説明

金をイオン化する方法

【課題】簡単な装置を用いて、金属元素である金を、安全かつ容易にイオン化させる。
【解決手段】選択図は、発生する金イオンを美顔に利用している実施形態がえがかれている。ガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミストを金箔11に吹き付ける。上記ガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミストは、ガンマーポリグルタミン酸を含む液体に超音波を投射することによって発生する。ガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミストを金箔11に吹き付けることにより、金がイオン化して顔面の皮膚に浸透し、吸収され易くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体金属元素である金をイオン化する方法に関するものである。イオン化された金イオンは、皮膚に浸透して吸収され易くて美顔に卓効を奏する等、実用的な用途が有る。
【背景技術】
【0002】
純金を顔面の肌に浸透させると美顔,美容に効果を奏することは広く知られており、金箔を用いた美顔術も試みられているが、金属の金を安全かつ容易にイオン化する技術は未だ開発されていない。
【0003】
金を用いた美顔術に関する発明としては、特許文献1として挙げた特開平8−191718号公報「金箔紙によるパック美顔美体器具」が提案されている。
【0004】
この発明は、金箔紙を顔に密着させてビニールを被せてテープで固定することによって美顔効果を得るというものである。
【0005】
金を用いた上記と異なる美顔術に関する発明としては、特許文献2として挙げた「金箔による美顔方法」が提案されている。この発明は、特殊紙にパラフィンを塗り付けた上に金箔を貼りつけたものであって、油性(原文のまま)を塗った顔にこの発明に係る金箔を密着させることによって金を顔面の皮膚に作用させ美肌,美顔の効果を得るというものである。
【0006】
しかし、上記2件の発明は特許として登録されるに至らず、取下げ(特許法第4アーム管8条の3第4項による擬制)されている。
【特許文献1】特開平8−191718号公報
【特許文献2】特開2000−229013号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来一般に、金を美容,美顔に利用しようとする場合、金箔を顔面に張り付けたり、純金の細い針金を皮膚に埋め込んだりしていた。
【0008】
しかし、これらの方法では、固体の金属である金を単に皮膚に接触させるだけであるから、金の浸透,吸収が遅く、使用した金の有効利用率が低く、高価な割りには効果が少なかった。
【0009】
本発明は以上に述べた事情に鑑みて為されたものであって、その目的は、金属の金を容易に、かつ安全にイオン化する方法を提供することである。
【0010】
金を安全かつ容易にイオン化できれば、これを利用して有効な美肌,美顔を行ない得ることが期待される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため本発明方法は、ガンマーポリグルタミン酸を含む超微細ミストを利用する。
【0012】
上記ガンマーポリグルタミン酸含有超微細ミストは本発明者が発明し、本出願人によって別途出願中の先願に係る発明(特願2005−322694)であって、未だ出願公開されていない。
【0013】
しかし、本出願人が商業的に実施した結果、このガンマーポリグルタミン酸含有超微細ミストを顔面に吹き付けると顕著な保湿効果を奏することが実証され、業界紙に喧伝されている。
【0014】
図2は、前記先願に係る発明を実施している状態を示し、後に図3を参照して詳述するガンマーポリグルタミン酸含有超微細ミスト発生機のミスト噴出口9から吹き出すミスト噴流10をクライアントの顔面に当てているところを描いてある。
【0015】
本発明者は、先願の発明を出願した後もガンマーポリグルタミン酸含有超微細ミストに関する研究を鋭意努力して続行し、このガンマーポリグルタミン酸含有超微細ミストが保湿作用のみでなく、金属元素である金をイオン化する作用を有することを確認した。
【0016】
本発明は上記の知見に基づき、金箔を原料として、これをイオン化する実用的な技術を創作したものである。
【0017】
請求項1に係る金をイオン化する方法は、対象物の中へ浸透させる金イオンを発生させる方法であって、
【0018】
ガンマーポリグルタミン酸を含有する薬液の液面に、薬液内部から超音波を投射して、粒径寸法1ミリメートル未満の超微粒ミストを発生させ、
【0019】
上記の超微粒ミストを気流に乗せて導き、
【0020】
対象物に密着させた金箔に対して、前記超微粒ミストを含む気流を吹き付けることを特徴とする。
【0021】
請求項2の発明に係る金をイオン化する方法は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、
【0022】
(図2参照)水槽(1)の底部に超音波発生器(4)を設けるとともに、該水槽の底面から離間させて薬液槽(2)を設置し、
【0023】
前記超音波発生器から出射した超音波を薬液面に到達させて、該薬液面から前記の超微粒ミストを発生せしめることを特徴とする。
【0024】
請求項3の発明に係る金をイオン化する方法は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、
【0025】
対象物に密着させた金箔に対して、前記超微粒ミストを含む気流を吹き付けた後、前記の対象物にマッサージを施すことによって金のイオン化、及びその浸透を促進することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
