説明

部屋の汚れ表現が可能なゲームプログラム及びゲーム装置

【課題】部屋の経時的な汚れの進行をきめ細かく表現することが出来る、ゲームプログラム及びゲーム装置の提供
【解決手段】3次元仮想空間31に、部屋絵35がマッピングされた第1のレイヤ33Bと、部屋の汚れを表した汚れ絵36がマッピングされた第2のレイヤ33Aを配置する手順、ゲーム内で経過する経過時間Tを計時してメモリ手段に格納する手順、経過時間に応じて第1のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に演算し、その結果をメモリ手段に格納する手順、演算された透明度に基づいて第1のレイヤの透明度を変化させる手順、第1のレイヤ及び第2のレイヤを仮想カメラによりレンダリングして部屋の画像(PC1)を生成表示する手順、を実行させ、部屋の汚れが時間の経過と共に進んでゆく様を表現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元仮想空間内に設定される部屋の経時的な汚れを表現することの出来るゲームプログラム及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、3次元仮想空間内に設定される部屋が時間と共に汚れている状態を表現するには、いろいろな段階の汚れが表示された部屋のオブジェクトを多数、準備しておき、ゲーム内の時間の経過と共に、それらオブジェクトを3次元仮想空間内で順次交換する形で配置して、表現していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これでは、部屋が徐々に汚れてゆく状態を表現するには、汚れの程度が異なる多数の部屋のオブジェクトを準備しておく必要があり、手間が掛かるばかりか、そうしたオブジェクトを格納するために多くのメモリ容量が必要となる不都合があった。
【0004】
また、そうした部屋に、家具などのオブジェクトを更に配置するような場合、家具の汚れ具合に応じた更に多くのオブジェクトを、部屋のオブジェクトとは別に用意する必要があり、それに要する手間と、当該オブジェクトを格納するメモリ容量は増大する一途となる不都合が生じる。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑み、部屋の経時的な汚れの進行をきめ細かく表現することが出来、かつ汚れ具合に応じた多数のオブジェクトを準備する必要がなく、従って、必要とするメモリ容量が少なくて済む、ゲームプログラム及びゲーム装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、コンピュータ(16)に、部屋の内部の情景が示された部屋絵(35)がマッピングされた第1のレイヤ(33B)を、メモリ手段(3)内に生成された3次元仮想空間にオブジェクトして配置し、当該レイヤを仮想カメラ(37)でレンダリングして部屋の画像を生成して、モニタ(9)に表示する手順を、実行させるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラム(GPR)は、更に前記コンピュータに、
前記第1のレイヤと共に、前記部屋の汚れを表した汚れ絵(36)がマッピングされた第2のレイヤ(33A)を、前記第1のレイヤに対して前記仮想カメラ側から見て後方の前記3次元仮想空間内に配置するレイヤ配置手順、
ゲーム内で経過する時間を第1の経過時間(T)として計時して、メモリ手段に格納する、第1経過時間計時手順、
前記メモリ手段に格納された第1の経過時間に応じて、前記第1のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第1の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する、第1透明度演算手順、
前記メモリに格納された透明度に基づいて、前記第1のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、第1レイヤ透明度制御手順、
前記第1のレイヤ及び該第1のレイヤに対応した第2のレイヤを仮想カメラによりレンダリングして、部屋の画像(PC1)を生成してモニタに表示する部屋画像生成手順、
を実行させるためのプログラムであり、部屋の汚れが時間の経過と共に進んでゆく様を表現することが出来るようにしたことを特徴として構成される。
【0007】
請求項2の発明は、前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記3次元仮想空間内の第1のレイヤの前記仮想カメラ側に、家具(39)の絵がマッピングされた第3のレイヤ(33D、33F)及び、当該第3のレイヤ(33D、33F)に表示された家具の汚れを表した汚れ絵(36)がマッピングされた第4のレイヤ(33C、33E)を、前記第4のレイヤを第3のレイヤに対して前記仮想カメラ側から見て後方の前記3次元仮想空間内に配置する家具レイヤ配置手順、
前記第3のレイヤが配置された後の、前記ゲーム内で経過する時間を計時して、第2の経過時間(TF)としてメモリ手段に格納する、第2経過時間計時手順、
前記第2の経過時間に応じて、前記第3のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第2の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する、第2透明度演算手順、
前記第2透明度演算手順により演算格納された透明度に基づいて、前記第3のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、第2レイヤ透明度制御手順、
を実行させるプログラムであり、
