説明

都市環境内の大気を濾過するための方法および装置

本発明は、地面の近くの高さの環境から取り入れられる大気の吸引吸気、濾過および環境空気内への再排出の段階を備えて、実施する、開放領域内の大気からの微細な微粒子の除去のための関連装置を伴う方法である。この装置はさらに、使用するフィルタ装置の清浄化およびその後の廃棄処分のための洗浄スラッジの放出を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許は、大気を処理するための方法に関し、特に、とりわけ開放市街地区域内の、大気から微細な微粒子および他の汚染物質を処理して、除去するための新しい方法、および前記方法を実現する装置すなわちフィルタステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、環境空気内の高濃度の汚染物質の問題が特に感じられる。それらの分量、持続性および化学的‐物理的特性に起因して、前記汚染物質は人間、動物および植物にとって、更に、多数の他の環境側面に関して有害であるとみなされる。
【0003】
特に、環境空気内の高濃度の粒子物質または微粒子、すなわち、10μm以下の特性直径を有し、かつPM10と一般に規定される、大気中に浮遊する固体または液体粒子の混合物による大気汚染が、公知である。
【0004】
2.5μm以下の特性直径を有する微粒子は、PM2.5と規定される。
【0005】
PM10またはPM2.5の排出の起源は、土壌の侵食、花粉および胞子の拡散のような自然、または、人間である。
【0006】
特に、市街地区域では、前記物質は主に内燃機関、加熱システム、産業排出物および交通による道路表面の摩耗によって発生する。
【0007】
PM10およびとりわけPM2.5は、人間に極めて危険であり、それらは、炎症および腫物、更にはより深刻で慢性的な病変を引き起こす。実際、微細な微粒子は容易に吸入されて、さまざまなレベルで気管支に侵入し、そこで、それらがきわめて長い期間の間残って、更にきわめて有害なミクロ汚染物質、酸物質ならびに、重金属および芳香族多環式炭化水素のような有毒または発癌性の化学物質を含む。
【0008】
PM10は更に光の視認性、反射および屈折のような、環境空気の物性の変化を引き起こし、地面に到達する放射線の品質および種類に影響を及ぼし、霧および雲の形成および酸性雨の発生を支持する。
【0009】
市街地区域内の微粒子の大量存在はさらに、建物および記念建造物の外壁の黒変を引き起こす。
【0010】
一般に汚染物質および特に微細な微粒子を減少させるように設計されている、大気処理のためのさまざまな方法および装置が公知である。
【0011】
汚染物質の供給源のすぐ下流に閉じるかまたは位置する環境内の大気を浄化してそれから煤塵を取り除くのに適している、かつ、また、その拡散を限定するのに適している、方法および装置が公知である。
【0012】
例えば、加熱システムによって発生される汚染物質を減少させるのに適しているフィルタの採用が、公知である。
【0013】
煤塵、花粉および他の小さな粒子を、調整されるべき環境に入る大気から取り除く空調システム用のフィルタもまた、公知である。
【0014】
現在、しかしながら、自動車によって生じる微細な微粒子の除去に対して効果的な装置は何ら存在しない。このために、特に市街地区域で、および、過密な道路の近傍で、人間の健康に危険であるとみなされる限界値をさえかなり越えて、PM10の濃度はきわめて高い値に達する。
【0015】
交通によって発生される微粒子は、低いレベルで、すなわち実質的に地面から0から100cmの間の高さで放出されて、次いで風および大気移動によって周囲の領域に搬送される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本特許の主題は、特に開放市街地区域内の大気から微細な微粒子および他の汚染物質を除去するための新しい方法であり、かつ、前記方法を実現するフィルタ機器である。
【0017】
この新しい方法、および、フィルタステーションの目的は、微細な微粒子の発生および排出の主領域の近傍で大気から回収されるPM10の汚染負荷を取り除くことである。
【0018】
更なる目的は、適切な方法でそれらを処理するために、大気から取り除かれる粒子および微細な微粒子を収集することである。
【0019】
更なる目的はまた、においを除去して、大気の品質を有意に向上させることである。
【0020】
