説明

鍵盤装置

【課題】 鍵の押鍵操作時に回路基板に対する鍵の押鍵力を軽減して、装置全体の低コスト化を図ることができる鍵盤装置を提供する。
【解決手段】 鍵盤シャーシ6上に複数の鍵7を上下方向に回転可能に設けると共に、この鍵盤シャーシ6上に第1、第2の各回路基板17、23を起立させて設け、この第1、第2の各回路基板17、23の各前面に、鍵7が押鍵操作された際に上下方向の押圧力を逃がしながら鍵7の前後方向にスイッチ動作するスイッチ部26を設けた。従って、鍵7が押鍵操作された際に、第1、第2の各回路基板17、23に対する鍵7の押鍵力を軽減することができる。このため、第1、第2の各回路基板17、23に高い強度が要求されることがないほか、鍵盤シャーシ6の構造および第1、第2の各回路基板17、23の取付構造を簡素化することができ、装置全体の低コスト化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子ピアノや電子オルガンなどの電子鍵盤楽器に用いられる鍵盤装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子ピアノなどの鍵盤装置においては、特許文献1に記載されているように、鍵盤シャーシ上に複数の鍵をそれぞれ上下方向に回転可能に設けると共に、この鍵盤シャーシに回路基板をほぼ水平な状態で配置し、この回路基板上に鍵の押鍵操作に応じてスイッチ動作する複数のゴムスイッチを各鍵に対応させて設けた構成のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−34268号公報
【0004】
このような鍵盤装置では、回路基板上に設けられたゴムスイッチが、ゴムシートを備え、このゴムシートにドーム状の膨出部を形成した構成になっている。すなわち、このゴムスイッチは、鍵が押鍵操作された際に、鍵に設けられたスイッチ押圧部によってドーム状の膨出部が押圧されると、この膨出部が弾性変形し、その内部に設けられた可動接点が回路基板上に設けられた固定接点に接触することにより、押鍵操作に応じてスイッチ信号を出力するように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の鍵盤装置では、鍵が押鍵操作された際に、鍵のスイッチ押圧部がゴムスイッチのドーム状の膨出部を押圧して弾性変形させる構成であるから、鍵が強く押鍵されると、その強い衝撃がゴムスイッチを介して鍵盤シャーシ上にほぼ水平な状態で配置された回路基板にそのまま加わるため、回路基板が大きく撓んで破損する虞がある。
【0006】
このため、このような従来の鍵盤装置では、回路基板の厚みを厚くして回路基板の強度を高める必要があるほか、強い衝撃を回路基板で受け止めるために、回路基板を鍵盤シャーシに強固に取り付ける必要がある。これにより、鍵盤シャーシの構造が複雑になると共に、回路基板の取付構造も複雑になり、装置全体のコストが高くなるという問題がある。
【0007】
この発明が解決しようとする課題は、鍵の押鍵操作時に回路基板に対する鍵の押鍵力を軽減して、装置全体の低コスト化を図ることができる鍵盤装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
請求項1に記載の発明は、鍵盤シャーシと、この鍵盤シャーシ上に上下方向に回転可能に設けられた鍵と、前記鍵盤シャーシ上に起立して設けられた回路基板と、この回路基板における前記鍵の前後方向に位置する一面に設けられ、前記鍵が押鍵操作された際に上下方向の押圧力を逃がしながら前記鍵の前後方向にスイッチ動作するスイッチ部と、を備えていることを特徴とする鍵盤装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記スイッチ部が、前記鍵によって上方から押圧された際に下側に向けて弾性変形する第1変形部と、この第1変形部の弾性変形に伴って前記鍵の前後方向に弾性変形する第2変形部とを有する操作部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記操作部が、前記鍵の押鍵操作に応じて時間差をもってそれぞれスイッチ動作する第1、第2の各操作部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記スイッチ部に、押鍵操作された前記鍵が上方から当接する下限ストッパ部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の鍵盤装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、前記回路基板の上部に、前記鍵の内部に挿入した状態で前記鍵を上下方向にガイドする鍵ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の鍵盤装置である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、前記鍵が光透過性を有する合成樹脂からなり、前記回路基板には、前記鍵にその下側から光を照射する発光素子が前記鍵に対応して設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の鍵盤装置である。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、鍵が押鍵操作された際に、その鍵における上下方向の押鍵力をスイッチ部によって逃がすことができるので、鍵の押鍵力が回路基板にそのまま加わることがなく、回路基板に対する鍵の押鍵力を軽減することができる。このため、鍵を強く押鍵しても、その押圧力が回路基板にそのまま加わることがないので、回路基板に高い強度が要求されることがないほか、回路基板を鍵盤シャーシに取り付けるための鍵盤シャーシの構造および回路基板の取付構造を簡素化することができ、これにより装置全体の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明を電子鍵盤楽器に適用した実施形態1の平面図である。
【図2】図1に示された電子鍵盤楽器のA−A矢視における要部を示した拡大断面図である。
【図3】図2に示された電子鍵盤楽器において、白鍵に対応する第1回路基板の箇所を示した要部の拡大断面図である。
【図4】図2に示された電子鍵盤楽器において、黒鍵に対応する第2回路基板の箇所を示した要部の拡大断面図である。
【図5】図2に示された電子鍵盤楽器における第1、第2の各回路基板に設けられたスイッチ部を斜め後方から見た状態を示した要部の拡大斜視図である。
【図6】図5に示されたスイッチ部を斜め前方から見た状態を示した要部の拡大斜視図である。
【図7】図6に示されたスイッチ部を示し、(a)はそのスイッチ部の拡大側面図、(b)はそのスイッチ部の第1操作部が押圧された状態を示した拡大側面図、(c)は第1、第2の各回路基板における第1、第2の各固定接点を示した要部の拡大斜視図である。
【図8】この発明を電子鍵盤楽器に適用した実施形態2において、要部を示した拡大断面図である。
【図9】図8に示された電子鍵盤楽器において、白鍵に対応する第1回路基板の箇所を示した要部の拡大断面図である。
