説明

選別装置

【課題】振り分けアームを回動させる回動手段の防水性能を高め、装置としての耐久性を向上させる選別装置を提供する。
【解決手段】搬送面上を所定の搬送方向に搬送されている物品を揺動することにより異なる方向に振り分ける振り分けアーム1と、前記振り分けアーム1を揺動させるための回動手段2と、前記振り分けアーム1の基部1aに一端が連結して、前記搬送面に対して垂直に配置した軸3の他端に設置した第1の伝達部4と前記回動手段に設置した第2の伝達部5とが磁気結合により非接触で連結する駆動力伝達手段6と、前記駆動力伝達手段6の磁気結合が成立するように磁力線を通過させる材質からなり、前記回動手段2と前記第2の伝達部5を密閉する筐体7と、前記振り分けアーム1の基部1aには前記搬送面に対して水平に支持部15が設けられ、前記支持部15を支持し、前記筐体7に設置されたゲートベース16とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
物品を搬送しながら検出した重量その他の属性に応じて該物品を選別する選別機が多様な産業分野で用いられているが、本発明は、かかる選別装置に設けられ、物品の搬送範囲内で揺動することにより物品を所定の搬送方向とは異なる方向に振り分ける選別装置に関するものである。
【0002】
図6は、従来の選別装置の一般的な構造を示すものである。
図6に示すように、床上に設置される基台には物品を搬送する搬送手段としてのベルトコンベア101が水平に取付けられており、物品はこのベルトコンベア101によって搬送される。このベルトコンベア101による物品の搬送領域内には、搬送される物品を所定の搬送方向とは異なる方向に導いて振り分けるための振り分けアーム102が水平面内で揺動可能となるように設けられている。そして、例えば、図示しない前段の搬送計量装置によって搬送されながら重量等の属性を計測された物品は、この選別装置のベルトコンベア101で搬送されつつ、計測結果に応じて所定のタイミングで前記振り分けアーム102が駆動されることによりベルトコンベア101の所定の搬送方向とは異なる方向に導かれ、これによって計測結果に基づく物品の振り分けが行われる。
【0003】
振り分けアーム102を選別のための手段として有する前記選別装置は、例えば肉や魚のような一次産品を計量して選別する工程で使用されるものであり、従って取り扱い物品は水気が多く、そのために選別装置には防水構造が必要となり、選別装置の一部である上記振り分けアーム102についても特に回動部分について当然に防水性能が要求され、従来の装置も振り分けアーム102については以下に説明するように一応の防水構造を備えてはいた。
【0004】
すなわち、図6に示す従来の防水構造の振り分けアーム102は、ベルトコンベア101の搬送面に近接して配置されている。振り分けアーム102の基部には実質的に垂直に配置された軸103の上端が連結されている。この軸103は、装置の固定部分に取り付けられた上下一対の軸受け104a、104bに回動可能に支持されている。上側の軸受けの上方にある軸受け104aの上部は、装置のケース105に設けられた貫通孔を挿通して上方に突出しており、上述したように振り分けアーム102の基部に連結されている。このケース105の貫通孔と軸の間には、ケース105に設けられたハウジング106と該ハウジング106と軸103との間に設けられたオイルシール107からなる密封構造が設けられており、ケース105の内部の一対の軸受け104a、104bを防水している。そして、ケース105内に設けられた駆動シリンダ108がリンク機構を介して前記軸103に連結されており、この駆動シリンダ108を進退させることで軸103が回転し振り分けアームを揺動させることができる。
【特許文献1】特開2000−238913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した構造のとおり、ベルトコンベア101の搬送面に沿って揺動する振り分けアーム102に連結されている軸103は、該コンベア101の下方において軸受け104a、104bで支持されており、この軸103がケース105を貫通している部分にハウジング106とオイルシール107からなる防水構造が設けられている。しかし、このような構造であっても完全な防水構造とはいえず、コンベア101で搬送される物品から流れた水分は軸103を伝わって下方に流れ、ハウジング106とオイルシール107からなる防水構造の部分に滞留し易く、オイルシール107による本来の防水性能が十分に発揮できないという問題があった。
【0006】
また、軸103は装置本体の固定部分に取り付けられた軸受け104a、104bに支持されているが、この軸受け104a、104bをカバーするために装置本体に取り付けたケース105の貫通孔と軸103の各中心を組立て時に合致させにくいという精度上の問題があり、そのために該貫通孔に設ける前記防水構造の機能が安定的に発揮できないという問題もあった。
