説明

金属容器のプレス成形方法とプレス成形装置

【課題】有底筒状の被加工材の開口周端縁に負角折曲部を形成するに際し、成形時に内外から負角折曲部を規制して高い精度で成形できるとともに、コスト、加工時間、設備費の低減を図り得るプレス成形方法とプレス成形装置を提供する。
【解決手段】有底筒状の被加工材8の開口周端縁8aに負角折曲部17を形成する金属容器のプレス成形方法であって、開口周端縁8aを周囲から規制し内方へ曲げ加工する外型5と、被加工材8内に挿入配置され開口周端縁8aを内方から規制する段部13を有する内型3とを備え、外型5と内型3の段部13とが協働して負角折曲部17を形成した後に、外型5と内型3の段部13は相対的に軸方向に移動して負角折曲部17外周に空隙18を形成し、その後、負角折曲部17が段部13を乗り越えて内型3と離反するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は金属容器のプレス成形方法とプレス成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薄板の金属容器の製造方法として、筒体や有底筒状体の開口端同士を嵌合して重合部を形成し、その重合部を溶接により機密的に接合することが広く行われている。
【0003】
それらの溶接の種類としてはMIGやTIG等によるアーク溶接、またはレーザ溶接に代表される高エネルギー溶接等がある。昨今の溶接速度の高速化要請や溶接スパッタの発生抑制のために高エネルギー溶接、特にレーザ溶接を採用する場合、重合部の隙間が板厚の約1/3以上であると溶接不具合が発生しやすくなる問題があるため、全周に亘って重合部の隙間が板厚の約1/3以下に、すなわち、嵌合する両者間に隙間が殆ど発生しないような嵌合方法が望まれる。
【0004】
そのような金属容器の一例として、金属製の排気消音装置(マフラ)が挙げられる。例えば、図5(a)に示すマフラの製造方法においては、有底円筒状のプレス深絞り品100と101の開口端縁において、図5(b)に示すように、一方に斜めにフランジ状に拡径した拡径部102を形成し、他方に斜めに縮径した縮径部103を形成し、それらを軸方向に押圧して嵌合状態で当接させ、その重合部を溶接している。(特許文献1の図1参照)
あるいは図6(a)に示す、深絞り品104と105の開口端において、図6(b)に示すように、一方に筒状拡径部106を形成するとともに他方に斜めの縮径部108を形成し、該縮径部108を、他方の深絞り品105の端部107を筒状拡径部106内へ円滑に挿入もしくは圧入するための案内部(ガイド)としながら嵌装して両深絞り品104と105の端縁を重合し、その重合部を溶接している。(特許文献1の図8参照)
このような重合部形成において、図3に示すような有底筒状体20の開口周端縁に、図4に示すような斜め内向きの縮径部21を一体的に形成するにあたり、有底筒状体(本体)を形成するような単純なプレス加工によれば、早く安価に加工可能で量産に最適である。
【0005】
しかし、前記のような縮径部21を、プレス加工によって有底筒状体の側面に対して(プレスショット方向に対して)内側方向へ加工することは、プレス上の負角になってしまうため特許文献2の図9に示すようなカムによる寄せ曲げ機構が採用されていた。しかし、この寄せ曲げ機構においては加工が複雑で困難であった。
【0006】
そこで、図7に示すように、下型200を、被加工材201の負角折曲部202の変位方向に傾斜した傾斜曲刃203とその先にストッパ204を設けた単純な型構成とし、上型205の下降により、被加工材(有底筒状体)201の端縁を内向きに屈曲させた後に座屈させて、負角折曲部202を成形するプレス成形方法が提案されている。(特許文献2の図1〜図4参照)
更に、より形状精度を高める方法として、有底筒状体の端縁の内外から負角折曲部を規制して形成するものが知られている。(特許文献3参照)
【特許文献1】特開2004−156474号公報
【特許文献2】特開平9−323124号公報
