説明

適応エンジン制御

【課題】燃料組成の変化をその変化がエンジン・システムのパフォーマンスに与える影響と関連して補償することに関するシステムおよび技術を提供する。
【解決手段】エンジン・システム100が、エンジン102に供給される空気と燃料の比を制御するためのエンジン制御モジュール104を有する。エンジン制御モジュール104は、燃料の特定のエネルギーに関連する燃料パラメータ、または燃焼反応のストイキオメトリと関連して空気と燃料の比を制御する。燃料パラメータは、エンジン102のパフォーマンスと関連して更新される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、内燃機関に関し、より詳細には、内燃機関を動作させることに関する。
【先行出願の相互参照】
【0002】
本願は、2004年5月6日に出願した、「Adaptive Engine Control」という名称の米国特許出願第10/840,406号の利益を主張する。
【背景技術】
【0003】
内燃機関に供給される燃料組成の変化は、そのエンジンのパフォーマンスに影響を与える可能性がある。燃料組成が、燃料の特定のエネルギー、または燃焼反応のストイキオメトリに影響を与える形で変化する場合、エンジンに供給される燃料の量は、エンジンのパフォーマンスを維持するように調整されなければならない。一部のエンジン・システムは、燃焼の前に燃料組成を感知し、その特定の燃料組成に関する所定の燃料マップをもたらすことにより、エンジンに供給される燃料の変化を補償する。しかし、そのようなシステムは、概して、燃料の特定の成分だけの変化を感知するように、例えば、混合燃料における1つの燃料の別の燃料に対する比を感知するように構成される。燃料の特定の成分を感知することにより、それらのシステムは、他の変化を無視する。それらの変化が、エンジンのパフォーマンスに相当な影響を及ぼす可能性がある。したがって、特定の燃料成分の変化を超える燃料の変化を補償するエンジン・システムの必要性が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、燃料組成の変化を、その変化が、エンジン・システムのパフォーマンスに与える影響と関連して補償することに関するシステムおよび技術を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的なエンジン・システムは、エンジンと、エンジンに供給される空気の量と燃料の量の少なくともどちらかを制御するように適合された空気/燃料レギュレータとを含む。センサが、エンジンに結合され、エンジンのパフォーマンスを示す特性を感知するように適合される。エンジン・システムは、センサおよび空気/燃料レギュレータに結合されたコントローラを含む。コントローラは、複数のエンジン制御設定値および燃料パラメータに応答して、あるエンジン動作レンジにわたってエンジンに供給される空気の量と燃料の量の少なくともどちらかを制御するよう、空気/燃料レギュレータにシグナルするように適合される。エンジン制御設定値は、そのエンジン動作レンジ内でエンジンを動作させるように適合される。コントローラは、燃料パラメータを、エンジンのパフォーマンスの関数として調整するようにさらに適合される。燃料パラメータは、燃料の組成を示す。
【0006】
例示的な方法では、あるレンジのエンジン動作条件にわたってエンジンに供給される空気/燃料混合物が、そのレンジ内でエンジンを動作させるように適合された複数のエンジン設定値、および燃料パラメータの関数として調整される。エンジンのパフォーマンスを示す信号が、受け取られ、燃料パラメータが、エンジンのパフォーマンスと関連して調整される。
【0007】
別の例示的な実施形態では、物品が、1つまたは複数のマシンに諸動作を実行させるように適合された命令を格納するマシン可読媒体を含む。諸動作は、あるレンジのエンジン動作にわたるレギュレータ制御信号を、そのレンジ内でエンジンを動作させるように適合された複数のエンジン設定値、および燃料パラメータと関連して算出することを含む。レギュレータ制御信号は、エンジンに供給される空気/燃料混合物を調整するよう、レギュレータにシグナルするように適合される。諸動作は、エンジンのパフォーマンスを示す信号を受け取ること、およびエンジンのパフォーマンスと関連して燃料パラメータを調整することをさらに含む。
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細を、添付の図面、および以下の説明で提示する。その他の特徴、目的、および利点は、説明および図面から、さらに特許請求の範囲から明白となろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
様々な図面における同様の符号は、同様の要素を指す。
【0009】