【0007】
いずれの問題に起因するにしても、軸103を伝った水が前記防水構造を経てケース105内に浸入すると、サビ等により軸103を支えている軸受け104a、104bが破損して振り分けアーム102としての性能を維持することができなくなってしまう。
【0008】
本発明は、物品を搬送しながら選別する選別装置に設けられ、物品の搬送範囲内で揺動することにより物品を搬送方向とは異なる方向に振り分ける振り分けアームにおいて、アーム部材を回動させる回動手段の防水性能を高め、装置としての耐久性を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載された選別装置においては、搬送面8上を所定の搬送方向に搬送されている物品Wを、揺動することにより前記搬送方向とは異なる方向に振り分ける振り分けアーム1と、前記振り分けアーム1を揺動させるための回動手段2と、を有する選別装置において、
前記振り分けアーム1の基部1aに一端が連結して、前記搬送面8に対して垂直に配置した軸3の他端に設置した第1の伝達部4と前記回動手段に設置した第2の伝達部5とが磁気結合により非接触で連結する駆動力伝達手段6と、前記駆動力伝達手段6において前記第1の伝達部4と前記第2の伝達部5の磁気結合が成立するように磁力線を通過させる材質からなり、前記回動手段2と前記第2の伝達部5を密閉する筐体7と、前記振り分けアーム1の基部1aには支持部15が設けられ、前記支持部15を摺動可能に支持し、前記筐体7に設置されたゲートベース16と、を備えたものである。
【0010】
請求項2に記載された選別装置は、請求項1に記載された選別装置において、
前記ゲートベース16は、前記振り分けアーム1が前記物品Wを前記搬送方向とは異なる方向に振り分けるために第1の位置から第2の位置へ揺動するとき及び第2の位置から第1の位置戻るときに、前記支持部15が前記搬送面8に対して水平に摺動する摺動面20を備えたものである。
【0011】
請求項3に記載された選別装置は、請求項2に記載された選別装置において、
前記ゲートベース16は、前記振り分けアーム1が前記第1の位置から前記揺動方向とは逆方向に揺動したときに、前記支持部15が摺動しながら上に移動する傾斜面21を備えたものである。
【0012】
請求項4に記載された選別装置は、請求項2乃至3のいずれかに記載された選別装置において、
前記ゲートベース16は、前記振り分けアーム1が前記物品Wを前記搬送方向とは異なる方向に振り分けるために第1の位置から第2の位置へ揺動したときに、前記第2の位置より揺動させないためのストッパ面22を備えたものである。
【0013】
請求項5に記載された選別装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載された選別装置において、
前記振り分けアーム1が前記物品Wを前記搬送方向とは異なる方向に振り分けるために第1の位置から第2の位置へ揺動したときに、前記第2の位置より揺動させないためのストッパ部23を前記振り分けアーム1の近傍に備えたものである。
【0014】
請求項6に記載された選別装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載された選別装置において、
前記筐体7と前記ゲートベース16との間に前記第1の伝達部4と前記第2の伝達部5との結合距離を調整可能する調整部材26を備えたものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載された選別装置のよれば、回動手段2の駆動力は、第2の伝達部5と第1の伝達部4との磁気結合により第1の伝達部4と軸3を介して設置された振り分けアーム1に伝達され、振り分けアーム1を搬送面8上に揺動させる。また、回動手段2と第2の伝達部5は磁気を通過させる筐体7によって密閉されており、軸等を貫通させるための穴等がないために十分な防水・防塵環境を確保することができる。
【0016】
また、磁気結合であるため、分解・組立てが容易であり、清掃・保守作業は簡素化されて能率よく確実に行うことができる。
【0017】
請求項2に記載された選別装置によれば、ゲートベース16に搬送面8に対して水平な摺動面20を設け、さらに振り分けアーム1の基部1aにも搬送面8に対して水平に支持部15を設けて、その摺動面20に支持部15を支持させたので、振り分けアーム1が第1の位置から第2の位置に揺動したときに、搬送面8上を水平に振り分けアーム1を揺動させることができる。
【0018】
請求項3に記載された選別装置によれば、ゲートベース16に前記振り分けアーム1が前記第1の位置から前記揺動方向とは逆方向に揺動したときに、前記支持部15が摺動しながら上に移動する傾斜面21を備えたので、磁気結合している第1の伝達部4と第2の伝達部5との距離が次第に離れていく。そのために、第1の伝達部4と第2の伝達部5との磁気結合を解除させることができる。これにより、工具等を必要とせずに振り分けアーム1および振り分けアーム1に設置している軸3を装置から容易に取り外すことができる。