【特許文献3】特開2003−320431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし上記図7のプレス成形方法によれば、有底筒状体201の開口周端縁の負角折曲部202は下型の傾斜曲刃203とその先のストッパ204による拘束にのみで形状が規制され、有底筒状体201の内側には空隙があることから、負角折曲部202の形状精度を高められないという問題があり、上記のような高精度の周状嵌合部形状には不適である。
【0008】
一方、上記特許文献3のプレス成形方法であれば、有底筒状体の端縁の内外から負角折曲部を規制して形成するので高い形状精度を得られるが、プレス加工後に内側全周を規制していた中子を分割して取り出さなければならず、工程が複雑で加工時間が嵩むため、量産工程には不向きである。
【0009】
以上のことから、負角折曲部を単純なプレス加工によって形成するに際し、成形時に内外から負角折曲部を規制して高い精度を現出できるとともに、単純かつ迅速であるような加工方法が望まれていた。
【0010】
そこで本発明は上記の問題を解決するプレス成形方法及びプレス成形装置を提案することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、有底筒状の被加工材の開口周端縁に負角折曲部を形成する金属容器のプレス成形方法であって、被加工材の開口周端縁を周囲から規制し内方へ曲げ加工する外型と、被加工材内に挿入配置され開口周端縁を内方から規制する段部を有する内型とを備え、外型と内型の段部とが協働して負角折曲部を形成した後に、外型と内型の段部は相対的に軸に沿った方向に移動して負角折曲部外周に空隙を形成し、その後、負角折曲部が前記段部を乗り越えて内型と離反するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明においては、被加工材の開口周端縁を周囲から規制し内方へ曲げ加工する外型と、被加工材内に挿入配置され開口周端縁を内方から規制する段部を有する内型とを備え、この外型と内型の段部とが協働して負角折曲部をプレス形成するため、形状精度の高い負角折曲部を形成することができる。
【0013】
また、外型と内型の段部が相対的に離反して負角折曲部外周に空隙を形成し、その後、負角折曲部が段部を乗り越えて内型と離反することから、負角折曲部は空隙の存在によって容易に弾性変形を伴って段部を乗り越えるため、塑性変形によって元の形状に戻されることがない。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記内型に中子を該内型と中子とが相対的に軸に沿った方向に離反するように付勢して設け、この付勢力によって中子が被加工材を内型から離反する方向へ押圧することにより、負角折曲部が内型の段部を乗り越えるようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
本発明においては、上記の付勢力によって、中子と内型とを相対的に離反できるので、自動的な離反ができる。
【0016】
請求項3記載の発明は前記本発明のプレス成形方法に使用するプレス成形装置であって、軸に沿った方向に相対的に移動可能に設けた外型及び内型と、該外型と内型との間において、被加工材の挿入側が開口するように設けられた隙間と、該隙間の底部における外型に、求芯方向に傾斜して設けた傾斜部と、前記隙間の被加工材の挿入側における内型に、外型側へ突出して設けた段部と、被加工材内に配置されて前記内型と相対的に軸に沿った方向へ移動する中子と、前記内型と外型を相対的に軸に沿った方向に離反するように付勢する付勢手段と、前記内型と中子を相対的に軸に沿った方向に離反するように付勢する付勢手段とを有することを特徴とする金属容器のプレス成形装置である。
【0017】
本発明のプレス成形装置においても前記と同様の作用、効果を発揮する。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、単純なプレス構造だけで、被加工材の周縁部に高精度の負角折曲部を形成でき、セッティングや取り外しに特別な作業が不要で、通常のプレスショットのみで済むため、安価で、加工時間も短く、設備の簡素化を図れ、大量生産に適する。
