説明

防眩性塗料用重合体溶液、防眩性塗料及び防眩性ハードコートフィルム

【課題】均一できめが細かく、ヘーズが少なく、耐擦傷性、防汚性に優れた防眩性膜を形成することができる防眩性塗料用重合体溶液、該重合体溶液を用いてなる防眩性塗料及び該塗料を用いて形成された防眩性膜を有する防眩性ハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液であって、基材フィルム上に塗布、乾燥して厚さ0.5〜100μmの塗膜を形成したとき、該塗膜表面にランダム曲線型線条模様が形成されることを特徴とする防眩性塗料用重合体溶液、該重合体溶液を用いてなることを特徴とする防眩性塗料、及び、基材フィルム上に、該防眩性塗料を用いて形成された防眩性膜を有することを特徴とする防眩性ハードコートフィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防眩性塗料用重合体溶液、防眩性塗料及び防眩性ハードコートフィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は、均一できめが細かく、ヘーズが少なく、耐擦傷性に優れた防眩性膜を形成することができる防眩性塗料用重合体溶液、該重合体溶液を用いてなる防眩性塗料及び該塗料を用いて形成された防眩性膜を有する防眩性ハードコートフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
パソコン、携帯電話などの液晶ディスプレイ装置や、テレビなどのプラズマディスプレイ装置などの画面に、外部から光が入射すると、表示画面にこの光が映り込み、蛍光灯などの室内の物品の像が現れて、表示画面の画質を著しく低下させる。この現象を防ぐために、表面に微細な凹凸を有する防眩性フィルムを設けることが行われている。ディスプレイ装置の大画面化とともに、防眩処理はますます重要となっている。
液晶ディスプレイ装置における防眩処理は、偏光フィルムの表面にハードコート散乱層を設けて微細な凹凸を形成したものが多い。これにより外光を多方面に散乱させて直接外光が目に入ることがなくなり、防眩効果が発現する。
フィルムなどの表面に微細な凹凸を形成する方法として、従来より、サンドブラスト加工、エンボス加工、微粒子を含有する塗膜の形成などが行われている。例えば、透過光の散乱特性が制御され、ギラツキ感が改良された防眩性ハードコートフィルムの製造方法として、透明プラスチックからなる基材に活性エネルギー線硬化型樹脂を塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させ、活性エネルギー線硬化型樹脂皮膜層を形成したのち、該皮膜層に対してサンドブラスト加工法又はエンボス加工法のいずれかを施す方法が提案されている(特許文献1)。また、ディスプレイ上に設置した際にディスプレイからの光が特定の箇所で高輝度になって見えることが防止され、凹凸付与の際の再現性を高めた反射防止フィルムとして、超微粒子を分散した塗料組成物を塗布することにより、ディスプレイ上に設置した際に防眩性の高い反射防止フィルムが提案されている(特許文献2)。さらに、大量生産に適し、視感上のざらつきの少ない防眩性を有する反射防止膜として、反射防止膜を構成する層の中に400〜700nmの波長の光を散乱する平均粒径0.1〜1μmの微粒子を含有し、反射防止膜を形成する工程の後にエンボス工程により表面凹凸を付与した防眩性反射防止膜が提案されている(特許文献3)。
しかし、サンドブラスト加工は、それ自体の生産性が高くないばかりでなく、後工程として超音波洗浄などを必要とする問題がある。エンボス加工としては、紫外線などの照射によりハードコート層を形成したのちエンボス加工を行う方法と、エンボス加工と同時に紫外線を照射してハードコート層を形成する方法があるが、前者には十分にエンボスがかからないという問題があり、後者には微細で均一な表面が得にくいという問題がある。また、エンボスロールは高価である。有機又は無機の微粒子を添加した塗料を塗布してハードコート層の表面に凹凸を形成すると、ヘーズ値が上昇し、透明性が不十分になるという問題が生ずる。
【特許文献1】特開平11−352899号公報(第2−3頁)
【特許文献2】特開2002−107501号公報(第1−4頁)
【特許文献3】特開2000−275404号公報(第2−3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、均一できめが細かく、ヘーズが少なく、耐擦傷性、防汚性に優れた防眩性膜を形成することができる防眩性塗料用重合体溶液、該重合体溶液を用いてなる防眩性塗料及び該塗料を用いて形成された防眩性膜を有する防眩性ハードコートフィルムを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、有機溶剤中に塗膜形成能を有する難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液を、基材フィルム上に塗布、乾燥して、塗膜表面にランダム曲線型線条模様を形成することにより、優れた防眩効果が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液であって、基材フィルム上に塗布、乾燥して厚さ0.5〜100μmの塗膜を形成したとき、該塗膜表面にランダム曲線型線条模様が形成されることを特徴とする防眩性塗料用重合体溶液、
