説明

避難用シェルター

【課題】地震時には安全な生存空間となる避難用シェルターを、平常時には、子供等の遊び場になる場所空間とする避難用シェルターの提供。
【解決手段】かくれんぼ等の子供の遊び場に出来る、平面形状長方形のパネルPを少なくとも3枚以上組み合わせて繋ぎ形成された大人の身体が入れる大きさの筒状空間が形成される筒状物であって、パネルPの少なくとも1枚以上には大人の身体が通れる大きさの穴ANが開けられており、その穴ANの形状は、円形等であり、形成された筒状物は容易に、折り畳み、組み立て、摺動移動、のいずれかが出来る手段が設けられている避難用シェルター。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
防災対策の特徴は、災害遭遇時には必要なのだが、普段の生活には必要が無いので、法律で強制されても、罰則規定の無いものは、なかなか普及しない。又罰則規定を設ける事もむなしい。この発明は既存建築物を対象とした、地震等災害時の避難用シェルターであり、簡単、安価、小スペースであり、平常時には、子供等の遊び場になる場所空間に出来る事で、必要時には安全な生存空間になる、普及のし易さを目的とする地震等、災害時の、避難用シェルターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地震時の防災対策は、地震に耐えうる耐震強度を持った建物から、免震構造、地震用シェルターまで、多種多様にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−195909号公報 食卓兼用シェルター。
【特許文献2】特開2009−293363号公報 防災シェルター。
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】実開昭49−70780 地震用緊急避難箱。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は中々普及しない地震時の防災対策を、採用され易い避難用シェルターを普及させる事によって、生命、身体の人的被害を激減し、産業、雇用の創出を実現しようとするものである。今、私の関心事は、母地球への環境負荷は極力少ないが、人々の生き甲斐である産業、雇用の創出には活性化する、何かの創造である。これは現在、我が国や世界が抱えている国家の課題とも共通する、又特許法の目的でもある。防災用具の特徴は、普段の生活には必要が無いので、法律で強制されても、罰則規定の無いものはなかなか普及しない。普及しなければ何の役にも立たないし、普及活動に要した資金、税金、労力は無駄であり、大きくなりすぎた人類行為の総和に対して、とても小さくなってしまった母地球の持つ自然浄化能力への環境負荷を増やしただけである。この発明は普及を促進する為に、平常時の生活に於いては、かくれんぼや鬼ごっこ等、子供等の遊び場になる場所空間となり、地震等の災害時には安全な生存空間となる、地震等災害時の避難用シェルターに関するものである。従来の避難用シェルターは、普段の生活に邪魔であったり、滅多に使用しないのに費用が割高であったりして、なかなか採用されない。本発明は、簡単、安価、小スペースに設置収納が出来、実際に採用され易い地震等災害時の、避難用シェルターである。もっと大局的には1980年代、米国産業を席捲した資源の無い我が国の産業は今、新興アジアを中心とした国々によって市場を奪われ、価格競争では世界に通用しなくなった。大学まで卒業しても就職できない若者を代表に、失業者は巷に溢れている。多くの人々の生き甲斐やコミュニケーションの場であった個人商店の商売は、大手資本のスーパーに飲まれ、シャッター街と化し、会話の無いバーコードレジで、無機的に取引され、産業の無くなった田舎は次々と人が居なくなり、寂れ、学校は廃校と成り、若者の居なくなった村は、年寄り同士が老老介護に明け暮れ、大雪が降れば屋根の雪降ろしも出来ない状況で、老人は不安な日々を過ごし、結婚の出来ない者は、若者どころか、中高年層にまで広がっている。これら課題の最大要因は、雇用、産業が無いからである。僅か22年前バブルに踊った社会は、今や希望の無い人々の溢れる社会に成ってしまった。賃金が高くなった国の林業や棚田は放置され、荒れる山や森は、川の水害をも助長するようになった。今最も必要な事は、母地球への環境負荷は極力少ないが、人々の生き甲斐である、産業雇用の創出である。他方、そんな人間の都合にはお構いなく、東南海沖地震等は、周期的に何時起きてもおかしくない時期に来ているらしい。先日もニュージーランド、クライストチャーチ市で地震が起き、多数の日本人研修生が、崩壊したビル内に生き埋めに成っているらしい。地震時にも倒壊しない住宅を取得する事は、誰もが望んでいる事であるが、数千万円もかかる高額な費用を捻出できる人は数少ない。今、新燃岳が噴火しているが、火砕流や土石流が起これば、新耐震基準を満たす住宅でさえ一瞬にして消え去る。