配筋用スペーサー
【課題】コンクリート構造物の補強用鉄筋の配筋に使用するスペーサーにおいて、スペーサーの中心に保持する鉄筋とは別に他の鉄筋を保持できるようにし、鉄筋の継ぎ足し作業を容易にした。
【解決手段】鉄筋aを保持する挟持部1と、周囲の輪部2と、輪部2の周方向を欠除したガイドスペース3とを有し、上記挟持部1が、受部4と、一対の突出片6の先端に設けた挟圧部5により形成された配筋用スペーサーAにおいて、上記挟持部1の周囲外側に挿入する継ぎ足し鉄筋a´の貫通部9を少なくとも1つ設けた構成を採用する。
【解決手段】鉄筋aを保持する挟持部1と、周囲の輪部2と、輪部2の周方向を欠除したガイドスペース3とを有し、上記挟持部1が、受部4と、一対の突出片6の先端に設けた挟圧部5により形成された配筋用スペーサーAにおいて、上記挟持部1の周囲外側に挿入する継ぎ足し鉄筋a´の貫通部9を少なくとも1つ設けた構成を採用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンクリート構造物の補強用鉄筋の配筋に際し使用するスペーサーに関する。
【背景技術】
【0002】
各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋を同構造物成形用型枠内の定位置に配置させて、その鉄筋に対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つ必要がある。
【0003】
そこで、鉄筋を配筋する際に、一定の位置に鉄筋を支持するスペーサーを用いる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−145019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のスペーサーによると、ガイドスペースに嵌入した鉄筋を押し込みながら、押し込む鉄筋により両突出片を押し戻して挟圧部を開拡し、そして円弧面内に鉄筋を押し込むことで、輪部の中心に鉄筋を貫通状態に保持させている。
【0006】
このような構成によると、スペーサーの中心に貫通状に鉄筋を保持させて、輪部の周面
に対し一定の距離を保って鉄筋を保持させることを目的としている。
【0007】
しかしながら、鉄筋は、一定の長さの鉄筋を継ぎ足しながら配筋され、継ぎ足しは、鉄筋の対向端をオーバーラップさせて、オーバーラップ端を結束線によって縛る。
【0008】
上記のような継ぎ足し方法を採用する際、一方の鉄筋がスペーサーにより保持されているのに対し、他方の鉄筋がスペーサーに保持されていないので、人手により持った鉄筋をスライドさせて一方の鉄筋に対し他方の鉄筋をオーバーラップさせると共に、オーバーラップ状態を維持しながら結束線で縛るため、著しく手数がかかる。
【0009】
上記の要因は、中心に一方の鉄筋を貫通させて保持しているスペーサーに対し、スペーサーに他方の鉄筋を保持させることができないことにある。
【0010】
なお、両鉄筋のオーバーラップ端にクリップを用いて鉄筋のオーバーラップ端を引き寄せる方式もあるが、高価なクリップを用いるためコストが大幅にアップする。
【0011】
そこで、この発明は、スペーサーの中心に一方の鉄筋を保持させ、もう一方(他方)の鉄筋もスペーサーに保持させるようにして上述の問題点を解決した配筋用スペーサーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、この発明は、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の周囲外側に挿入する鉄筋の貫通部を少なくとも1つ設けた構成を採用する。
【0013】
また、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の接近した位置に継ぎ足し鉄筋が貫通する納まり部を設けると共に、この納まり部と上記輪部の外周とが連通して前記納まり部に嵌入する鉄筋を導く通路を設けた構成を採用する。
【0014】
さらに、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の外側に設ける補助挟持部が、継ぎ足し鉄筋を受け止める補助受部と、上記継ぎ足し鉄筋を上記補助受部と共働して挟み付ける一対の補助挟圧部とにより形成され、一対の上記補助挟圧部が、補助ガイドスペースを形成するように上記輪部に連接された一対の開閉動可能な内向き補助突出片の先端に設けた構成を採用する。
【0015】
また、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の受部が、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを受け止めるように形成した構成を採用する。
【0016】
さらに、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記両突出片の手前に位置させて上記ガイドスペースから上記挟圧部に向け開閉動可能な一対の補助突出片を設け、この両補助突出片の突出方向端に押し込んだ継ぎ足し鉄筋の押え込み補助挟圧部を設けた構成を採用する。
【0017】
また、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の両突出片に継ぎ足し鉄筋の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋を押え込む押え弾片を設けた構成を採用する。
すると、継ぎ足す鉄筋の配筋保持と、継ぎ足し鉄筋の継ぎ足し作業が容易になる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、この発明の配筋用スペーサーによれば、スペーサーの挟持部の周囲外側に設けてある少なくとも1つの貫通部に継ぎ足し鉄筋を貫通させてスペーサーに継ぎ足し鉄筋を保持させることができる。
【0019】
