説明

部分的切込みにおいて包装材料の多層シートの完全性を制御するための方法および装置

【課題】部分的切込みにおいて包装材料のシートの完全性を制御する方法および装置の提供。
【解決手段】部分的切込み2が、包装材料のシート1の第1の面を通って作製され、また、正確に行われた場合には、包装材料のシート1の厚さの一部のみに及ぶものであって、該方法および装置が、第1の面と反対側にある包装材料のシート1の第2の面を発光装置9によって照射し、部分的切込み2において包装材料のシート1の第1の面の画像をテレビカメラ10によって取得し、部分的切込みにおいて包装材料のシート1の完全性を決定するために、制御ユニット12によって画像を分析することを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部分的切込みにおいて包装材料の多層シートの完全性を制御するための方法および装置に関する。
【0002】
本発明は、タバコの小包を形成するための包装材料の多層シートの完全性を制御するために有利には使用可能であり、以下の説明は純粋に例証として参照される。
【背景技術】
【0003】
タバコの小包は、通常、内部包装材料のシートに包まれたタバコの群によって画定される内部パッケージと、内部パッケージを包囲する外部パッケージとからなり、該外部パッケージは、椀型で、内部パッケージの周りに折り曲げられた外部包装材料のシートから作製されるか(軟質のタバコの小包)、または内部パッケージの周りに硬質のブランクを折り曲げることによって形成された硬質のヒンジ接続された蓋箱によって画定され得る(硬質のタバコの小包)。
【0004】
従来のタバコの小包において、タバコの群は、糊付けなしで長方形の箔の内部包装材料シートで内側を包装され、糊を使用して安定化された外部包装材料の長方形のシートで外側を包装される。
【0005】
タバコは、環境に対して高感度である。すなわち、雰囲気へ接触すると、その有機的特性は、(過度に水分を損失または吸収することによって)湿度の変化とともに、またはタバコが浸漬される揮発性物質(特に、クローブなどのスパイスで処理された芳香タバコの場合)の蒸発によって変化する傾向がある。したがって、タバコを保存するために、タバコの小包はセロファン包装され、すなわち気密性プラスチック材料のヒートシール性の上包に包装される。しかしながら、このことは、特に、小包が製造後しばらくしてから消費される場合に、小包中のタバコを完全に保存するためには必ずしも充分でないことがある。さらに、小包が開封されると上包が除去されるためにタバコを雰囲気に暴露し、小包が開封された直後にタバコが消費されない場合は、残りのタバコの有機的特性が劣化し得る。
【0006】
この欠点を除去する試みにおいて、Focke&Co.社の米国特許第4300676号明細書ではタバコの硬質の小包が提案され、内部パッケージは気密性があり、再使用可能なカバーフラップによって閉じられるタバコの取出開口部を有する気密なヒートシール性の包装材料のシートからなる。換言すれば、カバーフラップは締結手段を有し(たとえば、不乾性の再貼付接着剤の小片)、これによって、タバコの取出開口部を閉じる閉止位置においてカバーフラップを繰り返し固定する。
【0007】
気密性内部パッケージを製造するために、外部の紙層と、また障壁層(すなわち、タバコを外部雰囲気から隔離する気密層)を構成する透明なヒートシール性のプラスチック材料の少なくとも1つの内層とからなる多層シートの包装材料を使用することが提案されている。取出開口部を画定し、該取出開口部の周りにおいて包装材料のシートの制御された引裂を可能にするために、包装材料のシートは取出開口部の輪郭に沿って(通常はレーザ光線によって)事前切断され、外部の紙層のみを通ってプラスチック材料の内層には接触しない部分的切込みを形成する。
【0008】
障壁層はプラスチック材料の内層によって画定され、また内部パッケージを完全に気密にすることを保証するためには、障壁層は非接触のままにされることが重要である。したがって、包装材料のシートに部分的切込みを作製するステーションの下流において、タバコ包装装置は、部分的切込みにおいて包装材料のシート(すなわち、プラスチック材料の内層)の完全性を保証するための制御ステーションを装備する。しかしながら、現在まで、充分に効果的で(すなわち、包装材料のシートの完全性を安全に決定可能)、充分に信頼性があり(すなわち、経時的にドリフトまたは耐性に関連する変動によって影響されない)、高速(すなわち、瞬時に実施可能であるため、1分間に1000シートの包装材料もの数を取り扱う最新の包装機での使用に好適である)、および安価に実施できる、部分的切込みにおいて包装材料の多層シートの完全性を制御する方法はなかった。
【0009】
欧州特許出願公開第1857812号明細書は、可撓性包装材料の小片に形成された孔の品質制御するための光学制御システムを記載しており、これは、小片が孔を通って供給される際に孔の画像を取得するデジタルテレビカメラと、テレビカメラに対して小片の反対側に配置されて穴を照射するストロボ照射装置とを備える。
【0010】
