説明

金属溶湯の連続噴霧方法およびこれに用いる連続噴霧装置

【課題】金属溶湯を安定して粉化でき且つ微細な粒径の粉末の噴霧も確実に行える金属溶湯の連続噴霧方法およびこれに用いる連続噴霧装置を提供する。
【解決手段】垂直に流下する金属溶湯Mに対し、斜め下向き且つほぼ逆円錐形にアルゴンなどの不活性ガス(噴霧媒体)Gをリング状の噴射口33から噴射する噴射ノズル30と、係る噴霧ノズル30の上方に位置し且つほぼ逆円錐形に噴射される上記噴霧媒体Gの内側に対しリング状の噴射口23から不活性ガス(補助噴霧媒体)gをほぼ円柱形にして噴射する補助噴射ノズル20と、を含む、金属溶湯の連続噴霧装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細径で流下する金属溶湯を噴霧して金属粉末を安定して製造するための金属溶湯の連続噴霧方法およびこれに用いる連続噴霧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流下する金属溶湯にアトマイズガスを吹き付けて金属粉末を製造するに際し、粉化点付近における金属粉末の吹き上げを防ぐため、金属溶湯に対しノズルのリング(円環)状を呈する噴射口から噴霧媒体である不活性ガスを噴射するアトマイズ開始初期に、アトマイズガスの吹き付け圧力を低くするガスアトマイズによる金属粉末の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平3−140402号公報 (第1〜3頁、第1図)
【0004】
しかしながら、前記金属粉末の製造方法のように、リング形状の噴射口から斜め下向きで且つ粉化点に向かって噴霧媒体であるアトマイズガスを逆円錐形状に噴射した場合、係るアトマイズガスに囲まれた噴射口から噴霧焦点までの逆円錐形状の空間は、減圧状態となる。このため、たとえアトマイズ開始初期にアトマイズガスの吹き付け圧力を低くしても、粉化点で形成された金属粉末の一部は、新たなアトマイズガスと衝突して、上記減圧空間に吹き上がることがある。その結果、当該減圧空間に不規則な流れを生じるため、係る減圧空間の中心部を垂直に流下する金属溶湯と干渉し、当該金属溶湯の流れに振れが発生する。これに起因して、安定したアトマイズ(噴霧)を連続して行うことが困難になる場合があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、金属溶湯を安定して粉化でき且つ微細な粒径の粉末の噴霧も確実に行える金属溶湯の連続噴霧方法およびこれに用いる連続噴霧装置を提供する、ことを課題とする。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、発明者らの鋭意研究および調査の結果得られたもので、粉化点(噴霧焦点)に向かって噴射される噴霧媒体の内周面側に沿って補助噴霧媒体を流す、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明による金属溶湯の連続噴霧方法(請求項1)は、垂直に流下する金属溶湯に対し、斜め下向き且つほぼ逆円錐形に噴霧媒体を噴射して、前記金属溶湯を金属粉末に粉化すると共に、ほぼ逆円錐形に噴射される上記噴霧媒体に対し、その内側から補助噴霧媒体をほぼ円柱形にして噴射する、ことを特徴とする。
【0007】
これによれば、前記補助噴霧媒体は、ほぼ逆円錐形に噴射されて流下する前記噴霧媒体の内側に達し且つその内側面に沿って噴霧焦点に向かって集束するような流下する。このため、噴霧焦点で形成された金属粉末は、新たな不活性ガスと衝突しても、補助噴霧媒体に遮られるので、噴霧媒体の内側に位置する減圧空間に吹き上がらなくなるか、著しく抑制される。従って、金属溶湯の流れに振れが発生じず、安定した噴霧(アトマイズ)により所望の粒径である金属粉末を連続して噴霧することができる。
尚、前記噴霧媒体や補助噴霧媒体には、アルゴン、窒素、ヘリウムなど不活性ガスのほか、水も含まれる。
【0008】