図1を最初に参照すると、本発明に従って構築された例示的なエンジン・システム100が、概略で示されている。エンジン制御システム100は、1つまたは複数のエンジン・センサ106、および1つまたは複数のアクチュエータ108と動作上、通信するように結合されたエンジン制御モジュール(ECM)104を含む。エンジン・センサ106は、内燃機関102に結合され、エンジン102および/またはエンジン・システム100の1つまたは複数の動作特性を感知し、それらの動作特性を示す信号を出力することが可能である。通常のエンジン動作特性のいくつかの例には、エンジン速度、マニホルドにおける絶対圧力(MAP)(manifold absolute pressure)または吸気マニホルド密度(IMD)(intake manifold density)などの特性を示すトルク、エンジンのパワー出力、排気酸素含有量などの、エンジンの空気対燃料比を示す特性、周囲温度および/または吸気温度、周囲圧力、およびその他が含まれる。アクチュエータ108は、エンジンを制御する際に使用される様々なエンジン・システム・コンポーネント(特に図示せず)、およびその他のエンジン・システム・コンポーネントを制御するように適合される。通常のエンジン・コンポーネントのいくつかの例には、スロットル、ターボチャージャ・バイパスまたはウェイストゲート、点火システム、調整可能な燃料ミキサなどの空気/燃料調整デバイス、燃料圧力レギュレータ、燃料インジェクタ、およびその他が含まれる。また、ECM104は、他のコンポーネント110とも通信するように結合されることが可能である。他のコンポーネント110のいくつかの例には、ユーザが、ECM104にクエリを行う、またはデータもしくは命令をECM104に入力することができるようにするユーザ・インタフェース、エンジンまたはエンジン・システムの動作特性以外の情報を感知する1つまたは複数の外部センサ、ECM104が、システムの特性を通信することができる監視装置または診断装置、およびその他が含まれる。
【0010】
図2を参照すると、ECM104は、コンピュータ可読媒体またはメモリ114に動作上、結合されたプロセッサ112を含む。コンピュータ可読媒体114は、ECM104から完全に、または部分的に取り外し可能であってもよい。コンピュータ可読媒体114は、本明細書で説明される方法の1つまたは複数を実行するのにプロセッサ112によって使用される命令を含む。ECM104は、センサ106、アクチュエータ108、およびその他のコンポーネント110などから、1つまたは複数の入力信号(input...input)を受け取り、センサ106、アクチュエータ108、およびその他のコンポーネント110などに、1つまたは複数の出力信号(output...output)を出力することができる。
【0011】
ECM104は、指定された動作状態まで、例えば、指定された速度またはトルク出力まで、エンジン102(図1)を加速させて、または減速させて、エンジンを定常状態動作に保つように機能する。その目的で、ECM104は、エンジン状態パラメータを含む入力をセンサ106から受け取り、アクチュエータ108を制御するように適合された1つまたは複数のアクチュエータ制御信号を算出し、出力して、エンジン102を動作させる。
【0012】
図3は、指定された定常状態条件でエンジンを動作させるように適合された例示的なECM104を示す。定常状態の速度、トルク出力、または他の指定された動作常態でエンジンを動作させるECM104を提供することは、本発明の範囲に含まれる。図3の例示的なECM104は、エンジンに供給される燃焼混合物における空気と燃料の比を制御する。また、エンジンの動作は、ECM104とは別個の、またはECM104に組み込まれた、エンジンの速度またはトルクを制御するように作用する比例/積分/微分コントローラなどの、ガバナ(特に図示せず)によっても影響されることが可能である。ガバナは、エンジンの吸気口におけるスロットル・バルブのアクチュエータなどの、アクチュエータ108を制御して、エンジンに供給される燃焼混合物の量を制御するように動作可能である。
【0013】
図3の例示的なECM104は、MAPセンサまたはIMDセンサなどのトルク指示特性センサ316、エンジン速度センサ318、および燃料パラメータ指示センサ320を含むセンサ群106から、エンジン状態パラメータの入力を受け取る。燃料パラメータ指示センサ320は、燃料が、天然ガスまたはディーゼルなどの単一の燃料であるか、1つまたは複数の燃料の混合であるかにかかわらず、エンジンに供給される燃料におけるエンジンのパフォーマンスを示す信号を出力する。燃料パラメータ指示センサ320のいくつかの例には、エンジンからの排気を測定する酸素センサなどの、空気対燃料比(ラムダ)センサ、エンジンによって駆動される発電機(特に図示せず)に結合されたキロワット・センサなどの、エンジン出力パワーセンサ、赤外線燃料成分センサ、またはその他の燃料パラメータ指示センサが含まれることが可能である。アクチュエータ108は、エンジンに供給される空気と燃料の比を制御するように動作可能な、少なくとも1つの空気/燃料制御レギュレータ322を含む。空気/燃料制御レギュレータ322の例には、固定オリフィス領域空気/ガス・ミキサ、調整可能オリフィス領域空気/ガス・ミキサ、1つまたは複数の燃料インジェクタ、またはその他の空気/燃料レギュレータを使用する、エンジン・システム内の燃料圧力レギュレータまたは空気バイパスが含まれる。ECM104は、トルク指示特性センサ316、エンジン速度センサ318、および燃料パラメータ指示センサ320から入力を受け取り、以下に説明するとおり、空気/燃料制御レギュレータ322の動作を制御するアクチュエータ制御信号を算出して、出力する。
