説明

醗酵槽及び醗酵システム

【課題】醗酵した有機系廃棄物を円滑に、かつ、大きな排出速度で排出することを可能にする醗酵槽を提供する。
【解決手段】ケーシング110の底面に面して複数の排出用回転軸121−124が相互に平行に配置されており、各排出用回転軸にはプレート部材140が取り付けられている。全てのプレート部材140が水平状態にあるときには、ケーシング110の内部に投入された有機系廃棄物はプレート部材140上に堆積する。プレート部材140がケーシング110の底面に対して直立する状態まで回転すると、有機系廃棄物は下方に落下する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生ゴミその他の有機系廃棄物を醗酵させる醗酵槽及び醗酵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、有機系廃棄物の有効利用の一環として、有機系廃棄物を生物醗酵させ、堆肥として再利用することが行われている。有機系廃棄物を生物醗酵させるためには、一般的には、醗酵槽の中に有機系廃棄物を堆積させ、数日間、自然醗酵させて熟成させる。このように有機系廃棄物を醗酵させるために使用される醗酵槽の一つとして特開2003−12388号公報に記載されたものがある。
【0003】
図9は、同公報に記載された醗酵槽1000の内部を示す概略的な断面図である。図9に示すように、従来の醗酵槽1000の内部には、醗酵槽1000の高さ方向の中間点において第一のスクリュー装置1100が配置され、醗酵槽1000の底部において第二のスクリュー装置1200が配置されている。
【0004】
第一のスクリュー装置1100は、図9の紙面と垂直な方向に配置された偶数個(例えば、4個)のスクリューからなる。同様に、第二のスクリュー装置1200は、図9の紙面と垂直な方向に配置された偶数個(例えば、4個)のスクリューからなる。醗酵槽1000の内部は第一のスクリュー装置1100により上部醗酵室と下部醗酵室とに分離されており、有機系廃棄物は投入口1300から上部醗酵室に投入される。
上部醗酵室において十分に醗酵した後、有機系廃棄物は第一のスクリュー装置1100によって上部醗酵室から下部醗酵室に搬送される。
【0005】
第一のスクリュー装置1100においては、相互に隣接するスクリューが有機系廃棄物をスクリュー間に巻き込む方向に回転する(例えば、左側に位置するスクリューが時計方向に回転し、右側に位置するスクリューが反時計方向に回転する)。これにより、有機系廃棄物は上部醗酵室から下部醗酵室に搬送される。下部醗酵室に搬送された有機系廃棄物は下部醗酵室においてさらに熟成された後、第二のスクリュー装置1200により、醗酵槽1000の外部に排出される。
【0006】
【特許文献1】特開2003−12388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図9に示した従来の醗酵槽1000においては、醗酵した有機系廃棄物は第二のスクリュー装置1200により外部に排出される。しかしながら、スクリュー装置による有機系廃棄物の排出には以下のような問題点があった。
【0008】
第一の問題点はスクリューの目詰まりが起きやすいことである。特に、有機系廃棄物は水分含有量が多く、醗酵した後であっても、流動性が大きいため、スクリューの目詰まりが起きやすい。
【0009】
第二の問題点は排出速度が小さい点である。スクリュー装置による有機系廃棄物の排出速度は、スクリューの回転数とスクリューの外径により、決定される。スクリューの回転数を大きくすることは可能であるが、スクリューの外径を大きくすることは、スペースの問題があるため、必ずしも常に可能ではない。特に、図9に示した従来の醗酵槽1000は省スペースを目的の一つとしているため、スクリューの外径を大きくすることについては限度がある。
【0010】
本発明は以上のような従来の醗酵槽における問題点に鑑みてなされたものであり、醗酵した有機系廃棄物を円滑に、かつ、大きな排出速度で排出することを可能にする醗酵槽を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するため、本発明は、底面が開口しており、頂面に醗酵対象物を投入するための投入口が形成されているケーシングと、前記ケーシングの内部において、前記底面に面して、前記ケーシングに対して回転可能であるように相互に平行に配置されている複数個の排出用回転軸と、前記複数個の排出用回転軸の各々の回転方向及び回転角度を制御する制御装置と、前記複数個の排出用回転軸の各々に取り付けられたプレート部材であって、前記プレート部材が水平に維持されたときに、前記プレート部材が協働して前記底面を覆うように配置されているプレート部材と、を備える醗酵槽を提供する。
【0012】
前記プレート部材は、前記プレート部材が水平に維持されたときには、隣接するプレート部材との間に通気用の隙間を形成するように取り付けられていることが好ましい。
前記プレート部材には通気孔が形成されていることが好ましい。
【0013】
