説明

部品在庫制御システム

【課題】最終購買で対応する部品生産終了後の期間が長期間に及ぶ場合においても、最終購買数量を多めに設定することなく、欠品リスクを低減する部品在庫制御プログラム、システムを提供する。
【解決手段】過去から現在までの単位期間毎の前記部品の出庫実績数と在庫実績数を時系列に格納するステップと、過去から未来の時点までの単位期間毎の前記部品の出庫予測数と在庫予測数を時系列に格納するステップと、現時点における在庫実績数1と、過去の時点1において算出した過去の時点1から未来の時点までの期間1における出庫予測数1と現時点において算出した現時点から未来の時点までの期間2における出庫予測数2を用いて未来の時点における在庫数の差分1を算出するステップと、前記差分1を用いて現時点以降の在庫修正計画を算出するステップと、をコンピュータに実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降機等の稼動機器に用いられる保守部品の在庫コストを低減する部品在庫制御プログラム、及びこの方法を実行するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
昇降機などの稼動機器を長期間にわたって品質維持していくためには、定期的あるいは故障発生時に部品の交換を行う必要がある。保守会社は通常、交換に必要な保守部品の必要数を適切なタイミングにサプライヤから調達している。しかしながら、近年、サプライヤからの最終購買の通達件数が増加し、部品必要数を一度にまとめて調達せねばならない状況が増加している。しかも、サプライヤによる部品生産期間は短くなる傾向にあるため、まとめて購入すべき数量を算出する需要予測期間は長くなってきている。最終購買による調達は、通常の調達に比べ、需要予測の対象期間が長期間に及ぶため、最終購買数量を設定する担当者は、欠品を恐れて多めに最終購買を行う傾向が強い。その結果、最終購買においては多額の初期投資が必要となるうえ、最終的に滅却となるケースが頻発して問題となっている。そこで、部品生産終了が通達された時点における過剰な最終購買を抑制するため、最終購買で対応する部品生産終了後の期間における欠品リスクを低減する在庫制御技術が必要となる。
【0003】
この在庫制御技術に関し、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1に記載の技術では、過去の出庫実績数、故障傾向、顧客からの駆け込み需要予測の3つを考慮する。それにより、最終購買で対応する部品生産終了後の期間における部品の必要数を高精度に予測し、欠品リスクの低減を図る技術である。
【0004】
【特許文献1】特開2006−323698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に記載の技術は、最終購買で対応する部品生産終了後の期間の需要予測精度を向上させる技術であり、最終購買で対応する部品生産終了後の期間が比較的短い場合に有効である。しかし、昇降機部品のように最終購買で対応する部品生産終了後の期間が長期間に及ぶ場合には、出庫予測誤差を考慮した十分な在庫を設定する必要性が生じる。そのため、特許文献1に記載の技術をそのまま適用するのみでは、担当者は最終購買数量を多めに設定せざるを得ないので、その結果として余剰在庫の滅却が発生する可能性が高い。
【0006】
そこで、本発明の課題は、最終購買で対応する部品生産終了後の期間が長期間に及ぶ場合においても、最終購買数量を多めに設定することなく、欠品リスクを低減する部品在庫制御プログラム、及びこの方法を実現するためのシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、過去から現在までの単位期間毎の部品の出庫実績数と在庫実績数を時系列に格納する手段と、過去から未来の時点までの単位期間毎の部品の出庫予測数と在庫予測数を時系列に格納する手段と、過去の時点から現時点までの期間における出庫実績数を用いて、現時点において現時点から未来の時点までの期間における出庫予測数を算出する手段と、現時点における在庫実績数と過去の時点において算出した現時点から未来の時点までの期間における出庫予測数と現時点において算出した現時点から未来の時点までの期間における出庫予測数を用いて差分を算出する手段と、差分の正負を判定する手段と、差分の正負に応じて、出庫数と回収数の組合せによって在庫修正計画を算出する手段と、在庫修正計画を機器毎の部品員数と回収した機器から再生出来る部品数の割合である部品再生率を用いて、在庫修正計画を部品数から稼動機器台数に変換する手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、最終購買後の在庫過不足傾向を把握し、在庫計画を修正立案する。