説明

門型たばこ栽培作業機

【課題】左右のクローラを駆動して走行する門型たばこ栽培作業機について、エンジンの回転速度の如何に関わらず、超微速で長時間安定走行させることができ、作業機の始動、停止を緩慢に、安定的に行えるように、その走行伝動機構を工夫する。
【解決手段】左右の走行フレームのいずれか一方に搭載されている動力部が互いに一体の斜板ポンプと斜板モータによる油圧減速機によるものであり、斜板ポンプをガソリンエンジンで直接駆動するようになっており、動力分配機が左右の出力スプロケットを等速で駆動する駆動手段であり、変速レバーは上記斜板ポンプを操作して上記斜板モータを変速させ、また正逆転させるものであり、上記左右のクラッチレバーは上記左右の操向クラッチを操作するものであり、左右のブレーキペダルは上記左右のブレーキを操作するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、門型の中央フレーム体を備えていて左右のクローラで走行する門型たばこ栽培作業機の走行用変速機に関するものであり、走行の始動停止が極めて円滑で、エンジンを低速で安定的に運転させた状態で、作業機を超微速(時速0.1km以下)で長時間無理なく走行させることができ、低速走行時の走行駆動力の急激な変動がなく、アクセル操作及びメインクラッチの係脱操作に伴う走行駆動力の急激な変動による前後方向、左右方向への作業機の揺れを極力抑制して、大きな凹凸のある圃場を低速で走行するとき(畝を乗り越えながら走行する場合等)の作業機の安定性を格別に向上させることができるものである。
【背景技術】
【0002】
門型の中央フレーム体を備えていて左右のクローラで走行する門型たばこ栽培作業機は従来周知のものであり、その一例が特開平11−168945号公報に記載されている。この従来の門型たばこ栽培作業機の概要を図1、図2、図3、図3−1を参照して説明する。
左右の走行フレーム体2a,2bを門型(又は∩型)の中央フレーム体6でつないで門型フレーム本体が構成されているものであり、左右の走行フレーム体2a,2bにクローラ4a,4bが装着されている。
なお、中央フレーム体6は前後左右の柱6a,6bと、側枠、横枠6c,6d等による∩型(正面から見て∩型)の枠体である。そして、その天井が中央荷台14であり、その前後に前方張出荷台14a,後方張出荷台14bがあり、中央荷台14と張出荷台14a,14bで運搬用荷台Aが構成されている。
【0003】
また、中央フレーム体6の下部に作業台3a,3bがあり、収穫したたばこ葉Tは上記作業台上で所定量づつ纏めて梱包され、その梱包体Kが順次運搬用荷台Aに積載され、所定の場所まで運搬される。収穫作業以外の作業、例えば、施肥作業、防除作業などでも重量物が運搬用荷台Aに積載されて運搬されることが多い。
たばこ葉Tの梱包体Kの重量は約15kgであり、収穫作業において中央フレーム体6の運搬用荷台Aに搭載される多数の梱包体Kの総重量は最大で300kg程度になる。
【0004】
前方に向かって右側の走行フレーム体2aに動力部7があり、当該動力部7はエンジンと、3段以上の多段歯車変速機、動力分配機、操向クラッチ、サイドブレーキ等による伝動装置によるものである。この伝動装置8によって左右の走行伝動機構(チェン伝動装置)を介してクローラ駆動輪がそれぞれ駆動される。なお、左方のクローラ駆動輪は中央フレーム体6の中に配置された伝動機構(チェン、スプロケット、回転軸などによる伝動機構)を介して駆動される。
左右のクローラ4a,4bの幅は種々であるが例えば180mmであり、走向フレーム体2a,2b間の幅(左右のクローラの前後方向中心線間の幅)は、通常は1150〜1200mmである。また、運搬用荷台Aの左右の全幅は1700mm、前後方向幅は1700mm、中央フレーム体6の接地面からの高さは約1650mmである。畝を跨ぎ、作物を跨いでその左右の溝をクローラ4a,4bが走行するとき、左右のクローラ2a,2bは等速度で駆動されるので作業機は溝に沿って直進する。
【0005】
走行フレーム体2a,2bの後端に椅子11a,11bがあり、それぞれに作業者が座り、各自の左右の畝のたばこの手入れ、収穫等の種々の作業をする。動力部7が搭載されている右方の走行フレーム体2aの後部に操作部10があり、当該操作部10に変速レバー10a、アクセルレバー10b、クラッチレバー10c、操向レバー10dがあり、操向レバー10d(図1参照)によって、左右のクローラ4a,4bが個別に制御され、これによって作業機の転向操作、旋回操作が行われる。右側の椅子11aに座っている作業者は作業機を操縦しながら、受け持ちの畝のたばこを手入れし、あるいは収穫する。
【0006】
上記動力部7の機構は種々であるが、その一例の概要は図3、図3−1に示すようなもので、エンジンE、多段歯車変速機G、動力分配機Dによるものである。