請求項1の発明によると、対象物(例えば女性の顔面の皮膚)に密着させた金箔に対してガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミストを吹き付けることにより、該金箔がイオン化される。
【0027】
このようにして発生した金イオンは容易に対象物(例えば女性の顔面の皮膚)に浸透し、高価な金箔の有効利用率が高い。
【0028】
請求項2の発明によると、容易にかつ安全にガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミストを発生させることができるので、本発明方法の商業的実施を促進し、普及して、その恩恵を多数の婦人に及ぼすことができる。
【0029】
請求項3の発明は、発生した金イオンを浸透させる対象物が顔面の皮膚である場合に好適であり、発生した金イオンの浸透,吸収が促進されて、金箔の有効利用率が一層向上するとともに、施術時間が短縮される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図3は前記の先願に係るガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミスト発生機であって、本実施形態においても利用した。
【0031】
水槽1の中に、底面から離して薬液槽2が設けられており、ガンマーポリグルタミン酸を含む薬液が入れられている。符号3を付して示したのは薬液面である。
【0032】
前記水槽1の底部に超音波発生器4が設置されていて、超音波(矢印a)を照射する。上記の超音波が薬液面3に到達すると、この薬液面を微小にかつ激しく振動させるので、液面が微視的に拡販されて波立ち、ガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミスト発生する。
【0033】
送風機5から送出された空気流を、送風管6によって矢印b,矢印cのように薬液槽2内に導くと、前記のガンマーポリグルタミン酸超微細ミストは送風に乗ってミスト送出口7からアーム管8に送られ、矢印d、矢印eのようにミスト噴出口9からミスト噴流10として噴射される。
【0034】
図1は、本発明によって金イオンを発生させた1実施形態を描いた斜視図である。
【0035】
本実施形態では、金イオン浸透の対象物を女性の顔面とした。
【0036】
顔面の皮膚に美容液を塗り、その上に105mm×105mmの金箔4枚を並べて貼り付けて密着させ、ほぼ全面を覆う。
【0037】
本実施形態に用いた金箔は、純度99.99パーセントの金属金の1グラムを1平方メートルに圧延したものである。
【0038】
前記の金箔貼りつけ操作の準備として、先に図2に示したようにガンマーポリグルタミン酸超微細ミストを約10分間吹き付け、約5分間リンパマッサージを施しておくことが望ましい。
【0039】
顔面に金箔を並べて貼りつけた後、約20分間ガンマーポリグルタミン酸超微細ミストの噴流10を金箔11の上に吹きつける。
【0040】
その後、施術者(美容師・美顔師)は指先に美容液をつけ、金箔の上から顔全体をタッピングすると、既にイオン化の進んだ金箔に微細なヒビが入る。
【0041】
施術者(美容師・美顔師)は掌に美容液をとって、リンパの流れに沿ってマッサージを施す。これにより外観的には、先ず金箔が豹柄(ひょうがら)になり、次第に消失する。
これにより金箔にヒビが入って、いわゆる豹柄になる。
【0042】
以上に説明した実施形態において、本発明の本質は金箔をイオン化したことである。
【0043】
イオン化操作によって形成された金イオンの用途は限定されない。
【0044】
これを美顔、美容に利用することは非常に有益であるが、本発明の技術的範囲には属せず、美顔術,美顔術の領域である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明を美顔術に利用した実施形態を模式的に描いた外観斜視図である。
【図2】先願に係るガンマーポリグルタミン酸を含有する超微細ミストを顔面に吹きつけている状態を模式的に描いた外観斜視図である。
【図3】先願に係るガンマーポリグルタミン酸超微細ミスト発生機を模式的に描いた断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1…水槽
2…薬液槽
3…薬液面
4…超音波発生器
5…送風機
6…送風管
7…ミスト送出口
8…アーム管
9…ミスト噴出口
10…ミスト噴流
11…金箔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の中へ浸透させる金イオンを発生させる方法であって、
ガンマーポリグルタミン酸を含有する薬液の液面に、薬液内部から超音波を投射して、粒径寸法1ミリメートル未満の超微粒ミストを発生させ、
上記の超微粒ミストを気流に乗せて導き、
対象物に密着させた金箔に対して、前記超微粒ミストを含む気流を吹き付けることを特徴とする、金をイオン化する方法。
【請求項2】
水槽の底部に超音波発生器を設けるとともに、該水槽の底面から離間させて薬液槽を設置し、
前記超音波発生器から出射した超音波を薬液面に到達させて、該薬液面から前記の超微粒ミストを発生せしめることを特徴とする、請求項1に記載した金をイオン化する方法。
【請求項3】
対象物に密着させた金箔に対して、前記超微粒ミストを含む気流を吹き付けた後、前記の対象物にマッサージを施すことによって金のイオン化、及びその浸透を促進することを特徴とする、請求項1に記載した金をイオン化する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−63472(P2010−63472A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−1035(P2007−1035)
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【出願人】(504143625)株式会社 ユ−モインク (4)
【Fターム(参考)】