前記部屋画像生成手順は、第3のレイヤ及び該第3のレイヤに対応した第4のレイヤを、前記第1及び第2のレイヤと共に仮想カメラによりレンダリングすることを特徴として構成される。
【0008】
請求項3の発明は、前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する指令が入力手段(12)を介して入力された場合に、前記メモリ手段に格納された第1のレイヤの透明度の値を、不透明状態にリセットする、第1透明度リセット手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴として構成される。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2記載の発明において、前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する指令が入力手段を介して入力された場合に、前記メモリに格納された第3のレイヤの透明度の値を、不透明状態にリセットする、第2透明度リセット手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴として構成される。
【0010】
請求項5の発明は、請求項2に発明において、前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する指令が入力手段を介して入力された場合に、前記メモリ手段に格納された第1及び第3のレイヤの透明度の値を、不透明状態にリセットする、第3透明度リセット手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴として構成される。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記第3のレイヤが配置された後、前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する最初の指令が入力手段を介して入力された場合に、前記第2経過時間計時手順による第2の経過時間の計時を停止させる、計時時間停止手順、
前記第3の透明度リセット手順により、前記第1及び第3のレイヤの透明度の値がリセットされた後は、それら第1及び第3のレイヤの透明度の管理を、前記第1経過時間計時手順により計時される第1の経過時間に基づいて管理するように制御すする、透明度管理手順、
前記メモリ手段に格納された前記第1の経過時間に応じて、前記第1及び第3のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第1の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する第3透明度演算手順、
前記メモリに格納された透明度に基づいて、前記第1及び第3のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、第3レイヤ透明度制御手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴として構成される。
【0012】
請求項7の発明は、ゲーム装置の発明であり、部屋の内部の情景が示された部屋絵がマッピングされた第1のレイヤを、メモリ内に生成された3次元仮想空間に、オブジェクトして配置し、当該レイヤを仮想カメラでレンダリングして部屋の画像を生成して、モニタに表示することの出来るゲーム装置であって、
前記ゲーム装置は、
前記第1のレイヤと共に、前記部屋の汚れを表した汚れ絵がマッピングされた第2のレイヤを、前記第1のレイヤに対して前記仮想カメラ側から見て後方の前記3次元仮想空間内に配置するレイヤ配置手段、
ゲーム内で経過する時間を第1の経過時間として計時して、メモリ手段に格納する、経過時間計時手段、
前記メモリ手段に格納された第1の経過時間に応じて、前記第1のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第1の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する、透明度演算手段、
前記メモリに格納された透明度に基づいて、前記第1のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、レイヤ透明度制御手段、及び、
前記第1のレイヤ及び該第1のレイヤに対応した第2のレイヤを仮想カメラによりレンダリングして、部屋の画像を生成してモニタに表示する部屋画像生成手段、
を有し、部屋の汚れが時間の経過と共に進んでゆく様を前記モニタに表現することが出来るようにしたことを特徴として構成される。
【発明の効果】
【0013】
請求項1及び7の発明によれば、部屋絵(35)がマッピングされた第1のレイヤ(33B)の透明度をゲーム内の第1の経過時間(T)に応じて高くなるように変化させることにより、第2のレイヤ(33A)にマッピングされた部屋の汚れを表した汚れ絵(36)が、仮想カメラ(37)によりレンダリングされる。これにより、部屋が時間の経過と共に徐々に汚れてゆく状態を、二つのレイヤを3次元仮想空間内にオブジェクトとして配置するだけで、きめ細かく表現することが出来る。また、汚れ具合に応じた多数のオブジェクトを準備する必要がなく、従って、必要とするメモリ容量が少なくて済む。
【0014】
請求項2の発明によれば、部屋に配置される家具の汚れの状態も、部屋絵35がマッピングされた第1のレイヤとは別の、家具及びその汚れがそれぞれマッピングされた第3及び第4のレイヤにより、第2の経過時間TFに応じてきめ細かく表現することが出来る。
【0015】
