説明

遠隔操作を用いた接地抵抗測定装置

【課題】電極を異なる位置に設置しながら常に歩いて往来する必要がなく、また、試験用機器のメインユニットまで戻ってディスプレイを参照しおよび/またはパラメータもしくは設定を変更する必要がない。
【解決手段】接地抵抗測定および土壌抵抗率測定を実行するために使用される試験用機器は、通信リンクを介して互いに通信するようになされたメインユニットおよびリモートユニットの両方を備える。所望の測定手法により試験用機器を据え付けた後、手順が遂行され、結果として得られた測定値は、次にリモートユニットに表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、複数の接地抵抗測定および土壌抵抗率測定を実施するための簡易化した方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
良好な接地の欠如は望ましいことではなく、装置故障の危険性を高める。有効な接地システムの欠如により、計装誤差、高調波の歪み問題、力率問題および多くの起こり得る断続的な難題などの様々な問題を招くおそれがある。故障電流が適切に設計され、維持されている接地システムを通じて地上までの経路を有しない場合、故障電流は、意図しない経路に流れる。さらに、良好な接地システムはまた、産業用プラントおよび設備の損壊を防ぐために使用され、それゆえ、装置の信頼性を向上させ、雷または故障電流による損壊の可能性を小さくするために必要である。
【0003】
時間とともに、高い水分含量、高い塩類含有量および高温の腐食性土壌が、接地棒およびそれらの接続を劣化させることがある。そのため、接地システムが、最初に設置されたときに小さいアース接地抵抗値を有していたとしても、接地システムの抵抗は、接地棒または接地システムの他の要素が時間とともに腐食すると、大きくなる可能性がある。接地抵抗測定装置(Grounding tester)は、低品質の接地性または粗悪な電力品質に関連する可能性のある断続的な電気的問題などの課題に対応する有用なトラブル解決作業のツールである。それゆえ、すべての接地および接地接続が、定期的に点検されることが望ましい。
【0004】
これらの定期点検の間に、20%を超える抵抗増が測定されると、問題の原因調査が行われ、それにより修正され、(例えば、接地システムの接地棒を、取り換えるかまたは追加することにより)抵抗を小さくすることができる。そのような周期点検は、電位降下試験(fall-of-potential test)、選択的測定(selective measurement)、地質学的調査の一部を形成することも可能な土壌抵抗率試験、2極法測定(two-pole measurement)およびステイクレス測定(stakeless measurement)など、確立した手法を実施するステップを伴うことが可能である。現在の接地抵抗測定システムを用いると、正確な結果を得るために、そのような測定は極めて多くの時間がかかり、多くの労力を要する傾向にある。特に送電用鉄塔などの高圧用途に関する測定に対処するときは、試験は、注意して実施する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術によれば、前述の接地性試験手順のすべては、精度を確実にしおよび/または複数の測定を実施するために、試験用機器に接続された様々な電極の間を何度も歩いて往来するという多大な努力を要する。具体的には、いったん試験用機器が、従来技術による前述の手法を実施するために設定されると、緩いクリップ、不十分な電導または電極の不適切な設置による電極と試験機器との間の接触不良により、不正確または変則的な結果を得ることがある。そのため、一般に、そのような結果を修正するために、設定を調整して測定を繰り返す必要がある。例えば、オペレータは、様々な電極においてすべての接続を点検する可能性があり、様々な電極は、多くの場合、互いに遠くに隔てて設置される。
【0006】
一人のオペレータがこの繰り返しの測定/修正手順を実施するのは、多大な時間と労力を要しがちである。この手順に関連して費やされる時間と努力を軽減するために、この問題の共通の解決策は、2人以上のオペレータを手配して単一の試験手順を実施することであるが、この解決策は、そのようなさらなる人員を確保する可能性から、多くの場合、現実的でないかまたは不可能である。さらに、この解決策は、効率的でも便利でもなく、ずいぶん余分な費用が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、従来技術の前述の考察および他の状況を認識して対処する。
【0008】
一態様によれば、本発明は、前述の技術のいずれかを実施するために使用することができる試験用機器を提供する。試験用機器は、通信リンクを介して互いに通信するようになされたメインユニットおよびリモートユニットの両方を備える。所望の測定手法によって試験用機器を設定した後、それぞれの手順が実施され、結果として得られた測定値が、続いてリモートユニットに表示される。このことにより、一人のオペレータは、一つの電極の近くに立って測定することが可能になり、その電極は、例えばメインユニットおよび/または他の電極から遠くの距離に設置される。このことにより、オペレータは、複数の電極を異なる位置に設置しながら常に歩いて往来する必要性から解放され、また試験用機器のメインユニットまで戻って、ディスプレイを参照する、および/またはパラメータもしくは設定を変更する必要がなくなる。