この新しい方法の、および、フィルタステーションの利点の1つは、それらが、微粒子の濃度がより高い、開放環境内の大気から煤塵を処理して、取り除き、したがって周囲の環境におけるその拡散を、限定すること、を可能にする事実によって代表される。
【0021】
更なる重要な利点は、本発明が、例えば自動車の寸法と同等に、全体寸法を減少させたという事実から成る。
【課題を解決するための手段】
【0022】
これらの、そしてまた他の、直接的または補完的な目的が、開放領域内の大気からの微細な微粒子の除去のための、以下の段階を含む、新しい方法によって達成される。
・一般的に地面から0から100cmの間の高さで周囲から回収される、汚染された大気の吸引吸気、
取り入れられた大気の処理による粒子および微細な微粒子の減少、
・一般的に1メートルより高いかいずれにせよ吸気領域より実質的に高い地点での清浄化された大気の環境空気への排出、
・使用するフィルタ装置の清浄化および洗浄、
・洗浄スラッジの収集および放出。
【0023】
この新しい大気処理方法は第1に、粒子および微細な微粒子の排出が最も集中する地面の近くの、すなわち一般的に地面から100cmを越えない高さの地点からの、大気の回収を提供する。
【0024】
回収された大気は、次いで空気流から粒子および微細な微粒子を取り除くために濾過されて、処理される。
【0025】
濾過処理された大気は、それが回収された地点より高い地点で、例えば地面から1メートルより高い地点で、環境空気に再排出される。
【0026】
粒子および微細な微粒子はフィルタ上に蓄積し、それは背圧の下で大気の吹入れおよび煤塵集合ホッパーの洗浄によって定期的に清浄化される。清浄化段階でフィルタの壁から剥離した汚染物質を載せた、前記ホッパーの洗浄から得られるスラッジが、コンテナ内に放出されて、そして次に、その後の廃棄処分プロセスに搬送される。
【0027】
前記の新しい方法は、以下にフィルタステーションと呼ばれ、外部の環境および開放領域内に位置し、各々が、以下を備える、機器の一つ以上の特定の部材の使用を経て都合よく実現される。
・地面に対して適切な高さ、例えば100cm未満に位置する吸気口を備えた少なくとも一つの大気吸引吸気装置、
・フィルタステーションに取り入れられた汚染された大気を濾過するための機器の一つ以上の部材、
・吸気地点より上に、例えば100cmの高さで配置される、濾過大気の環境空気への排出のための一つ以上のディフューザ、
・背圧の下で大気の吹入れによって、前記大気濾過および処理機器を清浄化するための装置、
・一つ以上の集塵ホッパー、
・この集塵ホッパーを洗浄するための一つ以上の装置、
・洗浄スラッジを放出して、収集するための一つ以上の装置。
【図面の簡単な説明】
【0028】
開放領域内の大気からの微細な微粒子の除去のための新しい方法および新しいフィルタステーションの特性が、限定されない実例として添付される図面を参照して以下の記述内によりよく明らかにされる。
【0029】
【図1】限定されない実例として、粗部分および微細部分に対するフィルタ(3.1)およびフィルタカートリッジ(3.2)に加えてまた、においの除去のための活性炭フィルタ(3.3)を備えるフィルタステーションの可能な一実施態様を示す。
【図2】好ましい実施態様における、新しいフィルタステーションの基本的な構成要素のいくつかを図式化し、側面図で示される。
【図3】好ましい実施態様における、新しいフィルタステーションの基本的な構成要素のいくつかを図式化し、俯瞰図で示される。
【図4】好ましい実施態様における、新しいフィルタステーションの基本的な構成要素のいくつかを図式化し、立体図で示される。
【図5】好ましい実施態様における、新しいフィルタステーションの基本的な構成要素のいくつかを図式化し、立体図で示される。
【図6】ステーションの外側の立体図を示し、一方、
【図7】、ステーションの粉塵捕集効率の表示のための装置(D)の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
前記フィルタステーションは、支持底面(1.1)を有する本体またはキャビネット(1)、大気吸引入口(1.2)および前記大気吸引入口(1.2)を開閉するのに適している電動式シャッタ(1.3)を備える。
【0031】
前記入口(1.2)は、地面からほぼ0から100センチメートルの間の高さに、またはいずれにせよ、最大濃度のPM10および汚染粒子を有する大気の吸気に最も適しているとみなされる高さに、位置する。
【0032】
