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防蟻工法
説明

防蟻工法

【課題】塗布などの様に面状に防蟻剤を配設する場合でも、白蟻の表面通過を長期に亘って防止できる技術を確立する。
【解決手段】上記課題を解決できた防蟻工法は、防蟻剤とシラン系化合物とから構成される防蟻塗料を家屋の白蟻の浸入経路に塗布する点、好ましくは建物のコンクリート基礎(例えば、その屋外側壁面)に所定幅で塗布する点にその要旨を有する。前記防蟻塗料を、コンクリート基礎の表面から内部に向けて含浸させるのが好ましい。前記シラン系化合物としては、アルキルアルコキシシランとアルキルアルコキシシロキサンとを含有するシラン−シロキサン混合物が例示でき、前記アルキルアルコキシシランは、枝分かれC7-12アルキル基を有するのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白蟻の表面通過を防止して白蟻の食害を防止する為の工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
白蟻による食害を防止する方法としては、例えば、木材自体に防蟻剤を塗布乃至含浸する方法、白蟻の侵入経路に白蟻が忌避する成分を散布し、白蟻の木材への接近を防止する方法などが知られている。これらの方法はいずれも優れている方法であるが、前者の様な木材への防蟻剤の塗布乃至含浸は予め工場で実施され、この処理を施した木材を建築現場に運んで家屋を建築するのが一般的である。一方、後者の白蟻侵入防止方法は、新築時の白蟻対策に有効であるだけでなく、防蟻対策が施されていない既築の家屋に防蟻対策を施す場合や、防蟻効果が減少してきた家屋に改めて防蟻対策を施す場合でも有効であり、広範囲に適用することができる。
【0003】
白蟻侵入防止方法としては、例えば、特許文献1には、べた基礎の基礎スラブと、その外周立ち上がり部との継ぎ目を防蟻シートで閉塞することが開示されている。特許文献2には、布基礎と土間コンクリートとの間の隙間からの白蟻の侵入を防止するため、布基礎の内側であって土間コンクリートよりも下側に、防蟻剤を粒状のスラグとして敷き詰める方法が開示されている。しかし、これらの方法は、白蟻の侵入する隙間自体を閉塞して白蟻の侵入を防止するものであるから、その適用場所が未だ限定的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−99321号公報
【特許文献2】特開2010−106448号公報
【特許文献3】特開平4−187602号公報
【特許文献4】特開2007−290371号公報
【特許文献5】特許第3078813号公報
【特許文献6】特開平11−256076号公報
【特許文献7】特許第3981818号公報
【特許文献8】特開昭61−200178号公報
【特許文献9】特開2006−249182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
白蟻の侵入経路を横断する様に防蟻剤を面状に配設すれば、その適用場所の制約が少なくなり、望ましい。しかし、木材に防蟻剤を塗布・含浸させる場合や、隙間を閉塞する場合では、白蟻は基本的にこれら防蟻剤を食い破らなければならず、従って防蟻効果の発揮も容易であるのに対して、防蟻剤を面状に配設する場合には白蟻が防蟻剤を食することを期待できず、防蟻効果の発揮メカニズムが根本的に異なってくる。例えば白蟻は自らの分泌物でトンネル(蟻道)を形成し、この蟻道内を移動することが知られており、場合によってはバイパス状の蟻道(空中蟻道)を形成することも知られている。このような蟻道が形成されてしまうと、面状の防蟻剤を回避して、白蟻は木材に接近することが可能となる。従って、面状に防蟻剤を配設することで防蟻効果を発揮する為には、一般的に高い技術レベルが要求される。さらにその防蟻効果を持続される為には、特に風雨にさらされる場所での防蟻効果を持続させるには、より一層の高い技術レベルが要求される。
【0006】
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、塗布などの様に面状に防蟻剤を配設する場合でも、白蟻の表面通過を長期に亘って防止できる技術を確立することにある。
【0007】
