説明

酸素計測シミュレータ

【課題】使用する目標酸素計のタイプに無関係に、測定した患者データを遠隔酸素計測ユニットから読み出すことができるようにする。
【解決手段】本発明の第1実施例では、シミュレータの指は、酸素計から出力される光を検知し、かつシミュレータアダプタにフィードバックを供給して、患者がその場にいて酸素計で測定されているかのように、アダプタが、酸素計に用いられるアダプタに送信される患者の信号を適合させる。第2実施例では、シミュレータアダプタは、出力として、酸素計の一部をなすコネクタと番うべく適合させたコネクタを有する。この第2実施例では、シミュレータアダプタに適切な回路が設けられ、このアダプタを酸素計に直接接続することができる。患者からの信号が電磁的に影響を受け得る環境では、このシミュレータアダプタは、光ファイバケーブルにより遠隔酸素計測ユニットと接続することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素計に関し、特に、遠隔酸素計測ユニットにより測定したSpO2データを、目標酸素計に提供すべく適合させたシミュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
本願人による、同時係属出願の米国特許出願10/284,239には、遠隔通信可能な指酸素計が開示されている。この米国出願の開示は、参照することにより本願の開示に組み込まれるものとする。この米国出願には、特に、指酸素計測ユニットが測定するデータを、この指酸素計測ユニットが送信するRF信号を受信すべく適応させたRF受信器を内部に組み込んだ、本発明の譲受人によって製造されるバイタルサイン(Vital Signs)モニタのような遠隔装置に送信できることが開示されている。
【0003】
本発明は、慣例のDB−9コネクタのような、ケーブルと番うセンサを有するコネクタを備える、慣例のオンサイト酸素計ユニットに向けられるものである。本発明に先行するこのような酸素計は、患者の指をセンサに挿入することで、患者の血液酸素飽和レベル(SpO2)を測定するために用いられている。これらのオンサイト酸素計は、それぞれの酸素計が使用する回路が他の酸素計とは異なる特性を生じさせるため、それぞれが独自の特性を有し、したがってある特定タイプのセンサのみを収納することになる。
【発明の概要】
【0004】
本発明のシミュレータは、例えば前述の米国特許明細書に開示されている指酸素計ユニットのような遠隔酸素計測ユニットによって、目標酸素計から離れた患者を測定することを可能にし、かつ、このシミュレータにより、使用する目標酸素計のタイプ及び目標酸素計と共に使用する特定のセンサに無関係に、目標酸素計によって、測定した患者データを遠隔酸素計測ユニットから読み出すことができるようにする。
【0005】
このために、本発明の酸素計測シミュレータは、第1の実施形態において、オンサイト酸素計のセンサに挿入可能な、患者の指に似せたユニットを具えている。このユニットは、光ダイオード及び発光源が内部に組み込まれている。このユニットは、ユニットが目標酸素計のセンサに挿入される際に、ユニットの光ダイオードは目標酸素計のLEDと対向して整列するように、またユニットの発光源は目標酸素計のセンサのフォトディテクタに対向して整列するように、構成されている。このユニットは、比較回路、デジタル・アナログ回路、発光器駆動回路、及びプロセサ回路を内蔵するシミュレータの主モジュールに接続されている。シミュレータのフォトディテクタが測定する光は、比較回路及びデジタル・アナログ回路に送信される。シミュレータが、遠隔酸素計測ユニットにより患者から測定したSpO2に対応する信号を受信すると、シミュレータのプロセサ回路は、シミュレータユニットのセンサが測定した、目標酸素計からのデータも取り込む。
【0006】
受信したSpO2の信号は、遠隔測定した患者のデータに対応する数値を生成するために使用される。この数値は、デジタル・アナログ変換回路に送信される。この数値及びシミュレータのフォトディテクタが測定した目標酸素計からの入力データを使用して出力を発生し、この出力は発光器駆動回路に供給され、シミュレータユニットの発光源から適切な量の光が目標酸素計のセンサのフォトディテクタに出力されるようにする。このようにフィードバックをかけることによって、目標酸素計の回路の特定の特性に無関係に、遠隔測定した患者のデータの正しい表示を目標酸素計に供給することが可能となる。したがって、目標酸素計から遠隔に位置する患者の生理的パラメタを正確に表示又は監視することができる。
