説明

録画装置及び録画システム

【課題】操作対象機器の切り替わりをユーザに意識させることなく、かつユーザが違和感なく選局操作をすることができる録画装置及び録画システムを提供する。
【解決手段】録画装置は、テレビ放送を受信する受信部と、外部の表示装置が表示する映像に係るコンテンツが他のコンテンツに切り替わるか否かを判定するコンテンツ切替判定部とを備えている。外部の表示装置は、テレビ放送を受信する受信手段を内蔵又は外付けにより備えている。録画装置は、受信部が録画のために受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できると判定し、かつコンテンツ切替判定部が他のコンテンツに切り替わると判定した場合、外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを受信手段から受信部に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューナを備えた録画装置及び録画システムに関する。
【背景技術】
【0002】
チューナを備えた録画装置とテレビ受信装置とをHDMI(High-Definition Multimedia Interface、登録商標)により接続した場合、CEC(Consumer Electronics Control)信号を用いて、録画装置からテレビ受信装置のチューナを操作することができる。また、同様に、テレビ受信装置から録画装置のチューナを操作することができる(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
しかし、テレビ受信装置から録画装置に対して各種操作をする場合、操作に対する応答時間が長い、録画装置固有の操作ができないことがある等の問題がある。そのため、録画装置の使用頻度が高いユーザは、録画装置からテレビ受信装置を操作することが多い。かかる場合、テレビ受信装置には、録画装置のチューナが選局した番組映像が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−61065号公報
【特許文献2】特開2008−294661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば録画装置のチューナが録画のために使用されている場合、予約録画開始直前である場合等、録画装置のチューナに対して選局操作をすることができない状態が生じる。かかる場合、チャンネルを変更するためには、ユーザは操作対象機器を録画装置からテレビ受信装置にわざわざ切り替え、テレビ受信装置のチューナに対して選局操作を行うことになる。そのため、録画装置及びテレビ受信装置を含むAV機器の操作環境は使い勝手の悪いものとなっている。
【0006】
本願は斯かる事情に鑑みてなされたものである。その目的は、操作対象機器の切り替わりをユーザに意識させることなく、かつユーザが違和感なく選局操作をすることができる録画装置及び録画システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る録画装置は、映像を記録媒体に録画する録画部と、テレビ放送を受信する受信部と、前記録画部が前記受信部により受信されたテレビ放送の映像を録画しているか否かに基づいて、該受信部が録画のために受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できるか否かを判定する判定部と、テレビ放送を受信する受信手段が内蔵又は外付けされた外部の表示装置との間で命令を含む情報を送受信する送受信部と、該送受信部が前記外部の表示装置に命令を送信することにより、該外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替える切替部とを備え、該切替部は、前記判定部が選局できないと判定した場合、前記入力ソースを前記受信手段に切り替えるようにしてある録画装置であって、前記外部の表示装置が表示する映像に係るコンテンツが他のコンテンツに切り替わるか否かを判定するコンテンツ切替判定部を備え、前記切替部は、前記判定部が選局できると判定し、かつ前記コンテンツ切替判定部が他のコンテンツに切り替わると判定した場合、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてあることを特徴とする。
【0008】
本願に係る録画装置では、テレビ放送を受信する受信部を備えている。外部の表示装置はテレビ放送を受信する受信手段を有している。外部の表示装置が有する受信手段は内蔵又は外付けである。録画装置は、外部の表示装置との間で命令を含む情報を送受信する。録画装置は、外部の表示装置に命令を送信することにより、外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを自身の受信部と受信手段との間で切り替える切替部を備えている。切替部は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できない場合、外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを受信部から受信手段に切り替える。切替部は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルを選局でき、かつ外部の表示装置が表示する映像のコンテンツが他のコンテンツに切り替わる場合、外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを受信手段から受信部に切り替える。
【0009】
本願に係る録画装置は、テレビ放送に係る選局情報を受け付ける受付部と、前記受信部が受信するテレビ放送から電子番組表を抽出する抽出部と、該抽出部が抽出した電子番組表に基づいて、前記受付部が受け付けた選局情報に対応した放送中の番組の終了時間を抽出する番組終了抽出部とを備え、前記コンテンツ切替判定部は、前記番組終了抽出部が抽出した前記番組の終了時間になった場合、他のコンテンツに切り替わると判定するようにしてあることを特徴とする。
【0010】
本願に係る録画装置では、受信部が受信するテレビ放送から電子番組表を抽出する。録画装置は、抽出した電子番組表に基づいて、受け付けたテレビ放送に係る選局情報に対応した放送中の番組の終了時間を抽出する。録画装置は、抽出した放送中の番組の終了時間になった場合、外部の表示装置が表示する映像のコンテンツが他のコンテンツに切り替わったと判定する。
【0011】
本願に係る録画装置は、前記受付部が受け付けた選局情報に対応して前記受信部が受信するテレビ放送からコマーシャル放送の開始又は終了を検出する検出部を備え、前記コンテンツ切替判定部は、前記検出部がコマーシャル放送の開始又は終了を検出した場合、他のコンテンツに切り替わると判定するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本願に係る録画装置では、受け付けた選局情報に対応して受信部が受信するテレビ放送からコマーシャル放送の開始又は終了を検出した場合、外部の表示装置が表示する映像のコンテンツが他のコンテンツに切り替わったと判定する。
【0013】
本願に係る録画装置は、前記受信部が受信するテレビ放送の映像を前記録画部が予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける予約受付部を備え、前記切替部は、前記予約受付部が受け付けた録画予約情報に所定時間より短い時間間隔で間欠的に繰り返される録画予約群が含まれる場合、前記録画部が該録画予約群のうち最後の録画予約に対応する予約録画を終了したとき、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてあることを特徴とする。
【0014】
本願に係る録画装置では、受信部が受信するテレビ放送の映像を予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける。切替部は、受け付けた録画予約情報の中に所定時間より短い時間間隔で間欠的に繰り返される録画予約群が含まれており、この録画予約群のうち最後の録画予約に対応する予約録画が終了した場合、外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを受信手段から受信部に切り替える。
【0015】
本願に係る録画装置は、前記送受信部は、前記受信手段が受信するテレビ放送に係る番組の視聴を予約するための時間情報が含まれた視聴予約情報を、前記外部の表示装置から取得するようにしてあり、前記送受信部が取得した視聴予約情報に基づいて、視聴予約されたテレビ放送に係る番組が終了したか否かを判定する視聴予約判定部を備え、前記切替部は、前記判定部が選局できると判定し、かつ前記視聴予約判定部により視聴予約されたテレビ放送に係る番組が終了したと判定された場合、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてあることを特徴とする。
【0016】
本願に係る録画装置では、受信手段が受信するテレビ放送に係る番組の視聴を予約するための時間情報が含まれた視聴予約情報を外部の表示装置から受信することにより取得する。切替部は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルを選局することができ、かつ外部の表示装置から取得した視聴予約情報に基づいて、視聴予約されたテレビ放送が終了したと判定される場合、外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを受信手段から受信部に切り替える。
【0017】
本願に係る録画装置は、前記送受信部が前記外部の表示装置に対して前記受信手段の制御について問い合わせた結果に基づいて、該受信手段が受信するテレビ放送のチャンネルを選局できるか否かを判定する選局判定部を備え、前記送受信部は、前記判定部が選局できないと判定し、かつ前記選局判定部が選局できないと判定した場合、選局に関する通知情報を前記外部の表示装置に送信するようにしてあることを特徴とする。
【0018】
本願に係る録画装置では、外部の表示装置と送受信し、外部の表示装置に対して受信手段の制御について問い合わせた結果に基づき、受信手段が受信するテレビ放送のチャンネルを選局できるか否かを判定する。録画装置は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルを選局することができず、かつ受信手段が受信するテレビ放送のチャンネルも選局できない場合、選局に関する通知情報を外部の表示装置に送信する。
【0019】
本願に係る録画装置は、前記切替部は、前記判定部が選局できると判定する場合及び前記選局判定部が選局できると判定する場合のうち、より早期に選局使用可能なチューナ判定結果に基づいて、前記入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替えるか否かを決定するようにしてあることを特徴とする。
【0020】
本願に係る録画装置では、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルを選局できると判定する場合と、受信手段が受信するテレビ放送のチャンネルを選局できると判定する場合とのうち、より早期に選局使用可能なチューナ判定結果に基づいて、切替部は外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを受信部と受信手段との間で切り替えるか否かを決定する。
【0021】
本願に係る録画装置は、テレビ放送を受信する第二受信部と、該第二受信部が受信するテレビ放送の映像を記録媒体に録画する第二録画部と、該第二録画部が録画した映像を再生する再生部とを備え、前記第二録画部は、前記判定部が選局できないと判定し、かつ前記選局判定部が選局できないと判定した場合、前記第二受信部が受信するテレビ放送の映像に係る録画を開始するようにしてあり、前記再生部は、前記第二録画部が録画を終了する前又は後に、該第二録画部が録画した映像の再生を該映像の先頭から開始するようにしてあることを特徴とする。
【0022】
