説明

金属含有水素貯蔵材料およびその製造方法

【課題】本発明は、金属含有水素貯蔵材料を水素化または脱水素化する触媒を含有する前記金属含有水素貯蔵材料に関する。
【解決手段】前記触媒は、少なくとも1種類の有機化合物である。さらに、本発明は、金属含有水素貯蔵化合物の製造方法であって、有機化合物の形態である前記金属含有材料および/または前記触媒は機械的粉砕工程に付されることを特徴とする前記方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属含有水素貯蔵材料の水素化または脱水素化用の触媒を含有する同金属含有水素貯蔵材料、および金属含有水素貯蔵材料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属含有材料およびこの種の方法は知られている(DE-A-199 13 714)。上記の文献において、金属水素化物による水素の貯蔵が記載されている。水素はそのままでエネルギーの理想的運搬体であることが知られている。何故なら、水素はエネルギーへ再転換された際に専ら水が生成されるからである。水素自体は電気エネルギーにより水から製造できる。
【0003】
この水素がいわば理想的エネルギー運搬体であるということにより、水素が製造される或る場所で水素貯蔵装置を電気エネルギーで水素化し、すなわち、充填し、水素貯蔵装置をエネルギーが必要とされる他の場所へ輸送し、そこで水素貯蔵装置を脱水素化し、すなわち、水素を放出し、開放されるエネルギーを所望の目的に利用することは可能であり、再転換の際に水が再び形成される。
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第19913714号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、水素をエネルギー運搬体として使用する場合、常に一つの問題が起き、多くの目的に適した解決策が提供されているが、以前に適用された、または与えられた解決の道筋は、或る目的にとっては未だ満足のいくものではない。
【0006】
上記の文献に記載されたように、金属水素化物により水素を貯蔵する際、水素が化学的に結合され、相当する金属水素化物が形成される。エネルギーを供給することにより、すなわち、金属を加熱することにより、水素が再び遊離されるので、この反応は完全に可逆的である。金属水素化物により水素を貯蔵することの不利な点は、比較的低い反応速度であり、貯蔵時間が数時間かかる。
【0007】
上記の包括的な金属含有水素貯蔵材料の場合には、水素化または脱水素化を促進するための触媒が金属酸化物の形態で添加され、水素取り込みおよび放出の際に反応速度の異常に高い上昇が達成され、多くの用途における通常の使用にはかなり有用な解決策となってきた。
【0008】
或る用途では、触媒を金属酸化物の形態で含有する包括的な金属含有水素貯蔵材料ですら、水素化または脱水素化時の所望の又は必要な反応速度の点で未だに充分ではない。特に、窒化物、酸化物および炭化物系の触媒は、部分的に高密度であることに起因して、水素貯蔵材料の重量に対する水素貯蔵量を減少させるので、不十分である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本発明の課題は、金属、金属合金、金属間相、金属類の複合材料類、および相当する水素化物類のような金属含有材料を提供することである。
【0010】
このような金属含有材料によれば、そのような金属類、金属合金類、金属間相類、金属類の複合材料類、および相当する水素化物類が金属酸化物の形で触媒を含有しているとしても、それらの相当する能力に比べ水素化および脱水素化時の反応時間がさらに明らかに改善される。しかも、この明らかな改善は、非常に速やかなエネルギー取り込み及び/又はエネルギー放出が重要である場合、又は極めて速やかな水素化および脱水素化が可能である場合には、そのような金属含有材料がエネルギー貯蔵装置としても利用できるように達成される。
【0011】
金属、金属合金、金属間相、およびこれらの材料の複合材料のような金属含有水貯蔵材料の製造方法は、この方法により製造された材料が工業規模で費用対効果を持って水素貯蔵装置として使用できるように、簡易かつ経済的に実現できるものでなければならず、水素化および脱水素化の際には技術的に非常に高い反応速度がこの製造方法で保証される。
【0012】
金属含有水素貯蔵材料については、上記課題は少なくとも1種の有機化合物からなる触媒で解決される。
【発明の効果】
【0013】
本発明にしたがい触媒として選ばれた有機化合物の利点は、金属に比較してはるかに費用効果的に触媒として提供できるということであり、その結果、金属含有水素貯蔵材料の反応動態が著しく増大することが知れ渡り、実際の金属含有水素貯蔵材料について極めて少量の場合、有機化合物の触媒効果の有効な増大が、所望の極めて高い反応動態を得るのに充分であることも知られている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の極めて有利な実施形態によれば、有機化合物は流体有機化合物であり、実際の金属含有水素貯蔵材料において流体有機化合物の極めて良好な分布が得られるので、金属含有水素貯蔵材料の製造法は時間が著しく短縮できる。
【0015】
金属含有材料のさらに有利な実施形態によると、有機化合物は有機化合物類の混合物からなる。すなわち、何らかの適用目的には、同一の金属含有水素貯蔵材料において様々な有機化合物を触媒として用いることが原則として可能であり、ある定量的、定性的に選ばれた混合物の場合、反応動態のいっそうの改善が達成される。
【0016】
同様に、ある用途には、有機複合化合物の有機化合物が残存するようにすることも有利であり、定性的、定量的混合比および混合成分の場合には、水素貯蔵材料の水素化および脱水素化の反応動態も増大する。
【0017】
有機化合物として触媒としての有機金属化合物、すなわち、1種または数種の金属原子からなることができる化合物、を選択することは、特にきわめて有利である。
【0018】
本発明に係る水素貯蔵材料の属の意味における金属は、概念的には、金属合金類、金属間相類、金属類の複合材料類、および相当する水素化物類も含むことが既に説明されている。
