説明

重心位置変動携帯情報端末

【課題】携帯情報端末を利用中に重心位置を持ち手側に変更可能な携帯情報端末を提供する。
【解決手段】外付け型電池と外付け型電池を装着可能な携帯情報端末であって、外付け型電池は、携帯情報端末と回動可能部を介して連結されており、外付け型電池は、携帯情報端末に対して電源を供給したままで、回動可能部による回動動作により、外付け型電池が装着された携帯情報端末の重心位置が移動可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片手で持って操作する携帯情報端末に関し、特に重心位置を容易に変動できる携帯情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から筐体前面に表示画面を備えた携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯情報端末がある。これらの携帯情報端末は、小型形状であり、持ち運びが便利であるという特徴を有している。
【0003】
近年は無線通信網などの発達により、どこに居ても情報を入手可能になったため、携帯電話などよりも画面表示部が大きくて、外出先でも長時間使用できる大容量バッテリーやバッテリーを外部増設できる携帯情報端末が増えてきた。
【0004】
このような画面表示部が多少大きな携帯情報端末を手持ち状態で使用するときは、例えば、左手で携帯情報端末の左側縁部を片持ち状態に掴み、右手で入力操作を行なう状態になる。
【0005】
このような使用状態では、携帯情報端末は安定な状態で持ち易く、かつ操作し易い形態であることが望ましい。
【0006】
また大勢の人が混在する空間で携帯情報端末を使用したい場合、例えば、朝の通勤電車などの人が混み合っている状況で立ったまま使用するときには、不安定な支持形態で操作をすることとなってしまうので、長時間使用していると持ち手が疲労してしまうことになる。
【0007】
そこで持ち手の疲労を軽減するために、ユーザは携帯情報端末にストラップを付けて首に掛けたり、持ち手が疲れたら違う手に持ち替えたりして対応しているのが現状である。
【0008】
また従来の携帯情報端末は、ユーザの多様な利用形態に合わせるのではなく、どのように携帯情報端末を持っても良いように装置の中心に重心がくるような設計が行われている。
【0009】
例えば特許文献1においては、電池を内蔵し、ユーザが片手で保持して使用する携帯可能な情報端末装置であり、長時間駆動させるために複数の電池を装置の中心軸に配置し、片手で操作する時の安定感を増すという発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004−126727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし特許文献1に記載されている方法は、複数の電池を搭載しているので長時間駆動が可能であり、かつ、重量物となる複数の電池が筐体の中心軸上に配列されているので、情報端末装置の中心軸周りの重量バランスがとれることで片手で両縁部を握って操作する時の安定感は高められるが、装置の縁部を片持ち状態に掴んで使用するには重心のバランスが悪く、長時間片手で持つ使用状態では持ち手の疲労を軽減することができないという問題がある。
【0012】
そこで装置の片側を片持ち状態に掴んで使用する時には、装置の重量バランス(重心)を保持している持ち手側にシフトした方が持ちやすく、持ち手の疲労を軽減することが可能となる。
【0013】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、携帯情報端末を利用中に重心位置を持ち手側に変更可能な携帯情報端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、本発明に係る重心位置変動携帯情報端末は、外付け型電池と外付け型電池を装着可能な携帯情報端末であって、外付け型電池は、携帯情報端末と回動可能部を介して連結されており、外付け型電池は、携帯情報端末に対して電源を供給したままで、回動可能部による回動動作により、外付け型電池が装着された携帯情報端末の重心位置が移動可能であることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る重心位置変動携帯情報端末は、外付け型電池と外付け型電池を装着可能な携帯情報端末であって、外付け型電池は、携帯情報端末と横方向に移動可能なスライド部を介して連結されており、外付け型電池は、携帯情報端末に対して電源を供給したままで、スライド部による移動動作により、外付け型電池が装着された携帯情報端末の重心位置が移動可能であることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る重心位置変動携帯情報端末は、外付け型電池と外付け型電池を装着可能な携帯情報端末であって、外付け型電池と携帯情報端末とを電気的に接続するケーブルと、外付け型電池を装着する少なくとも1以上の被装着部と、を有し、外付け型電池は、携帯情報端末に対して電源を供給したままで、被装着部に付け替える動作により、外付け型電池が装着された携帯情報端末の重心位置が移動可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、携帯情報端末を利用中に重心位置を持ち手側に変更可能な携帯情報端末を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。