前記本体(1)内部に、前記入口(1.2)より上に配置され、内部空間を実質的に少なくとも一つの上部体積部分(A)および少なくとも一つの下部体積部分(B)に分割するのに適している、少なくとも一つの隔壁または壁(2)がある。
【0033】
前記隔壁または壁(2)は、本体(1)内部で前記2つの体積部分(A,B)間の接続を与えるのに適している一つ以上の開口を有し、前記開口のレベルに、適切なフィルタ機器が都合よく配置されて、吸い込まれる大気の流れによって搬送される10分の1ミクロンより大きい粒子を留めておくために固定される。
【0034】
特に、例えば、前記隔壁(2)より上に配置される一組のフィルタカートリッジ(3.1)の使用、同じく、前記カートリッジ(3.1)の上流に配置され、最も粗い粒子を留めておくのに適している、汚染された大気の流れに対する一つ以上のフィルタ(3.2)の使用、が構想される。
【0035】
詳細には、この新しいフィルタステーションは、例えば適切に寸法を規定されたメッシュを備えた布フィルタ(3.2)を用いて、粗部分のための第1のフィルタステージを備える。
【0036】
前記フィルタ(3.2)は、それらが迅速に除去されるかまたは交換されることができるように、例えば、ガイドまたはレール上に取り付けられることができる。
【0037】
最高0.2μmの微細部分のための第2のフィルタステージが、例えば、高密度メッシュを備えた不織ポリエステルの一組のカートリッジ(3.1)を用いて実行される。前記カートリッジ(3.1)は、フィルタ表面および滞在時間を最大にするために、かつ、加えて、その後のバックウォッシング段階での微粒子の剥離を容易にするために、好ましくは垂直に配置される。
【0038】
前記カートリッジ(3.1)は、最高0.2μmの微細な微粒子の除去、および高い機械的、熱的および化学的抵抗に関して非常に効率的である。
【0039】
前記本体(1)の上部内に、前記入口(1.2)経由で外側から取り入れられた大気の流れを発生させるのに適している少なくとも一つの換気扇(4)があり、およびそこで汚染された大気の前記流れが、前記フィルタカートリッジ(3.1)を通して搬送され、そして次に、処理された大気を上方向へおよび/または横に拡散する、本体(1)の上部内に設置される一つ以上のディフューザ(1.4)経由で環境空気に再排出される。
【0040】
本発明によれば、この新しいフィルタステーションはしたがって、また、前記ディフューザ(1.4)の方へ流れを搬送するのに適している、大気の流れを偏向させるための要素を備えることができる。
【0041】
フィルタカートリッジ(3.1)によって保持される粒子、微細な微粒子および他の汚染物質は、カートリッジ(3.1)の壁に付着するか、または収集コンテナ(6)と連通して、かつ下部開閉シャッタ(5.1)を備える、放出ホッパー(5)内に落下する。
【0042】
吸引吸気段階において、前記換気扇(4)が作動し、および、前記吸引入口(1.2)の前記電動式シャッタ(1.3)は開いており、したがって、フィルタステーション内へ汚染された大気を取り込む。
【0043】
前記カートリッジ(3.1)上の粒子および煤塵の集積によって圧損の段階的な増加が生じ、および、したがって、下に記載されて、請求される装置を用いて前記カートリッジ(3.1)の清浄化および洗浄を定期的に実行することが必要である。
【0044】
図1内に示される解決策において、新しいフィルタステーションはさらに、一般的にPM10の最大濃度が見いだされるレベルより高い、したがって、100−150cmより高い地点で、外側(7.1)から大気を吸い込み、かつ背圧の下で大気の流れを発生させ、ディフューザ(7.2)を用いて前記フィルタカートリッジ(3.1)上へそれを搬送する、少なくとも一つの背圧ファン(7)を備える。
【0045】
バックウォッシング段階において、前記換気扇(4)が止められ、吸引入口(1.2)の電動式シャッタ(1.3)が煤塵の流出を防止するために閉じられ、および、背圧ファン(7)が起動される。
【0046】
前記換気扇(4)は、押込送風機(7)の動作中に本体内に発生するいかなる過度の圧力も解放する機能を保持する。
【0047】
カートリッジ(3.1)のフィルタに付着している煤塵および粒子が、次いでフィルタから剥離され、前記背圧流によって打たれて、前記ホッパー(5)内に落ち、そこでそれらが収集される。
【0048】
前記ホッパー(5)の各々の放出シャッタ(5.1)が閉じられ、その結果、微粒子がホッパー(5)内に蓄積する。
【0049】