多段歯車変速機(又は減速機)Gはこの従来例では3段歯車変速機であり、その構造は一般的な歯車減速機であって特別なものではない。変速レバー10a(図1参照)によって第1速、第2速、第3速の3段階に切り換えられる。そして、この多段歯車変速機Gの出力軸30bに出力ピニオンg1があって、この出力ピニオンg1によって動力分配機構Dの中央ギアg2が駆動される。
【0007】
〔たばこ栽培作業機の運転〕
たばこ栽培作業機は、左右の椅子11a,11bに座って、畝間の溝にそって移動しながら作業を進めるものであるから、作業走行速度は作業の種類によって様々であり、収穫作業における超微速(例えば、時速0.1km)から、防除作業の高速(例えば、時速3km)まで間での走行速度を、変速レバー10aによる3段歯車変速機Gの切り換えとエンジンのアクセルレバー10bによるアクセル操作(エンジンの回転速度制御)とで調節できるように、第1速、第2速、第3速の減速比(入力回転数/出力回転数)がそれぞれ選択されている。
ちなみに、従来のこの多段歯車変速機Gの第1速、第2速、第3速の減速比(入力回転数/出力回転数)は例えば、4/1:4/2:4/3である。この場合、3段歯車変速機が第1速で、ガソリンエンジンがアイドリング速度で回転しているとき、作業機の走行速度が時速0.1kmであれば、第3速では、アイドリング回転速度で走行速度は時速0.3kmである。そして、エンジンの回転速度をアイドリング回転速度の10倍に上げることによって走行速度を時速3km(防除作業の走行速度)にすることになる。
【0008】
例えば、時速2kmで走行するときは、第2速でエンジン回転速度をアイドリング速度の10倍にするか、第3速でエンジン回転速を落として運転することになる。実際の作業現場でたばこ栽培作業機をどの程度の速度で走行させるかは、基本的には作業の種類(植え付け、施肥、手入れ、防除、収穫など)によるが、例えば、収穫作業では、たばこの生育の良否、作業者の作業の速い遅い、作業をする時期等で異なり、エンジンの回転速度の加減で最適速度に調整される。
たばこ収穫作業は2人一組で別々に行われるので、2人のうちの作業の遅い方に合わせて走行速度を遅くすることになり、調整が可能な速度よりも下げる必要がある場合は、メインクラッチを操作して停止と始動を繰り返しながら前進することになる。
【0009】
クローラによる走行体は、走行中に第1速、第2速、第3速と切り換えて走行速度を高めてゆくことはできない。したがって、例えば、第3速の高速で走行する場合であっても、次のようにして始動される。
すなわち、3段歯車変速機Gを第3速に切り換えた状態で、クラッチレバー10cによってメインクラッチ(この従来例ではテンションクラッチ)が係合されて、その伝動を徐々に確立し、その後にアクセルレバー10bを戻して所定の走行速度に調節して、所定の走行状態で安定させる。
時速0.1kmの超微速で走行するときは、第1速に切り換えた状態で、メインクラッチ(テンションクラッチ)による伝動を徐々に確立するが、この場合は、負荷(始動時の抵抗)のためにエンジンが停止することのないように、エンジン回転速度をアイドリング運転よりも少し高い状態にしてから走行を始動させ、その後に、アイドリング運転状態に戻して超微速走行に調節する。
【0010】
なお、時速0.1kmで走行しているときはエンジンはアイドリング回転速度(最低限度の回転速度)で回転している。他方、実際の作業現場では、時速0.1kmよりも低速で走行させることが好ましい場合があることは上記のとおりであるが、エンジン回転速度をアイドリング速度よりも下げることはできないので、結局、それ以下の速度で走行させることはできない。したがって、このような場合は、短時間の一時停止を繰り返しながら前進させる外はない。
【0011】
〔走行用の伝動機構について〕
動力分配機Dには左右の出力軸31があり、上記3段歯車変速機Gの出力ピニオンg1(図3−1参照)と上記出力軸31との間に中間軸30aがあり、中央ギアg2がある。中央ギアg2は中間軸30aに回転自在であり、その両側に内歯が設けられている。そして、中間軸30aの左右のクラッチシフター(外歯歯車)g3の外歯32a(図3−1参照)と中央ギアg2の左右の内歯とによって左右の操向クラッチ32,32がそれぞれ構成されている。
上記クラッチシフターg3(図3−2)はピニオンであり、出力軸31のギアg4と常時かみ合っていて、一つの減速段を構成している。これによって、中央ギアg2の回転力(動力)が操向クラッチ32、ギアg4を介して左右の出力軸31,31に伝達される。
また、上記クラッチシフターg3の外端面とケーシングDhの対向面とにブレーキ歯32tがそれぞれあって、これらブレーキ歯によってサイドブレーキ33が構成されている。
この出力軸31に出力スプロケットsがあり、当該出力スプロケットsを介して左右の走行伝動機構8を駆動する。
【0012】