また、家具が部屋に配置されてからのゲーム内での経過時間を、第1の経過時間Tとは別の第2の経過時間TFにより計時して、第3のレイヤの透明度を制御するので、部屋の汚れの進み具合と、既に汚れた状態の部屋に、新しい家具を設置(ゲーム内のキャラクタが購入)するような場合に、それぞれ異なる汚れ具合を表現することが出来、きめの細かな汚れの表現が可能となる。
【0016】
請求項3の発明によれば、プレーヤが掃除を指令した場合、部屋絵(35)がマッピングされた第1のレイヤ(33B)の透明度が不透明状態にリセットされるので、第2のレイヤの汚れ絵(36)が、仮想カメラ(37)にレンダリングされることが無くなり、モニタに表示される部屋を、汚れが除去された掃除の完了した部屋の画像PC1とすることが出来る。
【0017】
請求項4の発明によれば、プレーヤが掃除を指令した場合、家具(39)の絵がマッピングされた第3のレイヤ(33D、33F)の透明度が不透明状態にリセットされるので、第4のレイヤの汚れ絵(36)が、仮想カメラ(37)にレンダリングされることが無くなり、モニタに表示される家具を、汚れが除去された掃除の完了した家具が表示された画像PC1とすることが出来る。
【0018】
請求項5の発明によれば、プレーヤが掃除を指令した場合、部屋絵35がマッピングされた第1のレイヤ及び家具(39)の絵がマッピングされた第3のレイヤが共に、不透明状態にリセットされるので、掃除により、部屋と家具が一緒に綺麗ななった状態を表現することが出来る。
【0019】
請求項6の発明によれば、部屋に家具を設置(購入)てから最初の掃除までの間は、家具と部屋の汚れは別々に進み、掃除で部屋と家具が共に綺麗になった後は、部屋と家具の汚れが同じように進行するといった状態を表現することが出来、自然な日常を表現することが出来る。
【0020】
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明する。
【0022】
図1は、本発明が適用されるゲーム機の制御ブロック図、図2は、3次元仮想空間内に配置される部屋及び家具のオブジェクトの一例を示す図、図3は、ディスプレイに表示される、部屋が時間と共に汚れてゆく状態を示す図、図4及び図5は、図3に示す部屋に、家具が配置された場合の、それらが時間と共に汚れてゆく状態を示す図、図6は、汚れ表現の手順の一例を示すフローチャート、図7は、家具設置時における汚れ表現の手順の一例を示すフローチャート。
【0023】
ゲーム装置20は、図1に示すように、記録媒体としてのROMディスク15に記録された、アドベンチャーゲームなどのゲーム用プログラムに従って、所定のゲームを実行するものである。ゲーム装置20は、マイクロプロセッサを主体として構成されたCPU1と、そのCPU1に対する主記憶装置としての、ROM(リードオンリーメモリ)2およびRAM(ランダムアクセスメモリ)3と、画像処理装置4およびサウンド処理装置6と、それらの装置に対するバッファ5、7と、ROMディスク読取装置8とを有している。ROM2には、ゲーム機の全体の動作制御に必要なプログラムとしてのオペレーティングシステムが書き込まれる。RAM3には記憶媒体としてのROMティスク15から読み取ったゲーム用のプログラムやデータが必要に応じて書き込まれる。画像処理装置4はCPU1から画像データを受け取ってフレームバッファ5上にゲーム画面を描画するとともに、その描画された画像のデータを所定のビデオ再生信号に変換して所定のタイミングでモニタ9に出力する。サウンド処理装置6は、ROMディスク15から読み出されてサウンドバッファ7に記録された音声、楽音等のデータや音源データ等を再生してスピーカ10から出力させる。ROMディスク読取装置8は、CPU1からの指示に従ってROMディスク15上に記録されたプログラムやデータを読み取り、その読み取った内容に対応した信号を出力する。ROMディスク15にはゲームの実行に必要なプログラムやデータが記録されている。モニタ9には家庭用のテレビ受像機が、スピーカ10にはそのテレビ受像機の内蔵スピーカが一般に使用される。
【0024】
さらに、CPU1にはバス14を介して通信制御デバイス11が接続され、そのデバイス11には入力装置としてのコントローラ12及び補助記憶装置13が適宜な接続ポートを介してそれぞれ着脱自在に接続される。コントローラ12は入力装置として機能するものであり、そこにはプレーヤによる操作を受け付ける操作キーなどの操作部材が設けられる。
【0025】
コントローラ12からは当該コントローラ12に設けられた複数の操作部材(図示せず)の操作状態に対応した操作信号が一定周期(例えば1/60秒)で出力され、CPU2はその操作信号に基づいてコントローラ12の操作状態を判別する。コントローラ12及び補助記憶装置13は通信制御デバイス11に対して複数並列に接続可能である。
【0026】
以上の構成において、モニタ9、スピーカ10、コントローラ12、ROMディスク15及び補助記憶装置13を除く他の構成要素は所定のハウジング内に一体的に収容されてゲーム機本体16を構成する。このゲーム機本体16がコンピュータとして機能する。
【0027】
ROMディスク15上には、スポーツゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲームやアドベンチャーゲームなどの、所定のシナリオに従ってゲームが進行するゲームプログラムGPRが格納されている。
【0028】
ゲーム装置20においては、所定の初期化操作(例えば電源の投入操作)が行われるとCPU1がまずROM2のプログラムに従って所定の初期化処理を実行する。初期化が終わるとCPU1はROMディスク15上に格納された、ゲームプログラムGPRの読み込みを開始し、そのプログラムに従ってゲーム処理を開始する。プレーヤが入力装置であるコントローラ12に対して所定のゲーム開始操作を行うと、CPU1はその指示に基づいたゲームプログラムGPRの手順に従ってゲームの実行に必要な種々の処理を開始する。
