源によって放射される無線周波数エネルギを傍受する。この信号エネルギは、メモリ素子200に電力およびコマンドの両方を搬送する。アンテナ214は、無線周波数応答素子がICチップに電力を供給し、それによって検出される応答を提供するために十分なエネルギを吸収することができる。したがって、アンテナの特性は、組込まれるシステムに適合していなければならない。高いMHz〜GHzの範囲で動作する素子の場合には、最も重要な特性は、アンテナ長さである。一般に、ダイポールアンテナの有効長さは、問合せ信号の半波長または半波長の複数倍に近くなるように選択される。半波長のアンテナがサイズ制限のために実現不可能であるような低いMHz〜中程度のMHz領域(たとえば13.56MHz)で動作するRFID素子の場合には、重要な特性は、アンテナのインダクタンスおよびアンテナコイルにおける巻数である。いずれのアンテナタイプの場合も、良好な導電率が必要である。一般に、銅またはアルミニウムなどの金属を用いるが、パーマロイなどの磁気金属をはじめとする他の導体もまた許容可能である。最大エネルギ伝送の場合には、選択されたICチップ212の入力インピーダンスがアンテナ214のインピーダンスに適合することも重要である。アンテナに関するさらなる情報は、たとえば、J.D.クラウス(J.D.Kraus)著、「アンテナ(Antennas)」(第2版、1988年、マグローヒル(McGraw−Hill,Inc.)ニューヨーク(New York))などの参考文献から当業者には公知である。
【0047】
図11に示されているように、RFID素子の性能を向上するために、コンデンサ216が具備されることが多い。コンデンサ216は、存在する場合には、特定の値に素子の動作周波数を同調させる。これは、最大動作範囲を得て、法的な要求事項に関する準拠を保証するために望ましい。コンデンサ216は、個別の構成要素であってもよく、アンテナに組み込まれてもよい。
【0048】
動作中、図12に示されているように、無線周波数応答素子210を具備するメモリ素子200は、メモリ素子200が監視されることになっている地点の付近に一般に位置するEASシステム300によって問合せがなされる。フィールドにおいて用いるのに好ましいハンドヘルド検出素子を備えた固定または可動の問合せ素子を用いてもよい。問合せ源302(一般に駆動発振器および増幅器を備える)は、別の無線周波数フィールドまたは問合せ信号を送信するために、アンテナ304(フィールドコイルと呼ぶことがある)に連結される。システム300はまた、信号を受信するためのアンテナ(アンテナ304として図示され、受信コイルと呼ぶことがある)および無線周波数応答素子によって生成される信号を処理するための検出器306を具備する。
【0049】
問合せ源302は、問合せ信号400を送信する。問合せ信号400は、他の用途と干渉せずに、適用可能な政府の規制に準拠するために、好ましい一定の公知の周波数帯域の中で選択されうる。無線周波数応答素子210が問合せ信号400を受信する場合には、アンテナ304によって受信され、検出器306に送信されるそれ自体の応答コード信号402を送信する。検出器は応答を復号化し、(一般にコンピュータまたは他のメモリ素子308に格納された情報に基づき)メモリ素子を識別し、検出されたコード信号に基づいて処置を講じる。たとえば、単独のアンテナ304の代わりに問合せ源302用の個別アンテナおよび検出器306を用いるなどの図示されたシステムの種々の修正は、当業者には公知である。
【0050】
現在のRFID素子はまた、場合によっては読出し専用メモリまたは書出し専用メモリの形で著しい量のユーザによるアクセス可能なメモリを提供するが、ユーザが一定の距離からその内容を再度書出すことによってメモリを反復して更新することができることが好ましい。提供されるメモリの量は、可変であってもよく、RFID素子の集積回路部分112の大きさおよびコストに影響を及ぼす。一般に、合わせて128ビット〜512ビットのメモリが、経済的であると考えられる。たとえば、テキサス州ダラスのテキサス・インストルメンツ(Texas Instruments(Dallas,TX))から商標名「タグイット(Tag−it)」で入手可能なRFID素子は、256ビットのユーザによるプログラム可能なメモリのほか、一意のタグシリアル番号、バージョン、作製情報などの項目を保存するための128ビットのメモリを提供する。同様に、オランダのアイントホーフェンのフィリップス・セミコンダクターズ(Philips Semiconductors(Eindhoven,Netherlands))から商標名「Iコード(I−Code)」で入手可能なRFID素子は、384ビットのユーザメモリのほかに、上述のタイプの情報を保存するためにさらに128ビットのメモリを提供する。