国際公開公報第WO9901317号パンフレットは、レーザによってエアバッグカバーパネルに作製された微小穴の光学的品質制御を記載しており、これは、微小穴においてカバーパネルを照射するための光源と、光源に対してカバーパネルの反対側に配置されて、カバーパネルを透過する光量を検出するテレビカメラとを使用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、効果的で信頼性があり、高速で、また安価で容易に実施できる、部分的切込みにおいて包装材料の多層シートの完全性を制御するための方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によると、添付の請求項に請求されるように、部分的切込みにおいて包装材料の多層シートの完全性を制御するための方法および装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】部分的切込みを有する包装材料の多層シートの平面図である。
【図2】適切に行われた部分的切込みにおける図1の包装材料のシートの断面図である。
【図3】不適切に行われた部分的切込みにおける図1の包装材料のシートの断面図である。
【図4】図1の包装材料のシートの完全性を制御するための、本発明による装置の略断面図である。
【図5】図4の制御装置による図1の包装材料のシートの完全性の確認の過程において、図4の制御装置のテレビカメラによって記録された画像を概略的に示すものであり、適切に行われた切込みに対するものである。
【図6】図4の制御装置による図1の包装材料のシートの完全性の確認の過程において、図4の制御装置のテレビカメラによって記録された画像を概略的に示すものであり、不適切に行われた切込みに対するものである。
【図7】図4の制御装置による完全性の確認において、図1の包装材料のシートの適切に行われた部分的切込みにおける断面図である。
【図8】図4の制御装置による完全性の確認において、図1の包装材料のシートの不適切に行われた部分的切込みにおける断面図である。
【図9】図4の制御装置の変形例の略断面図である。
【図10】図4の制御装置のさらなる変形例の略断面図である。
【図11】図1の包装材料のシートの完全性を制御するための、本発明による制御装置の異なる実施の形態の略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のいくつかの非限定的実施の形態を添付の図面を参照して例証として説明する。
図1の数字1は、タバコの小包の気密性内部パッケージを製造するための、包装材料のヒートシール性多層シートを全体的に示す。包装材料のシート1は部分的切込み2を有し、該部分的切込みは、包装材料のシート1に対し垂直の方向Dに延伸し、適切に作製された場合には、包装材料のシート1の厚さの一部のみに及ぶ。図2は、包装材料のシート1の適切に行われた(すなわち、包装材料のシート1の厚さの一部のみに制限された)部分的切込み2においての断面図であり、および図3は、包装材料のシート1の不適切に行われた(すなわち、包装材料のシート1の厚さ全体に及ぶ)部分的切込み2においての断面図である。
【0015】
図2および3に示されるように、包装材料のシート1は、部分的切込み2によって完全に切り込みされた第1の非透明の紙材料製の外層3と、部分的切込み2により非接触の第2の透明材料(たとえば、ポリエチレン)製の内層4と、外層3と内層4との間に介装され、部分的切込み2により非接触の第3の透明材料(たとえば、PET)製の中間層5とからなる。部分的切込み2は、外層3によって画定された包装材料のシート1の外面6を通って作製され、適切に行われた場合は、外面6の反対側にあって内層4により画定された、包装材料のシート1の内面7にまで及ばない。
【0016】
図4の数字8は、部分的切り込み2において包装材料の多層シート1の完全性を制御するための制御ステーションを全体的に示し、すなわち、部分的切込み2において層4および5が完全であるか(望ましい状態)、または切り裂かれているか(望ましくない状態で包装材料のシート1の不良となる)を決定するためのものである。
【0017】
制御ステーション8は、包装材料のシート1の面6と反対側の内面7を照射するための発光装置9と、部分的切込み2において包装材料のシート1の外面6の画像11(図5,6)を取得するためのテレビカメラ10と、部分的切込み2において包装材料のシート1の完全性を決定するために画像11を分析する制御ユニット12とを備える。
【0018】
図4の実施の形態において、発光装置9は、部分的切込み2において包装材料のシート1の内面7を照射しないように設計されている。換言すると、発光装置9から放射された光(すなわち、光線13)は、部分的切込み2において影領域14(すなわち、発光方向において部分的切込み2の投影)を有する。光線13が顕著な減衰なしに内層4および中間層5を通って進行するが、外層3によって強く減衰するように、発光装置9により放射される光の波長を選択するよう留意することが重要である。
【0019】
発光装置9によって放射された光は、(インコヒーレントの、すなわちレーザ光源からのものでない)光線13の入射角が、方向Dに対して主として平行になるようにする。
【0020】