【0014】
ECM104は、1つまたは複数のエンジン状態パラメータを受け取り、ラムダ設定値を算出して、出力するラムダ設定値ディターミナ324を含む。以下により詳細に説明するとおり、ラムダ設定値は、空気/燃料制御レギュレータ322を制御するように作用可能なアクチュエータ制御信号を算出する際に、燃料パラメータと一緒に使用される。ラムダ設定値以外のエンジン設定値を算出し、使用することも、本発明の範囲に含まれる。ラムダ設定値を算出する際、例示的なECM104は、エンジン速度センサ318からのエンジン速度、トルク指示特性センサ316からのトルク指示特性(例えば、MAPまたはIMD)、および、オプションとして、他のパラメータ、例えば、周囲温度および/または吸気温度を使用する。また、ECM104が、代替的に、または前述したセンサと組み合わせで、マスエア・センサ(mass−air sensor)または流量センサ(flow volume sensor)などの、他のセンサを使用することも予期されている。
【0015】
ラムダ設定値ディターミナ324は、定常状態エンジン動作を維持するように算出されたラムダ設定値と互いに関係付けられたエンジン速度およびトルク指示特性を示す値を少なくとも含むルックアップ・テーブル(look−up table)を使用して、ラムダ設定値を算出することができる。代替的に、またはルックアップ・テーブルと組み合わせで、ラムダ設定値ディターミナ324は、センサ106の1つまたは複数からの入力の、例えば、エンジン速度およびトルク指示特性の関数として公式計算を使用して、ラムダ設定値を算出することもできる。いずれの場合も、ラムダ設定値は、それぞれのエンジン速度値およびトルク指示特性値と関連して選択されて、指定された燃焼混合物をエンジンに供給して、定常状態動作を維持する。したがって、異なるラムダ設定値は、異なるエンジン動作状態を生じさせる可能性がある。ラムダ設定値ディターミナ324は、指定された特定のエネルギーまたはストイキオメトリを有する燃料、または、以下で明白となるように、特定の燃料パラメータを基準として較正される。
【0016】
アクチュエータ伝達関数336が、少なくともラムダ設定値および燃料パラメータを受け取り、空気/燃料制御レギュレータ322を操作するように適合されたアクチュエータ制御信号を算出する。アクチュエータ伝達関数336は、アクチュエータ制御信号を算出する際に、前述したエンジン状態パラメータ、燃料圧力、周囲圧力、吸気温度、周囲温度、およびその他などの、他の入力も受け取り、考慮に入れることができる。アクチュエータ伝達関数336は、ラムダ設定値、燃料パラメータ、および他の任意の入力をアクチュエータ制御信号と互いに関係付けるルックアップ・テーブルを使用して、ラムダ設定値、燃料パラメータ、および他の任意の入力の関数としての計算により、ルックアップ・テーブルと計算の組み合わせにより、または他の方法により、アクチュエータ制御信号を算出する。1つの例示的なECM104では、ラムダ設定値は、ルックアップ・テーブルを使用してプレシグナル(pre−signal)に変換されることが可能であり、燃料パラメータが、アクチュエータ制御信号を算出する際にプレシグナルをオフセットする計算において適用されることが可能である。代替的に、燃料パラメータは、加算数(adder)(負または正の)、または乗数(multiplier)としてラムダ設定値に適用されることが可能であり、アクチュエータ制御信号が、ルックアップ・テーブルを使用して、またはラムダ設定値、および他の任意の入力の関数としての計算により、算出されることが可能である。
【0017】
燃料パラメータは、エンジンに供給される燃料の燃焼反応の特定のエネルギー、またはストイキオメトリを示す、またはそのような特定のエネルギー、またはストイキオメトリに関連する値である。1つの実例では、燃料パラメータは、燃料の組成、例えば、燃料グレード、希釈剤に関して、指定された燃料からその燃料がどれだけ逸脱しているかに関連する燃料品質、その燃料に含有される一部の成分(すなわち、天然ガス、ディーゼル、またはその他)の量に関連する燃料タイプを示す、燃料定義から導き出されることが可能である。他の燃料定義を使用することも、本発明の範囲内にある。燃料定義は、燃料定義入力332を介してECM104に入力されることが可能であり、ECM104は、次に、ベース燃料パラメータ・ディターミナ334を使用して燃料パラメータを算出する。代替的に、燃料パラメータは、事前設定されて、その後、以下に説明するとおり、燃料パラメータ指示センサ320を使用してECM104によって、エンジンに供給される燃料を正確に反映するように更新されてもよい。燃料定義332が指定される実例では、ベース燃料パラメータ・ディターミナ334は、燃料定義と燃料パラメータを互いに関係付けるルックアップ・テーブルを使用して、または燃料定義の関数としての計算により、燃料パラメータを算出することができる。空気/燃料制御レギュレータ322に関するアクチュエータ制御信号を算出する際の燃料パラメータの使用は、ECM104が、エンジンのパフォーマンスに影響を与える可能性がある、エンジン102に供給される燃料の変化に合わせて調整することを可能にする。