【0007】
本発明の第2の実施形態においては、目標酸素計のセンサに嵌合する、人間の指に似せた形状のシミュレータユニットの代わりに、目標酸素計の対応するコネクタにシミュレータコネクタを直接番わせるようにする。したがって、シミュレータの指と目標酸素計のセンサとのインタフェースは不要となる。シミュレータを、コネクタを経て目標酸素計に直接接続することで、目標酸素計のセンサは不要となる。このようなセンサは、通常、慣例のオンサイト酸素計測ユニットの中で最も高価なパーツであり、かつ絶えず交換することが必要である。したがってこのようなセンサを除去することで、オンサイト目標酸素計のユーザにとって、コストを大幅に低減することができる。さらに、シミュレータの指をセンサに番わせることにより生じ得る周囲環境の妨害も除去される。シミュレータの指及びシミュレータのフォトディテクタ並びにLEDを除けば、第2実施形態のシミュレータの回路は、実質上第1実施例の回路と同じものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】遠隔酸素計測ユニットと本発明のシミュレータユニットとの間、及び本発明のシミュレータユニットとオンサイト又は目標酸素計との間の相互関係を示した概略図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す概略ブロック図である。
【図3】図2に示したような本発明の実施例に用いる回路の概略図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す概略ブロック図である。
【図5】図4に示した本発明の実施例の概略回路図である
【0009】
以下、本発明を、添付の図面と共に、本発明の実施例につき詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照するに、前述の米国特許出願第10/284,239号に開示されているような酸素計測ユニット2は、図示のように患者の指6を挿入するセンサ4を有している。これは例えばSpO2(血液酸素飽和度)のような、患者の生理的パラメタを採取又は測定するためのものである。患者の測定されたパラメタはRF送信器8に送信され、このRF送信器8は、測定したデータを、例えばRFのような慣例の遠隔通信によって、RF送信器8からのRF信号を受信すべく適合させたRF受信器10に送信する。センサ4及びRF送信器8のそれぞれ、又は双方は、図では別個のユニットとして示されているが、酸素計測ユニット2の一部とすることもでき、特に酸素計測ユニット2が前述の米国特許出願に開示したような遠隔計測指酸素計である場合には、そのようにすることが可能である。
【0011】
RF受信器10は、シミュレータユニット12に接続したり、又はユニット12の一部としたりすることができる。図1に示す実施例においては、シミュレータ12は、ケーブル14によって、人間の指に似た形状のユニット16に接続している。ユニット16は、慣例のオンサイト目標酸素計20のセンサ18に入力している。周知のように、酸素計20のような慣例のオンサイト酸素計は、DB−9コネクタのような、対応するコネクタによりセンサ18のケーブル24に番うコネクタ22を有する。換言するに、酸素計20のコネクタ22が雌型コネクタの場合は、センサ18用のケーブル24の終端部のコネクタは雄型コネクタとし、また前者が雄型の場合には後者は雌型とする。センサ18は、フォトディテクタ26及び慣例の複数波形LED光源28のような光源を有する、慣例の酸素計センサとする。なお、慣例のオンサイト酸素計は、多数の業者により多数製造されている。それぞれのブランドのオンサイト酸素計は、特定のタイプのセンサと協働するように構成されている。本発明のシミュレータは、これらのオンサイト酸素計の全てではないにしても大部分と協働するように構成される。
【0012】