エンジンEによってベルト伝動機構Bを介して3段歯車変速機Gが駆動され、3段歯車変速機Gによって動力分配機Dが駆動される。動力分配機Dの左右の出力軸の出力スプロケットsが等速で駆動される。
ベルト伝動機構Bはエンジン出力軸の駆動プーリaと3段歯車変速機Gの被動プーリb、Vベルトvによるものであり、テンションローラdによるテンションクラッチCになっている。また、動力分配機Dは、上記のとおり、左右の操向クラッチ32及びサイドブレーキ33(ロック装置)を備えており、クラッチアーム32bによってクラッチシフターg3が左右に操作される。そして、外側にシフトされるとき、まず、操向クラッチ32が切れ、次いで、サイドブレーキ33がかかって、クラッチシフターg3がロックされる。
【0013】
テンションクラッチCがいわゆるメインクラッチであり、これによってたばこ栽培作業機の始動、停止が操作され、左右の操向クラッチ32及びサイドブレーキ33によって転向、旋回がなされる。
アクセルレバー10b(図1参照)によるエンジンのアクセル操作、クラッチレバー10cによるメインクラッチ操作、変速レバー10aによる変速操作によって変速操作がなされ、この変速操作とアクセル操作によって走行速度が変更される。また、操向レバー10dによってクラッチアーム32bが操作され、サイドブレーキ33が操作されて(図3−1参照)、左右の走行伝動機構8がそれぞれロックされて転向、旋回がなされる。
【0014】
なお、上記3段歯車変速機Gについては、前進方向での伝動機構について説明したが、後進1段のバックギアをも備えており、これによって前進、後進が切り換えられる。
たばこ栽培作業機においては後進しながら作業することはなく、安全性の観点からも後進走行は必要最小限度にとどめられる。このようなことから、後進ギアは通常、低速1段である。
【0015】
以上が、従来の門型たばこ栽培作業機の概要であり、これは、苗の植え付け作業、施肥作業、防除作業、収穫作業など、種々のたばこ栽培作業に使用される。そして、植え付け作業、施肥作業、手入れ作業、防除作業はそれぞれ走行速度が異なる。例えば、防除作業は比較的走行速度が速くて、時速約3kmで行われ、これは、超微速の収穫作業での走行速度(時速約0.1km)の約30倍の速度になる。そして、この約30倍の範囲内の適当な速度で外の作業が行われる。このような30倍の範囲内での走行速度の調節は、3段歯車変速機の変速操作とエンジンのアクセル操作とで行われる。
【0016】
〔たばこ栽培作業機の運転特性〕
他方、この門型たばこ栽培作業機は、大きな凹凸がある圃場を走向するものであり、畝を乗り越えながら走行するとき、あるいは旋回するときの走向抵抗が極めて大きく、また、前後方向、左右方向へ大きく揺れながら走行する。
そして、収穫作業では、収穫したたばこ葉Tの多数の梱包体Kを中央フレーム体6の天井の荷台Aに積載して運搬することになる(積載量が最大で300kgに達することもある)ので、全体の重心位置が高い。このような状況で、地面の大きな凹凸があり、また、走行方向への大きな慣性力が作用する等のために、たばこ栽培作業機が前後方向、左右方向に大きく揺れると、その走行が極めて不安定になる。殊に、アクセル操作によるエンジン駆動力の急激な変動、テンションクラッチCの係脱時の走行駆動力の急激な変動による揺れと、圃場の大きな凹凸による大きな揺れや大きな傾きが重なると、これらの相乗効果により前後方向、左右方向の揺れが増幅され、梱包体K等の荷物が中央フレーム体6の運搬用荷台Aから落下するおそれがあり、極端な場合は作業機が横転するおそれもある。
【0017】
また、この作業機のエンジンは小型、軽量であることが重要であり、このために小型のガソリンエンジンが使用されている。走行速度は、変速切り換え操作とエンジンのアクセル操作の両方で行い、また、変速操作をする時はアクセルを絞り、クラッチを切ってから多段歯車変速機を切り替え、アクセルを開いてからクラッチを徐々に接続し、その後に、アクセルを加減して所要の走行速度に調整することになる。上記のような運転操縦が右側の作業者によって行われ、これと平行して、収穫作業等のたばこ栽培作業が行われる。
【0018】
〔走行速度調節について〕
第1速(低速)、第2速、第3速(高速)は目的とする走行速度によって選択されるものであって、自動車などのように、ゼロ速度から加速してゆく過程で変速機を切り換えたり、走行速度に応じて適当な変速段が選択されるようなものではない。したがって、定常走行速度に応じた速度段が予め選択され、選択された速度段による始動負荷に応じてエンジン回転速度を上げ、メインクラッチ(テンションクラッチC)を徐々につないで作業機を始動させ、スロットル操作で所要の走行速度に調整することになる(このときの走行速度の経時変化については、図3−2(b)参照)。それゆえ、例えば、第3速(時速3kmの高速)で始動(発進)する場合の始動抵抗は、第1速(時速0.1kmの超微速)で始動する場合の3倍以上である。