本発明に係る醗酵槽は、前記底面と平行な面内において回転可能であるように前記ケーシングの内部に取り付けられた円板をさらに備えることでき、前記円板は、前記円板の一部が前記投入口の下方に位置するように、配置されていることが好ましい。
【0014】
前記円板は円錐形状をなしていることが好ましい。
【0015】
前記円板上には、前記円板の半径方向に延び、かつ、前記円板に対して直立する少なくとも一つのガイド部材が設けられていることが好ましい。
【0016】
前記円板は前記ケーシングの内部において上下方向に移動可能であることが好ましい。
本発明に係る醗酵槽は、前記ケーシングの内部における前記醗酵対象物の高さを検出するセンサを備えることができ、前記円板は前記センサが検出した前記醗酵対象物の高さに応じて上下動することが好ましい。
【0017】
前記円板は前記ケーシングの内部において前記ケーシングの前記頂面に沿って二次元的に移動可能であることが好ましい。
【0018】
本発明に係る醗酵槽は前記ケーシングの相互に対向する一対の面の間に配置された少なくとも一つの通気用パイプを備えることができ、前記通気用パイプは両端が開口し、かつ、中空であり、前記中空パイプの円周面には通気孔が形成されていることが好ましい。
【0019】
本発明は、さらに、醗酵対象物と木材チップとを混合する混合ユニットと、上述の醗酵槽と、前記醗酵槽から排出された醗酵物から前記木材チップを分離する木材チップ分離ユニットと、からなる醗酵システムを提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る醗酵槽によれば、ケーシングの内部において醗酵した有機系廃棄物は、各排出用回転軸に取り付けられた各プレート部材が全て水平状態にあるときには、各プレート部材上に堆積した状態にあり、各プレート部材がケーシングの底面に対して直立したときには、ケーシングの内部から下方に自然落下する。あるいは、各プレート部材を揺動させることにより、有機系廃棄物を掻き落とす。このため、本発明に係る醗酵槽によれば、図9に示した従来の醗酵槽1000と比較して、醗酵した有機系廃棄物を円滑に、かつ、大きな排出速度で排出することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第一の実施形態)
図1は本発明の第一の実施形態に係る醗酵槽100の斜視図である。なお、図1においては、醗酵槽100の内部の構造を示すため、醗酵槽100の下半分の部分は破断図により示す。
【0022】
図1に示すように、本実施形態に係る醗酵槽100は、底面が開口しており、頂面に醗酵対象物としての有機系廃棄物を投入するための投入口111が形成されているケーシング110と、4本の排出用回転軸121、122、123、124と、排出用回転軸121、122、123、124の各々の回転方向及び回転角度を制御する制御装置130と、排出用回転軸121、122、123、124の各々に取り付けられたプレート部材140と、から構成されている。
【0023】
ケーシング110は、全体としては、直方体形状をなしている。後述するように、ケーシング110の内部において、有機系廃棄物を醗酵させる。このため、ケーシング110は耐腐食性能を有する材質で作られている。例えば、ケーシング110は樹脂またはコンクリートでつくられている。あるいは、ケーシング110それ自体は鋼鉄、アルミニウムなどの金属でつくり、ケーシング110の内壁に耐腐食性能を有する物質からなるフィルムをコーティングすることも可能である。
【0024】
ケーシング110の頂面には排気口112が形成されており、排気口112には排気用ダクト113が接続されている。排気用ダクト113は脱臭装置(図示せず)に接続されており、ケーシング110の内部において発生した臭気を空気とともに脱臭装置に送り込む。なお、排気用ダクト113にはケーシング110内部の臭気を吸引し、脱臭装置に送り込むためのブロワを設置することも可能である。
【0025】
4本の排出用回転軸121、122、123、124の各々は、ケーシング110の内部において、ケーシング110の底面に面して、相互に平行に配置されている。4本の排出用回転軸121、122、123、124の各々は、ケーシング110の相互に対向する一対の側壁の間において、回転可能であるようにケーシング110に支持されている。
排出用回転軸121、122、123、124の各々はそれぞれに対応する駆動装置125に接続されており、駆動装置125により駆動(回転)される。
【0026】
駆動装置125は、制御装置130から発信される制御信号131を受信し、制御信号131に示される回転方向及び回転角度(回転量)に従って、排出用回転軸121、122、123、124を回転させる。
【0027】
制御装置130はユーザーにより操作される。すなわち、ユーザーは制御装置130から制御信号131を発信することにより、各排出用回転軸121、122、123、124の回転方向及び回転角度(回転量)を制御することができる。
【0028】
排出用回転軸121、122、123、124の各々にはプレート部材140が取り付けられている。プレート部材140は板状の形状をなしており、例えば、プラスチックその他の樹脂などの耐腐食性素材で作られている。
【0029】