図2及び3は、シミュレータユニット12の種々の回路、及び、シミュレータの指を目標酸素計のセンサに番わせることによる、これら回路間と目標酸素計との相互作用を説明する図である。特に、シミュレータ12は、比較器(又は比較回路)36及びデジタル・アナログ変換器(又はデジタル・アナログ変換回路)(DAC)38と相互接続した、マイクロコントローラ(又はマイクロプロセサ)34を有している。次にDAC38は、LED駆動回路40と接続している。図2が最も良く示しているように、シミュレータの指16は、シミュレータフォトディテクタ30及びシミュレータLED光源32と一体とする。シミュレータフォトディテクタ30及びシミュレータLED32は、シミュレータの指16を目標酸素計20のセンサ18に挿入する際に、目標酸素計発光器28及び目標酸素計のフォトディテクタ26に、それぞれ対向する関係で整列するように位置させる。目標酸素計20は慣例の複数個の酸素計のうちの任意の1つとすることができるため、目標酸素計20の回路及び動作についてはここでは述べないが、このような目標酸素計は、患者の血液酸素濃度即ちSpO2を、測定した通りに示すモニタ又はディスプレイを具えている。
【0013】
図2及び3を参照するに、センサ18に番わせるのに適合させたシミュレータの指16は、OPT−101(図3のU1)によって、センサ18のLED28から出力される光の光強度を検知する、シミュレータフォトディテクタ30を有している。OPT−101ダイオードによって信号に変換される光の光強度を検知することにより、シミュレータフォトディテクタ30は、(図3のコンポーネントU1のピン5にて)信号(第2の信号)を比較回路36(U4のピン3)及びデジタル・アナログ変換器38(U2のピン11)に出力することができる。同時に、プロセサ34は、酸素計測ユニット2によって送信されるRF信号を、RF送信器8を経て、RF受信器10から受信している。患者の血流によるSpO2を表すRF信号は、図3に示すようなコネクタCON2を経てプロセサ34に入力される。また、RF受信器10をシミュレータユニット12の一部とする場合には、信号をプロセサ34に直接供給することもできる。
【0014】
酸素計測ユニット2からのRF信号を受信すると、プロセサ34は、この信号が表すデータに対応する数値Nを生成する。具体的に説明するに、酸素計測ユニット2によって測定される患者のSpO2値が98.6%である場合には、プロセサ34は、RF信号を受信すると、98.6%のSpO2値に対応する数値Nを生成することになる。プロセサ34は、所定のSpO2値をそれぞれ表す複数の数値Nを記憶しているメモリを有している。したがって、所定のNに対応するRF信号を受信すると、プロセサ34は、メモリから対応するNを読み出し、そして測定したSpO2を表すNを、プロセサ34のピン6にて出力線CLKを経て、DAC38に出力する。測定したSpO2が変化する場合には、異なるNがプロセサ34のメモリから読み出され、シミュレータフォトディテクタ30によって決定される頻度で、DAC38に供給される。酸素計測ユニット2から読み出されるRF信号は、患者の指6から検出されるSpO2に対応する、赤色及び赤外波形の組合せとすることができる。
【0015】
プロセサ34によって、ラインDIN及び/CS(U5のリード線7及び2)からの出力もまたDAC38に供給される。NがDAC38にクロックされる周波数は、目標酸素計20のセンサ18のLED28からの光に依存する。シミュレータフォトディテクタ30が測定したこの光強度は、増幅器(U1の一部)を経て供給され、そこ(ピン5)から、抵抗R8及びR7並びにキャパシタC2の組合せによって発生される基準電圧と比較するために、比較器36に出力される。目標酸素計20が、センサ18に挿入した指からSpO2を測定すべく使用する光のパルスである、赤色または赤外線のパルスを「発射する」毎に、比較器36(U4)は、シミュレータフォトディテクタ30の出力を電圧として検知し、そしてパルスを出力する。したがって、目標酸素計20のLED28から、シミュレータフォトディテクタ30が検知した光の強度に応じて、特定の周波数を有するパルスが比較器36から出力される。これらのパルスはプロセサ34(U5のピン3)に供給され(第3の信号)、このプロセサ34は、パルスにより供給されるタイミングの関数としてNを出力する。手近な例として、Nは1分間に120回プロセサ34により出力されるものとする。
