説明

鋏の枢軸構造

【課題】枢軸部でのガタ付きを少なくして切れ味を向上させた鋏の枢軸構造を提供する。
【解決手段】枢軸26は丸軸部26aと角軸部26bを同一軸線上に有し、丸軸部26aはテーパ部26aを備えている。第1の刃体21には枢軸26の丸軸部26aが嵌合する丸穴部と、枢軸26の角軸部が嵌合して回り止めされる角穴部23eと、前記テーパ部26aに係合するテーパ部23cを備えた座繰り穴23が形成される一方、第2の刃体22には、前記枢軸26の軸部26bが軸受29を介して回転自在に軸支される座繰り穴24が形成され、枢軸26を第1の刃体側から第2の刃体22に通したのち、第2の刃体側から止ネジ27を前記枢軸26の軸部26bの軸端に捩じ込み、第1及び第2の刃体21及び22を開閉可能に連結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば洋裁用鋏や理髪用鋏などの鋏の枢軸構造に関する。
【背景技術】
【0002】
鋏は一般に指環部を備えた第1の刃体と第2の刃体を枢軸により連結して開閉可能となっている。
鋏には良好な切れ味が求められるほか、長時間にわたって使用される理髪用鋏では、鋏捌きが軽快に行われることが求められる。
【0003】
図1は、従来の理髪用鋏において、第1の刃体1と第2の刃体2を回動可能に連結する枢軸構造を示すもので、第1の刃体1には、縦断面が漏斗状をなす横断面円形の座繰り穴3が形成され、また第2の刃体2には横断面正方形の角穴部と横断面円形の丸穴部よりなり、縦断面が同じく漏斗状をなす座繰り穴4が形成されている。
【0004】
枢軸6は、縦断面が漏斗状をなす頭部6aと、横断面が正方形の角形の軸部6bよりなり、頭部6aが第1の刃体1の座繰り穴3に嵌挿されて第1の刃体1が枢軸6の頭部6aに回転自在に軸支され、また前記軸部6bが第2の刃体2の座繰り穴4の前記角穴部に嵌挿されて第2の刃体2が軸部6bに対し回り止めされ、回転方向に一体となっている。
【0005】
止ネジ7は、軸部6bが角穴部に嵌合することによって回り止めされた枢軸6の軸部6bに捩じ込まれ、枢軸6と共に第1及び第2の刃体1、2を第1の刃体1とは回転自在に、第2の刃体2とは回転不可に連結している。
【0006】
図2は、従来の理髪用鋏の別の枢軸構造を示すもので、第1の刃体11には、大形部と小径部よりなって段状をなす横断面円形の座繰り穴13が形成され、また第2の刃体12には、横断面正方形の角穴部と円形の丸穴部よりなり、前記座繰り穴4と同様、縦断面が漏斗状をなす座繰り穴14が形成されている。
【0007】
枢軸16は断面が大径の軸部16aと、横断面正方形の角形の軸部16bよりなり、前記軸部16aが座繰り穴13の大径部に取着の玉軸受29に嵌挿され、これにより第1の刃体11が玉軸受15を介して枢軸16の軸部16aに回転自在に軸支されている。枢軸16の軸部16bは、第2の刃体12の角穴部に嵌挿されて第2の刃体12が軸部16bに対し回り止めされ、回転方向に一体となっている。
【0008】
止ネジ17は第2の刃体12の座繰り穴14を通して回り止めされた前記枢軸16の軸部16bに軸端より捩じ込まれ、枢軸16と共に第1及び第2の刃体11、12を第1の刃体11とは回転自在に、第2の刃体12とは回転不可に連結している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の図示する枢軸構造において、座繰り穴4、14の一部を構成する角穴部は一般にポンチにより打抜いて形成されるが、打ち抜かれた穴は加工精度が悪い。打抜き後、角穴部を形成する四辺の各辺に切削加工して角穴部の精度を上げることも考えられるが、手間がかかり、コスト高となる。角穴部は該角穴部に嵌挿される断面正方形の角形の軸部に止ネジ7、17を捩じ込むときの枢軸の回り止めの機能を果たせばよいことから、従来精度について左程重要視されることなく、サイズはハメアイを考慮して断面角形の軸部より若干大きめに形成されていた。そのため角穴部と、該角穴部に嵌挿される軸部との間に若干の遊びが生じることにより鋏開閉時にガタ付きを生じ、そのために刃体同士の密着性が損なわれて切れ味が損なわれたり、軽快な鋏捌きが損なわれたりしがちであった。