【図2】第1の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。
【図4】第2の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【図5】本発明の第2の他の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。
【図6】携帯情報端末の手持ち状態によりデータ表示を変更する方法を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。
【図8】第3の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。
【図10】第4の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の好適な実施の形態について以下に図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。図1(a)は横から見た図であり、図1(b)及び(c)は裏面から見た図であり、図1(d)及び(e)は外付け型電池の取り付け状態を説明する図である。
【0021】
本実施形態の携帯情報端末は、本体1と表示パネル部2と外付け型電池3と図示しない内部電池とを備えて構成される。
【0022】
本体1は、入力部4と外付け型電池3の被装着部5とを備える。入力部4は例えば矢印形式(上下左右ボタン)またはタッチパネル形式でメニュー内容を選択することにより、ユーザからの情報入力部となるものである。その他、外部機器とのインターフェイスや記録装置など、公知の携帯情報端末と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0023】
表示パネル部2は、画像を表示する液晶パネルで構成されている。
【0024】
図1(d)、(e)に示すように外付け型電池3は、本体1に電源を供給するために電気的に接続するための接続端子6と本体1に装着するための装着部7とを備える。
【0025】
接続端子6は、本体1に接続していない場合は、図示しない外部の充電器にて外付け型電池3を充電する時の電気を受電する端子となる。また本体1に接続している場合で、本体1を充電モードにした場合は、本体1から外付け型電池3を充電するための受電する端子となる。
【0026】
装着部7は、外付け型電池3を本体に固定するための端子であり、被装着部5に嵌め合うようになっている。そして装着部7が被装着部5に嵌め込まれることにより接続端子6により電気的な接続がなされる。装着部7は外付け型電池3を被装着部5に装着した際には図示しないロック機構により本体1に固定されるようになっている。
【0027】
なお外付け型電池3のロック機構及び外付け型電池3を取り外す際のリリース機構としては公知の機構を適用可能である。
【0028】
外付け型電池3本体と接続端子6及び装着部7は、回動可能なヒンジ機構8により構成されている。図1(d)、(e)に示すように外付け型電池3を表面3Aの状態で装着後に、外付け型電池3本体を回動するように持ち上げて回転させ、外付け型電池3を裏面3Bの状態にする(本体1の裏面に対して垂直の向きで水平方向に180度回転する)ことで、外付け型電池3の位置を左側から右側に変更することができる。
【0029】
この時、外付け型電池3の接続端子6は電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池3の位置を変更することができる。
【0030】
なお外付け型電池3は、図1(d)の状態と図1(e)の状態において本体1に固定されるようにヒンジ機構8にはロック機構が備えられている。なお上記に限定されることはなくヒンジ機構8や図示しないロック機構としては公知の機構が適用可能である。
【0031】
図2は、第1の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【0032】