【0029】
以後、ゲーム装置20は、読み込んだゲームプログラムGPRに従って、所定の処理を行って、モニタ9上に表示される画像を表示制御して、所定のシナリオを進行制御して行く。
【0030】
以上の構成のゲーム装置20では、ROMディスク15に記録されたプログラムをRAM3にロードしてCPU1で実行することにより、様々なジャンルのゲームをディスプレイ9の画面上でプレイすることが出来る。
【0031】
なお、本発明に係るゲームプログラムを機能させるコンピュータとして、例えば家庭用ゲーム機としてのゲーム装置20を一例として説明したが、該ゲーム装置は、いわゆる携帯型ゲーム機であってもよく、更に、ゲーム専用の装置でなく、一般的な音楽や映像の記録媒体の再生なども可能な装置であってもよく、これに限らず、コンピュータとして、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機など、つまりゲームプログラムを機能させることのできるものであれば何れのものでもよい。
【0032】
なお、ゲームプログラムGPRを構成する各種のプログラム及び各種のデータは、ゲームプログラムGPRのプログラム機能によって読み出し自在に有している限り、その格納態様は任意であり、本実施の形態のように、ゲームプログラムGPRのプログラムと共にROMディスク15中に格納するほかに、ゲーム機1とは独立したサーバーなどの外部のメモリ手段に格納しておき、ゲームプログラムGPR中に設けられた読み出しプログラムによって、インターネットなどの通信媒介手段を介してRAM3などのメモリにダウンロードするように構成してもよい。
【0033】
ゲームプログラムGPRによるゲームは、アドベンチャーゲームとして設定されており、ゲームプログラムGPRは、図2に示すように、ゲームプログラムGPRのフィールド生成プログラムFPPによりCPU1を介して、RAM3内に3次元仮想空間31を設定し、当該設定されたに、3次元仮想空間31に、ゲーム内に設定されたキャラクタが住まいとする部屋空間32を、後述するように設定する(図6のステップS1)。
【0034】
なお、図1に示した、ゲームプログラムGPRには、該ゲームプログラムGPRを構成する、本発明に関連するソフトウエア要素のみを記述しており、ゲームプログラムGPRには、図1に記載された以外に、当該ゲームプログラムGPRを用いてゲームを実行する上で必要な多様なプログラム及びデータが格納されている。
【0035】
ゲームプログラムGPRは、3次元仮想空間31に設定すべき部屋についてのデータを部屋データファイルRDFとして格納しており、部屋空間32は、フィールド生成プログラムFPPが、CPU1を介して、部屋データファイルRDFに格納された部屋データRMDから必要なレイヤ33に関するデータを読み出し、当該レイヤ33を3次元仮想空間31内の所定位置に配置することにより、設定生成する。
【0036】
3次元仮想空間31には、図2に示すように、フィールド生成プログラムFPPにより、CPU1を介して、それぞれが板ポリゴンから形成された2枚のレイヤ33A、33Bがオブジェクトとして、平行に(必ずしも平行でなくてもよい)配置されており、レイヤ33Bには、部屋の内部の情景を示す、壁、ドア、床、窓などを有する部屋絵35がテクスチャとしてマッピングされている。レイヤ33Bの図2後方、即ち、後述する仮想カメラ37側から見て後方には、レイヤ33Aが配置されており、レイヤ33Aには部屋の汚れを表した汚れ絵36がテクスチャとしてマッピングされている。
【0037】
なお、フィールド生成プログラムFPPは、CPU1を介して、部屋絵35がマッピングされたレイヤ33Bの、透明度を示すアルファ値を不透明状態にしておき、汚れ絵36がマッピングされたレイヤ33Aのアルファ値も不透明状態としておく。
【0038】
この状態で、ゲームプログラムGPRは、シナリオ展開プログラムSDPが、CPU1を介して、ゲームシナリオを展開してゆき、ゲーム内では当該ゲームシナリオに基づいて、3次元仮想空間31に設定された部屋空間32が、仮想カメラ37により、図2矢印A方向、即ち並列配置されたレイヤ33A、33Bの部屋絵35が配置されたレイヤ33B側からレンダリングされる。仮想カメラ37によりレンダリングされた部屋空間32は、画像処理装置4,フレームバッファ5などを介してモニタ9に画像PC1として、図3(a)に示すように、モニタ9に生成表示される。
【0039】
この場合、3次元仮想空間31には、レイヤ33A、33Bが配置され、部屋絵35が配置されたレイヤ33Bのアルファ値は不透明状態となっているので、生成される部屋の画像PC1は、レイヤ33Bにマッピングされた部屋絵35だけが表示され、きれいな状態の部屋がモニタ9に表示される。
【0040】
シナリオ展開プログラムSDPは、CPU1を介して、ゲームプログラムGPRを構成する部屋汚れ管理プログラムRSCに対して、ゲームが開始されて最初に部屋絵35が、画像PC1としてモニタ9に表示された際に、以後の経過時間Tを計時して、RAM3内の所定のアドレス位置に格納するように指令する。なお、この経過時間Tの計時開始のタイミングは、厳格なものである必要はなく、ゲームのシナリオ展開に応じて、適宜なタイミングで開始することが出来る。即ち、ゲーム内で経過する時間を計時することが出来れば、その計時開始時間は、部屋の画像PC1が最初にモニタに表示された以降、いつでもよい。
【0041】