【0019】
さらに原則的には、有機金属化合物の金属類は以下であり得ることが好ましい:Li、Be、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Cs、Ba、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Fr、Ra、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、NoまたはLw。
【0020】
最後に、金属含有材料および/または触媒にナノ結晶構造を与えるのが有利であり、これにより、金属含有材料の水素化や脱水素化の反応速度をさらに増大させることも可能となる。
【0021】
選択された金属含有水素貯蔵材料によっては、また、触媒として選ばれた有機化合物によっては、有機化化合物含量は0.005モル%〜50モル%、好ましくは0.005モル%〜20モル%の範囲であることができる。オルトチタン酸テトライソプロピルC12284Tiの形の有機化合物の場合、含量は例えば2モル%近辺がより有利であり、このような有機金属化合物含量の場合、通常は良好な反応動態が得られている。
【0022】
触媒としての有機化合物または場合により有機金属化合物とともに、触媒はさらに、触媒として作用する金属炭酸塩も含有できる。
【0023】
このとき、純粋な金属に比べ、金属炭酸塩はもろく、そのため、本発明に係る材料においては、より大きい均質な分布だけでなく以前より小さい粒度が得られ、或る金属含有水素貯蔵材料にとっては、純粋に有機の、または場合により有機金属化合物を触媒として用いることに比べ、より良好な反応動態を得ることができるという状況も利用される。
【0024】
しかしながら、金属炭酸塩の代わりに、有機または場合により有機金属化合物とともに追加の触媒として金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物を用いることも可能であり、さらに、有機または場合により有機金属化合物とともに、金属炭酸塩と金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物との両方を触媒として用いるような適用例も考えることができる。
【0025】
金属類と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素類との化合物類については、これらの化合物類はもろく、そのため、本発明に係る材料において小さい粒度が実現でき、より均質な化合物が得られ、たとえば金属触媒の使用に比べ反応動態の増大が達成されることは事実である。
【0026】
金属含有材料の有利な実施形態によると、或る適用目的には、金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との様々な化合物、または場合により金属水酸化物、が有機、または場合により有機金属化合物に対する追加の触媒として同一の金属含有水素貯蔵材料において用いられ、或る定量的、定性的に選択できる混合物の場合、反応動態のいっそうの向上が達成される。
【0027】
同様に、或る適用例には、金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物、または場合により金属水酸化物、が金属類と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素類との複合化合物類、または場合により混合金属水酸化物類からなることも有利であり、定性的、定量的混合比および混合成分の場合には、水素貯蔵材料の水素化および脱水素化の反応動態も増大する。
【0028】
しかしながら、金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物における金属は金属元素であるか、または場合により金属水酸化物は金属元素の水酸化物であるように、或る適用例の金属含有材料が選ばれることが好ましい。
【0029】
本発明の有利な展開例によると、元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素類は、元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の混合元素類であり、金属水酸化物も水酸化物混合物の水酸化物であることができるのが好ましい。
【0030】
しかしながら、金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物、または場合により金属水酸化物、における金属類または金属混合物類が希土類のそれらであるように、金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物、または場合により金属水酸化物、を選ぶことができるのも有益である。
【0031】
本発明のさらに有利な他の実施形態によると、触媒は同一の金属と周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との様々な化合物により形成されるか、または場合により、金属水酸化物は同一の金属の様々な水酸化物により形成され、それにより、水素貯蔵材料の特殊な適用領域が許容され、所望の反応動態の或る要件が満たされる。
【0032】
最後に、本発明のさらにもう一つの有利な実施形態において、金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物が元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との接触により水貯蔵材料の活性化表面上でその場で形成され、好ましくは、金属水酸化物も酸素および/または水素貯蔵材料からの水素との接触により水貯蔵材料の活性化表面上でその場で形成されることが可能である。
【0033】
このとき、水素貯蔵材料の表面は化学的および/または機械的に活性化できるか、場合により活性化されているのが有利である。
【0034】
製造方法にも同様に当てはまる、上記の課題の解決策としての、金属含有水素貯蔵材料の製造方法は、金属含有材料および/または触媒が機械的粉砕工程に付されることを特徴とする。