【0009】
電位降下測定、選択的測定および2極法測定に関して、アース接地測定を実施するときに適切なレベルの精度を実現するために、補助電極のそれぞれの抵抗は、試験が行われているアース接地棒の抵抗に比較して、それほど大きくないことが望ましい。電極と地面との間に大きい接触抵抗が存在する地質学的に困難な条件のもとで、例示的実施形態により、オペレータがリモートユニットに表示されるこの抵抗を見て、その値が大きすぎる場合に、適切な対策を取ることを可能にする。そのような対策は、土壌/電極の界面における接触を改良するために、電極周りの土壌を叩いて固めること、または、電極周りに水を注ぐことを含んでよい。その後、オペレータは、場所を移動する必要なく、実施した対策の成果を評価するために測定を容易に繰り返すことができる。そのために、都合がよいことに、この実施形態は、普通、少なくとも1人(おそらくは数人)が、3つの電極すべての間を歩いて往来することにより費やされる時間および努力のかなりの分を取り除くことにより、そのような測定を実施する効率を向上させる。
【0010】
例示的実施形態によれば、試験用機器のリモートユニットは、異なる試験および測定を実施するための制御手段に加えて、測定結果を示すディスプレイを含むことが好ましい。前記制御手段は、例えばパラメータを設定し、試験を開始し、そして結果を記憶するなどのために使用することができる。試験用機器のリモートユニットは、次に、それぞれのコマンドをメインユニットに送信し、メインユニットは、各電極間に所定の電流を発生させて関連する測定を実施することができる。測定が完了すると、メインユニットは、測定結果を試験用機器のリモートユニットに送信することができる。
【0011】
一実施形態において、通信(すなわち、コマンド、パラメータおよび結果の送信)は、メインユニットとリモートユニットとの間のケーブル通信リンクを使用して実施することができる。例えば、実施形態において、メインユニットに接続された電極試験リード線の存在が、リモートユニットと往復して通信するために使用されることを企図する。
【0012】
しかし、本発明の好ましい実施形態において、試験用機器のメインユニットとリモートユニットとの間のそのような通信は、無線で行われる。このことにより、取り扱いにくいワイヤが不要になり、それにより、試験用機器を使用するための設定に要する費用が軽減され、ステップが減る。そのような無線通信は、無線周波数(RF)リンクを介して行うのが好ましい。例えば、Bluetooth、ZigBee、WLAN、携帯電話周波数または他の適切なRFリンクは、この目的のために使用することができる。代替的実施形態において、無線通信は、赤外線技術で実施することができる。
【0013】
他の実施形態において、試験用機器のメインユニットは、制御手段に加えて、それ自体のディスプレイを備えてよく、それにより、メインユニットは、リモートユニットを用いずに動作することが可能である。この実施形態は、都合がよいことに、リモートユニットが動作しなくなった場合、バックアップシステムを提供する。しかし、本発明の他の実施形態において、メインユニットはまた、単に、それを動作させるためにリモートユニットを事実上必要とする「ブラックボックス」を備えることもできる。この実施形態による試験用機器は、より少ない構成部分を必要とし、それにより製造コストの削減を実現する。
【0014】
さらに他の実施形態において、リモートユニットは、メインユニットと機械的および/または電気的に、取り外し可能に接続することができ、手に持って操作可能な携帯型の機器を備えることが好ましい。図6は、本発明のこの実施形態による、そのようなリモートユニットの一例を示し、メインユニットは、リモートユニットに対してドック(dock)として機能する。この実施形態は、測定現場間での試験用機器の便利な移送を可能にする。
【0015】
本発明のさらに他の実施形態において、試験用機器、好ましくはそのリモートユニットが、GPS受信機を装備していてもよく、GPS受信機は、位置および距離の情報を取り込んで、より進んだ解析のために使用することを可能にする。GPS受信機はまた、3次元の地理上の場所および距離の情報(すなわち、高さを含めた)を含む絶対座標を得るために使用することができる。したがって、GPS受信機は、文字通りの地図作成、ならびに実行している試験の場所および関連するそれぞれの距離(例えば、土壌抵抗率測定の間のリモートプローブのそれぞれの場所)を可能にする。他の実施形態によれば、これらの座標は、試験されていた現場のデータベースの中に記憶されてよく、前記データは、報告、記録および保全的メンテナンスの目的のために使用することができる。このことは、例えば、アース接地試験用調査または地質学的調査に適用されるときに、特に有利である。なぜなら、アース接地試験用調査または地質学的調査は、多くの場合、それぞれの距離に関連する特定の抵抗を測定することを必要とするからである。さらに、そのようなGPS受信機を含むことはまた、より正確な、またはより完全な電位降下曲線または地質学的調査を得る目的でデータを収集することを改良し、容易にすることができる。
【0016】
代替的実施形態において、光(例えば、レーザ)または超音波の距離測定手段は、距離データの決定を容易にするために、好ましくは試験用機器のリモートユニットと一体化することが可能である。そのような距離測定手段を組み込むことにより、時間がかかり潜在的に不正確な手動の測定を実施する必要がなくなるので有益である。