(2)塗膜表面に形成されたランダム曲線型線条模様の粗さ曲線において、評価長さ300μm中に、高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計して7個以上存在する(1)記載の防眩性塗料用重合体溶液、
(3)難相溶性の重合体が2種であって、その1つがシリコーンアクリレートである(1)又は(2)記載の防眩性塗料用重合体溶液、
(4)難相溶性の重合体の他の1つが、アクリル樹脂である(3)記載の防眩性塗料用重合体溶液、
(5)シリコーンアクリレートとアクリル樹脂との含有割合が、質量比で50:50〜90:10である(4)記載の防眩性塗料用重合体溶液、
(6)有機溶剤が、アルコキシル基を有する脂肪族アルコール類を含有する(1)記載の防眩性塗料用重合体溶液、
(7)アルコキシル基を有する脂肪族アルコール類が、1−メトキシ−2−プロパノールである(6)記載の防眩性塗料用重合体溶液、
(8)(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の重合体溶液を用いてなることを特徴とする防眩性塗料、
(9)難相溶性重合体の含有量が、5〜60質量%である(8)記載の防眩性塗料、
(10)有機系微粒子1〜15質量%を含有する(8)又は(9)記載の防眩性塗料、
(11)基材フィルム上に、(8)ないし(10)のいずれか1項に記載の防眩性塗料を用いて形成された防眩性膜を有することを特徴とする防眩性ハードコートフィルム、及び、
(12)基材フィルムが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム又はトリアセチルセルロースフィルムである(11)記載の防眩性ハードコートフィルム、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(13)重合体が、活性エネルギー線硬化性重合体である(1)記載の防眩性塗料用重合体溶液、
(14)(13)記載の重合体溶液を用いてなる防眩性塗料、及び、
(15)基材フィルム上に、(14)記載の防眩性塗料を塗布、乾燥したのち、活性エネルギー線を照射することを特徴とする防眩性ハードコートフィルムの製造方法、
を挙げることができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明の防眩性塗料用重合体溶液又は防眩性塗料を基材フィルム上に塗布、乾燥することにより、基材フィルムの表面に優れた防眩性能を有するランダム曲線型線条模様を形成することができる。本発明によれば、エンボス加工や微粒子の添加などの外的手段によることなく、自然発生的に再現性よく防眩性能を有する微細な凹凸を形成することができるので、経済的に防眩性フィルムを製造することができる。また、重合体として活性エネルギー線硬化性重合体を用い、防眩性塗料を塗布、乾燥したのち、活性エネルギー線を照射して重合体を架橋することにより、塗膜に優れた耐擦傷性を付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の防眩性塗料用重合体溶液は、有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液であって、基材フィルム上に塗布、乾燥して厚さ0.5〜100μmの塗膜を形成したとき、該塗膜表面にランダム曲線型線条模様が形成される重合体溶液である。
本発明に用いる塗膜形成能を有する重合体とは、重合体の溶液をはじきやたるみを生ずることなく基材フィルム上に塗布することができ、レベリングが良好であり、乾燥したときに割れ、はがれ、ふくれなどの欠陥のない塗膜を形成することができる重合体である。
本発明に用いる難相溶性の重合体2種以上とは、2種以上の重合体を溶解した均一で透明な溶液から溶剤を蒸発させて乾燥し、実質的に溶剤を含まない状態としたとき、半透明ないし不透明な白濁した固体が得られる2種以上の重合体である。本発明において、3種以上の重合体を用いるときは、いずれか1つの組み合わせの2種の重合体が難相溶性を有すればよく、他の組み合わせの2種の重合体が易相溶性であってもよい。
【0007】