【図10】図8に示された電子鍵盤楽器において、黒鍵に対応する第2回路基板の箇所を示した要部の拡大断面図である。
【図11】図8に示された電子鍵盤楽器における第1、第2の各回路基板に設けられたスイッチ部を斜め後方から見た状態を示した要部の拡大斜視図である。
【図12】図9に示された電子鍵盤楽器のB−B矢視における要部を示した拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態1)
以下、図1〜図7を参照して、この発明を電子鍵盤楽器に適用した実施形態1について説明する。
この電子鍵盤楽器は、図1に示すように、楽器本体1を備えている。この楽器本体1の手前側(図1では下部側)には、鍵盤部2が設けられており、この楽器本体1における鍵盤部2の後部側(図1では上部側)には、スピーカ部3、表示部4、およびスイッチ部5が設けられている。
【0017】
スピーカ部3は、楽音を発音するためのものであり、図1に示すように、鍵盤部2の後部側(図1では上部側)に位置する楽器本体1の両側に設けられている。表示部4は、楽音情報を表示するためのものであり、鍵盤部2の後部側に位置する楽器本体1の中間部に設けられている。スイッチ部5は、音量調整や音色選択などの各種のスイッチを備え、鍵盤部2の後部側に位置する楽器本体1における両側のスピーカ部3の間に表示部4を除いて分散して設けられている。
【0018】
鍵盤部2は、図1および図2に示すように、楽器本体1の下部ケースを兼ねる鍵盤シャーシ6上に白鍵7aおよび黒鍵7bからなる多数の鍵7が配列された構成になっている。鍵盤シャーシ6の前部側(図2では左側部)には、図2に示すように、白鍵7aの前端部における下部側を覆う前カバー部8が形成されている。この前カバー部8の後側下部(図2では右側下部)に位置する鍵盤シャーシ6の箇所には、後述する白鍵用の第1基板搭載部10が設けられている。
【0019】
この第1基板搭載部10の後方に位置する鍵盤シャーシ6のほぼ中間部には、図2に示すように、後述する黒鍵用の第2基板搭載部11が上方に位置して設けられている。この黒鍵用の第2基板搭載部11の更に後方(図2では右側部)に位置する鍵盤シャーシ6の後端部には、各鍵7の後端部(図2では右端部)を支持する鍵支持部12が上方に位置して設けられている。
【0020】
一方、複数の鍵7のうち、複数の白鍵7aは、それぞれ光透過性を有する白色の合成樹脂からなり、図2および図3に示すように、その内部が中空状に形成されている。この白鍵7aは、その後端部(図2では右端部)に各白鍵7aをそれぞれ上下方向に回転変位させるための薄肉形状の屈曲部14が撓み変形可能に形成されていると共に、この屈曲部14の後端部に複数の白鍵7aの配列方向(図2では紙面の表裏面方向)に沿って各屈曲部14を順次連結する共通連結部13が形成された構成になっている。
【0021】
また、複数の黒鍵7bも、白鍵7aと同様、それぞれ光透過性を有する黒色の合成樹脂からなり、図2および図4に示すように、その内部が中空状に形成されている。この黒鍵7bも、その後端部(図2では右端部)に各黒鍵7bをそれぞれ上下方向に回転変位させるための薄肉形状の屈曲部16が撓み変形可能に形成されていると共に、この屈曲部16の後端部に複数の黒鍵7bの配列方向(図2では紙面の表裏面方向)に沿って各屈曲部16を順次連結する共通連結部15が形成された構成になっている。
【0022】
これにより、複数の鍵7は、図2に示すように、白鍵7aの共通連結部13を黒鍵7bの共通連結部15上に重ね合わせ、この状態で両者の共通連結部13、15を鍵盤シャーシ6の後端部に設けられた鍵支持部12上に取り付けることにより、図1および図2に示すように、複数の白鍵7aおよび複数の黒鍵7bが鍵盤シャーシ6上に配列された状態で、上下方向に回転可能に取り付けられている。
【0023】
すなわち、複数の鍵7は、図2および図3に示すように、複数の白鍵7aがそれぞれ押鍵された際に、複数の白鍵7aが各屈曲部14の撓み変形によってそれぞれ上下方向に回転変位すると共に、図2および図4に示すように、複数の黒鍵7bがそれぞれ押鍵された際に、複数の黒鍵7bが各屈曲部16の撓み変形によってそれぞれ上下方向に回転変位するように構成されている。
【0024】
ところで、鍵盤シャーシ6の第1基板搭載部10には、図2および図3に示すように、白鍵用の第1回路基板17が起立して取り付けられている。この場合、第1基板搭載部10は、白鍵7aの配列方向に沿って連続して形成されている。また、この第1基板搭載部10は、鍵盤シャーシ6に設けられた一対の立上り部10a、10bと、これらの上部に設けられた連結部10cと、前側(図3では左側)の立上り部10aの前面に設けられたねじ取付部18とを備えている。
【0025】
一対の立上り部10a、10bおよび連結部10cは、図3に示すように、鍵盤シャーシ6に白鍵7aの配列方向(図3では紙面の表裏面方向)に沿って連続して設けられている。この場合、一対の立上り部10a、10bは、図3に示すように、鍵盤シャーシ6に前後方向(図3では左右方向に)に所定間隔、つまり後述する第1回路基板17の厚みに相当する長さだけ離れて設けられている。
【0026】
これにより、一対の立上り部10a、10bは、図3に示すように、その間に第1回路基板17が鍵盤シャーシ6の上側から挿入するように構成されている。この場合、連結部10cには、第1回路基板17の下部に設けられた複数の挿入取付部19がそれぞれ上側から挿入する複数の挿入孔20が白鍵7aの配列方向に沿って所定間隔で設けられている。
【0027】
また、ねじ取付部18は、図2および図3に示すように、前側(図3では左側)の立上り部10aの前面に上下方向に沿って設けられたボス部18aと、このボス部18aに設けられて下側に開放されたねじ穴18bとで構成されている。このねじ取付部18は、ビス21がワッシャーなどの押え板22を介してボス部18aの下側からねじ穴18bに螺入して締め付けられることにより、第1回路基板17の下端部を押え板22で下側から押えるように構成されている。
【0028】
これにより、白鍵用の第1基板搭載部10は、図3に示すように、第1回路基板17の下部を一対の立上り部10a、10b間に上方から挿入する際に、第1回路基板17の下部に設けられた各挿入取付部19が、連結部10cに設けられた各挿入孔20にそれぞれ上方から挿入することにより、第1回路基板17が鍵盤シャーシ6に起立して配置されるように構成されている。
【0029】
また、この第1基板搭載部10は、図3に示すように、ねじ取付部18のボス部18aの下面にワッシャーなどの押え板22を配置し、この押え板22の下側からビス21をボス部18aのねじ穴18bに螺入して締め付けることにより、押え板22をボス部18aの下部に取り付けると共に、この押え板22によって第1回路基板17の下端部を下側から押え付けることにより、第1回路基板17を鍵盤シャーシ6に起立させた状態で取り付けるように構成されている。
【0030】
一方、鍵盤シャーシ6の第2基板取付部11には、図2および図4に示すように、黒鍵用の第2回路基板23が起立した状態で取り付けられている。すなわち、この第2基板取付部11は、鍵盤シャーシ6に設けられた一対の立上り部11a、11bと、これらの上部にその上端部から少し下がった位置に設けられた連結部11cと、この連結部11cの上部に設けられたねじ取付部24とを備えている。