【0019】
請求項4に記載された選別装置によれば、ゲートベース16に前記振り分けアーム1が前記物品Wを前記搬送方向とは異なる方向に振り分けるために第1の位置から第2の位置へ揺動したときに、前記第2の位置より揺動させないためのストッパ面22を備えたので、物品Wが比較的重量があるものや搬送速度が速く物品Wが振り分けアーム1に接触するときに大きな衝撃が加わっても振り分けアーム1を第2の位置に留めて置くことができる。
【0020】
そして、モータのような回動手段2であっても振り分けアーム1がストッパ部22によって止められたときに磁気結合している第1の伝達部4と第2の伝達部5とが空回りをする。従って、振り分けアームは第2の位置を確実に保つことができ、物品Wを搬送方向とは異なる方向へ確実に振り分けることができる。
【0021】
請求項6に記載された選別装置によれば、筐体7とゲートベース16との間に調整部材26を入れることで、第1の伝達部4と第2の伝達部5との結合距離を調整可能にしたため、物品Wの重量に合わせて振り分けアーム1の揺動の動力を調整できる。従って、重量が比較的軽い物品は結合距離を離すことでアーム揺動の動力を弱めて、物品Wが振り分けアーム1により弾かれたり、飛ばされたりすることを防ぐことができる。
【0022】
また、振り分けアーム1と搬送面8との隙間に手指が挟まれたとしても第1の伝達部4と第2の伝達部5とが空回りをさせる程度に調整できるので、安全面も向上している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明における最良の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る選別機の平面図と正面図、図2は、本発明に係る磁気結合を備えた選別機の詳細図、図3は、振り分けアームが揺動する前の位置と揺動動作が完了したときの位置を示した図、図4は、ゲートベースの平面図と正面図およびその上面の斜視図、図5は、磁気結合を解除させるための振り分けアームの位置を示した図である。
【0024】
図1のように本例選別装置10においては、床上に設置された基台11の上面に、物品Wを搬送する手段としてのベルトコンベア12が水平に取り付けられている。ベルトコンベア12の搬送面8に沿って、振り分けアーム1が揺動することで物品Wを所定の搬送方向とは異なる方向へと振り分けられる。
【0025】
振り分けアーム1を揺動させる駆動力は、例えば、モータでよい。モータ2は図1で示す筐体7の中に設置されている。
筐体7の内部には、図2に示すようにモータ2が設置されており、そのモータ2とは伝達軸13の一方が連結されている。伝達軸13の両端には軸受け14,14がそれぞれ設置されていている。また、伝達軸13の他方とは駆動力伝達手段6である第2の伝達部5が連結している。これらにより、モータ2が回転することで第2の伝達部5まで一様に回転することができる。
【0026】
同様に図2を用いて、筐体7の外部にある振り分けアーム1が揺動するときの振り分けアーム1の回転中心部について説明する。
図2に示すように、振り分けアーム1には基部1aがあり、その基部1aを中心として振り分けアーム1が揺動する。その基部1aとは軸3の一方が設置されており、その軸3の他方には駆動力伝達手段6である第1の伝達部4が連結されている。
【0027】
駆動力伝達手段6である第1の伝達部4および第2の伝達部5はそれぞれ磁気を有していて、筐体7の上面部を挟んで非接触に磁気結合がされている。これにより、モータ2が回転することで第2の伝達部5が回転し、合わせて磁気結合している第1の伝達部4も同様の回転をする。それに従い、振り分けアーム1は、基部1aを中心として搬送面8上を揺動することができる。また、筐体7は、磁力線を通過させる材質、例えば、ステンレスからなっているので、第1の伝達部4と第2の伝達部5との磁気結合が成立する。
【0028】
また、詳細は、後述するが、基部1aには支持部15であるピンが挿入されており、基部1aより表出しているピン15の両端部15a,15aは、筐体7に設置されているゲートベース16により支持されている。
図3に示すように振り分けアーム1が第1の位置から第2の位置まで揺動するときに搬送面8と平行に揺動するようにゲートベース16のピン15を回転させるための部分は、設置したときに搬送面8と平行な平面に加工されている。
【0029】
次いで、駆動力伝達手段6である磁気による継手を説明する。
一般に、磁気継手(磁気カップリング)は、磁気駆動機構、磁気歯車等、種々の名称で呼ばれるが、要するに機械的な摩耗や発塵、衝撃や大トルク等による破損がなく、非接触で対向する2個の継手部材を磁気的に連結して回転駆動力を伝達できるように構成した回転駆動機構を意味するものである。
