説明

部品供給装置

【課題】個別のトレーに頼ることなくかつ部品を傷付けることなく1個ずつ次工程へ供給できる部品供給装置を提供する。
【解決手段】部品1を縦横に整列して載置した部品パレット2を、共通の支軸を中心に揺動可能に配設された2つの反転ケース12、13の一方12に納めた後、該一方の反転ケース12に対して他方の反転ケース13を閉じ合せた状態として回動操作し、部品パレット2を他方の反転ケース13に部品1の整列状態を維持したまま反転移載する。次に、反転ケース13の一端側の底板に形成した長孔を開放し、ベースプレート10の裏面側に配置した可動シャッター23に設けた部品通過口27を通して可動シュート30へ部品1を1個ずつ払い出し、可動シャッター23の走行により部品通過口27を前記長孔に沿って所定のピッチで変位させると共に、この可動シャッター23の動きに可動シュート30を追従させて、反転ケース13内の部品の全てをシュート5に払い出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品を整列して供給する部品供給装置に係り、より詳しくは複数の部品が縦横に整列して載置された部品パレットから1個ずつ部品を払い出す部品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
部品を整列して供給する部品供給装置としては、ボウル内で部品に振動と回転とを与えて整列させるボウル型パーツフィーダがよく知られている。しかし、このボウル型パーツフィーダでは、部品同士の衝突、あるいは部品と他部材との衝突によって部品に傷が付きやすいという問題があり、傷が付きやすい部品または傷が付くのをきらう部品への適用は困難となる。
【0003】
そこで、傷が付きやすい部品または傷が付くのをきらう部品については、予め整列させた状態として1個ずつまたは複数個ずつ払い出すことを行っている。たとえば、特許文献1に記載のものでは、軟弱果実等の要保護物品を個別にトレーに載せて、密に整列させてコンテナ内に納め、該コンテナをコンベアで所定の位置まで搬送した後、コンテナの側壁を開放して次工程のコンベア上へトレーごと必要個数の物品(部品)を押出すようにしている。
【特許文献1】特開平09−202439号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に記載されるように物品(部品)を個別にトレーに載せて供給する方式では、部品と一緒にトレーが次工程へ供給されるため、トレーを回収する作業が必要になり、用意するトレーの数も多くなって、トレーの管理に面倒な手続を要する、という問題があった。
【0005】
本発明は、上記した技術的背景に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、個別のトレーに頼ることなくかつ部品を傷付けることなく1個ずつ次工程へ供給できる部品供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、複数の部品が縦横に整列して載置された部品パレットと、該部品パレットを部品の整列状態を維持しながら反転させるパレット反転手段と、該パレット反転手段にて反転された部品パレットから部品を1個ずつ払い出す部品払出し手段と、該部品払出し手段から払い出された部品を移送するシュートとからなることを特徴とする。
【0007】
このように構成した部品供給装置においては、複数の部品が縦横に整列して載置された部品パレットを部品の整列状態を維持しながら反転させるので、部品同士が衝突したり、部品が他部材と衝突することはなく、部品の損傷が防止される。また、部品パレットを反転させてから部品を一個ずつ払い出すので、部品ごとにトレーを用意する必要がないことはもちろん、部品パレットを次工程へ供給する必要がなく、トレー(部品パレット)の管理は簡単となる。
以下に、本発明の態様をいくつか例示し、それらについて項分けして説明する。
【0008】
(1)複数の部品が縦横に整列して載置された部品パレットと、該部品パレットを部品の整列状態を維持しながら反転させるパレット反転手段と、該パレット反転手段にて反転された部品パレットから部品を1個ずつ払い出す部品払出し手段と、該部品払出し手段から払い出された部品を移送するシュートとからなり、前記パレット反転手段は、共通の支軸を中心に揺動可能に配設された2つの反転ケースを開閉動作させて、前記部品パレットを一方の反転ケースから他方の反転ケースへ反転移載するようになっており、前記部品払出し手段は、前記他方の反転ケースの一端側の底板または側壁に形成された長孔と、該他方の反転ケースにスライド可能に装着され、前記長孔を開閉するスライド板と、前記長孔を外側から塞ぐように配置され、部品1個の通過を許容する部品通過口を前記長孔に沿って変位させる可動シャッターとを備え、前記シュートは、固定シュートに対して伸縮可能に結合された可動シュートを備え、該可動シュートは、前記可動シャッターの部品通過口に一端側の開口部を臨ませた状態で該可動シャッターに連動可能に連結されていることを特徴とする部品供給装置。
