説明

鎧戸の製造法および鎧戸ならびにルーバーの製造法

【課題】断熱効果を十分とすることのできる鎧戸を提供すること、また、断熱効果を有するルーバーを効率よく製造できるようにすること。
【解決手段】鎧戸1は、開閉するルーバー2を備え、ルーバー2には回転軸となる回転軸部材3が取り付けられ、回転軸部材3は、骨組部材4によって支持され、ルーバー2内の空間2Cには発泡し硬化することによって形成された断熱部材5Aが配置され、ルーバー2と骨組部材4との間の隙間には回転軸部材3を支持する骨組部材4に取り付けられた断熱部材5Bが配置される。ルーバー2の製造法は、蓋体2B1を付けた状態で、発泡し硬化することで断熱部材5Aとなる液状の物質をルーバー2の空間2Cへ流し込む工程と、蓋体2B2をルーバー本体2Aに取り付ける工程と、物質を発泡し硬化させる工程とを有する。鎧戸1の製造法は、隙間に断熱部材5Bを配置する工程と、上述のルーバー2の製造法の工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鎧戸の製造法および鎧戸ならびにルーバーの製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に高断熱高気密性とされている家屋の熱の出入りは、屋根、床および外壁からは全体の3割、換気扇等の換気部分からは全体の3割、窓およびドアからは全体の3割、その他の箇所からは全体の1割の割合と言われている。これらの中で窓が家屋において占める面積比は、家屋全体の中では比較的小さいにも拘わらず、熱の出入りの3割を占めるということは、窓およびドアからは熱の出入りがなされやすいと言える。
【0003】
このため、日射遮蔽効果と省エネルギー効果のあるルーバーが提案さている(特許文献1)。そして、この特許文献1には、ルーバーの内部に多孔質断熱緩衝接着剤をコテ塗りまたは流し込みによって充填する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平2002−180627号公報(段落「0050」「0051」)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術を採用したルーバーでは、有効な断熱効果を得ることは困難な場合がある。その理由は、たとえばルーバーの存在しない場所を通って窓と外気とが接するような構造では、ルーバーの内部の多孔質断熱緩衝接着剤の断熱効果は殆ど意味をなさない場合があるため等である。また、特許文献1では多孔質断熱緩衝接着剤を流し込みによって充填することの開示があるが、ルーバーの製造の際の効率的な製造方法の開示はない。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、断熱効果を十分とすることのできる鎧戸の製造法および鎧戸を提供することである。また他の発明の課題は、断熱効果を有するルーバーを効率よく製造できる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る鎧戸の製造法は、筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ2つの蓋体と、を有するルーバーを備え、蓋体にはルーバーの回転軸となる回転軸部材が取り付けられており、回転軸部材は、骨組部材によって支持される鎧戸の製造法であって、ルーバーと骨組部材との間の隙間に熱の移動を抑制する断熱部材を配置する工程と、蓋体の一方を付けた状態で、発泡し硬化することで断熱部材となる液状の物質をルーバー内の空間へ流し込む工程と、蓋体の他方を上記ルーバー本体に取り付ける工程と、物質を発泡し硬化させる工程と、を有する。
【0008】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る鎧戸の第2の製造法は、有底筒状または底無し筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ蓋体と、を有するルーバーを備え、蓋体にはルーバーの回転軸となる回転軸部材が取り付けられており、回転軸部材は、骨組部材によって支持される鎧戸の製造法であって、ルーバーと骨組部材との間の隙間に熱の移動を抑制する断熱部材を配置する工程と、蓋体には空間に通じる穴が設けられており、蓋体をルーバー本体に取り付けた後に、発泡し硬化する液状の物質を穴からルーバーの空間へ流し込む工程と、物質を発泡し硬化させる工程と、を有する。
【0009】
本発明に係る鎧戸の製造法および第2の製造法によれば、隙間およびルーバー内に断熱部材を配置させることができる。よって、ルーバーを閉じた状態では外気と屋内とをこの鎧戸によって遮蔽することができる。そのため、この製造法によれば断熱効果の十分な鎧戸を提供できる。
【0010】
他の本発明に係る鎧戸の製造法は、上述の第2の製造法に係る発明に加え、穴は、回転軸部材の先端を挿入させルーバーに回転軸部材を取り付けるためのものである。この方法を採用することによって、蓋体に設けられた回転軸部材用の穴を活用して断熱部材用の物質を充填する作業を行うことができ、物質注入用の穴をわざわざ設ける必要がなくなる。