このため、スペーサーの挟持部に保持させた鉄筋に貫通部に保持させた継ぎ足し鉄筋との結束線による継ぎ足し連結作業を極めて能率よく、かつ別売のクリップを用いることなく行なうことができると共に、貫通部を複数設けることで、各貫通部に外側の継ぎ足し鉄筋及び内側の継ぎ足し鉄筋を貫通させて配筋することもできる。
【0020】
また、スペーサーの挟持部の外側で、受部に接近した位置の納まり部に輪部の外周から導く通路をへて継ぎ足し鉄筋を収納することで、スペーサーに継ぎ足し鉄筋を支持させることができる。
【0021】
このため、スペーサーの挟持部に支持させた鉄筋に対し納まり部に貫通させて支持させてある継ぎ足し鉄筋の結束線を用いた継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のクリップを用いることなく行うことができる。
【0022】
さらに、スペーサーの挟持部と、この挟持部の外側付近に設けた補助挟持部とで、1つのスペーサーに対し、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを支持させることができる。
【0023】
このため、鉄筋に対する継ぎ足し鉄筋の結束線を用いた継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のクリップを用いることなく行うことができる。
【0024】
また、受部に配筋鉄筋と継ぎ足し鉄筋との二本の鉄筋を支持させることができる。
このため、受部に挟圧部とで支持した鉄筋と継ぎ足し鉄筋との継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のグリップを用いることなく行うことができる。
【0025】
さらに、両突出片の手前に位置させて上記ガイドスペースから上記挟圧部に向け開閉動可能な一対の補助突出片を設け、この両補助突出片の突出方向端に押し込んだ継ぎ足し鉄筋の押え込み補助挟圧部を設けてあるので、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを(2本の鉄筋)支持することができる。
【0026】
このため、受部に挟圧部とで支持した鉄筋と継ぎ足し鉄筋との継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のグリップを用いることなく行うことができる。
【0027】
また、突出片に継ぎ足し鉄筋の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋を押え込む押え弾片を設けてあるので、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを(2本の鉄筋)支持することができる。
【0028】
このため、受部に挟圧部とで支持した鉄筋と継ぎ足し鉄筋との継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のグリップを用いることなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、第1の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図2】図2は、同上の正面図である。
【図3】図3は、第2の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図4】図4は、同上の正面図である。
【図5】図5は、第3の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図6】図6は、同上の正面図である。
【図7】図7は、第4の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図8】図8は、第5の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図9】図9は、第6の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図10】図10は、スペーサーの他の例を示す側面図である。
【図11】図11は、同側面図である。
【図12】図12は、同側面図である。
【図13】図13は、貫通部の孔の形状を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
この発明の第1の実施形態を示す図1及び図2のAは、各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、上記鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサー(例えば、特許文献1と同様の)である。
【0031】
上記のスペーサーAは、コンクリート鉄筋aを挟持する挟持部1と、その挟持部1の周面の輪部2と、この輪部2の周方向の所定位置を欠除することにより形成されて上記挟持部1に上記鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3とを有し、上記挟持部1が、上記鉄筋aを受け止める受部4と、上記鉄筋aを上記受部4と共働して挟み付ける一対の挟圧部5、5とにより形成され、一対の上記挟圧部5が、上記ガイドスペース3を作成するように上記輪部2に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片6、6の先端に設けて構成されている。
【0032】
なお、図示の場合、両挟圧部5を輪部2から受部4に向けて突出する突出片6の突出方向端に設けると共に、弾片7、7の突出方向端の突部8を突出片6の突出方向端部に当接させて、ガイドスペース3に押し込む鉄筋aにより両弾片7を押し逃がすと、突部8により突出片6と共に挟圧部5を押し戻して鉄筋aが通過し、通過にともない受部4と両挟圧部5により鉄筋aを抱き込んで保持するようにしたが、限定されず、両弾片7の突出方向端に挟圧部5を設けてもよい(図示省略)。
【0033】
