除湿機
【課題】意匠性、設置自由度および除湿能力を向上させ、消費電力や騒音を低減できるようにする。
【解決手段】本体正面には吸込口を設けず、本体の背面または側面に吸込口5を配設し、吸込口5から吸湿素子1を経由して送風機に通じる風路Aと、この風路Aとは隔絶されて吸込口5から熱交換器3を経由して送風機4に通じる風路Bとを別個に設け、吸湿素子1に流入する空気が熱交換器3の温度の影響を受けないようにしつつ、本体の正面の意匠を自由に決定できるようにする。
【解決手段】本体正面には吸込口を設けず、本体の背面または側面に吸込口5を配設し、吸込口5から吸湿素子1を経由して送風機に通じる風路Aと、この風路Aとは隔絶されて吸込口5から熱交換器3を経由して送風機4に通じる風路Bとを別個に設け、吸湿素子1に流入する空気が熱交換器3の温度の影響を受けないようにしつつ、本体の正面の意匠を自由に決定できるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は送風機を用いた吸放湿性を有するゼオライトなどの吸湿素子を用いた除湿機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
吸放湿性を有するゼオライト等の吸湿素子を用いた従来の家庭用除湿機として、例えば片側吸込みの送風機の上流の吸込口から当該送風機に至る間に、吸湿素子から放湿された空気を凝縮する熱交換器と円板状の吸湿素子とを順に配設したものがある。このようなものにおいて、吸込口から吸入された空気は、先ず熱交換器を通過し、次いで吸湿素子を通過するときに空気に含まれる水分が当該吸湿素子へ吸湿され、乾いた空気となって送風機を通り、室内へ放出されるようになっている。
【0003】
また、吸湿素子は、その面内で回動させながらヒータで加熱された空気を部分的に通過させることにより、吸湿した水分が連続的に放湿されるようになっており、放湿された湿気は、循環経路などによって前述の熱交換器の入口側に戻され、熱交換器で冷却されることにより結露し、タンクに貯められるようになっている。
【0004】
ところで、ゼオライト等の吸湿素子は温度が低いほど保水率が高いという性質を有する。しかしながら、前述のように基本的に熱交換器の下流側に吸湿素子を配置したものにあっては、吸込口から吸入された空気が、熱交換器を通過する間に温度が上昇し、その後、吸湿素子に流入するため、吸湿素子が本来の機能を十分に発揮できず、吸湿効率が低下するという問題があった。
【0005】
そこで、除湿機本体に第1と第2の吸込口を設けるとともに、両側吸込型の送風機を用い、この送風機の両吸込口に熱交換器と吸湿素子とを別々に配置し、第1吸込口から熱交換器を経由して送風機に通じる第1吸気通路と、第2吸込口から吸湿素子を経由して送風機に通じる第2吸気通路とを設け、吸湿素子に流入する空気が熱交換器の温度の影響を受けないようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2002−361026号公報(図1、図2、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、これまでの除湿機において、本体側の吸込口は、内蔵される送風機の吸込口と対向するように配設されている。したがって、前述のように除湿機本体に2つの吸込口を設けたものにおいて、除湿機本体側の各吸込口を、当該除湿機が設置される壁と平行になる面に設置した場合、一方の吸込口が除湿機本体の正面に配置されることとなり、意匠性が悪いという難点がある。
【0008】
また、送風機として両側吸込型のシロッコファンを用いた場合、その両側吸込口のいずれか一方の付近にモータを設置しなければならない。そして、除湿機本体をコンパクト化するためには、モータと本体側吸込口を接近、もしくはモータを送風機のケーシングのベルマウス内に挿入しなければならず、モータを設置した側の吸込口から吸入される空気の風量とその反対側の吸込口から吸入される空気の風量との間、つまり吸湿素子通過風量と熱交換器通過風量との間に、アンバランスが生じ、除湿効率が低下するという難点がある。
【0009】
また、モータを送風機のケーシングのベルマウス内に挿入することによって、送風機のケーシング内部の空気の一部が軸に垂直な面に沿って流れるだけでなく、軸方向に流れ、送風機のケーシング内部の静圧が低下する、あるいは吸込口であるベルマウスから空気が流出してしまい、静圧が上昇したり、風量を確保するために回転数を上げなければならなくなり、消費電力や騒音が増大するという難点がある。
【0010】
本発明は叙上の点に鑑み、意匠性、設置自由度および除湿能力を向上させ、消費電力や騒音を低減できる除湿機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る除湿機は、本体正面には吸込口を設けず、本体の背面または側面に吸込口を配設し、吸込口から吸湿素子を経由して送風機に通じる風路と、この風路とは隔絶されて吸込口から熱交換器を経由して送風機に通じる風路とを別個に設けたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の除湿機によれば、本体の背面または側面に吸込口を配設し、吸込口から吸湿素子を経由して送風機に通じる風路と、この風路とは隔絶されて吸込口から熱交換器を経由して送風機に通じる風路とを別個に設けているので、吸湿素子に流入する空気が熱交換器の温度の影響を受けないようにしつつ、本体の正面の意匠を自由に決定することができる。これにより、意匠性、設置自由度および除湿能力を向上させ、消費電力や騒音を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
以下、図示実施形態により本発明を説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る除湿機を側面側から見た鉛直方向の部分断面図、図2はその上面側から見た水平方向の断面図、図3はその背面側から見た鉛直方向の部分断面図、図4はその風路内に設置されるベルマウスを示す斜視図、図5は同じく風路内に設置される導風板を示す斜視図、図6はその熱交換器を示す斜視図、図7はその熱交換器の上部ヘッダや下部ヘッダと円管との接続部を上方から見た水平方向の断面図、図8はその本体を背面側から見た外観を示す斜視図である。
【0014】
本実施形態の除湿機は、図1乃至図8のように、除湿機本体の背面に、外気(室内空気)を導入するための本体吸込口5が設けられているとともに、本体の内部に、一端が本体吸込口5にそれぞれ接続されて外気が導入される第一及び第二の風路A,Bが設けられている。また、本体内部の背面側に、第一の風路Aに導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子1と、吸湿素子1に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段2が配置されている。また、本体内部の正面側に、加熱手段2で蒸発した水分を、第二の風路Bに導入される外気を用いて冷却・結露させる熱交換器3が配置されているとともに、吸湿素子1と熱交換器3との間の本体内中央部に、吸湿素子1および熱交換器3を通過した空気を吸引する送風機4が設置されている。さらに、第二の風路Bに、本体内部の正面側から本体吸込口5が設けられている面すなわち背面に引き回すバイパスダクト6が設けられている。
【0015】
