説明

長時間作用型インターフェロンおよびその誘導体ならびにその方法

インターフェロン(IFN)タンパク質に結合した絨毛性ゴナドトロピンのカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含むポリペプチド及び該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを開示する。本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドを含む医薬組成物及び該医薬組成物を使用する方法をも開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2007年2月1日出願の米国特許出願第11/700,911号の一部継続出願であり、上記出願は2006年2月3日に出願の米国特許出願第60/764,761号(その全体が参照により本明細書中に組み込まれている)の優先権を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
インターフェロン(IFN)タンパク質に結合した絨毛性ゴナドトロピンの少なくとも2つのカルボキシ末端ペプチド(CTP)を含むポリペプチドおよび該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを開示する。本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドを含む医薬組成物及び該医薬組成物を用いる方法をも開示する。
【背景技術】
【0003】
ポリペプチドは、血液、肝臓、または腎臓内で、変性または酵素分解しやすい。したがって、一般にポリペプチドの循環半減期は短く、数時間である。それらの安定性が低いことから、ペプチド薬物は、活性ペプチドの有効血漿中濃度を維持するように、通常は持続的な頻度にて送達される。さらに、ペプチド薬物が輸液によって通常は投与されるので、ペプチド薬物の頻繁な注入により、被験体にかなりの不快感をもたらす。したがって、治療用ポリペプチドの薬理学的有効性を高く保つ一方で、該ポリペプチドの半減期を延ばす技術が求められている。そのような所望のペプチド薬物はまた、血清安定性が高いこと、活性が高いこと、および被験体に注射した際に望ましくない免疫応答を誘導する可能性が低いことという必要条件を満たさなければならない。
【0004】
血清半減期が短い等の好ましくない薬物動態によって、多くの、さもなければ有望な薬物候補の医薬開発が妨げられ得る。血清半減期は、実験に基づいた分子の特徴であり、見込みのある薬物の各々に付き実験的に決定されなければならない。例えば、低分子量のポリペプチド薬物では、必要とされる投与計画の費用または頻度を理由として、腎ろ過等の生理学的クリアランス機構が薬物の治療レベルの保持を不可能にし得る。逆に、薬物およびその代謝産物が毒性の副作用を有する場合、血中半減期が長いことは望ましくない。
【0005】
インターフェロン(IFN)は、抗ウイルス活性、抗増殖活性、および抗免疫調節活性を示す機能的に関連するサイトカインからなる1つのファミリーである。それらは、指定のI型IFNおよびII型IFNという2つの群に分けられる。I型IFNとして、IFN−αファミリー(例えば、IFN−α2a、IFN−α2b、IFN−αn3、およびIFN−αcon−1)、IFN−β、ならびにIFN−オメガが挙げられる。これらは、構造的相関性があり、同一の細胞表面受容体を競合する。I型インターフェロンは、種々のウイルスによる感染によって多くの細胞種で産生される。IFN−γはII型IFNの唯一のメンバーである。それは酸に対して不安定であり、それ自体の特定の受容体に結合し、活性T細胞およびNK細胞により産生される。
【0006】
I型IFNおよびII型IFNは、重複するが明らかに異なる生物活性を有する。I型IFNは、抗増殖活性および抗ウイルス活性を誘導する。一方、II型IFN−γは抗ウイルス活性が弱いが、より強力な免疫調節性を有する。IFN−γはまた、マクロファージ活性化等の免疫機能をも示す。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態では、本発明は、インターフェロン(IFN)タンパク質と、インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)と、インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供する。
【0008】
別の実施形態では、本発明は、ポリペプチドをコードするコード部分を含むポリヌクレオチドを提供するもので、該ポリペプチドはインターフェロン(IFN)タンパク質と、インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)と、インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含む。
【0009】
別の実施形態では、本発明は、さらに、インターフェロン(IFN)タンパク質の生物学的半減期を改善する方法を提供するもので、該方法は、少なくとも1つの絨毛性ゴナンドトロピンカルボキシ末端ペプチドをインターフェロン(IFN)タンパク質のアミノ末端に結合させ、少なくとも2つの絨毛性ゴナンドトロピンカルボキシ末端ペプチドをIFNタンパク質のカルボキシ末端に結合させることで、インターフェロン(IFN)タンパク質の生物学的半減期を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】アボネックス(Avonex)、MOD−9013(配列番号9)、MOD−9016(配列番号15)、MOD−9015(配列番号13)、MOD−9012(配列番号7)、MOD−9011(配列番号5)、およびモック(Mock)の分子量および同一性を説明するウェスタンブロットである。PAGE−SDSゲルのブロッティングおよび染色は、モノクローナル抗IFN−β1A抗体(B)を用いておこなった。写真は、市販のアボネックス(Avonex)と同様に、MOD−901X変異体が抗IFN−β1A抗体によって認識されることを示している。
【図2】IFN−β1aまたはMOD−901x変異体をSDラットに単回静脈(IV)投与(1回投与量/経路/時点あたりn=3)した後の平均血漿IFN−β1aまたはMOD−901x変異体濃度(ng/ml)。市販のELISAキットを用いて、IFN−β1a血清濃度を測定した。
【図3A】MOD−9010のアミノ酸配列(AA)及びDNA配列を示す。下線:シグナル配列、黒字:成熟タンパク質、イタリック体:CTPユニット。
【図3B】MOD−9011のアミノ酸配列(AA)及びDNA配列を示す。下線:シグナル配列、黒字:成熟タンパク質、イタリック体:CTPユニット。
【図3C】MOD−9012のアミノ酸配列(AA)及びDNA配列を示す。下線:シグナル配列、黒字:成熟タンパク質、イタリック体:CTPユニット。
【図3D】MOD−9013のアミノ酸配列(AA)及びDNA配列を示す。下線:シグナル配列、黒字:成熟タンパク質、イタリック体:CTPユニット。
【図3E】MOD−9014のアミノ酸配列(AA)及びDNA配列を示す。下線:シグナル配列、黒字:成熟タンパク質、イタリック体:CTPユニット。
【図3F】MOD−9015のアミノ酸配列(AA)及びDNA配列を示す。下線:シグナル配列、黒字:成熟タンパク質、イタリック体:CTPユニット。
【図3G】MOD−9016のアミノ酸配列(AA)及びDNA配列を示す。下線:シグナル配列、黒字:成熟タンパク質、イタリック体:CTPユニット。
【図4】IFN−β1aまたはMOD−9012、およびMOD−9013をSDラットに単回静脈(IV)または皮下(SC)投与(1回投与量/経路/時点あたりn=3)した後のRebif、MOD−9012、およびMOD−9013の平均血漿中濃度(ng/ml)を示すグラフである。市販のELISAキットを用いて、IFN−β1a血清濃度を測定した。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一実施形態では、本発明は長時間作用型ポリペプチドと、該長時間作用型ポリペプチドを生産および使用する方法とを提供する。別の実施形態では、長時間作用型ポリペプチドはカルボキシ末端ペプチド(CTP、CTPユニットともいう)とインターフェロン(IFN)タンパク質とを含む。別の実施形態では、長時間作用型ポリペプチドはカルボキシ末端ペプチド(CTP)とヒトインターフェロン(IFN)タンパク質とを含む。別の実施形態では、CTPはタンパク質またはペプチドの分解に対する保護材として作用する。別の実施形態では、CTPはタンパク質またはペプチドの循環半減期を延ばす。いくつかの実施形態では、CTPはタンパク質またはペプチドの効力を高める。
【0012】
別の実施形態では、本発明は、インターフェロン(IFN)タンパク質と、インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)と、インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドと、インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むポリペプチドを提供する。
【0013】
別の実施形態では、「CTPペプチド」、「カルボキシ末端ペプチド」、および「CTP配列」は、本明細書中で同義的に用いられる。別の実施形態では、カルボキシ末端ペプチドは完全長CTPである。別の実施形態では、カルボキシ末端ペプチドはトランケート(短縮)型CTPである。各々の可能性は、本発明の個々の実施形態を示す。
【0014】
別の実施形態では、「シグナル配列」および「シグナルペプチド」は、本明細書中で同義的に用いられる。別の実施形態では、ポリヌクレオチドに関して、「配列」がコード部分を指すことができる。各々の可能性は、本発明の個々の実施形態を示す。
【0015】
別の実施形態では、「目的のペプチド」および「目的のポリペプチド配列」は、本明細書中で同義的に用いられる。別の実施形態では、目的のペプチドは完全長タンパク質である。別の実施形態では、目的のペプチドはタンパク質断片である。各々の可能性は、本発明の個々の実施形態を示す。別の実施形態では、目的のペプチドはインターフェロンタンパク質である。
【0016】
別の実施形態では、カルボキシ末端ペプチド(CTP)配列はヒト絨毛性ゴナドトロピンのものである。別の実施形態では、カルボキシ末端ペプチド(CTP)はリンカーを介して目的のポリペプチド配列に結合する。別の実施形態では、目的のポリペプチド配列にCTP配列を接続するリンカーは、共有結合である。別の実施形態では、目的のポリペプチド配列にCTP配列を接続するリンカーは、ペプチド結合である。別の実施形態では、目的のポリペプチド配列にCTP配列を接続するリンカーは、置換ペプチド結合である。別の実施形態では、カルボキシ末端ペプチド(CTP)配列は、配列番号17および配列番号18に記載された配列から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0017】
別の実施形態では、配列番号17は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:DPRFQDSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPIL(配列番号17)。別の実施形態では、配列番号18は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:SSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ(配列番号18)。
【0018】
別の実施形態では、少なくとも1つのカルボキシ末端ペプチド(CTP)配列は、配列番号17および配列番号18に記載された配列から選択されるアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、少なくとも1つのカルボキシ末端ペプチド(CTP)は糖化されている。別の実施形態では、少なくとも1つのカルボキシ末端ペプチド(CTP)はトランケート(短縮)されている。
【0019】
別の実施形態では、本発明のポリペプチドは、本発明のポリペプチドを分泌するためのシグナルペプチドを、さらに含む。いくつかの実施形態では、シグナル配列として、限定されるものではないが、IFNのための内因性シグナル配列を含む。別の実施形態では、本発明のポリペプチドおよび方法は、N末端上に配列番号19のシグナルペプチドおよび少なくとも1つのCTPペプチドと、C末端上に少なくとも1つのCTPペプチドとを、さらに有するIFNタンパク質を提供する。別の実施形態では、本発明のポリペプチドおよび方法は、N末端上に配列番号19のシグナルペプチドと、N末端上に少なくとも1つのCTPペプチドおよびC末端上に少なくとも2つのCTPペプチドとを、さらに有するIFNタンパク質を提供する。別の実施形態では、本発明のポリペプチドおよび方法は、N末端上に配列番号19のシグナルペプチドと、N末端上に1つのCTPペプチドおよびC末端上に2つのCTPペプチドとを、さらに有するIFNタンパク質を提供する。別の実施形態では、配列番号19は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:MTNKCLLQIALLLCFSTTALS(配列番号19)。
【0020】
別の実施形態では、インターフェロン(IFN)はI型インターフェロンである。別の実施形態では、インターフェロン(IFN)はIFN−αである。別の実施形態では、インターフェロン(IFN)はIFN−βである、別の実施形態では、インターフェロン(IFN)はIFN−γである。別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは、本明細書中に記載されるアミノ酸配列を含むもので、図3に提供される配列が含まれる。別の実施形態では、インターフェロン(IFN)ペプチドと本明細書中に記載されるポリペプチドのアミノ末端および/またはカルボキシ末端に結合した少なくとも1つのCTPユニットとを含む本発明のポリペプチドは、本発明に記載されるアミノ酸配列を含むもので、図3に提供される配列が含まれる。別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、配列番号1は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:MTNKCLLQIALLLCFSTTALSMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN(配列番号1、ヒトインターフェロン−β1a−MOD−9010)。別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは、ヒトインターフェロンβ1a(hIFNβ1a)のアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは、GenBank寄託番号第NP_002167.1号に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0021】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは配列番号2に記載されるヌクレオチド酸配列によってコードされる。別の実施形態では、配列番号2は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:tctagaggacatgaccaacaagtgcctgctgcagatcgccctgctgctgtgcttcagcaccaccgccctgagcatgagctacaacctgctgggcttcctgcagaggtccagcaacttccagtgccagaagctgctgtggcagctgaacggcaggctggaatactgcctgaaggacaggatgaacttcgacatcccagaggaaatcaagcagctgcagcagttccagaaggaggacgccgccctgaccatctacgagatgctgcagaacatcttcgccatcttcaggcaggacagcagcagcaccggctggaacgagaccatcgtggagaacctgctggccaacgtgtaccaccagatcaaccacctgaaaaccgtgctggaagagaagctggaaaaggaggacttcaccaggggcaagctgatgagcagcctgcacctgaagaggtactacggcagaatcctgcactacctgaaggccaaggagtacagccactgcgcctggaccatcgtgagggtggagatcctgaggaacttctacttcatcaacaggctgaccggctacctgaggaactgatgagtccgcggccgc(配列番号2、ヒトインターフェロン−β1a−MOD−9010)。別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは、ヒトインターフェロンβ1a(hIFNβ1a)のヌクレオチド酸(NA)分子によってコードされる。別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドはGenBank寄託番号第NM_002176号に記載されるヌクレオチド酸配列を含むヌクレオチド酸(NA)分子によってコードされる。
【0022】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、配列番号3は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:TF*LQPFEAFALAQQVVGDTVRVVNMTNKCLLQIALLLCFSTTALSMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN(配列番号3)。
【0023】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるインターフェロン(IFN)ペプチドは配列番号4に記載されるヌクレオチド酸配列によってコードされる。別の実施形態では、配列番号2は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:acattctaactgcaacctttcgaagcctttgctctggcacaacaggtagtaggcgacactgttcgtgttgtcaacatgaccaacaagtgtctcctccaaattgctctcctgttgtgcttctccactacagctctttccatgagctacaacttgcttggattcctacaaagaagcagcaattttcagtgtcagaagctcctgtggcaattgaatgggaggcttgaatactgcctcaaggacaggatgaactttgacatccctgaggagattaagcagctgcagcagttccagaaggaggacgccgcattgaccatctatgagatgctccagaacatctttgctattttcagacaagattcatctagcactggctggaatgagactattgttgagaacctcctggctaatgtctatcatcagataaaccatctgaagacagtcctggaagaaaaactggagaaagaagatttcaccaggggaaaactcatgagcagtctgcacctgaaaagatattatgggaggattctgcattacctgaaggccaaggagtacagtcactgtgcctggaccatagtcagagtggaaatcctaaggaacttttacttcattaacagacttacaggttacctccgaaactga(配列番号4)。
【0024】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドとCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドはインターフェロン(IFN)ペプチドと、カルボキシ末端に結合したCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、カルボキシ末端に結合した少なくとも1つのCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、アミノ末端に結合したCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、アミノ末端に結合した少なくとも1つのCTPユニットと含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチド、アミノ末端に結合した少なくとも1つのCTPユニット、およびカルボキシ末端に結合した少なくとも1つのCTPユニットを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチド、アミノ末端に結合した少なくとも1つのCTPユニット、およびカルボキシ末端に縦一列になって結合した2つのCTPユニットを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドはインターフェロン(IFN)ペプチド、アミノ末端に結合した少なくとも1つのCTPユニット、およびカルボキシ末端に結合した2つのCTPユニットを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドはインターフェロン(IFN)ペプチド、アミノ末端に結合した1つのCTPユニット、およびカルボキシ末端に結合した少なくとも2つのCTPユニットを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドはインターフェロン(IFN)ペプチド、アミノ末端に結合した1つのCTPユニット、およびカルボキシ末端に結合した2つのCTPユニットを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドはインターフェロン(IFN)ペプチド、アミノ末端に結合した1つのCTPユニット、およびカルボキシ末端に結合した少なくとも2つのCTPユニットを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドはインターフェロン(IFN)ペプチド、アミノ末端に結合した1つのCTPユニット、およびカルボキシ末端に縦一列になって結合した少なくとも2つのCTPユニットを含む。
