説明

閲覧端末

【課題】左右どちらの手で操作した場合にも操作しやすい閲覧端末を提供すること。
【解決手段】表示用データに基づき画像を出力する表示部10を備えた閲覧端末1において、閲覧端末1の傾斜の方向又は、ユーザからの指示に応じて、表示部10の上下左右を定めて使用方向を決定する。そして、決定された使用方向に応じて、表示部10の上が画像の上となるように、表示用データを表示部10に出力させる。また、閲覧端末1に各種処理を実行させる指示を入力する複数の操作部材を備えた操作部20には、決定された使用方向及び表示用データの種類に応じて、指示が割り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示用データに基づき画像を出力する閲覧端末に関するものであり、詳細には、表示用データの出力方向を切替可能な閲覧端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データ及びコンテンツデータ等の各種の表示用データを携帯型の閲覧端末又は閲覧端末に接続可能なメモリに格納し、この表示用データの内容を手軽に参照できる閲覧端末が知られている。これらの閲覧端末は携帯性を向上させるために小型化される一方で、表示用データを出力する表示部については情報量を確保したり、視認性を確保したりするために大型化が要求されるため、閲覧端末に指示を入力するボタン等の入力手段は小型化することが望まれている。
【0003】
一方、閲覧端末を片手で保持又は操作する場合には、ユーザによって利き手が異なったり、長時間一方の手のみで操作するとその手が疲れたりするため、左右どちらの手を用いても閲覧端末を操作可能とした閲覧端末が望まれている。そこで例えば、傾斜センサを用いて筐体の傾きを検出し、この傾きから自動的に画面の上方向を判別し、この判別結果に従った方向に画面を出力する表示装置が提案されている(特許文献1参照)。この表示装置によれば、新たなボタンを追加することなく1つのページめくりボタンで右手、左手のどちらでもページめくり操作可能であり、さらに、このページめくりボタンは、筐体横方向及び上面方向からの押下に対応するものとすることで、筐体の上下面又は横のどちらを挟んで保持する場合でも操作可能となっている。
【特許文献1】特開2000−311174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術では、画像の出力サイズ等の出力態様や表示用データの種類によらず、所定のボタンに一律にページめくりが割り当てられるため、画像の出力態様や表示用データの種類によって、異なる指示が入力可能に構成したい場合には、新たにボタンを設けなければならず、閲覧端末の構成が複雑になり、操作性が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、左右どちらの手で操作した場合にも操作しやすい閲覧端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の閲覧端末は、表示用データに基づき画像を出力する表示部を備えた閲覧端末において、前記閲覧端末に各種処理を実行させる複数種類の指示を入力する操作部材を備えた入力手段と、前記閲覧端末の傾斜の方向又は、ユーザからの指示に応じて、前記表示部の上下左右を定めて使用方向を決定する使用方向決定手段と、前記使用方向決定手段により決定された前記表示部の上方向が前記画像の上方向と同じになるように、前記表示用データを前記表示部に出力させる出力制御手段と、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向及び前記表示用データの種類に応じて、前記入力手段が備える前記操作部材に指示を割り付ける割付手段とを備えている。
【0007】
また、請求項2に係る発明の閲覧端末は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記入力手段は、略矩形の平面形状を有する前記表示部のいずれかの辺の中央の外縁部に備えられている。
【0008】
また、請求項3に係る発明の閲覧端末は、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を横長に使用する方向である場合に、前記表示部に出力する前記画像の短辺の長さを前記表示部の長辺の長さと一致するように、当該画像の大きさを相似拡大又は相似縮小することを指示するサイズ指示手段を備え、前記出力制御手段は、前記サイズ指示手段により前記画像の大きさが指示された場合に、前記画像の大きさを当該指定された大きさに設定し、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向に応じて前記表示用データを前記表示部に出力させることを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明の閲覧端末は、請求項3に記載の発明の構成に加え、前記割付手段は、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を縦長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像を切換えて出力することを指示する画像切替指示を前記操作部材に割付け、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を横長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像をスクロールすることを指示するスクロール指示を前記操作部材に割り付けることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明の閲覧端末は、請求項3に記載の発明の構成に加え、前記割付手段は、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を縦長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像を切り替えて出力することを指示する画像切替表示と、前記コンテンツを切り替えて出力することを指示するコンテンツ切替表示とを、それぞれ前記操作部材に割り付け、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を横長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像をスクロールして出力することを指示するスクロール指示と、前記画像切替表示とを、それぞれ前記操作部材に割り付けることを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明の閲覧端末は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記出力制御手段は、前記表示用データの種類が、前記閲覧端末に実行させる各種処理を選択するための複数種類の選択項目からなるメニューである場合に、当該複数種類の選択項目の前記画像内の配置を、前記操作部材の配置に対応させた画像であるメニュー画像を前記使用方向に応じて前記表示部に出力させ、前記割付手段は、前記表示用データの種類が前記メニューである場合に、前記表示部に出力される複数の前記選択項目と、前記表示部に出力された当該選択項目に対応する前記操作部材の前記選択項目とが一致するように前記操作部材に当該選択項目を割り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明の閲覧端末によれば、表示用データに基づき画像を出力する表示部を備えた閲覧端末において、閲覧端末の使用方向及び表示用データの種類に応じて、入力手段に所定の指示を割り付ける。このため、閲覧端末の使用方向やデータの種類によって、異なる指示を入力可能に構成したい場合に、新たにボタン等の操作部材を設けることなく、所望の指示を入力することができる。したがって、新たな操作部材を設ける場合に比べ、閲覧端末の構成を簡略化することができ、閲覧端末に指示を入力するボタン等の入力手段を小型化することが可能である。さらに、閲覧端末の構成を簡略化された場合には、閲覧端末に指示を入力する際の操作性を向上させることができる。また、閲覧端末の使用方向及び表示用データの種類に応じて、画像を出力するとともに、入力手段に所定の指示を割り付けるので、閲覧端末を左右どちらの手を用いても操作可能であり、ユーザによって利き手が異なったり、長時間一方の手のみで操作するとその手が疲れたりする場合にも、対応することができる。
【0013】
また、請求項2に係る発明の閲覧端末によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、閲覧端末に指示を入力する入力手段は、表示部のいずれかの辺の中央の外縁部に備えられているので、入力手段が表示部のいずれかの辺の端部等、偏った位置に配置されている場合に比べ、この入力手段が表示部の右側になるように閲覧端末を右手で保持した場合、入力手段が表示部の左側になるように閲覧端末を左手で保持した場合及び、入力手段が表示部の下側又は上側になるように閲覧端末を右手又は左手で保持した場合のいずれの場合においても、同様な操作性を確保することができる。
【0014】
また、請求項3に係る発明の閲覧端末によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、表示部を横長に使用する方向である場合、画像の短辺を、表示部の長辺に合わせた大きさに相似拡大又は相似縮小して出力するため、表示部の表示領域を有効に利用して画像を出力させることができる。
【0015】
また、請求項4に係る発明の閲覧端末によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、閲覧端末の使用方向が表示部を縦長に使用する方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、表示部に1つの画像全てを表示可能であるため、入力手段に画像を切り替えて出力することを指示する画像切替表示を割り付けている。一方で、閲覧端末の使用方向が表示部を横長に使用する方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、画像の短辺の長さを表示部の長辺の長さと一致するように、画像の大きさを相似拡大又は相似縮小して出力し、この場合には、表示部に1つの画像全てを出力することはできないため、入力手段にこの画像をスクロールすることを指示するスクロール指示を割り付ける。このように、閲覧端末の使用方向及び表示用データの種類に応じて、操作部材に割り付ける指示を変えるので、新たにボタンを設けることなく、所望の指示を入力することができ、閲覧端末に指示を入力する際の操作性を向上させることができる。
【0016】
また、請求項5に係る発明の閲覧端末によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、閲覧端末の使用方向が表示部を縦長に使用する方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、画像切替表示と、コンテンツを切り替えて出力することを指示するコンテンツ切替表示とを、それぞれ操作部材に割り付けている。一方で、閲覧端末の使用方向が表示部を横長に使用する方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、スクロール指示と、画像切替表示とを、それぞれ操作部材に割り付ける。このように、閲覧端末の使用方向及び表示用データの種類に応じて、入力手段に割り付ける指示を変えるので、新たにボタンを設けることなく、所望の指示を入力することができ、閲覧端末に指示を入力する際の操作性を向上させることができる。
【0017】