【0016】
プロセサ34からNを、及びシミュレータフォトディテクタ30から入力される電圧を受信すると、DAC38は、次式に基づいて出力電圧(第4の信号)を計算する。
【0017】
out=Vin・(N/M)
【0018】
ここで、Vout及びVinは、それぞれ、DAC38からの出力電圧及びDAC38への入力電圧であり、
Nは、プロセサ34により、DAC38にクロックされる数であり、
Mは、2〜224から選択した、DAC38の分解能である。
【0019】
限定するものではなく手近な例として、本発明者等は、M=212即ち4096の分解能が、図3に示す概略図のDACコンポーネントと最も良好に作動する出力電圧Voutを供給する、ということを確かめた。しかしながら、異なるDACに対しては、DACのブランド及びタイプ並びに回路で用いられる他のコンポーネントに応じて、2〜224で記した値の範囲内の、他の値Mを用いなければならない。
【0020】
出力電圧Voutは、DAC38により、Voutを、シミュレータLED32を駆動するための電流に変換する電圧/電流変換器42’(U3A)に供給され、このシミュレータLED32は、目標酸素計20のフォトディテクタ26に対向して位置付けられているため、目標酸素計20に関する限り、患者が1本の指をセンサ18に挿入することで、この挿入した指によりSpO2が測定される。図3に示す概略図においては、LED駆動部40は、電圧/電流変換器42’及びトランジスタドライバQ2を含んでいる。
【0021】
図4及び5は、本発明の第2実施例を示している。第2実施例では、センサ18に挿入するユニット16により表されるシミュレータの指を必要としない。センサ18も除去されている。第2実施例の有利な点のひとつは、指シミュレータ及びセンサ18を除去することに関連してコストが低減されることにある。さらに、第2実施例は周囲環境の光に影響を受けないため、番うシミュレータの指/センサに浸透する迷光のような周囲環境の妨害は除去される。これは、シミュレータユニット12からの出力端のコネクタが、通常はケーブル24を経てセンサ18に接続すべく用いられる目標酸素計20にて、既に存在するコネクタに番う形状となっているためである。第2実施例にて、第1実施例と同じコンポーネントは、図4及び5において同じ参照番号を付してある。
【0022】
図4及び5を参照するに、本発明の第2実施例が第1実施例と異なるのは、シミュレータの指16及びセンサ18を、整流器、負荷抵抗、及び差動増幅回路の組合せを有する入力回路42、並びに光結合器44と交換させていることにある。図4及び5に示す実施例においては、シミュレータユニット12の回路は、ケーブル46によって目標酸素計20に直接接続されている。本実施例では雄型DB−9コネクタとするコネクタ22に番わせることで、目標酸素計20と結合させるために、ケーブル46の終端部に例えば慣例のDB−9雌型コネクタの形式のコネクタ48を設ける。
【0023】
入力回路42は、2重のダイオードD1及びD2周囲に形成した入力整流回路50を提供する。2重のダイオードD1及びD2は、抵抗R101の形式の負荷に接続されている。差動増幅器U1は、入力回路42により目標酸素計20の出力から検出される信号を増幅し、この信号は、第1実施例では、センサ18のLEDから出力される光の強度に対応する。増幅器U1からの出力は、前述同様、比較器36及びDAC回路38に供給される。また、プロセサ34は、遠隔酸素計測ユニットによって測定されるSpO2の形式とし得る、患者の生理的パラメタを表す数値Nを、DAC38に、比較器36から出力されるパルスの関数とする頻度にて出力する。ここで、パルス出力は、入力回路42によって目標酸素計20から検知される信号に依存する。
【0024】
上述した式から出力される電圧と同じであるDAC38からの出力は、駆動トランジスタQ2を制御すべく電圧/電流変換器42’に供給され、ここでこの駆動トランジスタQ2は、光結合器44(ISO1)を制御する。光結合器44の光ダイオードのリード線は、DB−9コネクタ48、例えば目標酸素計20への入力のためのコネクタ(図5)のピン5及び9に経路指定する。模範の第2実施例では、コネクタ48をコネクタ22に番わせることによりシミュレータユニット12を目標酸素計20に結合する際に、目標酸素計からのLED出力は、コネクタ(図5)のリード線2及び3を経て経路指定する。なお、本発明に先んじて、また第1実施例に関して酸素計20を使用する際に、目標酸素計20のコネクタ22は、慣例の指センサ18のケーブル24が差込まれるコネクタとする。
