説明

録画装置、録画システム

【課題】録画予約された録画予約情報を定期的にネットワーク上のサーバに保存し、必要時に最新の録画予約情報を復元できるようにした録画装置および録画システムを提供する。
【解決手段】DVDレコーダ2は、一定時間が経過する毎に、現時点で記憶部29に保存されている設定情報を設定情報ファイルに変換する。DVDレコーダ2は、Webサーバ4と接続すると、自装置のアカウントをWebサーバ4に送信する。Webサーバ4は、ネットワーク5を介してアカウントが送信されると、そのアカウントに対応する設定情報ファイル44Cを特定する。一方、DVDレコーダ2は、変換した設定情報ファイルをWebサーバ4に送信する。Webサーバ4は、DVDレコーダ2から最新の設定情報ファイルが送信されると、その最新の設定情報ファイルに基づいて設定情報ファイル44Cを最新の情報に更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ番組の放送波を受信し、録画予約の内容に基づいてテレビ番組の番組データをメディアに録画する録画装置、及びこの録画装置を用いた録画システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、テレビ番組の放送波を受信し、テレビ番組をメディアに録画する録画装置が一般に広く普及している。このような録画装置としては、例えばDVDレコーダが挙げられる。
【0003】
ユーザは、自身が好むテレビ番組を録画装置に録画予約する。例えば、毎週金曜日の21時から22時に放送されるドラマや、平日の19時から20時に放送されるアニメなどのテレビ番組を録画装置に録画予約する。近年、ディジタル放送技術の進展に伴って放送の多チャンネル化が進んでおり、録画予約されるテレビ番組の数も増加傾向にある。
【0004】
録画装置は、録画予約された内容を示す録画予約情報に基づいて該テレビ番組をメディアに録画する。そして、その録画が完了すると、ユーザはメディアを再生して、録画したテレビ番組を視聴していた。
なお、特許文献1では、ネットワークカスタマイズサービスが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−336574公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の録画装置において、録画予約された録画予約情報が操作ミスや不具合等によって失われてしまう場合があった。この場合、録画予約情報を復元するために、ユーザは自分の記憶を手がかりに同じテレビ番組をもう一度録画予約しなければならない。そのため、従来の録画装置では、録画予約情報が失われてしまった場合、録画予約情報を復元するために非常に多くの手間がかかっていた。また、ユーザの中には多くのテレビ番組を録画予約するユーザも存在し、このようなユーザでは録画予約情報を正確に復元することが難しかった。
【0007】
本発明はこのような従来の課題を解決しようとするものであり、録画予約された録画予約情報を定期的にネットワーク上のサーバに保存し、必要時に最新の録画予約情報を復元できるようにした録画装置および録画システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の録画装置は、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0009】
(1)放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信手段と、
録画予約の設定を受付ける予約受付手段と、
前記予約受付手段で設定された前記録画予約の内容に基づいて、前記受信手段で受信されるテレビ番組の番組データをメディアに録画する録画手段と、
を備えた録画装置において、
前記予約受付手段で設定された前記録画予約の内容を示す録画予約情報を含む設定情報を登録する第一記憶手段と、
前記第一記憶手段に登録されている前記設定情報を、一定時間毎に、予め定められたサーバにネットワークを介して送信して保存する通信手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
この構成において、ユーザは、自身が好むテレビ番組を予約受付手段で録画装置に録画予約する。録画予約された内容を示す録画予約情報は、第一記憶手段に登録される。そして、録画装置は、第一記憶手段に登録されている録画予約情報に基づいて該テレビ番組をメディアに録画する。メディアは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリである。
