長手方向に可撓性である拡張型ステント
少なくとも一実施形態において、ステントは複数の蛇行バンドと複数のコネクタストラットとを備える。各コネクタストラットは、一端において蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において別の蛇行バンドの屈曲部に接続されている。蛇行バンドの屈曲部は、コネクタストラットに接続した接続屈曲部と、コネクタストラットに接続されていない非接続屈曲部とを備える。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで五つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、一つのバンドストラットとの反復パターンを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は埋め込み型医療装置、該装置の製造、および使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステントは体内管腔に導入される医療装置であり、この分野においてよく知られている。典型的には、ステントは、狭窄または動脈瘤の部位で血管内に、内管腔的に、すなわち、所謂「最小侵襲性技術」によって、埋め込まれる。「最小侵襲性技術」において、半径方向に縮小された形態にあり、随意でシースおよびカテーテルの少なくとも一つによって半径方向に圧縮された形態に拘束されたステントは、ステント搬送システムまたは「イントロデューサ」によって、該ステントが必要とされる部位に搬送される。イントロデューサは、患者の皮膚を介して、あるいは進入血管が軽度の外科的手段によって露出させられる「静脈切開」術などによって、身体外部のアクセス位置から身体内に進入する。
【0003】
以下においては一括してステントと称するステント、グラフト、ステント−グラフト、大静脈フィルタ、拡張可能な骨組および同様の埋め込み型医療装置は、半径方向に拡張可能な内部人工器官である。前記内部人工器官は、典型的には、経管的に埋め込むことができ、経皮的に導入された後に半径方向に拡張される脈管内インプラントである。ステントは、脈管系、尿管、胆管、卵管、冠状血管、二次管などのような様々な体内管腔または体内管に埋め込まれる。ステントは、体内管を補強するため、および脈管系における血管形成術の後に生じる再狭窄を防止するために用いられる。ステントは、自己拡張型であってもよいし、バルーンに取り付けられた時のように内部の半径方向の力によって拡張されてもよいし、または自己拡張型とバルーン拡張型との組み合わせ(ハイブリッド拡張型)であってもよい。
【0004】
ステントは、管状材料から、切断またはエッチングした後に丸められる平坦なシートから、または1本以上の織り込まれたワイヤーまたは編組から、図案を切断またはエッチングすることを含む方法によって生成される。
【0005】
上記で参照および記載した少なくとも一つの技術は、本願に引用した任意の特許、公開公報または他の情報が本発明に関して「先行技術」であると認めるものではない。さらに、この節は、米国特許法施行規則第1条56項aに定義されているように、調査がなされていること、または他の関連情報が存在しないことを意味すると解釈されるべきでない。
【0006】
本出願のあらゆる箇所で言及するすべての米国特許および出願、並びに他のすべての公開文書は、参照によりそれらの全容が本願に援用される。
本発明の範囲を限定することなく、本発明の権利請求された実施形態のうちのいくつかの概要を以下に述べる。本発明の要約した実施形態の付加的な詳細、および本発明の付加的な実施形態は、以下の発明の詳細な説明に見られる。
【0007】
明細書における技術的な開示の簡潔な要約書は、同様に、米国特許法施行規則第1条72項に準拠することを目的としてのみ提供される。要約書は、特許請求の範囲の解釈のために用いられるものではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
少なくとも一実施形態において、ステントは複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備える。各蛇行バンドは複数の交互に位置する直線バンドストラットと屈曲部とを備える。隣接する蛇行バンド同士は、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されている。各コネクタストラットは、一端において一つの蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において別の蛇行バンドの屈曲部に接続されている。蛇行バンドの屈曲部は、コネクタストラットに接続する接続屈曲部と、コネクタストラットに接続しない非接続屈曲部とを備える。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで五つのバンドストラットとの反復パターンを含む。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと一つのバンドストラットとの反復パターンを含む。
【0009】
少なくとも一実施形態において、ステントは複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備える。各蛇行バンドは複数の交互に位置する直線バンドストラットと屈曲部とを備える。隣接する蛇行バンドは、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されている。各コネクタストラットは、一端において一つの蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において別の蛇行バンドの屈曲部に接続されている。蛇行バンドの屈曲部は、コネクタストラットに接続する接続屈曲部と、コネクタストラットに接続しない非接続屈曲部とを備える。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットの反復パターンを含む。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとの反復パターンを含む。
【0010】
本発明を特徴付けるこれらおよび他の実施形態は、本願に添付され、本願の一部をなす特許請求の範囲における詳細事項によって示される。しかしながら、本発明およびその使用によって得られる効果および目的についての理解をさらに深めるために、本願のさらなる部分をなす図面、および付随する記載事項を参照すべきである。前記図面および記載事項には本発明のさらなる実施形態が例示され、記載されている。
【0011】
本発明の詳細な説明は、以下において図面に付されている特定の参照番号によって記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】非拡張ステント形態の実施形態を示す平面図。
【図2】管状の拡張していないステントにおける図1のパターンを示す図。
【図3】図1に示した実施形態の拡張したステントを示す図。
【図4】代替の拡張していないステントの実施形態を示す平面図。
【図5】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図6】ステントの実施形態の三次元等角図。
【図7】図5に示したものよりも大きな拡張状態にある、図5のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。
【図8】図7に示したものよりも大きな拡張状態にある、図7のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。
【図9】図8に示したものよりも大きな拡張状態にある、図8のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。
【図10】図9に示したものよりも大きな拡張状態にある、図9のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。示した拡張状態は、過拡張状態であると考えられる。
【図11】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図12】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図13】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図14】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は様々な形態で具体化されるが、本願では本発明の特定の実施形態について詳細に記載する。この記載は、本発明の原理の例示であり、本発明を示した特定の実施形態に限定するものではない。
【0014】
米国特許出願代理人整理番号第S63−13089−US01号の全開示は、これにより、参照によって本願に援用される。
米国特許出願番号第11/604613号明細書、同第60/859460号明細書および同第60/844011号明細書の全開示は、これにより、参照によって本願に援用される。
【0015】
この開示の目的のために、図中の同一参照数字は、別段の指示がない限り、同一の特徴を指すものとする。
図面を見ると、図1および図2は、それぞれ、非拡張ステント形態および実際の管状ステント(非拡張)の部分平面図を表している。すなわち、ステントは、明確にするために図1において平面に示されており、縁12,14を相互に合わせるようにパターンを丸めることにより、管状形に形成された平面パターン10(図1)から製造される。前記縁は次いで、溶接などによって接合されて、図2に示すような形態を提供する。
【0016】
これらの図面では、前記形態は、概して参照符号16で示される複数の隣接したセグメントから構成されていることが分かる。隣接したセグメントの各々は、ほぼ平行なストラット18の波状の可撓性パターンに形成されている。ストラットの対は、交互に位置する端部19a,19bで相互に接続されている。図1において見られるように、一つのセグメントの相互接続端部19bは、隣接するセグメントの相互接続端部19aに対向して配置されている。図示したような端部は概ね楕円形であるが、円形または四角形または尖頭状などであってもよい。図示したようにそれが波状パターンを提供する限り、いかなる端部の形態も許容可能である。平坦フォーム10が図2に示したように拡張されていない管に形成されると、前記セグメントは円筒状になるが、隣接するセグメントの端部19は互いに関して対向位置を保つ。
【0017】
相互接続要素20は、一つのセグメント16の一つの端部19から、隣接するセグメント16の対向位置の端部19ではなく、別の隣接するセグメント16の別の端部19に延びている。これは、管状ステントの周囲のまわりのセグメント間において角度方向に延びる相互接続要素20を生じる。
【0018】
いくつかの実施形態において、セグメント16の各側上において、相互接続要素20が端部19と接触する地点同士の間には、少なくとも三つのストラットが含まれる。
相互接続要素20は、好ましくは同一の長さのものであるが、セグメントによって変化してもよい。また、任意のセグメントの対の間の接続要素はすべてほぼ平行であるが、斜め方向は、セグメントによって逆であってもよく、ある場合には上方に延び、別の場合には下方に延びている。例えば図1は、左から右に下方に延びる接続要素を示している。この形態では、左から右に上方に延在するであろう。
【0019】
隣接するセグメントおよびループの間における相互接続要素20のこの角度をなした延在の結果として、図3で見られるように、ステントが拡張すると、セグメント16間で最も接近して隣接する端部19は、互いにずれて、セグメント間における拘束、または重なり合い、すなわちピンチングの可能性を最小限にするように、もはや互いに対向しない。
【0020】
相互接続要素20の数は、特定の場合において、状況によって変化する。いくつかの実施形態では、単一の相互接続要素20が、二つの隣接する蛇行バンド16の間をつなぐ。いくつかの実施形態では、少なくとも二つの相互接続要素20が、二つの隣接する蛇行バンド16の間をつなぐ。図1に示すように、いくつかの実施形態では、三つの相互接続要素20を用いることができる。
【0021】
図4に示す設計代案は、二つの端セグメント16aにおいて、中間セグメント16におけるよりも長いストラット18aを備える。これは、前記端セグメント(16a)が、中間セグメント(16)より少ない圧縮抵抗を有することを可能にし、生来の脈管からステントの支持構造へのより緩やかな移行を提供する。他の点では、該形態は図1に示したものと同様である。
【0022】
いくつかの実施形態においては、セグメント16は蛇行バンドとも称される。相互接続要素20はコネクタストラットとも称される。端部19は屈曲部とも称される。端部19aは基端側の山とも称される。端部19bは先端側の谷とも称される。
【0023】
図5は、基端13、先端15、および複数の蛇行バンド16を有するステント10の別の実施形態の平面パターンを示している。各蛇行バンド16は、複数のバンドストラット22と、複数の屈曲部28とを備える。バンドストラット22と屈曲部28とは、蛇行バンド16を横断するとき、交互に位置している。したがって、各バンドストラット22は一つの屈曲部28に接続された第1端21と、別の屈曲部28に接続された第2端23とを有する。各屈曲部28は、ステントの周方向において隣り合う二つのバンドストラット22の間を接続している。
【0024】
いくつかの実施形態において、バンドストラット22は、図5に示すように、その長さに沿って直線である。他のいくつかの実施形態においては、バンドストラット22は、一つ以上の方向の湾曲を有する。蛇行バンド16は、互いに異なる形状のバンドストラット22をさらに備えることができる。バンドストラット22の可能な形態の他の例は、米国特許出願公開第2002/0095208号明細書および米国特許出願番号第11/262692号明細書に開示されている。上記特許文献の全ての内容は、これにより、参照によって余すところなく本願に援用される。
【0025】
蛇行バンド16の屈曲部28は、交互に位置する基端側の山24および先端側の谷26を備える。各基端側の山24は、基端13に関しては概して凸状であり、ステント10の先端15に関しては凹状である。各先端側の谷26は、先端15に関して概して凸状であり、ステント10の基端13に関して凹状である。各屈曲部28は、内側面41および外側面43をさらに備える。基端側の山24は、ステント10の基端13に対して内側面41よりも近い外側面43を有して配向される。先端側の谷26は、ステント10の先端15に対して内側41よりも近い外側面43を有して配向される。
【0026】
ステント10は、任意の適当な数の蛇行バンド16を有する。様々な実施形態において、蛇行バンド16は、任意の適当な数のバンドストラット22と、任意の適当な数の屈曲部28とを有する。
【0027】
蛇行バンド16は、ステント10の長さに沿った任意の適当な距離に及ぶ。いくつかの実施形態において、ステント10は、異なる距離に及ぶ蛇行バンド16を備えることができる。蛇行バンド16の長さ方向の範囲を増大させる一つの方法は、バンドストラット22の長さを増大することである。
【0028】
いくつかの実施形態において、所与の蛇行バンド16の基端側の山24は、ステント10の共通な周のまわりに整列されており、先端側の谷26は、同様に、ステント10の別の共通な周のまわりに整列されている。各周は、ステント10の長手方向軸線11に直交して配向される。屈曲部28が周のまわりに整列される場合、各屈曲部28の外側面43の先端は、共通の基準周に当接する。他のいくつかの実施形態では、様々な山24は、所与の蛇行バンド16内の他の山24から偏倚されていてもよく、様々な谷26は、バンド16内の他の谷26から偏倚されていてもよい。
【0029】
各バンドストラット22は、ストラット22の長さに直交する方向において測定される幅を有する。いくつかの実施形態において、所与の蛇行バンド16内のストラット22はすべて同一の幅を有する。いくつかの実施形態において、蛇行バンド16内の様々なストラット22の幅が互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、ストラット22の幅はストラット22の長さに沿って変化する。いくつかの実施形態において、一つの蛇行バンド16のストラット22の幅が、別の蛇行バンド16のストラット22の幅と異なっていてもよい。
【0030】
各屈曲部28は、屈曲部28の側面に直交する(例えば、接線に直交する)方向において測定される幅を有する。一部の実施形態において、屈曲部28の幅は、ステント10の一つ以上のストラット22の幅より大きくてもよい。一部の実施形態において、屈曲部28の幅は、ステント10の一つ以上のストラット22の幅より小さくてもよい。一部の実施形態において、屈曲部28の幅は、該屈曲部28の一端から他端にかけて変化する。例えば、屈曲部28は、ストラット22と同じ幅を有する一端においてストラット30に接続する。屈曲部28の幅は増大し、一部の実施形態では、屈曲部28の中点で最大値に達する。次いで、屈曲部28の幅は、屈曲部28の第2端に接続される別の湾曲ストラット22の幅まで減少する。
【0031】
ステント10の長さに沿って隣り合う蛇行バンド16は、少なくとも一つのコネクタストラット20によって接続される。一部の実施形態では、コネクタストラット20は隣接した蛇行バンド16の屈曲部28の間をつないでいる。例えば、コネクタストラット20の第1端25は一つの蛇行バンド16の先端側の谷26に接続し、コネクタストラット20の第2端27は、隣接した蛇行バンド16の基端側の山24に接続する。
【0032】
コネクタストラット20は蛇行バンド16の任意の部分に接続することができる。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20は、図5に示すように、屈曲部28に接続する。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20はバンドストラット22に接続する。
【0033】
一部の実施形態において、コネクタストラット20はその長さに沿って線状または直線である。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20は、その長さに沿った湾曲を備えることができ、さらに複数の湾曲の部分、例えば変曲点で接続される凸部分および凹部分を備えることができる。