図2(a)は本体を左手持ちした場合を示し、外付け型電池3を左側となるように取り付けて、本体の重心を手持ちする左側に変更した状態である。図2(b)は本体を右手持ちした場合を示し、外付け型電池3を右側となるように取り付けて、本体の重心を手持ちする右側に変更した状態である。
【0033】
このように外付け型電池3は本体裏側に突出して装着されるので、片手持ちした場合に指をかけることができて安定感が増すことになる。また外付け型電池3の形状は図1に示した形状に限定されることはなく片手で握りやすい形状であることが好ましい。さらに外付け型電池3の表面は滑り止めの処理をすることが好ましい。
【0034】
図2(a)から図2(b)への外付け型電池3の位置変更は、図1(d)及び(e)で説明したように外付け型電池3本体を持ち上げてヒンジ機構8により回動させて外付け型電池3を裏返すことで外付け型電池3の位置変更を行う。この時、外付け型電池3の接続端子6は電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池3の位置変更を行うことができる。
【0035】
なお本実施形態においては本体1に電源を供給するための内部電池は必ず備えている必要はなく、外付け型電池3だけを備えていても構わない。
【0036】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。図3(a)は横から見た図であり、図3(b)及び(c)は裏面から見た図であり、図3(d)、(e)及び(f)、(g)は外付け型電池の取り付け状態を説明する図である。
【0037】
本実施形態の携帯情報端末は、第1の実施形態と同様の部分は同じ符号をつけてある。また第1の実施形態と相違する点について以下に説明し、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0038】
図3(f)、(g)に示すように外付け型電池13は、本体1に電源を供給するために電気的に接続するための接続端子6と本体1に装着するための装着部7とを備える。
【0039】
接続端子6は、本体1に接続していない場合は、図示しない外部の充電器にて外付け型電池13を充電する時の電気を受電する端子となる。また本体1に接続している場合で、本体1を充電モードにした場合は、本体1から外付け型電池13を充電するための受電する端子となる。
【0040】
装着部7は、外付け型電池13を本体に固定するための端子であり、被装着部5に嵌め合うようになっている。そして装着部7が被装着部5に嵌め込まれることにより接続端子6により電気的な接続がなされる。装着部7は外付け型電池13を被装着部5に装着した際には図示しないロック機構により本体1に固定されるようになっている。
【0041】
なお外付け型電池13のロック機構及び外付け型電池13を取り外す際のリリース機構としては公知の機構を適用可能である。
【0042】
外付け型電池本体13と接続端子6及び装着部7は、回動可能なヒンジ機構18により構成されている。図3(d)、(e)に示すように外付け型電池13を表面13Aの状態で装着後に、外付け型電池13本体を表面13Aの状態に保ったまま右周りに回動させる(本体1の裏面に対して水平の向きで垂直方向に180度回転する)ことで、外付け型電池13の位置を左側から右側に変更することができる。
【0043】
この時、外付け型電池13の接続端子6は電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池13の位置を変更することができる。
【0044】
なお外付け型電池13は、図3(d)の状態と図3(e)の状態において本体1に固定されるようにヒンジ機構18にはロック機構が備えられている。なお上記に限定されることはなくヒンジ機構18や図示しないロック機構としては公知の機構が適用可能である。
【0045】
図4は、第2の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【0046】
図4(a)は本体を左手持ちした場合を示し、外付け型電池13を左側となるように取り付けて、本体の重心を手持ちする左側に変更した状態である。図4(b)は本体を右手持ちした場合を示し、外付け型電池13を右側となるように取り付けて、本体の重心を手持ちする右側に変更した状態である。
【0047】
このように外付け型電池13は本体裏側に突出して装着されるので、片手持ちした場合に指をかけることができて安定感が増すことになる。また外付け型電池13の形状は図1に示した形状に限定されることはなく片手で握りやすい形状であることが好ましい。さらに外付け型電池13の表面は滑り止めの処理をすることが好ましい。
【0048】
図4(a)から図4(b)への外付け型電池13の位置変更は、図3(d)及び(e)で説明したように外付け型電池本体を表面13Aの状態に保ったまま右周りに回動させることで、外付け型電池13の位置変更を行う。