本発明の防眩性塗料用重合体溶液は、基材フィルム上に塗布、乾燥して厚さ0.5〜100μmの塗膜を形成したとき、該塗膜表面にランダム曲線型線条模様が形成される。ここで、ランダム曲線型線条模様とは、曲線型の線条の凸部が山脈様にランダムに無数に存在し、山脈と山脈との間の谷部に直径1〜5μm程度のクレーター状の凹陥部が散在している状態をいう。
本発明においては、塗膜表面に形成されたランダム曲線型線条模様の粗さ曲線において、評価長さ300μm中に、高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計して7個以上存在することが好ましく、合計して10個以上存在することがより好ましい。評価長さ300μm中の高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷の合計が7個未満であると、得られる塗膜の防眩性が不足するおそれがある。粗さ曲線は、断面曲線から所定の波長より長い表面うねり成分を位相補償形高域フィルタで除去した曲線であり、JIS B 0601にしたがって求めることができる。本発明の防眩性塗料用重合体溶液は、非常にきめの細かい表面を有する塗膜を形成し、そのランダム曲線型線条模様による塗膜表面における光の散乱により、塗膜に防眩性が付与される。
【0008】
本発明においては、難相溶性の重合体が2種であって、その1つがシリコーンアクリレートであることが好ましい。シリコーンアクリレートは、主鎖にシリコーン構造を有し、側鎖に重合性のアクリロイル基、メタクリロイル基などを有する重合体であり、例えば、アルキルトリアルコキシシランと(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシランと(メタ)アクリル酸を混合し、少量の水を加え、さらにポリアルコキシシロキサンを添加することにより、部分加水分解縮合物として得ることができる。
シリコーンアクリレートは溶解性パラメーターが小さいので、他の多くの重合体と難相溶性であり、難相溶性の重合体の1つとしてシリコーンアクリレートを選ぶことにより、難相溶性の重合体2種以上の幅広い選択が可能となる。また、シリコーンアクリレートは、有機系微粒子の分散性に優れているので、有機系微粒子を添加した場合でも、きめの細かい塗膜面を形成することができる。さらに、シリコーンアクリレートの(メタ)アクリロイル基を反応して架橋構造とすることにより、熱及び酸化に対する安定性に優れ、汚染されにくく、硬くて耐擦傷性に優れた塗膜を得ることができる。
【0009】
本発明においては、シリコーンアクリレートと組み合わせる難相溶性の重合体の他の1つがアクリル樹脂であることが好ましく、ポリアクリルアクリレートであることがより好ましい。難相溶性の重合体2種として、シリコーンアクリレートとアクリル樹脂を組み合わせることにより、塗膜表面に容易にランダム曲線型線条模様を形成することができる。本発明において、シリコーンアクリレートとアクリル樹脂との含有割合は、質量比で50:50〜90:10であることが好ましく、質量比で60:40〜80:20であることがより好ましい。シリコーンアクリレートとアクリル樹脂との質量比が50:50未満であってシリコーンアクリレートの含有割合が少ないと、防眩性が発現しないのみならず、防汚性に劣る、表面硬度が低くなり耐擦傷性に劣るおそれがある。シリコーンアクリレートとアクリル樹脂との質量比が90:10を超えて、アクリル樹脂の含有割合が少ないと、防眩性が発現しないおそれがある。ポリアクリルアクリレートは、主鎖にポリアクリル酸エステル構造を有し、側鎖に重合性のアクリロイル基、メタクリロイル基などを有する重合体であり、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの重合体又は共重合体と、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸とジイソシアネート化合物との反応により得ることができる。ポリアクリルアクリレートから、耐光性の良好な塗膜を得ることができる。
【0010】
本発明においては、難相溶性の重合体が、活性エネルギー線硬化性重合体であることが好ましい。活性エネルギー線に特に制限はなく、例えば、電子線、放射線、紫外線などを挙げることができる。難相溶性の活性エネルギー線硬化性重合体2種以上を溶解させた重合体溶液を基材フィルム上に塗布、乾燥したのち、活性エネルギー線を照射して架橋させることにより、強靭な塗膜を形成することができる。
活性エネルギー線の中で、紫外線は装置が簡単であり、取り扱いが容易であり、防眩性塗料用重合体溶液は本質的に紫外線に対して透明であるので、特に好適に用いることができる。上述のシリコーンアクリレート及びポリアクリルアクリレートは、いずれも紫外線硬化性重合体である。難相溶性の重合体として紫外線硬化性重合体を用いるときは、防眩性塗料用重合体溶液に光重合開始剤を添加することが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインアルキルエーテル類、α,α−ジアルコキシアセトフェノン類、フェニルシクロアルキルケトン類、アシルホスフィンオキシド類、オキシムエステル類などを挙げることができる。