【0017】
他の実施形態において、メインユニットおよびリモートユニットの一方または両方が、例えば、距離、GPS座標、日時および標準的な試験パラメータを含む、求められ測定されたすべての値を記憶し処理するためのメモリ記憶装置および処理回路を備えることができる。このことは、所与の時間周期にわたって得られたすべての測定値、または、特定の接地システムもしくは領域の完全な記録が得られ、そのことが、例えば、最後の測定が行われた後でデータを比較することを容易にするために使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
当業者にとって開示の最良の形態を含む完全で実現可能な本発明の開示は、本明細書の残りの部分において添付図面の参照を含めてより具体的に説明する。
【図1】本発明の一実施形態に従う62%ルールによる3極法電位降下試験を実施するための試験用機器を示す図である。
【図2a】選択的測定を実施するための試験用機器を示す図である。
【図2b】本発明の一実施形態による複数の接地棒で選択的測定を実施するための試験用機器を示す図である。
【図3a】4極法試験で土壌抵抗率を測定するための試験用機器を示す図である。
【図3b】本発明の他の実施形態に従う4極法試験を使用して地質学的調査を実行するための試験用機器を示す図である。
【図4】本発明による2極法測定を実施する方法を示す図である。
【図5a】本発明に従う接地電極のステイクレス測定を実施するために測定対象の接地用電極に2つのクランプを介して接続された試験用機器を示す図である。
【図5b】本発明に従う接地電極のステイクレス測定を実施するための試験用機器を示す図である。
【図5c】本発明に従うステイクレス測定が実施される接地システムの並列抵抗を示す等価回路図である。
【図5d】本発明の一実施形態に従う複数の接地棒でステイクレス測定を実施するための試験用機器を示す図である。
【図6】本発明に従う、接続可能なメインユニットおよびリモートユニットを備え、測定を実施するための試験用機器を示す図である。
【0019】
本明細書および図面中の参照記号の使用の繰り返しは、本発明の同一または類似の特徴または要素を表すことを意図する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
この議論は、単なる例示的実施形態の説明であり、本発明の広範な態様を限定する意図はなく、その広範な態様は例示的構成に具現化されることを当業者は理解する。
【0021】
電位降下測定
上述のように、現場からエネルギーを消散させるために、アース接地システムまたは個々の電極の能力を測定する既知の方法の1つが、いわゆる「電位降下」試験である。
【0022】
本発明により実施されるこの試験の一例において、試験対象のアース電極または接地棒が、接地システムへのその接続を切られ、並列接地により生じる不正確な(すなわち、小さすぎる)アース抵抗測定値の取得を避ける。次いで、試験用機器のメインユニットがアース電極Xに接続され、アース電極Xが、次いで第1の電流電極Xとして使用され得る。電位降下試験を実施する手法の1つが、図1に示すような、3点試験法または3極試験法である。3極電位降下試験に関して、2つのさらなる(補助)電極Yおよび電極Zが、(一般に、それぞれのアースステイク(earth stake)の形で)提供され、電極Zのうちの1つが、第2の電流電極Zとして使用されるために、アース電極Xから所定の距離だけ離れた土壌中に設置される。他方の補助電極Yは、その後、例えば電圧プローブYとして使用されるために、地電極Xと電流電極Zとの間の直線に沿って土壌中に設置される。他の普通の測定配置(topology)(図示せず)は、互いに異なる角度(例えば、90度)で電極を設置することを含む。2つの補助電極Yおよび電極Zがまた、試験用機器に接続される。
【0023】
この例による次のステップにおいて、試験用機器TのメインユニットMUは、電流電極Zとアース電極Xとの間に所定の(既知の)電流を発生させることができる。次いで、この電流経路に沿った電圧電位の降下が、プローブYにより、電流電極Zとアース電極Xとの間のこの直線に沿った所定の点において測定することができる(例えば、アース電極XとプローブYとの間の電位降下についての値が得られる)。次いで、オームの法則(V=IR)を使用して、試験用機器TのメインユニットMUが、既知の発生された電流と測定された電位降下とに基づいてアース電極Xの抵抗を自動的に計算することができ、この情報が、リモートユニットREMに表示される。アース電極Xが、他の接地棒(図示せず)と並列または直列であれば、誘導された抵抗値は、全接地棒の総抵抗の値を含む。
【0024】
3極法接地抵抗試験を実施するときに、最高レベルの精度を実現するために、補助電流電極Zは、試験されているアース電極Xおよび内側のプローブYの影響を受けないところに設置されるべきである。補助電流電極Zが、影響を受けないところに設置されない場合、抵抗の有効領域が重なり、試験用機器で行われた測定は、どれも無効となる。また、一般に、Z電極は、試験されるアース接地棒の深さの距離より大きい距離のところの地下に延設されるべきである。下記の表は、補助電極YおよびZの適切な設定の例を提供する。
【0025】
【表1】

【0026】