本願に係る録画装置では、テレビ放送を受信する第二受信部を備えている。録画装置は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルを選局できず、かつ受信手段が受信するテレビ放送のチャンネルを選局できない場合、第二受信部が受信するテレビ放送の映像を録画し始める。録画装置は、第二受信部が受信するテレビ放送に係る映像の録画が終了する前又は後に、録画した映像を先頭から再生し始める。
【0023】
本願に係る録画装置は、前記受信部が受信するテレビ放送の映像を前記録画部が予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける予約受付部を備え、前記判定部は、前記予約受付部が受け付けた録画予約情報に係る予約録画開始の所定時間前になった場合、前記受信部が前記録画予約情報に基づいて受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できないと判定するようにしてあることを特徴とする。
【0024】
本願に係る録画装置では、受信部が受信するテレビ放送の映像を予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける。録画装置は、受け付けた録画予約情報に係る予約録画開始の所定時間前になった場合、受信部が録画予約情報に基づいて受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できないと判定する。
【0025】
本願に係る録画システムは、テレビ放送を受信する内蔵又は外付けされた受信手段及び該受信手段が受信したテレビ放送の映像を表示する表示部を備えるテレビ受信装置と、映像を記録媒体に録画する録画部、テレビ放送を受信する受信部、前記録画部が前記受信部により受信されたテレビ放送の映像を録画しているか否かに基づいて、該受信部が録画のために受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できるか否かを判定する判定部、前記テレビ受信装置との間で命令を含む情報を送受信する送受信部及び該送受信部が前記テレビ受信装置に命令を送信することにより、該テレビ受信装置の表示部が表示する映像の入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替える切替部を備える録画装置とを含み、前記録画装置の切替部は、前記判定部が選局できないと判定した場合、前記入力ソースを前記テレビ受信装置の受信手段に切り替えるようにしてある録画システムであって、前記録画装置は、前記テレビ受信装置の表示部が表示する映像に係るコンテンツが他のコンテンツに切り替わるか否かを判定するコンテンツ切替判定部を備え、前記録画装置の切替部は、前記判定部が選局できると判定し、かつ前記コンテンツ切替判定部が他のコンテンツに切り替わると判定した場合、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてあることを特徴とする。
【0026】
本願に係る録画システムでは、テレビ受信装置と録画装置とを含む。テレビ受信装置は、テレビ放送を受信する内蔵又は外付けの受信手段を備えている。また、テレビ受信装置は、受信手段が受信したテレビ放送の映像を表示する表示部を備えている。録画装置は、テレビ放送を受信する受信部を備えている。録画装置は、テレビ受信装置との間で命令を含む情報を送受信する。録画装置は、テレビ受信装置に命令を送信することにより、テレビ受信装置の表示部が表示する映像の入力ソースを自身の受信部と受信手段との間で切り替える切替部を備えている。切替部は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できない場合、テレビ受信装置の表示部が表示する映像の入力ソースを受信部から受信手段に切り替える。切替部は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルを選局でき、かつテレビ受信装置の表示部が表示する映像のコンテンツが他のコンテンツに切り替わる場合、テレビ受信装置の表示部が表示する映像の入力ソースを受信手段から受信部に切り替える。
【0027】
本願に係る録画システムは、前記テレビ受信装置は、前記受信手段が受信したテレビ放送の映像を記録媒体に録画する録画手段と、該録画手段が前記映像を予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける受付手段とを備え、前記録画装置の送受信部は、前記受付手段が受け付けた録画予約情報を前記テレビ受信装置から取得するようにしてあり、前記録画装置の切替部は、前記判定部による判定結果及び前記送受信部が取得した録画予約情報に基づいて、前記入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替えるか否かを決定するようにしてあることを特徴とする。
【0028】
本願に係る録画システムでは、テレビ受信装置は受信手段が受信したテレビ放送の映像を記録媒体に記録する録画手段を有している。録画装置は、テレビ受信装置が受け付けた録画手段による予約録画のための時間情報が含まれた録画予約情報をテレビ受信装置から取得する。録画装置は、受信部が受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できるか否かという判定結果及びテレビ受信装置から取得した録画予約情報に基づいて、テレビ受信装置の表示部が表示する映像の入力ソースを受信部と受信手段との間で切り替えるか否かを決定する。
【0029】
本願に係る録画システムは、前記テレビ受信装置及び録画装置の間に接続され、該テレビ受信装置及び録画装置との間で命令を含む情報の送受信をする中継機器を含み、前記録画装置の送受信部は、前記受信手段が受信したテレビ放送に係る音声信号を前記中継機器に送信する命令を、該中継機器を介して、前記テレビ受信装置に送信するようにしてあることを特徴とする。
【0030】
本願に係る録画システムでは、テレビ受信装置と録画装置との間に接続された中継機器を含む。中継機器は、テレビ受信装置及び録画装置との間で命令を含む情報の送受信をする。録画装置は、受信手段が受信したテレビ放送に係る音声信号を中継機器に送信する命令を、中継装置を介して、テレビ受信装置に送信する。
【発明の効果】
【0031】
本願に係る録画装置によれば、操作対象機器の切り替わりをユーザに意識させることなく、かつユーザが違和感なく選局操作をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】録画再生装置とテレビ受信装置との接続構成の一例を示す説明図である。
【図2】録画再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】録画再生装置とテレビ受信装置との間におけるCECコマンド送受信処理の手順の概要を示したフローチャートである。
【図4】録画再生装置の動作モード及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図5】制御部がテレビ受信装置の入力ソースをチューナ部から内蔵チューナに切り替える処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】テレビ受信装置が備える内蔵チューナの選局処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【図7】録画再生装置の動作モード及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図8】録画再生装置の動作モード及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図9】テレビ受信装置の入力ソースを内蔵チューナから録画再生装置のチューナ部に切り替える処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】録画再生装置の動作モード及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図11】録画再生装置の動作モード及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図12】テレビ受信装置の入力ソースを内蔵チューナから録画再生装置のチューナ部に切り替える処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】録画再生装置の動作モード、テレビ受信装置の視聴予約設定及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図14】録画再生装置、テレビ受信装置及びAVアンプの接続構成の一例を示す説明図である。
【図15】録画再生装置、テレビ受信装置及びAVアンプの接続構成の一例を示す説明図である。
【図16】録画再生装置とテレビ受信装置との接続構成の一例を示す説明図である。
【図17】録画再生装置の動作モード、テレビ受信装置の録画予約設定及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図18】録画再生装置の動作モード、テレビ受信装置の録画予約設定及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
【図19】録画再生装置の動作モード、テレビ受信装置の録画予約設定、テレビ受信装置における入力ソースの切り替え、裏録画及びタイムシフト再生の一例に関するタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本願に係る録画装置を、実施の形態を示す図面に基づいて説明する。本願に係る録画装置は、録画再生装置、ポータブルレコーダ、録画再生機能を有する携帯電話機、録画再生機能を有するコンピュータ等を含む。以下では、録画再生装置を例に挙げて、本願に係る録画装置を説明する。
【0034】
実施の形態1
図1は、録画再生装置1とテレビ受信装置2との接続構成の一例を示す説明図である。録画再生装置1とテレビ受信装置(外部の表示装置)2とは、HDMIケーブル3により接続されている。録画再生装置1とテレビ受信装置2とは、夫々異なるリモコン(図示せず)により操作可能である。テレビ受信装置2は、受付部(受付手段)22がリモコンから受け付けた操作信号に基づいて、内蔵チューナ(受信手段)21が受信するテレビ放送のチャンネルを切り替え、切り替えたチャンネルの映像を画面(表示部)23に表示する。テレビ受信装置は、受付部22がリモコンから受け付けた操作信号に基づいて、CEC信号を録画再生装置1に送信し、録画再生装置1を操作することができる。ただし、テレビ受信装置2は、録画再生装置1に対して限られた基本操作しかできない。
【0035】
一方、録画再生装置1もCEC信号を用いて、テレビ受信装置2を操作することができる。録画再生装置1は、テレビ受信装置2に対して、電源のオン、オフ、音量切替、画像調整等が可能である。また、録画再生装置1は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が選局するチャンネルを切り替えることができる。
録画再生装置1とテレビ受信装置2とは、HDMIケーブル3を介して、映像データ及び音声データ並びに操作信号(CEC信号を含む情報)の他に、様々なデータの送受信を行うことができる。
録画再生装置1が録画した映像は、テレビ受信装置2により表示される。そのため、録画再生装置1とテレビ受信装置2とは、録画システムでもあるし、表示システムでもある。
【0036】
なお、録画再生装置1とテレビ受信装置2とを接続する規格は、HDMIに限らない。録画再生装置1とテレビ受信装置2とは、iLINKケーブル、LAN(Local Area Network)ケーブル等により接続されてもよい。
また、録画再生装置1は、テレビ受信装置2の代わりに、映像及び音声を出力可能な表示装置とHDMIケーブル3により接続されていてもよい。かかる場合、表示装置は、外付けチューナ(受信手段)と接続されており、当該外付けチューナが選局するチャンネルを切り替えることがでる。表示装置は、外付けチューナが選局したテレビ放送の映像及び音声を出力することができる。そして、録画再生装置1は、表示装置を介して当該表示装置に接続された外付けチューナが選局するチャンネルを切り替えることができる。
