説明

錠剤の受容と小出しのための錠剤受けスリーブを備えるケース

【課題】取り扱い容易な錠剤ケースを提供することを課題とする。
【解決手段】 前縁部と後縁部を有する随意の上面カバー、前縁部と後縁部を有する随意の下面カバー、上面カバーと下面カバーの間に延伸され、上面カバーと下面カバーがその後縁部において付加される背、および、内部に複数の錠剤を収納するとともにその小出しを可能とし、前縁部と後縁部を有し、該後縁部において上面カバーと下面カバーの間で背に取り付けられる少なくとも1つのスリーブ、からなる錠剤の受容と小出しのためのケース。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はケースに関し、より詳細にはケース内に着脱可能に、あるいは恒久的に保持されることが可能な少なくとも1つの物品受けスリーブを有するケースに関する。該スリーブは物品、例えば錠剤の受容と小出しに用いる。
【背景技術】
【0002】
ピルケースは公知であり、典型的には複数の錠剤を、使用者が必要に応じて利用できるように収納するものである。公知のピルケースは、使用者が財布、シャツのポケットあるいは他の適当なところに入れて持ち歩けるように、コンパクトなことが望ましい。
【0003】
使用者は長い期間において薬剤を摂取することが必要となる場合がある。このような投薬の例には、高血圧、心不全、関節炎、進行中の治療計画に痛みがある疾患等の慢性病の治療のための薬剤がある。また、受胎調節薬、ホルモン補充薬等の生活様式に依存する薬剤も長期間の定期的な使用が必要である。
【0004】
特に長期間の投薬のための錠剤受容/小出し機器には、典型的には多くの短所がある。
このような機器は典型的には薬局で薬剤の処方に応じるために用いられるコンテナである。これらの錠剤は他の錠剤との好ましくない接触によって悪影響な影響を受けることがあり(例えば欠けや割れ)、また1つまたは2つの錠剤の特定の一服を小出しにしようとしたときに、コンテナの外に落ちることがある。さらに、このようなコンテナでは使用者がコンテナの中にどれだけ錠剤が残っているかを容易に視認することができない。典型的には、取り替えない限り、錠剤の数が一定数に制限される錠剤小出し機器があり、それは比較的短期の規定期間(例えば30日未満)にしか用いることができない。
【0005】
他の錠剤受容/小出しケースは、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13に示されており、これらは以下において参照される。
【0006】
錠剤受容/小出しケースには、事前に決められた個数の錠剤を収納し個々の錠剤を保護することで錠剤が互いに接触し破損することを防ぐブリスターカードあるいはブリスターパックを用いるものもある。ブリスターカードにおいて錠剤は距離を置いた錠剤受け空洞に収納され、塗被紙、ホイル、プラスチック等の保護カバーによって密封される。カバーに穴を開けるか、あるいはカバーされた錠剤が保護カバーから破れ出るまで錠剤の一側に圧力を加えることで、錠剤を空洞から取り出すことができる。ブリスターカードまたはパックのより詳細な記述は、例えば特許文献9、特許文献11、特許文献13号、および特許文献14に開示されており、これらは以下において参照される。これらの改良にも関わらず、錠剤受容/小出しケースにはまだ(a)小型化、(b)錠剤の取り出しのための開封の容易化、(c)長期の規定期間への錠剤の適合、(d)異なる錠剤および/あるいは投薬方法へのスリーブの適合、および(e)複数のブリスターカードあるいはブリスターパックのピルケースへの着脱可能あるいは恒久的な保持へのスリーブの適合が必要とされている。
【0007】
したがって、個々の錠剤を分離した区画に収納し、希望の錠剤の一服を小出しにすることができる錠剤受容/小出し機器に、薬物を収納する機会を使用者に提供することは、この技術において重要な利点となるであろう。また、経口避妊薬等の異なる数の錠剤を有するブリスターカードの形態で、使用者が必要とする薬剤と投薬方法の必要に応じて量が異なる錠剤を錠剤収納機器が収納できれば当該技術において有利であろう。
【0008】
複数のスリーブを有し、各スリーブに特定の投薬方法に関する複数の錠剤を収納し取り出すものとする錠剤受容/小出し機器を提供することも、当該技術において有利であろう。機器が比較的長期間の処方(例えば30日より長い)に適応できれば当該技術において有利であろうし、ピルケースが小型で持ち運びが容易であり財布やシャツのポケット等に収納可能であれば当該技術において有利であろう。
【特許文献1】米国意匠Des.339742号
【特許文献2】米国意匠Des.358762号
【特許文献3】米国意匠Des.411445号
【特許文献4】米国意匠Des.414106号
【特許文献5】米国意匠Des.423111号
【特許文献6】米国特許3414119号
【特許文献7】米国特許5348158号
【特許文献8】米国特許5351818号
【特許文献9】米国特許5368187号
【特許文献10】米国特許5372258号
【特許文献11】米国特許6036018号
【特許文献12】米国特許6173838号
【特許文献13】米国特許6219997号
【特許文献14】米国特許6338408号
【発明の開示】