【0025】
上述した本発明の両実施例に関して、通常なら血液酸素濃度レベルを測定するために、患者が傍にいる必要のある慣例の酸素計で、酸素計から遠隔して位置し得る患者のSpO2を測定することができるようにシミュレータを構成することができる。さらに、比較的高価でかつ絶えず交換する必要のある、患者ケーブル及び指センサは必要でなくなる。その上、同時係属の米国特許出願10/284,239にて開示したような遠隔計測指酸素計を使用する際には、多数の入力及び表示を有する慣例の酸素計を使用して、それぞれ異なる場所に位置する複数の患者を監視することができる。
【0026】
電気的又は磁気的な妨害環境、例えば、患者がMRI(磁気共鳴結像)走査用の部屋にいて、かつ患者のSpO2測定が所望されるような場合には、MRI装置から生じる電気的及び/又は電磁的妨害により、遠隔計測信号が損なわれてしまうため、遠隔計測ユニットは機能しなくなる。ゆえに、電気的な妨害のために、遠隔酸素計又は酸素計測ユニットにより患者から測定した生理的信号の遠隔計測が妨げられるような環境では、本発明の信号を伝える他の方法としては、ファイバ光学系を用いる方法、特に、患者から測定した生理的パラメタを読込んだものが表示されるオンサイト酸素計に、遠隔酸素計を通信で接続する、光ファイバケーブルによる方法がある。遠隔酸素計には、光ファイバケーブルに接続して、光ファイバケーブルの他の終端部を慣例の方法でオンサイト酸素計が位置している部屋に経由させるための、出力ポートを設けることができる。オンサイト酸素計に接続する光ファイバケーブルの終端は、オンサイト酸素計の組込みコネクタに番わせ易いコネクタに嵌合させることができる。グラスファイバを経て信号を送信することで、信号の完全性は、MRI又は他の同様な装置から発生される電気的又は磁気的な妨害によっては影響を受けなくなる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔酸素計ユニットから信号を受信する入力手段と、
オンサイト酸素計のセンサに嵌合すべく適合させた出力ユニットと、
前記遠隔酸素計ユニットから受信した信号を、前記オンサイト酸素計による測定に適合させるシミュレータ手段と、を具えている血液酸素飽和レベル遠隔計測装置。
【請求項2】
前記出力ユニットは、前記酸素計の前記センサに嵌合すべく構成した本体部を具え、前記本体部は光源及び光検出器を有し、かつ、
前記本体部を前記センサに嵌合させる際に、前記本体部の前記光源は前記センサのフォトディテクタと対向する関係で整列させ、かつ前記本体部の前記光検出器は、前記センサの発光器と対向する関係で整列させた請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記シミュレータ手段は、
前記遠隔酸素計ユニットからの信号を受信し、前記遠隔酸素計ユニットからの受信信号に対応する数値を生成するプロセサ手段と、
前記酸素計の前記センサの発光器に対して位置付けた前記出力ユニットにて、前記発光器から出力される光を検知するため、かつ前記発光器から出力される検知された光の強度を表す第2の信号を出力するためのフォトディテクタ手段と、
前記フォトディテクタ手段から出力される第2の信号を受信し、受信した第2の信号に基づく第3の信号を前記プロセサ手段に出力する比較手段と、
前記フォトディテクタ手段から出力される第2の信号及び前記プロセサ手段から前記数値を受信し、前記酸素計の前記センサのフォトディテクタに対して位置付けた前記出力ユニットにて、光源からの光の出力を制御すべく、前記第2の信号及び前記数値に応答して第4の信号を出力するデジタル・アナログ変換手段と、を具えている請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記デジタル・アナログ変換手段から出力される前記第4の信号は出力電圧信号とし、かつ前記光源は発光ダイオードとして、さらに、