また、請求項6に係る発明の閲覧端末によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加え、表示用データの種類が複数種類の選択項目からなるメニューである場合には、入力手段が備える操作部材の配置にあわせて選択項目を表示部に出力させるとともに、表示部に出力された選択項目に対応する操作部材に、その選択項目を割り付けるようにしている。このため、閲覧端末の使用方向が変わった場合でも、表示部に出力されている選択項目と、操作部材に割り付けられている選択項目との位置関係を同様にすることができ、閲覧端末の使用方向を変更する前と後とで、同様の操作性を確保することができる。また、表示用データの種類に応じて、所望の指示を入力することができるので、新たに操作部材を設けることなく、メニューの中から所望の選択項目を選択することができ、閲覧端末に指示を入力する際の操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る閲覧端末を適用した実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態は、電気泳動表示媒体からなる表示部10を備えた閲覧端末1に本発明を適用した場合の一例である。最初に、本実施形態に係る閲覧端末1の物理的構成及び電気的構成を説明する。
【0019】
まず、閲覧端末1の物理的構成について、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、閲覧端末1が右手で操作される使用例を示す正面図あり、図2は、閲覧端末1が左手で操作される使用例を示す正面図あり、図3は、表示部10の下側に操作部20が配置された場合の閲覧端末1の使用例を示す正面図ある。尚、図1において、紙面の手前側を「閲覧端末1の正面側」、紙面の奥行き側を「閲覧端末1の背面側」と言い、紙面の左右方向を左右方向、紙面の上下方向を上下方向と言う。
【0020】
まず、図1を参照して、閲覧端末1の物理的構成について説明する。図1に示すように、閲覧端末1は略直方体形状をしており、その正面には電気泳動表示媒体を備える表示部10が設けられている。また、図1において図示しないが、閲覧端末1の右側面にはメモリカード36(図4参照)を挿入する挿入口が設けられている。
【0021】
表示部10の右側の長辺の中央の外縁部には、Aキー21,Bキー22,Cキー23,Dキー24及びMキー25から構成される操作部20が設けられている。この操作部20は、閲覧端末1に各種指示を入力するためのものであり、Aキー21,Bキー22,Cキー23,Dキー24及びMキー25は本発明の操作部材に相当し、操作部20は本発明の入力手段に相当する。各キー21乃至25には、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、所定の指示を割り付けられる。この閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、各キー21乃至25に所定の指示を割り付ける処理については、図8乃至図23を参照して後述する。
【0022】
次に、閲覧端末1の使用方向について、図1乃至図3を参照して説明する。閲覧端末1の使用方向は、図4を参照して後述するジャイロ/加速度センサ37により検出される閲覧端末1の傾斜の方向又は、ユーザからの指示に応じて、表示部10の上下左右が定められ、表示部10の上を上側に配置した場合の表示部10に対する操作部20の配置により「右手操作の方向」、「左手操作の方向」及び、「下手操作の方向」のいずれかに決定される。「右手操作の方向」とは、図1に示すように、ユーザが右手で操作部20を操作することを想定し、表示部10の短辺11を上側に配置して表示部10を縦長に使用し、その表示部10の右側の長辺12の中央の外縁部に、操作部20を配置した場合を言う。また、「左手操作の方向」とは、図1に示す右手操作の方向から閲覧端末1を180度回転させ、図2に示すように、ユーザが左手で操作部20を操作することを想定し、表示部10の短辺13を上側に配置して表示部10を縦長に使用し、その表示部10の左側の長辺の中央の外縁部に、操作部20を配置した場合を言う。また「下手操作の方向」は、図1に示す右手操作の方向から閲覧端末1を右回りに90度回転させ、図3に示すように、表示部10の長辺14を上側に配置して表示部10を横長に使用し、その表示部10の下側の長辺12の中央の外縁部に、操作部20を配置する場合を言う。
【0023】
次に、閲覧端末1の表示部10に出力される表示用データの種類について説明する。表示部10に出力される表示用データの種類には、表示部10に出力された複数のコンテンツの中から所望のコンテンツを選択するための「コンテンツメニュー」と、図1乃至図3に示すようにコンテンツを出力する「コンテンツ」と、閲覧端末1の使用方向を設定するための「方向メニュー」とがある。これらの表示用データに基づき表示部10に出力される画像は、表示部10の上方向が画像の上方向と同じになるように、画像の出力方向を閲覧端末1の使用方向にあわせて出力される。
【0024】
次に、閲覧端末1の電気的構成について、図4乃至図7を参照して説明する。図4は、閲覧端末1の電気的構成を示す概念図である。図5は、ROM32の記憶エリアを説明するための概念図であり、図6は、RAM33の記憶エリアを説明するための概念図であり、図7は、EEPROM34の記憶エリアを説明するための概念図である。図4に示すように、この閲覧端末1は、CPU31,ROM32,RAM33,EEPROM34,表示部10,メモリカードI/F35,ジャイロ/加速度センサ37等で構成され、これらはバス38により相互に接続されている。そして、CPU31には、操作部20が接続され、メモリカードI/F35には、メモリカード36が接続可能になっている。以下、閲覧端末1を構成する、CPU31,ROM32,RAM33,EEPROM34,ジャイロ/加速度センサ37について詳述する。
【0025】
CPU31は、閲覧端末1の主制御を司り、ROM32に記憶された制御プログラムに従って、閲覧端末1の表示部10に画像を出力するための各種演算及び処理を実行する。また、ROM32に記憶された制御プログラムに従って、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、各キー21乃至25に所定の指示を割り付ける割付処理及び、操作部20に入力された入力指示に従って、所定の動作を行う。尚、制御プログラムはメモリカード36等の外部記憶装置に記憶されていてもよく、その場合は、当該プログラムをRAM33上に読み込んで実行する。
【0026】
ROM32は、図5に示すように表示部の各種の出力制御を含む制御プログラムが記憶された制御プログラム記憶エリア321に加えて、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、各キー21乃至25に所定の指示を割り付ける処理において参照される、イベント変換テーブル記憶エリア322が設けられている。尚、これらのイベント変換テーブルの一部又は全部は、EEPROM34に記憶されていてもよいし、メモリカード36等の外部記憶装置に記憶されているデータを閲覧端末1に読み込んでもよい。
【0027】
RAM33は、任意に読み書き可能な記憶素子であり、ROM32から読み出された各種のイベント変換テーブルや、EEPROM34から読み出された各種設定値、CPU31が演算処理した演算結果を収容する各種記憶エリアが必要に応じて設けられている。このRAM33の記憶エリアの詳細について、図6を参照して説明する。図6に示すように、RAM33には、表示部10に出力されているコンテンツを識別するためのコンテンツ番号を記憶する表示中コンテンツ番号記憶エリア331,表示部10に出力されているコンテンツの頁番号を記憶する表示中頁番号記憶エリア332及び、表示部10に出力されているコンテンツの表示位置を記憶する表示位置記憶エリア333が設けられている。また、ジャイロ/加速度センサ37により検出される閲覧端末1の傾斜の方向又は、ユーザからの指示に応じて、表示部10の上下左右が定められた上を上側とする場合の表示部10に対する操作部20の相対的な位置(右、左及び下のいずれか)を記憶する操作部位置記憶エリア334,表示部10に出力させる表示用データの種類に応じた現在の動作モードと、現在の動作モードの直前に記憶された動作モードとを記憶する動作モード記憶エリア335,表示用データに基づき画像を所定の大きさで出力させるための表示用データ展開エリア336が設けられている。また、メモリカード36に記憶されている表示用データを読み込むためのメモリカードアクセス用ワークエリア337,コンテンツメニュー操作時のROM32から読み出された各種のイベント変換テーブルや、EEPROM34から読み出された各種設定値、CPU31が演算処理した演算結果を収容するワークエリアであるコンテンツメニュー操作ワークエリア338が設けられている。また、方向メニュー操作時のワークエリアである方向メニュー操作ワークエリア339及び、表示部10に画像を出力するためのワークエリアである表示処理ワークエリア340等が設けられている。
【0028】
EEPROM34は、読み書き可能な不揮発性記憶素子であり、図7に示すように、ユーザにより設定された操作部20の位置を記憶する操作部位置設定記憶エリア341が設けられている。
【0029】
ジャイロ/加速度センサ37は、閲覧端末1の傾きの方向を検出するためのセンサであり、物体の回転により生じるコリオリ力を検出することで、角速度の大きさを出力するジャイロ(角速度センサ)及び物体に加わる加速度の大きさを出力する加速度センサの少なくともいずれか一方を備えている。
【0030】
次に、以上のように構成された閲覧端末1の基本制御について説明する。閲覧端末1の基本制御は、表示用データの種類が「コンテンツメニュー」の場合の「コンテンツメニュー操作処理」と、表示用データの種類が「方向メニュー」の場合の「方向メニュー操作処理」と、表示用データの種類が「コンテンツ」の場合の「表示操作処理」の3種類の処理を含んでいる。操作部20の各キー21乃至25に指示を割り当てる処理を実行する際には、ROM32のイベント変換テーブル記憶エリアに記憶されたイベント変換テーブルが参照されるが、これらの3種類の処理ではそれぞれ、異なるイベント変換テーブルが参照される。表示用データの種類に応じた各イベント変換テーブルはそれぞれ、閲覧端末1の使用方向に応じて各キー21乃至25に割り当てる指示を定めているため、表示用データの種類に応じた各イベント変換テーブルを参照して、閲覧端末1の使用方向に応じた指示を割り付けることにより、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて操作部20の各キー21乃至25に指示を割り当てることができるようになっている。以下、各操作処理について順に説明する。
【0031】
まず、閲覧端末1の基本制御のうち、コンテンツメニュー操作処理について、図8乃至図12を参照して説明する。このコンテンツメニュー操作処理は、表示部10に出力されたコンテンツメニュー画像の選択項目の中から所望のコンテンツを選択し、そのコンテンツを表示部10に出力させるための処理である。図8は、閲覧端末1の基本制御のメイン処理の流れを示すメインフローチャートであり、図9は、図8に示すメイン処理で実行されるコンテンツメニュー操作処理の流れを示すサブフローチャートである。図10は、表示部10を縦長に使用する右手操作の場合のコンテンツメニュー画像を説明するための説明図であり、図11は、表示部10を横長に使用する下手操作の場合のコンテンツメニュー画像を説明するための説明図である。図12は、図9に示すコンテンツメニュー操作処理において参照されるイベント変換テーブルを説明するための説明図である。尚、図8及び図9に示す各処理を実行させる制御プログラムは、ROM32の制御プログラム記憶エリア321(図5参照)に記憶されており、図4に示すCPU31が実行する。