【0009】
本発明は概して、背に着脱可能あるいは恒久的に保持される少なくとも1つの錠剤受けスリーブを有するケースに関する。各スリーブは、その中に収納される錠剤を小出しにしきったか、または全てのスリーブ内の錠剤を消費してケースを廃棄するときには、背から取り外すことで個別に置き換えることができる。ケースに互いに、あるいは上面または下面カバーに任意に保持される複数の錠剤受けスリーブを備えることで、希望に応じて個別の錠剤受けスリーブに触れることが可能となる。
【0010】
各錠剤受けスリーブは、使用者に合わせた特定の投薬方法に適合する複数の錠剤を収納することができる。例えば、使用者が1日に2個の錠剤を必要とする場合、1つ以上のスリーブは錠剤を14個(1週間分)または60個(1ヶ月分)収納するものとできる。したがって、複数のスリーブを用いることで長期間の処方に適応することができる。錠剤をスリーブに、ブリスターカードあるいはパックを含む様々な方法で保持することができる。ブリスターカードを用いる場合、スリーブ内に適合しそこから容易に取り出すことのできるブリスターカードまたはパックに、錠剤が個別に収納される。
【0011】
あるいは、スリーブそれ自体に投薬方法に合わせた錠剤を収めることもできる(つまり、錠剤をブリスターカードに包装しない)。1つのスリーブの錠剤を全て消費したときに、スリーブを容易に取り外して、必要に応じた同じまたは異なる薬品を収納するスリーブと交換、もしくは全ての錠剤を消費した後でケースを廃棄することができる。
【0012】
ここで用いる"錠剤"という語は、様々な形状および大きさの錠剤だけでなく、本発明の機器に有効に収納することができる薬品等の小出しにする製品または製造品であり、タブレット、カプセル、舐剤、カプレット等を含むことは理解されるであろう。同様に、"ピルケース"は小出しにする製品または製造品に適合するケースを意味する。"丸剤受けスリーブ"という語は、包装済みの丸剤を収納するブリスターカードまたはブリスターパックを受けることが可能な、あるいはそれ自体がブリスターカードを用いることなく丸剤を小出し可能に有能することが可能なスリーブまたはトレイを意味する。
【0013】
スリーブを保護するとともに、スリーブおよびその中に収納される丸剤に触れられるようにスリーブから離すことができる上面カバーおよび下面カバーを、ケースに随意に設けることができる。上面・下面カバーは着脱自在に嵌合可能で、閉位置から丸剤受けスリーブを露出させる開位置へ移動させることができる。本発明の随意の特徴として、スリーブは上面および/あるいは下面カバーと着脱自在に嵌合可能とすることで、上面・下面カバーを開位置とすると1つのスリーブだけを露出可能とできる。
【0014】
本発明の1つの側面において、背および少なくとも1つ、より典型的には複数のスリーブからなり、各スリーブは、例えば複数の錠剤を収納するブリスターカードによって、少なくとも1つの製造品(例えば丸剤)を収納し小出しにできるように形成されるものとするケースが提供される。
【0015】
本発明のさらなる側面において、
複数の丸剤を収納し取り出すことが可能で、背と嵌合するための後縁部を備える少なくとも1つのスリーブと、
該少なくとも1つのスリーブと有効に嵌合しスリーブを保持するとともに、収納される丸剤を取り出すためにスリーブに触れることを可能とするスリーブ嵌合錠止装置を有する背と、
からなる錠剤の収容と取り出しのためのケースが提供される。
【0016】
本発明のさらなる側面において、
前縁部と後縁部を有する上面カバー、
前縁部と後縁部を有する下面カバー、
該上面カバーと該下面カバーとの間に延伸され、該上面カバーと該下面カバーが該後縁部において付加される背、および
複数の錠剤を収納しそれを取り出し可能とした少なくとも1つのスリーブからなり、該スリーブは前縁部と後縁部を有し、該上面カバーと該下面カバーとの間で該後縁部において該背に取り付けられるものとした、丸剤の受容と小出しのためのケースが提供される。
【0017】
本発明のさらなる側面において、前記スリーブは複数の錠剤を収納するブリスターカードを受けるとともに保持可能とし、スリーブ内に収納されるブリスターカードから錠剤を小出しにするものとする。
【0018】
本発明のさらなる側面において、
a)複数の錠剤をその中に保管する錠剤保管部、およびスリーブ嵌合錠止装置嵌合部からなる、少なくとも1つの錠剤受けスリーブ、
b)それぞれスリーブ嵌合錠止装置と有効に嵌合する第一の側部と、対向側部とからなる上面カバーおよび下面カバーであって、該上面・下面カバーは互いに向かって移動しケースを閉位置とすることで該錠剤受けスリーブ内の錠剤が露出しないようにし、また互いに遠ざかることで開位置とし少なくとも1つの該錠剤受けスリーブおよびその中の錠剤を露出させることが可能である上面カバーおよび下面カバー、および
c)該上面カバーおよび下面カバーの該第一の側部と有効に嵌合するとともに、側方装入動作によって該錠剤受けスリーブの該スリーブ嵌合錠止装置嵌合部と嵌合する少なくとも1つのスリーブ嵌合コネクタからなるスリーブ嵌合錠止装置、