【0037】
図2は、録画再生装置1の構成の一例を示すブロック図である。録画再生装置1は、制御部(判定部、切替部、コンテンツ切替判定部、抽出部、番組終了抽出部、検出部、視聴予約判定部、選局判定部)11、ROM12及びRAM13を含む。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)等のプロセッサであり、バス1bを介して録画再生装置1の各構成部を制御する。制御部11は、ROM12に格納されているプログラムをRAM13にロードし、当該プログラムを実行する。制御部11は、CEC機能を有するハードウェアを搭載していてもよいし、搭載してなくてもよい。制御部11がCEC機能を有するハードウェアを搭載していない場合、ROM12に格納するプログラムにCEC機能を実装する。
【0038】
制御部11は、HDMIケーブル3で接続されたテレビ受信装置2に対して、接続状況を問い合わせるCECコマンド(Message)(命令)を所定の周期で送信する。制御部11は、送信したCECコマンドに対する応答(Response)をテレビ受信装置2から受信することにより、テレビ受信装置2との接続状況を監視する。
制御部11は、後述する番組情報管理部11a、予約管理部11b及びCM(コマーシャル)検出部(検出部)11cを有する。
【0039】
ROM12は、例えば不揮発性の半導体メモリ又は半導体メモリ以外の読み出し専用記憶媒体である。ROM12は、制御部11が実行するプログラム、各種操作パネルを記録している。
RAM13は、例えばSRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)等であり、制御部11が実行する処理の過程で必要な作業変数、データ等を一時的に記録する。なお、RAM13の代わりにフラッシュメモリ、メモリカード等が用いられてもよい。RAM13は、制御部11がCECコマンド及び応答信号により検出したテレビ受信装置2との接続状況を記録する。なお、HDMIケーブル3により録画再生装置1と接続される機器の数が増大した場合、増大した機器の数に応じてRAM13に記録される接続状況のデータ量も増大する。
【0040】
録画再生装置1は、タイマ14、受付部(予約受付部)15、チューナ部(受信部、第二受信部)16、信号処理部17、通信部(送受信部)18、HDD(録画部、第二録画部、再生部)19及びディスクドライブ(録画部)20を含む。
タイマ14は、日時を計時し、計時した日時を制御部11に出力する。
受付部15は、リモコンRから受光した赤外線を操作信号に変換し、変換した操作信号を制御部11に送信する。受付部15が受け付ける赤外線に対応する操作信号は、例えばテレビ放送のチャンネルを選局する信号、録画を開始する信号、録画を停止する信号等である。なお、リモコンRと受付部15とは、無線で接続されてもよいし、有線で接続されてもよい。リモコンRと受付部15とを無線で接続する場合、操作信号は上記の赤外線に限らず、例えば電波により送受信されてもよい。
【0041】
チューナ部16は、アンテナAが受信した放送信号を受け付ける。チューナ部16は、制御部11からの信号に基づいて、受け付けた放送信号のうち、特定の周波数帯域の放送信号を選局し、選局した放送信号を信号処理部17に出力する。
なお、録画再生装置1は、チューナ部16を含まなくてもよい。かかる場合、外部のチューナと録画再生装置1とを接続し、リモコンRにより外部のチューナを操作する形態でもよい。
【0042】
信号処理部17は、チューナ部16から放送信号を受け付け、受け付けた放送信号をデジタルの映像信号及び音声信号にAD変換する。信号処理部17はAD変換した映像信号及び音声信号を通信部18に出力する。また、信号処理部17は、AD変換した映像信号及び音声信号を所定形式の映像データ及び音声データにエンコードし、HDD19又はディスクドライブ20に出力する。
上記の所定形式は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)形式、DV(Digital Video)圧縮形式、モーションJPEG(Motion Joint Photographic Expert Group)形式等である。
【0043】
信号処理部17は、HDD19又ディスクドライブ20からエンコードされた所定形式の映像データ及び音声データを受け付け、デコードする。信号処理部17は、デコードした映像信号及び音声信号を通信部18に出力する。
信号処理部17がチューナ部16から受け付ける放送信号には、EPG(Electric Program Guide、電子番組表)信号が含まれている。EPG信号が示す番組情報は、例えば各放送局が放送する放送番組のジャンル、放送チャンネル、放送開始日時、放送終了日時及びタイトル等である。信号処理部17は、EPG信号が示す番組情報を制御部11及び通信部18に出力する。
【0044】
番組情報管理部11a及び予約管理部11bは、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。制御部11は、信号処理部17から受け付けた番組情報を番組情報管理部11aに記録する。制御部11は、受付部15から受け付けた録画予約情報を予約管理部11bに記録する。録画予約情報は、例えば予約番号、録画チャンネル、録画開始日時及び録画終了日時、番組タイトル等を含む。
制御部11は、受付部15から受け付けたチューナ部16又はテレビ受信装置2の内蔵チューナ21に係る視聴予約情報を予約管理部11bに記録する。また、制御部11は、テレビ受信装置2から、テレビ受信装置2に設定された視聴予約情報を取得し、予約管理部11bに記録する。視聴予約とは、予め視聴する時間及び番組を予約登録することである。
なお、番組情報管理部11a及び予約管理部11bは、HDD19内のHD19dに設けられてもよい。
【0045】
制御部11は、CM検出部11cを含む。CM検出部11cは、CMを検出する機能から見た制御部11の機能部に該当する。
CM検出部11cは、信号処理部17から出力される放送データを監視する。放送データは、映像及び音声に関する各種付加情報を含む。例えば、日本の場合、ARIB標準規格及びARIB技術資料により付加情報の内容と付加情報の収納位置とが規定されている。CM検出部11cは、放送データに含まれるコンテンツのジャンルが放送番組とCMとで異なることから、テレビ受信装置2が出力する映像及び音声におけるCMの開始又は終了を検出する。
あるいは、CM検出部11cは、モノラルモード及び多重音声モードの違い、無音区間、シーンチェンジ、音量変化等に基づいてCMを検出してもよい。
なお、負荷分散のために、CM検出部11cを制御部11とは独立した別の構成部としてもよい。かかる場合、CM検出部11cは、CM開始又はCM終了を検出した場合、夫々所定の信号を制御部11に送信する。
【0046】
通信部18は、例えばHDMI端子であり、外部のテレビ受信装置2とHDMIケーブル3により接続されている。通信部18は、信号処理部17から映像信号及び音声信号を、制御部11から制御信号、各種データ(映像又は音声に対応する付随情報又は機器状態情報等)を受け付ける。通信部18は、受け付けた映像信号、音声信号、制御信号及び各種データを外部のテレビ受信装置2に送信する。
また、通信部18は、外部のテレビ受信装置2から制御信号及び各種データ(命令を含む情報)を受信し、受信した制御信号及び各種データを制御部11に出力する。
上記の制御信号は、例えばHDMI規格のCEC信号である。上記の各種データは、例えば録画予約情報、視聴予約情報、電子番組表等である。
【0047】
なお、通信部18は、録画再生装置1とテレビ受信装置2等の外部の装置とをiLINK、イーサネット(登録商標)等で接続するインタフェースであってもよい。かかる場合、制御部11は、iLINKケーブル、LANケーブル等を介して、外部の装置と通信し、各種データの交換、制御信号の送受信を行う。
【0048】
HDD(ハードディスクドライブ)19は、HD(記録媒体、ハードディスク)19dを内蔵し、信号処理部17から受け付けた映像データ及び音声データをファイル単位でHD19dに記録する。HDD19は、HD19dから記録した映像データ及び音声データを読み出し、読み出した映像データ及び音声データを信号処理部17に出力する。
【0049】
ディスクドライブ20は、信号処理部17から受け付けた映像データ及び音声データをファイル単位でDVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc、登録商標)等のディスク(記録媒体)1dに記録する。ディスクドライブ20は、ディスク1dから記録した映像データ及び音声データを読み出し、読み出した映像データ及び音声データを信号処理部17に出力する。
【0050】
次に、録画再生装置1の動作について説明する。
初期状態は、ユーザが録画再生装置1のリモコンRを用いて、録画再生装置1を自由に操作できる状態である。また、テレビ受信装置2は録画再生装置1のチューナ部16が選局した放送信号に基づいた映像及び音声を出力している。
【0051】
チューナ部16に対するチャンネルの選局操作がユーザにより行なわれた場合、録画再生装置1は、チューナ部16が占有状態か否か判定する。チューナ部16の占有状態は、チューナ部16が録画再生装置1の録画に使用されている状態を含む。チューナ部16の占有状態は、録画再生装置1がチューナ部16により選局された番組映像の予約録画を開始する所定時間前(予約録画開始の所定時間前)の状態、及び録画再生装置1がチューナ部16により選局された番組映像の録画を終了した後の終了処理を行っている状態を含む。なお、録画の終了処理が終わった状態を録画の終了と捉えてもよい。更に、チューナ部16の占有状態は、チューナ部16が視聴予約されている番組開始の所定時間前の状態及びチューナ部16が視聴予約を実行している状態を含む。
【0052】
録画再生装置1は、チューナ部16が占有状態である場合、ユーザが選局操作を行ったとき、テレビ受信装置2が映像及び音声を出力するための入力ソースを録画再生装置1のチューナ部16からテレビ受信装置2の内蔵チューナ21に一時的に切り替える。ここでのユーザによる選局操作は、例えば録画のために選局されたチャンネルと異なるチャンネルにユーザが切り替える操作である。録画再生装置1は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が選局するチャンネルをユーザにより指定されたチャンネルに変更する。録画再生装置1は、チューナ部16が占有状態でなくなった場合、テレビ受信装置2が映像及び音声を出力するための入力ソースをテレビ受信装置2の内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に再び切り替える。録画再生装置1は、チューナ部16が選局するチャンネルをユーザにより指定されたチャンネルに変更する。
【0053】
図3は、録画再生装置1とテレビ受信装置2との間におけるCECコマンド送受信処理の手順の概要を示したフローチャートである。図3に示す以下の処理では、録画再生装置1とテレビ受信装置2との電源がオンされた場合、これらの機器の間で接続に参加したことを示すメッセージの送受信、Vender IDの通知等が行われる処理は省略している。
【0054】
録画再生装置1は、リモコンRからチューナ部16に対するチャンネルの選局操作を受領する(ステップS101)。録画再生装置1は、テレビ受信装置2からチューナ制御用CECコマンドを受信し、チューナ部16が占有状態か否か判定する(ステップS102)。録画再生装置1は、自身のチューナ部16が占有状態でないと判定した場合(ステップS102:NO)、処理を終了する。
【0055】
録画再生装置1は、チューナ部16が占有状態であると判定した場合(ステップS102:YES)、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が占有状態か否か判定する(ステップS103)。録画再生装置1は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が占有状態であると判定した場合(ステップS103:YES)、現在選局はできないことを示すメッセージ(選局に関する通知情報)をテレビ受信装置2の画面23に表示させ(ステップS104)、処理を終了する。