この構成では、通信手段が、一定時間が経過する毎に、現時点で第一記憶手段に登録されている設定情報をサーバに保存する。
以上より、録画予約された録画予約情報を含む設定情報は定期的にネットワーク上のサーバに自動で保存される。そのため、録画予約された録画予約情報が操作ミスや不具合等によって失われた場合でも、サーバに保存した設定情報を用いることで、直近の録画予約情報に復元することができる。よって、録画予約情報を復元するために、ユーザが同じテレビ番組をもう一度録画予約していた手間を省くことができる。従って、ユーザの使い勝手を向上できる。また、サーバに保存した録画予約情報を用いるため、ユーザが多くのテレビ番組を録画装置に録画予約していても、正確な録画予約情報を簡単に復元することができる。また、録画装置を買い換えた場合、サーバに保存した設定情報を用いることで、ユーザは録画予約を再設定する必要が無くなる。
【0011】
(2)前記第一記憶手段に登録されている前記設定情報の前記サーバへの送信を受け付ける操作手段を有することを特徴とする。
【0012】
この構成において、ユーザは操作手段を操作することにより所望のタイミングで録画予約情報をネットワーク上のサーバに保存することができる。従って、ユーザの使い勝手が一層向上できる。
【0013】
(3)前記メディアは、DVD、又はブルーレイディスクであることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の録画システムは、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0015】
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の録画装置と、
前記録画装置から前記ネットワークを介して送信された前記設定情報と、前記録画装置を特定するアカウントと、を対応付けて保存する第二記憶手段を有するサーバと、
を備える録画システムであって、
前記サーバは、前記録画装置からのアクセスがあると、その録画装置のアカウントに対応する前記設定情報を前記第二記憶手段から読み出し、前記ネットワークを介して前記録画装置に返信する返信手段を有し、
前記録画装置の前記通信手段は、前記返信手段から返信された前記設定情報を前記第一記憶手段に登録することを特徴とする。
【0016】
この構成における録画システムは、上記(1)の録画装置を用いる。
【0017】
よって、この構成では上記(1)と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、録画予約された録画予約情報が操作ミスや不具合等によって失われた場合でも、サーバに保存した設定情報を用いることで、直近の録画予約情報に復元することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態である録画システムのシステム構成図
【図2】上記録画システムに用いられるDVDレコーダの主要な構成を示すブロック図
【図3】上記録画システムに用いられるWebサーバの主要な構成を示すブロック図
【図4】上記DVDレコーダと上記Webサーバの両制御部が定期的に行う動作を示すフローチャート
【図5】上記Webサーバのハードディスクに保存されている対応表の内容を示す図
【図6】上記対応表中の設定情報ファイルの内容を示す図
【図7】上記DVDレコーダと上記Webサーバの両制御部が復元時に行う動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態である録画システムについて説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態である録画システムのシステム構成図である。録画システム101は、放送局から伝送されてきたテレビ放送信号を受信するアンテナ6と、DVD100がセットされるDVDレコーダ2と、インタフェースを介してDVDレコーダ2と接続されるテレビジョン(以下、「TV」と称する)3と、ネットワーク5を介してDVDレコーダ2と接続されるWebサーバ4と、を備える。
【0022】
なお、DVDレコーダ2及びTV3は、各ユーザの家で使用される。Webサーバ4は、ネットワーク5上に設けられたサーバである。つまり、Webサーバ4が1台に対し、DVDレコーダ2を含む複数台の録画装置がネットワーク5を介して接続されている。
【0023】
DVD100は、DVD(Digital Versatile Disk)規格に準拠して製造されたDVD−RWである。DVD100は、ユーザが過去に購入して所持しているディスクとする。
【0024】
