説明

金属検出機用搬送機

【課題】 被検査体の形状が例えば転がり易い円柱形等である場合や、時間当たりに多数の被検査体を金属検出機に通す場合であっても、被検査体を順次金属検出機に通すことができて、金属が混入している被検査体を確実に選別することができる金属検出機用搬送機を提供すること。
【解決手段】 皮なしソーセージ等の被検査体12を金属検出機3に通すための搬送路を形成する略短円筒形状の案内部11と、案内部11内の底面11bに沿って被検査体12の搬送方向24に圧力流体23を噴射するノズル20とを備え、ノズル20を、被検査体12が供給される領域を避けて案内部11内の底面11bに設けてある。このノズル20から噴射される圧力流体23によって被検査体12を吹き飛ばして、案内部11の底面11bに被検査体12が溜まらないようにして、出口11eから送り出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査体を金属検出機に通すための搬送路を形成する金属検出機用搬送機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の金属検出機用搬送機の一例として、図5に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。この金属検出機用搬送機1は、同図に示すように、ベルトコンベア2を備えており、金属検出機3内に被検査体4を通すための搬送路を形成するものである。金属検出機3は、この金属検出機3内を通過する被検査体4に金属が混入している場合に、検出信号を出力するように構成されている。
【0003】
この金属検出機用搬送機1によると、ベルトコンベア2のローラ5、5、6、6を、磁界に影響を与えず、しかも導電性を有する材料(カーボン入りプラスチック)で形成してあるので、ベルト7に帯電する静電気をこのローラ5、5、6、6及び、ローラ5、5、6、6を支持する支持台8、8、9、9を介して地面側に放電することができる。このように、ベルト7に静電気が帯電しないようにできるので、静電気の蓄積によるスパークノイズの発生を防止できる。その結果、金属検出機3は、スパークノイズによる誤動作をすることなく、被検査体4に混入する金属を正確に検出することができる。
【特許文献1】実開平1−27676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、図5に示す従来の金属検出機用搬送機1では、被検査体4の形状が例えば球形や円柱形である場合は、被検査体4がベルト7上を転がるので、多数の被検査体4が、移動するベルト7上で転がりながら滞留することがある。このように、多数の被検査体4がベルトコンベア2上で滞留すると、被検査体4を1つずつ確実に金属検出機3に通すことができないので、金属が混入している被検査体4を確実に選別することができない。
【0005】
そして、例えば時間当たりに多数の被検査体4を金属検出機3に通すために、ベルトコンベア2の搬送速度を速くすると、被検査体4がベルト7上を更に転がり易くなるので、金属が混入している被検査体4の選別が更に困難になる。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、被検査体の形状が例えば転がり易い円柱形等である場合や、時間当たりに多数の被検査体を金属検出機に通す場合であっても、被検査体を順次金属検出機に通すことができて、金属が混入している被検査体を確実に選別することができる金属検出機用搬送機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る金属検出機用搬送機は、被検査体を金属検出機に通すための搬送路を形成する案内部と、前記案内部内の底面に沿って前記被検査体の搬送方向に圧力流体を噴射するノズルとを備えることを特徴とするものである。
【0008】
この発明に係る金属検出機用搬送機によると、ノズルから噴射された圧力流体は、案内部の底面に沿って、被検査体の搬送方向に高速で流れる。この状態で、例えば被検査体を所定の速度で案内部の入口に供給すると、被検査体は、例えば案内部の側壁内面に接触せずに、案内部の出口に到達してその出口から排出されたり、案内部の側壁内面に接触してその出口から排出される。ただし、被検査体のうち、案内部の出口に到達せずに、その底面上に落下したり、落下しようとするものは、案内部の底面に沿って流れる圧力流体の高速流によって、案内部の出口に吹き飛ばされて送り出される。このようにして、案内部の入口に供給された被検査体を、案内部内に滞留させることなく、その出口から送り出すことができる。よって、例えば案内部を金属検出機に挿通させて配置すると、被検査体を順次金属検出機に確実に通すことができる。
【0009】