図5および6に示されるように、画像11中の部分的切込み2の再生物は、部分的切込み2が適正に行われた(すなわち、中間層5および内層4に接触せず、包装材料のシート1の完全性を示す)場合には、包装材料のシート1の他の部分よりも明るく、部分的切込み2が不適正に行われた(すなわち、中間層5および内層4にも及び、包装材料のシート1の不完全性を示す)場合には、包装材料のシート1の他の部分よりもくすんでいることが試験により示されている。換言すると、不適正に行われた部分的切込み2(すなわち、中間層5および内層4にも及び、包装材料のシート1の不完全性を示す)を再生する画像11の領域は、包装材料のシート1の他の部分よりも暗くなっている。
【0021】
図5は、包装材料のシート1からテレビカメラ10によって取得した画像11の例を示し、ここでは部分的切込み2は適正に行われている(すなわち、中間層5および内層4に接触していない)。図示されるように、部分的切込み2の全体が包装材料のシート1の他の部分よりも明るく見える。他方で、図6は、包装材料のシート1からテレビカメラ10によって取得した画像11の例を示し、ここでは部分的切込み2は適正に行われていない(すなわち、中間層5および内層4にも及ぶ)。図示されるように、いくつかの点(すなわち、切り込みが適正に行われていない場所)において、部分的切込み2は包装材料のシート1の他の部分よりも暗く見える。
【0022】
したがって、画像11を分析するために、制御ユニット12は、部分的切込み2の再生物の明度と試験により決定されたしきい値とを比較し、該しきい値は固定であるか、または画像11中の包装材料のシート1の明度に依存する(すなわち、部分的切込み2の再生物の明度は、絶対しきい値または画像11中の包装材料のシート1の明度に依存した相対しきい値と比較され得る)。換言すると、制御ユニット12は、画像11中の部分的切込み2の明度が第1のしきい値を超えており、包装材料のシート1の他の部分よりも明るい場合に、部分的切込み2において包装材料のシート1の完全性を決定し、また画像11中の部分的切込み2の明度が第2のしきい値(第1の値と同一または異なり得る)を下回り、包装材料のシート1の他の部分よりもくすんでいる場合に、部分的切込み2において包装材料のシート1の不完全性を決定する。
【0023】
図7に示されるように、包装材料のシート1の内面7に当たる光線13の一部は内面7にて反射し、一部(光線13a)は、(図7においては明確性のために強調されている、小さな所与の屈折角をもって)内層4を貫通する。内層4を貫通する光線13aのうち、一部(光線13b)はまた、(所与の屈折角をもって)中間層5を貫通し、一部は一連の反射後に内層4内に閉じ込められ、一部は内面7を通って内層4から出る。
【0024】
同様に、中間層5を貫通する光線13bのうち、一部は(非透明の紙材製であり、その繊維質により光を拡散する傾向がある)外層3を貫通し、少数が外面6を通って出て、一部は一連の反射後に中間層5内に閉じ込められ、一部は中間層5から出て内層4に戻る。
【0025】
図7に示されるように、外層3のみに及ぶ部分的切込み2においては、外層3がないために、中間層5内の光線13bの一部(光線13c)は(所与の屈折角をもって)中間層5から出て部分的切込み2内で拡散するため、包装材料のシート1の他の部分よりも明るくなる。実際に、光線13cは、層4および5の個々の材料による屈折にもかかわらず、内面7に当たる光線13の方向(主として方向Dと平行)と略平行である伝搬方向を維持する。
【0026】
部分的切込み2は数百ミリメータの横寸法を有するため、本発明の方法では、制御ステーション8にあるテレビカメラ10が部分的切込み2に焦点を合わせ、(画像11において)明度を正確に測定するように調整されることを必要とする。
【0027】
他方で、図8において、層3〜5のすべてに及ぶ部分的切込み2において、内層4内の光線13aと中間層5内の光線13bは、方向Dに対して主として平行な方向において部分的切込み2を貫通するため、テレビカメラ10によって捕らえられない。
【0028】
図4の実施の形態において、発光装置9は、方向Dに対して平行な発光方向において、部分的切込み2の投影から所与の距離をもって外側に配置された多数の発光要素15(たとえば、LED)を備える。
【0029】
図9の変形例は2つの異なる発光装置9を備え、その各々は、発光要素15(たとえば、均一に拡散した単色光のバックライト要素)を備え、方向Dに対して平行な発光方向において、部分的切込み2の投影から所与の距離をもって外側に配置される。
【0030】
図10の変形例において、部分的切込み2と同一形状で、部分的切込み2よりも概して大きく、発光方向に対して交差した遮蔽体17が、部分的切込み2において発光装置9と包装材料のシート1の面7との間に介装される。
【0031】
図11の実施の形態において、発光装置9は、部分的切込み2において直接的にのみ内面7を照射し(すなわち、実施の形態4〜10と正反対に作用する)、内層4および/または中間層5の材料によって波長が遮蔽される電磁放射を発する。本実施の形態において、内層4および中間層5が完全である場合(すなわち、部分的切込み2が適切に行われた場合)、光線13が内層4および/または中間層5によって遮蔽されてテレビカメラ10のレンズに到達しないため、画像11中の部分的切込み2はくすんでいる。反対に、内層4および中間層5が完全でない場合(すなわち、部分的切込み2が適切に行われなかった場合)、光線13が内層4および/または中間層5によって遮蔽されずにテレビカメラ10のレンズに到達するため、画像11中の部分的切込み2はきわめて明るい。換言すると、図11の実施の形態において、画像11中の部分的切込み2の明度は、図4〜10の実施の形態の明度とは反対の意味である。