また、上記挟持部1の外周外側には、継ぎ足し鉄筋a´の少なくとも1つの貫通部9が設けてある。
上記の貫通部9は、図示の場合、スペーサーAを合成樹脂により成型する際一体にリブ31を介し筒体10を成型して設けたが、筒体10に限定されず、その他の貫通部、要するに挿入する継ぎ足し鉄筋a´が貫通して保持できるものであってもよい。
【0034】
上記の筒体10も、図1、図10に示す連続する周壁に限定されず、図11に示すように複数の弧状部10´を円周線上に配置して、リブ31で貫通部9の構成筒体10を形成する各弧状部10´を輪部2に連結(リブ31を介し)したものであってもよい。すなわち、筒体10の周壁少なくとも1ヶ所を切り離したものでもよい。
【0035】
そして図12に示すように対の筒体10を8字状にし、この8字状両筒体10の連結部分をスリット32で切り離して設けたものであってもよい。
【0036】
上記周方向に対し内と外とに筒体10を配置することにより、外側の鉄筋a´、内側の鉄筋a´を貫通させて支持することが可能になる。勿論輪部2の周面左右方向に併設してもよい。
【0037】
なお、上記の切り離しを設けた点や複数の非連続弧状部を配置することで、貫通部9に対し、鉄筋a´の挿入が斜めになっても筒体10を押し逃がして貫通部9の破損を防止する。
上記の貫通部9の形状も円に限定されず、図13に示すように小判形であってもよい。
【0038】
勿論、貫通部9も1ヶ所に限定されず、図12に示すように、複数の個所に設けて、例えば外側及び内側の継ぎ足し鉄筋a´の配筋位置により選択できるようにすることもある。
【0039】
上記のように構成することにより、スペーサーAの挟持部1により鉄筋aを支持させ、この支持鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を継ぎ足す際、貫通部9に継ぎ足し鉄筋a´を支持させる。
【0040】
すると、結束線を用いて鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を継ぎ足す作業を行うとき、作業者によって鉄筋aと継ぎ足し鉄筋a´を把持して行う手間のかかる作業や、別売のクリップを使用することなく作業することができる。
【0041】
この発明の第2の実施形態を示す図3及び図4のBは、各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、上記鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0042】
上記のスペーサーBは、貫通部9のない第1の実施形態のスペーサーAと同様の構成につき、詳細な構成の説明を省略する。
【0043】
また、スペーサーBの挟持部1の外周の接近した位置に継ぎ足し鉄筋a´が貫通状に納まる(嵌り込む)納まり部11を設け、この納まり部11とスペーサーBの輪部2の外周とが連通して納まり部11に嵌入する継ぎ足し鉄筋a´を導く通路12を作成する。
【0044】
すると、通路12に嵌入した継ぎ足し鉄筋a´を通路12をへて納まり部11に嵌入することで、スペーサーBに継ぎ足し鉄筋a´を支持させることができ、スペーサーBの挟持部1に支持(第1の実施形態と同様の方法で)させてある鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を極めてスムーズに接続(継ぎ足す)することができる。
【0045】
この発明の第3の実施形態を示す図5及び図6のCは、各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、上記鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0046】
また、スペーサーCの挟持部1の外周に接近した位置に継ぎ足し鉄筋a´の補助挟持部1´を設け、輪部2の周方向の所定位置を欠除することで形成されて上記補助挟持部1´に継ぎ足し鉄筋a´を誘導するためのガイドスペース3´とを有し、上記補助挟持部1´が、継ぎ足し鉄筋a´を受け止める受部4´と、継ぎ足し鉄筋a´を受部4´と共働して挟み付ける一対の挟圧部5´、5´とにより形成され、一対の挟圧部5´が、上記ガイドスペース3´を形成するように輪部2に連設された一対の開閉動可能な内向きの補助突出片6´、6´の先端に設けて構成されている。
【0047】
上記のように構成することで、第1の実施形態と同様に挟持部1により鉄筋aを支持させ、補助挟持部1´に継ぎ足し鉄筋a´を支持(継ぎ足し鉄筋a´の支持は、鉄筋aと同様に受部4´と対の挟圧部5´、5´により行なう)させる。
【0048】
すると、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の結束線を用いた継ぎ足し作業がスムーズに行うことができる。
【0049】
この発明の第4の実施形態を示す図7のDは、第1の実施形態と同様に各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0050】
上記スペーサーDを構成する挟持部1、輪部2、鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3、挟圧部5、5、及び突出片6、6の構成は、第1の実施形態と同様につき詳細な説明を省略する。
【0051】
そして、挟持部1を構成する受部4が、鉄筋aと継ぎ足し鉄筋a´との二本が嵌り込んで受け止めるU字状に形成してある。
【0052】
上記のように構成することで、受部4に鉄筋a及び継ぎ足し鉄筋a´を嵌め込んで、受部4からの鉄筋a及び継ぎ足し鉄筋a´の脱出を挟圧部5で阻止することにより、挟持部1に鉄筋a及び継ぎ足し鉄筋a´を支持することができる。
【0053】
このため、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の継ぎ足し作業が極めてスムーズにでき、かつ別売のクリップを使用する必要がない。
【0054】
