説明

防塵機能付の電気機器接続装置

【課題】操作の利便性を高めるとともに、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できるマイク用充電装置を提供する。
【解決手段】マイク用充電装置100は、マイク装置の装着・抜去動作に応じて、充電端子部41を覆う被覆位置および充電端子部41を露出させる露出位置の間を移動可能に設けられた防塵シャッター30と、被覆位置と露出位置との間で、基本付勢力を防塵シャッター30に付与するトーションバネ46と、被覆位置と露出位置との間に設けられた追加付勢区間で、基本付勢力に加えて追加付勢力を防塵シャッター30に付与して、追加付勢状態とする板バネ471、472とを備えている。板バネ471、472は防塵シャッター30が露出位置に達したとき追加付勢状態を開放する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被接続端子を有する電気機器が装着される電気機器接続装置に関し、特に、防塵機能を有する電気機器接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電気機器を装着する電気機器接続装置が広く用いられている。電気機器は、マイク装置、携帯電話機、電子手帳等に代表され、電気機器接続装置は、電気機器を充電するための充電装置等に代表される。この技術では、電気機器には、二次電池に接続された被接続端子が設けられており、充電装置には、電気機器の被接続端子に接続される接続端子が設けられている。そして、電気機器を充電装置に装着することにより、電気機器の被接続端子が充電装置の接続端子に接続されて、電気機器の二次電池が充電される。
【0003】
このような電気機器の充電装置では、電気機器が装着されていないときに接続端子が露出していると、接続端子に塵が付着してしまい、接続端子および被接続端子の間で接続不良が生じることがある。
【0004】
これに対して、特許文献1では、接続端子(充電用端子12)を塵の付着から保護するために、接続端子を被覆する防塵シャッター(スライドカバー21)を設けた充電装置が提案されている。この従来技術では、バッテリーパックを充電装置に装着しないときには、防塵シャッターで充電用端子を覆い、バッテリーパックを充電装置に装着するときには、バッテリーパックの装着動作に連動して、充電用端子を露出させている。
【0005】
また、特許文献1では、被接続端子(バッテリーパックの充電用端子12)と接続端子(充電器の充電用端子45)との間における接続不良を無くすため、バッテリーパックを充電装置に装着した際に被接続端子が接続端子に確実に接続されるように、バッテリーパックの筐体に嵌合爪(爪50)を設け、充電装置の筐体に嵌合凹部(凹部5a)を設けて、バッテリーパックが充電装置に装着される時にバッテリーパックの嵌合穴と充電装置の嵌合爪とを互いに嵌合させている。そして、バッテリーパックの嵌合爪と充電装置の嵌合凹部とが互いに嵌合する際に生じるクリック感やクリック音によって、バッテリーパックが充電装置に装着されたことが操作者に知らされる。
【特許文献1】特開2004−147360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の従来の電気機器接続装置においては、手で防塵シャッターを移動させる操作を必要とせず、操作利便性が良いものの、被接続端子と接続端子の確実な接続を保障するために、嵌合爪や嵌合凹部などの嵌合構造を電気機器または充電装置の筐体に設けなければならないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、操作の利便性を高めるとともに、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できる防塵機能付の電気機器接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る防塵機能付の電気機器接続装置は、被接続端子を有する電気機器が装着される装着部を有する筐体と、前記電気機器が前記装着部に装着されたときに、前記被接続端子に接続される接続端子と、前記接続端子を覆うために設けられ、前記電子機器の前記装着部への装着動作または抜去動作に応じて、前記接続端子を覆う被覆位置および前記接続端子を露出させる露出位置の間を移動可能に設けられた被覆部材と、前記被覆位置と前記露出位置との間で、前記露出位置から前記被覆位置への方向に向けて基本付勢力を前記被覆部材に付与する第1の付勢部材と、前記被覆位置および前記露出位置の間に設けられた追加付勢区間で、前記露出位置から前記被覆位置への方向に向けて前記被覆部材を付勢することにより、前記基本付勢力に加えて追加付勢力を前記被覆部材に付与して、追加付勢状態とする第2の付勢部材とを備え、前記第2の付勢部材は、前記被覆部材が前記追加付勢区間の終端に達したとき、当該第2の付勢部材による前記被覆部材の前記追加付勢状態を開放する構成を有している。
【0009】
