説明

限定された画像構成要素を用いて画像の多様性を高める方法

複合画像がその上に配置された食用基材を含む商品、並びに様々な異なる画像を有する食用基材の作成方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の食用基材を含む商品に関し、より具体的には、食用基材上に複合画像が配置された商品に関する。
【背景技術】
【0002】
スナックなどの食用品目の上に印刷をすることで、スナックを食べること自体を超える追加のレベルの興奮を提供することができる。印刷されるコンテンツは、図柄、テキスト、又は組み合わせの形態とすることができ、並びに例えばゲーム、物語、ジョーク、及び教育的な事実を供給するために用いることができる。しかしながら、この新しいレベルの興奮は、印刷されたコンテンツが消費者にとってどれだけ新鮮かによる。例えば、ジョークを2度目に読むのが、そのような場合である。この場合、そのジョークは、影響を与える又は興味を持続させるのにもはや有効でないことがある。また、消費者は、画像を2度目に見せられる時、既にそれに慣れているので、もはや関心を示さないことがある。したがって、印刷された食用品目を消費する際の高レベルの興奮を維持するために、単一回の購入で、また多数回の購入にわたって様々なコンテンツを消費者に提供することが重要である。
【0003】
このことは、印刷のために取り出されるコンテンツの非常に大きなデータベースにより達成可能である。しかしながら、典型的にはすべてのコンテンツが検査されて使用許可を受ける必要があり、またすべてのコンテンツを保存するシステムがより複雑なものになり得るため、これを実現するのが困難な場合がある。例えば、プリングルズ(登録商標)などの積み重ねられた加工クリスピーポテトチップは、積み重ねてキャニスター内に入れられたクリスピーチップとして販売されている人気のあるスナック品目であり、均一で平坦な印刷可能表面を有しているため、印刷に良く適している。しかしながら、毎年、数十億枚のプリングルズ(登録商標)ポテトチップが販売されている。キャニスターを購入するごとに新しい印刷されたコンテンツを消費者に提供するために、このような多数のクリスピースナックに対して固有の印刷されたコンテンツを有するデータベースを提供するのは、非常に困難なことがある。更に、より多様なコンテンツを使用する必要があるために、コンテンツ提供者により提供される画像のライセンス料金が非常に高くなる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、一単位を購入するごとに新しい印刷されたコンテンツを常に消費者に供給する方法を工夫することが有利である。更に、プロセスで使用される画像の数を最小限に抑えながら、それを行うことが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本発明は、様々な画像がその上に配置された食用基材の作成方法を提供する。その物品の価値は、様々な画像を消費者に提供することによって、高められ、また維持することができる。そのような多様性が、今度は、消費者の興味を引き刺激を与える度合を維持し、製品の魅力を増大させることにつながり、また、物品の製造者と消費者との間のより強い結び付きを築くのに役立つ。
【0006】
一態様において、本発明は、画像がその上に配置された食用基材の作成方法であって、
(a)食用基材を提供する工程;
(b)複数の副画像を含む第1の副画像供給源を提供する工程;
(c)複数の副画像を含む第2の副画像供給源を提供する工程;
(d)第1の副画像供給源から第1の副画像を選択する工程;
(e)第2の副画像供給源から第2の副画像を選択する工程;
(f)第1の副画像と第2の副画像を含む複合画像を形成する工程;
(g)複合画像を画像配置装置に伝達する工程;及び
(h)前記複合画像を前記食用基材上に配置して、画像配置食用基材を形成する工程、を含む方法を提供する。
【0007】
別の態様において、本発明は、
次のものを含む商品:
(a)容器;及び
(b)前記容器内に収容され、少なくとも1つの画像配置食用基材がその上に配置された複合画像を含む、複数の画像配置食用基材;及び
(c)任意に、容器に関連付けられたメッセージであって、前記容器内に収容された画像配置食用基材の上に異なる画像が配置されていることを消費者に伝達するメッセージ、を含む商品を提供する。