このことにより、最終購買後においても欠品リスクを低減するアクションをとることを可能とし、過剰な最終購買を抑えて発注コストを低減し、更に、在庫滅却コストも削減する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る部品在庫制御システムの一実施形態について説明する。
「本発明の一実施形態のサプライチェーンモデル」
本実施形態の部品在庫制御システムの適用対象として想定しているサプライチェーンモデルについて、図2を用いて説明する。
【0010】
保守部品41は予防交換用や故障発生時の復旧用として、倉庫γで在庫管理され、各現場β1、β2、…、βmで使用される。また、回収された稼動機器に使用されていた部品の一部は、再生工場αにおいて再利用可能な状態に再生される。保守部品41は、サプライヤδ1、δ2、…、δnから倉庫γ、各現場β1、β2、…、βm、再生工場へと輸送手段42などを用いて運ばれる。運ばれる保守部品41やその数は、統括センタεが倉庫や再生工場から取得したデータに基づいて決定する。
「本発明の一実施形態のシステム構成」
本実施形態の部品在庫制御システムの構成について、図3を用いて説明する。
【0011】
この部品在庫制御システムは、定期的、あるいはユーザからの指示によって決まる在庫計画見直しタイミングにおいて入出庫実績数や在庫実績数を監視し、在庫過不足傾向を把握することで、生産中止部品の最終購買後の在庫数を制御するシステムである。
【0012】
部品在庫制御システムは、再生工場、倉庫、サプライヤ、統括センタの各拠点に配置された情報端末52を有している。各端末52は、それぞれネットワーク51に接続されており、各端末52相互は、ネットワーク51を介して、各種データ等を送受信できる。
【0013】
各端末52は、図4に示すように、いずれもコンピュータで、キーボードやマウス等の入力装置61と、ディスプレイ等の出力装置62と、補助記憶装置63と部品在庫制御プログラムなどの各種プログラムを実行する演算装置60と、を有する。演算装置60は中央演算処理装置(以下、CPU)64と、主記憶装置65と、インターフェース66と、を備えている。この演算装置60は、入力装置61、出力装置62および補助記憶装置63とインターフェース66を介して接続されている。
【0014】
本実施形態では、部品在庫制御プログラムなどの各種プログラムの実行結果は、主記憶装置65に確保された記憶領域に記憶される。各種プログラムは、補助記憶装置63に予め記憶され、その後、主記憶装置65に読み込まれ、CPU44により実行される。このCPU64による各種プログラムの実行により、後述の各種機能が実現する。
【0015】
なお、本実施形態では、部品在庫制御システムを構成する各端末が汎用情報処理装置とソフトウェアで実現される場合を例にとって説明するが、例えば、ハードワイヤードロジックを含むハードウェアや、このようなハードウェアと、予めプログラムされた汎用情報処理装置により実現してもよい。
【0016】
また、本実施形態では、部品在庫制御システムを統合処理するシステムとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は他の情報処理システムに組み込まれてそれらの一部として機能するように構成することも考えられる。また、それぞれの端末機能の一部を組み換えたり、小分けにしたり、まとめたりして実現してもよい。
【0017】
次に、部品在庫制御システムを構成する各端末52の機能構成、及び各端末52が保持するデータについて、図1及び図10〜図14を用いて説明する。
「本発明の一実施形態のシステム機能構成及び保持データ内容」
本実施形態の情報端末52は、図1に示すように、各種プログラムを実行する演算部12と、各種データが記憶される記憶部13と、各種データの入出力を行う入出力部14と、ネットワーク51に接続するためのインターフェース部11と、を有する。