【0049】
この時、外付け型電池13の接続端子6は電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池13の位置変更を行うことができる。
【0050】
なお本実施形態においては本体1に電源を供給するための内部電池は必ず備えている必要はなく、外付け型電池13だけを備えていても構わない。
【0051】
図5は、本発明の第2の他の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。図5(a)は横から見た図であり、図5(b)及び(c)は裏面から見た図であり、図5(d)及び(e)は外付け型電池の取り付け状態と携帯情報端末の使用向きを説明する図である。
【0052】
図5において図3と相違するのは、本体1はさらに本体1及び表示パネル部2の向きを検出する図示しないセンサー9を備えている。このセンサー9により携帯情報端末は図5(d)に示す左手持ち状態にあるのか、図5(e)に示す右手持ち状態にあるのかを判断する。
【0053】
本実施形態において、表示パネル部2は縦長画面であり、外付け型電池13を図5(c)の位置にした場合は、図5(d)や(e)に示すように横長画面の状態で使用した方が便利である。そこで、例えば図5(d)や(e)の場合はセンサー9で表示パネル部2の表示画面のどちらが下を向いているかを検出する。
【0054】
そして表示パネル部2の表示を端末装置の向きに合わせた横長画面にて表示する。なお本体1及び表示パネル部2の向き等を検出するセンサーには例えば加速度センサーなど公知のセンサーを適用することが可能である。
【0055】
次に外付け型電池13の位置変更について説明する。図5(b)の外付け型電池13の取り付け状態から図5(c)に示す状態に外付け型電池13本体を右周りに回動させる(本体1の裏面に対して平行の向きで垂直方向に90度回転する)ことで、外付け型電池13の位置を左側から中央側に変更することができる。
【0056】
この時、外付け型電池13の接続端子6は電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池13の位置を変更することができる。
【0057】
なお外付け型電池13は、図5(c)の状態において本体1に固定されるようにヒンジ機構18にはロック機構が備えられている。なお上記に限定されることはなくヒンジ機構18や図示しないロック機構としては公知の機構が適用可能である。
【0058】
図5(d)は外付け型電池13を中央側で固定して本体を左手持ちした場合を示し、外付け型電池13を左側となるように、本体の重心を手持ちする左側に変更した状態である。図5(e)は本体を右手持ちした場合を示し、外付け型電池13を右側となるように、本体の重心を手持ちする右側に変更した状態である。
【0059】
図5(d)から図5(e)への持ち手の変更は、本体の上下左右を逆にして持ち替えるだけである。この時に本体1のセンサー9により携帯情報端末は図5(d)に示す左手持ち状態にあるのか、図5(e)に示す右手持ち状態にあるのかを判断する。そして表示パネル部2の表示をひっくり返して横長画面にて表示する。なお持ち手を変更した場合に携帯情報端末の状態に合わせて表示画面をひっくり返して表示する方法は公知の技術が適用可能である。
【0060】
このように外付け型電池13は本体裏側に突出して装着されるので、片手持ちした場合に指をかけることができて安定感が増すことになる。また外付け型電池13の形状は図3に示した形状に限定されることはなく片手で握りやすい形状であることが好ましい。さらに外付け型電池13の表面は滑り止めの処理をすることが好ましい。
【0061】
なお本実施形態においては本体1に電源を供給するための内部電池は必ず備えている必要はなく、外付け型電池13だけを備えていても構わない。
【0062】
図6は、携帯情報端末の手持ち状態によりデータ表示を変更する方法を説明するフローチャートである。
【0063】
外付け型電池13の回動動作により接続端子6に電源を供給した状態にて重心位置を移動するために該外付け型電池13を端末装置1の被装着部5に嵌め合った装着部7を中心として該端末装置1に対して水平方向に略90度回動する(ステップS1)。
【0064】
次に端末装置の表示画面の向きを図示しないセンサー9にて検出する(ステップS2)。センサー9により取得した端末装置の表示画面の向きに基づいて持ち手を判断する(ステップS3)。
【0065】
持ち手が左側であった場合(ステップS3、YES)は、左手持ちの状態に上下左右を合わせて表示パネル部に表示するデータの向きを変更して表示する(ステップS4)。
【0066】
また持ち手が右側であった場合(ステップS3、NO)は、右手持ちの状態に上下左右を合わせて表示パネル部に表示するデータの向きを変更して表示する(ステップS5)。