この構成により、被覆部材を付勢する第1の付勢部材を設けたことにより、電気機器の装着動作または抜去動作に連動して被覆部材が移動して、接続端子が露出または被覆されるので、操作利便性が良い。また、第1の付勢部材に加えて第2の付勢部材が設けられ、被覆部材の移動過程で追加付勢区間にて、第1の付勢部材の基本付勢力に第2の付勢部材の追加付勢力が加わり、電気機器を装着するための装着力が増大する。この第2の付勢部材による追加付勢状態が、被覆部材が追加付勢区間の終端に達したときに開放される。これにより、開放直前の強い装着力でもって、接続端子と被接続端子とが勢いよく接続される。このようにして、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できる。従って、操作の利便性を高めるとともに、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できる。
【0010】
また、本発明に係る防塵機能付の電気機器接続装置において、前記被覆部材は、前記第2の付勢部材に当接する当接部を有し、前記第2の付勢部材は、前記筐体に保持され、前記被覆位置から前記露出位置の方向に向けて延びて設けられており、かつ、前記被覆部材に向けて屈曲する段差部を有する板バネにより構成され、前記追加付勢区間は、前記被覆部材が前記被覆位置から移動して、前記当接部が前記段差部に当接する位置から、前記当接部が前記段差部を乗り越える位置までの区間である。
【0011】
この構成により、追加付勢区間における被覆部材に対する適切な追加付勢力の付与を、段差部を有する板バネを設けるという簡単な構成により実現できる。従って、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できる。
【0012】
また、本発明に係る防塵機能付の電気機器接続装置において、前記被覆部材が前記被覆位置から移動して前記追加付勢区間の終端に達したとき、前記追加付勢力に対抗して、前記電気機器を前記装着部に装着するための装着力が、前記接続端子に前記被接続端子を接続するための端子接続荷重よりも大きくなるように、前記第2の付勢部材が設けられている構成を有する。
【0013】
この構成により、電気機器接続装置に装着する際の装着力が、接続端子が被接続端子に接続するための端子接続荷重よりも確実に大きくなるので、接続端子を被接続端子に確実に接続できる。この結果、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、上記のように、第1および第2の付勢部材を設けたことにより、操作の利便性を高めるとともに、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できるという効果を有する防塵機能付の電気機器接続装置を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態における電気機器接続装置について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、電気機器接続装置がマイク用充電装置である。本実施の形態におけるマイク用充電装置の構成を、図1〜図3に示す。また、マイク用充電装置と、これに装着されるマイク装置との関係を図4〜図6に示す。説明の便宜上、まず、図4〜図6を用いて、マイク用充電装置とマイク装置とを含む全体的な構成について説明し、その後に、図1〜図3を用いて、マイク用充電装置の構成について詳細に説明する。
【0016】
図4〜図6に示されるように、本実施の形態におけるマイク用充電装置100は、マイク装置1、2を装着可能に構成されている。電子機器としてのマイク装置1、2には、充電可能な二次電池(不図示)が内蔵されている。マイク装置1は、手で把持して使用するためのハンドマイク式マイクである。マイク装置2は、例えば首から紐で吊り下げて使用するためのペンダント式マイクである。
【0017】
防塵機能付の電気機器接続装置としてのマイク用充電装置100は、筐体10の上面に装着部20を有しており、この装着部20にマイク装置1、2が装着される。装着部20にはアダプター3を取付けることができ、このアダプター3はハンドマイク式のマイク装置1を装着部20に装着する際に用いられる。アダプター3には貫通穴3aが形成されており、この貫通穴3aにマイク装置1のグリップ部が挿入される。なお、貫通穴3aの内径はマイク装置1のグリップ部に外径に対応して設定されている。上記のように、マイク用充電装置100には、ハンドマイク式のマイク装置1と、ペンダント式のマイク装置2とを装着可能であるが、以下では、主として、ハンドマイク式のマイク装置1を装着する場合について、説明する。
【0018】
次に、本発明の実施の形態におけるマイク用充電装置100の構成について、説明する。図1はマイク用充電装置の内部構成を示す分解斜視図であり、図2は外観斜視図である。マイク装置充電装置100は、筐体10と、防塵シャッター30と、充電端子部ASSY40とを備えている。また、筺体10は上筺体11および下筺体12で構成されており、上筐体11および下筐体12を互いに嵌め合わせることにより、防塵シャッター30および充電端子部ASSY40が、筐体10の内部に収容される。以下の説明では、筺体10の前面側を前側といい、筺体10の背面側を後側という。
【0019】
