間葉系様腫瘍細胞またはこの形成を阻害する作用剤の同定のための方法
本発明は、抗癌剤を同定するために、EMT過程のモデルとして使用するための腫瘍細胞調製物であって、受容体リガンドにより刺激されてEMTを誘導するか、または、EMTを促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株II358の細胞を含む腫瘍細胞調製物を提供する。また、本発明は、このような腫瘍細胞調製物を用いて、EMTを抑制する作用剤、METを促進する作用剤、または間葉系様細胞の増殖を抑制する作用剤を同定することにより抗癌剤候補を同定する方法も提供する。このような作用剤は、EMTを起こした腫瘍細胞を抑制するのにはあまり有効ではないと考えられている他の抗癌薬、例えば、EGFRキナーゼ阻害剤およびIGF−IRキナーゼ阻害剤と併用すると特に有用なはずである。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤を同定する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該試料を、H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていないH358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、試料内の腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項2】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体、TGFβ受容体II、TNF受容体、またはIL−4受容体に結合し活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択される、請求項1の方法。
【請求項3】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項2の方法。
【請求項4】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項3の方法。
【請求項5】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化する受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである、請求項1の方法。
【請求項6】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項5の方法。
【請求項7】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項6の方法。
【請求項8】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項7の方法。
【請求項9】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカーである、請求項1の方法。
【請求項10】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、CDH1プロモーター活性、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerb3である、請求項9の方法。
【請求項11】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項1の方法。
【請求項12】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項11の方法。
【請求項13】
上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞を阻害する作用剤を同定する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導すること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
被験作用剤が、間葉系様H358細胞の増殖を阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項14】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体、TGFβ受容体II、TNF受容体、またはIL−4受容体に結合し活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択される、請求項1の方法。
【請求項15】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGF−β、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項14の方法。
【請求項16】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項15の方法。
【請求項17】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化する受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである、請求項13の方法。
【請求項18】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項17の方法。
【請求項19】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項18の方法。
【請求項20】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項19の方法。
【請求項21】
被験作用剤が、上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害するか否かを判定する工程の後に、さらに、
間葉系様H358腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤が、上皮様H358腫瘍細胞の増殖も阻害するか否かを判定する工程、
およびその結果、該被験作用剤が、上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞の増殖を特異的に阻害する作用剤であるか否かを判定する工程
を含む、請求項13の方法。
【請求項22】
被験作用剤が、間葉系様H358腫瘍細胞の増殖を阻害するか否かを判定する工程において、被験作用剤が、該腫瘍細胞のアポトーシスを促進することによって、このような阻害をすると判定される、請求項13の方法。
【請求項23】
被験作用剤が、間葉系様H358腫瘍細胞の増殖を阻害するか否かを判定する工程において、被験作用剤が、該腫瘍細胞の増殖を阻害することによって、このような阻害をすると判定される、請求項13の方法。
【請求項24】
間葉系様腫瘍細胞が間葉から上皮への転換を起こすのを促進する作用剤を同定する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞において、上皮−間葉転換を誘導すること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない間葉系様H358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう試料内の間葉系様H358細胞を刺激するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう間葉系様腫瘍細胞を刺激する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項25】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体、TGFβ受容体II、TNF受容体、またはIL−4受容体に結合し、これを活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択される、請求項24の方法。
【請求項26】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項25の方法。
【請求項27】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項26の方法。
【請求項28】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化させる受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである、請求項24の方法。
【請求項29】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項28の方法。
【請求項30】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項29の方法。
【請求項31】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項30の方法。
【請求項32】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカーである、請求項24の方法。
【請求項33】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、CDH1プロモーター活性、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerb3である、請求項32の方法。
【請求項34】
この量が前記試料腫瘍細胞の前記EMT状態を示すものである前記バイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項24の方法。
【請求項35】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項34の方法。
【請求項36】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する化合物を含む組成物を調製する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料をスクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該試料を、該試料を、H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていないH358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、試料内の腫瘍細胞が上皮から間葉系への転換を起こすことを阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、腫瘍細胞が上皮から間葉への転換を起こすのを阻害する作用剤であるか否かを判定すること、
および同定された被験作用剤を担体と混合して、前記組成物を調製すること
を含む方法。
【請求項37】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する化合物を含む組成物を調製する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導すること、