前記出力電圧信号を、前記発光ダイオードの動作を制御するための電流に変換する電圧/電流変換手段を具えている請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記遠隔酸素計ユニットからの前記信号を順次受信するためのRF受信器を更に具えている請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記プロセサ手段が出力する前記数値は、患者の血液酸素飽和レベルを求めるための前記遠隔酸素計ユニットにより測定した患者の血流を表すようにした請求項3記載の装置。
【請求項7】
前記デジタル・アナログ変換手段(DAC)は、前記フォトディテクタ手段から第2の信号、及び前記プロセサ手段から数値を受信して、
out及びVinは、それぞれ、DACからの出力電圧及びDACへの入力電圧とし、
Nは、DACにクロックされる数とし、
Mは、2〜224から選択した分解能の数値とした場合に、
式Vout=Vin・(N/M)に基づく出力電圧として前記第4の信号を出力するようにした請求項3記載の装置。
【請求項8】
酸素計から離間した酸素計測ユニットで測定される患者のSpO2(血液酸素飽和レベル)を当該酸素計により監視することを可能にする酸素計用のアダプタにおいて、
前記離間した酸素計測ユニットから信号を受信する入力手段と、
前記酸素計に番うべく適合させた結合ユニットと、
前記酸素計測ユニットから受信した信号を、前記酸素計が使用するために適合させる回路モジュールと、を具えているアダプタ。
【請求項9】
前記結合ユニットは、前記酸素計のセンサに嵌合すべく構成した、光源及び光検出器を有する本体部を具え、前記本体部を前記センサに嵌合する際に、前記本体部の前記光源は、前記センサのフォトディテクタと対向する関係にて整列させ、かつ前記本体部の前記光検出器は、前記センサの発光器と対向する関係にて整列させた請求項8記載のアダプタ。
【請求項10】
前記回路モジュールは、
前記酸素計測ユニットからの信号を受信するための前記入力手段を有し、前記酸素計測ユニットからの受信信号に対応する数値を生成するプロセサ手段と、
前記酸素計のセンサの発光器に対して位置付けた前記結合ユニットにて、前記発光器から出力される光を検知するため、かつ前記発光器から出力される検知された光の強度を表す第2の信号を出力するためのフォトディテクタ手段と、
前記フォトディテクタ手段から出力される第2の信号を受信し、受信した第2の信号に基づく第3の信号を前記プロセサ手段に出力する比較手段と、
前記フォトディテクタ手段から出力される第2の信号及び前記プロセサ手段から数値を受信し、前記酸素計の前記センサのフォトディテクタに対して位置付けた前記出力ユニットにて、光源からの光の出力を制御すべく、第2の信号及び前記数値に応答して第4の信号を出力するデジタル・アナログ変換手段と、を具えている請求項8記載のアダプタ。
【請求項11】
前記結合ユニットは、前記酸素計にて、対応するコネクタと番うように構成したコネクタを具えるようにした請求項8記載のアダプタ。
【請求項12】
前記回路モジュールは、
前記酸素計から出力される光を表す第2の信号を受信するために、前記酸素計の発光器の回路と直接通信する入力回路と、
前記酸素計のフォトディテクタ手段の回路と直接通信する光結合回路と、
前記酸素計測ユニットからの信号を受信する入力手段を有し、前記酸素計測ユニットからの受信された信号に対応する数値を生成するプロセサと、
前記入力回路から第2の信号を受信し、受信した信号に基づく第3の信号を前記プロセサ手段に出力する比較回路と、
前記入力回路から第2の信号及び前記プロセサから前記数値を受信し、第2の信号及び前記数値に応答して第4の信号を、前記光結合回路を経て前記酸素計の前記フォトディテクタ回路に出力するデジタル・アナログ変換回路と、を具えるようにした請求項10記載のアダプタ。
【請求項13】
前記第4の信号は出力電圧とし、かつ、この出力電圧を、前記光結合回路において光ダイオードを駆動するための電流に変換し、前記光ダイオードの出力は、前記酸素計の前記フォトディテクタ回路に供給されるようにした電圧/電流変換回路をさらに具えるようにした請求項12記載のアダプタ。
【請求項14】
前記デジタル・アナログ変換回路(DAC)は、前記入力回路から第2の信号及び前記プロセサから数値を受信して、 Vout及びVinは、それぞれ、DACからの出力電圧及びDACへの入力電圧とし