【0035】
その結果、水素貯蔵材料全体の容量において最適化された反応表面と高度に有利な欠陥構造が得られ、その中で触媒の均等分布が可能であるように、粉末が金属含有材料および/または触媒から得られるのが有利である。
【0036】
実施時間に依存して、水素貯蔵材料の所望の最適表面およびその内部における触媒の所望の最適分布が達成されるように、粉砕工程を金属含有材料および/または触媒に依存した様々な時間実施することにより本方法の有利な実施形態が得られる。触媒の粉砕と金属含有材料の粉砕は様々な時間になるよう選択でき、また、触媒の粉砕と金属含有材料の粉砕は、金属含有材料の微粉砕度が触媒の所望の微粉砕度に最適に合致するように選ぶことができる。
【0037】
本方法のさらに有利な実施形態によれば、金属含有材料がまず粉砕工程に付され、次にこれに触媒を添加した後、金属含有材料と触媒について粉砕工程が継続されることが可能であるが、触媒がまず粉砕工程に付され、次にこれに金属含有材料を添加した後、触媒と金属含有材料について粉砕工程が継続されることが可能であることも有利である。
【0038】
上述の方法実施の様々な変形例は各々、触媒の微粉砕度および金属含有材料の微粉砕度にしたがって選択され、これらの微粉砕度は、上記目的のために適切に選ばれた触媒とともに選ばれた材料によっては、可能な限り最適の反応動態にとり決定的である。
【0039】
しかしながら、所定の微粉砕度が得られるまで、金属含有材料および触媒が(はじめから)共に粉砕される方が有利であることが原則として可能であり、また本発明の一部である、と指摘する必要がある。
【0040】
水素貯蔵金属次第で、また、選ばれた触媒次第で選択できる粉砕工程の持続時間は、実験で示したように低い範囲内、すなわち、数分間近辺であり、これにより、或る水素貯蔵材料および触媒を選択した場合には最適の反応動態が達成される。好ましくは、粉砕工程の持続時間は少なくとも1分から200時間までの範囲内である。
【0041】
したがって、特に良好な反応動態は例えば、本発明に係る或る触媒の20時間の粉砕の場合に可能となる。
【0042】
粉砕工程が行なわれる周囲の気体と金属含有水素貯蔵材料および/または触媒とが粉砕工程中に反応するのを防止するため、粉砕工程は不活性ガス雰囲気下で実施されるのが好都合であり、不活性ガスは好ましくはアルゴンでよいが、原則的には窒素でもよい。
【0043】
しかしながら、金属含有材料の基となる選択された金属の種類(上記の定義にしたがう)によっては、また、選択された触媒によっては、本方法は原則的には周囲空気または水素の雰囲気下または真空中でも実施できると指摘しておこう。金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物類、または金属水酸化物も有機溶媒との粉砕により、その場で製造できる。
【0044】
触媒が液体有機化合物の形態であれば、均質な分布を得るのに粉砕は必要でないので、粉砕の持続時間は全体的に著しく減少できる。
【実施例】
【0045】
要約のため本発明を以下の二図に基づき詳細に説明する。これら二つの図において、図1は、300℃の温度、粉砕時間1分間での2モル%オルトチタン酸テトライソプロピル含有マグネシウムの水素吸蔵および放出動態の進行を示し、図2は、真空中、300℃の温度における、粉砕時間1分間での2モル%オルトチタン酸テトライソプロピル含有マグネシウムの水素放出動態と、粉砕時間100時間での1モル%Cr23含有マグネシウムの水素放出動態とを比較した図である。
【0046】
金属含有水素貯蔵材料は、充填及び放出可能な水素貯蔵装置として用いられている。水素を貯蔵する化学物理的方法は、この材料の水素化、及び放出時には脱水素化である。水素化および脱水素化を促進するには、有機または場合により有機金属化合物が触媒として用いられる。金属含有水素貯蔵材料は、極めて大きな反応表面を与えるように粉末状形態で供給される。触媒の含量は、例えば0.005モル%〜20モル%、好ましくは50モル%までであることができる。
【0047】
実際の金属含有水素貯蔵材料および/または触媒を粉末状の形態で利用できるようにするためには、触媒および/または金属含有材料を機械的粉砕工程に付す。
【0048】
図1および図2に基づき、本発明に係る触媒を有機金属化合物の形態で用いることにより、例えば同一の出願人のDE-A-19913714に記載されたような従来使用されている最良の酸化物触媒を用いるよりもはるかに速やかな水素吸蔵および放出動態が、本願の複合オルトチタン酸テトライソプロピルC12284Tiの場合に達成されることがわかる。この文献では、当該金属酸化物触媒が用いられている。さらに、有機金属化合物系の本発明に係る触媒により、無触媒反応に比べかなり低い温度で金属含有水素貯蔵材料の水素化が実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】300℃の温度、粉砕時間1分間での2モル%オルトチタン酸テトライソプロピル含有マグネシウムの水素吸蔵および放出動態の進行を示す図である。
【図2】真空中、300℃の温度における、粉砕時間1分間での2モル%オルトチタン酸テトライソプロピル含有マグネシウムの水素放出動態と、粉砕時間100時間での1モル%Cr23含有マグネシウムの水素放出動態とを比較した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属含有水素貯蔵材料を水素化または脱水素化する触媒を含有する前記金属含有水素貯蔵材料において、
前記触媒が少なくとも1種類の有機化合物である
ことを特徴とする金属含有水素貯蔵材料。
【請求項2】
請求項1に記載の金属含有材料において、
前記有機化合物は液体である
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項3】
請求項1または2に記載の金属含有材料において、
前記有機化合物は有機化合物の混合物からなる
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項4】
請求項1または2に記載の金属含有材料において、
前記有機化合物は有機複合化合物類からなる