【0056】
なお、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21に係る占有状態は、内蔵チューナ21が視聴予約されている番組開始の所定時間前の状態及び内蔵チューナ21が視聴予約を実行している状態を含む。また、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21に係る占有状態は、テレビ受信装置2が内蔵型録画再生装置を有する場合、内蔵型録画再生装置が内蔵チューナ21を使用して録画している状態を含む。また、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21に係る占有状態は、内蔵型録画再生装置が内蔵チューナ21により選局された番組映像の予約録画を開始する所定時間前の状態、及び内蔵型録画再生装置が内蔵チューナ21により選局された番組映像の録画を終了した後の終了処理を行っている状態を含む。なお、録画の終了処理が終わったときが録画終了時としてもよい。
録画再生装置1は、テレビ受信装置2に対するCEC信号の送受信により、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が占有状態であるか否かを判定することができる。
【0057】
録画再生装置1は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が占有状態でないと判定した場合(ステップS103:NO)、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21を使用すると決定する(ステップS105)。録画再生装置1は、テレビ受信装置2に対して、チューナ制御用CECコマンド(選局コマンド)の受領を返信する(ステップS106)。テレビ受信装置2は、録画再生装置1からチューナ制御用CECコマンド(選局コマンド)の受領を受信し(ステップS107)、処理を終了する。録画再生装置1は、テレビ受信装置2に対して入力ソースを録画再生装置1から内蔵チューナ21に切り替えるコマンド、チューナ制御用CECコマンド(選局コマンド)等を送信し(ステップS108)、処理を終了する。
【0058】
ステップS101及びステップS107の処理は、録画再生装置2がテレビ受信装置1側のチューナ部16の制御をする場合の機器間連携を示している。ステップS107の処理は、CECコマンドに対する応答信号の受信に対応する処理である。
CEC規格にデフォルトで用意されている<Tuner Control>機能は、別の機器のチューナに対してチャンネルのUP/DOWN(Step increment/decrement)機能、状態通知機能、入力切替機能等を含む。<Tuner Control>機能を利用する場合、ソース機器はシンク機器へCECコマンドを送信し、制御を終了する。しかし、録画再生装置1は、接続相手の機器が自身と同じ<Vendor Specific Commands>機能を有する場合、例えば1チャンネルから12チャンネルへのチャンネル切替のように、別の機器のチューナに対して複数チャンネルを飛び越したダイレクトなチャンネル切替操作を行う。かかる場合、機器間連携の信頼性を向上させるため、録画再生装置1はコマンド送信に対応するコマンド受領の返信を受け付けた場合に、<Vendor Specific Commands>に係るコマンドがHDMI接続機器の間で正常に機能していることを逐一確認する。なお、以下では応答信号の送受信について、その説明を省略する。
【0059】
図4は、録画再生装置1の動作モード及びテレビ受信装置における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。図4の左から右へ向かって時間は経過する。
録画再生装置1は、録画停止モードから例えばチャンネル1の録画モードに移行する。この場合の録画は、予約録画であってもよいし、ダイレクト録画であってもよい。録画再生装置1は、録画中、チューナ部16を使用している。録画再生装置1は、録画が終了した時、録画停止モードに戻る。
録画再生装置1が録画開始前の録画停止モードにある場合、テレビ受信装置2の入力ソースは録画再生装置1のチューナ部16である。この時、テレビ受信装置1は、例えばチャンネル1の映像及び音声を出力しているものとする。
【0060】
録画再生装置1が録画中の動作モードに移行した場合に、ユーザがリモコンRを用いて例えばチャンネル2に切り替える選局操作を行ったとする。このとき、録画再生装置1は、テレビ受信装置2に対して入力ソースをチューナ部16から内蔵チューナ21に切り替えさせる。
【0061】
録画再生装置1は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21の選局をチャンネル2に設定し、チャンネル2の映像及び音声をテレビ受信装置2に出力させる。録画再生装置1の録画が終了し、チューナ部16が占有状態ではなくなったとき、録画再生装置1はテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替えさせる。このタイミングと同時に、録画再生装置1はチューナ部16の選局をチャンネル1からチャンネル2に切り替える。そのため、テレビ受信装置2は、チャンネル2の映像及び音声を継続して出力する。
かかる場合、ユーザは引き続きチャンネル2の映像及び音声を視聴することができるため、テレビ受信装置2における入力ソースの切り替わりを意識することなく、リモコンRを用いて録画再生装置1及びテレビ受信装置2を違和感なしに操作することができる。
【0062】
例えば、録画予約が電子番組表を用いて行われる場合、予約録画終了のタイミングとテレビ受信装置2の入力ソースが切り替わるタイミングとは一致するため、ユーザは比較的違和感を抱くことがない。
また、ユーザは、録画再生装置1のチューナ部16を用いた放送番組の視聴中に、電子番組表の情報に格納されている番組終了時刻までダイレクト録画を開始する場合がある。かかる場合も、ダイレクト録画終了のタイミングとテレビ受信装置2の入力ソースが切り替わるタイミングとは一致するため、ユーザは比較的違和感を抱くことがない。
【0063】
図5は、制御部11がテレビ受信装置2の入力ソースをチューナ部16から内蔵チューナ21に切り替える処理の手順の一例を示すフローチャートである。
制御部11は、ユーザによる選局操作がされたか否か判定する(ステップS201)。制御部11は、ユーザによる選局操作がされていないと判定した場合(ステップS201:NO)、ステップS201に処理を戻す。
【0064】
制御部11は、ユーザによる選局操作がされたと判定した場合(ステップS201:YES)、チューナ部16が占有状態か否か判定する(ステップS202)。例えば、制御部11は、録画再生装置1がチューナ部16に基づく映像を録画中である場合、チューナ部16は占有状態であると判定する。制御部11は、チューナ部16が占有状態でないと判定した場合(ステップS202:NO)、ユーザの選局情報に基づいてチューナ部16に選局を行わせ(ステップS203)、処理を終了する。
【0065】
制御部11は、チューナ部16が占有状態であると判定した場合(ステップS202:YES)、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21を制御できるか否か判定する(ステップS204)。ここで、制御部11がテレビ受信装置2の内蔵チューナ21を制御できない場合は、例えばテレビ受信装置2がHDMI CECコマンドに代表される制御コマンドに対応していない場合を含む。また、制御部11がテレビ受信装置2の内蔵チューナ21を制御できない場合は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が視聴予約の番組視聴に使用されている場合を含む。仮に、テレビ受信装置2が録画機能を有するとき、制御部11がテレビ受信装置2の内蔵チューナ21を制御できない場合は、内蔵チューナ21がその録画機能のために使用されている場合を含む。
【0066】
制御部11は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21を制御できないと判定した場合(ステップS204:NO)、現在、選局操作はできない旨のメッセージ(選局に関する通知情報)をテレビ受信装置2の画面23に表示し(ステップS205)、処理を終了する。制御部11は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21を制御できると判定した場合(ステップS204:YES)、テレビ受信装置2に対して、入力ソースをチューナ部16から内蔵チューナ21に切り替える(ステップS206)。具他的には、制御部11は、テレビ受信装置2に入力ソースをチューナ部16から内蔵チューナ21に切り替えるCECコマンドを送信する。制御部11は、テレビ受信装置2が備える内蔵チューナ21の選局処理を実行し(ステップS207)、処理を終了する。
【0067】
図6は、テレビ受信装置2が備える内蔵チューナ21の選局処理の手順の一例を示したフローチャートである。図6は、図5におけるステップS207の処理の詳細を示している。図6の選局処理は、テレビ受信装置2が<Vendor Specific Commands>に対応している場合と対応していない場合とに場合分けして処理を実行する。そこで、既に概説した<Vendor Specific Commands>について、以下により詳細に説明する。
【0068】
テレビ受信装置2がHDMI CECコマンドに代表される制御コマンドに対応している場合であっても、<Vendor Specific Commands>に対応している場合と対応していない場合に分けられる。テレビ受信装置2が<Vendor Specific Commands>に対応していない場合、録画再生装置1は<Tuner Control>のコマンドを使用して、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21の選局処理を実行する。例えば、チャンネル1からチャンネル3に切り替える場合、録画再生装置1は、チャンネルUPのコマンド転送を2回繰り返す。一方、テレビ受信装置2が<Vendor Specific Commands>に対応している場合、録画再生装置1は<Vendor Specific Commands>のコマンドを使用して、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21の選局処理を実行する。例えば、チャンネル1からチャンネル3に切り替える場合、録画再生装置1は、チャンネル3に切り替えるコマンド転送を1回行う。テレビ受信装置2は、<Vendor Specific Commands>に対応している場合、内蔵チューナ21の選局処理を効率よく実行することができる。そこで、図6の選局処理はテレビ受信装置2が<Vendor Specific Commands>に対応しているか否かを判定する処理から始まる。
【0069】
制御部11は、テレビ受信装置2が自身に規定されている<Vendor Specific Commands>に対応しているか否か判定する(ステップS2071)。<Vendor Specific Commands>はベンダー毎に異なる規定が定められているので、制御部11は例えば自身のVendor IDと接続機器のVendor IDとが一致するか否かに基づいて、ステップS2071の判定処理を実行する。制御部11は、テレビ受信装置2が自身に規定されている<Vendor Specific Commands>に対応していると判定した場合(ステップS2071:YES)、テレビ受信装置2に<Vendor Specific Commands>の選局コマンドを送信し(ステップS2072)、処理を終了する。制御部11は、テレビ受信装置2が自身に規定されている<Vendor Specific Commands>に対応していないと判定した場合(ステップS2071:NO)、テレビ受信装置2に<Tuner Control>の選局コマンドを必要な回数送信し(ステップS2073)、処理を終了する。