【0011】
本発明に用いる有機溶剤は、揮発性を有し、難相溶性の重合体2種以上を常温で溶解して、均一な重合体溶液を調製し得るとともに、有機溶剤が揮発して塗膜を形成する際に、塗膜の表面にランダム曲線型線条模様を形成し得る有機溶剤である。このような有機溶剤
として、アルコキシル基を有する脂肪族アルコール類を含有する有機溶剤を好適に用いることができる。アルコキシル基を有する脂肪族アルコール類としては、例えば、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−n−プロポキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−n−プロポキシ−2−プロパノール、1−イソプロポキシ−2−プロパノール、3−メトキシ−1−プロパノール、3−エトキシ−1−プロパノール、3−n−プロポキシ−1−プロパノール、3−イソプロポキシ−1−プロパノールなどを挙げることができる。これらの中で、1−メトキシ−2−プロパノールは、難相溶性の重合体の層分離速度を適切に制御することができ、また、基材フィルムへの溶剤残留性が低いので、特に好適に用いることができる。
【0012】
本発明の防眩性塗料は、本発明の防眩性塗料用重合体溶液を用いてなる塗料である。本発明の防眩性塗料は、重合体の含有量が5〜60質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。重合体の含有量が5質量%未満であると、防眩性塗料の粘度が低すぎて、1回の塗布により必要な厚さの塗膜を形成することが困難となるおそれがある。重合体の含有量が60質量%を超えると、防眩性塗料の粘度が高すぎて、塗工性が不良となるおそれがある。
本発明の防眩性塗料には、有機系微粒子を含有させることができる。有機系微粒子の含有量は、1〜15質量%であることが好ましく、1.5〜10質量%であることがより好ましい。防眩性塗料に有機系微粒子を含有させることにより、難相溶性の重合体2種以上により形成されるランダム曲線型線条模様に加えて、有機系微粒子に由来する凹凸模様を塗膜の表面に形成し、防眩性能をいっそう向上するとともに、耐擦傷性を向上することができる。有機系微粒子の含有量が1質量%未満であると、防眩性能の向上効果が十分に発現しないおそれがある。有機系微粒子の含有量が15質量%を超えると、塗膜のヘーズが高くなりすぎるおそれがある。
本発明に用いる有機系微粒子に特に制限はなく、例えば、フッ素系樹脂微粒子、シリコーン微粒子、ポリオレフィン微粒子、架橋ポリスチレン微粒子、架橋アクリル樹脂微粒子、ベンゾグアナミン/ホルムアルデヒド縮合物微粒子、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物微粒子、尿素樹脂微粒子などを挙げることができる。
【0013】
本発明の防眩性ハードコートフィルムは、基材フィルム上に、本発明の防眩性塗料を用いて形成された防眩性膜を有するフィルムである。本発明に用いる基材フィルムに特に制限はなく、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、二軸延伸ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリスルホンフィルム、トリアセチルセルロースフィルムなどを挙げることができる。これらの中で、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的強度と寸法安定性が良好なので好適に用いることができ、トリアセチルセルロースフィルムは、等方性と透明性が良好なので好適に用いることができる。
本発明に用いる基材フィルムの厚さに特に制限はなく、厚さ250μm以下の基材フィルム以外に、通常はシートに分類される厚さが0.25mmを超える材料も基材フィルムとして用いることができる。
【0014】
本発明の防眩性ハードコートフィルムの製造に際しては、基材フィルム上に本発明の防眩性塗料を塗布し、乾燥して、ランダム曲線型線条模様を有する塗膜を形成する。防眩性塗料を塗布する基材フィルムの形態に特に制限はなく、例えば、カットシートとして塗布することができ、あるいは、ロールに連続塗布することもできる。防眩塗料の塗布装置に特に制限はなく、例えば、エアドクコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、トランスファロールコーター、グラビアロールコーター、キスコーター、キャストコーター、スプレイコーター、スロットオリフィスコーター、カレンダーコーター、マイクログラビアコーターなどを挙げることができる。