【0008】
本発明のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、本開示を読むことにより当業者には明らかとなるであろう。
【0009】
本明細書で引用されるすべての文献は、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきでない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
1.方法
一態様において、本発明は、画像がその上に配置された食用基材の作成方法であって、
(a)食用基材を提供する工程;
(b)複数の副画像を含む第1の副画像供給源を提供する工程;
(c)複数の副画像を含む第2の副画像供給源を提供する工程;
(d)第1の副画像供給源から第1の副画像を選択する工程;
(e)第2の副画像供給源から第2の副画像を選択する工程;
(f)第1の副画像と第2の副画像を含む複合画像を形成する工程;
(g)複合画像を画像配置装置に伝達する工程;及び
(h)前記複合画像を前記食用基材上に配置して、画像配置食用基材を形成する工程、を含む方法を提供する。
【0011】
a.食用基材
本明細書で使用する時、「食用基材」又は「基材」は、画像をその上に配置することができる、消費に適したあらゆる材料を包含する。あらゆる好適な食用基材が、本明細書の発明で使用可能である。好適な食用基材の例としては、スナックチップ(例えば、薄切りポテトチップ)、加工スナック(例えば、トルティーヤチップ、ポテトチップ、クリスピーポテトチップなどの加工チップ)、絞り出しスナック、クッキー、ケーキ、キャンディ、パン、果物、乾燥果物、ビーフジャーキー、クラッカー、パスタ、薄切り肉、薄切りチーズ、パンケーキ、ワッフル、ドライフルーツフィルム、朝食用シリアル、及び焼きペストリーを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0012】
好ましい一実施形態では、食用基材は、加工スナック片、好ましくは加工スナックチップ、より好ましくは加工クリスピーポテトチップを含む。好適なスナック片としては、米国特許第3,520,248号「チップ揚げ機(Chip Frying Machine)」(マッケンドリック(MacKendrick)、1970年7月14日発行);米国特許第3,576,647号「チップタイプ製品の調製(Preparation of Chip-Type Products)」(リーパ(Liepa)、1971年4月27日発行);米国特許第3,608,474号「チップタイプ製品を調製するための装置(Apparatus for Preparing Chip-Type Products)」(リーパ(Liepa)、1971年9月28日発行);及び米国特許第3,626,466号「チップタイプ製品を調製するための成型装置(Molding Device for Preparing Chip-Type Products)」(リーパ(Liepa)、1971年12月7日発行);米国特許第5,464,643号(ロッジ(Lodge));並びに米国特許第6,066,353号及び米国特許第5,464,642号(ビラグラン(Villagran)ら)に記載されるものが挙げられる。一実施形態では、加工スナックチップは、米国特許第5,464,643号(ロッジ(Lodge))、並びに米国特許第6,066,353号及び米国特許第5,464,642号(ビラグラン(Villagran)ら)に記載されるものなど加工クリスピーポテトチップである。本明細書で使用可能な他のスナックチップとしては、米国特許第4,645,679号「ポテトチップの歯ごたえを有するコーンチップを製造する方法(Process for Making a Corn Chip with Potato Chip Texture)」(リー(Lee)III世ら、1987年2月24日発行)に記載されるものが挙げられる。
加えて、食用基材としては、犬用ビスケット及び犬用おやつなどがあるがこれらに限定されない、ペットフードを挙げることができる。
【0013】