【0025】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと少なくとも3つのCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと3つのCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるペプチドは、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むアミノ酸配列によってコードされるインターフェロン(IFN)ペプチド−CTPポリペプチドを含む。別の実施形態では、配列番号5は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:MTNKCLLQIALLLCFSTTALSMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRNSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ(配列番号5、MOD−9011)。
【0026】
別の実施形態では、インターフェロン(IFN)ペプチドおよびCTPを含む本明細書中に記載されるポリペプチドは、配列番号6に記載される核酸分子によって、コードされる。別の実施形態では、配列番号6は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:tctagaggacatgaccaacaagtgcctgctgcagatcgccctgctgctgtgcttcagcaccaccgccctgagcatgagctacaacctgctgggcttcctgcagaggtccagcaacttccagtgccagaagctgctgtggcagctgaacggcaggctggaatactgcctgaaggacaggatgaacttcgacatcccagaggaaatcaagcagctgcagcagttccagaaggaggacgccgccctgaccatctacgagatgctgcagaacatcttcgccatcttcaggcaggacagcagcagcaccggctggaacgagaccatcgtggagaacctgctggccaacgtgtaccaccagatcaaccacctgaaaaccgtgctggaagagaagctggaaaaggaggacttcaccaggggcaagctgatgagcagcctgcacctgaagaggtactacggcagaatcctgcactacctgaaggccaaggagtacagccactgcgcctggaccatcgtgagggtggagatcctgaggaacttctacttcatcaacaggctgaccggctacctgaggaacagctccagcagcaaggcccctccaccttccctgcccagtccaagccgactccctgggccctccgatacaccaattctgccacagtgatga(配列番号6、MOD−9011)。
【0027】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、そのカルボキシ末端に結合した2つのCTPとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むアミノ酸配列によってコードされるインターフェロン(IFN)ペプチド−CTP(×2)を含む。別の実施形態では、配列番号7は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:MTNKCLLQIALLLCFSTTALSMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRNSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ(配列番号7、MOD−9012)。
【0028】
別の実施形態では、インターフェロン(IFN)ペプチドと、そのカルボキシ末端に結合した2つのCTPユニットとを含む本明細書中に記載されるポリペプチドは、配列番号8に記載される核酸分子によってコードされる。別の実施形態では、配列番号8は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:tctagaggacatgaccaacaagtgcctgctgcagatcgccctgctgctgtgcttcagcaccaccgccctgagcatgagctacaacctgctgggcttcctgcagaggtccagcaacttccagtgccagaagctgctgtggcagctgaacggcaggctggaatactgcctgaaggacaggatgaacttcgacatcccagaggaaatcaagcagctgcagcagttccagaaggaggacgccgccctgaccatctacgagatgctgcagaacatcttcgccatcttcaggcaggacagcagcagcaccggctggaacgagaccatcgtggagaacctgctggccaacgtgtaccaccagatcaaccacctgaaaaccgtgctggaagagaagctggaaaaggaggacttcaccaggggcaagctgatgagcagcctgcacctgaagaggtactacggcagaatcctgcactacctgaaggccaaggagtacagccactgcgcctggaccatcgtgagggtggagatcctgaggaacttctacttcatcaacaggctgaccggctacctgaggaacagctccagcagcaaggcccctccaccttccctgcccagtccaagccgactccctgggccctccgacacaccaatcctgccacagagcagctcctctaaggcccctcctccatccctgccatccccctcccggctgcctggcccctctgacacccctatcctgcctcagtgatgaaggtctggatccgcggccgc(配列番号8、MOD−9012)。
【0029】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、該IFNのアミノ末端に結合した単一のCTPユニットと、該IFNのカルボキシ末端に結合した2つのCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、該IFNのアミノ末端に結合した単一のCTPユニットと、該IFNのカルボキシ末端に縦一列になって結合した2つのCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは(アミノ末端からカルボキシ末端まで)、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むCTP(x1)−インターフェロン(IFN)ペプチド−CTP(×2)を含む。別の実施形態では、配列番号9は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:MTNKCLLQIALLLCFSTTALSSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRNSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ(配列番号9、MOD−9013)。
【0030】
別の実施形態では、インターフェロン(IFN)ペプチド、該IFNのアミノ末端に結合した単一のCTPユニット、および該IFNのカルボキシ末端に結合した2つのCTPユニットを含む本明細書中に記載されるポリペプチドは、配列番号10に記載される核酸分子によってコードされる。別の実施形態では、配列番号10は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:tctagaggacatgaccaacaagtgcctgctgcagatcgccctgctgctgtgcttcagcaccaccgccctgagcagcagcagctccaaggccccaccccccagcctgcccagccccagcagactgccaggccccagcgacacccccatcctgccccagatgagctacaacctgctgggcttcctgcagaggtccagcaacttccagtgccagaagctgctgtggcagctgaacggcaggctggaatactgcctgaaggacaggatgaacttcgacatcccagaggaaatcaagcagctgcagcagttccagaaggaggacgccgccctgaccatctacgagatgctgcagaacatcttcgccatcttcaggcaggacagcagcagcaccggctggaacgagaccatcgtggagaacctgctggccaacgtgtaccaccagatcaaccacctgaaaaccgtgctggaagagaagctggaaaaggaggacttcaccaggggcaagctgatgagcagcctgcacctgaagaggtactacggcagaatcctgcactacctgaaggccaaggagtacagccactgcgcctggaccatcgtgagggtggagatcctgaggaacttctacttcatcaacaggctgaccggctacctgaggaacagctccagcagcaaggcccctccaccttccctgcccagtccaagccgactccctgggccctccgacacaccaatcctgccacagagcagctcctctaaggcccctcctccatccctgccatccccctcccggctgcctggcccctctgacacccctatcctgcctcagtgatgaaggtctggatccgcggccgc(配列番号10、MOD−9013)。
【0031】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、該IFNのアミノ末端に結合した単一のCTPと、IFNコード配列内に位置した単一のCTPとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは(アミノ末端からカルボキシ末端まで)、配列番号11に記載されるアミノ酸配列を含むCTP(x1)−インターフェロン(IFN)ペプチド(断片1)−CTP−インターフェロン(IFN)ペプチド(断片2)を含む。別の実施形態では、配列番号11は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:MTNKCLLQIALLLCFSTTALSSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRNSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN(配列番号11、MOD−9014)。
【0032】
別の実施形態では、インターフェロン(IFN)ペプチドと、該IFNのアミノ末端に結合した単一のCTPユニットと、IFNコード配列内に位置した単一のCTPユニットとを含む本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号12に記載される核酸分子によってコードされる。別の実施形態では、配列番号12は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:tctagaggacatgaccaacaagtgcctgctgcagatcgccctgctgctgtgcttcagcaccaccgccctgagcagcagcagctccaaggccccaccccccagcctgcccagccccagcaggctgccaggccccagcgacacccccatcctgccccagatgagctacaacctgctgggcttcctgcagaggtccagcaacttccagtgccagaaactgctgtggcagctgaacggcaggctggaatactgcctgaaggaccggatgaacttcgacatccccgaagagatcaagcagctgcagcagttccagaaagaggacgccgccctgaccatctacgagatgctgcagaacatcttcgccatcttcaggcaggacagcagcagcaccggctggaacgagaccatcgtggagaacctgctggccaacgtgtaccaccagatcaaccacctgaaaaccgtgctggaagagaagctggaaaaagaggacttcaccaggggcaagctgatgagcagcctgcacctgaagaggtactacggcagaatcctgcactacctgaaggccaaagagtacagccactgcgcctggaccatcgtgagggtggagatcctgcggaacttctacttcatcaacaggctgaccggctacctgaggaacagctccagcagcaaggcccctccaccctccctgccctccccaagcagactgcccggaccctccgacacaccaattctgccacagatgtcctacaatctgctcggatttctgcagcgctcctccaactttcagtgtcagaagctcctctggcagctcaatggccgcctggaatattgtctgaaagacagaatgaattttgacatcccagaggaaattaaacagctccagcagtttcagaaagaagatgctgctctcacaatctatgaaatgctccagaatatctttgcaatctttcgccaggacagctcctccaccgggtggaatgagacaattgtcgagaatctgctcgccaatgtctatcatcagatcaatcacctcaagacagtcctcgaagaaaaactcgaaaaagaagatttcacacgcggcaaactgatgtcctccctgcatctgaagcgctactatgggcgcatcctgcattatctgaaagctaaagaatactcccactgtgcttggacaattgtgcgcgtcgagatcctgagaaacttttatttcattaaccgcctgacaggatacctgcgcaactgatgaaggtctggatgcggccgc(配列番号12、MOD−9014)。
【0033】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、インターフェロン(IFN)ペプチドと、そのアミノ末端に結合した単一のCTPユニットとを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むインターフェロン(IFN)ペプチド−CTPを含む。別の実施形態では、配列番号13は以下のアミノ酸(AA)配列を含む。MTNKCLLQIALLLCFSTTALSSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQMSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN*(配列番号13,MOD−9015)。
【0034】
別の実施形態では、インターフェロン(IFN)ペプチド−とそのアミノ末端に結合した単一のCTPとを含むポリペプチドは、配列番号14に記載の核酸分子によって、コードされる。別の実施形態では、配列番号14は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:tctagaggacatgaccaacaagtgcctgctgcagatcgccctgctgctgtgcttcagcaccaccgccctgagcagcagcagctccaaggccccaccccccagcctgcccagccccagcaggctgccaggccccagcgacacccccatcctgccccagatgagctacaacctgctgggcttcctgcagaggtccagcaacttccagtgccagaaactgctgtggcagctgaacggcaggctggaatactgcctgaaggaccggatgaacttcgacatccccgaagagatcaagcagctgcagcagttccagaaagaggacgccgccctgaccatctacgagatgctgcagaacatcttcgccatcttcaggcaggacagcagcagcaccggctggaacgagaccatcgtggagaacctgctggccaacgtgtaccaccagatcaaccacctgaaaaccgtgctggaagagaagctggaaaaagaggacttcaccaggggcaagctgatgagcagcctgcacctgaagaggtactacggcagaatcctgcactacctgaaggccaaagagtacagccactgcgcctggaccatcgtgagggtggagatcctgcggaacttctacttcatcaacaggctgaccggctacctgaggaactgatgagtccgcggccgc(配列番号14、MOD−9015)。
【0035】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドはインターフェロン(IFN)ペプチド、そのアミノ末端に結合した単一のCTPユニット、およびカルボキシ末端に結合した2つのCTPユニットを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むインターフェロン(IFN)ペプチド−CTPを含む。別の実施形態では、配列番号15は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:MTNKCLLQIALLLCFSTTALSSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQMSYNLLGFLQR SSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRNSSSSKAPPPSLPSPSRLPGPSDTPILPQ*(配列番号15、MOD−9016)。
【0036】
別の実施形態では、インターフェロン(IFN)ペプチド、該IFNのアミノ末端に結合した単一のCTPユニット、およびそのカルボキシ末端に結合した単一つのCTPユニットを含む本明細書中に記載されるポリペプチドは、配列番号16に記載される核酸分子によってコードされる。別の実施形態では、配列番号16は以下のヌクレオチド酸(NA)配列を含む:tctagaggacatgaccaacaagtgcctgctgcagatcgccctgctgctgtgcttcagcaccaccgccctgagcagcagcagctccaaggccccaccccccagcctgcccagccccagcagactgccaggccccagcgacacccccatcctgccccagatgagctacaacctgctgggcttcctgcagaggtccagcaacttccagtgccagaagctgctgtggcagctgaacggcaggctggaatactgcctgaaggacaggatgaacttcgacatcccagaggaaatcaagcagctgcagcagttccagaaggaggacgccgccctgaccatctacgagatgctgcagaacatcttcgccatcttcaggcaggacagcagcagcaccggctggaacgagaccatcgtggagaacctgctggccaacgtgtaccaccagatcaaccacctgaaaaccgtgctggaagagaagctggaaaaggaggacttcaccaggggcaagctgatgagcagcctgcacctgaagaggtactacggcagaatcctgcactacctgaaggccaaggagtacagccactgcgcctggaccatcgtgagggtggagatcctgaggaacttctacttcatcaacaggctgaccggctacctgaggaacagctccagcagcaaggcccctccaccttccctgcccagtccaagccgactccctgggccctccgatacaccaattctgccacagtgatgaaggtctggatgcggccgc(配列番号16、MOD−9016)。
【0037】
別の実施形態では、インターフェロンβペプチドは、以下のアミノ酸(AA)配列を有する配列番号21を含む。MSYNLLGFLQRSSNFQSQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN(配列番号21)。
【0038】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドは、少なくとも1つのCTPユニットにペプチド結合を介して連結したIFNタンパク質を含む。別の実施形態では、本明細書に記載されるポリペプチドは、ペプチド結合を介してさらなるCTPユニットに連結する少なくとも1つのCTPユニットに、ペプチド結合を介して連結した、IFNタンパク質を含む。別の実施形態では、本明細書に記載されるポリペプチドは、IFNタンパク質および/またはその断片と複数のCTPユニットおよび/またはその断片とがペプチド結合を介して相互に連結して含まれるものである。別の実施形態では、1つの核酸分子は、IFNタンパク質および/またはその断片と複数のCTPユニットおよび/またはその断片とを含む本明細書に記載されるポリペプチドをコードする。
【0039】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端と該ポリペプチドのカルボキシ末端との両方にあるCTP配列によって、タンパク質の分解に対する防御が強化される。別の実施形態では、IFNのアミノ末端の少なくとも1つのCTP配列と、IFNのカルボキシ末端にある2つのCTPユニットとによって、IFNタンパク質の分解に対する防御が強化される。別の実施形態では、IFNのアミノ末端の少なくとも1つのCTP配列と、IFNのカルボキシ末端にある少なくとも2つのCTPユニットとによって、IFNタンパク質の分解に対する防御が強化される。別の実施形態では、IFNのアミノ末端の単一のCTP配列と、IFNのカルボキシ末端にある少なくとも2つのCTPユニットとによって、IFNタンパク質の分解に対する防御が強化される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端と該ポリペプチドのカルボキシ末端との両方にあるCTP配列によって、結合したタンパク質の半減期が延ばされる。別の実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端にある少なくとも単一のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端にある少なくとも2つのCTP配列とによって、結合したインターフェロンタンパク質の半減期が延ばされる。別の実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端にある単一のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端にある2つのCTP配列とによって、結合したインターフェロンタンパク質の半減期が延ばされる。別の実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端にある単一のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端にある縦一列になった2つのCTP配列とによって、結合したインターフェロンタンパク質の半減期が延ばされる。