DVDレコーダ2は、後述の録画予約情報に基づいて、アンテナ6で受信されるテレビ放送信号に含まれるテレビ番組の信号(番組データ)をDVD100に録画する。また、DVDレコーダ2は、DVD100から番組データを読み取り、インタフェースを介してTV3に出力する。これにより、DVDレコーダ2は、DVD100に録画したテレビ番組をTV3で再生する。
【0025】
ネットワーク5は、この実施形態ではインターネットとする。
【0026】
図2は、録画システムに用いられるDVDレコーダの主要な構成を示すブロック図である。DVDレコーダ2は、装置本体2の各部の動作を制御する制御部21と、選択されているチャンネルで放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信部26と、その放送波からテレビ番組の番組データを取り出す記録読取回路23と、DVD100に対しデータの記録および読取を行うピックアップヘッド22(以下、PUヘッド22と称する。)と、音声データをアナログの再生音声信号に変換する音声処理部24と、画像データをアナログの再生画像信号に変換する画像出力部25と、を備えている。さらに、DVDレコーダ2は、ユーザの操作を受け付ける操作部27と、装置本体2を遠隔操作するリモコン27Aと、情報を表示する表示部28と、データを保存する記憶部29と、ルータ(不図示)を介してネットワーク5に接続されているNIC(Network Interface Card)20と、を備えている。
【0027】
PUヘッド22は、図示しないレーザダイオード(LD)、コリメータレンズ、ビームスプリッタ、対物レンズ、フォトディテクタ、スレッドモータ、及びアクチュエータを有している。
【0028】
まず、録画を行う部分の構成について詳述する。
【0029】
受信部26は、例えばディジタルチューナで構成される。受信部26は、制御部21の指示に基づいて、アンテナ6で受信されるテレビ放送信号から、選択されているチャンネルで放送されるテレビ放送信号を受信(抽出)する。さらに、受信部26は、そのテレビ放送信号を、ディジタルデータであるトランスポートストリームに復調し、記録読取回路23に出力する。このトランスポートストリームには、テレビ番組を示す番組データが記述されたパケット群、全チャンネルのテレビ番組の放送予定を示すEPGデータが記述されたパケット群、等が含まれる。ここで、番組データは、例えばMPEGでエンコードされている。
【0030】
記録読取回路23は、複数パケットを蓄積するためのバッファメモリ23Aを内蔵する。記録読取回路23は、入力されたトランスポートストリームから、番組データを取り出し、そのディジタル信号をPUヘッド22に出力する。また、記録読取回路23は、入力されたトランスポートストリームから、EPGデータを取り出し、制御部21に出力する。このEPGデータは、制御部21によって記憶部29に記録される。
【0031】
PUヘッド22は、記録読取回路23からディジタル信号が入力されると、このディジタル信号に応じて記録パワーのレーザ光を調整し、光ディスク100の記録面に照射する。これにより、DVDレコーダ2は、テレビ番組を光ディスク100に録画する。
【0032】
次に、再生を行う部分の構成について詳述する。
【0033】
PUヘッド22は、DVD100に対してレーザ光を照射し、DVD100からの反射光をフォトディテクタで検出する。これにより、PUヘッド22は、DVD100に記録されているデータを光学的に読み出す。
【0034】
記録読取回路23は、PUヘッド22における複数の受光素子の出力に基づいてRF信号を生成し、該RF信号を増幅する。そして、記録読取回路23は、該RF信号を処理して画像と音声のデータを取り出す。ここで、取り出される画像と音声のデータは、バッファメモリ23Aに一時的に格納される。そして、記録読取回路23は、これらのデータをバッファメモリ23Aから順次読み出し、例えばMPEGでデコードする。そして、記録読取回路23は、音声データを音声処理部24に、画像データを画像出力部25に、これらのデータの同期を取りながら、それぞれ出力する。
【0035】
音声処理部24は、音声データをアナログの再生音声信号に変換し、その再生音声信号を外部のTV3に出力する。画像出力部25は、記録読取回路23から出力された画像データをアナログの再生画像信号に変換し、外部のTV3に出力する。
【0036】
音声処理部24及び画像出力部25には、インタフェースを介してTV3が接続される。TV3は、DVDレコーダ2から出力された信号を処理して、画像を画面上に表示したり音声を出力したりする。
【0037】
ユーザは、このTV3において、音声処理部24及び画像出力部25から出力された再生画像信号に基づく画像、及び再生音声信号に基づく音声を視聴することができる。これにより、ユーザは、DVD100に録画されているテレビ番組を視聴する。