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
前記有機化合物は有機金属化合物である
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項6】
請求項5に記載の金属含有材料において、
前記有機金属化合物の金属は、
Li、Be、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Cs、Ba、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Fr、Ra、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、NoまたはLwである
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
ナノ結晶構造を示す
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
前記水素貯蔵材料はナノ結晶構造を示す
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項9】
請求項1、3乃至8のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
前記触媒はナノ結晶構造を示す
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
前記有機化合物含量は0.005モル%〜20モル%、好ましくは50モル%までの範囲内である
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項11】
請求項10に記載の金属含有材料において、
前記有機化合物含量は2モル%近辺である
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
前記触媒はさらに金属炭酸塩からなる
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
前記触媒はさらに金属と元素周期表の第VIおよび/またはVII主族の元素との化合物からなる
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一つに記載の金属含有材料において、
前記触媒はさらに金属水酸化物からなる
ことを特徴とする金属含有材料。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一つに記載の金属含有材料の製造方法であって、
前記金属含有材料および/または前記触媒は場合により機械的粉砕工程に付される
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記粉砕工程は前記金属含有触媒に応じて様々な時間実施される
ことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項15または16に記載の方法において、
前記金属含有材料はまず前記粉砕工程に付され、次に前記触媒の添加後、前記粉砕工程は前記金属含有材料と前記触媒について継続される
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項15または16に記載の方法において、
前記触媒はまず前記粉砕工程に付され、次に前記金属含有材料の添加後、前記粉砕工程は前記触媒と前記金属含有材料について継続される
ことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項15または16に記載の方法において、
前記金属含有材料と前記触媒は各々個々に粉砕工程に付され、次に混合される
ことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項15または16に記載の方法において、
前記金属含有材料と前記触媒は共に粉砕される
ことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項15乃至20のいずれか一つに記載の方法において、
前記粉砕工程の持続時間は0〜200時間の範囲内、好ましくは1分〜200時間の範囲内である
ことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、
前記粉砕工程の持続時間は20時間〜100時間の範囲内である
ことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項15乃至22のいずれか一つに記載の方法において、
前記粉砕工程は不活性ガス雰囲気下で行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、
前記不活性ガスはアルゴンである
ことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項15乃至23のいずれか一つに記載の方法において、
前記粉砕工程は有機溶媒を添加して行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項15乃至21、25のいずれか一つに記載の方法において、
前記粉砕工程はCOおよび/またはCO2含有雰囲気下で行われる
ことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−517755(P2007−517755A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548092(P2006−548092)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【国際出願番号】PCT/DE2004/002679
【国際公開番号】WO2005/068073
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(599036761)ゲーカーエスエス フオルシユングスツエントルーム ゲーエストハフト ゲーエムベーハー (22)
【Fターム(参考)】