【0031】
一対の立上り部11a、11bおよび連結部11cは、図2および図4に示すように、鍵盤シャーシ6上に黒鍵7bの配列方向(図2では紙面の表裏面方向)に沿って連続して設けられている。この場合、一対の立上り部11a、11bは、図4に示すように、鍵盤シャーシ6上に前後方向(図4では左右方向)に所定間隔、つまり後述するビス25の長さに相当する長さだけ離れて設けられている。
【0032】
連結部11cは、図4に示すように、一対の立上り部11a、11bの各上端部から下側に所定長さ、つまり後述するビス25の頭部の外径に相当する長さだけ離れた位置に設けられている。また、ねじ取付部24は、連結部11cの両側上方に向けて突出して設けられた一対のリブ24a間に、半円筒状のねじ孔24bが上側に開放された状態で設けられた構成になっている。
【0033】
このねじ孔24bは、図4に示すように、連結部11cの上面および一対のリブ24aの上部内面にねじ溝が形成された構成になっている。このねじ取付部24も、第1基板搭載部10のねじ取付部18と同様、黒鍵7bの配列方向(図4では紙面の表裏面方向)に沿って所定間隔で設けられ、そのねじ孔24bにビス25が前側(図4では左側)から螺着するように構成されている。
【0034】
これにより、黒鍵用の第2基板搭載部11は、図2および図4に示すように、第2回路基板23の下部が前側(図4では左側)に位置する立上り部11aの前面に沿って配置された状態で、第2回路基板23が鍵盤シャーシ6の上方に突出してほぼ垂直に起立した状態で配置されるように構成されている。
【0035】
また、この第2基板搭載部11は、図4に示すように、第2回路基板23の前面側(図4では左側)からビス25を連結部11cのねじ取付部24のねじ孔24bに螺入させて締め付けることにより、第1回路基板23を前側の立上り部11aの前面にほぼ垂直に起立させた状態で取り付けるように構成されている。
【0036】
ところで、第1基板搭載部10に取り付けられた第1回路基板17、および第2基板搭載部11に取り付けられた第2回路基板23には、図2〜図4に示すように、各鍵7の押鍵操作に応じてそれぞれスイッチ動作する複数のスイッチ部26が鍵7の配列方向(図2では紙面の表裏面方向)に沿って設けられている。
【0037】
すなわち、第1回路基板17の前面(図3では左側面)には、図2および図3に示すように、複数のスイッチ部26が各白鍵7aにそれぞれ対応して設けられている。また、第2回路基板23の前面(図4では左側面)には、図2および図4に示すように、複数のスイッチ部26が各黒鍵7bにそれぞれ対応して設けられている。
【0038】
この場合、複数の鍵7には、図2〜図4に示すように、複数のスイッチ部26をそれぞれ押圧するスイッチ押圧部27が各鍵7の下側に突出して設けられている。すなわち、複数の鍵7のうち、複数の白鍵7aには、図3に示すように、それぞれスイッチ押圧部27が第1回路基板17の前面に設けられた複数のスイッチ部26にそれぞれ対応して設けられている。また、複数の黒鍵7bには、図4に示すように、それぞれスイッチ押圧部27が第2回路基板23の前面に設けられた複数のスイッチ部26にそれぞれ対応して設けられている。
【0039】
複数のスイッチ部26は、ゴムなどの弾力を有する合成樹脂からなり、図2〜図4に示すように、複数の鍵7の各スイッチ押圧部27によってスイッチ動作するように構成されている。すなわち、この複数のスイッチ部26は、図5および図6に示すように、第1、第2の各回路基板17、23の前面(図2では左側面)に、各鍵7に対応して鍵7の配列方向に沿って連結された状態で設けられている。
【0040】
この場合、スイッチ部26は、鍵7の押鍵操作に応じて時間差をもってそれぞれスイッチ動作する第1、第2の各操作部28、29を備えている。すなわち、複数の鍵7のうち、白鍵7aに対応するスイッチ部26の第1操作部28は、図5〜図7に示すように、各白鍵7aのスイッチ押圧部27によって押圧される。この第1操作部28は、白鍵7aのスイッチ押圧部27によって上方から押圧された際に下側に弾性変形する上下変形部28aと、この上下変形部28aの弾性変形に伴って白鍵7aの前後方向に弾性変形する前後変形部28bと、この前後変形部28bを第1回路基板17に変形可能な状態で取り付けるための連結取付部30とを備えている。
【0041】
この場合、連結取付部30は、図5〜図7(a)に示すように、前後変形部28bの後面上部(図5では右側面の上部)に形成され、前後変形部28bを第1回路基板17の各前面(図6では左側面)から前側に少し離した状態で支持するように構成されている。上下変形部28aは、連結取付部30の下側に位置する前後変形部28bの前面(図6では左側面)から鍵7の前側(図3では左側)に向けて突出して形成され、この突出した部分が白鍵7aのスイッチ押圧部27によって上方から押圧されると、下側に撓み変形するように形成されている。
【0042】
また、前後変形部28bは、図5〜図7(a)に示すように、連結取付部30の前面(図5では左側面)から下側に向けて延出され、この延出された下部が第1回路基板17の前面に向けて突出し、この突出した先端面が第1回路基板17の前面に接離可能に接近した状態で配置されている。この場合、前後変形部28bに対する上下変形部28aの上面おける付け根部には、図6および図7(a)に示すように、切込溝部28cが設けられている。また、この上下変形部28aの下面に対する前後変形部28bの後面(図6では右側面)の箇所にも、切込溝部28dが設けられている。
【0043】
前後変形部28bにおける第1回路基板17の前面に対面する先端部には、図6に示すように、カーボンなどの導電性材料からなる可動接点31が設けられている。この可動接点31が対面する第1回路基板17の前面には、図6および図7(c)に示すように、固定接点32が設けられている。この固定接点32は、カーボンインクなどの導電性インクを印刷することにより、第1回路基板17に設けられている。
【0044】
これにより、第1操作部28は、図7(a)〜図7(c)に示すように、白鍵7aが押鍵操作されて白鍵7aのスイッチ押圧部27によって上下変形部28aが上方から押圧されると、この上下変形部28aが下側に撓み変形することにより、スイッチ押圧部27の押圧力を逃がしながら、前後変形部28bを第1回路基板17の前面に向けて弾性変形させ、これにより上下方向の押圧力を白鍵7aの前後方向に分散させてスイッチ動作するように構成されている。
【0045】
すなわち、この第1操作部28は、図7(a)〜図7(c)に示すように、上下変形部28aが白鍵7aのスイッチ押圧部27によって上方から押圧されると、この上下変形部28aが切込溝部28c、28dによって下側に容易に撓み変形することにより、白鍵7aのスイッチ押圧部27による上方からの押圧力を逃がし、この上下変形部28aの撓み変形に伴って前後変形部28bが切込溝部28dによって第1回路基板17の前面に向けて容易に弾性変形し、この前後変形部28bの弾性変形によって可動接点31が第1回路基板17の固定接点32に接触することにより、オン信号を出力するように構成されている。
