説明

金属−プラスチック−ハイブリッドおよび該ハイブリッドから製造される成形体

本発明は、金属−プラスチック−ハイブリッドならびに該ハイブリッドから製造される成形体に関する。金属の添加物をプラスチック中で組み合わせることによりここではじめて、射出成形法におけるコンパウンドの良好な加工性と同時に10−2Ωcmより小さい体積抵抗率を実現することができることが判明した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属−プラスチック−ハイブリッドならびに該ハイブリッドから製造される成形体に関する。
【0002】
エレクトロニクス/電子工学におけるプラスチックの多くの適用に関して、電気および/または電磁および/または熱の伝導性が要求される。今日では、1010Ωcm〜10−1Ωcmの体積抵抗率の範囲をカバーする多数のプラスチックコンパウンドが存在する。充填剤としてたとえば炭素繊維を含有するいくつかの特殊な製品は、約2×10−2Ωcmに達する。導電性の充填剤としてたとえばカーボンブラック、炭素繊維、金属粒子、金属繊維または真性導電性ポリマーを使用する。しかしこれまで、10−2Ωcmより小さい体積抵抗率を有し、かつたとえば射出成形法で加工することができる熱可塑性コンパウンドは知られていない。
【0003】
絶縁体、たとえばプラスチックを伝導性に調整するために、導電性の充填剤によって連続的な伝導路が作成される、つまり伝導性の粒子が理想的に接触する。プラスチック中の伝導性の網状構造は、金属繊維または炭素繊維の導入によって最も良好に実現することができることが公知である。この場合、特定の伝導性にとって必要である繊維の質量割合は、繊維が長いほど少ない。しかし繊維の長さが長くなるにつれ、加工もまた問題である。というのも、コンパウンドの粘度が著しく上昇するからである。従って10mmのスチール繊維長さを有する市販のコンパウンドは、射出成形法では約25〜30%の繊維の最大質量割合までが加工可能であるにすぎない。これより短い繊維を用いると、繊維のより高い質量割合を有するコンパウンドを射出成形法で加工することができるが、しかしこのことは長繊維と比較して体積抵抗率の低下にはつながらない。類似の方法が炭素繊維および金属粒子を充填した熱可塑性プラスチックに該当する。もう1つの問題は、異なった膨張係数のために、温度作用の際に充填された熱可塑性プラスチックの繊維網が広がり、かつ伝導路が中断されることである。
【0004】
低融点金属(可融合金)のみをプラスチック中に混合することも試みられるが、しかしこのことによっては40〜50質量%の充填率が達成されるにすぎず、体積抵抗率は10Ωcmの範囲である。これより高い充填率は、相容性が劣り、かつ混合される両方の成分の比重の違いが大きいために、排除されている。
【0005】
従って本発明の課題は、高い電気伝導性および熱伝導性を有し、従来のプラスチック成形法(射出成形等)により加工することができる材料を創作することである。
【0006】
本発明の対象は、熱可塑性プラスチック、100℃〜400℃の範囲で溶融する金属化合物および導電性の、かつ/または金属の充填剤を含有する金属−プラスチック−ハイブリッドである。本発明の対象はさらに、金属−プラスチック−ハイブリッドから製造される成形体であり、この場合、金属−プラスチック−ハイブリッドは、熱可塑性プラスチック、100℃〜400℃の範囲で溶融する金属化合物および導電性の、かつ/または金属の充填剤を含有する。
【0007】
全く意外にも、低融点金属化合物と、導電性の、かつ/または金属の充填剤との組み合わせにより、熱可塑性プラスチック中の導電性粒子または繊維および/または金属の、これまで存在したことのない充填率を実現することが可能であり、かつ安定して製造することができることが判明した。
【0008】
導電性の、かつ/または金属の充填剤として、すべての通例の導電性充填剤、たとえば金属、金属合金、(通常の、つまり高融点のもの、たとえば銅、鋼等)、カーボンブラック、炭素繊維、真性導電性ポリマー(たとえばアセチレン、ポリチオフェン)等からなる繊維および/または粒子を使用する。市販の金属繊維(銅繊維、鋼繊維等)および/または炭素繊維を使用することができる。繊維の長さは有利には1〜10mmであり、厚さは有利には<100μmであるべきである。さらに伝導性の充填剤は粒子状、たとえば球、小板またはフレーク等であってよい。粒子の大きさはこの場合、<100μm、有利には<50μmであるべきである。
【0009】