該試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該被験作用剤が、間葉系様H358細胞の増殖を阻害するか否かを判定すること、
その結果、該被験作用剤が、上皮から間葉への転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤であるか否かを判定すること、
およびこうして同定された被験作用剤を担体と混合して、前記組成物を調製すること
を含む方法。
【請求項38】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する化合物を含む組成物を調製する方法であって、
皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導すること、
該試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない間葉系様H358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう試料内の間葉系様H358細胞を刺激するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう間葉系様腫瘍細胞を刺激する作用剤であるか否かを判定すること、
およびこうして同定された被験作用剤を担体と混合して、前記組成物を調製すること
を含む方法。
【請求項39】
抗癌剤の同定に使用するための間葉系様腫瘍細胞調製物であって、前記腫瘍細胞調製物は
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一もしくは二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導することを含む方法によって調製され、
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体;TGFβ受容体II;TNFα受容体;またはIL−4受容体に結合し、これを活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択され、ならびに
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化させる受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである
細胞調製物。
【請求項40】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項39の細胞調製物。
【請求項41】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項40の細胞調製物。
【請求項42】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項39の細胞調製物。
【請求項43】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項42の細胞調製物。
【請求項44】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項43の細胞調製物。
【請求項45】
腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤を同定する方法であって、
H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該試料を、改変されたH358細胞において上皮から間葉系への転換を促進する該タンパク質の発現を誘導する化合物と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない改変されたH358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、試料内の腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項46】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項45の方法。
【請求項47】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1、Snail、または恒常活性型TGFβである、請求項46の方法。
【請求項48】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項45の方法。
【請求項49】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項48の方法。
【請求項50】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカーである、請求項45の方法。
【請求項51】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerbB3である、請求項50の方法。
【請求項52】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである上皮細胞バイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターである、請求項45の方法。
【請求項53】
上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーターレポーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項52の方法。
【請求項54】
上皮バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、E−カドヘリンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項53の方法。
【請求項55】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項45の方法。
【請求項56】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項55の方法。
【請求項57】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである間葉系細胞バイオマーカーが、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性である、請求項45の方法。
【請求項58】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項57の方法。
【請求項59】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、ビメンチンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項58の方法。
【請求項60】
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料が、動物の体内で増殖する異種移植片である、請求項45の方法。
【請求項61】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞を阻害する作用剤を同定する方法であって、
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、該タンパク質発現を誘導して細胞内で上皮−間葉転換を誘導する化合物と接触させること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該被験作用剤が、間葉系様H358細胞の増殖を阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項62】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項61の方法。
【請求項63】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβである、請求項61の方法。
【請求項64】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項61の方法。
【請求項65】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項64の方法。
【請求項66】
間葉系様腫瘍細胞が間葉から上皮への転換を起こすのを促進する作用剤を同定する方法であって、
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、該タンパク質発現を誘導して細胞内で上皮−間葉転換を誘導する化合物と接触させること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない間葉系様H358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう試料内の間葉系様H358細胞を刺激するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう間葉系様腫瘍細胞を刺激する作用剤であるか否かを決定すること
を含む方法。
【請求項67】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項66の方法。
【請求項68】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβである、請求項66の方法。
【請求項70】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項66の方法。
【請求項71】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項70の方法。
【請求項72】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターである、請求項66の方法。
【請求項73】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerbB3である、請求項72の方法。
【請求項74】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである上皮細胞バイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性である、請求項66の方法。
【請求項75】
上皮バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーターレポーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、上皮バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項74の方法。
【請求項76】
上皮バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、E−カドヘリンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項75の方法。