そして、この発明に係る金属検出機用搬送機において、前記案内部を略短円筒形状にするとよい。このように、案内部を筒状にすることによって、被検査体が案内部の途中で外部に放出されることなく、出口から確実に排出することができる。そして、案内部の断面を円形にすることによって、ノズルから噴射される圧力流体の流れを層流に近づけることができ、効率よく被検査体を排出することができる。
【0010】
また、この発明に係る金属検出機用搬送機において、前記ノズルを、前記被検査体が前記案内部に供給される領域を避けて、前記案内部内の底面又はその近傍に設けるとよい。このようにすると、案内部内を通過する被検査体が、ノズルに接触して案内部内に滞留することを防止できる。しかも、ノズルから噴射される圧力流体が、案内部の底面に沿って搬送方向に流れる高速流となり、このような高速流を簡単に形成することができる。
【0011】
更に、この発明に係る金属検出機用搬送機において、前記ノズルの吹出し口を、前記被検査体の搬送方向と直交する水平方向に広がる略楕円形とするとよい。このように、ノズルの吹出し口を略楕円形にすると、円形にした場合と比較して、同一の圧力流体の使用量で、案内部の底面に形成される圧力流体の高速流の横幅を、それよりも広げることができる。よって、案内部の比較的広い範囲の底面において、落下したり落下しようとする被検査体を、この高速流によって、確実に案内部の出口に吹き飛ばして送り出すことができる。
【0012】
そして、この発明に係る金属検出機用搬送機において、前記圧力流体が前記搬送方向と略平行する方向に噴射されるように、前記ノズルを設けるとよい。このようにすると、圧力流体の高速流が被検査体の搬送方向と平行するので、被検査体を、案内部に接触しないように略真っ直ぐに搬送して、案内部から送り出すことができる。
【0013】
また、この発明に係る金属検出機用搬送機において、前記被検査体の重量に応じて前記圧力流体の噴射量を調整できる噴射量調整手段を設けるとよい。このようにすると、例えば重量の小さい被検査体に対しては、比較的少ない噴射量によって被検査体を案内部の出口から送り出すことができるので、この場合は、噴射量調整手段によって噴射量が少なくなるように調整することができる。そして、重量の大きい被検査体に対しては、噴射量調整手段によって噴射量が多くなるように調整することができる。これよって、圧力流体を経済的に使用することができる。
【0014】
更に、この発明に係る金属検出機用搬送機において、前記被検査体を前記案内部の入口に供給する供給用筒体の出口と、前記案内部の入口とを互いに間隔を隔てて配置するとよい。このようにすると、例えば案内部を筒状に形成して、圧力流体の高速流が案内部内に形成されたときに、供給用筒体の出口と、案内部の入口との間に形成された隙間から案内部の外側の例えば空気を案内部内に吸い込むことができ、この吸い込んだ空気によって、案内部内の流体の搬送方向の流量を増加させることができる。これによって、被検査体を搬送する力を増大させることができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明に係る金属検出機用搬送機は、案内部の入口に供給された被検査体のうち、案内部の出口に到達せずに、途中の底面上に落下したり、落下しようとするものを、案内部の底面に沿って流れる圧力流体の高速流によって、案内部の出口に吹き飛ばして送り出す構成である。従って、被検査体の形状が例えば転がり易い円柱形等である場合や、時間当たりに多数の被検査体を金属検出機に通す場合であっても、被検査体を順次金属検出機に通すことができて、金属が混入している被検査体を確実に選別することができる。また、例えば被検査体を1つずつ案内部の入口に供給すると、被検査体を1つずつ確実に金属検出機に通して金属混入の検査をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る金属検出機用搬送機(以下、単に「搬送機」と言うこともある。)の実施形態を図1〜図4を参照して説明する。この搬送機10は、図1に示すように、案内部11を有し、この案内部11は、被検査体12を環状に形成された金属検出機3内に通すための搬送路を形成するためのものである。この搬送機10の前段にはケーシング剥離機13が配置されており、搬送機10の後段には、ケーシング異物除去装置(以下、単に「異物除去装置」と言う。)14が配置されている。これらケーシング剥離機13、搬送機10、金属検出機3、及び異物除去装置14は、ソーセージ製造ラインに設けられている。この、被検査体12は、例えば所謂皮なしソーセージである。
【0017】