食用基材は、いかなる好適な形態にもすることができる。例えば、基材は、消費可能な状態の完成食品、消費前に更なる調理が必要な食品(例えば、スナックチップの生地、乾燥パスタ)、又はこれらの組み合わせとすることができる。更に、基材は、堅いもの(例えば、加工スナックチップ)又は堅くないもの(例えば、ドライフルーツフィルム、生地シート)とすることができる。一実施形態では、食用基材は、(例えば、個々の片を切断する前の生地シートの形態で)相互に連結される。
【0014】
本明細書で使用する時、「加工スナック片」又は「スナック片」は、生地からまだ分離(例えば切断)されていないスナック片も包含する、広義なものである。例えば、一実施形態では、生地シート上に画像が配置され、その後で生地シートが個々の片に切断される。更に、「加工スナック片」又は「スナック片」は、調理済み(例えば、油で揚げた)基材及び未調理(例えば、生地)の基材の両方も包含する、広義なものである。
【0015】
好ましくは、食用基材は、基材の流れとして供給される。本明細書で使用する時、「流れ」は、基材の連続的な供給源を意味する。例えば、基材の流れとしては、コンベアベルトにより、又は連続プロセス、半連続プロセス、あるいはバッチプロセスからの送りとして供給されるものなど、複数の基材を挙げることができる。
【0016】
b.副画像供給源
本明細書で使用する時、「副画像」は、少なくとも1つの他のテキスト又は図柄と組み合わせて使用されて複合画像を形成する、テキスト又は図柄を意味する。本明細書では、副画像は、テキストによるもの(即ち、テキストを含むもの)及び/又は図柄によるもの(即ち、1以上の図柄又は絵による表現)のいずれかであってよいことに留意されたい。本明細書で使用する時、「副画像供給源」は、複合画像を形成するのに使用可能な1以上の副画像のあらゆる集合体を包含する。例えば、副画像供給源は、電子(例えば、コンピュータベースの)データベース、複数のデータベース、又はハードコピー画像の集合体であることができる。
【0017】
副画像は、あらゆる好適な形態とすることができ、好ましくは、コンピュータソフトウェアを用いて生成し、コンピュータ、コンピュータディスク、RAM、又はROM、あるいは視覚表示などの電子記憶装置に保存したものなどの、電子媒体である。当該技術分野で既知のあらゆる好適なコンピュータシステムを使用することができる。
【0018】
好ましくは、副画像供給源内のすべての副画像は互いに異なる。しかしながら、一実施形態では、1つの副画像供給源内の副画像の少なくとも2つが同一である。
好ましくは、各副画像は、副画像供給源から副画像を選択することを可能にする識別子、例えば続き番号又は文字によって、識別することができる。例えば、一実施形態では、各副画像は一意の番号によって識別される(例えば、100個の副画像にそれぞれ1から100までの異なる番号が割り当てられる)。各副画像に識別子を割り当てることによって、特に、副画像の目録を作成し、識別子によって(例えば、番号又は文字によって)供給源から副画像を選択することが可能になる。別の実施形態では、識別子は副画像群の一部又は一集合に割り当てられる。
【0019】
あらゆる好適な副画像を使用することができる。副画像は、1以上の図柄要素、1以上のテキスト要素、又はこれらの組み合わせを含むことができる。本明細書で使用する時、「テキスト」は、1以上の英数字記号又はその部分を意味する。テキストとしては、文字、数字、単語、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0020】
本明細書で使用する時、「図柄」は、絵による表現を意味する。例えば、図柄としては、物体、記号、場面、人物、動物、おもちゃ、写真、絵、パズル、又はキャラクターあるいはこれらの部分を挙げることができる。好適なキャラクターとしては、漫画のキャラクター及び認可を受けたキャラクター、並びにメディアや広告での有名人に関連する又は特定の文化で周知のキャラクターを挙げることができる。
【0021】
本明細書において、副画像は、単語、数字、手がかり、ヒント、ジョーク、意外な事実、雑学クイズ、物語、ゲーム、又は一連の出来事(例えばアニメーション)の全体あるいは部分の形態であるか、若しくはその形態のテキストを使用することができる。例えば、副画像は、雑学クイズの質問部分を含むことができる。一実施形態では、副画像には、ジグソーパズルの1ピースが描かれる。当然ながら、テキストと図柄両方の組み合わせも可能である。
【0022】