【0046】
一方、白鍵7aに対応するスイッチ部26の第2操作部29も、第1操作部28と同様、各白鍵7aのスイッチ押圧部27によって押圧される。この第2操作部29も、白鍵7aのスイッチ押圧部27によって上方から押圧された際に下側に弾性変形する上下変形部29aと、この上下変形部29aの弾性変形に伴って白鍵7aの前後方向に弾性変形する前後前後変形部29bと、この前後前後変形部29bを第1回路基板17に変形可能な状態で取り付けるための連結取付部30とを備えている。
【0047】
この場合、上下変形部29aは、図6および図7(a)に示すように、その上面の高さが第1操作部28の上下変形部28aよりも低く形成されている。すなわち、第1操作部28の上下変形部28aは、その上下方向の厚みが、第2操作部29の上下方向の厚みよりも厚く形成されている。これにより、第1操作部28の上下変形部28aは、その上面が第2操作部29の上下変形部29aの上面よりも上方に位置するように構成されている。
【0048】
この場合にも、第2操作部29の前後変形部29bに対する上下変形部29aの上面おける付け根部にも、図6および図7(a)に示すように、切込溝部29cが設けられている。また、この上下変形部29aの下面に対する前後変形部29bの後面(図6では右側面)の箇所にも、切込溝部29dが設けられている。
【0049】
さらに、第2操作部29の前後変形部29bにおける第1回路基板17の前面に対面する先端部にも、カーボンなどの導電性材料からなる可動接点34が設けられている。この可動接点34が対面する第1回路基板17の前面には、図6および図7(c)に示すように、固定接点35が第1操作部28の固定接点32に隣接して設けられている。この固定接点35も、カーボンインクなどの導電性インクを印刷することにより、第1回路基板17に設けられている。
【0050】
これにより、第2操作部29は、図7(a)〜図7(c)に示すように、白鍵7aが押鍵操作されて白鍵7aのスイッチ押圧部27によって第2操作部33の上下変形部29aが上方から押圧される際に、まず、第1操作部28の上下変形部28aが上方から押圧されて、第1操作部28の前後変形部28bが第1回路基板17の前面に向けて弾性変形した後に、白鍵7aのスイッチ押圧部27によって第2操作部29の上下変形部29aが押圧されて、第2操作部29の前後変形部29bが第1回路基板17の前面に向けて弾性変形することにより、第1操作部28よりも少し遅れてスイッチ動作するように構成されている。
【0051】
この場合、第2操作部29は、上下変形部29aが白鍵7aのスイッチ押圧部27によって上方から押圧されると、この上下変形部29aが切込溝部29c、29dによって下側に容易に撓み変形し、この上下変形部29aの撓み変形に伴って前後変形部29bが切込溝部29dによって第1回路基板17の前面に向けて容易に弾性変形し、この前後変形部29bの弾性変形によって可動接点34が第1回路基板17の固定接点35に接触することにより、第1操作部28よりも少し遅れてオン信号を出力するように構成されている。
【0052】
これにより、白鍵7aに対応するスイッチ部26は、第1操作部28の可動接点31がこれに対する第1回路基板17の固定接点32に接触した後に、時間差をもって第2操作部29の可動接点34がこれに対する第1回路基板17の固定接点35に接触することにより、白鍵7aの押鍵強さ、つまり押鍵速度に応じたベロシティを検出するように構成されている。
【0053】
同様に、黒鍵7bに対応するスイッチ部26の第1操作部28は、白鍵7aと同様、各黒鍵7bのスイッチ押圧部27によって押圧される。この黒鍵用の第1操作部28も、黒鍵7bのスイッチ押圧部27によって上方に押圧された際に下側に向けて弾性変形する上下変形部28aと、この上下変形部28aの弾性変形に伴って黒鍵7bの前後方向に弾性変形する前後変形部28bと、この前後変形部28bを第2回路基板23に変形可能な状態で取り付けるための連結取付部30とを備えている。
【0054】
この場合にも、前後変形部28bは、図5〜図7(a)に示すように、連結取付部30から下側に向けて延出され、この延出された下部が第2回路基板23の前面に向けて突出し、この突出した先端面が第2回路基板23の前面に接離可能に接近した状態で配置されている。また、この場合にも、前後変形部28bに対する上下変形部28aの上面おける付け根部には、図6および図7(a)に示すように、切込溝部28cが設けられている。また、この上下変形部28aの下面に対する前後変形部28bの後面(図6では右側面)の箇所にも、切込溝部28dが設けられている。
【0055】
前後変形部28bにおける第2回路基板23の前面に対面する先端部には、図6に示すように、カーボンなどの導電性材料からなる可動接点31が設けられている。この可動接点31が対面する第2回路基板23の前面には、図6および図7(c)に示すように、固定接点32が設けられている。この固定接点32は、カーボンインクなどの導電性インクを印刷することにより、第2回路基板23に設けられている。
【0056】
これにより、黒鍵用の第1操作部28は、白鍵7aの第1操作部28と同様、黒鍵7bが押鍵操作されて黒鍵7bのスイッチ押圧部27によって第1操作部30の上下変形部28aが上方から押圧されると、この上下変形部28aが下側に撓み変形することにより、スイッチ押圧部27による上方からの押圧力を逃がしながら、前後変形部28bが第2回路基板23の前面に向けて弾性変形し、これにより上下方向の押圧力を黒鍵7bの前後方向に分散させてスイッチ動作するように構成されている。
【0057】
一方、黒鍵7bに対応するスイッチ部26の第2操作部29も、黒鍵7bの第1操作部28と同様、各黒鍵7bのスイッチ押圧部27によって押圧される。この黒鍵用の第2操作部29は、黒鍵7bのスイッチ押圧部27によって上方から押圧された際に下側に向けて弾性変形する上下変形部29aと、この上下変形部29aの弾性変形に伴って黒鍵7bの前後方向に弾性変形する前後変形部29bと、この前後変形部29bを第2回路基板23に変形可能な状態で取り付けるための連結取付部30とを備えている。
【0058】
この場合にも、上下変形部29aは、図7(a)に示すように、その上面の高さが第1操作部28の上下変形部28aよりも低く形成されている。すなわち、第1操作部28の上下変形部28aは、その上下方向の厚みが、第2操作部29の上下方向の厚みよりも厚く形成されている。これにより、第1操作部28の上下変形部28aは、その上面が第2操作部29の上下変形部29aの上面よりも上方に位置するように構成されている。
【0059】
また、この場合にも、第2操作部29の前後変形部29bに対する上下変形部29aの上面おける付け根部にも、図6および図7(a)に示すように、切込溝部29cが設けられている。また、この上下変形部29aの下面に対する前後変形部29bの後面(図6では右側面)の箇所にも、切込溝部29dが設けられている。
【0060】