【請求項77】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項66の方法。
【請求項78】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項77の方法。
【請求項79】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである間葉系細胞バイオマーカーが、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性である、請求項78の方法。
【請求項80】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーターレポーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項79の方法。
【請求項81】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、ビメンチンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項80の方法。
【請求項82】
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料が、動物の体内で増殖する異種移植片である、請求項66の方法。
【請求項83】
抗癌剤の同定に使用するための腫瘍細胞調製物であって、
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料
を含む腫瘍細胞調製物。
【請求項84】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項85】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβである、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項86】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項85の腫瘍細胞調製物。
【請求項87】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項86の腫瘍細胞調製物。
【請求項88】
プロモーターレポーター活性をレポーター遺伝子の量または活性で観察することができるように、改変H358細胞の中に安定して取り込まれている上皮および/または間葉系のバイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物をさらに含む、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項89】
レポーター遺伝子の量または活性を利用してEMT誘導を観察するために、レポーター遺伝子を誘導的に発現するよう、H358細胞がさらに改変されている、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項90】
H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料が、動物の体内で増殖する異種移植片である、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項91】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項4の方法。
【請求項92】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項16の方法。
【請求項93】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項27の方法。
【請求項94】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項41の方法。
【請求項1】
腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤を同定する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該試料を、H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていないH358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、試料内の腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項2】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体、TGFβ受容体II、TNF受容体、またはIL−4受容体に結合し活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択される、請求項1の方法。
【請求項3】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項2の方法。
【請求項4】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項3の方法。
【請求項5】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化する受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである、請求項1の方法。
【請求項6】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項5の方法。
【請求項7】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項6の方法。
【請求項8】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項7の方法。
【請求項9】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカーである、請求項1の方法。
【請求項10】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、CDH1プロモーター活性、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerb3である、請求項9の方法。
【請求項11】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項1の方法。
【請求項12】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項11の方法。
【請求項13】
上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞を阻害する作用剤を同定する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導すること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
被験作用剤が、間葉系様H358細胞の増殖を阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項14】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体、TGFβ受容体II、TNF受容体、またはIL−4受容体に結合し活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択される、請求項1の方法。
【請求項15】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGF−β、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項14の方法。
【請求項16】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項15の方法。
【請求項17】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化する受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである、請求項13の方法。
【請求項18】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項17の方法。
【請求項19】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項18の方法。
【請求項20】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項19の方法。
【請求項21】
被験作用剤が、上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害するか否かを判定する工程の後に、さらに、
間葉系様H358腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤が、上皮様H358腫瘍細胞の増殖も阻害するか否かを判定する工程、
およびその結果、該被験作用剤が、上皮から間葉系へ転換を起こした腫瘍細胞の増殖を特異的に阻害する作用剤であるか否かを判定する工程
を含む、請求項13の方法。
【請求項22】
被験作用剤が、間葉系様H358腫瘍細胞の増殖を阻害するか否かを判定する工程において、被験作用剤が、該腫瘍細胞のアポトーシスを促進することによって、このような阻害をすると判定される、請求項13の方法。
【請求項23】
被験作用剤が、間葉系様H358腫瘍細胞の増殖を阻害するか否かを判定する工程において、被験作用剤が、該腫瘍細胞の増殖を阻害することによって、このような阻害をすると判定される、請求項13の方法。
【請求項24】
間葉系様腫瘍細胞が間葉から上皮への転換を起こすのを促進する作用剤を同定する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞において、上皮−間葉転換を誘導すること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない間葉系様H358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう試料内の間葉系様H358細胞を刺激するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう間葉系様腫瘍細胞を刺激する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項25】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体、TGFβ受容体II、TNF受容体、またはIL−4受容体に結合し、これを活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択される、請求項24の方法。
【請求項26】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項25の方法。
【請求項27】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項26の方法。