この発明の第5の実施形態を示す図8のEは、第1の実施形態と同様に各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0055】
上記スペーサーEを構成する挟持部1、輪部2、鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3、及び挟圧部5、5の構成は、第1の実施形態と同様につき詳細な説明を省略する。
【0056】
そして、ガイドスペース3の突出片6、6の手前に挟圧部5、5の方向に突出する補助突出片6´、6´を設けると共に、突出片6、6の突出方向端に鉄筋aを押え込む挟圧部5が、補助突出片6´、6´の突出方向端に継ぎ足し鉄筋a´を押え込む挟圧部5´がそれぞれ設けてある。
【0057】
上記のように構成することで、受部4に鉄筋aを挟圧部5により押え込み、鉄筋aに補助突出片6´の挟圧部5´により継ぎ足し鉄筋a´を押え込む。
【0058】
このため、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の継ぎ足し作業がスムーズにでき、かつ別売のクリップを使用する必要がない。
【0059】
この発明の第6の実施形態を示す図9のFは、第1の実施形態と同様に各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0060】
上記スペーサーFを構成する挟持部1、輪部2、鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3、挟圧部5、5、及び突出片6、6の構成は、第1の実施形態と同様につき詳細な説明を省略する。
【0061】
そして、突出方向端に鉄筋aの押え込み挟持部5を有する突出片6、6には、継ぎ足し鉄筋a´の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋a´を押え込む押え弾片21が設けてある。
【0062】
上記の押え弾片21は、図示のように突出片6と一体に成形することで製造が容易になり、かつ大量生産に適す。
【0063】
上記のように構成すると、受部4に鉄筋aを挟圧部5により押え込み、継ぎ足し鉄筋a´を押え込み押え弾片21間を通過させることで、鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を押え込んで支持する。
【0064】
このため、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の継ぎ足し作業がスムーズにでき、かつ別売のクリップを使用する必要がない。
【0065】
なお、この発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、この発明の目的の範囲内で適宜設計変更して実施することができ、例えば、第1乃至第3、第5及び第6実施形態における挟圧部5を設けた突出片6の位置についても図示に限られることなく、第4実施形態のように、第1実施形態等における弾片7の位置に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0066】
A、B、C、D、E、F スペーサー
a 鉄筋
a´ 継ぎ足し鉄筋
1 挟持部
1´ 補助挟持部
2 輪部
3、3´ ガイドスペース
4、4´ 受部
5、5´ 挟圧部
6 突出片
6´ 補助突出片
7 弾片
8 突部
9 貫通部
10 筒体
11 納まり部
12 通路
21 押え弾片
31 リブ
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンクリート構造物の補強用鉄筋の配筋に際し使用するスペーサーに関する。
【背景技術】
【0002】
各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋を同構造物成形用型枠内の定位置に配置させて、その鉄筋に対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つ必要がある。
【0003】
そこで、鉄筋を配筋する際に、一定の位置に鉄筋を支持するスペーサーを用いる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−145019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のスペーサーによると、ガイドスペースに嵌入した鉄筋を押し込みながら、押し込む鉄筋により両突出片を押し戻して挟圧部を開拡し、そして円弧面内に鉄筋を押し込むことで、輪部の中心に鉄筋を貫通状態に保持させている。
【0006】
このような構成によると、スペーサーの中心に貫通状に鉄筋を保持させて、輪部の周面
に対し一定の距離を保って鉄筋を保持させることを目的としている。
【0007】
しかしながら、鉄筋は、一定の長さの鉄筋を継ぎ足しながら配筋され、継ぎ足しは、鉄筋の対向端をオーバーラップさせて、オーバーラップ端を結束線によって縛る。
【0008】
上記のような継ぎ足し方法を採用する際、一方の鉄筋がスペーサーにより保持されているのに対し、他方の鉄筋がスペーサーに保持されていないので、人手により持った鉄筋をスライドさせて一方の鉄筋に対し他方の鉄筋をオーバーラップさせると共に、オーバーラップ状態を維持しながら結束線で縛るため、著しく手数がかかる。
【0009】
上記の要因は、中心に一方の鉄筋を貫通させて保持しているスペーサーに対し、スペーサーに他方の鉄筋を保持させることができないことにある。
【0010】
なお、両鉄筋のオーバーラップ端にクリップを用いて鉄筋のオーバーラップ端を引き寄せる方式もあるが、高価なクリップを用いるためコストが大幅にアップする。
【0011】