結果の精度を試験するため、および、補助電極YおよびZが影響を受けないところにあることを確実にするため、プローブYは、例えば、いわゆる62%ルールに従って再配置することができる。このルールは、土壌が均質で、かつ、接地電極Xが小さい抵抗領域を有するときに、アース電極X、潜在的プローブYおよび電流電極Zが直線上にあって適切に離れている(大部分の目的に関し、電流電極Zは、試験下に、接地電極Xから30mから50mにあるべきである)ときだけ適合する。これらの制約を踏まえて、この方法は、単一の棒もしくはプレートなどからなる小さい接地電極システム、および数本の棒を有する中規模のシステムに使用するのが理想的である。
【0027】
62%ルールは、上記概説のように、むらのない地質学的条件を有する理想的な環境条件に対して有効であるので、実際には、オペレータは、X電極とZ電極との間の距離の52%および72%のところの(すなわち、Yを、XとZとの間の距離の10%だけ一方向に再配置された)Y電極で試験を繰り返すことにより、XとZとの間の距離の62%のところで測定された試験結果を検証することが、普通は必要である。3つの結果がすべて同様であれば、62%のところで得られた元の結果は正しいとみなすことが可能である。しかし、3つの結果が著しく変化(例えば、30%の差)している場合、全体の試験手順を続いて繰り返す前に、Z電極の、試験が行われている接地棒Xからの距離を大きくする必要がある。言い換えれば、一般には、結果を確認し検証するために、電流電極Zのために変化させた距離配置で、複数の読み取り値を得ることが必要である。また、そのような3極法試験では、試験用機器TのメインユニットMUは、多くの場合、試験対象の接地棒Xにおいて配置される必要がある。なぜなら、一般に、短いリード線または導体を介して機器をアース電極と接続する必要があるからである。短いリード線は、その影響が、Y電極およびZ電極を接続するリード線に対して無視することができる。
【0028】
そのために、測定結果をリモートユニットに表示することにより、本発明による方法および装置は、複数の測定を実行する簡素化された方法を可能にしながら、普通、YおよびZの両電極と試験用機器TのメインユニットMUとの間を何度も歩いて往来するために要する多大の努力を軽減することができるのは有益である。
【0029】
選択的測定
図2aに示す本発明の他の例によれば、選択的測定を実施することができる。この手法は、手法の実施が電位降下技術から得られる測定値と同じ測定値をもたらすという点で、上述の「電位降下」試験法と非常に類似している。しかし、この手法を適用すると、試験対象のアース電極を、接地システムへのその接続から切り離すこと(切り離すことにより、地中埋設システム全体の電圧電位が変化する可能性があり、それによって潜在的に不正確でそれゆえ誤った測定結果の要因となる)が不要となる。したがって、測定を実施するオペレータは、もはや、注意してアース接地を外す必要がない。このことによりまた、非接地構造内に見出される他の人員または電子装置に対する危険が減る。
【0030】
前の実施形態と同様に、2つの補助電極(すなわち、電流電極ZおよびプローブY)は、図2aおよび図2bに示すように、試験が行われているアース電極Xから所定の距離のところに、例えば直線上に、土壌の中に設置することができる。前述のように、他の共通の測定配列(図示せず)は、電極YおよびZを互いに異なる角度(すなわち、90度)で設置することを含む。次いで、試験用手段TのメインユニットMUは、普通であれば現場への接続を外す必要があるが、それを必要としないという利点を有するとともに、アース電極Xに接続される。図2bに示す好ましい実施形態の例によれば、電流クランプCCは、試験用機器のリモートユニットREMに接続され、試験対象のアース電極Xの抵抗だけが測定されることを確実にするために、そのアース電極Xの周りに設置することが可能である。
【0031】
次いで、選択的測定に対して、そのような電流クランプCCの使用により、個々のアース接地棒(例えば、建物の各接地棒、または、例えば高圧鉄塔の基礎の各接地棒)の正確な抵抗の測定が可能になる。前の実施形態と同様に、既知の電流が、電流電極Zとアース電極Xとの間の試験用機器TのメインユニットMUによって生じる。次いで、電圧の電位降下が、プローブYとアース電極Xとの間で測定される。しかし、次いで、対象となる地電極Xを通して流れる電流が、電流クランプCCによって測定される。上記概説のように、発生した電流はまた、他の並列抵抗を通して流れるが、クランプCCで測定された電流が、オームの法則(V=IR)により、対象となるアース電極Xについての抵抗値を計算するために使用される。言い換えれば、電流クランプCCは、接地されたシステムにおける並列抵抗の影響を取り除く。
【0032】
図2bに示す実施形態の一例において、接続された複数のアース電極または接地棒を備える特定の接地システムの総抵抗が測定される。この実施形態によれば、アース電極の抵抗は、クランプが個別の各アース電極(例えば、XおよびX’)周りに設置されることにより、順次測定される。その後、接地システム全体の総抵抗が、計算により求められる。
【0033】
この実施形態による試験用機器のリモートユニットREMに接続されたそのような電流クランプCCを使用することにより、有利には、オペレータは、(例えば、測定されるべき建物またはアース接地システム周りを)自在に歩き回って個別のアース接地棒毎の抵抗値を測定する一方で、個別の試験地点毎に、試験構成全体の配線を再構成する必要がなくなる。
【0034】
この用途において、メインユニットMUとリモートユニットREMとの間で情報を送信および/または受信するために、無線通信リンクを使用することが好ましい。
