説明

録音時間算出装置、発音練習装置および録音時間算出方法、発音練習処理方法、ならびにそのプログラム、電子辞書

【課題】 録音時間を発音練習する単語や英文例にあわせて適切に調節することができスムーズな発音練習の学習を行うことのできる録音時間算出装置、発音練習装置を提供する。
【解決手段】 発音練習する単語に対応する発音パターン情報を読み取り、当該読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて録音時間算出単位に区切り抽出する。そして、抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間に基づいて、発音練習用の単語の録音時間を算出する。そして、発音練習用の単語の模範発音データを再生した後に、算出した録音時間分の録音処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、言語の発音練習を行うために利用される、録音時間算出装置、発音練習装置および録音時間算出方法、発音練習処理方法、ならびにそのプログラム、電子辞書に関する。
【背景技術】
【0002】
電子辞書などでは単語や英文例の検索の処理だけでなく、ユーザが入力した単語や予め設定された単語の発音練習を行うための機能などが備えられている。この発音練習の機能においては、単に単語や英文例の模範音声を出力するものもあれば、模範音声を出力した後にユーザが録音モードに切り替えて、ユーザの発音を録音するものも存在する。また特許文献1には模範音声を再生させてからユーザが録音モードに切り替えた後、ユーザの発生を録音し、更にユーザの指示の入力に基づいて、2つの音声を順番に再生させて聞き比べできる装置の技術について開示されている。
【特許文献1】特開2000−25040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の従来技術においては、ユーザの発音速度が遅くても録音時間に制約がないため発音のスキル向上のためには不適切である。また録音時間を固定長に設定した場合には、発音の長い単語や英文例はその時間内にユーザの発声音が全て録音しきれない問題が発生し、また発音の短い単語や英文例は録音時間が余ることによって記憶データ量が余分に多く生成されて記憶媒体(RAMなど)の消費が大きくなるという問題が発生してしまう。さらに、録音モードへの変更の指示や、模範音声と録音音声の再生指示を入力しないと、その処理が開始されないため学習の流れが途切れてしまうという問題があった。
【0004】
そこでこの発明は、録音時間を発音練習する単語や英文例にあわせて適切に調節することができ、スムーズな発音練習の学習を行うことのできる録音時間算出装置、発音練習装置および録音時間算出方法、発音練習処理方法、ならびにそのプログラム、電子辞書を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶する辞書情報記憶手段と、前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶する算出用時間記憶手段と、発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取る発音パターン情報読取手段と、当該読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出する録音時間算出単位抽出手段と、前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取る算出用時間読取手段と、前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出する録音時間算出手段と、を備えることを特徴とする録音時間算出装置である。
【0006】
また本発明は、単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶する辞書情報記憶手段と、前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶する算出用時間記憶手段と、発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取る発音パターン情報読取手段と、当該読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出する録音時間算出単位抽出手段と、前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取る算出用時間読取手段と、前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出する録音時間算出手段と、前記読み取った単語の模範発音データを再生した後に、前記算出した録音時間分の録音処理を行う録音手段と、を備えることを特徴とする発音練習装置である。
【0007】
また本発明は、録音時間算出装置の録音時間算出方法であって、前記録音時間算出装置の辞書情報記憶手段が、単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶し、前記録音時間算出装置の算出用時間記憶手段が、前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶し、前記録音時間算出装置の発音パターン情報読取手段が、発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取り、前記録音時間算出装置の録音時間算出単位抽出手段が、前記読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出し、前記録音時間算出装置の算出用時間読取手段が、前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取り、前記録音時間算出装置の録音時間算出手段が、前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出することを特徴とする録音時間算出方法である。