新しいフィルタステーションはさらに、ポンプ(8.1)を用いて取り入れられ、そして次に、前記バックウォッシング段階中に前記ホッパー(5)の上に霧化されるかまたは吹き付けられる、洗浄水用のタンク(8)を備える。
【0050】
この段階で生成されて、前記ホッパー(5)内に収集されたスラッジは、その後の放出段階中に、下の防水コンテナ(6)内に最終的に放出される。
【0051】
前記放出段階中に、前記換気扇(4)および前記背圧ファン(7)の両方が非活性化され、入口(1.2)のシャッタ(1.3)および背圧ディフューザ(7.2)が閉じられ、洗浄水ポンプ(8.1)が非活性化され、および、洗浄水噴霧器ノズル(8.2)が閉じられ、一方、洗浄スラッジが下の水密コンテナ(6)に放出されて、その後廃棄されるように、ホッパー(5)の前記シャッタ(5.1)が開けられる。
【0052】
さらに、本発明によれば、新しいフィルタステーションは、カートリッジ(3.1)を清浄化するための正しい瞬間を判定するために、ステーション内に循環する空気流のスピードおよび/または圧力を制御するための一つ以上の装置を備える。
【0053】
前記目的のために、新しいステーションはまた、例えば、少なくとも吸引段階中に作動して、カートリッジ(3.1)の詰まりのレベルを測定するのに適している、一つ以上の差圧計(P)を備える。
【0054】
前記新しいフィルタステーションはまた、前記換気扇(4)の上流で、および、前記フィルタカートリッジ(3.1)の下流で、作動される一つ以上の更なるフィルタステージを備えることができる。
【0055】
特に、流出する大気を脱臭して、汚染負荷を更に減少させる機能を有し、例えばハイドロカーボン、無機化合物または煙霧の化合物の、煙霧体および最小粒子を遮断する、一つ以上の活性炭フィルタ(3.3)が使われることができる。
【0056】
500から1500m/gの間の、それらの大きい特定の内表面を前提として、活性炭フィルタ(3.3)は多くの化学物質の吸着に関して高効率を有する。
【0057】
前記活性炭フィルタ(3.3)の使用の代わりとしてまたはこれと共に、99%を超える微粒子および煙霧体の粉塵捕集効率、さらにまた、0.01μmを下回る特性直径を備えた粒子のまたは腐食性物質の粉塵捕集効率を保証する静電フィルタ(3.4)による、更なるフィルタステージを設けることが可能である。
【0058】
静電フィルタの使用から生じる更なる利点は、低圧損失、長い耐用年数および高い動作温度での作動の可能性である。
【0059】
特に、より大きな図示の明瞭さのためにその主構成要素で図式化され、図2、3、4、5に示される、本発明の好ましい実施態様において、この新しいステーションは、前記フィルタカートリッジ(3.1)より上に配置され、前記入口(1.2)を通して外側から取り入れられて、前記フィルタ(3.2)および前記カートリッジ(3.1)を通して搬送される、大気の流れを発生させるのに適している、1つの単一ファン(4)を備える。
【0060】
前記ファン(4)は、前記カートリッジ(3.1)から出てくる濾過空気の流れを実質的に水平方向に、ファン(4)の前に配置される静電フィルタ(3.4)の方へ向ける。
【0061】
前記静電フィルタ(3.4)によって処理された大気は次いで、図に示されない、容器本体(1)の上部内に設置される開口を用いて外側に排出される。
【0062】
バックウォッシング段階において、前記吸引入口(1.2)が閉じられ、および、前記ファン(4)が大気の流れを逆転し、それは、したがって背圧の下で前記フィルタカートリッジ(3.1)に向けられ、それらの上に付着された煤塵および不純物の剥離を引き起こす。
【0063】
過度の圧力を解放するために、少なくとも一つの更なる放出口(4.1)が開けられる。前述したことに類似して、フィルタカートリッジ(3.1)の壁から剥離した微粒子および粒子が図2、3、4、5内に示されない集合ホッパー内に落ちる。
【0064】
収集タンクから取り出された洗浄水は前記ホッパーの上に霧化されるかまたは吹き付けられ、および、生成されたスラッジが次いで、その後の放出段階中に、下の防水コンテナ内へ放出される。
【0065】
前記放出段階中に、前記換気扇(4)が非活性化され、および、前記吸引入口(1.2)が閉じられ、さらに、洗浄水ポンプが非活性化され、および、洗浄水噴霧器ノズルが閉じられ、一方、ホッパーシャッタが開けられ、その結果、洗浄スラッジが下の防水コンテナに放出されて、その後廃棄される。
【0066】
新しいフィルタステーションの動作は、図1に示されるが、しかし、図示の簡単さのために図2−5に示されない、側面キャビネット(1.5)に含まれる、パーソナルコンピュータおよび制御パネル(PC、Q)のような、電子機器および装置を用いて制御される。