【0034】
各コネクタストラット20は、ストラット20の長さに直交する方向において測定される幅を有する。いくつかの実施形態では、すべてのコネクタストラット20は同一の幅を有する。他のいくつかの実施形態では、コネクタストラット20は、別のコネクタストラット20とは異なる幅を有する。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20の幅は該ストラット20の長さに沿って変化する。
【0035】
コネクタストラット16に用いることができる形態のいくつかのさらなる例は、米国特許第6261319号明細書および同第6478816号明細書、および米国特許出願公開第20040243216号明細書に開示されている。上記特許文献の全開示は、これにより、参照によって本願に援用される。
【0036】
いくつかの実施形態において、コネクタストラット20は、第1型のコネクタストラット36および第2型のコネクタストラット38を備える。第1コネクタストラット36は第1方向に延在する。第1コネクタストラット36は、ステントの長さ方向の軸線11に対して第1角度をなして配向される。第2コネクタストラット38は、第1方向とは異なるか、または第1方向に非平行である第2方向に延在する。第2コネクタストラット38は、ステントの長さ方向の軸線11に対して第2角度をなして配向される。一部の実施形態において、第1角度および第2角度は、同じ大きさであるが、異なる向きを有する。例えば、第1コネクタストラット36は、ステントの長さ方向の軸線11と70°の角度を形成し、一方、第2コネクタストラット38は、ステントの長さ方向の軸線11と−70°の角度を形成する。一部の実施形態において、第1角度は、ステントの長さ方向の軸線11に平行な線を横切る第2角度の鏡像からなる。いくつかの実施形態では、第1型のコネクタストラット36は、第2型のコネクタストラット38とは異なる形状を有する。
【0037】
いくつかの実施形態において、二つの隣接した蛇行バンド16間に位置するステント10の領域は、コネクタ列44と考えられる。各コネクタ列44は複数のコネクタストラット20を含む。いくつかの実施形態において、あるコネクタ列44内の各コネクタストラット20は互いに類似する。例えば、第1コネクタ列44a内のコネクタストラット20は第1型のコネクタストラット36を備える。第2コネクタ列44b内のコネクタストラット20は第2型のコネクタストラット38を備える。
【0038】
いくつかの実施形態において、第1コネクタ列44aおよび第2コネクタ列44bはステント10の長さに沿って交互に位置する。したがって、各内部蛇行バンド16は、第1コネクタ列44aと第2コネクタ列44bとの間に配置される。従って、蛇行バンド16の一方の側に接続するコネクタストラット20は、第1コネクタストラット36を備え、蛇行バンド16の他方の側に接続するコネクタストラット20は第2コネクタストラット38を備える。
【0039】
屈曲部28は、屈曲部28がコネクタストラット20に接続しているか否かによって、接続された屈曲部(以下、「接続屈曲部」と称する)58または接続されていない屈曲部(以下、「非接続屈曲部」と称する)55を備える。同様に、基端側の山24は、接続された基端側の山64または接続されていない基端側の山(以下、「非接続の基端側の山」と称する)74を備え、先端側の谷26は、接続された先端側の谷66または接続されていない先端側の谷(以下、「非接続の先端側の谷」と称する)76を備える。
【0040】
蛇行バンド16は、接続屈曲部58よりも多くの非接続屈曲部55を有する。いくつかの実施形態では、蛇行バンド16は、各接続屈曲部58に対して、三つの非接続屈曲部55を有する。接続屈曲部58対非接続屈曲部55の3:1の比率はまた、基端側の山24および先端側の谷26にも適用することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、蛇行バンド16を横断するときに、一つの接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間には、x個の非接続屈曲部55の反復パターンが存在し、次いで、次の接続屈曲部58までにy個の非接続屈曲部が存在する。ここで、yはxよりも大きい。例えば、図5を参照すると、蛇行バンド16aを第1接続屈曲部58aから第2接続屈曲部58bまで横断するときには、二つの非接続屈曲部55が存在する。したがって、xは2に相当する。蛇行バンド16aを第2接続屈曲部58bから第3接続屈曲部58cまで横断するときには、四つの非接続屈曲部55が存在する。したがって、yは4に相当する。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間におけるx=2の非接続屈曲部55などによって、反復するであろう。いくつかの実施形態では、yはxの倍数、例えばy=2xである。
【0042】
いくつかの実施形態において、接続屈曲部58から出発すると、蛇行バンド16は、第1方向において、接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間に三つのバンドストラット22を備える。蛇行バンド16はさらに、第2方向において、接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間に五つのバンドストラット22を備える。例えば、図5を参照すると、蛇行バンド16aは、第1周方向71において、接続屈曲部58bと次の接続屈曲部58aとの間に三つのバンドストラット22を備える。蛇行バンド16aはまた、第2周方向73において、接続屈曲部58bと次の接続屈曲部58cとの間に五つのバンドストラット22を備える。
【0043】
いくつかの実施形態において、蛇行バンド16を横断するとき、一つの接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間には、三つのバンドストラット22の反復パターンが存在し、次いで、次の接続屈曲部58までに五つのバンドストラット22が存在する。例えば、図5を参照すると、蛇行バンド16aを第1接続屈曲部58aから第2接続屈曲部58bまで横断するときには、三つのバンドストラット22が存在する。蛇行バンド16aを第2接続屈曲部58bから第3接続屈曲部58cまで横断するときには、五つのバンドストラット22が存在する。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間における三つのバンドストラット22などによって、反復するであろう。
【0044】
いくつかの実施形態では、ステント10の基端13または先端15に位置する端部蛇行バンド16eは、二つの接続屈曲部58の間に七つの非接続屈曲部55を備える。端部蛇行バンド16eはさらに、二つの接続屈曲部58の間に八つのバンドストラット22を備える。
【0045】
いくつかの実施形態において、隣接するコネクタ列44のコネクタストラット20は、ステント内で周方向において互いから偏倚している。例えば、一つのコネクタストラット20aは、隣接したコネクタ列44に位置する別のコネクタストラット20bから、ステントの周方向において偏倚している。したがって、いくつかの実施形態では、一つのコネクタストラット20aと交差する、ステントの長手方向軸線11と平行に配向された基準線8は、他のコネクタストラット20bと交差しないであろう。
【0046】
蛇行バンド16のバンドストラット22は、交互に位置する第1バンドストラット22aと第2バンドストラット22bとを備える。いくつかの実施形態では、図5の平面パターンに示すように、各第1バンドストラット22aは互いに平行である。各第2バンドストラット22bは互いに平行であり、かつ第1バンドストラット22aに対して非平行である。
【0047】
蛇行バンド16は、第1型の蛇行バンド85と、第2型の蛇行バンド89とを備える。いくつかの実施形態において、各第1型の蛇行バンド85は、各バンド85の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。各第2型の蛇行バンド89は、各バンド89の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。各第1型の蛇行バンド85は、異なる型のバンド85,89の類似部分が、ステントの長さに沿って整列しないように、各第2型の蛇行バンド89から偏倚されている。
【0048】
いくつかの実施形態において、第1型の蛇行バンド85および第2型の蛇行バンド89は、ステント10の長さに沿って交互に位置する。したがって、ステント10の長さに沿って隣り合って位置する蛇行バンド16は、ステントの周方向において互いから偏倚される。他のすべての蛇行バンド16はステントの周方向において互いに整合される。例えば、ステント10は、その長さに沿って、第1蛇行バンド16a、第2蛇行バンド16b、および第3蛇行バンド16cを備える。第1および第3蛇行バンド16a,16cは、第1型の蛇行バンド85を備え、第2蛇行バンド16bは第2型の蛇行バンド89を備える。第1蛇行バンド16aは、ステントの周方向において、第2蛇行バンド16bから偏倚されている。したがって、ステントの長手方向軸線11に平行に延びる基準線8は、第1蛇行バンド16aおよび第2蛇行バンド16bの類似部分と交差しないであろう。図示したように、基準線8は、第1蛇行バンド16aの基端側の山24を二分するが、第2蛇行バンド16bの基端側の山24を二分しない。第2蛇行バンド16bは、同様に第3蛇行バンド16cから偏倚されている。第1蛇行バンド16aおよび第3蛇行バンド16cは、ステントの周方向において互いに整合されている。したがって、基準線8は、第1蛇行バンド16aおよび第3蛇行バンド16cの双方の基端側の山24を二分する。
【0049】
所与の型85,89の一つの蛇行バンド16は、ステント10の長さに沿って同一の型85,89の別の蛇行バンド16の非接続屈曲部55と整合された接続屈曲部58を有する。例えば、図5の第1蛇行バンド16aは、第3蛇行バンド16cの非接続屈曲部55aと長手方向において整合された接続屈曲部58cを備える。
【0050】
所与の型85,89の一つの蛇行バンド16は、同一の型85,89の次の隣接する蛇行バンド16の接続屈曲部58から、基端側の山一つ分または先端側の谷一つ分だけ、偏倚された接続屈曲部58を有する。例えば、図5の第1蛇行バンド16aは、第3蛇行バンドの接続された基端側の山58eから、基端側の山24一つ分だけ偏倚された(6)接続された基端側の山58cを備える。同様に、第1蛇行バンド16aは、第3蛇行バンド16cの接続された先端側の谷58fから先端側の谷26一つ分だけ偏倚された(7)接続された先端側の谷58dを備える。よって、いくつかの実施形態において、隣接する類似した型のコネクタ列44aのコネクタストラット20は、隣接する基端側の山24同士、または隣接する先端側の谷26同士の間の間隔6,7と等しい量だけ、ステントの周方向において互いから偏倚されている。
【0051】
図1および図5を参照すると、いくつかの実施形態において、ステントは、少なくとも第1蛇行バンド101、第2蛇行バンド102、第3蛇行バンド103および第4蛇行バンド104を備える。各蛇行バンド101〜104は、接続された基端側の山64、非接続の基端側の山74、接続された先端側の谷66、および非接続の先端側の谷76を備える。各蛇行バンド101〜104は、各接続された基端側の山64に対して、少なくとも二つの非接続の基端側の山74を備え、各接続された先端側の谷66に対して、少なくとも二つの非接続の先端側の谷76を備える。
【0052】
第1コネクタストラット121は、第1蛇行バンド101上に位置する第1の接続された先端側の谷130と、第2蛇行バンド102の接続された基端側の山64との間を接続する。第2コネクタストラット122は、第2蛇行バンド102と第3蛇行バンド103との間を接続する。第3コネクタストラット123は、第3蛇行バンド103上に位置する第2の接続された先端側の谷132と、第4蛇行バンド104の接続された基端側の山64との間を接続する。
【0053】
第1の接続された先端側の谷130は、第3蛇行バンド103の第1の非接続の先端側の谷116と周方向において整合されている。第1の非接続の先端側の谷116は、周方向において、第2の接続された先端側の谷132に直接隣接している。
【0054】
第1蛇行バンド101の各接続された先端側の谷66は、周方向において、第3蛇行バンド103の非接続の先端側の谷76と整合されている。さらに、第1蛇行バンド101の接続された先端側の谷66と周方向において整合された第3蛇行バンド103の各非接続の先端側の谷76は、第3蛇行バンド103の接続された先端側の谷66から、周方向において、先端側の谷一つ分(例えば図5に示すような間隔7)だけ偏倚されている。
【0055】
第3コネクタストラット123はステントの長手方向軸線11に対して0でない角度で配向されており、したがってステントの周方向に向いた周長成分lcを有する。周長成分lcは、第2の接続された先端側の谷132から周方向に第1の非接続の先端側の谷116に向かって延びている。したがって、いくつかの実施形態において、第3蛇行バンド103の接続された先端側の谷66に接続するコネクタストラット20は、ステントの長手方向軸線11に対して角度をなして延びている。前記角度は、第1蛇行バンド101の接続された先端側の谷66(例えば先端側の谷130)と周方向において整合された隣接する非接続の先端側の谷76(例えば先端側の谷116)の方向に向いている。
【0056】
第2蛇行バンド102は、第1コネクタストラット121と第2コネクタストラット122との間に三つのバンドストラット22を備える。したがって、第1コネクタストラット121に接続する接続された先端側の谷66と、第2コネクタストラット122に接続する接続された基端側の山64との間には、三つのバンドストラット22が位置する。
【0057】
第2蛇行バンド102の各接続された先端側の谷66は、周方向において、第4蛇行バンド104の非接続の先端側の谷76と整合されている。さらに、第2蛇行バンド102の接続された先端側の谷66と周方向において整合された第4蛇行バンド104の各非接続の先端側の谷76は、第4蛇行バンド104の接続された先端側の谷66から、周方向において、先端側の谷一つ分(例えば図5に示すような間隔7)だけ偏倚されている。
【0058】
図6は、図5に示した平面パターンに従った三次元の略円筒状ステント10を示す。ステント10は拡張の基準状態で示されており、さらに縮径させて、例えばデリバリーカテーテル上に緊縮させたり、またはさらに拡張させたりすることができる。
【0059】
図7は、図5より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。
図8は、図7より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。
図9は、図8より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。
【0060】
図10は、図9より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。図示した拡張の程度は、過拡張状態と称される。一般に、体内管において実際に用いられるステント10は、図10に示した程度より少ない拡張を受けるであろう。しかしながら、図示したステント10のパターンは、実質的に過拡張状態においてさえ、脈管の支持を提供することができる。
【0061】
図11は、基端13、先端15、および複数の蛇行バンド16を有するステント10の別の実施形態の平面パターンを示している。隣接する蛇行バンド16同士は、コネクタ列44を越えて、複数のコネクタストラット20によって接続されている。
【0062】
蛇行バンド16の屈曲部28は、交互に位置する基端側の山24および先端側の谷26を備える。各屈曲部28は、屈曲部28がコネクタストラット20に接続するか否かによって、接続屈曲部58または非接続屈曲部55を備える。同様に、基端側の山24は、接続された基端側の山64または非接続の基端側の山74を備え、先端側の谷26は、接続された先端側の谷66または非接続の先端側の谷76を備える。
【0063】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46および第2部分48を備える。各部分46,48は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の2倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。
【0064】
いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、第2部分48は第1部分46よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46の少なくとも2倍のコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46の少なくとも3倍のコネクタ列44を含む。
【0066】
いくつかの実施形態において、蛇行バンド16を横断すると、第2部分48は、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで五つのバンドストラット22との反復パターン(3,5、3,5、3,5)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16とを備える。したがって、図11および第1蛇行バンド16aを参照すると、第1接続屈曲部58aから出発して、蛇行バンド16aを横断すると、蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に三つのバンドストラット22を備えることができ、ここで、第1および第2接続屈曲部58a,58bは蛇行バンド16a内において「隣接する」接続屈曲部58と見なすことができる。蛇行バンド16aはさらに、第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に五つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間の三つのバンドストラット22などによって、反復する。