【0011】
また、他の本発明に係る鎧戸の製造法は、上述の発明に加え、隙間へ断熱部材を配置する工程は、断熱部材を粘着テープを用いて回転軸部材を支持する部材へと固定する工程とする。この方法を採用することによって、隙間への断熱部材の配置作業を簡単なものとすることができる。
【0012】
また、他の本発明に係る鎧戸の製造法は、上述の発明に加え、物質のうち余剰分を硬化後に除去し、その後に回転軸部材を蓋体に取り付ける。この方法を採用することによって、ルーバー内に配置される断熱部材をルーバーからはみ出した状態としないようにすることができる。
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る鎧戸は、開閉するルーバーを備え、ルーバーには回転軸となる回転軸部材が取り付けられ、回転軸部材は、骨組部材によって支持される鎧戸であって、ルーバー内の空間には発泡し硬化することによって形成された断熱部材が配置され、ルーバーと骨組部材との間の隙間には回転軸部材又はその回転軸部材を支持する部材に取り付けられた断熱部材が配置されている。
【0014】
本発明に係る鎧戸によれば、隙間およびルーバー内に断熱部材を配置させることができる。よって、ルーバーを閉じた状態では外気と屋内とをこの鎧戸によって遮蔽することができる。そのため、断熱効果の十分な鎧戸を提供できる。
【0015】
また、他の本発明に係る鎧戸は、上述の発明に加え、回転軸部材が、蓋体からルーバーの空間に向かって2cm以内かつ0.5cm以上としている。この構成を採用することによって、ルーバー内に充填する断熱部材(硬化した物質)の量が、回転軸部材の存在によって減るのを抑制できると共に、回転軸部材が蓋体によって確実に支持されることとなる。
【0016】
上記課題を解決するため、本発明に係るルーバーの製造法は、筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ2つの蓋体と、を有し内部に空間を有するルーバーの製造法において、蓋体の一方を付けた状態で、発泡し硬化することで断熱部材となる液状の物質をルーバーの空間へ流し込む工程と、蓋体の他方をルーバー本体に取り付ける工程と、物質を発泡し硬化させる工程と、を有する。
【0017】
この製造法を採用することで、断熱効果を有するルーバーを効率的に製造することができる。
【0018】
また、上記課題を解決するため、本発明に係るルーバーの製造法は、有底筒状または底無し筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ蓋体と、を有し内部に空間を有するルーバーの製造法において、蓋体には空間に通じる穴であって回転軸が挿入され取り付けられるための穴が設けられており、蓋体を上記ルーバー本体に取り付けた後に、発泡し硬化する液状の物質を穴からルーバーの空間へ流し込む工程と、物質を発泡し硬化させる工程と、を有する。
【0019】
この製造法を採用することで、断熱効果を有するルーバーを効率的に製造することができる。また、蓋体に設けられた回転軸部材用の穴を活用して断熱部材用の物質を充填する作業を行うことができ、物質注入用の穴をわざわざ設ける必要がなくなる。
【0020】
また、他の本発明に係るルーバーの製造法は、上述の発明に加え、空間へ物質を流し込んだ後に穴から回転軸部材を挿入し、その後に物質を硬化させ空間内の回転軸部材の回りを発泡し硬化した物質で包んでいる。この方法を採用することによって、物質が硬化するのを待って回転軸部材を挿入する必要がないため、ルーバーの製造に要する時間を短くできる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によって、断熱効果が十分な鎧戸を提供できる。また、他の発明によって断熱効果を有するルーバーを効率よく製造できることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施の形態に係る鎧戸の製造法および鎧戸ならびにルーバーの製造法について、図面を参照しながら説明する。
【0023】
(鎧戸の構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る鎧戸1の正面図である。図1(A)は鎧戸1のルーバー2が閉まっている状態を示している。図1(B)は、鎧戸1のルーバー2が開いている状態を示している。図2(A)は、ルーバー2の図1(B)におけるA−A断面図である。図2(B)は、ルーバー2の図1(B)における左側面図、図2(C)は、ルーバー2の図1(B)における右側面図である。図2(D)は、骨組部材4の図1(B)におけるD−D断面図である。図3は、図1(B)におけるα−α断面図に一部要素を追加(窓枠6)した図である。
【0024】