本発明において、基材フィルムに形成する防眩性膜の厚さに特に制限はないが、0.5〜30μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。防眩性膜の厚さが0.5μm未満であると、防眩性能が十分に発現しないおそれがある。防眩性膜の厚さは30μm以下で通常は十分な防眩性能が発現し、防眩性膜の厚さが30μmを超えると液晶ディスプレイ装置などの薄型化の妨げとなるおそれがある。
【実施例】
【0015】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、防眩性ハードコートフィルムの評価は下記の方法により行った。
(1)表面粗さ
レーザー顕微鏡[(株)キーエンス、VK−8500]を用いて表面粗さ曲線を求め、JIS B 0601 3.にしたがって算術平均粗さRaを求めるとともに、評価長さ300μmについて高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷の数を数える。
(2)60度鏡面光沢度
JIS K 5600−4−7にしたがい、携帯光沢計[(株)村上色彩技術研究所、GMK−202]を用いて測定する。ただし、60度鏡面光沢度は、塗膜層を設けないPETフィルムの60度鏡面光沢度を100として校正した値である。
(3)レーザー顕微鏡写真
レーザー顕微鏡[(株)キーエンス、VK−8500]を用いて、倍率50倍で撮影する。
(4)防眩性
垂直に保持した防眩性ハードコートフィルムから50cm離れた位置に、10W白色蛍光ランプ2本を30cm離して垂直に立てて点灯し、2本の蛍光ランプの間からフィルムの表面を観察し、下記の基準により防眩性を判定する。
○:蛍光ランプがまったく映り込まない。
△:蛍光ランプがかすかに映り込む。
×:蛍光ランプの形状が認識できるまでに映り込む。
(5)防汚性
JIS K 5400(1990)8.10にしたがい、油性の赤色のマーキングペン[寺西化学工業(株)、マジックインキ(油性)赤極太]を用いて汚染し、18時間後に石油ベンジンを浸したガーゼで拭きとったのち、エタノールで洗い、乾燥したガーゼで軽く拭き、汚染の状態を観察し、下記の基準により防汚性を判定する。
○:汚染のあとがまったく認められない。
△:汚染のあとがかすかに認められる。
×:汚染のあとが明瞭に認められる。
(6)全光線透過率
JIS K 7361−1にしたがい、ヘーズコンピューター[スガ試験機(株)、HZ−1]を用いて測定する。
(7)ヘーズ
JIS K 7136にしたがい、ヘーズコンピューター[スガ試験機(株)、HZ−1]を用いて測定する。
(8)鉛筆硬度
JIS K 5600−5−4にしたがい、鉛筆[三菱鉛筆(株)、ユニ]を用いて塗膜のきず跡で評価する。
(9)耐擦傷性
スチールウール[日本スチールウール(株)、#0000]を丸めて200gの荷重をかけて10往復させて強く擦り、傷の状態を観察し、下記の基準により耐擦傷性を判定する。
○:傷がまったくつかない。
△:傷が1〜9本認められる。
×:傷が10本以上認められ。
【0016】
実施例1
シリコーンアクリレート溶液[東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)、AY42−150K2P、固形分27.1質量%、溶剤:1−メトキシ−2−プロパノール、光重合開始剤含有]258質量部、ポリアクリルアクリレート溶液[アクリルポリオールを骨格としたウレタンアクリレート樹脂(固形分)40質量%とトルエン(溶剤)60質量%からなる組成の溶液]75質量部、1−メトキシ−2−プロパノール100質量部及び光重合開始剤[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)、ダロキュア−D1173]1.5質量部を配合して、防眩性塗料を調製した。
この防眩性塗料を、厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)、コスモシャインA4300]にバーコーターを用いて乾燥厚さが4μmになるように塗布し、120℃で5分間加熱して乾燥したのち、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、防眩性ハードコートフィルムを得た。
得られた防眩性ハードコートフィルムの表面の算術平均粗さRaは0.12μmであり、評価長さ300μm中に高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計18個存在した。60度鏡面光沢度は、39であった。レーザー顕微鏡写真で、ランダム曲線型線条模様が観察された。
防眩性試験において、蛍光ランプはまったく映り込まなかった。防汚性試験において、汚染のあとはまったく認められなかった。全光線透過率は92.1%であり、ヘーズは18.6%であった。鉛筆硬度は、2Hであった。耐擦傷性試験において、傷はまったくつかなかった。