【0018】
ECM104は、エンジン102のパフォーマンスに基づき、燃料パラメータを算出し、更新するように構成されることが可能である。その目的で、ECM104は、燃料パラメータ指示センサ320からの入力を、ラムダ設定値、およびオプションとして、燃料パラメータと一緒に受け取り、燃料パラメータ調整を出力する、燃料パラメータ調整ディターミナ324を含む。燃料パラメータ調整は、燃料供給に対する予期されるエンジン・パフォーマンスと、燃料パラメータ指示センサ320によって測定される測定されたエンジン・パフォーマンスの差の関数である。燃料パラメータ調整ディターミナ326が、少なくともラムダ設定値から、予期されるエンジン・パフォーマンスを算出する。吸気温度、前に算出された燃料パラメータ、エンジン速度、およびエンジン・トルク指示パラメータなどの、他の値が、予期されるエンジン・パフォーマンスを算出するのに使用されてもよい。燃料パラメータ調整ディターミナ326は、少なくとも燃料パラメータと、予期されるエンジン・パフォーマンスの互いに関係付けられた値を含むルックアップ・テーブルから、または少なくともラムダ設定値の関数としての公式計算から、予期されるエンジン・パフォーマンスを算出することができる。燃料パラメータ調整ディターミナ326は、較正可能な時定数を有する有限インパルス応答(FIR)フィルタ、較正可能な時定数を有する無限インパルス応答(IIR)フィルタ、比例/積分/微分(PID)コントローラ、カルマン・フィルタ、または他のタイプの算出を使用して、燃料パラメータ調整を算出してもよい。
【0019】
また、燃料パラメータ調整ディターミナ326は、エンジンにかけられた負荷に関するコントローラの負荷と通信して、負荷の来るべき変化に基づき、エンジン出力要件を予期することにより、前述した補償と同様の、フィードフォワード補償も含むことが可能である。燃料パラメータ調整ディターミナ326は、オプションとして、燃料パラメータを、燃料パラメータ調整を算出する際に、例えば、予期されるエンジン・パフォーマンスを算出する際に、またはFIRフィルタ、IIRフィルタ、カルマン・フィルタ、またはPIDコントローラの応答に影響を与える変更子(modifier)として使用してもよい。
【0020】
燃料パラメータ調整ディターミナ326が、FIRフィルタ、IIRフィルタ、カルマン・フィルタ、またはPIDコントローラを使用して、燃料パラメータ調整を算出する実例では、調整の大きさは、時間につれての予期されるエンジン・パフォーマンスと、実際のエンジン・パフォーマンスの差の関数として、インテリジェントな形で算出される。FIRフィルタ、IIRフィルタ、カルマン・フィルタ、およびPIDコントローラの積分項はそれぞれ、時間につれての予期されるエンジン・パフォーマンスと、測定されたエンジン・パフォーマンスの差を考慮に入れ、時とともに収集される差を、現在の燃料パラメータ調整、および将来の燃料パラメータ調整の算出を修正するのに使用する。PIDは、予期されるエンジン・パフォーマンス、および測定されたエンジン・パフォーマンスの変化率(微分項)、および予期されるエンジン・パフォーマンスと、測定されたエンジン・パフォーマンスの差の大きさ(比例項)をさらに考慮に入れて、現在のシステム・パフォーマンスを算入する。
【0021】
燃料パラメータ指示センサ320が、エンジンの排気における酸素センサなどの、ラムダ・センサである実施形態では、燃料パラメータ調整ディターミナ(fuel parameter adjustment determiner)326は、センサ320によって測定されたラムダと、ラムダ設定値ディターミナ324によって出力されるラムダ設定値の差の関数として燃料パラメータ調整を算出する。測定されたラムダが、ラムダ設定値とは異なる場合、燃料パラメータ調整326から燃料パラメータ調整が生成され、出力される。
【0022】
燃料パラメータ指示センサ320が、エンジン(特に図示せず)によって駆動される発電機に結合されたキロワット・センサ、またはエンジンのパワー出力を直接に測定するセンサなどのエンジン出力パワーセンサである実施形態では、燃料パラメータ調整ディターミナ326は、所与のラムダ設定値および燃料パラメータに関する予期されるエンジン・パワー出力を算出し、燃料パラメータ調整を、その予期されるエンジン・パワー出力と、測定されたエンジン・パワー出力の差の関数として算出する。測定されたエンジン・パワー出力が、予期されるエンジン・パワー出力とは異なる場合、燃料パラメータ調整ディターミナ326から燃料パラメータ調整が生成され、出力される。エンジンの予期されるパワー出力を算出する際、燃料パラメータ調整ディターミナ326は、ラムダ設定値だけでなく、トルク指示センサ316、エンジン速度センサ318からの入力、および吸気温度などのオプションの入力314も利用することができる。
【0023】