鎧戸1は、両端が開口した筒状のルーバー本体2Aと、その筒の開口を塞ぐ蓋体2B1,2B2と、を有し内部に断熱部材5Aを有するルーバー2を備えている。蓋体2B1,2B2にはルーバー2の回転軸となる回転軸部材3が取り付けられている。各回転軸部材3は、骨組部材4によって支持されている。ルーバー2と骨組部材4との間に隙間が設けられ、その隙間には熱の移動を抑制する断熱部材5Bが配置されている。なお、鎧戸1は、窓12よりも外気の側に設置されている。また、放熱部材5Aは、ルーバー本体2Aの内部の空間2Cに配置されている。
【0025】
また、鎧戸1に係るルーバー2は互いに平行となるように複数骨組部材4に取り付けられ、閉じたときには隣り合うルーバー2同士が接触することが可能である。また、回転軸部材3は、蓋体2Bから空間2Cに向かって2cmのみ存在している。すなわち、回転軸部材3の空間2C内の長さは2cmとされている。この長さは0.5cm〜2cmが断熱部材5Aの量、回転軸部材3の支持の強さを考慮すると好ましい。さらに、ルーバー本体2Aの内部の空間2Cは、回転軸方向に伸びる複数の小空間2E1,2E2,2E3に仕切られており複数の小空間2E1,2E2,2E3の全てに発泡ウレタンからなる断熱部材5Aが配置されている。
【0026】
図2(A)に示すようにルーバー2は、長尺方向(=回転軸方向)と直交する方向の断面が楕円形である。そしてルーバー2の外皮は、アルミニウムの鋳造による成型体であるルーバー本体2Aとされている。そして断熱部材5Aが配置される前のルーバー2の内側は、空間2Cを有している。その空間2Cは、ルーバー本体2Aと一体成型されている仕切り部2Dによって3つの小空間2E1,2E2,2E3に仕切られている。この仕切り部2Dは、その長さ方向の中間部分にネジ溝2D1を有している。また、この仕切り部2Dは、ルーバー本体2Aの長尺方向全域に渡って連続して設けられている。
【0027】
ルーバー2の右側面図となる図2(B)にはアルミニウム製の蓋体2B1が平面図的に現れている、ルーバー2の右側面図となる。図2(C)にはアルミニウム製の蓋体2B2が平面図的に現れている。蓋体2B1,2B2には、それぞれに設けられているネジ用穴(図示省略)を通じて2つのネジ溝2D1に挿入してルーバー本体2Aと蓋体2B1,2B2とを固定するネジ2Fが各2つ取り付けられている。また、蓋体2B1,2B2の中央には、小空間2E2に通じる回転軸部材3用の円形の回転用穴2Gが設けられている。
【0028】
蓋体2B2には、図2(C)に示されるように、右下部分にタブ2Hが楕円形状の蓋体2B2から下方に伸びるように設けられている。このタブ2Hには、開閉動作用の移動用穴2Jが設けられている。それ以外は、蓋体2B2は蓋体2B1と同じ構成である。
【0029】
図3に示すように、鎧戸1を構成する骨組部材4が窓枠6にネジ(図示省略)によって固定されている。骨組部材4は、隣り合う壁が直角に曲げられた3つの壁を有する断面がコの字状の長尺の柱材4A,4Bを有している。そして、柱材4Aは柱材4Bよりも寸法が若干大きい。そして柱材4A,4Bの壁のない開口部同士を対向させた状態で、柱材4Aの内部に柱材4Bを嵌め込んで、骨組部材4を筒状としている。その筒状の内部には、発泡ウレタンからなる断熱部材5Cが充填されている。骨組部材4は、柱材4Bの真ん中の壁が窓枠6に固定されている。
【0030】
また図3に示すように、柱材4Aの断面コの字状の真ん中の壁には、回転用穴2Gと同じ径の円形の骨組部材穴4A1が形成されている。回転用穴2Gと骨組部材穴4A1とには、円柱状の回転軸部材3が挿入されている。回転軸部材3は、ルーバー2の蓋体2B1側および蓋体2B2側にそれぞれ一つずつ設けられている。そして回転軸部材3は、ルーバー2の小空間2E2に2cmの長さ分挿入され骨組部材4の筒状の内部の空間4Cに2cm挿入されている。この挿入の長さは、0.5cm〜2cmが好ましく、0.6cm〜1.2cmがさらに好ましい。その挿入されている状態では、回転軸部材3の周辺の断熱部材5Aは回転軸部材3によって若干押圧されている。
【0031】
また図3に示すように、回転軸部材3の周面には、回転軸部材3の長さ方向に回転軸部材3に沿ってルーバー2が移動するのを抑制するストッパ7A,7Bが設けられている。ストッパ7Aは、ルーバー2の蓋体2B1に接触しているが骨組部材4には接触していない。またストッパ7Bは、ルーバー2の蓋体2B2および骨組部材4に接触している。
【0032】
また図3に示すように、ルーバー2と骨組部材4との間の隙間には、モヘヤからなる断熱部材5Bが配置されている。この断熱部材5Bは、骨組部材4よりわずかに小さい長さの部材とされ粘着テープによって両側の骨組部材4の柱材4Aに固定されている。そして、断熱部材5Bは、粘着テープが配置されていない側がルーバー2の蓋体2B1および蓋体2B2にそれぞれ接触・押圧している。しかし、その押圧はルーバー2の回転を阻害しない程度の押圧力である。断熱部材5Bは一つの鎧戸1に対して回転軸部材3を挟んで1個ずつで、左右2個ずつ計4つ配置されているが、断熱部材5Bを一つの鎧戸1に対して左右1つずつ配置するようにしても良い。