さらに、第2操作部29の前後変形部29bにおける第2回路基板23の前面に対面する先端部にも、カーボンなどの導電性材料からなる可動接点34が設けられている。この可動接点34が対面する第2回路基板23の前面には、図6および図7(c)に示すように、固定接点35が第1操作部28の固定接点32に隣接して設けられている。この固定接点35も、カーボンインクなどの導電性インクを印刷することにより、第2回路基板23に設けられている。
【0061】
これにより、黒鍵用の第2操作部29は、図7(a)〜図7(c)に示すように、黒鍵7bが押鍵操作されて黒鍵7bのスイッチ押圧部27によって上下変形部29aが上方から押圧される際に、まず、第1操作部28の上下変形部28aが上方から押圧されて、前後変形部28bが第2回路基板23の前面に向けて変形した後に、第2操作部29の上下変形部29aが押圧されて弾性変形し、これに伴って前後変形部29bが第2回路基板23の前面に向けて変形することにより、第1操作部28よりも少し遅れてスイッチ動作するように構成されている。
【0062】
この場合にも、黒鍵用の第2操作部29は、上下変形部29aが黒鍵7bのスイッチ押圧部27によって上方から押圧されると、この上下変形部29aが切込溝部29cによって下側に容易に撓み変形し、この上下変形部29aの撓み変形に伴って前後変形部29bが第2回路基板23の前面に向けて弾性変形し、この前後変形部29bの可動接点34が第2回路基板23の固定接点35に接触することにより、第1操作部28よりも少し遅れてオン信号を出力するように構成されている。
【0063】
これにより、黒鍵7bに対応するスイッチ部26は、第1操作部28の可動接点31がこれに対する第2回路基板23の固定接点32に接触した後に、時間差をもって第2操作部29の可動接点34がこれに対する第2回路基板23の固定接点35に接触することにより、黒鍵7bの押鍵強さ、つまり押鍵速度に応じたベロシティを検出するように構成されている。
【0064】
また、複数のスイッチ部26には、図2〜図4に示すように、各鍵7が押鍵操作された際に、各鍵7のスイッチ押圧部27の後面(図3では右側面)に形成された当接部36が上方から当接する下限ストッパ部37が設けられている。この下限ストッパ部37は、図5および図6に示すように、スイッチ部26と同じ、ゴムなどの弾性を有する材料からなり、スイッチ部26の上部に連続して一体に形成されている。
【0065】
すなわち、この下限ストパ部37は、図5および図6に示すように、下側に向けて装着溝38aが開放された断面逆凹形のレール状に形成され、この装着溝38aに第1、第2の各回路基板17、23の各上端部がそれぞれ下方から装着することにより、第1、第2の各回路基板17、23の各上端部にスイッチ部26と共に取り付けられるように構成されている。
【0066】
この場合、スイッチ押圧部27の当接部36は、図2〜図4に示すように、鍵7が押鍵操作されてスイッチ押圧部27がスイッチ部26を押圧し、第1、第2の各操作部28、29が順次スイッチ動作した後に、下限ストッパ部37に当接することにより、鍵7の下限位置を規制するように構成されている。
【0067】
また、第1、第2の各回路基板17、23のうち、第2回路基板23は、その下端部が鍵7の上限位置を規制する上限ストッパ部38に構成されている。この場合、複数の鍵7には、図2および図4に示すように、それぞれ位置規制部39が各鍵7の下側に突出して設けられている。すなわち、複数の鍵7のうち、白鍵7aには、黒鍵7bの前端部(図2では左端部)に位置するほぼ中間部に位置規制部39が設けられており、黒鍵7bには、その前端部(図2では左端部)に位置規制部39が設けられている。
【0068】
この位置規制部39の下端部には、図2および図4に示すように、鍵7の後方(図2では右側)に向けて突出したフック部39aがそれぞれ設けられている。これにより、各鍵7は、押鍵された鍵7が初期位置に戻る際に、各位置規制部39のフック部39aが、第2回路基板23の下端部の上限ストッパ部38に、その下側からそれぞれ当接することにより、鍵7の上限位置をそれぞれ規制して鍵7を初期位置に規制するように構成されている。
【0069】
さらに、第1、第2の各回路基板17、23には、各鍵7にその下側から光を照射させための複数の発光素子40がそれぞれ設けられている。すなわち、複数の発光素子40は、それぞれほぼ直方体のチップ形状に形成され、その一側面である上面のみから光を発光する側面発光ダイオードであり、第1、第2の各回路基板17の前面と後面とにおける各スイッチ部26の下側に位置する箇所に各鍵7に対応して設けられている。また、この複数の発光素子40は、選択的に発光して鍵7にその下側から光を照射させて鍵7を光らせることにより、押鍵操作すべき鍵7を指示するように構成されている。
【0070】
次に、このような電子鍵盤楽器の作用について説明する。
この電子鍵盤楽器で演奏する場合には、その演奏に応じて各鍵7を押鍵する際に、その押鍵すべき鍵7に対応する発光素子40を順次発光させて、押鍵すべき鍵7を順次光らせる。例えば、押鍵すべき鍵7が複数の白鍵7aのいずれかである場合には、第1回路基板17に設けられた各発光素子40のうち、押鍵すべき白鍵7aに対応する発光素子40を発光させる。すると、その発光素子40の光が白鍵7aの前側内部に照射され、この照射された光の一部が白鍵7aを透過することにより、白鍵7aの前部側が光る。
【0071】
また、押鍵すべき鍵7が複数の黒鍵7bのいずれかである場合には、第2回路基板23に設けられた各発光素子40のうち、押鍵すべきその黒鍵7bに対応する発光素子40を発光させる。すると、その発光素子40の光が黒鍵7bの前側内部に照射され、この照射された光の一部が黒鍵7bを透過することにより、黒鍵7bの前部側が光る。これにより、演奏に応じて押鍵すべき鍵7を順次光らせることができるので、演奏者が初心者であっても、良好に演奏することができる。
【0072】
このように、押鍵すべき鍵7が光っている状態で、各鍵7を演奏者が指で押鍵すると、各鍵7が図2において反時計回りに回転し、この鍵7のスイッチ押圧部27がスイッチ部26を押圧してスイッチ動作する。例えば、複数の鍵7のうち、白鍵7aを押鍵操作すると、白鍵7aが屈曲部14を中心に反時計回りに回転する。すると、この白鍵7aのスイッチ押圧部27が第1回路基板17に設けられたスイッチ部26を押圧してスイッチ動作する。
【0073】
このときには、白鍵7aのスイッチ押圧部27が第1回路基板17のスイッチ部26を押圧する。すると、スイッチ部26の第1、第2の各操作部28、29のうち、第1操作部28がスイッチ押圧部27によって押圧された後に、第2操作部29がスイッチ押圧部27によって少し遅れて押圧される。このため、まず、第1操作部28の上下変形部28aがスイッチ押圧部27によって下側に押圧され、この上下変形部28aが下側に撓み変形すると共に、この上下変形部28aの撓み変形に伴って前後変形部28bが白鍵7aの後方に向けて押されるので、前後変形部28bが同方向に弾性変形する。
【0074】
このときには、上下変形部28aが切込溝部28c、28dによって下側に向けて容易に撓み変形すると共に、この上下変形部28aの撓み変形に伴って前後変形部28bが切込溝部28dによって白鍵aの前後方向に容易に弾性変形する。このため、上下変形部28aの下側への撓み変形が、前後変形部28bによって白鍵7aの後方への弾性変形に変換されることにより、スイッチ押圧部27による上方からの押圧力をある程度逃がすことができる。
