説明

鉛丹の製造装置及び鉛丹の製造方法

【課題】 省エネルギーであり、かつ、粒子径が小さく、酸化度の高い鉛丹の製造方法を提供する。
【解決手段】 一酸化鉛を主成分とし、金属鉛が含まれている鉛粉1を、酸素を含む雰囲気の反応炉で攪拌羽根18を用いて攪拌をしながら約450℃で焼成する。ここで、複数段より構成される反応炉b,cを用い、鉛粉1は、最上段の反応炉19bから順に下段の反応炉19cに自然落下させながら焼成する。そして、最上段の反応炉19bと次段の反応炉19cとの間には、粉砕羽根22を用いた粉砕機21を設けて凝集した粉末を粉砕する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池の原材料として使用されている鉛丹の製造装置及び鉛丹の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池は安価で信頼性の高い蓄電池として、自動車用バッテリ、フォークリフトなどの電動車、及び、無停電電源装置などの、さまざまな用途に用いられている。一般的には、これらの用途に用いられている鉛蓄電池用の電極板としては、製造コストが安価であり、大量生産が可能であるペースト式電極板が使用されている。なお、ペースト式電極板は、鉛合金製の集電体にペースト状活物質を塗着し、熟成・乾燥して製造している。
【0003】
ペースト式電極板の熟成や化成を効率良く行う手段として、ペースト状活物質中に、鉛丹を添加する手法が一般的に行われている。なお、鉛丹の製造方法としては、図3に示すような回転キルン炉14を用いて、炉心20を回転させながら、450℃付近で焼成して製造する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この方法は、図3に示すように、例えば、ヒータ13で約450℃に加熱されている加熱炉12の内部に、回転キルン炉14を設置する。そして、供給フィーダ11に蓄積されている一酸化鉛と金属鉛との混合物である鉛粉1を、回転キルン炉14の炉芯20内に供給し、炉芯20を回転をさせながら、酸素を含む雰囲気中で酸化反応させて鉛丹2を焼成する手法である。なお、一酸化鉛と金属鉛との混合物である鉛粉1は、ボールミル法又はバートンポット方によって工業的に製造するのが一般的である。
【0005】
また、金属鉛と一酸化鉛の混合粉末である鉛粉1を用いて鉛丹2を焼成する際に、多量の鉛粉1を短時間に供給すると、焼成の初期に急激な酸化反応が起こり、異常な自己発熱が起こることが知られている。そこで、この焼成初期の急激な酸化反応を抑制する手段として、金属鉛と一酸化鉛の混合粉末に、あらかじめ生成物である鉛丹2を添加しておき、それを450℃付近で焼成して鉛丹2を製造する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特公昭55−40522号公報
【特許文献2】特許2701481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、上述したような回転キルン炉14を用いて焼成して鉛丹2を製造する方法を用いると、比較的簡単な装置で、酸化度が高く、酸化度のバラツキも少ない良質の鉛丹2を製造することができる。しかしながら、この方法では、焼成反応に用いている重量物である炉芯20自体を回転させながら鉛丹を製造しているために、炉芯20の回転運動に多大な電力(エネルギー)を必要とし、省エネルギーの面からも好ましくない。また、製造装置自体の寸法が長くなり、設置面積も大きくなるという設備上の問題点もある。
【0008】
そこで、図2に示すように、反応炉19a自体は固定しておき、攪拌羽根18を用いて攪拌しながら450℃付近で焼成する方法が考えられる。すなわち、ヒータ13で約450℃に加熱されている加熱炉12内に、反応炉19aを固定して設置する。そして、供給フィーダ11から、金属鉛と一酸化鉛の混合粉末である鉛粉1を反応炉19a内に供給し、攪拌羽根18で攪拌しながら鉛丹2を焼成する方法である。この方法を用いると、回転する部分は軸芯17と攪拌羽根18であるために軽量で、回転キルン炉14を用いる場合に比べて省エネルギー化することができる。