【0008】
また本発明は、発音練習装置の発音練習処理方法であって、前記発音練習装置の辞書情報記憶手段が、単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶し、前記発音練習装置の算出用時間記憶手段が、前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶し、前記発音練習装置の発音パターン情報読取手段が、発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取り、前記発音練習装置の録音時間算出単位抽出手段が、前記読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出し、前記発音練習装置の算出用時間読取手段が、前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取り、前記発音練習装置の録音時間算出手段が、前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出し、前記発音練習装置の録音手段が、前記読み取った単語の模範発音データを再生した後に、前記算出した録音時間分の録音処理を行うことを特徴とする発音練習処理方法である。
【0009】
また本発明は、上述の録音時間算出装置として、コンピュータを機能させるための録音時間算出プログラムである。
【0010】
また本発明は、上述の発音練習装置として、コンピュータを機能させるための発音練習プログラムである。
【0011】
また本発明は、上述の録音時間算出プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0012】
また本発明は、上述の発音練習プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0013】
また本発明は、上述の発音練習装置を内部に備えた電子辞書である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、発音練習装置において録音時間算出装置が、発音練習する単語の発音パターン情報に基づいて、単語の発音の長さに適した録音時間を算出することとなる。そして発音練習装置1においては単語の発音の長さに適した録音時間で、ユーザの単語の発音を録音するので、全ての単語についての発音の録音時間ができるようなRAMの容量の確保を常時行わなくて済むので、これにより記憶媒体の資源の有効活用を行うことができる。
【0015】
また本発明によれば、単語の発音の長さに適した録音時間以上の長い録音時間をユーザに与えないで録音処理を行うので、ユーザがその録音時間内に発音しようと心がけることとなり、これにより、ユーザの発音の習熟度の向上を図ることができる。
【0016】
また本発明によれば、ユーザの発音習熟レベルに応じたレベル定数で録音時間を調整する処理を行うことにより、ユーザの発音習熟レベルに沿った録音時間によって発音を録音することができる。
【0017】
また本発明によれば、模範音声の再生処理、ユーザの発音の録音、模範音声の2回目の再生処理、ユーザの発音の再生処理を自動的に順に行うので、ユーザが再生や録音の操作指示をその都度入力する必要がないので、学習の流れが途切れずに効率的に学習することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態による発音練習装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態による発音練習装置の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は発音練習装置である。そして発音練習装置1は内部に録音時間算出装置101、模範音声再生処理部102、録音・再生処理部103、処理切り替え部104を備えている。ここで、模範音声再生処理部102はユーザが指定した又は予め設定された単語や英文例などの模範音声を再生する処理部である。また録音時間算出装置101はユーザの指定した単語や英文例などの発声練習の音声を録音するための時間を算出する処理を行う。また録音・再生処理部103は録音時間算出装置101が算出した録音時間分の録音処理と、その録音処理によって録音した音声を再生する処理を行う。そして処理切り替え部104の処理によって、模範音声再生処理部102が模範音声の処理を行った後に、自動的に録音・再生処理部103の録音処理、再生処理が行われる。
【0019】
また録音時間算出装置101は、入力受付部11、発音パターン読取部12、辞書情報記憶部13、録音時間算出単位抽出部14、算出用時間記憶部15、算出用時間読取部16、録音時間算出部17を備えている。そして、録音時間算出装置101においては、辞書情報記憶部13が、単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶する。また算出用時間記憶部15が発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶する。そして、入力受付部11がユーザから単語の入力を受け付けるかまたは発音練習開始指示の入力を受け付けると、発音パターン読取部12が発音練習対象の単語に対応する発音パターン情報を辞書情報記憶部13から読み取り、また録音時間算出単位抽出部14が当該読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出し、算出用時間読取部16が該抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を算出用時間記憶部15から読み取る。そして、録音時間算出部17が算出用時間読取部16の読み取った算出用時間に基づいて、発音練習対象の単語の録音時間を算出する処理を行う。