又大雨による洪水でも同様の事例は有り、そんな所に生涯働いても貯められない様な多額の費用は掛けられない。建築基準法の昭和56年以前の新耐震基準以前に建てられた木造家屋は、阪神淡路大震災級の地震には殆ど倒壊するらしい。私は阪神淡路大震災で17歳のご子息を亡くされた建築専門家の方が出された本を読んだ事がある。どんなにか悔しく辛かった事であろうか、想像に難くない。出版までには膨大な調査、手間隙、情熱がかかった事だろう。その情熱は、本当に辛い思いをされたが故に出てきたものだろうと思う。人は理屈では理解できても、本当の事は、体験した者にしか分からない。家屋が倒壊しても、生き伸びてさえいれば、何とか取り戻せる人生はある。行政は今、支出が収入を上回る厳しい借金まみれの財政の中から、多額の補助金を出して耐震化改修事業を促進している。しかし遅々として進まない。最大の要因はこの不況だと思う。年収300万円を切る人が40%を占める現代では、数百万円もかかる耐震改修工事費を捻出できる人は少ないのである。明日生きる為の生活費も稼げない人が多いのである。又地盤が悪い場合や、玉石基礎のような、布基礎の無い、家屋の耐震化改修工事は、非常に難しく、改築した方が安価かも知れない。又山間部が広大な面積を占める我が国の国土には平野部は少ない。家屋は山中、山裾から海岸線、河川敷ギリギリにまで建っている。ゲリラ豪雨、台風、地震、津波、火山噴火等々、地盤が崩壊する所にある家は、新耐震基準でも守れない。そんな所に、生涯賃金を注ぎ込む、家屋を建て直す事は非常に難しい。そこで家屋は倒壊しても生命、身体被害だけは免れる、避難用シェルターが実施され易い現実策だと思う。実施出来ない対策は、どんなに立派な理論や施策であっても、絵に書いた餅であり、何の役にも立たないからである。何らかの対策を、結果として実施出来ている事実こそが、最も重要な事だと考えるからである。そしてこれが数多く普及すれば、自然のダムである山林を守り、竹や木材の需要につながり、荒れた山林、竹林の荒廃を防ぎ、国内産業や雇用の増大に結びつけば、田舎にも人が活躍できる場が出来、多くの人々の生き甲斐が創出できる。生き伸びてさえいれば、何とか取り戻せる人生も未来もある。その時にこそ100年住宅を建てよう。
【0006】
実施され易い対策の先行技術として特許文献1の特開2007−195909号公報に示される、テーブルの下に潜り込んで家屋の倒壊から身体を守る考え方は昔から有り、有効でもあるが、周囲に防護壁が無いので、家屋や建物が倒壊した時の安全性が低いのと、自力脱出出来ない時、長時間窮屈な姿勢で救出を待つのは辛いだろう。
【0007】
実施され易い対策の先行技術として特許文献2の2009−293363号公報に示される、簡易構造型でありながら耐震性に富みシンプル軽量化を図ることができる防災シェルター(ベッドガードフレーム)等も有効だと思うが、現実として普及しているのをあまり見かけたことがないのは、普及している数が少ないからだろう。
【0008】
シェルターの先行技術として実開昭49−70780 地震用緊急避難箱がある。シェルターとしては有効だろうが、シェルターだけの用途では普段の生活に邪魔であり、一生涯、使用しないかも知れないものに、費用、スペースを占領されるのは無駄であり、採用はされ難いだろう。
【0009】
防災機器全般に言える事は、普段の生活には必要が無いので、その存在が邪魔であったり、設置に相当な費用がかかったり、緊急を要する使用時なのに、使用方法が分からないような、瞬時に使えない物は、現実的でなく、採用する気にならない。特に不景気の現代においては、明日生きる為の生活費を削ってまで、安全対策に資金を出せる人は少ないのである。地震時のベッドの上に掛ける鋼鉄製のカバーや、室内全体を鉄骨で補強カバーするシェルター方法は有効策だと思う。しかし費用又はスペースの点で普及しないのだと思う。本発明は考え方を逆転し、小さな避難用シェルターを常時設置しておき、何時でも飛び込める使用可能状態にしておき、普段の生活時には、かくれんぼや鬼ごっこ等の子供の遊び場に出来る、箱型シェルターやトンネル状シェルターであり、生活行為で邪魔に成る時には、簡単に摺動移動又は折り畳む事で、その生活行為に不便さをもたらす事少なく、普段使う事によって、使い慣れる事が出来、使用時には簡単に、慣れた使用が出来る避難用シェルターである。不使用にも占用スペースが小さく、地震時には瞬時に逃げ込める安全な生存空間になる避難用シェルターを、簡単、安価、小スペースに提供し、現実に採用され易い避難手段の提供である。又、必要であるにも関わらず、滅多に実施される事の無い避難訓練を、子供の頃からの遊び道具として日常的に使用し、その使い方に馴染む事で、必要時にはあわてなくても、使い慣れた操作動作で使用出来る、災害時の、避難用シェルターである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、かくれんぼや鬼ごっこ等子供の遊び場に出来る、平面形状長方形のパネル(P)を少なくとも3枚以上組み合わせて繋ぎ形成された大人の身体が入れる大きさの筒状空間(TZK)が形成される筒状物(TZB)であって、パネル(P)の少なくとも1枚以上には大人の身体が通れる大きさの穴(AN)が開けられており、その穴(AN)の形状は、円形、楕円形、長方形の入り隅コーナー部を円弧形にした内の、いずれかの形状とし、形成された筒状物(TZB)は容易に、折り畳み、組み立て、摺動移動、の内のいずれか一つ以上の手段が設けられている地震等災害時の、避難用シェルターであり、穴(AN)か、筒状物(TZB)の小口から、筒状物(TZB)内に入り込む事で、家屋が倒壊しても、身体だけは守る事が出来る。