【0075】
このように第1操作部28が変形した後に、第2操作部29がスイッチ押圧部27によって押圧される。このときには、第2操作部29の上下変形部29aがスイッチ押圧部27によって下側に押圧されるので、この上下変形部29aが下側に撓み変形すると共に、この上下変形部29aの撓み変形に伴って前後変形部29bが白鍵7aの後方に向けて押されるので、前後変形部29bが同方向に弾性変形する。
【0076】
このときにも、上下変形部29aが切込溝部29c、29dによって下側に向けて容易に撓み変形すると共に、この上下変形部29aの撓み変形に伴って前後変形部29bが切込溝部29dによって白鍵7aの前後方向に容易に弾性変形する。このため、上下変形部29aの下側への撓み変形が、前後変形部29bによって白鍵7aの後方への弾性変形に変形されることにより、スイッチ押圧部27による上方からの押圧力をある程度逃がすことができる。
【0077】
このように、第1、第2の各操作部28、29がスイッチ押圧部27によって順次押圧されると、まず、第1操作部28の前後変形部28bの先端部に設けられた可動接点31が第1回路基板17の固定接点32に接触し、この後、時間差をもって第2操作部29の前後変形部29bの先端部に設けられた可動接点34が第1回路基板17の固定接点35に接触する。これにより、スイッチ信号が得られ、白鍵7aの押鍵操作に応じたベロシティが検出される。
【0078】
同様に、黒鍵7bを押鍵操作した際には、白鍵7aの場合と同様、第2回路基板23に設けられたスイッチ部26の第1、第2の各操作部28、29のうち、第1操作部28がスイッチ押圧部27によって押圧された後に、第2操作部29がスイッチ押圧部27によって少し遅れて押圧される。
【0079】
このため、第1、第2の各操作部28、29がスイッチ押圧部27によって順次押圧されるので、まず、第1操作部28の前後変形部28bの先端部に設けられた可動接点31が第2回路基板23の固定接点32に接触し、この後、時間差をもって第2操作部29の前後変形部29bの先端部に設けられた可動接点34が第2回路基板23の固定接点35に接触する。これにより、黒鍵7bの押鍵操作に応じたスイッチ信号が得られ、黒鍵7bの押鍵操作に応じたベロシティが検出される。
【0080】
このように、この電子鍵盤楽器によれば、鍵盤シャーシ6上に起立して設けられた第1、第2の各回路基板17、23の各前面に、鍵盤シャーシ6上に上下方向に回転可能に設けられた鍵7が押鍵操作された際に、この鍵7による上下方向の押圧力を逃がしながら鍵7の前後方向にスイッチ動作するスイッチ部26を設けた構成であるから、鍵7の押鍵操作時に第1、第2の各回路基板17、23に対する鍵7の押鍵力を軽減することができる。
【0081】
すなわち、この電子鍵盤楽器によれば、鍵7が押鍵操作された際に、その鍵7による上下方向の押鍵力をスイッチ部26によって逃がすことができるので、鍵7の押鍵力が第1、第2の各回路基板17、23にそのまま加わることがなく、第1、第2の各回路基板17、23に対する鍵7の押鍵力を軽減することができる。
【0082】
このため、鍵7を強く押鍵しても、その押圧力が第1、第2の各回路基板17、23にそのまま加わることがないので、第1、第2の各回路基板17、23に高い強度が要求されることがないほか、第1、第2の各回路基板17、23を鍵盤シャーシ6に取り付けるための鍵盤シャーシ6の構造および第1、第2の各回路基板17、23の取付構造を簡素化することができ、これにより装置全体の低コスト化を図ることができる。
【0083】
この場合、スイッチ部26は、ゴムなどの弾力を有する合成樹脂からなり、第1、第2の各回路基板17、23に各鍵7に対応して設けられ、複数の鍵7の各スイッチ押圧部27によってスイッチ動作するように構成されているので、鍵7が押鍵操作された際に、この鍵7による上下方向の押圧力をスイッチ部26が弾力的に逃がしながら鍵7の前後方向にスイッチ動作させることができ、これにより鍵7の押鍵操作時に第1、第2の各回路基板17、23に対する鍵7の押鍵力を確実に軽減することができる。
【0084】
また、このスイッチ部26は、鍵7のスイッチ押圧部27によって押圧される第1、第2の各操作部28、29を備えており、この第1、第2の各操作部28、29が、鍵7のスイッチ押圧部27によって上方から押圧された際に下側に弾性変形する上下変形部28a、29aと、この上下変形部28a、29aの弾性変形に伴って鍵7の前後方向に弾性変形する前後変形部28b、29bと、を備えているので、鍵7による上下方向の押圧力を上下変形部28a、29aによって弾力的に逃がしながら前後変形部28b、29を鍵7の前後方向に良好に弾性変形させてスイッチ動作させることができる。
【0085】
この場合、鍵7のスイッチ押圧部27によって上下変形部28a、29aが押圧されると、この上下変形部28a、29aが切込溝部28c、28d、29c、29dによって下側に向けて容易に撓み変形すると共に、この上下変形部28a、29aの撓み変形に伴って前後変形部28b、29bが切込溝部28d、29dによって鍵7の前後方向に容易に弾性変形する。このため、上下変形部28a、29aの下側への撓み変形が、前後変形部28b、29bによって鍵7の後方への弾性変形に変換されることにより、スイッチ押圧部27による上下方向の押圧力を確実に且つ良好に逃がすことができる。
【0086】
また、この電子鍵盤楽器では、スイッチ部26が、鍵7の押鍵操作に応じて、時間差をもってそれぞれスイッチ動作する第1、第2の各操作部28、29を備えているので、鍵7の押鍵強さ、つまり鍵7の押鍵速度に応じたスイッチ信号を得ることができ、これにより演奏に応じたリアルな楽音を放音させることができる。すなわち、第1、第2の各操作部28、29は、鍵7を押鍵操作した際に、鍵7のスイッチ押圧部27によって時間をもって順次押圧される第1、第2の各操作部30、34を備えているので、鍵7の押鍵強さ、つまり鍵7の押鍵速度に応じたベロシティとしてのスイッチ信号を確実に且つ良好に得ることができる。
【0087】
この場合、第1、第2の各操作部30、34は、鍵7のスイッチ押圧部27によって上下方向に押圧される上下変形部28a、34aと、この上下変形部28a、34aによって鍵7の前後方向に弾性変形する前後変形部28b、34bと、を備えているので、鍵7を押鍵操作すると、鍵7のスイッチ押圧部27が第1操作部28を押圧して上下変形部28aおよび前後変形部28bを弾性変形させた後に、時間差をもって第2操作部29を押圧して上下変形部29aおよび前後変形部29bを弾性変形させることができる。
【0088】
このため、第1操作部28の前後変形部28bの先端部に設けられた可動接点31を第1、第2の各回路基板17、23の固定接点32に接触させた後に、鍵7の押鍵強さ、つまり鍵7の押鍵速度に応じた時間差をもって、第2操作部29の前後変形部29bの先端部に設けられた可動接点34を、第1、第2の各回路基板17、23の固定接点35に接触させることができるので、鍵7の押鍵強さ、つまり鍵7の押鍵速度に応じたベロシティとしてのスイッチ信号を確実に且つ良好に得ることができる。