【請求項28】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化させる受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである、請求項24の方法。
【請求項29】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項28の方法。
【請求項30】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項29の方法。
【請求項31】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項30の方法。
【請求項32】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカーである、請求項24の方法。
【請求項33】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、CDH1プロモーター活性、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerb3である、請求項32の方法。
【請求項34】
この量が前記試料腫瘍細胞の前記EMT状態を示すものである前記バイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項24の方法。
【請求項35】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項34の方法。
【請求項36】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する化合物を含む組成物を調製する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料をスクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該試料を、該試料を、H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていないH358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、試料内の腫瘍細胞が上皮から間葉系への転換を起こすことを阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、腫瘍細胞が上皮から間葉への転換を起こすのを阻害する作用剤であるか否かを判定すること、
および同定された被験作用剤を担体と混合して、前記組成物を調製すること
を含む方法。
【請求項37】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する化合物を含む組成物を調製する方法であって、
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導すること、
該試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該被験作用剤が、間葉系様H358細胞の増殖を阻害するか否かを判定すること、
その結果、該被験作用剤が、上皮から間葉への転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤であるか否かを判定すること、
およびこうして同定された被験作用剤を担体と混合して、前記組成物を調製すること
を含む方法。
【請求項38】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する化合物を含む組成物を調製する方法であって、
皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一または二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導すること、
該試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない間葉系様H358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう試料内の間葉系様H358細胞を刺激するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう間葉系様腫瘍細胞を刺激する作用剤であるか否かを判定すること、
およびこうして同定された被験作用剤を担体と混合して、前記組成物を調製すること
を含む方法。
【請求項39】
抗癌剤の同定に使用するための間葉系様腫瘍細胞調製物であって、前記腫瘍細胞調製物は
上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、単一もしくは二重のタンパク質リガンド調製物と接触させて、H358細胞における上皮−間葉転換を誘導することを含む方法によって調製され、
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF受容体;TGFβ受容体II;TNFα受容体;またはIL−4受容体に結合し、これを活性化するタンパク質リガンドのいずれかから選択され、ならびに
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMのこの受容体への結合によって活性化されるシグナル伝達経路を活性化させる受容体に結合するタンパク質リガンド、それに加えて、チロシンキナーゼ受容体に結合して、HGFがこの受容体に結合することによって活性化される同じシグナル伝達経路を活性化する一つのリガンドである
細胞調製物。
【請求項40】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、IL−4、TGFα、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、TNFβ、TGFβ−1、TGFβ−2、TGFβ−3、TGFβヘテロ二量体、またはIL−13から選択される、請求項39の細胞調製物。
【請求項41】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、EGF、TGFβ、TNFα、またはIL−4から選択される、請求項40の細胞調製物。
【請求項42】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMに結合して、これを活性化する一つのリガンド、それに加えて、IGF1−R、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGF受容体のヘテロ二量体、RON、EGFR、HER−4、HER受容体のヘテロ二量体、VEGFR−1、VEGFR−2、VEGFR−3、PDGFRαα、PDGFRββ、またはPDGFRαβに結合して、これを活性化する一つのリガンドである、請求項39の細胞調製物。
【請求項43】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンMと、それに加えて、HGF、IGF−1、IGF−2、FGF1、FGF2、FGF3、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF8、FGF8、FGF10、MSP、TGF−α、HB−EGF、アンフィレグリン、ベタセルリン、エピレグリン、エピジェン、ヘレグリン、NRG−2、NRG−3、NRG−4、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、またはPDGF−DDである、請求項42の細胞調製物。
【請求項44】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する二重タンパク質リガンドが、オンコスタチンM+HGFである、請求項43の細胞調製物。
【請求項45】
腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤を同定する方法であって、
H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該試料を、改変されたH358細胞において上皮から間葉系への転換を促進する該タンパク質の発現を誘導する化合物と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない改変されたH358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、試料内の腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、腫瘍細胞が上皮から間葉系へ転換することを阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項46】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項45の方法。
【請求項47】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1、Snail、または恒常活性型TGFβである、請求項46の方法。
【請求項48】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項45の方法。
【請求項49】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項48の方法。
【請求項50】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカーである、請求項45の方法。
【請求項51】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerbB3である、請求項50の方法。
【請求項52】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである上皮細胞バイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターである、請求項45の方法。
【請求項53】
上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーターレポーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項52の方法。
【請求項54】
上皮バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、E−カドヘリンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項53の方法。
【請求項55】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項45の方法。
【請求項56】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項55の方法。
【請求項57】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである間葉系細胞バイオマーカーが、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性である、請求項45の方法。