ケーシング剥離機13は、図1に示すように、連鎖状充填ソーセージ15が供給口に供給されると、各ソーセージを被覆するケーシング16を剥離して、皮なしソーセージ(被検査体)12を製造するためのものである。この製造された皮なしソーセージ12は、剥離機13の吐出口17aから1つずつ吐出されて、搬送機10の入口11aに供給される。連鎖状充填ソーセージ15は、分散加工されたソーセージの原料(食肉)を、先端が封止された短円筒形状のケーシング(セルロース等で人工的に形成されたもの)16内に充填して製造されたものである。なお、図1に示す18、・・・は、搬送ローラ、19はカッターである。搬送ローラ18、・・・は、連鎖状充填ソーセージ15を搬送することができ、皮なしソーセージ12を吐出口17aから吐出するためのものである。カッター19は、ケーシング16を切り開くためのものである。
【0018】
金属検出機用搬送機10は、図2に示すように、案内部11と、ノズル20とを備えている。案内部11は、剥離機13から吐出されてくる被検査体(皮なしソーセージ)12を金属検出機3の挿通孔3aに通すための搬送路を形成するものである。この案内部11は、略短円筒形状であり、略水平に配置された状態で架台21に載置されている。この架台21には、円環状に形成された金属検出機3が設けられており、この金属検出機3の挿通孔3aに案内部11が挿通している。案内部11は、内径が約80mmであり、材質は、磁界に影響を与えない例えばポリエチレン等の合成樹脂である。勿論、案内部11は、磁界に影響を与えないようなこれ以外の材質としても良い。なお、剥離機13の吐出口17aが形成されている吐出筒(供給用筒体)17も略短円筒形状であり、その内径は、案内部11の内径と同一又はそれよりも少し大きい寸法である。そして、案内部11及び吐出筒17は、略同一直線上に配置されており、吐出口17aと、案内部11の入口11aとは、互いに間隔(隙間22)を隔てて配置されている。
【0019】
ノズル20は、図2〜図4に示すように、圧縮空気等の圧力流体23を噴射するものであり、案内部11内の底面11bに接近させて設けてある。ノズル20から噴射された圧力流体23は、案内部11内の底面11bに沿って被検査体12の搬送方向24に略平行して流れる。勿論、ノズル20を、案内部11内の底面11bに当接させて設けてもよい。
【0020】
また、図4に示すように、ノズル20の吹出し口20aは、略楕円形に形成されている。吹出し口20aの略楕円形として広がる方向は、被検査体12の搬送方向24と直交する水平方向である。そして、ノズル20は、搬送方向24と平行して配置されており、これによって、ノズル20は、圧力流体23を搬送方向24と略平行する方向に噴射することができる。なお、略楕円形の吹出し口20aの大きさは、横方向の長径が約13mmであり、縦方向の短径が約6mmである。
【0021】
更に、ノズル20は、図2に示すように、配管25を介して例えば空気圧縮機(図示せず)の吐出口に接続されている。空気圧縮機は、所定圧力の圧力空気(圧力流体)を吐出口から吐出することができる。この吐出された圧力流体は、配管25、25及びノズル20を通って案内部11の内孔11cに吐出される。なお、ノズル20から吐出される圧力流体23の圧力は、例えば約0.54MPaである。そして、この配管25、25の途中には、噴射量調整手段26が設けられている。
【0022】
噴射量調整手段26は、ノズル20から噴射される圧力流体23の流量を調整するための流量調整弁である。この流量調整弁26を操作することによって、必要な流量の圧力流体23をノズル20から噴射させることができる。
【0023】
金属検出機3は、従来と同等のものであり、図2に示すように、被検査体12が案内部11の内孔11cを通過するときに、被検査体12に金属が混入している場合に、検出信号を出力するように構成されている。この金属検出機3が金属を検出する原理は、例えば金属検出機3が発生する磁界が金属によって変化して、この磁界の変化を検出することによって、金属を検出するようにしたものである。
【0024】
異物除去装置14は、図1に示すように、供給口14aを通って勢いよく供給される被検査体(皮なしソーセージ)12を簀の子27に衝突させて、この衝突による衝撃によって被検査体12に付着するケーシング16の切りくず等の異物を除去する装置である。この異物が除去された被検査体12は、排出口14bから排出されて、排出口14bの下方に設置されている搬送コンベア28上に落下する。そして、この搬送コンベア28によって次の加工工程に搬送される。なお、被検査体12から除去された異物は、簀の子27の後方に形成されている吸込み口14cから吸い込まれて所定の容器に貯留される。
【0025】
次に、図1に示すように構成されたケーシング剥離機13、金属検出機用搬送機10、金属検出機3、及び異物除去装置14の動作を説明する。まず、同図に示すように、連鎖状充填ソーセージ15をケーシング剥離機13の供給口13aに供給すると、この連鎖状充填ソーセージ15のケーシング16が剥離されて除去され、そして互いに分離した皮なしソーセージ(被検査体12)が吐出口17aから1つずつ順次吐出される。そして、吐出口17aから吐出された被検査体12は、搬送機10の案内部11の内孔11cを通って異物除去装置14に供給される。そして、異物除去装置14に供給された被検査体12は、ケーシング16の切りくず等の異物が除去されて搬送コンベア28上に排出される。