【0030】
一つの構造例の磁気継手によれば、所定の空隙を保ち、対向させた駆動側と被駆動側の各回転円盤の外周部に、放射状の永久磁石(磁気歯)をN極、S極と交互に異極配列して着設した構成としており、該磁気歯の磁気の吸引及び反発によって、互いに平行な2軸間でトルクを伝達することができる。
【0031】
次いで、実際にどのように物品Wが振り分けられるのか図3により説明する。
本発明の選別装置の前段には、例えば、図示しない重量等の属性を計測する計測装置がある。その計測装置から振り分け指令信号が本選別装置10に送られてくる。その振り分け指令信号によりモータ2が回転駆動し、その駆動力が前述したように振り分けアーム1に伝達され振り分けアーム1が搬送面8上を第1の位置から第2の位置へ移動する。このとき第2の位置で振り分けアーム1が止まるようにストッパ部23が振り分けアーム1の近傍に設けられている。このストッパ23は、物品Wが比較的重量があるものや搬送速度が速く物品Wが振り分けアーム1に接触するときに大きな衝撃が加わっても振り分けアーム1を第2の位置に留めて置くことができる。このとき、駆動力伝達手段6である第1の伝達部4および第2の伝達部5は非接触に磁気結合がされているので、振り分けアーム1がストッパ23により留まっていても、第1の伝達部4および第2の伝達部5は空回りしており、モータ5に余分な力が加わることがない。
【0032】
また、駆動力伝達手段6である第1の伝達部4および第2の伝達部5はそれぞれ磁気を有していて、非接触に磁気結合がされている。さらに、第2の伝達部5、モータ2、伝達軸13および軸受け14,14等は、筐体の内部に収納されている。第1の伝達部4および第2の伝達部5は、非接触に磁気結合であるためモータ2からの駆動力を伝達するための軸などを貫通させる穴を筐体7に設ける必要がなく、完全に密閉状態にすることができる。
【0033】
次いで、振り分けアーム1の基部1aに挿入しているピン15を支持しているゲートベース16およびピン15の動きとゲートベース16の関係について説明する。
図4に示されるように外形は円柱で形成されており、その中心は、図面上、上下に円形状にくり貫かれている。上面はフラット面を有する摺動面20と傾斜面21および第2のフラット面24が形成されている。通常、振り分けアーム1の基部1aに挿入しているピン15の両端部15aは、摺動面20で支持されており、振り分けアーム1が物品Wを所定の搬送方向とは異なる方向へ振り分けるとき、即ち、振り分けアーム1が搬送面を揺動するときにピン15の両端部15a、15aが摺動面20を回転移動する。
【0034】
また、ここで図3に示す第2の位置で振り分けアーム1を止めるようにストッパ面22を設けてもよい。このようにすれば、上述したように別体で振り分けアーム1の近傍にストッパ23を設けなくてもよいため、筐体7の上面を平面にすることができ清掃性を向上させることができる。
【0035】
さらに、ゲートベース16には、傾斜面21が設けられている。この傾斜面21は、振り分けアーム1を、筐体7を含む基台11から取り外すときに磁気結合の磁力弱めるためである。詳細に説明すると、図5に示すように作業者は、振り分けアーム1が物品Wを振り分けるために揺動する方向と逆方向である第3の位置まで振り分けアーム1を回す。そうすると、振り分けアーム1の基部1aに挿入しているピン15の両端部15a,15aは、傾斜面21を摺動し、第2のフラット面24に達する。第2のフラット面24に達したということは、振り分けアーム1が搬送面8から離れる方向になり、つまりは、駆動力伝達手段6である第1の伝達部4および第2の伝達部5の距離が離れることになる。第1の伝達部4および第2の伝達部5は、磁気結合されているので、距離が離れると磁力が弱まり、第1の伝達部4と第2の伝達部5は容易に結合を解除することができ、振り分けアーム1を、筐体7を含む基台11から取り外すことができる。作業者が清掃や保守のときなど工具などを必要とせずに、振り分け方向と逆方向に回すことだけで、振り分けアーム1を取り外すことができる。
【0036】
次いで、第1の伝達部4と第2の伝達部5との結合距離を調整可能な調整部材26について説明する。この調整部材26は、ゲートベース16と略同形状で同等の外形を有しており、板厚は0.3mm〜0.5mmである。これをゲートベース16と筐体7の間に挟むことで第1の伝達部4が上へあがり、第1の伝達部4と第2の伝達部5との間の距離を離すことができる。したがって、磁気結合された第1の伝達部4と第2の伝達部5との結合力を弱めることができ、振り分けアームが強い力で揺動しないので、軽量な物品Wの場合に、弾かれたりすることが起こらない。なお、調整部材は必要に応じて2枚でも3枚でも挟んでも構わない。また、ゲートベース16は、上部よりネジにより筐体7に止められるが、筐体7の内部に袋ナット等を使用すれば筐体7の密閉状態は変わらず、筐体7内に水が入り込むことはない。