燃料パラメータ・ディターミナ330が、燃料パラメータ調整を受け取り、更新された燃料パラメータを算出する。更新された燃料パラメータは、アクチュエータ制御信号を算出する際に、ラムダ設定値と一緒に使用される。ECM104に、ユーザまたは別のデバイスによってクエリが行われて、更新された燃料パラメータが出力されることが可能である。更新された燃料パラメータは、エンジンに供給される燃料の特定のエネルギーの測定値、または燃焼反応のストイキオメトリをもたらすという点で、有用である。更新された燃料パラメータを算出する際、燃料パラメータ・ディターミナ330は、燃料パラメータ補償を算出し、その燃料パラメータ補償を使用して、前の燃料パラメータ、またはラムダ設定値ディターミナ324の較正が合わされている、指定された燃料パラメータを更新し、更新された燃料パラメータを出力する。例示的なECM104では、燃料パラメータ補償は、前の燃料パラメータ、ベース燃料パラメータ(以下に説明する)、またはラムダ設定値ディターミナ324の較正が合わされている、指定された燃料パラメータに加えられるが、燃料パラメータ補償は、乗数として、または他の公式計算として適用されることも可能であるものと見込まれる。燃料パラメータ調整ディターミナ326が、無効にされている場合、燃料パラメータ調整値は、0になり、更新された燃料パラメータは、前の燃料パラメータ、または指定された燃料パラメータと等しくなる。始動時において、燃料パラメータは、燃料定義入力332から導出された、指定された燃料パラメータ、またはベース燃料パラメータである。
【0024】
燃料パラメータ調整ディターミナ326は、オプションとして、ユーザ入力328によって、または、不合格の診断の結果、ECM104自体によって無効にされることも可能である。例えば、ECM104は、燃料パラメータ指示センサ320、および/またはエンジン・システム100の他のコンポーネントの障害がないか監視して、検出された障害に応答して信号を出力するように構成されることが可能である。ECM104は、さらなる更新が、不正確である、信頼できない、システム100のコンポーネントに損傷を与える、またはエンジン・システム100の動作に悪影響を与える可能性が高いなどと判定された場合、ECM104が、燃料パラメータ調整ディターミナ326を無効にして、燃料パラメータを更新するのを止めさせる、またはベース燃料パラメータ値もしくは指定された燃料パラメータ値に戻る、「リンプホーム」モード(limp−home mode)に入るようにさらに構成されることが可能である。
【0025】
エンジンのパフォーマンスに影響を与えるエンジンの磨耗、損傷、または変更が全く存在しないものと想定して、燃料パラメータが、エンジンに供給される燃料を正確に反映している場合、エンジンは、予期されるパフォーマンスをもたらすはずであり、燃料パラメータ調整ディターミナ324は、ゼロ調整を出力するはずである。しかし、エンジンに、燃料パラメータと互いに関係付けられている燃料とは異なる燃料が供給された場合、エンジン・パフォーマンスは、予期されるエンジン応答とは異なる可能性がある。そのような違いは、燃料パラメータ指示センサ320の出力から明白である。燃料パラメータ調整ディターミナ326が、その違いを検出し、燃料パラメータ調整を出力し、燃料パラメータ・ディターミナ330が、更新された燃料パラメータを算出する。また、エンジンのパフォーマンスに影響を与えるエンジンの磨耗、損傷、または変更も、燃料パラメータ指示センサ320から明白であり、このため、考慮に入れられる。
【0026】
留意すべきこととして、所与の燃料パラメータは、特定のラムダ設定値に固有ではなく、むしろ、アクチュエータ制御信号を算出する際に、すべてのエンジン動作条件およびラムダ設定値、またはあるレンジのエンジン動作条件およびラムダ設定値にわたって全体的に適用可能である。例えば、エンジンが、1つのラムダ設定値で動作している間に、燃料パラメータが算出された場合、その燃料パラメータは、エンジンが、異なるラムダ設定値で動作するように変化した場合、適用可能である。また、所望される場合、ECM104は、一部のエンジン動作レンジにおいて、その燃料パラメータを使用しないように、または異なる燃料パラメータもしくはベース燃料パラメータに戻るように構成されることも可能である。燃料パラメータは、あるレンジの異なる動作条件にわたって適用可能であるため、異なる動作条件におけるエンジン動作に対する燃料パラメータの効果は、事後対応的ではなく、先制的である。燃料パラメータの使用は、ECM104が、異なる動作条件で動作する前に、ベース燃料パラメータ、または1つの動作条件において算出された燃料パラメータに基づき、異なる動作条件における燃料の変化について知っており、したがって、変化を補償することができるという意味で、先制的である。このことは、コントローラにフィードフォワード調整を加える効果を有し、フィードフォワードは、大域モデルとして適応的に学習される。これとは対照的に、事後対応型システム(従来のラムダ制御などの)は、それぞれの所与の動作条件で動作してから、それぞれの動作条件における補償を算出しなければならない。
【0027】