【0026】
ところで、案内部11の内孔11cを通る被検査体12は、金属検出機3を通るので、金属が混入する被検査体12が通過するときは、金属検出機3が検出信号を出力して、その旨が例えば表示器(図示せず)等で表示される。そして、金属検出機3には、被検査体12が1つずつ順次通過するので、金属が検出された被検査体12を、搬送コンベア28上で1つずつ選別することができる。
【0027】
また、金属検出機用搬送機10によると、図2に示すように、ノズル20から噴射された圧力流体23は、案内部11の底面11bに沿って、被検査体12の搬送方向24に高速で流れる。この状態で、被検査体12が案内部11の入口11aに所定の速度で搬送方向24に向かって供給されているので、被検査体12は、例えば案内部11の側壁内面11dに接触せずに、又は接触しながら案内部11の内孔11cを通って異物除去装置14に供給される。ただし、被検査体12のうち、案内部11の出口11eに到達せずに、底面11b上に落下したり、落下しようとするものは、案内部11の底面11bに沿って流れる圧力流体23の高速流によって、案内部11の出口11eに向かって吹き飛ばされて、異物除去装置14に送り出される。このようにして、案内部11の入口11aに供給された被検査体12を、案内部11内に滞留させることなく、1つずつ順次金属検出機3に通すことができる。
【0028】
従って、被検査体12の形状が例えば転がり易い円柱形(被検査体12である皮なしソーセージは、略円柱形状である。)や球形等である場合や、時間当たりに多数の被検査体12を金属検出機3に通す場合(案内部11内を通過する被検査体12の個数は、例えば30〜35個/秒である。)であっても、被検査体12を順次金属検出機3に通すことができて、金属が混入している被検査体12を確実に選別することができる。また、剥離機13によって被検査体12を1つずつ案内部11の入口11aに供給すると、被検査体12を1つずつ確実に金属検出機3に通して混入金属の有無の検査をすることができる。
【0029】
そして、図2に示すように、案内部11を筒状にすることによって、被検査体12が案内部11の途中で外部に放出されることなく、出口11eから確実に排出することができる。そして、案内部11の断面を円形にすることによって、ノズル20から噴射される圧力流体23の流れを層流に近づけることができ、効率よく被検査体12を排出することができる。
【0030】
また、図2に示すように、ノズル20を、案内部11内の底面11bに接近させて設けてあるのは、例えば、剥離機13から吐出されてくる被検査体12が、ノズル20に衝突して案内部11の底に滞留しないようにするためである。よって、ノズル20は、被検査体12が剥離機13から案内部11内に供給される領域を避ける位置に設けられている。つまり、被検査体12は、案内部11の入口11aの略中央に供給される。そして、ノズル20を、案内部11内の底面11bに接近させて設けることによって、ノズル20から噴射される圧力流体23が、案内部11の底面11bに沿って搬送方向24に流れる高速流となり、このような高速流を簡単に形成することができるからである。このように、案内部11の底面11bに沿って搬送方向24に流れる高速流は、被検査体12を、案内部11に貯留されないように確実に異物除去装置14に送り込むことができる。
【0031】
更に、図4に示すように、ノズル20の吹出し口20aを略楕円形にすると、円形にした場合と比較して、同一の圧力流体23の使用量で、案内部11の底面11bに形成される圧力流体23の高速流の横幅を、それよりも広げることができる。よって、案内部11の比較的広い範囲の底面11bにおいて、落下したり落下しようとする被検査体12を、この高速流によって、確実に案内部11の出口11eに吹き飛ばして送り出すことができる。
【0032】
そして、図2〜図4に示すように、ノズル20の吹出し口20aを含む直線部を、被検査体12の搬送方向24と平行するように設けてあるので、圧力流体23の高速流が被検査体12の搬送方向24と平行するように形成される。これによって、被検査体12を、案内部11に接触しないように略真っ直ぐに搬送して、案内部11から送り出すようにすることができる。
【0033】
また、図2に示す配管25、25の途中に設けた流量調整弁26を操作することによって、ノズル20から噴射される圧力流体23の噴射量を調整できる。つまり、例えば重量の小さい被検査体12に対しては、比較的少ない噴射量によって被検査体12を案内部11の出口11eから送り出すことができるので、この場合は、流量調整弁26を操作することによって噴射量が少なくなるように調整することができる。そして、重量の大きい被検査体12に対しては、流量調整弁26を操作して、噴射量が多くなるように調整することができる。これよって、圧力流体を経済的に使用することができる。
