説明

遺伝子操作した樹状細胞および癌の治療のための使用

本発明は、治療学の分野を提供する。最も具体的には、本発明は、活性化リガンド存在下で遺伝子発現を調節するシステムの制御下でインターロイキン-12(IL-12)を条件的に発現する、インビトロで遺伝子操作した樹状細胞を生成する方法、およびヒトを含む動物における治療目的のための使用を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
遺伝子スイッチをコードするポリヌクレオチドを含む、インターロイキン-12(IL-12)の機能を有するタンパク質を条件的に発現するためのベクターであって、該遺伝子スイッチが、(1)プロモーターに機能的に連結された、リガンド依存的転写因子をコードする少なくとも1つの転写因子配列、および(2)該リガンド依存的転写因子によって活性化するプロモーターに連結された、IL-12の機能を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項2】
遺伝子スイッチをコードするポリヌクレオチドが、(1)プロモーターに機能的に連結された、リガンド依存的転写因子をコードする少なくとも1つの転写因子配列、および(2)該リガンド依存的転写因子によって活性化するプロモーターに連結された、IL-12の機能を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む、請求項1記載のベクター。
【請求項3】
アデノウイルスベクターである、請求項1または2記載のベクター。
【請求項4】
rAD.RheoIL12である、請求項3記載のベクター。
【請求項5】
遺伝子スイッチがエクジソン受容体(EcR)に基づく遺伝子スイッチである、請求項1〜4のいずれか一項記載のベクター。
【請求項6】
遺伝子スイッチをコードするポリヌクレオチドがプロモーター制御下にある第一の転写因子配列および第二の転写因子配列を含み、該第一の転写因子配列および該第二の転写因子配列によってコードされるタンパク質が相互作用してリガンド依存的転写因子として機能するタンパク質複合体を形成する、請求項1〜5のいずれか一項記載のベクター。
【請求項7】
第一の転写因子および第二の転写因子が内部リボソーム侵入部位によって連結されている、請求項6記載のベクター。
【請求項8】
内部リボソーム侵入部位がEMCV IRESである、請求項7記載のベクター。
【請求項9】
遺伝子スイッチをコードするポリヌクレオチドが第一のプロモーター制御下にある第一の転写因子配列および第二のプロモーター制御下にある第二の転写因子配列を含み、該第一の転写因子配列および該第二の転写因子配列によってコードされるタンパク質が相互作用してリガンド依存的転写因子として機能するタンパク質複合体を形成する、請求項1または2記載のベクター。
【請求項10】
第一の転写因子配列がVP-16トランス活性化ドメインおよびレチノイン酸X受容体(RXR)タンパク質をコードする核酸を含む、請求項5〜9のいずれか一項記載のベクター。
【請求項11】
第二の転写因子配列がGAL-4 DNA結合ドメインおよびエクジソン受容体(EcR)タンパク質をコードする核酸を含む、請求項5〜10のいずれか一項記載のベクター。
【請求項12】
リガンド依存的転写因子によって活性化するプロモーターに連結された、IFN-アルファの機能を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項記載のベクター。
【請求項13】
IL-12の機能を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドがヒトIL-12をコードする、請求項1〜12のいずれか一項記載のベクター。
【請求項14】
IL-12の機能を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドが、野生型ヒトIL-12と少なくとも85%同一のポリペプチドをコードする、請求項13記載のベクター。
【請求項15】
IL-12の機能を有するタンパク質を条件的に発現する樹状細胞の集団を生成する方法であって、請求項1〜14のいずれか一項記載のベクターを樹状細胞に導入することにより、該樹状細胞の少なくとも一部を改変する段階を含む、方法。
【請求項16】
樹状細胞がヒト樹状細胞である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
樹状細胞が骨髄樹状細胞である、請求項16記載の方法。
【請求項18】
請求項1〜14のいずれか一項記載のベクターを含む、インビトロで遺伝子操作した樹状細胞。
【請求項19】
IFN-アルファの機能を有するタンパク質を条件的に発現するベクターをさらに含むインビトロで遺伝子操作した樹状細胞であって、該ベクターが遺伝子スイッチをコードするポリヌクレオチドを含み、該ポリヌクレオチドが、(1)プロモーターに機能的に連結された、リガンド依存的転写因子をコードする少なくとも1つの転写因子配列、および(2)該リガンド依存的転写因子によって活性化するプロモーターに連結された、IFN-アルファの機能を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む、請求項18記載のインビトロで遺伝子操作した樹状細胞。