また、例えば、植え付け作業などの他の作業では、時速0.1km〜3km間の適当な走行速度が選択され、それに応じて第1速、第2速、第3速のいずれかが選択され、スロットルを操作してその走行速度に調節されることになる。
他方、超微速走行でのエンジンの低速回転は、その回転で安定する最低限でなければならず、時速3kmの高速走行におけるエンジンの高速回転は、振動低減、騒音低減、燃料節減のためにより低速であることが求められる。
【0019】
エンジンの適切な回転速度によって所要の走行速度になるように3段歯車変速機の変速段が選択されるが、上記のようなたばこ栽培作業機による諸作業では、その作業走行速度の特性から、また、クローラーによる走行体の変速操作の特性(走行体の停止状態で目標とする定常走行速度に見合った変速段を選択し、その後に、メインクラッチを係合させて始動させ、その後にエンジン回転速度を上げて定常速度まで加速するという変速操作)から、超微速運転領域においてはエンジンが低速運転のためにエンジンに無理がかかり、反対に、高速運転領域ではエンジンの回転速度が高すぎるために振動、騒音などで作業環境が損なわれる等の問題がある。
なお、メインクラッチは、機構の単純性、メンテナンスの簡便性、メインクラッチ接続離脱の操作が容易で円滑であること等から、テンションクラッチCが用いられている。
【0020】
〔超微速走行特有の問題について〕
そして、実際問題として、収穫作業において作業機を時速0.1kmの超微速で走行させるには、歯車変速機を第1速(低速段)にし、アクセルを最低にしてエンジンをアイドリング状態にする必要があり、しかも、この超微速での運転は長時間(例えば、全長100mの一畝の収穫作業を終えるための所要時間60分)に及ぶのが常である。
以上のような超微速走行での運転においては、ガソリンエンジンが超低速のアイドリング状態で負荷をかけた状態で長時間運転されることになり、この場合、運転時間が長時間に及ぶとエンジンの出力が徐々に低下し、エンジン不調になり、やがてエンジンが停止してしまうという不都合が生じる。これは、極めて過酷な条件で長時間運転されるために生じる問題であり、点火プラグに徐々に煤が付着し、そのために点火プラグのスパークが弱くなって失火するのがその一因であることが判明している。
【0021】
上記のようにしてエンジンが停止すると、点火プラグを外してこれを清掃する必要があり、またそのために、長時間収穫作業が中断されることになり、その後の作業計画に支障を生じるという問題につながることがある。
収穫作業中にエンジンが不意に停止することがないようにするために、エンジン不調の兆候が現れると、メインクラッチ(テンションクラッチC)を一旦切り、その状態でエンジンを空吹かし(無負荷状態でアクセルを開いてエンジンを高速回転させること)して点火プラグに付着した煤を吹き飛ばしてエンジンを復調させてから、収穫作業を再開することが行われている。しかしそれでもエンジンが不意に停止する場合があるので、定期的に上記の空吹かしを行いながら収穫作業を行うこともある。
【0022】
なお、以上の問題を回避するには、エンジン回転速度をアイドリング速度よりも少し高速にした状態で超微速走行できるように、第1速の減速比を少し大きくすればよい。しかしそうすると、第1速による他の作業における低速走行にとっては減速比が大きくなりすぎて、第1速を使う他の作業にとって不都合なことになる(所要の走行速度にするにはエンジン回転速度を必要以上に上げることになる)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】特開平11−168945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
この発明の課題は、門型の中央フレーム体と左右の走行フレーム体を備えていて左右のクローラで走行するものであって、左右の走行フレーム体の一方にガソリンエンジン、減速機、動力分配機による動力部を搭載していて、上記動力部の出力軸で左右のクローラを駆動して走行する門型たばこ栽培作業機について、エンジンの回転速度の如何に関わらず、超微速で長時間安定走行させることができ、たばこ栽培作業機の始動停止を緩慢に、安定的に行えるようにし、また、高速走行時の作業環境を損なわないようにエンジン回転速度を抑制することができるように、その走行伝動機構を工夫することである。
また、上記課題を解決するための手段については、通常の走行状態における始動や停止のためのエンジンのアクセル、メインクラッチ等の操作が単純になって、たばこ栽培作業機の走行操作が容易になるように配慮する。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記課題を解決するための手段は、上記門型たばこ栽培作業機について、次の(イ)乃至(ニ)のとおりである。