【0040】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端のCTP配列と、該カルボキシ末端のCTP配列に縦一列になって結合した少なくとも1つのさらなるCTP配列とによって、タンパク質の分解に対する防御が強化される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端のCTP配列と、該カルボキシ末端のCTP配列に縦一列になって結合した少なくとも1つのさらなるCTP配列とによって、結合したタンパク質の半減期が延ばされる。いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端のCTP配列と、該カルボキシ末端のCTP配列に縦一列になって結合した少なくとも1つのさらなるCTP配列とによって、結合したタンパク質の活性が高められる。
【0041】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端のCTP配列と、該カルボキシまたはアミノ末端のCTP配列に縦一列になって結合した少なくとも1つのさらなるCTP配列とによって、結合したタンパク質の分解に対する防御が強化される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端のCTP配列と、該カルボキシ末端のCTP配列に縦一列になって結合した少なくとも1つのさらなるCTP配列とによって、結合したタンパク質の半減期が延ばされる。いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端のCTP配列と、該カルボキシ末端のCTP配列に縦一列になって結合した少なくとも1つのさらなるCTP配列とによって、結合したタンパク質の活性が高められる。別の実施形態では、ポリペプチドのアミノ末端のCTP配列と、該ポリペプチドのカルボキシ末端の2つのCTP配列と、該アミノまたはカルボキシ末端のCTP配列に縦一列になって結合した少なくとも1つのさらなるCTP配列とによって、結合したタンパク質の活性が高められる。
【0042】
別の実施形態では、本発明のカルボキシ末端ペプチド(CTP)ペプチドは、配列番号17に記載される通りの、ヒト絨毛性ゴナドトロピンのアミノ酸112から位置145までのアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、本発明のCTP配列は、配列番号18に記載される通りの、ヒト絨毛性ゴナドトロピンのアミノ酸118から位置145までのアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、CTP配列はまた、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの位置112〜118の間の任意の位置から始まり、位置145で終わる。いくつかの実施形態では、CTP配列ペプチドは、アミノ酸長が28、29、30、31、32、33、または34であり、CTPアミノ酸配列の位置112、113、114、115、116、117または118で始まる。
【0043】
別の実施形態では、CTPペプチドは、米国特許第5,712,122号に記載される1ないし5つの保守的アミノ酸置換により天然CTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの変異体である。別の実施形態では、CTPペプチドは、1つの保守的アミノ酸置換により天然CTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの変異体である。別の実施形態では、CTPペプチドは、2つの保守的アミノ酸置換により天然CTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの変異体である。別の実施形態では、CTPペプチドは、3つの保守的アミノ酸置換により天然CTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの変異体である。別の実施形態では、CTPペプチドは、4つの保守的アミノ酸置換により天然CTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの変異体である。別の実施形態では、CTPペプチドは、5つの保守的アミノ酸置換により天然CTPとは異なる絨毛性ゴナドトロピンCTPの変異体である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然CTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して、少なくとも70%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然CTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して、少なくとも80%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然CTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して、少なくとも90%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドアミノ酸配列は、天然CTPアミノ酸配列またはそのペプチドに対して、少なくとも95%相同である。
【0044】
別の実施形態では、本発明のCTPペプチドDNA配列は、天然CTPDNA配列またはそのペプチドに対して、少なくとも70%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドDNA配列は、天然CTPDNA配列またはそのペプチドに対して、少なくとも80%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドDNA配列は、天然CTPDNA配列またはそのペプチドに対して、少なくとも90%相同である。別の実施形態では、本発明のCTPペプチドDNA配列は、天然CTPDNA配列またはそのペプチドに対して、少なくとも95%相同である。
【0045】
一実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の少なくとも1つがトランケートされている。別の実施形態では、両方の絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列がトランケートされている。一実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の2つがトランケートされている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の2つ以上がトランケートされている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列のすべてがトランケートされている。一実施形態では、トランケートされたCTPは、配列番号22の最初の10個のアミノ酸を含む。別の実施形態では、配列番号22は以下のアミノ酸(AA)配列を含む:SSSSKAPPPSLP。
【0046】
一実施形態では、トランケートされたCTPは、配列番号22の最初の9つのアミノ酸を含む。一実施形態では、トランケートされたCTPは、配列番号22の最初の8個のアミノ酸を含む。一実施形態では、トランケートされたCTPは、配列番号22の最初の7個のアミノ酸を含む。一実施形態では、トランケートされたCTPは、配列番号22の最初の6つのアミノ酸を含む。一実施形態では、トランケートされたCTPは、配列番号22の最初の5つのアミノ酸を含む。一実施形態では、トランケートされたCTPは、配列番号22の最初の4つのアミノ酸を含む。
【0047】
一実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の少なくとも1つが糖化されている。別の実施形態では、両方の絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列が糖化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の2つが糖化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列の2つ以上が糖化されている。別の実施形態では、絨毛性ゴナドトロピンCTPアミノ酸配列のすべてが糖化されている。一実施形態では、本発明のCTP配列は少なくとも1つの糖化部位を含む。一実施形態では、本発明のCTP配列は2つの糖化部位を含む。一実施形態では、本発明のCTP配列は3つの糖化部位を含む。一実施形態では、本発明のCTP配列は4つの糖化部位を含む。
【0048】
一実施形態では、本発明のIFN配列とは相同物のこともいう。別の実施形態では、本発明のIFN配列とは、上記に説明されるようなIFN配列の相同物のこともいう。別の実施形態では、本発明のIFNアミノ酸配列は、ナショナル・センター・オブ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center of Biotechnology Information (NCBI))のBlastPソフトウェア(パラメーターはデフォルトで使用)を用いて決定された、GenBank寄託番号NP_002167.1に記載されるIFN配列に対して少なくとも50%相同である。別の実施形態では、本発明のIFNアミノ酸配列は、ナショナル・センター・オブ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center of Biotechnology Information (NCBI))のBlastPソフトウェア(パラメーターはデフォルトで使用)を用いて決定された、GenBank寄託番号NP_002167.1に記載されるIFN配列に対して少なくとも60%相同である。別の実施形態では、本発明のIFNアミノ酸配列は、ナショナル・センター・オブ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center of Biotechnology Information (NCBI))のBlastPソフトウェア(パラメーターはデフォルトで使用)を用いて決定された、GenBank寄託番号NP_002167.1に記載されるIFN配列に対して少なくとも70%相同である。別の実施形態では、本発明のIFNアミノ酸配列は、ナショナル・センター・オブ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center of Biotechnology Information (NCBI))のBlastPソフトウェア(パラメーターはデフォルトで使用)を用いて決定された、GenBank寄託番号NP_002167.1に記載されるIFN配列に対して少なくとも80%相同である。別の実施形態では、本発明のIFNアミノ酸配列は、ナショナル・センター・オブ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center of Biotechnology Information (NCBI))のBlastPソフトウェア(パラメーターはデフォルトで使用)を用いて決定された、GenBank寄託番号NP_002167.1に記載されるIFN配列に対して少なくとも90%相同である。別の実施形態では、本発明のIFNアミノ酸配列は、ナショナル・センター・オブ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center of Biotechnology Information (NCBI))のBlastPソフトウェア(パラメーターはデフォルトで使用)を用いて決定された、GenBank寄託番号NP_002167.1に記載されるIFN配列に対して少なくとも95%相同である。別の実施形態では、本発明にもとづく相同は、欠失、挿入、またはその置換変異体(アミノ酸置換を含む)およびその生物学的に活性のあるポリペプチド断片をも包含する。別の実施形態では、システイン・インターフェロンβペプチドは、以下のアミノ酸配列(AA)を含む配列番号21を含む:MSYNLLGFLQRSSNFQSQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN(配列番号21)。
【0049】
別の実施形態では、用語「インターフェロン(interferon)」とは、抗ウイルス活性または抗増殖活性等のインターフェロン活性を示す哺乳類のインターフェロンポリペプチド(例えば、I型またはII型インターフェロン)のことをいう。別の実施形態では、インターフェロンの非限定的例のGenBank受託番号を以下の表1に示す。本発明のインターフェロンとは、一実施形態では、相同体(例えば、ナショナル・センター・オブ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center of Biotechnology Information (NCBI))のBlastPソフトウェア(パラメーターはデフォルトで使用)を用いて決定された、表1に示すインターフェロン配列に対して、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも87%、少なくとも89%、少なくとも91%、少なくとも93%、少なくとも95%、またはそれ以上で、例えば100%、相同であるポリペプチド)のこともいう。別の実施形態では、相同体とは、欠失、挿入、またはその置換変異体(アミノ酸置換を含む)およびその生物学的に活性のあるポリペプチド断片のことをいうものであってもよい。別の実施形態では、種々の適当なインターフェロンポリペプチドが当業者に公知である。別の実施形態では、インターフェロンは、I型またはII型インターフェロンであり、例えばアルファ・インターフェロン、ベータ・インターフェロン、ガンマ・インターフェロンおよびオメガ・インターフェロンとして一般に呼ばれているものが挙げられる。別の実施形態では、インターフェロンは、I型またはII型インターフェロンの亜種のような亜種である(例えば、IFN−α2a、IFN−α2b、IFN−β1b)。
【0050】
以下の表1に、インターフェロンの例を各々のNCBI配列番号とともに示す。
【0051】
【表1】

【0052】
別の実施形態では、被験体において、インターフェロンまたは該インターフェロンを含む医薬製剤によって治療可能または軽減可能な疾患を治療または軽減する方法は、本明細書中に記載されるIFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリプチドの治療上有効な量を被験体に対して投与することで被験体においてインターフェロンによって治療または軽減可能な疾患を治療または軽減する工程を含む。
【0053】
別の実施形態では、インターフェロンにより治療可能または軽減可能な疾患は、C型肝炎感染、癌、細菌感染、ウイルス感染、傷、多発性硬化症、毛様細胞性白血病、悪性黒色腫、カポジ肉腫、膀胱癌、慢性骨髄性白血病、腎臓癌、カルチノイド腫瘍、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、皮膚慢性C型肝炎(CHC)、尖圭コンジローム(CA)、慢性B型肝炎、濾胞状非ホジキンリンパ腫、慢性肉芽腫症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)、肺線維症骨関節炎、および骨粗鬆症である。
【0054】
別の実施形態では、IFNα−2aを含む本発明のポリペプチドおよび該ポリペプチドを含む医薬組成物は、毛様細胞性白血病(HCL)、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連カポジ肉腫(KS)、慢性期フィラデルファア(Ph)染色体陽性慢性骨髄性白血病(CML)、および慢性C型肝炎(CHC)に適用される。IFNα−2a投与量は、その適用により変わる。別の実施形態では、抗腫瘍性免疫賦活剤および抗ウイルス剤としてのIFNα−2aの有効性が確立されている。
【0055】
別の実施形態では、IFNα−2bを含む本発明のポリペプチドおよび該ポリペプチドを含む医薬組成物は、HCL、AIDS関連カポジ肉腫、およびCHCに適用される。それはまた、尖圭コンジローム(CA)、慢性B型肝炎、悪性黒色腫、および濾胞状非ホジキンリンパ腫に適用される。IFNα−2b投与量は、その用途の適用により変わる。
【0056】
別の実施形態では、被験体はヒト被験者である。別の実施形態では、被験体はペットである。別の実施形態では、被験体は哺乳動物である。別の実施形態では、被験体は家畜である。別の実施形態では、被験体は猿である。別の実施形態では、被験体は馬である。別の実施形態では、被験体は雌牛である。別の実施形態では、被験体はマウスである。別の実施形態では、被験体はラットである。
【0057】
別の実施形態では、IFNタンパク質、そのカルボキシ末端に結合した単一のCTPと、そのアミノ末端に結合した少なくとも単一のCTPとを含むポリペプチドは、免疫応答を引き起こすために用いられる。別の実施形態では、IFNタンパク質、そのアミノ末端に結合した単一のCTPと、そのカルボキシ末端に結合した少なくとも2つのCTPとを含むポリペプチドは、免疫応答を引き起こすために用いられる。別の実施形態では、IFNタンパク質、そのアミノ末端に結合した単一のCTP、およびそのカルボキシ末端に結合した2つのCTPユニットを含むポリペプチドは、免疫応答を引き起こすために用いられる。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、免疫応答を引き起こすことを必要とする被験体に投与される医薬組成物に配合される。
【0058】
別の実施形態では、本発明は、IFNタンパク質、そのカルボキシ末端に結合した1つのCTPと、そのアミノ末端に結合した2つのCTPとを含むポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、IFNタンパク質と、シグナル配列と、そのカルボキシ末端に結合した1つのCTPと、そのアミノ末端に結合した2つのCTPとからなるポリペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明は、N末端に1つのCTPとC末端に2つのCTPとを含むMOD−9013を提供する。別の実施形態では、本発明は、本明細書中に記載されるIFNタンパク質とCTPまたは複数のCTPとの組み合わせからなるポリペプチドを提供する。
【0059】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるIFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、ウイルス感染に対する免疫応答を引き起こすために用いられる。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、ウイルス感染に対する免疫応答を引き起こすことを必要とする被験体に投与される医薬組成物に配合される。
【0060】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるように、IFNβおよび複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、リンパ球細胞の活性を高めることを介して免疫応答を引き起こすために用いられる。別の実施形態では、IFNβおよび複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、リンパ球細胞の活性を高めることを介して免疫応答を引き起こすことを必要とする被験体に投与される医薬組成物に配合される。
【0061】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるように、IFNαおよび複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、抗腫瘍剤として用いられる。別の実施形態では、IFNαおよび複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、癌に罹患した被験体に投与される医薬組成物に配合される。
【0062】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるIFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、当業者に既知の通常のインターフェロンまたは組換えインターフェロンと同等に用いられる。別の実施形態では、本明細書中に記載されるIFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、当業者に既知の通常のインターフェロンまたは組換えインターフェロンと同等に配合される。
【0063】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるIFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、T細胞の活性を高める一方で、同時に、感染および傷に対する炎症反応で作用するサイトカインの産生を減少させる。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、T細胞活性の増強を必要とする被験体に投与される医薬組成物に配合される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、多発性硬化症に罹患した患者に投与される医薬組成物に配合される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、C型肝炎感染症に罹患した患者に投与される医薬組成物に配合される。