更に、副画像は、不変的なもの又は変化するものとすることができる。不変的な副画像としては、食用基材の消費前に変化しないようなものが挙げられる。変化する副画像としては、食用基材の消費前に何らかの手段で変更可能なものが挙げられる。
【0023】
例えば、変化する副画像としては、視覚的に変更可能なものが挙げられる。一実施形態では、基材が唾液と接触する(例えば、基材を舐める)と、目に見えない副画像が目に見えるようになる。別の実施形態では、基材がブラックライト源の下に置かれると、副画像が目に見えるようになる。更に別の実施形態では、基材が唾液と接触すると、目に見える副画像が目に見えなくなる。更にまた別の実施形態では、基材が唾液と接触すると、目に見える副画像が消え、第2の別の副画像が現れる。
【0024】
本明細書で使用する時、「副画像」又は「複数の副画像」は、複数の基材上にあるいは複数の基材にわたって配置される、連続的な副画像供給源(例えば、リボン又はベルト)も包含する。例えば、一実施形態では、副画像(例えば、鎖状又は列状に連なった花)の異なる別個の部分が、複数の基材上に配置される。したがって、本発明によれば、連続的な副画像供給源が、複数の副画像の供給源をもたらし得る。
【0025】
c.複合画像
本明細書で使用する時、「複合画像」は、複数の副画像を含む。複合画像を形成する副画像は、いかなる好適な形式にも構成することができる。例えば、副画像は、主題の点で関連する又は関連しないものにすることができ;隣接する、隣接しない、又は重なり合うように構成することができ;あるいは、副画像それぞれの働きとして予め定められたように構成する(例えば、副画像が顔のパーツである場合に顔全体を配置する)ことができる。複合画像が顔である一実施形態では、顔を成す副画像は、頭、口、目、鼻、眼鏡、髪の毛、及び帽子を包含することができ、副画像供給源は、複数の頭、口、目、鼻、眼鏡、髪の毛、及び帽子をそれぞれ包含し、それによって複合画像を形成することができる。
【0026】
特定の一実施形態では、副画像は、予め定められた位置合わせ点を有し、それにより、1つの副画像を別の副画像に対して適切に位置合わせし、所望の複合画像を形成することが可能になる。例えば、頭の副画像上への帽子の副画像の配置、又は顔の副画像上への目の副画像の配置。頭の副画像上に帽子の副画像を配置する場合、帽子の副画像は情報(例えば、1つ又は複数の特定の指定点)を包含し、この情報は、一方の他方に対する配置を案内する、頭の副画像に関する情報(例えば、1つ又は複数の対応する指定点)に対応する。好ましくは、位置合わせ点は、食用基材上に複合画像を配置した際には目に見えないが、副画像に関連付けられた情報として保存されている。
【0027】
例えば、図7は、位置合わせ点を有する2つの副画像(10及び20)を示す。副画像(10)は、位置合わせ点(11及び12)を有する。副画像(20)は、位置合わせ点(21及び22)を有する。位置合わせ点(11)は、位置合わせ点(21)に対応する。位置合わせ点(12)は、位置合わせ点(22)に対応する。図8は、対応する位置合わせ点によって位置合わせされた副画像(10及び20)を示す。図7は、異なる副画像供給源からの副画像を位置合わせするのに使用可能な、副画像(20)の追加の位置合わせ点(211、212、221、222、231、及び232)を示す。
【0028】
別の実施形態では、副画像は、特定の前景優先順位に割り当てられている。優先順位がなければより高い前景優先順位の副画像に重なってしまう部分が配置されないように、より低い前景優先順位を有する副画像が配置される。このことにより、複合画像の様々な副画像の望ましくない重なりを防ぐことができる(例えば、より高い前景優先順位のキャラクターの上に山脈の一部が配置されることを防ぐ)。
【0029】
複合画像は、単色又は多色の副画像を含むことができ、したがって複合画像は、単色又は多色のいずれかであることができる。複合画像は、副画像のいずれかの好適な組み合わせであることができる。例えば、複合画像は、風景の副画像、キャラクターの副画像、並びに物体の副画像を含むことができる。一実施形態では、複合画像は、海辺の副画像を含み、そこで、ヒトデのキャラクターの副画像がパラソルの副画像の下に座っている。別の実施形態では、同じ海辺の副画像を含み、そこで、イヌの副画像が棒の副画像を追いかけている。
【0030】