【0070】
図5では、録画再生装置1の動作モードが録画中でなくなった場合、直ちにテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替えた。しかし、番組放送の途中で直ちにテレビ受信装置2の入力ソースが内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替わる場合、ユーザは視聴している映像又は音声に対して違和感を抱くことがある。あるいは、録画が短時間の間に繰り返される場合、録画が終了するたびにテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えるとき、ユーザは視聴している映像又は音声に対して違和感を抱くことがある。この違和感が生じる原因として、以下の事例がある。
【0071】
テレビ受信装置2と録画再生装置1とで映像の出力設定が異なる場合、画面23における映像の表示サイズ、アスペクト比が変化することがある。あるいは、テレビ受信装置2の機種により、自動的に映像をズームインし、ズームインした映像を画面23いっぱいに表示する設定がある。かかる場合、テレビ受信装置2の入力ソースが内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替わるときに、タイムラグ又は映像の途切れが発生する。更には、ユーザにとって意図しない黒帯が画面23に表示されてしまう場合もある。また、例えばテレビ受信装置2は内蔵チューナ21からの映像を1080pで表示しており、録画再生装置1からの映像を720pで表示している場合には、テレビ受信装置2の入力ソースを切り替えたとき、映像の解像度が変化する。
【0072】
テレビ受信装置2と録画再生装置1とで音声設定が異なる場合、音声ソースの違いにより、スピーカから出力される音質が変化する。ここでの異なる音声設定は、例えば、音声符号化方式、ビットレート、音声チャンネル数、サラウンドのオン/オフ、サラウンドモード等である。
【0073】
テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替えた際に、ユーザが映像又は音声に対して感じる上記の違和感を回避する方法として、いくつかの手法を以下に開示する。なお、以下の手法は単独で利用されてもよいし、組み合わせて利用されてもよいことは、言うまでもない。
【0074】
図7は、録画再生装置1の動作モード及びテレビ受信装置2における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。図7の左から右へ向かって時間は経過する。図7では、録画再生装置1は、間欠的に繰り返される最後の予約録画が終了した場合、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。
【0075】
1つの録画が終了した後、短時間(例えば5分)の間隔で間欠的に予約録画が開始される場合、そのたびにテレビ受信装置2の入力ソースを切り替えることは、ユーザに違和感を与える。そこで、制御部11は、予約管理部11bから録画予約情報を取得し、所定時間より短い時間間隔で録画予約が間欠的に設定されているか否か判定する。ここで、所定時間より短い時間間隔で間欠的に繰り返す録画予約は、単一ではなく、群をなしているので録画予約群ともいえる。制御部11は、所定時間より短い時間間隔で録画予約が間欠的に設定されていると判定した場合、最後の録画予約に対応する予約録画の終了後に、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替える。これにより、テレビ受信装置2の入力ソース切り替えをユーザが認知する確率を下げることができる。
【0076】
図7の例では、1つの予約録画終了後に短時間間隔で繰り返す予約録画が1つである場合を示している。しかし、短時間間隔で繰り返す予約録画が複数設定されている場合には、最後の予約録画終了後に、録画再生装置1はテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替える。
【0077】
図8は、録画再生装置1の動作モード及びテレビ受信装置2における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。図8の左から右へ向かって時間は経過する。図8では、録画再生装置1は、録画終了後かつ電子番組表から抽出した番組終了時間(放送中の番組の終了時間)に、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。
【0078】
録画再生装置1の動作モードが最初録画停止モードにあるとき、ユーザは録画再生装置1のチューナ部16を使用し、例えばチャンネル1の映像及び音声を視聴している。録画再生装置1は、例えばチャンネル1の映像及び音声について予約録画又はダイレクト録画を開始する。録画再生装置1が録画中の動作モードにあるとき、ユーザはリモコンRを操作して、例えばチャンネル1からチャンネル2に切り替える操作をする。録画再生装置1は、テレビ受信装置2の入力ソースをチューナ部16からテレビ受信装置2の内蔵チューナ21に切り替える。また、録画再生装置1は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が選局するチャンネルをチャンネル2に切り替える。
【0079】
録画再生装置1は、録画を終了し、録画停止の動作モードに移行しても、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16には切り替えない。録画再生装置1は、番組情報管理部11aから取得した電子番組表に基づき、現在放送しているチャンネル2の放送番組の終了時間を抽出する。録画再生装置1は、抽出したチャンネル2の番組終了時間にテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。また、録画再生装置1は、チューナ部16が選局するチャンネルをチャンネル1からチャンネル2に切り替える。
なお、チューナ部16が選局するチャンネルを切り替えるタイミングは、チューナ部16が占有状態でなくなった時点(例えば、録画停止の動作モードになった時点)から、電子番組表に基づくチャンネル2の番組終了時間までの間であれば、いつでもよい。
【0080】
テレビ受信装置2は、入力ソースの切り替え前後において、チャンネル2の映像及び音声を継続して出力する。また、テレビ受信装置2における入力ソースの切り替えは、映像コンテンツが切り替わる番組の放送終了時に行われる。そのため、録画再生装置1は映像及び音声の視聴に関してユーザに違和感を与えない。また、テレビ受信装置2の入力ソースの切り替え前後において操作パネルは変化しないため、ユーザは録画再生装置1の操作感を持続して、録画再生装置1及びテレビ受信装置2を使用することができる。
【0081】
図9は、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替える処理の手順の一例を示すフローチャートである。
制御部11は、チューナ部16が占有状態か否か判定する(ステップS301)。制御部11は、チューナ部16が占有状態であると判定した場合(ステップS301:YES)、ステップS301に処理を戻す。制御部11は、チューナ部16が占有状態でないと判定した場合(ステップS301:NO)、テレビ受信装置2が出力している映像及び番組に係る番組の放送終了時間を番組情報管理部11aから取得する(ステップS302)。制御部11は、ステップS302で取得した放送終了時間及びタイマ14の計時に基づいて、テレビ受信装置2が出力している映像及び音声に係る番組が終了したか否か判定する(ステップS303)。
【0082】
制御部11は、テレビ受信装置2が出力している映像及び音声に係る番組が終了していないと判定した場合(ステップS303:NO)、ステップS303に処理を戻す。制御部11は、テレビ受信装置2が出力している映像及び音声に係る番組が終了したと判定した場合(ステップS303:YES)、テレビ受信装置1の入力ソースをテレビ受信装置1の内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替える(ステップS304)。すなわち、ステップS304において、制御部11は、テレビ受信装置2に対して、入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えるCECコマンドを送信し、処理を終了する。
なお、制御部11は、ステップS304の処理を実行する前に又はステップS304の処理を実行する時と同時に、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が選局しているチャンネルと同じチャンネルにチューナ部16が選局するチャンネルを設定する。
【0083】
図10は、録画再生装置1の動作モード及びテレビ受信装置2における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。図10の左から右へ向かって時間は経過する。図10では、録画再生装置1は、録画終了後かつ所定時間経過後に、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。
【0084】
録画再生装置1は、録画終了直後にHD19d、ディスク1d等の記録媒体に対して録画データファイルを閉じる処理を行う。また、録画再生装置1は、録画がダビングによる録画である場合、ダビング元のファイル消去処理を行う。このような録画に伴う終了処理により、録画再生装置1の制御部11には高い負荷がかかる場合がある。そのため、機種によって、録画に伴う終了処理が終わるまで、録画、再生、追加予約録画等を含む機器の設定を受け付けない録画再生装置がある。
そこで、録画再生装置1は、録画終了後直ちにテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16には切り替えない。録画再生装置1は、録画に伴う終了処理に必要な所定時間経過後にテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16には切り替える。ここでの所定時間は、例えば数分である。
【0085】
録画再生装置1が録画終了後から待機する上記の所定時間は、予め設定されていてもよいし、ユーザが操作パネル等のユーザインタフェースを介して変更できるようにしてもよい。あるいは、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えるタイミングは、録画終了後からの所定時間経過後でなくてもよい。例えば、制御部11は、CPUの使用率、RAM13の使用率等が所定割合を下回ったか否かを判定し、所定割合を下回ったと判定した場合、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えてもよい。
【0086】
録画再生装置1の制御部11に高い負荷がかかった状態で、制御部11がテレビ受信装置2の入力ソースを切り替える場合、操作対象機器の切り替わりがスムーズに行われず、ユーザが違和感を抱く可能性がある。しかし、録画に伴う終了処理後に、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える場合、ユーザは操作対象機器の切り替わりに気づきにくい。
また、録画に伴う終了処理後に、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える場合、ユーザは録画再生装置1の操作に制約を受けることがなくなる。更に、制御部11に過剰な負担がかからないため、録画再生装置1に不具合が生じる確率を低減することができる。
【0087】
録画再生装置1がテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えるまでの所定時間を計時し始めるタイミングは、一つの番組録画終了時ではなく、複数の番組の放送時間に基づいて決定されてもよい。