【0009】
しかしながら、図2に示すような手法で鉛丹を製造すると、図3に示すような回転キルン炉14を用いた場合に比べて、生成される粒子径が大きく、酸化度の低く、酸化度のバラツキも大きい鉛丹2が製造されるという問題点が明らかになった。この理由としては、攪拌羽根18では焼成時の攪拌力が不十分であり、粉末粒子の凝集が起こりやすくなっているためと考えられる。
【0010】
なお、粒子径の大きい凝集した鉛丹2を使用すると、その凝集を解くために、ペースト状活物質の混練時間を長くする必要性や、混練後における比較的大きな鉛丹粒子の残留物の存在によって、鉛合金製の集電体への密着性が低下するなどの問題点がある。また、酸化度のバラツキが大きい鉛丹を使用すると、それを用いた電極板の熟成時間や化成時間も安定して設定できないという問題点もある。
【0011】
本発明の目的は、上記した課題を解決するものであり、省エネルギーであり、粒子径が小さく、酸化度が高く、そのバラツキも小さい鉛丹の製造装置及びそれを用いた鉛丹の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した課題を解決するために、本発明では、上下方向に複数段の反応炉を設け、鉛丹を焼成する際には攪拌羽根を用いて攪拌しながら行うようにした。さらに、最上段の反応炉とその下段の反応炉との間には粉砕機を設けて、凝集した粉末を粉砕をしながら焼成するようにした。
【0013】
すなわち、請求項1の発明は、一酸化鉛を主成分とし、金属鉛が含まれている鉛粉を、酸素を含む雰囲気の反応炉で攪拌をしながら焼成する鉛丹の製造装置において、
前記反応炉は、上下方向に複数段より構成されており、
前記鉛粉は、上段の反応炉から順に下段の反応炉に自然落下させながら焼成され、
前記上段の反応炉と次段の反応炉との間には粉砕機が設けられており、
前記粉砕機によって、凝集した粉末が粉砕されることを特徴とするものである。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記反応炉には、回転する攪拌羽根が設けられており、
前記攪拌は、前記攪拌羽根によって行われることを特徴とするものである。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記粉砕機には、回転する粉砕羽根が設けられており、
前記凝集した粉末は、前記粉砕羽根によって粉砕されることを特徴とするものである。
【0016】
請求項4の発明は、一酸化鉛を主成分とし、金属鉛が含まれている鉛粉を、酸素を含む雰囲気の反応炉で攪拌をしながら焼成する鉛丹の製造方法において、
前記反応炉は、上下方向に複数段より構成されており、
前記鉛粉は、上段の反応炉から順に下段の反応炉に自然落下させながら焼成され、
前記上段の反応炉と次段の反応炉との間には粉砕機が設けられており、
前記粉砕機によって、凝集した粉末が粉砕されることを特徴とするものである。
【0017】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記反応炉には、回転する攪拌羽根が設けられており、
前記攪拌は、前記攪拌羽根によって行われることを特徴とするものである。
【0018】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5の発明において、前記粉砕機には、回転する粉砕羽根が設けられており、
前記凝集した粉末は、前記粉砕羽根によって粉砕されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明を用いると、鉛丹の製造装置自体をコンパクト化することができるため省エネルギーであり、かつ、粒子径が小さく、酸化度が高く、酸化度のバラツキも小さい鉛丹を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0021】