【0067】
図7は、本発明の第3の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。図7(a)は横から見た図であり、図7(b)及び(c)は裏面から見た図であり、図7(d)は外付け型電池の取り付け状態を説明する図であり、図7(e)及び(f)は外付け型電池のスライド機構を説明する図である。
【0068】
本実施形態の携帯情報端末は、第1の実施形態と同様の部分は同じ符号をつけてある。また第1の実施形態と相違する点について以下に説明し、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0069】
図7(e)、(f)に示すように外付け型電池23は、本体1に電源を供給するために電気的に接続するための接続端子6と本体1に装着するための装着部7とを備える。
【0070】
接続端子6は、本体1に接続していない場合は、図示しない外部の充電器にて外付け型電池23を充電する時の電気を受電する端子となる。また本体1に接続している場合で、本体1を充電モードにした場合は、本体1から外付け型電池23を充電するための受電する端子となる。
【0071】
装着部7は、外付け型電池23を本体に固定するための端子であり、被装着部5に嵌め合うようになっている。そして装着部7が被装着部5に嵌め込まれることにより接続端子6により電気的な接続がなされる。装着部7は外付け型電池23を被装着部5に装着した際には図示しないロック機構により本体1に固定されるようになっている。
【0072】
なお外付け型電池23のロック機構及び外付け型電池23を取り外す際のリリース機構としては公知の機構を適用可能である。
【0073】
外付け型電池本体23と接続端子6及び装着部7は、移動可能なスライド機構24により構成されている。図7(b)、(c)、(d)、(e)に示すように外付け型電池23を表面23Aの状態で装着後に、外付け型電池23本体を表面13Aの状態に保ったまま図7(d)に示すように左右に移動させることで、外付け型電池23の位置を左側から右側に変更することができる。
【0074】
この時、外付け型電池23の接続端子6は電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池23の位置を変更することができる。
【0075】
例えば図7(e)及び(f)に示すようにスライド機構24のガイドレール上を接続端子6及び装着部7の頭部が摺動することで電気的な接続を保ったままで外付け型電池23を移動させることが可能である。
【0076】
なお外付け型電池23は、図7(b)の状態と図7(c)の状態において本体1に固定されるようにスライド機構24には図示しないロック機構が備えられている。なおスライド機構24や図示しないロック機構としては上記に限定されることはなく公知の機構が適用可能である。
【0077】
図8は、第3の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【0078】
図8(a)は本体を左手持ちした場合を示し、外付け型電池23を左側となるようにスライドさせて移動して取り付けて、本体の重心を手持ちする左側に変更した状態である。図8(b)は本体を右手持ちした場合を示し、外付け型電池23を右側となるようにスライドさせて移動して取り付けて、本体の重心を手持ちする右側に変更した状態である。
【0079】
このように外付け型電池は本体裏側に突出して装着されるので、片手持ちした場合に指をかけることができて安定感が増すことになる。また外付け型電池23の形状は図7に示した形状に限定されることはなく片手で握りやすい形状であることが好ましい。さらに外付け型電池23の表面は滑り止めの処理をすることが好ましい。
【0080】
図8(a)から図8(b)への外付け型電池23の位置変更は、図7(b)、(c)及び(d)で説明したように外付け型電池本体をスライド機構24により外付け型電池23を手で移動させることで外付け型電池23の位置変更を行う。
【0081】
この時、外付け型電池23の接続端子6は電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池23の位置変更を行うことができる。
【0082】
なお本実施形態においては本体1に電源を供給するための内部電池は必ず備えている必要はなく、外付け型電池23だけを備えていても構わない。
【0083】
図9は、本発明の第4の実施形態に係る携帯情報端末の概略図である。図9(a)は横から見た図であり、図9(b)及び(c)は裏面から見た図であり、図9(d)及び(e)は外付け型電池の取り付け状態を説明する図である。
【0084】
本実施形態の携帯情報端末は、第1の実施形態と同様の部分は同じ符号をつけてある。また第1の実施形態と相違する点について以下に説明し、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0085】