別の実施形態では、副画像供給源からの特定の副画像はそれぞれ、その特定の副画像と他の特定の副画像との適合性を伝達する情報に結び付いている。例えば、風景の副画像供給源(例えば、海辺、街、公園、ビル、山の副画像)からの1つの副画像は、キャラクターの副画像供給源(例えば、ヒトデ、イヌ、ネコ、男の子の副画像)からの副画像と組み合わされる。風景の副画像をキャラクターの副画像と好適に組み合わせるために、風景の副画像それぞれを適合するキャラクターの副画像それぞれと関連付ける情報が提供される。例えば、山の副画像は、イヌ、ネコ、及び男の子の副画像と関連付けられるが、ヒトデの副画像とは関連付けられない。したがって、山の副画像とヒトデの副画像の両方を含む複合画像は作成されない。
【0031】
d.画像配置
本発明によれば、複合画像は、画像配置装置に伝達される。画像配置装置は、複合画像を食用基材上に配置して、画像配置食用基材を形成する。本明細書で使用する時、「画像配置食用基材」は、その上に配置された複合画像(「配置画像」)を有する食用基材である。配置画像は、食用基材の視覚的部分の一部又は全体を覆うことができる。
【0032】
本明細書で使用する時、「〜の上に配置される」は、1つの要素が別の要素と一体化することができるか、又は1つの要素が別の要素に固着されるあるいはその上に置かれる別個の構造体であることができることを意味する。したがって、複合画像は、食用基材に直接又は間接的に適用するか、食用基材の上に置かれた材料に適用するか、食用基材内に適用するか、あるいはこれらの他の変形形態又は組み合わせとすることができる。特定の実施形態では、複合画像は、基材の表面上に直接、印刷するか、スプレー塗布するか、あるいは別の方法で適用することができる。他の実施形態では、複合画像は、基材の表面上に置かれた材料に適用することができる。複合画像は、基材の外側表面上に位置付けるか、基材の内部に位置付けるか、又はこれらの組み合わせとすることができる。
【0033】
基材上に複合画像を配置するいかなる好適な手段も、本明細書で使用することができる。例えば、複合画像は、食用基材に印刷、描画、塗布、又は別の方法で固着させることができる。複合画像は、単色又は多色であることができる。複合画像は、染料、色素、他の天然又は合成物質、あるいはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0034】
複合画像は、調理プロセスの前又は後(例えば、生地シートを焼く又は油で揚げる前あるいはその後)に、食用基材上に配置することができる。更に、複合画像は、食用基材を個々の片に切断する前又は切断した後(例えば、生地シートを個々のクッキー又はスナックチップ片に切断する前又は切断した後)に、基材上に配置することができる。
【0035】
一実施形態では、複合画像は基材上に印刷される。印刷方法としては、レーザー、インクジェット(例えば、熱バブルジェット、オンデマンド圧電液滴、連続インクジェット)、グラビア、フレキソ、及びスタンプを挙げることができるが、これらに限定されない。
別の実施形態では、複合画像を含む食用ステッカーが基材に貼付される。
別の実施形態では、複合画像を含む薄いフィルムが、食用接着剤で基材に貼付される。
好ましい一実施形態では、インクジェット複合画像が加工スナックチップ上に印刷される。
【0036】
一実施形態では、食用基材の1以上の表面の上に複合画像が配置される。例えば、それぞれが食用基材の異なる側(例えば、上、下、及び/又は側面)の上に画像を配置する、複数の画像配置装置を使用することができる。
【0037】
好ましい一実施形態では、食用基材がある特定の順序で1つずつ積み重ねられた時に、集合的積み重ね体の側面上に図柄又はテキストの表示が形成されるように、複数の食用基材の側面それぞれの上に複合画像が配置される。
【0038】
一実施形態では、画像配置装置はプリンタを含む。好ましくは、インクジェット印刷システム(例えば、連続ジェット、オンデマンド液滴)などのデジタル印刷が使用され、これには例えば、PCT国際公開特許WO01/94116(ウィルコックス(Willcocks)ら、2001年12月13日公開)に記載されるものなどがある。好ましい一実施形態では、インクジェットプリンタが生地シート上に複合画像を配置し、その生地シートが個々の片に切断され、油で揚げられて加工スナックチップを形成する。
【0039】
2.商品
別の態様において、本発明は、