1.本発明に係わる鉛丹の製造装置
本発明に係わる鉛丹の製造装置の一実施例の概略図を図1に示す。本発明に係わる鉛丹の製造装置は、上段の反応炉19bと下段の反応炉19cとの上下方向に二段構造で構成されている。そして、上段の反応炉19bと下段の反応炉19cとの間には、回転する粉砕羽根22を有する粉砕機21を設けることを特徴としている。これらの反応炉は、例えば、直径が約400mm、長さはそれぞれ約6000、5000mmであり、酸素雰囲気中での加熱によって鉛丹化反応を進行させている。
【0022】
すなわち、加熱装置として、例えば、ヒータ13で約450℃に加熱されている加熱炉12の内部に、上段の反応炉19bと下段の反応炉19cとが固定して設置されている。供給フィーダ11から、例えば、ボールミル法で製造した金属鉛と一酸化鉛の混合粉末である鉛粉1を、最初に上段の反応炉19bの一方の端部(図1においては、入口側、すなわち左端部。)から連続して供給する。上段の反応炉19bの内部では、酸素を含む雰囲気中、例えば空気中で、複数個の攪拌羽根18の付いた軸芯17が低速で回転(例えば、回転数として30回転/分。)することによって粉末の攪拌を行う。粉末は、加熱され、攪拌されて、酸化反応を伴いながら順に他方の端部(図1においては、出口側、すなわち左端部。)へ送り出されて移動して行く。
【0023】
ここで、詳細な実験の結果、供給フィーダ11から連続して供給される鉛粉1は、供給された直後の反応炉19bの入口付近(入口側)で酸化反応とともに急激な凝集が起こることが明らかになった。すなわち、粉末の凝集は、鉛丹化反応の初期の段階において発生することが明らかになった。なお、粉末の凝集が起こると粒子自体が粗大化し(以下、凝集粉末3と呼ぶ。)、特に凝集粉末3の中心部付近では、その後の酸化反応が起こりにくくなるために、粉末全体として酸化度の低い鉛丹2が製造される。そして、粉末の粒子径が大きくなるほど、その中心部において鉛丹化されにくくなるとともに、酸化度のバラツキも大きくなる。
【0024】
本発明に係わる製造装置では、上段の反応炉19bの右端部(出口側)に達した凝集粉末3は、下方に自然落下するようにした。そして、上段の反応炉19bの右端(出口側)の下方には、粉砕機21を設置するようにした。ここで、粉砕機21には、高速で回転(例えば、回転数として1800回転/分。)する多数枚の粉砕羽根22が設置されている。また、粉砕機21の下側には、ステンレス板に多数の開孔部を有するメッシュ23が設置されている。
【0025】
そして、自然落下した凝集粉末3は、粉砕機21の粉砕羽根22に接触すると、弾き飛ばされて、粉砕機21内部の壁面等と衝突し、その衝撃で凝集が解かれて細かく粉砕される(以下、粉砕粉末4と呼ぶ。)。その後、粉砕粉末4は、メッシュ23の穴を通過して下段の反応炉19cに自然落下していく。なお、一回の衝突のみでは粉砕が不十分であり、メッシュ23の穴を通過できなかった凝集粉末3は、メッシュ23の上方に蓄積し、再び粉砕羽根22に弾き飛ばされ、衝突を繰り返して、最終的には細かく粉砕されることになる。
【0026】
その後、粉砕機21のメッシュ23から自然落下した粉砕粉末4は、下方に設置されている反応炉19cに連続して供給される。反応炉19cでは、上述した反応炉19bと同様に、酸素を含む雰囲気中で、複数個の攪拌羽根18の付いた軸芯17が低速で回転(例えば、回転数として30回転/分。)することによって粉末の攪拌が行われ、さらに酸化反応を経ながら順に右方向へ移動して行き、鉛丹化反応が終了して鉛丹2の粉末が完成する。
【0027】
2.実施例
上述したように、図1に示すような本発明に係わる鉛丹の製造装置を用いて実験した。供給フィーダ11から、ボールミル法で製造した一酸化鉛と金属鉛との混合粉末である鉛粉1を、100kg/時間の割合で連続供給しながら鉛丹2を焼成する実験をした。なお、使用した鉛粉1は、一酸化鉛を主成分(約75質量%含有)とし、残部に金属鉛が含まれている粉末である。
【0028】