そこで、この発明は、スペーサーの中心に一方の鉄筋を保持させ、もう一方(他方)の鉄筋もスペーサーに保持させるようにして上述の問題点を解決した配筋用スペーサーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、この発明は、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の周囲外側に挿入する鉄筋の貫通部を少なくとも1つ設けた構成を採用する。
【0013】
また、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の接近した位置に継ぎ足し鉄筋が貫通する納まり部を設けると共に、この納まり部と上記輪部の外周とが連通して前記納まり部に嵌入する鉄筋を導く通路を設けた構成を採用する。
【0014】
さらに、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の外側に設ける補助挟持部が、継ぎ足し鉄筋を受け止める補助受部と、上記継ぎ足し鉄筋を上記補助受部と共働して挟み付ける一対の補助挟圧部とにより形成され、一対の上記補助挟圧部が、補助ガイドスペースを形成するように上記輪部に連接された一対の開閉動可能な内向き補助突出片の先端に設けた構成を採用する。
【0015】
また、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の受部が、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを受け止めるように形成した構成を採用する。
【0016】
さらに、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記両突出片の手前に位置させて上記ガイドスペースから上記挟圧部に向け開閉動可能な一対の補助突出片を設け、この両補助突出片の突出方向端に押し込んだ継ぎ足し鉄筋の押え込み補助挟圧部を設けた構成を採用する。
【0017】
また、コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の両突出片に継ぎ足し鉄筋の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋を押え込む押え弾片を設けた構成を採用する。
すると、継ぎ足す鉄筋の配筋保持と、継ぎ足し鉄筋の継ぎ足し作業が容易になる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、この発明の配筋用スペーサーによれば、スペーサーの挟持部の周囲外側に設けてある少なくとも1つの貫通部に継ぎ足し鉄筋を貫通させてスペーサーに継ぎ足し鉄筋を保持させることができる。
【0019】
このため、スペーサーの挟持部に保持させた鉄筋に貫通部に保持させた継ぎ足し鉄筋との結束線による継ぎ足し連結作業を極めて能率よく、かつ別売のクリップを用いることなく行なうことができると共に、貫通部を複数設けることで、各貫通部に外側の継ぎ足し鉄筋及び内側の継ぎ足し鉄筋を貫通させて配筋することもできる。
【0020】
また、スペーサーの挟持部の外側で、受部に接近した位置の納まり部に輪部の外周から導く通路をへて継ぎ足し鉄筋を収納することで、スペーサーに継ぎ足し鉄筋を支持させることができる。
【0021】
このため、スペーサーの挟持部に支持させた鉄筋に対し納まり部に貫通させて支持させてある継ぎ足し鉄筋の結束線を用いた継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のクリップを用いることなく行うことができる。
【0022】
さらに、スペーサーの挟持部と、この挟持部の外側付近に設けた補助挟持部とで、1つのスペーサーに対し、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを支持させることができる。
【0023】
このため、鉄筋に対する継ぎ足し鉄筋の結束線を用いた継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のクリップを用いることなく行うことができる。
【0024】
また、受部に配筋鉄筋と継ぎ足し鉄筋との二本の鉄筋を支持させることができる。
このため、受部に挟圧部とで支持した鉄筋と継ぎ足し鉄筋との継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のグリップを用いることなく行うことができる。
【0025】
さらに、両突出片の手前に位置させて上記ガイドスペースから上記挟圧部に向け開閉動可能な一対の補助突出片を設け、この両補助突出片の突出方向端に押し込んだ継ぎ足し鉄筋の押え込み補助挟圧部を設けてあるので、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを(2本の鉄筋)支持することができる。
【0026】
このため、受部に挟圧部とで支持した鉄筋と継ぎ足し鉄筋との継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のグリップを用いることなく行うことができる。
【0027】
また、突出片に継ぎ足し鉄筋の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋を押え込む押え弾片を設けてあるので、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを(2本の鉄筋)支持することができる。
【0028】
このため、受部に挟圧部とで支持した鉄筋と継ぎ足し鉄筋との継ぎ足し作業を極めて能率よく、かつ別売のグリップを用いることなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、第1の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図2】図2は、同上の正面図である。
【図3】図3は、第2の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図4】図4は、同上の正面図である。