Nは、DACにクロックされる数とし、
Mは、2〜224から選択した分解能の数値とした場合に、
式Vout=Vin・(N/M)に基づく出力電圧として第4の信号を出力するようにした請求項12記載のアダプタ。
【請求項15】
前記入力回路は、前記酸素計の発光回路からの第2の信号を受信するための2重のダイオードを有する負荷抵抗整流回路を具えるようにした請求項12記載のアダプタ。
【請求項16】
酸素計から離間した酸素計測ユニットで測定される患者のSpO2(血液酸素飽和レベル)を当該酸素計により監視することを可能にする酸素計用のアダプタにおいて、
前記酸素計測ユニットからの信号を受信するためのRF受信器への接続部と、
前記酸素計にて、対応するコネクタと番うべく適合させたコネクタと、
前記酸素計測ユニットから受信した信号を、前記酸素計に使用すべく適合させた回路モジュールと、を具えているアダプタ。
【請求項17】
前記回路モジュールは、
前記酸素計から出力される光を表す第2の信号を受信するために前記コネクタを経て前記酸素計の発光器回路と通信する入力回路と、
前記コネクタを経て前記酸素計のフォトディテクタ回路と通信する光結合回路と、
前記RF受信器との前記接続部を経て、前記酸素計測ユニットからの信号を受信し、前記酸素計測ユニットからの受信信号に対応する数値を生成するプロセサと、
前記入力回路からの第2の信号を受信し、受信した信号に基づく第3の信号を前記プロセサに出力する比較器と、
前記入力回路から第2の信号及び前記プロセサから前記数値を受信し、前記第2の信号及び前記数値に応答して、第4の信号を、前記光結合回路を経て、前記酸素計の前記フォトディテクタ回路に出力するデジタル・アナログ変換器と、を具えるようにした請求項16記載のアダプタ。
【請求項18】
前記第4の信号は出力電圧とし、かつ、この出力電圧を、前記光結合回路において光ダイオードを駆動するための電流に変換し、前記光ダイオードの出力は、前記酸素計の前記フォトディテクタ回路に供給されるようにした電圧/電流変換器をさらに具えるようにした請求項17記載のアダプタ。
【請求項19】
前記デジタル・アナログ変換器(DAC)は、前記入力回路から第2の信号、及び前記プロセサから数値を受信して、
out及びVinは、それぞれ、DACからの出力電圧及びDACへの入力電圧とし、
Nは、DACにクロックされる数とし、
Mは、2〜224から選択した分解能の数値とした場合に、
式Vout=Vin・(N/M)に基づく出力電圧として第4の信号を出力するようにした請求項17記載のアダプタ。
【請求項20】
前記入力回路は、前記酸素計の発光回路からの第2の信号を受信するための2重のダイオードを有する負荷抵抗整流回路を具えるようにした請求項16記載のアダプタ。
【請求項21】
酸素計が、該酸素計から離間した酸素計測ユニットにより測定される患者のSpO2(血液酸素飽和レベル)を監視することを可能にする方法において、当該方法が、
前記離間した酸素計測ユニットから信号を受信するステップと、
前記酸素計測ユニットから受信した信号を、前記酸素計が使用するのに適合させるステップと、
前記酸素計のユニットに適合させた信号を送信するため、前記酸素計にユニットを結合させるステップと、を具えている血液酸素飽和レベルの計測方法。
【請求項22】
前記結合ステップは、
前記酸素計のセンサに嵌合すべく、光源及び光検出器を有する本体部を構成するステップと、
前記本体部を前記センサに嵌合させる際に、前記本体部の前記光源は前記センサのフォトディテクタと対向する関係で整列させ、かつ前記本体部の前記光検出器は、前記センサの発光器と対向する関係で整列させるようにするステップと、を具えている請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記適合ステップは、
前記酸素計測ユニットからの信号を、前記酸素計測ユニットからの受信信号に対応する数値を生成するプロセサ手段に入力するステップと、
前記発光器から出力される光を検知し、かつ前記発光器から出力される検知された光の強度を表す第2の信号を出力するフォトディテクタ手段を、前記酸素計のセンサの発光器に対して位置付けるステップと、