図2(A)は排出用回転軸121、122、123、124及びプレート部材140を上方から見た場合の平面図である。
【0030】
図2(A)に示すように、一番左側の排出用回転軸121には、排出用回転軸121の長さ方向において間隔をあけて2個のプレート部材140が取り付けられている。左から2番目の排出用回転軸122には、排出用回転軸122の軸中心を通る平面内において左右に交互に計4個のプレート部材140が取り付けられている。
【0031】
左から3番目の排出用回転軸123には、排出用回転軸122の場合と同様に、排出用回転軸123の軸中心を通る平面内において左右に交互に計4個のプレート部材140が取り付けられている。一番右側の排出用回転軸124には、排出用回転軸124の長さ方向において間隔をあけて2個のプレート部材140が取り付けられている。
【0032】
図2(A)に示すように、排出用回転軸121、122、123、124の各々に取り付けられたプレート部材140を全て水平状態に維持した場合には、各プレート部材140が協働してケーシング110の底面を覆う。さらに、排出用回転軸121、122、123、124の各々に取り付けられたプレート部材140を全て水平状態に維持した場合には、各プレート部材140は隣接するプレート部材140との間に隙間を形成するように配置されている。
【0033】
プレート部材140間に形成された隙間を通過して、下方から空気がケーシング110の内部に進入し、ケーシング110の内部に堆積されている有機系廃棄物の醗酵を促進させる。前述のように、排出用回転軸121、122、123、124の各々はそれぞれに対応する駆動装置125に接続されており、駆動装置125は、制御装置130から発信される制御信号131に従って、排出用回転軸121、122、123、124を回転させる。
【0034】
図2(B)は、排出用回転軸121、122、123、124が図2(A)に示す状態から90度回転した状態を示す正面図(図2(A)のB方向から見た場合の正面図)である。
【0035】
図2(B)に示すように、排出用回転軸121を時計方向に90度、排出用回転軸122及び123を時計方向または反時計方向に90度、排出用回転軸124を反時計方向に90度それぞれ回転させることにより、各プレート部材140はケーシング110の底面に対して直立する。すなわち、それまでケーシング110の開口底面を覆っていた各プレート部材140は底面を開口させる状態に移行する。
【0036】
このように、ケーシング110の内部に有機系廃棄物を堆積させておく必要がある場合には、各プレート部材140は図2(A)に示すように全て水平状態に維持される。これに対して、ケーシング110の内部からケーシング110の底面を介して下方に有機系廃棄物を排出する場合には、各排出用回転軸121、122、123、124を90度回転させ、各プレート部材140をケーシング110の底面に対して直立させ、ケーシング110の底面を開放状態にする。あるいは、有機系廃棄物が相互にくっつきあっているような場合には、各排出用回転軸121、122、123、124ひいては各プレート部材140を回転させることにより、あるいは、各排出用回転軸121、122、123、124ひいては各プレート部材140を所定の角度範囲(例えば、時計方向及び反時計方向にそれぞれ30度)において揺動させることにより、有機系廃棄物をケーシング110から下方に落下させることができる。
【0037】
以上のような構造を有する本実施形態に係る醗酵槽100は以下のようにして使用される。まず、制御装置130は制御信号131を各駆動装置125に送信し、各排出用回転軸121、122、123、124に取り付けられている各プレート部材140が全て水平状態(図2(A)に示す状態)になるように、各排出用回転軸121、122、123、124の回転方向及び回転角度を制御する。
【0038】
次いで、各排出用回転軸121、122、123、124を図2(A)に示す状態に維持したまま、ケーシング110の投入口111から有機系廃棄物をケーシング110の内部に投入する。ケーシング110の内部への有機系廃棄物の投入は数回に分けて行う。例えば、一日に一回ずつ、ケーシング110の全容積の1割に相当する量の有機系廃棄物をケーシング110に投入する。
【0039】
ケーシング110の内部に投入された有機系廃棄物は時間の経過とともに高温好気性醗酵を行い、摂氏約70度まで昇温する。有機系廃棄物の昇温により加熱された空気はケーシング110の内部を上昇する。ケーシング110の内部を上昇する空気は臭気を含んでおり、この臭気は、排気口112及び排気用ダクト113を介して、脱臭装置(図示せず)に送り込まれ、分解される。
【0040】
ケーシング110の内部を加熱された空気が上昇することに伴い、各プレート部材140の間に形成されている隙間を介して、ケーシング110の外部の空気がケーシング110の内部に流入する。このように自然通気の作用により、ケーシング110の内部の好機性醗酵に必要な空気が供給される。
【0041】