【0011】
線材のトラス構造に代表されるように三角形は構成部材さえ曲がらなければ変形しない。つまり線材に圧縮、曲げ、引っ張りに対する強度さえ有れば、接点部(節部)は回動自在であっても変形しないのである。この線材を面材にして筒状の壁にし、部屋のコーナー部や、家具と家具や、壁との間に置く事で避難空間が確保でき、穴(AN)又は筒状物小口から筒状物(TZB)内に入り込めば避難出来る。建物床との接触面になる底部には合成樹脂版やシリコン製版や(登録商標テフロン)等の摩擦係数を減ずる物(MKG)を設けて摺動をし易くしている。
【0012】
物理の法則ではあるが、ドミノ倒しの様に、板は厚み方向より幅方向の方が荷重に対して抵抗がある。平行に並べたドミノは倒れるが、1枚をT字型にするとそこから先は倒れない。この理屈の変形が三角筒であるが、穴の無い板に比べ、板すなわちパネルに開けられた穴(AN)が強度を落とす要因である事は物理的事実なので否めない。そこで穴の形を入り隅の無い形にした。紙でも切れ目があるとそこから裂け易い。建物でも窓等の開口部は強度を落とす要因になる。かと言って開口部が無ければ避難者は筒内空間に入れない。そこで壁面強度を落とす度合い少なく開けられた穴の形状が、尖った入り隅の無い、円形、楕円形、長方形の入り隅コーナー部を円弧形にした内のいずれかの形状である。
【0013】
又曲線は人間の感情に柔らかい印象を与え、特に子供たちには親しみを持たれ易い。私は自分の子供が小さい頃、ダンボール箱で家の模型を作って遊ばした経験から、この発明を思い付いた。秋田県横手市の雪の洞窟『かまくら』に代表されるように、雪国にはこの習慣がある所が多い。人間に限らず生き物の多くは、穴や小さい隙間が好きかも知れない。それは安全を守る本能かも知れない。木に穴を開ける小鳥、岩穴に入る魚、蛇、蟻、モグラ、等数え上げればキリがない。子供の頃、土管や木材置き場の隙間で遊んだ経験がある。又押入れに入るのは、現代っ子でも好きな様である、この事より人が穴から狭い空間に入る事が好きな習性を利用する事で、強度のある人の入れる生存空間を現実に存在さす事を容易にするのが本発明の目的である。
【0014】
請求項2の発明は平面形状長方形のパネル(P)を少なくとも3枚以上、回動可能に組み合わせて繋いだ、身体が入る大きさの筒状物(TZB)であり、パネル(P)の少なくとも一枚以上には身体が出入り出来る大きさの穴(AN)が開けられており、筒状物両端小口の少なくとも一端側には、筒状物小口空間部面積の半分以上を閉鎖し、パネル(P)に嵌合する空間閉鎖パネル(KHP)を、いずれかのパネル(P)の筒状物両端小口の少なくとも一端辺より回動可能に繋いだ請求項1記載の避難用シェルターである。長さ方向を水平に置いた筒状三角形は寝る姿勢には便利であり、救出を待つ期間が長期の場合は有利である。しかし筒を立てた状態で地震の通過をやり過ごす時は、頭上から屋根瓦等の損壊物が落ちてきて怪我をする事もある。この為に筒状物小口を閉鎖する空間閉鎖パネル(KHP)は有効である。そして筒状物小口空間部面積の半分以上を閉鎖し、パネル(P)に嵌合する空間閉鎖パネル(KHP)の存在は筒状空間の形状が三角形筒以外でも、外力が避難用シェルターに働き、長方形筒や平行四辺形筒を押しつぶす力が働いてもそれに対抗し筒形状を維持し、避難者を防護する。
【0015】
しかし、折り畳めない三角形筒の避難用空間は狭い家屋に於いては邪魔な場合もある。この場合は、やはり折り畳み出来る物が良い。図5に描かれているものは折り畳みが出来る三角形筒である。三箇所ある接辺の内二辺は蝶番等で繋いであり、残りの一辺は図5右上に示すかんぬきを縦型に連結して簡単に接合出来る金物、脱着離脱可能手段(DRS)を互いのパネル(P)にビス止めし、強度を持たして繋いだものである。三角形筒内に成る前の状態の位置に入り込んでパネル(P)を引き寄せ、略三角形筒形状にし、脱着可能手段(DRS)を引き上げ、回し、雌雄が嵌合するようにかんぬき状の脱着離脱可能手段(DRS)を降ろし差込む事で変形しない三角形筒が出来上がる。後は天状パネルである空間閉鎖パネル(KHP)を水平位置に下ろせば完了。天状パネルには引っ張り用の紐を吊るしておく。遅れて来た避難者は穴(AN)から入る
【0016】