ところで、特許文献3〜9には、防蟻剤とシラン系化合物とを組み合わせた組成物が開示されている。しかし、これらは、いずれも木材に塗布乃至含浸することを前提として防蟻性を発揮させる発明であり、本願発明とは、防蟻の発揮メカニズムがいずれも異なることから、異なる技術分野の発明に該当する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、防蟻剤とシラン系化合物とを組み合わせれば、白蟻の侵入経路に塗布などによって面状に防蟻剤を配設しても、白蟻の表面通過を長期に亘って防止できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明に係る防蟻工法は、防蟻剤とシラン系化合物とから構成される防蟻塗料を家屋の白蟻の浸入経路に塗布する点、好ましくは建物のコンクリート基礎(例えば、その屋外側壁面)に所定幅で塗布する点にその要旨を有する。前記防蟻塗料を、コンクリート基礎の表面から内部に向けて含浸させるのが好ましい。前記シラン系化合物としては、アルキルアルコキシシランとアルキルアルコキシシロキサンとを含有するシラン−シロキサン混合物が例示でき、前記アルキルアルコキシシランは、枝分かれC7-12アルキル基を有するのが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、防蟻剤とシラン系化合物とを組み合わせているため、白蟻の侵入経路に面状に防蟻剤を配設しても、白蟻の表面通過を長期に亘って防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の防蟻工法の一例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図示例を参考にしながら、本発明を説明する。
【0013】
図1は、本発明の防蟻工法の一例を示す概略斜視図であり、この図示例では、防蟻剤とシラン系化合物から構成される本発明の防蟻塗料1を布基礎2に塗布しており、この防蟻塗料1によって木材(図示例では土台4)を白蟻の食害から守っている。より詳細には、白蟻は、例えば、地面3の中を移動し、布基礎2に当たった後は布基礎2の上をはって上方に移動し、土台4に接近するという侵入経路5をたどることがある。そこで本発明の防蟻塗料1を、この侵入経路5に塗布しておけば、該塗料1によって侵入経路5を遮ることができ、白蟻の侵入を防止することができる。
【0014】
防蟻塗料1の塗工場所は、白蟻の家屋への侵入経路である限り特に限定されず、例えば、地面であってもよいが、建物の外壁、特にコンクリート基礎(特に基礎の側壁面(立設面)であって、地面よりも上)に塗工するのが効率的である。コンクリート基礎に防蟻塗料1を塗工する場合、例えば、上記図示例のように基礎の屋外側6に塗工してもよいし、屋内側7に塗工してもよいが、屋外側6の方が高い耐久性が求められるため、本発明の防蟻塗料1の性能を有効に利用できる。
【0015】
なおコンクリート基礎に防蟻塗料1を塗工する場合、該基礎は、図示例の布基礎に限られず、ベタ基礎であってもよい。また防蟻塗料1は、基礎側壁面の露出部の全幅(例えば、地面に接する部分から頂点まで)に塗工するよりもその一部に所定幅Wで塗工する方が経済的に優れている。なお基礎の一部に塗工する場合には、通常、地面3から所定の高さHを離しながら塗工する。防蟻塗料1を基礎の一部に塗工する場合、塗工面1の幅Wは、3cm以上が好ましく、5cm以上がより好ましい。幅Wの上限は基礎の高さに応じて適宜設定できる。
【0016】
本発明の防蟻塗料1は基礎(特に建物外周の基礎)の全長に亘って塗工してもよいが、基礎の全長よりも短い所定長さLで塗工してもよい。特に屋外設置物(電気温水器、ウッドデッキ、物置、植栽など)が建物の外壁に近接して設けられている場合、当該屋外設置物の裏側から白蟻が侵入することが多い。従って、屋外設置物の裏側に相当する基礎に、本発明の防蟻塗料1を塗工すれば、最も効率的に白蟻の侵入を防止できる。
【0017】