【図5】図5は、第3の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図6】図6は、同上の正面図である。
【図7】図7は、第4の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図8】図8は、第5の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図9】図9は、第6の実施形態のスペーサーを示す側面図である。
【図10】図10は、スペーサーの他の例を示す側面図である。
【図11】図11は、同側面図である。
【図12】図12は、同側面図である。
【図13】図13は、貫通部の孔の形状を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
この発明の第1の実施形態を示す図1及び図2のAは、各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、上記鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサー(例えば、特許文献1と同様の)である。
【0031】
上記のスペーサーAは、コンクリート鉄筋aを挟持する挟持部1と、その挟持部1の周面の輪部2と、この輪部2の周方向の所定位置を欠除することにより形成されて上記挟持部1に上記鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3とを有し、上記挟持部1が、上記鉄筋aを受け止める受部4と、上記鉄筋aを上記受部4と共働して挟み付ける一対の挟圧部5、5とにより形成され、一対の上記挟圧部5が、上記ガイドスペース3を作成するように上記輪部2に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片6、6の先端に設けて構成されている。
【0032】
なお、図示の場合、両挟圧部5を輪部2から受部4に向けて突出する突出片6の突出方向端に設けると共に、弾片7、7の突出方向端の突部8を突出片6の突出方向端部に当接させて、ガイドスペース3に押し込む鉄筋aにより両弾片7を押し逃がすと、突部8により突出片6と共に挟圧部5を押し戻して鉄筋aが通過し、通過にともない受部4と両挟圧部5により鉄筋aを抱き込んで保持するようにしたが、限定されず、両弾片7の突出方向端に挟圧部5を設けてもよい(図示省略)。
【0033】
また、上記挟持部1の外周外側には、継ぎ足し鉄筋a´の少なくとも1つの貫通部9が設けてある。
上記の貫通部9は、図示の場合、スペーサーAを合成樹脂により成型する際一体にリブ31を介し筒体10を成型して設けたが、筒体10に限定されず、その他の貫通部、要するに挿入する継ぎ足し鉄筋a´が貫通して保持できるものであってもよい。
【0034】
上記の筒体10も、図1、図10に示す連続する周壁に限定されず、図11に示すように複数の弧状部10´を円周線上に配置して、リブ31で貫通部9の構成筒体10を形成する各弧状部10´を輪部2に連結(リブ31を介し)したものであってもよい。すなわち、筒体10の周壁少なくとも1ヶ所を切り離したものでもよい。
【0035】
そして図12に示すように対の筒体10を8字状にし、この8字状両筒体10の連結部分をスリット32で切り離して設けたものであってもよい。
【0036】
上記周方向に対し内と外とに筒体10を配置することにより、外側の鉄筋a´、内側の鉄筋a´を貫通させて支持することが可能になる。勿論輪部2の周面左右方向に併設してもよい。
【0037】
なお、上記の切り離しを設けた点や複数の非連続弧状部を配置することで、貫通部9に対し、鉄筋a´の挿入が斜めになっても筒体10を押し逃がして貫通部9の破損を防止する。
上記の貫通部9の形状も円に限定されず、図13に示すように小判形であってもよい。
【0038】
勿論、貫通部9も1ヶ所に限定されず、図12に示すように、複数の個所に設けて、例えば外側及び内側の継ぎ足し鉄筋a´の配筋位置により選択できるようにすることもある。
【0039】
上記のように構成することにより、スペーサーAの挟持部1により鉄筋aを支持させ、この支持鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を継ぎ足す際、貫通部9に継ぎ足し鉄筋a´を支持させる。
【0040】
すると、結束線を用いて鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を継ぎ足す作業を行うとき、作業者によって鉄筋aと継ぎ足し鉄筋a´を把持して行う手間のかかる作業や、別売のクリップを使用することなく作業することができる。
【0041】
この発明の第2の実施形態を示す図3及び図4のBは、各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、上記鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0042】
上記のスペーサーBは、貫通部9のない第1の実施形態のスペーサーAと同様の構成につき、詳細な構成の説明を省略する。
【0043】
また、スペーサーBの挟持部1の外周の接近した位置に継ぎ足し鉄筋a´が貫通状に納まる(嵌り込む)納まり部11を設け、この納まり部11とスペーサーBの輪部2の外周とが連通して納まり部11に嵌入する継ぎ足し鉄筋a´を導く通路12を作成する。
【0044】
すると、通路12に嵌入した継ぎ足し鉄筋a´を通路12をへて納まり部11に嵌入することで、スペーサーBに継ぎ足し鉄筋a´を支持させることができ、スペーサーBの挟持部1に支持(第1の実施形態と同様の方法で)させてある鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を極めてスムーズに接続(継ぎ足す)することができる。
【0045】