【0019】
請求項2の発明によれば、自動的に負角折曲部を内型の段部から取り外すことができる。
【0020】
請求項3の発明によれば、前記と同様の効果を発揮する金属容器のプレス成形装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施するための最良の形態を図1乃至図4に示す実施例に基づいて説明する。
本実施例のプレス成形型は図1(a)に示すようにベース1上に固定された環状の外型5の中空部に、内型3が上下方向、すなわち、外型5と内型3の軸に沿った方向に摺動自在に保持されている。該内型3の中央部には上下に貫通する穴3aが形成されている。更に前記穴3aの外周部に位置して内型3とベース1間にはコイルバネからなる付勢手段6が介装され、コイルバネ6により該内型3を上方に付勢し、自然状態では、内型3はこの付勢力によりベース1から所定量離間している。また、内型3は、図1(a)に示すように所定量ベース1から離間した状態において、それ以上に上昇しないように、図示しないストッパなどにより保持されるようになっている。
【0022】
また、該内型3の上方には中子4が内型3と同軸で配置され、かつ、内型3と中子4の軸に沿った方向に移動可能に配置され、この中子4は、その中央部において、ベース1との間に、内型3の前記穴3aを貫通して介装された付勢手段であるショック・アブソーバ7によって上方へ付勢され、自然状態ではこの付勢力により図1(a)に示すように内型3と所定量離間している。
【0023】
また、開口部を下側に配した形状の上型2は図示しない昇降手段により昇降可能に設けられており、下降時には被加工材8の上面を中子4とで挟圧して披加工材8を中子4とともに下降するようになっている。
【0024】
有底筒状の被加工材8は、プレス深絞り加工によって前工程で成形され、図3のような有底円筒状で、かつ、中間加工品を成している。その横断面形状は円に限らず楕円など任意であり、底と側部を有していれば、形状寸法(ディメンション)も任意である。
【0025】
また、図2(a)に示すように、外型5の内面の上部にはテーパ部9が形成されており、被加工材8の開口周端縁8aが外型5の上面に衝突せず、滑らかに外型5と内型3の隙間10内に挿入されるようになっている。また、該テーパ部9の下方には外型5の軸方向に沿った円筒面11が形成され、更に、該円筒面11の下方には、外型5の軸芯に向かう(求芯方向に向かう)傾斜部12が円弧状に傾斜して形成されており、被加工材8の開口周端縁8aを後述する内型3の傾斜部15とで挟圧できるよう形成されている。
【0026】
内型3の外側上部には、被加工材8の開口周端縁8aを内側から規制できるように外方へ突出する段部13が形成されており、該段部13の上端には、テーパ部14が形成されている。該テーパ部14は、外型5のテーパ部9と同様に、被加工材8の開口周端縁8aを内型3の上面に衝突することなく内型3に滑らかに嵌合させるものである。また、段部13の下端には、傾斜部15が内側に向かって(求芯方向に向って)円弧状で傾斜して形成されおり、被加工材8の開口周端縁8aを外型5の傾斜部12とで挟圧できるよう形成されている。また、前記傾斜部15の下側の円筒面3bと前記外型5の円筒面11とにより隙間10が形成されるようになっている。
【0027】
また、中子4の側面と被加工材8の筒状内面との間には図2(a)に示すように、隙間16が形成されるようになっており、被加工材8の開口周端縁8aを負角折曲部17の形成後に取り出す際に、負角折曲部17が中子4の下端縁もしくは、中子4の側面との摩擦により変形されるのを防止するようになっている。
【0028】
次に本実施例のプレス工程について説明する。
図1(a)及び図2(a)に示すように、前工程で有底筒状に成形された被加工材8を、その開口周端縁8aを下向きにして中子4に、その上方から嵌合載置する。この状態において、内型3はベース1から、中子4は内型3から共に、付勢手段6及び7の付勢力により離間しており、被加工材8の開口周端縁8aは図2(a)に示すように、内型3の段部11の上方で保持されている。上型2は図示しない昇降手段により中子4よりも上方に退避している。