上筐体11には、装着部20と、取り付け凹部111と、シャッター用開口部112と、凸状ガイドレール113とが形成されている。装着部20は、上筐体11の上面に形成された凹部であり、装着部20には上述の通り、マイク装置1が装着される。取り付け凹部111は、上筐体11の上面に形成された凹部であり、上述したアダプター3を装着部20に取り付けるために用いられる。
【0020】
シャッター用開口部112は、上筐体11の装着部20の内側に形成されている。防塵シャッター30が筐体10の内部に収容されたとき、このシャッター用開口部112には、防塵シャッター30が移動可能な状態で嵌め込まれる。これにより、防塵シャッター30が凹状の装着部20の内側に配置される。凸状ガイドレール113は、上筐体11のシャッター用開口部112の上部内壁面に、上筐体11の前側から後側に向けて延在するように、形成された凹部からなる。凸状ガイドレール113は、防塵シャッター30の被ガイド溝33と嵌め合うことで、防塵シャッター30の移動方向を規制する。
【0021】
被覆部材としての防塵シャッター30は、後述の充電端子部41を被覆するために、充電端子部ASSY40に取り付けられる。防塵シャッター30は樹脂成形により形成されている。防塵シャッター30には、摺動傾斜面31と、端子用開口部32と、被ガイド溝33と、一対の板バネ当接部35とが形成されている。
【0022】
図1に示されるように、摺動傾斜面31は、防塵シャッター30の上面に設けられており、筺体10の前側から後側に向うにつれて、底部34からの高さが高くなるように形成されている。また、摺動傾斜面31は、マイク装置1を装着部20に装着する際に、マイク装置1の下端部が当該摺動傾斜面31の表面上を摺動するように設けられている。これにより、マイク装置1の装着動作に伴って、マイク装置1が摺動傾斜面31に押し付けられると、防塵シャッター30が後側に移動すると共に、マイク装置1の下端部が摺動傾斜面31の表面に接触した状態で、摺動傾斜面31を滑り降りていく。
【0023】
端子用開口部32は、防塵シャッター30の前側壁面の下部4に設けられており、後述の充電端子部41の形状に対応する形状の切り欠きである。防塵シャッター30の移動に応じて、充電端子部41が端子用開口部32を通り、これによって、充電端子部41が被覆されたり露出されたりする。
【0024】
被ガイド溝33は、防塵シャッター30の上面に、前側から後側に向けて延在するように、溝状に形成されている。被ガイド溝33は、上筐体11の凸状ガイドレール113と嵌り合うことで、防塵シャッター30の移動方向を規制する。このようにして、防塵シャッター30が、前側から後側の方向またはこの逆の方向に向けて、移動可能となる。一対の板バネ当接部35は、防塵シャッター30の両側面の後端下部にそれぞれ形成されており、各々の板バネ当接部35は、上下方向に延びる細長い突起部である。これら一対の板バネ当接部35は、後述の一対の板バネ471、472に当接するように設けられている。
【0025】
次に、充電端子部ASSY40の構成について、図に基づいて詳細に説明する。図3は、充電端子部ASSY40の分解斜視図である。図3に示されるように、充電端子部ASSY40は、充電端子部41と、上端子ケース42と、下端子ケース43と、吸音シート44と、ベース板45と、トーションバネ46と、一対の板バネ471、472とを備えている。下端子ケース43と、充電端子部41と、上端子ケース42と、吸音シート44と、ベース板45とが、順次重ね合わせられて、ねじ48a〜48cにより締結される。充電端子部ASSY40は、後述の下筺体12の複数の充電端子部ASSY用取り付けボス122a〜122dの上に取り付けられて、筺体10に保持される。
【0026】
接続端子としての充電端子部41は、マイク装置1が装着部20に装着されたとき、マイク装置1に設けられた被接続端子としての受電端子(不図示)に接続される。充電端子部41は、図6に示されるような円筒型のコネクタである。充電端子部41は、電源ケーブル等により外部電源に接続可能な電源コネクタ(不図示)に接続されている。なお、充電端子部41は、図6に示されるようなコネクタ構造に限定されず、これ以外のコネクタ構造であってもよい。
【0027】
上端子ケース42および下端子ケース43は、それらの内面間で充電端子部41を挟持して保持できるように構成されている。下端子ケース43には、ねじ穴431a〜431cが形成されており、取り付けねじ48a〜48cは上端子ケース42の穴421a〜421cを通して、下端子ケース43に締め付けられる。上端子ケース42の中央部には突起部422が形成されており、突起部422には充電端子部41の先端部を貫通するための貫通穴423が形成されている。また、下端子ケース43の内面には、充電端子部41が配置される凹部432が形成されている。
【0028】
吸音シート44は、上端子ケース42とベース板45との間に介在され、マイク装置1の装着動作に伴う衝撃音を吸収するために設けられている。また、吸音シート44には、取り付けねじ48a〜48c用の穴441a〜441cおよび貫通穴442が形成されている。貫通穴442の内側には、上端子ケース42の突起部422が配置される。吸音シート44には例えば天然ゴム等の弾性シートが用いられる。