【0067】
本発明によれば、前記機器はさらに、機能およびパラメータを監視することによってステーションの正しい動作を制御することが可能であるように、遠隔制御されるかまたはモデム(M)を用いてネットワークの中で制御され、一方、日常保全動作がプログラムされることができ、および、特別なメンテナンス動作がすぐに実施されることができる。
【0068】
本体(1)の側壁上に本体の内部の検査のためのパネルがあり、オペレータがメンテナンスおよび清浄化作業のためにフィルタステーションの内部部分にアクセスすることができる。
【0069】
この新しいフィルタステーションは、さらに、ステーションの清浄化効率の表示のための装置を備える。
【0070】
前記装置(D)は、例えば少なくとも2つのダクト、カートリッジまたはフィルタ(D1、D2)を備え、その中に外側から取り入れられた汚染された大気の流れの一部および濾過空気の流れの一部が、環境空気への再排出の前に、搬送される。
【0071】
まだ処理されていない汚染された大気の流れの一部がそれを通して搬送されるダクトまたはカートリッジ(D1)は、それのなかに含まれる不純物および煤塵を次第に積み込まれ、徐々に黒変する。
【0072】
大気内に以前は含まれた不純物が前の処理段階ですでに除去されたので、処理された大気の流れの一部がそれを通して環境空気中への排出の前に搬送されるダクトまたはカートリッジ(D2)はきれいなままである。
【0073】
前記ダクトは透明であり、および、前記カートリッジまたはフィルタ(D1、D2)は好ましくは透明なケーシング内に含まれるか、フィルタステーションの外側に配置されるか、またはいずれにせよ外側から視認できる。このようにして、ステーション粉塵捕集効率が直ちに見られることができ、更に、非専門家の通行人または観測者が処理の後で環境空気に再排出される大気の品質を視覚的に評価することができ、未処理の汚染された大気の品質とそれを比較することができる。
【0074】
この新しいステーションはさらに、現行の法律に従って音響衝撃を減少させるような方法で、可動動機器用の放散消音器および/または防音ボックスを備える。
【0075】
したがって、上記の記述および添付図を参照して、以下の請求の範囲が作成される。
【符号の説明】
【0076】
1 本体
1.1 支持底面
1.2 吸引入口
1.3 電動式シャッタ
1.4 ディフューザ
1.5 側面キャビネット
A 上部体積部分
B 下部体積部分
2 隔壁または壁
3.1 カートリッジ
3.2 フィルタ
3.3 活性炭フィルタ
3.4 静電フィルタ
4 換気扇
4.1 更なる放出口
5 ホッパー
5.1 シャッタ
6 収集コンテナ
7 背圧ファン
7.1 外側
7.2 ディフューザ
8 タンク
8.1 ポンプ
8.2 噴霧器ノズル
P 差圧計
PC、Q パーソナルコンピュータおよび制御パネル
M モデム
D 表示のための装置
D1、D2 少なくとも2つのダクト、カートリッジまたはフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
市街地区域の大気からの微細な微粒子の除去のための方法であって、それが以下の段階、すなわち、
・地面の近くの高さで前記市街地環境から取られる、汚染された大気の吸引吸気段階、
・前記粒子および微細な微粒子負荷を減少させるために、取り入れられた前記大気の濾過および/または処理段階、
処理されるべき前記大気が取り入れられた地点より実質的に高い地点で、煤塵のない前記処理された大気の環境空気への排出段階、
・フィルタ機器の清浄化および洗浄段階、
・洗浄スラッジの放出段階、を含み、
そして、前記フィルタ機器の前記清浄化および洗浄段階が、前記吸引、濾過および前記環境空気への再排出の段階を含む、大気処理段階の代わりとして実行される、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の微細な微粒子の除去のための方法であって、前記洗浄スラッジ放出段階が、前記大気処理段階ならびに前記フィルタ機器清浄化および洗浄段階の代わりとして実行される、ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1,2のいずれかに記載の微細な微粒子の除去のための方法であって、前記大気処理段階、前記清浄化および洗浄段階ならびに前記放出段階が、自動周期モードで、および/または、前記吸引装置によって吸収されるパワーの検出されたパラメータ、および/または処理されるべき空気流の圧力および/またはスピードに従って、前記順序で代わりとして活性化される、ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、