【0032】
まず、電源スイッチがオンされると、閲覧端末1の起動処理が実行される(S5)。この起動処理により、表示中コンテンツ番号に、メモリカード36に記憶された各コンテンツに対応するコンテンツ番号のうち、最も小さいコンテンツ番号が設定され、RAM33の表示中コンテンツ番号記憶エリア331に記憶される。ROM32に記憶されたコンテンツを閲覧端末1に出力させる場合には、メモリカード36に記憶された各コンテンツの代わりに、ROM32に記憶されたコンテンツが参照される。また、表示中頁番号が1に設定され、RAM33の表示中頁番号記憶エリアに記憶される。また、表示用データの種類に応じた現在の動作モードが、「コンテンツメニュー」に設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される。
【0033】
続いて、閲覧端末1の使用方向が決定される(S10)。この処理は、ユーザからの指示として、EEPROM34に記憶されている操作部位置の設定を取得し、閲覧端末1の使用方向を前回使用時の設定にするための処理である。この処理では、表示部10の上を上側に配置した場合の表示部10に対する操作部20の配置を示す操作部位置が、EEPROM34の操作部位置設定記憶エリア341に記憶されている値に設定され、RAM33の操作部位置記憶エリア334に記憶される。
【0034】
続いて、RAM33の動作モード記憶エリア335が参照され、現在の動作モードが「コンテンツメニュー」に設定されているか否かが判断される(S20)。前述の通り、現在の動作モードはコンテンツモードと設定されているので(S20:Yes)、続いてコンテンツメニュー操作処理が実行される(S30)。
【0035】
このコンテンツメニュー操作処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。図9のフローチャートに示すように、まず、RAM33の操作部位置記憶エリア334が参照され、操作部位置に対応した、即ち、閲覧端末1の使用方向に対応したコンテンツメニュー画像が出力される(S200)。この処理は、閲覧端末1の使用方向に応じたコンテンツメニュー画像を表示部10に出力させるための処理である。閲覧端末1の使用方向が、表示部10の短辺11を上とする、表示部10が縦長に使用される右手操作の方向である場合には、操作部20の各キー21乃至25の配置と対応させた縦長のコンテンツメニュー画像が、表示部10の上方向が画像の上方向と同じになるように、表示部10に出力される。図10に示すように、この縦長のコンテンツメニュー画像では、Aキー21に対応する位置に「コンテンツ1」、Bキー22に対応する位置に「コンテンツ3」、Cキー23に対応する位置に「コンテンツ4」、Dキー24に対応する位置に「コンテンツ2」及びMキー25に対応する位置に「操作位置設定」が表示される。尚、「コンテンツ1」は、出力順序が1のコンテンツを表示させる指示を表し、「コンテンツ2」は、出力順序が2のコンテンツを表示させる指示を表し、「コンテンツ3」は、出力順序が3のコンテンツを表示させる指示を表している。また、「コンテンツ4」は、出力順序が4のコンテンツを表示させる指示を表し、「操作位置設定」は、方向メニュー操作処理を実行させる指示を表している。
【0036】
また、閲覧端末1の使用方向が、表示部10の短辺13を上とする、表示部10が縦長に使用される左手操作の方向である場合には、右手操作と同様な縦長のコンテンツメニュー画像が、180度回転されて、表示部10の上方向が画像の上方向と同じになるように、出力される。即ち、Aキー21に対応する位置に「コンテンツ4」、Bキー22に対応する位置に「コンテンツ2」、Cキー23に対応する位置に「コンテンツ1」、Dキー24に対応する位置に「コンテンツ3」及びMキー25に対応する位置に「操作位置設定」が出力される。
【0037】
一方、閲覧端末1の使用方向が、表示部10の長辺14を上とする、表示部10が横長に使用される下手操作の方向である場合には、操作部20の各キー21乃至25の配置と対応させた縦長のコンテンツメニュー画像が、表示部10の上方向が画像の上方向と同じになるように、表示部10に出力される。図11に示すように、この横長のコンテンツメニュー画像では、Aキー21に対応する位置に「コンテンツ3」、Bキー22に対応する位置に「コンテンツ4」、Cキー23に対応する位置に「コンテンツ2」、Dキー24に対応する位置に「コンテンツ1」及びMキー25に対応する位置に「操作位置設定」が配置された横長な画像が表示部10に出力される。図10に示す縦長のコンテンツメニュー画像と、図11に示す横長のコンテンツメニュー画像とを比較すると、図10及び図11はともに、表示部10の上側には「コンテンツ1」が、表示部10の下側には「コンテンツ4」が、表示部10の左側には「コンテンツ2」が、表示部10の右側には「コンテンツ3」が、表示部10の中央には「操作位置設定」がそれぞれ出力され、両者は、表示部10の上下左右に対する、各選択項目の配置において共通する。このように、閲覧端末1の使用方向に応じて、異なるコンテンツメニュー画像を出力させることにより、閲覧端末1の使用方向が変わった場合でも、表示部10に出力される選択項目の相対的な配置が変わらないので、選択項目の相対的な配置が変わる場合に比べ、表示部10に出力された選択項目から所望の選択項目を見つけ出しやすい。
【0038】
続いて、コンテンツメニュー操作ワークエリア338及び操作部位置記憶エリア334が参照され、閲覧端末1の使用方向に応じて、操作部20の各キー21乃至25に指示が割り付けられ、コンテンツメニュー操作ワークエリア338に記憶される(S210)。この処理は、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、各キー21乃至25に所定の指示を割り付けるための処理である。各キー21乃至25に指示を割り付ける際に参照されるイベント変換テーブルは、前述の通り、表示用データの種類ごとに異なり、表示用データの種類がコンテンツメニューである場合には、図12に示すイベント変換テーブルが参照される。図12に示すイベント変換テーブルは、操作部20の各キー21乃至25の配置に対応させて表示部10に出力された選択項目と、各キー21乃至25に割り当てられた選択項目とが一致するようになっている。そして、操作部20の中央のMキー25の上側に配置されるキーには「コンテンツ1」が、Mキー25の左側に配置されるキーには「コンテンツ2」が、Mキー25の下側に配置されるキーには「コンテンツ4」が、Mキー25の右側に配置されるキーには「コンテンツ3」がそれぞれ割り当てられている。また、Mキー25には、閲覧端末1の使用方向によらず、「方向メニュー」が割り当てられている。尚、「方向メニュー」は、方向メニュー操作処理を実行させる指示である。このように、閲覧端末1の使用方向が変わった場合でも、操作部20の各キー21乃至25に割り付けられる選択項目の相対的な配置が変わらないので、選択項目の相対的な配置が変わる場合に比べ、操作部20の各キー21乃至25の中から所望のキーを押下しやすい。
【0039】
続いて、操作部20が備えるいずれかのキーが入力されたか否かが判断される(S220)。キー入力されていないと判断される場合には(S220:No)、キー入力されたと判断されるまで(S220:Yes)、次の処理を行わない。一方、キー入力されたと判断された場合には(S220:Yes)、コンテンツメニュー操作ワークエリア338が参照され、入力キーに対応する指示が決定される(S225)。例えば、図10に示す、右手操作の方向で使用される場合において、Aキー21が押下されると(S220:Yes),コンテンツメニュー操作ワークエリア338が参照され、操作部位置が右、操作がAの場合の、「コンテンツ1」が入力指示として取得される(S225)。同様に、図11に示す、下手操作の方向で使用される場合において、Aキー21が押下されると(S220:Yes),コンテンツメニュー操作ワークエリア338が参照され、操作部位置が下、操作がAの場合の、「コンテンツ3」が入力指示として決定される(S225)。左手操作の方向で使用される場合についても同様である。
【0040】
続いて、S220で決定された入力指示がコンテンツであるか否かが判断される(S230)。この入力指示がコンテンツ1乃至4のいずれかである場合には(S230:Yes),表示中コンテンツ番号が220で取得した入力指示のコンテンツ番号に設定され、RAM33の表示中コンテンツ番号記憶エリア331に記憶される(S240)。続いて、現在の動作モードが「表示操作」に設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶され(S250)、図8に示すメイン処理のS20に戻り処理を繰り返す。一方S230において、入力指示がコンテンツではないと判断される場合には(S230:No)、S220で入力指示は「方向メニュー」であると判断されるため、現在の動作モードが「方向メニュー」に設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される(S260)。続いて、図8に示すメイン処理のS20に戻り処理を繰り返す。
【0041】
以上の処理により、コンテンツメニュー操作処理が実行される。尚、図10及び図11に示すAキー21,Bキー22,Cキー23,Dキー24及びMキー25は、本発明の操作部材に相当し、これらのキーを備え、表示部10の長辺の中央の外縁部に配置された操作部20は、本発明の入力手段に相当する。図8のS10において、ユーザからの指示として、前回使用時の閲覧端末1の使用方向の設定をEEPROM34の操作部位置設定記憶エリア341から取得し、表示部10の上下左右を定めて閲覧端末1の使用方向を決定する、図4に示すCPU31は、本発明の使用方向決定手段として機能する。上述のコンテンツメニュー操作処理において、図9のS200において、表示用データの種類がコンテンツメニューである場合に、当該複数種類の選択項目を、操作部20の各キー21乃至25の配置に対応させた画像であるコンテンツメニュー画像を閲覧端末1の使用方向に応じて表示部10に出力させる、図4に示すCPU31は、本発明の出力制御手段として機能する。図9のS210において、表示用データの種類がコンテンツメニューである場合の図12に示すイベント変換テーブルを参照し、表示部10に出力される複数の選択項目と、表示部10に出力された選択項目に対応する各キー21乃至25の選択項目とが一致するように各キー21乃至25に選択項目を割り付ける、図4に示すCPU31は、本発明の割付手段として機能する。
【0042】
続いて、閲覧端末1の基本制御のうち、方向メニュー操作について、図8,図9及び、図13乃至図16を参照して説明する。方向メニュー操作処理は、閲覧端末1の使用方向をユーザが指示するための処理である。図13は、図8に示すメイン処理で実行される方向メニュー操作処理の流れを示すサブフローチャートであり、図14は、表示部10を縦長に使用する右手操作の場合の方向メニュー画像を説明するための説明図であり、図15は、表示部10を横長に使用する下手操作の場合の方向メニュー画像を説明するための説明図である。図16は、図11に示す方向メニュー操作処理において参照されるイベント変換テーブルを説明するための説明図である。尚、図8,図9及び図13に示す各処理を実行させる制御プログラムは、ROM32の制御プログラム記憶エリア321(図5参照)に記憶されており、図4に示すCPU31が実行する。
【0043】
図8のS20において、RAM33の動作モード記憶エリア335が参照され、現在の動作モードがコンテンツメニューか否かが判断される(S20)。図9に示すコンテンツメニュー操作処理において、入力指示が方向メニューであると判断され(S230:No)、現在の動作モードが「方向メニュー」に設定され(S260)、続いて、図8に示すメイン処理に戻った場合には、現在の動作モードは方向メニューであると設定されているので(S20:No,S40:Yes)、続いて方向メニュー操作処理が行われる。