実施例2
シリコーンアクリレート溶液[東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)、AY42−150K2P、固形分27.1質量%、溶剤:1−メトキシ−2−プロパノール、光重合開始剤含有]258質量部、ポリアクリルアクリレート溶液[アクリルポリオールを骨格としたウレタンアクリレート樹脂(固形分)40質量%とトルエン(溶剤)60質量%からなる組成の溶液]75質量部、1−メトキシ−2−プロパノール100質量部、ポリテトラフルオロエチレン微粒子[(株)喜多村、KTL−500F、平均粒径0.5μm]8質量部及び光重合開始剤[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)、ダロキュア−D1173]1.5質量部を配合して、防眩性塗料を調製した。
この防眩性塗料を、厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)、コスモシャインA4300]にバーコーターを用いて乾燥厚さが4μmになるように塗布し、120℃で5分間加熱して乾燥したのち、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、防眩性ハードコートフィルムを得た。
得られた防眩性ハードコートフィルムの表面の算術平均粗さRaは0.31μmであり、評価長さ300μm中に高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計12個存在した。60度鏡面光沢度は、37であった。レーザー顕微鏡写真で、ランダム曲線型線条模様が観察された。
防眩性試験において、蛍光ランプはまったく映り込まなかった。防汚性試験において、汚染のあとはまったく認められなかった。全光線透過率は91.2%であり、ヘーズは22.2%であった。鉛筆硬度は、2Hであった。耐擦傷性試験において、傷はまったくつかなかった。
実施例3
実施例2で調製した防眩性塗料を、厚さ188μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)、コスモシャインA4300]にバーコーターを用いて乾燥厚さが4μmになるように塗布し、120℃で5分間加熱して乾燥したのち、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、防眩性ハードコートフィルムを得た。
得られた防眩性ハードコートフィルムの表面の算術平均粗さRaは0.32μmであり、評価長さ300μm中に高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計11個存在した。60度鏡面光沢度は、36であった。レーザー顕微鏡写真で、ランダム曲線型線条模様が観察された。
防眩性試験において、蛍光ランプはまったく映り込まなかった。防汚性試験において、汚染のあとはまったく認められなかった。全光線透過率は90.8%であり、ヘーズは22.8%であった。鉛筆硬度は、2Hであった。耐擦傷性試験において、傷はまったくつかなかった。
実施例4
実施例2で調製した防眩性塗料を、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム[富士写真フィルム(株)、フジタックTF−80UL]にバーコーターを用いて乾燥厚さが4μmになるように塗布し、120℃で5分間加熱して乾燥したのち、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、防眩性ハードコートフィルムを得た。
得られた防眩性ハードコートフィルムの表面の算術平均粗さRaは0.32μmであり、評価長さ300μm中に高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計13個存在した。60度鏡面光沢度は、37であった。レーザー顕微鏡写真で、ランダム曲線型線条模様が観察された。
防眩性試験において、蛍光ランプはまったく映り込まなかった。防汚性試験において、汚染のあとはまったく認められなかった。全光線透過率は91.3%であり、ヘーズは22.8%であった。鉛筆硬度は、2Hであった。耐擦傷性試験において、傷はまったくつかなかった。
【0017】
比較例1
シリコーンアクリレート溶液[東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)、AY42−150K2P、固形分27.1質量%、溶剤:1−メトキシ−2−プロパノール、光重合開始剤含有]369質量部及び1−メトキシ−2−プロパノール64質量部を配合して、塗料を調製した。