【0038】
表示部28は、現在時刻、DVDレコーダ2の設定状態、所定のメッセージなどを表示する。
【0039】
操作部27は、ユーザがDVDレコーダ2に対して各種の命令(コマンド)を入力するためのものである。操作部27には、ユーザの操作を受け付ける複数のキーが設けられている。DVDレコーダ2に対してユーザが入力したコマンドは制御部21に伝送される。
【0040】
複数のキーの中には、DVD100の再生を指示するための再生キー、テレビ番組をDVD100に録画するための録画キー、録画予約の設定を受け付ける録画予約キー、設定情報のWebサーバ4への送信を受け付ける設定情報送信キー、設定情報の復元を受け付ける復元キー、が含まれる。ユーザは、この録画予約キーで自身が好むテレビ番組を録画装置に録画予約する。例えば、毎週金曜日の21時から22時に放送されるドラマや、平日の19時から20時に放送されるアニメなどのテレビ番組を録画装置に録画予約する。録画予約された内容は、後述の記憶部29に登録される。また、設定情報送信キー及び復元キーの詳細については後述する。
【0041】
なお、操作部27には、リモコン信号検出部(不図示)が設けられている。リモコン信号検出部に対し、装置本体の外部からリモコン27Aを用いて、電源の ON/OFF、再生指示等の命令が入力されると、リモコン信号検出部は、リモコン27Aからの命令信号を受信して制御部21に伝送する。リモコン27Aには、操作部27と同様のキーが設けられている。
【0042】
記憶部29は、例えばEEPROMで構成されている。記憶部29は、装置本体2の各部の制御方法が記述された制御プログラムを保存する。さらに、記憶部29は、装置本体2に対して設定された設定内容を示す設定情報と後述する自装置のアカウントとを保存する。設定情報は、録画予約キーで設定された録画予約の内容を示す録画予約情報と、言語設定やチャンネルリストを示す本体設定情報と、を含む(後述の図6参照)。
【0043】
まず、録画予約情報について説明する。録画予約情報は、録画予約キーで録画予約されたテレビ番組の番組名とそのテレビ番組の属性を示す番組情報とそのテレビ番組の録画画質とを含む情報である。ここで、番組情報は、録画予約されたテレビ番組が放送されるチャンネル番号、そのテレビ番組の録画開始予定日時と録画終了予定日時、等を含む情報である。また、録画画質のモードには、例えば、9Mbpsで録画される最高画質のHQ(High Quality)モード、2Mbpsで録画されるSP(Standard Play)モード、0、5Mbpsで録画される低画質のLP(Long Play)モードがある。
【0044】
次に本体設定情報について説明する。言語設定には日本語や英語などがあり、デフォルトで日本語に設定されている。チャンネルリストとは、チャンネルスキャンにより取得された受信可能な物理チャンネル(周波数)の一覧を示すリストである。チャンネルスキャンとは、ある周波数からある周波数までテレビ放送信号があるか否かサーチし、受信可能な周波数(チャンネル)を調べることである。
【0045】
なお、記憶部29は、さらにWebサーバ4のURLを保存する。このURLは、ネットワーク5上のアドレスを示す情報である。
【0046】
制御部21は、例えばマイクロコンピュータで構成される。また、制御部21は、上記の制御プログラムなどを展開するワークフィールドとしてのRAM21Aと、現在時刻の計時を行うタイマー回路21Bと、を内蔵する。制御部21は、DVDレコーダ2にユーザから入力された命令に応じてDVDレコーダ2の各部の動作を制御する。
また、制御部21は、記憶部29に保存される録画予約情報に基づいて、受信部26で受信されるテレビ番組の番組データをDVD100に録画するようにPUヘッド22及び記録読取回路23に指示する。即ち、タイマー回路21Bの現在時刻が録画するテレビ番組の録画開始予定時刻になると、制御部21は、そのテレビ番組が放送されるチャンネルを選択するよう受信部26及び記録読取回路23に指示し、そのテレビ番組の番組データをDVD100に録画するようにPUヘッド22及び記録読取回路23に指示する。
【0047】
なお、PUヘッド22、記録読取回路23が、本発明の「録画手段」に相当する。また、制御部21及びNIC20が、本発明の「通信手段」に相当する。また、操作部27及びリモコン27Aが、本発明の「予約受付手段」に相当する。また、記憶部29が、本発明の「第一記憶手段」に相当する。
【0048】