【0044】
この方向メニュー操作処理について、図13に示すフローチャートを参照して説明する。図13のフローチャートに示すように、RAM33の操作部位置記憶エリア334が参照され、操作部位置に対応した方向メニュー画像が出力される(S500)。この処理は、閲覧端末1の使用方向に応じた方向メニュー画像を表示部10に出力させるための処理である。閲覧端末1の使用方向が、表示部10の短辺11を上とする、表示部10の短辺11が上側に配置され表示部10が縦長に使用される右手操作の方向である場合には、操作部20の各キー21乃至25の配置と対応させた縦長の方向メニュー画像が、表示部10の上方向が画像の上方向と同じになるように、表示部10に出力される。図14に示すように、この縦長の方向メニュー画像では、Aキー21に対応する位置に「戻る」、Bキー22に対応する位置に「右手」、Cキー23に対応する位置に「下手」、Dキー24に対応する位置に「左手」及びMキー25に対応する位置に「コンテンツ表示」が表示される。尚、「戻る」は、直前の動作モードに応じた画面を表示させる指示を表し、「右手」は、閲覧端末1の使用方向を右手操作の方向に設定する指示を表し、「左手」は、閲覧端末1の使用方向を左手操作の方向に設定する指示を表している。また、「下手」は、閲覧端末1の使用方向を下手操作の方向に設定する指示を表し、「コンテンツ表示」は、表示操作処理を実行させる指示を表している。
【0045】
また、閲覧端末1の使用方向が、表示部10の短辺13を上とする、表示部10が縦長に使用される左手操作の方向である場合には、右手操作と同様な縦長の方向メニュー画像が、180度回転されて、表示部10の上方向が画像の上方向と同じになるように、出力される。即ち、Aキー21に対応する位置に「下手」、Bキー22に対応する位置に「左手」、Cキー23に対応する位置に「戻る」、Dキー24に対応する位置に「右手」及びMキー25に対応する位置に「コンテンツ表示」が表示される。
【0046】
一方、閲覧端末1の使用方向が、表示部10の長辺14を上とする、表示部10が横長に使用される下手操作の方向である場合には、横長な方向メニュー画像が、表示部10の上方向が画像の上方向と同じになるように、表示部10に出力される。図15に示すように、この横長な方向メニュー画像では、Aキー21に対応する位置に「右手」、Bキー22に対応する位置に「下手」、Cキー23に対応する位置に「左手」、Dキー24に対応する位置に「戻り」及びMキー25に対応する位置に「コンテンツ表示」が表示される。コンテンツメニュー画像の場合と同様に、閲覧端末1の使用方向が変わった場合でも、表示部10に出力される選択項目の相対的な配置が変わらないので、選択項目の相対的な配置が変わる場合に比べ、表示部10に出力された選択項目から所望の選択項目を見つけ出しやすい。
【0047】
続いて、方向メニュー操作ワークエリア339及び操作部位置記憶エリア334が参照され、イベント変換テーブルを参照して、操作部20の各キー21乃至25に指示が割り付けられ、方向メニュー操作ワークエリア339に記憶される(S510)。この処理は、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、各キー21乃至25に所定の指示を割り付けるための処理である。表示用データの種類が方向メニューである場合のイベント変換テーブルは、図16に示すように、操作部20の各キー21乃至25の配置に対応させて表示部10に出力された選択項目と、各キー21乃至25に割り当てられた選択項目とが一致するようになっている。そして、操作部20の中央のMキー25の上側に配置されるキーには「戻る」が、Mキー25の左側に配置されるキーには「左手」が、Mキー25の下側に配置されるキーには「下手」が、Mキー25の右側に配置されるキーには「右手」がそれぞれ割り当てられ、Mキー25には閲覧端末1の使用方向によらず、「表示操作」が割り当てられる。尚、「表示操作」は、表示操作処理を実行させる指示を表している。コンテンツメニューの場合と同様に、閲覧端末1の使用方向が変わった場合でも、操作部20の各キー21乃至25に割り付けられる選択項目の相対的な配置が変わらないので、選択項目の相対的な配置が変わる場合に比べ、操作部20の各キー21乃至25の中から所望のキーを押下しやすい。また、前述の、コンテンツメニューの場合とは異なる指示が、各キー21乃至25に割り付けられるので、新たにキーを設けることなく、所望の指示を入力することができる。
【0048】
続いて、操作部20が備えるいずれかのキーが入力されたか否かが判断される(S520)。キー入力されていないと判断される場合には(S520:No)、キー入力されたと判断されるまで(S520:Yes)、次の処理を行わない。一方、キー入力されたと判断される場合には(S520:Yes)、方向メニュー操作ワークエリア339が参照され、入力キーに対応する入力指示が決定される(S525)。例えば、図14に示す、右手操作の方向で使用される場合において、Aキー21が押下されると(S520:Yes),操作部位置が右、操作がAの場合の、「戻る」が入力指示として決定される(S525)。同様に、図15に示す、下手操作の方向で使用される場合において、Aキー21が押下されると(S520:Yes),操作部位置が下、操作がAの場合の、「右手操作」が入力指示として決定される(S525)。左手操作の方向で使用される場合についても同様である。
【0049】
続いて、S525で決定された入力指示の種類が判断される。入力指示が右手操作であると判断される場合には(S530:Yes)、操作部位置が右に設定されRAM33の操作部位置記憶エリア334に記憶される(S540)。入力指示が左手操作であると判断される場合には(S530:No,S550:Yes)、操作部位置が左に設定され、RAM33の操作部位置記憶エリア334に記憶される(S560)。入力指示が下手操作であると判断される場合には(S530:No,S550:No,S570:Yes)、操作部位置が下に設定され、RAM33の操作部位置記憶エリア334に記憶され(S580)、表示位置が0に設定されRAM33の表示位置記憶エリア333に記憶される(S590)。S540,S560,S590に続いて、現在の動作モードが表示操作に設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される(S610)。また、入力指示が表示操作であると判断される場合には(S530:No,S550:No,S570:No,S600:Yes)、現在の動作モードが表示操作に設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される(S610)。また、入力指示が戻るであると判断される場合には(S530:No,S550:No,S570:No,S600:No)、現在の動作モードに、直前の動作モードが設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される(S620)。S610,S620に続いて、図8に示すメイン処理のS20に戻り、処理を繰り返す。
【0050】
以上の処理により、方向メニュー操作が実行される。尚、上述の方向メニュー操作処理において、図13のS500において、表示用データの種類が方向メニューである場合に、複数種類の選択項目を、操作部20の各キー21乃至25の配置に対応させた画像である方向メニュー画像を閲覧端末1の使用方向に応じて表示部10に出力させる、図4に示すCPU31は、本発明の出力制御手段として機能する。図13のS520において、表示用データの種類が方向メニューである場合の図16に示すイベント変換テーブルを参照し、表示部10に出力される複数の選択項目と、表示部10に出力された選択項目に対応する各キー21乃至25の選択項目とが一致するように各キー21乃至25に選択項目を割り付ける、図4に示すCPU31は、本発明の割付手段として機能する。
【0051】
続いて、閲覧端末1の基本制御のうち、表示操作処理について、図8,図9,図13及び、図17乃至図23を参照して説明する。図17は、図8に示すメイン処理で実行される表示操作処理の流れを示すフローチャートである。また図18は、図17に示す表示操作処理で実行される画像表示処理の流れを示すフローチャートであり、図19は、図17に示す表示操作処理で実行される方向センサ処理の流れを示すフローチャートである。図20は、図17に示す表示操作処理において参照されるイベント変換テーブルを説明するための説明図である。また図21は、図17に示す表示操作処理で実行される下手操作処理の流れを示すフローチャートであり、図22は、図17に示す表示操作処理で実行される右手又は左手操作処理の流れを示すフローチャートである。また図23は、図21に示す下手操作処理及び図22に示す右手又は左手操作処理で実行されるエラー表示処理の流れを示すフローチャートである。尚、図8,図9,図13,図17乃至図19及び図21乃至図23に示す各処理を実行させる制御プログラムは、ROM32の制御プログラム記憶エリア321(図5参照)に記憶されており、図4に示すCPU31が実行する。
【0052】
まず、表示操作処理により、表示部10に出力される表示用データについて説明する。表示操作処理において表示部10に出力される表示用データの種類は、1又は複数の画像を含む「コンテンツ」であり、1つの縦長な画像が1頁に相当し、画像単位、即ち、頁単位で表示部10に出力される。以下、出力順序が前後する画像を出力させる指示を、「前頁」又は「次頁」と言い、また、出力順序が前後するコンテンツを出力させる指示を、「前コンテンツ」又は「次コンテンツ」と言う。また、閲覧端末1が下手操作の方向で使用される場合には、縦長の画像の短辺が、横長の表示部10の長辺の長さと一致するように相似拡大又は相似縮小され、その画像の一部が表示部10に出力される。このとき、その画像の上側を出力させる指示を「上スクロール」、下側を出力させる指示を「下スクロール」と言う。このスクロール表示は、画像の最上部が表示部10の上側に出力される「表示位置=0」の位置と、画像の長手方向の中央部が、表示部10の短手方向の中央部に出力される「表示部=1」の位置と、画像の最下部が表示部10の下側に出力される「表示位置=2」の位置とに、3段階で出力されるものとする。
【0053】
まず、図8に示すS20において、RAM33の動作モード記憶エリア335が参照され、再び現在の動作モードがコンテンツメニューか否かが判断される(S20)。図9に示すコンテンツメニュー操作処理にて、現在の動作モードが「表示操作」に設定され(S250)、図8に示すメイン処理のS20に戻った場合、又は、図13に示す方向メニュー操作処理にて、現在の動作モードが「表示操作」に設定され(S610)、図8に示すメイン処理のS20に戻った場合には、現在の動作モードは表示操作であると設定されているので(S20:No,S40:No,S60:Yes)、続いて表示操作処理が行われる。
【0054】
この表示操作処理について、図17に示すフローチャートを参照して説明する。図17のフローチャートに示すように、まず画像表示処理が行われる(S700)。この画像表示処理について、図18に示すフローチャートを参照して説明する。図18のフローチャートに示すように、まずRAM33の表示中コンテンツ番号記憶エリア331,表示中頁番号記憶エリア332及びメモリカード36が参照され、表示中コンテンツ番号及び表示中頁番号に対応する画像がメモリカード36から読み出され、表示用データ展開エリア336に格納される(S701)。予めメモリカード36等の外部記憶装置やROM32に記憶されている表示用データをRAM33に格納している場合には、そのRAM33に記憶されている表示用データから表示中コンテンツ番号及び表示中頁番号に対応する画像の表示用データが読み出され、表示用データ展開エリア336に格納される(S701)。