【0064】
別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロンの投薬回数を少なくする方法を提供するもので、該方法は、少なくとも1つのCTPをインターフェロンのアミノ末端に結合し、少なくとも2つのCTPを該インターフェロンのカルボキシ末端に結合させることで、インターフェロンの投薬回数を少なくする工程を含む。別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロンの投薬回数を少なくする方法を提供するもので、該方法は、1つのCTPをインターフェロンのアミノ末端に結合し、2つのCTPを該インターフェロンのカルボキシ末端に結合させることで、インターフェロンの投薬回数を少なくする工程を含む。
【0065】
別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロン療法の使用でのコンプライアンスを高める方法を提供するもので、該方法は、それを必要としている被験体に対して、インターフェロンと、該インターフェロンのアミノ末端に結合した少なくとも1つのCTPと、該インターフェロンのカルボキシ末端に結合した少なくとも2つのCTPとを含むポリペプチドを提供することで、IFN療法の使用でのコンプライアンスを高めることを含む。別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロン療法の使用でのコンプライアンスを高める方法を提供するもので、該方法は、それを必要としている被験体に対して、インターフェロンと、該インターフェロンのアミノ末端に結合した1つのCTPと、該インターフェロンのカルボキシ末端に結合した2つのCTPとからなるポリペプチドを提供することで、IFN療法の使用でのコンプライアンスを高めることを含む。別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロン療法の使用でのコンプライアンスを高める方法を提供するもので、該方法は、それを必要としている被験体に対して、インターフェロンと、該インターフェロンのアミノ末端に結合した1つのCTPと、該インターフェロンのカルボキシ末端に結合した2つのCTPと、シグナルペプチドとからなるポリペプチドを提供することで、IFN療法の使用でのコンプライアンスを高めることを含む。別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロンの使用でのコンプライアンスを高める方法を提供するもので、該方法は、それを必要としている被験体に対して、インターフェロンと、該インターフェロンのアミノ末端に結合した少なくとも1つのCTPと、該インターフェロンのカルボキシ末端に結合した少なくとも2つのCTPとを含むポリペプチドを提供することで、IFN療法の使用でのコンプライアンスを高めることを含む。
【0066】
別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロンの使用でのコンプライアンスを高める方法を提供するもので、該方法は、それを必要としている被験体に対して、インターフェロンと、該インターフェロンのアミノ末端に結合した1つのCTPと、該インターフェロンのカルボキシ末端に結合した2つのCTPとからなるポリペプチドを提供することで、IFN療法の使用でのコンプライアンスを高めることを含む。別の実施形態では、本発明はさらに、インターフェロンの使用でのコンプライアンスを高める方法を提供するもので、該方法は、それを必要としている被験体に対して、インターフェロンと、該インターフェロンのアミノ末端に結合した1つのCTPと、該インターフェロンのカルボキシ末端に結合した2つのCTPと、シグナルペプチドとからなるポリペプチドを提供することで、IFN療法の使用でのコンプライアンスを高めることを含む。
【0067】
別の実施形態では、本発明のポリペプチド/タンパク質の投与回数を少なくすることにより、患者のコンプライアンスが改善されて、治療結果の改善がもたらされるとともに、患者の生活の質が改善される。別の実施形態では、従来のIFNと比較して、この発明の複合体(conjugate)の分子量およびリンカー構造を有する複合体は、効力の改善、安定性の改善、AUCレベルの増加、および循環半減期の促進を呈することが見出された。
【0068】
別の実施形態では、本発明の方法は、インターフェロン療法で治療され得る疾患に罹患した患者のコンプライアンスを高めることを含む。別の実施形態では、用語コンプライアンスは順守(adherence)を含む。別の実施形態では、インターフェロンの投与回数の減少は、CTP修飾インターフェロンをより安定化させるCTP修飾により達成される。別の実施形態では、インターフェロンの投与回数の減少はインターフェロンのT1/2を増加させることの結果として達成される。別の実施形態では、インターフェロンの投与回数の減少は、インターフェロンのクリアランス時間を増加させることの結果として達成される。別の実施形態では、インターフェロンの投与回数の減少は、インターフェロンのAUC測定値を増加させることの結果として達成される。
【0069】
別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、鼻腔内剤形に配合される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、注入可能な剤形に配合される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、0.0001mgないし0.6mgの投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、0.001mgないし0.005mgの投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、0.005mgないし0.01mgの投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、0.01mgないし0.3mgの投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、0.2mgないし0.6mgの投薬量で被験体に投与される。
【0070】
別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、1ないし100マイクログラムの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、10ないし80マイクログラムの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、20ないし60マイクログラムの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、10ないし50マイクログラムの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質およびCTPユニットを含むポリペプチドは、40ないし80マイクログラムの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、10ないし30マイクログラムの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質およびCTPユニットを含むポリペプチドは、30ないし60マイクログラムの範囲の投薬量で被験体に投与される。
【0071】
別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、0.2mgないし2mgの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、2mgないし6mgの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、4mgないし10mgの範囲の投薬量で被験体に投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、5mgおよび15mgの範囲の投薬量で被験体に投与される。
【0072】
別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、筋肉に注射される(筋注射)。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、皮膚の下に注射される(皮下注射)。
【0073】
別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、一日に一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、二日に一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、三日に一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、四日に一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、五日に一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、六日に一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、週に一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、7ないし14日ごとに一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、10ないし20日ごとに一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、5ないし15日ごとに一回投与される。別の実施形態では、IFNタンパク質および複数のCTPユニットを含むポリペプチドは、被験体に対して、15ないし30日ごとに一回投与される。
【0074】
別の実施形態では、本発明の方法は、多発性硬化症を治療または抑制するために、さらにN末端に少なくとも1つのCTPアミノ酸ペプチドとC末端に少なくとも1つのCTPアミノ酸ペプチドとを有するインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明の方法は、多発性硬化症を治療または抑制するために、さらにN末端に1つのCTPアミノ酸ペプチドとC末端に2つのCTPアミノ酸ペプチドとを有するインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明の方法は、限定されるものではないが、多発性硬化症、癌、またはウイルス感染等の疾患を治療するために、配列番号5、7、9、11、13、または15に記載されるインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明の方法は、限定されるものではないが、多発性硬化症、癌、またはウイルス感染等の疾患を治療するために、配列番号5、7、9、11、13、または15に記載されるインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明の方法は、限定されるものではないが、多発性硬化症、癌、またはウイルス感染等の疾患を治療するために、配列番号9に記載されるインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明の方法は、限定されるものではないが、多発性硬化症、癌、またはウイルス感染等の疾患を治療するために、配列番号11に記載されるインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明の方法は、限定されるものではないが、多発性硬化症、癌、またはウイルス感染等の疾患を治療するために、配列番号13に記載されるインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。別の実施形態では、本発明の方法は、限定されるものではないが、多発性硬化症、癌、またはウイルス感染等の疾患を治療するために、配列番号15に記載されるインターフェロンベータ1ペプチドを提供する。
【0075】
いくつかの実施形態では、修飾として、限定されるものではないが、N末端修飾、C末端修飾、ポリペプチド結合修飾(限定されるものではないが、CH2−NH、CH2−S、CH2−S=O、O=C−NH、CH2−O、CH2−CH2、S=C−NH、CH=CHを含む)、骨格修飾、および残基修飾が挙げられる。例えば、ペプチド模倣薬化合物を調製する方法は当該技術分野で周知であり、例えば、あたかも本明細書中に完全に記載されているようにして援用されるQuantitative Drug Design, CA. Ramsden Gd., Chapter 17.2, F. Choplin Pergamon Press (1992)に明記されている。この点に関してさらに詳しいことは、以下に示す。
【0076】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド内のポリペプチド結合(−CO−NH−)が置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がN−メチル化結合(−N(CH3)−CO−)によって置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がエステル結合(−C(R)H−C−O−O−C(R)−N−)によって置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合はケトメチレン結合(−CO−CH2−)によって置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がαアザ結合(−NH−N(R)−CO−)によって置換され、式中Rは任意のアルキル、例えばメチル、カルバ結合(−CH2−NH−)である。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がヒドロキシエチレン結合(−CH(OH)−CH2−)によって置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がチオアミド結合(−CS−NH−)によって置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がオレフィン二重結合(−CH=CH−)によって置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がレトロアミド結合(−NH−CO−)によって置換される。いくつかの実施形態では、ポリペプチド結合がポリペプチド誘導体(−N(R)−CH2−CO−)によって置換され、式中Rは炭素原子上に本来存在する「通常の(normal)」側鎖である。いくつかの実施形態では、これらの修飾はポリペプチド鎖に沿った複数の結合のいずれかで生じ、また同時にいくつか(2ないし3結合)でも生ずるものである。
【0077】
いくつかの実施形態では、Trp、Tyr、およびPhe等、上記ポリペプチドの天然芳香族アミノ酸を合成非天然酸、例えばフェニルグリシン、TIC、ナフチルアニン(NoI)、Pheの環メチル化誘導体、Pheのハロゲン化誘導体、またはo−メチル−Tyrと置換させる。いくつかの実施形態では、本発明のポリペプチドとして、1つ以上の修飾アミノ酸または1つ以上の非アミノ酸モノマー(例えば、脂肪酸、複合糖質等)が挙げられる。
【0078】
一実施形態では、「アミノ酸(amino acid)」または「アミノ酸(amino acid)」には、20種類の天然のアミノ酸、生体内(in vivo)でしばしば翻訳後修飾を受けたアミノ酸(例えば、ヒドロキシプロリン、ホスホセリン、およびホスホスレオニンを含む)、および他の通常のアミノ酸(2−アミノアジピン酸、ヒドロキシリジン、イソデスモシン、ノルバリン、ノルロイシン、およびオルニチンを含む)が含まれると理解される。一実施形態では、「アミノ酸」にはDアミノ酸およびLアミノ酸の両方が含まれる。
【0079】
いくつかの実施形態では、本発明のポリペプチドは、該ポリペプチドが可溶形態にあることを必要とする治療に利用される。いくつかの実施形態では、本発明のポリペプチドは1つ以上の非天然または天然の極性アミノ酸を含むもので、該アミノ酸として、限定されるものではないが、水酸基含有側鎖によりポリペプチドの可溶性を高めることができるセリンおよびスレオニンが挙げられる。
【0080】
いくつかの実施形態では、本発明のインターフェロンは、標準的な固相法を用いることによって生化学的に合成される。いくつかの実施形態では、これらの生化学的方法として、排他的固相合成、部分的固相合成、断片縮合、または古典的溶液合成が挙げられる。いくつかの実施形態では、これらの方法はポリペプチドが相対的に短い場合(約5ないし15kDa)および/または組換え技術によって生産することができない(すなわち、核酸配列によってコードされていない)場合に用いられ、したがって異なる化学が関与する。
【0081】
いくつかの実施形態では、固相ポリペプチド合成手順は当業者に周知であり、John Morrow Stewart 及び Janis Dillaha Young, Solid Phase Polypeptide Syntheses (2nd Ed., Pierce Chemical Company, 1984)によりさらに説明されている。いくつかの実施形態では、合成ポリペプチドは分取高速液体クロマトグラフィー(Creighton T. (1983) Proteins, structures and molecular principles. WH Freeman and Co. N. Y.)によって精製され、その組成は当業者に公知のアミノ酸配列決定法を介して確認することができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、組換えタンパク質技術を用いて、本発明のポリペプチドを生成する。いくつかの実施形態では、比較的長いポリペプチド(例えば、18ないし25アミノ酸を上回る長さ)を生成するために、組換えタンパク質技術が用いられる。
いくつかの実施形態では、本発明のポリペプチドを大量に生成するために、組換えタンパク質技術が用いられる。いくつかの実施形態では、組換え技術は、Bitter 他 (1987) Methods in Enzymol. 153:516-544、Studier 他 (1990) Methods in Enzymol. 185:60-89、Brisson 他 (1984) Nature 310:511-514、Takamatsu 他 (1987) EMBO J. 6:307-311、Coruzzi 他 (1984) EMBO J. 3:1671-1680、およびBrogli 他 (1984) Science 224:838-843、Gurley 他 (1986) MoI. Cell. Biol. 6:559-565 、さらにWeissbach & Weissbach, 1988, Methods for Plant Molecular Biology, Academic Press, NY, Section VIII、 421-463頁に記載されている。
【0083】
別の実施形態では、本発明のインターフェロンは本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを用いて合成される。いくつかの実施形態では、本発明のインターフェロンをコードするポリヌクレオチドは、シス調節配列(例えばプロモーター配列)の転写調節を含む、発現ベクターに連結(ライゲーション)される。いくつかの実施形態では、シス調節配列は、本発明のインターフェロンの構成的発現を誘導するのに適している。いくつかの実施形態では、本発明のインターフェロンの組織特異的発現を誘導するのに適している。いくつかの実施形態では、シス形調節配列は、本発明のインターフェロンの誘導発現を誘導するのに適している。
【0084】
いくつかの実施形態では、本発明のポリペプチドを発現するポリヌクレオチドは、配列番号6、8、10、12、14、および16に記載されている通りである。
【0085】
いくつかの実施形態では、本発明とともに使用するのに適した組織特異的プロモーターとして、特定の細胞集団において機能的である配列が挙げられ、該配列として、限定されるものではないが、肝臓特異的であるアルブミン(Pinkert 他, (1987) Genes Dev. 1 :268-277]、リンパ球特異的プロモーター[Calame 他, (1988) Adv. Immunol. 43:235-275)等のプロモーター、特にT細胞リセプターのプロモーター(Winoto 他, (1989) EMBO J. 8:729-733)、および免疫グロブリン(Banerji 他 (1983) Cell 33729-740)、神経線維プロモーター(Byrne 他 (1989) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:5473-5477)等の神経特異的プロモーター、膵臓特異的プロモーター(Edlunch 他 (1985) Science 230:912-916)、又は乳腺プロモーター(米国特許第4,873,316号および欧州特許出願公報第264,166号)等の哺乳類腺特異的プロモーターが挙げられる。本発明とともに使用するのに適した誘導プロモーターとして、例えば、テトラサイクリン誘導性プロモーター(Srour, M.A., 他, 2003. Thromb. Haemost. 90: 398-405)が挙げられる。
【0086】
一実施形態では、「ポリヌクレオチド(a polynucleotide)」という語句は、RNA配列の形態で単離および提供される単鎖または二重鎖核酸配列、相補的ポリヌクレオチド配列(cDNA)、ゲノムポリヌクレオチド配列、ならびに/あるいは複合ポリヌクレオチド配列(例えば、上記の組み合わせ)を指すものである。
【0087】