請求項3の発明は複数のパネル(P)を鉛直に立てて壁面パネル(HP)とし、壁面パネル(HP)同士を蝶番(TB)等の回動可能手段で繋ぎ、繋ぎ合わせて出来た筒の水平断面形状が長方形であり、壁面パネル(HP)により形成される壁面内部空間が開き状態と閉じ状態に変形出来る折り畳み可能であり、壁面パネル(HP)の上端辺、下端辺のいずれか又は上端辺下端辺の両方に空間閉鎖パネル(KHP)を蝶番(TB)等の回動可能手段で繋ぎ、空間閉鎖パネル(KHP)が開き状態時の壁面パネル(HP)で形成される筒状空間(TZK)上下端小口いずれかの水平位置に位置する時、空間閉鎖パネル(KHP)が2枚以上の壁面パネル(HP)に嵌合し、空間閉鎖パネル(KHP)により、壁面パネル(HP)が形成する筒状空間(TZK)を開き状態のまま維持する請求項1、2いずれかに記載の避難用シェルターである。三角形筒は室内入り隅コーナー部には設置し易いが、一直線状の壁には設置すると邪魔である。図1に描かれているものは6枚の壁面パネル(HP)を組み合わせて繋いだ長方形の筒状空間が出来るシェルターである。手前板であるパネル(P)を前後に移動さす事で伸縮折り畳みが出来る(図1、B参照)。収納場所や、使用時の床専用面積が少なくても、多い人数を収容する事が出来る。しかし左右側面の壁面パネル(HP)と成っているパネル(P)は二枚継ぎであるので一枚物よりは強度が落ちる。そこで一枚物にするとより強い物が出来るが、収納時は菱形の平行四辺形となり、壁面にへばりついて収納されている時は、シェルター展開時の幅と奥行きを合わせた長さとなり、展開動作時にも、そのシェルターの回動する円弧が描く面積の場所は開けておく必要がある。広い部屋には採用され易い。(図1A,C参照)三角形筒の底部には合成樹脂版やシリコン製版の摩擦係数を減ずる物(MKG)を設けて摺動をし易くしている。
【0017】
しかし三角形筒が四角形筒になると、水平外力の荷重(PW)が加われば菱形や平行四辺形に簡単に変形してしまって避難者は圧死してしまうかもしれない。これを防ぐのが床、天井に位置する筒状物小口の少なくとも一端側又は両端側に位置する空間閉鎖パネル(KHP)である。空間閉鎖パネル(KHP)は筒状物小口空間部面積の半分以上を閉鎖しパネル(P)に嵌合するので四角形筒の形状を維持する。床と天井の二箇所にある方が強度を増すのは言うまでも無い。
【0018】
請求項4の発明は組み合わせ繋ぎ合わされるパネル(P)同士の繋ぎ合わせ部(接辺部)の一辺を、道具を使わないで脱着離脱出来る、脱着離脱可能手段(DRS)にて繋いだ請求項1、2、いずれかに記載の避難用シェルターである。図5に描かれているものは折り畳みが出来る三角形筒である。三箇所ある接辺の内二辺は蝶番で繋いであり、残りの一辺は図に示すかんぬきを縦型に連結して簡単に接合出来る金物、脱着可能手段(DRS)で強度を持たし接続させたものである。折り畳みしない三角形筒は頑丈であるがやはり嵩張る。因って折り畳み出来る方が便利である。そのためにパネル(P)同士の繋ぎ合わせ部(接続部)の一辺を、道具を使わないで脱着出来る、脱着離脱可能手段(DRS)にて繋いだ。これは分かり易く言うと、かんぬきの連続版である。建具金物に使うフランス落しや、丸落しの理屈を連続させた金物にして強度を持たしたものである。
【0019】
請求項5の発明は図3に示す様に垂直断面形状が長方形のトンネル状の筒状物(TZB)であり、トンネルの出入り口を塞ぐ壁面パネル(HP)を、筒状物(TZB)の側壁(SK)に、蝶番(TB)等の回動可能手段でトンネル状側壁より回動可能に繋ぎ、トンネル内にあって、トンネルの出入り口を塞ぐ位置に向かって扉状に回動した後停止する、停止手段(GKS)を筒状物(TZB)の天井内部に設けた事を特徴とする請求項1記載の避難用シェルターである。耐震改修予算の無い過疎地の学校木造校舎、歴史的建造物や、老舗旅館等は木造であって、耐震改修をしたくても費用、景観保全等の理由で、したくても出来ないケースもある。しかし倒壊の危険性はある。その場合すぐに逃げ込めるシェルターがあると安心である。廊下にトンネルを作ってその中を避難空間にしようとするのがこの発想である。しかし両側に出入り口のない壁が続く廊下の場合はこの案は採用できるが、普通、客室、トイレ、物入れ、等の部屋が面しているのが廊下である。トンネルの側壁がこれらの入り口を塞いでしまってはそれらの部屋が使えない。そこでトンネル状側壁に穴を開け出入りが出来る様にしている。それでも出入りが出来ない時の為に、避難用シェルターの底に合成樹脂版やシリコン製版の摩擦係数を減ずる物(MKG)を設けて摺動し易くしているので押せば移動する。滑りすぎて困る場合はネジ式の筒を床に設けその下端を合成樹脂版やシリコン製版にし、回すと床下に突出し、戻すと凹む形にする事で、移動したい時だけ、突出させ、終われば凹めておくことで安定してトンネル状(筒状)シェルターが建物床上に存在させられる。更に壁に設けている穴の大きさ位置は、設計する時にその場に合う適当なものを設計する事で、少しの摺動で必要な所に移動して使う事が出来る。
【0020】