付言すれば、本発明には、前記補助噴霧媒体の噴霧圧力は、前記噴霧媒体の噴霧圧力よりも小さく、且つ補助噴霧媒体の噴霧流量は、噴霧媒体の噴霧流量よりも少ない、金属溶湯の連続噴霧方法も含まれ得る。また、本発明には、前記補助噴霧媒体の噴霧圧力は、前記噴霧媒体の噴霧圧力の5分の1以下であり、且つ補助噴霧媒体の噴霧流量は、噴霧媒体の噴霧流量の10分の1以下である、金属溶湯の連続噴霧方法も含まれ得る。
これらによる場合、補助噴霧媒体が、ほぼ逆円錐形状に流下する噴霧媒体を突き破ることなく、当該噴霧媒体の内側に沿って確実に流下させることが可能となる。補助噴霧媒体の噴霧圧力は、望ましくは噴霧媒体の約10分の1以下、より望ましくは約200分の1以下とし、補助噴霧媒体の噴霧流量は、望ましくは噴霧媒体の約25分の1以下である。
【0009】
一方、本発明による金属溶湯の連続噴霧装置(請求項2)は、垂直に流下する金属溶湯に対し、斜め下向き且つほぼ逆円錐形に噴霧媒体をリング状の噴射口から噴射する噴射ノズルと、係る噴霧ノズルの上方に位置し且つほぼ逆円錐形に噴射される上記噴霧媒体の内側に対し、リング状の噴射口から補助噴霧媒体をほぼ円柱形にして噴射する補助噴射ノズルと、を含む、ことを特徴とする。
これによれば、噴射ノズルの噴射口から噴霧媒体をほぼ逆円錐形に噴射させると共に、係る噴霧媒体の内側面に対し、補助噴射ノズルの噴射口から補助噴霧媒体をほぼ円柱形にして噴射し且つ噴霧媒体の内側に沿って流下させることができる。従って、金属溶湯の流れに振れが発生せず、安定したアトマイズによって、所望の粒径を有する金属粉末を製造することに寄与することができる。
【0010】
また、本発明には、前記噴射ノズルの噴射口は、垂直線に対し前記金属溶湯が流下する軌跡寄りに2〜10度傾斜している、金属溶湯の連続噴霧装置(請求項3)も含まれる。これによれば、噴霧媒体をほぼ逆円錐形状にして流下することが確実となる。尚、上記傾斜が2度未満では、逆円錐形状の噴射が困難となり、一方、上記傾斜が10度を超えると、円錐形状に噴射される噴霧媒体の内側空間が狭くなり、補助噴霧媒体を噴霧するための空間が確保し難くなるため、これらを除いた上記範囲とした。
【0011】
更に、本発明には、前記補助噴射ノズルの噴射口は、垂直線と平行か、あるいは前記金属溶湯が流下する軌跡寄りに10度以下の範囲で傾斜している、金属溶湯の連続噴霧装置(請求項4)も含まれる。これによれば、ほぼ逆円錐形状にして流下する噴霧媒体の内側面に対し、補助噴霧媒体をほぼ円柱形または垂直断面がほぼ逆台形状にして確実に噴射することができる。尚、上記傾斜が10度を超えると、補助噴霧媒体の流下する形状がほぼ逆円錐形状に近付き、噴霧媒体の内側面に一定の直径で噴射できなくなるため、上記範囲を除いたものである。
【0012】
付言すれば、本発明には、前記補助噴射ノズルの上に、炉底に電磁ノズルを取り付けた溶解炉が配置されている、金属溶湯の連続噴霧装置も含まれ得る。これによる場合、流下する金属溶湯の径や流量を精度良く制御できるため、一層安定した金属溶湯の連続噴霧方法が可能となる。
また、本発明には、前記溶解炉は、水冷式の銅製ルツボと、その外周に円筒形状に巻き付けたコイルとを含むセミレビテーション溶解炉である、金属溶湯の連続噴霧装置も含まれ得る。これによる場合、溶解すべく原料を後述するローレンツ斥力により、ほぼ版球形に浮揚して溶解できるめ、耐火物による汚染の少ない清浄な金属溶湯を確実に注下させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明による金属溶湯の連続噴霧装置1を示す垂直断面図、図2は、係る連続噴霧装置1の要部を示し且つその切断面を含む分解斜視図である。
金属溶湯の連続噴霧装置1は、図1,図2に示すように、セミレビテーション溶解炉2内から電磁ノズル10を介して垂直に流下する金属溶湯Mに対し、アルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス(噴霧媒体)Gを逆円錐形状に噴射する噴霧ノズル30と、係る噴霧ノズル30の上方に位置し、上記不活性ガスGの内側に補助不活性ガス(補助噴霧媒体)gをほぼ円柱形に噴射する補助噴霧ノズル20と、を含んでいる。