一実施形態において、「相補的ポリヌクレオチド配列(complementary polynucleotide sequence)」とは、逆転写酵素または任意の他のRNA依存型DNAポリメラーゼを用いて、メッセンジャーRNAの逆転写から得られる配列のことをいう。一実施形態では、続いてこの配列を、DNAポリメラーゼを用いて、生体内(in vivo)または生体外(in vitro)で増幅させることができる。
【0088】
一実施形態では、「ゲノムポリヌクレオチド配列(genomic polynucleotide sequence)」とは、染色体に由来する(から単離された)配列のことをいい、したがって染色体の連続した部分を表す。
【0089】
一実施形態では、「複合ポリヌクレオチド配列(composite polynucleotide sequence)」とは、少なくとも部分的に相補的であり、かつ少なくとも部分的にゲノムをなす配列のことをいう。一実施形態では、複合配列として、本発明のポリペプチドをコードするのに必要ないくつかのエクソン配列と、該エクソン間に介在するいくつかのイントロン配列とを挙げることができる。一実施形態では、イントロン配列は、他の遺伝子を含む任意の供給源から供給されるものであり、典型的には保守的なスプライシングシグナル配列を含む。一実施形態では、イントロン配列として、シス活性発現調節因子が挙げられる。
【0090】
一実施形態では、本発明のポリヌクレオチドは、さらに、本発明のポリペプチドを分泌するためのシグナルペプチドをコードするシグナル配列を含む。いくつかの実施形態では、シグナル配列として、限定されるものではないが、配列番号19に記載されるIFN−β1のための内因性シグナル配列が挙げられる。別の実施形態では、該シグナル配列は、目的のポリペプチド配列に対して順番にN末端であるCTP配列に対するN末端である。例えば、該配列は(a)シグナル配列−、(b)CTP−、(c)目的の配列−、(d)任意に1つ以上の追加のCTP配列である。別の実施形態では、1つ以上のCTP配列は、目的のポリペプチド配列のシグナル配列と目的のポリペプチド配列それ自体との間に挿入され、それによって目的の野生型配列に割り込む。各々の可能性は、本発明の個々の実施形態を示す。
【0091】
一実施形態では、発現おおよび分泌に続いて、シグナルペプチドが前駆タンパク質から切り出され、成熟タンパク質となる。
【0092】
いくつかの実施形態では、本発明のポリヌクレオチドは、実施例1で説明されるように、PCR技術または当業者に公知の任意の方法もしくは手順を用いて、調製される。いくつかの実施形態では、上記手順は2つの異なるDNA配列のライゲーションをともなう(例えば、"Current Protocols in Molecular Biology", eds. Ausubel 他, John Wiley & Sons, 1992を参照せよ)。
【0093】
一実施形態では、本発明のポリヌクレオチドを発現ベクター(すなわち、核酸構成物)に挿入して該組換えペプチドの発現を可能にする。一実施形態では、本発明の発現ベクターは、このベクターを原核生物での複製およびインテグレーションに適したものにする追加の配列を含む。一実施形態では、本発明の発現ベクターは、このベクターを真核生物での複製およびインテグレーションに適したものにする追加の配列を含む。一実施形態では、本発明の発現ベクターは、このベクターを原核生物および真核生物の両方での複製およびインテグレーションに適したものにするシャトルベクターを含む。いくつかの実施形態では、クローニング・ベクターは転写開始配列および翻訳開始配列(例えばプロモーター、エンハンス)と転写終了配列および翻訳終了配列(例えばポリアデニル化シグナル)を含む。
【0094】
一実施形態では、種々の原核細胞または真核細胞を宿主発現系として用いることで、本発明のポリペプチドを発現させ得る。いくつかの実施形態では、これらのもとして、限定されるものではないが、微生物、例えば、ポリペプチドコード配列を含む組換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNA、またはコスミドDNAによって形質転換された細菌、ポリペプチドコード配列を含む組換え酵母発現ベクターで形質転換された酵母、組換えウイルス発現ベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)、タバコモザイクウイルス(TMV))に感染した、またはポリペプチドコード配列を含むTiプラスミド等の組換えプラスミド発現ベクターによって形質転換された植物細胞系が挙げられる。
【0095】
いくつかの実施形態では、本発明のポリペプチドを発現するために、非細菌発現系が用いられる(例えば、CHO細胞等の哺乳類発現系)。一実施形態では、哺乳類細胞で本発明のポリヌクレオチドを発現するために使用される発現ベクターは、CMVプロモーターおよびネオマイシン耐性遺伝子を含むpCI−DHFRベクターである。pCI−dhfrベクターの構成は、実施例1において、一実施形態にもとづいて説明される。
【0096】
いくつかの実施形態では、本発明の細菌系では、いくつかの発現ベクターを、発現されたポリペプチドを意図した使用に依存して、有利に選択することができる。一実施形態では、大量のポリペプチドが求められる。一実施形態では、高レベルのタンパク質産物を誘導するベクターが、場合によっては、細菌のペリプラズムまたはタンパク質産物が容易に精製される培地に発現産物を誘導する疎水性シグナル配列との融合物として、求められる。一実施形態では、特定の融合タンパク質を特定の切断部位によって改変することで、ポリペプチドの回収を促す。一実施形態では、そのような操作に適応可能なベクターとして、限定されるものではないが、大腸菌(E.coli)発現ベクターのpET系(Studier 他, Methods in Enzymol. 185:60-89 (1990))が挙げられる。
【0097】
一実施形態では、酵母発現系が用いられる。一実施形態では、米国特許出願第5,932,447号に記載されるように、構成的または誘導性のプロモーターを含むいくつかのベクターを酵母内で使用することができる。別の実施形態では、外来DNA配列の酵母染色体へのインテグレーションを促進するベクターが用いられる。
【0098】
一実施形態では、本発明のベクター発現は、さらに、追加のポリヌクレオチド配列を含むもので、該配列は、例えば、内部リボソーム進入部位(IRES)およびプロモーターキメラポリペプチドのゲノムインテグレーションのための配列等、単一のmRNA由来のいくつかのタンパク質の翻訳を可能にする。
【0099】
いくつかの実施形態では、哺乳類発現ベクターとして、限定されるものではないが、pcDNA3、pcDNA3.1(+/−)、pGL3、pZeoSV2(+/−)、pSecTag2、pDisplay、pEF/myc/cyto、pCMV/myc/cyto、pCR3.1、pSinRep5、DH26S、DHBB、pNMTl、pNMT41、pNMT81(これらはInvitrogenから入手可能)、pCI(Promegaから入手可能)、pMbac、pPbac、pBK−RSVおよびpBK−CMV(これらはStrategeneから入手可能)、pTRES(Clontechから入手可能)、ならびにそれらの誘導体が挙げられる。
【0100】
いくつかの実施形態では、レトロウイルス等の真核生物ウイルス由来の調節因子を含む発現ベクターが本発明によって用いられる。SV40ベクターとしてpSVT7およびpMT2が挙げられる。いくつかの実施形態では、ウシ乳頭腫ウイルス由来のベクターとして、pBV−IMTHAが挙げられ、またエプスタインバーウイルス由来のベクターとして、pHEBOおよびp205が挙げられる。他の典型的なベクターとして、pMSG、pAV009/A、pMTO10/A、pMAMneo−5、バキュロウイルスpDSVE、およびSV−40初期プロモーター、SV−40後期プロモーター、メタロチオネインプロモーター、マウス乳癌ウイルスプロモーター、ラウス肉腫ウイルスプロモーター、ポリヘドリンプロモーター、または真核細胞での発現に有効性を示す他のプロモーターの誘導下で、タンパク質の発現を可能にする任意の他のベクターが挙げられる。
【0101】
いくつかの実施形態では、組換えウイルスベクターは、水平感染および標的化特異性等の利点があることから、本発明のポリペプチドの生体内(in vivo)発現に有用である。一実施形態ではと水平感染は、レトロウイルス等の生活環に本来備わるものであり、出芽して近隣の細胞に感染する多くの子孫ウイルス粒子を単一の感染細胞が産生するプロセスである。一実施形態では、結果は広範囲が急速に感染されるようになるということで、そのほとんどが元々のウイルス粒子によって最初に感染されたものではない。一実施形態では、水平に蔓延することができないウイルスベクターを生産する。一実施形態では、この特徴は、所望の目的が局所的な数の標的細胞のみに特定の遺伝子を導入することである場合に有用となり得る。
【0102】
一実施形態では、本発明の発現ベクターを細胞に導入するために、種々の方法を用いることができる。そのような方法は、一般に、Sambrook 他, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Springs Harbor Laboratory, New York (1989, 1992)、Ausubel 他, Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Baltimore, Md. (1989)、Chang 他, Somatic Gene Therapy, CRC Press, Ann Arbor, Mich. (1995)、Vega 他, Gene Targeting, CRC Press, Ann Arbor Mich. (1995), Vectors: A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses, Butterworths, Boston Mass. (1988)、およびGilboa 他 [Biotechniques 4 (6): 504-512, 1986] に記載されており、そして、例えば、組換えウイルスベクターによる安定もしくは一時的なトランスフェクション、リポフェクション、エレクトロポレーション、および組換えウイルスベクターによる感染が挙げられる。また、陽性陰性選択法に関しては米国特許第5,464,764号および第5,487,992号を参照せよ。
【0103】
いくつかの実施形態では、ウイルス感染による核酸の導入は、リポフェクションおよびエレクトロポレーション等の他の方法よりもいくつかの利点が得られる。なぜなら、ウイルスの感染性の性質により高いトランスフェクション率が得られ得るからである。
【0104】
いくつかの実施形態では、本発明のポリペプチドを、上記した任意の適当な投与形態(例えば、生体内(in vivo)遺伝子治療)を用いて個体に対して投与される核酸構築物から発現させることもできることが、理解されよう。一実施形態では、核酸構築物を、必要に応じて、適当な遺伝子送達ビヒクル/方法(トランスフェクション、形質導入、相同組換え、その他)、および発現系を介して適当な細胞に導入し、次に改変細胞を培養により増殖させて個体に戻す(生体外(ex-vivo)遺伝子治療)。
【0105】
一実施形態では、IFNを用いる生体内(in vivo)遺伝子治療が齧歯動物等の動物モデルに試みられた。
【0106】
一実施形態では、植物発現ベクターが用いられる。一実施形態では、ポリペプチドコード配列の発現がいくつかのプロモーターによって駆動される。いくつかの実施形態では、CaMVの35SRNAおよび19SRNAプロモーター等のウイルスプロモーター(Brisson 他, Nature 310:511-514 (1984))、またはTMVに対するコートタンパク質プロモーター(Takamatsu 他, EMBO J. 6:307-311 (1987))が用いられる。別の実施形態では、RUBISCOの小サブユニット(Coruzzi 他, EMBO J. 3:1671- 1680 (1984); 及び Brogli 他, Science 224:838-843 (1984))または熱ショックプロモーター(例えば、大豆hspl7.5−Eもしくはhspl7.3−B)(Gurley 他, MoI. Cell. Biol. 6:559-565 (1986))等の植物プロモーターが用いられる。一実施形態では、Tiプラスミド、Riプラスミド、Riプラスミド、植物ウイルスベクター、直接DNA形質転換、マイクロインジェクション、エレクトロポレーション、および当業者に周知の他の技術を用いて、構築物を植物細胞に導入する。例えば、Weissbach & Weissbach (Methods for Plant Molecular Biology, Academic Press, NY, Section VIII、421-463頁 (1988))を参照されたい。当該技術分野で周知の昆虫および哺乳類宿主細胞系等の発現系もまた、本発明によって用いることができる。
【0107】
挿入されたコード配列(ポリペプチドをコード)の転写および翻訳に必要な要素を含む以外にも、本発明の発現構築物はまた、発現されたポリペプチドの安定性、生産、精製、収量、または活性を最適化するように改変された配列を含むこともできることが、理解されよう。
【0108】
いくつかの実施形態では、種々の方法を用いて、本発明の発現ベクターを宿主細胞系に導入することができる。いくつかの実施形態では、そのような方法は、一般に、Sambrook 他, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Springs Harbor Laboratory, New York (1989, 1992)、Ausubel 他, Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Baltimore, Md. (1989)、Chang 他, Somatic Gene Therapy, CRC Press, Ann Arbor, Mich. (1995)、Vega 他, Gene Targeting, CRC Press, Ann Arbor Mich. (1995), Vectors: A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses, Butterworths, Boston Mass. (1988)、およびGilboa 他 [Biotechniques 4 (6): 504-512, 1986] に記載されており、さらには、例えば、組換えウイルスベクターによる安定なもしくは一時的なトランスフェクション、リポフェクション、エレクトロポレーション、および組換えウイルスベクターによる感染が挙げられる。また、陽性陰性選択法に関しては米国特許第5,464,764号および第5,487,992号を参照せよ。
【0109】
いくつかの実施形態では、組換えペプチドの大量発現を可能にする有効な条件下で、形質転換細胞を培養する。いくつかの実施形態では、有効な培養条件として、限定されるものではないが、タンパク質産生を可能にする有効な培地、バイオリアクター、温度、pH、および酸素条件が挙げられる。一実施形態では、有効な培地とは、本発明の組換えポリペプチドを産生するために細胞が培養される任意の培地のことをいう。いくつかの実施形態では、培地は一般に、同化炭素、窒素、およびリン酸塩源と、適当な塩類、ミネラル、金属、ならびに他の栄養素、例えばビタミンを含む。いくつかの実施形態では、本発明の細胞は、従来の発酵バイオリアクター、振とうフラスコ、試験管、マイクロタイター皿、およびペトリ皿で培養することができる。いくつかの実施形態では、培養は、組換え細胞にとって適当な温度、pH、および酸素含有量で、おこなわれる。いくつかの実施形態では、培養条件は、当業者の専門知識の範囲内にある。
【0110】
いくつかの実施形態では、生産のために使用されるベクターおよび宿主系に応じて、本発明の結果として得られるポリペプチドは、組換え細胞内に残留、発酵培地に分泌、細胞膜間の空間(例えば、大腸菌(E. coli)のペリプラズム空間)に分泌、または細胞もしくはウイルス膜の外側表面上に保持される。
【0111】
一実施形態では、培地中で所定の時間後、組換えポリペプチドの回収をおこなう。
【0112】
一実施形態では、本明細書中で使用される「組換えポリペプチドの回収(recovering the recombinant polypeptide)」という語句は、ポリペプチドを含む発酵培地全体を回収することをいい、分離または精製という追加のステップを意味する必要はない。
【0113】
一実施形態では、本発明のポリペプチドの精製は、種々の標準的タンパク質精製技術、例えば、限定されるものではないが、アフィニティクロマトグラフィ、イオン交換クロマトグラフィ、ろ過、電気泳動法、疎水性相互作用クロマトグラフィ、ゲルろ過クロマトグラフィ、逆相クロマトグラフィ、コンカナバリンAクロマトグラフィ、クロマトフォーカシング、および差別的可溶化を用いて、おこなわれる。
【0114】
一実施形態では、回収を促進するために、発現されたコード配列を操作して、本発明のポリペプチドおよび融合された切断可能な部分をコードするようにする。別の実施形態では、ポリペプチドがアフィニティクロマトグラフィ(例えば、切断可能な部分に特異的なカラム上での固定化)によって容易に単離し得るように、融合タンパク質を設計することができる。一実施形態では、切断部位が、ポリペプチドと切断可能部位との間に作られ、そして該ポリペプチドを、この部位で融合タンパク質を特異的に切断する適当な酵素または試薬で処理することにより、クロマトグラフィーカラムから放出させることができる(例えば、Booth 他, Immunol. Lett. 19:65-70 (1988); 及び Gardella 他, J. Biol. Chem. 265:15854-15859 (1990)を参照せよ)。
【0115】
一実施形態では、本発明のポリペプチドは「実質的に純粋な(substantially pure)」形態で回収される。
【0116】
一実施形態では、「実質的に純粋な」という語句は、本明細書に開示される用途でのタンパク質の有効利用を可能にさせる純度のことを指す。
【0117】
一実施形態では、本発明のポリペプチドはまた、生体外(in vitro)発現系を用いて、合成することができる。一実施形態では、生体外(in vitro)合成方法は、当該技術分野で周知であり、そして、この系を構成する成分は市販されている。
【0118】
いくつかの実施形態では、組換えポリペプチドを合成および精製する。該組換えポリペプチドの治療有効性を生体内(in vivo)および生体外(in vivo)で試験することができる。一実施形態では、本発明の組換えIFNポリペプチドの結合活性を、実施例2〜6および8〜9に記載される種々のアッセイを用いて、確認することができる。
【0119】
別の実施形態では、IFNを含む本明細書中に記載されるポリペプチド並びに該ポリペプチドを含む医薬組成物を用いて、毛様細胞性白血病、悪性黒色腫、カポジ肉腫、膀胱癌、慢性骨髄性白血病、腎臓癌、カルチノイド腫瘍、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、および皮膚癌等の癌を治療する。
【0120】
別の実施形態では、IFNを含む本発明のポリペプチド並びに該ポリペプチドを含む医薬組成物を用いて、慢性C型肝炎(CHC)、尖圭コンジローム(CA)、慢性B型肝炎、濾胞状非ホジキンリンパ腫、多発性硬化症、慢性肉芽腫症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)、肺線維症骨関節炎、および骨粗鬆症を罹患した被験体を治療する。
【0121】
別の実施形態では、IFNα−2aを含む本発明のポリペプチド並びに該ポリペプチドを含む医薬組成物を、毛様細胞性白血病(HCL)、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連カポジ肉腫(KS)、慢性期フィラデルファア(Ph)染色体陽性慢性骨髄性白血病(CML)、および慢性C型肝炎(CHC)に適用される。IFNα−2a投与量は、その適用により変わる。別の実施形態では、抗腫瘍性免疫賦活剤および抗ウイルス剤としてのIFNα−2aの有効性が確立されている。
【0122】
別の実施形態では、IFNα−2bを含む本発明のポリペプチド並びに該ポリペプチドを含む医薬組成物は、HCL、AIDS関連カポジ肉腫、およびCHCに適用される。それはまた、尖圭コンジローム(CA)、慢性B型肝炎、悪性黒色腫、および濾胞状非ホジキンリンパ腫に適用される。IFNα−2b投与量は、その用途の適用により変わる。
【0123】
別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、0.1ないし5mlの溶液中1ないし90マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、0.1ないし5mlの溶液中1ないし50マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、0.1ないし5mlの溶液中1ないし25マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、0.1ないし5mlの溶液中50ないし90マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、0.1ないし5mlの溶液中10ないし50マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、週に一回、筋肉内(IM)注射により、0.1ないし5mlの溶液中1ないし90マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、週に二回、筋肉内(IM)注射により、0.1ないし5mlの溶液中1ないし90マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、週に三回、筋肉内(IM)注射により、0.1ないし5mlの溶液中1ないし90マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、二週毎に一回、筋肉内(IM)注射により、0.1ないし5mlの溶液中1ないし90マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、17日毎に一回、筋肉内(IM)注射により、0.1ないし5mlの溶液中1ないし90マイクログラムの用量で投与される。別の実施形態では、IFNβを含む本発明のポリペプチドは、19日毎に一回、筋肉内(IM)注射により、0.1ないし5mlの溶液中1ないし90マイクログラムの用量で投与される。Assaf−DoesこのパラグラフはIVおよびSC投与を含む。