図9(b)、(c)に示すように、本体1は接続端子6を装着する電気装着部11を備える。外付け型電池33は、本体1に電源を供給するために電気的に接続するための接続ケーブル10と接続端子6と本体1に装着するための装着部7とを備える。接続ケーブル10は外付け型電池33と接続端子6を電気的に接続するためのケーブルである。
【0086】
接続端子6は、本体1に接続していない場合は、図示しない外部の充電器にて外付け型電池33を充電する時の電気を受電する端子となる。また本体1に接続している場合で、本体1を充電モードにした場合は、本体1から外付け型電池33を充電するための受電する端子となる。
【0087】
装着部7は、外付け型電池33を本体に固定するための端子であり、被装着部5に嵌め合うようになっている。装着部7は外付け型電池33を被装着部5に装着した際には図示しないロック機構により本体1に固定されるようになっている。
【0088】
なお外付け型電池33のロック機構及び外付け型電池33を取り外す際のリリース機構としては公知の機構を適用可能である。
【0089】
図9(b)、(c)、(d)、(e)に示すように外付け型電池33の装着部7を本体の被装着部5に嵌め合うように装着する。そして電気的接続のために接続端子6を本体の電気装着部11に嵌め合うように装着する。
【0090】
次に外部充電地33の位置を変更する時は接続端子6の接続状態を保ったまま外付け型電池33の固定をリリースして手で持って右側の被装着部5に装着する。このように図9(c)に示すように右側の被装着部5に移動させることで、外付け型電池33の位置を左側から右側に変更することができる。
【0091】
この時、外付け型電池33の接続端子6は接続ケーブル10により電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池33の位置を変更することができる。
【0092】
なお外付け型電池33は、図9(b)の状態と図9(c)の状態において本体1に固定されるように装着部7と被装着部5には図示しないロック機構が備えられている。なお図示しないロック機構としては公知の機構が適用可能である。
【0093】
図10は、第4の実施形態に係る携帯情報端末の使用状態を説明する図である。
【0094】
図10(a)は本体を左手持ちした場合を示し、外付け型電池33を左側となるように取り付けて、本体の重心を手持ちする左側に変更した状態である。図10(b)は本体を右手持ちした場合を示し、外付け型電池33を右側となるように左側の被装着部5から取り外して移動し、右側の被装着部5に取り付けて、本体の重心を手持ちする右側に変更した状態である。
【0095】
このように外付け型電池は本体裏側に突出して装着されるので、片手持ちした場合に指をかけることができて安定感が増すことになる。また外付け型電池33の形状は図9に示した形状に限定されることはなく片手で握りやすい形状であることが好ましい。さらに外付け型電池33の表面は滑り止めの処理をすることが好ましい。
【0096】
図10(a)から図10(b)への外付け型電池33の位置変更は、図9(b)、(c)及び(d)、(e)で説明したように外付け型電池本体33を手で取り外して移動させることで外付け型電池33の位置変更を行う。
【0097】
この時、外付け型電池33の接続端子6は接続ケーブル10により電気的に本体1と接続した状態であるので、本体1に電源を供給したままで外付け型電池33の位置変更を行うことができる。
【0098】
なお本実施形態においては本体1に電源を供給するための内部電池は必ず備えている必要はなく、外付け型電池33だけを備えていても構わない。
【0099】
上記に実施形態によれば、携帯情報端末において外付け型電池(バッテリー)の取り付け位置によりバランス(重心)を変更し、持ち手の疲労を軽減することが可能となる。
【0100】
また上記の実施形態によれば、携帯情報端末を右手持ち、左手持ちした場合に、その状況に合わせて容易に外付け型電池の位置を変更して重心位置を変えることができるので長時間持った場合でも持ち手の疲労を軽減することが可能となる。
【0101】
上記の実施形態によれば、外付け型電池からの電源を供給したままで外付け型電池の位置を変更する(重心を移動する)ことが可能となる。
【0102】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0103】
本発明に係る重心位置変動端末は、前記回動可能部の回動中心軸が、前記外付け型電池が装着される前記携帯情報端末の装着面に対して略平行であることを特徴とする。
【0104】
また本発明に係る重心位置変動端末は、前記回動可能部の回動中心軸が、前記外付け型電池が装着される前記携帯情報端末の装着面に対して略垂直であることを特徴とする。