熱可塑性プラスチックとして、市販の全ての熱可塑性プラスチックを使用することができ、該熱可塑性プラスチックは要求される特性プロファイルに応じて選択することができる。
【0010】
熱可塑性プラスチックとして、金属−プラスチック−ハイブリッドはたとえば(有利には)以下のポリマーの1を含有している:バルクプラスチック(Massenkunststoff)、たとえばポリスチレン(PS)またはポリプロピレン(PP)等、および/または工業用熱可塑性プラスチック、たとえばポリアミド(PA)またはポリブチレンテレフタレート(PBT)等、または高温熱可塑性プラスチックとしてポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、部分芳香族ポリアミド等。当然のことながら、全ての通例のブレンドおよび熱可塑性エラストマーを使用することができる。
【0011】
低融点金属合金とは、その融点もしくは融点範囲が100℃〜400℃、有利には100℃〜300℃である金属の化合物であると理解する。部分的に>400℃の加工温度を必要とする高温熱可塑性プラスチックのためには、>300℃の融点/融点範囲を有する金属化合物も使用することができる。1の融点範囲を有する低融点金属合金も、1の融点を有する低融点金属合金も使用することができる。金属化合物は主として金属を含有しているが、しかしまた任意の添加剤、特に非金属の添加剤および添加物を含有していてもよい。
【0012】
融点を有する低融点金属合金の1つの特徴は、融点を超えたときに粘度が<50mPasへと直接的かつ劇的に低下することである。この極めて低い、ほぼ水様の粘度はコンパウンド中で、充填剤の高い充填率で高い流動性に決定的に貢献する。1の融点範囲を有する低融点金属合金(ハンダ化合物)の場合、融点範囲で粘度は連続的に低下し、かつ融点範囲を超えた後に初めて<50mPasの値に達する。本発明によれば、1の融点を有する低融点金属化合物も、1の融点範囲を有する金属化合物も使用することができる。有利には重金属を含有していない、特に鉛不含である、つまり毒物学的な観点で懸念のない、低融点金属化合物を使用する。例として使用される低融点金属化合物は、少なくともスズ、亜鉛および/またはビスマスを含有する。
【0013】
要求に応じて、低融点金属合金および導電性の充填剤の割合は、広い範囲で変化することができ、一般に1〜>95質量%、特に10〜80質量%および20〜75質量%である。
【0014】
最も高い伝導性を達成するために、低融点金属合金の割合は、20〜50質量%、有利には22〜48質量%および特に有利には25〜45質量%であるべきである。
【0015】
伝導性の充填剤の割合は、有利には30〜70質量%、特に有利には33〜68質量%および特に有利には35〜65質量%である。充填剤は純粋な繊維および/または粒子からなっていても、種々の繊維および/または粒子の混合物から、または均一な、もしくは混合された繊維および/または均一な、もしくは混合された粒子の組み合わせからなっていてもよい。「均一な」および「混合された」という概念は、物質的な組成に関するものであっても、粒子の形状もしくは大きさにも関するものであってもよい。
【0016】
伝導性成分(低融点金属化合物および/または充填剤)の全割合は、通常、60質量%以上、有利には70質量%以上、特に有利には80質量%以上であり、その際、>95質量%までが達成される。このことにより≦10−3Ωcmの体積抵抗率が達成される。同様に高い熱伝導率を良好に達成することができる。伝導率(電気/熱)に対する要求は、ハイブリッドの使用分野に合わせ、かつ広い範囲で変化してもよい。しかし本発明は伝導性の記載を如何なる方法でも制限すべきではない。
【0017】
特に伝導性の充填剤として銅繊維を使用する場合、低融点金属合金との組み合わせでCu繊維の「融着」につながり、これは冷却され、硬化した状態でも維持される。このことは、温度変化にさらされるその後の部材または成形体において、「繊維網状構造の接触」ひいては伝導性が完全に維持されたままであるという特別な利点を有する。
【0018】
強調すべきことは、≧80質量%の伝導性の成分(低融点金属化合物+充填剤)の全割合を有するこれらのコンパウンドはなお、射出成形法で加工することができる。このことは熱可塑性プラスチック中で両方の伝導性成分を組み合わせることによってのみ達成される。
【0019】