・前記地面の近くの高さに配置される吸引入口(1.2)を経た前記汚染された大気の吸気のための少なくとも一つのファンまたは吸引装置(4)、
・取り入れられた前記汚染された大気の濾過および処理のための機器の一つ以上の部材(3.1、3.2、3.3、3.4)、
前記吸気地点より高い地点での前記環境空気への前記濾過空気の排出のための一つ以上の開口および/またはディフューザ(1.4)、
・前記フィルタ機器(3.1、3.2)の前記フィルタおよび洗浄水から剥離された前記濾過された煤塵および粒子を収集するための一つ以上のホッパー(5)、
・水によって前記ホッパー(5)を洗浄するための一つ以上の装置、
・前記ホッパー(5)の前記洗浄スラッジを収集するための一つ以上のコンテナ(6)、
を備え、
そして、一つ以上の電動式シャッタ(1.3)が、前記大気処理段階中に、前記吸引入口(1.2)を開けて、汚染された大気の導入ができるようにするか、または、前記入口を閉じて、前記清浄化および洗浄段階中に、大気または煤塵の侵入および退出を妨げ、前記段階が、前記大気フィルタ機器(3.1、3.2)を清浄化するために前記ファン(4)の背圧反転を伴う、ことを特徴とする機器。
【請求項5】
請求項4に記載の大気処理機器であって、それが、前記清浄化および洗浄段階中に、前記フィルタ機器(3.1、3.2)上に背圧の下で大気の流れを発生させるのに適している、相対吸気およびディフューザ(7.2)を有する少なくとも一つの更なるファン(7)を備える、ことを特徴とする機器。
【請求項6】
請求項5に記載の大気処理機器であって、それが、前記フィルタ機器(3.1、3.2)によって吸収されるパワーを測定するための一つ以上の装置(P)、および/または、取り入れられた汚染された大気の前記流れの圧力および/またはスピードを測定するための一つ以上の圧力計を備え、そして、吸収されるパワーおよび/または圧力および/またはスピードの特定の値の識別が、前記処理段階の中断および前記清浄化および洗浄段階の実行を決定する、ことを特徴とする機器。
【請求項7】
請求項5,6のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、前記フィルタ機器(3.1、3.2)の交換および/またはメンテナンスの必要性の信号を送るために、警報信号および/またはモデム(M)を用いて一つ以上の制御ユニットに特定の値を下回って検出される任意の時間間隔を伝達するのに適している、連続した清浄化および洗浄サイクルの間の時間間隔の識別および制御のための少なくとも一つの電子装置を備える、ことを特徴とする機器。
【請求項8】
請求項5,6,7のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、内容積を、前記汚染された大気が前記吸引入口(1.2)経由でその中に導かれる、下部体積部分(B)と、前記濾過空気を前記環境空気内に再排出するための前記ディフューザ(1.4)経由で外側と連通する上部体積部分(A)とに、分割するのに適している隔壁または壁(2)を内部的に備えている本体(1)を備え、そして、前記隔壁または壁(2)が前記2つの上部(A)および下部(B)体積部分間の連通を確実にするのに適している一つ以上の開口を有し、前記汚染された大気を濾過するための機器の前記部材(3.1、3.2)の少なくとも一つが各開口に配置される、ことを特徴とする機器。
【請求項9】
請求項5,6,7,8のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、粗部分の第1のフィルタステージのために寸法を規定されるメッシュを有する一つ以上の布フィルタ(3.2)を備え、そして、前記フィルタ(3.2)が微細部分の第2のフィルタステージのための密度の高いメッシュを有する一つ以上の組の布フィルタカートリッジ(3.1)の上流に配置される、ことを特徴とする機器。
【請求項10】
請求項5,6,7,8,9のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、前記フィルタカートリッジ(3.1)の下流、および前記ファンまたは換気扇装置(4)の上流、に配置され、流出する大気を更に処理するのに適している、一つ以上の活性炭フィルタ(3.3)を備える、ことを特徴とする機器。