図4を参照すると、ECM104の動作が、概略で示されている。410で、ECMは、エンジン速度やトルク指示特性などの、エンジン状態パラメータを受け取る。412で、ECMは、そのエンジン状態パラメータに基づき、ラムダ設定値を算出する。その後、414で、ECMは、アクチュエータ制御信号をラムダ設定値および燃料パラメータの関数として算出する。アクチュエータ制御信号を算出した後、ECMは、タスク410に戻り、再び開始する。
【0028】
方法の繰り返しの第1回で、ECMが、アクチュエータ制御信号を算出する際に、燃料定義入力332(図3)から導出されたベース燃料パラメータ、または格納済みの指定された燃料パラメータを使用する。後続の繰り返しで、ECMは、燃料パラメータを更新し、アクチュエータ制御信号を算出する際に、その更新された燃料パラメータを使用する。その目的で、ECMは、416で、ラムダ・センサ、またはエンジンによって駆動される発電機上の電力センサからの出力などの、燃料パラメータ指示パラメータを受け取る。燃料パラメータ指示パラメータは、418で、オプションとして、変換されることが可能である。412で算出されたラムダ設定値は、420で、燃料パラメータと一緒に使用されて、燃料パラメータ調整が、測定されるエンジン・パフォーマンス、および予期されるエンジン・パフォーマンスの関数として算出される。422で、燃料パラメータが、燃料パラメータ調整に応じて算出される。燃料パラメータを算出した後、ECMは、タスク416に戻り、再び開始する。
【0029】
タスク416〜422は、タスク410〜414と実質的に同時並行で、タスク410〜414の前または後に順に、または他の任意の時点で実行されることが可能である。タスク410〜414およびタスク416〜422は、規則的な間隔で、またはエンジン状態パラメータおよび/または燃料パラメータ指示パラメータの変化が検出された場合に、連続的に繰り返されることが可能である。
【0030】
図5を参照すると、ECM104は、遷移条件燃料調整のための備えをさらに含むことが可能である。遷移条件では、エンジンが、トルク、速度、またはその両方において加速された、または減速された場合、空気/燃料比は、加速中に細り、減速中に豊かになる傾向がある。加速中にこの効果を補償するのに、ECM104は、細く、またはストイキオメトリック近くで動作している場合、新たに指定された定常状態動作条件でエンジンを動作させるのに要求される量を超えて、エンジンに供給される燃料の量を瞬間的に増加させる(すなわち、空気/燃料比を豊かにする)。加速中に供給される燃料の量を増加させることは、エンジンのトルク出力を増加させ、より応答性に優れたパフォーマンス、および増加したトルク負荷のより迅速な受け入れをもたらす。減速中、ECM104は、新たに指定された定常状態動作条件においてエンジンによって要求される量よりも低く、供給される燃料の量を低減して(すなわち、空気/燃料比を細めて)、エンジンが、不要なトルク出力を落とし、速度超過を防止するのを助ける。
【0031】
ECM104は、空気/燃料比ディターミナ342からのトルク要求からの入力を受け取り、ラムダ設定値を増加すべき、または低減すべき量を算出するラムダ・オフセット・ディターミナ340を含む。空気/燃料比ディターミナ342からのトルク要求は、入力燃料濃縮権限係数(input fuel enrichment authority factor)346およびエンジン状態パラメータに基づき、トルクまたはエンジン速度(以降、「燃料からのトルク」)の所望される加速または減速を実現するのに使用されるべき燃料供給変化の量(ラムダ設定値の瞬間的な増加または低減)を算出する。ラムダ・オフセット・ディターミナ340の出力は、アクチュエータ伝達関数336に先立ってラムダ設定値を変更するラムダ・オフセット(正の値、または負の値)である。例示的なECM104では、ラムダ・オフセットは、ラムダ設定値に加えられるが、ラムダ・オフセットは、乗数、または他の公式計算として適用されてもよいものと見込まれる。ラムダ・オフセット・ディターミナ340は、燃料からのトルク、ならびにトルク指示特性センサ316からのMAPまたはIMD、およびエンジン速度センサ318からのエンジン速度などの、1つまたは複数のエンジン状態パラメータを、ラムダ設定値オフセット値と互いに関係付けるルックアップ・テーブルを使用して、ラムダ設定値オフセットを算出することができる。代替的に、またはルックアップ・テーブルと組み合わせで、ラムダ・オフセット・ディターミナ340は、公式計算を使用して、ラムダ設定値オフセットを算出することができる。
【0032】