【0018】
以下、最終購買時点からの経過年数をt、最終購買時点をt0、最終購買時点から定期的、あるいはユーザからの指示によって決まる在庫計画見直しタイミングまでの年数をiとし、その時点をtiとし、最終購買時点から最終購買で対応する期間終了までの年数をnとし、保守契約満了時点をtnと記す。
【0019】
演算部12は、t0時点において、過去の出庫実績情報を用いて、最終購買で対応する部品生産終了後の期間における出庫予測数、最終購買数、在庫予測数を算出する在庫予測情報算出部21と、ti時点において、過去の出庫予測数と出庫実績数を用いて、出庫予測誤差を算出する出庫予測誤差算出部22と、ti時点において、在庫実績数と出庫予測数と出庫予測誤差を用いて、tnまでの在庫新予測数を算出する新予測情報算出部23と、ti時点において、在庫予測数と在庫新予測数を用いて、在庫数の差分を算出し、部品在庫数から稼動機器の回収台数や部品交換台数に変換して算出する在庫修正計画立案部24と、 を有する。
【0020】
演算部12の各部21から24は、いずれも前述したように、CPU64が各種プログラムを実行することで機能する。これらの機能部の動作の詳細については、処理フローの説明の中で順を追って説明する。
【0021】
記憶部13は、稼動機器構成に関する情報が記憶される稼動機器情報記憶部31と、稼動機器に組み込まれている各部品の部品再生情報が記憶される部品再生情報記憶部32と、入出庫数や在庫数の実績情報が記憶される在庫実績情報記憶部33と、入出庫数や在庫数の予測情報、出庫予測誤差が記憶される在庫予測情報記憶部34と、在庫数の差分や在庫修正計画が記憶させる在庫修正計画記憶部35と、を有する。
【0022】
稼動機器情報記憶部31は、図10に示すように、拠点フィールド31aと、稼動機器番号フィールド31bと、部品番号フィールド31cと、部品員数フィールド31dと、を有する。
【0023】
部品再生情報記憶部32は、図11に示すように、時点フィールド32aと、部品番号フィールド32bと、回収品入庫数フィールド32cと、再生部品出庫数フィールド32d、部品再生率フィールド32eと、を有する。
【0024】
在庫実績情報記憶部33は、図12に示すように、時点フィールド33aと、部品番号フィールド33bと、入庫実績数フィールド33cと、出庫実績数フィールド33dと、在庫実績数フィールド33eと、を有する。
【0025】
在庫予測情報記憶部34は、図13に示すように、時点フィールド34aと、部品番号フィールド34bと、入庫予定数フィールド34cと、出庫予定数フィールド34dと、出庫予測誤差率フィールド34eと、出庫新予測数フィールド34fと、在庫予測数フィールド34gと、在庫新予測数フィールド34hと、を有する。
【0026】
在庫修正計画記憶部35は、図14に示すように、時点フィールド35aと、部品番号フィールド35bと、平均出庫予測誤差率フィールド35cと、在庫差分フィールド35dと、回収台数フィールド35eと、部品交換台数フィールド35fと、を有する。
「部品在庫制御システムの全体処理の流れ」
部品在庫制御システムでの処理は、図5に示すように、最終購買時において算出した予測情報と最終購買後において取得した実績数に基づいて必要な修正計画を立案する処理である。
【0027】
この処理は4つのサブ処理で構成されている。これらは、在庫予測情報算出処理S1、出庫予測誤差算出処理S2、新予測情報算出処理S3、在庫修正計画立案処理S4、である。それらは順に処理され、最終購買で対応する部品生産終了後の期間における欠品リスクの低減を図り、最終的に在庫数を適正な水準に保つように処理される。なお、以上の処理の内容は後でフローチャートを用いて詳細に説明する。
「在庫予測情報算出処理S1」
在庫予測情報算出処理S1は、t0時点において、最終購買で対応する部品生産終了後の期間における出庫予測数を算出し、出庫予測数とそれに基づいて算出された最終購買数から在庫予測数を算出する処理である。在庫予測情報算出処理S1による出力イメージを図1のグラフ(1)に示す。また、処理の流れを図6に示すフローチャートに従って説明する。
【0028】
まず、t0時点において、在庫実績情報記憶部33から入出庫実績数と在庫実績数を取得する(S101)。
【0029】