【0035】
土壌抵抗率/地質学的調査
本発明の実装形態のさらに他の例において、地質学的調査は、図3aおよび図3bに示すように、いわゆる4点法試験または4極法試験により実現される標準的土壌抵抗率測定を使用して実施することができる。この手法は、土壌中に設置された4つの電極A、電極B、電極Mおよび電極Nの使用を伴い、2つの(外側の)電極Aおよび電極Bが、電流を発生させるために使用され、2つの内側の電極Mおよび電極Nが、一実施形態において電流経路に沿って直接設置され、試験が行われている土壌周りの降下を測定するための電圧電位プローブとして作用する。他の代替的配列は、前述したように、電極を、互いに異なる角度で(すなわち、ジグザグに)設置することを含む。土壌抵抗率の測定手法は、電流電極の1つおよび電位プローブが、試験用手段のメインユニットMUをアース電極Xに接続する(短い)リード線の範囲内で効果的に組み合わされる、前述の実施形態の3極法試験と対照をなす。特に、この実施形態において、測定用の電極Mおよび電極Nの間隔は、吟味される(investigated)土壌層の深さに関連するので、吟味される領域は、等間隔に置かれた測定用のプローブMおよびプローブNでスキャンすることが望ましい。
【0036】
図3aおよび図3bに示す例において、4つのアース接地電極(2つの外側の電流電極Aおよび電極Bならびに2つの内側の電圧プローブMおよび電圧プローブN)が、互いに等間隔で、一直線に土壌中に配置される。電極A、電極B、電極Mおよび電極Nそれぞれの間の距離は、理想的には、地表面下の電極の深さの少なくとも3倍であるべきである。例えば、各接地電極の深さが30メートルである場合、電極A、電極B、電極Mおよび電極Nの間の距離は、91メートルより長くするべきである。図3bの例によれば、土壌抵抗を計算するために、2つの外側の電極Aおよび電極Bが接続される試験用機器のメインユニットMUが、電極Aと電極Bとの間に既知の電流を発生し、その後、電圧電位の降下が、2つの内側のプローブMおよびプローブNにより測定される。次いで、オームの法則(V=IR)を使用して、試験用機器は、これらの測定値に基づいて土壌抵抗を自動的に計算することができ、これらの値をリモートユニットREMに表示してよい。
【0037】
図3bの例に示すように、本発明の好ましい実施形態において、電極Aおよび電極Bが、試験用機器TのメインユニットMUに接続される一方で、電極Mおよび電極Nが、試験用機器TのリモートユニットREMに接続される。具体的には、試験用機器TのメインユニットMUが、既知の電流を発生する役割を果たす一方で、電極Mおよび電極Nに接続されたリモートユニットREMが、電極Mおよび電極Nの間の電位降下を測定するために使用される。したがって、リモートユニットREMの携帯性により、試験用機器TのメインユニットMUまたは電極Aおよび電極Bを再調整する必要なく、前記電圧電位を測定する電極Mおよび電極Nの場所を、例えばB電極の方に移して、複数の測定を実施することができる。したがって、本発明のこの好ましい実施形態は、有利には、電流電極Aおよび電流電極Bが、単一の場所に留まることを可能にする一方で、プローブMおよびプローブNを用いて複数の測定を実施し、その後、リモートユニットREMに表示することを可能にする。この好ましい実施形態は、プローブMとプローブNとの間に必要な間隔が、通常、数メートルであるので可能となる。プローブMおよびプローブNならびにリモートユニットREMを共に組み立てることにより、この好ましい実施形態は、電流電極(AおよびB)に接続された長いリード線を移す必要性をなくすとともに、(地質学的調査などのために)土壌抵抗率についての所望の測定結果を収集するための便利な手段を提供する。
【0038】
測定結果は、多くの場合、地下の金属片、地下の帯水層、不均質な土壌の領域、変動する岩盤の深さなどにより歪み、無効になる可能性があることに留意する。それゆえ、電極の軸を90度回転して、追加の測定を実施することが好ましい。測定の実施中に、電極Aおよび電極B、ならびに、プローブMおよびプローブNの深さと距離とを数回変更することにより、特定の領域に対する適切な接地抵抗システムを求めるために使用することが可能な、高度に正確な特性(profile)を作成することが可能となる。本発明の前述の実施形態は、特に、オペレータが、新しい測定の試験手順を調節および/または実施する度に試験用機器TのメインユニットMUを参照する必要がないという利便性により、そのような追加の測定を実施することを一層容易にする。
【0039】
2極法測定
本発明により実施されるさらに他の手法は、地中に設置された単一の補助電極Yを伴う。この手法を正しく機能させるために、補助電極Yは、試験中の電極Xの影響を受けないところにあることが必要である。しかし、この手法の利便性として、補助電極Yは、図4に示すように、送水管など、試験対象の接地電極の近傍の地中に設置された任意の適切な導体からなることが可能であるので、接続をさほど要しないことにある。試験用機器は、試験中の電極の組み合わされたアース抵抗と、補助電極Yのアース抵抗と、電極Xおよび電極Yを試験用手段と接続する測定用リード線の抵抗とを測定する。補助電極Yのアース抵抗が、非常に小さいことが仮定され、この仮定はおそらく、送水管の場合、樹脂の部分または絶縁された接続部を持たない金属管に対して当てはまる。さらに、より正確な結果を得るために、測定用リード線Aおよびリード線Bの影響は、リード線Aおよびリード線Bが共に短絡される(すなわち、互いに接続される)状態で抵抗値を測定してこの読み取り値を最終の測定値から差し引くことにより取り除くことができる。