【0010】
本発明は、従来よりも枢軸部でのガタ付きを少なくして切れ味を向上させた鋏の枢軸構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係わる発明は、第1の刃体と第2の刃体を枢軸により開閉可能に連結してなる鋏の枢軸構造において、前記枢軸は横断面円形の丸軸部と、横断面角形の角軸部を同一軸線上に有し、前記角軸部は横断面角形の4隅が枢軸の中心軸を曲率中心とする円弧に面取りされ、また第1の刃体には前記枢軸の丸軸部が密着状態で嵌挿される横断面円形の丸穴部と、前記角軸部が嵌挿され、該角軸部の回り止めを行う角穴部を備えた座繰り穴が形成される一方、第2の刃体には前記枢軸の角軸部が嵌挿される座繰り穴が形成され、該座繰り穴は前記角軸部を回転可能に軸支する横断面円形の丸穴部を有するか、或いは軸受を有し、前記枢軸を第1の刃体側から第2の刃体に通したのち、第2の刃体側から止ネジを前記枢軸の軸部の軸端に捩じ込み、第1及び第2の刃体を開閉可能に連結してなるものである。
【0012】
請求項2に係わる発明は、請求項1に係わる発明において、前記枢軸は第1の刃体に回り止めされる代わりに丸軸部にネジを刻設して第1の刃体の座繰り穴に形成されるネジ部に捩じ込み、第1の刃体には枢軸の捩じ込みによる移動を一定位置で阻止する阻止手段を設け、また前記止ネジは前記枢軸に該枢軸が捩じ込まれる方向に捩じ込まれるようにしたものである。
【0013】
請求項3に係わる発明は、請求項1に係わる発明において、前記第1の刃体の座繰り穴に枢軸の捩じ込み方向に窄まるテーパ部を形成する一方、前記枢軸の丸軸部に前記テ―パ部に係止可能なテーパ部を形成してなるものである。
【0014】
請求項4に係わる発明は、請求項1ないし3に係わる発明において、第1の刃体の被押付け部と該被押付け部に押付けられる枢軸の押付け部との間にゴム又は樹脂製の環状のパッキンを装着してなるものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係わる発明によると、枢軸は角軸部が第1の刃体の座繰り穴の角穴部に嵌合することにより従来構造と同様に回り止めされるが、第1の刃体は丸穴部に枢軸の丸軸部が密着状態で嵌挿されるため、前記角軸部と角穴部の間に遊びがあっても第1の刃体は枢軸の丸軸部に軸支され、第1の刃体と枢軸の間でガタ付きを生ずることがない。また第2の刃体は枢軸の角軸部に回転可能に軸支されるためガタ付きを生ずることがなく、したがって第1及び第2の刃体共、枢軸にガタ付きなく取付けられるため、刃体同士の密着性を向上させることができ、切れ味がよくなるうえ、鋏開閉時にガタ付きが生じないため、鋏捌きを軽快に行うことができる。
【0016】
請求項2に係わる発明によると、枢軸の捩じ込みが阻止手段に阻止された状態において、止ネジを枢軸が捩じ込まれる方向に捩じ込んでも枢軸は捩じ込まれることはなく、固定状態となる。したがって枢軸の回り止めのために角穴に断面角形の軸部を嵌挿する従来の枢軸構造のような構成にしなくても枢軸が共回りすることなく止ネジの捩じ込みを行うことができる。また第1及び第2の刃体と枢軸との間には遊びがなくガタ付くことがない。そのため刃体同士の密着性を向上させることができ、切れ味がよくなるうえ、鋏開閉時にガタ付きが生じないため、鋏捌きを軽快に行うことができる。