この塗料を、厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)、コスモシャインA4300]にバーコーターを用いて乾燥厚さが4μmになるように塗布し、120℃で5分間加熱して乾燥したのち、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、コーテッドフィルムを得た。
得られたコーテッドフィルムの表面の算術平均粗さRaは0.021μmであり、評価長さ300μm中に高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷は存在しなかった。60度鏡面光沢度は、100であった。レーザー顕微鏡写真では、平坦な表面が観察された。
防眩性試験において、蛍光ランプの形状が認識できるまでに映り込んだ。防汚性試験において、汚染のあとはまったく認められなかった。全光線透過率は92.4%であり、ヘーズは1.1%であった。鉛筆硬度は、3Hであった。耐擦傷性試験において、傷がまったくつかなかった。
比較例2
ポリアクリルアクリレート溶液[アクリルポリオールを骨格としたウレタンアクリレート樹脂(固形分)40質量%とトルエン(溶剤)60質量%からなる組成の溶液]250質量部、1−メトキシ−2−プロパノール200質量部及び光重合開始剤[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)、ダロキュア−D1173]5質量部を配合して、塗料を調製した。
この塗料を、厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)、コスモシャインA4300]にバーコーターを用いて乾燥厚さが4μmになるように塗布し、120℃で5分間加熱して乾燥したのち、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、コーテッドフィルムを得た。
得られたコーテッドフィルムの表面の算術平均粗さRaは0.022μmであり、評価長さ300μm中に高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷は存在しなかった。60度鏡面光沢度は、100であった。レーザー顕微鏡写真では、平坦な表面が観察された。
防眩性試験において、蛍光ランプの形状が認識できるまでに映り込んだ。防汚性試験において、汚染のあとが明瞭に認められた。全光線透過率は92.3%であり、ヘーズは1.3%であった。鉛筆硬度は、Hであった。耐擦傷性試験において、傷が6本認められた。
比較例3
アクリル系UV塗料[(株)ニッコー化学研究所、NCI−6100マット、固形分81質量%、シリカ含有、主溶剤:イソプロピルアルコール]20質量部、アクリル系UV塗料[(株)ニッコー化学研究所、NCI−6100グロス、固形分81質量%、主溶剤:イソプロピルアルコール]80質量部、硬化剤[ライトケミカル工業(株)、RV−2、ポリイソシアネート]6質量部及びイソプロピルアルコール9質量部を配合して、塗料を調製した。
この塗料を、厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)、コスモシャインA4300]にバーコーターを用いて乾燥厚さが4μmになるように塗布し、120℃で5分間加熱して乾燥したのち、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、コーテッドフィルムを得た。
得られたコーテッドフィルムの表面の算術平均粗さRaは0.72μmであり、評価長さ300μm中に高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計8個存在した。60度鏡面光沢度は、20であった。レーザー顕微鏡写真では、凹凸のある表面が観察された。
防眩性試験において、蛍光ランプがかすかに映り込んだ。防汚性試験において、汚染のあとがかすかに認められた。全光線透過率は88.5%であり、ヘーズは42.7%であった。鉛筆硬度は、Hであった。耐擦傷性試験において、傷が3本認められた。
実施例1〜4及び比較例1〜3の結果を、第1表に示す。また、実施例1〜2の防眩性ハードコートフィルムの粗さ曲線を図1に、比較例1〜3のコーテッドフィルムの粗さ曲線を図2に、実施例1〜2の防眩性ハードコートフィルムの三次元画像を図3〜4に、比較例1〜3のコーテッドフィルムの三次元画像を図5〜7に示す。
【0018】
【表1】

【0019】
第1表に見られるように、重合体としてシリコーンアクリレートとポリアクリルアクリレートを質量比で70:30に配合した防眩性塗料を塗布し、乾燥し、紫外線硬化した実施例1〜4の防眩性ハードコートフィルムには、算術平均粗さRaが0.12〜0.32μmで、評価長さ300μm中に0.05μmを超える山及び谷が合計して11〜18個存在し、60度鏡面光沢度が36〜39であり、ランダム曲線型線条模様を有する防眩性膜が形成されている。その結果、実施例1〜4の防眩性ハードコートフィルムは、防眩性試験において蛍光ランプがまったく映り込まず、防汚性試験において汚染のあとがまったく認められない。また、全光線透過率が90.8〜92.1%、ヘーズが18.6〜22.8%であって、液晶ディスプレイなどの防眩性フィルムとして用いるために十分な光学的特性を有する。さらに、鉛筆硬度が2Hであり、耐擦傷性試験において傷がまったくつかず、十分な耐久性を有している。