【0089】
また、この電子鍵盤楽器では、スイッチ部26に、押鍵操作された鍵7が上方から当接する下限ストッパ部37が設けられているので、鍵7を押鍵操作してスイッチ部26をスイッチ動作させた後に、鍵7を上方から下限ストッパ部37に当接させることができ、これにより鍵7の下限位置を規制することができる。
【0090】
この場合、下限ストッパ部37は、スイッチ部26と同じゴムなどの弾性を有する材料からなり、スイッチ部26と一体に形成されているので、部品点数を削減することができると共に、スイッチ部26と共に第1、第2の各回路基板17、23に取り付けることができるので、組立作業の向上を図ることができるほか、下限ストッパ37を鍵盤シャーシ6に設ける必要がないので、鍵盤シャーシ6の構造を簡素化することができ、鍵盤シャーシ6を安価に製作することができる。
【0091】
また、この下限ストッパ部37は、下側に向けて装着溝38aが開放された断面逆凹形のレール状に形成され、この装着溝38aにスイッチ部26の第1、第2の各回路基板17、23の各上端部がそれぞれ下方から装着することにより、第1、第2の各回路基板17、23の各上端部に取り付けられるように構成されているので、下限ストッパ部37をスイッチ部26と共に第1、第2の各回路基板17、23に容易に取り付けることができる。
【0092】
これにより、第1、第2の各回路基板17、23に対するスイッチ部26および下限ストッパ部37の取付作業の向上を図ることができると共に、鍵7が押鍵操作された際に、鍵7のスイッチ押圧部27の当接部36が上方から下限ストッパ部37に弾力的に当接させることができ、これにより鍵7の衝撃を吸収して鍵7を下限位置に確実に且つ良好に規制することができる。
【0093】
さらに、この電子鍵盤楽器によれば、第1、第2の各回路基板17、23に複数の発光素子40が光透過性を有する各鍵7にそれぞれ対応して設けられているので、演奏者が複数の鍵7を押鍵操作して演奏をする際に、その演奏に応じて発光素子40を順次発光させることにより、押鍵すべき鍵7にその下側から光を照射させて押鍵すべき鍵7を順次光らせることができ、これにより演奏者が押鍵すべき鍵7を視認することができるので、演奏者が初心者であっても良好に演奏することができる。
【0094】
(実施形態2)
次に、図8〜図12を参照して、この発明を適用した電子鍵盤楽器の実施形態2について説明する。なお、図1〜図7に示された実施形態1と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子鍵盤楽器は、第1、第2の各回路基板45、46に鍵ガイド部47を設けた構成であり、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
【0095】
すなわち、第1、第2の各回路基板45、46のうち、第1回路基板45は、図8および図9に示すように、複数の鍵7のうち、白鍵7aに対応して配置されるものであり、鍵盤シャーシ6に形成された白鍵用の第1基板搭載部10に起立した状態で、実施形態1と同様に取り付けられている。第2回路基板46は、図8および図10に示すように、複数の鍵7のうち、黒鍵7bに対応して配置されるものであり、鍵盤シャーシ6に形成された黒鍵用の第2基板搭載部11に起立した状態で、実施形態1と同様に取り付けられている。
【0096】
この場合、第1、第2の各回路基板45、46の各上部には、図11および図12に示すように、各鍵7を上下方向にガイドする鍵ガイド部47が各鍵7にそれぞれ対応して設けられている。すなわち、この鍵ガイド部47は、各鍵7の内部に下側から挿入する部分であり、各鍵ガイド部47の各両側には、スリット溝48が第1、第2の各回路基板45、46の上端部から下側に向けて設けられている。
【0097】
この鍵ガイド部47は、図12に示すように、鍵7の内部に挿入した部分の両側面が鍵7内の両側内面に接触した状態で上下方向に相対的に摺動することにより、鍵7を上下方向にガイドするように構成されている。この場合、鍵ガイド部47は、第1、第2の各回路基板45、46をプレス加工することにより、鍵ガイド部47の両側端が鍵7の内部に精度良く接触して摺動するように形成されている。
【0098】
また、第1、第2の各回路基板45、46に設けられた複数のスリット溝48は、鍵7の配列方向の長さである幅が、隣接する鍵7の各側部が互いに接触しない状態で挿入する程度の長さに形成されている。また、第1、第2の各回路基板45、46に設けられた複数のスリット溝48は、その上下方向の長さである深さが、押鍵された鍵7が最も下側に移動した際に、鍵7の両側部の各下端部がスリット溝48の下端部に当接しない程度の長さに形成されている。
【0099】
また、この第1、第2の各回路基板45、46には、図8〜図10に示すように、鍵7のスイッチ押圧部27によって押圧されてスイッチ動作する複数のスイッチ部26が設けられている。この複数のスイッチ部26は、第1、第2の各回路基板45、46の前面における鍵ガイド部47の下側に位置する箇所に配置されている。この場合にも、複数のスイッチ部26には、下限ストッパ部37がそれぞれ設けられている。この下限ストッパ部37は、ビス49によって第1、第2の各回路基板45、46の前面にそれぞれ取り付けられている。
【0100】
このスイッチ部26も、実施形態1と同様、ゴムなどの弾力を有する合成樹脂からなり、図11および図12に示すように、鍵7の押鍵操作に応じて、時間差をもってそれぞれスイッチ動作する第1、第2の各操作部28、29を備えている。この第1、第2の各操作部28、29も、実施形態1と同様、鍵7のスイッチ押圧部27によって押圧されるように構成されている。
【0101】
すなわち、この第1、第2の各操作部28、29も、実施形態1と同様、鍵7のスイッチ押圧部27によって上方から押圧された際に下側に弾性変形する上下変形部28a、29aと、この上下変形部28a、29aの弾性変形に伴って鍵7の前後方向に弾性変形する前後変形部28b、29bと、この前後変形部28b、29bを第1、第2の各回路基板45、46に変形可能な状態で取り付けるための連結取付部30とを備えている。
【0102】
この場合にも、各前後変形部28b、29bにおける第1、第2の各回路基板45、46の各前面に対面する先端部には、それぞれ可動接点31、34が設けられている。この可動接点31、34が対面する第1、第2の各回路基板45、46の前面には、実施形態1と同様、固定接点32、35がそれぞれ設けられている。
【0103】
これにより、第1、第2の各操作部28、29は、鍵7が押鍵操作されて鍵7のスイッチ押圧部27によって上下変形部28a、29aが上方から押圧されると、上下変形部28a、29aが下側に撓み変形することにより、スイッチ押圧部27の押圧力を逃がしながら、前後変形部28b、29bが第1、第2の各回路基板45、46の前面に向けて変形し、これにより上下方向の押圧力を鍵7の前後方向に分散させてスイッチ動作するように構成されている。
【0104】