【0067】
いくつかの実施形態において、第2部分48は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで五つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態では、第2部分48は少なくとも四つ、六つ、八つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0068】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで四つの非接続屈曲部55との反復パターン(2,4、2,4、2,4)を含む。したがって、蛇行バンド16aを横断すると、第1蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16aはさらに、第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に四つの非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。
【0069】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。したがって、第2蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に三つのバンドストラット22を備えることができ、さらに第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に一つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の三つのバンドストラット22などによって、反復する。
【0070】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つ、三つ、またはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0071】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するときに、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。したがって、蛇行バンド16bを横断するとき、第2蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16bはさらに、第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に0個の非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンは、蛇行バンド16bを横断するときの、二つの接続屈曲部58と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターンともいえる。
【0072】
いくつかの実施形態において、ステント10は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる四つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラットとの反復パターン(4,3,1、4,3,1、4,3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16をさらに備える。したがって、第3蛇行バンド16cは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に四つのバンドストラット22を備え、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に三つのバンドストラット22を備え、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に一つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第4接続屈曲部58kと次の接続屈曲部58との間の四つのバンドストラット22などによって、反復する。いくつかの実施形態では、そのような蛇行バンド16cは、ステント10の第1部分46と第2部分48との間の移行バンドを構成する。
【0073】
蛇行バンド16cは、同様に、該蛇行バンド16cを横断するとき、接続屈曲部58の間に延びる三つの非接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(3,2,0、3,2,0、3,2,0)を含む。したがって、蛇行バンド16c横断するとき、第3蛇行バンド16cは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に三つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16cはさらに、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に二つの非接続屈曲部55を備え、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に0個の非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第4接続屈曲部58kと次の接続屈曲部58との間の三つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンは、蛇行バンド16cを横断するときの、二つの接続屈曲部58と、三つの非接続屈曲部55と、一つの接続屈曲部58と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターンともいえる。
【0074】
蛇行バンド16は、第1型の蛇行バンド85と、第2型の蛇行バンド89とを備える。いくつかの実施形態において、各第1型の蛇行バンド85は、各バンド85の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第1型の蛇行バンド85の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第1型の蛇行バンド85の基端側の山24と整合される。各第2型の蛇行バンド89は、各バンド89の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第2型の蛇行バンド89の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第2型の蛇行バンド89の基端側の山24と整合される。各第1型の蛇行バンド85は、異なる型のバンド85,89の類似部分がステントの長さに沿って整合しないように、各第2型の蛇行バンド89から偏倚される。第1型の蛇行バンド85の基端側の山24はさらに、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、第2型の蛇行バンド89の先端側の谷26と整合される。
【0075】
いくつかの実施形態において、第1型の蛇行バンド85と第2型の蛇行バンド89とは、ステント10の長さに沿って交互に位置する。
図12は、ステント10の別の実施形態にための平面パターンを示している。図12のパターンは、例えば、同一の参照符号によって示される、図11のパターンに類似した多くの特徴を有する。
【0076】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46、第2部分48、および第3部分50を備える。各部分46,48,50は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の2倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50に位置するコネクタ列44は、第1部分46に位置するコネクタ列44と同数のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46および第3部分50は異なる数のコネクタを備えたコネクタ列44を有する。
【0077】
いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、第2部分48は第1部分46または第3部分よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46または第3部分50の少なくとも2倍のコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46と第3部分50とを合わせたよりも多くのコネクタ列44を含む。
【0079】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。
【0080】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つ、または三つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0081】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、ステント10は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる四つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(4,3,1、4,3,1、4,3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。例えば、図12は、第1領域46と第2領域48との間の移行部に配置された一つのそのようなバンドを16cと、第2領域48と第3領域50との間の移行部に配置されたもう一つのそのようなバンド16dを示している。さらに、バンド16cとバンド16dとは異なる向きを有する。例えば、バンド16cは、ある周方向(例えば、図12において下方)に延びる反復パターンを備えた第2型のバンド89を備え、一方、バンド16dは、異なる周方向(例えば、図12において上向)に延びる反復パターンを有する第1型のバンド85を備える。
【0083】
蛇行バンド16c,16dは、該蛇行バンド16cを横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる三つの非接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(3,2,0、3,2,0、3,2,0)を含む。
【0084】
図13は、基端13、先端15、および複数の蛇行バンド16を有するステント10の別の実施形態の平面パターンを示している。
隣接する蛇行バンド16は、コネクタ列44を越えて、複数のコネクタストラット20によって接続されている。
【0085】
蛇行バンド16の屈曲部28は、交互に位置する基端側の山24および先端側の谷26を備える。各屈曲部28は、屈曲部28がコネクタストラット20に接続するか否かによって、接続屈曲部58または非接続屈曲部55を備える。同様に、基端側の山24は、接続された基端側の山64または非接続の基端側の山74を備え、先端側の谷26は、接続された先端側の谷66または非接続の先端側の谷76を備える。
【0086】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46および第2部分48を備える。各部分46,48は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の少なくとも1.5倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。
【0087】
いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46の少なくとも2倍のコネクタ列44を備える。
【0089】
いくつかの実施形態において、第2部分48は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22の反復パターン(3、3、3、3)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。したがって図13および第1蛇行バンド16aを参照すると、第1接続屈曲部58aから出発して、蛇行バンド16aを横断すると、蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に三つのバンドストラット22を備えることができ、ここで、第1および第2接続屈曲部58a,58bは、蛇行バンド16a内において「隣接する」接続屈曲部58と見なすことができる。蛇行バンド16aはさらに、第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に三つのバンドストラット22を、次いで、第3接続屈曲部58cと次の接続屈曲部58との間に三つのバンドストラット22などを備える。
【0090】
いくつかの実施形態において、第2部分48は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22の反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第2部分48は、少なくとも二つ、四つ、または六つ、またはそれ以上のそのような蛇行バンド16aを備える。
【0091】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55の反復パターン(2、2、2、2)を含みる。したがって、第1蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に二つの非接続屈曲部55を、次いで第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に二つの非接続屈曲部55などを備える。
【0092】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。よって、第2蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に三つのバンドストラット22を備え、さらに、第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に一つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の三つバンドストラット22などによって、反復する。
【0093】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つ、または三つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0094】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。したがって、蛇行バンド16bを横断するとき、第1蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16bはさらに、第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に0個の非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンは、蛇行バンド16bを横断するときの、二つの接続屈曲部58と二つの非接続屈曲部55との反復パターンともいえる。
【0095】
いくつかの実施形態において、ステント10は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで四つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22との反復パターン(3,1,4,1,3、3,1,4,1,3)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。したがって、第3蛇行バンド16fは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に三つのバンドストラット22と、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に一つのバンドストラット22と、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に四つのバンドストラット22と、第4接続屈曲部58kと第5接続屈曲部58lとの間に一つのバンドストラット22と、第5接続屈曲部58lと第6接続屈曲部58mとの間に三つのバンドストラット22と備える。次いで、前記パターンは、第6接続屈曲部58mと次の接続屈曲部58との間の三つ非接続屈曲部55などによって、反復する。いくつかの実施形態において、そのような蛇行バンド16fは、ステント10の第1部分46と第2部分48との間の移行バンドを構成する。
【0096】
蛇行バンド16fは、同様に、蛇行バンド16fを横断するとき、接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55と、次いで三つの非接続屈曲部55と、次いで0個の接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターン(2,0,3,0,2、2,0,3,0,2)を含むことができる。
【0097】
したがって、蛇行バンド16fを横断するとき、第1蛇行バンド16fは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16fはさらに、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に0個の非接続屈曲部55と、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に三つの非接続屈曲部55と、第4接続屈曲部58kと第5接続屈曲部58lとの間に0個の非接続屈曲部55と、第5接続屈曲部58lと第6接続屈曲部58mとの間に二つの非接続屈曲部55とを備える。次いで、前記パターンは、第6接続屈曲部58mと次の接続屈曲部58との間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンはまた、蛇行バンド16fを横断するときの、二つの非接続屈曲部55と、二つの接続屈曲部58と、三つの非接続屈曲部55と、二つの接続屈曲部58と、二つの非接続屈曲部55と、次いで一つの接続屈曲部58との反復パターンとも言える。