(イ)上記変速機が互いに一体の可変斜板ポンプと斜板モータによる油圧無段減速機を備えており、可変斜板ポンプがガソリンエンジンで直接駆動されるようになっており、
(ロ)上記動力分配機が左右の出力スプロケットを等速で駆動する駆動手段であり、左右の操向クラッチ、左右のサイドブレーキを備えており、
(ハ)上記油圧無段減速機の無段変速レバーと、左右の操向クラッチ及びサイドブレーキ用の操向レバーを備えており、
(ニ)上記無段変速レバーは上記斜板ポンプを操作して上記斜板モータを変速させるものである。
【発明の効果】
【0026】
左右の走行フレーム体のいずれか一方に搭載されている動力部のガソリンエンジンで上記油圧無段減速機が駆動され、当該油圧無段減速機で減速されて上記動力分配機が駆動され、当該動力分配機でその左右の操向クラッチを介して左右の出力軸及び出力スプロケットが駆動される。
斜板ポンプの吐出油によって斜板モータが直接駆動され、ポンプ吐出量の変化に応じて斜板モータの回転速度が変化する。斜板ポンプが中立状態(ニュートラル状態)にあるときは、そのポンプ吐出量はゼロであるから、油圧無段減速機の出力軸(その斜板モータの出力軸)の回転速度はゼロである(減速比が∞)。斜板ポンプの斜板が無段変速レバーで前方に倒されると上記出力軸が前進方向に徐々に駆動される。そして上記出力軸の回転速度は斜板ポンプの斜板の傾斜角度に正比例し、出力速度ゼロから徐々に加速される。斜板ポンプの斜板が最大傾斜角度(例えば、20度)まで倒されたとき、油圧無段減速機の出力軸の回転速度は最大(変速比が1)になる。
【0027】
可変斜板ポンプを操作する無段変速レバーの傾斜角度が変化するにつれて油圧無段減速機の出力軸の回転速度がゼロから徐々に加速される。そしてこれは、エンジンの回転速度に関わりがないから、エンジン回転速度の如何に関わりなしに、走行速度がゼロから徐々に所定速度まで加速される。それゆえ、エンジンの最低回転速度をアイドリング速度よりも少し高くして、その安定した回転速度でエンジンを回転させておいて、無段変速レバーを徐々に前方に倒すだけで、走行抵抗の大きさの如何及び路面状態の如何に関わりなく、たばこ栽培作業機を収穫作業の速度まで徐々に加速させ、その後もエンジンのアクセルをそのままにして、所定の超微速で安定走行させることができることになる。
それゆえ、たばこ収穫作業での超微速(時速0.1km以下)で連続して長時間走行しても、ガソリンエンジンが不調になることはなく、したがって、不意に停止してしまうようなことはない。
【0028】
また、無段変速レバーを徐々に倒して斜板ポンプの斜板を徐々に倒すことにより、出力速度ゼロから所定速度まで徐々に確実に加速され、またこの間の駆動トルクは大きいので、低速で畝を乗り越えて走行し、または、旋回しながら走行するなどの、走行抵抗が大きくかつ走行抵抗の変動が大きい状態での走行であっても、その走行は低速で力強くて安定的である。この間にアクセルを操作する必要はなく、無段変速レバーを操作するだけであるから、始動操作は簡単容易である。しかも、停止状態から時速0.1kmまでの速度制御を、無段変速レバーの前進方向操作範囲(この実施例では、操作角度60度)の全ストロークで制御するのであるから、時速0〜0.1kmまでの間での走行速度調節を極めて簡単容易に行うことができる。また、同様に、第2速(高速)による場合は、時速0〜3kmまでの間の走行速度調節を簡単容易に行うことができる。
また、走行中に急に駆動力が遮断されることはなく、したがって、大きな慣性でたばこ栽培作業機が前後方向に大きく揺れて不安定になるようなこともない。
なお、無段変速レバーの後方(後進方向)への最大操作角度も前進方向の場合と同じで、約60度である。
【0029】
〔後進運転について〕
無段変速レバーが中立位置から反対方向に倒されると作業機は後進するが、後進方向の速度調節も前進方向の場合と同様に簡単容易である。このように、後進方向での始動、停止が緩やかで安定的であり、かつ速度の微調節が簡単容易であることは、たばこ栽培作業機が極めて安定性に乏しいものであることから、後進運転時においてはさらに有利である。
【0030】
また、メインクラッチの係脱操作がなく、アクセル操作もないから、これらの操作に伴って作業機の動作が不安定化することはなく、したがって、重心位置が高くて極めて不安定な状態であっても、前後方向、左右方向に大きく揺れ、そのために走行が極めて不安定になるようなことはない。
なお、上記油圧無段減速機は逆転機能を備えているので、逆転操作のための歯車伝動装置は必要なく、前進後進の切り換え操作も必要ない。
さらに、エンジンの回転速度の如何に関わらず、走行速度0〜定常速度まで無段階に変速されるので、例えば時速0.08km、0.05km等の時速0.1km未満の極低速で長時間走行させることができるので、個々の作業者が希望する走行速度を適宜に容易に実現することができる。
【0031】
〔変速機の実施態様〕