【0029】
ベース板45は、吸音シート44上に配置されており、上端子ケース42との間で吸音シート44を挟持するように設けられている。ベース板45の底板453には、取り付けねじ48a〜48c用の穴451a〜451cが形成されている。また、ベース板45の底板453には、上端子ケース42の突起部422が配置される貫通穴452が形成されている。ベース板45には、一対の側壁部454a、454bが設けられており、この一対の側壁部454a、454bには、板バネ471、472を取り付けるためのねじ穴455a、455bがそれぞれ形成されている。ベース板45の底板453には、トーションバネ46を取り付けるためのトーションバネ取り付け部456が形成されている。
【0030】
第1の付勢部材としてのトーションバネ46は、コイル軸部461a、461bのまわりにねじりの荷重を受けるバネである。コイル軸部461a、461bは、ベース板45のトーションバネ取り付け部456に取り付けられる。トーションバネ46には、コイル軸部461a、461bを中心に、コの字状(U字状)の第1の端部462と、第2の端部463a、463bとが両側にそれぞれ設けられている。第1の端部462は、2つのコイル軸部461a、461bを接続しており、これにより、トーションバネ46が1つの部品で構成されている。コイル軸部461a、461bがベース板45のトーションバネ取り付け部456に取り付けられたとき、第2の端部463a、463bがベース板45の底板45に当接され、かつ、第1の端部462が防塵シャッター30に当接されて、これによりトーションバネ46が防塵シャッター30を前側に付勢する。
【0031】
第2の付勢部材としての一対の板バネ471、472は、例えば、りん青銅等の材料からなる弾性部材で構成されている。板バネ471、472は、根元部分が折り曲げられて、取り付け部471a、471bが形成されている。取り付け部471a、472aには、取り付けねじ49a、49b用の穴471c、472cが形成されている。取り付け部471a、472aが、取り付けねじ49a、49bによって締め付けられて、充電端子部41の少し後側の位置にて、ベース板450の側壁部455a、455bに固定される。このようにして、板バネ471、472が充電端子部ASSY40を介して筺体10に保持される。
【0032】
板バネ471、472は、充電端子部41から離れる方向、すなわち、筐体10の前側から後側の方向に延びるように配置されている。板バネ471、472は、後側方向、かつ、防塵シャッター30に向けて斜めに延びており、先端部471a、472bの手前にて屈曲することにより段差部471d、472dが設けられている。段差部471d、472dは、防塵シャッター30に向けて折れ曲がり、それから後側方向に再び折れ曲がる構造を有している。
【0033】
板バネ471、472は、マイク装置1の装着に伴って、防塵シャッター30が後方に移動する前は、防塵シャッター30に接触しない場所に配置されている。そして、防塵シャッター30が後方にスライドしてくると、上記の段差部471d、472dが防塵シャッター30の板バネ当接部35に当接するように、板バネ471、472とそれらの段差部471d、472dが配置されている。
【0034】
防塵シャッター30が段差部471d、472dに当接すると、板バネ471、472の付勢力が防塵シャッター30に付与される。防塵シャッター30がさらに移動すると、段差部471d、472dが押されて、板バネ471、472が撓み変形し、そして、防塵シャッター30は段差部471d、472dを乗り越えてさらに後方に移動して、最終的に充電端子部41を露出させる。
【0035】
下筺体12には、複数の上筺体取り付けボス121a〜121fと、複数の充電端子部取り付け用ボス122a〜122dとが、形成されている。複数の上筺体取り付けボス121a〜121fは、下筺体12の底面123に対して略垂直方向に立設された円柱形状のボスである。上筺体取り付けボス121a〜121fの中心部には取り付け穴124a〜124fがそれぞれ形成されている。充電端子部取り付け用ボス122a〜122dは、底面123に対して略垂直方向に、底面123から延出して形成されている。上筺体取り付けボス121a〜121fを用いて、上筺体11および下筺体12が互いに嵌り合い、両者が組みつけられる。このとき、充電端子部ASSY40が上筺体11および下筺体12に挟まれ、充電端子部取り付け用ボス122a〜122dの先端部に支持される。これにより、充電端子部ASSY40が筺体10に保持される。
【0036】
以上に、本実施の形態に係るマイク充電装置100の各部構成について説明した。上述のように、本実施の形態では、防塵シャッター30が、第1の付勢部材であるトーションバネ46と第2の付勢部材である板バネ471、472といった2種類の付勢部材によって、付勢されている。これらの付勢部材の付勢力とその作用位置は、下記のように設定されている。
【0037】
まず、付勢力の作用位置を説明するために、防塵シャッター30の位置を以下のように定義する。マイク装置1の装着に伴って防塵シャッター30が移動する前の位置、すなわち、防塵シャッター30が充電端子部41を被覆する位置を、被覆位置Xと呼ぶ。また、マイク装着が完了し、防塵シャッター30が充電端子部41を露出させている位置を、露出位置Yと呼ぶ。