【0029】
次に、前記昇降手段の起動により上型2を下降し、プレス加工を開始する。
下降を開始した上型2は、上型2の内下面により被加工材8の上面を押し下げ、同時に被加工材8を介して中子4も付勢手段7の付勢力に抗して押し下げる。この押し下げにより、先ず中子4の下面が内型3の上面に当接し、被加工材8の開口周端部8aが内型3の段部13に達するとともに開口周端縁8aの下端8bが内型3の傾斜部15部に達する。そして更に押し上げると、前記のような、被加工材8の開口周端縁8a及びその下端8bと内型3との位置関係が維持されて、内型3が中子4とともに降下する。そして、図1(b)及び図2(b)に示すように、被加工材8の下端8bが外型5の傾斜部12に位置し、かつ、上型2と外型5が近接対峙する位置までさらに下降してプレス工程を終える。
【0030】
このプレス工程において被加工材8の開口周端縁全周は、外型5の傾斜部12によって内向きに曲げ変形されて負角折曲部17を形成するが、その直後、負角折曲部17は内型3の段部13の傾斜部15によっても内面から押されて、両傾斜部12,15の面によって挟圧され正確な形状に矯正される。またこのとき、負角折曲部17と隣接する部分(すぐ上の側部)も外型5の円筒面11と内型3の段部13に挟圧されるので、この部分に変形が及ぶことはない。
【0031】
この加工状態(図2(b)の状態)で、仮に被加工材8を取り外すとしたら、負角折曲部17及びその上の筒状部は外型5と内型3に強く挟圧されているため、摩擦力によって上方へ抜くことが困難であり、作業性が著しく悪いばかりか、無理に被加工材8を引き抜こうとすれば、その挟持力によって被加工材8に変形をもたらす懸念がある。
【0032】
また、内外共に形状を規制された状態で引き抜くと、負角折曲部17は元の筒状周縁に戻ってしまい、加工の意味がなくなる惧れも高い。
【0033】
そこで、次の工程を行う。
上記図1(b)の工程の後、上型2を図示しない昇降手段により上昇させる。この上型2の上昇により、被加工材8,中子4,内型3は相対位置を維持したまま揃って、図1(c)の位置まで付勢手段6,7の付勢力により上昇し、また上型2は外型5に対して大きく離反する。この位置関係により、図2の(c)に示すように、負角折曲部17からその上の筒状部に亘って外側に環状の空隙18が形成される。この時、内型3はコイルバネ6の伸長の限界もしくは、図示しないストッパにより上昇位置が規制される。
【0034】
引き続いて、上型2の上昇により中子4は上昇し、内型3との相対離反が始まる。すなわち、中子4の自重と、負角折曲部17と内型3との摩擦力よりも強いショック・アブソーバ7の付勢力によって中子4は上昇し、図1(d)及び図2(d)に示すように、上昇を終了した内型3から離反する。なお、本実施例では、ショック・アブソーバ7の付勢力(伸長量)がコイルバネ6の付勢力(伸長量)より大きく設定されている。
【0035】
この中子4の上昇に伴い、被加工材8(加工完了品)及び、負角折曲部17も一緒に上昇し、図1(d)及び図2(d)に示すように、内型3に対して相対的に上昇する。このとき、負角折曲部17及びその上の筒状部は空隙18の存在によって外側を拘束されないので、負角折曲部17が段部13を容易に乗り越えて上方へ離反する。
【0036】
つまり、負角折曲部17の長さに対して充分に広い範囲に亘る弾性変形を伴って、負角折曲部17は段部13を乗り越える。そのため、負角折曲部17だけの変形は免れるので、負角折曲部17が塑性変形によって元の形状(筒状)に戻されることはない。すなわち乗り越え後は、負角折曲部17の正規形状へとスプリングバックによって戻り、結果として、負角折曲部17の形状を保ったまま、内型3から被加工材8(加工完了品)を取り出したことになる。
【0037】
さらに、負角折曲部17及びその上の筒状部は空隙18に亘って外部を拘束されていないので、引き抜き時の外側からの規制による摩擦力は問題とならず、ショック・アブソーバ7の付勢力だけで内型3から被加工材8(加工完了品)を自動的に取り外すことができる。したがって、前記特許文献3のように、被加工材の加工部を内外から規制するものと比べて工程が簡単で、加工時間も早くすることができ、作業性が著しく改善される。