【0098】
蛇行バンド16は、第1型の蛇行バンド85および第2型の蛇行バンド89を備える。いくつかの実施形態において、各第1型の蛇行バンド85は、各バンド85の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第1型の蛇行バンド85の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第1型の蛇行バンド85の基端側の山24と整合される。各第2型の蛇行バンド89は、各バンド89の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第2型の蛇行バンド89の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第2型の蛇行バンド89の基端側の山24と整合される。各第1型の蛇行バンド85は、異なる型のバンド85,89の類似部分が、ステントの長さに沿って整列しないように、各第2型の蛇行バンド89から偏倚される。第1型の蛇行バンド85の基端側の山24はさらに、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、第2型の蛇行バンド89の先端側の谷26と整合される。
【0099】
いくつかの実施形態において、第1型の蛇行バンド85と第2型の蛇行バンド89とは、ステント10の長さに沿って交互に位置する。
図14は、ステント10の別の実施形態にための平面パターンを示している。図14のパターンは、例えば同一の参照符号によって示される、図13のパターンに類似した多くの特徴を有する。
【0100】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46、第2部分48、および第3部分50を備える。各部分46,48,50は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の2倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50に位置するコネクタ列44は、第1部分46に位置するコネクタ列44と同数のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46および第3部分50は異なる数の接続部を備えたコネクタ列44を有する。
【0101】
いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46または第3部分よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46または第3部分50の少なくとも2倍のコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46と第3部分50とを合わせたよりも多くのコネクタ列44を含む。
【0103】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。
【0104】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つ、または三つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0105】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。
【0106】
いくつかの実施形態において、ステント10は、さらに、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで四つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22との反復パターン(3,1,4,1,3、3,1,4,1,3)を含む一つ以上の蛇行バンド16を備える。例えば、図14は、第1領域46と第2領域48との間の移行部に配置された一つのそのようなバンド16fと、第2領域48と第3領域50との間の移行部に配置されたもう一つのそのようなバンド16gを示している。さらに、バンド16fおよびバンド16gは異なる向き有する。例えば、バンド16fは第2型のバンド89を備え、一方、バンド16gは第1型のバンド85を備える。
【0107】
蛇行バンド16f,16gは、同様に、蛇行バンド16f,16gを横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55と、次いで三つの非接続屈曲部55と、次いで0個の接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターン(2,0,3,0,2、2,0,3,0,2)を含むことができる。
【0108】
本発明のステントは、1種以上のポリマー、1種以上の金属、またはポリマーと金属の組み合わせを含む任意の適切な生体適合性材料から製造される。適切な材料の例としては、生体適合性でもある生分解性材料が挙げられる。いくつかの実施形態において、ステントは、有害な作用を有することなく、体内で溶解、解離、さもなければ分解するように腐食しやすい一つ以上の金属、ポリマーまたはそれらの組み合わせから構成された一つ以上の成分を有する。そのような材料の例は、分解性、生分解性、生物学的に分解可能、侵食可能、生体吸収性、生体再吸収性などと称されている。生物分解性材料は、一般に、通常の生物学的過程の一部として、無害な化合物への崩壊または分解を受けるであろう。適切な生分解性材料としては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸(PGA)、コラーゲンまたは他の結合タンパク質もしくは天然物質、ポリカプロラクトン、ヒルアウリン酸(hylauric acid)、接着性タンパク質、これらの物質のコポリマー、並びに、それらの複合体、組み合わせ、および他の生分解性ポリマーの組み合わせが挙げられる。使用される他のポリマーとしては、ポリエステルおよびポリカーボネートのコポリマーが挙げられる。適切な金属の例としては、ステンレス鋼、チタン、タンタル、白金、タングステン、金、および前述の金属のうちのいずれかの合金が挙げられるが、これらに限定されるものではない。適切な合金の例としては、白金‐イリジウム合金、エルジロイ(Elgiloy)およびフィノックス(Phynox)を含むコバルト−クロム合金、MP35N合金、および例えばニチノールのようなニッケル−チタン合金が挙げられる。マグネシウム合金および亜鉛合金のような生分解性合金のいくつかのさらなる例は、米国特許第US6,854,172号明細書および米国特許出願第US2006/0052864号明細書に開示されている。前記特許文献の全容は、これにより、参照によって本願に援用される。
【0109】
本発明のステントは、超弾性ニチノールまたはばね鋼のような形状記憶材料から製造されてもよいし、または塑性変形可能な材料から製造されてもよい。形状記憶材料の場合には、ステントは、記憶形状を与えられ、次いで、縮径形状に変形される。前記ステントは、該ステントを遷移温度に加熱し、該ステントからあらゆる拘束を除去すると、ステント自身を記憶形状に復帰させる。
【0110】
本発明のステントは、管状材料から、切断またはエッチングの後に丸められる平坦なシートから、または1本以上の織り込まれたワイヤーまたは編組から、図案を切断またはエッチングすることを含む方法によって生成される。また、本願に開示した本発明のステントを製造するために、当業において公知であるか、または後に開発される他の適切な技術を用いてもよい。
【0111】
一部の実施形態において、ステント、デリバリーシステム、またはアセンブリの他の一部は、X線、MRI、超音波などのような画像診断療法によって検出可能である一つ以上の領域、バンド、コーティング、部材等を備えてもよい。一部の実施形態において、ステントおよび隣接するアセンブリの少なくとも一つの少なくとも一部は、少なくとも部分的に放射線不透過性である。
【0112】
一部の実施形態において、ステントの少なくとも一部は、治療薬の送達のための一つ以上の機構を備えるように構成される。多くの場合、薬剤は、ステントの表面領域に配置される物質のコーティングまたは他の層の形態にあるであろう。前記物質のコーティングまたは層は、ステントの埋め込み部位またはその部位に隣接する領域において放出されるように適合されている。
【0113】
治療薬は、非遺伝子薬、遺伝子薬、細胞物質などのような薬剤または他の医薬品であってもよい。適切な非遺伝子治療薬の一部の例としては、ヘパリン、ヘパリン誘導体、脈管細胞増殖促進剤、増殖因子阻害物質、パクリタキセルなどのような抗血栓薬が挙げられるが、これらに限定されるものではない。他のいくつかの治療薬の例としては、エベロリムスおよびシロリムス、並びにそれらの類似体およびコンジュゲートが挙げられる。薬剤が遺伝子治療薬を含む場合、そのような遺伝子薬は、DNA、RNA、およびそれらの各誘導体および各成分の少なくとも何れか一つ、並びにヘッジホッグタンパク質などを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。治療薬が細胞物質を含む場合、その細胞物質としては、ヒト由来および非ヒト由来の細胞の少なくとも一つ、並びにそれらの各成分および各誘導体の少なくとも一つが挙げられるが、これらに限定されるものではない。治療薬がポリマー剤を含む場合、ポリマー剤は、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレントリブロックコポリマー(SIBS)、ポリエチレンオキシド、シリコーンゴムおよび他の適切な基材の少なくとも一つであってもよい。
【0114】
上記の開示は、例示であり、網羅的なものではないことが意図される。
本記載は、当業者に多くの変形例および別例を示唆するであろう。個々の図面に示し、上記で説明した様々な要素は、所望により、組み合わされてもよく、また、組み合わせるために変更されてもよい。これらの別例および変形例はすべて、特許請求の範囲内に含まれるものとする。特許請求の範囲においては、「備える」という用語は「含むが、それに限定されるものではない」ことを意味する。」
さらに、従属請求項に示された特定の特徴は、本発明が従属請求項の特徴の他の可能な組み合わせを有する他の実施形態にも本質的に関するものと認識されるように、本発明の範囲内において他の方法で互いに組み合わせることができる。例えば、請求項を公開する目的のために、管轄内において多数項従属形式が認められる形式である場合には、従属する任意の従属請求項は、そのような従属請求項に引用されるすべての既述事項を有する全ての先行請求項に対する多数項従属形式に書き換えられるものと解釈されるべきである。(例えば、請求項1に直接従属する各請求項は、代わりに、すべての先行請求項に従属するものと解釈されるべきである)。多数項従属クレーム形式が制限される管轄においては、後続の従属請求項は、それぞれ、以下のそのような従属請求項において列記される特定の請求項以外の、先行の既述事項を有する請求項への従属を形成する単一項従属クレーム形式に書き換えられるものと解釈されるべきである。これで、本発明の説明を完結する。当業者は、その均等物が本願に添付された特許請求の範囲によって包含されることが意図される、本願に記載した特定の実施形態に対する他の均等物を認識する。
【技術分野】
【0001】
本発明は埋め込み型医療装置、該装置の製造、および使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステントは体内管腔に導入される医療装置であり、この分野においてよく知られている。典型的には、ステントは、狭窄または動脈瘤の部位で血管内に、内管腔的に、すなわち、所謂「最小侵襲性技術」によって、埋め込まれる。「最小侵襲性技術」において、半径方向に縮小された形態にあり、随意でシースおよびカテーテルの少なくとも一つによって半径方向に圧縮された形態に拘束されたステントは、ステント搬送システムまたは「イントロデューサ」によって、該ステントが必要とされる部位に搬送される。イントロデューサは、患者の皮膚を介して、あるいは進入血管が軽度の外科的手段によって露出させられる「静脈切開」術などによって、身体外部のアクセス位置から身体内に進入する。
【0003】
以下においては一括してステントと称するステント、グラフト、ステント−グラフト、大静脈フィルタ、拡張可能な骨組および同様の埋め込み型医療装置は、半径方向に拡張可能な内部人工器官である。前記内部人工器官は、典型的には、経管的に埋め込むことができ、経皮的に導入された後に半径方向に拡張される脈管内インプラントである。ステントは、脈管系、尿管、胆管、卵管、冠状血管、二次管などのような様々な体内管腔または体内管に埋め込まれる。ステントは、体内管を補強するため、および脈管系における血管形成術の後に生じる再狭窄を防止するために用いられる。ステントは、自己拡張型であってもよいし、バルーンに取り付けられた時のように内部の半径方向の力によって拡張されてもよいし、または自己拡張型とバルーン拡張型との組み合わせ(ハイブリッド拡張型)であってもよい。
【0004】
ステントは、管状材料から、切断またはエッチングした後に丸められる平坦なシートから、または1本以上の織り込まれたワイヤーまたは編組から、図案を切断またはエッチングすることを含む方法によって生成される。
【0005】
上記で参照および記載した少なくとも一つの技術は、本願に引用した任意の特許、公開公報または他の情報が本発明に関して「先行技術」であると認めるものではない。さらに、この節は、米国特許法施行規則第1条56項aに定義されているように、調査がなされていること、または他の関連情報が存在しないことを意味すると解釈されるべきでない。
【0006】
本出願のあらゆる箇所で言及するすべての米国特許および出願、並びに他のすべての公開文書は、参照によりそれらの全容が本願に援用される。
本発明の範囲を限定することなく、本発明の権利請求された実施形態のうちのいくつかの概要を以下に述べる。本発明の要約した実施形態の付加的な詳細、および本発明の付加的な実施形態は、以下の発明の詳細な説明に見られる。
【0007】
明細書における技術的な開示の簡潔な要約書は、同様に、米国特許法施行規則第1条72項に準拠することを目的としてのみ提供される。要約書は、特許請求の範囲の解釈のために用いられるものではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
少なくとも一実施形態において、ステントは複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備える。各蛇行バンドは複数の交互に位置する直線バンドストラットと屈曲部とを備える。隣接する蛇行バンド同士は、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されている。各コネクタストラットは、一端において一つの蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において別の蛇行バンドの屈曲部に接続されている。蛇行バンドの屈曲部は、コネクタストラットに接続する接続屈曲部と、コネクタストラットに接続しない非接続屈曲部とを備える。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで五つのバンドストラットとの反復パターンを含む。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと一つのバンドストラットとの反復パターンを含む。
【0009】
少なくとも一実施形態において、ステントは複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備える。各蛇行バンドは複数の交互に位置する直線バンドストラットと屈曲部とを備える。隣接する蛇行バンドは、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されている。各コネクタストラットは、一端において一つの蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において別の蛇行バンドの屈曲部に接続されている。蛇行バンドの屈曲部は、コネクタストラットに接続する接続屈曲部と、コネクタストラットに接続しない非接続屈曲部とを備える。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットの反復パターンを含む。少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとの反復パターンを含む。
【0010】
本発明を特徴付けるこれらおよび他の実施形態は、本願に添付され、本願の一部をなす特許請求の範囲における詳細事項によって示される。しかしながら、本発明およびその使用によって得られる効果および目的についての理解をさらに深めるために、本願のさらなる部分をなす図面、および付随する記載事項を参照すべきである。前記図面および記載事項には本発明のさらなる実施形態が例示され、記載されている。
【0011】
本発明の詳細な説明は、以下において図面に付されている特定の参照番号によって記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】非拡張ステント形態の実施形態を示す平面図。
【図2】管状の拡張していないステントにおける図1のパターンを示す図。
【図3】図1に示した実施形態の拡張したステントを示す図。
【図4】代替の拡張していないステントの実施形態を示す平面図。
【図5】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図6】ステントの実施形態の三次元等角図。
【図7】図5に示したものよりも大きな拡張状態にある、図5のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。