【0033】
図4(A)には、図1、図2および図3において図示を省略した、ルーバー2の開閉を行う開閉操作部材8の斜視図を示している。ルーバー2の開閉動作時に上下動する開閉操作部材8は、柱状の支柱8Aと、支柱8Aに取り付けられる、回転用穴2Gおよび骨組部材穴4A1よりも若干径が小さい円柱形状の凸部支持部9と、凸部支持部9に支持され蓋体2B2の移動用穴2Jに挿入される円柱状の凸部10とを有している。
【0034】
(鎧戸の動作)
鎧戸1の動作は、主としてルーバー2の開閉動作(回転軸部材3を回転軸とした回転動作)である。図4(B)は、図1(B)において、開いた状態(ルーバー2が水平の状態)のルーバー2の右側面図である。この状態では、凸部10が蓋体2B2の移動用穴2Jに挿入されている。この状態から図4(C)に示すように上方向へと支柱8Aを移動させる。すると、各ルーバー2は、回転軸部材3を中心に回動し、各ルーバー2が斜めの状態となり、隣り合うルーバー2同士が接触することができルーバー2は閉じた状態となる。また、支柱8Aを図4(C)に示す状態から下方向に移動させるとルーバー2が図4(B)に示すように水平の状態となり、開状態となる。
【0035】
(ルーバーおよび鎧戸の製造法)
本発明の実施の形態に係るルーバー2および鎧戸1の製造法を図を参照しながら説明する。
【0036】
本発明の実施の形態に係るルーバー2の製造法は、両端が開口した筒状のルーバー本体2Aと、その筒の開口を塞ぐ蓋体2B1,2B2と、を有し内部に断熱部材5Aを有するルーバーの製造法である。この製造法においては、蓋体2B1を付けた状態で、液状のウレタン樹脂をルーバー本体2Aの空間2Cへ流し込む工程と、蓋体2B2をルーバー本体2Aに取り付ける工程と、を有する。
【0037】
また、本発明の実施の形態に係る鎧戸1の製造法は、両端が開口した筒状のルーバー本体2Aと、その筒の開口を塞ぐ蓋体2B1,2B2と、を有し内部に断熱部材5Aを有するルーバー2の製造法であり、蓋体2B1,2B2にはルーバー2の回転軸となる回転軸部材3が取り付けられており、回転軸部材3は、骨組部材4によって支持される鎧戸1の製造法である。この製造法においては、ルーバー2と骨組部材4との間の隙間に熱の移動を抑制する断熱部材5Bを配置する工程と、一方の蓋体2B1を付けた状態で、発泡し硬化する液状の物質をルーバー2の空間へ流し込む工程と、蓋体2B2をルーバー本体2Aに取り付ける工程と、を有する。
【0038】
また、上述の本発明の実施の形態に係る鎧戸1の製造法において、ルーバー2と骨組部材4との間の隙間へ断熱部材5Bを配置する工程は、断熱部材5Bを粘着テープを用いて回転軸部材3へと固定する工程とする。また、液状の物質のうち余剰分を硬化後に除去し、その後に回転軸部材3を蓋体に取り付ける。
【0039】
図5、図6および図7に鎧戸1の製造法のフローを示す。まず、蓋体2B1をルーバー本体2Aに取り付ける(ステップS101)。この取り付けには、仕切り部2Dの2つのネジ溝2D1に蓋体2B1を介してネジ2Fを取り付けることにより行う。
【0040】
次に、小空間2E1,2E2,2E3のそれぞれに液状のウレタン樹脂を流し込む(ステップS102)。この流し込みの際には、蓋体2B1に設けられているネジ用穴(図示省略)および回転用穴2Gを塞いで、ウレタン樹脂が外に流れ出ないようにする。また、ウレタン樹脂の流し込みは、後に蓋体2B2が取り付けられるルーバー本体2Aの開口部から長いノズルを差し込んで蓋体2B1側から開口部側へと徐々にノズル位置をずらしながら行う。
【0041】
その後、ウレタン樹脂に熱を加え発泡させ硬化させる(ステップS103)。そして、発泡し硬化した樹脂(ウレタンフォーム)のうち、後に蓋体2B2が取り付けられるルーバー本体2Aの開口部から溢れ出た余剰分のウレタンフォームをナイフ等を用いて取り除く(ステップS104)。なお、ウレタン樹脂は常温でも時間をかければ硬化するため、ステップS103は省略することができる。
【0042】
そして、蓋体2B2をルーバー本体2Aのうち蓋体2B1が取り付けられた開口部とは逆側の開口部へと取り付ける(ステップS105)。この取り付けは、ルーバー本体2Aに蓋体2B1を取り付けた方法と同様の方法により行う。このステップS101〜S105を実施することで、本発明の実施の形態に係るルーバー2が出来上がる。
【0043】
一方、ルーバー2の製造とは別に、柱材4A,4Bの壁のない開口部同士を対向させた状態で、柱材4Aの内部に柱材4Bを嵌め込んで、骨組部材4を筒状とする(ステップS201)。そして、筒状の骨組部材4の内部に液状のウレタン樹脂を流し込む(ステップS202)。この流し込みの際には、筒状の一方の開口部を塞いで、液状のウレタン樹脂が外に流れ出ないようにする。
【0044】