低い体積抵抗率により部材中の熱損失の発生が著しく制限され、これはさらに有利に5W/mKを上回り、かつ>10W/(mK)までであるコンパウンドの高い熱伝導性との組み合わせにおいて極めて効果的に放散される(電子部品の冷却は、マイクロエレクトロニクスの最も急を要する問題である)。
【0020】
有利には、低融点の金属合金も、熱可塑性プラスチックも溶融液状で存在する温度で材料を製造し、かつ加工する。無機および有機成分を含有するこの溶融合金は、極めて高い流動性を有しているので、さらに充填剤、つまり粒子および/または繊維を高い質量割合まで添加することができ、その際、良好な流動性または加工性は損なわれることがない、つまり粘度の顕著な上昇は生じない。
【0021】
コンパウンドの製造は、不連続的にニーダーで行うことも、連続的に押出機で行うこともできる。体積抵抗率の測定(実施例を参照のこと)は、射出成形法で製造した、50×6×4mmの寸法を有する試験体で実施した。
【0022】
本発明によるハイブリッドから製造される成形体は、通常のプラスチック成形法、たとえば射出成形、押出成形、深絞り成形等により製造される。
【0023】
実施例
プラスチック:ポリアミド6(PA6)
低融点金属合金:HEK GmbH社(ドイツ国ハンブルク在)のMCP200、融点200℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、厚さ約80μm。
【0024】
1.1 質量%でのコンパウンドの組成:
PA 6:MCP 200:Cu繊維=20:20:60、
体積抵抗率:2.7×10−3Ωcm、
比導電率:3.7×10l/(Ωcm)。
【0025】
1.2 質量%でのコンパウンドの組成:
PA 6:MCP 200:Cu繊維=15:25:60、
体積抵抗率:6.3×10−4Ωcm、
比導電率:1.6×10l/(Ωcm)。
【0026】
1.3 質量%でのコンパウンドの組成:
PA 6:MCP 200:Cu繊維=10:35:55、
体積抵抗率:5.4×10−5Ωcm、
比導電率:1.8×10l/(Ωcm)、
熱伝導率:10.5W/(mK)、
電磁遮蔽減衰:>100dB。
【0027】
プラスチック:ポリアミド 6(PA6)
低融点金属合金:MCP 200、融点200℃、
添加剤:スチール繊維、長さ約4mm、厚さ約10μm。
【0028】
2.1 質量%でのコンパウンドの組成:
PA 6:MCP 200:スチール繊維=20:30:50、
体積抵抗率:1.09×10−2Ωcm、
比導電率:9.2×10l/(Ωcm)。
【0029】
プラスチック:ポリアミド 6(PA6)
低融点金属合金:MCP 220、融点範囲97〜300℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、厚さ約80μm。
【0030】
質量%でのコンパウンドの組成:
PA6:MCP220:Cu繊維=10:35:55、
体積抵抗率:1.09×10−4Ωcm、
比導電率:9.16×10l/(Ωcm)。
【0031】
3.1 プラスチック:ポリアミド6(PA6)
低融点金属合金:MCP 200A、融点範囲197〜208℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、厚さ約80μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PA6:MCP 200A:Cu繊維=10:30:60、
体積抵抗率:1.4×10−4Ωcm、
比導電率:7.1×10l/(Ωcm)。
【0032】
3.2 プラスチック ポリアミド6(PA6)
低融点金属合金:MCP 200B、融点範囲197〜225℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、厚さ約80μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PA6:MCP 200B:Cu繊維=10:30:60、
体積抵抗率:2.6×10−4Ωcm、
比導電率:4.7×10l/(Ωcm)。
【0033】
プラスチック:ポリアミド6(PA 6)
低融点金属合金:MCP 200、融点200℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、厚さ約80μm、
添加剤:スチール繊維;長さ約4mm、厚さ約10μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PA 6:MCP 200:Cu繊維:スチール繊維=15:25:30:30、