【0105】
また本発明に係る重心位置変動端末は、前記携帯情報端末は略長方形の表示部を有し、前記外付け型電池は、前記回動動作により、第1の位置、第2の位置、および、第3の位置に移動可能であり、前記第1の位置と前記第3の位置は、前記回動中心軸に対して対称となる位置で、前記第2の位置は、前記第1の位置と前記第3の位置の回動動作上の略中間位置で、前記外付け電池が前記略長方形の表示部の長辺方向と平行な位置であることを特徴とする。
【0106】
また本発明に係る重心位置変動端末の前記回動可能部は、ヒンジ構造により回動可能であることを特徴とする。
【0107】
また本発明に係る重心位置変動端末の前記ヒンジ構造は、予め定められた位置において回動動作を係止するロック機構を有することを特徴とする。
【0108】
また本発明に係る重心位置変動端末の前記スライド部は、予め定められた位置において移動動作を係止するロック機構を有することを特徴とする。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明によれば、PDA、携帯ゲーム機などの携帯情報端末の用途に適用できる。
【符号の説明】
【0110】
1 本体
2 表示パネル部
3、13、23、33 外付け型電池
4 入力部
5 被装着部
6 接続端子
7 装着部
8、18 ヒンジ機構
9 センサー
10 接続ケーブル
11 電気装着部
24 スライド機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外付け型電池と前記外付け型電池を装着可能な携帯情報端末であって、
前記外付け型電池は、前記携帯情報端末と回動可能部を介して連結されており、
前記外付け型電池は、前記携帯情報端末に対して電源を供給したままで、前記回動可能部による回動動作により、前記外付け型電池が装着された携帯情報端末の重心位置が移動可能であることを特徴とする重心位置変動携帯情報端末。
【請求項2】
前記回動可能部の回動中心軸が、前記外付け型電池が装着される前記携帯情報端末の装着面に対して略平行であることを特徴とする請求項1に記載の重心位置変動携帯情報端末。
【請求項3】
前記回動可能部の回動中心軸が、前記外付け型電池が装着される前記携帯情報端末の装着面に対して略垂直であることを特徴とする請求項1に記載の重心位置変動携帯情報端末。
【請求項4】
前記携帯情報端末は略長方形の表示部を有し、
前記外付け型電池は、前記回動動作により、第1の位置、第2の位置、および、第3の位置に移動可能であり、
前記第1の位置と前記第3の位置は、前記回動中心軸に対して対称となる位置で、
前記第2の位置は、前記第1の位置と前記第3の位置の回動動作上の略中間位置で、
前記外付け電池が前記略長方形の表示部の長辺方向と平行な位置であることを特徴とする請求項3に記載の重心位置変動携帯情報端末。
【請求項5】
前記回動可能部は、ヒンジ構造により回動可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の重心位置変動携帯情報端末。
【請求項6】
前記ヒンジ構造は、予め定められた位置において回動動作を係止するロック機構を有することを特徴とする請求項5に記載の重心位置変動携帯情報端末。
【請求項7】
外付け型電池と前記外付け型電池を装着可能な携帯情報端末であって、
前記外付け型電池は、前記携帯情報端末と横方向に移動可能なスライド部を介して連結されており、
前記外付け型電池は、前記携帯情報端末に対して電源を供給したままで、前記スライド部による移動動作により、前記外付け型電池が装着された携帯情報端末の重心位置が移動可能であることを特徴とする重心位置変動携帯情報端末。
【請求項8】
前記スライド部は、予め定められた位置において移動動作を係止するロック機構を有することを特徴とする請求項7に記載の重心位置変動携帯情報端末。
【請求項9】
外付け型電池と前記外付け型電池を装着可能な携帯情報端末であって、
前記外付け型電池と前記携帯情報端末とを電気的に接続するケーブルと、
前記外付け型電池を装着する少なくとも1以上の被装着部と、
を有し、
前記外付け型電池は、前記携帯情報端末に対して電源を供給したままで、前記被装着部に付け替える動作により、前記外付け型電池が装着された携帯情報端末の重心位置が移動可能であることを特徴とする重心位置変動携帯情報端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−210047(P2011−210047A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77727(P2010−77727)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】