これに対して、重合体としてシリコーンアクリレート又はポリアクリルアクリレートを単独に用いた塗料を塗布した比較例1〜2のコーテッドフィルムには、ランダム曲線型線条模様は形成されず、塗膜の表面は平坦であり、防眩性能はまったく発現していない。アクリル系UV塗料を塗布した比較例3のコーテッドフィルムは、表面に凹凸形状を有し、防眩性を示すが、その性能は実施例1〜4の防眩性ハードコートフィルムより劣っている。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の防眩性塗料用重合体溶液又は防眩性塗料を基材フィルム上に塗布、乾燥することにより、基材フィルムの表面に優れた防眩性能を有するランダム曲線型線条模様を形成することができる。本発明によれば、エンボス加工や微粒子の添加などの外的手段によることなく、自然発生的に再現性よく防眩性能を有する微細な凹凸を形成することができるので、経済的に防眩性フィルムを製造することができる。また、重合体として活性エネルギー線硬化性重合体を用い、防眩性塗料を塗布、乾燥したのち、活性エネルギー線を照射して重合体を架橋することにより、塗膜に優れた耐擦傷性を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例1〜2の防眩性ハードコートフィルムの粗さ曲線である。
【図2】比較例1〜3のコーテッドフィルムの粗さ曲線である。
【図3】実施例1の防眩性ハードコートフィルムの三次元画像である。
【図4】実施例2の防眩性ハードコートフィルムの三次元画像である。
【図5】比較例1のコーテッドフィルムの三次元画像である。
【図6】比較例2のコーテッドフィルムの三次元画像である。
【図7】比較例3のコーテッドフィルムの三次元画像である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液であって、基材フィルム上に塗布、乾燥して厚さ0.5〜100μmの塗膜を形成したとき、該塗膜表面にランダム曲線型線条模様が形成されることを特徴とする防眩性塗料用重合体溶液。
【請求項2】
塗膜表面に形成されたランダム曲線型線条模様の粗さ曲線において、評価長さ300μm中に、高さ0.05μm以上の山と深さ0.05μm以上の谷が合計して7個以上存在する請求項1記載の防眩性塗料用重合体溶液。
【請求項3】
難相溶性の重合体が2種であって、その1つがシリコーンアクリレートである請求項1又は請求項2記載の防眩性塗料用重合体溶液。
【請求項4】
難相溶性の重合体の他の1つが、アクリル樹脂である請求項3記載の防眩性塗料用重合体溶液。
【請求項5】
シリコーンアクリレートとアクリル樹脂との含有割合が、質量比で50:50〜90:10である請求項4記載の防眩性塗料用重合体溶液。
【請求項6】
有機溶剤が、アルコキシル基を有する脂肪族アルコール類を含有する請求項1記載の防眩性塗料用重合体溶液。
【請求項7】
アルコキシル基を有する脂肪族アルコール類が、1−メトキシ−2−プロパノールである請求項6記載の防眩性塗料用重合体溶液。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の重合体溶液を用いてなることを特徴とする防眩性塗料。
【請求項9】
難相溶性重合体の含有量が、5〜60質量%である請求項8記載の防眩性塗料。
【請求項10】
有機系微粒子1〜15質量%を含有する請求項8又は請求項9記載の防眩性塗料。
【請求項11】
基材フィルム上に、請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の防眩性塗料を用いて形成された防眩性膜を有することを特徴とする防眩性ハードコートフィルム。
【請求項12】
基材フィルムが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム又はトリアセチルセルロースフィルムである請求項11記載の防眩性ハードコートフィルム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−161011(P2006−161011A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358796(P2004−358796)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000250384)リケンテクノス株式会社 (236)
【Fターム(参考)】