これを更に詳述すると、バイパスダクト6は、その一方の開口部が、本体吸込口5と本体内部とを分ける支持板7に開口した開口部8に接続され、その他方の開口部が、熱交換器側面または本体内部の正面側に向けて開口されており、伝熱面積を増加させるために、その表面に凹部または凸部が設けられている。また、支持板7は、吸湿素子1を支えている。
【0016】
加熱手段2で水分が蒸発した高湿な再生空気は、再生空気の風路Cとなる高湿空気用ダクト9により熱交換器3に導かれるようになっている。このため、高湿空気用ダクト9の一方の開口部は吸湿素子1を間にして加熱手段2と対向するように配置され、また高湿空気用ダクト9の他方の開口部は熱交換器3に接続されている。
【0017】
熱交換器3内部で冷却・除湿された低湿な再生空気は、低湿空気用ダクト10により加熱手段2に導かれるようになっている。このため、低湿空気用ダクト10の一方の開口部は熱交換器3に接続され、低湿空気用ダクト10の他方の開口部は加熱手段2に接続されている。
【0018】
また、低湿空気用ダクト10の途中には、熱交換器3内部で冷却・除湿された低湿な再生空気および加熱手段2で水分が蒸発した高湿な再生空気を循環させるための循環用送風機11が設けられている。
【0019】
外気を吸引する送風機4は、吸湿素子1を通過した空気を吸引する第一の回転翼12と、第一の回転翼12と仕切板13を介して同軸上に設けられ、熱交換器3を通過した空気を吸引する第二の回転翼14と、第一及び第二の回転翼12,14を覆い、吸引した空気を排気口に導くケーシング15と、第一及び第二の回転翼12,14を同時に駆動させるモータ16とを備えている。モータ16は、送風機4の第一の回転翼12側に挿入配置されている。第一の回転翼12は、第二の回転翼14に比べて軸方向の長さが長くなっていて送風能力が第二の回転翼14よりも高くなるように構成されている。また、ケーシング15は、高湿空気用ダクト9に密着またはこれと一体化されている。
【0020】
吸湿素子1は、吸放湿性を有するゼオライト等の吸湿材料をハニカム構造にして円盤状に形成したものであり、図示しないモータによって面内で回転されるようになっている。
【0021】
本体下部には、熱交換器3の下部と接続されたタンク17が設けられており、熱交換器3内部で結露された水分を貯留できるようになっている。
【0022】
次に、本実施形態の除湿機の動作について説明する。
以上のように構成された除湿機において、先ず室内から本体へ入り、本体から室内に吹出される空気の流れについて説明する。本体吸込口5から流入した空気の一部は、吸湿素子1を通過し、吸湿された後、送風機4に吸引され、室内に吹出される。その他の空気は、支持板7に設けられた開口部8からバイパスダクト6を通過し、熱交換器3の前面空間27を経由し、その後、熱交換器3を通過し、送風機4に吸引され、室内に吹出される。このように、本体吸込口5を本体側面または背面に設け、バイパスダクト6を用いて吸湿素子1と熱交換器3を通過する空気を分けることにより、本体正面には吸込口を設ける必要がなくなり、本体正面の意匠を自由に決定することができる。そして、意匠性や設置自由度を高めつつ、吸湿素子1を通過する空気の温度が熱交換器3の温度の影響により上昇するのを防止でき、除湿効率を高めることができる。
【0023】
ところで、両吸込の送風機の片側にモータを設置すると、モータを設置しない側に比べてモータ設置側の通風抵抗が大きくなる。つまり送風機の両吸込口の通風抵抗が異なることにより送風機の運転が不安定になる。しかし、本実施形態の除湿機においては、送風機4のモータ16を設置している側の第一の回転翼12の軸方向の長さが、反対側の第二の回転翼14の軸方向の長さよりも長くなっていて、送風能力が第二の回転翼14よりも高くなるように構成されているとともに、バイパスダクト6の形状や長さの調節によって、第一の回転翼12にかかる通風抵抗と、モータ16を設置しない側の第二の回転翼14にかかる通風抵抗が同等になるように調節可能である。このため、送風機4の両吸込口の通風抵抗を同等にし、第一及び第二の回転翼12,14にかかるトルクを同等にすることで、送風機4の運転を安定させることができ、振動や騒音の少ない除湿機を得ることができる。
【0024】
また、熱交換器3を通過する空気は、比較的に障害物が少ない熱交換器中心付近の風量が大きい。しかし、吸湿素子1を通過する空気は、吸湿素子1の回転軸が中心に存在したり、吸湿素子1に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段2が吸湿素子エリア内に存在したりと、中心付近の風量が必ずしも大きくない。そこでモータ16を吸湿素子1側に設けるが、モータ16設置側の回転翼の軸方向長さは長くすることにより、モータ16設置による通風抵抗増大を最小限に抑えつつ、モータ16設置側と非設置側の回転翼にかかる通風抵抗を同等にする。これによって、送風機4の運転を安定させ、振動や騒音の低減化を図る。
【0025】
次に、吸湿素子1と熱交換器3の内部を循環する再生空気について説明しながら、構成について更に詳述する。加熱手段2によって加熱された再生空気は、吸湿素子1を通過する際、吸湿素子1に吸湿された水分を含み、高湿空気となって高湿空気用ダクト9を通過し、熱交換器3の内部を通過する。その際、熱交換器3の外部を通過する空気によって冷却されることにより除湿され、低湿な再生空気となって低湿空気用ダクト10を通過し、加熱手段2に再び供給されることで循環する。この再生空気の循環流は、循環用送風機11によって発生する。
【0026】
高湿空気用ダクト9には、伝熱面積を増加させるために表面に凹部または凸部が設けられており、これによって除湿能力が向上している。
【0027】
また、高湿空気用ダクト9とモータ16のケーシング15が密着または一体化されているので、ケーシング15内部を通過する空気によって高湿空気用ダクト9を冷却することができる。これにより、吸湿素子1を通過した高湿な再生空気を、高湿空気用ダクト9部分でも冷却することができ、熱交換器3の手前の高湿空気用ダクト9部分でも除湿可能となり、本体を大形化することなく、凝縮性能を高めることが可能となり、除湿効率を向上させることができる。
【0028】
第一の風路Aの入口側には、図1及び図4のように外気をなめらかに導入するためのベルマウス18が、その拡径側を本体背面の本体吸込口5に臨ませて配置されている。これにより、本体吸込口5から吸湿素子1までの通風抵抗が減少し、送風機4の回転数および消費電力を低減させることができる。なお、このベルマウス18は、ここでは円形としたものを例に挙げて説明しているが、これに限るものでなく、例えばベルマウスの本体吸込口側の開口面形状を異形(四角形や多角形)のものとしてもよいことは言うまでもない。
【0029】
また、第一の風路A内の吸湿素子1と送風機4との間には、図1及び図5のように球面テーパリング状の導風板19が、その縮径側を送風機4に臨ませて配置されている。これにより、吸湿素子1から送風機4までの通風抵抗が減少し、吸湿素子1を通過した空気をなめらかに送風機4に導くことができ、送風機4の回転数の減少が可能となって、消費電力を削減することができる。なお、導風板19を送風機4のケーシング15との間に隙間を設けて設置するようにすれば、送風機4の振動が導風板19に伝わるのを防止でき、低騒音な除湿機を得ることができる。
【0030】
熱交換器3は、図6のように上部ヘッダ20と下部ヘッダ21を円管22でつないだものであり、円管22は千鳥格子形状に複数の列数で配設されている。
【0031】
また、上部ヘッダ20の上端面は、加熱手段2で水分が蒸発した高湿な再生空気の送風方向に沿って高さ次第に低くなるように形成されている。