そして、ウレタン樹脂に熱を加え、発泡させ硬化させる(ステップS203)。その後、発泡し硬化した樹脂(ウレタンフォーム)のうち、骨組部材4の筒状の開口部から溢れ出た余剰分のウレタンフォームをナイフ等を用いて取り除く(ステップS107)。なお、ウレタン樹脂は常温でも時間をかければ硬化するため、ステップS203は省略することができる。
【0045】
次に、図7に示すように鎧戸1の各部材を設置場所に持ち寄る(ステップS301)。そして、まず骨組部材4を窓枠6に取り付ける(ステップS302)。その後、それぞれストッパ7Aを周面に配置した回転軸部材3と、ストッパ7Bを周面に配置した回転軸部材3とを用いて、ルーバー2の蓋体2B1と蓋体2B2とを骨組部材4に取り付けることでルーバー2を骨組部材4に取り付ける(ステップS303)。回転軸部材3は、ルーバー2の回転用穴2Gと骨組部材穴4A1との両方に挿入する。回転軸部材3の挿入の深さは、回転用穴2Gと骨組部材穴4A1各々の空間2C,4Cに2cmずつとする。
【0046】
次に、骨組部材4とルーバー2との間の隙間にモヘヤからなる断熱部材5Bを配置する(ステップS304)。細長い角柱状のモヘヤのうち細長い一つの面に両面粘着テープを貼付しモヘヤに接着する。そして、モヘヤへの接着面とは逆側の接着面を柱材4Aに貼付する。この断熱部材5Bの配置は、図3における回転軸部材3を挟んで、窓に近い側と窓から遠い側に互いに接触するように設ける。この配置は、ルーバー2の両端になされるので、合計4つ配置されることとなる。これらのモヘヤ4は、ルーバー2を押圧するように配置する。以上で鎧戸1が出来上がる。
【0047】
(本発明の実施の形態の主な効果)
本発明の実施の形態に係る鎧戸1およびその製造法は、ルーバー本体2Aおよび骨組部材4が有する空間2C,4Cに発泡ウレタンからなる断熱部材5A,5Cを充填し、骨組部材4とルーバー2の隙間にはモヘヤからなる断熱部材5Bを配置している。よって、ルーバー2を閉じた状態では外気と屋内とをこの鎧戸1によって遮蔽することができる。そのため、断熱効果の十分な鎧戸1となる。
【0048】
また、鎧戸1は、ルーバー2が互いに平行となるように複数骨組部材4に取り付けられ、隣り合うルーバー2同士が図4(C)に示すように接触して風防することが可能である。よって、隣り合うルーバー2の間から外気が漏れるのを抑制することができ、断熱効果の十分な鎧戸1となる。
【0049】
また、鎧戸1は、回転軸部材3が、蓋体2B1,2B2からルーバー2の中の空間2Cの内側に2cm存在する。またその長さは0.5cm〜2cmとされている。よって、ルーバー2の中の空間2Cを過剰に回転軸部材3が占めることにはならず、充填される断熱部材5Aの量が過剰な体積の回転軸部材3の存在によって減ることを抑制できる。
【0050】
また、鎧戸1は、ルーバー2が有する空間2Cが複数の小空間2E1,2E2,2E3に仕切られており、それらの全てに断熱部材5Aが充填されている。よって、ルーバー2の空間2Cの中で断熱部材5Aが偏在するのを抑制でき、断熱性を低下させないことができる。また、小空間2E1,2E2,2E3を形成する仕切り部2Dの一部をネジ溝2D1として機能させることができる。
【0051】
また、本発明の実施の形態に係る鎧戸1の製造法によれば、骨組部材4とルーバー2の隙間へ断熱部材5Bを配置する際に、モヘヤ(断熱部材)を両面粘着テープを用いて回転軸部材を支持する部材となる柱材4Aへと固定している。よって、隙間への断熱部材5Aの配置作業を簡単なものとすることができる。
【0052】
また、この製造法によれば、ルーバー2の中に充填する断熱部材5Aであるウレタンフォームのうち余剰分を除去し、その後に回転軸部材3を蓋体2B1,2B2に取り付けている。よって、ルーバー2に充填するウレタンフォームをはみ出した状態としないようにすることができる。また、余剰分のウレタンフォームを押圧してルーバー2の空間2C内に閉じ込めることで、ウレタンフォームの空隙が減少して断熱性が低下するのを抑制できる。
【0053】
また、本発明の実施の形態に係るルーバー2の製造法によれば、図5に示すステップS101〜S105の工程のみでルーバー2を製造できるため、断熱効果を有するルーバー2を効率よく製造できることとなる。
【0054】
(他の本発明の実施の形態)
上述した本発明の実施の形態に係る鎧戸の製造法および鎧戸ならびにルーバーの製造法は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において以下のように種々変形実施が可能である。
【0055】
図8は、本発明の実施の形態に係るルーバー2および鎧戸1の他の製造法を示すフロー図である。この他の製造法によって完成する鎧戸1Aは、ルーバー2における蓋体2B1の形状のみが異なるため、以下、他の製造法の説明に当っては、鎧戸1に用いられている各部材に相当する部材には、鎧戸1に用いられている各部材に付した符号を用いる。また、この他の製造法の説明に当っては、蓋体2B1に相当する部材は蓋体2B3と記し、ルーバーはルーバー2n、鎧戸は鎧戸1Aと記す。
【0056】