トンネルの出入り口を塞ぐ壁面パネル(HP)をトンネルの出入り口を塞ぐ位置に向かって扉状に回動した後停止する手段(GKS)とは、停止位置のトンネル高さ寸法を短くする事である。例えばゴム製のクサビを停止位置の天上に設けておいて、扉が閉まるとクサビを差し込まれた形になり、扉が上下を突っ張り停止し、壁面パネル(HP)がトンネル状側壁(SK)に直交する位置に近づく位置で停止する事で、トンネルを菱形に押しつぶす外力に抵抗する。扉は側壁面に90度の角度で直交しなくても良く、60度や任意の位置で停止すれば残りの隙間から出入りが出来る。
【0021】
請求項6の発明は図4、図7に示すように回動可能手段の一部が特殊蝶番(TTB)であり、その特殊蝶番は片方の羽根の幅がパネル(P)の厚み寸法の約2倍であるものや、二本の回転軸を持った連動蝶番(RTB)(株式会社富沢のカタログに載っている様な物)であり、2枚のパネル(P)同士を繋ぎ、畳み込んでも、その間にパネル(P)の厚み以上の隙間が出来る特殊蝶番(TTB)使って避難空間が構成される請求項2、3いずれかに記載の避難用シェルターである。請求項2の発明は筒状物両端小口の少なくとも一端側には筒状物小口空間部面積の半分以上を閉鎖し、パネル(P)に嵌合する空間閉鎖パネル(KHP)を、いずれかのパネル(P)より回動可能に繋いでいる。空間閉鎖パネル(KHP)が天井の場合は上方へ開けておけるが、空間閉鎖パネル(KHP)が床の場合は、畳み込む場合パネル(P)同士の間に挟みこむ隙間が通常の蝶番では出来ない。そこで特殊蝶番が必要になる。蝶番の片方の羽根の幅がパネル(P)の厚み寸法の約2倍であるものや、連続蝶番(株式会社沢のカタログに載っている様な物)を寸法変更し製作するとパネル(P)同士の間に挟みこむ隙間が出来、手前壁であるパネル(P)の下方内側に空間閉鎖パネル(KHP)の厚み分だけあけて空間閉鎖パネル(KHP)を挟み込む事が出来る。(図7参照)折り畳んだ床用にした空間閉鎖パネルの上部隙間空間には、バール、LED懐中電灯、電波発信機等を設ける事が出来、救助をされ易いようにする事も出来る。飲料水や携帯電話機を置けるようにしても良い。閉鎖時から使用する手順は、手前側の壁パネルであるパネルを(P)引き出し、穴から見えている床用の空間閉鎖パネル(KHP)を蹴ると中に倒れ、壁面パネル(HP)同士が形成する避難空間が長方形の筒状に形成されるので、紐を引っ張り天井の空間閉鎖パネル(KHP)を閉じると安全な生存空間が出来上がる。この場合床用のパネルの側面に合成樹脂版を貼っておくのも良案である。壁面のパネル(P)との摺動がし易いので、筒状の長方形に変形し易い。又正面奥の建物に沿う壁面のパネル(P)は木ビス等で建物壁に軽く固定し、手前パネルを(P)引き出しても外れないようにしておき、建物が倒壊する時はビスが外れる程度の長さ大きさのビスを使う。又空間閉鎖パネル(KHP)から壁面パネル(HP)に向かってラッチや丸落とし等の建具金物を使い、両者の結合を高める事でより強いシェルターに出来る。
【0022】
請求項7の発明は避難用シェルターに、ダンボールや紙で屋根や煙突、飾り窓、の形をしたものを取り付ける事や、色彩を施す事等、構造強度を必要としないが視覚的に人の美的感覚をそそる物をシェルターに設けた、請求項1、2、3、4、5、6いずれかに記載の避難用シェルターである。機能的に必要なものは請求項6までのシェルターで出来ているので、ダンボール製の屋根や窓、煙突を付け、色彩を施したり、子供の喜びそうな工夫をすると益々、遊び空間として避難用シェルターが採用され易い。簡単に折り畳み、収納が出来る形にしてパネル(P)間に収納しておけば良い。耐震改修工事費用の捻出出来ない田舎の家に設けておいて、孫たちが帰ってくれば喜んで遊ぶので、老人にも嬉しい設備となり、更に普及し易い。又クリスマスの日にはダンボール製の屋根に煙突を付け、サンタクロース人形を乗せれば子供たちの夢も膨らみ、益々設置が普及促進出来るだろう。
【発明の効果】
【0023】
この発明は以上の様に、前記発明が解決しようとする課題を解決したものである。すなわち従来の一部防災用具のように、地震が来てから取り出して使うのではなく、常時子供の遊び場として存在し、生活行為の中で邪魔に成る時だけは、簡単に折り畳み、収納、摺動移動が出来るので、シェルターの存在が邪魔である意識が薄く、何時でも使用可能状態にしておく事で、地震が来た時には、避難空間に逃げ込むだけや僅かの操作で身体生命の安全が確保できる物であり、安価、小スペース、子供が喜ぶ、使い慣れた、避難シェルターであるので、容易に設置でき、採用され易い。又パネル(P)を丈夫な鋼製で製作し、穴や開口部には扉を設け、内側から施錠、開錠を出来る手段を設ける事に因り、熊等の猛獣や犯罪者が住宅に侵入してきた時の、避難シェルターにも利用する事が出来、その為に設置が促進されれば益々地震時の避難シェルターの設置促進が進む事になる。警察等への外部との連絡は、携帯電話で自信の身を守りながらする事も出来る。本件は耐震化改修工事が中々進まない木造2階建て建物を想定して考えたものだが、阪神大震災のような鉄筋コンクリート造には無理だと思っていたが、昨日、ニュージーランド、クライストチャーチ市で地震が起き、多数の日本人研修生が、崩壊したビル内に生き埋めに成っているニュースが映し出された。レンガを積み上げた建物が崩壊していた。このような場合には製品強度を上げた物を作る事で避難用シェルターとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】