これを受けて部屋汚れ管理プログラムRSCは、CPU1を介して、最初に部屋絵35の画像PC1がモニタ9に表示されて以降の、ゲーム内における経過時間Tの計時及びRAM3への格納を開始する(図6のステップS2)。なお、部屋汚れ管理プログラムRSCは、CPU1を介して部屋絵35が配置されたレイヤ33Bの透明度を表示する板ポリゴンのアルファ値(透明度)を、パラメータとして、RAM3内の所定のアドレスに格納している。そして、当該透明度の値を、レイヤ33Bの透明度が徐々に高くなる方向に、かつRAM3に格納された経過時間Tに応じた値(アルファ値)となるように演算し、その結果をRAM3内の透明度の値を更新してゆく形で格納してゆく。
【0042】
一方、フィールド生成プログラムFPPは、CPU1を介して、部屋空間32に配置した部屋絵35が配置されたレイヤ33Bの透明度を、前記RAM3に格納された、レイヤ33Bの透明度の更新値に対応させて、レイヤ33Bが徐々に透明になる(透明度が高くなる)方向に変化させる演算を実行する(図6のステップS3)。透明度(アルファ値)は、例えば256段階に不透明状態から透明状態まで、段階的に設定されており、レイヤ33Bの透明度は、経過時間Tに応じてきめ細かに変化させることが出来る。
【0043】
すると、シナリオ展開プログラムSDPにより、CPU1を介して、仮想カメラ37によりレンダリングされ、モニタ9に表示される部屋空間32の画像PC1は、レイヤ33Bの透明度がフィールド生成プログラムFPPにより経過時間Tと共に、不透明状態から透明状態に向けて徐々に変化してゆくことから、レイヤ33Bの仮想カメラ37に対して後方に配置された、汚れ絵36がマッピングされたレイヤ33Aが、レイヤ33Bを通して、徐々に見えてくることとなる。
【0044】
これにより、仮想カメラ37を通してレンダリングされる画像PC1は、図3(b)に示すように、それまでの部屋絵35のみが表示された状態から、レイヤ33Bにマッピングされた汚れ絵36が、レイヤ33Bの透明度に応じて表示された状態の画像PC1となる。
【0045】
こうして、経過時間Tが、一定の時間を過ぎると、レイヤ33Bの透明度を示すRAM3内の値は、レイヤ33Bが完全に透明となる値にまで変化し、それに伴って、モニタ9に表示される画像PC1は、レイヤ33Bの後方のレイヤ33Aが完全に透過して見える形となり、仮想カメラ37によりレンダリングされる画像PC1は、図4(b)に示すように、レイヤ33Aにマッピングされた汚れ絵36が完全にレイヤ33Bの部屋絵35と重なる形で表示される(家具39については、後述する)。これにより、ゲーム内の時間の進行に応じて、部屋が徐々に汚れてゆく状態を、簡単に表現することが出来る。
【0046】
シナリオ展開プログラムSDPは、RAM3に格納されたレイヤ33Bの透明度を示す値に応じて、当該部屋空間32の住人としてゲームプログラムGPRにおいて設定されているキャラクタの、各種能力を表すパラメータ、例えば体力値、幸運値、知性値などを変化させて。部屋の汚れによって、キャラクタの能力が変化する様子を表現する。
【0047】
ところで、シナリオ展開プログラムSDPは、プレーヤが入力手段であるコントローラ12を操作することにより所定の指令をCPU1に対して出力し、ゲーム内で部屋の住人として設定されているキャラクタに対して、画像PC1によりモニタ9に表示されている部屋の掃除を指令することが出来る。プレーヤが部屋の掃除を指令すると(図6のステップS4)、フィールド生成プログラムFPPは、CPU1を介してRAM3に格納されたレイヤ33Bの透明度の値を、不透明状態にリセットする(図6のステップS5)。すると、レイヤ33Bはそれまでの経過時間Tに応じた透明度に対応した透明状態から、不透明状態に変化し、仮想カメラ37によりレンダリングされた部屋空間32は、レイヤ33Aが見えなくなることから、図3(a)に示すように、最初の汚れ絵36が表示されていない綺麗な状態の画像PC1としてモニタ9に表示される。
【0048】
レイヤ33Bの透明度が不透明状態にリセットされると、汚れ管理プログラムRSCによりCPU1を介して、計時されていた経過時間Tも再度、ゼロにリセットされ(図6のステップS5)、その状態から、即ちキャラクタが部屋の掃除をした状態から、再度経過時間Tの計時が開始される(図6のステップS6)。
【0049】
こうして、モニタ9に表示される部屋空間32の画像PC1は、キャラクタが部屋の掃除をした時点から、その経過時間に応じて、部屋に汚れ絵36が徐々に表示されてゆき、時間の経過と共に部屋が汚れる状態が、画像PC1に表現される。
【0050】
また、シナリオ展開プログラムSDPは、CPU1を介して、プレーヤのコントローラ12を介した指令に基づいて、ゲーム内のキャラクタに対して、家具などを購入して部屋空間32に設置する動作を行う。シナリオ展開プログラムSDPは、こうした家具設置(購入)の指令がプレーヤからコントローラ12を介して入力された場合には(図7のステップS10)、部屋データファイルRDFを検索して、プレーヤが購入を指示した家具がテクスチャとして板ポリゴン上にマッピングされたレイヤ33D及び、当該レイヤ33Dに対応する家具の汚れを表現した汚れ絵36が表示されたレイヤ33Cのデータを読み出して、図2に示すように、部屋絵35がマッピングされたレイヤ33Bの仮想カメラ37側、即ち図2前方の、部屋空間32内の適宜な座標位置に配置する(図7のステップS11)。
【0051】
この際、家具が表示されたレイヤ33Dを、汚れ絵36が表示されたレイヤ33Cよりも手前側、即ち仮想カメラ37側に配置する。この際、シナリオ展開プログラムSDPは、CPU1を介して各レイヤ33C、33Dの透明度(アルファ値)を、不透明状態に設定し、その値をパラメータとしてRAM3内に格納する。家具が表示されたレイヤ33D及び対応する汚れ絵36が表示されたレイヤ33Cが3次元仮想空間31の部屋空間32に配置されたところで、汚れ管理プログラムRSCは、CPU1を介して、当該新たに設置された家具について、当該家具が3次元仮想空間31に設置された時点から、次にプレーヤがコントローラ12を介して部屋の掃除を指令するまでの間、ゲーム内での経過時間を初期経過時間TFとして、部屋空間32についての経過時間Tとは別に計時する(図7のステップS12)。
