説明

銀塩光熱写真ドライイメージング材料、その熱現像方法及び熱現像装置

【課題】 イメージャー内汚染が少なく、臭気レベルが低く、スリキズ耐性が高い銀塩光熱写真ドライイメージング材料、その熱現像方法及び熱現像装置を提供する。
【解決手段】 支持体の一方の面上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、バインダー及び還元剤を含有する感光性層を有し、加熱乾燥質量測定により得られる25℃から100℃における質量減量値が25℃における質量値に対して0.0001%以上0.4%以下である銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、加熱時間が0.5秒から10秒となるように加熱し、次いで冷却する熱現像方法であって、かつ、該銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層の塗布された面側を開放し、感光性層の塗布された面の反対側から加熱することを特徴とする熱現像方法、熱現像装置及びそれに用いる銀塩光熱写真ドライイメージング材料。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体の一方の面上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、バインダー及び還元剤を含有する感光性層を有し、加熱乾燥質量測定により得られる25℃から100℃における質量減量値が25℃における質量値に対して0.0001%以上0.4%以下である銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、加熱時間が0.5秒から10秒となるように加熱し、次いで冷却する熱現像方法であって、かつ、該銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層の塗布された面側を開放し、感光性層の塗布された面の反対側から加熱することを特徴とする熱現像方法。
【請求項2】
支持体の一方の面上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、バインダー及び還元剤を含有する感光性層を有し、加熱乾燥質量測定により得られる100℃から120℃における質量減量値が25℃における質量値に対して0.0001%以上0.04%以下である銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、加熱時間が0.5秒から10秒となるように加熱し、次いで冷却する熱現像方法であって、かつ、該銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層の塗布された面側を開放し、感光性層の塗布された面の反対側から加熱することを特徴とする熱現像方法。
【請求項3】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層の塗布された面側を開放しながら、前記加熱された銀塩光熱写真ドライイメージング材料を冷却工程に搬送することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱現像方法。
【請求項4】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層の塗布された面側を開放しながら、該銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層の塗布された面の反対側から冷却することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項5】
冷却のとき少なくとも前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の進入側は、感光性層の塗布された面側を開放することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずか1項に記載の熱現像方法に熱現像装置を用いる際、該熱現像装置は、前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を熱現像温度に昇温させる昇温部と、前記熱現像温度に昇温された銀塩光熱写真ドライイメージング材料を保温する保温部とを備え、該昇温部と該保温部とで異なる加熱方式を用いることを特徴とする熱現像装置。
【請求項7】
前記昇温部は、前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を対向ローラによりプレートヒータに押圧して接触させながら加熱し、前記保温部は、少なくとも一方にヒータを有するガイド間に形成されたスリット内において該銀塩光熱写真ドライイメージング材料を加熱することを特徴とする請求項6に記載の熱現像装置。
【請求項8】
前記保温部におけるスリット間隙が0.5〜3mmであることを特徴とする請求項6又は7に記載の熱現像装置。
【請求項9】
前記保温部におけるスリット間隙が1〜3mmであることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の熱現像装置。
【請求項10】
請求項1〜5のいずか1項に記載の熱現像方法に用いる銀塩光熱写真ドライイメージング材料が、支持体の同一面上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、バインダー及び還元剤を含有する感光性層と、非感光性層とを有し、かつ、該感光性層と該非感光性層の乾燥膜厚の合計が10μm以上、20μm以下であることを特徴とする銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項11】
前記感光性層の乾燥膜厚が9μm以上、16μm以下であることを特徴とする請求項10に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項12】
前記感光性層が、前記ハロゲン化銀粒子として、熱現像過程において表面潜像型から内部潜像型に変換することにより、表面感度が熱現像前より低下する熱変換内部潜像型ハロゲン化銀粒子を含有していることを特徴とする請求項10又は11に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項13】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、一定時間、白色光又は特定の分光増感領域の光を光学楔を通して、又は、レーザー光を該銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層面照度を段階的に変化させて、露光をした後に、通常の熱現像条件で熱現像をしたときに得られる特性曲線に基づき得られる感度(S1)に対して、露光前に前記の熱現像条件と同じ条件で加熱して、その後に前記露光と同じ露光条件で露光し、前記熱現像と同じ現像条件で熱現像して得られる特性曲線に基づき得られる感度(S2)が、相対比(S2/S1)として、1/10以下であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項14】
前記ハロゲン化銀粒子がその内部に少なくとも、熱現像後に電子トラップとして機能するドーパントを含有していることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項15】
下記一般式(SE1)又は一般式(SE2)で表される化合物を省銀化剤として含有することを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
一般式(SE1)
1−NHNH−Q2
〔式中、Q1は炭素原子部位で−NHNH−Q2と結合する芳香族基、またはヘテロ環基を表し、Q2はカルバモイル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホニル基、またはスルファモイル基を表す。〕
【化1】

〔式中、R1はアルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、炭酸エステル基を表す。R3、R4はそれぞれベンゼン環に置換可能な基を表す。R3とR4は互いに連結して縮合環を形成してもよい。〕
【請求項16】
前記感光性層が前記バインダーとしてガラス転移温度(Tg)が70〜150℃であるバインダーを含有することを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項17】
下記一般式(SF)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項10〜16のいずれか1項に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
一般式(SF)
(Rf−(L1)n1−)p−(Y)m1−(A)q
〔式中、Rfはフッ素原子を含有する置換基を表し、L1はフッ素原子を有しない2価の連結基を表し、Yはフッ素原子を有さない(p+q)価の連結基を表し、Aはアニオン基またはその塩を表し、n1、m1は各々0または1の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、qは1〜3の整数を表す。但し、qが1の時はn1とm1は同時に0とはならない。〕
【請求項18】
前記感光性層に含有されるハロゲン化銀粒子の平均粒径が10〜50nmであることを特徴とする請求項10〜17のいずれか1項に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項19】
平均粒径が10〜50nmであるハロゲン化銀粒子のほかに、更に平均粒径55〜100nmのハロゲン化銀粒子を含有させた感光性層を有することを特徴とする請求項18に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【請求項20】
前記感光性層に含有されるハロゲン化銀粒子の少なくとも一部がカルコゲン化合物により化学増感を施されたハロゲン化銀粒子であることを特徴とする請求項10〜18のいずれか1項に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−267350(P2006−267350A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−83351(P2005−83351)
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】