説明

防犯システム

【課題】親族になりすまし高齢者から大金を欺し取るいわゆる振込めサギを防止する。
【解決手段】スマートフォンのCPU処理能力、スペクトラム拡散技術等を応用して振込めサギを根絶するシステムを地方自治体、警察の執行機関に民間のスポンサーが出資して行う。すなわち、営利企業が社会に貢献することで、顧客へのイメージアップと認知度を高め、速やかにこの種の犯罪を根絶する。システムに備った機能を利用し、携帯電話を使用した犯罪の防止、悪質訪問販売、不正な電話による勧誘防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は主に高齢者を狙った振り込めサギ、悪質な訪問販売などから家庭を守る防犯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話の普及は利便性と同時に新しい犯罪を発生させた。いわゆる振り込めサギがその代表である。警察庁発表では2011年1月から6月までの被害総額57億2千万円、(前年比30%UP)2883件の発生があった。親族を装う手口が75%を占め、ATMを使用しないで受け取る方法も多発している。この犯罪を防止するため、警察官による年金支給日にATMでの高齢者への注意や、銀行口座と携帯電話の許可のない転売の禁止など様々な対策が実行されたが決定的な効果は表われていない。公的機関のTVコマーシャルや実行犯の裁判、長期刑の懲役に要する費用、また、民間の金融機関や携帯電話3社の本人確認等の対策費の総額は被害者が被った金額より遥かに大きい。結局、その費用は、納税者と利用者負担となるのであるから、この種の犯罪が根絶されれば携帯電話料金の値下げ等で減税に匹敵する効果がある。また、未来ある若者が安直に金を手に入れるためこの手の詐欺に手を出さないようにする社会を構築する事も大人の社会人の義務であろう。
【0003】
他方、詐欺まがいまたは、詐欺そのものの悪質な訪問販売も後を断たない。最近は教材やリフォームなどの定番商法の他に金の価格高騰に伴い指輪等を安く買いたたく押し買いなど新しい手口も増加し、消費者センターに被害が数多く寄せられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
口座や携帯端末の転売の違法化はこの種の詐欺に大した効果を上げていないのは警察庁発表の統計からも明らかである。また、ATMでの振り込み金額の上限設定も一般客に多大な不便を掛けただけで、ATMを利用しないで被害者宅にバイク便等で直接取りに行く新たな手口を産み出させるなど常に犯罪者の知恵が上まわり、司直の対応策は大した効果はなく、振り込めサギは景気に左右されない大金を稼ぐ方法として若者の間に選択岐の一つとして定着したようである。
【0005】
古典的な訪問販売である押し売りを始めとする多種多様な悪徳商法は、犯罪を必ずしも構成しない場合が多いので、単純に取り締りの対象にはならない。しかし、高齢者をはじめとする判断力の乏しい被害者に高額な商品を売りつける訪問販売は被害に逢った後でないと対処できない。
【0006】
本発明は、以上のような犯罪から、たとえ認知症の老人であっても犯罪の被害から市民を守るシステムである。
【問題を解決するための手段】
【0007】
携帯電話に内臓したソフトウェアで、違法な端末の転売と犯罪に使用される単語が通話中に発信されると出現回数や構文解析から犯罪と見做した場合、通話内容の録音とGPSの位置情報を直ちに警察に通報することにより振り込めサギを防止する。
【0008】
第2の解決手段は、想定される被害者宅の固定電話に設置するアダプターである。通話内容を同じく解析し、掛って来た通話内容が犯罪と判断すれば、同じく警察等の外部に通知し、犯罪を防止する。
【0009】
固定電話に設置するアダプターを上記のようにインテリジェント化するにはコストが掛かる。そこで、掛かって来る通話を全て所轄の警察等のハブへ発信し、ハブに設置したコンピューター(パソコンで充分可能)で犯罪に関係した通話か否かを判断した方が安価にシステムを構築できる。
【0010】
悪質な訪問販売から各家庭を防御するのは、指紋を識別するドアチャイム、玄関とドアに設置したTVカメラとマイク、スピーカを利用する。ドアのカメラで訪問者の人相を認識し、既に要注意人物であれば、スピーカから訪問者にその旨警告して引き取りを願うと同時に、在宅者にも警告する。ドアチャイムを押した時の指紋認証でも同様の照介を行う。ドアを在宅者が開け訪問者を招き入れた時でもカメラとマイクで会話を解析し、悪質な訪問販売と判断した場合玄関のスピーカとモニターで在宅者と訪問者に警官を発する。同時に訪問者の人相、音声、可能であれば乗って来た自動車のナンバーをハブに送信し、地域内のシステムに警告する。
【発明の効果】
【0011】
携帯電話に内臓したソフトウェアは振り込めサギだけに効果があるのではない。辞書に「シャブ」、「援助交際」、「拳銃」など犯罪に関連した単語を登録しておけば、覚せい剤や未成年の売春や銃の密売等にも防犯効果がある。当然会話だけではなく、Eメールの内容もチェックできる。
【0012】
しかし、通信傍受法とのからみや、プライバシーの問題が当然発生するので、想定される被害者宅にアダプターを設置する方が現実的に被害を防止できる。また、最近増加している中国等海外からの通話にも有効に対処できる。設置した家庭と予め通話内容傍受の許諾を話し合っておけば、犯罪とシステムが判断した通話のみを捜査員が聞き取る事に問題は発生しない。また、市町村が想定される老人宅を廻って設置し、システムは所轄に設置し、各県警本部にハブからの情報を蓄積、さらに上位の警察庁のホストに県警からの情報を管理、各県警にその管理情報を提供すれば、我国発祥の恥ずべき振り込めサギが根絶される日も遠くはない。
【0013】
訪問販売についても同様な事が言える。彼らは、同じ地域を廻って仕事をするのであるから、一件でも犯罪と思われる手口で家庭を訪問すれば、その地域に全て警告を発すれば被害の拡大は防げる。警察が積極的に介入するのは国民と省庁のコンセンサスが必要であろうから、当面は、警備会社が代わってシステムの運営に携さわれば良いのである。我国には、セコムをはじめとする全国転開する警備会社が存在するので悪質な訪問販売の場合には警備員が駆けつける契約を結ぶようにすれば、この種の犯罪が存続する可能性は皆無である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
携帯電話に組み込むソフトウェアは、外部から書き換え可能な辞書、端末の購入者とその家族等の使用可能者の音声を録音した録音部、(これは購入者は書き換えできず、通信キャリアの店ポでないと登録変更できない)通話をリアルタイムで解析すると同時に通話内容を全て録音する解析ソフトウェアから主に構成される。録音された音声と通話者の声紋が一致せず、規定時間、または、規定回数以上の通話を検出した場合は、違法な転売の可能性有りと判定し、通信キャリアに通知。場合によっては、端末の機能を停止する事により詐欺に使用される携帯電話の違法な転売を防止する。また、通話中に予め辞書に登録された単語「ATM」、「振り込み」、「口座番号」等が規定回数以上出現された場合、通話録音とGPSの位置情報を警察等に発信し犯罪を未然に防止する。
【0015】
想定される被害者宅に設置するアダプターも原理は同一であるが、声紋認識は当然不用である。また、通話の始めに電話を掛けて来た相手に通話がコンピューターによって解析と録音されている事を知らせるメッセージを流す事も犯罪の防止につながり有効である。
【0016】
アダプターのインテリジェント化はコスト高につながる。そこで、掛って来た電話の通話全てを(昔のトライホンの様に)ハブへ送信し、ハブでのホストコンピューターに解析させる方法も実施方法として有効であるととは12に記したとうりである。ソフトウェアの開発や運用は民間企業に委託する方法もあるが、逆に企業から宣伝料の形で回が料金を徴集しても良い。通話の最初に企業メッセージを流す、あるいは、防犯に協力している事を広告すれば企業イメージの向上に役立つ。警察が主体となって運営するのが理想であるが、地域別に民間企業が実施しても特段の問題はない。
【0017】
訪問販売の対処は、上記家庭に設置するアダプターを拡張したものとも言える。カメラで撮影した人物は、パターンマッチや特長抽出などによりハブコンピュータに照介し、要注意人物であるかチェックを行い、概当すれば在宅者に必要な警告を発する。ドアチャイムも偽の指紋で押されないよう、温度センサーで体温を検出し、分光器でヒフの真偽を判定した上で指紋を撮象し、ハブに照介する。指紋の