この発明の変速機の具体的な実施態様は、2段歯車変速機と上記油圧無段減速機を一体に組み合わせて構成されていることである。この場合、油圧無段減速機の斜板モータを可変式とすることは必要なく、そのようにすることの利点はない。
また、斜板ポンプと斜板モータは構造が同じであることが基本である。しかし、これらの構造を異にすることも可能である。ただし、そのようにすることの利点はない。
さらに、変速機を油圧無段減速機だけで構成することも可能であるが、この場合は、油圧無段減速機の無段変速幅が大きくなり、したがって、変速操作性が緩やかでなく、微妙な変速操作が容易でないなどの不利な点がある。
この実施態様は、変速範囲が小さい油圧無段減速機を使って、変速範囲が大きくて小型で単純な変速機を構成できるようにするものであり、2段歯車変速機と油圧無段減速機とを組み合わせて変速機(減速機)を構成し、上記2段歯車変速機の第1速(低速)の減速比が第2速(高速)の減速比の5倍(又は4培)であり、油圧無段減速機の減速比(入力回転数/出力回転数)の範囲が∞〜1であることである。
【0032】
2段歯車変速機の第2速(高速)の減速比に対して第1速(低速)の減速比が大幅に大きく、したがって、第1速に比して第2速での始動抵抗が格段に大きいけれども、油圧無段減速機で始動操作がなされるので、円滑に容易に作業機を始動させて、そのまま高速領域まで加速させることもできる。そして、たばこ栽培作業機ではその作業走行の最低速度(時速0.1km)と最高速度(時速3km)との速度比が大きいが(約30倍)、この速度差を実現するための上記第1速での、最低速度から最高速度までのエンジンの回転速度範囲は6倍(又は7.5倍)に過ぎない。したがって、上記エンジン回転速度が10倍のもの(例えば、3段歯車変速機による従来のもの)に比して、高速走行時のエンジン回転速度は低速であり、それゆえ、高速作業速度でのエンジンの振動、騒音が大幅に抑制され、作業環境が大幅に改善される。
【0033】
また、この実施態様では油圧無段減速機の減速比が∞〜1であり、斜板傾斜角度範囲を小さくすることができるので、これを無段変速レバーの広い操作範囲で操作することで、たばこ栽培作業機の始動、停止を極めて緩慢に容易に行うことができる。
なお、可変斜板ポンプは逆転機能を有するので、2段歯車変速機にバックギアを設ける必要がない。したがって、これは極めて単純で小型の歯車変速機であり、この実施態様の変速機は、従来の3段歯車変速装置よりも小型であり、変速装置の設置スペースを節減することができる。これもこの実施態様の大きな利点である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】は、この発明の実施例の全体側面図
【図2】は、この発明の実施例の全体正面図
【図3】(a)は従来例の動力部を模式的に示す全体側面、(b)は従来例の動力部を模式的に示す全体正面図
【図3−1】(a)は、従来例の動力分配機の断面図であり、(b)は右方の走行クラッチが外れていて、ブレーキが係合していない状態の図断面
【図3−2】(a)は、走行クラッチ、ブレーキの拡大図、(b)は従来例の3段変速機の変速特性を模式的に示す図
【図4】は、実施例の伝動装置の正面図
【図5】は、実施例の伝動装置の斜視図
【図6】は、実施例に油圧無段減速機の断面図
【図6−1】は、実施例の変速機の断面図
【図6−2】は、実施例の変速機の変速特性を模式的に示す図
【図7】は、実施例の変速機の一部(2段変速機)と動力分配機の断面図
【発明を実施するための形態】
【0035】
次いで、図4、図5、図6、図6−1、図6−2、図7を参照して実施例を説明する。
なお、この実施例における変速装置は2段歯車変速機と無段油圧変速機の組み合わせによるものである。他方、動力分配機の内部機構は特別なものではない。そして、操向クラッチ、サイドブレーキについては様々の形態のものを採用できる。この例ではかみ合いクラッチを採用し、また、機構が作動が円滑で耐久性に良好な湿式多板ブレーキを採用している。
【実施例】
【0036】
この実施例の作業機本体は、上記従来のたばこ栽培作業機のそれと格別の違いはなく、従来のものの全体構造については既に説明したので、この実施例の説明においては省略する。必要なときは、上記の従来例の説明を参照されたい。
この実施例の動力部7(図1参照)の伝動装置20は図4、図5に示すものであり、可変斜板ポンプと斜板モータによる油圧無段減速機21と2段歯車変速機24の組み合わせ型変速機と、動力分配機25とによるものである。油圧無段減速機21は可変斜板ポンプ22と斜板モータ23とを一体に組み合わせたものであり、これに2段歯車変速機24と動力分配機25が一体化されている。なお、可変斜板ポンプ22と斜板モータ23は互いに同じ仕様のものであり、その違いは斜板が可変であるか、固定であるかの違いにすぎず、可変斜板ポンプ22の斜板22aの傾斜が同じで(最大傾斜角度20度のときに同じ)であるときに減速比(入力回転数/出力回転数)が1である。