【0032】
なお、上部ヘッダ20および下部ヘッダ21は、本体の外周形状に合わせて種々の形態をとらせることが可能であり、例えば図7のように長方形(a)だけでなく、屈曲形状(b)や湾曲形状(c)でも良い。これにより、本体の外周形状や熱交換器の入るスペースに合わせて最大形状にすることができ、本体を拡大することなく、除湿能力を向上させることが可能となる。
【0033】
また、熱交換器3は、複数の通気孔が形成された前後に並ぶいくつかの薄型の中空体からなるものや、複数の中空パイプに放熱フィンを設けたものでも良く、形状は平板やL字形状など種々採用可能である。
【0034】
したがって、熱交換器3の外部を通過する空気は、例えば図7(a)の形態の場合、矢印で示す如く、1列目の円管22の間を通って2列目の円管22に沿って流れ、さらに3列目の円管22の間を通って4列目の円管22に沿って流れ、その後、5列目の円管22の間を通過するように、つまり各円管22の間を縫うようにスムーズに流れることになり、通風抵抗が減少し、送風機4の回転数が減少し、消費電力を低減することができる。また、円管22の表面積を伝熱面積として最大限利用することが可能になり、除湿能力の高い除湿機を提供することができる。
【0035】
また、上部ヘッダ20の上端面は、図6のように加熱手段2で水分が蒸発した高湿空気の送風方向に沿って低くなるよう構成されている。これにより、上部ヘッダ20内部の風速が高湿空気の送風方向に向かうほどに増速し、円管22に入る風量が均一化され、凝縮能力が増大して除湿効率を向上させることができる。
【0036】
また、本体には、図8のようにその上面中央に、メイン吹出口23が設けられているとともに、その上部の少なくとも一方の側面に、サブ吹出口24が設けられていて、これらメイン吹出口23及びサブ吹出口24に、それぞれ風向を変化させる機能と蓋としての機能を合わせ持つメインベーン25及びサブベーン26が設けられている。
【0037】
本実施形態の除湿機において、室内全体を除湿する場合や、本体の上方に設置された洗濯物を乾燥させる場合は、メイン吹出口23とサブ吹出口24を両方共開口する。これにより、本体上方、及び側面方向の広範囲に吹き出すことができ、かつ効率よく除湿することができる。
【0038】
また、靴箱や押入れ内部、シンク下部などの局所空間を除湿する場合は、メインベーン25によってメイン吹出口23を閉じる。これにより、サブ吹出口24のみ開口し、サブベーン26を除湿対象に向けることにより、本体に別個に局所空間用アタッチメント等を付加することなく、局所空間の除湿を行うことができる。なお、サブ吹出口24の開口面積をメイン吹出口23のものより小さくすることにより、同一風量吹出時の吹出風速が増加し、除湿時間を短縮することができる。
【0039】
なお、ここでは本体吸込口5を本体の背面に設けたものを例に挙げて説明したが、本体吸込口5は本体の前面を除く他の面(例えば側面)のいずれに設けても良く、そのような場合でも正面からは本体吸込口5が見えないため意匠性の問題は発生しない。このことは後述の実施の形態2においても同様である。
【0040】
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2に係る除湿機の上面側から見た水平方向の断面図であり、図中、前述の実施形態1のものと同一機能部分には同一符号を付してある。なお、説明にあたっては前述の実施形態1の図1及び図8を参照するものとする。
【0041】
本実施形態の除湿機は、前述の実施形態1で説明した加熱手段2を含む吸湿素子1と熱交換器3の位置関係、及び送風機4の向き、をそれぞれ逆にしたものである。すなわち、図9のように除湿機本体の背面に、外気(室内空気)を導入するための本体吸込口5が設けられているとともに、本体の内部に、一端が本体吸込口5にそれぞれ接続されて外気が導入される第一及び第二の風路A,Bが設けられている。また、本体内部の正面側に、第二の風路Bに導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子1と、吸湿素子1に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段2が配置されている。また、本体内部の背面側に、加熱手段2で蒸発した水分を、第一の風路Aに導入される外気を用いて冷却・結露させる熱交換器3が配置されているとともに、吸湿素子1と熱交換器3との間の本体内中央部に、吸湿素子1および熱交換器3を通過した空気を吸引する送風機4が設置されている。さらに、第二の風路Bに、本体内部の正面側から背面に引き回すバイパスダクト6が設けられている。バイパスダクト6は、一方の開口部が、吸湿素子1を支える支持板7に開口した開口部8に接続されているとともに、他方の開口部が、本体吸込口5に向けて開口されている。それ以外の構成は、前述の実施形態1のものと同様である。
【0042】
本実施形態の除湿機において、本体吸込口5から流入した空気の一部は、バイパスダクト6を通過し、支持板7に設けられた開口部8から吸湿素子1の前面空間28を経由し、吸湿素子1を通過し、吸湿された後、送風機4に吸引され、室内に吹出される。その他の空気は、熱交換器3を通過し、送風機4に吸引され、室内に吹出される。このように、本体吸込口5を本体背面に設け、バイパスダクト6を用いて吸湿素子1と熱交換器3を通過する空気を分けることにより、本体正面には吸込口を設ける必要がなくなり、本体正面の意匠を自由に決定することができる。そして、意匠性や設置自由度を高めつつ、吸湿素子1を通過する空気の温度が熱交換器3の温度の影響により上昇するのを防止でき、除湿効率を高めることができる。
【0043】
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3に係る除湿機の送風機のケーシングを正面側から見た鉛直方向の断面図、図11はその送風機のケーシングを上方から見た水平方向の断面図である。なお、説明にあたっては前述の実施形態1の図1及び図2を参照するものとする。
【0044】
本実施形態の除湿機は、送風機4のケーシング15の内壁面に、図10のように軸と直交する面内で見て渦巻き状に延出する複数の突条または複数の凹条からなる整流部29を設けたものである。
【0045】
これを更に詳述すると、整流部29は、図11のようにその複数の突条または複数の凹条の高さが、その幅方向の中央に比べてその幅方向の両側が高くなるように、さらに突条または凹条の高さが、その幅方向で見て最小となる位置が、送風機4の第一の回転翼12と第二の回転翼14とを仕切る仕切板13の軸方向位置と同一位置となるように構成されている。なお、整流部29の幅方向で見た形状は、図11(a)〜(c)のように鋸型や波型、或いは山型など種々採用可能である。
【0046】
本実施形態の除湿機において、整流部29を構成する複数の突条または複数の凹条は、ピッチ5mm〜15mmで、高さ1mm〜5mmの範囲に設定されている。
【0047】
これにより、ケーシング15内部を軸方向に向かおうとする流れが整流部29によって阻止され、ケーシング15内部の空気が軸と直行する面に沿って流れて安定し、ケーシング15の吸込口からの漏出が防止される。このため、送風機4の静圧が上昇し、送風機4の回転数を低下させることが可能となり、消費電力や騒音を低減することができる。
【0048】
また、整流部29の幅方向で見た高さの極小値位置が、送風機4の第一の回転翼12と第二の回転翼14とを仕切る仕切板13の軸方向位置と一致するように構成しているので、第一の回転翼12と第二の回転翼14によりそれぞれ発生しケーシング15内で合流する風が、ケーシング15内で干渉して乱流となるのを最小限に抑えることができる。