【0055】
続いて、RAM33の操作部位置記憶エリア334が参照され、閲覧端末1の使用方向が判断される。操作部位置が右である場合、即ち、閲覧端末1の使用方向が、短辺11を表示部10の上とする右手操作の方向である場合には(S702:Yes)、画像の上側が表示部10の短辺11側に出力されるように、S701において表示用データ展開エリア336に格納された表示用データに基づく画像が回転される(S703)。この処理は、表示用データに基づいて出力される画像の向きを、閲覧端末1の使用方向に応じて設定するための処理である。続いて、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶される(S704)。ここで、表示位置が0とは、前述の通り画像の最上部が表示部10の上側に出力される位置である。
【0056】
また、操作部位置が左である場合、即ち、閲覧端末1の使用方向が、短辺13を表示部10の上とする左手操作の方向である場合には(S702:No,S705:Yes)、画像の上側が表示部10の短辺13側に出力されるように、S701において表示用データ展開エリア336に格納された表示用データに基づく画像が回転される(S706)。この処理は、表示用データに基づいて出力される画像の向きを、閲覧端末1の使用方向に応じて設定するための処理である。続いて、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶される(S707)。
【0057】
また、操作部位置が下である場合、即ち、閲覧端末1の使用方向が、長辺14を表示部10の上とする下手操作の方向である場合には(S702:No,S705:No)、画像の上側が表示部10の長辺14側に出力されるように、S701において表示用データ展開エリア336に格納された表示用データに基づく画像が回転される(S708)。そして、表示部10に出力される画像の短辺の長さを表示部10の長辺12,14の長さと一致するように、画像が相似拡大又は相似縮小される(S708)。この処理は、表示用データに基づいて出力される画像の向きを、閲覧端末1の使用方向に応じて設定するとともに、表示用データに基づいて出力される画像の大きさを、閲覧端末1の使用方向に応じて設定するための処理である。S708では、表示部10に出力する画像の短辺の長さを表示部10の長辺12,14の長さと一致するように、画像を相似拡大又は相似縮小しているので、右手操作又は左手操作時の画像の大きさに場合に比べ、画像を拡大している。
【0058】
続いて、RAM33の表示位置記憶エリア333が参照され、表示位置で示される量だけスクロールさせた画像が作成される(S709)。この処理は、S708において画像を拡大させており、表示部10に1つの画像を全て出力させることができないため、表示位置に応じた量スクロールさせた一部の画像を作成させるための処理である。例えば、表示位置が0である場合には、表示用データに基づき出力される画像の一番上が出力されるように、画像が作成される(S709)。また、表示位置が1である場合には、画像の長手方向の中央部が、表示部10の短手方向の中央部に出力され、表示位置が2である場合には、画像の最下部が表示部10の下側に出力されるように、画像が作成される(S709)。
【0059】
S704,S707及びS709に続いて、表示用データ展開エリア336が参照され、回転後の表示用データが表示部10に出力される(S711)。この処理により、閲覧端末1の使用方向が右手操作の方向の場合には(S702:Yes)、図1のように、短辺11側が画像の上側となるように縦長の画像が出力され(S711)、左手操作の方向の場合には(S702:No,S705:Yes)、図2のように、短辺13側が画像の上側となるように縦長の画像が出力される(S711)。このように、閲覧端末1が右手操作の方向及び左手操作の方向で使用される場合には、画像の縦横比と表示部10の縦横比とが一致するため、表示部10の大きさに合わせて画像が相似拡大又は相似縮小され、1つの画像は全て表示部10に出力される。一方、閲覧端末1の使用方向が下手操作の方向である場合には(S702:No,S705,No)、図3のように、長辺14側が画像の上側となるように縦長の画像の一部が、図1に示す右手操作及び図2に示す左手操作の場合に比べ、拡大され、その画像の最上部が表示部10の上側に出力される(S711)。続いて、図17に示す表示操作処理に戻る。
【0060】
S700に続いて、表示処理ワークエリア340及び操作部位置記憶エリア334が参照され、イベント変換テーブルを参照して、操作部20の各キー21乃至25に指示が割り付けられ、表示処理ワークエリア340に記憶される(S714)。この処理は、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、各キー21乃至25に所定の指示を割り付けるための処理である。表示用データの種類がコンテンツである場合のイベント変換テーブルは、図20に示すように、表示部10が縦長に使用される右手操作及び左手操作の場合においては、Mキー25の上側に配置されるキーには「前頁」が、Mキーの下側に配置されるキーには「次頁」が割り当てられ、Mキー25の左側に配置されるキーには「前コンテンツ」が、Mキー25の右側に配置されるキーには「次コンテンツ」が割り当てられ、Mキー25には閲覧端末1の使用方向によらず、「方向メニュー」が割り当てられる。尚、「方向メニュー」は方向メニュー操作処理を実行させる指示を表している。このように、右手操作の方向の場合と左手操作の方向の場合とを比較すると、操作部20の各キー21乃至25に割り付けられる指示の相対的な配置が変わらないので、選択項目の相対的な配置が変わる場合に比べ、操作部20の各キー21乃至25の中から所望のキーを押下しやすい。
【0061】
一方、表示部10が横長に使用される下手操作の場合においては、Mキー25の上側に配置されるDキー24には「上スクロール」、Mキー25の下側に配置されるBキー22には「下スクロール」、Mキー25の左側に配置されるCキー23には「前頁」、Mキー25の右側に配置されるAキー21には「次頁」、Mキー25には「方向メニュー」が割り当てられ、Mキー25には「方向メニュー」が割り当てられる。右手操作及び左手操作の方向の場合と、下手操作の場合とを比較すると、割り付けられている指示が異なる。これは、下手操作の場合には、画像を拡大してその一部を表示部10に表示させているため、画像をスクロール表示させるスクロール指示を割り付けるためである。このとき、部分的に出力された画像の前又は後ろの部分を出力させることを指示するスクロール指示が割り付けられるキーは、右手操作及び左手操作の方向において、出力順序が前後する画像を出力させることを指示する「前頁」及び「次頁」から構成される画像切替が割り付けられていたMキー25の上側又は下側のキーであるため、各キー21乃至25に割り付けられる指示の内容が異なっていても、指示の内容が類似しているためユーザに違和感なく受け入れられやすい。
【0062】
続いて、操作部20が備えるいずれかのキーが入力されたか否かが判断される(S715)。キー入力されたと判断さない場合には(S715:No)、閲覧端末1の傾き方向を検出し、その傾き方向に応じて閲覧端末1の使用方向を設定する方向センサ処理が行われる(S720)。
【0063】
この方向センサ処理について、図19に示すフローチャートを参照して説明する。図19のフローチャートに示すように、まずジャイロ/加速度センサ37のセンサ出力が取得される(S721)。この処理は、ジャイロ/加速度センサ37のセンサ出力から閲覧端末1の傾き方向を求め、閲覧端末1の使用方向を決定するための処理である。続いて、RAM33の操作部位置記憶エリア334が参照され、操作部位置記憶エリア334に記憶された操作部位置と、S721で取得されたから閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置とが一致するか否かが判断される。この処理では、ジャイロ/加速度センサ37のセンサ出力から閲覧端末1の傾き方向を求め、短辺11が上側となるように閲覧端末1が傾けられている場合には、閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置を右とする。同様に、短辺13が上側となるように閲覧端末1が傾けられている場合には、閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置を左とし、長辺14が上側となるように閲覧端末1が傾けられている場合には、閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置を下とする。このとき、ジャイロ/加速度センサ37のセンサ出力より、閲覧端末1が所定の角度以上傾けられていると判断された場合に、傾き方向により操作部位置を定めるようにしてもよい。
【0064】
操作部位置記憶エリア334に記憶された操作部位置と、S721で取得された閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置とが一致すると判断される場合には(S722:Yes)、実際に使用されている閲覧端末1の使用方向と、現在設定されている閲覧端末1の使用方向とが一致し、閲覧端末1の使用方向の設定を変更する必要がないため、図17に示す表示操作処理に戻る。一方、一致しないと判断される場合には(S722:No)、実際に使用されている閲覧端末1の使用方向と、現在設定されている閲覧端末1の使用方向とが異なり、閲覧端末1の使用方向の設定を変更する必要があると考えられるため、続いて、S721で取得された閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置が判断される。閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置が、表示部10の右である場合には(S723:Yes)、操作部位置が右に設定され、操作部位置記憶エリア334に記憶される(S724)。閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置が、表示部10の左である場合には(S723:No,S725:Yes)、操作部位置が左に設定され、操作部位置記憶エリア334に記憶される(S726)。閲覧端末1の傾き方向により定められる操作部位置が、表示部10の下である場合には(S723:YNo,S725:No)、操作部位置が下に設定され、操作部位置記憶エリア334に記憶される(S728)。続いて、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶される(S729)。S724,S726,S729に続いて、図17に示す表示操作処理に戻り処理を繰り返す。
【0065】
一方S715において、キー入力されたと判断された場合には(S715:Yes)、
表示処理ワークエリア340が参照され、入力されたキーに対応する入力指示が決定される(S730)。続いて、S730において決定された入力指示の種類が判断される。入力指示が方向メニューであると判断される場合には(S740:Yes)、動作モードが方向メニューに設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶され(S750)、図8に示すメイン処理のS20に戻り処理が繰り返される。一方S740において、入力指示が方向メニューでないと判断される場合には(S740:No)、RAM33の操作部位置記憶エリア334が参照され、操作部位置が下手操作に対応した下であるか否かが判断される(S760)。この処理は、閲覧端末1の使用方向が、下手操作の方向である場合と、右手操作又は左手操作の方向の場合とで、各キー21乃至25に割り付けられる指示が異なるため、両者を分けて処理を行うためのものである。尚、下手操作の方向である場合と、右手操作又は左手操作の方向の場合とで、両者を分けずに処理を行うようにしてもよい。S760において、下手操作であると判断される場合には、(S760:Yes)、続いて、下手操作処理が実行される(S770)。