ケーシング110の内部において有機系廃棄物が十分に醗酵した後、制御装置130は制御信号131を各駆動装置125に送信し、各排出用回転軸121、122、123、124をそれぞれ90度回転させる。すなわち、排出用回転軸121を時計方向に90度、排出用回転軸122及び123を時計方向または反時計方向に90度、排出用回転軸124を反時計方向に90度それぞれ回転させることにより、図2(B)に示すように、各プレート部材140をケーシング110の底面に対して直立させる。これにより、それまでケーシング110の開口底面を覆っていた各プレート部材140は底面を開口させる状態に移行する。各プレート部材140がケーシング110の底面に対して直立すると、ケーシング110の内部の有機系廃棄物は下方に落下を開始する。
【0042】
また、各プレート部材140をケーシング110の底面に対して直立させただけでは、ケーシング110の内部の有機系廃棄物が落下しない場合には、各排出用回転軸121、122、123、124ひいては各プレート部材140を回転させることにより、あるいは、各排出用回転軸121、122、123、124ひいては各プレート部材140を所定の角度範囲(例えば、時計方向及び反時計方向にそれぞれ30度)において揺動させることにより、有機系廃棄物をケーシング110から下方に落下させることができる。ケーシング110の下方には、搬送機構として、例えば、ベルトコンベアを配置しておく。有機系廃棄物はケーシング110からベルトコンベア上に落下する。
【0043】
有機系廃棄物が所定量だけ落下すると、制御信号131は制御信号131を各駆動装置125に発信し、各排出用回転軸121、122、123、124を図2(B)に示す状態から90度回転させ、図2(A)に示す状態に戻す。これにより、ケーシング110の内部からの有機系廃棄物の落下は終了する。ケーシング110からベルトコンベア上に落下した有機系廃棄物(既に醗酵したもの)はベルトコンベアにより所定の領域に搬送される。
【0044】
本実施形態に係る醗酵槽100によれば、ケーシング110の内部において醗酵した有機系廃棄物は、各排出用回転軸121、122、123、124に取り付けられた各プレート部材140がケーシング110の底面に対して直立したときに、ケーシング110の内部から下方に落下する。このため、本実施形態に係る醗酵槽100によれば、図9に示した従来の醗酵槽1000と比較して、醗酵した有機系廃棄物を円滑に、かつ、大きな排出速度で排出することが可能である。
【0045】
なお、本実施形態に係る醗酵槽100の構造は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
【0046】
本実施形態に係る醗酵槽100においては、ケーシング110は直方体形状をなしているが、ケーシング110の形状は直方体には限定されない。底面が開口し、底面の上方に排出用回転軸121、122、123、124及びプレート部材140を配置することができる構造である限りにおいて、ケーシング110は任意の形状とすることが可能である。
【0047】
また、本実施形態に係る醗酵槽100においては、4個の排出用回転軸121、122、123、124が形成されているが、排出用回転軸の数は4には限定されない。2以上の任意の数の排出用回転軸を設けることが可能である。
【0048】
プレート部材140の形状、大きさ、配置の仕方は本実施形態に係る醗酵槽100におけるものには限定されない。各プレート部材140が水平状態にあるときには各プレート部材140が協働してケーシング110の底面を覆い、各プレート部材140がケーシング110の底面に対して直立したときにはケーシング110の底面を開放するものである限りにおいて、プレート部材140の形状、大きさ、配置の仕方は任意に決定することが可能である。
【0049】
本実施形態に係る醗酵槽100においては、各プレート部材140は板状の中実の部材から形成されているが、各プレート部材140にはその厚さ方向に貫通する通気孔を形成することも可能である。この通気孔の直径は、空気が通過でき、かつ、有機系廃棄物が通過できない程度の直径である。例えば、通気孔の直径は約10mm程度である。通気孔の数は限定されない。
【0050】
このような通気孔を設けることにより、外部の空気がこれらの通気孔を通過してケーシング110の内部に流通するため、ケーシング110の内部における有機系廃棄物の好機性醗酵を促進させることができる。
【0051】
(第二の実施形態)
図3(A)は本発明の第二の実施形態に係る醗酵槽200を上方から見た平面図であり、図3(B)は図3(A)のA−A線における部分的な断面図である。なお、図3(B)は、図を単純化するため、醗酵槽200の上半分のみを示している。
【0052】
本発明の第二の実施形態に係る醗酵槽200は、第一の実施形態に係る醗酵槽100と比較して、回転軸201及び円板202をさらに備えている。本実施形態に係る醗酵槽200は、回転軸201及び円板202をさらに備えている点を除いて、第一の実施形態に係る醗酵槽100と同一の構造を有している。このため、第一の実施形態に係る醗酵槽100と同一の構成要素に対しては同一の参照符号を用いる。
【0053】
回転軸201はケーシング110の頂面の内壁に固定的に取り付けられている。すなわち、回転軸201はケーシング110の頂面の内壁から下方に延びている。