【0049】
さらに、整流部29を、ピッチ5mm〜15mm、高さ1mm〜5mmの範囲で設けられた複数の突条または複数の凹条で構成しているので、第一及び第二の回転翼12,14と整流部29の干渉を防止でき、騒音が増大することなく、既述した整流効果を得ることができ、消費電力や騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態1に係る除湿機を側面側から見た鉛直方向の部分断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る除湿機の上面側から見た水平方向の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る除湿機の背面側から見た鉛直方向の部分断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る除湿機の風路内に設置されるベルマウスを示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る除湿機の風路内に設置される導風板を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る除湿機の熱交換器を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る除湿機の熱交換器の上部ヘッダや下部ヘッダと円管との接続部を上方から見た水平方向の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る除湿機の本体を背面側から見た外観を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る除湿機の上面側から見た水平方向の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る除湿機の送風機のケーシングを正面側から見た鉛直方向の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る除湿機の送風機のケーシングを上方から見た水平方向の断面図である。
【符号の説明】
【0051】
A 第一の風路、B 第二の風路、1 吸湿素子、2 加熱手段、3 熱交換器、4 送風機、5 本体吸込口、6 バイパスダクト、9 高湿空気用ダクト、12 第一の回転翼、13 仕切板、14 第二の回転翼、15 ケーシング、16 モータ、18 ベルマウス、19 導風板、20 上部ヘッダ、21 下部ヘッダ、22 円管、23 メイン吹出口、24 サブ吹出口、25 メインベーン(ベーン)、26 サブベーン(ベーン)、29 整流部。
【技術分野】
【0001】
本発明は送風機を用いた吸放湿性を有するゼオライトなどの吸湿素子を用いた除湿機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
吸放湿性を有するゼオライト等の吸湿素子を用いた従来の家庭用除湿機として、例えば片側吸込みの送風機の上流の吸込口から当該送風機に至る間に、吸湿素子から放湿された空気を凝縮する熱交換器と円板状の吸湿素子とを順に配設したものがある。このようなものにおいて、吸込口から吸入された空気は、先ず熱交換器を通過し、次いで吸湿素子を通過するときに空気に含まれる水分が当該吸湿素子へ吸湿され、乾いた空気となって送風機を通り、室内へ放出されるようになっている。
【0003】
また、吸湿素子は、その面内で回動させながらヒータで加熱された空気を部分的に通過させることにより、吸湿した水分が連続的に放湿されるようになっており、放湿された湿気は、循環経路などによって前述の熱交換器の入口側に戻され、熱交換器で冷却されることにより結露し、タンクに貯められるようになっている。
【0004】
ところで、ゼオライト等の吸湿素子は温度が低いほど保水率が高いという性質を有する。しかしながら、前述のように基本的に熱交換器の下流側に吸湿素子を配置したものにあっては、吸込口から吸入された空気が、熱交換器を通過する間に温度が上昇し、その後、吸湿素子に流入するため、吸湿素子が本来の機能を十分に発揮できず、吸湿効率が低下するという問題があった。
【0005】
そこで、除湿機本体に第1と第2の吸込口を設けるとともに、両側吸込型の送風機を用い、この送風機の両吸込口に熱交換器と吸湿素子とを別々に配置し、第1吸込口から熱交換器を経由して送風機に通じる第1吸気通路と、第2吸込口から吸湿素子を経由して送風機に通じる第2吸気通路とを設け、吸湿素子に流入する空気が熱交換器の温度の影響を受けないようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2002−361026号公報(図1、図2、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、これまでの除湿機において、本体側の吸込口は、内蔵される送風機の吸込口と対向するように配設されている。したがって、前述のように除湿機本体に2つの吸込口を設けたものにおいて、除湿機本体側の各吸込口を、当該除湿機が設置される壁と平行になる面に設置した場合、一方の吸込口が除湿機本体の正面に配置されることとなり、意匠性が悪いという難点がある。
【0008】
また、送風機として両側吸込型のシロッコファンを用いた場合、その両側吸込口のいずれか一方の付近にモータを設置しなければならない。そして、除湿機本体をコンパクト化するためには、モータと本体側吸込口を接近、もしくはモータを送風機のケーシングのベルマウス内に挿入しなければならず、モータを設置した側の吸込口から吸入される空気の風量とその反対側の吸込口から吸入される空気の風量との間、つまり吸湿素子通過風量と熱交換器通過風量との間に、アンバランスが生じ、除湿効率が低下するという難点がある。
【0009】
また、モータを送風機のケーシングのベルマウス内に挿入することによって、送風機のケーシング内部の空気の一部が軸に垂直な面に沿って流れるだけでなく、軸方向に流れ、送風機のケーシング内部の静圧が低下する、あるいは吸込口であるベルマウスから空気が流出してしまい、静圧が上昇したり、風量を確保するために回転数を上げなければならなくなり、消費電力や騒音が増大するという難点がある。
【0010】
本発明は叙上の点に鑑み、意匠性、設置自由度および除湿能力を向上させ、消費電力や騒音を低減できる除湿機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る除湿機は、本体正面には吸込口を設けず、本体の背面または側面に吸込口を配設し、吸込口から吸湿素子を経由して送風機に通じる風路と、この風路とは隔絶されて吸込口から熱交換器を経由して送風機に通じる風路とを別個に設けたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の除湿機によれば、本体の背面または側面に吸込口を配設し、吸込口から吸湿素子を経由して送風機に通じる風路と、この風路とは隔絶されて吸込口から熱交換器を経由して送風機に通じる風路とを別個に設けているので、吸湿素子に流入する空気が熱交換器の温度の影響を受けないようにしつつ、本体の正面の意匠を自由に決定することができる。これにより、意匠性、設置自由度および除湿能力を向上させ、消費電力や騒音を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