【0020】
図2は発音練習装置のハードウェア構成を示す図である。
この図が示すように発音練習装置は制御部21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、入力部24、表示部25により構成されている。そして、ROM22では辞書情報記憶部13、算出用時間記憶部15、模範音声データ記憶部221のそれぞれの領域に辞書情報、算出用時間、模範音声データの各種情報が記録されている。またRAM23では入力文字一時記憶部231、録音データ一時記憶部232のそれぞれの領域に入力文字、録音データの各種情報が記録される。また入力部24はキーボード241やマイク242を有する。そして、発音練習装置1の制御部21が発音練習プログラムを読み込んで実行することにより、図1で示した録音時間算出装置101、模範音声再生処理部102、録音・再生処理部103、処理切り替え部104の機能が構成される。
【0021】
図3は録音時間算出装置および発音練習装置の処理フローを示す図である。
次に録音時間算出装置および発音練習装置の処理フローについて説明する。
録音時間算出装置の処理としては、まず、入力受付部11がユーザから入力部24を介して発音習熟レベルの入力を受け付ける(ステップS101)。入力受付部11は発音習熟レベルの入力を受け付けると次に、発音練習の対象となる英単語を特定し、当該英単語の訳やその英単語に関連する例文を辞書情報記憶部13から読み取って、表示部25に出力する(ステップS102)。そして入力受付部11は表示された単語や例文の発音練習開始指示の入力を受け付ける(ステップS103)。以上の処理によって発音練習開始指示と発音習熟レベルの入力を受け付けると、次に、発音パターン読取部12は発音練習対象の単語に対応付けられて辞書情報記憶部13に記録されている発音パターン情報を読み取る(ステップS104)。そして次に、録音時間算出単位抽出部14が発音パターン読取部12の読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて録音時間算出単位に区切り抽出する(ステップS105)。
【0022】
図4は発音記号の一例を示す図である。
図5は録音時間算出単位の抽出処理の概要を示す図である。
発音パターン情報は単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表すものであるが、発音記号は母音を示す記号と子音を示す記号に分類される。また母音は短母音、長母音、二重母音、三重母音、弱母音、鼻音化母音などに分類される。また子音は閉鎖音、摩擦音、破擦音、鼻音、側音、半母音などに分類される。そして、録音時間算出単位の抽出においては、基本的に、子音とその子音の直後の母音の組み合わせを一つの単位として抽出する。例えば、
・子音に続く母音が長母音または二重母音である場合(第一分類)
・子音に続く母音が三重母音である場合(第二分類)
・子音に続く母音が長母音、二重母音、三重母音以外の場合(第三分類)
である。そして、第一分類、第二分類、第三分類ごとに、それぞれ算出用時間が設定されており、この情報が算出用時間記憶部15に記録されている。本実施形態においては、第一分類は0.2秒、第二分類は0.3秒、第三分類は0.1秒とする。
【0023】
また母音の前に子音がない(母音単独で出現する)場合は、その母音のみを一つの単位として抽出する。例えば、
・母音が長母音または二重母音だった場合(第四分類)
・母音が三重母音だった場合(第五分類)
・母音がそれ以外の母音だった場合(第六分類)
である。そして、第四分類、第五分類、第六分類ごとに、それぞれ算出用時間が設定されており、この情報が算出用時間記憶部15に記録されている。本実施形態においては、第四分類は0.2秒、第五分類は0.3秒、第六分類は0.1秒とする。
【0024】
そして、算出用時間読取部16は、抽出した録音時間算出単位の分類(第一分類〜第六分類など)に応じた算出用時間(0.1秒〜0.3秒)を算出用時間記憶部15から読み取る(ステップS106)。そして、録音時間算出部17が算出用時間読取部16の読み取った算出用時間に基づいて、発音練習対象の単語の録音時間を算出する(ステップS107)。例えば、図5で示すようにcomputerという英単語であれば、4つの録音時間算出単位に区切り抽出し、『t=(0.1×3+0.2×1+余剰時間)×レベル定数』の録音時間を算出する。またfireという英単語であれば、1つの録音時間算出単位として抽出し、『t=(0.3×1+余剰時間)×レベル定数』の録音時間を算出する。またstreetという英単語であれば、4つの録音時間算出単位に区切り抽出し、『t=(0.1×3+0.2×1+余剰時間)×レベル定数』の録音時間を算出する。なお、余剰時間を足しているがこれは一例であり余剰時間を加えなくともよい。また録音時間の算出にあたり、レベル定数を乗算することにより録音時間を調整しているが、このレベル定数は発音練習開始指示の入力の際に受け付けた発音習熟レベルに対応するレベル定数である。発音習熟レベルが習熟度の低い順にレベル1からレベル3まである場合には、レベル1>レベル2>レベル3で定義されたある値が設定され、この値が乗算される。つまりユーザがステップS101で入力した発音習熟レベルに応じて録音時間の長さが調整される。発音練習の対象が英文の場合には、英文に含まれる単語それぞれに対して上述の方法で録音時間を算出し、それら全ての単語の録音時間の合算値を英文の録音時間とする。