【図8】図7に示したものよりも大きな拡張状態にある、図7のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。
【図9】図8に示したものよりも大きな拡張状態にある、図8のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。
【図10】図9に示したものよりも大きな拡張状態にある、図9のパターンに類似したステントパターンの平面パターン描写を示す図。示した拡張状態は、過拡張状態であると考えられる。
【図11】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図12】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図13】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【図14】ステントの別の実施形態のための平面パターンを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は様々な形態で具体化されるが、本願では本発明の特定の実施形態について詳細に記載する。この記載は、本発明の原理の例示であり、本発明を示した特定の実施形態に限定するものではない。
【0014】
米国特許出願代理人整理番号第S63−13089−US01号の全開示は、これにより、参照によって本願に援用される。
米国特許出願番号第11/604613号明細書、同第60/859460号明細書および同第60/844011号明細書の全開示は、これにより、参照によって本願に援用される。
【0015】
この開示の目的のために、図中の同一参照数字は、別段の指示がない限り、同一の特徴を指すものとする。
図面を見ると、図1および図2は、それぞれ、非拡張ステント形態および実際の管状ステント(非拡張)の部分平面図を表している。すなわち、ステントは、明確にするために図1において平面に示されており、縁12,14を相互に合わせるようにパターンを丸めることにより、管状形に形成された平面パターン10(図1)から製造される。前記縁は次いで、溶接などによって接合されて、図2に示すような形態を提供する。
【0016】
これらの図面では、前記形態は、概して参照符号16で示される複数の隣接したセグメントから構成されていることが分かる。隣接したセグメントの各々は、ほぼ平行なストラット18の波状の可撓性パターンに形成されている。ストラットの対は、交互に位置する端部19a,19bで相互に接続されている。図1において見られるように、一つのセグメントの相互接続端部19bは、隣接するセグメントの相互接続端部19aに対向して配置されている。図示したような端部は概ね楕円形であるが、円形または四角形または尖頭状などであってもよい。図示したようにそれが波状パターンを提供する限り、いかなる端部の形態も許容可能である。平坦フォーム10が図2に示したように拡張されていない管に形成されると、前記セグメントは円筒状になるが、隣接するセグメントの端部19は互いに関して対向位置を保つ。
【0017】
相互接続要素20は、一つのセグメント16の一つの端部19から、隣接するセグメント16の対向位置の端部19ではなく、別の隣接するセグメント16の別の端部19に延びている。これは、管状ステントの周囲のまわりのセグメント間において角度方向に延びる相互接続要素20を生じる。
【0018】
いくつかの実施形態において、セグメント16の各側上において、相互接続要素20が端部19と接触する地点同士の間には、少なくとも三つのストラットが含まれる。
相互接続要素20は、好ましくは同一の長さのものであるが、セグメントによって変化してもよい。また、任意のセグメントの対の間の接続要素はすべてほぼ平行であるが、斜め方向は、セグメントによって逆であってもよく、ある場合には上方に延び、別の場合には下方に延びている。例えば図1は、左から右に下方に延びる接続要素を示している。この形態では、左から右に上方に延在するであろう。
【0019】
隣接するセグメントおよびループの間における相互接続要素20のこの角度をなした延在の結果として、図3で見られるように、ステントが拡張すると、セグメント16間で最も接近して隣接する端部19は、互いにずれて、セグメント間における拘束、または重なり合い、すなわちピンチングの可能性を最小限にするように、もはや互いに対向しない。
【0020】
相互接続要素20の数は、特定の場合において、状況によって変化する。いくつかの実施形態では、単一の相互接続要素20が、二つの隣接する蛇行バンド16の間をつなぐ。いくつかの実施形態では、少なくとも二つの相互接続要素20が、二つの隣接する蛇行バンド16の間をつなぐ。図1に示すように、いくつかの実施形態では、三つの相互接続要素20を用いることができる。
【0021】
図4に示す設計代案は、二つの端セグメント16aにおいて、中間セグメント16におけるよりも長いストラット18aを備える。これは、前記端セグメント(16a)が、中間セグメント(16)より少ない圧縮抵抗を有することを可能にし、生来の脈管からステントの支持構造へのより緩やかな移行を提供する。他の点では、該形態は図1に示したものと同様である。
【0022】
いくつかの実施形態においては、セグメント16は蛇行バンドとも称される。相互接続要素20はコネクタストラットとも称される。端部19は屈曲部とも称される。端部19aは基端側の山とも称される。端部19bは先端側の谷とも称される。
【0023】
図5は、基端13、先端15、および複数の蛇行バンド16を有するステント10の別の実施形態の平面パターンを示している。各蛇行バンド16は、複数のバンドストラット22と、複数の屈曲部28とを備える。バンドストラット22と屈曲部28とは、蛇行バンド16を横断するとき、交互に位置している。したがって、各バンドストラット22は一つの屈曲部28に接続された第1端21と、別の屈曲部28に接続された第2端23とを有する。各屈曲部28は、ステントの周方向において隣り合う二つのバンドストラット22の間を接続している。
【0024】
いくつかの実施形態において、バンドストラット22は、図5に示すように、その長さに沿って直線である。他のいくつかの実施形態においては、バンドストラット22は、一つ以上の方向の湾曲を有する。蛇行バンド16は、互いに異なる形状のバンドストラット22をさらに備えることができる。バンドストラット22の可能な形態の他の例は、米国特許出願公開第2002/0095208号明細書および米国特許出願番号第11/262692号明細書に開示されている。上記特許文献の全ての内容は、これにより、参照によって余すところなく本願に援用される。
【0025】
蛇行バンド16の屈曲部28は、交互に位置する基端側の山24および先端側の谷26を備える。各基端側の山24は、基端13に関しては概して凸状であり、ステント10の先端15に関しては凹状である。各先端側の谷26は、先端15に関して概して凸状であり、ステント10の基端13に関して凹状である。各屈曲部28は、内側面41および外側面43をさらに備える。基端側の山24は、ステント10の基端13に対して内側面41よりも近い外側面43を有して配向される。先端側の谷26は、ステント10の先端15に対して内側41よりも近い外側面43を有して配向される。
【0026】
ステント10は、任意の適当な数の蛇行バンド16を有する。様々な実施形態において、蛇行バンド16は、任意の適当な数のバンドストラット22と、任意の適当な数の屈曲部28とを有する。
【0027】
蛇行バンド16は、ステント10の長さに沿った任意の適当な距離に及ぶ。いくつかの実施形態において、ステント10は、異なる距離に及ぶ蛇行バンド16を備えることができる。蛇行バンド16の長さ方向の範囲を増大させる一つの方法は、バンドストラット22の長さを増大することである。
【0028】
いくつかの実施形態において、所与の蛇行バンド16の基端側の山24は、ステント10の共通な周のまわりに整列されており、先端側の谷26は、同様に、ステント10の別の共通な周のまわりに整列されている。各周は、ステント10の長手方向軸線11に直交して配向される。屈曲部28が周のまわりに整列される場合、各屈曲部28の外側面43の先端は、共通の基準周に当接する。他のいくつかの実施形態では、様々な山24は、所与の蛇行バンド16内の他の山24から偏倚されていてもよく、様々な谷26は、バンド16内の他の谷26から偏倚されていてもよい。
【0029】
各バンドストラット22は、ストラット22の長さに直交する方向において測定される幅を有する。いくつかの実施形態において、所与の蛇行バンド16内のストラット22はすべて同一の幅を有する。いくつかの実施形態において、蛇行バンド16内の様々なストラット22の幅が互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、ストラット22の幅はストラット22の長さに沿って変化する。いくつかの実施形態において、一つの蛇行バンド16のストラット22の幅が、別の蛇行バンド16のストラット22の幅と異なっていてもよい。
【0030】
各屈曲部28は、屈曲部28の側面に直交する(例えば、接線に直交する)方向において測定される幅を有する。一部の実施形態において、屈曲部28の幅は、ステント10の一つ以上のストラット22の幅より大きくてもよい。一部の実施形態において、屈曲部28の幅は、ステント10の一つ以上のストラット22の幅より小さくてもよい。一部の実施形態において、屈曲部28の幅は、該屈曲部28の一端から他端にかけて変化する。例えば、屈曲部28は、ストラット22と同じ幅を有する一端においてストラット30に接続する。屈曲部28の幅は増大し、一部の実施形態では、屈曲部28の中点で最大値に達する。次いで、屈曲部28の幅は、屈曲部28の第2端に接続される別の湾曲ストラット22の幅まで減少する。
【0031】
ステント10の長さに沿って隣り合う蛇行バンド16は、少なくとも一つのコネクタストラット20によって接続される。一部の実施形態では、コネクタストラット20は隣接した蛇行バンド16の屈曲部28の間をつないでいる。例えば、コネクタストラット20の第1端25は一つの蛇行バンド16の先端側の谷26に接続し、コネクタストラット20の第2端27は、隣接した蛇行バンド16の基端側の山24に接続する。
【0032】
コネクタストラット20は蛇行バンド16の任意の部分に接続することができる。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20は、図5に示すように、屈曲部28に接続する。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20はバンドストラット22に接続する。
【0033】
一部の実施形態において、コネクタストラット20はその長さに沿って線状または直線である。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20は、その長さに沿った湾曲を備えることができ、さらに複数の湾曲の部分、例えば変曲点で接続される凸部分および凹部分を備えることができる。
【0034】
各コネクタストラット20は、ストラット20の長さに直交する方向において測定される幅を有する。いくつかの実施形態では、すべてのコネクタストラット20は同一の幅を有する。他のいくつかの実施形態では、コネクタストラット20は、別のコネクタストラット20とは異なる幅を有する。いくつかの実施形態では、コネクタストラット20の幅は該ストラット20の長さに沿って変化する。
【0035】
コネクタストラット16に用いることができる形態のいくつかのさらなる例は、米国特許第6261319号明細書および同第6478816号明細書、および米国特許出願公開第20040243216号明細書に開示されている。上記特許文献の全開示は、これにより、参照によって本願に援用される。
【0036】
いくつかの実施形態において、コネクタストラット20は、第1型のコネクタストラット36および第2型のコネクタストラット38を備える。第1コネクタストラット36は第1方向に延在する。第1コネクタストラット36は、ステントの長さ方向の軸線11に対して第1角度をなして配向される。第2コネクタストラット38は、第1方向とは異なるか、または第1方向に非平行である第2方向に延在する。第2コネクタストラット38は、ステントの長さ方向の軸線11に対して第2角度をなして配向される。一部の実施形態において、第1角度および第2角度は、同じ大きさであるが、異なる向きを有する。例えば、第1コネクタストラット36は、ステントの長さ方向の軸線11と70°の角度を形成し、一方、第2コネクタストラット38は、ステントの長さ方向の軸線11と−70°の角度を形成する。一部の実施形態において、第1角度は、ステントの長さ方向の軸線11に平行な線を横切る第2角度の鏡像からなる。いくつかの実施形態では、第1型のコネクタストラット36は、第2型のコネクタストラット38とは異なる形状を有する。
【0037】
いくつかの実施形態において、二つの隣接した蛇行バンド16間に位置するステント10の領域は、コネクタ列44と考えられる。各コネクタ列44は複数のコネクタストラット20を含む。いくつかの実施形態において、あるコネクタ列44内の各コネクタストラット20は互いに類似する。例えば、第1コネクタ列44a内のコネクタストラット20は第1型のコネクタストラット36を備える。第2コネクタ列44b内のコネクタストラット20は第2型のコネクタストラット38を備える。
【0038】
いくつかの実施形態において、第1コネクタ列44aおよび第2コネクタ列44bはステント10の長さに沿って交互に位置する。したがって、各内部蛇行バンド16は、第1コネクタ列44aと第2コネクタ列44bとの間に配置される。従って、蛇行バンド16の一方の側に接続するコネクタストラット20は、第1コネクタストラット36を備え、蛇行バンド16の他方の側に接続するコネクタストラット20は第2コネクタストラット38を備える。
【0039】
屈曲部28は、屈曲部28がコネクタストラット20に接続しているか否かによって、接続された屈曲部(以下、「接続屈曲部」と称する)58または接続されていない屈曲部(以下、「非接続屈曲部」と称する)55を備える。同様に、基端側の山24は、接続された基端側の山64または接続されていない基端側の山(以下、「非接続の基端側の山」と称する)74を備え、先端側の谷26は、接続された先端側の谷66または接続されていない先端側の谷(以下、「非接続の先端側の谷」と称する)76を備える。
【0040】
蛇行バンド16は、接続屈曲部58よりも多くの非接続屈曲部55を有する。いくつかの実施形態では、蛇行バンド16は、各接続屈曲部58に対して、三つの非接続屈曲部55を有する。接続屈曲部58対非接続屈曲部55の3:1の比率はまた、基端側の山24および先端側の谷26にも適用することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、蛇行バンド16を横断するときに、一つの接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間には、x個の非接続屈曲部55の反復パターンが存在し、次いで、次の接続屈曲部58までにy個の非接続屈曲部が存在する。ここで、yはxよりも大きい。例えば、図5を参照すると、蛇行バンド16aを第1接続屈曲部58aから第2接続屈曲部58bまで横断するときには、二つの非接続屈曲部55が存在する。したがって、xは2に相当する。蛇行バンド16aを第2接続屈曲部58bから第3接続屈曲部58cまで横断するときには、四つの非接続屈曲部55が存在する。したがって、yは4に相当する。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間におけるx=2の非接続屈曲部55などによって、反復するであろう。いくつかの実施形態では、yはxの倍数、例えばy=2xである。
【0042】
いくつかの実施形態において、接続屈曲部58から出発すると、蛇行バンド16は、第1方向において、接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間に三つのバンドストラット22を備える。蛇行バンド16はさらに、第2方向において、接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間に五つのバンドストラット22を備える。例えば、図5を参照すると、蛇行バンド16aは、第1周方向71において、接続屈曲部58bと次の接続屈曲部58aとの間に三つのバンドストラット22を備える。蛇行バンド16aはまた、第2周方向73において、接続屈曲部58bと次の接続屈曲部58cとの間に五つのバンドストラット22を備える。
【0043】
いくつかの実施形態において、蛇行バンド16を横断するとき、一つの接続屈曲部58と次の接続屈曲部58との間には、三つのバンドストラット22の反復パターンが存在し、次いで、次の接続屈曲部58までに五つのバンドストラット22が存在する。例えば、図5を参照すると、蛇行バンド16aを第1接続屈曲部58aから第2接続屈曲部58bまで横断するときには、三つのバンドストラット22が存在する。蛇行バンド16aを第2接続屈曲部58bから第3接続屈曲部58cまで横断するときには、五つのバンドストラット22が存在する。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間における三つのバンドストラット22などによって、反復するであろう。
【0044】
いくつかの実施形態では、ステント10の基端13または先端15に位置する端部蛇行バンド16eは、二つの接続屈曲部58の間に七つの非接続屈曲部55を備える。端部蛇行バンド16eはさらに、二つの接続屈曲部58の間に八つのバンドストラット22を備える。
【0045】
いくつかの実施形態において、隣接するコネクタ列44のコネクタストラット20は、ステント内で周方向において互いから偏倚している。例えば、一つのコネクタストラット20aは、隣接したコネクタ列44に位置する別のコネクタストラット20bから、ステントの周方向において偏倚している。したがって、いくつかの実施形態では、一つのコネクタストラット20aと交差する、ステントの長手方向軸線11と平行に配向された基準線8は、他のコネクタストラット20bと交差しないであろう。
【0046】
