説明

金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法

【課題】金属材料の表面処理における処理状態をリアルタイムに測定することを課題とする。
【解決手段】金属材料の被処理材表面に直線偏光を照射し、楕円偏光した反射光の光学的物理量を計測して複素誘電率の実部と虚部を求め、有効媒質近似を用いた線形回帰解析を行なうことにより、被処理材表面の処理指標を測定する方法において、ドルーデモデル、ローレンツモデル又はポールモデルのうちの何れか2つ以上を組み合わせて、各組み合せ内において各モデルの重み付けをして誘電関数とする。さらに、有効媒質近似における被処理部分全体に対する処理完了部分の体積比率である体積分率を0%とする被処理材の状態、及び前記体積分率を100%とする被処理材の状態を最適な時機に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に金属表面の浸炭処理方法としては、コークス、グラファイト、木炭を利用する固体浸炭法、メタン、エタン、プロパン、一酸化炭素、油蒸気、アルコール中で行なうガス浸炭法、プロパン、ブタン、エチレン、アセチレンの減圧雰囲気下で被処理材を加熱し、浸炭を行なう減圧浸炭法、メタン、エタン、プロパン等と水素ガスの混合気体を直流高電圧または高周波を施し生成するプラズマ中で行なうプラズマ浸炭法が知られている。また、窒化処理方法としては、アンモニアを用いるガス窒化法、窒素、水素混合気体を用いるプラズマ窒化法が挙げられる。
【0003】
これらの金属材料の表面処理方法では被処理材を熱処理装置に導入し、ヒートパターンで加熱制御して熱処理雰囲気を決定する方法が一般に広く採用されているが、この方法は過去の処理結果に基づく経験則であり、普遍的な表面制御は行えない。また、使用している熱処理装置に固有の経験則もあり、ヒートパターンは処理装置毎に試行することで確立しなければならない。
【0004】
上記処理方法に関して普遍的な制御を確立するためには、金属材料の被処理表面の処理指標をリアルタイムに測定する方法を確立することが必要となる。また測定の際には、熱処理等を考慮して安全、簡便且つ迅速で、被処理材の品質に影響を及ぼすことのないようにすることも必要である。
【0005】
このような測定方法を確立するためには、短時間で精度の高い測定を行うことができる偏光解析法を用いることが有効な手段の1つとして考えられる。偏光解析を処理指標の測定に用いる技術としては、特許文献1に示されたプラズマエッチングチャンバーに偏光解析装置を敷設する方法、特許文献2に示された浸炭処理中の被処理材表面の屈折率測定を行ない、炭素濃度の指標を得る方法が開示されている。また、被処理材表面に直線偏光を照射し、楕円偏光した反射光から複素誘電率の実部と虚部を求め、有効媒質近似を用いた線形回帰解析をすることにより、被処理材表面の状態をリアルタイムに測定する方法が公知となっている。
【特許文献1】特表2001−519891号公報
【特許文献2】特許第3318316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示されたプラズマエッチングチャンバーに偏光解析装置を敷設する方法は光学解析で用いるべき解析モデルの提案を行っておらず、特許文献2に示された浸炭処理中の被処理材表面の屈折率測定を行ない、炭素濃度の指標を得る技術は、偏光状態のうちの屈折率のみを計測し、減衰係数を計測していないため、偏光状態が完全に記述されておらず、被処理表面の状態と対応付ける計測値が不完全な形となっている。
【0007】
また、上記の有効媒質近似を用いた線形回帰解析による測定方法では、光学解析をするために誘電関数をモデル化する必要があるが、誘電関数のモデルに用いるドルーデモデル、ローレンツモデル、ポールモデル等では、浸炭処理や窒化処理のように被処理表面が金属的特性から化合物的特性に変化するような処理方法においては、被処理材の表面の誘電関数を正確にモデル化することは困難である。
【0008】
さらに、上記の方法においては、有効媒質近似における被処理部分全体に対する処理完了部分の体積比率である体積分率を0%にする被処理材の時機を処理開始時とし、体積分率を100%にする被処理材の時機を処理終了時とすることが一般的である。ところが、浸炭処理の後に拡散処理を行なう処理方法では、被処理材の最表面において最終的な炭素濃度よりも処理中の炭素濃度が高くなる事実が本発明者らの研究結果から判明した。加えて窒化処理の昇温処理をした後、混合気体中で表面清浄化を行ない、その後窒化処理を行なうような処理方法では表面清浄化の処理開始時に窒素濃度が上昇し始める事実も判明した。これらの処理方法において、体積分率が0%となる被処理材の時機、体積分率が100%となる被処理材の時期を上記のように設定したのでは、被処理材の処理程度を統一的に解釈し得る処理指標を連続的に取得することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため本発明の測定方法は、第1に金属材料の被処理材表面に直線偏光を照射し、楕円偏光した反射光の光学的物理量を計測して複素誘電率の実部と虚部を求め、有効媒質近似を用いた線形回帰解析を行なうことにより、被処理材表面の処理指標を測定する方法において、ドルーデモデル、ローレンツモデル又はポールモデルのうちの何れか2つ以上を組み合わせて、各組み合わせ内において各モデルの重み付けをして誘電関数としたことを特徴としている。
【0010】
第2に、有効媒質近似における被処理部分全体に対する処理完了部分の体積比率である体積分率を0%とする被処理材の状態、及び前記体積分率を100%とする被処理材の状態を最適な時機に設定したことを特徴としている。
【0011】
第3に、被処理材を、浸炭処理をするための鋼としたことを特徴としている。
【0012】
第4に、ドルーデモデルとローレンツモデルを組み合わせてこの2つのモデルを重み付けすることにより被処理材表面の誘電関数をモデル化したことを特徴としている。
【0013】
第5に、浸炭処理の後に拡散処理をする浸炭処理方法であって、体積分率を100%にする時機を拡散処理終了時としたことを特徴としている。
【0014】
第6に、被処理材を、窒化処理をするための鋼としたことを特徴としている。
【0015】
第7に、ドルーデモデルとポールモデルを組み合わせてこの2つのモデルを重み付けすることにより被処理材表面の誘電関数をモデル化したことを特徴としている。
【0016】
第8に、昇温処理をした後、表面清浄化をして、その後に窒化処理をする窒化処理方法であって、体積分率を0%にする時機を昇温処理開始時としたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
以上のように構成される本発明の測定方法によれば、金属内に存在する自由電子と光との相互作用の記述ができるドルーデモデル、原子核に束縛された共有結合性の高い電子と光との相互作用の記述ができるローレンツモデル、ポールモデルのうちの何れか2つ以上を組み合わせて、各組み合わせ内において各モデルの重み付けをして誘電関数とするので、浸炭処理や窒化処理等のように被処理材表面を金属的性質から化合物性質に変化させるような処理方法においても、精度の高い偏光解析を行なうことが可能であり、被処理材の処理指標を正確に測定することが可能となる。
【0018】
また、有効媒質近似における被処理部分全体に対する処理完了部分の体積比率である体積分率を0%とする被処理材の状態、及び前記体積分率を100%とする被処理材の状態を最適な時機に設定することにより、被処理材の処理程度を統一的に解釈し得る処理指標を連続的に取得することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
金属材料の表面処理における処理指標を体積分率fとし、有効媒質近似を用いた線形回帰解析から体積分率値fの値を求める。なお体積分率fは被処理材部分全体に対する処理完了部分の体積比率であり、0〜100%又は0〜1の値で表わされ、体積分率fが100%又は1の値を継続的に示すことによって処理が完了したこと示す。体積分率fは、0〜1の値で表わされる場合、有効媒質近似により以下の式から求められる。
【0020】
【数1】