図9は、蓋体2B3の平面図(図2(B)の蓋体2B1の平面図に相当する図)を示している。蓋体2B1には、小空間2E1,2E3のそれぞれに通じる穴11が2箇所形成されている。それ以外は、蓋体2B1と同じ構成である。
【0057】
この他の製造法では、まず、図8に示すように蓋体2B2,2B3をルーバー本体2Aに取り付ける(ステップS401)。そして、小空間2E1,2E3には穴11を通じて、また小空間2E2には回転用穴2Gを通じて上述のステップS102と同様に液状のウレタン樹脂を流し込む(ステップS202)。そして、ステップS203,S204は上述のステップS103,S104と同様にウレタン樹脂を発泡させ硬化させた後、余剰分のウレタンフォームを取り除く。以上のステップS401〜S404によってルーバー2nが製造される。なお、ウレタン樹脂は常温でも時間をかければ硬化するため、ステップS403は省略することができる。
【0058】
そして、骨組部材4の製造、鎧戸1Aの製造は、先に示したのと同様のステップにて行われる。なお、ステップS402では、小空間2E2に回転用穴2Gを通じて液状のウレタン樹脂を流し込んでいるが、この他の製造法では、蓋体2B3に別に穴を設けて小空間2E2に液状のウレタン樹脂を流し込むこととしても良い。
【0059】
鎧戸1Aは、鎧戸1と同じ動作をし、鎧戸1と同じ効果を有する。また、ルーバー2nはルーバー2と同じ効果を有する。この他の製造法を採用する利点は、たとえば、蓋体2B2をルーバー本体2Aへ取り付ける際にウレタンフォームがその取り付けをし難くする要因となる場合が無いこと等である。
【0060】
鎧戸1,1Aおよびルーバー2,2nは、上述した、各製造法以外の製造法によって製造することができる。たとえば、図5におけるステップS104および図6のステップS204、ならびに図8におけるステップS204は、余剰分のウレタンフォームが発生しないと不要の工程となるため、省略することができる。
【0061】
また、図6におけるステップS201は、必須の工程でないため、省略することができる。このステップS201が必須の工程とならない場合は、骨組部材4が当初から筒状である場合等である。
【0062】
また、鎧戸1,1Aを構成する骨組部材4は、内部に空間4Cを有し、その空間4Cに断熱部材5Cを充填している。しかし、空間4Cおよび断熱部材5Cを省いても、ある程度の断熱効果を有する場合は、これらを省略しても良い。このような省略を行っても鎧戸1,1Aは十分な断熱効果を有する場合があるためであり、これらを省略すると、鎧戸1,1Aの製造を簡略化できる。ただし、このような省略を行わない方が、より断熱効果を発揮できるため好ましい。
【0063】
鎧戸1の製造法および鎧戸1Aの製造法では、ルーバー2,2n内の空間2Cおよび骨組部材4内の空間4Cに液状のウレタン樹脂を流し込む工程を有し、ルーバー2と骨組部材4の隙間には、両面粘着テープを用いてモヘヤからなる断熱部材5Bを柱材4Aに貼付する工程を有している。しかし、断熱部材5A,5B,5Cの配置方法は、他の方法を用いることができる。たとえば、液状のウレタン樹脂は、流し込みによってルーバー2内および骨組部材4内に供給しているが、コテ塗り等の他の手段によって供給しても良い。さらに、ルーバー2,2nと骨組部材4の隙間には、接着剤を用いて断熱部材5Bを柱材4Aに固定する等しても良い。
【0064】
上述の各実施の形態では、ルーバー本体2Aは底無し、すなわち両端が開口した筒状とされているが、一端が開口しているが底有りの筒状体としても良い。その場合、蓋体は一端側のみとなり1つとなる。また、ルーバー2と骨組部材4との間の隙間に配置される断熱部材5Bは、骨組部材4に固定されているが、回転軸部材3またはルーバー2に取り付けても良い。
【0065】
また上述の実施形態では、ウレタン樹脂を発泡し硬化させてから回転軸部材3を空間2Cに挿入しているが、発泡・効果前に回転軸部材3を空間2C内に入れ、その後、発泡・硬化させるようにしても良い。このようにすると、断熱部材5Aが回転軸部材3を取り囲むこととなり回転軸部材3の支持が確実となる。また両者間の固定強度が大きい場合は、ルーバー2が回転軸部材3の回転と共に回動することとなる。
【0066】
本発明の実施の形態に係る鎧戸1,1Aは、図4(C)に示すように、隣り合うルーバー2同士が接触して風防することを可能としている。しかし、隣り合うルーバー2の間に隙間が必ず有することとしても良い。
【0067】
本発明の実施の形態に係る鎧戸1,1Aは、回転軸部材4が、蓋体2B1,2B2,2B3から空間2Cに向かって2cmにのみ存在している。しかし、この距離は設計の都合上等の理由によって適宜変更することができる。たとえば回転軸部材4は蓋体2B1と蓋体2B2に渡って連続して存在していても良い。ルーバー2の断熱効果を十分とするには、この距離を2cm以下とすることが好ましい。
【0068】