続いて、tの初期値として1を代入し(S102)、移動平均や指数平滑など様々な予測手法により出庫予測数(t)を算出し(S103)、t=nであるかを判定する(S104)。
【0030】
t=nでない場合は、tにt+1を代入し(S105)、この処理を繰り返し行う。
【0031】
t=nの場合は、以下(1)の処理で最終購買数を算出し、最終購買による入庫予定を在庫予測情報記憶部34に書込む(S106)。
【0032】
最終購買数=Σ出庫予測数(t)−t0時点の在庫数・・・(1)
次に、tに1を代入し(S107)、以下の処理(2)で在庫予測数(t)を算出し(S108)、
在庫予測数(t)=在庫実績数(t−1)+入庫予定数(t)−出庫予測数(t)・・・(2) 出庫予測数(t)と在庫予測数(t)を在庫予測情報記憶部34に書込む(S109)。
【0033】
その後、tにt+1を代入し(S110)、以下の処理(3)で在庫予測数(t)を算出し(S111)、
在庫予測数(t)=在庫予測数(t−1)+入庫予定数(t)−出庫予測数(t)・・・(3) 出庫予測数(t)と在庫予測数(t)を在庫予測情報記憶部34に書込む(S112)。
【0034】
t=nであるかを判定し(S113)、この処理を繰り返し行う。
【0035】
この結果、t0時点からtn時点までの出庫予測数と在庫予測数が在庫予測情報記憶部34に書込まれることになる。
「出庫予測誤差算出処理S2」
出庫予測誤差算出処理S2は、ti時点における出庫実績数とt0時点で予測した出庫予測数との出庫予測誤差を算出する処理である。出庫予測誤差算出処理S2による出力イメージを図1の表(2)に示す。また、処理の流れを図7に示すフローチャートに従って説明する。
【0036】
まず、ti時点において、在庫実績情報記憶部33から出庫実績数を取得する(S201)。
【0037】
続いて、tの初期値として1を代入し(S202)、以下の処理(4)で出庫予測誤差率(t)を算出し(S203)、
出庫予測誤差率(t)=(出庫予測数(t)−出庫実績数(t))÷出庫実績数(t)・・・(4)
出庫予測誤差率(t)を在庫予測情報記憶部34に書込む(S204)。
【0038】
t=iであるかを判定し(S205)、t=iでない場合は、tにt+1を代入し(S206)、この処理を繰り返し行う。
【0039】
t=iの場合は、以下の処理(5)で平均出庫予測誤差率(t)を算出し(S207)、 平均出庫予測誤差率=(Σ出庫予測誤差率(t))/i・・・(5)
平均出庫予測誤差率を在庫修正計画記憶部35に書込む(S208)。
「新予測情報算出処理S3」
新予測情報算出処理S3は、ti時点における出庫実績数とt0時点で予測した出庫予測数との出庫予測誤差からti+1時点からtn時点までの期間の在庫新予測を算出する処理である。新予測情報算出処理S3による出力イメージを図1のグラフ(3)に示す。また、処理の流れを図8に示すフローチャートに従って説明する。
【0040】
まず、ti時点において、在庫実績情報記憶部33から在庫実績数を取得し(S301)、ti時点において、在庫予測情報記憶部34から入庫予測数と出庫予測数を取得し(S302)、ti時点において、在庫修正計画記憶部35から平均出庫予測誤差率を取得する(S303)。
【0041】
続いて、tの初期値としてi+1を代入し(S304)、以下の処理(6)で出庫新予測数(t)を算出し(S305)、
出庫新予測数(t)=出庫予測数(t)÷(1+平均出庫予測誤差率)・・・(6)
また、以下の処理(7)で在庫新予測数(t)を算出し(S306)、
在庫新予測数(t)=在庫実績数(t−1)+入庫予測数(t)−出庫新予測数(t)・・・(7)
出庫新予測数(t)と在庫新予測数(t)を在庫予測情報記憶部34に書込む(S307)。
【0042】
次に、tにt+1を代入し(S308)、以下の処理(8)で在庫新予測数(t)を算出し(S309)、
在庫新予測数(t)=在庫新予測数(t−1)+入庫予定数(t)−出庫新予測数(t)・・・(8)
出庫新予測数(t)と在庫新予測数(t)を在庫予測情報記憶部34に書込む(S310)。
【0043】
その後、t=nであるかを判定し(S311)、tがnに満たない場合はこの処理を繰り返し行う。
【0044】
なお、S305の出庫新予測数(t)は、上記以外に、移動平均や指数平滑など様々な予測手法により算出することも可能である。
「在庫修正計画立案処理S4」