上記防蟻工法では、上述した様に、防蟻剤とシラン系化合物から構成される防蟻塗料1を使用する。本発明の防蟻塗料は、白蟻に食させて白蟻を死滅することを目的とするものではなく、当該塗料の上を白蟻が通過(特に蟻道構築)するのを防止することを目的するものである。防蟻剤とシラン系化合物とを組み合わせると、防蟻剤と他の塗料成分とを組み合わせる場合に比べて、白蟻の通過防止効果の持続性(耐候性)が顕著に向上する。その為、本発明の防蟻工法は、建物のあらゆる場所に適用することができ、特に風雨の影響を受ける建物外側に適用しても、優れた効果が持続する。また本発明の防蟻塗料は、耐水性に優れており、風雨にさらされても土中に染み込む虞がない。そのため、基礎の側壁面に塗布した場合には、土中への防蟻成分の流出が抑制され、周囲の環境への影響を小さくすることができる。
【0018】
前記防蟻剤としては、アクリナトリン、アレスリン、シクロプロトリン、シハロトリン、シフルトリン、シペルメトリン、トラロメトリン、ビフェントリン、フェンプロパトリン、フルシトリネート、ペルメトリン、レスメトリン、ジフェノトリン、フタルスリン、フルバリネート、フェンバレレートなどのピレスロイド系薬剤;シラフルオフェン、エトフェンプロックスなどのピレスロイド様薬剤;カルバリル、フェノブカルブ、プロポクスルなどのカーバメート系薬剤;ホキシム、ピリダフェンチオン、フェニトロチオンなどの有機リン系殺虫剤;クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、ジノテフランなどのネオニコチノイド系薬剤(ニトログアニジン系薬剤);フィプロニールなどのフェニルピラゾール系薬剤;インドキサカルブなどのオキサジアジン系薬剤;メタフルミゾンなどのヒドラジンカルボキサミド系薬剤;クロラントラニリプロールなどのアントラニル酸アミド系薬剤;クロロフェナピルなどが例示できる。好ましい防蟻剤は、ピレスロイド系薬剤、ネオニコチノイド系薬剤、フェニルピラゾール系薬剤、オキサジアジン系薬剤、ヒドラジンカルボキサミド系薬剤、アンスラニル酸アミド系薬剤などであり、より好ましくはピレスロイド系薬剤、ネオニコチノイド系薬剤である。
【0019】
防蟻剤の量は、シラン系化合物100質量部(後述する様に、シラン系化合物が、分散媒に分散又は溶解している時は、シラン系化合物と分散媒との合計100質量部)に対して、例えば、0.01〜20質量部程度、好ましくは0.05〜10質量部程度、さらに好ましくは0.1〜5質量部程度、特に好ましくは0.3〜2質量部程度である。本発明の防蟻工法によれば、防蟻剤の量が少なくても、長期間に亘って白蟻の通過防止効果を持続させることができる。
【0020】
シラン系化合物としては、例えば、アルコキシシラン、アルキルアルコキシシランなどのシランモノマー類;アルキルシロキサン、アルキルアルコキシシロキサンなどのシロキサン類が挙げられる。好ましいシラン系化合物は、シランモノマー類、アルキルアルコキシシロキサンなどの重縮合可能なシラン系化合物であり、より好ましいシラン系化合物は、前記重縮合可能なシラン系化合物の組合せ(シランモノマー類(特にアルキルアルコキシシラン)とアルキルアルコキシシロキサンの組合せなどのシラン−シロキサン混合物)である。この組合せによれば、モノマー型のシラン系化合物とポリマー型のシラン系化合物とを、いずれも重縮合可能な状態で含有しているため、白蟻の通過防止効果の持続性(耐候性)の向上に顕著に優れている。
【0021】
前記アルコキシシランには、メトキシシラン、エトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのC1-4アルコキシシラン類が含まれる。
【0022】
前記アルキルアルコキシシランには、トリアルキルメトキシシラン、トリアルキルエトキシシラン、ジアルキルジメトキシシラン、ジアルキルジエトキシシラン、アルキルトリメトキシシラン、アルキルトリエトキシシランなどのアルキルC1-4アルコキシシラン類(特にアルキルトリC1-4アルコキシシラン)が含まれる。また前記アルキルアルコキシシランのアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1-20アルキル基(特にC5-15アルキル基)が含まれる。好ましいアルキル基は、枝分かれ構造を有するアルキル基であり、特に好ましいアルキル基は、2,4,4−トリメチルペンチル基などの枝分かれC7-12アルキル基である。
【0023】
アルキルシロキサン、アルキルアルコキシシロキサンは、例えば、アルキルアルコキシシランの加水分解縮合物であってもよい。
【0024】