からなるケースが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、スリーブ嵌合錠止装置によって保持される少なくとも1つの物品受けスリーブ(例えば錠剤受けスリーブ)を有し、該スリーブはスリーブ嵌合錠止装置に有効に嵌合されるケース(例えばピルケース)に関する。
【0020】
本発明をガムや糖菓等の物品の受容と小出しのために用いることができることは理解されるであろう。例として、以下の説明は錠剤の小出しのためのピルケースを扱う。以下に説明するように、錠剤受けスリーブは任意に恒久的または着脱可能にピルケースへと付加することができる。錠剤受けスリーブはスリーブ嵌合錠止装置に容易に嵌合できるとともに任意に取り外せるものとして、使用者が手作業に器用でなかったとしても、錠剤受けスリーブから錠剤を容易に取り出し、必要に応じて任意に新たな錠剤の一揃いと交換することを可能としている。錠剤は個別に、スリーブ内にはめ込まれそこからすぐに小出しにできるブリスターカードまたはパック内に保存されるものとできる。
【0021】
図を参照し、まず図1において、本発明の実施例に関するピルケース2が示され、これは背13によって互いに離された随意の上面カバー4と下面カバー6を有する。該背は、必要に応じて随意に錠剤受けスリーブまたはトレイ18を取り外せるスリーブ嵌合錠止装置14を有する。上面カバー4は前端部8を、下面カバー6は前端部10をそれぞれ有し、これらは隣接する錠剤受けスリーブ18と有効に嵌合され、具体的には図1に示され以下に詳述されるように、留め金機構11によってピルケース2は閉じた状態を保持される。
【0022】
以下に述べるように上面カバー4は、スリーブ嵌合錠止装置14に嵌合される後端部12を有し、該装置は一体蝶番または他の適切なアタッチメントによって背13の一部を形成する。下面カバー6は対応する後端部16を有し、これは上面カバー4と同様の方法で背13のスリーブ嵌合錠止装置14と有効に嵌合される。
【0023】
図1に示すピルケース2は少なくとも1つ、好ましくは複数の錠剤受けスリーブ18を含み、該スリーブはピルケース2の背13上に位置するスリーブ嵌合錠止装置14と着脱可能に嵌合される。図1に示す実施例において、錠剤受けスリーブ18はそのうち1つを上にして積み重ねられている。
【0024】
図2、3および4に示すように、個々の錠剤受けスリーブ18は複数の開口部22を有するベース20からなる。開口部22はブリスターカードに収納される錠剤の大きさに対応する大きさとし、錠剤をブリスターカードから開口部22を経て取り出せるようにしている。あるいは、開口部22にカバーで保護された図示しない錠剤を収納し、錠剤に圧力を加えて保護カバーを破ることでベースから取り出し可能としている。この別実施例において、個々の錠剤は実質的に個別の区画を有する。双方の実施例において、個々の錠剤は他の錠剤と接触し悪影響を受けることがない。開口部の大きさと形状は特定の種類の錠剤の大きさと形状に合わせて選択することができる。
【0025】
個々のスリーブ18は後壁部24(図2参照)を有し、該後壁部は以下で述べるようにスリーブ嵌合錠止装置14と嵌合可能としている。スリーブ18はまた対向壁部26と側壁部28を有し、これらはブリスターカードを収納する錠剤収納領域30のベース20および後壁部24と一体であり、ブリスターカードが錠剤受けスリーブ18からすべり出ることを防ぐ。
【0026】
ピルケース2にはさらに、隣接する錠剤受けスリーブ18を上面および/あるいは下面カバーとともに整列させ保持するためのオプションシステムを設けることができる。このオプションシステムによって、複数のスリーブを備える実施例において1つの錠剤受けスリーブ18を露出させ錠剤を小出ししつつ、他の錠剤受けスリーブ18および/あるいは上面・下面カバー4・6は閉じたままとすることができる。
【0027】
より具体的には、最善には図3に示すように、上面カバー4は下面31を有し、該下面からは二組の互いに離れた戻り止め33・35が延設される。それぞれの組の戻り止め33・35は上面カバー4の下面31から延伸し、図1に示すように上面カバー4に隣接する錠剤受けスリーブ18の対向壁部26と後壁部24にそれぞれ摩擦的に嵌合する。
【0028】
詳細には、図3に示すように上面カバー4が隣接する錠剤受けスリーブ18の上に閉じられた際に、一組の戻り止め35は錠剤受けスリーブ18の後壁部24に摩擦的に嵌合し、一組の戻り止め33は対向壁部26に摩擦的に嵌合する。戻り止め33・35はそれぞれ錠剤受けスリーブ18の壁部24・26に摩擦的に嵌合するのみなので、上面カバー4を隣接する錠剤受けスリーブ18を保持する位置へと移動し、その後そこから解放し隣接する錠剤受けスリーブ18およびその中に収納されている錠剤を露出することが容易となる。
【0029】
図1に示すように、留め金機構11を用いることでピルケース2を閉位置に保持してコンパクトなピルケースを形成できる。留め金機構11には伸長された突起32が含まれ、
該突起はその内側面に延伸された戻り止め34を有する(最善には図4に示される)。図1に示すように、突起32は上面カバー4の前端部8から下方へ、下面カバー6の前端部10へと延伸される。
【0030】