【0040】
図4に示すような一例によれば、前述の電位降下試験および選択的抵抗率試験と同様に、試験用機器TのメインユニットMUが、第1の測定用リード線Aで、試験対象の接地電極に接続され、補助電極Yが、第2の測定用リード線Bで、メインユニットMUに接続される。電流が、メインユニットMUによって2つの電極Xおよび電極Yに間に発生し、メインユニットは続いて関連する測定を実施し、結果が、次いでリモートユニットREM(図示せず)に表示される。この方法による測定を実施することにより、オペレータは、読み取り値が正確であるかどうかを確かめることができる。例えば、特異な読み取り値が表示されると、オペレータは、2つの電極Xおよび電極Yの間を歩いて往来することなく、直ちに補助電極Yにおける根本的原因(例えば、緩い接触、緩いワニ口クリップなど)を探索することができる。補助電極Yへの接続を調整した後、オペレータは、直ちに測定を繰り返し、それによって修正活動の効果についてフィードバックを直ちに受けることができる。言い換えれば、本発明の前述の実施形態は、特に、オペレータが、調整の度におよび/または新しい測定の試験手順の度に試験用機器のメインユニットを参照する必要がないという利便性のために、測定の実施を一生容易にする。
【0041】
ステイクレス測定
上記の手法とは対照的に、図5aから図5dに示す本発明による他の手法は、ステイクの形の補助電極と相対するものとして、例えば電流クランプC1および電流クランプC2を使用して、試験用機器Tで接地システムの中のアース接地ループ抵抗を測定することを可能にする。図5bに示すように、この手法によるループは、試験中の接地電極X以外の、接地システムの他の要素を含むことができる。そのような他の要素は、接地電極導体、メインボンディングジャンパ(main bonding jumper)、サービス中立(service neutral)、ユーティリティ中立対接地ボンド(utility neutral-to-ground bond)、ユーティリティ接地導体(極間)、およびユーティリティ極接地(pole ground)を含むことができる。
【0042】
この手法はまた、危険で時間のかかる、並列接続された接地の接続を切り離す活動を取り除き、さらに、補助電極のための適切な場所を探す、手間のかかるプロセスを完了しなければならないという必要性がないという利点を提供する。この手法はまた、近傍における障害物、地質、もしくは土壌の欠如により、土壌へのアクセスが危険性を伴い、危険であるか、困難であるか、または全く不可能である所で、アース接地試験を実行することを可能にする。
【0043】
この手法において、試験用機器は、少なくとも1つの電圧発生(電流誘導)手段C1、および少なくとも1つの電流測定(電流感知)手段C2に、好ましくは、それぞれ電流を誘導するC1および電流を変換するクランプC2の形で、接続される。これら2つのクランプC1およびクランプC2が、測定されるべきアース接地棒Xまたは接地システムの要素の周りに設置され、次いで、誘導するクランプC1は、前記接地棒Xにおいて所定の(すなわち、既知の)電圧を発生する。結果として得られた接地棒Xを流れる電流は、感知するクランプC2を使用して測定してよく、クランプC2は、接地棒から地中に下向きに流れる電流を測定するために、誘導するクランプC1と土壌との間の、接地棒(または、同様物)周りに設置するのが好ましい。次いで、接地ループに対する抵抗値は、これらの、既知の誘導された電圧の値および測定された、結果として得られた電流に基づいて計算されてよく、次いでリモートユニットに表示してよい。
【0044】
このステイクレス測定手法は本発明によってどのように適用することができるかについての一例を図5dに示す。特に、図5dは、複数のアース接地棒を有する大きい建物において実施可能な雷保護システムを示しており、これらの各棒は、個別に試験する必要がある。既知の試験用システムによれば、得られる各測定に関して、短いリード線がクランプを試験用機器に接続しているために、ステイクレス測定に不可欠な2つのクランプC1およびクランプC2の両方が、アース接地棒それぞれにクランプされなければならない。クランプは、取り付けが必ずしも容易ではないので、全システムに対する測定手順は、完了するために多大な時間と労力とを要する可能性がある。それゆえ、本発明は、電流を誘導するクランプC1が、全測定手順に対して一回だけ、雷保護システムのアース接地棒Xのうちの1つに接続されることを意図する。次いで、電流を感知するクランプC2がリモートユニットREMに接続され、それにより携帯型になり得る。システムのアース棒のすべてが接続されるので、この構成では、オペレータは、建物の周りを歩いて、個々の各アース接地棒(棒X’など)について単に、単一の(電流を感知する)クランプC2を、試験対象の各接地棒に施すことにより、測定試験が実施できるようになる。このことにより、オペレータは、誘導するクランプC1を持ち運び、続いてそれを個々の各接地棒に取り付ける必要がない。有利には、このことで、各試験に必要なステップの数が減り、全試験手順の効率および利便性が向上する。
【0045】
上記に加えて、前述の測定用手法のうちのいくつかは、AC測定またはDC測定として実行してよく、ケルビンDC測定など、具体的な目的についての必要な任意の他の適切な手法もまた、本発明により実施可能なことは、当業者には理解される。