【0014】
図1,図2に示すように、セミレビテーション(半磁気浮揚)溶解炉2は、銅からなり全体が円筒形で且つ中空部4を内蔵する炉体3と、係る炉体3の外周面に沿って螺旋状の巻き付けた高周波誘導コイル8と、を備えている。
上記炉体3は、その円周方向に配置される図示しない複数の垂直な絶縁スリットにより、複数のセグメントに分割されていると共に、上端部5の給水孔6、中空部4、および排水孔7の順路で、冷却水wが循環して供給される。
【0015】
前記セミレビテーション溶解炉2の作用は、次の通りである。
先ず、上記炉体3の内側に原料である例えばチタン合金を装入し、高周波誘導コイル8に所要の高周波電流を通電する。すると、係るコイル8の周囲に形成される磁界が炉体3を透過し、内側の上記チタン合金に浸透し、その表面に誘導される表皮電流により生じるジュール熱によって、当該チタン合金を加熱し且つ溶融する。係るチタン合金の溶融金属Mには、上記コイル8により誘導されて誘導電流が流れると共に、これらの電流間に生じる反発力(ローレンツ斥力)によって、図1に示すように、溶融金属Mは、炉体3の内側において側壁から離れ且つ半球形状に立ち上がって半浮揚状態となる。尚、溶融金属Mは、炉体3の側壁および電磁ノズル10の水平部12に接触して冷却されるため、係る側壁の内側面の下部および水平部12上に、図示しない凝固シェルが形成される。
【0016】
図1,図2に示すように、前記セミレビテーション溶解炉2の炉体3の炉底には、電磁ノズル10の水平部12が嵌装されている。係る電磁ノズル10は、円環状の水平部12と、その下側に連なるコーン部13、およびその下側に連なる出湯口14を有する本体11と、係る本体11の外周面に沿って螺旋状で且つ逆円錐形状に巻き付けた高周波誘導コイル16と、を備えている。上記本体11に内蔵される中空部15には、前記同様に冷却水が循環して供給される。
上記電磁ノズル10の使用方法は、次の通りである。
先ず、上記誘導コイル16に通電して磁界を形成し、係る磁界により、金属製の本体11に誘導電流が流れ且つこれが加熱される。この際、本体11は、その発熱により前回の溶解時にコーン部13および出湯口14の内側で凝固したほぼ逆円錐形の凝固シェルを溶解すると共に、図1,図2に示すように、出湯口14から細径の金属溶湯Mが垂直且つ連続して流下する。
【0017】
図1,図2に示すように、前記電磁ノズル10の下方には、公知の耐火材からなる耐熱パイプ18を介して、リング形状の噴霧ノズル30と、その上方に位置するリング形状の補助噴霧ノズル20とが、同心にして配置されている。
補助噴霧ノズル20は、中央に断面円形の垂直孔24を有するリング形の本体21、その内側に内蔵されるリング形の補助媒体供給室22、係る供給室22の底面の最内周部から垂下するリング状で且つ断面スリット状の噴射口23、および上記媒体供給室22に連通する一対の給気管26,27を備える。
尚、噴射口23は、幅が約0.5〜1mmであり、垂直線に対し前記金属溶湯Mが流下する軌跡寄りに10度以下の範囲で傾斜させても良い。
【0018】
また、噴霧ノズル30は、中央に断面円形の垂直孔34を有するリング形の本体31、その内側に内蔵されるリング形の媒体供給室32、係る供給室32の底面の最内周付近から斜め内側向きに垂下するリング状の噴射口33、および上記媒体供給室32に連通する一対の給気管36,37を備えている。
上記噴射口33は、垂直断面において中間の幅が約1.0mmと狭くなるオリフィス形状の断面を有している。また、図1に示すように、給気管36,37は、給気ヘッダ38,39にそれぞれ連通している。
【0019】
図1に示すように、前記噴霧ノズル30は、その本体31の外側に円盤状に張り出すフランジ35を介して、密閉可能なチャンバ40の天板に固定されると共に、リング状の噴射口33は、当該チャンバ40の天板の明けた開口部42の内側に露出している。