【0017】
請求項3に係わる発明によると、枢軸を軸方向に押込み、枢軸のテーパ部を座繰り穴のテーパ部に押付けると、枢軸の芯出しが行われ、枢軸の丸軸部と座繰り穴の丸孔部に多少の遊びがあったとしてもテーパ部でガタ付きを生ずることなく軸支することができる。
【0018】
請求項4に係わる発明によると、止ネジの捩じ込みにより枢軸の押付け部と第1の刃体の被押付け部との間に介在するパッキンがバネ効果を発揮し、刃体同士の密着性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来の鋏の枢軸構造の断面図。
【図2】従来の鋏の別の枢軸構造の断面図。
【図3】本発明に係わる鋏の枢軸構造の断面図。
【図4】図3及び図4のA−A線での断面図。
【図5】別の実施形態の枢軸構造の断面図。
【図6】更に別の実施形態の枢軸構造の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の理髪用鋏の枢軸構造について図面により説明する。
図3に示す枢軸構造においては、第1の刃体21の座繰り穴23は、大部分が横断面円形で、縦断面漏斗状をなす、請求項1に係る発明の丸穴部に相当するもので、大径部23aと、小径部23bと、該小径部23bと大径部23aを接続し、小径部23bに向かい、すなわち後述の枢軸26を捩じ込む方向に向かって窄まるテーパ部23cよりなっている。
【0021】
前記座繰り穴23の大部分以外の残りの第2の刃体側の出口部分は、横断面正方形ないし略正方形の角穴部23eと、該角穴部23eと前記小径部23bを接続する第2のテーパ部23dよりなっている。
第2の刃体22の座繰り穴24は、大径部24aと小径部24bの段状をなして、縦断面が漏斗状をなし、横断面が円形となっている。
【0022】
枢軸26は、縦断面が前述するように丸穴部に相当する前記座繰り穴23の大部分と同形の漏斗状で、横断面が円形をなして前記座繰り穴23に嵌合する請求項1に係る発明の丸軸部に相当する頭部26aと、該頭部26aより突出し、該頭部26aと同一軸線上に形成される軸部26bよりなり、頭部26aは前記座繰り穴23の大径部23aに嵌合する大径部26aと、座繰り穴23の小径部23bに嵌合する小径部26aと、枢軸26の押込みによりテーパ部23cに係合するテーパ部26aとよりなり、小径部26aは第1の刃体21の座繰り穴23の小径部23bに密着状態で嵌挿され、テーパ部26a3には、前記テーパ部23cとの間に介在するゴム又は樹脂製のパッキン、例えばウレタン製のパッキン28が取付けられている。
【0023】
軸部26bは、請求項1に係る発明の角軸部に相当するもので、図4に示すように横断面正方形の四隅が面取りされて、枢軸26の軸心oを曲率中心とする円弧面26bとなっており、第2の刃体22の座繰り穴24の大径部24aに取着される軸受、好ましくは図示するような玉軸受29に嵌合し、円弧面26bで回転自在に軸支されている。なお小径部24bは軸部26bより大径、すなわち玉軸受29の内径より大径で、軸部26bとは接触しないようにしてある。
【0024】
止ネジ27は、前記座繰り穴24に被さる頭部27aと、ネジ部27bよりなり、ネジ部27bを枢軸26の軸部26bに端面より捩じ込むことにより枢軸26の頭部26aと止ネジ27の頭部27aとで第1の刃体21と第2の刃体22を挟着し、止ネジ27の捩じ込みにより両刃体21、22の図示しない刃先の密着力を調節できるようになっている。
【0025】