体積抵抗率:5.3×10−3Ωcm、
比導電率:1.89×10l/(Ωcm)。
【0034】
プラスチック:ポリアミド6(PA6)
低融点金属合金:MCP 200、融点200℃、
添加剤:銅球;直径約32μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PA 6:MCP200:Cu球=10:15:75、
体積抵抗率:6.0×10−2Ωcm、
比導電率:1.67×10l/(Ωcm)。
【0035】
プラスチック:ポリアミド6(PA6)
低融点金属合金:MCP 200、融点200℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、厚さ約80μm、
添加剤:銅球;直径約32μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PA 6:MCP 200:Cu繊維:Cu球=15:15:60:10、
体積抵抗率:2.89×10−3Ωcm、
比導電率:3.46×10l/(Ωcm)。
【0036】
プラスチック:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー(ABS)
低融点金属合金:MCP 200A、融点範囲197〜208℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、厚さ約80μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
ABS:MCP 200:銅繊維=25:35:40、
体積抵抗率:7.4×10−3Ωcm、
比導電率:1.4×10l/(Ωcm)。
【0037】
プラスチック:ポリフェニレンスルフィド(PPS)
低融点金属合金:MCP 200、融点200℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、
厚さ約80μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PPS:MCP 200:銅繊維=15:35:50、
体積抵抗率:4.3×10−5Ωcm、
比導電率:2.3×10l/(Ωcm)。
【0038】
プラスチック:ポリアミド66(PA66)
低融点金属合金:MCP 200、融点200℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、
厚さ約80μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PA66:MCP200:銅繊維=20:25:55、
体積抵抗率:1.8×10−3Ωcm、
比導電率:5.6×10l/(Ωcm)。
【0039】
プラスチック:ポリエーテルイミド(PEI)
低融点金属合金:MCP 220、融点範囲97〜300℃、
添加剤:銅繊維;長さ約2mm、
厚さ約80μm、
質量%でのコンパウンドの組成:
PEI:MCP 220:銅繊維=25:30:45、
体積抵抗率:9.3×10−4Ωcm、
比導電率:1.1×10l/(Ωcm)。
【0040】
記載したコンパウンドにより、純粋な金属の伝導体の範囲にある体積抵抗率が達成される。同時にコンパウンドの高い流動性によって、特にマイクロ射出成形、2成分射出成形(2K射出成形)、メカトロニクス、接触および部材の取り付けの範囲で革新的な適用範囲が開かれる。従ってたとえば導体路を2K射出成形法で直接、部材に組み込むことができ、このことはたとえば3D−MID部材の製造において全く新しい展望を開く。さらにたとえば直接のケーブル被覆射出成形(Kabelumspritzung)により、部材に直接接触を組み込むことができる。この場合、ケーブル接触はネジ止め、クリップ止めまたはハンダ付け法により省略される。射出成形法による部材の接触ピンの組み込みも可能である。新しい可能性は部材(ダイオード、コンデンサ、チップ等)をプリント回路基板および導体路に取り付ける場合にもみられる。新規の化合物は、低融点金属化合物の高い割合を有するので、たとえばハンダで接触を直接ハンダ付けすることにより、またはピンを予熱し、かつ単に押しつけることにより、または取り付け範囲で導体路を点状に加熱(たとえばレーザー)し、かつ引き続き部材を乗せることにより部材を容易に取り付けることができる。
【0041】