回転軸201の先端(図3(B)においては下端)には、円板202が回転軸201に対して回転可能に取り付けられている。すなわち、円板202はケーシング110の底面と平行な面内において回転可能である。
【0054】
図3(B)に示すように、円板202は三角形の縦断面を有しており、その三角形の頂点において、回転軸201に取り付けられている。また、図3(A)に示すように、回転軸201及び円板202は、円板202の一部(斜面の一部)がケーシング110の投入口111の下方に位置するように、配置されている。なお、円板202の回転は、駆動装置(図示せず)及び駆動制御装置(図示せず)を介して、ユーザーにより制御される。
【0055】
本実施形態に係る醗酵槽200は以下のように作動する。
【0056】
ケーシング110の内部に有機系廃棄物を投入する際、投入口111からのみ有機系廃棄物をケーシング110の内部に投入すると、有機系廃棄物が投入口111の直下にのみ堆積するため、ケーシング110の内部において有機系廃棄物を均一に堆積させることが極めて困難になる。
【0057】
本実施形態に係る醗酵槽200においては、ケーシング110の投入口111からケーシング110の内部に有機系廃棄物を投入する際、円板202を回転させる。円板202は、円板202の一部(斜面の一部)がケーシング110の投入口111の下方に位置するように、配置されているため、投入口111から投入された有機系廃棄物は円板202の斜面上に落下する。有機系廃棄物は斜面上にあるため、重力の作用により、自重で斜面上を落下するとともに、円板202は回転しているため、円板202上に落下した有機系廃棄物は円板202から遠心力を受ける。この結果、有機系廃棄物は円板202の回転とともに円板202の四方に分散して飛ばされる。
【0058】
このように、本実施形態に係る醗酵槽200によれば、投入口111からケーシング110の内部に投入される有機系廃棄物をケーシング110の内部において均一に堆積させることが可能になる。
【0059】
なお、本実施形態における円板202は三角形状の縦断面を有する円錐形状をなしているが、円形の板状の部材として形成することも可能である。
【0060】
図4は円板202の一変形例に係る円板210の斜視図である。図4に示すように、円板210の斜面上にはガイド203が設けられている。ガイド203は円板210の斜面に対して直立しており、かつ、円板210の半径方向に回転軸201から円板210の周縁まで延びている。
【0061】
ガイド203は、回転軸201を中心として、60度の円周角毎に配置されている。すなわち、円板210の斜面上には6個のガイド203が配置されている。図4に示した変形例に係る円板210によれば、円板210の回転により、ガイド203には円板210の円周方向に向かって押し出す力が付与される。このため、円板210の斜面上に落下した有機系廃棄物はガイド203により押し出されることになり、ガイド203が設けられていない場合と比較して、より確実に円板210から四方に飛散することとなる。
【0062】
なお、ガイド203の数は6個には限定されない。必要に応じて、任意の数のガイド203を設けることが可能である。
【0063】
(第三の実施形態)
図5は本発明の第三の実施形態に係る醗酵槽300の内部を示す平面図である。本実施形態に係る醗酵槽300においては、第二の実施形態に係る醗酵槽200と比較して、回転軸301の長さが異なっている。
【0064】
図5に示すように、本実施形態に係る醗酵槽300においては、回転軸301は円板202を貫通するとともに、ケーシング110の頂面の内壁から排出用回転軸121、122、123、124の直上の位置まで延びている。さらに、本実施形態に係る醗酵槽300においては、円板202は回転軸301に沿って上下動が可能であるように構成されている。すなわち、本実施形態に係る醗酵槽300における円板202は回転軸301を中心として回転可能であるとともに、回転軸301に沿って上下方向に移動が可能であるように構成されている。
【0065】
本実施形態に係る醗酵槽300は、回転軸301が回転軸201よりも長いこと、円板202が回転軸301に沿って上下動可能であることを除いて、第二の実施形態に係る醗酵槽200と同一の構造を有している。
【0066】
円板202を回転軸301に沿って上下動させるための構造は特に限定されない。
例えば、円板202内にモーター及び車輪を組み込んでおき、車輪は、円板202に対して回転可能に、かつ、回転軸301の表面に接した状態に取り付ける。モーターを無線信号で駆動し、車輪を回転させることにより、円板202は回転軸301に沿って上下動を行う。円板202を回転させる場合には、車輪を引っ込め、回転軸301の表面には接していない状態にする。
【0067】
本実施形態に係る醗酵槽300によれば、円板202は上下動可能に構成されているため、ケーシング110の内部に堆積されている有機系廃棄物の高さに応じて、円板202を上下動させ、投入口111から投入された有機系廃棄物を適当な高さから飛散させることが可能になる。
【0068】