前記フォトディテクタ手段から出力される第2の信号を、受信した第2の信号に基づく第3の信号を前記プロセサ手段に出力する比較手段に入力するステップと、
前記フォトディテクタ手段から出力される第2の信号及び前記プロセサ手段からの数値を、前記酸素計の前記センサのフォトディテクタに対して位置付けた前記出力ユニットにて、光源からの光の出力を制御すべく第2の信号及び前記数値に応答して第4の信号を出力するデジタル・アナログ変換手段に入力するステップと、を具えている請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記デジタル・アナログ変換手段から出力される前記第4の信号は出力電圧信号とし、かつ前記光源は発光ダイオードとし、
前記出力電圧信号を、前記発光ダイオードの動作を制御するための電流に変換するステップをさらに具えている請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記結合ステップは、前記酸素計にて、対応するコネクタと番うようにコネクタを構成するステップを具えるようにした請求項21記載のアダプタ。
【請求項26】
前記適合ステップは、
前記酸素計から出力される光を表す第2の信号を、前記酸素計の発光器回路と直接通信する入力回路に入力するステップと、
光結合回路を前記酸素計のフォトディテクタ回路と直接通信させるステップと、
前記酸素計測ユニットからの信号を、前記酸素計測ユニットからの受信信号に対応する数値を生成するプロセサに供給するステップと、 前記入力回路からの第2の信号を、受信した信号に基づく第3の信号を前記プロセサ手段に出力する比較回路に供給するステップと、
前記入力回路から第2の信号及び前記プロセサから前記数値を、第2の信号及び前記数値に応答して、第4の信号を前記光結合回路を経て前記酸素計の前記フォトディテクタ回路に出力するデジタル・アナログ変換回路に供給するステップと、を具えている請求項21記載の方法。
【請求項27】
前記第4の信号は出力電圧とし、かつ、この出力電圧を、前記光結合回路において、前記酸素計の前記フォトディテクタ回路に出力が供給されるようにした光ダイオードを駆動するための電流に変換するステップをさらに具えるようにした請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記適合ステップは、
プロセサにより計算した表現数値として前記酸素計測ユニットからの信号、及び前記酸素計の発光回路から受信した他の信号を、デジタル・アナログ変換器(DAC)に入力するステップと、
out及びVinは、それぞれ、DACからの出力電圧及びDACへの入力電圧とし、
Nは、DACにクロックされる数とし、
Mは、2〜224から選択した分解能の数値とした場合に、
式Vout=Vin・(N/M)に基づく出力電圧を前記DACによって出力させるステップと、を具えている請求項21記載の方法。
【請求項29】
前記遠隔酸素計ユニットは、前記信号を通す光ファイバケーブルによって前記装置の前記入力手段と通信可能に接続されるようにした請求項1記載の装置。
【請求項30】
前記離間した酸素計測ユニットは、光ファイバ回線を経て前記アダプタの前記入力手段に前記信号を出力するようにした請求項8記載のアダプタ。
【請求項31】
信号を受信する前記ステップは、
前記離間した酸素計測ユニットと前記酸素計とを接続する光ファイバケーブルを経て前記離間した酸素計測ユニットから前記信号を受信するステップをさらに具えるようにした請求項21記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−81271(P2012−81271A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−222191(P2011−222191)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【分割の表示】特願2006−517185(P2006−517185)の分割
【原出願日】平成16年6月9日(2004.6.9)
【出願人】(502034224)スミスズ メディカル ピーエム インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】