【0038】
さらに、板バネ471、472の付勢力が防塵シャッター30に加わる区間を、追加付勢区間という。この追加付勢区間は、防塵シャッター30の板バネ当接部35が板バネ471、472の段差部471d、472dに当接してから、段差部471d、472dを乗り越えるまでの移動区間である。
【0039】
トーションバネ46は、被覆位置Xから露出位置Yまでの全体で付勢力を防塵シャッター30に付与する。この付勢力を基本付勢力F1と呼ぶ。板バネ471、472の付勢力は、上記のトーションバネ46の基本付勢力F1に対して、途中で追加される。そこで、板バネ471、472の追加付勢力をF2と呼ぶ。追加付勢力F2は、上記追加付勢区間で付与される。この追加付勢状態は、追加付勢区間の終端で開放される。
【0040】
基本付勢力F1は、マイク非装着時に防塵シャッター30を閉じて、被覆位置Xに保持するために作用する。また、マイク抜去時に防塵シャッター30を露出位置Yから被覆位置Xまで戻すために作用する。これらの要求が満たされる範囲で、基本付勢力F1は比較的小さく設定されており、これによりスムーズなシャッター動作が得られる。
【0041】
追加付勢力F2は、以下に説明するように、マイク装置1の受電端子(不図示)が充電端子部41に確実に接続される大きさに設定される。マイク装置1を装着するとき、バネ付勢力を上回る装着力がマイク装置1に対して装着方向に付与される。追加付勢区間では、板バネ471、472の追加付勢力F2が加わるので、この追加付勢力F2と基本付勢力F1の合力に対抗する装着力がマイク装置1に付与される。ここで、マイク装置1の装着力をマイク装着力Fmとし、また、端子同士の接続荷重(マイク装置1の受電端子が充電端子部41に接続または嵌合するための荷重)を端子接続荷重Ftとする。本実施の形態では、追加付勢区間の終端位置にて、マイク装着力Fmが端子接続荷重Ft以上になるように、追加付勢力F2が設定される。これにより、追加付勢区間の終端で、板バネ471、472の追加付勢状態が開放されたときには、追加付勢状態の開放前のマイク装着力Fmとして、端子接続荷重Ft以上の荷重が、マイク装置1に作用する。
【0042】
なお、本実施の形態では、防塵シャッター30が板バネ471、472の段差部471d、472dを乗り越えた後も板バネ471、472が引き続き、先端部471b、472bにて防塵シャッター30に接する。従って、板バネ471、472の付勢力は追加付勢区間の後も小さいながら残留する。この例に見られるように、本発明の範囲で、追加付勢区間の外にて、第2の付勢部材の付勢力が0とならなくてもよい。なお、より詳細には、上記の残留付勢力による装着力低下分も考慮して、端子接続力荷重Ftよりも大きなマイク装着力Fmを得られるように、第2の付勢部材の付勢力F2を設定することが好適である。
【0043】
次に、本発明の実施の形態におけるマイク装置充電装置100の動作について、特に、マイク装置の装着動作に応じて、防塵シャッターが移動する動作を、図7〜図12に基づいて説明する。図7は、マイク装置を装着部に装着する前の状態(以下、防塵シャッター閉状態という)を示す断面斜視図、図8は、マイク装置を装着部に装着する途中の状態(以下、防塵シャッター中間状態という)を示す断面斜視図、図9は、マイク装置を装着部に装着した後の配置状態(以下、防塵シャッター開状態という)を示す断面斜視図である。
【0044】
なお、図7〜図9では、上筺体11、アダプター3、防塵シャッター30および充電端子部ASSY40を、充電端子部41の中心部を通る切断線で切断した状態で示している。また、図7〜図9では、ハンドマイク式のマイク装置1を装着部20に装着する例を示している。但し、防塵シャッター30やトーションバネ46や板バネ471、472の動作は、ペンダント式のマイク装置2を装着部20に装着する場合も同じである。
【0045】
また、図10は、マイク装置の装着動作に応じて、防塵シャッターが移動する動作を説明するための上面図であって、図10(a)は防塵シャッター閉状態を示す上面図、図10(b)は、防塵シャッター中間状態を示す上面図、図10(c)は、防塵シャッター開状態を示す上面図である。なお、図10(a)〜図10(c)では、マイク用充電装置100の内部構造を、上筺体11を外した状態で示している。図10(a)〜図10(c)に示される防塵シャッター30の板バネ当接部35a、35bは、図5で示された板バネ当接部35と同一である。後述の図12(a)〜図12(c)においても同様である。図5では、一対の板バネ当接部35a、35bの総称として、符号35を用いている。
【0046】
また、図11は、防塵シャッター中間状態における防塵シャッターの板バネ当接部周辺の拡大図であって、図10(b)のA部詳細拡大図である。
図12は、防塵シャッターが移動する動作を説明するための上面図であって、特に防塵シャッターと板バネとの配置関係を示す図である。図12(a)は防塵シャッター閉状態を示し、図12(b)は防塵シャッター中間状態を示し、図12(c)は防塵シャッター開状態を示している。
【0047】