【0124】
別の実施形態では、本発明のポリペプチドは組換えIFNを含む。別の実施形態では、本発明のポリペプチドは組換えIFN−βを含む。別の実施形態では、本発明のポリペプチドは組換えIFN−αを含む。別の実施形態では、種々の組換えIFNが当業者に公知である。
【0125】
別の実施形態では、分子量が50,000ダルトン未満のタンパク質薬物(例えばインターフェロン)は、一般に、数時間の短い循環半減期を有する、生体内(in vivo)では短命な種である。別の実施形態では、一般に皮下投与経路によって血液循環にゆっくりと放出される。別の実施形態では、本発明のCTP修飾ポリペプチドは、分子量が50,000ダルトン未満のタンパク質薬物(例えばインターフェロン)の半減期を延ばす。別の実施形態では、本発明のCTP修飾ポリペプチドは、インターフェロンが長期間にわたってその薬効を発揮する事を可能にする。
【0126】
別の実施形態では、IFNを含むCTP修飾ポリペプチドの免疫原性が単離IFNタンパク質に等しい。別の実施形態では、IFNを含むCTP修飾ポリペプチドの免疫原性が単離IFNタンパク質に匹敵する。別の実施形態では、IFNを含むCTP修飾ポリペプチドは、単離IFNタンパク質と同等の活性がある。別の実施形態では、IFNを含むCTP修飾ポリペプチドは、単離IFNタンパク質よりも活性がある。別の実施形態では、IFNを含むCTP修飾ポリペプチドは、分解に対するIIFN保護を最大化する一方で、生物活性の減少を最小限にする。
【0127】
別の実施形態では、本発明のポリペプチドそれ自体を個体に提供することができる。一実施形態では、本発明のポリペプチドを、該ポリペプチドが医薬的に許容し得る担体と混合されている医薬組成物の一部として、個体に提供することができる。
【0128】
別の実施形態では、「医薬組成物(pharmaceutical composition)」とは、本明細書に記載される1種類以上の有効成分と生理学上適切な担体および賦形剤等の他の化学成分との製剤のことをいう。医薬組成物の目的は、生物への化合物の投与を促進することである。
【0129】
別の実施形態では、「有効成分(active ingredient)」とは、生物学的作用を担う、目的のポリペプチド配列のことをいう。
【0130】
別の実施形態では、この発明の組成物のいずれも、任意の形態で、目的のタンパク質に結合した少なくとも2つのCTP配列を含む。一実施形態では、本発明は複合製剤を提供する。一実施形態では、「複合製剤(a combined preparation)」は、上記に定義される組み合わせパートナーが、独立してに投薬、または異なる量の組み合わせパートナーとの異なる一定の組み合わせの使用によって、すなわち同時に、並行して、別々に、または連続して、投薬され得るという意味で、特に、「複数のパーツからなるキット(kit of parts)」を定義する。いくつかの実施形態では、その結果、複数のパーツからなるキットの該パーツは、例えば、同時に、または日時をずらして、すなわち、複数のパーツからなるキットの任意のパーツを異なる時点で、そして等しい時間間隔または異なる時間間隔で、投与することができる。組み合わせパートナーの総量の割合、いくつかの実施形態で、複合成分製剤として投与することができる。一実施形態では、例えば、当業者によって容易になされるように、治療されるべき患者母集団の必要性、または特定の疾患、疾患の重症度、年齢、性、または体重により必要性が異なりうる一人の患者の必要性に対処するために、複合成分製剤は多様であり得る。
【0131】
別の実施形態では、同義的に使用される「生理学的に許容し得る担体(physiologically acceptable carrier)」および「医薬的に許容し得る担体(pharmaceutically acceptable carrier)」という語句は、生物に対して著しい刺激を生ずることがなく、かつ投与された化合物の生物活性および特性を無効にすることのない担体または希釈剤を指す。アジュバントはこれらの語句のもとに包含される。一実施形態では、医薬的に許容し得る担体に含まれる成分の1つは、例えば、有機または水性の培地で広範囲の溶解性を持つ生体適合性ポリマーであるポリエチレングリコール(PEG)であり得る(Mutter 他 (1979))。
【0132】
別の実施形態では、「賦形剤(excipient)」とは、有効成分の投与をさらに促進するために医薬組成物に加えられる不活性の物質のことをいう。一実施形態ではと賦形剤として、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖類およびデンプンの類、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、およびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0133】
薬物の処方および投与に関する技術は、本明細書中に参照により組み込まれる"Remington's Pharmaceutical Sciences," Mack Publishing Co., Easton, PA(最新版)に見出される。
【0134】
別の実施形態では、適当な投与経路として、例えば、経口、直腸、経粘膜、経鼻、腸、あるいは非経口の送達、例えば筋肉内、皮下および髄内注射、並びに髄腔内、直接脳室内、静脈内、腹腔内、鼻腔内、または眼球内注射が挙げれられる。
【0135】
別の実施形態では、製剤の投与を全身よりはむしろ局所的に、例えば、患者身体の特定の領域に製剤を注射することで、おこなう。
【0136】
この発明によって、投与量範囲の種々の実施形態を検討する。本発明のポリペプチドの投与量は、一実施形態では、0.005〜10mg/日の範囲内である。別の実施形態では、投与量は0.005〜5mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.01〜10mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.1〜10mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.01〜5mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.001〜0.01mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.001〜0.1mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.1〜0.5mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.5〜1mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.2〜1mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.8〜3mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は1〜5mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は5〜10mg/日の範囲内である。別の実施形態では、投与量は8〜15mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は10〜20mg/日の範囲内である。別の実施形態では、投与量は20〜40mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は40〜60mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は50〜100mg/日の範囲内である。別の実施形態では、投与量は1〜20mg/日の範囲内である。別の実施形態では、投与量は0.1〜50mg/日の範囲内にある。別の実施形態では、投与量は0.05〜50mg/日の範囲内にある。
【0137】
一実施形態では、投与量は0.01mg/日である。別の実施形態では、投与量は0.1mg/日である。別の実施形態では、投与量は1mg/日である。別の実施形態では、投与量は0.5mg/日である。別の実施形態では、投与量は0.05mg/日である。別の実施形態では、投与量は2mg/日である。別の実施形態では、投与量は10mg/日である。別の実施形態では、投与量は20mg/日である。別の実施形態では、投与量は5mg/日である。
【0138】
別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/2日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/3日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/4日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/5日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/6日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/週である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/9日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/11日である。別の実施形態では、投与量は1〜90マイクログラムmg/14日である。
【0139】
別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/2日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/3日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/4日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/5日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/6日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/週である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/9日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/11日である。別の実施形態では、投与量は10〜50マイクログラムmg/14日である。
【0140】
経口投与は、一実施形態において、錠剤、カプセル、トローチ剤、チュアブル錠、懸濁液、乳剤などから構成される単位投与形態を含む。そのような単位投与形態は、本発明の所望の化合物ポリペプチドの安全かつ有効な量を含む。経口投与の単位投与形態の調製に適した医薬的に許容し得る担体は、当該技術分野で周知である。いくつかの実施形態では、錠剤は一般に、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトース、およびセルロース等の不活性の希釈剤;スターチ、ゼラチン、および蔗糖等の結合剤;スターチ、アルギン酸、およびクロスカメロース(croscarmelose)等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、および滑石等の滑剤として、従来の医薬的適合性のあるアジュバントを含む。一実施形態では、粉末混合物の流動率を改善するために二酸化ケイ素等の流動促進剤を用いることができる。一実施形態では、外観を目的としてFD&C染料等の着色剤を添加することができる。アスパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミント、および果実着香料等の甘味料および香料は、チュアブル錠用の有用なアジュバントである。カプセルは、典型的には上に開示された1つ以上の固形希釈剤を含む。いくつかの実施形態では、担体成分の選択は、味、コスト、および保存安定性等の二次的な考慮すべき事柄に依存する。それは本発明の目的にとっては重要な意味を持つものではなく、当業者によって容易になし得る。
【0141】
一実施形態では、経口投与形態はあらかじめ定められた放出特性を有する。一実施形態では、本発明の経口投与形態は、持続放出(extended release)の錠剤、カプセル、トローチ剤、またはチュアブル錠を含む。一実施形態では、本発明の経口投与形態は、徐放性(slow release)の錠剤、カプセル、トローチ剤、またはチュアブル錠を含む。一実施形態では、本発明の経口投与形態は、即時放出性(immediate release)の錠剤、カプセル、トローチ剤、またはチュアブル錠を含む。一実施形態では、経口投与形態は、当業者に公知の通り、医薬有効成分の所望の放出特性によって配合される。
【0142】
経口組成物は、いくつかの実施形態では、液溶体、乳剤、懸濁液などを含む。いくつかの実施形態では、そのような組成物の調製に適した医薬的に許容し得る担体は、当該技術分野において周知である。いくつかの実施形態では、液体の経口組成物は、所望の化合物または所望の複数の化合物を約0.001%ないし約0.933%を含み、あるいは別の実施形態では、約0.01%ないし約1%含む。
【0143】
いくつかの実施形態では、本発明の方法で使用される組成物は、溶液または乳剤を含むものであり、いくつかの実施形態では、局所的鼻腔内投与を意図して、安全かつ有効な量の本発明の化合物と任意の他の化合物とを含む水溶液または乳剤である。いくつかの実施形態では、組成物は、対象化合物を約0.001%ないし約10.0%w/v、より好ましくは約00.1%ないし約2.0含み、該組成物は鼻腔内経路による該化合物の全身送達に用いられる。
【0144】
別の実施形態では、医薬組成物は、液状製剤の静脈内、動脈内または筋肉内注射によって、投与される。いくつかの実施形態では、液剤として、溶液、懸濁液、分散液、乳剤、オイルなどが挙げられる。一実施形態では、医薬組成物は、静脈内投与され、したがって静脈内投与に適した形態で製剤化される。別の実施形態では、医薬組成物は、動脈内投与され、したがって動脈内投与に適した形態で製剤化される。別の実施形態では、医薬組成物は、筋肉内投与され、したがって筋肉内投与に適した形態で製剤化される。
【0145】
更に、別の実施形態では、医薬組成物は、体表面に局所的に投与され、したがって局所投与に適した形態で製剤化される。適当な局所製剤として、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤(ローション剤)、ドロップなどが挙げられる。局所投与に関しては、本発明の化合物を、追加の適当な治療剤または複数の治療剤と併用し、医薬担体とともに、または該医薬担体なしに、生理学的に許容される希釈剤での溶液、懸濁液、または乳剤として、調製、および適用する。
【0146】
一実施形態では、本発明の医薬組成物は、当該技術分野で周知のプロセスによって、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製(dragee-making)、湿式粉砕(levigating)、乳化、カプセル化、封入(entrapping)、または凍結乾燥プロセスを用いて、製造される。
【0147】
一実施形態では、本発明にもとづいて使用される医薬組成物は、医薬的に使用し得る製剤に有効成分を加工するのを促進する賦形剤および助剤を含む一種類以上の生理学的に許容される担体を用いて、従来の方法で製剤化される。一実施形態では、製剤化は、選択される投与経路に依存する。
【0148】
一実施形態では、本発明の注射可能物質(injectables)を水溶液で製剤化する。一実施形態では、本発明の注射可能物質を、ハンクス液、リンガー液、または生理食塩緩衝液等の生理学的適合性のある緩衝液で製剤化する。いくつかの実施形態では、経粘膜投与については、通過すべき障壁に対して適当な浸透剤が製剤に用いられる。そのような浸透剤は、当該技術分野で一般に知られている。
【0149】
一実施形態では、本明細書中に記載の製剤は、一般に非経口投与(ボーラス注入もしくは持続点滴注入等)用に処方され、いくつかの実施形態では、注入用の製剤は、単位投与形態、例えば必要に応じて防腐剤とともに、アンプルまたは多重投薬容器内に含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は油性もしくは水性のビヒクルでの懸濁液、溶液、または乳剤であり、懸濁化剤、安定剤、および/または分散剤等の製剤化剤を含む。
【0150】
いくつかの実施形態では、組成物はまた、に塩化ベンザルコニウムおよびチメロサール等の防腐剤;エデト酸ナトリウム等のキレート剤;リン酸塩、クエン酸塩、および酢酸塩等の緩衝液;塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、マンニトール等の等張化剤;アスコルビン酸、アセチルシスチン、二亜硫酸ナトリウム等の酸化防止剤;芳香剤;例えばセルロースおよびその誘導体等のポリマーである粘度調節剤;ならびにポリビニルアルコール、さらには必要に応じてこれらの水性組成物のpHを調節するための酸および塩基が挙げられる。いくつかの実施形態では、組成物はまた、局所麻酔薬または他の活性成分を含む。組成物はスプレー、ミスト、液滴などとして用いることができる。
【0151】
いくつかの実施形態では、非経口投与用医薬組成物として、水溶性の形態になった活性製剤の水溶液が挙げられる。さらに、いくつかの実施形態では、活性成分の懸濁液を適当な油性または水性の注射懸濁液として調製する。いくつかの実施形態では、適当な脂肪親和性溶媒として、ゴマ油等の脂肪油、またはオレイン酸エチル、トリグリセリド、もしくはリポソーム等の合成脂肪酸エステルが挙げられる。水性の注入懸濁液は、いくつかの実施形態では、懸濁液の粘度を高める物質、例えばカルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランを含む。別の実施形態では、この懸濁液はまた、適当な安定剤または薬剤を含むもので、これらは有効成分の可溶性を高めることで、高濃縮の溶液の調製を可能にする。
【0152】
別の実施形態では、活性化合物をビヒクル、特にリポソームによって送達することができる(Langer, Science 249:1527-1533 (1990); Treat 他, Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancerにおいて, Lopez-Berestein and Fidler (編), Liss, New York, 353-365頁 (1989); Lopez-Berestein、同書、317-327頁を参照せよ; 概ね同書を参照せよ)。
【0153】
別の実施形態では、制御放出系で送達される医薬組成物は、静脈注入、移植可能な浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソーム、または他の投与形態用に製剤化される。一実施形態では、ポンプが用いられる(Lager、上掲;Sefton, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201 (1987); Buchwald 他, Surgery 88:507 (1980); Saudek 他, N. Engl. J. Med. 321 :574 (1989)を参照せよ)。別の実施形態では、ポリマー材料を用いることができる。さらに別の実施形態では、制御放出系を治療標的(例えば、脳)の近位に置くことができ、したがって全身投薬量の一部分だけが必要とされる(例えば、Goodson, Medical Applications of Controlled Releaseにおいて、上掲、第2巻、 115-138頁(1984)を参照せよ)。他の制御放出系については、Lngerの総説で議論されている(Science 249:1527-1533 (1990))。
【0154】
いくつかの実施形態では、有効成分は、使用の前に、適当なビヒクル(例えば、滅菌かつ非発熱性の水をベースとした溶液)とともに構成されることを目的として、粉末形態にある。いくつかの実施形態では、組成物は、噴霧および吸入投与用に製剤化される。別の実施形態では、組成物は、噴霧手段が取り付けられた容器に含有される。
【0155】
一実施形態では、例えば従来の坐薬基剤(ココアバターまたは他のグリセリド等)を用いて、本発明の製剤を直腸用の組成物(例えば、坐薬または持続性浣腸剤)に製剤化する。
【0156】
いくつかの実施形態では、本発明との関連での使用に適した医薬組成物として、意図した目的を達成するのに有効な量で活性成分が含まれる組成物が挙げられる。いくつかの実施形態では、治療上有効な量は、疾患の症状を予防、軽減、または改善するため、あるいは処置を受けている被験体の生存率を伸ばすために有効な有効成分の量を意味する。
【0157】
一実施形態では、治療上有効な量の決定は十分に当業者の能力範囲内にある。
【0158】
組成物はまた、塩化ベンザルコニウムおよびチメロサール等の防腐剤;エデト酸ナトリウム等のキレート剤;リン酸塩、クエン酸塩、および酢酸塩等の緩衝液;塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、マンニトール等の等張化剤;アスコルビン酸、アセチルシスチン、二亜硫酸ナトリウム等の酸化防止剤;芳香剤;例えばセルロースおよびその誘導体等のポリマーである粘度調節剤;ならびにポリビニルアルコール、さらには必要に応じてこれらの水性組成物のpHを調節するための酸および塩基が挙げられる。組成物はまた、局所麻酔薬または他の活性成分を含む。組成物はスプレー、ミスト、液滴等として用いることができる。
【0159】