【0025】
次に、発音練習装置の処理について説明する。
上述の録音時間算出装置101の処理が終了すると、次に、模範音声再生処理部102が発音練習対象の単語の模範音声データを模範音声データ記憶部221から読み取って再生処理する(ステップS108)。そして模範音声データの再生処理が終了すると処理切り替え部104は再生処理の開始を検出し録音・再生処理部103へ指示する。すると録音・再生処理部103は録音時間算出部17から算出済みの録音時間の情報を取得し、その録音時間による録音処理を開始する(ステップS109)。なおこの録音処理の間、画面表示処理部が録音時間の残りをユーザに視覚的に確認させる情報を表示部25に出力するようにしてもよい。そしてユーザは録音時間の間に単語の発音練習を行う。するとその発声音をマイク242が取得し、録音・再生処理部103が録音データをRAM23の録音データ一時記憶部232に書き込む(ステップS110)。
【0026】
そして、録音時間が経過すると処理切り替え部104は、模範音声再生処理部102に単語の模範音声データの再度の再生を指示し、模範音声再生処理部102が模範音声データの再度の再生を行う(ステップS111)。そして、模範音声データの再生が終了すると処理切り替え部104は、RAM23に一時的に記録した録音データの再生を録音・再生処理部103に指示する。そして録音・再生処理部103はRAM23の録音データ一時記憶部232に書き込まれている録音データを読み取って、再生処理を行う(ステップS112)。そして、次の単語があるか否かを判定し(ステップS113)、次の単語がある場合にはその単語の発音練習の上記処理を繰り返す。
【0027】
以上の処理によれば、発音練習装置1において録音時間算出装置101は、発音練習する単語の発音パターン情報に基づいて、単語の発音の長さに適した録音時間を算出することとなる。そして発音練習装置1においては単語の発音の長さに適した録音時間で、ユーザの単語の発音を録音するので、全ての単語についての発音の録音時間ができるような一定のデータ容量をRAMにおいて確保しなくて済むので、これにより記憶媒体の資源の有効活用を行うことができる。
また、単語の発音の長さに適した録音時間以上の長い録音時間をユーザに与えないで録音処理を行うので、ユーザがその録音時間内に発音しようと心がけることとなり、これにより、ユーザの発音の習熟度の向上を図ることができる。
また、ユーザの発音習熟レベルに応じたレベル定数で録音時間を調整する処理を行うことにより、ユーザの発音習熟レベルに沿った録音時間によって発音を録音することができる。
また、模範音声の再生処理、ユーザの発音の録音、模範音声の2回目の再生処理、ユーザの発音の再生処理を自動的に順に行うので、ユーザが再生や録音の操作指示をその都度入力する必要がないので、学習の流れが途切れずに効率的に学習することができる。
【0028】
図6は発音練習装置が出力する画面の例を示す第1の図である。
この図は、レベル(LEVEL)1〜レベル3までの発音習熟レベルの選択をユーザに促す画面を示している。ユーザはこの画面に基づいて、キーボードやマウスを用いて発音習熟レベルを選択して、録音時間の調整を行う。
【0029】
図7は発音練習装置が出力する画面の例を示す第2の図である。
図8は発音練習装置が出力する画面の例を示す第3の図である。
図9は発音練習装置が出力する画面の例を示す第4の図である。
図7は、ユーザが発音練習開始指示の入力を受け付ける際の画面例であり、また図8は、模範音声の再生中の画面例であり、また図9は録音処理中の画面例である。ユーザは発音練習開始の指示を入力する際には図7で示した画面例における『開始』のボタンを押下することにより発音練習開始の指示を入力する。また模範音声の再生中には画面の下部に『再生中』61という文字が表示される。また録音処理中にはユーザが録音中であることがわかるように画面の下部に『録音中』という文字71が表示され、さらに残りの録音時間が確認できるようにゲージ72が表示される。
【0030】
なお、本発明の発音練習装置が例えば電子辞書などの他の装置に内蔵されるようにしてもよい。
【0031】
上述の発音練習装置、録音時間算出装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0032】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】発音練習装置の構成を示すブロック図である。
【図2】発音練習装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】録音時間算出装置および発音練習装置の処理フローを示す図である。
【図4】発音記号の一例を示す図である。
【図5】録音時間算出単位の抽出処理の概要を示す図である。
【図6】発音練習装置が出力する画面の例を示す第1の図である。
【図7】発音練習装置が出力する画面の例を示す第2の図である。
【図8】発音練習装置が出力する画面の例を示す第3の図である。
【図9】発音練習装置が出力する画面の例を示す第4の図である。
【符号の説明】
【0034】
1・・・発音練習装置
101・・・録音時間算出装置
102・・・模範音声再生処理部
103・・・処理切り替え部
104・・・録音・再生処理部
11・・・入力受付部
12・・・発音パターン読取部
13・・・辞書情報記憶部