【0021】
ここでεは体積分率fを0%とした時機の被処理表面の誘電関数であり、εは体積分率fを100%とした時機の被処理表面の誘電関数である。なお誘電関数は被処理材表面に照射した直線偏光における被処理材表面の複素誘電率を算出する際に用いる。また、εは直線偏光を照射して楕円偏光した反射光から求められる複素誘電率である。ちなみに有効媒質近似は構成層が多い場合でも容易に拡張することが可能である。なお複素誘電率は、楕円偏光した反射光の縦波と横波の振幅強度比と位相差を計測し、これらの光学的物理量から求めることができる。また上記反射光の屈折率と減衰係数からも複素誘電率を求めることができるため、これらの光学的物理量を計測してもよい。
【0022】
まず本発明に関する金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法をする場合、体積分率fが0%となる被処理表面の時機、及び体積分率fが100%となる被処理表面の時機を正確に設定する。例えば処理開始前に被処理材表面上の変化が起きているような場合には、その変化が始まる以前の被処理材の時機を体積分率fの値が0%となる被処理材の状態とする他、処理完了後も被処理材表面上で変化が継続しているような場合には、その変化が終了した時点の被処理材の時機を体積分率fの値が100%となる被処理材の状態とする。
【0023】
次にドルーデモデル、ローレンツモデル又はポールモデルの誘電関数モデルうちの少なくとも2つを組み合わせて、各組み合わせ内において各モデルの重み付けをすることにより、誘電関数ε、εを求める。ちなみにドルーデモデルは、金属内に存在する自由電子と光との相互作用の記述ができ、以下の式で表わされる。
【0024】
【数2】

【0025】
εは複素誘電率、εは高周波誘電率、Γは粘性力に対する比例係数、ωはプラズマ角振動数、ωは照射された直線偏光の角振動数を表わす。
【0026】
またローレンツモデルは、原子核に束縛された共有結合性の高い電子と光との相互作用の記述ができ、以下の式で表わされる。
【0027】
【数3】