【0051】
端子に関連する情報がRFID素子のメモリに格納される場合には、適切なRFIDリーダがその情報にきわめて迅速にアクセスし、表示することができる。他の実施形態において、RFID素子は識別コードを送信するだけであってもよく、そのコードに関連がある端子に関する情報によって、データベースにアクセスするためにRFIDリーダを用いてもよい。
【0052】
好ましい実施形態の説明のために、特定の実施形態が本願明細書に図示および記載されているが、種々の代替の実装例または等価な実装例は、本発明の範囲を逸脱することなく、図示および記載された特定の実施形態と置き変えることができることを当業者は十分に理解されたい。機械業界、光学業界および光学機械業界の当業者は、多種多様な実施形態において本発明を実装することができることを容易に理解されるであろう。本願明細書は、本願明細書で説明される実施形態の任意の変更または変形を網羅することを意図している。したがって、本発明は、請求項およびその等価物によってのみ制限されることを明白に表している。
【符号の説明】
【0053】
10.端子、 12.スプライスクロージャ、 14.端子クロージャ、 20.ケーシング、 22.第1のケーシング部分、 24.第2のケーシング部分、 40.固締素子、 34.端部シール、 78.蓋、 70.上壁、 72.下壁、 74,75.端壁、 76.後壁、 90.フレーム、 100.保持部材、 110.分離ポート、 118.ケーブルクランプ、 116.遠距離通信ケーブル、 120.スプライストレイ、 140.接続素子、 144.コネクタ、 142.パッチパネル、 146.蓋、 162.固締具、 180.歪み緩和ブラケット、 190.シーリング部材、 192.スリット、 200.メモリ素子、 210.無線周波数応答素子、 212.集積回路、 216.コンデンサ、 300.EASシステム、 304.アンテナ、
306.検出器、 400.問合せ信号。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遠距離通信線を有する遠距離通信ケーブル用端子であって、
スプライス接続された遠距離通信線を遠距離通信ケーブル内に収容するためのスプライスクロージャと、
スプライスクロージャに接合される端子クロージャと、
スプライスクロージャ中の前記スプライス接続された遠距離通信線と、端子クロージャの外側に延在する引込線との間の接続を行うための、端子クロージャの内部の接続素子と、
余分な長さの上記引込線を保持するための、端子クロージャの内部の格納部材と、
上記引込線に接続するための、端子クロージャの内部の歪み緩和ブラケットとを具備する、端子。
【請求項2】
前記格納部材は、包囲可能なトレイを具備し、
前記包囲可能なトレイは、
余分な長さの前記引込線を保持するための第1の格納領域と、
前記スプライスクロージャと前記端子クロージャとの間に延在する余分な長さの通信線を保持するための第2の格納領域と、
前記接続素子を保持するための第3の格納領域と、を具備する、請求項1に記載の端子。
【請求項3】
遠距離通信ケーブル用の端子であって、
遠距離通信ケーブル中のスプライスを包囲するためのスプライスクロージャと、
前記スプライスクロージャに固定された端子クロージャと、
前記スプライスクロージャ中の前記遠距離通信ケーブルと引込線との間の接続のための少なくとも1つの接続素子と、
前記端子に関する情報を格納するために前記端子に取付けられたメモリ素子であって、電子物品監視システムと対話するように構成されるメモリ素子と、を具備する端子。
【請求項4】
前記端子に関する前記情報が、端子識別コード、端子位置、端子所有者識別、端子取付日、サービスブロパイダ情報、ケーブルタイプ、スプライスタイプ、コネクタタイプ、利用可能なコネクタの数の少なくとも1つを含み、
前記メモリ素子がRFID問合せシステムに応答する、請求項3に記載の端子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−4737(P2010−4737A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−227380(P2009−227380)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【分割の表示】特願2004−565399(P2004−565399)の分割
【原出願日】平成15年12月11日(2003.12.11)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】