同様に突起嵌合ラッチ36が下面カバー6の前端部10から上方へ、上面カバー4の前端部8へと延設される。これによって、突起32とラッチ36がロック位置で有効に嵌合することでピルケースを閉位置(図1参照)に保持可能としている。また、突起32とラッチ36の嵌合を解くことで、図10に示すようにピルケース2を、錠剤受けスリーブ18を露出させる開位置へ移動可能としている。
【0031】
ラッチ36には縁部38が前方に延設され、戻り止め34と嵌合することでピルケースが閉位置に開閉可能に保持される。他の留め金機構(例えばかぎホック)を同じ目的に用いることが可能であることは理解されるであろう。
【0032】
前記のオプションシステムの一部のように、最善には図4に示されるように、個々の錠剤受けスリーブ18は下面37(図4参照)を有し、該下面もまた、次に隣接する直下の錠剤受けスリーブ18の後壁部24と対向壁部26にそれぞれ摩擦的に嵌合する戻り止め39・41を有する。一組の戻り止め39と一組の戻り止め41はそれぞれ壁部24・26の内側面に摩擦的に嵌合し、対応する摩擦接触をなすことが注目されるであろう。よって、戻り止め39・41を用いることで互いに隣接する錠剤受けスリーブ18の配列を保持できる。この方法において、ピルケース2が3つ以上の錠剤受けスリーブ18を有する場合、特に図3に示すように錠剤に触れることができるようにスリーブの1つを露出させつつ、残りのスリーブはそのままにしておくことができる。錠剤受けスリーブ18を着脱可能に配列する他の手段は当業者には自明であろう。
【0033】
前に示したように、上面カバー4は、それぞれ錠剤受けスリーブ18内側面の壁部24・26に摩擦的に嵌合する戻り止め33・35によって該スリーブに保持される。下面カバー6の下面29から戻り止め43・45(図4および6参照)を延設することができ、これらは錠剤受けスリーブ18の下面37から延伸される対応する戻り止め39・41と摩擦的に嵌合する。この方法において、錠剤受けスリーブ18は下面カバー6に関して配列を保持される。
【0034】
こうして、このピルケースには錠剤受けスリーブ18を上面カバー4に対し、錠剤受けスリーブ18を下面カバー6に対し、そしてそれぞれの錠剤受けスリーブ18を互いに対し配列するオプションシステムが設けられる。この着脱可能な配列と配列の保持によって、例えば図3に示すように、使用者は錠剤を取り出すために1つの錠剤受けスリーブ18に触れつつ他の錠剤受けスリーブ18は保持したままとすることができる。なお、上面カバー4を下面カバー6へと押し込んで全ての錠剤受けスリーブ18を上下カバーとともに整列させることで、ピルケースは図1に示す完全な閉位置となり、その中に収納される錠剤が保護される。
【0035】
図1に示すようにピルケースが閉位置である場合、錠剤受けスリーブ18の壁部26の外側面から延伸されるタブ55によってスリーブ18に触れることを容易とすることができる。タブ55を指で持ち上げることで、該タブの上にあるスリーブ18とカバー4が引き上げられ、タブ55のすぐ下の錠剤受けスリーブ18が露出する。
【0036】
図2に示す例において、ピルケース2は3つの錠剤受けスリーブ18a・18b・18c、該スリーブの壁部26からそれぞれタブ55a・55b・55cが延設されている。タブ55bとスリーブ18bを持ち上げると、スリーブ18aとカバー4も同様に持ち上げられ、錠剤受けスリーブ18cおよびその中に含まれる錠剤が露出する。こうして、タブ55によってピルケース2の内容物全てではなく、個別の錠剤受けスリーブ18に触れることが容易となる。
【0037】
錠剤受けスリーブ18は個別にピルケース2の背13にスリーブ嵌合錠止装置14を介して着脱可能に保持されている。図5乃至図7に、錠剤受けスリーブ18を背13に側方装入動作によって着脱可能に保持する、スリーブ嵌合錠止装置14の実施例が示される。他の方法でスリーブ18を背13に着脱可能に保持するものとしてもよいことは理解されるであろう。背13上に位置するスリーブ嵌合錠止装置14は、少なくとも1つの、典型的には複数のスリーブ嵌合コネクタ装置40からなる。スリーブ嵌合コネクタ装置40はそれぞれ1つの錠剤受けスリーブ18を受ける。
【0038】
スリーブ嵌合コネクタ装置40は錠剤受けスリーブ18を側方装入動作(例えば、背13からそれぞれ上面カバー4および下面カバー6の前端部8・10に伸ばした直線の方向を横切る)によって受けるものである。以下に詳述するように、側方装入動作によって、錠剤受けスリーブ18をピルケース2内に保持しつつ、ピルケースの再利用のためのスリーブの効果的な入れ替えを可能とする。
【0039】
以下に説明し、最善には図5に示すように、スリーブ嵌合コネクタ装置40は第一溝部42と第二溝部44からなり、溝部42・44はそれぞれ錠剤受けスリーブ18のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部76の対応する突起46・48を受け、有効に可逆嵌合錠止するものである。
【0040】
図6・7に示すように第一溝部42は、前後延伸開口部60を形成する底壁部52、対向側壁部54および上壁部56から形成される第一溝50を含む。前後延伸開口部60の一端にバー62が設けられ、該バーは開口部60を横切って延伸され、またその一部は該開口部から出て第一溝50内へと下方に延伸されて、以下に述べるように錠剤受けスリーブ18のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部76の一部を受けて可逆嵌合錠止する。