医薬的に許容し得る担体またはその成分として働く物質のいくつかの例は、ラクトース、グルコース、および蔗糖等の糖類;コーンスターチおよびジャガイモ澱粉等の澱粉;カルボキシルメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、およびメチルセルロース等のセルロースおよびその誘導体;トラガント末;麦芽;ゼラチン;滑石;ステアリン酸およびステアリン酸マグネシウム等の固体潤滑剤;硫酸カルシウム;落花生油、綿実油、胡麻油、オリーブオイル、トウモロコシ油、およびカカオ脂等の植物油;プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコール等の多価アルコール;アルギン酸;Tween(登録商標)等級の乳化剤等の乳化剤;ラウリル硫酸ナトリウム等の湿潤剤;着色剤;香料;錠剤化剤、安定剤;酸化防止剤;防腐剤;非発熱性水;等張の食塩水;およびリン酸緩衝液である。化合物とともに用いられる医薬的に許容し得る担体の選択は、化合物が投与される方法によって基本的に決まる。一実施形態では、もし対象化合物が注射される場合、医薬的に許容される担体は、血液適合性懸濁剤を有する滅菌かつ生理的塩類であり、そのpHは約7.4に調節されている。
【0160】
さらに、上記組成物はさらに、結合剤(例えばアカシアゴム、コーンスターチ、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ジャガイモ澱粉、アルギン酸、二酸化ケイ素、クロスカメロースナトリウム、クロスポピドン(crospovidone)、グアーガム、デンプングリコール酸ナトリウム)、種々のpHおよびイオン強度の緩衝液(例えばTris−HCL、酢酸塩、リン酸塩)、表面への吸着を防ぐためのアルブミンもしくはゼラチン等の添加剤、ヒドロキシアニソール表面、洗浄剤(例えばTween20、Tween80、PluronicF68、胆汁酸塩)、プロテアーゼ阻害剤、界面活性剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)、透過促進剤、可溶化剤(例えばグリセロール、ポリエチレングリセロール)、酸化防止剤(例えばアスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール)、安定剤(例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、増粘剤(例えば、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、エチルセルロース、グアーガム)、甘味料(例えば、アスパルテーム、クエン酸)、防腐剤(例えば。チメロサール、ベンジルアルコール、パラオキシ安息香酸エステル類)、滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動助剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(例えば、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル)、乳化剤(例えば、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム)、ポリマー被膜(例えば、ポロキサマーもしくはポロキサミン)、コーティング剤および膜形成剤(例えば、エチルセルロース、アクリル酸塩、ポリメタクリレート)、ならびに/またはアジュバントを含む。
【0161】
シロップ剤、エリキシル剤、乳剤および懸濁液用担体の典型的な成分として、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、蔗糖液、ソルビトール、および水が挙げられる。懸濁液については、典型的な懸濁化剤として、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、セルロース(例えばAvicel(登録商標)RC−591)、トラガント、およびアルギン酸ナトリウムが挙げられる。典型的な湿潤剤として、レシチンおよびポリエチレンオキシドソルビタン(例えばポリソルベート80)が挙げられる。典型的な防腐剤として、メチルパラベンおよび安息香酸ナトリウムが挙げられる。別の実施形態では、経口液状組成物もまた、一種類以上の成分、例えば上記の甘味料、香料、および着色剤を含む。
【0162】
組成物はまた、高分子化合物(例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒドロゲル、その他)の特定の製剤中または該製剤上に、あるいはリポソーム、マイクロエマルジョン、ミセル、単層、または多層のベヒクル、赤血球ゴースト、またはスフェロプラスト上に、活性物質を取り込むことを含む。そのような組成物は、身体の状態、溶解性、安定性、生体内(in vivo)放出速度、および生体内(in vivo)クリアランス率に影響を及ぼす。
【0163】
本発明でさらに理解されるものは、ポリマー(例えば、ポロキサマーまたはポロキサミン)で被覆された特定の組成物と、組織特異的受容体、リガンド、または抗原に対する抗体に結合した化合物、あるいは組織特異的受容体のリガンドに結合した化合物である。
【0164】
いくつかの実施形態では、化合物は、水溶性ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの共重合体、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、またはポリプロピレンの共有結合によって、修飾される。別の実施形態では、修飾化合物は、対応する未修飾の化合物よりも、実質的により長い静脈注射後の血中半減期を示す。一実施形態では、修飾はまた、水溶液中の化合物の溶解性を高め、凝集を取り除き、化合物の物理的および化学的安定性を高め、さらに化合物の免疫原性および反応性を著しく減少させる。別の実施形態では、未修飾の化合物よりもより少ない頻度またはより少ない投薬量でそのようなポリマー化合物付加物(abduct)を投与することによって、所望の生体内(in vivo)生物活性が達成される。
【0165】
いくつかの実施形態では、有効量または投薬量の調合は、生体外(in vitro)分析から最初に判断することができる。一実施形態では、投薬量を動物モデルで定めることができ、そしてそのような情報をヒトにおいて有用な投薬量をより正確に決定するために用いることができる。
【0166】
一実施形態では、本明細書中に記載した有効成分の毒性及び治療効力は、生体外(in vitro)で、細胞培養で、または実験動物で、標準的な医薬手順によって決定することができる。一実施形態では、これら生体外(in vitro)および細胞培養アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトでの使用のための投与量の範囲を定める場合に用いることができる。一実施形態では、投与量は、用いられる投与形態または利用される投与経路に応じて多様である。一実施形態では、正確な処方、投与形態、および投与量は、患者の状態を鑑みて個々の医師によって選択され得る(例えば、Fingl, 他, (1975) The Pharmacological Basis of Therapeutics、1章、1頁を参照せよ)。
【0167】
一実施形態では、処置すべき状態の重症度および反応性に依存して、数日から数週間で終わる処置の過程で、治癒がなされるまで、もしくは疾患状態が減退するまで、投薬を単回投与または複数回投与とすることができる。
【0168】
一実施形態では、投与される組成物の量は、もちろん、処置すべき被験体、苦痛の重症度、投与の方法、処方する医師の判断等に依存する。
【0169】
一実施形態では、適合性医薬担体に配合された本発明の製剤を含む組成物についてもまた、調製され、適当な容器に入れられ、さらに、適応症状の処置に関するラベルをつけられる。
【0170】
別の実施形態では、本明細書中に記載のポリペプチドは全身投与により投与される。別の実施形態では、本明細書中に記載のポリペプチドは、静脈内注射、筋肉内注射、または皮下注射によって投与される。別の実施形態では、本明細書に記載のポリペプチドを、複合有機賦形剤および安定剤、例えば、非イオン性界面活性剤(すなわち、サーファクタント)、種々の糖類、有機ポリオール、および/またはヒト血清アルブミンとともに凍結乾燥された(すなわち、フリーズドライされた)製剤である。別の実施形態では、医薬組成物は、注射用の滅菌水に入った上記の凍結乾燥ポリペプチドを含む。別の実施形態では、医薬組成物は、注射用の滅菌PBSに入った上記の凍結乾燥ポリペプチドを含む。別の実施形態では、医薬組成物は、注射用の滅菌0.9%NaClに入った上記の凍結乾燥ポリペプチドを含む。
【0171】
別の実施形態では、医薬組成物は、本明細書中に記載されるポリペプチドと、複合担体(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリオール、糖類、陰イオン性界面活性安定剤)とを含む。例えば、WO89/10756(Hara他、ポリオールおよびp−オキシ安息香酸エステルを含む)。別の実施形態では、医薬組成物は、本明細書中に記載されるポリペプチドと、ラクトビオン酸と、酢酸塩/グリシン緩衝液とを含む。別の実施形態では、医薬組成物は、本明細書に記載されるポリペプチドと、水中におけるインターフェロン組成物の溶解性を高めるアルギニンまたはグルタメート等のアミノ酸とを含む。別の実施形態では、医薬組成物は、本明細書中に記載される凍結乾燥ポリペプチド、グリシンまたはヒト血清アルブミン(HSA)、緩衝液(例えば、酢酸塩)、および等張剤(例えば、NaCl)を含む。別の実施形態では、医薬組成物は、本明細書中に記載される凍結乾燥されたポリペプチドおよびリン酸緩衝液、グリシン、ならびにHSAを含む。
【0172】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、pHが4ないし7.2の間にある緩衝液に入れられた場合に安定化する。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、いくつかの例ではアミノ酸を安定剤として用いることで安定化され、いくつかの例では塩(もしアミノ酸が帯電した側鎖を含まない場合)によって安定化される。
【0173】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、アミノ酸である安定剤を約0.3質量%ないし5質量%含む液状組成物である。
【0174】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、投薬精度および製品安定性を提供する。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、注射用途で使用される生物学的活性があり、かつ安定な液剤を提供する。別の実施形態では、医薬組成物は、本明細書中に記載される非凍結乾燥ポリペプチドを含む。
【0175】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、投与に先立つ保存および出荷を容易にする液体状態で長時間にわたる保存を可能にする液剤を提供する。
【0176】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、マトリクス材として、固形状の脂質を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む注射可能な医薬組成物は、マトリクス材として固形状の脂質を含む。別の実施形態では、噴霧凝固による脂質微粒子の生産は、Speiser(Speiser and al., Pharm. Res. 8 (1991) 47-54)に説明されており、その後に経口投与用の脂質ナノペレットが続く(Speiser欧州特許第0167825号(1990))。別の実施形態では、使用される脂質は、身体にとって耐容性良好である(例えば、非経口栄養用の乳剤中にある脂肪酸から構成されるグリセリド)。
【0177】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、リポソームの形をしている(J. E. Diederichs and al., Pharm./nd. 56 (1994) 267- 275)。
【0178】
別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、高分子微粒子を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む注射可能な医薬組成物は、高分子微粒子を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、ナノ粒子を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、リポソームを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、脂質乳剤を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、マイクロスフェアを含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、脂質ナノ粒子を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、両親媒性脂質を含む脂質ナノ粒子を含む。別の実施形態では、本明細書中に記載されるポリペプチドを含む医薬組成物は、薬物、脂質マトリックス、および界面活性剤を含む脂質ナノ粒子を含む。別の実施形態では、脂質マトリックスは、モノグリセリド含有量が少なくとも50%w/wである。
【0179】
一実施形態では、本発明の組成物は、有効成分を含む1回以上の単位投与形態を含むパック、ディスペンサー装置、例えばFDAが認可したキットに入れられている。一実施形態では、該パックは、例えば、金属箔またはプラスチック箔、例えばプリスターパックから構成される。一実施形態では、上記パックまたはディスペンサー装置には、投与に関する指示書が添付される。一実施形態では、パックまたはディスペンサーは、医薬の製造、使用、または販売を規制する政府機関により規定された形態の容器に関連付けられた注意書きが付されており、この注意書きは、組成物の形態またはヒトもしくは家畜に対する投与に係わる機関による承認を反映する。一実施形態では、そのような注意書きは、処方薬または検査合格品インサートについて米国食品薬品局(U.S. Food and Drug Administration)によって承認された標識付けである。
【0180】
一実施形態では、各々の薬剤そのものによる処置と比較して、治療効果の改善が達成されるように、本発明のポリペプチドを追加の活性剤と一緒に個体に投与することができることがわかる。別の実施形態では、併用療法に関連する副作用に抗するために、対策(例えば、補助剤の投薬および選択)をおこなう。
【0181】
本発明のさらなる目的、利点、および新規な特徴は、限定することを意図したものではない以下の実施例を検討することで、当業者に明らかになろう。また、上記に描写され、かつ以下の特許請求の範囲で請求される本発明の種々の実施形態および形態の各々は、以下の実施例によって実験的に支持されることがわかる。
【0182】
実施例
【0183】
一般に、本明細書中で使用する命名法および本発明で利用する検査法には、分子技術、生化学的技術、微生物学的技術および組換えDNA技術が含まれる。そのような技術は、文献中で詳細に説明されている。例えば、"Molecular Cloning: A laboratory Manual" Sambrook 他., (1989); "Current Protocols in Molecular Biology" I-III巻 Ausubel, R. M.,編 (1994);Ausubel 他 "Current Protocols in Molecular Biology", John Wiley and Sons, Baltimore, Maryland (1989);Perbal, "A Practical Guide to Molecular Cloning", John Wiley & Sons, New York (1988);Watson 他 "Recombinant DNA", Scientific American Books, New York; Birren 他 (編) "Genome Analysis: A Laboratory Manual Series", 1-4巻, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York (1998); 米国特許第4,666,828号、第4,683,202号、第4,801,531号、第5,192,659号、および第5,272,057号に記載されている方法論;"Cell Biology: A Laboratory Handbook", I-III巻 Cellis, J. E., 編 (1994); Freshney による"Culture of Animal Cells - A Manual of Basic Technique" , Wiley-Liss, N. Y. (1994), 第3版; "Current Protocols in Immunology" I-III巻 Coligan J. E., 編 (1994); Stites 他 (編), "Basic and Clinical Immunology" (第8版), Appleton & Lange, Norwalk, CT (1994); Mishell and Shiigi (編), "Selected Methods in Cellular Immunology", W. H. Freeman and Co., New York (1980)を参照されたし;利用可能な免疫測定法は、特許および科学文献に広範囲に記述されており、例えば、米国特許第3,791,932号、第3,839,153号、第3,850,752号、第3,850,578号、第3,853,987号、第3,867,517号、第3,879,262号、第3,901,654号、第3,935,074号、第3,984,533号、第3,996,345号、第4,034,074号、第4,098,876号、第4,879,219号、第5,011,771号、および第5,281,521号;"Oligonucleotide Synthesis" Gait, M. J., 編 (1984); "Nucleic Acid Hybridization" Hames, B. D., 及び Higgins S. J., 編 (1985); "Transcription and Translation" Hames, B. D., 及び Higgins S. J., 編 (1984); "Animal Cell Culture" Freshney, R. L, 編 (1986); "Immobilized Cells and Enzymes" IRL Press, (1986); "A Practical Guide to Molecular Cloning" Perbal, B., (1984) 及び "Methods in Enzymology" 1-317巻, Academic Press; "PCR Protocols: A Guide To Methods And Applications", Academic Press, San Diego, CA (1990); Marshak 他, "Strategies for Protein Purification and Characterization - A Laboratory Course Manual" CSHL Press (1996)を参照されたし;これらのものすべてを参照により組み込む。他の一般的な参考文献については、この書類の全体にわたって提供されている。
【0184】
実施例1: hIFNβ−CTP変異体の構築
【0185】
hIFNβ−CTP変異体の構築:hCGのベータサブユニットのC末端ペプチド(CTP)を含むカセット遺伝子を、ヒトIFNベータIa(配列番号2)のコード配列に、異なる位置で融合させた。図1A〜Gに示すように、7つのIFNβ−CTP変異体を構築した。分泌IFNβ−CTP変異体の構築に、proIFNβシグナルペプチドを用いた。IFNβ配列を含むXbaI−NotI断片を本発明のpCI−dhfr発現ベクターにライゲーションした。
【0186】
以下に示す表2は、本発明のCTP含有ポリペプチドを構築する際に用いられるプライマー配列をまとめたものである。
【0187】
【表2】

【0188】
IFNβ−1 901−1−pl07−2(IFNβ−1−配列番号6):IFNβ−ctpクローンをGeneArt(Geneart 0609229)によって合成した。
【0189】
次に、IFNβ−ctp配列を含むXbaI−NotI断片をpCI−dhfr発現ベクターにライゲーションした。このクローンのアミノ酸配列を配列番号5に示す。
【0190】
IFNβ−2 901−2−pll3−3(IFNβ−2−配列番号8):pCI−dhfr−701−2−p24−2(IFN−ctpx2)のXbaI/ApaI断片(IFN−ctp)を901−1−p107−2のXbaI/ApaI断片(IFNβ−ctp)と置き換えてIFNβctpx2クローンを作製した。このクローンのアミノ酸配列を配列番号7に示す。
【0191】
IFNβ−4 901−4−pl08−16(IFNβ−4−配列番号12):ctp−IFNβ−ctp−IFNβクローンをGeneArt(Geneart No.0609227)によって合成した。
【0192】
次に、配列ctp−IFNβ−ctp−IFNβを含むXbaI−NotI断片をpCI−dhfr発現ベクターにライゲーションした。このクローンのアミノ酸配列を配列番号11に示す。
【0193】
IFNβ−6 901−6−pl09−3(IFNβ−6 配列番号16):ctp−IFNβ−ctpクローンをGeneArt(Geneart No. 0609228)によって合成した。
【0194】
次に、ctp−IFNβ−ctp配列を含むXbaI−NotI断片をpCI−dhfr発現ベクターにライゲーションした。このクローンのアミノ酸配列を配列番号15に示す。
【0195】
IFNβ−5−pl03−10(IFNβ−5 配列番号14)(ctp−IFNβ):プライマーはSigma-Genosysに注文して得たものである。プライマー40(配列番号20)およびプライマー41(配列番号21)と、テンプレートとして合成ctp−IFNβ−ctp(Geneart No.0609228)のプラスミドDNAとを用いて、PCR反応をおこなった。PCR増幅の結果として、677bp産物が形成された。PCR断片をXbaI−NotIで消化し、ctp−IFNβ配列を含む断片を我々の真核生物発現ベクターpCI−dhfrにライゲーションして、901−5−p103−10クローンを得た。このクローンのアミノ酸配列を配列番号13に示す。