図12(a)〜図12(c)では、防塵シャッター30の位置を、当該防塵シャッター30の背面端部を基準に規定している。図12(a)は前述の被覆位置Xに相当し、防塵シャッター30が閉じており、充電端子部41が防塵シャッター30により被覆される。図12(c)は、露出位置Yに相当し、防塵シャッター30が開いており、充電端子部41が露出される。更に、図12(b)は、追加付勢区間内の追加付勢開始位置Zを示しており、板バネ471、472の段差部471d、472dに防塵シャッター30が当接している。
【0048】
図7〜図12を用いて、マイク装置1を装着部20に装着する動作に応じて、防塵シャッター30が移動する動作を説明する。
まず、マイク装置1を装着部20に装着する前の防塵シャッター閉状態においては、図7に示されるように、トーションバネ46の第1の端部462が防塵シャッター30のトーションバネ当接面36に当接することにより、防塵シャッター30が、露出位置Yから、被覆位置Xに向けて、基本付勢力F1で付勢されている。これにより、図7および図10(a)に示されるように、防塵シャッター30が被覆位置Xに配置され、充電端子部41が防塵シャッター30により被覆される。この結果、充電端子部41に塵や埃が付着するのを防止することができる。また、マイク装置1を装着部20に装着する前の状態において、防塵シャッター30は板バネ471、472には当接されておらず、防塵シャッター30には、板バネ471、472による付勢力は付加されていない。
【0049】
次に、上述した防塵シャッター閉状態のマイク用充電装置100に対して、マイク装置1を装着する動作を説明する。マイク装置1の下端部を図7(a)の矢印αの方向に押し込むことにより、マイク装置1がアダプター3の貫通穴3aを介して、装着部20に装着される。このマイク装置1の装着動作の際に、マイク装置1が防塵シャッター30に押し付けられる。そして、マイク装置1の下端部が防塵シャッター30の摺動傾斜面31を押し、防塵シャッター30が、トーションバネ46による基本付勢力F1を常に受けながら、被覆位置Xから露出位置Yの方向に向けて移動する。防塵シャッター30の移動動作に合わせて、マイク装置1の下端部が摺動傾斜面31上を移動する。このとき、防塵シャッター30の移動方向は、当該防塵シャッター30の被ガイド溝33と上筐体11の凸状ガイドレール113とが互いに嵌り合うことにより、規制されている。また、基本付勢力F1は、防塵シャッター30が露出位置Yへ向けて移動するに従って、増大する。
【0050】
防塵シャッター30が、図8、図10(a)、図11および図12(b)に示されるように、追加付勢開始位置Zに達すると、防塵シャッター30の板バネ当接部35a、35bが板バネ471、472の段差部471d、472dに当接し、基本付勢力F1に加えて、板バネ471、472による付勢力が防塵シャッター30に付与される。このとき、基本付勢力F1に加えて付加される付勢力を前述の通り、追加付勢力F2とする。この追加付勢力F2は、前述の通り、追加付勢区間で付与される。追加付勢区間は、板バネ当接部35a、35bが段差部471d、472dに当接する追加付勢開始位置Zで始まり、板バネ当接部35a、35bが段差部471d、472dを乗り越える位置で終わる。
【0051】
このように、追加付勢区間では、トーションバネ46による基本付勢力F1に加えて、板バネ471、472による追加付勢力F2が付与されている防塵シャッター30は、追加付勢状態になる。追加付勢状態では、防塵シャッター30への付勢力がF1+F2と大きくなり、この付勢力F1+F2に対抗して、マイク装置1を装着部20に装着するための装着力も大きくなる。
【0052】
なお、防塵シャッター30が追加付勢開始位置Zに達した時点では、マイク装置1は装着部20に完全に装着されておらず、マイク装置1の受電端子(不図示)も充電端子部41に接続していない。
【0053】
次に、上述した防塵シャッター中間状態から防塵シャッター開状態に移るまでの動作を説明する。マイク装置1の下端部を継続して更に矢印αの方向に押し込むことにより、マイク装置1の下端部が防塵シャッター30の摺動傾斜面31上を更に摺動すると共に、防塵シャッター30が、トーションバネ46による基本付勢力F1と、板バネ471、472による追加付勢力F2とを合わせて受けながら、上述の追加付勢状態のままで、被覆位置Xから露出位置Yの方向に向けて移動する。
【0054】
マイク装置1の下端部を更に矢印αの方向に押し込まれて、防塵シャッター30の板バネ当接部35a、35bが板バネ471、472の段差部471d、472dを乗り越えたときに追加付勢区間が終わり、追加付勢力F2による追加付勢状態が開放される。追加付勢状態から開放された直後のマイク装置1には、開放直前と同じ強い装着力が付与される。これにより、マイク装置1の下端部が防塵シャッター30の摺動傾斜面31上を更に摺動し、防塵シャッター30が露出位置Yまで移動し、マイク装置1の下端部が、防塵シャッター30の前側で摺動傾斜面31から降りて、充電端子部41に向けて移動する。このとき、矢印αの方向のマイク装置1の装着力が大きくなるので、マイク装置1に大きな加速度が生じて大きな速度が加わり、マイク装置1が矢印αの方向に勢いよく移動する。そして、図9、図10(c)および図12(c)に示されるように、マイク装置1が装着部20に装着され、マイク装置1の受電端子(不図示)が充電端子部41に勢いよく接続される。なお、追加付勢区間の終端は、露出位置Yの少し手前から露出位置Yまでの間に設定されている。