【0028】
εは複素誘電率、eは電子の電荷、Nは単位体積中の電子の個数、εは真空中の誘電率、mは電子の質量、ωは固有角振動数、Γは粘性力に対する比例係数を表わし、ωが照射された直線偏光の角振動数を表わす。
【0029】
またポールモデルは、原子核に束縛された共有結合性の高い電子と光との相互作用の記述ができ、以下の式で表わされる。
【0030】
【数4】

【0031】
εは複素誘電率、AとEは物質固有の定数、Eは照射する直線偏光の光子エネルギーである。なお、誘電関数εのモデル化に用いる組み合わせはドルーデモデルとローレンツンモデル、ドルーデモデルとポールモデル、ローレンツモデルとポールモデル又はドルーデモデルとローレンツモデルとポールモデルの4通りである。誘電関数εのモデル化についても同様に4通りであり、誘電関数εと異なる組み合わせを用いてモデル化してもよい。
【0032】
次に体積分率fを0%に設定した時機の被処理材に直線偏光を照射し、複素誘電率εを求める。この計測値に誘電関数εから算出される複素誘電率をフィッティングさせ、フィッティング誤差を算出し、この誤差が最小となるように誘電関数εに用いた各モデル間の重み付け、各モデル内の係数を調整し、誘電関数εを最適化する。フィッティング処理は直線偏光の波長を変化させて複数回行なう。また体積分率fを100%に設定した時機の被処理材に直線偏光を照射し、同様の手法により誘電関数εの最適化も行なう。
【0033】
そして金属材料の被処理表面に直線偏光を照射して楕円偏光した反射光から複素誘電率εが求められ、誘電関数ε、εによって照射した直線偏光に対する複素誘電率が算出されるため、上記有効媒質近似に関する式から処理指標である体積分率fを測定することができる。上記方法によって有効媒質近似を用いた線形回帰解析を行なうことにより処理指標をリアルタイムに測定する。
【0034】
上記測定方法によれば、金属内に存在する自由電子と光との相互作用の記述ができるドルーデモデルと、原子核に束縛された共有結合性の高い電子と光との相互作用の記述ができるローレンツモデル、ポールモデルのうちの何れか2つ以上を組み合わせて、組み合わせ内の各モデルの重み付けをすることにより誘電関数をモデル化するので、浸炭処理や窒化処理等のように被処理材表面を金属的性質から化合物性質に変化させるような処理方法においても精度の高い偏光解析をすることが可能であり、被処理材の処理指標を正確且つ迅速に測定することができる。
【0035】
さらに、有効媒質近似を用いて線形回帰解析を行なう際、体積分率fが0%となる被処理材の時機、及び100%となる被処理材の時機を、被処理材の性質及び処理方法に応じて適切に設定することにより、処理程度を統一的に解釈し得る処理指標をリアルタイムで測定することが可能になる。
【0036】
なお、有効媒質近似においては被処理材表面の粗さをラフネス層として考慮することもできる。その際には、体積分率fの他にラフネス層の厚さが時間に対する変化として求められる。
【実施例1】
【0037】
次に上記測定方法を鋼の浸炭処理に応用した例について説明する。
まず、浸炭炉内に表面仕上げをした機械構造用合金鋼SCM420被処理材(直径30mm, 高さ10mm)を設置し、900℃まで昇温した後、50%Ar−H混合気体を導入し、炉内圧を160Paに保ち、印加電圧400Vで30分スパッタ処理をし、被処理材表面の清浄化を行なった。その後4%C―Hガスを導入し、炉内圧を133Paに保ち、15分間浸炭処理を行なった。その後浸炭炉内を排気し、30分間の拡散処理を行なった。このような処理における処理指標を測定した。
【0038】
測定にはキセノンランプを光源とする分光偏光解析装置を用いた。この装置は、反射光の波長分散データが取得できる分光系が装備され、浸炭処理装置の側面に発光部、受光部が設置され、発光部から照射された入射光が被処理材表面で反射され、反射光が受光部に到達する構造を採る。浸炭処理装置への入射光入口、反射光出口には、中央部が透明な材質で形成されたフランジが必要であるが、石英製無歪ガラスが設置されたフランジを用いた。
【0039】
浸炭直前の被処理材表面の状態を体積分率fが0%の時機として設定し、拡散処理終了時の被処理材表面の状態を体積分率fが100%の時機として設定した。ドルーデモデルとローレンツモデルとを組み合わせてこの2つのモデルを重み付けして誘電関数ε、εとした。そして実際の測定データからフィッティング処理をして上記誘電関数の最適化を行なった。また線形回帰解析はラフネス層を考慮した有効媒質近似を用いた。
【0040】
処理指標の測定の際には、直線偏光を被処理材に入射させ、被処理材表面から放射された反射光の測定を行なう。上記直線偏光は波長250〜1000nmの範囲のものを用いて、被処理材表面で楕円偏光した反射光の縦波と横波の振幅強度比と位相差を計測することにより処理指標である体積分率fを測定した。
【0041】
図1にその結果を示す。
浸炭終了までは体積分率fが上昇し、浸炭処理終了直前には約120%の値を示した。また、拡散処理工程において、体積分率fが低下し、処理の全工程を終了した後にはその値が100%の値を示した。以上、処理中の被処理材最表面における浸炭濃度が処理完了時よりも高くなるような処理方法においても、処理程度を統一的に解釈し得る処理指標をリアルタイムに測定できる様子を確認することができた。