在庫修正計画立案処理S4は、t0時点において算出した在庫予測数と、ti時点において算出した在庫新予測数から、tn時点における部品在庫数の差分を算出し、稼働機器の回収台数や部品交換台数に変換する処理である。在庫修正計画立案処理S4の出力イメージを図1の表(4)に示す。また処理の流れを図9に示すフローチャートに従って説明する。
【0045】
まず、ti時点において、稼動機器情報記憶部31から部品員数を取得し(S401)、ti時点において、部品再生情報記憶部32から回収品入庫数と再生部品出庫数を取得する(S402)。
【0046】
続いて、以下の処理(9)で部品再生率(t)を算出し、部品再生情報記憶部32に書込み(S403)、
部品再生率(t)=再生部品出庫数(t)÷回収品入庫数(t)・・・(9)
部品再生率に部品再生率(t)を代入する(S404)。
【0047】
次に、ti時点において、在庫予測情報記憶部34から在庫予測数と在庫新予測数を取得し(S405)、tにnを代入し(S406)、以下の処理(10)で在庫差分を算出し(S407)、
在庫差分=在庫新予測数(t)−在庫予測数(t)・・・(10)
在庫差分を在庫修正計画記憶部35に書込む(S408)。
【0048】
その後、在庫差分≧0を判定し(S409)、在庫差分>0の場合は、以下の処理(11)で部品交換台数を算出し(S410)、
部品交換台数=在庫差分÷部品員数・・・(11)
部品交換台数を在庫修正計画記憶部35に書込む(S411)。
【0049】
在庫差分<0の場合は、以下の処理(12)で回収台数を算出し(S412)、
回収台数=在庫差分÷(部品再生率×部品員数)・・・(12)
回収台数を在庫修正計画記憶部35に書込む(S413)。
【0050】
在庫差分=0の場合は、そのまま処理を終了する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態のシステム機能構成図である。
【図2】本発明の一実施形態のサプライチェーンモデルを説明する図である。
【図3】本発明の一実施形態のシステム構成を説明する図である。
【図4】部品在庫制御システムの端末のハードウェア構成を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態のシステムの処理ステップを説明する図である。
【図6】在庫予測情報算出処理のフローチャートである。
【図7】出庫予測誤差算出処理のフローチャートである。
【図8】新予測情報算出処理のフローチャートである。
【図9】在庫修正計画立案処理のフローチャートである。
【図10】稼動機器情報記憶部31のデータ構造を説明するための図である。
【図11】部品再生情報記憶部32のデータ構造を説明するための図である。
【図12】在庫実績情報記憶部33のデータ構造を説明するための図である。
【図13】在庫予測情報記憶部34のデータ構造を説明するための図である。
【図14】在庫修正計画記憶部35のデータ構造を説明するための図である。
【符号の説明】
【0052】
11…インターフェース部、12…演算部、13…記憶部、14…入出力部、
21、22、23、24、31、32、33、34、35…各種機能、41…保守部品、42…輸送手段、51…ネットワーク、52…各拠点での情報端末、60…演算装置、61…入力装置、62…出力装置、63…補助記憶装置、64…中央演算処理装置(CPU)、65…主記憶装置、66…インターフェース、S1からS4、S101からS113、S201からS208、S301からS311、S401からS413…各種処理ステップ、310、320、330、340、350…各種記憶部のレコード、31aから31d、32aから32e、33aから33e、34aから34h、35aから35f…各種記憶部のフィールド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
稼動機器に組み込まれた部品の交換に必要な部品の在庫数を制御する部品在庫制御プログラムにおいて、
過去から現在までの単位期間毎の前記部品の出庫実績数と在庫実績数を時系列に格納するステップと、
過去から未来の時点までの単位期間毎の前記部品の出庫予測数と在庫予測数を時系列に格納するステップと、