以下、図示実施形態により本発明を説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る除湿機を側面側から見た鉛直方向の部分断面図、図2はその上面側から見た水平方向の断面図、図3はその背面側から見た鉛直方向の部分断面図、図4はその風路内に設置されるベルマウスを示す斜視図、図5は同じく風路内に設置される導風板を示す斜視図、図6はその熱交換器を示す斜視図、図7はその熱交換器の上部ヘッダや下部ヘッダと円管との接続部を上方から見た水平方向の断面図、図8はその本体を背面側から見た外観を示す斜視図である。
【0014】
本実施形態の除湿機は、図1乃至図8のように、除湿機本体の背面に、外気(室内空気)を導入するための本体吸込口5が設けられているとともに、本体の内部に、一端が本体吸込口5にそれぞれ接続されて外気が導入される第一及び第二の風路A,Bが設けられている。また、本体内部の背面側に、第一の風路Aに導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子1と、吸湿素子1に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段2が配置されている。また、本体内部の正面側に、加熱手段2で蒸発した水分を、第二の風路Bに導入される外気を用いて冷却・結露させる熱交換器3が配置されているとともに、吸湿素子1と熱交換器3との間の本体内中央部に、吸湿素子1および熱交換器3を通過した空気を吸引する送風機4が設置されている。さらに、第二の風路Bに、本体内部の正面側から本体吸込口5が設けられている面すなわち背面に引き回すバイパスダクト6が設けられている。
【0015】
これを更に詳述すると、バイパスダクト6は、その一方の開口部が、本体吸込口5と本体内部とを分ける支持板7に開口した開口部8に接続され、その他方の開口部が、熱交換器側面または本体内部の正面側に向けて開口されており、伝熱面積を増加させるために、その表面に凹部または凸部が設けられている。また、支持板7は、吸湿素子1を支えている。
【0016】
加熱手段2で水分が蒸発した高湿な再生空気は、再生空気の風路Cとなる高湿空気用ダクト9により熱交換器3に導かれるようになっている。このため、高湿空気用ダクト9の一方の開口部は吸湿素子1を間にして加熱手段2と対向するように配置され、また高湿空気用ダクト9の他方の開口部は熱交換器3に接続されている。
【0017】
熱交換器3内部で冷却・除湿された低湿な再生空気は、低湿空気用ダクト10により加熱手段2に導かれるようになっている。このため、低湿空気用ダクト10の一方の開口部は熱交換器3に接続され、低湿空気用ダクト10の他方の開口部は加熱手段2に接続されている。
【0018】
また、低湿空気用ダクト10の途中には、熱交換器3内部で冷却・除湿された低湿な再生空気および加熱手段2で水分が蒸発した高湿な再生空気を循環させるための循環用送風機11が設けられている。
【0019】
外気を吸引する送風機4は、吸湿素子1を通過した空気を吸引する第一の回転翼12と、第一の回転翼12と仕切板13を介して同軸上に設けられ、熱交換器3を通過した空気を吸引する第二の回転翼14と、第一及び第二の回転翼12,14を覆い、吸引した空気を排気口に導くケーシング15と、第一及び第二の回転翼12,14を同時に駆動させるモータ16とを備えている。モータ16は、送風機4の第一の回転翼12側に挿入配置されている。第一の回転翼12は、第二の回転翼14に比べて軸方向の長さが長くなっていて送風能力が第二の回転翼14よりも高くなるように構成されている。また、ケーシング15は、高湿空気用ダクト9に密着またはこれと一体化されている。
【0020】
吸湿素子1は、吸放湿性を有するゼオライト等の吸湿材料をハニカム構造にして円盤状に形成したものであり、図示しないモータによって面内で回転されるようになっている。
【0021】
本体下部には、熱交換器3の下部と接続されたタンク17が設けられており、熱交換器3内部で結露された水分を貯留できるようになっている。
【0022】
次に、本実施形態の除湿機の動作について説明する。
以上のように構成された除湿機において、先ず室内から本体へ入り、本体から室内に吹出される空気の流れについて説明する。本体吸込口5から流入した空気の一部は、吸湿素子1を通過し、吸湿された後、送風機4に吸引され、室内に吹出される。その他の空気は、支持板7に設けられた開口部8からバイパスダクト6を通過し、熱交換器3の前面空間27を経由し、その後、熱交換器3を通過し、送風機4に吸引され、室内に吹出される。このように、本体吸込口5を本体側面または背面に設け、バイパスダクト6を用いて吸湿素子1と熱交換器3を通過する空気を分けることにより、本体正面には吸込口を設ける必要がなくなり、本体正面の意匠を自由に決定することができる。そして、意匠性や設置自由度を高めつつ、吸湿素子1を通過する空気の温度が熱交換器3の温度の影響により上昇するのを防止でき、除湿効率を高めることができる。
【0023】
ところで、両吸込の送風機の片側にモータを設置すると、モータを設置しない側に比べてモータ設置側の通風抵抗が大きくなる。つまり送風機の両吸込口の通風抵抗が異なることにより送風機の運転が不安定になる。しかし、本実施形態の除湿機においては、送風機4のモータ16を設置している側の第一の回転翼12の軸方向の長さが、反対側の第二の回転翼14の軸方向の長さよりも長くなっていて、送風能力が第二の回転翼14よりも高くなるように構成されているとともに、バイパスダクト6の形状や長さの調節によって、第一の回転翼12にかかる通風抵抗と、モータ16を設置しない側の第二の回転翼14にかかる通風抵抗が同等になるように調節可能である。このため、送風機4の両吸込口の通風抵抗を同等にし、第一及び第二の回転翼12,14にかかるトルクを同等にすることで、送風機4の運転を安定させることができ、振動や騒音の少ない除湿機を得ることができる。
【0024】
また、熱交換器3を通過する空気は、比較的に障害物が少ない熱交換器中心付近の風量が大きい。しかし、吸湿素子1を通過する空気は、吸湿素子1の回転軸が中心に存在したり、吸湿素子1に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段2が吸湿素子エリア内に存在したりと、中心付近の風量が必ずしも大きくない。そこでモータ16を吸湿素子1側に設けるが、モータ16設置側の回転翼の軸方向長さは長くすることにより、モータ16設置による通風抵抗増大を最小限に抑えつつ、モータ16設置側と非設置側の回転翼にかかる通風抵抗を同等にする。これによって、送風機4の運転を安定させ、振動や騒音の低減化を図る。
【0025】
次に、吸湿素子1と熱交換器3の内部を循環する再生空気について説明しながら、構成について更に詳述する。加熱手段2によって加熱された再生空気は、吸湿素子1を通過する際、吸湿素子1に吸湿された水分を含み、高湿空気となって高湿空気用ダクト9を通過し、熱交換器3の内部を通過する。その際、熱交換器3の外部を通過する空気によって冷却されることにより除湿され、低湿な再生空気となって低湿空気用ダクト10を通過し、加熱手段2に再び供給されることで循環する。この再生空気の循環流は、循環用送風機11によって発生する。
【0026】
高湿空気用ダクト9には、伝熱面積を増加させるために表面に凹部または凸部が設けられており、これによって除湿能力が向上している。
【0027】