【0066】
この下手操作処理について、図21に示すフローチャートを参照して説明する。図21に示すように、図17のS730で決定された入力指示が判断される。入力指示が次頁であると判断される場合には(S771:Yes)、表示中頁番号記憶エリア332と、表示用データ展開エリア336とが参照され、表示中頁番号が表示中コンテンツの最大頁数以上か否かが判断される(S772)。この処理は表示中コンテンツの次頁を出力可能か否かを判断するための処理である。表示中頁番号が表示中コンテンツの最大頁以上と判断される場合には、次頁を出力できないと判断されるため、ユーザにその旨を通知する際に、表示部10に出力されるコンテンツである表示内容が「最後のページです」に設定され、表示処理ワークエリア340に記憶される(S773)。続いてS774において、図23に示すエラー表示処理が実行される。このエラー表示処理ではまず、表示処理ワークエリア340と、操作部位置記憶エリア334が参照され、図21のS773で設定された表示内容「最後のページです」が、操作部位置にあわせた向きで出力される(S811)。図21に示す下手操作処理では、操作部位置が下であるため、表示部10の長辺14が上となる下手操作の方向で、表示内容が出力される。尚、図22を参照して後述する右手又は左手操作処理においては、操作部位置が右又は左であるため、操作部位置に応じた閲覧端末1の使用方向で、表示内容が出力される。続いて、S811において表示内容が表示部10に出力されてから3秒間経過後、表示内容を出力することを停止し(S812)、図21に示す下手操作処理に戻る。
【0067】
一方S772において、表示中頁番号が表示中コンテンツの最大頁数以上ではないと判断される場合には(S772:No)、次頁を出力可能であると判断されるので、表示中頁番号が1増加(インクリメント)され、RAM33の表示中頁番号記憶エリアに記憶される(S775)。そして、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶される(S775)。
【0068】
同様に、入力指示が前頁であると判断される場合には(S771:No,S781:Yes)、表示中頁番号記憶エリア332と、表示用データ展開エリア336とが参照され、表示中頁番号が1以下か否かが判断される(S782)。この処理は表示中コンテンツの前頁を出力可能か否かを判断するための処理である。表示中頁番号が1以下と判断される場合には、前頁を出力できないと判断されるため、表示内容が「先頭のページです」に設定され、表示処理ワークエリア340に記憶される(S783)。続いてS784において、図23に示すエラー表示処理が実行される。このエラー表示処理は、S774の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0069】
一方、表示中頁番号が表示中コンテンツの1以下ではないと判断される場合には(S782:No)、前頁を出力可能であると判断されるので、表示中頁番号が1減少(デクリメント)され、RAM33の表示中頁番号記憶エリアに記憶される(S785)。そして、表示位置が2に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶される(S785)。
【0070】
同様に、入力指示が下スクロールであると判断される場合には(S771:No,S781:No,S791:Yes)、表示位置記憶エリア333が参照され、表示位置が2以上か否かが判断される(S792)。この処理は表示中コンテンツを下スクロールして出力可能か否かを判断するための処理である。表示位置が2以上と判断される場合には(S792:Yes)、表示中頁番号記憶エリア332と、表示用データ展開エリア336とが参照され、表示中頁番号が表示中コンテンツの最大頁数以上か否かが判断される(S793)。この処理は、表示位置が2以上である場合には、画像の最下部が出力されており、それ以上下スクロールできないため、下スクロールする代わりに、表示中コンテンツの次頁を出力させることが可能か否かを判断するための処理である。表示中頁番号が表示中コンテンツの最大頁以上と判断される場合には、次頁を出力できないと判断されるため、表示内容が「最後のページです」に設定され、表示処理ワークエリア340に記憶される(S794)。続いてS795において、図23に示すエラー表示処理が実行される。このエラー表示処理は、S774の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0071】
一方S793において、表示中頁番号が表示中コンテンツの最大頁数以上ではないと判断される場合には(S793:No)、次頁を出力可能であると判断されるので、表示中頁番号が1増加(インクリメント)され、RAM33の表示中頁番号記憶エリアに記憶される(S797)。そして、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶される(S797)。一方、表示位置が2以上ではない判断された場合には(S792:No)、下スクロール可能であると判断されるので、表示位置が1増加(インクリメント)され、RAM33の表示位置記憶エリアに記憶される(S796)。
【0072】
同様に、入力指示が上スクロールであると判断される場合には(S771:No,S781:No,S791:No)、表示位置記憶エリア333が参照され、表示位置が0以下か否かが判断される(S802)。この処理は0以下と判断される場合には(S802:Yes)、表示中頁番号記憶エリア332と、表示用データ展開エリア336とが参照され、表示中頁番号が1以下か否かが判断される(S803)。この処理は、表示位置が0以下である場合には、画像の最上部が出力されており、それ以上、上スクロールできないため、上スクロールする代わりに、表示中コンテンツの前頁を出力させることが可能か否かを判断するための処理である。表示中頁番号が1以下と判断される場合には、前頁を出力できないと判断されるため、表示内容が「先頭のページです」に設定され、表示処理ワークエリア340に記憶される(S804)。続いてS805において、図23に示すエラー表示処理が実行される。このエラー表示処理は、S774の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0073】
一方S803において、表示中頁番号1以下ではないと判断される場合には(S803:No)、前頁を出力可能であると判断されるので、表示中頁番号が1減少(デクリメント)され、RAM33の表示中頁番号記憶エリアに記憶される(S807)。そして、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶される(S807)。一方、表示位置が0以下ではない判断された場合には(S802:No)、上スクロール可能であると判断されるので、表示位置が1減少(デクリメント)され、RAM33の表示位置記憶エリアに記憶される(S806)。
【0074】
S774,S775,S784,S785,S795,S796,S797,S805,S806及びS807に続いて、図17に示す表示操作処理に戻り、電源スイッチがOFFされ、入力指示が操作終了を指示しているか否かが判断される。OFFと判断される場合には(S900:Yes)、動作モードがモードオフに設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される(S910)。一方、OFFではないと判断され
る場合には(S900:No)、S700に戻り処理を繰り返す。このS700において、図21のS775,S785,S796,S797,S806及びS807において、設定された、表示中頁番号、表示位置に対応する画像が閲覧端末1の使用方向に応じて出力される。
【0075】
一方、図17のS760において、RAM33の操作部位置記憶エリア334が参照され、操作部位置が下ではないと判断される場合には、(S760:Yes)、続いて、右手又は左手操作処理が実行される(S850)。
【0076】
この右手又は左手操作処理について、図22に示すフローチャートを参照して説明する。図22に示すように、図17のS730で決定された入力指示が判断される。入力指示が次頁であると判断される場合(S771:Yes)、及び、入力指示が前頁であると判断される場合(S771:No,S781:Yes)の処理は、図21に示す下手処理の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0077】
入力指示が次コンテンツであると判断される場合には(S771:No,S781:No,S851:Yes)、表示中コンテンツ番号記憶エリア331と、メモリカード36とが参照され、表示中コンテンツ番号がメモリカード36内に記憶されているコンテンツの最大コンテンツ番号以上か否かが判断される(S852)。この処理は表示中コンテンツの次コンテンツを出力可能か否かを判断するための処理である。表示中コンテンツ番号が最大コンテンツ番号以上と判断される場合には、次コンテンツを出力できないと判断されるため、表示内容が「最後のコンテンツです」に設定され、表示処理ワークエリア340に記憶される(S853)。続いてS854において、図23に示すエラー表示処理が実行される。このエラー表示処理は、図21のS774の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0078】
一方S852において、表示中コンテンツ番号が最大コンテンツ番号以上ではないと判断される場合には(S852:No)、次コンテンツを出力可能であると判断されるので、表示中コンテンツ番号が1増加(インクリメント)され、RAM33の表示中コンテンツ番号記憶エリア331に記憶される(S855)。そして、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶され、表示中頁番号が1に設定され、表示中頁番号記憶エリア332に記憶される(S855)。
【0079】
同様に、入力指示が前コンテンツであると判断される場合には(S771:No,S781:No,S851:No)、表示中コンテンツ番号記憶エリア331と、メモリカード36とが参照され、表示中コンテンツ番号がメモリカード36内に記憶されているコンテンツの最小コンテンツ番号以下か否かが判断される(S862)。この処理は表示中コンテンツの前コンテンツを出力可能か否かを判断するための処理である。表示中コンテンツ番号が最小コンテンツ番号以下と判断される場合には、前コンテンツを出力できないと判断されるため、表示内容が「先頭のコンテンツです」に設定され、表示処理ワークエリア340に記憶される(S863)。続いてS864において、図23に示すエラー表示処理が実行される。このエラー表示処理は、図21のS774の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0080】
一方S862において、表示中コンテンツ番号が最小コンテンツ番号以下ではないと判断される場合には(S862:No)、表示中コンテンツ番号が1減少(デクリメント)され、RAM33の表示中コンテンツ番号記憶エリア331に記憶される(S865)。そして、表示位置が0に設定され、表示位置記憶エリア333に記憶され、表示中頁番号が1に設定され、表示中頁番号記憶エリア332に記憶される(S855)。
【0081】