なお、上段の反応炉19bと下段の反応炉19cの直径が約400mm、長さはそれぞれ約6000、5000mm、攪拌羽根18の回転数として30回転/分とした。ヒータ13で加熱炉12の内部を約450℃に保持し、鉛粉1の投入から鉛丹2が回収されるまでの反応炉内滞留時間は約4時間とした。また、上段の反応炉19bと下段の反応炉19cとの間の粉砕機21の粉砕羽根22の回転数を1800回転/分とした。すなわち、上段と下段の計2段の反応炉(反応炉19b、反応炉19c)を使用し、それぞれの反応炉の間には、高速で回転する粉砕羽根22を有する粉砕機21が設置されていることを特徴とする製造装置を用いて鉛丹の焼成実験をした。なお、メッシュ23の開孔部の直径として、それぞれ5mm、6mm、9mmで実験した。
【0029】
3.比較例
比較例として、図2に示すような鉛丹の製造装置を用いて実験した。供給フィーダ11から、上述した実施例と同じくボールミル法で製造した金属鉛と一酸化鉛の混合粉末である鉛粉1を、100kg/時間の割合で連続供給しながら鉛丹焼成の実験をした。
【0030】
なお、反応炉19aの直径が約400mm、長さはそれぞれ約11000mm、攪拌羽根18の回転数として30回転/分、ヒータ13で加熱炉12の内部を約450℃に加熱しながら焼成実験をした。すなわち、比較例では、一段の長い反応炉19aを使用しており、特別な粉砕機は設けられていない。
【0031】
4.実験結果
上述した条件で製造した2種類の鉛丹2の物性について、篩いを用いて粒子径ごとに分級して質量の比率を測定した結果(質量比率(%))と、ヨウ素滴定法で測定した酸化度の結果を表1に示す。本発明を用いた実施例では、比較例に比べて、粒子径が小さく、酸化度の高い優れた鉛丹2の粉末を製造することができる。また、メッシュ23の開孔部の直径(開孔径)が小さいほど、鉛丹2の粒子径を小さく、酸化度を高くすることができる。
【0032】
また、定性的ではあるが、粒子径の大きな鉛丹2では、中心部の酸化度が低くなり、酸化度のバラツキも大きくなる傾向も認められた。なお、開孔径として、9mmでも、ペースト状活物質の混練において、ほとんど問題がないことも明らかになった。
【0033】
本発明に係わる鉛丹の製造装置では、上段と下段の計2段の反応炉(反応炉19b、反応炉19c)の間には粉砕機21が設置されているために、凝集粉末3を細かく粉砕することができる。その結果、製造された鉛丹2の粒子径を小さくできるとともに、中心付近まで十分に酸化させることができるためと考えられる。
【0034】
本発明を用いると、粒子径が小さく、酸化度の高い鉛丹2を用いることができるため、ペースト状活物質の混練時間を短くできることや、ペースト状活物質中に添加する鉛丹質量を低減できる。したがって、鉛蓄電池の製造時間を短縮することができ、低コスト化することができる。加えて、鉛丹2の酸化度のバラツキも低減できるために、ペースト状活物質を塗着した電極板の熟成時間や化成時間も安定して設定できるという優れた特長がある。
【0035】
表1

【0036】
なお、上述した図1では、ヒータ13を用いて、電気的に加熱炉12の内部を約450℃に加熱しているが、ガス・バーナ等の燃焼装置を用いて加熱炉12の内部を加熱することもできる。
【0037】
また、本発明に係わる製造装置として、図1では、上段の反応炉19bも下段の反応炉19cも、粉末を右方向に移動させながら焼成する場合の実施例について記載をした。なお、図4に示すように上段の反応炉19bでは右方向に、下段の反応炉19cでは左方向に、すなわち各反応炉ごとに粉末を逆方向に移動させながら焼成をすることもできる。そして、図4の装置を用いた場合には、図1の装置を用いた場合に比べて、鉛丹製造装置の設置面積を約半分にすることができるために製造装置全体をコンパクト化することができる。
【0038】
さらに、上述したように、供給フィーダ11から供給された鉛粉1は、短時間で酸化反応とともに凝集反応が起こることが明らかになった。そこで、粉砕機21に入る前の最上段の反応炉として一段とし(なお、図1及び図4では、反応炉19bと記載している。)、粉砕機21を通過した後の下方に設置されている反応炉19cの寸法を長くしたり、又は、複数段、例えば、2段又は3段にしたりすることもできる(図1及び図4では、一段の場合のみを記載している。)。