現時点における在庫実績数1と、過去の時点1において算出した過去の時点1から未来の時点までの期間1における出庫予測数1と現時点において算出した現時点から未来の時点までの期間2における出庫予測数2を用いて未来の時点における在庫数の差分1を算出するステップと、
前記差分1を用いて現時点以降の在庫修正計画を算出するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする部品在庫制御プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の部品在庫制御プログラムにおいて、
前記差分1の正負を判定するステップと、
前記判定に応じて、出庫数と回収数の組合せによって前記在庫修正計画を算出するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする部品在庫制御プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載の部品在庫制御プログラムにおいて、
前記在庫修正計画を機器毎の部品員数と回収した前記機器から再生出来る部品数の割合である部品再生率を用いて、前記在庫修正計画を部品数から稼動機器台数に変換するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする部品在庫制御プログラム。
【請求項4】
請求項1に記載の部品在庫制御プログラムにおいて、
前記過去の時点1における在庫実績数2と過去の時点1において算出した前記過去の時点1から現時点までの期間3における出庫予測数1と前記期間3における出庫実績数1を用いて現時点における在庫数の差分2を算出するステップと、
前記差分2を用いて前記在庫修正計画を算出するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする部品在庫制御プログラム。
【請求項5】
請求項1に記載の部品在庫制御プログラムにおいて、
前記期間3における出庫実績数1を用いて、現時点において前記期間2における出庫予測数2を算出するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする部品在庫制御プログラム。
【請求項6】
請求項1に記載の部品在庫制御プログラムにおいて、
前記過去の時点1以前の過去の時点2から前記過去の時点1までの期間4における出庫実績数2を用いて、前記過去の時点1において前記過去の期間3における出庫予測数1を算出するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする部品在庫制御プログラム。
【請求項7】
稼動機器に組み込まれた部品の交換に必要な部品の在庫数を制御する部品在庫制御装置において、
過去から現在までの単位期間毎の前記部品の出庫実績数と在庫実績数を時系列に格納する実績データ記憶手段と、
過去から未来の時点までの単位期間毎の前記部品の出庫予測数と在庫予測数を時系列に格納する予測データ記憶手段と、
過去の時点から現時点までの期間における出庫実績数を用いて、現時点において現時点から未来の時点までの期間における出庫予測数を算出する出庫予想数算出手段と、
現時点における在庫実績数と、過去の時点において算出した過去の時点から未来の時点までの期間における出庫予測数と現時点において算出した現時点から未来の時点までの期間における出庫予測数を用いて差分を算出する在庫差分算出手段と、
前記差分の正負を判定する差分正負判定手段と、
前記判定に応じて、出庫数と回収数の組合せによって前記在庫修正計画を算出する出庫/回収数算出手段と、
前記在庫修正計画を機器毎の部品員数と回収した前記機器から再生出来る部品数の割合である部品再生率を用いて、前記在庫修正計画を部品数から稼動機器台数に変換する在庫修正計画数変換手段と、
を備えていることを特徴とする部品在庫制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−186357(P2010−186357A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30635(P2009−30635)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000232955)株式会社日立ビルシステム (895)
【Fターム(参考)】