【実施例2】
【0042】
次に上記測定方法を鋼の窒化処理に応用した例について説明する。
まず、窒化炉内に表面仕上げをしたステンレス鋼SUS304被処理材(縦25mm、横25mm, 高さ10mm)を設置し、300℃まで1時間で昇温した後、75%N-1.5%Ar-H混合気体を導入し、炉内圧を125Paに保ち、印加電圧300Vで60分スパッタ処理をし、被処理材表面の清浄化を行なった。その後410℃まで昇温した後、75%N―H混合気体を導入し、炉内圧を300Paに保ち、印加電圧400Vで60分プラズマ窒化処理を行なった。その後窒化炉内を排気し、炉内で冷却した。このような処理における処理指標を測定した。なお測定には上記実施例と同じ測定装置を用いた。
【0043】
昇温開始直前の被処理材表面の状態を体積分率fが0%の時機として設定し、窒化処理終了時の被処理材表面の状態を体積分率fが100%の時機として設定した。ドルーデモデルとポールモデルとを組み合わせてこの2つのモデルを重み付けして誘電関数ε、εとした。そして実際の測定データからフィッティング処理をして上記誘電関数の最適化を行なった。また、線形回帰解析にはラフネス層を考慮した有効媒質近似を用いた。
【0044】
処理指標を測定の際には、直線偏光を被処理材に入射させ、被処理材表面から放射された反射光の測定を行なった。上記直線偏光は波長250〜1000nmの範囲のものを用いて、被処理材表面で楕円偏光した反射光の縦波、横波の振幅強度比と位相差を計測することにより処理指標である体積分率fを測定した。
【0045】
図2にその結果を示す。
300℃までの昇温を行った最初の1時間では、体積分率fが0%のままであったが、炉内に窒素の導入行われる処理工程時間1時間以降では、体積分率fが上昇し始めた。処理工程時間2〜3時間の窒化処理においては、体積分率fが上昇し、窒化処理終了時に100%の値を示した。以上のようにして、窒化処理を開始する前に体積分率fが0%以上の値を示すような処理方法においても、処理程度を統一的に解釈し得る処理指標をリアルタイムに測定できることを確認することができた。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】浸炭処理における時間−体積分率特性を示すグラフである。
【図2】窒化処理における時間−体積分率特性を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材料の被処理材表面に直線偏光を照射し、楕円偏光した反射光の光学的物理量を計測して複素誘電率の実部と虚部を求め、有効媒質近似を用いた線形回帰解析を行なうことにより、被処理材表面の処理指標を測定する方法において、ドルーデモデル、ローレンツモデル又はポールモデルのうちの何れか2つ以上を組み合わせて、各組み合せ内において各モデルの重み付けをして誘電関数とした金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。
【請求項2】
有効媒質近似における被処理部分全体に対する処理完了部分の体積比率である体積分率を0%とする被処理材の状態、及び前記体積分率を100%とする被処理材の状態を最適な時機に設定した請求項1の金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。
【請求項3】
被処理材を、浸炭処理をするための鋼とした請求項1又は2の金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。
【請求項4】
ドルーデモデルとローレンツモデルを組み合わせてこの2つのモデルを重み付けすることにより被処理材表面の誘電関数をモデル化した請求項3の金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。
【請求項5】
浸炭処理の後に拡散処理をする浸炭処理方法であって、体積分率を100%にする時機を拡散処理終了時とした請求項3又は4の金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。
【請求項6】
被処理材を、窒化処理をするための鋼とした請求項1又は2の金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。
【請求項7】
ドルーデモデルとポールモデルを組み合わせてこの2つのモデルを重み付けすることにより被処理材表面の誘電関数をモデル化した請求項6の金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。
【請求項8】
昇温処理をした後、表面清浄化をして、その後に窒化処理をする窒化処理方法であって、体積分率を0%にする時機を昇温処理開始時とした請求項6又は7の金属材料の表面処理における処理状態のリアルタイム測定方法。

【図1】
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【図2】
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