図3は、録画システムに用いられるWebサーバの主要な構成を示すブロック図である。Webサーバ4は、ルータ(不図示)を介してネットワーク5と接続されているNIC(Network Interface Card)40と、Webサーバ4の各部の動作を制御する制御部41と、Webサーバ4の各部の制御方法が記述された制御プログラムを保存するハードディスク42と、を備える。Webサーバ4は、主に、DVDレコーダ2を販売した会社内に設けられることを想定している。
【0049】
制御部41は、例えばMPUである。さらに、制御部41は、上記制御プログラムを展開するためのワークフィールドとしてのRAM(不図示)を内蔵する。
【0050】
なお、制御部41が、本発明の「返信手段」に相当する。また、ハードディスク42が、本発明の「第二記憶手段」に相当する。
【0051】
図4は、上記DVDレコーダと上記Webサーバの両制御部が定期的に行う動作を示すフローチャートである。
【0052】
制御部21は、一定時間が経過する毎に(S1)、又は。設定情報送信キーが押下された時(S2)、現時点で記憶部29に保存されている設定情報を設定情報ファイルに変換する(S3)。一定時間は、例えば1時間、又は1日であり、制御部21がタイマー回路21Bの現在時刻を監視することで一定時間が経過したことを判定する。
【0053】
制御部21は、ネットワーク5に接続し(S4)、Webサーバ4にアクセスする(S5)。
【0054】
Webサーバ4の制御部41は、ネットワーク5を介して接続された接続機器を認識する(S101)。
【0055】
図5は、Webサーバ4のハードディスク42に保存されている対応表43の内容を示す図である。ハードディスク42は、過去にアクセスした複数の録画装置のそれぞれを特定するアカウントと、設定情報ファイル44A〜Eと、の対応関係が記述された対応表43を予め記憶する。
【0056】
制御部21は、Webサーバ4と接続すると、自装置のアカウント(この実施形態ではF−1201とする)をWebサーバ4に送信する(S6)。
なお、自装置のアカウントが記憶部29に保存されていない場合、即ち初めてWebサーバ4にアクセスした場合、Webサーバ4の制御部41は、まず、アクセスしている録画装置のアカウントを対応表43に追加する。制御部21は、追加されたアカウントを制御部41から取得した後、取得したアカウントを記憶部29に保存する。そして、制御部21は、上記S6の処理を行う。
【0057】
Webサーバ4の制御部41は、ネットワーク5を介してアカウントが送信されると、そのアカウントに対応する設定情報ファイルを特定する(S102)。この実施形態では、図6に示すような設定情報ファイル44Cが特定される。
【0058】
図6は、設定情報ファイル44Cの内容を示す図である。設定情報ファイル44Cには、上述の録画予約情報および本体設定情報を含む設定情報が記述されている。
なお、S102において、設定情報ファイルが特定されれば、制御部41はそのアカウントのログインを許可する。
【0059】
一方、制御部21は、自装置のアカウントでログインすると、S3で変換した設定情報ファイルをWebサーバ4に送信し(S7)、本処理を終了する。
【0060】
Webサーバ4の制御部41は、DVDレコーダ2から最新の設定情報ファイルが送信されると、その最新の設定情報ファイルに基づいて設定情報ファイル44Cを最新の情報に更新し(S103)、本処理を終了する。
【0061】
以上より、録画予約された録画予約情報を含む設定情報は定期的にネットワーク5上のWebサーバ4に自動で保存される。そのため、録画予約された録画予約情報が操作ミスや不具合等によって失われた場合でも、Webサーバ4に保存した設定情報を用いることで、直近の録画予約情報及び本体設定情報に復元することができる。よって、録画予約情報を復元するために、ユーザが同じテレビ番組をもう一度録画予約していた手間を省くことができる。従って、ユーザの使い勝手を向上できる。また、Webサーバ4に保存した録画予約情報を用いるため、ユーザが多くのテレビ番組をDVDレコーダ2に録画予約していても、正確な録画予約情報を簡単に復元することができる。また、録画装置を買い換えた場合、Webサーバ4に保存した設定情報を用いることで、ユーザは録画予約を再設定する必要が無くなる。従って、同じメーカの録画装置の購入を促すことができる。
【0062】
また、ユーザは設定情報送信キーを操作することにより所望のタイミングで録画予約情報をネットワーク5上のWebサーバ4に保存することができる。従って、ユーザの使い勝手が一層向上できる。
【0063】
図7は、上記DVDレコーダと上記Webサーバの両制御部が復元時に行う動作を示すフローチャートである。この動作では、録画予約された録画予約情報が操作ミスや不具合等によって失われた場面を想定している。この場面においてユーザは復元キーを押下する。