この発明の第3の実施形態を示す図5及び図6のCは、各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、上記鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0046】
また、スペーサーCの挟持部1の外周に接近した位置に継ぎ足し鉄筋a´の補助挟持部1´を設け、輪部2の周方向の所定位置を欠除することで形成されて上記補助挟持部1´に継ぎ足し鉄筋a´を誘導するためのガイドスペース3´とを有し、上記補助挟持部1´が、継ぎ足し鉄筋a´を受け止める受部4´と、継ぎ足し鉄筋a´を受部4´と共働して挟み付ける一対の挟圧部5´、5´とにより形成され、一対の挟圧部5´が、上記ガイドスペース3´を形成するように輪部2に連設された一対の開閉動可能な内向きの補助突出片6´、6´の先端に設けて構成されている。
【0047】
上記のように構成することで、第1の実施形態と同様に挟持部1により鉄筋aを支持させ、補助挟持部1´に継ぎ足し鉄筋a´を支持(継ぎ足し鉄筋a´の支持は、鉄筋aと同様に受部4´と対の挟圧部5´、5´により行なう)させる。
【0048】
すると、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の結束線を用いた継ぎ足し作業がスムーズに行うことができる。
【0049】
この発明の第4の実施形態を示す図7のDは、第1の実施形態と同様に各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0050】
上記スペーサーDを構成する挟持部1、輪部2、鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3、挟圧部5、5、及び突出片6、6の構成は、第1の実施形態と同様につき詳細な説明を省略する。
【0051】
そして、挟持部1を構成する受部4が、鉄筋aと継ぎ足し鉄筋a´との二本が嵌り込んで受け止めるU字状に形成してある。
【0052】
上記のように構成することで、受部4に鉄筋a及び継ぎ足し鉄筋a´を嵌め込んで、受部4からの鉄筋a及び継ぎ足し鉄筋a´の脱出を挟圧部5で阻止することにより、挟持部1に鉄筋a及び継ぎ足し鉄筋a´を支持することができる。
【0053】
このため、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の継ぎ足し作業が極めてスムーズにでき、かつ別売のクリップを使用する必要がない。
【0054】
この発明の第5の実施形態を示す図8のEは、第1の実施形態と同様に各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0055】
上記スペーサーEを構成する挟持部1、輪部2、鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3、及び挟圧部5、5の構成は、第1の実施形態と同様につき詳細な説明を省略する。
【0056】
そして、ガイドスペース3の突出片6、6の手前に挟圧部5、5の方向に突出する補助突出片6´、6´を設けると共に、突出片6、6の突出方向端に鉄筋aを押え込む挟圧部5が、補助突出片6´、6´の突出方向端に継ぎ足し鉄筋a´を押え込む挟圧部5´がそれぞれ設けてある。
【0057】
上記のように構成することで、受部4に鉄筋aを挟圧部5により押え込み、鉄筋aに補助突出片6´の挟圧部5´により継ぎ足し鉄筋a´を押え込む。
【0058】
このため、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の継ぎ足し作業がスムーズにでき、かつ別売のクリップを使用する必要がない。
【0059】
この発明の第6の実施形態を示す図9のFは、第1の実施形態と同様に各種コンクリート構造物を築造する場合、そのコンクリート構造物の補強用鉄筋aを同構造物成形用型枠内の定位置に配置して、鉄筋aに対する打設コンクリートのかぶり厚さを一定に正しく保つために使用する配筋用のスペーサーである。
【0060】
上記スペーサーFを構成する挟持部1、輪部2、鉄筋aを誘導するためのガイドスペース3、挟圧部5、5、及び突出片6、6の構成は、第1の実施形態と同様につき詳細な説明を省略する。
【0061】
そして、突出方向端に鉄筋aの押え込み挟持部5を有する突出片6、6には、継ぎ足し鉄筋a´の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋a´を押え込む押え弾片21が設けてある。
【0062】
上記の押え弾片21は、図示のように突出片6と一体に成形することで製造が容易になり、かつ大量生産に適す。
【0063】
上記のように構成すると、受部4に鉄筋aを挟圧部5により押え込み、継ぎ足し鉄筋a´を押え込み押え弾片21間を通過させることで、鉄筋aに継ぎ足し鉄筋a´を押え込んで支持する。
【0064】
このため、鉄筋aに対する継ぎ足し鉄筋a´の継ぎ足し作業がスムーズにでき、かつ別売のクリップを使用する必要がない。
【0065】
なお、この発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、この発明の目的の範囲内で適宜設計変更して実施することができ、例えば、第1乃至第3、第5及び第6実施形態における挟圧部5を設けた突出片6の位置についても図示に限られることなく、第4実施形態のように、第1実施形態等における弾片7の位置に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0066】
A、B、C、D、E、F スペーサー
a 鉄筋
a´ 継ぎ足し鉄筋
1 挟持部
1´ 補助挟持部
2 輪部
3、3´ ガイドスペース
4、4´ 受部
5、5´ 挟圧部
6 突出片
6´ 補助突出片
7 弾片
8 突部
9 貫通部
10 筒体
11 納まり部
12 通路
21 押え弾片