【0055】
ここで、板バネ471、472は、追加付勢力F2に対抗して、マイク装置1が装着部20に装着される際の装着力が、マイク装置1の受電端子(不図示)が充電端子部41に接続するための端子接続荷重よりも大きくなるように、設けられている。これにより、マイク装置1が装着部20に装着される際の装着力が、マイク装置1の受電端子(不図示)が充電端子部41に接続するための端子接続荷重よりも確実に大きくなるので、充電端子部41をマイク装置1の受電端子に確実に接続できる。
【0056】
なお、マイク装置1を装着部20から矢印αと逆方向に抜き去ると、トーションバネ46の基本付勢力F1により、防塵シャッター30が被覆位置Xに移動する。このように、マイク装置1の抜去動作に応じて、防塵シャッター30を被覆位置Xに移動させることができ、充電端子部41を防塵シャッター30により被覆することができる。
【0057】
以上のように、本発明では、防塵シャッター30を付勢するトーションバネ46を設けたことにより、マイク用充電装置100の装着部20への装着動作または抜去動作に応じて、防塵シャッター30を被覆位置Xおよび露出位置Yの間を移動可能にした。これにより、マイク装置1の装着動作または抜去動作に連動して防塵シャッター30が移動させて、充電端子部41を被覆または露出することができるので、操作利便性が良い。
【0058】
また、トーションバネ46により、被覆位置Xと露出位置Yとの間で、露出位置Yから被覆位置Xへの方向に向けて基本付勢力F1を防塵シャッター30に付与している。更に、板バネ471、472により、被覆位置Xと露出位置Yとの間に設けられた追加付勢区間で、露出位置Yから被覆位置Xへの方向に向けて防塵シャッター30を付勢することにより、基本付勢力F1に加えて追加付勢力F2を防塵シャッター30に付与し、追加付勢状態としている。そして、防塵シャッター30が追加付勢区間の終端に達したとき、追加付勢状態を開放するようにした。これにより、マイク装置1をマイク用充電装置100に装着する際の装着力が板バネ471、472の付勢部材の付勢力に対抗して大きくなり、開放直前の強い装着力でもって、充電端子部41とマイク装置1の受電端子(不図示)とが勢いよく接続される。これに応じて、充電端子部41がマイク装置1の受電端子に接続するときの荷重を大きくできるので、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、マイク装置1の受電端子と充電端子部41との間の接続不良を低減できる。従って、操作の利便性を高めるとともに、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、マイク装置1の受電端子(不図示)と充電端子部41との間の接続不良を低減できる。
【0059】
また、防塵シャッター30の板バネ当接部35a、35bが、段差部471d、472dを有する板バネ471、472に当接するようにして、防塵シャッター30が被覆位置Xから移動して、板バネ当接部35a、35bが段差部471d、472dに当接する位置から、板バネ当接部35a、35bが段差部471d、472dを乗り越える位置までの区間を追加付勢区間とした。この構成により、追加付勢区間における防塵シャッター30に対する適切な追加付勢力F2の付与を、段差部471d、472dを有する板バネ471、472を設けるという簡単な構成により実現できる。従って、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、充電端子部41とマイク装置1の受電端子との間の接続不良を低減できる。
【0060】
また、板バネ471、472は、防塵シャッター30が被覆位置Xから移動して露出位置Yに達したとき、追加付勢力F2に対抗して、マイク装置1を装着部20に装着するための装着力が、充電端子部41がマイク装置1の受電端子(不図示)に接続するための端子接続荷重よりも大きくなるように、設けられている。
【0061】
これにより、マイク装置1が装着部20に装着される際の装着力が、マイク装置1の受電端子(不図示)が充電端子部41に接続するための端子接続荷重よりも確実に大きくなるので、充電端子部41をマイク装置1の受電端子に確実に接続できる。この結果、マイク装置1の受電端子と充電端子部41との間の接続不良を低減できる。
【0062】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【0063】