【0039】
この場合には、鉛丹化反応の初期において、凝集が起こる最上段の反応炉に鉛粉1を供給し、最上段の反応炉19bと、二段目の反応炉19cとの間に粉砕機21を設けるようにする。そして、粉砕機21を通過した後の反応炉19cの寸法を長くしたり、又は、下段の反応炉19cを複数段にしたりすることによって、酸化反応時間を長くして、鉛丹の酸化度を高めたり、生産量を増大させたりすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、フォークリフトなどの電動車や、自動車用バッテリなどに使用されている鉛蓄電池用電極板の原材料である鉛丹の製造に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係わる鉛丹製造装置の概略図である。
【図2】比較例に係わる鉛丹製造装置の概略図である。
【図3】従来の鉛丹製造装置の概略図である。
【図4】本発明に係わる第二の鉛丹製造装置の概略図である。
【符号の説明】
【0042】
1:鉛粉、2:鉛丹、3:凝集粉末、4:粉砕粉末、11:供給フィーダ、12:加熱炉、
13:ヒータ、14:回転キルン炉、15:電源、16a,b,c:攪拌モータ、
17:軸芯、18:攪拌羽根、19a,b,c:反応炉、20:炉芯、21:粉砕機、
22:粉砕羽根、23:メッシュ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一酸化鉛を主成分とし、金属鉛が含まれている鉛粉を、酸素を含む雰囲気の反応炉で攪拌をしながら焼成する鉛丹の製造装置において、
前記反応炉は、上下方向に複数段より構成されており、
前記鉛粉は、上段の反応炉から順に下段の反応炉に自然落下させながら焼成され、
前記上段の反応炉と次段の反応炉との間には粉砕機が設けられており、
前記粉砕機によって、凝集した粉末が粉砕されることを特徴とする鉛丹の製造装置。
【請求項2】
前記反応炉には、回転する攪拌羽根が設けられており、
前記攪拌は、前記攪拌羽根によって行われることを特徴とする請求項1記載の鉛丹の製造装置。
【請求項3】
前記粉砕機には、回転する粉砕羽根が設けられており、
前記凝集した粉末は、前記粉砕羽根によって粉砕されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鉛丹の製造装置。
【請求項4】
一酸化鉛を主成分とし、金属鉛が含まれている鉛粉を、
酸素を含む雰囲気の反応炉で攪拌をしながら焼成する鉛丹の製造方法において、
前記反応炉は、上下方向に複数段より構成されており、
前記鉛粉は、上段の反応炉から順に下段の反応炉に自然落下させながら焼成され、
前記上段の反応炉と次段の反応炉との間には粉砕機が設けられており、
前記粉砕機によって、凝集した粉末が粉砕されることを特徴とする鉛丹の製造方法。
【請求項5】
前記反応炉には、回転する攪拌羽根が設けられており、
前記攪拌は、前記攪拌羽根によって行われることを特徴とする請求項4記載の鉛丹の製造方法。
【請求項6】
前記粉砕機には、回転する粉砕羽根が設けられており、
前記凝集した粉末は、前記粉砕羽根によって粉砕されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の鉛丹の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−280462(P2009−280462A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136191(P2008−136191)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000001203)新神戸電機株式会社 (518)
【Fターム(参考)】