【0032】
一実施の形態において、増幅器18は、外面6とテレビカメラ10のレンズとの間に介装され、発光装置9によって放射された電磁放射により励起されて、発光装置9によって放射された電磁放射に当たった際には異なる波長の電磁放射を発し、発光装置9からの電磁放射を、テレビカメラ10のセンサがより高感度となる異なる電磁放射に変換する。
【0033】
たとえば、近赤外光が白黒テレビカメラにおいて(すなわち、白黒の記録のために)使用可能であり、またスペクトル中の特定の色の光がカラーテレビカメラにおいて使用可能である。
【0034】
すべての実施の形態において、発光は断続的であり、テレビカメラ10による画像取得に時間を適合される。
【0035】
説明した実施の形態において、包装材料の多層シート1は、非透明材料の外層3と、透明材料の内層4と、透明材料の中間層5とからなる。図示されない異なる実施の形態において、透明材料の中間層5は、除去されるか非透明の材料製でよい。別の実施の形態において、包装材料のシート1は、非透明材料製の外層3と透明材料製の内層4との間に介装されたさらなる中間層を備える。
【0036】
説明された部分的切込み2において包装材料の多層シート1を完全性を制御するための制御方法および装置は、きわめて効率的であり(すなわち、包装材料のシート1の完全性を安全に決定可能である)、充分に信頼性があり(すなわち、時間あるいは環境動向、または公差関連変動の大きさおよび形状に影響されない)、高速(すなわち、瞬時に実施可能であるため、1分間に1000シートの包装材料もの数を取り扱う最新の包装機での使用に好適である)、および(低コストで容易に入手可能な市販のハードウェアおよびソフトウェアを使用して)安価に実施できるため、多くの利点を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部分的切込み(2)において包装材料の多層シート(1)の完全性を制御する方法であって、該部分的切込みが、包装材料のシート(1)の第1の面(6)を通って作製され、また、該部分的切込みが正確に行われた場合には、包装材料のシート(1)の厚さの一部のみに及ぶものであって、該方法が、次の工程、
部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の第1の面(6)の画像(11)をテレビカメラ(10)によって取得する工程と、
部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の完全性を決定するために、制御ユニット(12)によって画像(11)を分析する工程と、を含み、
該方法が、第1の面(6)と反対側にある包装材料のシート(1)の第2の面(7)を部分的切込み(2)の外側からのみ発光装置(9)によって照射し、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の第2の面(7)を照射しない工程をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記部分的切込み(2)において発光装置(9)と包装材料のシート(1)の第2の面(7)との間に、部分的切込み(2)の形状を再生する遮蔽要素(17)を介装する工程をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記遮蔽要素(17)が、部分的切込み(2)の横寸法よりも大きく、発光方向に対して交差してなる請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記発光装置(9)が、発光方向において、部分的切込み(2)の投影から所与の距離をもって外側に配置された少なくとも1つの発光要素(15)を備えた請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記画像(11)中の部分的切込み(2)の再生物が第1のしきい値を超えた明度である場合に、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の完全性を決定し、画像(11)中の部分的切込み(2)の再生物が第2のしきい値を下回る明度である場合に、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の不完全性を決定する工程をさらに含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記画像(11)中の部分的切込み(2)の再生物が包装材料のシート(1)の他の部分の明度を超える場合に、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の完全性を決定し、画像(11)中の部分的切込み(2)の再生物が包装材料のシート(1)の他の部分の明度を下回る場合に、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の不完全性を決定する工程をさらに含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記包装材料のシート(1)が、第1の面(6)を画定し、部分的切込み(2)によって完全に切り込みされた第1の非透明材料製の外層(3)と、第2の面(7)を画定し、部分的切込み(2)に影響されない第2の透明材料製の内層(4)と、を備えた請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記包装材料のシート(1)が、外層(3)と内層(4)との間に配置され、部分的切込み(2)に影響されない第3の透明材料製の中間層(5)を備えた請求項7記載の方法。