【0009】
本(1)項記載の部品供給装置においては、パレット反転手段が、2つの反転ケースを開閉動作させて、部品パレットを一方の反転ケースから他方の反転ケースへ反転移載する構成となっているので、部品の整列状態を崩すことなく反転することができる。また、部品パレットを反転した後は、スライド板をスライドさせて反転ケースの長孔を開放することで、可動シャッターの部品通過口から1個ずつ部品をシュートへ払い出し可能となる。この場合、可動シャッターを移動させてその部品通過口を前記反転ケースの長孔に沿って所定のピッチで変位させることで、可動シュートがこの動きに追従し、反転ケース内に整列している部品の全てを一列単位でシュートへ払い出すことができる。
【0010】
(2)前記可動シャッターがベルトからなっており、該ベルトは、繰出しローラと巻取りローラとにより駆動されることを特徴とする(1)項に記載の部品供給装置。
【0011】
本(2)項に記載の部品供給装置においては、部品払出し手段を構成する可動シャッターがベルトからなっているので、スペースをとらずに可動シャッターを配設することができる。
【0012】
(3)前記部品が、転動可能な円形状をなしており、他方の反転パレットから部品払出し手段の部品通過口を経てシュートへ転動しながら移動することを特徴とする(1)項または(2)項に記載の部品供給装置。
【0013】
本(3)項記載の部品供給装置においては、部品が、転動可能な円形状をなしているので、反転した部品パレット受ける反転ケースを、長孔を設けた一端側がわずか下方傾斜するように配置するだけで、部品が転動しながら部品通過口を通してシュート側へ移動する。
【0014】
(4)前記部品パレットが熱処理トレーであり、該熱処理トレーは、部品を載置したまま熱処理工程から搬送されて、一方の反転パレットに収納されることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の部品供給装置。
【0015】
本(4)項記載の部品供給装置においては、熱処理用トレーをそのまま部品パレットとして用いるので、部品パレットに改めて部品を整列して載置する作業が不要になり、きわめて効率的となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る部品供給装置によれば。個別のトレーに頼ることなくかつ部品を傷付けることなく1個ずつ次工程へ供給できるので、面倒なトレー管理が不要となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基いて説明する。
【0018】
図1〜5は、本発明に係る部品供給装置の一つの実施形態を示したものである。本実施形態としての部品供給装置は、複数の部品1が縦横に整列して載置された部品パレット2と、この部品パレット2を部品1の整列状態を維持しながら反転させるパレット反転装置(パレット反転手段)3と、このパレット反転装置3にて反転された部品パレット2から部品1を1個ずつ払い出す部品払出し装置(部品払出し手段)4と、この部品払出し装置4から払い出された部品を次工程へ移送するシュート5とから概略構成されている。
【0019】
本部品供給装置は、熱処理が施された部品1を一列に整列して次工程の加工設備へ供給するためのもので、熱処理工程と加工工程との間に設定した部品供給ステーションに設置されている。上記部品パレット2は、ここでは部品1の熱処理に供した熱処理トレーがそのまま用いられており、部品パレット2には、熱処理を終えた多数の部品1が複数のガイドフレーム2aを利用して多数整列して載置されている。なお、部品1としては、ここではギヤ等の転動可能な円形部品が選択されている。
【0020】