【0034】
更に、図2に示すように、吐出口17aと、案内部11の入口11aとは、互いに隙間22を隔てて配置されている。このようにすると、圧力流体23の高速流が案内部11内に形成されたときに、吐出口17aと、案内部11の入口11aとの間に形成された隙間22から案内部11の外側の例えば空気を案内部11内に吸い込むことができ、この吸い込んだ空気によって、案内部11内の流体(空気)の搬送方向24の流量を増加させることができる。これによって、被検査体12を搬送する力を増大させることができる。
【0035】
ただし、上記実施形態では、図3に示すように、案内部11を短円筒形状としたが、これに代えて、断面が円形以外の筒状体としてもよい。
【0036】
そして、上記実施形態では、図2に示すように、案内部11を短円筒形状としたが、これに代えて、断面が略半円形の樋状体としてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、図3に示すように、1つのノズル20を設けたが、これに代えて、2以上のノズル20を互いに平行させて案内部11の底面11bに設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上のように、本発明に係る金属検出機用搬送機は、被検査体の形状が例えば転がり易い円柱形等である場合や、時間当たりに多数の被検査体を金属検出機に通す場合であっても、被検査体を順次金属検出機に通すことができて、金属が混入している被検査体を確実に選別することができる優れた効果を有し、このような金属検出機用搬送機等に適用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明の実施形態に係る金属検出機用搬送機をソーセージ製造ラインに設けた状態を示す正面図である。
【図2】同実施形態に係る同搬送機を示す拡大縦断面図である。
【図3】同実施形態に係る同搬送機を示すA−A断面図である。
【図4】同実施形態に係る同搬送機に設けられているノズルを示す部分拡大断面図である。
【図5】従来の金属検出機用搬送機を示す正面図である。
【符号の説明】
【0040】
3 金属検出機
3a 挿通孔
10 金属検出機用搬送機
11 案内部
11a 案内部の入口
11b 案内部の底面
11c 案内部の内孔
11d 案内部の側壁内面
11e 案内部の出口
12 被検査体
13 ケーシング剥離機
13a、14a 供給口
14 ケーシング異物除去装置
14b 排出口
14c 吸込み口
15 連鎖状充填ソーセージ
16 ケーシング
17 吐出筒
18 搬送ローラ
19 カッター
20 ノズル
20a 吐出口
21 架台
22 隙間
23 圧力流体
24 搬送方向
25 配管
26 流量調整弁
27 簀の子
28 搬送コンベア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査体を金属検出機に通すための搬送路を形成する案内部と、前記案内部内の底面に沿って前記被検査体の搬送方向に圧力流体を噴射するノズルとを備えることを特徴とする金属検出機用搬送機。
【請求項2】
前記案内部が略短円筒形状であることを特徴とする請求項1記載の金属検出機用搬送機。
【請求項3】
前記ノズルを、前記被検査体が前記案内部に供給される領域を避けて、前記案内部内の底面又はその近傍に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の金属検出機用搬送機。
【請求項4】
前記ノズルの吹出し口は、前記被検査体の搬送方向と直交する水平方向に広がる略楕円形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の金属検出機用搬送機。
【請求項5】
前記圧力流体が前記搬送方向と略平行する方向に噴射されるように、前記ノズルが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の金属検出機用搬送機。
【請求項6】
前記被検査体の重量に応じて前記圧力流体の噴射量を調整できる噴射量調整手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の金属検出機用搬送機。
【請求項7】
前記被検査体を前記案内部の入口に供給する供給用筒体の出口と、前記案内部の入口とを互いに間隔を隔てて配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の金属検出機用搬送機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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