シランモノマー類(特にアルキルアルコキシシラン)とアルキルアルコキシシロキサンとを組合せる場合、シランモノマー類とアルキルアルコキシシロキサンの割合は質量比(前者/後者)で、例えば、30/70〜95/5程度、好ましくは40/60〜90/10程度、さらに好ましくは50/50〜85/15程度である。
【0025】
なお前記シラン系化合物は、必要に応じて、分散媒に分散又は溶解していてもよい。該分散媒としては、例えば、後述する炭化水素系溶剤やアルコール系溶剤が使用できる。好ましい分散媒は、石油精製留分及びその水素化処理物などである。分散剤を使用する場合、シラン系化合物の量は、分散剤とシラン系化合物の合計100質量部に対して、例えば、5〜60質量部程度、好ましくは10〜50質量部程度、さらに好ましくは15〜40質量部程度である。
【0026】
本発明では、前記防蟻塗料1をコンクリート基礎に塗工する場合、該基礎の表面から内部に向けて防蟻塗料1を含浸させるのが望ましい。内部に浸透するほど、白蟻の表面通過を長期に亘って防止可能になる。上記分散媒を用いたり、シラン系化合物としてシラン−シロキサン混合物(特にアルキルアルコキシシランとアルキルアルコキシシロキサンの組合せ)を用いたりすることによって、防蟻塗料の内部浸透性が向上する。
【0027】
防蟻剤とシラン系化合物(及び必要に応じて分散媒)とを混合して防蟻塗料を調製する手順は特に限定されないが、防蟻剤を予め溶剤に溶解してから、この溶液とシラン系化合物(及び必要に応じて分散媒)とを混合することが推奨される。
【0028】
前記溶剤としては、例えば、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤などが使用できる。この炭化水素系溶剤には、各種石油精製物や改質物が含まれ、例えば、ナフテン(日本石油化学(株)製のナフテゾール160、200、220(商品名)など)などの環状脂肪族炭化水素系溶剤;トルエン(丸善石油(株)製のスワゾール100(商品名)など)、キシレン(丸善石油(株)製のスワゾール200(商品名)など)、アルキルベンゼン(日鉱石油化学(株)製のカクタスソルベントP−100、P−150(商品名)など)、ジイソプロピルナフタレン(呉羽化学工業(株)製のKMC−113(商品名)など)及びメチルナフタレン・ジメチルナフタレン混合物(日鉱石油化学(株)製のカクタスソルベントP−180(商品名)など)などのナフタレン類、アルキルベンゼン・メチルナフタレン・ジメチルナフタレン混合物(日鉱石油化学(株)製のカクタスソルベントP−200、P−207(商品名)など)、1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニリルエタンの混合物(日本石油化学(株)製のハイゾールSAS−29 6(商品名)など)、エクソンモービル化学(株)製のソルベッソ100、150、200(商品名)などの芳香族炭化水素系溶剤(単環型芳香族炭化水素系溶剤、多環型芳香族炭化水素系溶剤、縮合環型芳香族炭化水素系溶剤、及びこれらの混合溶剤を含む);ナフサなどの石油精製留分及びその水素化処理物などが挙げられる。好ましい炭化水素系溶剤は、環状脂肪族炭化水素系溶剤及び芳香族炭化水素系溶剤である。
【0029】
アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノールなどの低級アルキルアルコール(C1-4アルキルアルコールなど)の他、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)或いはそのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテルなどのグリコール系溶剤が挙げられる。好ましいアルコール系溶剤は、グリコールモノアルキルエーテルである。該グリコールモノアルキルエーテルには、エチレングリコールモノブチルエーテル(日本乳化剤(株)製のBDG(商品名)など)、エチレングリコールモノヘキシルエーテル(日本乳化剤(株)製のHeDG(商品名)など)などのエチレングリコールC1-8アルキルエーテルが含まれる。
【0030】
溶剤を用いて防蟻剤を予め溶解しておく場合、溶剤の使用量は、防蟻剤1質量部に対して、例えば、0.5〜20質量部程度、好ましくは1〜10質量部程度、さらに好ましくは2〜5質量部程度である。