【図1】本発明の代表一例を表わす斜視図と左側A,B,Cは折り畳みの収納例説明平面図である。
【図2】前記折り畳み状況の関連を説明する平面、側面、正面図である。
【図3】トンネル型の一実施例を表わす平面図、正面図、側面図、斜視図とパネルの一例を表す断面図である
【図4】折り畳まれた空間閉鎖用パネル(KHP)の展開状況を説明する平面図、側面図、部分拡大図である。
【図5】室内入り隅部に設けた、折り畳みできる三角筒の平面、側面、正面を表す図と、パネルを閉じた時に道具無しに繋ぎ合わせ出来る金物(DRS)の拡大説明斜視図である。
【図6】トンネル状の筒状物の実施例を2種類表す。イは三角筒状のトンネル型の一実施例を表わす斜視図。ロは廊下での収納時を表す説明断面図。ハは天井を二重にした断面図。ニは、パネルのコーナー部をアングルや鋼板で補強した拡大部分詳細図。
【図7】請求項6の回動可能手段の一部が特殊蝶番であり、2枚のパネル(P)同士を畳み込んでも、その間にパネル(P)の厚み以上の隙間が出来、空間閉鎖用パネルが挟まれている様子を表す平面図と側面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1に示すのは一番普及し易いと思われる実施例の斜視図と、収納する時の説明図である。側壁となる左右のパネル(P)を二分割してあるので、図1、Bに示すように収納スペースは正面への前後出し入れだけで済む。空間閉鎖パネル(KHP)は後ろ壁となるパネル(P)の上端辺に天井パネルと成る空間閉鎖用パネル(KHP)を(TB)蝶番で回動可能に取り付けた。天井パネルに付いている三方の桟が壁になるパネル(P)の内側に嵌合し、荷重(PW)が筒状物(TZB)を横から押し潰す方向に働いても筒状物(TZB)の四角形の形状を保つ。壁面パネル(HP)となるパネル(P)の底にはテフロン板が設けてあり滑りやすく、折り畳み摺動が楽に出来る。収納例説明平面図のBの点線は折り畳まれ収納される過程を表す線である。正面パネル(P)に開けられた穴(AN)の引手部は左右に有り、内側が薄く削ってあり、指が差し込めるようになっている。ここに両手を入れ引き出すとパネル(P)同士は略四角筒形になる。中へ入り込み両側の壁であるパネル(P)を完全な四角筒形になるまで外側に押し出し、天井からぶら下がっている紐を引っ張ると天井パネルが壁パネルに当たり水平位置で止まり、三方の桟がパネル(P)の内側に嵌合し四角形の形状を保つ。これで作業は終了。後は他の人が穴から中へ入るだけ。更に強固にするには空間閉鎖パネル(KHP)である天井パネルから壁パネルに向かって、フランス落し、丸落し、ラッチ等のかんぬき状金物等の既存手段を使う事で丈夫なものが出来上がる。
【実施例1】
【0026】
図1に示す物は木製の集成材をパネル(P)に使っている。幅90cm、奥行き90cm、高さは180cmである。厚さは4cmであるが、比較的重量の軽い平屋建て木造家屋ならパネル(P)は25mm厚ベニヤ板でもOKかも知れないが、これには実験、試験が必要である。蝶番は分かり易く普通の物を使う絵が描いてあるが、長さ170cm程度の長蝶番を作れば丈夫に出来る。図に描いてある穴(AN)の高さは120cm、幅は30cmである。穴の上下は円形にしてある。これで普通の大人は横向きに入れる。パネルの強度を落とさない様、穴の大きさは極力控えてあるが、もう少し大きくしても大丈夫かも知れない。これも実験で検証すれば良い。日本の家屋は3尺モジュールを使っている。所謂畳の大きさが基準になっている。従って市販されている板もこのサイズが安価なのでこれを使ってみた。これで半畳のスペースを使う事で安全な生存空間が確保出来る。折り畳めば約幅90cm、奥行き約16cmの収納スペースで済む。これ位の収納スペースは工夫さえすれば、何処の家にも確保できるだろう。次に部屋の平均的な天井高さ(CH)は240cmなので天井パネルの奥行きは60cmしか取れない事になるが、これは建物壁に沿って垂直に天井パネルを収納する場合であり、角度を付け40度程傾けるか、二枚折にすれば収まる。又筒状空間全域に天井パネルが無くても天井パネルと壁パネルは嵌合出来るので、天井パネルの高さは60cmでも良い。しかし隙間から落下物は入る可能性はある。図2は折り畳み展開時の過程を示す説明図である。天井パネルに電池式のLED照明器具を付けておくと停電時の暗闇には便利である。
【実施例2】
【0027】