例えば、夕方の時間帯に5分程度の間隔で番組が変わる放送プログラムが組まれている場合、そのような複数の短時間番組のうち、少なくとも1つ以上が録画される可能性がある。かかる場合、各短時間番組の録画が終了するたびに、所定時間経過後にテレビ受信装置2の入力ソースが切り替わることになる。また、上記所定時間を設けない図8の事例の場合にも、同様に各短時間番組の録画が終了するたびに、テレビ受信装置2の入力ソースが切り替わることになる。しかし、ユーザに操作対象機器の切り替わりを極力意識させないようにするためには、テレビ受信装置2の入力ソースの切り替え頻度は少ない方がよい。
【0088】
そこで、短時間番組が連続する夕方のような時間帯が経過してから、あるいは複数の短時間番組のうち、最後の短時間番組が終了してから、録画再生装置1はテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えてもよい。かかる場合、制御部11は、番組情報管理部11aから短時間番組が連続するチャンネル及び時間帯を取得する。あるいは、短時間番組が連続するチャンネル及び時間帯をユーザが操作パネル等を介して予めHD19d等に記録しておき、制御部11はユーザが設定したチャンネル及び時間帯を参照してもよい。
【0089】
図11は、録画再生装置1の動作モード及びテレビ受信装置2における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。図11の左から右へ向かって時間は経過する。図11では、録画再生装置1は、録画終了後、かつテレビ受信装置2が出力中のコンテンツが番組からCMに変わったタイミング又はそのCM終了後のタイミングで、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。
【0090】
コンテンツを鑑賞するユーザにとって、番組とCMとの境には映像又は音声に連続性がない。そのため、番組からCMに変わるタイミング又はCMから番組に変わるタイミングで、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えた場合、ユーザは違和感を抱かない。
【0091】
録画再生装置1は、動作モードが例えばチャンネル1の録画中である場合、チューナ部16を使用している。ユーザがリモコンRを用いてチャンネルを1から例えば2に変更したとする。録画再生装置1は、テレビ受信装置2の入力ソースをチューナ部16から内蔵チューナ21に切り替え、内蔵チューナ21が選局するチャンネルを2に設定する。録画再生装置1の動作モードは、録画が終了した時、録画停止モードに戻る。録画再生装置1の動作モードが録画停止モードに戻る前後に渡り、テレビ受信装置2は例えばチャンネル2の映像及び音声を継続して出力する。録画再生装置1は、CM検出部11cの判定に基づき、チャンネル2のCM開始又はCM終了のタイミングでテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。
【0092】
図12は、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替える処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図12に示す処理の手順には、CM検出に基づくテレビ受信装置2の入力ソースの切り替えの前に、図9に示した電子番組表に基づく番組終了判定処理が付加されている。なお、CM検出に基づくテレビ受信装置2の入力ソースの切り替えに、電子番組表に基づく番組終了判定処理を組み込んでもよいし、組み込まなくてもよい。
【0093】
制御部11は、チューナ部16が占有状態か否か判定する(ステップS401)。制御部11は、チューナ部16が占有状態であると判定した場合(ステップS401:YES)、ステップS401に処理を戻す。制御部11は、チューナ部16が占有状態でないと判定した場合(ステップS401:NO)、テレビ受信装置2が出力している映像及び番組に係る番組終了時間を番組情報管理部11aから取得する(ステップS402)。制御部11は、ステップS402で取得した番組終了時間及びタイマ14の計時に基づいて、テレビ受信装置2が出力している映像及び音声に係る番組が終了したか否か判定する(ステップS403)。
【0094】
制御部11は、テレビ受信装置2が出力している映像及び音声に係る番組が終了していないと判定した場合(ステップS403:NO)、ステップS403に処理を戻す。制御部11は、テレビ受信装置2が出力している映像及び音声に係る番組が終了したと判定した場合(ステップS403:YES)、テレビ受信装置2の入力ソースに該当するチャンネルの放送データからCMの開始又は終了を検出したか否か判定する(ステップS404)。制御部11は、CMの開始又は終了を検出していないと判定した場合(ステップS404:NO)、ステップS404に処理を戻す。
【0095】
制御部11は、CMの開始又は終了を検出したと判定した場合(ステップS404:YES)、テレビ受信装置1の入力ソースをテレビ受信装置1の内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替える(ステップS405)。すなわち、ステップS405において、制御部11は、テレビ受信装置2に対して、入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替えるCECコマンドを送信し(ステップS405)、処理を終了する。
なお、制御部11は、ステップS405の処理を実行する前に又はステップS405の処理を実行する時と同時に、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21が選局しているチャンネルと同じチャンネルにチューナ部16が選局するチャンネルを設定する。
【0096】
図13は、録画再生装置1の動作モード、テレビ受信装置2の視聴予約設定及びテレビ受信装置2における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。図13の左から右へ向かって時間は経過する。図13では、録画再生装置1は、録画終了後の所定時間内にテレビ受信装置2に視聴予約が設定されている場合、視聴予約終了後に、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。
【0097】
ユーザは視聴忘れのないように視聴予約を設定するため、不用意にテレビ受信装置2の入力ソースを切り替えた場合、ユーザはチャンネルを変更する可能性が高くなる。かかる場合、ユーザが視聴予約番組を見逃す確率が高くなる。そこで、制御部11はテレビ受信装置2にCECコマンドを送信し、視聴予約情報をテレビ受信装置2から取得する。あるいは、制御部11は、予約管理部11bから予め記憶しておいたテレビ受信装置2における視聴予約情報を読み出し、読み出した視聴予約情報を取得する。
【0098】
制御部11は、録画終了後から所定時間以内にテレビ受信装置2に視聴予約が設定されているか否か判定する。制御部11は、録画終了後から所定時間以内にテレビ受信装置2に視聴予約が設定されていると判定した場合、視聴予約終了後にテレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。これにより、テレビ受信装置2は視聴予約の番組映像を優先して表示することができる。
また、制御部11は、視聴予約の開始から終了までの間、テレビ受信装置2に対してチューナ制御コマンドを発行しない制御をしてもよい。
【0099】
録画再生装置1は、動作モードが例えばチャンネル1の録画中である場合、チューナ部16を使用している。ユーザがリモコンRを用いてチャンネルを1から例えば2に変更したとする。録画再生装置1は、テレビ受信装置2の入力ソースをチューナ部16から内蔵チューナ21に切り替え、内蔵チューナ21が選局するチャンネルを2に設定する。録画再生装置1の動作モードが録画停止に移行しても、テレビ受信装置2の入力ソースはチューナ部16には切り替わらない。視聴予約が開始した時、テレビ受信装置2は内蔵チューナ21が選局するチャンネルを視聴予約のチャンネルに切り替える。視聴予約が終了した時、録画再生装置1は、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。録画再生装置1は、チューナ部16が選局するチャンネルを視聴予約が開始される前に設定されていたチャンネル(例えばチャンネル2)に切り替える。なお、録画再生装置1は、視聴予約が終了した時、チューナ部16が選局するチャンネルを視聴予約で設定されたチャンネルに切り替えてもよい。
【0100】
録画再生装置1によれば、操作対象機器の切り替わりをユーザに意識させることなく、かつユーザが違和感なく選局操作をすることができる。
チューナを内蔵する録画再生装置とテレビ受信装置とが接続されたAV環境で、録画再生装置を頻繁に使用するユーザは、録画再生装置のリモコンを使用する機会が多い。そのようなユーザがテレビ番組を視聴する場合、録画再生装置のチューナを使用することがデフォルトとなる。録画再生装置とテレビ受信装置との間でテレビ番組を視聴するためのチューナをいちいち切り替えることは面倒であるし、テレビ受信装置のリモコンを用いた録画再生装置の操作性には応答速度、使い勝手等に不都合な部分があるからである。
一方、録画再生装置がテレビ番組の録画動作中である場合、録画再生装置のチューナが選局するチャンネルを切り替えることができないという不便さがある。そこで、録画再生装置1が録画のために自身のチューナ部16を使用している間は、テレビ受信装置2の内蔵チューナ21に切り替えることにより、自由なチャンネル操作によるテレビ番組の視聴が可能となる。
【0101】
録画再生装置を頻繁に使用するユーザにとって、録画再生装置の録画が終わり、録画再生装置のチューナが解放された場合、テレビ番組を視聴するためのチューナは録画再生装置のチューナに切り替わることが望ましい。しかし、テレビ番組を視聴するためのチューナがテレビ受信装置のチューナから録画再生装置のチューナへ切り替わった場合、映像のアスペクト比、音声の音質等が変化し、ユーザは違和感を抱く。
しかし、録画再生装置1によれば、視聴している番組の終了時、CMの開始又は終了時に、テレビ受信装置2の入力ソースを内蔵チューナ21から録画再生装置1のチューナ部16に切り替える。このタイミングはテレビ受信装置2が表示する映像コンテンツが切り替わるタイミングと一致する。そのため、録画再生装置1は、テレビ番組を視聴するためのチューナの切り替わりをユーザに意識させることなく、シームレスなAV環境を提供することができる。
【0102】
図1に示した録画再生装置1とテレビ受信装置2との接続構成以外に、AVアンプ(中継機器)が接続構成機器に追加されてもよい。
図14及び図15は、録画再生装置1、テレビ受信装置2及びAVアンプ4の接続構成の一例を示す説明図である。図14は、テレビ受信装置2を中心にして、テレビ受信装置2に録画再生装置1及びAVアンプ4が並列接続されている例を示している。図15は、録画再生装置1とテレビ受信装置2との間にAVアンプ4が接続されている例を示している。
なお、AVアンプ4は、HDMIを用いることにより、機器間接続できる中継機器の一例である。録画再生装置1とテレビ受信装置2との間には、AVアンプ4の他に、他の録画再生装置、ネットワーク接続機器等が接続構成機器として追加されてもよい。
【0103】
AVアンプ4は、例えばシアターラックであり、図示しないサラウンドスピーカを備えている。図14の例では、テレビ受信装置2のスピーカからの音声はミュートされ、AVアンプ4のサラウンドスピーカから音声が出力される。テレビ受信装置2の入力ソースを録画再生装置1のチューナ部16及びテレビ受信装置2の内蔵チューナ21の間で切り替える制御は、図1の場合と同じである。
【0104】
図15の例では、AVアンプ4はHDMI接続の中継機器であり、いわゆるHDMIリピータである。テレビ受信装置1の入力ソースが録画再生装置1のチューナ部16である場合、音声はAVアンプ4のサラウンドスピーカから出力され、テレビ受信装置2のスピーカはミュートされる。他方、テレビ受信装置1の入力ソースが内蔵チューナ21である場合、音声はテレビ受信装置2のスピーカから出力され、AVアンプ4のサラウンドスピーカからは出力されない。そのため、テレビ受信装置1の入力ソースの切り替えに伴い、音場感が変わり、ユーザは違和感を抱く場合がある。