【0064】
復元キーが押下されると(S11)、制御部21は、ネットワーク5に接続し(S12)、Webサーバ4にアクセスする(S13)。
【0065】
Webサーバ4の制御部41は、ネットワーク5を介して接続された接続機器を認識する(S111)。
【0066】
制御部21は、Webサーバ4と接続すると、自装置のアカウント(この実施形態ではF−1201とする)をWebサーバ4に送信する(S14)。
【0067】
Webサーバ4の制御部41は、ネットワーク5を介してアカウントが送信されると、そのアカウントに対応する設定情報ファイルを特定する(S112)。この実施形態では、図6に示すような設定情報ファイル44Cが特定される。
【0068】
なお、S112において、設定情報ファイルが特定されれば、制御部41はそのアカウントのログインを許可する。
【0069】
そして、制御部41は、設定情報ファイル44CをDVDレコーダ2に送信し(S113)、本処理を終了する。
【0070】
制御部21は、Webサーバ4から送信されてNIC20に入力する設定情報ファイル44Cを取得すると(S15)、設定情報ファイル44Cを記憶部29に登録し(S16)、本処理を終了する。即ち、制御部21は、最新の設定情報ファイル44Cに基づいて、記憶部29に登録されている設定情報ファイル44Cを最新の情報に更新する。
【0071】
以上より、録画予約された録画予約情報が操作ミスや不具合等によって失われた場合でも、ユーザは、復元キーを操作するだけで、Webサーバ4に保存した最新の録画予約情報及び本体設定情報に復元することができる。よって、録画予約情報を復元するために、ユーザが同じテレビ番組をもう一度録画予約していた手間を省くことができる。従って、ユーザの使い勝手を向上できる。また、Webサーバ4に保存した録画予約情報を用いるため、ユーザが多くのテレビ番組をDVDレコーダ2に録画予約していても、正確な録画予約情報を簡単に復元することができる。
【符号の説明】
【0072】
2…DVDレコーダ
3…TV
4…Webサーバ
5…ネットワーク
6…アンテナ
20…NIC
21…制御部
21A…RAM
21B…タイマー回路
22…ピックアップヘッド
23…記録読取回路
24…音声処理部
23A…バッファメモリ
25…画像出力部
26…受信部
27…操作部
27A…リモコン
28…表示部
29…記憶部
41…制御部
42…ハードディスク
43…対応表
44A〜E…設定情報ファイル
100…光ディスク
101…録画システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信手段と、
録画予約の設定を受付ける予約受付手段と、
前記予約受付手段で設定された前記録画予約の内容に基づいて、前記受信手段で受信されるテレビ番組の番組データをメディアに録画する録画手段と、
を備えた録画装置において、
前記予約受付手段で設定された前記録画予約の内容を示す録画予約情報を含む設定情報を登録する第一記憶手段と、
前記第一記憶手段に登録されている前記設定情報を、一定時間毎に、予め定められたサーバにネットワークを介して送信して保存する通信手段と、を有することを特徴とする録画装置。
【請求項2】
前記第一記憶手段に登録されている前記設定情報の前記サーバへの送信を受け付ける操作手段を有することを特徴とする請求項1に記載の録画装置。
【請求項3】
前記メディアは、DVD、又はブルーレイディスクであることを特徴とする請求項1又は2に記載の録画装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の録画装置と、
前記録画装置から前記ネットワークを介して送信された前記設定情報と、前記録画装置を特定するアカウントと、を対応付けて保存する第二記憶手段を有するサーバと、
を備える録画システムであって、
前記サーバは、前記録画装置からのアクセスがあると、その録画装置のアカウントに対応する前記設定情報を前記第二記憶手段から読み出し、前記ネットワークを介して前記録画装置に返信する返信手段を有し、
前記録画装置の前記通信手段は、前記返信手段から返信された前記設定情報を前記第一記憶手段に登録することを特徴とする録画システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−161530(P2010−161530A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−1370(P2009−1370)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】