【0037】
以上の説明では、回転駆動源をモータとして、説明したがこれに限らない。例えば、特許文献1に書かれているような駆動シリンダとリンク機構等を使用しても構わない。
また、本選別装置の前段として重量計測機で説明してきたが、これに限らずX線で異物を検出するX線異物検出機や磁気で金属を検出する金属検出機であっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1(a)は、本発明に係る選別機の平面図、(b)は、正面図である。
【図2】図2は、本発明に係る選別機の磁気結合部の詳細図である。
【図3】図3(a)は、本発明に係る選別機振り分けアームが揺動する前の位置を示す図、(b)は、同揺動完了したときの位置を示した図である。
【図4】図4(a)は、本発明に係る選別機のゲートベースの平面図と正面図、(b)は、同上面の斜視図である。
【図5】図5は、本発明に係る選別機の磁気結合を解除させるための位置を示した図である。
【図6】図6は、従来例の一般的な選別機の正面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 振り分けアーム
1a 振り分けアームの基部
2 回動手段
3 軸
4 第1の伝達部
5 第2の伝達部
6 駆動力伝達手段
7 筐体
8 搬送面
10 選別装置
11 基台
12 ベルトコンベア
13 伝達軸
14 軸受け
15 支持部(ピン)
15a 支持部(ピン)の両端部
16 ゲートベース
20 摺動面
21 傾斜面
22 ストッパ面
23 ストッパ部
24 第2のフラット面
26 調整部材
W 物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送面(8)上を所定の搬送方向に搬送されている物品(W)を、揺動することにより前記搬送方向とは異なる方向に振り分ける振り分けアーム(1)と、
前記振り分けアームを揺動させるための回動手段(2)と、を有する選別装置において、
前記振り分けアームの基部(1a)に一端が連結して、前記搬送面に対して垂直に配置した軸(3)の他端に設置した第1の伝達部(4)と前記回動手段に設置した第2の伝達部(5)とが磁気結合により非接触で連結する駆動力伝達手段(6)と、
前記駆動力伝達手段において前記第1の伝達部と前記第2の伝達部の磁気結合が成立するように磁力線を通過させる材質からなり、前記回動手段と前記第2の伝達部を密閉する筐体(7)と、
前記振り分けアームの基部には、支持部(15)が設けられ、前記支持部を摺動可能に支持し、前記筐体に設置されたゲートベース(16)と、
を備えたことを特徴とする選別装置。
【請求項2】
前記ゲートベースは、前記振り分けアームが前記物品を前記搬送方向とは異なる方向に振り分けるために第1の位置から第2の位置へ揺動するとき及び第2の位置から第1の位置戻るときに、前記支持部が前記搬送面に対して水平に摺動する摺動面(20)を備えたことを特徴とする請求項1記載の選別装置。
【請求項3】
前記ゲートベースは、前記振り分けアームが前記第1の位置から前記揺動方向とは逆方向に揺動したときに、前記支持部が摺動しながら上に移動する傾斜面(21)を備えたことを特徴とする請求項2に記載の選別装置。
【請求項4】
前記ゲートベースは、前記振り分けアームが前記物品を前記搬送方向とは異なる方向に振り分けるために第1の位置から第2の位置へ揺動したときに、前記第2の位置より揺動させないためのストッパ面(22)を備えたことを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の選別装置。
【請求項5】
前記振り分けアームが前記物品を前記搬送方向とは異なる方向に振り分けるために第1の位置から第2の位置へ揺動したときに、前記第2の位置より揺動させないためのストッパ部(23)を前記振り分けアームの近傍に備えたことを特徴とする請求項1乃至3に記載の選別装置。
【請求項6】
前記筐体と前記ゲートベースとの間に前記第1の伝達部と前記第2の伝達部との結合距離を調整可能する調整部材(26)を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の選別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−285306(P2008−285306A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−133964(P2007−133964)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【出願人】(302046001)アンリツ産機システム株式会社 (238)
【Fターム(参考)】