【請求項11】
請求項5,6,7,8,9のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、前記フィルタカートリッジ(3.1)の下流に配置されて、かつ前記ファン(4)によってそれの方へ向けられる大気の流れを更に処理するのに適している少なくとも一つの静電フィルタ(3.4)を備える、ことを特徴とする機器。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかに記載の大気処理機器であって、前記吸引入口(1.2)が、地面から100cmより高く配置されない、ことを特徴とする機器。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の大気処理機器であって、前記環境空気への前記濾過空気の排出のための前記ディフューザ(1.4)が、地面から最低限100cmの高さで配置される、ことを特徴とする機器。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、前記清浄化および洗浄段階中に、前記カートリッジ(3.1)の前記フィルタから剥離した前記煤塵および粒子を搬送して、かつ前記集合ホッパー(5)内に収集するために、前記洗浄水がそこから吸い込まれ、かつその後、ノズル(8.2)を用いて前記フィルタカートリッジ(3.1)の下の前記本体(1)内に霧化されるかまたは吹き付けられる、少なくとも一つのタンク(8)を備える、ことを特徴とする機器。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、前記洗浄水を揚げるための少なくとも一つのポンプ(8.1)を備える、ことを特徴とする機器。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれかに記載の大気処理機器であって、前記ホッパー(5)が、前記ホッパー(5)の前記下部放出出口を開閉するためのシャッタ(5.1)を備え、そして、前記シャッタ(5.1)が前記大気処理段階中に、ならびに、前記清浄化および洗浄段階中に閉じられ、ならびに前記放出段階中に開いており、前記洗浄スラッジが落ちて、かつ前記下部コンテナ(6)内に収集されることができる、ことを特徴とする機器。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、動作段階の命令および制御のための電子装置(Q、PC)を備える、ことを特徴とする機器。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、前記機器の清浄化効率の表示のための少なくとも一つの装置(D)を備え、前記装置(D)が次に、未処理の汚染された大気の流れの一部および処理された大気の流れの一部がそれぞれその中に搬送される少なくとも2つの透明なダクトおよび/またはカートリッジまたはフィルタ(D1、D2)、を備え、そして、前記ダクト、カートリッジまたはフィルタ(D1、D2)がステーションの外側から視認できる透明なケーシング内に含まれる、ことを特徴とする機器。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、内部部分へのアクセスのための一つ以上の検査パネルを備える、ことを特徴とする機器。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれかに記載の大気処理機器であって、それが、前記換気扇装置および/またはファン(4、7)のための、および/または他の可動機械部分のための消音器装置および/または防音ボックスを備える、ことを特徴とする機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−519015(P2010−519015A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549500(P2009−549500)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【国際出願番号】PCT/IT2007/000113
【国際公開番号】WO2008/102383
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(509212443)ミックス プロゲッティ エス.アール.エル (1)
【Fターム(参考)】