また、有機系廃棄物を高い位置から落下させると、有機系廃棄物の自重により、圧密状態(堆積している有機系廃棄物が締まり、通気性が悪くなる状態)になることがある。有機系廃棄物を可能な限り低い位置から落下させることにより、そのような圧密状態を防止することも可能である。
【0069】
なお、本実施形態に係る醗酵槽300には、図5に示すように、ケーシング110の内部に堆積された有機系廃棄物の高さを検出するセンサ310を設けることが可能である。
センサ310はケーシング110の内部における有機系廃棄物の高さを検出して、その高さに応じた検出信号を円板202の駆動装置(図示せず)に送信する。円板202の駆動装置(図示せず)はセンサ310から受信した検出信号に応じて円板202を上下動させる。
【0070】
例えば、センサ310から受信した検出信号が、ケーシング110の内部の有機系廃棄物の高さが水平面311まで達していることを示している場合には、円板202の駆動装置(図示せず)は円板202が水平面311よりも上方の領域において上下動するように円板202の上下動を制御する。
【0071】
(第四の実施形態)
図6(A)は本発明の第四の実施形態に係る醗酵槽400を上方から見たときの平面図であり、図6(B)は図6(A)のB−B線における断面図である。
【0072】
本実施形態に係る醗酵槽400においては、図6(A)に示すように、ケーシング110の頂面に直線状のスリット410が形成されている。本実施形態における円板202はスリット410に沿って水平方向に移動が可能であるように構成されている。ケーシング110の頂面に直線状のスリット410が形成されている点及び板202はスリット410に沿って水平方向に移動可能である点を除いて、本実施形態に係る醗酵槽400は第三の実施形態に係る醗酵槽300と同一の構造を有している。
【0073】
図6(B)は円板202がスリット410に沿って移動するための構造の一例を示す。
ケーシング110の頂面には、スリット410を間に挟んで、2枚の円形プレート411、412が配置されている。回転軸301は円形プレート412を貫通して、円形プレート411に取り付けられている。2枚の円形プレート411、412はそれぞれケーシング110の頂面の表面側及び内面側に沿ってスライド可能である。円形プレート411を適当な駆動装置(図示せず)により駆動することにより、円板202をスリット410に沿って移動させることが可能である。
【0074】
本実施形態に係る醗酵槽400によれば、円板202をスリット410に沿って移動させることが可能であるので、例えば、第三の実施形態に係る醗酵槽300と比較して、投入口111を介してケーシング110の内部に投入される有機系廃棄物をケーシング110の内部においてより均一に堆積させることが可能になる。
【0075】
なお、本実施形態に係る醗酵槽400においては、スリット410はケーシング110の頂面において1本の直線として形成されているが、スリット410の形状は1本の直線には限定されない。例えば、スリット410は数本の直線の組み合わせ(例えば、T型あるいはH型)として形成することも可能であり、あるいは、スリット410を曲線として形成することも可能である。さらには、スリット410を直線と曲線の組み合わせとして形成することも可能である。スリット410の形状は、円板202がケーシング110の頂面に沿って二次元的に移動可能であるように、必要に応じて、決定することが可能である。
【0076】
(第五の実施形態)
図7は本発明の第五の実施形態に係る醗酵槽500の斜視図である。
【0077】
本実施形態に係る醗酵槽500は、第一の実施形態に係る醗酵槽100と比較して、通気用パイプ510を追加的に備えている。通気用パイプ510は、ケーシング110の相互に対向する一対の面111a、111bの間に配置されるとともに、ケーシング110の一対の面111a、111bから外側に突き出ている。
【0078】
通気用パイプ510は、ケーシング110の全高のほぼ半分の高さの地点において、一対の面111a、111bの中心を通って配置されている。通気用パイプ510の両端は開口しており、さらに、通気用パイプ510は中空のパイプとして構成されている。通気用パイプ510の円周面には多数の通気孔(参照符号はなし)が形成されている。
本実施形態に係る醗酵槽500によれば、ケーシング110の外部の空気が通気用パイプ510を介してケーシング110の内部に流入する。
【0079】
ケーシング110の上部からは投入口111を介して、ケーシング110の下部からは各プレート部材140間の隙間を介して、それぞれケーシング110の内部に空気が流入するが、ケーシング110の高さ方向における中央付近の領域には空気(酸素)が流入しにくく、酸欠状態になりやすい。
【0080】
本実施形態に係る醗酵槽500によれば、通気用パイプ510を介して、ケーシング110の外部の空気がケーシング110の高さ方向における中央付近の領域に流入する。このため、第一の実施形態に係る醗酵槽100と比較して、ケーシング110の内部に堆積されている有機系廃棄物の好気性醗酵を促進することが可能である。
【0081】
なお、本実施形態に係る醗酵槽500においては、1本の通気用パイプ510が設けられているが、通気用パイプ510の本数及び配置位置は本実施形態における本数及び配置位置に限定されるものではなく、必要に応じて、任意の本数の通気用パイプ510を任意の位置に配置することが可能である。