本実施形態によると、枢軸26の軸部26bは第1の刃体21の座繰り穴23の角穴部23eに通され回り止めされるが、角穴部23eと軸部26bとの間に若干の遊びがあっても止ネジ27を捩じ込む際には、枢軸26は僅かに回るだけで止められ、止ネジ27の捩じ込みに支障を生ずることはない。第1の刃体21は枢軸26の頭部26aにガタ付くことなく軸支される一方(軸部26bが角穴部23bに通されることにより回り止めされた状態で)、第2の刃体22は座繰り穴24の大径部24aに装着の玉軸受29に嵌挿される枢軸26の軸部26bによりガタ付くことなく軸支される。そのため刃体同士の密着性を向上させることができて切れ味がよくなるうえ、鋏開閉時にガタ付きが生じないため、鋏捌きを軽快に行うことができる。また止ネジ27を捩じ込むことで枢軸26のテーパ部26aが第1の刃体21のテーパ部23cに押付けられながら芯出しが行われる。ここで枢軸26のテーパ部26aは請求項1に係る発明の押付け部に、後者の第1の刃体21のテーパ部23cは被押付け部に相当するものとなる。
【0026】
前述の芯出し後、枢軸26は枢軸26と直交する方向の動きが規制されるため、頭部26aと座繰り穴23との間に遊びがあったとしても、テーパ部においてガタ付きを生ずることなく軸支することができる。また枢軸26のテーパ部26aにパッキン28を装着することにより、該パッキンのバネ効果(このバネ効果は止ネジ27の捩じ込みにより調整される)により両刃体21、22の刃先の密着性を高めることができる。
【0027】
前記実施形態の枢軸構造では、座繰り穴23は大径部23aと小径部23bとテーパ部23cとで形成され、枢軸26も頭部26aが大径部26aと小径部26aとテーパ部26aとで形成されているが、座繰り穴23のテーパ部23c、23d及び枢軸26のテ―パ部26aを省き、更には座繰り穴23の前記小径部23b、枢軸26の小径部26aを省き、座繰り穴23を大径部23aと角穴部23dより形成し、かつ枢軸26を大径部26aと軸部26bより構成してもよい。この場合、枢軸26の大径部26aと第1の刃体21の段状をなす座繰り穴23の段との間に前述のパッキンを介在させるのが望ましい。
【0028】
前記枢軸26は、頭部26aを止めネジ27のように第1の刃体21の座繰り穴23を塞ぐように形成してもよい。
枢軸26の軸部26bは第2の刃体22の玉軸受29に軸支されているが、第2の刃体22の座繰り穴24に直接軸支させるようにしてもよい。
【0029】
図5は別の実施形態の枢軸構造を示すもので、該枢軸構造が図3に示す実施形態の枢軸構造と異なるのは、第1の刃体21の座繰り穴23の角穴部23dを省いて小径部23bを第1の刃体21の側面まで延長させ、小径部23b内周面にネジを刻設すると共に、枢軸26の小径部26aの外周面にネジを刻設して第1の刃体21に捩じ込むようにした点及び止ネジ27のネジ部27bを前記枢軸26のネジと逆ネジにし、止ネジ27を捩じ込むと枢軸26が捩じ込まれるようにした点で、他の構造は図3に示す枢軸構造と同一で、同一構造部分には同一符合を付した。
【0030】
本実施形態においては、座繰り穴23のテーパ部23cと、該テーパ部23cに係止する枢軸26のテーパ部26aが枢軸26の捩じ込みによる移動を一定位置で阻止する阻止手段を構成するものであるが、該阻止手段を構成する枢軸26のテーパ部26aは請求項1に係る発明の押付け部、後者のテーパ部23cは被押付け部の機能を有するものでもある。
【0031】