図21に示す下手操作処理の場合当同様に、S774,S775,S784,S785,S854,S855,S864及びS865に続いて、図17に示す表示操作処理に戻り、入力指示が操作終了を指示しているか否かが判断される。電源スイッチがOFFされ、OFFと判断される場合には(S900:Yes)、動作モードがモードオフに設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される(S910)。一方、OFFではないと判断される場合には(S900:No)、S700に戻り処理を繰り返す。このS700において、図22のS775,S785,S855及びS865において、設定された、表示中頁番号、表示位置に対応する画像が閲覧端末1の使用方向に応じて出力される。そして、図17のS750及びS910に続いて、図8に示すメイン処理のS20に戻り処理を繰り返す。
【0082】
図17に示すS900において、電源スイッチがOFFされ、OFFと判断される場合には(S900:Yes)、動作モードがモードオフに設定され、RAM33の動作モード記憶エリア335に記憶される(S910)。続いて、図8に示すメイン処理のS20に戻り、動作モードが、モードオフであると判断され(S20:No,S40:No,S60:No)、操作部位置設定がRAM33の操作部位置記憶エリア334に記憶されている操作部位置に設定され、EEPROM34の操作部位置設定記憶エリア341に記憶される(S80)。この処理は、次回起動処理において、不揮発性のEEPROM34に記憶された操作部位置設定記憶エリア341を参照して操作部位置を設定させるための処理である。続いて、メイン処理が終了される。尚、本実施形態において、電源スイッチがOFFされたか否かを、図17のS900において判断するようにしていたが、これに限定されず、任意のタイミングで電源スイッチを押された場合に、図17に示すS910の処理及び図8に示すS80の処理を行った後終了させるようにしてもよい。
【0083】
以上のような処理が繰り返し実施され、右手操作の方向、左手操作の方向若しくは下手操作の方向であるかの閲覧端末1の使用方向が応じて及び表示用データの種類が「コンテンツメニュー」、「方向メニュー」若しくは、「コンテンツ」であるかに応じて、操作部20の各キー21乃至25に所定の指示が割り付けられ、その割り付けられた指示に従って基本制御が実行される。
【0084】
尚、上述の表示操作処理において、図1乃至図3に示すAキー21,Bキー22,Cキー23,Dキー24及びMキー25は、本発明の操作部材に相当し、これらのキーを備え、表示部10の長辺の中央の外縁部に配置された操作部20は、本発明の入力手段に相当する。図19の方向センサ処理において、閲覧端末1の傾斜の方向に応じて、表示部10の上下左右を定めて閲覧端末1の使用方向を決定する、図4に示すCPU31は、本発明の閲覧端末1の使用方向決定手段として機能する。
【0085】
また、図17のS714において、表示用データの種類に応じたイベント変換テーブルを参照し、決定された閲覧端末1の使用方向が、表示部10を縦長に使用する右手操作の方向又は左手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合、画像を切り替えて出力することを指示する画像切替表示をAキー21及びCキー23に割り付け、コンテンツを切り替えて出力することを指示するコンテンツ切替表示をBキー22及びDキー24に割り付け、決定された閲覧端末1の使用方向が、表示部10を横長に使用する下手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合、画像をスクロールして出力することを指示するスクロール指示をBキー22及びDキーに割り付け、画像切替表示をAキー21及びCキー23に割り付ける、図4に示すCPU31は、本発明の割付手段として機能する。
【0086】
また、図18に示す画像表示処理において、閲覧端末1の使用方向が、表示部10を横長に使用する、下手操作の方向である場合に(S702:No,S705:No)、表示部10に出力する画像の短辺の長さを表示部10の長辺の長さと一致するように、画像の大きさを相似拡大又は相似縮小することを指示する(S708)、図4に示すCPU31は、本発明のサイズ指示手段として機能する。また、図18のS708において、画像の大きさが指示された場合に、画像の大きさを当該指定された大きさに設定し、決定された閲覧端末1の使用方向に応じて表示用データを前記表示部に出力させる、図4に示すCPU31は、本発明の出力制御手段として機能する。
【0087】
以上詳述した実施形態の閲覧端末1によれば、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、入力手段に指示が割り付けられるので、閲覧端末1の使用方向や表示用データの種類によって、異なる指示が入力可能に構成したい場合に、新たにボタンを設けることなく、所望の指示を入力することができる。したがって、閲覧端末の構成を簡略化することができ、閲覧端末に指示を入力する際の操作性を向上させることができる。また、操作部20が表示部10の長辺の中央の外縁部に備えられているので、操作部が表示部のいずれかの辺の端部等、偏った位置に配置されている場合に比べ、右手操作の方向、左手操作の方向及び下手操作の方向のいずれの使用方向で閲覧端末1が使用された場合においても、同様な操作性を確保することができる。
【0088】
また、表示部10を横長に使用する下手操作の方向である場合、画像の短辺を、表示部10の長辺に合わせた大きさに相似拡大又は相似縮小して出力するため、表示部10の表示領域を有効に利用して画像を出力させることができる。また、閲覧端末1の使用方向を右手操作の方向又は左手操作の方向から、下手操作の方向に変更するという簡単な操作により、画像を拡大して出力させることができる。
【0089】
また、閲覧端末1の使用方向が表示部10を縦長に使用する右手操作又は左手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、表示部に1つの画像全てを出力可能であるため、入力手段に画像を切り替えて出力することを指示する画像切替表示と、コンテンツを切り替えて出力することを指示するコンテンツ切替表示とを異なるキーに割り付けている。一方で、閲覧端末1の使用方向が表示部10を横長に使用する下手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、画像の短辺の長さを表示部10の長辺の長さと一致するように、画像の大きさを相似拡大又は相似縮小して出力し、この場合には、表示部10に1つの画像全てを出力することはできないため、操作部20にこの画像をスクロールすることを指示するスクロール指示と、画像切替表示とを、それぞれ異なるキーに割り付ける。このように、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、入力手段に割り付ける指示を変えるので、新たにボタンを設けることなく、所望の指示を入力することができ、閲覧端末1に指示を入力する際の操作性を向上させることができる。
【0090】
また、表示用データの種類が複数種類の選択項目からなるコンテンツメニュー又は方向メニューである場合には、操作部20が備える各キー21乃至25の配置にあわせて選択項目を表示部10に出力させるとともに、表示部10に出力された選択項目に対応する各キー21乃至25に、その選択項目を割り付けるようにしている。このため、閲覧端末1の使用方向が変わった場合でも、表示部10に出力されている選択項目と、操作部20の各キー21乃至25に割り付けられている選択項目との位置関係を同様にすることができる。したがって、閲覧端末1の使用方向が変わった場合でも、閲覧端末1の使用方向によらず同様な操作性を確保することができる。また、表示用データの種類がコンテンツであるか、コンテンツメニューであるか、又は、方向メニューであるかに応じて、異なるイベント変換テーブルを参照し、操作部20の各キー21乃至25に割り付ける指示を変えているため、新たに操作部材を設けることなく、メニューの中から所望の選択項目を選択することができ、閲覧端末1に指示を入力する際の操作性を向上させることができる。
【0091】
尚、本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
【0092】
まず、本実施形態では、表示部10が略矩形の正面形状を有する場合について説明したが、表示部10の形状は適宜変更可能である。例えば、表示部10が正方形状、多角形状、楕円の正面形状を有するようにしてもよい。同様に、閲覧端末1の大きさ、形状、各部の配置も適宜変更可能である。また、本実施形態では表示部10は、電気泳動表示媒体を備えていたが、液晶ディスプレイ等他の表示デバイスを採用してもよい。
【0093】
また本実施形態では、表示部10に出力される表示用データの種類は、「コンテンツ」と、「コンテンツメニュー」と、「方向メニュー」の3種類である場合について説明したが、表示用データの種類やその数は、適宜変更可能である。例えば、閲覧端末1の使用方向を、ジャイロ/加速度センサ37に基づき定める場合には、表示用データの種類として方向メニューを設けず、方向メニュー処理を省略するようにしてもよい。また、コンテンツメニュー及び方向メニューの各選択項目や、コンテンツメニュー及び方向メニューに対応する画像のデザインは、本実施形態の場合に限定されず、適宜変更可能である。
【0094】
また本実施形態では、表示操作処理において、メモリカード36に記憶されているコンテンツをRAM33に読み込むようにしていたが、これに限定されず、表示用データが予めROM32に格納されていてもよいし、閲覧端末1に通信手段を設け、その通信手段を介して外部から表示用データを取得し、RAM33に記憶するようにしてもよい。
【0095】
また本実施形態では、図17に示す表示操作処理において実行される、図18に示す画像表示処理において、閲覧端末1の使用方向が表示部10を横長に使用する下手操作の方向である場合に(S702:No,S705:No)、表示部10に出力する画像の短辺の長さを表示部10の長辺の長さと一致するように、画像の大きさを相似拡大又は相似縮小していたが(S708)、これに限定されず、本実施形態とは異なる大きさに拡大又は縮小してもいいし、閲覧端末1の使用方向により画像の大きさを変えないようにしてもよい。また、ユーザから画像を拡大又は縮小して出力させる指示があった場合に、拡大又は縮小するようにしてもよい。
【0096】
また本実施形態では、操作部20が表示部10の長辺の中央の外縁部に備えられていたが、表示部10に対する操作部20の配置は適宜変更可能である。例えば、操作部20を閲覧端末1の長辺に対応する側面や背面の中央に設けるようにしてもよい。
【0097】
また本実施形態では、操作部20として、Aキー21,Bキー22,Cキー23,Dキー24及びMキー25が全体として十字状に配置された場合について説明したが、各キー21乃至25の配置、数、形状、本実施形態の場合に限定されず、適宜変更可能である。このため、ゲームコントローラ等の各種のスイッチ、トラックボールやジョイスティック等、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、指示を入力信号として入力可能なインターフェイスをとるものを採用可能である。このため、例えば入力手段として、トラックボールを用いる場合には、トラックボールが備えるボール(回転体)が本発明の操作部材に相当し、回転体の回転方向及び回転量に応じて割り付けられる指示を、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて定めるようにすればよい。
【0098】