上記パレット反転装置3は、ベースプレート10と、ベースプレート10上に共通の支軸11を中心に揺動可能に配設された2つの反転ケース12、13とを備えている。各反転ケース12、13は、部品パレット2を丁度収納できる大きさを有しており、相互に開閉可能に前記支軸11に回動可能に結合されている。2つの反転ケースのうち、図の左側に位置する一方の反転ケース12には、上記熱処理を終えた部品1が載置された部品パレット2が納められるようになっており、該反転ケース12の内壁面には、部品パレット2を支承する台枠14が設けられている。また、図の右側に位置する他方の反転ケース13の内壁面には、反転後の部品パレット2を適当な高さに支承する台枠15が設置されている。2つの反転ケース12、13は、それぞれの一側面に設けた把手16、17を介して人手によって開閉操作される。
【0021】
このようなパレット反転装置3においては、図2に示されるように一方の反転ケース12に部品パレット2を納めた後、他方の反転ケース13を一方の反転ケース12に対して閉じ合せ、その後、両者を閉じ合せたまま反転させると、図4に示されるように部品パレット2が他方の反転ケース13に反転移載される。このとき、図5に示されるように部品パレット2が他方の反転ケース13内の台枠15に中吊り状態で支承され、これによって各部品1は部品パレット2の底から離れて該反転ケース13の底板13a上に載置された状態となる。しかし、この状態では、部品パレット2内のガイドフレーム2aが隣接する部品1の間に存在するので、各部品1は、初期の整列状態を維持したまま反転ケース13の底板13aに載置される。
【0022】
上記部品払出し装置4は、他方の反転ケース13の一端側の底板13aにその一側壁に沿って形成された長孔20(図5)と、ベースプレート10に前記長孔20に整合するように形成された長孔21(図2)と、反転ケース13の底板13aにスライド可能に装着され、前記長孔20を開閉するスライド板22と、ベースプレート10の裏面側に前記2つの長孔20、21を塞ぐように配置された後述の可動シャッター23とを備えている。2つの長孔20、21は、反転ケース13の底板13a上に整列している部品1の整列範囲を超える十分なる長さと部品1の通過を許容する十分なる幅とを有している。スライド板22には把手22aが設けられており、反転ケース13の長孔20は、把手22aを介してスライド板22を人手によって操作することで、開閉される。
【0023】
上記可動シャッター23は、図3によく示されるように、ここでは繰出しローラ24と巻取りローラ25とに巻回されたベルト26からなっている。巻取りローラ25は、ベースプレート10の裏面に固設したモータ27の出力軸27aに嵌合固定されており、ベルト26は、モータ27の駆動で巻取りローラ25が回転することで前記2つの長孔20、21に沿って走行する。繰出しローラ24には、ベルト26に張力を付与するばね(図示略)が付設されており、ベルト26は、撓むことなく緊張状態を維持して走行する。
【0024】
本実施形態において、上記ベルト25の途中は切断されており、その切断端が、上記シュート5を構成する後述の可動シュート30の一端部に連結されている。可動シュート30の一端部の開口部は、部品1個の通過を許容する大きさを有しており、ここでは、該開口部が部品通過口27(図2)として共用される。この部品通過口27は、ベルト26の走行に応じて長孔20、21に沿って変位し、反転ケース13内に整列している部品1の列に整合する位置に選択的に位置決めされる。部品通過口27が反転ケース13内の部品1の列に整合することで、その列の先端の部品1が2つの長孔20、21および部品通過口27を経て可動シュート30へ払い出される。なお、部品通過口27は、幅広のベルトを採用した場合には、該ベルトの開口部として構成してもよく、この場合は、該ベルトの背面に前記開口部に整合せて可動シュート30が連結されることになる。
【0025】
シュート5は、上記可動シュート30とこの可動シュート30を伸縮可能に嵌合させた固定シュート31とを備えている。固定シュート31は、ベースプレート10に沿って、次工程の加工設備まで延ばされている。可動シュート30は、その一端部がL字形に湾曲してベースプレート10の裏面側へ入り込み、上記したように可動シャッター23としてのベルト26に連結されている。可動シュート30は、ベルト26の走行に連動して固定シュート31に対して伸縮動作し、これによって反転ケース13から可動シュート30に払い出された部品1は固定シュート31を経て次工程へ移送される。
【0026】
以下、上記のように構成した部品供給装置の作用を説明する。