本実施形態の枢軸構造によると、止ネジ27は枢軸のネジ部とは逆ネジになっているため、止ネジ27の捩じ込みは枢軸26が捩じ込まれる方向に行われ、枢軸26の捩じ込による枢軸軸方向への移動はパッキン28を介した座繰り穴23のテーパ部23cと枢軸26のテーパ部26cとの係合により阻止されるため、従来の枢軸構造のように、回り止めのため座繰り穴23に角穴部を形成し、枢軸26に角穴部に嵌合する断面角形の軸部を設けることなく、止ネジ27の捩じ込みを支障なく行うことができる。また枢軸26は、ネジを切られた小径部26aが第1の刃体21の小径部23bに捩じ込まれ、止ネジ27で締着されることにより第1の刃体22とはガタ付くことなく一体となって回転する。また第2の刃体22に対しては、軸部26bが玉軸受29に軸支されることによりガタ付くことなく回転自在に軸支される。そのため刃体同士の密着性を向上させることができ、切れ味が向上するうえ、鋏開閉時にガタ付きが生じないため、鋏捌きを軽快に行うことができる。更にまた、止ネジ27の捩じ込みにより枢軸26の押付け部となるテーパ部26a3と第1の刃体21の押付け部となるテ―パ部23cとの間に介在するパッキン28がバネ効果を発揮し、刃体同士の密着性をより高めることができる。
【0032】
図6は更に別の実施形態の枢軸構造を示すもので、該枢軸構造が図5に示す枢軸構造と異なるのは、枢軸26の軸部26bを図4に示すような形状の角形にしないで横断面円形にし、その全周において玉軸受29に軸支させた点で、他は図5に示す枢軸構造と同一である。符号も同一構造部分には同一符合を付した。本実施形態においても図5に示す実施形態と同様の効果を生ずる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、理髪用鋏の枢軸構造のみならず、洋裁用の鋏、その他鋏一般の枢軸構造に適用可能である。
【符号の説明】
【0034】
21・・第1の刃体
22・・第2の刃体
23、24・・座繰り穴
26・・枢軸
26a・・頭部
26b・・軸部
27・・止ネジ
28・・パッキン
29・・玉軸受

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の刃体と第2の刃体を枢軸により開閉可能に連結してなる鋏の枢軸構造において、前記枢軸は横断面円形の丸軸部と、横断面角形の角軸部を同一軸線上に有し、前記角軸部は横断面角形の4隅が枢軸の中心軸を曲率中心とする円弧に面取りされ、また第1の刃体には前記枢軸の丸軸部が密着状態で嵌挿される横断面円形の丸穴部と、前記角軸部が嵌挿され、該角軸部の回り止めを行う角穴部を備えた座繰り穴が形成される一方、第2の刃体には前記枢軸の角軸部が嵌挿される座繰り穴が形成され、該座繰り穴は前記角軸部を回転可能に軸支する横断面円形の丸穴部を有するか、或いは軸受を有し、前記枢軸を第1の刃体側から第2の刃体に通したのち、第2の刃体側から止ネジを前記枢軸の軸部の軸端に捩じ込み、第1及び第2の刃体を開閉可能に連結してなる鋏の枢軸構造。
【請求項2】
前記枢軸は第1の刃体に回り止めされる代わりに丸軸部にネジを刻設して第1の刃体の座繰り穴に形成されるネジ部に捩じ込み、第1の刃体には枢軸の捩じ込みによる移動を一定位置で阻止する阻止手段を設け、また前記止ネジは前記枢軸に該枢軸が捩じ込まれる方向に捩じ込まれるようにした請求項1記載の鋏の枢軸構造。
【請求項3】
前記第1の刃体の座繰り穴に枢軸の捩じ込み方向に窄まるテーパ部を形成する一方、前記枢軸の丸軸部に前記テ―パ部に係止可能なテーパ部を形成してなる請求項1記載の鋏の枢軸構造。
【請求項4】
第1の刃体の被押付け部と該被押付け部に押付けられる枢軸の押付け部との間にゴム又は樹脂製の環状のパッキンを装着してなる請求項1ないし3記載の鋏の枢軸構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−13491(P2013−13491A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147199(P2011−147199)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(502369562)株式会社柳生 (7)
【Fターム(参考)】