【請求項20】
請求項18記載のインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の集団を含む、薬学的組成物。
【請求項21】
腫瘍内、腹腔内または皮下投与に適した、請求項20記載の薬学的組成物。
【請求項22】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞の集団が少なくとも104個の細胞を含む、請求項20または21記載の薬学的組成物。
【請求項23】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞の集団が少なくとも107個の細胞を含む、請求項20または21記載の薬学的組成物。
【請求項24】
哺乳動物の腫瘍治療用の医薬の製造における、請求項18または19記載のインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の集団の使用。
【請求項25】
腫瘍が良性腫瘍である、請求項24記載の使用。
【請求項26】
腫瘍が悪性腫瘍である、請求項24記載の使用。
【請求項27】
腫瘍が黒色腫である、請求項24記載の使用。
【請求項28】
腫瘍が悪性黒色腫皮膚癌である、請求項27記載の使用。
【請求項29】
前記細胞をそれを必要としている哺乳動物に投与する、請求項24〜28のいずれか一項記載の使用。
【請求項30】
リガンド依存的転写因子を活性化するリガンドの有効量を前記哺乳動物にさらに投与する、請求項29記載の使用。
【請求項31】
リガンドがRG-115819、RG-115932、およびRG-115830からなる群より選択される、請求項30記載の使用。
【請求項32】
リガンドがアミドケトンまたはオキサジアゾリンである、請求項30または31記載の使用。
【請求項33】
リガンドを腫瘍内、経口、腹腔内、または皮下に投与する、請求項30〜32のいずれか一項記載の使用。
【請求項34】
リガンドを、インビトロで遺伝子操作した樹状細胞の前または後1時間未満で投与する、請求項30〜33のいずれか一項記載の使用。
【請求項35】
リガンドを、インビトロで遺伝子操作した樹状細胞の後24時間未満で投与する、請求項30〜33のいずれか一項記載の使用。
【請求項36】
リガンドを、インビトロで遺伝子操作した樹状細胞の後48時間未満で投与する、請求項30〜33のいずれか一項記載の使用。
【請求項37】
治療が腫瘍成長を低減させる、請求項24〜36のいずれか一項記載の使用。
【請求項38】
治療が腫瘍成長を阻害する、請求項24〜36のいずれか一項記載の使用。
【請求項39】
患者におけるインビトロで遺伝子操作した樹状細胞に基づく治療レジメンの有効性を判定するための方法であって:
(a)それを必要としている患者からインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の投与前に得た、第一の生体試料中のインターフェロン-ガンマ(IFN-γ)の発現のレベルもしくは活性のレベルまたは両方を測定し、それにより対照レベルをもとめる段階;
(b)それを必要としている患者に、請求項18または19記載のインビトロで遺伝子操作した樹状細胞を投与する段階;
(c)それを必要としている患者に、活性化リガンドの有効量を投与する段階;
(d)それを必要としている患者からインビトロで遺伝子操作したDCおよび活性化リガンドの投与後に得た、第二の生体試料中のIFN-γの発現のレベルもしくは活性のレベルまたは両方を測定し、それにより試験レベルをもとめる段階;および
(e)IFN-γの対照レベルと試験レベルとを比較し、ここでIFN-γの発現、活性、または両方の対照レベルに対する試験レベルの上昇が、それを必要としている該患者において治療レジメンが有効であることを示す段階
を含む方法。
【請求項40】
それを必要としている患者がヒト患者である、請求項39記載の方法。
【請求項41】
患者が癌患者である、請求項39記載の方法。
【請求項42】
癌患者が黒色腫患者である、請求項41記載の方法。
【請求項43】
IFN-γのレベルをELISAで測定する、請求項39記載の方法。
【請求項44】
リガンドがジアシルヒドラジンである、請求項39〜43のいずれか一項記載の方法。
【請求項45】
リガンドがRG-115819、RG-115932、およびRG-115830からなる群より選択される、請求項44記載の方法。
【請求項46】
リガンドがアミドケトンまたはオキサジアゾリンである、請求項39記載の方法。
【請求項47】
リガンドを腫瘍内、経口、腹腔内、または皮下に投与する、請求項39〜46のいずれか一項記載の方法。
【請求項48】
リガンドをインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の前または後1時間未満で投与する、請求項39〜47のいずれか一項記載の方法。