本発明の実施の形態に係る鎧戸1,1Aは、ルーバー2が有する空間2Cが3つの小空間2E1,2E2,2E3に仕切られており、それら小空間の全てに断熱部材5Aが充填されている。しかし、ルーバー2,2nは小空間に仕切られている必要は無いし、仕切られているにしても、小空間の数は2つ、4つ、5つ、6つ等とすることができる。また、断熱部材5Aは、全ての小空間に充填されている必要は無い。
【0069】
本発明の実施の形態に係る鎧戸1,1Aは、ルーバー2,2n内の空間2Cおよび骨組部材4内の空間4Cに発泡ウレタン(断熱部材5A,5C)を充填し、ルーバー2,2nと骨組部材4の隙間には、モヘヤからなる断熱部材5Bを配置している。しかしこれらの断熱部材5A,5B,5Cの材質は、特に限定されない。たとえば、断熱部材5A,5Cは、発泡ポリスチレン等を用いても良い。また、断熱部材5Bは、発泡ウレタンまたは発泡ポリスチレンの成型体等を用いても良い。さらに断熱部材5A,5B,5Cは、樹脂以外の物質、たとえば紙またはセラミック等でも良い。
【0070】
図10は、窓枠6に鎧戸1,1Aが設置されている状態の縦断面図である。本発明の実施の形態に係る鎧戸1,1Aは、図10(A)に示すように二重窓12および網戸13よりも外気の側に設置されている。しかし鎧戸1および鎧戸1Aは、そのような設置場所に限定されない。たとえば鎧戸1および鎧戸1Aは、図10(B)に示すように二重窓12の間に設置されていても良いし、図10(C)に示すように二重窓12よりも屋内の側に設置されていても良い。また二重窓以外に、一重窓に対しても図10(A),(C)に示すように配置しても良い。
【0071】
本発明の実施の形態に係る鎧戸1は、新規な建築家屋に設置される場合に好ましいが、既に設置されている鎧戸に対して追加の作業を行うことで、鎧戸1,1Aとすることができる。たとえば骨組部材4に相当する中空の骨組部材の一部に穴を開け、その穴から液状のウレタン樹脂等を流し込む。そして、ルーバー2に相当する中空のルーバーを骨組部材から取り外して回転用穴2Gに相当する穴もしくは新たに形成した穴から液状のウレタン樹脂を流し込む。そして、そのルーバーを骨組部材へと再度取り付ける。そして、上述の断熱部材5Bの配置方法と同様の配置方法によって断熱部材5Bを配置する。以上で鎧戸1,1Aが製造される。既存のルーバーを極力分解しないという観点からは、この製造は、上述した他の製造法を採用することが好ましい。
【0072】
本発明の実施の形態に係る鎧戸1,1Aは、図2(A)に示すように、ルーバー2としては、長尺方向と直交する断面形状が楕円のものを用いている。しかし、この断面形状は、楕円に限定されず、種々の形状とすることができる。図11は、ルーバー2の長尺方向と直交する断面形状の変形例を示している。たとえば、図11(A)に示すように、ルーバー2Kは飛行機の翼のような断面形状としている。ルーバー2Kは、図11(B)に示すように、開いた状態にして風を屋内に入れる場合の風向が、断面形状が楕円の場合とは異なってくる。また、図11(C)には、断面がS字状のルーバー2Lを示している。ルーバー2Lは、図11(C)に示すように閉じた状態で隣合うルーバー2L同士の接触面積が大きくなることから、より風防が確実に行われる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態に係る鎧戸の正面図であり、(A)は鎧戸のルーバーが閉まっている状態、(B)は、鎧戸のルーバーが開いている状態を示している。
【図2】(A)は、ルーバーの図1(B)におけるA−A断面図である。(B)は、ルーバーの図1(B)における左側面図、(C)は、ルーバーの図1(B)における右側面図である。(D)は、骨組部材4の図1(B)におけるD−D断面図である。
【図3】図3は、図1(B)におけるα−α断面図に一部要素を追加した図である。
【図4】(A)は、図1、図2および図3において図示を省略した、ルーバーの開閉を行う開閉操作部材の斜視図であり、(B)は、図1(B)において、開いた状態(ルーバーが水平の状態)のルーバーの右側面図であり、(C)は、各ルーバーが斜めの状態となり、隣り合うルーバー同士が接触しルーバーが閉じた状態を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る鎧戸に用いられるルーバーの製造法のフローを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る鎧戸に用いられる骨組部材の製造法のフローを示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る鎧戸の製造法のフローを示す図である。
【図8】ルーバーの他の製造法を示すフロー図である。
【図9】図2(B)の蓋体の平面図に相当する、ルーバーの他の製造法に用いる蓋体の概略図である。
【図10】窓枠に鎧戸が設置されている状態の縦断面図であり、(A)は二重窓および網戸よりも外気の側に鎧戸が設置されている状態、(B)は二重窓の間に鎧戸が設置されている状態、(C)は二重窓よりも屋内の側に鎧戸が設置されている状態を示している。