【0196】
IFNβ−3 901−3−pll4−5(IFNβ−3 配列番号10−:(ctp−IFN−CTP(x2)):pCI−dhfr−701−2−p24−2(IFN−ctpx2)のXbaI/ApaI断片(IFN−ctp)を901−6−p109−3のXbaI/ApaI断片(ctp−IFNβ−ctp)と置き換えてctp−IFNβctpx2クローンを作製した。このクローンのアミノ酸配列を配列番号9に示す。
【0197】
IFNβ−901−0−pl02−l(IFNβ−0 配列番号2)−(IFNβ):プライマーはSigma-Genosysに注文して得たものである。プライマー40(配列番号20)およびプライマー41(配列番号21)と、テンプレートとして合成IFNβ−ctp(GeneartNo.0609229)のプラスミドDNAとを用いて、PCR反応をおこなった。PCR増幅の結果として、599bp産物が形成された。PCR断片をXbaI−NotIで消化し、IFNβ配列を含む断片を我々の真核生物発現ベクターpCI−dhfrにライゲーションして、901−0−p102−1クローンを得た。このクローンのアミノ酸配列を配列番号1に示す。
【0198】
実施例2: IFN−CTPポリペプチドの発現および単離
【0199】
材料と方法
【0200】
DNAトランスフェクションおよびクローン選択:FuGENE6試薬(FuGENEトランスフェクション試薬−Roche Cat.11815091001)を用いて、IFNβ−CTP変異体を含むpCI−DHFR発現ベクターでDG44細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションから48時間後、細胞を希釈し、1ウエルあたり50〜200細胞を選択培地(CD DG44培地w/oHT(Gibco:Scotland part:#079901HA)Sku num.:8mML−グルタミンBiological Industries:Cat:03-020-1Aを添加したME060027)および18mLの10%PluronicF−68溶液(Gibco: Cat: 240040-032)に播種した。市販のELISAを用いて、選択されたクローンを最高タンパク質生産のためにスクリーニングした。各々の変異体あたり3〜5生産クローンをバックアップ細胞バンク用に冷凍した。各変異体の選択クローンを、軌道振盪台(orbital shaker platform)で、大量培養で最大1Lフラスコでの増殖に適応させた。上清を回収し、ELISA、SDS−PAGEおよびウエスタンブロットにより分析した。アリコートを採取した後、さらに使用するまで、タンパク質含有上清を凍結させた。
【0201】
細胞培養:DG44細胞を、37℃、湿潤8%CO恒温器内で、8mML−グルタミン(Biological Industries: Cat: 03-020-1A)と18mL/Lの10%PluronicF−68溶液(Gibco: Cat: 240040-032)とを補充したHT(cat# 12610-010,Gibco)含有DG44培地で維持した。トランスフェクトしたクローンをHTサプリメント、ヒポキサンチンおよびチミジンを含まず、プルロン酸およびL−グルタミンを含むDG44基本培地で維持した。
【0202】
試料調製:上清を回収し、ろ過し、ELISAによる分析にかけて、タンパク質濃度を決定した。SDS−PAGEおよびウエスタンブロットを用いて純度および同一性を決定した。ELISAに続いて、試料濃度を定め、溶液をPBSに対して透析した。アリコトを採取した後、さらに使用するまで、タンパク質含有上清を−20℃で凍結したままにした。
【0203】
ウェスタンブロッティング:試料を非変性15%SDSポリアクリルアミドゲル上で電気泳動にかけた。ゲルを10分間、25mMTrisおよび192mMグリシンを含む20%(vol/vol)メタノールで、平衡化させた。MiniTrans−Blot電気泳動セル(Biorad Laboratories, Richmond, CA)を用いて、250mAで3時間にわたり、タンパク質を0.2μm孔径のニトロセルロース膜((Sigma, Saint Louis, MO)に移した。ニトロセルロース膜を、室温で2時間にわたり、5%脱脂粉乳でインキュベートした。この膜をIFN抗血清(1:1000タイター)とともに一晩、4℃でインキュベートした後、0.1%Tween含有PBSで3回連続して洗った(1回の洗浄あたり10分間)。この膜を、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)(Zymed, San Francisco, CA)に結合した二次抗体とともに2時間、室温でインキュベートした後、3回洗った。最後に、ニトロセルロースペーパーを、増強化学発光基質(ECL)(Pierce, Rockford, IL)と5分間反応させ、ワットマンシートで乾かし、X線フィルムに露出した。
【0204】
図1は、MOD−90IX変異体が抗IFN−β1aによって認識されることを示している。SDS−PAGEゲルをクーマシーブルー(a)または(B)を用いて染色した。モノクローナル抗IFN−β1a抗体を用いてブロッティングおよび染色した。
【0205】
実施例3: IFN−CTPポリペプチドは生物活性を有する。
【0206】
IFN受容体に対する認識および結合の過程におけるMOD−901X変異体の生物活性を決定すること。ダウディ細胞株(ヒト・バーキットリンパ腫)ATCCカタログ番号CCL−213TM(IFN−β1aの抗増殖作用に対して最も感受性のある細胞株の1つ)を用いた。懸濁液で増殖させたダウディ細胞を、異なる濃度のIFN−β1a(50〜1000pg/ml最終濃度)で処理し、72時間インキュベートした。生細胞数の測定を、CellTiter96(登録商標)水性一溶液細胞増殖アッセイキット(AQueous One Solution Cell Prolilferation Assay kit)(Promega G3580)を用いて、製造元の手順に従っておこなった。組換えヒトIFN−β1a(PtoSpec -Tany TechnoGene)を用いてアッセイの標準曲線を準備した。
【0207】
IFN−β1aは、種々のウイルスに対して抗ウイルス活性を示すサイトカインである。抗ウイルス剤としてのIFN−β1aの効力を、脳心筋炎(ECM)ウイルスによる攻撃を受けたヒト肺癌A549細胞(37℃、5%COで増殖)を保護するタンパク質の能力を測定するウイルス細胞変性効果法(CPE)バイオアッセイによって、測定することができる。A549細胞を96穴マイクロタイタープレートに播種した。IFN−β1a標準および試験試料の連続希釈物を添加し、24時間後に細胞をECPウイルスで攻撃した。生細胞を2日後に定量した。
【0208】
IFN−β1a試験試料の効力(力価)を、細胞単層の50%がCPEウイルスから防御されるウエルで表された希釈の逆数として、測定した。実際の効力は、試料の防御効果を、国立アレルギー感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases(NIH))によって提供される国際単位で校正された参照基準の同様の効果と比較することによって、計算した。結果を表3に示す。
【0209】
【表3】

【0210】
結論:抗ウイルス効果で測定されたMOD−901X変異体の活性は、国際基準の正常範囲にあり、rhIFNと類似していた。同様の効果は、他の変異体よりも3倍以上効力があったMOD−9015を除いて、抗増殖アッセイで観察された。IFNb−0は(配列番号1)である。IFNb−1は(配列番号5、MOD−9011)である。IFNb−2は(配列番号7、MOD−9012)である。IFNb−3は(配列番号9、MOD−9013)である。IFNb−4は(配列番号11、MOD−9014)である。IFNb−5は(配列番号13、MOD−9015)である。IFNb−6は(配列番号15、MOD−9016)である。
【0211】
実施例4:比較薬力学(MOD−901x変異体、AVONEXおよびREBIF)
【0212】
MOD−901xの薬力学を決定し、それを市販のIFN−β1a(Rebif, Avonex)データと比較するために、統計分析をおこなった。その分析は、各試料について特定濃度レベルを決定するために実行された血清試料の分析を含んだ。濃度および時点データを、ウィンノンリン(WinNonLin)ノンコンパートメント解析を用いて処理した。以下のパラメーターを決定した。すなわち、AUC、CL、Ke、tl/2、Cmax、TmaxおよびVdz。
【0213】
実験計画法を表4に示す。
【0214】
【表4】

【0215】
図2は、IFN−β1aまたはMOD−901xをSDラットに単回IV投与した後のIFN−β1aまたはMOD−901x濃度(ng/ml)の血清濃度における変化を示す。
【0216】
表5は、スプラーグ−ダウレイ(Spargue-Dawley)ラットにIFN−β1aおよびMOD−901xを単回IV投与または単回皮下(SC)投与後の平均薬力学パラメーターを示す。
【0217】
【表5】

【0218】
結論として:3CTPユニットを持つIFN−β1aの半減期は、IV注射した場合、RebifまたはAvonexの半減期よりも8倍長かった。
【0219】
図4は、IFN−β1a、SDラットにMOD−9012、またはMOD−9013を単回IV投与または単回SC投与した後のRebif、MOD−9012、およびMOD−9013濃度(ng/ml)の平均血漿を示す(投薬量/経路/時点あたりn=3)。IFN−β1a血清濃度は、市販のELISAキットを用いて測定した。
【0220】
表6は、Rebif、MOD−9012、およびMOD−9013の単回IV投与または単回SC投与後の平均薬理学的パラメーターを示す。
【0221】
【表6】

【0222】
結論として、3CTPユニットを持つIFN−β1a(MOD−9013)の半減期は、IV注射した場合、Rebifの半減期よりも9.2倍長く、またSC注射した場合よりも半減期が6.7倍長かった。MOD−9013のAUClastは、SC注射した場合ではRebifよりも66倍良好であり、IV注射の場合は24倍良好であった。MOD−9013のMRTは、SC注射した場合では5.8倍良好であり、IV注射した場合では9.3倍良好であった。
【0223】
IFN−β1aのN末端に結合した1つのCTPとそのC末端に結合した2つのCTPとを含むMOD−9013分子を、ヒトIFN受容体に対する結合能について生体外(in vitro)で試験し、その薬力学的性能について生体内(in vivo)で試験した。これらの研究の結果を以下にまとめることができる。すなわち、(1)ダウディ細胞アッセイで示されたMOD−9013の生体外(in vitro)抗増殖活性は、国際基準に類似し、かつMOD−9010(Modigeneによって発現されたrIFN−β1a)に類似していた。(2)ダウディ細胞に見られるMOD−9013の抗ウイルス防御活性は、国際基準と同等であり、かつMOD−9010(Modigeneによって発現されたrIFN−β1a)と同等であった。(3)薬力学的特徴に関しては、SDラットでMOD−9013をRebifおよびAvonexと比較した。38/66μg/kgの単回IV/SC注射後、SDラット血液からのMOD−9013のクリアランスは、RebifおよびAvonexのものよりも著しく遅かった。計算した対応の半減期およびAUCは、IV投与に関しては以下の通りであった:
・ Rebif Tl/2 lh、AUC106 hrng/mL
・ MOD−9013 Tl/2 8.4h、AUC2563 hr*ng/mL
SC投与に関して:
・ Rebif Tl/2 2.1h、AUC34.8 hrng/mL
・ MOD−9013 Tl/2 14.2h、AUC2299.5 hrng/mL
【0224】
抗ウイルスおよび抗増殖活性を刺激し、また長期にわたって刺激を保持するMOD−9013の優れた性能は、主な3つの理由に起因する。すなわち、(i)最大で24個のシアル酸残基の付加;(ii)CTPカセットをN末端およびC末端の両方に融合することによるIFN−β1a分子上での安定化作用;ならびに(iii)分子全体の分子量の〜31,2420−48,000ダルトンからの増加である。
【0225】
上記に示されるように、異なるレベルの効力はIFN−CTPポリペプチドによって与えられるものであり、受容体結合の違いを示した。IFN−CTPポリペプチドは、CTPカセットの数、およびそれらが融合される位置によって異なる。MOD−9011およびMOD−9012は、IFNタンパク質のC末端に1つのCTP配列または2つのCTP配列を有し、一方MOD−9013はN末端に1つのCTPとC末端に2つのCTP配列を有する。MOD−9014は、CTP配列によって連結された2つのIFNタンパク質の二量体である。MOD−9013は、予想外の効力レベルを示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターフェロン(IFN)タンパク質と、前記インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)と、前記インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むことを特徴とするポリペプチド。
【請求項2】
請求項1のポリペプチドであって、
前記インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドと、前記インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むことを特徴とするポリペプチド。
【請求項3】
請求項1のポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのCTPの配列が配列番号17および配列番号18からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むことを特徴とするポリペプチド。
【請求項4】
請求項1のポリペプチドであって、
前記インターフェロンがI型インターフェロンであることを特徴とするポリペプチド。
【請求項5】
請求項4のポリペプチドであって、
前記I型インターフェロンがIFN−αまたはIFN−βであることを特徴とするポリペプチド。
【請求項6】
請求項1のポリペプチドであって、
前記インターフェロンがIFN−γであることを特徴とするポリペプチド。
【請求項7】
請求項1のポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのCTPが糖鎖形成していることを特徴とするポリペプチド。
【請求項8】
請求項1のポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのCTPがトランケートされていることを特徴とするポリペプチド。
【請求項9】
請求項1のポリペプチドであって、
前記ポリペプチドの配列が配列番号9に記載されるMOD9013のアミノ酸配列を含むことを特徴とするポリペプチド。
【請求項10】
請求項1のポリペプチドであって、
前記少なくとも1つのCTPがリンカーを介して前記IFNに結合していることを特徴とするポリペプチド。
【請求項11】
請求項10のポリペプチドであって、
前記リンカーがペプチド結合であることを特徴とするポリペプチド。
【請求項12】
請求項1のポリペプチドであって、
さらにシグナルペプチドを含むことを特徴とするポリペプチド。
【請求項13】
請求項12のポリペプチドであって、
前記シグナルペプチドの配列が配列番号19に記載される通りであることを特徴とするポリペプチド。
【請求項14】
請求項1のポリペプチドを含む医薬組成物。
【請求項15】
ポリペプチドをコードするコード部分を含むポリヌクレオチドであって、
前記ポリペプチドが、インターフェロン(IFN)タンパク質と、前記インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)と、前記インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むことを特徴とするポリヌクレオチド。
【請求項16】
請求項15のポリヌクレオチドであって、
前記ポリペプチドが、前記インターフェロンタンパク質のアミノ末端に結合した1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドと、前記インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に結合した2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むことを特徴とするポリヌクレオチド。
【請求項17】
請求項15のポリヌクレオチドであって、
前記ポリペプチドがさらにシグナルペプチドを含むことを特徴とするポリヌクレオチド。
【請求項18】
請求項17のポリヌクレオチドであって、
前記シグナルペプチドの配列が配列番号19に記載される通りであることを特徴とするポリヌクレオチド。
【請求項19】
請求項15のポリヌクレオチドであって、
前記ポリヌクレオチドの配列が配列番号10に記載される配列から選択されることを特徴とするポリヌクレオチド。
【請求項20】
請求項15のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項21】
請求項20の発現ベクターを含む細胞。
【請求項22】
請求項20の発現ベクターを含む組成物。
【請求項23】
インターフェロン(IFN)タンパク質の生物学的半減期を改善する方法であって、
少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドを前記IFNタンパク質のアミノ末端に結合させる、かつ、少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドを前記インターフェロン(IFN)タンパク質のカルボキシ末端に結合させるステップを含み、それによってインターフェロン(IFN)タンパク質の生物学的半減期を改善することを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23の方法であって、
前記結合させるステップが、前記IFNタンパク質のアミノ末端に1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドと、前記インターフェロン(IFN)タンパク質のカルボキシ末端に2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項23の方法であって、
少なくとも1つのCTPの配列が配列番号17および配列番号18からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
被験体におけるインターフェロンにより処置可能または軽減可能な疾患を処置または軽減する方法であって、
前記被験体に請求項1のポリペプチドを治療上有効な量投与するステップを含み、
それによって、被験体におけるインターフェロンにより処置可能または軽減可能な疾患が処置または軽減される、方法。
【請求項27】
インターフェロンタンパク質の生物学的半減期を改善する方法であって、
(a)前記インターフェロンタンパク質のアミノ末端に少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合させるステップと、
(b)前記インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドを結合させるステップとを含み、
対象とする前記ペプチドのカルボキシ末端に対して少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドペプチドを支持することによって、インターフェロンタンパク質の生物学的半減期を改善するようにしたことを特徴とする方法。
【請求項28】
インターフェロン(IFN)タンパク質の曲線下面積(AUC)を改善する方法であって、
前記IFNタンパク質のアミノ末端に少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチド(CTP)を結合させ、前記インターフェロンタンパク質のカルボキシ末端に少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドを結合するステップを含み、
それによって、インターフェロンの曲線下面積(AUC)を改善するようにしたことを特徴とする方法。
【請求項29】
インターフェロン(IFN)タンパク質の投薬回数を減少させる方法であって、
少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドを前記IFNタンパク質のアミノ末端に結合させ、少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドを前記インターフェロン(IFN)タンパク質のカルボキシ末端に結合させるステップを含み、
それによってインターフェロンの投与回数を減少させる方法。
【請求項30】
インターフェロン(IFN)タンパク質療法の使用でのコンプライアンスを増加させる方法であって、
それを必要とする被験体に対してポリペプチドを与えることを含み、
該ポリペプチドが、インターフェロンを含むポリペプチドと、前記IFNタンパク質のアミノ末端に結合した少なくとも1つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドと、前記IFNタンパク質のカルボキシ末端に結合した少なくとも2つの絨毛性ゴナドトロピンカルボキシ末端ペプチドとを含み、
それによってインターフェロン(IFN)タンパク質療法の使用でのコンプライアンスを増加させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−527904(P2011−527904A)
【公表日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−518058(P2011−518058)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【国際出願番号】PCT/IL2009/000700
【国際公開番号】WO2010/007622
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(511011609)モディジーン インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】