【0031】
以上の様にして得られる防蟻塗料は、白蟻の通過を長期間に亘って防止できるため、白蟻の侵入経路に塗布するだけで簡便に白蟻による食害を防止することができる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0033】
実施例1
下記に示す防蟻剤を下記に示す溶剤に溶解し、これを下記に示す塗料基剤(高分子化合物)とよく混合することによって防蟻塗料を調製した。配合量を表1に示す。
【0034】
[防蟻剤]
BF:ビフェントリン
P :ペルメトリン
IM:イミダクロプリド
【0035】
[溶剤]
HC:炭化水素系溶剤(エクソールD−80)
GL:グリコール系溶剤(ブチルジグリコール)
【0036】
[塗料基剤]
SI:シラン−シロキサン混合物(Remmers社製の「Funcosil CI」)
重質水素化処理ナフサ(石油)=60〜80質量%
トリエトキシ(2,4,4−トリメチルペンチル)シラン=10〜20質量%
トリメトキシ(2,4,4−トリメチルペンチル)シラン=1〜2.5質量%
アルキルアルコキシシラン=5〜10質量%
AC:酢酸ビニル−アクリル酸アルキルエステル共重合体(昭和電工(株)製のポリゾールAP−4690N(商品名))
ET:エチレン−酢酸ビニル共重合物及びその変性物(日本防御化学(株)製のAMコート70(商品名))
【0037】
以上のようにして得られた防蟻塗料を60mm×60mm×高さ50mmのコンクリート製ブロックの側面(50mm×60mm×4面)の部位に2度塗りした(防蟻塗料の塗布量:150〜250g/m2、防蟻剤の塗布量:1.5〜3g/m2、塗布面積:120cm2)。このコンクリート製ブロックを温度50℃(±2℃)の恒温槽に10週間放置する耐候操作をする場合と、この耐候操作をしない場合とに分け、それぞれの場合において、コンクリート製ブロックの上に餌木(20mm×20mm×10mmのスギ辺材)を設置した。研究室で飼育中のイエシロアリコロニー(鹿島市で採取)の上部に餌木を載せたコンクリート製ブロックを直接設置し、蟻道の構築の有無とその長さ(地面からの高さ)を測定した。なおこの実験は、n=3で行い、蟻道構築長さはその3つの試験の平均値とした。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
表1より明らかなように、シラン系化合物を防蟻剤と共にコンクリートに塗布したNo.5、6、11、12、17、18の例は、初期(耐候操作無し)に白蟻の表面通過を防止できるだけでなく、耐候操作を行った場合でも長期間に亘って白蟻の表面通過を防止できる。
【符号の説明】
【0040】
1 防蟻塗料
2 コンクリート基礎
5 白蟻の侵入経路
6 屋外側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
防蟻剤とシラン系化合物とから構成される防蟻塗料を家屋の白蟻の浸入経路に塗布することを特徴とする防蟻工法。
【請求項2】
前記防蟻塗料を、建物のコンクリート基礎に所定幅で塗布する請求項1に記載の防蟻工法。
【請求項3】
前記防蟻塗料を、建物のコンクリート基礎のうち屋外側壁面に所定幅で塗布する請求項1又は2に記載の防蟻工法。
【請求項4】
前記防蟻塗料を、コンクリート基礎の表面から内部に向けて含浸させる請求項1〜3のいずれかに記載の防蟻工法。
【請求項5】
前記シラン系化合物が、アルキルアルコキシシランとアルキルアルコキシシロキサンとを含有するシラン−シロキサン混合物である請求項1〜4のいずれかに記載の防蟻工法。
【請求項6】
前記アルキルアルコキシシランが枝分かれC7-12アルキル基を有するアルキルアルコキシシランである請求項5に記載の防蟻工法。

【図1】
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【公開番号】特開2013−40473(P2013−40473A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176969(P2011−176969)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(390039295)株式会社コシイプレザービング (16)
【Fターム(参考)】