図6は、ディターミナ342に適した燃料ディターミナからの例示的なトルク要求の機能上の動作を示す。例示的なディターミナ342は、エンジンのガバナにおいて使用されるPIDコントローラなどの、PIDコントローラ510を含む。PIDコントローラ510は、定常状態エンジン速度を維持するように構成される場合、ユーザによって定義されたエンジン速度設定値344、およびエンジン速度センサ318からの測定されたエンジン速度を受け取る。PIDコントローラ510は、エンジン速度設定値344と、測定されたエンジン速度の差(すなわち、誤差)を示す比例項、時間による誤差の積分を示す積分項、および時間につれての誤差の変化率を示す微分項を算出する。比例項には、燃料濃縮権限係数346が掛けられ、燃料からのトルクとして出力される。比例項の残り、すなわち、比例項と、比例項に権限係数346を掛けた数の差が、積分項および微分項と合計されて、チャージ制御からのトルクとして出力される。代替的に、ディターミナ342は、空気/燃料比からトルクを算出する際に、比例項と微分項に燃料濃縮権限係数を掛けた数を使用し、比例項と微分項の残りを積分項とともに使用して、チャージ制御からのトルクを算出することもできる。チャージ制御からのトルクは、エンジンの吸気口におけるスロットル・バルブを操作して、エンジンに供給される燃焼混合物(チャージ)[combustion mixture(charge)]の量を制御する際に使用されることが可能である。いずれの場合も、定常状態動作において、比例項および微分項は、0である。このため、燃料からのトルクも0であり、ラムダ設定値を変更しない。しかし、加速または減速では、比例項および微分項の0でない値が、ラムダ設定値を変更する、0でない、燃料からのトルクをもたらす。遷移燃料調整は、燃料濃縮権限係数346を0に設定することにより、無効にされることが可能である。
【0033】
図7は、遷移条件燃料調整を有するECM104の動作を概略で示す。410で、ECMが、エンジン速度およびトルク指示特性などのエンジン状態パラメータを受け取る。412で、ECMが、そのエンジン状態パラメータに基づき、ラムダ設定値を算出する。ECMは、424で、燃料からのトルク要求を算出し、トルク要求が、0でない値である場合、426で、ラムダ・オフセットを算出する。428で、ラムダ設定値が、ラムダ・オフセットに従って変更される。その後、414で、ECMは、アクチュエータ制御信号をラムダ設定値および燃料パラメータの関数として算出する。アクチュエータ制御信号を算出した後、ECMは、タスク410に戻り、再び開始する。
【0034】
ECMが、アクチュエータ制御信号を算出する際に、燃料定義入力332(図3)から導出されたベース燃料パラメータ、または格納済みの指定された燃料パラメータを使用する。後続の繰り返しで、ECMは、燃料パラメータを更新し、アクチュエータ制御信号を算出する際に、その更新された燃料パラメータを使用する。その目的で、ECMは、416で、ラムダ・センサ、またはエンジンによって駆動される発電機上の電力センサからの出力などの、燃料パラメータ指示パラメータを受け取る。燃料パラメータ指示パラメータは、418で、オプションとして、変換されることが可能である。412で算出されたラムダ設定値は、420で、燃料パラメータと一緒に使用されて、燃料パラメータ調整が、測定されるエンジン・パフォーマンス、および予期されるエンジン・パフォーマンスの関数として算出される。422で、燃料パラメータが、燃料パラメータ調整に応じて算出される。燃料パラメータを算出した後、ECMは、タスク416に戻り、再び開始する。
【0035】
タスク416〜422は、タスク410〜414およびタスク424〜428と実質的に同時並行で、タスク410〜414およびタスク424〜428の前または後に順に、または他の任意の時点で実行されることが可能である。同様に、タスク410〜414も、タスク424〜428と同時並行に実行されることが可能である。タスク410〜414およびタスク424〜428、ならびにタスク416〜422は、規則的な間隔で、またはエンジン状態パラメータおよび/または燃料パラメータ指示パラメータの変化が検出された場合に、連続的に繰り返されることが可能である。
【0036】
ECM104は、図3の構成、または図5の構成のいずれにおいても、オプションとして、エンジンに加えられる負荷、または負荷に関するコントローラ(特に図示せず)と通信して、負荷接近信号(load coming signal)を導出することによる、フィードフォワード補償を含んでもよい。このため、ラムダ設定値ディターミナ324が、負荷の変化と、オプションとして、接近する負荷の大きさとを示す負荷接近信号を、オプションの入力314として受け取ることができる。負荷接近信号を使用して、ラムダ設定値ディターミナ324は、負荷接近信号によって通信された負荷の来るべき変化に基づき、エンジン出力要件を予期し、負荷の来るべき変化を見越して、算出されたラムダ設定値を調整することができる。代替的に、または負荷接近信号を受け取るラムダ設定値ディターミナ324と組み合わせで、ラムダ・オフセット・ディターミナ340が、負荷接近信号を受け取り、負荷の変化と、オプションとして、接近する負荷の大きさとを示す負荷接近信号に少なくともある程度、基づき、ラムダ・オフセットを算出することができる。エンジン・システム100において使用されることが可能なフィードフォワード補償の例は、参照により全体が本明細書に組み込まれている、Feedforward Engine Control Governing Systemという名称の米国特許第6,564,477号で開示されている。
【0037】