【0041】
下方に延伸されるバー62から距離を置かれて、戻り止め64は第一溝50内へと上方に延伸され、錠剤受けスリーブ18の第一溝部42への可逆嵌合錠止を容易とする。
【0042】
第二溝部44は、第一溝50の戻り止め64から端部68へと延設される第二溝66からなり、該端部内には可逆嵌合錠止のための開口部70が設けられる。以下に述べるように、スリーブ嵌合錠止装置嵌合部の錠止アーム部が該開口部に可逆嵌合錠止される。
【0043】
第二溝66には、錠剤受けスリーブ18のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部76との摩擦嵌合によって該嵌合部を第二溝66内に保持するグリップ部72を設けることができる。具体的には図6に示される実施例において、グリップ部72は間隔を置いた複数の歯部74によって形成される。
【0044】
スリーブ嵌合錠止装置14内での錠剤受けスリーブ18の嵌合は、最善には図8・9に示されるスリーブ嵌合錠止装置嵌合部76を設けることで可能となる。図8・9に示すように、錠剤受けスリーブ18のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部76は第一嵌合部46および第二嵌合部48からなる。第一嵌合部46は錠剤受けスリーブ18の後壁部24と有効に嵌合するとともに、錠止アーム部96を含む左右延伸アーム94を有するベース92を含み、該錠止アーム部はスリーブ嵌合コネクタ装置40の第一溝50に挿入される。図8・9に示す実施例において錠止アーム部96は、一部が第一溝50内へと下方に延出されるバー62の下部と有効に嵌合し、第一嵌合部46をスリーブ嵌合錠止装置14内に側方装入動作によって錠止する。
【0045】
第二嵌合部48は同様に錠剤受けスリーブ18の後壁部24に保持される。第二溝66内の端部68の開口部70内に受けられる錠止部102を有する、前後延伸アーム100を第二嵌合部48は有する。
【0046】
具体的には図9に示されるように、第二嵌合部48には、間隔を置いた複数の歯部106によって形成されるグリップ部104を設けることができ、これは前記のように第二溝66内に含まれるグリップ部72の間隔を置いた歯部74と有効に嵌合する。
【0047】
側方装入動作による錠剤受けスリーブ18と嵌合錠止装置14との嵌合と分離は図5、8、9によって説明できる。これらの図において、錠止アーム部96を有する第一嵌合部46が側方装入動作によって第一溝部42の前後延伸開口部60に挿入され、錠止アーム部96がバー62の下面に対し保持され、第一嵌合部46の端部が第一溝50内に含まれる戻り止め64にかかる。
【0048】
同時に、第二嵌合部48は第二溝部44に挿入され、側方装入動作によって右へ移動され、錠止部は第二溝66の遠い端部の開口部70内に保持される。スリーブ嵌合錠止装置14からの錠剤受けスリーブ18の偶発的な動きは、第二溝部44内および第二嵌合部48上のグリップ部72・104の有効な嵌合によって防止される。
【0049】
有効な嵌合のために必要な方向とは反対向き(すなわち左側)に力を加えることで、錠剤受けスリーブ18をスリーブ嵌合錠止装置14との有効な嵌合から外すことができる。図5に示すように、これには、第一・第二嵌合部46・48がそれぞれ第一・第二溝部42・44から離れるまでの錠剤受けスリーブ18の左側への側方引き抜き動作を必要とする。錠剤受けスリーブが背に嵌合・離脱可能である限りにおいては、側方装入方向が異なるようにスリーブ嵌合錠止装置を配置してもよいことは理解されるであろう。
【0050】
本発明の別実施例において、図10乃至12に示すように、前記錠剤受けスリーブ18の上面・下面カバーは別の型のスリーブ嵌合錠止装置によって同様に有効な関係を保持される。ここに示す実施例は個別の錠剤受けスリーブを着脱可能に保持するために用いることができるとともに、錠剤受けスリーブを恒久的に保持するために用いることができ、ピルケースを使い捨てとすることができる(例えば、全ての錠剤を消費した際にピルケースを捨てる)。
【0051】
具体的には図10乃至12に示すように、ピルケース102内に錠剤受けスリーブ120がスリーブ嵌合錠止装置嵌合部122とともに設けられ、該嵌合部は第一嵌合部124と第二嵌合部126からなる。第一嵌合部124は錠剤受けスリーブ120の後壁部24と有効に嵌合するとともにベース128を含み、ベース128はその長さを超えて延伸される左右延伸アーム130を有する。
【0052】
第二嵌合部126は同様に錠剤受けスリーブ120の後壁部24に保持される。第二嵌合部126は前後延伸アーム134を有し、好ましくは該アームの中央には歯部134の形でグリップ機構が位置する。
【0053】
スリーブ嵌合錠止装置140が設けられ、側方装入動作によって錠剤受けスリーブ120のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部122と嵌合し互いに保持される。図10および12に示すように、スリーブ嵌合錠止装置140はスリーブ嵌合錠止装置嵌合部122にあわせた構造配置からなり、錠剤受けスリーブ120が互いに有効に嵌合すると、有効に間隔を置いた配置に保たれ、ピルケース102の錠剤収容部を形成する。