【0052】
家具を最初に、プレーヤの指令によりゲーム中のキャラクタが、部屋空間32に設置した状態では、シナリオ展開プログラムSDPによりCPU1を介して、仮想カメラ37によりレンダリングされる部屋の画像PC1は、図4(a)に示すように、所定経過時間Tが経過してレイヤ33Aの汚れ絵36が多少表示された状態の部屋に、新しい、まだ汚れがない(見えない)状態の家具39が、配置された画像となる。即ち、この時点では、家具のレイヤ33Dの透明度は、不透明状態であり、仮想カメラ37に対してレイヤ33Dの図2後方に配置された、汚れ絵36がマッピングされたレイヤ33Cは、仮想カメラ37側からはレイヤ33Dを通して見ることが出来ず、汚れは画像PC1には表示されない。
【0053】
これにより、図4(a)に示すように、掃除をしてから多少時間が経過したそれなりに汚れた状態の部屋に、汚れのない新しい家具が搬入された状態を表現することが出来る。
【0054】
一方、汚れ管理プログラムRSCは、CPU1を介して、初期経過時間FTに応じて、レイヤ33Dの透明度の値を徐々に透明になる方向に演算し、その値をRAM3に格納されたレイヤ33Dの透明度の値を更新してゆく形で格納してゆく。
【0055】
また、フィールド生成プログラムFPPは、部屋空間32に配置した家具の表示されたレイヤ33Dの透明度を、RAM3に格納された、レイヤ33Dの透明度の更新値に対応させて、レイヤ33Dが徐々に透明になる方向に変化させる(図7のステップS13)。透明度(アルファ値)は、例えば256段階に不透明状態から透明状態まで、段階的に設定されており、レイヤ33Dの透明度は、初期経過時間FTに応じてきめ細かに変化させることが出来る。
【0056】
すると、シナリオ展開プログラムSDPにより、CPU1を介して、仮想カメラ37によりレンダリングされ、モニタ9に表示される部屋空間32の画像PC1は、レイヤ33Dの透明度がフィールド生成プログラムFPPにより初期経過時間FTと共に、不透明状態から透明状態に向けて徐々に変化してゆくことから、レイヤ33Dの仮想カメラ37に対して後方に配置された、汚れ絵36がマッピングされたレイヤ33Cが、レイヤ33Dを通して、徐々に見えてくることとなる。
【0057】
これにより、仮想カメラ37を通してレンダリングされる画像PC1は、図4(a)及び(b)に示すように、それまでの家具39のみが表示された状態、従って汚れていない綺麗な家具が表示された状態から、レイヤ33Cにマッピングされた汚れ絵36が、レイヤ33Dの透明度に応じて表示された、即ち家具がゲーム内の時間の経過と共に、徐々に汚れてゆく状態を示した画像PC1となる。
【0058】
初期経過時間TFは、直前においてプレーヤから掃除指令が入力された時点、即ゲーム内の部屋を、キャラクタが掃除した時点から(最初のゲーム開始時においては、部屋絵35がマッピングされたレイヤ33Bが仮想カメラ37によりレンダリングされ、部屋の画像PC1が最初にモニタ9に表示された時点から)の時間経過を計時した経過時間Tと、独立した形で計時されているので、それら初期経過時間TFと経過時間Tに応じてRAM3に演算格納された透明度(アルファ値)は、家具のレイヤ33Dの透明度と部屋絵35が表示されたレイヤ33Bの透明度とで、互いに異なるものとなる。
【0059】
すると、仮想カメラ37によりレンダリングされ、モニタ9に表示される部屋の画像PC1は、それぞれのレイヤ33B、33Dが異なる透明度で、後方の汚れ絵36がマッピングされたレイヤ33A、33Cを透過させるので、図4(a)、(b)に示すように、家具と部屋の汚れの程度がそれぞれ異なった形で表現され、「汚れていない新しい家具を、前回の掃除からある程度時間が経った部屋に持ち込込む」という、日常生活の家具の購入設置に際して生じるごく普通の事態を、自然な形で再現することが出来る。
【0060】
家具39がマッピングされたレイヤ33Dに関する初期経過時間TFの計測は、レイヤ33Dを3次元仮想空間31の部屋空間32に配置して以降、プレーヤがコントローラ12を介して、モニタ9に表示されている部屋の掃除を指令する、最初の掃除指令がCPU1に対して出力されるまで継続される。そして、プレーヤからコントローラ12を介した最初の掃除の指令がCPU1に対して出力され(図7のステップS14)、家具のレイヤ33Dが設置されて最初の掃除が、ゲーム内の部屋空間32に対して行われ、部屋絵35がマッピングされたレイヤ33Bの透明度がリセットされると、同時に家具のレイヤ33Dの透明度もリセットされ、不透明化される(図7のステップS15)。これにより、レイヤ33B、33Dは共に不透明(透明度「0」)となり、モニタ9に表示される画像PC1には、汚れ絵36が表示されることが無くなり、部屋及び家具が共に掃除された状態を表現することが出来る。
【0061】
家具のレイヤ33Dが部屋空間32に配置された後、最初に部屋の掃除指令がコントローラ12から入力され、初期経過時間TFがリセットされると、以後、当該家具のレイヤ33Dについては、汚れ管理プログラムRSCによるCPU1を介した、初期経過時間TFの計時は停止される。汚れ管理プログラムRSCは、CPU1を介して、以後、家具のレイヤ33Dの透明度を、部屋絵35がマッピングされたレイヤ33Bの透明度と同様に、ゲーム内でキャラクタが次の掃除を実行するまでの時間を計時している経過時間Tにより管理するように制御する(図7のステップS16)。汚れ管理プログラムRSCは、CPU1を介してRAM3に、経過時間Tにより透明度(アルファ値)を管理すべき対象レイヤとして、部屋空間32に配置されたレイヤ33B、33Dを格納する。そして、汚れ管理プログラムRSCはCPU1を介して、プレーヤからコントローラ12を介してCPU1に清掃指令が入力された時点,ないしはその後の適宜名時点からの経過時間Tの計時を開始し、当該計時された経過時間Tをメモリ手段としてのRAM3に格納する。そして、汚れ管理プログラムRSCは、CPU1を介して、RAM3に格納された経過時間Tに応じて、それらの透明度管理対象レイヤとして格納されているレイヤの透明度を、不透明状態から、透明状態に徐々に変化させる形で演算し、各レイヤの透明度をパラメータとしてRAM3に格納し、既に述べたように経過時間Tに応じて随時更新する。