【請求項9】
部分的切込み(2)において包装材料の多層シート(1)の完全性を制御する装置であって、該部分的切込みが、包装材料のシート(1)の第1の面(6)を通って作製され、包装材料のシート(1)の厚さの一部のみに及ぶものであって、該装置が、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の第1の面(6)の画像(11)を取得するためのテレビカメラ(10)と、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の完全性を決定するために画像(11)を分析する制御ユニット(12)とを備え、該装置が、第1の面(6)と反対側にある包装材料のシート(1)の第2の面(7)を部分的切込み(2)の外側からのみ照射し、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の第2の面(7)を照射しない発光装置(9)を備えることを特徴とする装置。
【請求項10】
部分的切込み(2)において包装材料の多層シート(1)の完全性を制御する方法であって、該部分的切込みが、包装材料のシート(1)の第1の面(6)を通って作製され、また、正確に行われた場合には、包装材料のシート(1)の厚さの一部のみに及ぶものであって、該包装材料のシート(1)が、第1の面(6)を画定し、部分的切込み(2)によって完全に切り込みされた少なくとも1つの第1の材料製の外層(3)と、第1の面(6)と反対側の包装材料のシート(1)の第2の面(7)を画定し、部分的切込み(2)が正確に作製された場合は部分的切込み(2)に影響されない少なくとも1つの第2の材料製の少なくとも1つの内層(4)と、を備え、前記方法が、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の第1の面(6)の画像(11)をテレビカメラ(10)によって取得する工程と、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の完全性を決定するために画像(11)を制御ユニット(12)によって分析する工程と、を含み、前記方法が、部分的切込み(2)において直接的に包装材料のシート(1)の第2の面(7)を発光装置(9)によって照射する工程をさらに含み、該発光装置が、第2の材料によって遮蔽される波長の電磁放射を発することを特徴とする方法。
【請求項11】
前記第1の面(6)とテレビカメラ(10)との間に増幅器(18)を介装する工程をさらに含み、該増幅器が、発光装置(9)によって放射された電磁放射により励起され、発光装置(9)によって放射された電磁放射に当たった際には異なる波長のさらなる電磁放射を発する請求項10記載の方法。
【請求項12】
部分的切込み(2)において包装材料の多層シート(1)の完全性を制御する装置であって、該部分的切込みが、包装材料のシート(1)の第1の面(6)を通って作製され、包装材料のシート(1)の厚さの一部のみに及ぶものであって、該包装材料のシート(1)が、第1の面(6)を画定し、部分的切込み(2)によって完全に切り込みされた少なくとも1つの第1の材料製の外層(3)と、第1の面(6)と反対側にある包装材料のシート(1)の第2の面(7)を画定し、部分的切込み(2)が正確に作製された場合は部分的切込み(2)に影響されない第2の材料製の少なくとも1つの内層(4)と、を備え、前記装置が、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の第1の面(6)の画像(11)を取得するためのテレビカメラ(10)と、部分的切込み(2)において包装材料のシート(1)の完全性を決定するために画像(11)を分析する制御ユニット(12)とを備え、前記装置が、包装材料のシート(1)の第2の面(7)を部分的切り込み(2)において直接的に照射し、第2の材料によって遮蔽される波長の電磁放射を発する発光装置(9)を備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−266447(P2010−266447A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−113672(P2010−113672)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(592033493)ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ (38)
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
【Fターム(参考)】