また、高湿空気用ダクト9とモータ16のケーシング15が密着または一体化されているので、ケーシング15内部を通過する空気によって高湿空気用ダクト9を冷却することができる。これにより、吸湿素子1を通過した高湿な再生空気を、高湿空気用ダクト9部分でも冷却することができ、熱交換器3の手前の高湿空気用ダクト9部分でも除湿可能となり、本体を大形化することなく、凝縮性能を高めることが可能となり、除湿効率を向上させることができる。
【0028】
第一の風路Aの入口側には、図1及び図4のように外気をなめらかに導入するためのベルマウス18が、その拡径側を本体背面の本体吸込口5に臨ませて配置されている。これにより、本体吸込口5から吸湿素子1までの通風抵抗が減少し、送風機4の回転数および消費電力を低減させることができる。なお、このベルマウス18は、ここでは円形としたものを例に挙げて説明しているが、これに限るものでなく、例えばベルマウスの本体吸込口側の開口面形状を異形(四角形や多角形)のものとしてもよいことは言うまでもない。
【0029】
また、第一の風路A内の吸湿素子1と送風機4との間には、図1及び図5のように球面テーパリング状の導風板19が、その縮径側を送風機4に臨ませて配置されている。これにより、吸湿素子1から送風機4までの通風抵抗が減少し、吸湿素子1を通過した空気をなめらかに送風機4に導くことができ、送風機4の回転数の減少が可能となって、消費電力を削減することができる。なお、導風板19を送風機4のケーシング15との間に隙間を設けて設置するようにすれば、送風機4の振動が導風板19に伝わるのを防止でき、低騒音な除湿機を得ることができる。
【0030】
熱交換器3は、図6のように上部ヘッダ20と下部ヘッダ21を円管22でつないだものであり、円管22は千鳥格子形状に複数の列数で配設されている。
【0031】
また、上部ヘッダ20の上端面は、加熱手段2で水分が蒸発した高湿な再生空気の送風方向に沿って高さ次第に低くなるように形成されている。
【0032】
なお、上部ヘッダ20および下部ヘッダ21は、本体の外周形状に合わせて種々の形態をとらせることが可能であり、例えば図7のように長方形(a)だけでなく、屈曲形状(b)や湾曲形状(c)でも良い。これにより、本体の外周形状や熱交換器の入るスペースに合わせて最大形状にすることができ、本体を拡大することなく、除湿能力を向上させることが可能となる。
【0033】
また、熱交換器3は、複数の通気孔が形成された前後に並ぶいくつかの薄型の中空体からなるものや、複数の中空パイプに放熱フィンを設けたものでも良く、形状は平板やL字形状など種々採用可能である。
【0034】
したがって、熱交換器3の外部を通過する空気は、例えば図7(a)の形態の場合、矢印で示す如く、1列目の円管22の間を通って2列目の円管22に沿って流れ、さらに3列目の円管22の間を通って4列目の円管22に沿って流れ、その後、5列目の円管22の間を通過するように、つまり各円管22の間を縫うようにスムーズに流れることになり、通風抵抗が減少し、送風機4の回転数が減少し、消費電力を低減することができる。また、円管22の表面積を伝熱面積として最大限利用することが可能になり、除湿能力の高い除湿機を提供することができる。
【0035】
また、上部ヘッダ20の上端面は、図6のように加熱手段2で水分が蒸発した高湿空気の送風方向に沿って低くなるよう構成されている。これにより、上部ヘッダ20内部の風速が高湿空気の送風方向に向かうほどに増速し、円管22に入る風量が均一化され、凝縮能力が増大して除湿効率を向上させることができる。
【0036】
また、本体には、図8のようにその上面中央に、メイン吹出口23が設けられているとともに、その上部の少なくとも一方の側面に、サブ吹出口24が設けられていて、これらメイン吹出口23及びサブ吹出口24に、それぞれ風向を変化させる機能と蓋としての機能を合わせ持つメインベーン25及びサブベーン26が設けられている。
【0037】
本実施形態の除湿機において、室内全体を除湿する場合や、本体の上方に設置された洗濯物を乾燥させる場合は、メイン吹出口23とサブ吹出口24を両方共開口する。これにより、本体上方、及び側面方向の広範囲に吹き出すことができ、かつ効率よく除湿することができる。
【0038】
また、靴箱や押入れ内部、シンク下部などの局所空間を除湿する場合は、メインベーン25によってメイン吹出口23を閉じる。これにより、サブ吹出口24のみ開口し、サブベーン26を除湿対象に向けることにより、本体に別個に局所空間用アタッチメント等を付加することなく、局所空間の除湿を行うことができる。なお、サブ吹出口24の開口面積をメイン吹出口23のものより小さくすることにより、同一風量吹出時の吹出風速が増加し、除湿時間を短縮することができる。
【0039】
なお、ここでは本体吸込口5を本体の背面に設けたものを例に挙げて説明したが、本体吸込口5は本体の前面を除く他の面(例えば側面)のいずれに設けても良く、そのような場合でも正面からは本体吸込口5が見えないため意匠性の問題は発生しない。このことは後述の実施の形態2においても同様である。
【0040】
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2に係る除湿機の上面側から見た水平方向の断面図であり、図中、前述の実施形態1のものと同一機能部分には同一符号を付してある。なお、説明にあたっては前述の実施形態1の図1及び図8を参照するものとする。
【0041】
本実施形態の除湿機は、前述の実施形態1で説明した加熱手段2を含む吸湿素子1と熱交換器3の位置関係、及び送風機4の向き、をそれぞれ逆にしたものである。すなわち、図9のように除湿機本体の背面に、外気(室内空気)を導入するための本体吸込口5が設けられているとともに、本体の内部に、一端が本体吸込口5にそれぞれ接続されて外気が導入される第一及び第二の風路A,Bが設けられている。また、本体内部の正面側に、第二の風路Bに導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子1と、吸湿素子1に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段2が配置されている。また、本体内部の背面側に、加熱手段2で蒸発した水分を、第一の風路Aに導入される外気を用いて冷却・結露させる熱交換器3が配置されているとともに、吸湿素子1と熱交換器3との間の本体内中央部に、吸湿素子1および熱交換器3を通過した空気を吸引する送風機4が設置されている。さらに、第二の風路Bに、本体内部の正面側から背面に引き回すバイパスダクト6が設けられている。バイパスダクト6は、一方の開口部が、吸湿素子1を支える支持板7に開口した開口部8に接続されているとともに、他方の開口部が、本体吸込口5に向けて開口されている。それ以外の構成は、前述の実施形態1のものと同様である。
【0042】
本実施形態の除湿機において、本体吸込口5から流入した空気の一部は、バイパスダクト6を通過し、支持板7に設けられた開口部8から吸湿素子1の前面空間28を経由し、吸湿素子1を通過し、吸湿された後、送風機4に吸引され、室内に吹出される。その他の空気は、熱交換器3を通過し、送風機4に吸引され、室内に吹出される。このように、本体吸込口5を本体背面に設け、バイパスダクト6を用いて吸湿素子1と熱交換器3を通過する空気を分けることにより、本体正面には吸込口を設ける必要がなくなり、本体正面の意匠を自由に決定することができる。そして、意匠性や設置自由度を高めつつ、吸湿素子1を通過する空気の温度が熱交換器3の温度の影響により上昇するのを防止でき、除湿効率を高めることができる。
【0043】