【請求項58】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項57の方法。
【請求項59】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、ビメンチンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項58の方法。
【請求項60】
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料が、動物の体内で増殖する異種移植片である、請求項45の方法。
【請求項61】
上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞を阻害する作用剤を同定する方法であって、
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、該タンパク質発現を誘導して細胞内で上皮−間葉転換を誘導する化合物と接触させること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
該被験作用剤が、間葉系様H358細胞の増殖を阻害するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、上皮−間葉転換を起こした腫瘍細胞の増殖を阻害する作用剤であるか否かを判定すること
を含む方法。
【請求項62】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項61の方法。
【請求項63】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβである、請求項61の方法。
【請求項64】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項61の方法。
【請求項65】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項64の方法。
【請求項66】
間葉系様腫瘍細胞が間葉から上皮への転換を起こすのを促進する作用剤を同定する方法であって、
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料を、該タンパク質発現を誘導して細胞内で上皮−間葉転換を誘導する化合物と接触させること、
該細胞試料を、スクリーニング対象である被験作用剤と接触させること、
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーの量を、被験作用剤に接触させていない間葉系様H358細胞の同一試料における同一のバイオマーカーの量と比較することにより、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう試料内の間葉系様H358細胞を刺激するか否かを判定すること、
およびその結果、該被験作用剤が、間葉系から上皮への転換を起こすよう間葉系様腫瘍細胞を刺激する作用剤であるか否かを決定すること
を含む方法。
【請求項67】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項66の方法。
【請求項68】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβである、請求項66の方法。
【請求項70】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項66の方法。
【請求項71】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項70の方法。
【請求項72】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターである、請求項66の方法。
【請求項73】
上皮細胞バイオマーカーが、E−カドヘリン、サイトケラチン8、サイトケラチン18、P−カドヘリン、またはerbB3である、請求項72の方法。
【請求項74】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである上皮細胞バイオマーカーが、上皮細胞バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性である、請求項66の方法。
【請求項75】
上皮バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーターレポーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、上皮バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項74の方法。
【請求項76】
上皮バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、E−カドヘリンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項75の方法。
【請求項77】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものであるバイオマーカーが、間葉系細胞バイオマーカーである、請求項66の方法。
【請求項78】
間葉系細胞バイオマーカーが、ビメンチン、フィブロネクチン、N−カドヘリン、CDH1メチル化、zeb1、twist、FOXC2、またはsnailである、請求項77の方法。
【請求項79】
この量が試料腫瘍細胞のEMT状態を示すものである間葉系細胞バイオマーカーが、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性である、請求項78の方法。
【請求項80】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物を改変H358細胞の中に含ませて、該プロモーターレポーター活性を、レポーター遺伝子の量または活性で観察することができるようにすることによって、間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーターの活性を評価する、請求項79の方法。
【請求項81】
間葉系バイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物が、ビメンチンプロモーター−蛍ルシフェラーゼ構築物である、請求項80の方法。
【請求項82】
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料が、動物の体内で増殖する異種移植片である、請求項66の方法。
【請求項83】
抗癌剤の同定に使用するための腫瘍細胞調製物であって、
H358細胞における上皮−間葉転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料
を含む腫瘍細胞調製物。
【請求項84】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβ;同時発現されるHGFおよびOSM;TNFα;恒常活性型cMET受容体;活性化Srcキナーゼ;v−Src;Src Y530F変異体;IL−4;IL−13;EGF;TGF−α;HB−EGF;アンフィレグリン;ベタセルリン;エピレグリン;エピジェン;またはTNFβである、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項85】
誘導的に発現されて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質が、Zeb−1;Snail;恒常活性型TGFβである、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項86】
Tet−制御プロモーターを用いて、H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現させる、請求項85の腫瘍細胞調製物。
【請求項87】
Tet−制御プロモーターがTet−on系である、請求項86の腫瘍細胞調製物。
【請求項88】
プロモーターレポーター活性をレポーター遺伝子の量または活性で観察することができるように、改変H358細胞の中に安定して取り込まれている上皮および/または間葉系のバイオマーカー遺伝子プロモーター−レポーター遺伝子構築物をさらに含む、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項89】
レポーター遺伝子の量または活性を利用してEMT誘導を観察するために、レポーター遺伝子を誘導的に発現するよう、H358細胞がさらに改変されている、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項90】
H358細胞における上皮から間葉系への転換を促進するタンパク質を誘導的に発現するよう改変されている上皮腫瘍細胞株H358の細胞試料が、動物の体内で増殖する異種移植片である、請求項83の腫瘍細胞調製物。
【請求項91】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項4の方法。
【請求項92】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項16の方法。
【請求項93】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項27の方法。
【請求項94】
H358細胞において上皮−間葉転換を誘導する単一タンパク質リガンドが、任意にOSMまたはHGFを加えられたTGFβである、請求項41の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B−1】
【図11B−2】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B−1】
【図11B−2】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【公表番号】特表2011−516826(P2011−516826A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−549675(P2010−549675)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/001456
【国際公開番号】WO2009/111067
【国際公開日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【出願人】(510143262)オーエスアイ・フアーマスーテイカルズ・インコーポレーテツド (8)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/001456
【国際公開番号】WO2009/111067
【国際公開日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【出願人】(510143262)オーエスアイ・フアーマスーテイカルズ・インコーポレーテツド (8)
【Fターム(参考)】
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