【0062】
これにより、一度掃除が行われた部屋の汚れは、時間の経過と共に家具と部屋が共に等しい速度で進行してゆく状態が表現され、自然な形での汚れ表現が可能となる。
【0063】
更に、シナリオ展開プログラムSDPに基づいて、プレーヤがコントローラ12を操作して、新たな家具39を購入(設置)するように指令した場合も、同様であり、図2に示すように、新たな家具39がマッピングされたレイヤ33Fと対応する汚れ絵36がマッピングされたレイヤ33Eが、3次元仮想空間31の部屋空間32の所定位置に配置される。この際の、レイヤ33E、33Fは不透明状態に設定され、その値がパラメータとしてRAM3に格納される。以後、図7に示すフローチャートに示すように、初期経過時間TFが計測されて、新たに設置された家具のレイヤ33Fが、既に設置済みの家具のレイヤ33D及び部屋絵35がマッピングされたレイヤ33Bの透明度の変化とは独立した形で、徐々に透明化される。
【0064】
これにより、図5(a)及び(b)に示すように、掃除をしてから多少時間が経過し、それなりに均等に汚れた状態の家具(既にレイヤ33Dに対応する家具は配置済み)及び部屋に、汚れのない新しい家具(レイヤ33Fに示された家具)が設置された状態を表現することが出来る。
【0065】
以上の実施形態においては、CPU1がゲーム制御装置を構成し、そのCPU1と特定のソフトウエアとの組み合わせによってゲーム制御装置の各種の手段を構成したが、それらの手段の少なくとも一部は論理回路に置換してもよい。また、本発明は家庭用ゲームシステムに限らず、種々の規模のゲームシステムとして構成してよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、コンピュータを利用した電子ゲーム機器及びコンピュータに実行させる娯楽用ゲームプログラムとして利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】図1は、本発明が適用されるゲーム機の制御ブロック図。
【図2】図2は、3次元仮想空間内に配置される部屋及び家具のオブジェクトの一例を示す図。
【図3】図3は、ディスプレイに表示される、部屋が時間と共に汚れてゆく状態を示す図。
【図4】図4は、図3に示す部屋に、家具が配置された場合の、それらが時間と共に汚れてゆく状態を示す図。
【図5】図5は、図3に示す部屋に、家具が配置された場合の、それらが時間と共に汚れてゆく状態を示す図。
【図6】図6は、汚れ表現の手順の一例を示すフローチャート。
【図7】図7は、家具設置時における汚れ表現の手順の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0068】
3……メモリ(RAM)
9……モニタ
12……コントローラ(入力手段)
16……コンピュータ(ゲーム機本体)
20……ゲーム装置
33A、33B、33C、33D、33E、33F……レイヤ
35……部屋絵
36……汚れ絵
37……仮想カメラ
39……家具
PC1……画像
T、FT……経過時間
GPR……ゲームプログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、部屋の内部の情景が示された部屋絵がマッピングされた第1のレイヤを、メモリ内に生成された3次元仮想空間にオブジェクトして配置し、当該レイヤを仮想カメラでレンダリングして部屋の画像を生成して、モニタに表示する手順を、実行させるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記第1のレイヤと共に、前記部屋の汚れを表した汚れ絵がマッピングされた第2のレイヤを、前記第1のレイヤに対して前記仮想カメラ側から見て後方の前記3次元仮想空間内に配置するレイヤ配置手順、
ゲーム内で経過する時間を第1の経過時間として計時して、メモリ手段に格納する、第1経過時間計時手順、
前記メモリ手段に格納された第1の経過時間に応じて、前記第1のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第1の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する、第1透明度演算手順、
前記メモリに格納された透明度に基づいて、前記第1のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、第1レイヤ透明度制御手順、
前記第1のレイヤ及び該第1のレイヤに対応した第2のレイヤを仮想カメラによりレンダリングして、部屋の画像を生成してモニタに表示する部屋画像生成手順、
を実行させるためのプログラムであり、部屋の汚れが時間の経過と共に進んでゆく様を表現することが出来るようにしたことを特徴とする、部屋の汚れ表現が可能なゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記3次元仮想空間内の第1のレイヤの前記仮想カメラ側に、家具の絵がマッピングされた第3のレイヤ及び、当該第3のレイヤに表示された家具の汚れを表した汚れ絵がマッピングされた第4のレイヤを、前記第4のレイヤを第3のレイヤに対して前記仮想カメラ側から見て後方の前記3次元仮想空間内に配置する家具レイヤ配置手順、