【0046】
本発明の好ましい実施形態について説示したが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、改変および変更は、好ましい実施形態について行うことができる。さらに、様々な実施形態の側面が、全体的または部分的のいずれにおいても、入れ替え可能である。さらに、前の説明は単なる例示によるものであり、添付の特許請求の範囲でさらに説明される本発明を限定することを意図しないことは、当業者には理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アース接地抵抗率を測定する方法であって、
互いに通信するようになされたメインユニットおよびリモートユニットを含む試験用機器を提供するステップと、
前記試験用機器の前記メインユニットを少なくとも2つの電極に接続するステップと、
前記2つの電極の間に所定の電流を発生させるステップと、
前記電極間の電圧電位における降下を測定するステップと、
前記求められた電流の値および前記測定された電圧電位における降下の値に基づいて抵抗値を計算するステップと、
前記値のいずれかを前記リモートユニットに表示するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記2つの電極は、互いから所定の間隔をおいて土壌中に設置され、前記電圧降下は、前記リモートユニットに接続された少なくとも1つのプローブを、前記電流の経路に沿った前記土壌中に設置することにより測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記試験用機器は、前記リモートユニットに接続された電流クランプを含み、前記電極の前記抵抗の値の計算を可能にするために、前記クランプを前記電極のうちの1つの周りに設置して前記電極を通る前記電流を測定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記リモートユニットは、前記メインユニットと無線通信リンクを介して通信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記無線通信リンクは、ZigBee、Bluetoothもしくは無線LAN、または携帯電話周波数の群から選択されたRFリンクを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記無線通信リンクは、赤外線リンクを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、距離情報を得るための、GPS受信機、レーザ、超音波機器、機械的機器のうちの少なくとも1つを備える距離測定手段を備え、前記距離情報は、各測定値の地理上の場所および3次元座標のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、制御操作手段を備え、前記計算のステップを実施するようになされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
アース接地抵抗率を測定する方法であって、
互いに通信するようになされたメインユニットおよびリモートユニットを含む試験用機器を提供するステップと、
前記試験用機器を、少なくとも1つの電圧発生手段および少なくとも1つの電流測定手段に接続するステップと、
前記電圧発生手段および前記電流測定手段を、地中埋設システムの接地要素に接続するステップと、
所定の電圧を、前記電圧発生手段を使用して前記接地要素において発生させるステップと、
前記接地要素に沿って誘導された前記電流を、前記電流測定手段を使用して測定するステップと、
前記求められた電圧の値および前記測定された電流の値に基づいて抵抗値を計算するステップと、
前記値のうちのいずれかを前記リモートユニットに表示するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
電流測定手段は、前記リモートユニットに接続されたクランプを備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記リモートユニットは、前記メインユニットと無線通信リンクを介して通信することを特徴とする請求項9に記載のうちのいずれかの方法。
【請求項12】
前記無線通信リンクは、ZigBee、Bluetoothもしくは無線LAN、または携帯電話周波数の群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記無線通信リンクは、赤外線リンクであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、距離情報を得るための、GPS受信機、レーザ、超音波機器、機械的機器のうちの少なくとも1つを備える距離測定手段を備え、前記距離情報は、好ましくは、各測定値の地理上の場所および3次元座標のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、制御操作手段を備え、前記計算のステップを実施するようになされることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項16】
アース接地抵抗率を測定する装置であって、