(a)容器;及び
(b)前記容器内に収容され、少なくとも1つの画像配置食用基材がその上に配置された複合画像を含む、複数の画像配置食用基材;及び
(c)任意に、容器に関連付けられたメッセージであって、前記容器内に収容された画像配置食用基材の上に異なる画像が配置されていることを消費者に伝達するメッセージ、を含む商品を提供する。
【0040】
本発明は、(回転印刷又はフレキソ印刷とは異なり)様々な画像を食用基材上に配置することができる方法が必要とされていることへの答えである。この方法により、限定された数の副画像を用いて、多種多様な画像配置食用基材を含む商品が可能になる。例えば、各組が10個の異なる副画像を含む3組の副画像を組み合わせて複合画像を形成する場合、作成可能な異なる複合画像の潜在数は、1000個(10×10×10)であり、即ち、たった30個の異なる副画像を用いて、1000個の異なる複合画像を作成することが可能になる。一実施形態では、3組の副画像が様々な組み合わせで組み合わされて複合画像を形成し、そのそれぞれが、1つの組が80個の顔の副画像を含み、1つの組が123個の目の副画像を含み、1つの組が74個の口の副画像を含む、各組から1つの副画像を含む。これら277個(80+123+74=277)の副画像を組み合わせることで、潜在的に728,160個(80×123×74=728,160)の異なる複合画像が可能になる。
【0041】
商品は、任意に、容器に関連付けられたメッセージを含むことができる。一実施形態では、メッセージは、前記容器内に収容された画像配置食用基材の全ての上に異なる画像が配置されていることを、消費者に伝達する。別の実施形態では、メッセージは、ある特定の場所(例えば、商店の棚)にある商品が異なる画像を有することを、消費者に伝達する。
【0042】
一実施形態では、容器は、前記容器内の1以上の食用基材が同じ複合画像を含む(例えば、少なくとも2つが同じである)、複数の食用基材を含む。
別の実施形態では、容器は、少なくとも1つの食用基材が複合画像を含む(例えば、容器内の少なくとも1つの印刷されたクリスピーポテトチップ)、複数の食用基材を含む。
別の実施形態では、容器は、少なくとも2つの食用基材上に複合画像が配置された、複数の食用基材を含む。この少なくとも2つの食用基材は、互いに異なる複合画像を有する。
【0043】
商品は、前記食用基材を収容するための容器を含む。食用基材をそれから分配、提示、表示、又は貯蔵可能なあらゆる容器が好適である。好適な容器としては、袋、キャニスター、箱、ボウル、プレート、タブ、カップ、紙包み、及び缶が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
一実施形態では、容器は、均一形状の加工クリスピーポテトチップを収容可能な、円筒形のキャニスターである。好適なそのような容器としては、米国特許第3,498,798号「チップタイプのスナック食品の包装(Packaging of Chip-Type Snack Food Products)」(バウアー(Bauer)ら、1970年3月3日発行)及び米国特許第3,973,719号「膜タイプの閉止体を有する容器(Container Having a Membrane-Type Closure)」(ジョンソン(Johnson)ら、1976年8月10日発行)に記載されるものを挙げることができる。
【0045】
実施例1:図1〜5は、副画像の様々な供給源を示す。図6は、図1〜5の副画像を用いて作成可能な様々な複合画像を示す。
実施例2:別の実施例では、副画像供給源は、組み合わせて完全文を形成することができる、様々な文章の部分を含む。第1の副画像供給源は、文章の次の部分の画像を含む:「隣の家のイヌが」、「わたしの親友が」、及び「郵便屋さんが」。第2の副画像供給源は、文章の次の部分の画像を含む:「わたしに〜することを求めた」、「わたしに〜して欲しがった」、及び「わたしに〜させた」。第3の副画像供給源は、文章の次の部分の画像を含む:「彼にマウスを使うことを教える」「読書感想文を書く」、及び「写真を撮る」。第4の副画像供給源は、文章の次の部分の画像を含む:「空港で」、「通りで」、「朝食を食べながら」。各副画像供給源から1つの副画像が組み合わされて、完全文の画像を形成する。例えば、画像は、組み合わされた時に次のテキストになる、4つの副画像を含んでもよい:「わたしの親友が、朝食を食べながらわたしに写真を撮ることを求めた」。この例では、12個の副画像(即ち、4つの副画像供給源それぞれに3つの副画像)により、81個の文章が可能になる。