本発明に従って構築されたエンジン・システムは、いくつかの利点を有する。例えば、燃料パラメータ・ベースの補償の使用は、燃料品質、汚染物質の量、多成分燃料(multipart fuel)の混合比などの、燃料の意図的でない変化、および意図的な変化を考慮に入れる。また、エンジンの磨耗、損傷、または変更も、それらが、予期されるパフォーマンスを基準としてエンジンのパフォーマンスに影響を及ぼす限りで、考慮に入れられる。このため、燃料パラメータを使用した定常状態動作の一貫性が、向上させられる。測定されたラムダと、現在のラムダ設定値の差を感知し、ラムダ設定値が満たされるまで、空気/燃料制御を上方、または下方に繰り返し調整する通常の閉ループ・ラムダ制御とは異なり、本明細書で説明される燃料パラメータ・ベースの制御は、空気/燃料制御レギュレータの制御を、燃料の特定のエネルギー、または燃焼反応のストイキオメトリの関数として全体的に変更する。つまり、本明細書で説明される燃料パラメータ補償は、アクチュエータ制御信号を算出する際に、すべてのエンジン動作条件およびラムダ設定値、またはあるレンジのエンジン動作条件およびラムダ設定値にわたって全体的に適用可能であるのに対して、従来の閉ループ・ラムダ制御の反復調整は、調整が行われた特定のエンジン動作条件およびラムダ設定値だけに関する。本明細書で説明される燃料パラメータ補償は、インテリジェントであり、計算された大きさの調整を行うのに対して、従来の閉ループ・ラムダ制御は、所定の大きさの調整を行う。本明細書で説明される燃料パラメータ補償は、燃料の変化に対して燃料制御を先制的に変更するのに対して、従来の閉ループ・ラムダ制御は、燃料制御を事後対応的に変更する。本明細書で説明されるエンジン・システムは、開ループ制御スキームに関連して説明されるが、閉ループ・ラムダ制御を使用するエンジン・システムにおいて燃料パラメータ・ベースの制御を使用することも、本発明の範囲に含まれる。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態を説明してきた。しかし、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、様々な変形が行われることが可能であることが理解されよう。したがって、他の諸実施形態も、添付の特許請求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に従って構築されたエンジン・システムの概略図である。
【図2】本発明に従って構築されたエンジン・システムにおいて使用するためのエンジン制御モジュールの概略図である。
【図3】本発明に従って構築されたエンジン・システムの機能上の動作の概略図である。
【図4】本発明に従って構築されたエンジン制御モジュールの動作の流れ図である。
【図5】本発明に従って構築された代替エンジン・システムの機能上の動作の概略図である。
【図6】本発明に従って構築されたエンジン・システムにおいて使用するためのエンジン・トルク要求ディターミナ(engine torque demand determiner)の概略図である。
【図7】本発明によるエンジン制御モジュールの動作の流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン・システムを制御するための方法であって、
エンジン動作状態のあるレンジ内で前記エンジンを動作させるように適合された複数のエンジン制御設定値、および燃料の組成を示す、前記レンジにわたって適用可能な燃料パラメータの関数として、前記レンジにわたって前記エンジンに供給される空気/燃料混合物を調整すること、
前記エンジン・パワー出力を示す信号を受け取ること、および
前記パワー出力および予期されるエンジン・パワー出力の差の関数として定められる大きさによって前記燃料パラメータを調整することを含む方法。
【請求項2】
エンジン動作のあるレンジ内でエンジンを動作させるように適合された複数のエンジン設定値、および前記エンジンに供給される燃料の組成を示す、前記レンジにわたって適用可能な燃料パラメータと関連して、前記エンジンに供給される空気/燃料混合物を調整するよう、レギュレータにシグナルするように適合された、前記レンジにわたるレギュレータ制御信号を算出すること、
前記エンジン・パワー出力を示す信号を受け取ること、および
前記パワー出力および予期されるパワー出力の差の関数として決定される大きさによって前記燃料パラメータを調整することを含む動作を1つまたは複数のマシンが実行するように適合された命令を格納しているマシン可読媒体を含む物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−137469(P2011−137469A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42098(P2011−42098)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【分割の表示】特願2007−511704(P2007−511704)の分割
【原出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(502122473)ドレッサ、インク (24)
【Fターム(参考)】