【請求項49】
リガンドをインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の後24時間未満で投与する、請求項39〜47のいずれか一項記載の方法。
【請求項50】
リガンドをインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の後48時間未満で投与する、請求項39〜47のいずれか一項記載の方法。
【請求項51】
請求項18または19記載のインビトロで遺伝子操作した樹状細胞を含むキット。
【請求項52】
RG-115819、RG-115830、またはRG-115932からなる群より選択されるリガンドをさらに含む、請求項51記載のキット。
【請求項53】
樹状細胞におけるインターロイキン-12(IL-12)の機能を有するタンパク質の条件的発現を誘導するための医薬の製造における、請求項18または19記載のインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の集団の使用。
【請求項54】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞をそれを必要としている哺乳動物に投与する、請求項53記載の使用。
【請求項55】
リガンド依存的転写因子を活性化するリガンドの有効量を前記哺乳動物にさらに投与する、請求項54記載の使用。
【請求項56】
哺乳動物が腫瘍を有する、請求項54または55記載の使用。
【請求項57】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞を腫瘍内、腹腔内または皮下に投与する、請求項56記載の使用。
【請求項58】
腫瘍が良性腫瘍である、請求項56記載の使用。
【請求項59】
腫瘍が悪性腫瘍である、請求項56記載の使用。
【請求項60】
腫瘍が黒色腫である、請求項56記載の使用。
【請求項61】
腫瘍が悪性黒色腫皮膚癌である、請求項60記載の使用。
【請求項62】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞がヒト樹状細胞である、請求項53〜61のいずれか一項記載の使用。
【請求項63】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞が骨髄樹状細胞である、請求項62記載の使用。
【請求項64】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞の集団が少なくとも107個の細胞を含む、請求項53〜63のいずれか一項記載の使用。
【請求項65】
インビトロで遺伝子操作した樹状細胞の集団が少なくとも5×107個の細胞を含む、請求項53〜64のいずれか一項記載の使用。
【請求項66】
リガンドがRG-115819、RG-115932、およびRG-115830からなる群より選択される、請求項55〜65のいずれか一項記載の使用。
【請求項67】
リガンドがアミドケトンまたはオキサジアゾリンである、請求項55〜65のいずれか一項記載の使用。
【請求項68】
リガンドを腫瘍内、経口、腹腔内、または皮下に投与する、請求項66または67記載の使用。
【請求項69】
リガンドをインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の前または後1時間未満で投与する、請求項66〜68のいずれか一項記載の使用。
【請求項70】
リガンドをインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の後24時間未満で投与する、請求項66〜68のいずれか一項記載の使用。
【請求項71】
リガンドをインビトロで遺伝子操作した樹状細胞の後48時間未満で投与する、請求項66〜68のいずれか一項記載の使用。
【請求項72】
それを必要としている哺乳動物の腫瘍成長を低減させる、請求項53〜71のいずれか一項記載の使用。
【請求項73】
それを必要としている哺乳動物の腫瘍を阻害する、請求項53〜71のいずれか一項記載の使用。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2010−539993(P2010−539993A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−528876(P2010−528876)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/011563
【国際公開番号】WO2009/048560
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(508087044)イントレキソン コーポレーション (12)
【出願人】(501102988)ユニバーシティ オブ ピッツバーグ オブ ザ コモンウェルス システム オブ ハイヤー エデュケイション (24)
【Fターム(参考)】