【0054】
図11に示すように、スリーブ嵌合結合装置156は第一溝部158と第二溝部160からなり、溝部156・158はそれぞれ錠剤受けスリーブの対応する突起を受けるものであり、それによって以下で述べるように有効で着脱可能な嵌合錠止がなされる。
【0055】
第一溝部158は、前後延伸開口部170を有する第一溝162を含む。前後延伸開口部170の一方の端部にはバー172が開口部170を横切って延伸され、また部分的に下方に、第一溝162内へと延伸され、その中の開口部から出て、錠剤受けスリーブ18のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部の一部との着脱可能な嵌合錠止を受ける。
【0056】
戻り止め174は下方延伸バー172から距離を置いて配置され、第二溝部160から第一溝部158をほぼ分離している。
【0057】
第二溝部160は第二溝176を有し、該第二溝は第一溝162の戻り止め174から端部178へと延伸される。該端部は開口部180を有し、これによって以下で述べるようにスリーブ嵌合錠止装置嵌合部の錠止アーム部との着脱可能な嵌合錠止を受ける。
【0058】
錠剤受けスリーブ18のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部と摩擦嵌合し第二溝176内で嵌合するグリップ部182を、第二溝176に設けることができる。グリップ部182は間隔を置いた複数の歯部184によって形成される。
【0059】
最善には図10・11に示す、第一嵌合部124と第二嵌合部126からなる前記のスリーブ嵌合錠止装置嵌合部122を設けることで、スリーブ嵌合錠止装置140内での錠剤受けスリーブ18の嵌合が可能となる。第一嵌合部124はスリーブ嵌合結合装置158の第一溝162に挿入され、第一溝部158内でバー172の下方に保持される。第二嵌合部126は、第二溝176内の端部178の開口部180内に受けられる。
【0060】
第二嵌合部126のグリップ部は間隔を置いた複数の歯部134によって形成することができ、第二溝176内に含まれるグリップ部182の歯部184と有効に嵌合するものである。
【0061】
図13に示すように、錠剤受けスリーブ160が別実施例に示される。錠剤受けスリーブ160は図8・9に示されるのと同様の特徴を有する。錠剤受けスリーブ160はさらに錠剤収納領域166、側壁部168の表面部162、および表示164を含み、該表示は対応する薬剤の取り出しについての投薬方法を使用者に指示するものである。この例において表示164は使用者に、錠剤収納領域30に保持される錠剤の週単位のグループを示す。錠剤収納領域166に収納される錠剤はそれぞれ日単位で開口部22から小出しにされる。表示164は使用者に、特定の週に小出しにするべき錠剤のグループを知らせる。薬剤の名前等の他の情報を該表示によって提供してもよいことは理解されるであろう。
【0062】
本発明のさらなる実施形態は当業者には明らかであり、本発明の精神と視野の範囲内に含まれる。例えば、このピルケースは経口避妊薬の投薬方法に拡張できる。この方法は12週間/84日の有効成分を含む錠剤とそれに続く1週間の偽薬からなる。よって、ピルケースの第一・第二のスリーブにはそれぞれ7つの開口部を持つ4つの列が設けられ、第三のスリーブにはそれぞれ7つの開口部を持つ5つの列が設けられる。このような投薬方法の例は、シーズナル(Seasonale)の商標でバー・ラボラトリーズ(Barr Laboratories)から市販される経口避妊薬で用いられている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は本発明のピルケースの実施例の、閉じた状態で錠剤受けスリーブが露出していない斜視図である。
【図2】図2は図1に示すピルケースの実施例の、開いた状態で中に収納される錠剤受けスリーブの1つが露出している斜視図である。
【図3】図3は図1に示すピルケースの実施例の、開いた状態で中に収納される錠剤受けスリーブのいくつかが露出している斜視図である。
【図4】図4は図1に示すピルケースの実施例の、完全に開いた状態で中に収納される錠剤受けスリーブの全てが露出している斜視図である。
【図5】図5は図1に示すピルケースの実施例の、錠剤受けスリーブの1つが取り外された状態で、スリーブ嵌合錠止装置嵌合部と、ピルケースに結合されたスリーブ嵌合錠止装置との相互の関係を示す部分分解組立図である。
【図6】図6は図1に示すピルケースの実施例において、上下カバーを互いに離して、錠剤受けスリーブを取り外し、錠剤受けスリーブを着脱可能に保持するためのスリーブ嵌合錠止装置の実施例を示した平面図である。
【図7】図7はピルケースのスリーブ嵌合錠止装置の、図6の直線7−7に沿った部分断面図である。
【図8】図8は図1に示すピルケースの実施例における本発明の錠剤受けスリーブの底面図である。
【図9】図9は図8に示す錠剤受けスリーブの上面図である。
【図10】図10は本発明のピルケースのスリーブ嵌合錠止装置の別実施例を示す部分斜視図である。
【図11】図11は図10に示すスリーブ嵌合錠止装置の平面図である。