また本実施形態では、閲覧端末1の使用方向が表示部10を縦長に使用する右手操作又は左手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、画像切替表示と、コンテンツ切替表示とを異なるキーに割り付け、閲覧端末1の使用方向が表示部を横長に使用する下手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、スクロール指示と、画像切替表示とを、それぞれ異なるキーに割り付ていたが、操作部材に割り付けたい指示や、操作部材の数に応じて適宜変更可能であり、本実施形態の場合に限定されない。例えば、入力手段が、2つのキーから構成される場合には、閲覧端末1の使用方向が表示部10を縦長に使用する右手操作又は左手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には前頁表示及び次頁表示の2つの指示からなる画像切替表示を割り付けてもよいし、次頁表示からなる画像切替表示と、次コンテンツ表示からなるコンテンツ切替表示とを割り付けてもよい。同様に、閲覧端末の使用方向が表示部を横長に使用する下手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合には、前スクロール及び次スクロールからなるスクロール指示を割り付けてもよいし、次スクロールからなるスクロール指示と、次頁からなる画像切替表示とを割り付けてもよい。また、下手操作の場合に、画像の大きさを表示部10内に全て収まるように、相似縮小して出力する場合には、スクロール表示させる必要がないため、閲覧端末1の使用方向が表示部10を縦長に使用する右手操作又は左手操作の方向であり、かつ、表示用データの種類がコンテンツである場合と同様の指示を割り付けるようにしてもよい。
【0099】
また本実施形態では、操作部20が備える操作部材であるAキー21,Bキー22,Cキー23,Dキー24及びMキー25に割り付けられる指示をそれぞれ、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて定めていたが、操作部が備える一部のキーについて、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類によらず指示を固定するようにしてもよい。また、スクロール指示を割り付ける際の、キーの押下量とスクロール量との関係は、本実施形態に限定されず、任意に設定可能である。
【0100】
また本実施形態では、閲覧端末の使用方向及び表示用データの種類に応じて、操作部材に割り付けられる指示は、本実施形態の場合に限定されない。例えば、電話帳のようにカテゴリ分けされたコンテンツを、カテゴリごとに出力させる場合には、操作部材に割り当てられる指示として、出力順序が前後するカテゴリを切り替える指示を割り当てるようにしてもよい。
【0101】
また本実施形態では、表示用データの種類に応じて異なるイベント変換テーブルを参照し、閲覧端末1の使用方向に応じて操作部材に指示を割り付けていたが、これに限定されず、閲覧端末の使用方向に応じて異なるイベント変換テーブルを参照し、表示用データの種類に応じて操作部材に指示を割り付けてもよいし、閲覧端末の使用方向及び表示用データの種類によらず、同一のイベント変換テーブルを参照するようにしてもよい。
【0102】
また本実施形態では、図9に示すコンテンツメニュー操作処理のS210において、コンテンツメニュー操作ワークエリア338及び操作部位置記憶エリア334を参照して、閲覧端末1の使用方向及び表示用データの種類に応じて、各キー21乃至25に指示を割り付けるようにしていたが、各キー21乃至25に指示を割り付けるための処理はこれに限定されない。例えば、S220においてキー入力された後(S220:Yes)、押下されたキーに割り付けられる指示を、図12に示すイベント変換テーブルを参照して決定するようにしてもよい。図13に示す方向メニュー処理のS510及び図17に示す表示操作処理のS714についても同様である。
【0103】
また本実施形態では、図17に示す表示操作処理のS720において、方向センサ処理を行うようにしていたが、これに限定されず、S720の処理を行う前に、閲覧端末の傾斜の方向により定められる閲覧端末1の使用方向よりも、ユーザからの指示により定められる閲覧端末1の使用方向を優先させるか否かを判断し、ユーザからの指示により定められる閲覧端末1の使用方向を優先させる場合には、S720の方向センサ処理を行わず、続いてS740の処理を行うようにしてもよい。このように設定することで、ユーザが意図しない閲覧端末1の使用方向の設定が実行させることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】閲覧端末1が右手で操作される使用例を示す正面図である。
【図2】閲覧端末1が左手で操作される使用例を示す正面図ある。
【図3】表示部10の下側に操作部20が配置された場合の閲覧端末1の使用例を示す正面図ある。
【図4】ROM32の記憶エリアを説明するための概念図である。
【図5】RAM33の記憶エリアを説明するための概念図である。
【図6】EEPROM34の記憶エリアを説明するための概念図である。
【図7】閲覧端末1の基本制御のメイン処理の流れを示すメインフローチャートである。
【図8】閲覧端末1の基本制御のメイン処理の流れを示すメインフローチャートである。
【図9】図8に示すメイン処理で実行されるコンテンツメニュー操作処理の流れを示すサブフローチャートである。
【図10】表示部10を縦長に使用する右手操作の場合のコンテンツメニュー画像を説明するための説明図である。
【図11】表示部10を横長に使用する下手操作の場合のコンテンツメニュー画像を説明するための説明図である。
【図12】図9に示すコンテンツメニュー操作処理において参照されるイベント変換テーブルを説明するための説明図である。
【図13】図8に示すメイン処理で実行される方向メニュー操作処理の流れを示すサブフローチャートである。
【図14】表示部10を縦長に使用する右手操作の場合の方向メニュー画像を説明するための説明図である。
【図15】表示部10を横長に使用する下手操作の場合の方向メニュー画像を説明するための説明図である。
【図16】図11に示す方向メニュー操作処理において参照されるイベント変換テーブルを説明するための説明図である。
【図17】図8に示すメイン処理で実行される表示操作処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】図17に示す表示操作処理で実行される画像表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】図17に示す表示操作処理で実行される方向センサ処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】図17に示す表示操作処理において参照されるイベント変換テーブルを説明するための説明図である。
【図21】図17に示す表示操作処理で実行される下手操作処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】図17に示す表示操作処理で実行される右手又は左手操作処理の流れを示すフローチャートである。
【図23】図21に示す下手操作処理及び図22に示す右手又は左手操作処理で実行されるエラー表示処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
1 閲覧端末
10 表示部
20 操作部
21 Aキー
22 Bキー
23 Cキー
24 Dキー
25 Mキー
31 CPU
37 ジャイロ/加速度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示用データに基づき画像を出力する表示部を備えた閲覧端末において、
前記閲覧端末に各種処理を実行させる複数種類の指示を入力する操作部材を備えた入力手段と、
前記閲覧端末の傾斜の方向又は、ユーザからの指示に応じて、前記表示部の上下左右を定めて使用方向を決定する使用方向決定手段と、
前記使用方向決定手段により決定された前記表示部の上方向が前記画像の上方向と同じになるように、前記表示用データを前記表示部に出力させる出力制御手段と、
前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向及び前記表示用データの種類に応じて、前記入力手段が備える前記操作部材に指示を割り付ける割付手段と
を備えることを特徴とする閲覧端末。
【請求項2】
前記入力手段は、略矩形の平面形状を有する前記表示部のいずれかの辺の中央の外縁部に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の閲覧端末。
【請求項3】
前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を横長に使用する方向である場合に、前記表示部に出力する前記画像の短辺の長さを前記表示部の長辺の長さと一致するように、当該画像の大きさを相似拡大又は相似縮小することを指示するサイズ指示手段を備え、
前記出力制御手段は、前記サイズ指示手段により前記画像の大きさが指示された場合に、前記画像の大きさを当該指定された大きさに設定し、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向に応じて前記表示用データを前記表示部に出力させることを特徴とする請求項2に記載の閲覧端末。
【請求項4】
前記割付手段は、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を縦長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像を切換えて出力することを指示する画像切替指示を前記操作部材に割付け、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を横長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像をスクロールすることを指示するスクロール指示を前記操作部材に割り付けることを特徴とする請求項3に記載の閲覧端末。
【請求項5】
前記割付手段は、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を縦長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像を切り替えて出力することを指示する画像切替表示と、前記コンテンツを切り替えて出力することを指示するコンテンツ切替表示とを、それぞれ前記操作部材に割り付け、前記使用方向決定手段により決定された前記使用方向が、前記表示部を横長に使用する方向であり、かつ、前記表示用データの種類がコンテンツである場合、前記画像をスクロールして出力することを指示するスクロール指示と、前記画像切替表示とを、それぞれ前記操作部材に割り付けることを特徴とする請求項3に記載の閲覧端末。
【請求項6】
前記出力制御手段は、前記表示用データの種類が、前記閲覧端末に実行させる各種処理を選択するための複数種類の選択項目からなるメニューである場合に、当該複数種類の選択項目の前記画像内の配置を、前記操作部材の配置に対応させた画像であるメニュー画像を前記使用方向に応じて前記表示部に出力させ、
前記割付手段は、前記表示用データの種類が前記メニューである場合に、前記表示部に出力される複数の前記選択項目と、前記表示部に出力された当該選択項目に対応する前記操作部材の前記選択項目とが一致するように前記操作部材に当該選択項目を割り付けることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の閲覧端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−71256(P2008−71256A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−251022(P2006−251022)
【出願日】平成18年9月15日(2006.9.15)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】