素手で指紋が撮象できない方はお引き取り願う旨知らせれば、悪質な業者はそれだけで断念してしまう。玄関でのやり取りは、全てカメラとマイクで録画する。在宅者と訪問者との会話に「白アリ」、「リフォーム」、「金」、「契約」等の予め登録された悪徳商法に関する単語や在宅者の助けを求める言葉を認識した場合は、外部に通報し、しかるべき対処、例えば警察への通報、あるいは契約してある警備会社から警備員の急行等を要請する。安価な対処方法は、玄関にモニターとスピーカーを設置し、訪問販売業者に警告することである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話の違法な転売と振り込めサギに使用されることを防止するソフトウェア。声紋認識と不特定話者の単語認識を利用し、予め録音した使用者、書き換え可能な辞書を参照しサギを防止する。
【請求項2】
振り込めサギの被害に合い易い主に高齢者宅の固定電設にアダプターを施設し、通話を解析してサギを防止するシステム
【請求項3】
ドアチャイムにCCDカメラ、温度センサー、分光器を備えて指紋を撮影する装置。シリコン等の偽の指は温度、分光器により真偽を判定され受け付けない。
【請求項4】
悪質な訪問販売から各家庭を守るシステム。複数のTVカメラ、モニター、マイク、スピーカー、指紋検出機能を備えたドアチャイムから構成される。手配中の悪質業者かチェック、し、問題ある人物であれば、在宅者に警告を発する。在宅者が招いた訪問者との会話をモニターして悪質な販売であれば外部に救援を求め、また訪問者に警告を登するシステム。

【公開番号】特開2013−97779(P2013−97779A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−272737(P2011−272737)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(511186103)
【Fターム(参考)】