【0038】
その後、上型2は被加工材8(加工完了品)を取り出すことができる位置まで大きく上方へ退避する。
【0039】
前記の一連のプレス工程終了時には、負角折曲部17は高い精度を持って被加工材8の端縁に形成され、しかも被加工材8(加工完了品)は中子4から自動的に外されて、取り出すことができる状態になる。したがって、その後に、作業者もしくは作業設備によって被加工材8(加工完了品)を取り出す。
【0040】
なお、本実施例で使用した付勢手段6,7はこれらに限らず任意であり、アクチュエータ等で制御的に付勢しても構わない。
【0041】
また、負角折曲部17及びその上の筒状部に亘る部分がスプリングバックで復元可能な範囲であるならば、負角折曲部17を大きく内型3の求芯方向へせり出して設定しても構わない。その場合、上型2を更に上方へ移動させて、空隙18の範囲を広く設定して、実質的なスプリングバック範囲を広く設定するとよい。
【0042】
さらに、負角折曲部17の縦断面形状は平面でもよいし曲面でも構わないし、それらの複合面でもよい。また、折り曲げ角度も任意である。この場合、傾斜部12,15は、そのような面及び角度に形成する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】(a)〜(b)はプレス成形方法の工程を示す縦断面図。
【図2】(a)〜(b)は図1の工程を加工部において拡大した縦断面図。
【図3】本発明の実施例における被加工材の前工程により加工された縦断面図。
【図4】本発明により加工された被加工材の縦断面図。
【図5】(a)は本発明により加工する製品の例を示す断面図、(b)は(a)における重合部の拡大断面図。
【図6】(a)は本発明により加工する製品の他の例を示す断面図、(b)は(a)における重合部の拡大断面図。
【図7】従来技術の成形方法を示すプレス成形型の断面図。
【符号の説明】
【0044】
3 内型
4 中子
5 外型
6,7 付勢手段
8 被加工材
8a 開口周端縁
10 隙間
12 傾斜部
13 段部
15 傾斜部
17 負角折曲部
18 空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底筒状の被加工材の開口周端縁に負角折曲部を形成する金属容器のプレス成形方法であって、被加工材の開口周端縁を周囲から規制し内方へ曲げ加工する外型と、被加工材内に挿入配置され開口周端縁を内方から規制する段部を有する内型とを備え、外型と内型の段部とが協働して負角折曲部を形成した後に、外型と内型の段部は相対的に軸に沿った方向に移動して負角折曲部外周に空隙を形成し、その後、負角折曲部が前記段部を乗り越えて内型と離反するようにしたことを特徴とする金属容器のプレス成形方法。
【請求項2】
前記内型に中子を該内型と中子とが相対的に軸に沿った方向に離反するように付勢して設け、この付勢力によって中子が被加工材を内型から離反する方向へ押圧することにより、負角折曲部が内型の段部を乗り越えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の金属容器のプレス成形方法。
【請求項3】
軸に沿った方向に相対的に移動可能に設けた外型及び内型と、該外型と内型との間において、被加工材の挿入側が開口するように設けられた隙間と、該隙間の底部における外型に、求芯方向に傾斜して設けた傾斜部と、前記隙間の被加工材の挿入側における内型に、外型側へ突出して設けた段部と、被加工材内に配置されて前記内型と相対的に軸に沿った方向へ移動する中子と、前記内型と外型を相対的に軸に沿った方向に離反するように付勢する付勢手段と、前記内型と中子を相対的に軸に沿った方向に離反するように付勢する付勢手段とを有することを特徴とする金属容器のプレス成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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