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3に係る除湿機の送風機のケーシングを正面側から見た鉛直方向の断面図、図11はその送風機のケーシングを上方から見た水平方向の断面図である。なお、説明にあたっては前述の実施形態1の図1及び図2を参照するものとする。
【0044】
本実施形態の除湿機は、送風機4のケーシング15の内壁面に、図10のように軸と直交する面内で見て渦巻き状に延出する複数の突条または複数の凹条からなる整流部29を設けたものである。
【0045】
これを更に詳述すると、整流部29は、図11のようにその複数の突条または複数の凹条の高さが、その幅方向の中央に比べてその幅方向の両側が高くなるように、さらに突条または凹条の高さが、その幅方向で見て最小となる位置が、送風機4の第一の回転翼12と第二の回転翼14とを仕切る仕切板13の軸方向位置と同一位置となるように構成されている。なお、整流部29の幅方向で見た形状は、図11(a)〜(c)のように鋸型や波型、或いは山型など種々採用可能である。
【0046】
本実施形態の除湿機において、整流部29を構成する複数の突条または複数の凹条は、ピッチ5mm〜15mmで、高さ1mm〜5mmの範囲に設定されている。
【0047】
これにより、ケーシング15内部を軸方向に向かおうとする流れが整流部29によって阻止され、ケーシング15内部の空気が軸と直行する面に沿って流れて安定し、ケーシング15の吸込口からの漏出が防止される。このため、送風機4の静圧が上昇し、送風機4の回転数を低下させることが可能となり、消費電力や騒音を低減することができる。
【0048】
また、整流部29の幅方向で見た高さの極小値位置が、送風機4の第一の回転翼12と第二の回転翼14とを仕切る仕切板13の軸方向位置と一致するように構成しているので、第一の回転翼12と第二の回転翼14によりそれぞれ発生しケーシング15内で合流する風が、ケーシング15内で干渉して乱流となるのを最小限に抑えることができる。
【0049】
さらに、整流部29を、ピッチ5mm〜15mm、高さ1mm〜5mmの範囲で設けられた複数の突条または複数の凹条で構成しているので、第一及び第二の回転翼12,14と整流部29の干渉を防止でき、騒音が増大することなく、既述した整流効果を得ることができ、消費電力や騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態1に係る除湿機を側面側から見た鉛直方向の部分断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る除湿機の上面側から見た水平方向の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る除湿機の背面側から見た鉛直方向の部分断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る除湿機の風路内に設置されるベルマウスを示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る除湿機の風路内に設置される導風板を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る除湿機の熱交換器を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る除湿機の熱交換器の上部ヘッダや下部ヘッダと円管との接続部を上方から見た水平方向の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る除湿機の本体を背面側から見た外観を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る除湿機の上面側から見た水平方向の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る除湿機の送風機のケーシングを正面側から見た鉛直方向の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る除湿機の送風機のケーシングを上方から見た水平方向の断面図である。
【符号の説明】
【0051】
A 第一の風路、B 第二の風路、1 吸湿素子、2 加熱手段、3 熱交換器、4 送風機、5 本体吸込口、6 バイパスダクト、9 高湿空気用ダクト、12 第一の回転翼、13 仕切板、14 第二の回転翼、15 ケーシング、16 モータ、18 ベルマウス、19 導風板、20 上部ヘッダ、21 下部ヘッダ、22 円管、23 メイン吹出口、24 サブ吹出口、25 メインベーン(ベーン)、26 サブベーン(ベーン)、29 整流部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体内部に外気を導入する第一及び第二の風路と、
本体内部の背面側に設けられ、前記第一の風路に導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子と、
本体内部に設けられ、前記吸湿素子に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段と、
本体内部の正面側に設けられ、前記第二の風路に導入された外気を用いて前記加熱手段で蒸発した水分を冷却・結露させる熱交換器と、
本体内部の前記吸湿素子と前記熱交換器との間に設けられ、前記吸湿素子および前記熱交換器を通過した空気を吸引する送風機と、
本体の側面又は背面に設けられ、前記第一及び第二の風路が各々接続された本体吸込口とを備え、
前記第二の風路には、正面側から側面又は背面に引き回すバイパスダクトが設けられていることを特徴とする除湿機。
【請求項2】
本体内部に外気を導入する第一及び第二の風路と、
本体内部の正面側に設けられ、前記第二の風路に導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子と、
本体内部に設けられ、前記吸湿素子に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段と、
本体内部の背面側に設けられ、前記第一の風路に導入された外気を用いて前記加熱手段で蒸発した水分を冷却・結露させる熱交換器と、
本体内部の前記吸湿素子と前記熱交換器との間に設けられ、前記吸湿素子および前記熱交換器を通過した空気を吸引する送風機と、
本体の側面又は背面に設けられ、前記第一及び第二の風路が各々接続された本体吸込口とを備え、
前記第二の風路には、正面側から側面又は背面に引き回すバイパスダクトが設けられていることを特徴とする除湿機。
【請求項3】
前記送風機は、前記吸湿素子を通過した空気を吸引する第一の回転翼と、
前記第一の回転翼と仕切板を介して同軸上に設けられ、前記熱交換器を通過した空気を吸引する第二の回転翼と、
前記第一及び第二の回転翼を同時に駆動させるモータとを備え、
前記第一の回転翼は前記第二の回転翼よりも軸方向の長さを長くし、前記モータを該第一の回転翼側に挿入配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の除湿機。
【請求項4】
前記第一及び第二の回転翼を覆い吸引した空気を排気口に導くケーシングを設け、該ケーシングの内壁面には、軸と直交する面内で見て渦巻き状に延出する複数の突条または複数の凹条からなる整流部を設置するとともに、該整流部の高さが、その幅方向の中央に比べてその幅方向の両側が高くなるように構成したことを特徴とする請求項3記載の除湿機。
【請求項5】