図3の水平断面図で示すように、補助噴霧ノズル20において、一対の給気管26,27の補助媒体供給室22への開口位置は、本体21の中心を通過する径線に対し、約20度の角度θで傾いた位置にあり、係る位置において、当該給気管26,27の軸線が平行で且つ対称になるように、やや接線状とされている。
また、図4の水平断面図で示すように、噴霧ノズル30において、一対の給気管36,37の媒体供給室32への開口位置は、本体31の中心を通過する径線に対し、約20度の角度θで傾いた位置にあり、係る位置において、当該給気管36,37の軸線が平行で且つ対称になるように、やや接線状とされている。
【0020】
給気管26,27および給気管36,37を以上のように配管することで、補助媒体供給室22内または媒体供給室32内において、それぞれの不活性ガスG、gを均一な圧力で導入し且つリング状の噴射口23,33の全周から均一な流量および圧力で、それぞれ不活性ガスを噴射することができる。
図1,2に示すように、噴霧ノズル30の上方に補助噴霧ノズル20を同心にして配置すると、当該補助噴霧ノズル20の噴射口23は、噴霧ノズル30における本体31の垂直孔34の内側に開口するように設定されている。
【0021】
図1,2に示すように、噴霧ノズル30では、媒体供給室32内に導入された噴霧媒体の不活性ガスGは、リング状の噴射口33の全周から斜め下向きで且つ逆円錐形状にして噴射される。係る不活性ガスGが集束する粉化点(噴霧焦点)Fには、前記溶解炉2で溶解され、且つ前記電磁ノズル10により出湯された金属溶湯Mが垂直に流下する。
一方、補助噴霧ノズル20では補助媒体供給室32内に導入された補助噴霧媒体の不活性ガスgは、リング状の噴射口23の全周から垂直で且つ円柱形状にして噴射された後、逆円錐形状に流下する上記不活性ガスGの内側に到達する。この際、後述するように、不活性ガスgは、その圧力および流量が不活性ガスGの噴霧圧力の数分の1乃至数10分の1であるため、流下する不活性ガスGを突き破ることなく、その内側面に沿って円錐形状に流下しつつ粉化点Fに向かって集束する。
【0022】
ここで、以上のような金属溶湯の連続噴霧装置1を用いる本発明における金属溶湯の連続噴霧方法について、図5,図6に基づいて説明する。
図5,図6に示すように、給気管36,37から媒体供給室32に導入されたアルゴンなどの不活性ガスGは、当該媒体供給室32内を旋回しつつ均圧化された後、リング状の噴射口33から、垂直線に対して金属溶湯Mが注下する軌跡寄りに2〜10度斜め下向きで且つ全体が逆円錐形状にして噴射される。係る不活性ガスGは、約50気圧(atm)の圧力で噴射され、粉化点Fで集束する。
この際、円錐形状を呈して噴射された不活性ガスGの内側に位置する円錐形の空間は、1気圧未満の減圧状態となる。尚、不活性ガスGの外側であるチャンバ40内は、1気圧超の加圧空間である。
【0023】
一方、図5,図6に示すように、給気管26,27から補助媒体供給室22に導入されたアルゴンなどの不活性ガスgは、補助噴霧ノズル20におけるリング状の輻射口22から円筒形状にして、前記不活性ガスGの内側に向けて約1.5気圧の圧力で噴射される。係る不活性ガスgは、不活性ガスGの内側に沿って円錐形状して流れ、粉化点Fに向かって集束する。この際、不活性ガスgは、減圧状態である不活性ガスGの内側空間を流下するため、その流速が低下しにくい。尚、不活性ガスgの流量は、不活性ガスGの流量の約25分の1である。
前記セミレビテーション溶解炉2で溶解され、且つ前記電磁ノズル10により出湯された細径の金属溶湯Mは、図5に示すように、耐熱パイプ18と、補助噴霧ノズル20および噴霧ノズル30の垂直孔24,34との中心付近とを経た後、粉化点Fに流下する。係る金属溶湯Mは、上記粉化点Fに到達した際、当該粉化点Fに集束する前記不活性ガスGと衝突するため、急速に冷却および粉化され、所望粒径の金属粉末Pとなって前記チャンバ40内に順次堆積する。
【0024】