上記実施の態様では、電気機器をマイク装置として説明したが、電気機器は、電気機器接続装置の接続端子に接続される被接続端子を有していれば、携帯電話機や電子手帳等、いかなる電子装置であってもよい。また、上記実施の態様では、電気機器接続装置をマイク用充電装置として説明したが、電気機器接続装置は、電気装置の被接続端子に接続される接続端子を有していれば、いかなる電気機器接続装置であってもよい。従って、電気機器接続装置は、電気機器を充電するための充電装置に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上のように、本発明は、操作の利便性を高めるとともに、嵌合構造等の複雑な構成を必要とすることなく、電子機器の被接続端子と接続端子との間の接続不良を低減できるという効果を有し、マイク装置、携帯電話機、電子手帳等に代表される電子機器を充電するための充電装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施の形態におけるマイク用充電装置の内部構成を示す分解斜視図
【図2】本発明の実施の形態におけるマイク用充電装置の外観斜視図
【図3】充電端子部ASSYの分解斜視図
【図4】(a)マイク装置をマイク用充電装置に装着する前の状態を示す斜視図 (b)マイク装置をマイク用充電装置に装着した後の状態を示す斜視図
【図5】(a)マイク装置をマイク用充電装置に装着する前の状態を示す上面図 (b)マイク装置をマイク用充電装置に装着する前の状態を示す正面図 (c)マイク装置をマイク用充電装置に装着する前の状態を示す側面図
【図6】(a)マイク装置をマイク用充電装置に装着した後の状態を示す上面図 (b)マイク装置をマイク用充電装置に装着した後の状態を示す正面図 (c)マイク装置をマイク用充電装置に装着した後の状態を示す側面図
【図7】防塵シャッター閉状態を示す断面斜視図
【図8】防塵シャッター中間状態を示す断面斜視図
【図9】防塵シャッター開状態を示す断面斜視図
【図10】(a)防塵シャッター閉状態を示す上面図 (b)防塵シャッター中間状態を示す上面図 (c)防塵シャッター開状態を示す上面図
【図11】防塵シャッター中間状態における防塵シャッターの板バネ当接部周辺の拡大図
【図12】(a)防塵シャッター閉状態における防塵シャッターと板バネとの配置関係を示す上面図 (b)防塵シャッター中間状態における防塵シャッターと板バネとの配置関係を示す上面図 (c)防塵シャッター開状態における防塵シャッターと板バネとの配置関係を示す上面図
【符号の説明】
【0066】
1、2 マイク装置
3 アダプター
10 筐体
11 上筐体
113 凸状ガイドレール
12 下筐体
20 装着部
30 防塵シャッター
31 摺動傾斜面
32 端子用開口部
33 被ガイド溝
35、35a、35b 板バネ当接部
36 トーションバネ当接面
40 充電端子部ASSY
41 充電端子部
46 トーションバネ
461a、461b コイル軸部
471、472 板バネ
471a、472a 取り付け部
471b、472b 先端部
471d、472d 段差部
100 マイク用充電装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被接続端子を有する電気機器が装着される装着部を有する筐体と、
前記電気機器が前記装着部に装着されたときに、前記被接続端子に接続される接続端子と、
前記接続端子を覆うために設けられ、前記電子機器の前記装着部への装着動作または抜去動作に応じて、前記接続端子を覆う被覆位置および前記接続端子を露出させる露出位置の間を移動可能に設けられた被覆部材と、
前記被覆位置と前記露出位置との間で、前記露出位置から前記被覆位置への方向に向けて基本付勢力を前記被覆部材に付与する第1の付勢部材と、
前記被覆位置および前記露出位置の間に設けられた追加付勢区間で、前記露出位置から前記被覆位置への方向に向けて前記被覆部材を付勢することにより、前記基本付勢力に加えて追加付勢力を前記被覆部材に付与して、追加付勢状態とする第2の付勢部材とを備え、
前記第2の付勢部材は、前記被覆部材が前記追加付勢区間の終端に達したとき、当該第2の付勢部材による前記被覆部材の前記追加付勢状態を開放することを特徴とする防塵機能付の電気機器接続装置。
【請求項2】
前記被覆部材は、前記第2の付勢部材に当接する当接部を有し、
前記第2の付勢部材は、前記筐体に保持され、前記被覆位置から前記露出位置の方向に向けて延びて設けられており、かつ、前記被覆部材に向けて屈曲する段差部を有する板バネにより構成され、
前記追加付勢区間は、前記被覆部材が前記被覆位置から移動して、前記当接部が前記段差部に当接する位置から、前記当接部が前記段差部を乗り越える位置までの区間であることを特徴とする請求項1に記載の防塵機能付の電気機器接続装置。
【請求項3】
前記被覆部材が前記被覆位置から移動して前記追加付勢区間の終端に達したとき、前記追加付勢力に対抗して、前記電気機器を前記装着部に装着するための装着力が、前記接続端子に前記被接続端子を接続するための端子接続荷重よりも大きくなるように、前記第2の付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の防塵機能付の電気機器接続装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−219990(P2008−219990A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−51111(P2007−51111)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】