前記整流部の高さがその幅方向で見て最小となる位置が、前記送風機の前記仕切板の軸方向位置と一致するように構成したことを特徴とする請求項4記載の除湿機。
【請求項6】
前記加熱手段で水分が蒸発した高湿空気を前記熱交換器に導く高湿空気用ダクトを更に備え、前記高湿空気用ダクトには、伝熱面積を増加させるための凹部又は凸部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の除湿機。
【請求項7】
前記高湿空気用ダクトと前記ケーシングを密着又は一体化したことを特徴とする請求項6記載の除湿機。
【請求項8】
前記第一の風路に、前記本体吸込口から導入された外気をなめらかに正面方向に導くベルマウスを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の除湿機。
【請求項9】
前記吸湿素子と前記送風機との間に設けられ、前記吸湿素子を通過した空気をなめらかに前記送風機に導く導風板を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の除湿機。
【請求項10】
前記熱交換器は、円管群と、該円管群の上端に設けられた上部ヘッダと、前記円管群の下端に設けられた下部ヘッダとを備え、
前記円管群は、千鳥格子形状で複数の列数で配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の除湿機。
【請求項11】
前記上部ヘッダ及び前記下部ヘッダは、端部が本体の外周形状に沿って屈曲形状または湾曲形状に形成されていることを特徴とする請求項10記載の除湿機。
【請求項12】
前記上部ヘッダの上端面は、前記加熱手段で水分が蒸発した高湿空気の送風方向に沿って低くなるよう構成されていることを特徴とする請求項10又は請求項11記載の除湿機。
【請求項13】
本体上部の中央にメイン吹出口、本体上部の少なくとも一方の側面にサブ吹出口を、それぞれ設け、
前記メイン吹出口と前記サブ吹出口には、それぞれ風向を変化させるベーンを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の除湿機。
【請求項1】
本体内部に外気を導入する第一及び第二の風路と、
本体内部の背面側に設けられ、前記第一の風路に導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子と、
本体内部に設けられ、前記吸湿素子に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段と、
本体内部の正面側に設けられ、前記第二の風路に導入された外気を用いて前記加熱手段で蒸発した水分を冷却・結露させる熱交換器と、
本体内部の前記吸湿素子と前記熱交換器との間に設けられ、前記吸湿素子および前記熱交換器を通過した空気を吸引する送風機と、
本体の側面又は背面に設けられ、前記第一及び第二の風路が各々接続された本体吸込口とを備え、
前記第二の風路には、正面側から側面又は背面に引き回すバイパスダクトが設けられていることを特徴とする除湿機。
【請求項2】
本体内部に外気を導入する第一及び第二の風路と、
本体内部の正面側に設けられ、前記第二の風路に導入された外気に含まれる水分を吸湿する吸湿素子と、
本体内部に設けられ、前記吸湿素子に吸湿された水分を蒸発させる加熱手段と、
本体内部の背面側に設けられ、前記第一の風路に導入された外気を用いて前記加熱手段で蒸発した水分を冷却・結露させる熱交換器と、
本体内部の前記吸湿素子と前記熱交換器との間に設けられ、前記吸湿素子および前記熱交換器を通過した空気を吸引する送風機と、
本体の側面又は背面に設けられ、前記第一及び第二の風路が各々接続された本体吸込口とを備え、
前記第二の風路には、正面側から側面又は背面に引き回すバイパスダクトが設けられていることを特徴とする除湿機。
【請求項3】
前記送風機は、前記吸湿素子を通過した空気を吸引する第一の回転翼と、
前記第一の回転翼と仕切板を介して同軸上に設けられ、前記熱交換器を通過した空気を吸引する第二の回転翼と、
前記第一及び第二の回転翼を同時に駆動させるモータとを備え、
前記第一の回転翼は前記第二の回転翼よりも軸方向の長さを長くし、前記モータを該第一の回転翼側に挿入配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の除湿機。
【請求項4】
前記第一及び第二の回転翼を覆い吸引した空気を排気口に導くケーシングを設け、該ケーシングの内壁面には、軸と直交する面内で見て渦巻き状に延出する複数の突条または複数の凹条からなる整流部を設置するとともに、該整流部の高さが、その幅方向の中央に比べてその幅方向の両側が高くなるように構成したことを特徴とする請求項3記載の除湿機。
【請求項5】
前記整流部の高さがその幅方向で見て最小となる位置が、前記送風機の前記仕切板の軸方向位置と一致するように構成したことを特徴とする請求項4記載の除湿機。
【請求項6】
前記加熱手段で水分が蒸発した高湿空気を前記熱交換器に導く高湿空気用ダクトを更に備え、前記高湿空気用ダクトには、伝熱面積を増加させるための凹部又は凸部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の除湿機。
【請求項7】
前記高湿空気用ダクトと前記ケーシングを密着又は一体化したことを特徴とする請求項6記載の除湿機。
【請求項8】
前記第一の風路に、前記本体吸込口から導入された外気をなめらかに正面方向に導くベルマウスを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の除湿機。
【請求項9】
前記吸湿素子と前記送風機との間に設けられ、前記吸湿素子を通過した空気をなめらかに前記送風機に導く導風板を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の除湿機。
【請求項10】
前記熱交換器は、円管群と、該円管群の上端に設けられた上部ヘッダと、前記円管群の下端に設けられた下部ヘッダとを備え、
前記円管群は、千鳥格子形状で複数の列数で配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の除湿機。
【請求項11】
前記上部ヘッダ及び前記下部ヘッダは、端部が本体の外周形状に沿って屈曲形状または湾曲形状に形成されていることを特徴とする請求項10記載の除湿機。
【請求項12】
前記上部ヘッダの上端面は、前記加熱手段で水分が蒸発した高湿空気の送風方向に沿って低くなるよう構成されていることを特徴とする請求項10又は請求項11記載の除湿機。
【請求項13】
本体上部の中央にメイン吹出口、本体上部の少なくとも一方の側面にサブ吹出口を、それぞれ設け、
前記メイン吹出口と前記サブ吹出口には、それぞれ風向を変化させるベーンを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の除湿機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−142712(P2009−142712A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319316(P2007−319316)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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