【0046】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を冒頭の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】副画像供給源を示す。この特定実施形態では、これらの副画像は様々な帽子を表す。
【図2】副画像供給源を示す。この特定実施形態では、これらの副画像は様々な顔の形を表す。
【図3】副画像供給源を示す。この特定実施形態では、これらの副画像は様々な目の対を表す。
【図4】副画像供給源を示す。この特定実施形態では、これらの副画像は様々な鼻を表す。
【図5】副画像供給源を示す。この特定実施形態では、これらの副画像は様々な口を表す。
【図6】図1〜5の副画像から形成された多数の複合画像を示す。
【図7】位置合わせ点を有する2つの副画像を示す。
【図8】それぞれの位置合わせ点によって位置合わせされた2つの副画像を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像がその上に配置された食用基材の作成方法であって、
(a)食用基材を提供する工程;
(b)複数の副画像を含む第1の副画像供給源を提供する工程;
(c)複数の副画像を含む第2の副画像供給源を提供する工程;
(d)前記第1の副画像供給源から第1の副画像を選択する工程;
(e)前記第2の副画像供給源から第2の副画像を選択する工程;
(f)前記第1の副画像と前記第2の副画像を含む複合画像を形成する工程;
(g)前記複合画像を画像配置装置に伝達する工程;及び
(h)前記複合画像を前記食用基材上に配置して、画像配置食用基材を形成する工程
を含む方法。
【請求項2】
前記第1の副画像が図柄によるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の副画像が図柄によるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1及び前記第2の副画像が図柄によるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の副画像がテキストによるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の副画像がテキストによるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1及び前記第2の副画像がテキストによるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の副画像が図柄によるものであり、前記第2の副画像がテキストによるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
商品であって、
(a)容器;及び
(b)前記容器内に収容され、少なくとも1つの画像配置食用基材がその上に配置された複合画像を含む、複数の画像配置食用基材;及び
(c)任意に、容器に関連付けられたメッセージであって、前記容器内に収容された前記画像配置食用基材の上に異なる画像が配置されていることを消費者に伝達するメッセージ
を含む商品。
【請求項10】
前記複合画像が、1以上の図柄による副画像、テキストによる副画像又はこれらの組み合わせを含む、請求項9に記載の方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−505632(P2007−505632A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527133(P2006−527133)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/030897
【国際公開番号】WO2005/029839
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.バブルジェット
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】