この場合、鍵ガイド部47は、鍵7が押鍵されていない初期状態において、鍵ガイド部47の上部が鍵7内の下部に挿入され、この状態で鍵7が押鍵されて最も下側に移動した際に、鍵ガイド部47の上端部が鍵7内の上部下面に当接することなく、鍵7のスイッチ押圧部27の後部に設けられた当接部36が下限ストッパ部37に上方から当接することにより、鍵ガイド部47の上端部が鍵7内の上部下面から下側に少し離れた位置に配置されるように構成されている。
【0105】
また、第1、第2の各回路基板45、46のうち、第2回路基板46は、実施形態1と同様、その下端部が鍵7の上限位置を規制する上限ストッパ部38に構成されている。この場合にも、複数の鍵7には、図8および図10に示すように、それぞれ位置規制部39が各鍵7の下側に突出して設けられている。すなわち、複数の鍵7のうち、白鍵7aには、黒鍵7bの前端部(図2では左端部)に位置するほぼ中間部に位置規制部39が設けられており、黒鍵7bには、その前端部(図2では左端部)に位置規制部39が設けられている。
【0106】
この位置規制部39の下端部には、図8および図10に示すように、鍵7の後方(図8では右側)に向けて突出したフック部39aがそれぞれ設けられている。これにより、各鍵7は、押鍵された鍵7が初期位置に戻る際に、各位置規制部39のフック部39aが第2回路基板46の下端部の上限ストッパ部38にその下側からそれぞれ当接することにより、鍵7の上限位置をそれぞれ規制して鍵7を初期位置に規制するように構成されている。
【0107】
さらに、第1、第2の各回路基板45、47にも、実施形態1と同様、各鍵7にその下側から光を照射させための複数の発光素子40がそれぞれ設けられている。すなわち、複数の発光素子40も、それぞれほぼ直方体のチップ形状に形成され、その一側面である上面のみから光を発光する側面発光ダイオードであり、選択的に発光して鍵7にその下側から光を照射させて鍵7を光らせることにより、押鍵操作すべき鍵7を指示するように構成されている。
【0108】
このような電子鍵盤楽器においても、実施形態1と同様の作用効果があるほか、第1、第2の各回路基板45、46の上部に、鍵7内の両側内面に接触して摺動する複数の鍵ガイド部47が各鍵7に対応してそれぞれ設けられているので、鍵7を押鍵操作した際に、鍵ガイド部47によって鍵7が横振れを起こすことなく、鍵7を上下方向に円滑にガイドすることができる。
【0109】
このため、鍵7のスイッチ押圧部27が第1、第2の各回路基板に設けられたスイッチ部26を確実に押圧して良好にスイッチ動作させることができると共に、良好に演奏することができるほか、鍵ガイド47を鍵盤シャーシ6に形成する必要がないので、鍵盤シャーシ6の構造を簡素化することができ、これによっても鍵盤シャーシ6を安価に製作することができる。
【0110】
また、鍵ガイド部47は、第1、第2の回路基板45、46をプレス加工することによって精度良く簡単に形成することができる。このため、鍵7の内部を成形用金型で中空状に形成する際に、成形用金型における抜き勾配を形成しても、鍵ガイド部47の両側端を鍵7の内面に接触させた状態で、上下方向に摺動させることができるので、鍵7を良好にガイドすることができる。
【0111】
なお、前述した実施形態2では、鍵7の下限位置を規制するための下限ストッパ部37が、スイッチ部26に一体に形成されている場合について述べたが、必ずしも下限ストッパ部37をスイッチ部26に設ける必要はなく、鍵7が押鍵されて最も下側に移動した際に、鍵7の両側部の各下端部がスリット溝48の下端部に位置する第1、第2の各回路基板45、46に当接することにより、鍵7の下限位置を規制するように構成しても良い。
【0112】
このように構成すれば、実施形態1と同様、下限ストッパ37を鍵盤シャーシ6に設ける必要がないので、鍵盤シャーシ6の構造を簡素化することができ、鍵盤シャーシ6を安価に製作することができるほか、スイッチ部26に下限ストッパ部37を設ける必要がないので、スイッチ部26の構造が簡単になり、スイッチ部26を容易に製作することができる。
【0113】
また、前述した実施形態1、2では、第1、第2の各回路基板17、23または45、46の各前面に複数のスイッチ部26を各鍵7にそれぞれ対応させて設けた場合について述べたが、これに限らず、第1、第2の各回路基板17、23または45、46の各後面に複数のスイッチ部26を各鍵7にそれぞれ対応させて設けた構成でも良い。このように構成しても、実施形態1、2と同様の作用効果がある。
【符号の説明】
【0114】
6 鍵盤シャーシ
7 鍵
7a 白鍵
7b 黒鍵
11 第1基板搭載部
13 第2基板搭載部
17、45 第1回路基板
23、46 第2回路基板
26 スイッチ部
27 スイッチ押圧部
28、29 第1、第2の各操作部
28a、29a 上下変形部
28b、29b 変形部
30 連結支持部
31、34 可動接点
32、35 固定接点
37 下限ストッパ部
40 発光素子
47 鍵ガイド部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍵盤シャーシと、
この鍵盤シャーシ上に上下方向に回転可能に設けられた鍵と、
前記鍵盤シャーシ上に起立して設けられた回路基板と、
この回路基板における前記鍵の前後方向に位置する一面に設けられ、前記鍵が押鍵操作された際に上下方向の押圧力を逃がしながら前記鍵の前後方向にスイッチ動作するスイッチ部と、
を備えていることを特徴とする鍵盤装置。
【請求項2】
前記スイッチ部は、前記鍵によって上方から押圧された際に下側に向けて弾性変形する第1変形部と、この第1変形部の弾性変形に伴って前記鍵の前後方向に弾性変形する第2変形部とを有する操作部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置。
【請求項3】
前記操作部は、前記鍵の押鍵操作に応じて時間差をもってそれぞれスイッチ動作する第1、第2の各操作部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤装置。
【請求項4】
前記スイッチ部には、押鍵操作された前記鍵が上方から当接する下限ストッパ部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の鍵盤装置。
【請求項5】
前記回路基板の上部には、前記鍵の内部に挿入した状態で前記鍵を上下方向にガイドする鍵ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の鍵盤装置。
【請求項6】
前記鍵は光透過性を有する合成樹脂からなり、前記回路基板には、前記鍵にその下側から光を照射する発光素子が前記鍵に対応して設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の鍵盤装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−257531(P2011−257531A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130905(P2010−130905)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】