【0082】
(第六の実施形態)
図8は本発明の第六の実施形態に係る醗酵システム600のブロック図である。
【0083】
本実施形態に係る醗酵システム600は、醗酵対象物である有機系廃棄物を貯留する有機系廃棄物貯留部610と、有機系廃棄物に混合する木材チップを貯留する木材チップ貯留部620と、有機系廃棄物貯留部610に貯留されている有機系廃棄物と木材チップ貯留部620に貯留されている木材チップとを混合する混合ユニット630と、第一の実施形態に係る醗酵槽100と、醗酵槽100から排出された醗酵済の有機系廃棄物から木材チップを分離する木材チップ分離ユニット640と、から構成されている。
【0084】
有機系廃棄物貯留部610は、例えば、タンクから構成されており、プラスチック製の袋や容器などの異物を除去した状態で有機系廃棄物を貯留している。有機系廃棄物はタンクの下端から排出される。排出された有機系廃棄物は、例えば、ベルトコンベア上に載せられ、混合ユニット630の内部に搬送される。
【0085】
木材チップ貯留部620は、例えば、タンクから構成されており、木材チップはタンクの下端から排出される。排出された木材チップは、例えば、ベルトコンベア上に載せられ、混合ユニット630の内部に搬送される。木材チップ貯留部620に貯留されている木材チップは、例えば、10乃至50mmの大きさを有している。
【0086】
混合ユニット630は、例えば、振動ミキサーから構成されており、有機系廃棄物貯留部610から運ばれてきた有機系廃棄物と、木材チップ貯留部620から運ばれてきた木材チップとを十分に混合する。例えば、混合ユニット630は、有機系廃棄物と木材チップとを混合比(容積比)1:1の割合で混合する。有機系廃棄物と木材チップとの混合物は、例えば、ベルトコンベア上に載せられ、混合ユニット630から醗酵槽100に搬送された後、ケーシング110の投入口111からケーシング110の内部に投入される。
【0087】
有機系廃棄物が十分に醗酵した後、有機系廃棄物と木材チップとの混合物はケーシング110の底面から排出される。ケーシング110から排出された混合物は、例えば、ベルトコンベア上に載せられ、木材チップ分離ユニット640に搬送される。
【0088】
木材チップ分離ユニット640は、例えば、振動篩または回転篩からなり、有機系廃棄物(この段階においては、醗酵物)と木材チップとの混合物から木材チップを分離する。この段階においては、有機系廃棄物は5乃至10mm程度の大きさになっており、木材チップは10乃至50mmの大きさを有しているため、有機系廃棄物と木材チップとの混合物から木材チップのみを分離することは十分に可能である。分離された木材チップは、例えば、ベルトコンベアにより、木材チップ貯留部620に戻される。
【0089】
有機系廃棄物と木材チップとの混合物から分離された木材チップには高温好気性醗酵に必要な醗酵菌が生息している。このため、木材チップをこのように再利用することにより、有機系廃棄物の醗酵を促進することが可能である。
【0090】
以上のように、本実施形態に係る醗酵システム600によれば、有機系廃棄物を醗酵させるためのシステムを自動化することが可能である。
【0091】
さらに、有機系廃棄物には事前に木材チップが混合される。木材チップを混合することにより、醗酵槽100のケーシング110の内部においては木材チップの周囲には隙間ができやすくなるため、ケーシング110の内部は好気性醗酵に適した好気性雰囲気となりやすい。すなわち、木材チップを混合することにより隙間ができ、この隙間により、自然通気(醗酵熱によりケーシング110の内部の空気が上昇し、下部から空気が自然に導入される現象)が実現される。これにより、有機系廃棄物の醗酵を促進することができる。
【0092】
さらに、一度使用した木材チップを再利用することにより、木材チップに生息している醗酵菌が有機系廃棄物の醗酵をさらに促進する。
【0093】
なお、本実施形態に係る醗酵システム600においては、醗酵槽として第一の実施形態に係る醗酵槽100を使用したが、醗酵槽100に代えて、第二乃至第五の実施形態にかかる醗酵槽200−500を使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0094】
以上の実施形態においては、本発明に係る醗酵槽または醗酵システムを用いて、有機系廃棄物を醗酵させる例を説明したが、本発明の対象は有機系廃棄物には限定されない。有機系の物質であれば、いかなるものも本発明による処理の対象となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図1は本発明の第一の実施形態に係る醗酵槽の斜視図である。
【図2】図2(A)は、本発明の第一の実施形態に係る醗酵槽において、排出用回転軸及びプレート部材を上方から見た場合の平面図であり、図2(B)は、排出用回転軸が図2(A)に示す状態から90度回転した状態を示す正面図(図2(A)のB方向から見た場合の正面図)である。