図3に示す物は請求項5の垂直断面形状が長方形のトンネル状の筒状物(TZB)である。トンネルの出入り口を塞ぐ扉面パネル(HP)を、トンネル状側壁(SK)に、蝶番(TB)等の回動可能手段でトンネル状側壁より回動可能に繋ぎ、トンネル内にあって、トンネルの出入り口を塞ぐ位置に向かって扉状に回動した後停止する手段(GKS)を設けた事を特徴とする請求項1記載の避難用シェルターである。筒状物(TZB)底部には合成樹脂版やシリコン製版の摩擦係数を減ずる物(MKG)を設けて摺動をし易くしている。廊下は部屋に行くための通路であり、部屋の入り口の所以外は通り抜けるだけなので、ここにトンネルが有っても通路の幅が少し狭くなるだけで、通常の生活に支障をきたす度合いは少ない。そして入り口に面している所に穴を開けて出入りを可能にしている。頻繁に出入りしない物入れ等の入り口であればトンネル自体を摺動移動して出入りする事が出来る。耐震改修工事が出来ない、歴史的伝統建造物や改修費用が捻出出来ない場合、この案は有効である。つまり安全な避難空間であるトンネルが摺動移動出来るので、設置し易い。トンネルが固定されると困るのは、部屋の出入り口が塞がれる事、掃除や手入れに支障をきたす事が考えられるが、移動出来る事によってこの問題が解消される。
【0028】
筒状空間小口、即ち出入り口を閉鎖する扉は、トンネルを菱形に押しつぶす荷重に抵抗する。扉が長さ方向に直角にならない位置でも角度なりに抵抗する。そして出来た扉間の隙間は出入りの為の空間にも出来る。図3平面図に示す(GKS)は天状パネルに設けられたゴム製やプラスチック製等のクサビである。回動してきた扉である壁面パネル(HP)がこの位置に来ると高さ寸法が縮まり、側壁(SK)から蝶番に吊られた扉状の壁面パネル(HP)が上下を突っ張り停止する。この事でトンネル状筒状空間を圧壊する荷重に抵抗する。廊下の幅が広い場合でトンネルの幅も広い場合は側壁にこの理屈の幅10cm程度の壁面パネル(HP)を連続して設け手すり棒で繋ぎ、回動、停止固定さす事で強度を上げる事も出来る。このトンネル状(筒状)の箱シェルターを使う例は比較的大きい建物なので、強度も大きいものが必要である、図3右上に示すパネル断面図は厚み1,2mmのキーストンプレートの両側に厚み1mm鋼板を溶接したサンドイッチパネルである。これをパネル(P)として用い、床、壁、天井、の交叉部は鋼製アングルを内外から沿え、溶接やボルト締めする事でより堅固な物が出来る。穴の小口には鋼製のフラットバーで溶接補強する。更に壁パネルを上に伸ばし天井を二重にすることで更に強い物も出来る。(図6、ハ、ニ参照)内装には木製薄板やクロス、ニードルパンチカーペット等を貼り付け、長時間救助を待つ事への環境緩和に貢献する。又周囲との調和の取れた仕上げをする事で更に採用され易い。
【0029】
図6イ、ロに示す物は廊下に置く避難用シェルターである。壁となるパネル(P)の外側上部にはベルクロテープ(BCT)雄側が設けてあり、これに対応する建物壁面にはベルクロテープ雌側が設けてある。普段は雌雄ベルクロテープにより、パネル(P)が建物壁面に沿ってへばり付いている。地震時には廊下に逃げ出し、両側のパネル(P)同士を引き合わせるとパネル(P)の内側上部に設けてあるラッチが嵌合し三角筒が形成される。パネルの高さは2m前後とし、引き手には紐をパネル(P)内面に付けておく事で普段の生活には邪魔に成らない引き手が出来る。廊下には床パネルの厚み分だけの段差は出来る。床パネルにはネジ式の雌穴を切り、底面にシリコン製版を設けたネジ式の摩擦係数減衰手段、シリコン製版(MKG)を4箇所以上設けている。上面にはプラスネジの凹みを設け、10円玉の硬貨で回す事が出来る。普段は建物床面には、三角筒床面が直接接触していて、簡単には動かないが、移動の必要がある時は10円玉の硬貨でシリコン製版(MKG)を回し三角筒床底面から下に突出させ、滑り移動をし易く出来る。壁面となるパネル(P)に開けられた穴(AN)は図面には丸穴が描かれているが、階段下物置等の小扉や電気コンセント、スイッチ等には目的に合う小穴を開ける事で、三角筒の移動を少なくする事が出来、通常生活に邪魔に成り難い避難用シェルターが出現する。
【0030】
図6ハ、ニに示す物は天井を二重にした実施例の断面図とその部分詳細図である。パネル(P)をキーストンプレートに鋼板を張った物を使用すれば木製パネルより丈夫な物が出来るが更に丈夫な物が要求される場合、この案は有効である。木造三階建ての老舗旅館等、伝統歴史的景観対象建物等、改造改修に、法的規制がある場合、資金的困難がある場合、この案で館内に居る人々の安全度が上がる
【0031】
以上大規模建物に使う事を前提に述べたが、住宅の廊下にも使う事も出来る。廊下は通り抜けるだけなのでシェルターの存在は殆ど邪魔に成らない。強度のあるものを適度な場所(建物剛心)に設ける事が出来る場合は、建物損壊そのものに抵抗する事にも貢献できる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