【0105】
そこで、図4に示すように、録画再生装置1の録画が終了した時点で直ちにテレビ受信装置2の入力ソースを直ちに録画再生装置1のチューナ部16に切り替えることにより、できるだけ短時間で当初の音場感に戻すことが可能となる。その結果、ユーザの抱く違和感が抑えられる。また、番組情報管理部11a又はCM検出部11cを利用し、コンテンツの適当な切れ目で、テレビ受信装置2の入力ソースを録画再生装置1のチューナ部16に切り替えることにより、ユーザの違和感を小さくすることができる。
【0106】
図15の例において、テレビ受信装置2及びAVアンプ4は、HDMI規格のARC(Audio Return Channel)に対応していてもよい。ARCはSPDIF(Sony Philips Digital InterFace)相当のデジタル音声信号をHDMI受信側(シンク側)とHDMI送信側(ソース側)との間で双方向に送信する機能である。テレビ受信装置2の入力ソースが録画再生装置1のチューナ部16である場合、音声はAVアンプ4のサラウンドスピーカから出力され、テレビ受信装置2のスピーカはミュートされる。他方、テレビ受信装置1の入力ソースが内蔵チューナ21である場合、テレビ受信装置2のスピーカはミュートされ、シンク機器であるテレビ受信装置1からソース側のAVアンプ4へ音声信号を送信することが可能である。そのため、テレビ受信装置1の入力ソースの切り替え前後に渡り、音声は常にAVアンプ4のサラウンドスピーカから出力される。従って、ユーザは、テレビ受信装置2の入力ソースの切り替え前後を通して、音声に関して違和感を抱かない。
【0107】
なお、AVアンプ4は、チューナを内蔵していてもよい。かかる場合、録画再生装置1のチューナ部16又はテレビ受信装置2の内蔵チューナ21の代替として、AVアンプ4のチューナが使用されてもよい。制御部11は、テレビ受信装置2を介して(図14の場合)又は直接に(図15の場合)、AVアンプ4のチューナを操作することにより、テレビ受信装置2の入力ソースの切り替えについて上述と同様の制御を実行することができる。
【0108】
実施の形態2
実施の形態2は、録画再生装置1が録画機能を有するテレビ受信装置とHDMIケーブル3により接続されている形態に関する。
【0109】
図16は、録画再生装置1とテレビ受信装置200との接続構成の一例を示す説明図である。テレビ受信装置200の背面側には、ディスクドライブを有する録画再生装置(録画手段)201が設置されている。録画再生装置201は、テレビ受信装置200の内蔵チューナ21が選局するチャンネルの番組を外部のディスク1dにダイレクト録画又は予約録画することができる。録画再生装置201が予約録画するための録画予約情報は、受付部22により図示しないリモコンから受け付けられ、図示しないテレビ受信装置200の記録手段に記録される。録画予約情報は、例えば予約番号、録画チャンネル、録画開始日時及び録画終了日時、番組タイトル等を含む。テレビ受信装置200の構成は、録画再生装置201を除き、テレビ受信装置2の構成と同じである。
【0110】
録画再生装置1の制御部11は、HDMIケーブル3を介してテレビ受信装置200と通信し、録画再生装置201が予約録画するための録画予約情報を取得し、予約管理部11bに記録する。
つまり、録画再生装置1は、自らの録画予約情報と、テレビ受信装置200が備える録画再生装置201の録画予約情報とを予約管理部11bに保持している。
【0111】
チューナ部16が録画のために使用されている間、代替チューナとしてテレビ受信装置200の内蔵チューナ21が使用される。しかし、テレビ受信装置200の内蔵チューナ21が録画再生装置201の録画に使用されている場合、代替チューナはない。そこで、録画再生装置1は予約管理部11bに記録された録画予約情報を参照する。そして、録画再生装置1は、チューナ部16及びテレビ受信装置200の内蔵チューナ21の両者が録画に使用されている場合、例えば「現在、ご希望のチャンネルは視聴できません」というメッセージ(選局に関する通知情報)をテレビ受信装置200の画面23に表示する。あるいは、録画再生装置1は、「現在、ご希望のチャンネルに切り替えることはできません」というメッセージ(選局に関する通知情報)をテレビ受信装置200の画面23に表示する。
録画再生装置1は、同様のメッセージに対応する音声をテレビ受信装置200のスピーカから出力してもよい。
【0112】
なお、録画再生装置1は、内蔵チューナ21が占有状態にあるか否かについて問い合わせるCECコマンドをテレビ受信装置200に送信し、テレビ受信装置200からの応答結果に基づいて、内臓チューナ21が録画に使用されているか否かを判定してもよい。あるいは、録画再生装置1は、録画再生装置201が録画中であるか否かについて問い合わせるCECコマンドをテレビ受信装置200に送信し、テレビ受信装置200からの応答結果に基づいて、内臓チューナ21が録画に使用されているか否かを判定してもよい。
【0113】
図17及び図18は、録画再生装置1の動作モード、テレビ受信装置200の録画予約設定及びテレビ受信装置200における入力ソースの切り替えの一例に関するタイミングチャートである。
最初、ユーザはテレビ受信装置200の入力ソースとして録画再生装置1のチューナ部16を選択し、例えばチャンネル1を視聴している。その後、ダイレクト録画又は予約録画により、例えばチャンネル1の番組に関して録画再生装置1の録画が開始される。ユーザがリモコンRを使用し、チャンネルを例えば1から2に切り替えた場合、制御部11はテレビ受信装置200の入力ソースをチューナ部16からテレビ受信装置200の内蔵チューナ21に切り替える。また、制御部11は、テレビ受信装置200の内蔵チューナ21が選局するチャンネルを2に設定する。
【0114】
テレビ受信装置200の録画再生装置201は、予約録画を開始する。制御部11は、予約管理部11bを参照し、チューナ部16及びテレビ受信装置200の内蔵チューナ21が録画に使用されている間、例えば「現在、ご希望のチャンネルは視聴できません」というメッセージ(選局に関する通知情報)をテレビ受信装置200の画面23に表示する。このメッセージは、録画再生装置201の予約録画が開始された時だけに表示されてもよいし、チャンネル切替が可能になるまでの間、継続して表示されてもよい。また、制御部11は、チャンネル切替が可能になるまでの時間を算出し、例えば「○○分後にご希望のチャンネルの視聴を再開することができます」というメッセージ(選局に関する通知情報)をテレビ受信装置200の画面23に表示してもよい。これにより、ユーザはチャンネル切替が可能になるまでの時間を、その後の行動予定を決める材料にすることができる。
なお、チャンネル切替が可能になるまでの間、テレビ受信装置200の画面23には、録画再生装置201の録画予約に関するチャンネルの映像が表示される。
【0115】
制御部11は、予約管理部11bの録画予約情報を参照し、録画再生装置1の予約録画が終了したか否かに基づいて、チューナ部16が受信するチャンネルを選局できるか否か判定する。なお、録画再生装置1の録画が電子番組表を利用したダイレクト録画である場合、制御部11は、番組情報管理部11aに記録された電子番組表を参照し、上記の判定をしてもよい。制御部11は、予約管理部11bの録画予約情報に含まれている、録画再生装置201の録画予約情報を参照する。制御部11は、録画再生装置201の録画予約情報から、録画再生装置201の予約録画が終了したか否かに基づいて、内蔵チューナ部21が受信するチャンネルを選局できるか否か判定する。制御部11は、上述のチューナ部16に係る選局判定と内蔵チューナ部21に係る選局判定とのうち、より早期に選局使用可能なチューナ判定結果に基づいて、テレビ受信装置200の入力ソースとして、チューナ部16又は内蔵チューナ21を選択することを決定する。チューナ判定結果は、チューナ部16又は内蔵チューナ21のうち、より早期に選局可能となるチューナに関する判定結果である。
すなわち、制御部11は、テレビ受信装置200の入力ソースとして、より早期に録画が終了した録画再生装置1、201に夫々対応するチューナ部16又は内蔵チューナ21を選択することを決定する。
【0116】
図17の例では、録画再生装置1の方がより早期に録画を終了するため、制御部11は録画再生装置1の録画が終了した時点で、テレビ受信装置200の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。また制御部11は、チューナ部16が選局するチャンネルを例えばチャンネル2に設定する。
図18の例では、テレビ受信装置200の録画再生装置201の方がより早期に録画を終了するため、制御部11はテレビ受信装置200の入力ソースを内蔵チューナ21のままに継続する。録画再生装置201の予約録画が終了した時点以降、ユーザは内蔵チューナ21が受信するチャンネルを切り替えることが可能となる。制御部11は、録画再生装置1の録画が終了した場合、テレビ受信装置200の入力ソースを内蔵チューナ21からチューナ部16に切り替える。また、制御部11は、チューナ部16が選局するチャンネルを例えばチャンネル2に設定する。
【0117】
録画再生装置1によれば、チューナ部16及びテレビ受信装置200の内蔵チューナ21がどちらも録画に使用されている場合、チャンネル切替ができない旨のメッセージをテレビ受信装置200の画面23に表示する。これにより、ユーザはAV環境の現状を即座に把握することができる。また、録画再生装置1は、より早期に録画から解放されたチューナ部16又は内蔵チューナ21をテレビ受信装置200の入力ソースに設定する。これにより、録画再生装置1はユーザが視聴を希望するチャンネルの映像を可能な限り早期に、またより長くテレビ受信装置200の画面23に表示することができる。
【0118】
本実施の形態2は以上の如きであり、その他は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0119】
実施の形態3
実施の形態3は、録画再生装置1が裏録画及びタイムシフト再生を行うことにより、ユーザが視聴を希望するチャンネルの映像を可能な限り長い間、テレビ受信装置200の画面23に表示する形態に関する。
実施の形態2と同様に、録画再生装置1は、録画再生装置201を有するテレビ受信装置200とHDMIケーブル3により接続されている。
【0120】
チューナ部16は、同時に2つの周波数帯域の放送信号を復調することができるダブルチューナである。チューナ部16が有する1つのチューナは、録画又は外部のテレビ受信装置200における番組の視聴に使用され、もう1つのチューナ(第二受信部)は裏録画に使用される。裏録画は、1つのチューナが番組の録画に使用されている場合、もう一つのチューナで他の番組を同時に録画する機能である。なおここでは、裏録画に使用されるチューナ部16のチューナは、録画専用のチューナであり、テレビ受信装置200における番組の視聴には使用できないものである。
【0121】
HDD19は、制御部11から裏録画の指令を受けた場合、番組の録画処理を行いつつ、その録画データを指定時間経過後に録画の開始時点から再生する再生処理、いわゆるタイムシフト再生処理を実行することができる。
【0122】
図19は、録画再生装置1の動作モード、テレビ受信装置200の録画予約設定、テレビ受信装置200における入力ソースの切り替え、裏録画及びタイムシフト再生の一例に関するタイミングチャートである。
最初、ユーザはテレビ受信装置200の入力ソースとして録画再生装置1のチューナ部16を選択し、例えばチャンネル1を視聴している。その後、ダイレクト録画又は予約録画により、例えばチューナ部16が受信するチャンネル1の番組に関してディスクドライブ20により録画が開始される。ユーザがリモコンRを使用し、チャンネルを例えば1から2に切り替えた場合、制御部11はテレビ受信装置200の入力ソースをチューナ部16からテレビ受信装置200の内蔵チューナ21に切り替える。また、制御部11は、テレビ受信装置200の内蔵チューナ21が選局するチャンネルを2に設定する。