メインユニットとリモートユニットとを有する試験用機器を備え、
前記メインユニットおよび前記リモートユニットは、互いに通信するようになされ、
前記試験用機器の前記メインユニットは、少なくとも2つの電極に接続され、
前記試験用機器は、
前記2つの電極の間に所定の電流を発生させ、
前記電極の間の電圧電位における降下を測定し、
前記求められた電流の値および前記測定された電圧電位における降下の値に基づいて抵抗値を計算し、
前記値のうちのいずれかを前記リモートユニットに表示するようになされたことを特徴とする装置。
【請求項17】
前記2つの電極は、互いから所定の間隔をおいて土壌中に設置され、前記電圧降下は、前記リモートユニットに接続された少なくとも1つのプローブを、前記電流の経路に沿った前記土壌中に設置することにより測定されることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記試験用機器は、前記リモートユニットに接続され、前記電極の前記抵抗の値の計算を可能にするために前記電極のうちの1つの周りに設置され、前記電極を通る前記電流を測定するようになされた電流クランプを含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記リモートユニットは、前記メインユニットと無線通信リンクによって通信するようになされたことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記無線通信リンクは、ZigBee、Bluetoothすなわち無線LANまたは携帯電話周波数の群から選択されたRFリンクであることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記無線通信リンクは、赤外線リンクであることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、好ましくは、距離情報を得るための、GPS受信機、レーザ、超音波機器、機械的機器のうちの少なくとも1つを備える距離測定手段を備え、前記距離情報は、好ましくは、各測定値の地理上の場所および3次元座標のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項23】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、制御操作手段を備え、前記計算のステップを実施するようになされたことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項24】
アース接地抵抗率を測定する装置であって、
メインユニットとリモートユニットとを有する試験用機器を備え、
前記メインユニットおよび前記リモートユニットは、互いに通信するようになされ、
前記試験用機器は、少なくとも1つの電圧発生手段および少なくとも1つの電流測定手段に接続され、
前記電圧発生手段および前記電流測定手段は、地中埋設システムの接地要素に接続され、
前記試験用機器は、
所定の電圧を前記接地要素の中に前記電圧発生手段を使用して発生させ、
前記接地要素に沿った前記電流を前記電流測定手段を使用して測定し、
抵抗値を前記求められた電圧の値および前記測定された電流の値に基づいて計算し、
前記値のうちのいずれかを前記リモートユニットに表示するようになされたことを特徴とする装置。
【請求項25】
電流測定手段は、前記リモートユニットに接続されたクランプを備えることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記リモートユニットは、前記メインユニットと無線通信リンクを介して通信するようになされたことを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記無線通信リンクは、ZigBee、Bluetoothもしくは無線LAN、または携帯電話周波数の群から選択されたRFリンクであることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記無線通信リンクは、赤外線リンクであることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、好ましくは、距離情報を得るための、GPS受信機、レーザ、超音波機器、機械的機器のうちの少なくとも1つを備える距離測定手段を備え、前記距離情報は、好ましくは、各測定値の地理上の場所および3次元座標のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項30】
前記メインユニットおよび前記リモートユニットのうちの少なくとも一方は、制御操作手段を備え、前記計算のステップを実施するようになされたことを特徴とする請求項24に記載の装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−123059(P2011−123059A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−261495(P2010−261495)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.Bluetooth
【出願人】(593115839)フルーク  コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】