蛇行バンド16のバンドストラット22は、交互に位置する第1バンドストラット22aと第2バンドストラット22bとを備える。いくつかの実施形態では、図5の平面パターンに示すように、各第1バンドストラット22aは互いに平行である。各第2バンドストラット22bは互いに平行であり、かつ第1バンドストラット22aに対して非平行である。
【0047】
蛇行バンド16は、第1型の蛇行バンド85と、第2型の蛇行バンド89とを備える。いくつかの実施形態において、各第1型の蛇行バンド85は、各バンド85の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。各第2型の蛇行バンド89は、各バンド89の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。各第1型の蛇行バンド85は、異なる型のバンド85,89の類似部分が、ステントの長さに沿って整列しないように、各第2型の蛇行バンド89から偏倚されている。
【0048】
いくつかの実施形態において、第1型の蛇行バンド85および第2型の蛇行バンド89は、ステント10の長さに沿って交互に位置する。したがって、ステント10の長さに沿って隣り合って位置する蛇行バンド16は、ステントの周方向において互いから偏倚される。他のすべての蛇行バンド16はステントの周方向において互いに整合される。例えば、ステント10は、その長さに沿って、第1蛇行バンド16a、第2蛇行バンド16b、および第3蛇行バンド16cを備える。第1および第3蛇行バンド16a,16cは、第1型の蛇行バンド85を備え、第2蛇行バンド16bは第2型の蛇行バンド89を備える。第1蛇行バンド16aは、ステントの周方向において、第2蛇行バンド16bから偏倚されている。したがって、ステントの長手方向軸線11に平行に延びる基準線8は、第1蛇行バンド16aおよび第2蛇行バンド16bの類似部分と交差しないであろう。図示したように、基準線8は、第1蛇行バンド16aの基端側の山24を二分するが、第2蛇行バンド16bの基端側の山24を二分しない。第2蛇行バンド16bは、同様に第3蛇行バンド16cから偏倚されている。第1蛇行バンド16aおよび第3蛇行バンド16cは、ステントの周方向において互いに整合されている。したがって、基準線8は、第1蛇行バンド16aおよび第3蛇行バンド16cの双方の基端側の山24を二分する。
【0049】
所与の型85,89の一つの蛇行バンド16は、ステント10の長さに沿って同一の型85,89の別の蛇行バンド16の非接続屈曲部55と整合された接続屈曲部58を有する。例えば、図5の第1蛇行バンド16aは、第3蛇行バンド16cの非接続屈曲部55aと長手方向において整合された接続屈曲部58cを備える。
【0050】
所与の型85,89の一つの蛇行バンド16は、同一の型85,89の次の隣接する蛇行バンド16の接続屈曲部58から、基端側の山一つ分または先端側の谷一つ分だけ、偏倚された接続屈曲部58を有する。例えば、図5の第1蛇行バンド16aは、第3蛇行バンドの接続された基端側の山58eから、基端側の山24一つ分だけ偏倚された(6)接続された基端側の山58cを備える。同様に、第1蛇行バンド16aは、第3蛇行バンド16cの接続された先端側の谷58fから先端側の谷26一つ分だけ偏倚された(7)接続された先端側の谷58dを備える。よって、いくつかの実施形態において、隣接する類似した型のコネクタ列44aのコネクタストラット20は、隣接する基端側の山24同士、または隣接する先端側の谷26同士の間の間隔6,7と等しい量だけ、ステントの周方向において互いから偏倚されている。
【0051】
図1および図5を参照すると、いくつかの実施形態において、ステントは、少なくとも第1蛇行バンド101、第2蛇行バンド102、第3蛇行バンド103および第4蛇行バンド104を備える。各蛇行バンド101〜104は、接続された基端側の山64、非接続の基端側の山74、接続された先端側の谷66、および非接続の先端側の谷76を備える。各蛇行バンド101〜104は、各接続された基端側の山64に対して、少なくとも二つの非接続の基端側の山74を備え、各接続された先端側の谷66に対して、少なくとも二つの非接続の先端側の谷76を備える。
【0052】
第1コネクタストラット121は、第1蛇行バンド101上に位置する第1の接続された先端側の谷130と、第2蛇行バンド102の接続された基端側の山64との間を接続する。第2コネクタストラット122は、第2蛇行バンド102と第3蛇行バンド103との間を接続する。第3コネクタストラット123は、第3蛇行バンド103上に位置する第2の接続された先端側の谷132と、第4蛇行バンド104の接続された基端側の山64との間を接続する。
【0053】
第1の接続された先端側の谷130は、第3蛇行バンド103の第1の非接続の先端側の谷116と周方向において整合されている。第1の非接続の先端側の谷116は、周方向において、第2の接続された先端側の谷132に直接隣接している。
【0054】
第1蛇行バンド101の各接続された先端側の谷66は、周方向において、第3蛇行バンド103の非接続の先端側の谷76と整合されている。さらに、第1蛇行バンド101の接続された先端側の谷66と周方向において整合された第3蛇行バンド103の各非接続の先端側の谷76は、第3蛇行バンド103の接続された先端側の谷66から、周方向において、先端側の谷一つ分(例えば図5に示すような間隔7)だけ偏倚されている。
【0055】
第3コネクタストラット123はステントの長手方向軸線11に対して0でない角度で配向されており、したがってステントの周方向に向いた周長成分lcを有する。周長成分lcは、第2の接続された先端側の谷132から周方向に第1の非接続の先端側の谷116に向かって延びている。したがって、いくつかの実施形態において、第3蛇行バンド103の接続された先端側の谷66に接続するコネクタストラット20は、ステントの長手方向軸線11に対して角度をなして延びている。前記角度は、第1蛇行バンド101の接続された先端側の谷66(例えば先端側の谷130)と周方向において整合された隣接する非接続の先端側の谷76(例えば先端側の谷116)の方向に向いている。
【0056】
第2蛇行バンド102は、第1コネクタストラット121と第2コネクタストラット122との間に三つのバンドストラット22を備える。したがって、第1コネクタストラット121に接続する接続された先端側の谷66と、第2コネクタストラット122に接続する接続された基端側の山64との間には、三つのバンドストラット22が位置する。
【0057】
第2蛇行バンド102の各接続された先端側の谷66は、周方向において、第4蛇行バンド104の非接続の先端側の谷76と整合されている。さらに、第2蛇行バンド102の接続された先端側の谷66と周方向において整合された第4蛇行バンド104の各非接続の先端側の谷76は、第4蛇行バンド104の接続された先端側の谷66から、周方向において、先端側の谷一つ分(例えば図5に示すような間隔7)だけ偏倚されている。
【0058】
図6は、図5に示した平面パターンに従った三次元の略円筒状ステント10を示す。ステント10は拡張の基準状態で示されており、さらに縮径させて、例えばデリバリーカテーテル上に緊縮させたり、またはさらに拡張させたりすることができる。
【0059】
図7は、図5より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。
図8は、図7より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。
図9は、図8より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。
【0060】
図10は、図9より大きな拡張状態にあるステント10の例を示す。図示した拡張の程度は、過拡張状態と称される。一般に、体内管において実際に用いられるステント10は、図10に示した程度より少ない拡張を受けるであろう。しかしながら、図示したステント10のパターンは、実質的に過拡張状態においてさえ、脈管の支持を提供することができる。
【0061】
図11は、基端13、先端15、および複数の蛇行バンド16を有するステント10の別の実施形態の平面パターンを示している。隣接する蛇行バンド16同士は、コネクタ列44を越えて、複数のコネクタストラット20によって接続されている。
【0062】
蛇行バンド16の屈曲部28は、交互に位置する基端側の山24および先端側の谷26を備える。各屈曲部28は、屈曲部28がコネクタストラット20に接続するか否かによって、接続屈曲部58または非接続屈曲部55を備える。同様に、基端側の山24は、接続された基端側の山64または非接続の基端側の山74を備え、先端側の谷26は、接続された先端側の谷66または非接続の先端側の谷76を備える。
【0063】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46および第2部分48を備える。各部分46,48は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の2倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。
【0064】
いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、第2部分48は第1部分46よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46の少なくとも2倍のコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46の少なくとも3倍のコネクタ列44を含む。
【0066】
いくつかの実施形態において、蛇行バンド16を横断すると、第2部分48は、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで五つのバンドストラット22との反復パターン(3,5、3,5、3,5)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16とを備える。したがって、図11および第1蛇行バンド16aを参照すると、第1接続屈曲部58aから出発して、蛇行バンド16aを横断すると、蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に三つのバンドストラット22を備えることができ、ここで、第1および第2接続屈曲部58a,58bは蛇行バンド16a内において「隣接する」接続屈曲部58と見なすことができる。蛇行バンド16aはさらに、第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に五つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間の三つのバンドストラット22などによって、反復する。
【0067】
いくつかの実施形態において、第2部分48は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで五つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態では、第2部分48は少なくとも四つ、六つ、八つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0068】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで四つの非接続屈曲部55との反復パターン(2,4、2,4、2,4)を含む。したがって、蛇行バンド16aを横断すると、第1蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16aはさらに、第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に四つの非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58cと第4接続屈曲部58dとの間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。
【0069】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。したがって、第2蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に三つのバンドストラット22を備えることができ、さらに第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に一つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の三つのバンドストラット22などによって、反復する。
【0070】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つ、三つ、またはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0071】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するときに、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。したがって、蛇行バンド16bを横断するとき、第2蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16bはさらに、第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に0個の非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンは、蛇行バンド16bを横断するときの、二つの接続屈曲部58と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターンともいえる。
【0072】
いくつかの実施形態において、ステント10は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる四つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラットとの反復パターン(4,3,1、4,3,1、4,3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16をさらに備える。したがって、第3蛇行バンド16cは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に四つのバンドストラット22を備え、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に三つのバンドストラット22を備え、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に一つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第4接続屈曲部58kと次の接続屈曲部58との間の四つのバンドストラット22などによって、反復する。いくつかの実施形態では、そのような蛇行バンド16cは、ステント10の第1部分46と第2部分48との間の移行バンドを構成する。
【0073】
蛇行バンド16cは、同様に、該蛇行バンド16cを横断するとき、接続屈曲部58の間に延びる三つの非接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(3,2,0、3,2,0、3,2,0)を含む。したがって、蛇行バンド16c横断するとき、第3蛇行バンド16cは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に三つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16cはさらに、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に二つの非接続屈曲部55を備え、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に0個の非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第4接続屈曲部58kと次の接続屈曲部58との間の三つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンは、蛇行バンド16cを横断するときの、二つの接続屈曲部58と、三つの非接続屈曲部55と、一つの接続屈曲部58と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターンともいえる。
【0074】
蛇行バンド16は、第1型の蛇行バンド85と、第2型の蛇行バンド89とを備える。いくつかの実施形態において、各第1型の蛇行バンド85は、各バンド85の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第1型の蛇行バンド85の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第1型の蛇行バンド85の基端側の山24と整合される。各第2型の蛇行バンド89は、各バンド89の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第2型の蛇行バンド89の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第2型の蛇行バンド89の基端側の山24と整合される。各第1型の蛇行バンド85は、異なる型のバンド85,89の類似部分がステントの長さに沿って整合しないように、各第2型の蛇行バンド89から偏倚される。第1型の蛇行バンド85の基端側の山24はさらに、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、第2型の蛇行バンド89の先端側の谷26と整合される。
【0075】
いくつかの実施形態において、第1型の蛇行バンド85と第2型の蛇行バンド89とは、ステント10の長さに沿って交互に位置する。
図12は、ステント10の別の実施形態にための平面パターンを示している。図12のパターンは、例えば、同一の参照符号によって示される、図11のパターンに類似した多くの特徴を有する。