この発明は、子供の遊び場に出来る避難用シェルターであり、普段の生活には邪魔に成る度合い非常に少なく、地震時等の必要時には、入り込むだけや僅かな操作で、生存空間になる、普及し易い避難用シェルターであり、竹、木材を使った集成材、積層材や、キーストンプレートに両側から鋼板を貼ったパネル等を使うことで高強度なシェルターも作る事が出来、地震時の安全対策と国内産業の活性化、森林資源の活用、山の荒廃防止、雇用の創出に貢献出来、採用企業が出てくる事を願うものである。
【符号の説明】
【0033】
P、 平面形状長方形のパネル
TZB、筒状物
TZK、筒状空間
AN、 穴
KHP、空間閉鎖用パネル、
HP、 壁面パネル
TB、 蝶番
TTB 特殊蝶番
RTB、連続蝶番
DRS、脱着離脱可能手段
TP、 扉面パネル
SK、 トンネル状側壁
GKS、停止手段
PW、 荷重
BCT、ベルクロテープ
NGC、ネジ式シリコン製版
MKG、摩擦係数を減ずる物
GKS、停止手段
CH、 天井高さ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
かくれんぼや鬼ごっこ等子供の遊び場に出来る、平面形状長方形のパネル(P)を少なくとも3枚以上組み合わせて繋ぎ形成された大人の身体が入れる大きさの筒状空間(TZK)が形成される筒状物(TZB)であって、パネル(P)の少なくとも1枚以上には大人の身体が通れる大きさの穴(AN)が開けられており、その穴(AN)の形状は、円形、楕円形、長方形の入り隅コーナー部を円弧形にした内の、いずれかの形状とし、形成された筒状物(TZB)は容易に、折り畳み、組み立て、摺動移動、の内のいずれか一つ以上の手段が設けられている地震等災害時の、避難用シェルター。
【請求項2】
平面形状長方形のパネル(P)を少なくとも3枚以上、回動可能に組み合わせて繋いだ、身体が入る大きさの筒状物(TZB)であり、パネル(P)の少なくとも一枚以上には身体が出入り出来る大きさの穴(AN)が開けられており、筒状物両端小口の少なくとも一端側には、筒状物小口空間部面積の半分以上を閉鎖し、パネル(P)に嵌合する空間閉鎖パネル(KHP)を、いずれかのパネル(P)の筒状物両端小口の少なくとも一端辺より回動可能に繋いだ請求項1記載の避難用シェルター。
【請求項3】
複数のパネル(P)を鉛直に立てて壁面パネル(HP)とし、壁面パネル(HP)同士を蝶番(TB)等の回動可能手段で繋ぎ、繋ぎ合わせて出来た筒の水平断面形状が長方形であり、壁面パネル(HP)により形成される壁面内部空間が開き状態と閉じ状態に変形出来る折り畳み可能であり、壁面パネル(HP)の上端辺、下端辺のいずれか又は上端辺下端辺の両方に空間閉鎖パネル(KHP)を蝶番(TB)等の回動可能手段で繋ぎ、空間閉鎖パネル(KHP)が開き状態時の壁面パネル(HP)で形成される筒状空間(TZK)上下端小口のいずれかの水平位置に位置する時、空間閉鎖パネル(KHP)が2枚以上の壁面パネル(HP)に嵌合し、空間閉鎖パネル(KHP)により、壁面パネル(HP)が形成する筒状空間(TZK)を開き状態のまま維持する請求項1、2いずれかに記載の避難用シェルター。
【請求項4】
組み合わせ繋ぎ合わされるパネル(P)同士の繋ぎ合わせ部(接辺部)の一辺を、道具を使わないで脱着離脱出来る、脱着離脱可能手段(DRS)にて繋いだ請求項1、2、いずれかに記載の避難用シェルター。
【請求項5】
垂直断面形状が長方形のトンネル状の筒状物(TZB)であり、トンネルの出入り口を塞ぐ壁面パネル(HP)を、筒状物(TZB)の側壁(SK)に、蝶番(TB)等の回動可能手段でトンネル状側壁より回動可能に繋ぎ、トンネル内にあって、トンネルの出入り口を塞ぐ位置に向かって扉状に回動した後停止する、停止手段(GKS)を筒状物(TZB)の天井内部に設けた事を特徴とする請求項1記載の避難用シェルター
【請求項6】
回動可能手段の一部が特殊蝶番(TTB)であり、その特殊蝶番は片方の羽根の幅がパネル(P)の厚み寸法の約2倍であるものや、二本の回転軸を持った連動蝶番(RTB)(株式会社富沢のカタログに載っている様な物)であり、2枚のパネル(P)同士を繋ぎ、畳み込んでも、その間にパネル(P)の厚み以上の隙間が出来る特殊蝶番(TTB)使って避難空間が構成される請求項2、3、いずれかに記載の避難用シェルター。
【請求項7】
避難用シェルターに、ダンボールや紙で屋根や煙突、飾り窓、の形をしたものを取り付ける事や、色彩を施す事等、構造強度を必要としないが視覚的に人の美的感覚をそそる物をシェルターに設けた、請求項1、2、3、4、5、6いずれかに記載の避難用シェルター。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−180717(P2012−180717A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45828(P2011−45828)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(592095952)
【Fターム(参考)】