【図3】図3(A)は本発明の第二の実施形態に係る醗酵槽を上方から見た平面図であり、図3(B)は図3(A)のA−A線における部分的な断面図である。
【図4】図4は本発明の第二の実施形態に係る醗酵槽における円板の一変形例に係る円板の斜視図である。
【図5】図5は本発明の第三の実施形態に係る醗酵槽の内部を示す平面図である。
【図6】図6(A)は本発明の第四の実施形態に係る醗酵槽を上方から見たときの平面図であり、図6(B)は図6(A)のB−B線における断面図である。
【図7】図7は本発明の第五の実施形態に係る醗酵槽の斜視図である。
【図8】図8は本発明の第六の実施形態に係る醗酵システムのブロック図である。
【図9】図9は従来の醗酵槽の内部を示す概略的な断面図である。
【符号の説明】
【0096】
100 本発明の第一の実施形態に係る醗酵槽
110 ケーシング
111 投入口
112 排気口
113 排気用ダクト
121、122、123、124 排出用回転軸
125 駆動装置
130 制御装置
140 プレート部材
200 本発明の第二の実施形態に係る醗酵槽
201 回転軸
202 円板
203 ガイド
300 本発明の第三の実施形態に係る醗酵槽
301 回転軸
400 本発明の第四の実施形態に係る醗酵槽
410 スリット
500 本発明の第五の実施形態に係る醗酵槽
510 通気用パイプ
600 本発明の第六の実施形態に係る醗酵システム
610 有機系廃棄物貯留部
620 木材チップ貯留部
630 混合ユニット
640 木材チップ分離ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面が開口しており、頂面に醗酵対象物を投入するための投入口が形成されているケーシングと、
前記ケーシングの内部において、前記底面に面して、前記ケーシングに対して回転可能であるように相互に平行に配置されている複数個の排出用回転軸と、
前記複数個の排出用回転軸の各々の回転方向及び回転角度を制御する制御装置と、
前記複数個の排出用回転軸の各々に取り付けられたプレート部材であって、前記プレート部材が水平に維持されたときに、前記プレート部材が協働して前記底面を覆うように配置されているプレート部材とを備える醗酵槽。
【請求項2】
前記プレート部材は、前記プレート部材が水平に維持されたときには、隣接するプレート部材との間に通気用の隙間を形成するように取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の醗酵槽。
【請求項3】
前記プレート部材には通気孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の醗酵槽。
【請求項4】
前記底面と平行な面内において回転可能であるように前記ケーシングの内部に取り付けられた円板をさらに備え、
前記円板は、前記円板の一部が前記投入口の下方に位置するように、配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の醗酵槽。
【請求項5】
前記円板は円錐形状をなしていることを特徴とする請求項4に記載の醗酵槽。
【請求項6】
前記円板上には、前記円板の半径方向に延び、かつ、前記円板に対して直立する少なくとも一つのガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の醗酵槽。
【請求項7】
前記円板は前記ケーシングの内部において上下方向に移動可能であることを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の醗酵槽。
【請求項8】
前記ケーシングの内部における前記醗酵対象物の高さを検出するセンサを備えており、前記円板は前記センサが検出した前記醗酵対象物の高さに応じて上下動することを特徴とする請求項7に記載の醗酵槽。
【請求項9】
前記円板は前記ケーシングの内部において前記ケーシングの前記頂面に沿って二次元的に移動可能であることを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の醗酵槽。
【請求項10】
前記ケーシングの相互に対向する一対の面の間に配置された少なくとも一つの通気用パイプを備えており、前記通気用パイプは両端が開口し、かつ、中空であり、前記中空パイプの円周面には通気孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の醗酵槽。
【請求項11】
醗酵対象物と木材チップとを混合する混合ユニットと、
請求項1乃至10の何れか一項に記載された醗酵槽と、
前記醗酵槽から排出された醗酵物から前記木材チップを分離する木材チップ分離ユニットとからなる醗酵システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−82602(P2010−82602A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257440(P2008−257440)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(508296761)株式会社共立 (4)
【Fターム(参考)】