31 リブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の周囲外側に挿入する鉄筋の貫通部を少なくとも1つ設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項2】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の接近した位置に継ぎ足し鉄筋が貫通する納まり部を設けると共に、この納まり部と上記輪部の外周とが連通して前記納まり部に嵌入する鉄筋を導く通路を設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項3】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の外側に設ける補助挟持部が、継ぎ足し鉄筋を受け止める補助受部と、上記継ぎ足し鉄筋を上記補助受部と共働して挟み付ける一対の補助挟圧部とにより形成され、一対の上記補助挟圧部が、補助ガイドスペースを形成するように上記輪部に連接された一対の開閉動可能な内向き補助突出片の先端に設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項4】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の受部が、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを受け止めるように形成したことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項5】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記両突出片の手前に位置させて上記ガイドスペースから上記挟圧部に向け開閉動可能な一対の補助突出片を設け、この両補助突出片の突出方向端に押し込んだ継ぎ足し鉄筋の押え込み補助挟圧部を設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項6】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の両突出片に継ぎ足し鉄筋の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋を押え込む押え弾片を設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項1】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の周囲外側に挿入する鉄筋の貫通部を少なくとも1つ設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項2】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の接近した位置に継ぎ足し鉄筋が貫通する納まり部を設けると共に、この納まり部と上記輪部の外周とが連通して前記納まり部に嵌入する鉄筋を導く通路を設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項3】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記挟持部の受部外周の外側に設ける補助挟持部が、継ぎ足し鉄筋を受け止める補助受部と、上記継ぎ足し鉄筋を上記補助受部と共働して挟み付ける一対の補助挟圧部とにより形成され、一対の上記補助挟圧部が、補助ガイドスペースを形成するように上記輪部に連接された一対の開閉動可能な内向き補助突出片の先端に設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項4】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の受部が、鉄筋と継ぎ足し鉄筋とを受け止めるように形成したことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項5】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記両突出片の手前に位置させて上記ガイドスペースから上記挟圧部に向け開閉動可能な一対の補助突出片を設け、この両補助突出片の突出方向端に押し込んだ継ぎ足し鉄筋の押え込み補助挟圧部を設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【請求項6】
コンクリート鉄筋を挟持する挟持部と、その挟持部の周囲の輪部と、この輪部の周方向の所定位置を欠除するとこにより形成されて上記挟持部に上記鉄筋を誘導するためのガイドスペースとを有し、上記挟持部が、上記鉄筋を受け止める受部と、上記鉄筋を上記受部と共働して挟み付ける一対の挟圧部とにより形成され、一対の上記挟圧部が、上記ガイドスペースを形成するように上記輪部に連設された一対の開閉動可能な内向き突出片の先端に設けた配筋用スペーサーにおいて、上記の両突出片に継ぎ足し鉄筋の押し込みにともない押し戻され、押し込み終了にともない復帰して継ぎ足し鉄筋を押え込む押え弾片を設けたことを特徴とする配筋用スペーサー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−47260(P2011−47260A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−294268(P2009−294268)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(509201067)有限会社シンセイ (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(509201067)有限会社シンセイ (1)
【Fターム(参考)】
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