図1に示したように、熱処理トレーとしての部品パレット2には熱処理を終えた部品1が縦横に整列して載置されており、この部品パレット2は、たとえば、コンベヤによって熱処理工程から部品供給ステーションまで搬送される。部品供給ステーションには、パレット反転装置3を構成する2つの反転ケース12、13が相互に180度開いた状態で待機しており、前記部品パレット2の1つが、図2に示したように左側に位置する一方の反転ケース12内に納められる。
【0027】
一方の反転ケース12内に部品パレット2が納められると、右側に位置する他方の反転ケース13が揺動操作されて、一方の反転ケース12に対して閉じ合わされる。その後、両反転ケース12、13を閉じ合せたまま、ベースプレート10に他方の反転ケース13が当接するまで回動させる。すると、部品パレット2が一方の反転ケース12から他方の反転ケース13に反転移載され、部品パレット2に載置されていた部品1は、その整列状態を維持したまま反転ケース13の底板13a上に載置される(図5参照)。そして、この反転終了により、一方の反転ケース12が元の待機位置(開き位置)に戻され、これにて部品パレット2の反転作業は終了する。
【0028】
しかして、上記した反転中、反転ケース13の底板13aに形成された長孔20がスライド板22によって閉じられており、部品1が長孔20から外部へ飛び出すことはない。また、反転に際しては、部品1が整列状態を維持したまま部品パレット2と一体に移載されるので、部品1同士が衝突したり、部品1が反転ケース12、13や部品パレット2と衝突することはなく、部品1の損傷が防止される。なお、この反転に際しては、部品パレット2を納めた一方の反転ケース12を途中まで起立させて、これに他方の反転ケース13を合せて一緒に回動させても、あるいは他方の反転ケース13がいまだベースプレート10から離間している反転途中で、一方の反転ケース12を元の位置に戻すようにしてもよく、これによって反転に要する時間の短縮が可能になる。
【0029】
上記反転終了後は、図4、5に示されるように、スライド板22を引抜いて、反転ケース13の底板13aの長孔20を開放する。本実施形態において、ベースプレート10、すなわち反転ケース12、13は長孔20を設けた一端側がわずか下方傾斜するように位置決めされており、前記長孔20の開放により反転ケース13内の最先端の部品1が長孔20から落下しようとする。このとき、可動シャッター23を構成するベルト26内の部品通過口27が、たとえば、反転ケース13内に整列している部品1の左端側の列に対向して位置決めされていると、前記長孔20の開放により、左端側の1列の最先端の部品1が2つの長孔20、21および部品通過口27を経て可動シュート30へ払い出される(図5参照)。可動シュート30へ払い出された部品1は、可動シュート30内を転動しながら固定シュート31側へ移動し、さらに次工程へと移動する。一方、反転ケース13内の部品1は、部品通過口27に向けて転動して、順次長孔20、21および部品通過口27を経てシュート5へ払い出される。
【0030】
このようにして反転ケース13内の左端側の一列の部品1が全てシュート5へ払い出されたら、モータ27によって可動シャッター23を構成するベルト26が、反転ケース13内の部品1の整列ピッチ分だけ右方向へ走行駆動され、該ベルト26内の部品通過口27が部品1の次ぎの列に対向して位置決めされる。これにより次の列の部品1が1個ずつシュート5へ払い出され、以降、ベルト26の走行により部品通過口27が所定のピッチで右方向へ変位させられ、これによって反転ケース13内の全ての部品1がシュート5へ払い出され、一つの部品パレット2分の部品供給は終了する。なお、ベルト26内の走行方向は任意であり、反転ケース13の右端側から左端側へ走行させても、反転ケース13の中央から左・右方向へ走行させてもよい。また、部品通過口27の次工程における部品1の加工サイクルに合せてモータ27を作動させてベルト26を送ることで、シュート5内に滞留する部品の数を調整することも可能である。
【0031】
本部品供給装置によれば、部品パレット2を反転させてから部品1を一個ずつ払い出すので、部品1ごとにトレーを用意する必要がなく、その上、部品パレットを次工程へ供給する必要がなくて、トレー(部品パレット)の管理は簡単となる。上記実施形態においては特に、部品払出し装置4を構成する可動シャッター23としてベルト26を用いているので、スペースをとらずに可動シャッター23を配設することができ、全体の省スペース化を図ることができる。また、熱処理用トレーをそのまま部品パレット2として用いるので、部品パレットに改めて部品を整列して載置する作業が不要になり、きわめて効率的に反転作業を行うことができる。