【図12】図12はスリーブ嵌合錠止装置の、図10の直線12−12に沿った部分断面図である。
【図13】図13は本発明の錠剤受けスリーブのさらなる別実施例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠剤の収納および取り出し用のケースであって、
錠剤を保管し取り出し可能で、背と嵌合するための後縁部を備える少なくとも1つのスリーブと、
スリーブを背に保持するとともに錠剤を取り出しできるように、該少なくとも1つのスリーブ後縁部と手作業により係合するスリーブ嵌合錠止装置を有する背と、
を有することを特徴とするケース。
【請求項2】
前記スリーブは複数の開口部を有し、各開口部は錠剤を取り出せるように収容することを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項3】
前記スリーブ嵌合錠止装置は少なくとも1つの溝を有し、
各スリーブは、該少なくとも1つの溝に着脱可能に構成された、少なくとも1つの背嵌合突起を有することを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項4】
前記ケースは複数のスリーブからなり、各スリーブは前記背の対応する前記溝に摺動によって収容されることで各スリーブを該背に錠止するための前記背嵌合突起を有することを特徴とする請求項3に記載のケース。
【請求項5】
前記ケースは3つの前記スリーブからなり、
前記背の前記スリーブ嵌合錠止装置は各スリーブに対し少なくとも1つずつのスリーブ受け溝からなることを特徴とする請求項4に記載のケース。
【請求項6】
前記ケースは複数の錠剤を収納するブリスターカードからなり、
該ブリスターカード内の各錠剤は前記スリーブの対応する開口部とともに配列され、該錠剤を該ブリスターカードから該対応する開口部を経て小出しにすることを可能とする、
ことを特徴とする請求項2記載のケース。
【請求項7】
前記スリーブを積み重ねた配置で前記背に嵌合させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項8】
前記背は、前記スリーブの少なくとも1つの突起を受ける少なくとも1つの溝と該スリーブの突起を該溝内に保持するための突起嵌合手段とからなるスリーブ嵌合錠止装置を有することを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項9】
前記スリーブ嵌合錠止装置は第一および第二溝からなり、
前記スリーブは第一および第二突起からなり、
該第一突起は該第一溝内に保持され、該第二突起は該第二溝内に保持される、
ことを特徴とする請求項8に記載のケース。
【請求項10】
前記ケースはさらに、上面カバーと下面カバーとからなり、
該上面カバーと下面カバーは、該上面カバーと下面カバーの間に位置する前記スリーブとともに前記背と嵌合するものとする、
ことを特徴とする請求項1記載のケース。
【請求項11】
前記ケースはさらに、重ねて配置された前記スリーブを保持するための第一保持手段からなる、ことを特徴とする請求項7に記載のケース。
【請求項12】
前記第一保持手段は、錠剤を小出しにするために前記スリーブのうち1つだけを露出させるためのスリーブ保持手段からなる、請求項11記載のケース。
【請求項13】
前記第一保持手段は、隣接するスリーブに摩擦嵌合するための、スリーブ下面に設けられる一組の戻り止めからなる、ことを特徴とする請求項12に記載のケース。
【請求項14】
錠剤の収納および取り出し用のケースであって、
前縁部と後縁部を有する上面カバー、
前縁部と後縁部を有する下面カバー、
該上面カバーと該下面カバーとの間に延伸され、該上面カバーと該下面カバーが該後縁部において付加される背、および
複数の錠剤を収納しそれを取り出し可能とした少なくとも1つのスリーブからなり、該スリーブは前縁部と後縁部を有し、該上面カバーと該下面カバーとの間で該後縁部において該背に取り付けられるものとした、ことを特徴とするケース。
【請求項15】
前記スリーブは複数の開口部からなり、
各開口部は錠剤を収容、取り出しできることを特徴とする請求項14に記載のケース。
【請求項16】
前記ケースは複数の錠剤を収納するブリスターカードからなり、
該ブリスターカード内の各錠剤は対応する開口部とともに配列され、
該錠剤を該ブリスターカードから該対応する開口部を経て取り出せる
ことを特徴とする請求項15に記載のケース。
【請求項17】
前記背は、前記スリーブの後縁部に嵌合するスリーブ嵌合錠止装置からなり、
該スリーブは該スリーブ嵌合錠止装置を介して該スリーブを該背に保持するための背嵌合突起からなる、ことを特徴とする請求項14に記載のケース。
【請求項18】
前記スリーブ嵌合錠止装置は少なくとも1つの溝からなり、
前記背嵌合突起を着脱可能に該溝内に保持可能とする、
ことを特徴とする請求項17記載のケース。
【請求項19】
前記スリーブ嵌合錠止装置は、前記スリーブ上の対応する組の前記背嵌合突起を受ける一組の溝からなる、ことを特徴とする請求項18に記載のケース。
【請求項20】
前記ケースは摺動によって前記背の前記スリーブ嵌合錠止装置に受けられる少なくとも3つのスリーブからなる、ことを特徴とする請求項17に記載のケース。