【0037】
2段歯車変速機24は油圧無段減速機21と組み合わされて多段でかつ無段変速が可能な変速装置を構成している。そして、この2段歯車変速機24は、油圧無段減速機21の斜板モータ23の出力軸23bと直結された入力軸24a(図6−1参照)、シフター24bを備えており、当該シフター24bの駆動ピニオンg10,g11と出力軸30bの被動ギアg12,g13とによって2段変速機(減速)機構が構成されている。
上記シフター24bはシフトアーム24c(図7参照)によって操作される。図6−1の状態が第1速(低速)であり、右方にシフトされて第2速(高速)に切り換えられる。なお、この例では、第1速の減速比は第2速の減速比の5倍である。
【0038】
上記2段歯車変速機24は第1速であって、油圧無段減速機21の減速比が1で、エンジンの回転速度がアイドリング運転状態より若干高速の安定した低速回転(例えば、アイドリング回転の1.2〜1.3倍の回転速度)であるときに、走行速度がほぼ時速0.1kmになるように第1速(低速)の減速比が選択されている。同じ運転状態で、油圧無段減速機の無段変速レバー(図示略)を前方に倒して減速比を2にする(減速比が2になるところまで前方に倒す)と、作業機の走行速度は時速0.05kmになり、このような超微速で無理なく安定的に走行させることもできる。走行速度は、エンジン回転速度に関わりなく、上記のように自由自在に選択されるから、例えば、アイドリング回転速度の1.3倍であっても、時速0.1km以下の超微速で走行させることができる。
また、2段歯車変速機24の切り換えは、スロットルをそのままにして、油圧無段減速機21の無断変速レバー(図示略)の操作だけでスムーズに行うことができる。
【0039】
油圧無段減速機21の入力軸すなわち可変斜板ポンプ22のポンプ軸22bが被動プーリb’、Vベルト(図3のVベルトvを参照)等によるベルト伝動機構を介してガソリンエンジン(4.5馬力、重量15kg)で駆動され、油圧無段減速機21の出力軸、すなわち斜板モータ23のモータ軸23bによって、上記2段歯車変速機24の入力軸24aを駆動し、当該2段歯車変速機の出力ピニオンg1によって動力分配機25(図3−1に動力分配機Dと同じ)が駆動され、左右の操向クラッチ32を介して両出力軸31,31が等速で駆動される。
【0040】
この実施例の動力分配機25の内部機構は、図7に示す通りであり、図3−1の従来例とほとんど違いはない。
動力分配機25を駆動するのが油圧無段減速機21と組み合わされた2段歯車変速機24である点、また、動力分配機25を駆動するピニオンが2段歯車変速機24の出力ピニオンg1であり、この出力ピニオンg1の回転速度が油圧無段減速機21の無段変速作用によって無段階に変速され、走行中においても無段階に変速される点が相違している。
また、サイドブレーキ33’は多板湿式ブレーキであり、クラッチアーム32bでクラッチシフターg3が操作されることで、操向クラッチの係合、離脱に連動して、離脱、係合される。サイドブレーキ33’は湿式多板ブレーキであるから、そのブレーキの係脱が円滑であり、操向操作、転向操作時のサイドブレーキの係脱に伴うショックは大幅に緩和され、走行性能が向上される。
【0041】
上記実施例とは違えて、サイドブレーキ(多板湿式ブレーキ)33’をクラッチアーム32bとは別個のブレーキアームで係脱操作させるようにし、これら両アームが一つの操向レバー10d(図1の操向レバー10dを参照)で操作されて、操向クラッチが外れてからサイドブレーキ33’が係合し、反対にサイドブレーキが外れてから操向クラッチが係合するようにすることもできる。なお、このようなクラッチ・ブレーキの連動操作機構は従来周知の事項であるから、その詳細な説明は省略する。
【0042】
上記の油圧無段減速機21は可変斜板ポンプ22と斜板モータ23とによる変速機であり、可変斜板22aの具体的機構は様々なものが公知であるが、この実施例で採用したものは、図6に示すように、ケーシング21hの球面でその球状背面が支承されているものである。
この実施例の可変斜板ポンプ22は、シリンダブロック22c、ピストン22p、可変斜板22a等によるものであり、可変斜板22aにスラストベアリングが内蔵されており、当該スラストベアリングでピストン22pの端面が支承されている。この例の可変斜板22aは垂直の中立位置から最大20度傾斜するが、これは中立位置から比較的小さい範囲であるので、その傾斜角度と可変斜板ポンプ22の吐出量とがほぼ直線的に正比例し、減速比が直線的に変化する。
【0043】
可変斜板ポンプ22の斜板操作軸22sが適宜の操作機構を介して無段変速レバーによって操作され、可変斜板22aの傾斜角度が制御される。