【図11】ルーバーの長尺方向と直交する断面形状の変形例の概略を示す図である。(A)および(C)は変形例のルーバーが閉じた状態、(B)は変形例のルーバーが開いた状態を示している。
【符号の説明】
【0074】
1,1A 鎧戸
2,2K,2L,2n ルーバー
2A ルーバー本体
2B1,2B2 蓋体
2C 空間
2G 回転用穴(穴)
3 回転軸部材
4 骨組部材(回転軸部材を支持する部材)
5A,5B,5C 断熱部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ2つの蓋体と、を有するルーバーを備え、上記蓋体には上記ルーバーの回転軸となる回転軸部材が取り付けられており、上記回転軸部材は、骨組部材によって支持される鎧戸の製造法であって、
上記ルーバーと上記骨組部材との間の隙間に熱の移動を抑制する断熱部材を配置する工程と、
上記蓋体の一方を付けた状態で、発泡し硬化することで断熱部材となる液状の物質を上記ルーバー内の空間へ流し込む工程と、
上記蓋体の他方を上記ルーバー本体に取り付ける工程と、上記物質を発泡し硬化させる工程と、を有することを特徴とする鎧戸の製造法。
【請求項2】
有底筒状または底無し筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ蓋体と、を有するルーバーを備え、上記蓋体には上記ルーバーの回転軸となる回転軸部材が取り付けられており、上記回転軸部材は、骨組部材によって支持される鎧戸の製造法であって、
上記ルーバーと上記骨組部材との間の隙間に熱の移動を抑制する断熱部材を配置する工程と、
上記蓋体には上記空間に通じる穴が設けられており、上記蓋体を上記ルーバー本体に取り付けた後に、発泡し硬化する液状の物質を上記穴から上記ルーバーの上記空間へ流し込む工程と、上記物質を発泡し硬化させる工程と、を有することを特徴とする鎧戸の製造法。
【請求項3】
前記穴は、前記回転軸部材の先端を挿入させ前記ルーバーに前記回転軸部材を取り付けるためのものであることを特徴とする請求項2記載の鎧戸の製造法。
【請求項4】
前記隙間へ前記断熱部材を配置する工程は、前記断熱部材を粘着テープを用いて前記回転軸部材を支持する部材へと固定する工程であることを特徴とする請求項1、2または3のいずれか1項に記載の鎧戸の製造法。
【請求項5】
前記物質のうち余剰分を硬化後に除去し、その後に前記回転軸部材を前記蓋体に取り付けることを特徴とする請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の鎧戸の製造法。
【請求項6】
開閉するルーバーを備え、上記ルーバーには回転軸となる回転軸部材が取り付けられ、上記回転軸部材は、骨組部材によって支持される鎧戸であって、
上記ルーバー内の空間には発泡し硬化することによって形成された断熱部材が配置され、上記ルーバーと上記骨組部材との間の隙間には上記回転軸部材又はその回転軸部材を支持する部材に取り付けられた断熱部材が配置されていることを特徴とする鎧戸。
【請求項7】
前記回転軸部材が、前記蓋体から前記ルーバーの前記空間に向かって2cm以内かつ0.5cm以上としたことを特徴とする請求項6記載の鎧戸。
【請求項8】
筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ2つの蓋体と、を有し内部に空間を有するルーバーの製造法において、
上記蓋体の一方を付けた状態で、発泡し硬化することで断熱部材となる液状の物質を上記ルーバーの上記空間へ流し込む工程と、
上記蓋体の他方を上記ルーバー本体に取り付ける工程と、上記物質を発泡し硬化させる工程と、を有することを特徴とするルーバーの製造法。
【請求項9】
有底筒状または底無し筒状のルーバー本体と、その筒の開口を塞ぐ蓋体と、を有し内部に空間を有するルーバーの製造法において、
上記蓋体には上記空間に通じる穴であって回転軸が挿入され取り付けられるための穴が設けられており、上記蓋体を上記ルーバー本体に取り付けた後に、発泡し硬化する液状の物質を上記穴から上記ルーバーの上記空間へ流し込む工程と、上記物質を発泡し硬化させる工程と、を有することを特徴とするルーバーの製造法。
【請求項10】
前記空間へ前記物質を流し込んだ後に前記穴から回転軸部材を挿入し、その後に前記物質を硬化させ前記空間内の上記回転軸部材の回りを発泡し硬化した前記物質で包んだことを特徴とする請求項9記載のルーバーの製造法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−102861(P2009−102861A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−274735(P2007−274735)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(507350521)
【Fターム(参考)】