前記第3のレイヤが配置された後の、前記ゲーム内で経過する時間を計時して、第2の経過時間としてメモリ手段に格納する、第2経過時間計時手順、
前記第2の経過時間に応じて、前記第3のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第2の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する、第2透明度演算手順、
前記第2透明度演算手順により演算格納された透明度に基づいて、前記第3のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、第2レイヤ透明度制御手順、
を実行させるプログラムであり、
前記部屋画像生成手順は、第3のレイヤ及び該第3のレイヤに対応した第4のレイヤを、前記第1及び第2のレイヤと共に仮想カメラによりレンダリングすることを特徴とする、請求項1記載の部屋の汚れ表現が可能なゲームプログラム。
【請求項3】
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する指令が入力手段を介して入力された場合に、前記メモリ手段に格納された第1のレイヤの透明度の値を、不透明状態にリセットする、第1透明度リセット手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴とする、請求項1記載の部屋の汚れ表現が可能なゲームプログラム。
【請求項4】
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する指令が入力手段を介して入力された場合に、前記メモリに格納された第3のレイヤの透明度の値を、不透明状態にリセットする、第2透明度リセット手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴とする、請求項2記載の部屋の汚れ表現が可能なゲームプログラム。
【請求項5】
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する指令が入力手段を介して入力された場合に、前記メモリ手段に格納された第1及び第3のレイヤの透明度の値を、不透明状態にリセットする、第3透明度リセット手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴とする、請求項2記載の部屋の汚れ表現が可能なゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記第3のレイヤが配置された後、前記モニタに表示されている部屋の掃除を指令する最初の指令が入力手段を介して入力された場合に、前記第2経過時間計時手順による第2の経過時間の計時を停止させる、計時時間停止手順、
前記第3の透明度リセット手順により、前記第1及び第3のレイヤの透明度の値がリセットされた後は、それら第1及び第3のレイヤの透明度の管理を、前記第1経過時間計時手順により計時される第1の経過時間に基づいて管理するように制御すする、透明度管理手順、
前記メモリ手段に格納された前記第1の経過時間に応じて、前記第1及び第3のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第1の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する第3透明度演算手順、
前記メモリに格納された透明度に基づいて、前記第1及び第3のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、第3レイヤ透明度制御手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴とする、請求項5記載の部屋の汚れ表現が可能なゲームプログラム。
【請求項7】
部屋の内部の情景が示された部屋絵がマッピングされた第1のレイヤを、メモリ内に生成された3次元仮想空間に、オブジェクトして配置し、当該レイヤを仮想カメラでレンダリングして部屋の画像を生成して、モニタに表示することの出来るゲーム装置であって、
前記ゲーム装置は、
前記第1のレイヤと共に、前記部屋の汚れを表した汚れ絵がマッピングされた第2のレイヤを、前記第1のレイヤに対して前記仮想カメラ側から見て後方の前記3次元仮想空間内に配置するレイヤ配置手段、
ゲーム内で経過する時間を第1の経過時間として計時して、メモリ手段に格納する、経過時間計時手段、
前記メモリ手段に格納された第1の経過時間に応じて、前記第1のレイヤの透明度を、該透明度が高くなる方向に、かつ前記第1の経過時間に応じた透明度の値となるように演算し、その結果をメモリ手段に格納する、透明度演算手段、
前記メモリに格納された透明度に基づいて、前記第1のレイヤの透明度を変化させるように演算制御する、レイヤ透明度制御手段、及び、
前記第1のレイヤ及び該第1のレイヤに対応した第2のレイヤを仮想カメラによりレンダリングして、部屋の画像を生成してモニタに表示する部屋画像生成手段、
を有し、部屋の汚れが時間の経過と共に進んでゆく様を前記モニタに表現することが出来るようにしたことを特徴とする、ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−204682(P2006−204682A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−22982(P2005−22982)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】