【0076】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46、第2部分48、および第3部分50を備える。各部分46,48,50は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の2倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50に位置するコネクタ列44は、第1部分46に位置するコネクタ列44と同数のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46および第3部分50は異なる数のコネクタを備えたコネクタ列44を有する。
【0077】
いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、第2部分48は第1部分46または第3部分よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46または第3部分50の少なくとも2倍のコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46と第3部分50とを合わせたよりも多くのコネクタ列44を含む。
【0079】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。
【0080】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つ、または三つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0081】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、ステント10は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる四つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(4,3,1、4,3,1、4,3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。例えば、図12は、第1領域46と第2領域48との間の移行部に配置された一つのそのようなバンドを16cと、第2領域48と第3領域50との間の移行部に配置されたもう一つのそのようなバンド16dを示している。さらに、バンド16cとバンド16dとは異なる向きを有する。例えば、バンド16cは、ある周方向(例えば、図12において下方)に延びる反復パターンを備えた第2型のバンド89を備え、一方、バンド16dは、異なる周方向(例えば、図12において上向)に延びる反復パターンを有する第1型のバンド85を備える。
【0083】
蛇行バンド16c,16dは、該蛇行バンド16cを横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる三つの非接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(3,2,0、3,2,0、3,2,0)を含む。
【0084】
図13は、基端13、先端15、および複数の蛇行バンド16を有するステント10の別の実施形態の平面パターンを示している。
隣接する蛇行バンド16は、コネクタ列44を越えて、複数のコネクタストラット20によって接続されている。
【0085】
蛇行バンド16の屈曲部28は、交互に位置する基端側の山24および先端側の谷26を備える。各屈曲部28は、屈曲部28がコネクタストラット20に接続するか否かによって、接続屈曲部58または非接続屈曲部55を備える。同様に、基端側の山24は、接続された基端側の山64または非接続の基端側の山74を備え、先端側の谷26は、接続された先端側の谷66または非接続の先端側の谷76を備える。
【0086】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46および第2部分48を備える。各部分46,48は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の少なくとも1.5倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。
【0087】
いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46の少なくとも2倍のコネクタ列44を備える。
【0089】
いくつかの実施形態において、第2部分48は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22の反復パターン(3、3、3、3)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。したがって図13および第1蛇行バンド16aを参照すると、第1接続屈曲部58aから出発して、蛇行バンド16aを横断すると、蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に三つのバンドストラット22を備えることができ、ここで、第1および第2接続屈曲部58a,58bは、蛇行バンド16a内において「隣接する」接続屈曲部58と見なすことができる。蛇行バンド16aはさらに、第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に三つのバンドストラット22を、次いで、第3接続屈曲部58cと次の接続屈曲部58との間に三つのバンドストラット22などを備える。
【0090】
いくつかの実施形態において、第2部分48は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22の反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第2部分48は、少なくとも二つ、四つ、または六つ、またはそれ以上のそのような蛇行バンド16aを備える。
【0091】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55の反復パターン(2、2、2、2)を含みる。したがって、第1蛇行バンド16aは、第1接続屈曲部58aと第2接続屈曲部58bとの間に二つの非接続屈曲部55を、次いで第2接続屈曲部58bと第3接続屈曲部58cとの間に二つの非接続屈曲部55などを備える。
【0092】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。よって、第2蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に三つのバンドストラット22を備え、さらに、第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に一つのバンドストラット22を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の三つバンドストラット22などによって、反復する。
【0093】
いくつかの実施形態において、第1部分46は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46は少なくとも二つ、または三つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0094】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。したがって、蛇行バンド16bを横断するとき、第1蛇行バンド16bは、第1接続屈曲部58eと第2接続屈曲部58fとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16bはさらに、第2接続屈曲部58fと第3接続屈曲部58gとの間に0個の非接続屈曲部55を備える。次いで、前記パターンは、第3接続屈曲部58gと次の接続屈曲部58との間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンは、蛇行バンド16bを横断するときの、二つの接続屈曲部58と二つの非接続屈曲部55との反復パターンともいえる。
【0095】
いくつかの実施形態において、ステント10は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで四つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22との反復パターン(3,1,4,1,3、3,1,4,1,3)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。したがって、第3蛇行バンド16fは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に三つのバンドストラット22と、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に一つのバンドストラット22と、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に四つのバンドストラット22と、第4接続屈曲部58kと第5接続屈曲部58lとの間に一つのバンドストラット22と、第5接続屈曲部58lと第6接続屈曲部58mとの間に三つのバンドストラット22と備える。次いで、前記パターンは、第6接続屈曲部58mと次の接続屈曲部58との間の三つ非接続屈曲部55などによって、反復する。いくつかの実施形態において、そのような蛇行バンド16fは、ステント10の第1部分46と第2部分48との間の移行バンドを構成する。
【0096】
蛇行バンド16fは、同様に、蛇行バンド16fを横断するとき、接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55と、次いで三つの非接続屈曲部55と、次いで0個の接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターン(2,0,3,0,2、2,0,3,0,2)を含むことができる。
【0097】
したがって、蛇行バンド16fを横断するとき、第1蛇行バンド16fは、第1接続屈曲部58hと第2接続屈曲部58iとの間に二つの非接続屈曲部55を備える。蛇行バンド16fはさらに、第2接続屈曲部58iと第3接続屈曲部58jとの間に0個の非接続屈曲部55と、第3接続屈曲部58jと第4接続屈曲部58kとの間に三つの非接続屈曲部55と、第4接続屈曲部58kと第5接続屈曲部58lとの間に0個の非接続屈曲部55と、第5接続屈曲部58lと第6接続屈曲部58mとの間に二つの非接続屈曲部55とを備える。次いで、前記パターンは、第6接続屈曲部58mと次の接続屈曲部58との間の二つ非接続屈曲部55などによって、反復する。このパターンはまた、蛇行バンド16fを横断するときの、二つの非接続屈曲部55と、二つの接続屈曲部58と、三つの非接続屈曲部55と、二つの接続屈曲部58と、二つの非接続屈曲部55と、次いで一つの接続屈曲部58との反復パターンとも言える。
【0098】
蛇行バンド16は、第1型の蛇行バンド85および第2型の蛇行バンド89を備える。いくつかの実施形態において、各第1型の蛇行バンド85は、各バンド85の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第1型の蛇行バンド85の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第1型の蛇行バンド85の基端側の山24と整合される。各第2型の蛇行バンド89は、各バンド89の類似部分がステント10の長さに沿って整列するように、互いに整合されている。例えば、第2型の蛇行バンド89の基端側の山24は、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、別の第2型の蛇行バンド89の基端側の山24と整合される。各第1型の蛇行バンド85は、異なる型のバンド85,89の類似部分が、ステントの長さに沿って整列しないように、各第2型の蛇行バンド89から偏倚される。第1型の蛇行バンド85の基端側の山24はさらに、ステントの長手方向軸線11に平行な方向において、第2型の蛇行バンド89の先端側の谷26と整合される。
【0099】
いくつかの実施形態において、第1型の蛇行バンド85と第2型の蛇行バンド89とは、ステント10の長さに沿って交互に位置する。
図14は、ステント10の別の実施形態にための平面パターンを示している。図14のパターンは、例えば同一の参照符号によって示される、図13のパターンに類似した多くの特徴を有する。
【0100】
いくつかの実施形態において、ステント10は第1部分46、第2部分48、および第3部分50を備える。各部分46,48,50は、ステント10の長さの一部を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分50に位置するコネクタ列44は、第2部分48に位置するコネクタ列44の2倍のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46または第3部分に位置する各コネクタ列44は、第2部分48に位置する各コネクタ列44よりも多くのコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50に位置するコネクタ列44は、第1部分46に位置するコネクタ列44と同数のコネクタストラット20を備える。いくつかの実施形態において、第1部分46および第3部分50は異なる数の接続部を備えたコネクタ列44を有する。
【0101】
いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも三つのコネクタ列44を含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46または第3部分よりも多くのコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46または第3部分50の少なくとも2倍のコネクタ列44を含む。いくつかの実施形態では、第2部分48は、第1部分46と第3部分50とを合わせたよりも多くのコネクタ列44を含む。
【0103】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターン(3,1、3,1、3,1)を含む少なくとも一つの蛇行バンド16を備える。
【0104】
いくつかの実施形態において、第3部分50は、隣接する接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22との反復パターンを有する複数の蛇行バンド16を備える。いくつかの実施形態において、第3部分50は少なくとも二つ、または三つまたはそれ以上のそのような蛇行バンド16を備える。
【0105】
蛇行バンド16は、該蛇行バンド16を横断するとき、同様に接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55との反復パターン(2,0、2,0、2,0)を含む。
【0106】
いくつかの実施形態において、ステント10は、さらに、蛇行バンド16を横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる三つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで四つのバンドストラット22と、次いで一つのバンドストラット22と、次いで三つのバンドストラット22との反復パターン(3,1,4,1,3、3,1,4,1,3)を含む一つ以上の蛇行バンド16を備える。例えば、図14は、第1領域46と第2領域48との間の移行部に配置された一つのそのようなバンド16fと、第2領域48と第3領域50との間の移行部に配置されたもう一つのそのようなバンド16gを示している。さらに、バンド16fおよびバンド16gは異なる向き有する。例えば、バンド16fは第2型のバンド89を備え、一方、バンド16gは第1型のバンド85を備える。
【0107】
蛇行バンド16f,16gは、同様に、蛇行バンド16f,16gを横断するときに、接続屈曲部58の間に延びる二つの非接続屈曲部55と、次いで0個の非接続屈曲部55と、次いで三つの非接続屈曲部55と、次いで0個の接続屈曲部55と、次いで二つの非接続屈曲部55との反復パターン(2,0,3,0,2、2,0,3,0,2)を含むことができる。
【0108】
本発明のステントは、1種以上のポリマー、1種以上の金属、またはポリマーと金属の組み合わせを含む任意の適切な生体適合性材料から製造される。適切な材料の例としては、生体適合性でもある生分解性材料が挙げられる。いくつかの実施形態において、ステントは、有害な作用を有することなく、体内で溶解、解離、さもなければ分解するように腐食しやすい一つ以上の金属、ポリマーまたはそれらの組み合わせから構成された一つ以上の成分を有する。そのような材料の例は、分解性、生分解性、生物学的に分解可能、侵食可能、生体吸収性、生体再吸収性などと称されている。生物分解性材料は、一般に、通常の生物学的過程の一部として、無害な化合物への崩壊または分解を受けるであろう。適切な生分解性材料としては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸(PGA)、コラーゲンまたは他の結合タンパク質もしくは天然物質、ポリカプロラクトン、ヒルアウリン酸(hylauric acid)、接着性タンパク質、これらの物質のコポリマー、並びに、それらの複合体、組み合わせ、および他の生分解性ポリマーの組み合わせが挙げられる。使用される他のポリマーとしては、ポリエステルおよびポリカーボネートのコポリマーが挙げられる。適切な金属の例としては、ステンレス鋼、チタン、タンタル、白金、タングステン、金、および前述の金属のうちのいずれかの合金が挙げられるが、これらに限定されるものではない。適切な合金の例としては、白金‐イリジウム合金、エルジロイ(Elgiloy)およびフィノックス(Phynox)を含むコバルト−クロム合金、MP35N合金、および例えばニチノールのようなニッケル−チタン合金が挙げられる。マグネシウム合金および亜鉛合金のような生分解性合金のいくつかのさらなる例は、米国特許第US6,854,172号明細書および米国特許出願第US2006/0052864号明細書に開示されている。前記特許文献の全容は、これにより、参照によって本願に援用される。