【0123】
テレビ受信装置200の録画再生装置201は、予約録画を開始する。制御部11は、予約管理部11bを参照し、チューナ部16及びテレビ受信装置200の内蔵チューナ21が録画に使用されている間、例えば「現在、ご希望のチャンネルは視聴できません」というメッセージ(選局に関する通知情報)をテレビ受信装置200の画面23に表示する。制御部11は、HDD19に例えばチャンネル2について裏録画を開始させる。この裏録画は、少なくともチャンネル2の番組終了まで継続される。
なお、タイムシフト再生が開始されるまでの間、テレビ受信装置200の画面23には、録画再生装置201の録画予約に関するチャンネルの映像が表示される。
【0124】
制御部11は、タイムシフト再生が可能な状態か否か判定する。制御部11は、タイムシフト再生が可能な状態であると判定した場合、テレビ受信装置200の入力ソースとして、録画再生装置1のHDD19を選択し、HDD19にタイムシフト再生を開始させる。
【0125】
制御部11は、HDD19にチャンネル2の番組終了までタイムシフト再生を実行させる。制御部11は、タイムシフト再生が終了した場合、テレビ受信装置200の入力ソースをチューナ部16に切り替える。タイムシフト再生終了後のテレビ受信装置200の入力ソースは、チューナ部16のダブルチューナのうち、裏録画専用でないチューナである。制御部11はチューナ部16が選局するチャンネルを2に設定する。
【0126】
録画再生装置1によれば、チューナ部16及び内蔵チューナ21が録画に使用されており、所望のチャンネルの番組を視聴できない場合であっても、裏録画及びタイムシフト再生を行うことにより、視聴可能時間の欠落を回避することができる。すなわち、ユーザは、所望の選局操作(例えば図19の例では、チャンネル2の選択)をした時点から以降の全ての放送映像を視聴することができる。
【0127】
上述では、録画再生装置1が裏録画機能及びタイムシフト再生機能を有していたが、テレビ受信装置200の録画装置201が裏録画機能及びタイムシフト再生機能を有していてもよい。かかる場合、テレビ受信装置200はダブルチューナを内蔵し、制御部11はCECコマンドを利用して録画再生装置201に裏録画とタイムシフト再生とを実行させる。
【0128】
本実施の形態3は以上の如きであり、その他は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0129】
1 録画再生装置(録画装置)
11 制御部(判定部、切替部、コンテンツ切替判定部、抽出部、番組終了抽出部、検出部、視聴予約判定部、選局判定部)
11c CM検出部(検出部)
15 受付部(予約受付部)
16 チューナ部(受信部、第二受信部)
18 通信部(送受信部)
19 HDD(録画部、第二録画部、再生部)
20 ディスクドライブ(録画部)
2、200 テレビ受信装置(外部の表示装置)
201 録画再生装置(録画手段)
21 内蔵チューナ(受信手段)
22 受付部(受付手段)
23 画面(表示部)
3 HDMIケーブル
4 AVアンプ(中継機器)
1d ディスク(記録媒体)
19d HD(記録媒体)
R リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を記録媒体に録画する録画部と、
テレビ放送を受信する受信部と、
前記録画部が前記受信部により受信されたテレビ放送の映像を録画しているか否かに基づいて、該受信部が録画のために受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できるか否かを判定する判定部と、
テレビ放送を受信する受信手段が内蔵又は外付けされた外部の表示装置との間で命令を含む情報を送受信する送受信部と、
該送受信部が前記外部の表示装置に命令を送信することにより、該外部の表示装置が表示する映像の入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替える切替部と
を備え、
該切替部は、前記判定部が選局できないと判定した場合、前記入力ソースを前記受信手段に切り替えるようにしてある録画装置であって、
前記外部の表示装置が表示する映像に係るコンテンツが他のコンテンツに切り替わるか否かを判定するコンテンツ切替判定部を備え、
前記切替部は、前記判定部が選局できると判定し、かつ前記コンテンツ切替判定部が他のコンテンツに切り替わると判定した場合、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてある
ことを特徴とする録画装置。
【請求項2】
テレビ放送に係る選局情報を受け付ける受付部と、
前記受信部が受信するテレビ放送から電子番組表を抽出する抽出部と、
該抽出部が抽出した電子番組表に基づいて、前記受付部が受け付けた選局情報に対応した放送中の番組の終了時間を抽出する番組終了抽出部と
を備え、
前記コンテンツ切替判定部は、前記番組終了抽出部が抽出した前記番組の終了時間になった場合、他のコンテンツに切り替わると判定するようにしてある
ことを特徴とする請求項1に記載の録画装置。
【請求項3】
前記受付部が受け付けた選局情報に対応して前記受信部が受信するテレビ放送からコマーシャル放送の開始又は終了を検出する検出部を備え、
前記コンテンツ切替判定部は、前記検出部がコマーシャル放送の開始又は終了を検出した場合、他のコンテンツに切り替わると判定するようにしてある
ことを特徴とする請求項2に記載の録画装置。
【請求項4】
前記受信部が受信するテレビ放送の映像を前記録画部が予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける予約受付部を備え、
前記切替部は、前記予約受付部が受け付けた録画予約情報に所定時間より短い時間間隔で間欠的に繰り返される録画予約群が含まれる場合、前記録画部が該録画予約群のうち最後の録画予約に対応する予約録画を終了したとき、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてある
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の録画装置。
【請求項5】
前記送受信部は、前記受信手段が受信するテレビ放送に係る番組の視聴を予約するための時間情報が含まれた視聴予約情報を、前記外部の表示装置から取得するようにしてあり、
前記送受信部が取得した視聴予約情報に基づいて、視聴予約されたテレビ放送に係る番組が終了したか否かを判定する視聴予約判定部を備え、
前記切替部は、前記判定部が選局できると判定し、かつ前記視聴予約判定部により視聴予約されたテレビ放送に係る番組が終了したと判定された場合、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてある
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の録画装置。
【請求項6】
前記送受信部が前記外部の表示装置に対して前記受信手段の制御について問い合わせた結果に基づいて、該受信手段が受信するテレビ放送のチャンネルを選局できるか否かを判定する選局判定部を備え、
前記送受信部は、前記判定部が選局できないと判定し、かつ前記選局判定部が選局できないと判定した場合、選局に関する通知情報を前記外部の表示装置に送信するようにしてある
ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の録画装置。
【請求項7】
前記切替部は、前記判定部が選局できると判定する場合及び前記選局判定部が選局できると判定する場合のうち、より早期に選局使用可能なチューナ判定結果に基づいて、前記入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替えるか否かを決定するようにしてある
ことを特徴とする請求項6に記載の録画装置。
【請求項8】
テレビ放送を受信する第二受信部と、
該第二受信部が受信するテレビ放送の映像を記録媒体に録画する第二録画部と、
該第二録画部が録画した映像を再生する再生部と
を備え、
前記第二録画部は、前記判定部が選局できないと判定し、かつ前記選局判定部が選局できないと判定した場合、前記第二受信部が受信するテレビ放送の映像に係る録画を開始するようにしてあり、
前記再生部は、前記第二録画部が録画を終了する前又は後に、該第二録画部が録画した映像の再生を該映像の先頭から開始するようにしてある
ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の録画装置。
【請求項9】
前記受信部が受信するテレビ放送の映像を前記録画部が予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける予約受付部を備え、
前記判定部は、前記予約受付部が受け付けた録画予約情報に係る予約録画開始の所定時間前になった場合、前記受信部が前記録画予約情報に基づいて受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できないと判定するようにしてある
ことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の録画装置。
【請求項10】
テレビ放送を受信する内蔵又は外付けされた受信手段及び
該受信手段が受信したテレビ放送の映像を表示する表示部
を備えるテレビ受信装置と、
映像を記録媒体に録画する録画部、
テレビ放送を受信する受信部、
前記録画部が前記受信部により受信されたテレビ放送の映像を録画しているか否かに基づいて、該受信部が録画のために受信するテレビ放送のチャンネルと異なるチャンネルを選局できるか否かを判定する判定部、
前記テレビ受信装置との間で命令を含む情報を送受信する送受信部及び
該送受信部が前記テレビ受信装置に命令を送信することにより、該テレビ受信装置の表示部が表示する映像の入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替える切替部
を備える録画装置と
を含み、前記録画装置の切替部は、前記判定部が選局できないと判定した場合、前記入力ソースを前記テレビ受信装置の受信手段に切り替えるようにしてある録画システムであって、
前記録画装置は、前記テレビ受信装置の表示部が表示する映像に係るコンテンツが他のコンテンツに切り替わるか否かを判定するコンテンツ切替判定部を備え、
前記録画装置の切替部は、前記判定部が選局できると判定し、かつ前記コンテンツ切替判定部が他のコンテンツに切り替わると判定した場合、前記入力ソースを前記受信部に切り替えるようにしてある
ことを特徴とする録画システム。
【請求項11】
前記テレビ受信装置は、
前記受信手段が受信したテレビ放送の映像を記録媒体に録画する録画手段と、
該録画手段が前記映像を予約録画するための時間情報が含まれた録画予約情報を受け付ける受付手段と
を備え、
前記録画装置の送受信部は、前記受付手段が受け付けた録画予約情報を前記テレビ受信装置から取得するようにしてあり、
前記録画装置の切替部は、前記判定部による判定結果及び前記送受信部が取得した録画予約情報に基づいて、前記入力ソースを前記受信部及び受信手段の間で切り替えるか否かを決定するようにしてある
ことを特徴とする請求項10に記載の録画システム。
【請求項12】
前記テレビ受信装置及び録画装置の間に接続され、該テレビ受信装置及び録画装置との間で命令を含む情報の送受信をする中継機器を含み、
前記録画装置の送受信部は、前記受信手段が受信したテレビ放送に係る音声信号を前記中継機器に送信する命令を、該中継機器を介して、前記テレビ受信装置に送信するようにしてある
ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の録画システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−26684(P2013−26684A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157117(P2011−157117)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】