また、上記2段歯車変速機24はシフトアーム24cが適宜の操作機構を介して変速レバー(図1の変速レバー10a参照)で操作され、これによって、2段歯車変速機24が第1速、第2速に選択的に切り換えられる。
【0044】
固定式の斜板モータ23はシリンダブロック23c、ピストン23p、スラストベアリング23d等によるものであり、可変斜板ポンプ22と斜板モータ23間はケーシングのセンターセクション21bに形成された油圧回路で連通されており、この油圧回路にバイパスバルブ23vが設けられている。このバイパスバルブ23vはスプリング23sとスプールによるものである。
斜板モータ23の戻り流路はオープンタンク22tに連通しており、オープンタンク22tはフィルター22fを介して可変斜板ポンプ22のインポートに連通している。
【0045】
上記操作部10に操向レバー(図1の操向レバー10d参照)があり、当該操向レバーによって、適宜の操作機構を介して動力分配機25の操向クラッチレバーLが操作され、この操向クラッチレバーLによって動力分配機25のクラッチアーム32bが操作され、クラッチシフターg3がシフト操作されて操向クラッチ32が係脱操作され、同時にサイドブレーキ(湿式多板ブレーキ)33’が係脱操作される。
上記操向レバーは左右一対あって、これによって左右の操向クラッチ32,サイドブレーキ33’がそれぞれ操作されて、たばこ栽培作業機の転向操作、旋回操作がなされる。
【符号の説明】
【0046】
2a,2b:走行フレーム体
3a,3b:作業台
4a,4b:クローラ
6:中央フレーム体
6a:右側の前後柱
6b:左側の前後柱
6c,6d:側枠、横枠
7:動力部
8:伝動装置
10:操作部
10a:変速レバー
10b:アクセルレバー
10c:クラッチレバー
10d:操向レバー
11a,11b:椅子
14:中央荷台
14a,14b:張出荷台
20:伝動装置
21:油圧無段減速機
21b:センターセクション
21h:ケーシング
22:可変斜板ポンプ
22a:可変斜板
22b:ポンプ軸
22s:斜板操作軸
23:斜板モータ
23b:モータ軸
24:2段歯車変速機
24a:入力軸
24b:シフター
24c:シフトアーム
25:動力分配機
30a:中間軸
30b:出力軸
31:出力軸
32:操向クラッチ
32a:外歯
32b:クラッチアーム
32t:ブレーキ歯
33:サイドブレーキ(噛み合いブレーキ)
33’:サイドブレーキ(湿式多板ブレーキ)
A:運搬用荷台
B:ベルト伝動機構
E:エンジン
C:テンションクラッチ
D:動力分配機
G:多段歯車減速機
K:梱包体
L:操向クラッチレバー
T:たばこ葉
a:駆動プーリ
b,b’:被動プーリ
g1:出力ピニオン
g2:中央ギア
g3:クラッチシフター
g4:ギア
g12,g13:被動ギア
s:出力スプロケット
v:Vベルト


【特許請求の範囲】
【請求項1】
門型の中央フレーム体と左右の走行フレーム体を備えていて左右のクローラで走行するものであって、左右の走行フレーム体の一方にガソリンエンジン、減速機、動力分配機による動力部が搭載されていて、上記動力部の出力軸で左右のクローラを駆動して走行する門型たばこ栽培作業機において、
上記変速機が互いに一体の可変斜板ポンプと斜板モータによる油圧無段減速機を備えており、可変斜板ポンプがガソリンエンジンで直接駆動されるようになっており、
上記動力分配機が左右の出力スプロケットを等速で駆動する駆動手段であり、左右の操向クラッチ、左右のサイドブレーキを備えており、
上記油圧無段減速機の無段変速レバーと、左右の操向クラッチ及びサイドブレーキ用の操向レバーを備えており、
上記無段変速レバーは上記斜板ポンプを操作して上記斜板モータを変速させるものであることを特徴とする門型たばこ栽培作業機。
【請求項2】
上記変速機が、2段歯車変速機と油圧無段減速機とを組み合わせて構成されたものであり、上記2段歯車変速機の第1速の減速比(入力回転数/出力回転数)が第2速の減速比の5倍乃至4倍であり、油圧無段減速機の減速比の範囲が∞〜1であることを特徴とする請求項1のたばこ栽培作業機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図3−1】
image rotate

【図3−2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図6−1】
image rotate

【図6−2】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−30546(P2011−30546A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183105(P2009−183105)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(000239725)文明農機株式会社 (19)
【Fターム(参考)】