新規のコンパウンドは高い電磁遮蔽性の要求が設定される部材および装置にとっても重要である。一方では遮蔽作用は上記の金属繊維の「融着」により温度変化による負荷の際にも継続的に保証され、このことは今日入手可能なコンパウンドにおいて大きな問題である。他方、これは射出成形技術により部材を製造する際に実現することができる、つまり、後から、たとえば遮蔽板を取り付けることを省略することができる。市販のコンパウンドからなる遮蔽ケーシングのもう1つの問題は、低い導電性により条件付けられるケーシングの劣った接触の可能性である。新規のコンパウンドの極めて高い導電性により容易な、かつ特に信頼できる接触を実現することができる。
【0042】
高い熱伝導率および形状付与における変更の可能性により、新規のハイブリッドは熱の放散の際にも使用することができる。
【0043】
エレクトロニクス、電子工学、電磁部品、熱の放散等における使用が可能である。たとえば該ハイブリッドは導体路、接触ピン、熱ヒューズ、ケーブル接触、EMS等において使用することができる。
【0044】
本発明は金属−プラスチック−ハイブリッドならびに該ハイブリッドから製造される成形体に関する。金属の添加剤をプラスチック中で組み合わせることによりここで初めて、射出成形法でのコンパウンドの良好な加工性と同時に10−2Ωcmより小さい体積抵抗率を実現することができることが判明した。さらに、その他の成形法、たとえば押出成形、深絞り等も該コンパウンドのために使用することができる。
【0045】
本発明により初めて、10−2Ωcmより小さい体積抵抗率を有し、かつたとえば射出成形法で加工することができる熱可塑性プラスチックのコンパウンドを製造することが可能である。同様に本発明により初めて射出形成された導体路および/または接触ピンおよび/またはケーブル接触のような適用を、該コンパウンドを直接射出成形して被覆等することにより実現することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性プラスチック、100℃〜400℃の範囲で溶融する金属化合物、および導電性の、かつ/または金属の充填剤を含有する金属−プラスチック−ハイブリッド。
【請求項2】
100℃〜400℃の範囲で溶融する金属合金および導電性の、かつ/または金属の充填剤の割合が60質量%以上である、請求項1記載の金属−プラスチック−ハイブリッド。
【請求項3】
10−2Ωcmより小さい体積抵抗率および/または5W/mKより大の熱伝導率を有する、請求項1または2記載の金属−プラスチック−ハイブリッド。
【請求項4】
導電性の、かつ/または金属の充填剤が繊維状および/または粒子状であり、かつ金属、金属合金、カーボンブラック、炭素繊維および/または真性導電性ポリマーを含有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の金属−プラスチック−ハイブリッド。
【請求項5】
繊維の長さが1〜10mm、厚さが100μm未満および/または粒子の大きさが100μm未満である、請求項1から4までのいずれか1項記載の金属−プラスチック−ハイブリッド。
【請求項6】
100℃〜400℃の範囲内で溶融する金属化合物が、ビスマス、亜鉛および/またはスズの割合を含有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の金属−プラスチック−ハイブリッド。
【請求項7】
少なくとも部分的に金属−プラスチック−ハイブリッドから製造されている、通例のプラスチック成形法により製造される成形体において、金属−プラスチック−ハイブリッドが、熱可塑性プラスチック、100℃〜400℃の範囲で溶融する金属化合物および導電性の、かつ/または金属の充填剤を含有する成形体。
【請求項8】
電子工学、エレクトロニクス、電磁部材における、および/または熱の放散のための、請求項1から6までのいずれか1項記載のハイブリッドの使用。

【公表番号】特表2007−517928(P2007−517928A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543548(P2006−543548)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【国際出願番号】PCT/EP2004/053381
【国際公開番号】WO2005/057590
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】