14・・・録音時間算出単位抽出部
15・・・算出用時間記憶部
16・・・算出用時間読取部
17・・・録音時間算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶する辞書情報記憶手段と、
前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶する算出用時間記憶手段と、
発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取る発音パターン情報読取手段と、
当該読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出する録音時間算出単位抽出手段と、
前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取る算出用時間読取手段と、
前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出する録音時間算出手段と、
を備えることを特徴とする録音時間算出装置。
【請求項2】
単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶する辞書情報記憶手段と、
前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶する算出用時間記憶手段と、
発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取る発音パターン情報読取手段と、
当該読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出する録音時間算出単位抽出手段と、
前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取る算出用時間読取手段と、
前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出する録音時間算出手段と、
前記読み取った単語の模範発音データを再生した後に、前記算出した録音時間分の録音処理を行う録音手段と、
を備えることを特徴とする発音練習装置。
【請求項3】
録音時間算出装置の録音時間算出方法であって、
前記録音時間算出装置の辞書情報記憶手段が、単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶し、
前記録音時間算出装置の算出用時間記憶手段が、前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶し、
前記録音時間算出装置の発音パターン情報読取手段が、発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取り、
前記録音時間算出装置の録音時間算出単位抽出手段が、前記読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出し、
前記録音時間算出装置の算出用時間読取手段が、前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取り、
前記録音時間算出装置の録音時間算出手段が、前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出する
ことを特徴とする録音時間算出方法。
【請求項4】
発音練習装置の発音練習処理方法であって、
前記発音練習装置の辞書情報記憶手段が、単語と、単語の発音パターンを発音記号の組み合わせにより表す発音パターン情報と、を対応付けて記憶し、
前記発音練習装置の算出用時間記憶手段が、前記発音記号の組み合わせに基づく録音時間算出単位の分類ごとの算出用時間を記憶し、
前記発音練習装置の発音パターン情報読取手段が、発音練習対象の単語に対応する前記発音パターン情報を前記辞書情報記憶手段から読み取り、
前記発音練習装置の録音時間算出単位抽出手段が、前記読み取った発音パターン情報を、当該発音パターン情報に含まれる発音記号の組み合わせに基づいて前記録音時間算出単位に区切り抽出し、
前記発音練習装置の算出用時間読取手段が、前記抽出した録音時間算出単位の分類に応じた算出用時間を前記算出用時間記憶手段から読み取り、
前記発音練習装置の録音時間算出手段が、前記読み取った算出用時間に基づいて、前記発音練習対象の単語の録音時間を算出し、
前記発音練習装置の録音手段が、前記読み取った単語の模範発音データを再生した後に、前記算出した録音時間分の録音処理を行う
ことを特徴とする発音練習処理方法。
【請求項5】
前記請求項1に記載の録音時間算出装置として、コンピュータを機能させるための録音時間算出プログラム。
【請求項6】
前記請求項2に記載の発音練習装置として、コンピュータを機能させるための発音練習プログラム。
【請求項7】
前記請求項5の録音時間算出プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
前記請求項6の発音練習プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
請求項2に記載の発音練習装置を内部に備えた電子辞書。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−175851(P2008−175851A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6642(P2007−6642)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】