ところで、前記金属溶湯Mおよび金属粉末Pの一部は、上記粉化点Fから減圧状態である不活性ガスGの内側に位置する円錐形の空間内に吹き上がろうとする。
しかしながら、本発明の連続噴霧方法では、図5,図6に示すように、補助噴霧ノズル20から噴射された前記不活性ガスgが、不活性ガスGの内側に沿って逆円錐形状で且つ粉化点Fに向かって集束して流れている。このため、上記吹き上がろうとする金属溶湯Mや金属粉末Pの一部は、当該不活性ガスgによってほとんどが遮断される。
その結果、金属溶湯Mおよび金属粉末Pの吹き上がりに起因する金属溶湯Mの振れが解消されるため、所要の粉化による粒径を有する金属粉末Pを安定して確実に製造することが可能となる。
【0025】
本発明は、前述した形態に限定されるものではない。
前記噴霧媒体Gや補助噴霧媒体gには、不活性ガスに替えて、それぞれ水を用いても良い。あるいは、前記圧力および流量の関係を保つならば、噴霧媒体Gおよび補助噴霧媒体gの一方を不活性ガスとし且つ他方を水としても良い。
また、前記補助噴霧ノズル20やノズル噴霧ノズル30の噴射口23,33は、多数の貫通孔をリング形状に配置した形態としたり、複数のノズルを互いに接近または隣接させ且つリング形状に配置した形態としても良い。
更に、前記セミレビテーション溶解炉2に替えて、炉底から出湯が可能な別タイプの溶解炉、あるいはタンディッシュなどにしても良い。
加えて、前記電磁ノズル10に替えて、水平方向のに耐火製の弁がスライドするスライディングゲートを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明における金属溶湯の連続噴霧装置を示す垂直断面図。
【図2】上記連続噴霧装置の要部を示し且つその切断面を含む分解斜視図
【図3】上記連続噴霧装置における補助噴霧ノズルの水平断面図。
【図4】上記連続噴霧装置における噴霧ノズルの水平断面図。
【図5】本発明の連続噴霧方法の概略を示す垂直断面図。
【図6】上記連続噴霧方法の概略を示す斜視図。
【符号の説明】
【0027】
1……連続噴霧装置
20…補助噴霧ノズル
23…補助噴霧ノズルの噴射口
30…噴霧ノズル
33…噴霧ノズルの噴射口
M……金属溶湯
G……不活性ガス(噴霧媒体)
g……不活性ガス(補助噴霧媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直に流下する金属溶湯に対し、斜め下向き且つほぼ逆円錐形に噴霧媒体を噴射して、上記金属溶湯を金属粉末に粉化すると共に、
ほぼ逆円錐形に噴射される上記噴霧媒体に対し、その内側から補助噴霧媒体をほぼ円柱形にして噴射する、
ことを特徴とする金属溶湯の連続噴霧方法。
【請求項2】
垂直に流下する金属溶湯に対し、斜め下向き且つほぼ逆円錐形に噴霧媒体をリング状の噴射口から噴射する噴射ノズルと、
上記噴霧ノズルの上方に位置し且つほぼ逆円錐形に噴射される上記噴霧媒体の内側に対し、リング状の噴射口から補助噴霧媒体をほぼ円柱形にして噴射する補助噴射ノズルと、を含む、
ことを特徴とする金属溶湯の連続噴霧装置。
【請求項3】
前記噴射ノズルの噴射口は、垂直線に対し前記金属溶湯が流下する軌跡寄りに2〜10度傾斜している、
ことを特徴とする請求項2に記載の金属溶湯の連続噴霧装置。
【請求項4】
前記補助噴射ノズルの噴射口は、垂直線と平行か、あるいは前記金属溶湯が流下する軌跡寄りに10度以下の範囲で傾斜している、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の金属溶湯の連続噴霧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−241490(P2006−241490A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55457(P2005−55457)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(000003713)大同特殊鋼株式会社 (916)
【Fターム(参考)】