【請求項21】
前記ケースは複数の錠剤を収納する少なくとも1つのブリスターカードからなり、
各スリーブは錠剤のブリスターカードの1つを受けるように配置される、ことを特徴とする請求項14に記載のケース。
【請求項22】
前記少なくとも3つのスリーブはそれぞれ重ねた配置で、前記背に取り付けられる、ことを特徴とする請求項20に記載のケース。
【請求項23】
前記スリーブ嵌合錠止装置によって前記背に取り付けられる少なくとも3つのスリーブからなる、ことを特徴とする請求項17に記載のケース。
【請求項24】
前記スリーブ嵌合錠止装置は少なくとも1つの溝からなる、ことを特徴とする請求項23に記載のケース。
【請求項25】
前記スリーブの少なくとも1つに、残りのスリーブより多くの開口部を設ける、ことを特徴とする請求項14に記載のケース。
【請求項26】
前記スリーブのうち2つは28個の開口部からなり、
第三のスリーブは35個の開口部からなる、ことを特徴とする請求項25に記載のケース。
【請求項27】
前記ケースはさらに、重ねて配置された前記スリーブを保持するための第一保持手段からなる、ことを特徴とする請求項14に記載のケース。
【請求項28】
前記第一保持手段は、前記スリーブを合わせて保持することで錠剤を小出しにするために前記スリーブのうち1つだけを露出させる、ことを特徴とする請求項27記載のケース。
【請求項29】
前記第一保持手段は、スリーブ下面に設けられる、隣接するスリーブに摩擦嵌合するための一組の戻り止めからなる、ことを特徴とする請求項28に記載のケース。
【請求項30】
前記上面カバーと下面カバーの少なくとも一方を隣接するスリーブに保持するための第二保持手段からなる、ことを特徴とする請求項14に記載のケース。
【請求項31】
前記第二保持手段は、前記上面カバーと下面カバーの少なくとも一方に付加されることで前記隣接するスリーブと摩擦嵌合する少なくとも一組の戻り止めからなる、ことを特徴とする請求項30に記載のケース。
【請求項32】
上面カバー、
下面カバー、
該上面カバーと下面カバーに取り付けられるとともにこれらの間に延設される背であって、該背の長手方向に沿って該上面カバーと下面カバーの間に配置される少なくとも1つの溝を有する背、および
製造品を収納する少なくとも1つのスリーブからなり、
該スリーブは後縁部および該後縁部上に配設される突起を有し、該突起は摺動によって該背の該溝に嵌合することで該背の該溝に取り付けられる、製造品の収納を行うことを特徴とするケース。
【請求項33】
前記スリーブは、前記ケースから前記製造品を取り出すための複数の開口部からなる、
ことを特徴とする請求項32に記載のケース。
【請求項34】
さらに閉鎖機構からなる、ことを特徴とする請求項32に記載のケース。
【請求項35】
前記閉鎖機構は、前記上面カバーから延伸されるタブ、および前記下面カバーから延伸され該タブと嵌合することで前記ケースを閉鎖する縁部からなる、ことを特徴とする請求項34に記載のケース。
【請求項36】
前記ケースは3つのスリーブからなり、
各スリーブは後縁部と該後縁部上に配設される少なくとも1つの突起を有するとともに、前記背は該背の長手方向に沿って配設され該3つのスリーブの該突起に対応する少なくとも3つの溝からなり、各突起は摺動によって該背の長手方向に沿った各溝に嵌合する、ことを特徴とする請求項32に記載のケース。
【請求項37】
前記背の長手方向に沿った各溝の間、該背と上面カバーの間、および該背と下面カバーの間にヒンジを配設し、前記3つのスリーブのうちどれでも1つを開くことを可能とした、請求項36に記載のケース。
【請求項38】
a)複数の錠剤をその中に保管する錠剤保管部、およびスリーブ嵌合錠止装置嵌合部からなる、少なくとも1つの錠剤受けスリーブ、
b)それぞれスリーブ嵌合錠止装置と有効に嵌合する第一の側部と、対向側部とからなる上面カバーおよび下面カバーであって、該上面・下面カバーは互いに向かって移動しケースを閉位置とすることで該錠剤受けスリーブ内の錠剤が露出しないようにし、また互いに遠ざかることで開位置とし少なくとも1つの該錠剤受けスリーブおよびその中の錠剤を露出させることが可能である上面カバーおよび下面カバー、および
c)該上面カバーおよび下面カバーの該第一の側部と有効に嵌合するとともに、側方装入動作によって該錠剤受けスリーブの該スリーブ嵌合錠止装置嵌合部と嵌合する少なくとも1つのスリーブ嵌合コネクタからなるスリーブ嵌合錠止装置、
からなることを特徴とするケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−56293(P2011−56293A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268849(P2010−268849)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【分割の表示】特願2006−525447(P2006−525447)の分割
【原出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(506074428)ファーマデザイン インコーポレイテッド. (2)
【Fターム(参考)】