【0109】
本発明のステントは、超弾性ニチノールまたはばね鋼のような形状記憶材料から製造されてもよいし、または塑性変形可能な材料から製造されてもよい。形状記憶材料の場合には、ステントは、記憶形状を与えられ、次いで、縮径形状に変形される。前記ステントは、該ステントを遷移温度に加熱し、該ステントからあらゆる拘束を除去すると、ステント自身を記憶形状に復帰させる。
【0110】
本発明のステントは、管状材料から、切断またはエッチングの後に丸められる平坦なシートから、または1本以上の織り込まれたワイヤーまたは編組から、図案を切断またはエッチングすることを含む方法によって生成される。また、本願に開示した本発明のステントを製造するために、当業において公知であるか、または後に開発される他の適切な技術を用いてもよい。
【0111】
一部の実施形態において、ステント、デリバリーシステム、またはアセンブリの他の一部は、X線、MRI、超音波などのような画像診断療法によって検出可能である一つ以上の領域、バンド、コーティング、部材等を備えてもよい。一部の実施形態において、ステントおよび隣接するアセンブリの少なくとも一つの少なくとも一部は、少なくとも部分的に放射線不透過性である。
【0112】
一部の実施形態において、ステントの少なくとも一部は、治療薬の送達のための一つ以上の機構を備えるように構成される。多くの場合、薬剤は、ステントの表面領域に配置される物質のコーティングまたは他の層の形態にあるであろう。前記物質のコーティングまたは層は、ステントの埋め込み部位またはその部位に隣接する領域において放出されるように適合されている。
【0113】
治療薬は、非遺伝子薬、遺伝子薬、細胞物質などのような薬剤または他の医薬品であってもよい。適切な非遺伝子治療薬の一部の例としては、ヘパリン、ヘパリン誘導体、脈管細胞増殖促進剤、増殖因子阻害物質、パクリタキセルなどのような抗血栓薬が挙げられるが、これらに限定されるものではない。他のいくつかの治療薬の例としては、エベロリムスおよびシロリムス、並びにそれらの類似体およびコンジュゲートが挙げられる。薬剤が遺伝子治療薬を含む場合、そのような遺伝子薬は、DNA、RNA、およびそれらの各誘導体および各成分の少なくとも何れか一つ、並びにヘッジホッグタンパク質などを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。治療薬が細胞物質を含む場合、その細胞物質としては、ヒト由来および非ヒト由来の細胞の少なくとも一つ、並びにそれらの各成分および各誘導体の少なくとも一つが挙げられるが、これらに限定されるものではない。治療薬がポリマー剤を含む場合、ポリマー剤は、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレントリブロックコポリマー(SIBS)、ポリエチレンオキシド、シリコーンゴムおよび他の適切な基材の少なくとも一つであってもよい。
【0114】
上記の開示は、例示であり、網羅的なものではないことが意図される。
本記載は、当業者に多くの変形例および別例を示唆するであろう。個々の図面に示し、上記で説明した様々な要素は、所望により、組み合わされてもよく、また、組み合わせるために変更されてもよい。これらの別例および変形例はすべて、特許請求の範囲内に含まれるものとする。特許請求の範囲においては、「備える」という用語は「含むが、それに限定されるものではない」ことを意味する。」
さらに、従属請求項に示された特定の特徴は、本発明が従属請求項の特徴の他の可能な組み合わせを有する他の実施形態にも本質的に関するものと認識されるように、本発明の範囲内において他の方法で互いに組み合わせることができる。例えば、請求項を公開する目的のために、管轄内において多数項従属形式が認められる形式である場合には、従属する任意の従属請求項は、そのような従属請求項に引用されるすべての既述事項を有する全ての先行請求項に対する多数項従属形式に書き換えられるものと解釈されるべきである。(例えば、請求項1に直接従属する各請求項は、代わりに、すべての先行請求項に従属するものと解釈されるべきである)。多数項従属クレーム形式が制限される管轄においては、後続の従属請求項は、それぞれ、以下のそのような従属請求項において列記される特定の請求項以外の、先行の既述事項を有する請求項への従属を形成する単一項従属クレーム形式に書き換えられるものと解釈されるべきである。これで、本発明の説明を完結する。当業者は、その均等物が本願に添付された特許請求の範囲によって包含されることが意図される、本願に記載した特定の実施形態に対する他の均等物を認識する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備えるステントであって、各蛇行バンドは交交互に配置された複数の直線状のバンドストラットおよび屈曲部を備え、隣接する蛇行バンドは、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されており、各コネクタストラットは、一端において一方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において他方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、蛇行バンドの前記屈曲部は、コネクタストラットに接続された接続屈曲部と、コネクタストラットに接続されていない非接続屈曲部とを備え、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで五つのバンドストラットとからなる反復パターンを含み、かつ、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、ステント。
【請求項2】
一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる四つのバンドストラットと、次いで三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項3】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで五つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項4】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項5】
第1長さ部分および第2長さ部分を備え、前記第1長さ部分に位置するコネクタ列は、前記第2長さ部分に位置するコネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項6】
前記第1長さ部分に位置する各コネクタ列は、前記第2長さ部分に位置する各コネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項5に記載のステント。
【請求項7】
前記第1長さ部分は少なくとも二つのコネクタ列を備える、請求項6に記載のステント。
【請求項8】
前記コネクタ列は第1コネクタ列および第2コネクタ列を備え、前記第1コネクタ列のコネクタストラットは互いに平行であり、前記第2コネクタ列のコネクタストラットは前記第1コネクタ列の前記コネクタストラットに対して非平行である、請求項1に記載のステント。
【請求項9】
第1コネクタ列および第2コネクタ列は、前記ステントの長さに沿って交互に位置する、請求項8に記載のステント。
【請求項10】
各蛇行バンドの前記屈曲部は交互に位置する基端側の山と先端側の谷を備え、一つの蛇行バンドの前記基端側の山は、ステントの軸線方向において、隣接する蛇行バンドの前記先端側の谷と整合されている、請求項1に記載のステント。
【請求項11】
複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備えるステントであって、各蛇行バンドは複数の交互に位置する直線バンドストラットと屈曲部とを備え、隣接する蛇行バンドは、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されており、各コネクタストラットは、一端において一方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において他方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、蛇行バンドの屈曲部は、コネクタストラットに接続した接続屈曲部と、コネクタストラットに接続していない非接続屈曲部とを備え、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットからなる反復パターンを備え、かつ、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、ステント。
【請求項12】
一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、一つのバンドストラットと、四つのバンドストラットと、一つのバンドストラットと、次いで三つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項13】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットの反復パターンを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項14】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項15】
第1長さ部分および第2長さ部分を備え、前記第1長さ部分に位置するコネクタ列は、前記第2長さ部分に位置するコネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項16】
前記第1長さ部分に位置する各コネクタ列は、前記第2長さ部分に位置する各コネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項15に記載のステント。
【請求項17】
前記第1長さ部分は少なくとも二つのコネクタ列を備える、請求項16に記載のステント。
【請求項18】
前記コネクタ列は第1コネクタ列および第2コネクタ列を備え、前記第1コネクタ列のコネクタストラットは互いに平行であり、前記第2コネクタ列のコネクタストラットは前記第1コネクタ列の前記コネクタストラットに対して非平行である、請求項11に記載のステント。
【請求項19】
第1コネクタ列および第2コネクタ列は前記ステントの長さに沿って交互に位置する、請求項18に記載のステント。
【請求項20】
各蛇行バンドの前記屈曲部は、交互に位置する基端側の山と先端側の谷とを備え、一つの蛇行バンドの前記基端側の山は、ステントの軸線方向において、隣接する蛇行バンドの前記先端側の谷と整合している、請求項11に記載のステント。
【請求項1】
複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備えるステントであって、各蛇行バンドは交交互に配置された複数の直線状のバンドストラットおよび屈曲部を備え、隣接する蛇行バンドは、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されており、各コネクタストラットは、一端において一方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において他方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、蛇行バンドの前記屈曲部は、コネクタストラットに接続された接続屈曲部と、コネクタストラットに接続されていない非接続屈曲部とを備え、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで五つのバンドストラットとからなる反復パターンを含み、かつ、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、ステント。
【請求項2】
一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる四つのバンドストラットと、次いで三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項3】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで五つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項4】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項5】
第1長さ部分および第2長さ部分を備え、前記第1長さ部分に位置するコネクタ列は、前記第2長さ部分に位置するコネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項1に記載のステント。
【請求項6】
前記第1長さ部分に位置する各コネクタ列は、前記第2長さ部分に位置する各コネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項5に記載のステント。
【請求項7】
前記第1長さ部分は少なくとも二つのコネクタ列を備える、請求項6に記載のステント。
【請求項8】
前記コネクタ列は第1コネクタ列および第2コネクタ列を備え、前記第1コネクタ列のコネクタストラットは互いに平行であり、前記第2コネクタ列のコネクタストラットは前記第1コネクタ列の前記コネクタストラットに対して非平行である、請求項1に記載のステント。
【請求項9】
第1コネクタ列および第2コネクタ列は、前記ステントの長さに沿って交互に位置する、請求項8に記載のステント。
【請求項10】
各蛇行バンドの前記屈曲部は交互に位置する基端側の山と先端側の谷を備え、一つの蛇行バンドの前記基端側の山は、ステントの軸線方向において、隣接する蛇行バンドの前記先端側の谷と整合されている、請求項1に記載のステント。
【請求項11】
複数の蛇行バンドと複数のコネクタ列とを備えるステントであって、各蛇行バンドは複数の交互に位置する直線バンドストラットと屈曲部とを備え、隣接する蛇行バンドは、コネクタ列を越えて、複数のコネクタストラットによって接続されており、各コネクタストラットは、一端において一方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、他端において他方の蛇行バンドの屈曲部に接続されており、蛇行バンドの屈曲部は、コネクタストラットに接続した接続屈曲部と、コネクタストラットに接続していない非接続屈曲部とを備え、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットからなる反復パターンを備え、かつ、
少なくとも一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、ステント。
【請求項12】
一つの蛇行バンドは、該蛇行バンドを横断するときに、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、一つのバンドストラットと、四つのバンドストラットと、一つのバンドストラットと、次いで三つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項13】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットの反復パターンを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項14】
前記複数の蛇行バンドは、接続屈曲部間に延びる三つのバンドストラットと、次いで一つのバンドストラットとからなる反復パターンを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項15】
第1長さ部分および第2長さ部分を備え、前記第1長さ部分に位置するコネクタ列は、前記第2長さ部分に位置するコネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項11に記載のステント。
【請求項16】
前記第1長さ部分に位置する各コネクタ列は、前記第2長さ部分に位置する各コネクタ列よりも多くのコネクタストラットを備える、請求項15に記載のステント。
【請求項17】
前記第1長さ部分は少なくとも二つのコネクタ列を備える、請求項16に記載のステント。
【請求項18】
前記コネクタ列は第1コネクタ列および第2コネクタ列を備え、前記第1コネクタ列のコネクタストラットは互いに平行であり、前記第2コネクタ列のコネクタストラットは前記第1コネクタ列の前記コネクタストラットに対して非平行である、請求項11に記載のステント。
【請求項19】
第1コネクタ列および第2コネクタ列は前記ステントの長さに沿って交互に位置する、請求項18に記載のステント。
【請求項20】
各蛇行バンドの前記屈曲部は、交互に位置する基端側の山と先端側の谷とを備え、一つの蛇行バンドの前記基端側の山は、ステントの軸線方向において、隣接する蛇行バンドの前記先端側の谷と整合している、請求項11に記載のステント。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−534088(P2010−534088A)
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517068(P2010−517068)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/US2008/069345
【国際公開番号】WO2009/014888
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/US2008/069345
【国際公開番号】WO2009/014888
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]