【0032】
なお、上記実施形態においては、反転ケース13の底板13aに形成した長孔20を通して部品1を払い出すようにしたが、本発明は、反転ケース13の側壁に設けた長孔を通して部品1を払い出すようにしてもよく、この場合は、部品払出し装置4を構成する可動シャッター23が、反転ケース13の側壁の外側に配置される。
【0033】
また、上記実施形態においては、可動シャッター23をベルト26により構成したが、該可動シャッターは、長手方向の一部に部品通過口を設けた長尺な平板から構成してもよいものである。この場合は、たとえば、ラック・ピニオン機構等により可動シャッター(平板)を直線移動させるようにする。
【0034】
また、上記した部品パレット2は、専用の部品パレットを用意してもよいことはもちろんである。
【0035】
さらに、本発明が対象とする部品の種類は任意であり、多角形または異形であってもよい。多角形または異形の部品を対象とする場合は、プッシャにより反転ケース13内から部品を押し出すようにしてもよい。また、このような部品を対象とする場合は、シュート5にコンベヤを追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る部品供給装置の全体構造を示す斜視図である。
【図2】本部品供給装置における部品パレット反転中の状態を示す斜視図である。
【図3】本部品供給装置を構成する部品払出し装置の実施形態を示す斜視図である。
【図4】本部品供給装置における部品パレット反転後の状態を示す斜視図である。
【図5】本部品供給装置の要部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 部品
2 部品パレット
3 パレット反転装置(パレット反転手段)
4 部品払出し装置(部品払出し手段)
5 シュート
10 ベースプレート
11 支軸
12 一方の反転ケース
13 他方の反転ケース
20 長孔
22 スライド板
23 可動シャッター
27 部品通過口
30 可動シュート
31 固定シュート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品が縦横に整列して載置された部品パレットと、該部品パレットを部品の整列状態を維持しながら反転させるパレット反転手段と、該パレット反転手段にて反転された部品パレットから部品を1個ずつ払い出す部品払出し手段と、該部品払出し手段から払い出された部品を移送するシュートとからなり、前記パレット反転手段は、共通の支軸を中心に揺動可能に配設された2つの反転ケースを開閉動作させて、前記部品パレットを一方の反転ケースから他方の反転ケースへ反転移載するようになっており、前記部品払出し手段は、前記他方の反転ケースの一端側の底板または側壁に形成された長孔と、該他方の反転ケースにスライド可能に装着され、前記長孔を開閉するスライド板と、前記長孔を外側から塞ぐように配置され、部品1個の通過を許容する部品通過口を前記長孔に沿って変位させる可動シャッターとを備え、前記シュートは、固定シュートに対して伸縮可能に結合された可動シュートを備え、該可動シュートは、前記可動シャッターの部品通過口に一端側の開口部を臨ませた状態で該可動シャッターに連動可能に連結されていることを特徴とする部品供給装置。
【請求項2】
前記可動シャッターがベルトからなっており、該ベルトは、繰出しローラと巻取りローラとにより駆動されることを特徴とする請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項3】
前記部品が、転動可能な円形状をなしており、他方の反転パレットから部品払出し手段の部品通過口を経てシュートへ転動しながら移動することを特徴とする請求項1または2に記載の部品供給装置。
【請求項4】
前記部品パレットが熱処理トレーであり、該熱処理トレーは、部品を載置したまま熱処理工程から搬送されて、一方の反転パレットに収納されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の部品供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−149405(P2009−149405A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−328669(P2007−328669)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】